本発明は、始動口への遊技球の入球に基づき抽選を実行し、抽選に当選した場合には遊技者にとって有利な特別遊技と称される遊技が実行されるパチンコ遊技機に関し、特に、特別遊技後に確率変動状態と称される当選確率が高い状態となり得る遊技機であって、確率変動状態→特別遊技という繰り返し回数に上限値が設定されている、いわゆるリミッタタイプのパチンコ遊技機に関する。
近年のパチンコ遊技機としては、遊技盤面(遊技領域)上の始動口に遊技球が入賞することを契機に図柄変動ゲームが開始され、所定の大当たり確率抽選に当選することで大当たりの表示がなされ、遊技盤面に備えられた大入賞口が開放して大量の賞球を獲得できるパチンコ機が主流である。
このようなパチンコ遊技機では、複数種類ある大当たり表示のうち特別に定めた特別大当たり(確変当たり)となると、以降の大当たり確率を増大(確率変動)させて、比較的短い間隔で次回の大当たりが発生するようにしたものがある。このように大当たり確率を増大させるパチンコ遊技機は「確率変動機」と称されている。
この確率変動機では、確変当たりでの大当たりが連続して続くこともあり、遊技者に多大な利益をもたらす可能性があるため射幸性が高くなり過ぎ、遊技店にとっては想定外の不利益を被ることもあり、遊技者と遊技店との間の利益バランスをとることが非常に難しくなっていた。
この問題を解決するため、確変当たりがなされ大当たりが連続して続く際に、その継続の上限回数(リミッタ回数)を定めた遊技機が提案されている(特許文献1)。
ここで、特許文献1に提案されたパチンコ機では、リミッタを定めたことで遊技の止め時が顕著となり、遊技者にとって遊技を楽しむ幅が狭められると共に、遊技店にとって客滞率の悪化を招く問題が生じる。そこで、リミッタ回数を複数種類の中から抽選により設定すると共に、当該リミッタ回数の報知については明確に報知せずに、リミッタ回数を超えない範囲で報知回数に対応する演出により遊技者に知らせることで、遊技の止め時を顕著なものとさせないパチンコ機も提案されている(特許文献2)。
特開平9−131439
特開2007−252483
しかしながら、上記特許文献2に提案されたパチンコ機では、リミッタ回数を複数種類の中から設定するため、リミッタ回数が比較的多い回数に設定されてしまう可能性もあり、前述した「射幸性が高くなり過ぎ、遊技店にとっては想定外の不利益を被る点」という問題が再度生じてしまう。そこで、本発明は、リミッタ回数を1つに決定しておき、射幸性をある程度抑えつつも、遊技の止め時を顕著なものとせずに、遊技の幅を広げるパチンコ機を実現することを第一の目的とする。
更に、上記特許文献1のようなリミッタ回数を定めたパチンコ遊技機において、「セットもの」と称されるパチンコ遊技機では、大当たり確率が増大されていない状態(所謂「通常状態」、「低確率状態」)での大当たりは必ず確変当たりとして、その後規定回数(例えば2回)の大当たりが発生するまでは、都度確変当たりとすることで確率変動状態とする一方、規定回数に達した大当たりは確変当たりとはせずに、以降の大当たり確率を通常の確率にすることで、規定回数の大当たりまでを1セットとして確実に大量の賞球を獲得させるパチンコ遊技機も存在した。
しかしながら、上記セットものと称されるパチンコ遊技機では、一度大当たりとなると、その後規定回数の大当たりが発生するまでは、確率変動状態が担保された状態であるため、都度の大当たりに対して確変当たりとなるかどうかといった期待を求めることも必要なく、規定回数の大当たりまで単調な遊技をこなすだけの面白みがないものとなってしまっていた。そこで、本発明は、獲得賞球数が一定でなく且つ現在の遊技状態を不明とすることで、遊技者に対して常時緊張感を付与可能なパチンコ遊技機を実現することを第二の目的とする。
本発明(1)は、
遊技球が入球可能な始動口(第1特図始動口2210、第2特図始動口2110)と、
開状態と閉状態を採り得る可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)と、
識別情報(第1特別図柄、第2特別図柄)を変動表示及び停止表示可能な識別情報表示部(第1特図表示部2131、第2特図表示部2231)と、
始動口(第1特図始動口2210、第2特図始動口2110)への遊技球の入球に基づき、遊技の内容を決定する乱数を取得する乱数取得手段(乱数取得判定実行手段1120)と、
前記乱数に基づき、識別情報(第1特別図柄、第2特別図柄)の変動態様と停止識別情報を決定する識別情報表示内容決定手段(図柄内容決定手段1140)と、
識別情報表示内容決定手段(図柄内容決定手段1140)が決定した変動内容に従い、識別情報表示部(第1特図表示部2131、第2特図表示部2231)上で識別情報(第1特別図柄、第2特別図柄)を所定時間変動表示した後に停止識別情報を表示するよう制御する識別情報表示制御手段(表示制御手段1150)と、
識別情報(第1特別図柄、第2特別図柄)の停止識別情報が所定態様である場合、可変入賞口(第2大入賞口2220)を第1開閉パターンにより作動させることで遊技者に利益を与え得る大特別遊技と、大特別遊技時に与え得る利益と比較して低い利益を与え得る第2開閉パターンにより可変入賞口(第1大入賞口2120)を作動させる小特別遊技との少なくとも2種類のうちから、特別遊技の内容を決定する特別遊技内容決定手段(特別遊技内容決定手段1172)と、
