JP2011057624A - 毛髪化粧料組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリコーン誘導体や揮発性炭化水素などを含有する毛髪化粧料組成物において、損傷が大きい毛髪に対するケア効果を保ちつつ、同時に毛先をまとめたり、毛を束のようにする適度な整髪力をも有する毛髪化粧料組成物を提供する。
【解決手段】 成分(A)シリコーン誘導体および揮発性炭化水素から選ばれる少なくとも一種の油剤50質量%〜99.99質量%、および成分(B)ウルシ科マンゴ種子核油、アオギリ科クプアス種子脂、ヤシ科ババス油、フタバガキ科ショレアステノプテラ脂から選ばれる少なくとも一種の低融点油脂0.005質量%〜4質量%を含有する。
【選択図】 なし
【解決手段】 成分(A)シリコーン誘導体および揮発性炭化水素から選ばれる少なくとも一種の油剤50質量%〜99.99質量%、および成分(B)ウルシ科マンゴ種子核油、アオギリ科クプアス種子脂、ヤシ科ババス油、フタバガキ科ショレアステノプテラ脂から選ばれる少なくとも一種の低融点油脂0.005質量%〜4質量%を含有する。
【選択図】 なし
Description
本発明は毛髪、特に化学処理や日光などによる損傷を有する、いわゆるダメージ毛のケアに適した毛髪化粧料組成物に関するものである。
従来、様々な原因による損傷を受けた毛髪をケアするための毛髪化粧料は多数知られている。特に損傷が大きい毛髪に対しては、シリコーン誘導体や炭化水素を主成分とするオイルタイプやオイルゲルタイプのものが知られている。この毛髪化粧料は、損傷した毛髪に対し滑らかな指通りを付与し、適度なセット力を与えるという特徴があるとされている。(特許文献1)
一方、毛髪をまとめて束のようにしたり、毛先をまとめるために、毛髪セット力を有する油脂などを含有するヘアワックスタイプの整髪料も知られている。この整髪料は、整髪時間を十分確保でき、べたつかずセット力を長時間持続させるという特徴があるとされている。(特許文献2)
他方、体温近傍に融点を有する油剤を頭髪化粧料に配合する試みがなされている。例えばウルシ科マンゴの種子核油を含有する頭髪化粧料が知られている。この頭髪化粧料は、損傷毛にしっとりした潤いを与えるという特徴があるとされている。(特許文献3)
特開昭63−183517号公報
特開2003−113054号公報
特開平9−208435号公報
ところで消費者は、前記特許文献1に開示されたような、損傷が大きい毛髪用の化粧料であっても、同時に毛先をまとめたり、毛を束のようにするといった適度な整髪力も同時に求めるようになってきている。前記特許文献1に開示された従来の毛髪化粧料は、髪をしっとりさせ、表面を滑らかにするという意味でのセット力は有するものの、前記したような整髪力は一切発揮せず、艶も十分ではないという課題があった。前記特許文献2に開示されたような整髪料は、整髪力が強すぎ、本来有すべき機能である、損傷を受けた毛髪のケア効果が十分ではないという課題があった。前記特許文献3に開示された頭髪化粧料は、植物油を主成分とするものであって、毛髪のケア効果が十分発揮されず、べたついたりしてしまうという課題があった。
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、シリコーン誘導体や炭化水素などを多量含有する毛髪化粧料組成物において、損傷が大きい毛髪に対するケア効果を保ちつつ、同時に毛先をまとめたり、毛を束のようにする適度な整髪力をも有する毛髪化粧料組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の毛髪化粧料組成物は、成分(A)シリコーン誘導体および揮発性炭化水素から選ばれる少なくとも一種の油剤50質量%〜99.99質量%、および成分(B)ウルシ科マンゴ種子核油、アオギリ科クプアス種子脂、ヤシ科ババス油及びフタバガキ科ショレアステノプテラ脂から選ばれる少なくとも一種の低融点油脂0.005質量%〜4質量%を含有するものである。
請求項2に記載の発明の毛髪化粧料組成物は、請求項1に記載の発明において、前記成分(A)は環状ジメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、イソドデカン、軽質イソパラフィンおよび軽質流動イソパラフィンから選ばれる少なくとも一種である。
請求項3に記載の発明の毛髪化粧料組成物は、請求項1または2記載の発明において、前記成分(A)および(B)が質量比(A)/(B)=20〜10,000の範囲である。
本発明によれば、シリコーン誘導体や炭化水素などを含有する毛髪化粧料組成物において、損傷が大きい毛髪に対するケア効果を保ちつつ、同時に毛先をまとめたり、毛を束のようにする適度な整髪力をも有することができる。
以下、本発明を毛髪化粧料組成物に具体化した実施形態について詳細に説明する。
本実施形態の毛髪化粧料組成物は、成分(A)シリコーン誘導体および揮発性炭化水素から選ばれる少なくとも一種の油剤50質量%〜99.99質量%、および成分(B)ウルシ科マンゴ種子核油、アオギリ科クプアス種子脂、ヤシ科ババス油及びフタバガキ科ショレアステノプテラ脂から選ばれる少なくとも一種の低融点油脂0.005質量%〜4質量%を含有する。
