JP2011059001A - 二次電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】
断線故障に対して信頼性の高い二次電池システムを提供する。
【解決手段】
充放電可能な二次電池101と、二次電池101の充放電電流を検出する充放電電流検出手段103と、二次電池101を構成する複数の単セル電池の電圧をそれぞれ検出する複数の単セル電池電圧検出手段102と、充放電電流検出手段103により検出された充放電電流値と単セル電池電圧検出手段102により検出された単セル電池電圧値に基づいて充放電電流検出手段103の異常を検出する演算手段104とを具備した二次電池システム。
【選択図】 図1
断線故障に対して信頼性の高い二次電池システムを提供する。
【解決手段】
充放電可能な二次電池101と、二次電池101の充放電電流を検出する充放電電流検出手段103と、二次電池101を構成する複数の単セル電池の電圧をそれぞれ検出する複数の単セル電池電圧検出手段102と、充放電電流検出手段103により検出された充放電電流値と単セル電池電圧検出手段102により検出された単セル電池電圧値に基づいて充放電電流検出手段103の異常を検出する演算手段104とを具備した二次電池システム。
【選択図】 図1
Description
本発明は高い信頼性が要求される二次電池システムに関する。
従来より、エンジンや燃料電池などとモータとを併用するハイブリッド装置や、モータの回生エネルギーを蓄積する装置では、使用されている二次電池の過充電による故障が発生した場合、システムを直ちに安全に停止するなど高い信頼性が要求されている。充放電電流を正常に検出しているかどうかの検出方法として、従来、特許文献1や特許文献2などに記載の検出方法が存在する。
しかしながら、特許文献1記載の技術では、セルの電圧が低く、2つのセルの合計電圧が過充電の閾値以下である場合は、断線を検出できないという問題がある。また、特許文献2記載の技術では、回路が複雑になることによるコストアップ要因のほかに、より高度な信頼性を確保するためには、断線検出のための機構が正常に動作しているかどうかの故障診断をする必要があり、必ずしも優れた方法とは言えない。
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであって、二次電池システムの二次電池パックならびに充放電電流測定系に断線が発生した場合でも、充放電電流検出値などから断線を検出するもので、回路の複雑化を防止するとともに、断線検出機構が正常に動作しているかの診断も容易に実現することが可能な二次電池システムを提供することを目的とする。
本発明による二次電池システムは、充放電可能な二次電池と、この二次電池の充放電電流を検出する充放電電流検出手段と、二次電池を構成する複数の単セル電池の電圧をそれぞれ検出する複数の単セル電池電圧検出手段と、充放電電流検出手段により検出された充放電電流値と単セル電池電圧検出手段により検出された単セル電池電圧値に基づいて充放電電流検出手段の異常を検出する演算手段とを具備した二次電池システムである。
本発明によれば、二次電池システムの二次電池パックならびに充放電電流測定系に断線が発生した場合でも、検知することが可能であり、信頼性の高い二次電池システムを提供することができる。
以下、本発明の第1実施形態に係る二次電池システムについて、図面を参照して説明する。
図1は、第1実施形態の二次電池システムの構成図である。
この二次電池システムは、単セルが複数個接続され構成された二次電池パック101、この二次電池パック101を構成する各単セルの電圧を検出する単セル電池電圧検出器102、二次電池パック101の充放電電流を検出する充放電電流検出器103、単セル電池電圧検出器102及び充放電電流検出器103の出力を入力する演算器014、演算器104の演算結果を記憶する記憶部105から構成されている。
充放電電流検出器103は、二次電池パック101の充放電電流を直接検出する検出部106と検出部106の検出信号を変換する変換部107により構成されている。
二次電池パック101は、複数の単セル電池が直列に接続されることにより構成されている。この二次電池パック101の出力が、負荷100の電源として使用される。単セル電池電圧検出器102は、二次電池パック101を構成する複数の単セル電池の各々の電圧を検出する。この単セル電池電圧検出器102で検出された複数の単セル電池の電圧は演算器104に送られる。