特別遊技内容決定手段(特別遊技内容決定手段1172)により決定された内容に従い、可変入賞口(第1大入賞口2120、第2大入賞口2220)を閉状態から開状態とする特別遊技を実行する特別遊技実行手段(特別遊技実行手段1173)と、
停止識別情報の前記所定態様のうち、特定な所定態様である特定所定態様の場合、当該所定態様を契機として実行された特別遊技の終了後、前記乱数に基づく特別遊技への移行抽選確率が通常遊技状態よりも高い高確率変動遊技状態に移行させるよう制御する遊技状態制御手段(特定遊技制御手段1180)と、
高確率変動遊技状態中に再度前記特定所定態様に起因した特別遊技が実行されることを一単位とした、当該一単位の連続回数を計測する計測手段(リミッタ回数カウンタ1183b)と、
前記連続回数が予め定められた所定回数に達した際に、前記特定所定態様での特別遊技を規制する特定所定態様由来特別遊技規制手段(特定遊技終了条件判定手段1181)と
と有するパチンコ遊技機において、
特別遊技内容決定手段(特別遊技内容決定手段1172)は、識別情報(第1識別情報、第2識別情報)の前記停止識別情報が前記所定態様とは異なる第2所定態様である場合、特別遊技の内容として、前記第2開閉パターンと外見上同一である第3開閉パターンにて可変入賞口を作動させる第2小特別遊技(小当たり)を決定する
ことを特徴とするパチンコ遊技機である。
本発明(2)は、前記連続回数に基づいて、該連続回数を示唆する演出を実行する、前記発明(1)のパチンコ遊技機である。
本発明(3)は、始動口は、
その入球領域が固定である第1始動口(第1特図始動口2210)と、
所定条件を充足することにより入球領域が拡大して入球し易くなる第2始動口(第2特図始動口2110)と
から構成されており、
特別遊技内容決定手段(特別遊技内容決定手段1172)は、識別情報(第1特別図柄、第2特別図柄)の停止識別情報が所定態様である場合に実行される特別遊技の内容として、第1始動口(第1特図始動口2210)への遊技球の流入に基づく特別遊技については、大特別遊技よりも小特別遊技が選択される頻度が高くなるようにし、第2始動口(第2特図始動口2110)への遊技球の流入に基づく特別遊技については、小特別遊技よりも大特別遊技が選択される頻度が高くなるようにし、
遊技状態制御手段(特定遊技制御手段1180)は、大特別遊技の実行後に、前記所定条件が達成され易い遊技状態とする、前記発明(1)又は(2)のパチンコ遊技機である。
ここで、本特許請求の範囲及び本明細書における各用語の意義について説明する。まず、「入球」とは、賞球が払い出される場合のみならず、賞球払い出しの無い「スルーチャッカー」も含む。「開状態」とは、遊技球が流入可能な状態や流入し易い状態を指し、「閉状態」とは、遊技球が流入不能な状態や遊技球が流入困難な状態を指す。「識別情報」とは、視覚的に認識可能なものであれば特に限定されず、例えば、数字、文字、図柄等を挙げることができる(例えば、主遊技においては特別図柄、補助遊技においては普通図柄、副遊技においては装飾図柄やブランク図柄)。「乱数」とは、パチンコ遊技機において何らかの遊技内容を決定するための抽選(電子計算機によるくじ)に使用される乱数(遊技内容決定乱数)であり、例えば、遊技の結果に影響を与えるいわゆる「基本乱数」、具体的には、特別遊技の移行と関連した「当選乱数」、識別図柄の変動態様(又は変動時間)を決定するための「変動態様決定乱数」、停止図柄を決定する「図柄決定乱数」、特別遊技後に特定遊技(例えば確率変動遊技)に移行するか否かを決定する「当たり図柄決定乱数」等を挙げることができる。尚、変動態様の内容や確定識別情報の内容等を決定する際、これらすべての乱数を使用する必要はなく、互いに同一又は相違する、少なくとも一つの乱数を使用すればよい。「開閉パターン」とは、特別遊技で実行され得る最大ラウンド数、開放対象となる可変入賞口(各ラウンド毎に異なっていてもよい)、1ラウンド時間の上限値(各ラウンド毎に異なっていてもよい)、1ラウンドの入球個数の上限値(各ラウンド毎に異なっていてもよい)及び1ラウンドの開放形態(各ラウンド毎に異なっていてもよく、例えば、可変入賞口が開放し続ける態様や可変入賞口が開閉を繰り返す態様)からなる開閉パターン決定要素から構成される、特別遊技時における可変入賞口の開閉態様を意味する。尚、第2開閉パターンと第3開閉パターンは、第1開閉パターンと比較し、1ラウンドの開放時間が短い開閉態様であり、基本的には1ラウンドの入球個数の上限に達しないまま1ラウンドが終了する(しかも、第2開閉パターンと第3開閉パターンの区別がつかないよう、可変入賞口も共通化することが好適である)。したがって、これら第2開閉パターン及び第3開閉パターンは、ラウンド数、1ラウンド時間の上限値及び1ラウンドの開放形態の3要素から実質的に決まる。「外見上同一」とは、内部的にはラウンド数、1ラウンド時間の上限値及び1ラウンドの開放形態の3要素が異なるにもかかわらず、見た目上同一である場合の他、内部的にも同一であるために外見上同一となる場合をも含む。「連続回数」は、特別遊技の度に0回から1ずつインクリメントする形であっても、特別遊技の度に上限値である所定回数から1ずつデクリメントする形であってもよい。