成分(A)シリコーン誘導体および揮発性炭化水素から選ばれる少なくとも一種の油剤は、特に化学処理などで損傷した毛髪に滑らかな指通りや艶を付与するという毛髪ケア効果を発揮する。
成分(A)シリコーン誘導体の具体例としては、環状ジメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、脂肪族アルコール変性シリコーン、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、パーフルオロアルキルポリオキシアルキレン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アクリル変性シリコーン等が挙げられる。環状ジメチルポリシロキサンとしてはデカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサンが挙げられる。ジメチルポリシロキサンとしてはオクタメチルトリシロキサン、重合度が650未満のジメチルポリシロキサン、重合度が650を超える高重合ジメチルポリシロキサンが挙げられる。このうち、成分(A)としては環状ジメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンおよびポリオキシアルキレン変性シリコーンから選ばれる少なくとも一種が好ましく用いられ、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、重合度が650を超える高重合ジメチルポリシロキサンおよびポリオキシアルキレン変性ジメチルポリシロキサンから選ばれる少なくとも一種がより好ましく用いられる。これらシリコーン誘導体は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
成分(A)揮発性炭化水素の具体例としては、低沸点イソパラフィン系炭化水素、特に沸点が60〜260℃のイソパラフィン系炭化水素が挙げられ、その炭素数は8〜18程度である。具体的には、イソドデカン、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィンとして入手できる成分が好ましく用いられる。これら揮発性炭化水素は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明において、前記成分(A)としてはシリコーン誘導体および揮発性炭化水素のうちいずれか一方を用いてもよく、両方を組み合わせて用いてもよい。
毛髪化粧料組成物中における成分(A)の含有量は、50質量%〜99.99質量%であり、より好ましくは60質量%〜99質量%である。成分(A)の含有量が50質量%未満の場合、十分なケア効果が得られない。成分(A)の含有量が99.99質量%を超えると、成分(B)を必要量含有させることができない。
成分(B)の低融点油脂は、ウルシ科マンゴ種子核油、アオギリ科クプアス種子脂、ヤシ科ババス油及びフタバガキ科ショレアステノプテラ脂から選ばれる少なくとも一種である。ここで低融点油脂とは、人間の体温近傍又はそれ以下の融点を有する油脂であることを意味し、たとえば人間が指先で触れることにより溶解するような性状を示す油脂であることを意味する。
ウルシ科マンゴ種子核油は、融点が15℃程度の油脂で、市販品としては山川貿易株式会社のマンゴーオイル203が例示される。アオギリ科クプアス種子脂は、テオブロマグランジフロルム種子脂とも称される融点が30℃程度の油脂で、市販品としてはクローダジャパン株式会社のクロピュア クパスが挙げられる。ヤシ科ババス油は、融点が25℃程度の油脂で、市販品としてはクローダジャパン株式会社のクロピュア ババスが挙げられる。フタバガキ科ショレアステノプテラ脂は、融点が35℃程度の油脂で、市販品としてはコグニスジャパン株式会社のセゲソフトSHが挙げられる。
成分(B)の低融点油脂は、成分(A)の効果を損なうことなく、毛先をまとめたり、毛を束のようにする適度な整髪力を成分(A)との相乗効果により発揮する。
本発明の毛髪化粧料組成物における成分(A)と成分(B)の含有量の質量比は、好ましくは20〜10,000、より好ましくは50〜10,000の範囲に規定される。この質量比がかかる範囲内に規定されることにより、毛髪ケア効果をより向上させることができる。
本発明の毛髪化粧料組成物は、必要に応じて、例えば水、高分子化合物、成分(A)(B)以外の油性成分、多価アルコール、界面活性剤、エタノールなどの低級アルコール、糖類、防腐剤、pH調整剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、香料、紫外線吸収剤、および酸化防止剤から選ばれる少なくとも一種を含有してもよい。
水は、各成分の溶媒又は分散媒として任意の量を配合することができる。ただし、本発明の毛髪化粧料組成物は、成分(A)としてシリコーン誘導体および揮発性炭化水素から選ばれる少なくとも一種の油剤を少なくとも50質量%含むので、水を多量配合した場合均一に混合することは容易ではないことから、その配合量は好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下、更に好ましくは5%以下である。