充放電電流検出器103は、例えば電流トランスやホール素子、ロゴスキーコイル、シャント抵抗などから構成される検出部106と、検出値をデジタルに変換する変換部107で構成されており、二次電池パック101と負荷100との間に流れる電流(放電電流および充電電流)を検出する。この充放電電流検出器103で検出された電流は、演算器104に送られる。
演算器104は、例えばプロセッサなどから構成されており、単セル電池電圧検出器102から送られてくる複数の単セル電池の電圧値や充放電電流検出器103から送られてくる充放電電流値に基づき、充放電電流検出器103内の断線や故障を判定する。
次に、本実施形態の動作について図1を参照しつつ説明する。
充放電電流検出器103から出力された充放電電流が一定時間ゼロ電流のとき、二次電池パック101不使用に伴うゼロ電流と断線に伴うゼロ電流を区別がつかない。この場合、単セル電池電圧検出器102から出力される単セル電池の電圧値を参照する。演算器104は、充放電電流値が一定時間、ゼロ電流を継続している間、単セル電池電圧検出器102による検出電圧値が変化しない場合は電池不使用に伴うゼロ電流と判断する。また、演算器104は、充放電電流値が一定時間、ゼロ電流を継続している間、単セル電池電圧検出器102による検出電圧値が変化する場合は断線に伴うゼロ電流と判定する。断線検出に必要な機構はウォッチドッグタイマなどで正常に動作しているかどうか容易に診断することが可能であるため、断線検出自身の故障診断も容易に診断することができる。
本実施形態によれば、電池不使用に伴うゼロ電流と断線に伴うゼロ電流を区別することができるので、二次電池システムの二次電池パックならびに充放電電流測定系に発生した断線を正確に検出することができる。また、断線検出のための検出機構が正常に動作しているかどうか容易に診断することが可能である。
以上のように本発明を用いれば、断線が発生した場合でも、検知することが可能であり、信頼性の高い二次電池システムを提供することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る二次電池システムについて、図面を用いて説明する。
図2は、第2実施形態の二次電池システムの構成図である。
本実施形態の構成が、上記第1実施形態の構成と相違する点は、互いに直列に接続された充放電電流検出器を複数備え、各々の出力値から充放電電流検出異常を出力する点である。
この二次電池システムは、単セルが複数個接続され構成された二次電池パック101、二次電池パック101の充放電電流を検出する第1の充放電電流検出器103、二次電池パック101の充放電電流を検出する第2の充放電電流検出器108、充放電電流検出器103および充放電電流検出器108の出力を入力する演算器109から構成されている。
充放電電流検出器103は、二次電池パック101の充放電電流を直接検出する検出部106と検出部106の検出信号を変換する変換部107により構成されている。
同様に、充放電電流検出器108は、二次電池パック101の充放電電流を直接検出する検出部110と検出部110の検出信号を変換する変換部111により構成されている。
二次電池パック101は、複数の単セル電池が直列に接続されることにより構成されている。この二次電池パック101の出力が、負荷100の電源として使用される。充放電電流検出器103は、例えば電流トランスやホール素子、ロゴスキーコイル、シャント抵抗などから構成される検出部106と、検出値をデジタルに変換する変換部107で構成されており、二次電池パック101と負荷100との間に流れる電流(放電電流および充電電流)を検出する。この充放電電流検出器103で検出された電流は、演算器109に送られる。
充放電電流検出器108は、例えば電流トランスやホール素子、ロゴスキーコイル、シャント抵抗などから構成される検出部110と、検出値をデジタルに変換する変換部111で構成されており、二次電池パック101と負荷100との間に流れる電流(放電電流および充電電流)を検出する。この充放電電流検出器108で検出された電流は、演算器109に送られる。
演算器109は、例えばプロセッサなどから構成されており、充放電電流検出器103から送られてくる第1の検出充放電電流値、充放電電流検出器108から送られてくる第2の検出充放電電流値に基づき、充放電電流検出器の異常の判定を行なう。
演算器109は、2つの充放電電流検出器からの出力を比較し、両者に差異が生じた際に、いずれかの充放電電流検出器の異常を検出する。
本実施形態によれば、充放電電流検出器内内で断線した場合など充放電電流検出器の異常の判定を行なうことが可能である。また、充放電電流検出器の二重化による充放電電流検出値の信頼性の向上にも繋がる。
以上のように本発明を用いれば、断線が発生した場合でも、検知することが可能であり、信頼性の高い二次電池システムを提供することができる。