本発明(1)によれば、リミッタ回数が所定回数という1つに固定されているので、射幸性をある程度抑えることができる結果、遊技店に対して想定外の不利益を被らせる事態を防止でき、遊技者と遊技店との利益バランスをとることが容易になると共に、リミッタ回数にカウントされる小特別遊技と、リミッタ回数にカウントされない第2小特別遊技を設けた上、これら小特別遊技と第2小特別遊技とを外見上同一とするよう構成したので、遊技者はあと確率変動遊技の権利が何回残っているか分かり難い状況を構築できる結果、遊技の止め時が顕著なものとならないために遊技者がリミッタ終了後にただちに遊技を終了してしまう事態を防止できることに加え、遊技者に対しては常に高確率状態であるという期待感を抱かせ続けることができるために遊技の幅を広げることが可能になるという効果をも奏する。更に、本発明(1)によれば、リミッタ回数が一定とはいえ、大特別遊技をより多く引き当てられた場合には獲得賞球数が大きくなる一方、小特別遊技をより多く引き当ててしまった場合には獲得賞球数が少なくなるよう構成されているので獲得賞球数が一定でなく、しかも、前述のように小特別遊技と第2小特別遊技とを外見上同一とし且つ前者のみリミッタ回数にカウントされるように構成されているので、現在の遊技状態が確率変動遊技であるか否かの判別が極めて困難である結果、遊技者に対して常時緊張感を付与可能であるという効果をも奏する。
本発明(2)によれば、前記効果に加え、リミッタの連続回数に基づいて該連続回数(残り回数を含む)を示唆する演出を実行するよう構成されているので、リミッタの残り回数や現在の遊技状態を推測する楽しさを遊技者に付与できる結果、より遊技の興趣性を持たせることが可能になるという効果を奏する。
本発明(3)によれば、前記効果に加え、リミッタ期間中に一度大特別遊技を引き当てた場合、それ以後は大特別遊技を引き当て易い第2始動口に入球し易くなるよう構成されているので、リミッタ期間内に大特別遊技を引き当てられない場合には非常に少ない出球となる一方、リミッタ期間内に大特別遊技を引き当てられた場合には連続して大特別遊技を引き当てられ易く非常に多い出球となり得る結果、セットもののような画一的な出球でなくメリハリのある出球を遊技者に提供することが可能になるという効果を奏する。
図1は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。
図2は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の背面図である。
図3は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の機能ブロック図である。
図4は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側でのメインフローチャートである。
図5は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での乱数取得処理のフローチャートである。
図6は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での普通図柄用乱数取得処理のフローチャートである。
図7は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別図柄用乱数取得処理のフローチャートである。
図8は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での電チュー駆動判定処理のフローチャートである。
図9は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での図柄表示処理・特別遊技(大当たり)作動条件判定処理のフローチャートである。
図10は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別図柄表示処理のフローチャートである。
図11は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での第1特別図柄の変動開始条件充足判定処理のフローチャートである。
図12は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特定遊技終了判定処理のフローチャートである。
図13は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技作動条件判定・リミッタ管理処理のフローチャートである。
図14は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技制御処理のフローチャートである。
図15は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、主制御装置側での特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。
図16は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのメインフローチャートである。