高分子化合物としては、例えばアラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、セルロース誘導体、架橋ポリアクリル酸、およびポリ塩化ジメチルメチレンピペリジウムが挙げられる。架橋ポリアクリル酸としては、例えばカルボキシビニルポリマーが挙げられる。
成分(A)(B)以外の油性成分は、毛髪にうるおい感を付与する。油性成分としては、例えば油脂類、ロウ類、高級アルコール、炭化水素類、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテルおよびエステル類が挙げられる。
油脂類としては、例えばオリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカダミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、および月見草油が挙げられる。ロウ類としては、例えばミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、およびラノリンが挙げられる。
高級アルコールとしては、例えばラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール、およびラノリンアルコールが挙げられる。
炭化水素としては、例えばパラフィン、オレフィンオリゴマー、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、およびワセリンが挙げられる。高級脂肪酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、およびラノリン脂肪酸が挙げられる。アルキルグリセリルエーテルとしては、例えばバチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、およびイソステアリルグリセリルエーテルが挙げられる。
エステル類としては、例えばアジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、脂肪酸(C10−30)(コレステリル/ラノステリル)、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、およびコハク酸ジオクチルが挙げられる。
多価アルコールとしては、例えばグリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、イソペンチルジオール、プロピレングリコール(PG)、ジプロピレングリコール(DPG)、および1,3−ブチレングリコール(BG)が挙げられる。
界面活性剤は、本発明の毛髪化粧料組成物の乳化剤又は組成物中の各成分の可溶化剤として安定性を保持するために配合される。界面活性剤としては、イオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤が挙げられる。イオン性界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤および両性界面活性剤が挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えばアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、およびスルホコハク酸エステルが挙げられる。アルキルエーテル硫酸塩としては、例えばラウレス硫酸ナトリウムが挙げられる。N−アシルアミノ酸型界面活性剤としては、例えばN−ラウロイル-L-グルタミン酸ナトリウムが挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、およびトリエタノールアミンが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えばアルキルトリメチルアンモニウム塩、アルケニルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、ジアルケニルジメチルアンモニウム塩、ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、およびアルキロイルアミドプロピルジメチルアミンが挙げられる。アルキルトリメチルアンモニウム塩としては、例えば塩化ステアリルトリメチルアンモニウムが挙げられる。ジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムが挙げられる。これらの界面活性剤のカチオン基の対イオンとしては、例えば塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、アルキル硫酸イオン、およびサッカリンが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、およびココアンホ酢酸ナトリウムが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキルサッカライド界面活性剤、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノールアミド、およびアルキルアミンオキサイドが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、例えばラウレス、セテス、ステアレス、およびパレスが挙げられる。これらの界面活性剤の具体例は、単独で含有されてもよく、二種以上を組み合わせて含有されてもよい。