次に、本発明の第3実施形態に係る二次電池システムについて、図面を用いて説明する。
図3は、第3実施形態の二次電池システムの構成図である。
図3中、上記実施形態と同一構成については、同一符号を付して、説明を省略する。
本実施形態が、上記実施形態と相違する点は、充放電電流検出値103による検出値の度数分布から充放電電流検出異常を出力する点である。
本実施形態では、演算器104の出力である充放電電流値の度数分布を演算する度数分布演算器を設けた。
充放電電流検出器103内で断線した場合は充放電電流検出器の入力がハイ・インピーダンス状態となり、断線していない場合と比べて充放電電流検出値の雑音を多く拾うことになる。このため、度数分布演算器113は、充放電検出電流値の標準偏差を演算し、度数分布のバラつきおよび度数分布範囲から充放電電流検出異常の判定を行なう。すなわち、充放電電流検出器103内で断線した場合は、断線していない場合と比べて充放電電流検出値の標準偏差が大きくなることから、所定の閾値を超えた際に充放電電流検出器の異常の検出を行なう。
また、度数分布を算出する度数分布演算器113は、制御プロセッサが計算し、制御プロセッサが故障診断はウォッチドッグタイマなどで容易に診断が可能である。
本実施形態を用いれば、二次電池システムの二次電池パックならびに充放電電流測定系に断線が発生した場合でも、電池不使用に伴うゼロ電流と断線に伴うゼロ電流を区別することができ、断線検出が可能となる。また、断線検出のための検出機構が正常に動作しているかどうか容易に診断することが可能である。
以上のように本発明を用いれば、断線が発生した場合でも、検知することが可能であり、信頼性の高い二次電池システムを提供することができる。
次に、本発明の第4実施形態に係る二次電池システムについて、図面を用いて説明する。
図4は、第4実施形態の二次電池システムの構成図である。
この二次電池システムは、単セルが複数個接続され構成された二次電池パック101、二次電池パック101の充放電電流を検出する充放電電流検出器114、充放電電流検出器114の出力を入力する演算器104、演算器104の演算結果を記憶する記憶部105から構成されている。
充放電電流検出器114は、二次電池パック101の充放電電流を直接検出する検出部106、検出部106の検出信号を変換する変換部107、充放電電流検出器114の近傍の温度を検出する温度検出器115により構成されている。
本実施形態の特徴は、温度検出器115により充放電電流検出器の近傍の温度を検出し、充放電電流検出値と検出温度から充放電電流検出異常を検出する点である。
次に本実施形態の作用について説明する。
充放電電流検出器114の検出部106と変換部107の間で断線した場合は、検出部106に電流が流れるが検出した電流値が変換部107に入力されないために、変換器107の出力はゼロ電流を出力となる。本実施形態による二次電池システムの動作を図5を用いて説明する。図5において、118は温度検出器115の出力値を示し、117は変換器107の出力すなわち充放電電流検出値を示す。同図において、時刻t0かたt1の間は、システムが正常に動作している範囲を示し、時刻t1かたt2の間は、充放電電流検出114に故障が発生している期間を示し、時刻t2以降は、電池不使用に伴うゼロ電流の範囲を示す。図5から明らかなように、温度計115の出力と充放電電流値とを比較することで、電池不使用に伴うゼロ電流と検出部106と変換部107の間の断線に伴うゼロ電流を区別することができ、断線検出が可能となる。時刻t1からt2の範囲では、検出部106に充放電電流が流れることにより同検出部が発熱する。この発熱を温度検出器115で検出する。しかしながら、充放電電流値117がほぼゼロになっていることから、検出部106と変換部107の間に断線が発生したことを検出する。一方、時刻t2以降は、温度検出器115の出力118が通常使用時より低下し、充放電電流値117がほぼゼロになっていることから電池不使用に伴うゼロ電流を検出することができる。
充放電電流検出器114の近傍の温度を検出する温度検出器115とは別に、温度検出器115とは離れたところに設けられ、大気の気温を検出する第2の温度検出器116を設け、より信頼性の高いシステムを提供することもできる。
図5の時刻t2以降において、温度検出器115の出力118が気温まで低下し、充放電電流値117がほぼゼロになっていることから電池不使用に伴うゼロ電流を検出することができる。