図17は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側でのサブ側モード管理処理のフローチャートである。
図18は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。
図19は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。
図20は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における、表示制御装置側での特別遊技中表示制御処理のフローチャートである。
図21は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における作用を示すタイミングチャートである。
図22は、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機における作用を示すタイミングチャートである。
発明を実施するための最良形態
以下の最良形態は、従来の第1種パチンコ遊技機を二つ混在させたような機種(第1種第1種複合機)である。但し、特別遊技への移行抽選確率が上がる確率変動機能とリミッタ機能を有する限り、本最良形態に係る第1種第1種複合機には何ら限定されず、他の遊技機{例えば、従来の第1種や第3種等}に応用された場合も本発明の範囲内である。尚、本形態は、あくまで最良の形態であり、各手段が存在する場所や機能等、各種処理に関しての各ステップの順序、フラグのオン・オフのタイミング、各ステップの処理を担う手段名等に関し、以下の態様に限定されるものではない。
ここで、各構成要素について説明する前に、本最良形態に係るパチンコ遊技機の特徴(概略)を説明する。以下、図面を参照しながら、各要素について詳述する。
まず、図1を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の前面側の基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。以下、これらを順に説明する。
はじめに、パチンコ遊技機の遊技機枠は、外枠102、前枠104、透明板106、扉108、上球皿110、下球皿112及び発射ハンドル116を含む。まず、外枠102は、パチンコ遊技機を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠104は、外枠102の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構を介して外枠102に開閉可能に取り付けられる。前枠104は、遊技球を発射する機構、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導又は回収するための機構等を含む。透明板106は、ガラス等により形成され、扉108により支持される。扉108は、図示しないヒンジ機構を介して前枠104に開閉可能に取り付けられる。上球皿110は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿112への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿112は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。また、上球皿110と下球皿112の間にはスピーカ114が設けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力される。
次に、遊技盤は、外レール122と内レール124とにより区画された遊技領域120が形成されている。そして、当該遊技領域120には、図示しない複数の遊技釘及び風車等の機構や各種一般入賞口の他、第1特図始動口2210、第2特図始動口2110、普図始動口2410、第1大入賞口2120、第2大入賞口2220、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230、演出表示装置2310、普通図柄表示装置2420、センター飾り192及びアウト口142が設置されている。以下、各要素を順番に詳述する。
次に、第1特図始動口2210は、第1遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第1特図始動口2210は、第1特図始動口入球検出装置2211を備える。ここで、第1特図始動口入球検出装置2211は、第1特図始動口2210への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1特図始動口入球情報を生成する。
次に、第2特図始動口2110は、第2遊技に対応する始動入賞口として設置されている。具体的構成としては、第2特図始動口2110は、第2特図始動口入球検出装置2111と、第2特図始動口電動役物2112と、第2特図始動口電動役物2112を開閉させるための第2特図始動口電動役物ソレノイド2112aとを備える。ここで、第2特図始動口入球検出装置2111は、第2特図始動口2110への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2特図始動口入球情報を生成する。次に、第2特図始動口電動役物2112は、第2特図始動口2110に遊技球が入賞し難い閉鎖状態と当該通常状態よりも遊技球が入賞し易い開放状態に可変する。