糖類としては、例えばソルビトール、およびマルトースが挙げられる。防腐剤としては、例えばパラベンが挙げられる。pH調整剤としては、例えば乳酸、グリコール酸、酒石酸、リンゴ酸、ピロリドンカルボン酸(PCA)、コハク酸、クエン酸、グルタミン酸、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、トリエタノールアミン(TEA)、およびアルギニンが挙げられる。酸化防止剤としては、例えばアスコルビン酸、および亜硫酸塩が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料組成物の剤型は特に限定されず、例えばヘアオイルなどの液状、ヘアジェルなどのゲル状、ヘアフォームなどの泡状、およびヘアクリームなどの乳化物状が挙げられる。
以上詳述した本実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1)本実施形態では、シリコーン誘導体および揮発性炭化水素から選ばれる少なくとも一種の油剤を50質量%〜99.99質量%含有する毛髪化粧料組成物において、ウルシ科マンゴ種子核油、アオギリ科クプアス種子脂、ヤシ科ババス油及びフタバガキ科ショレアステノプテラ脂から選ばれる少なくとも一種の低融点油脂を配合した。したがって、損傷が大きい毛髪に対するケア効果を保ちつつ、同時に毛先をまとめたり、毛を束のようにする適度な整髪力をも有することができる。比較的多量に含有される油剤に対し、低融点油脂が適度な整髪力を与え、毛髪の感触低下を抑制するものと思料される。
(1)本実施形態では、シリコーン誘導体および揮発性炭化水素から選ばれる少なくとも一種の油剤を50質量%〜99.99質量%含有する毛髪化粧料組成物において、ウルシ科マンゴ種子核油、アオギリ科クプアス種子脂、ヤシ科ババス油及びフタバガキ科ショレアステノプテラ脂から選ばれる少なくとも一種の低融点油脂を配合した。したがって、損傷が大きい毛髪に対するケア効果を保ちつつ、同時に毛先をまとめたり、毛を束のようにする適度な整髪力をも有することができる。比較的多量に含有される油剤に対し、低融点油脂が適度な整髪力を与え、毛髪の感触低下を抑制するものと思料される。
(2)本実施形態では、シリコーン誘導体および揮発性炭化水素から選ばれる油剤として、環状ジメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、イソドデカン、軽質イソパラフィンおよび軽質流動イソパラフィンから選ばれる少なくとも一種が含有される。したがって、毛髪の指通り性を向上させることができる。
(3)本実施形態では、前記成分(A)油剤および前記成分(B)低融点油脂が質量比(A)/(B)=20〜10,000の範囲で含有される。したがって、毛髪のケア効果をより向上させることができる。
次に、実施例等を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。表1〜3に示すとおり、各成分を含有する毛髪化粧料組成物を調製した。表1〜3における各成分を示す欄中の数値は当該欄の成分純分の含有量を示し、その単位は質量%である。
まず、黒髪の人毛が植毛されたストレートボブスタイルのかつら(ウイッグ)を準備し、市販のヘアブリーチ剤(ホーユー株式会社製:ビューティラボブリーチ)にて常法によりブリーチ処理をした。その後、市販シャンプー、リンス(ホーユー株式会社製 ビゲントリートメントシャンプー、トリートメントリンス)にて洗浄し、乾燥させた後に、このかつらに各例の毛髪化粧料組成物を塗布し、毛髪の指通り、毛髪の艶、毛束の作りやすさ及び毛先のまとめやすさの四点につき評価を行ったので、それらの評価結果を各表に併記する。
(毛髪の指通り)
20名のパネラーが、毛髪化粧料組成物塗布後のかつらの毛髪に手を通すことにより、毛髪の指通りを評価した。指通りが滑らかで良い場合を2点、指通りが悪い場合を0点、どちらともいえない場合を1点として20名の点数を合計し、40点〜31点の場合を◎、30点〜21点の場合を○、20点〜11点の場合を△、10点以下の場合を×とした。
20名のパネラーが、毛髪化粧料組成物塗布後のかつらの毛髪に手を通すことにより、毛髪の指通りを評価した。指通りが滑らかで良い場合を2点、指通りが悪い場合を0点、どちらともいえない場合を1点として20名の点数を合計し、40点〜31点の場合を◎、30点〜21点の場合を○、20点〜11点の場合を△、10点以下の場合を×とした。
(毛髪の艶)
20名のパネラーが、同一光源下において毛髪化粧料組成物塗布後のかつらを目視観察することにより、毛髪の艶を評価した。艶が良い場合を2点、艶が悪い場合を0点、どちらともいえない場合を1点として20名の点数を合計し、40点〜31点の場合を◎、30点〜21点の場合を○、20点〜11点の場合を△、10点以下の場合を×とした。
