JP2011068646A - 整髪用化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a)常温(25℃)で固体の界面活性剤を3〜15質量%と、(b)(b1)常温で液体のポリアルキレングリコール重合体、および/または(b2)常温で液体の多価アルコール誘導体と、(c)皮膜形成性高分子と、(d)液状油分と、を含有し、系の粘度が10,000mPa・s以下(25℃、B型粘度計)である整髪用化粧料。
【選択図】なし
Description
(a)成分は、常温(25℃)で固体(固形)の界面活性剤である。本発明では特に、整髪力向上に固体の界面活性剤が効果を発揮することを見出したものである。(a)成分に代えて常温で液状の界面活性剤を用いた場合、十分な整髪力、セット保持力を得ることができず、本発明効果を奏することができない。本発明に用いられる固体の界面活性剤として、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤等が挙げられる。本発明では非イオン界面活性剤が好ましく用いられる。その理由は以下のとおりである。
RO−(C2H4O)n−H (I)
〔式(I)中、Rは炭素原子数4〜24のアルキル基を示し;nはエチレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示す。〕
具体的には、POEラウリルエーテル(市販品として「ノニオンK−220」など)、POEセチルエーテル(市販品として「ノニオンP−210」など)、POEオレイルエーテル(市販品として「ノニオンE−215」など)、POEステアリルエーテル(市販品として「ノニオンS−215」など)(以上、いずれも日油(株)製)、POEトリデシルエーテル(市販品として「ファインサーブTD−150」)(青木油脂工業(株)製)等が挙げられる。
RO−(C2H4O)m(C3H6O)n−H (II)
〔式(II)中、Rは炭素原子数4〜24のアルキル基を示し;mはエチレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示し;nはプロピレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示す。〕
具体的には、POE・POPフィトステロール(市販品として「ニッコールBPS−3007」(日光ケミカルズ(株)製)など)等が挙げられる。
RCOO−(C2H4O)n−H (III)
〔式(III)中、Rは炭素原子数4〜24のアルキル基を示し;nはエチレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示す。〕
具体的には、モノオレイン酸ポリエチレングリコール(市販品として「ノニオンO−4」(日油(株)製)など)等が挙げられる。
RCOO−(C3H6O)n−H (IV)
〔式(IV)中、Rは炭素原子数4〜24のアルキル基を示し;nはプロピレンオキシド付加モル数で2〜100の数を示す。〕
具体的には、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(市販品として「ブラウノンS−400A」(青木油脂工業(株)製)など)等が挙げられる。
具体的には、イソステアリン酸POEグリセリル(市販品として「ユニオックス・GM−30IS」(日油(株)製)など)等が挙げられる。
具体的には、トリイソステアリン酸POEグリセリル(市販品として「ユニオックスGT−30IS」(日油(株)製)など)等が挙げられる。
具体的には、POE硬化ヒマシ油60(市販品として「ユニオックスHC−60」(日油(株)製)など)等が挙げられる。
具体的には、POE(20)オクチルドデシルエーテル(市販品として「エマレックスOD−20」(日本エマルジョン(株)製)など)、POE(25)オクチルドデシルエーテル(市販品として「エマレックスOD−25」(日本エマルジョン(株)製)など)等が挙げられる。
市販品として「ユニルーブ50MT−2200B」(日油(株)製)等が挙げられる。
で表される川上式により算出される。
(b)成分は、(b1)常温で液体のポリアルキレングリコール重合体、(b2)常温で液体の多価アルコール誘導体の中から選ばれる1種または2種以上である。
常温(25℃)で液体のポリアルキレングリコール重合体としては、EO構成単位が重合したEO重合体、PO構成単位が重合したPO重合体、BO構成単位が重合したBO重合体、あるいは上記の構成単位が共重合した各共重合体等が好適例として挙げられる。特にはEO重合体、EO構成単位とPO構成単位を含むEO・PO共重合体、EO構成単位とBO構成単位を含むEO・BO共重合体等が好ましい。共重合の形式は特に限定されるものでなく、ブロック共重合、グラフト共重合、ランダム共重合等、任意である。