ここで、図1に示すように、第1特図始動口2210は、遊技領域略中央に配置されている。そして、通常遊技時(普図通常遊技時)には、通常打ちであるブッコミ打ちを行うことにより、第1特図始動口2210に遊技球が入球可能に構成されている。他方、第2特図始動口2110は、遊技領域右に配置されている。そして、強め打ちである右打ちを行うことにより、第2特図始動口2110に遊技球が入球可能に構成されている。但し、図1に示すように、第2特図始動口2110の入球領域の真上には、当該始動口への入球を妨害する妨害部材が設置されている。したがって、通常遊技時(普図通常遊技時)には、右打ちをしても殆ど又は全く第2特図始動口2110に遊技球が入球しない。ここで、第2特図始動口2110の上部には電動役物2112が設置されており、当該電動役物2112は変位可能であり、入球領域の大きさが相互に異なる、閉鎖状態(図中の実線)と開放状態(図中の点線)という二状態を採り得る。そして、閉鎖状態の場合には、前述したように妨害部材の存在により入球領域が完全に塞がれているために遊技球は第2特図始動口2110に入球することは無いが、開放状態の場合には、遊技球は第2特図始動口2110に入球することが可能となる。尚、本最良形態では、この電動役物2112が開放状態となり易い遊技状態(普図特定遊技状態)が存在する。これについては後述するが、当該普図特定遊技状態では、普通図柄の当選確率が通常時よりも高い(普通図柄確率変動状態)、普通図柄の変動時間が通常時よりも短い(普通図柄時間短縮状態)、電動役物が開放状態となった場合の開放時間が通常時よりも長い(電動役物開放延長状態)の一又は複数の組み合わせ状態となる(本最良形態ではすべて)。尚、下記の最良形態では、この普図特定遊技状態を「普図時短状態」と俗称でいうこともある。
尚、第1特図始動口2210と第2特図始動口2110との位置関係等は、本最良形態で示したものに限定されない。例えば、第1特図始動口2210と第2特図始動口2110とを上下に重なる位置に配し、通常時は第1特図始動口2210の存在により第2特図始動口2110の上部が塞がれていように構成してもよい。この場合は、第1特図始動口2210と第2特図始動口2110との打ち分けができないので、普図特定遊技状態では第2特図始動口2110のみならず第1特図始動口2210に入球する場合も生じ得る。また、本最良形態では、第2特図始動口側に電動役物を設けるよう構成したが、第1始動口側に電動役物を設けるよう構成してもよい。更には、電動役物を設けないよう構成してもよい。
次に、普図始動口2410は、普図始動口入球検出装置2411を備える。ここで、普図始動口入球検出装置2411は、普図始動口2410への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す普図始動口入球情報を生成する。尚、普図始動口2410への遊技球の入球は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を拡開させるための抽選の契機となる。
次に、第1大入賞口2120及び第2大入賞口2220は、第1特別図柄又は第2特別図柄)が大当たり図柄や小当たり図柄で停止した場合に開状態となる、横長方形状を成しアウト口142の左上方(右上方)に位置した、主遊技に対応した入賞口である。具体的構成としては、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)は、遊技球の入球を検出するための第1大入賞口入賞検出装置2121(第2大入賞口入賞検出装置2221)と、第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)と、第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)を開閉させるための第1大入賞口電動役物ソレノイド2122a(第2大入賞口電動役物ソレノイド2222a)とを備える。ここで、第1大入賞口入賞検出装置2121(第2大入賞口入賞検出装置2221)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入球情報(第2大入賞口入球情報)を生成する。第1大入賞口電動役物2122(第2大入賞口電動役物2222)は、第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)に遊技球が入賞不能又は入賞困難な通常状態と遊技球が入賞し易い開放状態に第1大入賞口2120(第2大入賞口2220)を可変させる。尚、本最良形態では、大入賞口は二つ存在するが、第1遊技に基づく特別遊技と第2遊技に基づく特別遊技を一つの大入賞口で実行するよう構成してもよい。