20名のパネラーが、同一光源下において毛髪化粧料組成物塗布後のかつらを目視観察することにより、毛髪の艶を評価した。艶が良い場合を2点、艶が悪い場合を0点、どちらともいえない場合を1点として20名の点数を合計し、40点〜31点の場合を◎、30点〜21点の場合を○、20点〜11点の場合を△、10点以下の場合を×とした。
(毛束の作りやすさ)
20名のパネラーが、各自で各例の毛髪化粧料組成物をかつらに塗布し、指を通しながら毛束の作りやすさを、髪の中間部におけるまとまりやすさという観点で評価した。毛束を作りやすい場合を2点、毛束を作りにくい場合を0点、どちらともいえない場合を1点として20名の点数を合計し、40点〜31点の場合を◎、30点〜21点の場合を○、20点〜11点の場合を△、10点以下の場合を×とした。
20名のパネラーが、各自で各例の毛髪化粧料組成物をかつらに塗布し、指を通しながら毛束の作りやすさを、髪の中間部におけるまとまりやすさという観点で評価した。毛束を作りやすい場合を2点、毛束を作りにくい場合を0点、どちらともいえない場合を1点として20名の点数を合計し、40点〜31点の場合を◎、30点〜21点の場合を○、20点〜11点の場合を△、10点以下の場合を×とした。
(毛先のまとめやすさ)
20名のパネラーが、各自で各例の毛髪化粧料組成物を塗布し、指を通しながら毛先のまとめやすさを、髪の先端部におけるまとまりやすさという観点で評価した。毛先をまとめやすい場合を2点、毛先をまとめにくい場合を0点、どちらともいえない場合を1点として20名の点数を合計し、40点〜31点の場合を◎、30点〜21点の場合を○、20点〜11点の場合を△、10点以下の場合を×とした。
20名のパネラーが、各自で各例の毛髪化粧料組成物を塗布し、指を通しながら毛先のまとめやすさを、髪の先端部におけるまとまりやすさという観点で評価した。毛先をまとめやすい場合を2点、毛先をまとめにくい場合を0点、どちらともいえない場合を1点として20名の点数を合計し、40点〜31点の場合を◎、30点〜21点の場合を○、20点〜11点の場合を△、10点以下の場合を×とした。
表1、3に示されるように、成分(A)及び(B)を適切に含有する毛髪化粧料組成物は、いずれの評価も◎または○であり、優れることが確認された。
一方、表2に示されるように、成分(A)を含有しない比較例5では、毛髪の指通りの評価が悪く、毛髪の艶、毛束の作りやすさ、毛先のまとめやすさの各評価についても劣ることが確認された。成分(B)を含有しない比較例1,9および(B)の代わりに対照成分が含有されている比較例2〜4は、いずれも毛束の作りやすさ、毛先のまとめやすさの評価が劣ることが確認された。成分(A)の含有量が不足する比較例6は、実施例と比べ毛髪の指通り、毛髪の艶の評価が劣ることが確認された。成分(B)の含有量が本発明品よりも過剰である比較例7は、実施例と比べ毛髪の指通り、毛髪の艶の評価が劣ることが確認された。これは、製剤中において過剰な成分(B)が、成分(A)が発揮する毛髪の指通りの良さおよび毛髪の艶といった効果を阻害するためと思料される。一方、成分(B)の含有量が本発明品よりも過小である比較例8は、実施例と比べ毛束の作りやすさおよび毛先のまとめやすさの評価が劣ることが確認された。これは、製剤中において成分(B)が相対的に少なくなるため、成分(B)の効果が成分(A)によって打ち消されてしまうためと思料される。
次に、上記実施形態および別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(a)紫外線吸収剤を含有する前記毛髪化粧料組成物。このように構成することで、染毛された毛髪に適用した場合に褪色を抑制することができる。
(b)カチオン性界面活性剤を含有する前記毛髪化粧料組成物。このように構成することで、毛髪へのなじみやすさを更に向上させることができる。
(b)カチオン性界面活性剤を含有する前記毛髪化粧料組成物。このように構成することで、毛髪へのなじみやすさを更に向上させることができる。
Claims (3)
- 成分(A)シリコーン誘導体および揮発性炭化水素から選ばれる少なくとも一種の油剤50質量%〜99.99質量%、および成分(B)ウルシ科マンゴ種子核油、アオギリ科クプアス種子脂、ヤシ科ババス油、フタバガキ科ショレアステノプテラ脂から選ばれる少なくとも一種の低融点油脂0.005質量%〜4質量%を含有することを特徴とする毛髪化粧料組成物。
- 前記成分(A)が環状ジメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、イソドデカン、軽質イソパラフィンおよび軽質流動イソパラフィンから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1記載の毛髪化粧料組成物。
- 前記成分(A)および(B)が質量比(A)/(B)=20〜10,000の範囲であることを特徴とする請求項1または2記載の毛髪化粧料組成物。
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