(b2)成分を構成する多価アルコールとしては、2価以上のアルコールが挙げられ、具体的にはエチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリンなどの2〜4価アルコールや、ソルビトール、マンニトール等の5〜6価アルコールが例示される。これら多価アルコールの誘導体としては、多価アルコールのアルキレンオキシド付加重合体が好適例として挙げられる。付加重合するアルキレンオキシドとしては、EO、PO、BO等の各構成単位が好ましく用いられる。具体的にはPOPソルビット(市販品として「ユニオールHS−1600D」(日油(株)製)など)、POE(10)メチルグルコシド(市販品として「グルカムE−10」(日本ルーブリゾール(株)製)など)、等が挙げられる。
皮膜形成性高分子としては、特に限定されるものでなく、従来よりヘアスタイリング剤等の整髪化粧料に用いられている皮膜形成性高分子を任意に用いることができる。このような皮膜形成性高分子としては、アクリル系、ビニル系、ウレタン系、多糖類系の皮膜性高分子皮膜形成性高分子が挙げられる。
アニオン性の高分子であれば例えば、アクリル酸アルキル・ジアセトンアクリルアミド共重合体〔プラスサイズL−53P、プラスサイズL−9909B、プラスサイズL−9948Bなど(いずれも互応化学工業(株)製)〕、アクリル酸アルキル・オクチルアクリルアミド共重合体〔Dermacryl 79(アクゾノーベル(株)製)〕、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール−25・ジメチコン・アクリレーツ共重合体〔ルビフレックスSILK(BASF社製)〕、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体〔ウルトラホールド8、ウルトラホールドStrong(いずれもBASF社製)〕、アクリル酸アルキル共重合体〔アニセットNF−1000、アニセットHS−3000など(いずれも大阪有機化学工業(株)製)〕などが挙げられる。
ウレタン系皮膜形成性高分子としては、例えばシリコーン/ポリエーテル系ポリウレタン樹脂〔ヨドゾールPUD;アクゾノーベル(株)製)〕、「ルビセットP.U.R.」(BASF社製)、特開2006−213706号公報に記載のシリル化ウレタン系ポリマー等が挙げられる。アクリル−ウレタン系皮膜形成性高分子としては、例えば、「DynamX」(アクゾノーベル(株)製)等が挙げられる。
多糖類系皮膜形成性高分子としては、例えばアラビアガム、グルカン、サクシノグリカン、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、グアガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナンガム、キサンタンガム、デンプン、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアガム、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ローカストビーンガム、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムでんぷん等が挙げられる。
(d)成分としての液状油分は、常温において液状である油分で化粧品に用いられ得るものであれば特に限定されるものでなく、例えば、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、アボガド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、キョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ油、ヒマワリ油、アルモンド油、ナタネ油、ゴマ油、小麦胚芽油、米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、月見草油、卵黄油、牛脚脂、肝油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリンが挙げられる。
試料(100〜200mL)をBL型粘度計(ローターNo.2、回転数60rpm、25±2℃)に入れ、ローター回転開始から1分間経過後の試料粘度を測定した。
1束の黒色バージンヘア(長さ20cm、質量4g)に試料を0.5g塗布し、指でなじませた後のヘアスタイルの作りやすさについて、専門パネラー(10名)による官能試験にて評価した。