次に、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)は、第1遊技(第2遊技)に対応する第1特別図柄(第2特別図柄)の変動表示及び停止表示を行う。具体的構成としては、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)は、第1特図表示部2131(第2特図表示部2231)と、第1特図保留表示部2132(第2特図保留表示部2232)とを備える。ここで、第1特図保留表示部2132(第2特図保留表示部2232)は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、第1遊技(第2遊技)に係る乱数の保留数(実行されていない特別図柄の変動数)に相当する。尚、第1特別図柄表示部2131(第2特別図柄表示部2231)は、例えば7セグメントLEDで構成され、第1特別図柄(第2特別図柄)は、「0」〜「9」の10種類の数字及びハズレの「−」で表示される。
尚、第1特別図柄(第2特別図柄)は必ずしも演出的な役割を持つ必要が無いため、本最良形態では、第1特別図柄表示装置2130(第2特別図柄表示装置2230)の大きさは、目立たない程度に設定されている。しかしながら、第1特別図柄(第2特別図柄)自体に演出的な役割を持たせて第1装飾図柄(第2装飾図柄)を表示させないような手法を採用する場合には、後述する演出表示装置2310のような液晶ディスプレーに、第1特別図柄(第2特別図柄)を表示させるように構成してもよい。
次に、演出表示装置2310は、第1特別図柄・第2特別図柄と連動して変動・停止する装飾図柄を含む演出画像の変動表示及び停止表示を行う。ここで、具体的構成としては、演出表示装置2310は、装飾図柄の変動表示等を含めて演出が実行される装図表示部2311と、装図保留表示部2312とを備える。ここで、装図表示部2311は、例えば、スロットマシンのゲームを模した複数列の装飾図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。尚、演出表示装置2310は、本最良形態では液晶ディスプレーで構成されているが、機械式のドラムやLED等の他の表示手段で構成されていてもよい。次に、装図保留表示部2312は、4個のランプから構成され、当該ランプは、特別図柄の保留ランプと連動している。
次に、普通図柄表示装置2420は、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。具体的構成としては、普通図柄表示装置2420は、普図表示部2421と、普図保留表示部2422とを備える。ここで、普図保留表示部2422は、4個のランプから構成され、当該ランプの点灯個数が、普通図柄変動の保留数(実行されていない普通図柄変動の数)に相当する。
最後に、センター飾り192は、演出表示装置2310の周囲に設置され、遊技球の流路、演出表示装置2310の保護、装飾等の機能を有する。また、遊技効果ランプ190は、遊技領域120又は遊技領域120以外の領域に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。
次に、図2を参照しながら、パチンコ遊技機の背面側における基本構造を説明する。パチンコ遊技機は、パチンコ遊技機の全体動作を制御し、特に第1特図始動口2210(第2特図始動口2110)へ入球したときの抽選等、遊技動作全般の制御(即ち、遊技者の利益と直接関係する制御)を行う主制御装置(メイン基板)1000と、遊技内容に興趣性を付与する装図表示部2311上での各種演出・リミッタ回数(残り回数)の示唆に係る表示制御等を行う演出制御手段(サブ基板)2320と、遊技の興趣性を高める演出が表示される演出表示装置2310と、賞球タンク212、賞球レール214及び各入賞口への入賞に応じて賞球タンク212から供給される遊技球を上球皿110へ払い出す払出ユニット216等を備える賞球払出機構(セット基盤)210と、払出ユニット216による払出動作を制御する賞球払出装置3000と、上球皿110の遊技球(貯留球)を遊技領域120へ1球ずつ発射する発射装置232と、発射装置232の発射動作を制御する発射制御基板230と、パチンコ遊技機の各部へ電力を供給する電源ユニット290と、パチンコ遊技機の電源をオンオフするスイッチである電源スイッチ292等が、前枠104裏面(遊技側と反対側)に設けられている。
次に、図3のブロック図を参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の各種機能について説明する。はじめに、主制御装置1000は、遊技に係る遊技周辺機器2000と、主制御装置1000からの払出指示に基づき所定数の賞球の払出制御を行う賞球払出装置3000と、情報伝達可能に接続されている。その他、図示しないが、各種遊技効果ランプ190(例えばサイドランプ)やスピーカ114等とも電気的に接続されている。尚、主制御装置1000等は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子等から構成される。尚、以下で主制御装置1000に含まれるとする各手段を周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に搭載される形で構成してもよい。例えば、本最良形態では、主制御装置1000に払出制御機能を持たせているが、例えば賞球払出装置3000内に持たせるように構成してもよい。同様に、周辺機器(例えば、遊技周辺機器2000)に含まれるとする各手段を主制御装置1000に搭載される形で構成してもよい。以下、上記各手段(装置)の詳細を説明する。