充放電電流検出器114の近傍の温度と大気の気温に差異がないときは、充放電電流検出器114の近傍の温度上昇は外気温による上昇と判断することができる。また、外気温と充放電電流検出器114固有の温度差を記憶するために、二次電池システム起動して一定時間後の充放電電流検出器114の近傍の温度と大気温を保存しておき、正常時における充放電電流検出器114の近傍の温度差を保持しておくことで、充放電電流検出器114内の抵抗器の発熱による温度と気温に差異は見られた場合でも、正常時の温度差であるかどうか判別できるので、断線検出判定の確度を高めることができる。
また、図6に示すとおり、出力される充放電電流検出値ならびに温度を保持する記憶部105を備え、一定時間前の充放電電流検出値ならびに温度と比較してもよい。例えば、時刻t3と時刻t4について見ると、時刻t3において一定時間前(時刻t4)と比べて充放電電流値117が下がっているのに対して、温度118は一定あるいは上昇している場合、断線していると判断することが可能である。
また、電流検出に用いられるシャント抵抗は電流により発熱するので、充放電電流検出手段103の検出部106にシャント抵抗を用いることで、充放電電流検出器103の検出部106を簡素化することも可能である。
本実施形態によれば、二次電池システムの二次電池パックならびに充放電電流測定系に断線が発生した場合でも、電池不使用に伴うゼロ電流と断線に伴うゼロ電流を区別することができ、断線検出が可能となる。また、断線検出のための検出機構が正常に動作しているかどうか容易に診断することが可能である。
以上のように本発明を用いれば、断線が発生した場合でも、検知することが可能であり、信頼性の高い二次電池システムを提供することができる。
100・・負荷、101・・二次電池パック、102・・単セル電池電圧検出器、103・・充放電電流検出器、104・・演算器、105・・記憶部、106・・検出部、107・・変換部、113・・度数分布演算器、115・・温度検出器
Claims (6)
- 充放電可能な二次電池と、
前記二次電池の充放電電流を検出する充放電電流検出手段と、
前記二次電池を構成する複数の単セル電池の電圧をそれぞれ検出する複数の単セル電池電圧検出手段と、
前記充放電電流検出手段により検出された充放電電流値と前記単セル電池電圧検出手段により検出された単セル電池電圧値に基づいて前記充放電電流検出手段の異常を検出する演算手段とを具備した二次電池システム。 - 充放電可能な二次電池と、
前記二次電池の充放電電流を検出する第1の充放電電流検出手段と、
前記二次電池の充放電電流を検出する第2の充放電電流検出手段と、
前記第1の充放電電流検出手段により検出された充放電電流値と前記第2の充放電電流検出手段により検出された充放電電流値に基づいて前記充放電電流検出手段の異常を検出する演算手段とを具備した二次電池システム。 - 充放電可能な二次電池と、
前記二次電池の充放電電流を検出する充放電電流検出手段と、
前記充放電電流検出手段により検出された充放電電流値の度数分布を算出する度数分布演算手段と、
この度数分布演算手段により求められた前記度数分布に基づいて前記充放電電流検出手段の異常を検出する演算手段とを具備した二次電池システム。 - 充放電可能な二次電池と、
前記二次電池の充放電電流を検出する充放電電流検出手段と、
この充放電電流検出手段の近傍に設けられ、前記充放電電流検出手段の温度を検出する温度検出手段と、
前記充放電電流検出手段により検出された前記充放電電流値と前記温度検出手段により検出された前記充放電電流検出手段の温度に基づいて前記充放電電流検出手段の異常を検出する演算手段とを具備した二次電池システム。 - 充放電可能な二次電池と、
前記二次電池の充放電電流を検出する充放電電流検出手段と、
この充放電電流検出手段の近傍に設けられ、前記充放電電流検出手段の温度を検出する第1の温度検出手段と、
この第1の温度検出手段と離れた場所に設けられ、大気の気温を検出する第2の温度検出手段と
前記充放電電流検出手段により検出された前記充放電電流値と前記第1の温度検出手段により検出された前記充放電電流検出手段の温度と前記第2の温度検出手段により検出された大気の気温に基づいて前記充放電電流検出手段の異常を検出する演算手段とを具備した二次電池システム。 - 充放電可能な二次電池と、
前記二次電池の充放電電流を検出する充放電電流検出手段と、
この充放電電流検出手段により検出された充放電電流値を記憶する記憶手段と、
前記充放電電流検出手段で検出された前記充放電電流値と前記記憶手段に所定時間前に記憶された充放電電流値とを比較することにより前記充放電電流検出手段の異常を検出する演算手段とを具備した二次電池システム。
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