1束の黒色バージンヘア(長さ20cm、質量4g)に試料を0.5g塗布し、常温にて1時間乾燥させた後の毛束について、つまんでねじって動かしたときのアレンジのしやすさについて、専門パネラー(10名)による官能試験にて評価した。
1束の黒色バージンヘア(長さ20cm、質量4g)に試料を0.5g塗布し、指でなじませた後の毛髪のべたつきのなさについて、専門パネラー(10名)による官能試験にて評価した。
1束の黒色バージンヘア(長さ20cm、質量4g)に試料を0.5g塗布し、指でなじませ仕上げた後の毛髪表面の滑らかさについて、専門パネラー(10名)による官能試験にて評価した。
1束の黒色バージンヘア(長さ20cm、質量4g)に試料を0.5g塗布し、指でなじませ仕上げた後の仕上がりの軽さについて、専門パネラー(10名)による官能試験にて評価した。
5点:非常に良い
4点:良い
3点:普通(どちらともいえない)
2点:やや良くない
1点:良くない。
<評価基準>
◎:評価点合計が40点以上
○:評価点合計が35点以上40点未満
○△:評価点合計が30点以上35点未満
△:評価点合計が20点以上30点未満
×:評価点合計が20点未満。
下記表1〜2に示す試料を用いて、上記評価方法に従い、整髪力、再整髪力、べたつき感のなさ、滑らかさ、仕上がりの軽さについて評価した。結果を表1〜2に示す。なお表1〜2中、以下の成分は下記製品を用いた。
・POE(25)セチルエーテル(*1):「エマレックス125」(日油(株)製)
・POE(20)ベヘニルエーテル(*2):「ニッコールBB−20」(日光ケミカルズ(株)製)
・POE(25)オクチルドデシルエーテル(*3):「エマレックスOD−25」(日本エマルジョン(株)製)
・POE(30)・POP(7)フィトステロール(*4):「ニッコールBPS−3007」(日光ケミカルズ(株)製)
・PEG−5−PPG−65ペンタエリスリチル(*5):「ベルタモールP700」(日油(株)製)
・ジメチコン(*6):「シリコーンKF−96A−6cs」(信越化学工業(株)製)
・アクリル酸アルキル・ジアセトンアクリルアミド共重合体(*7):「プラスサイズL−9909B」(互応化学工業(株)製)
(配 合 成 分) (質量%)
(1)POE(30)・POP(7)フィトステロール 3
(2)POE(60)硬化ヒマシ油 1
(3)ジメチコン 4
(4)PPG−16グリセリルエーテル 3
(ユニオールTG−1000; 日油(株)製)
(5)ポリエチレングリコール(分子量400) 1
(6)ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体 2
(PVP/VA S−630 ISP社製)
(7)ブチレングリコール 2
(8)ソルビトール 0.5
(9)ワインエキス 0.1
(10)クエン酸(食品) 0.1
(11)香料 0.1
(12)エチルパラベン 0.2
(13)イオン交換水 to 100
製法
(13)の一部に(7)、(1)、(2)、(8)、(9)、(10)、(12)を順に添加し、水パーツとする。(3)に(4)、(11)を順に添加し、油パーツとする。撹拌しながら、水パーツに油パーツを添加し乳化を行う。そこにさらに残りの(13)に(5)、(6)を添加した溶液を撹拌混合し、霧状整髪料(ミスト)を得る。
(配 合 成 分) (質量%)
(1)POE(25)セチルエーテル 10
(2)ジメチコン 2
(3)テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル 3
(4)POE(10)メチルグルコシド 2
(グルカムE−10;日本ルーブリゾール(株)製)
(5)POP(40)ブチルエーテル 1
(ユニルーブMB−370;日油(株)製)
(6)シリコーン/ポリエーテル系ポリウレタン樹脂 1
(ヨドゾールPUD;日本エヌエスシー(株)製)
(7)アクリル酸アルキル・ジアセトンアクリルアミド共重合体 1
(プラスサイズL−9909B;互応化学工業(株)社)
(8)NaCl 0.5
(9)ジグリセリン 3
(10)L−メントール 0.1
(11)香料 0.1
(12)フェノキシエタノール 0.5
(13)イオン交換水 to 100
製法
(13)の一部に(9)、(1)、(10)、(12)を順に添加し、水パーツとする。(2)に(3)、(4)、(5)、(11)を順に添加し、油パーツとする。撹拌しながら、水パーツに油パーツを添加し乳化を行う。そこにさらに残りの(13)に(6)、(7)、(8)を添加した溶液を撹拌混合し、霧状整髪料(ミスト)を得る。
(配 合 成 分) (質量%)
(1)POE(20)ベヘニルエーテル 5
(2)POE(30)・POP(7)フィトステロール 1
(3)ミネラルオイル 3
(4)POPソルビット 4
(ユニオールHS−1600D;日油(株)製)
(5)POE(9)・POP(2)ランダム共重合体ジメチルエーテル 1