まず、主制御装置1000は、主遊技(第1遊技、第2遊技、特別遊技)・補助遊技・一般遊技に関する主たる制御を司る遊技制御手段1100と、遊技周辺機器2000側に各種遊技情報{例えば、停止図柄情報、停止図柄の属性情報{例えば、9R大当たり(出球あり)、9R大当たり(出球無し)、小当たり、ハズレ}、変動態様に関する情報(例えば、変動時間)、特別遊技の開始信号・状態情報・終了信号、保留情報等}を送信するための情報送信手段1300と、各種入賞口への遊技球の入賞に基づき所定の賞球の払出を行うように賞球払出装置3000を制御する賞球払出決定手段1400とを有している。
ここで、遊技制御手段1100は、各入球口(始動口等)への遊技球の流入を判定するための入球判定手段1110と、各乱数の取得可否を判定し、当該判定結果に基づき当該各乱数を取得するための乱数取得判定実行手段1120と、変動表示中における各始動口への入球を保留球として上限個数以内で一時記憶するための保留制御手段1130と、後述する第1遊技内容決定乱数・第2遊技内容決定乱数(当選乱数)に基づき当たりであるか否かを抽選する当否抽選手段1135と、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動開始条件{特別遊技中でないこと、特別図柄の変動中でないこと等}を充足したか否かの判定処理を司る図柄変動開始条件充足判定手段1138と、各乱数に基づき、各図柄の停止図柄及び変動態様(変動時間等)を決定するための図柄内容決定手段1140と、各図柄の変動及び停止表示する制御を行うための表示制御手段1150と、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112の開閉決定に直接関連する各種処理を行うための電チュー開閉制御手段1160と、通常遊技よりも遊技者に有利な特別遊技に関する制御を司る特別遊技制御手段1170と、第1遊技及び第2遊技並びに補助遊技に関し、現在の遊技状態をどの遊技状態に移行させるかの決定と、当該決定に基づき遊技状態を移行させる処理を行うための特定遊技制御手段1180と、現在の遊技状態[例えば、主遊技に関する状態{通常遊技状態、特定遊技状態(確率変動遊技状態、限定頻度遊技状態)、特別遊技状態}、補助遊技に関する状態(易開放状態、非易開放状態)、特別図柄に係る停止図柄及び変動態様情報、各種フラグのオンオフ状況、特別遊技中の遊技状態(例えばラウンド数や入賞個数情報)]等を一時記憶するための遊技状態一時記憶手段1190とを有している。以下、各手段について詳述する。
まず、入球判定手段1110は、第1特図始動口2210へ遊技球が入球したか否かを判定する第1特図始動口入球判定手段1111と、第2特図始動口2110へ遊技球が入球したか否かを判定する第2特図始動口入球判定手段1112と、普図始動口2410に遊技球が流入したか否かを判定する普図始動口入球判定手段1113とを有している。
次に、乱数取得判定実行手段1120は、第1特図始動口2210への遊技球の入球に基づき第1遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第1当選乱数、第1変動態様決定乱数、第1特別図柄決定乱数等)を取得する第1特図乱数取得判定実行手段1121と、第2特図始動口2110への遊技球の入球に基づき第2遊技内容決定乱数を取得するか否かを判定すると共に、判定結果に応じて当該乱数(例えば、第2当選乱数、第2変動態様決定乱数、第2特別図柄決定乱数等)を取得する第2特図乱数取得判定実行手段1122と、普通図柄当選乱数の取得の可否を判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を取得するための普図乱数取得判定実行手段1123とを有している。
ここで、上記を含め本特許請求の範囲及び本明細書における「乱数」は、例えば、乱数の種類(例えば、当選乱数や変動態様決定乱数)により割り振られた「0」〜「65535」や「0」〜「255」といった所定範囲からランダムに選択された値である。また、乱数としては、数学的に発生させる乱数でなくともよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数等により発生させる擬似乱数でもよい。例えば、乱数にある夫々の値の発現方式が、乱数の数列に沿って順々に値を発現させる方式(プラスワン方式)、乱数の数列の最終値が発現したときの次の値(初期値)を偶然性のある値によって定める方式(初期値更新方式)、これらの組み合わせ等を挙げることができる。