(6)メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸 3
アルキル共重合体(ユカフォーマー301;三菱化学(株)製)
(7)ポリエチレングリコール(分子量400) 0.25
(8)ポリエチレングリコール(分子量1000) 0.25
(9)ブチレングリコール 2
(10)アミノ酸 0.05
(11)LPG 50
(12)香料 0.1
(13)エチルパラベン 0.2
(14)イオン交換水 to 100
製法
(14)の一部に(9)、(1)、(2)、(4)、(7)、(10)、(13)を順に添加し、融解させた(8)を添加し水パーツとする。(3)に(4)、(12)を順に添加し、油パーツとする。撹拌しながら、水パーツに油パーツを添加し乳化を行う。そこにさらに残りの(14)に(5)、(6)を添加した溶液を撹拌混合し、(11)を充填して霧状エアゾール整髪剤(エアゾールスプレー)を得る。
(配 合 成 分) (質量%)
(1)POE(25)セチルエーテル 3
(2)POE(10)ベヘニルエーテル 0.5
(3)テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル 4
(4)ポリエチレングリコール(分子量400) 3
(5)シリコーン/ポリエーテル系ポリウレタン樹脂 2
(ヨドゾールPUD;日本エヌエスシー(株)製)
(6)ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体 1
(PVP/VA S−630;ISP社製)
(7)ポリエチレングリコール(分子量6000) 0.5
(8)ジグリセリン 1
(9)加水分解コムギタンパク質 0.1
(10)窒素ガス 40
(11)クエン酸(食品) 0.1
(12)香料 0.1
(13)フェノキシエタノール 0.5
(14)イオン交換水 to 100
製法
(14)の一部に(8)、(1)、(2)、(7)、(9)、(11)、(13)を順に添加し、水パーツとする。(3)に(12)を順に添加し、油パーツとする。撹拌しながら、水パーツに油パーツを添加し乳化を行う。そこにさらに残りの(14)に(4)、(5)、(6)を添加した溶液を撹拌混合し、(10)を充填して霧状エアゾール整髪剤(エアゾールスプレー)を得る。
(配 合 成 分) (質量%)
(1)POE(20)セチルエーテル 3
(2)POE(60)硬化ヒマシ油 0.1
(3)水添ポリイソブテン 0.3
(4)POE(10)メチルグルコシド 3
(グルカムE−10;日本ルーブリゾール(株)製)
(5)メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・
メタクリル酸アルキル共重合体 3
(ユカフォーマー301;三菱化学(株)製)
(6)ブチレングリコール 2
(7)香料 0.1
(8)エタノール 10
(9)イオン交換水 to 100
製法
(8)に(1)、(2)、(3)、(4)、(5)、(7)を撹拌しながら順に添加し、アルコールパーツとする。そして、アルコールパーツに(9)、(6)を添加した溶液を撹拌混合し、霧状整髪料(ミスト)を得る。
Claims (6)
- (a)常温(25℃)で固体の界面活性剤を3〜15質量%と、
(b)(b1)常温で液体のポリアルキレングリコール重合体、および/または(b2)常温で液体の多価アルコール誘導体と、
(c)皮膜形成性高分子と、
(d)液状油分と、
を含有し、系の粘度が10,000mPa・s以下(25℃、B型粘度計)である整髪用化粧料。 - (a)〜(d)成分がいずれも水および/またはアルコール系溶媒に溶解することを特徴とする、請求項1記載の整髪用化粧料。
- (a)成分の界面活性剤が非イオン界面活性剤である、請求項1または2記載の整髪用化粧料。
- (a)成分が硬度20以上〔カードメーターによる測定(25℃)で、400g荷重、感圧軸(直径1mm)が試料表面から内部に5mm進入した時点での目盛りの数値〕である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の整髪用化粧料。
- (b1)成分が質量平均分子量200〜900のポリエチレングリコールである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の整髪用化粧料。
- 粘度が100mPa・s以下(25℃、B型粘度計)であって、使用時に霧状に噴霧して用いる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の整髪用化粧料。
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