次に、保留制御手段1130は、第1特別図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該第1遊技内容決定乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第1特図保留情報一時記憶手段1131aに保留するための第1特図保留手段1131と、第2特別図柄変動許可が下りていない状況で取得した当該第2遊技内容決定乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき前記乱数を図柄変動許可が下りるまで第2特図保留情報一時記憶手段1132aに保留するための第2特図保留手段1132と、普通図柄変動許可が下りていない状況で取得した普通図柄当選乱数を一時記憶するか否かを判定し、当該判定結果に基づき当該乱数を図柄変動許可が下りるまで普図保留情報一時記憶手段1133aに保留するための普図保留手段1133とを有している。ここで、第1特図保留手段1131、第2特図保留手段1132及び普図保留手段1133は、最大4個まで記憶可能な、前記乱数を保留順序と結合した形で一時記憶するための、第1特図保留情報一時記憶手段1131a、第2特図保留情報一時記憶手段1132a及び普図保留情報一時記憶手段1133aを夫々有している。更に、第1特図保留情報一時記憶手段1131a及び第2特図保留情報一時記憶手段1132aには、前記乱数の他、当該乱数の保留が解除される順番に関する情報も一時記憶されている。
次に、当否抽選手段1135は、当否抽選の結果、大当たりや小当たりである場合に特別遊技への移行決定をする(例えば、内部的に特別遊技実行許可フラグをオンにする)特別遊技移行決定手段1135aと、当否抽選を行う際に参照される当否抽選用テーブル1135bと、を有している。ここで、当否抽選用テーブル1135bは、第1特別図柄に関しての大当たり抽選を行う際に参照される第1特図用大当たり抽選テーブル1135b−1と、第1特別図柄に関しての小当たり抽選を行う際に参照される第1特図用小当たり抽選テーブル1135b−2と、第2特別図柄に関しての大当たり抽選を行う際に参照される第2特図用大当たり抽選テーブル1135b−3と、を有している。尚、本最良形態では、大当たりと小当たりとを別テーブルに構成したが、これには限定されず、一テーブルで大当たりと小当たりを決定するよう構成してもよい。ここで、表1は、当否抽選用テーブル1135bの一例である。
このように、大当たり抽選テーブルとしては、第1特別図柄及び第2特別図柄共に、通常遊技状態時と確率変動遊技状態時とで異なるテーブルが存在する。そして、本最良形態では、確率変動遊技状態時は通常遊技状態時と比較し、約10倍程度、大当たりに当選し易いよう構成されている。他方、小当たり抽選テーブルとしては、特に通常遊技状態時と確率変動遊技状態時とで分けておらず、遊技状態に依存しない1のテーブルのみしか存在しない。したがって、どのような遊技状態であっても、小当たり確率は同じである。ここで、第1特別図柄に関しては小当たり抽選テーブルが存在するが、第2特別図柄に関しては小当たり抽選テーブルが存在しないよう構成されている。これは即ち、第2特別図柄については小当たりが存在しないことを意味する。このような構成を採るのは、後述するが、利益状態の高い大当たりで当選したときには当該大当たり後に普図時短状態となり第2特別図柄が変動し易くなることと、第2特別図柄で大当たりした場合はすべて利益状態の高い大当たりとなることに起因する。そして、このような中で第2特別図柄に関しては小当たりを存在させない形とすることで、リミッタ発動中(或いはリミッタの契機となる初回の大当たり)に利益状態の高い大当たりに一旦当選した後は、以後は、見た目上利益状態の低い当たりを一切挟むこと無く、残るリミッタ回数すべてについて利益状態の高い大当たりのみ実行される状況を構築できる。
次に、図柄内容決定手段1140は、取得した第1遊技内容決定乱数(第1乱数)に基づき、第1特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第1特図内容決定手段1141と、取得した第2遊技内容決定乱数(第2乱数)に基づき、第2特別図柄の停止図柄と変動態様(変動時間等)を決定する第2特図内容決定手段1142と、取得した普通図柄当選乱数に基づき普通図柄の停止図柄を決定する普図内容決定手段1143とを有している。ここで、先に普図内容決定手段1143を説明すると、普図内容決定手段1143は、普通図柄に係る停止図柄を決定する際に参照される普図内容決定用抽選テーブル1143aを有しており、当該普図内容決定用抽選テーブル1143aは、遊技状態に応じて異なる各種当選テーブルを備えている(通常遊技→普図通常用抽選テーブル、時間短縮遊技→普図時間短縮用抽選テーブル)。
次に、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特別図柄(第2特別図柄)に係る停止図柄や変動態様を決定する際に参照される第1特図内容決定用抽選テーブル1141a(第2特図内容決定用抽選テーブル1142a)を有している。そして、第1特図内容決定用抽選テーブル1141a(第2特図内容決定用抽選テーブル1142a)は、第1特別図柄(第2特別図柄)の停止図柄を決定する際に参照される第1特図停止図柄決定用抽選テーブル1141a−1(第2特図停止図柄決定用抽選テーブル1142a−1)と、第1特別図柄(第2特別図柄)の変動態様(変動時間)を決定する際に参照される第1特図変動態様決定用抽選テーブル1141a−2(第2特図変動態様決定用抽選テーブル1142a−2)と、を有している。以下、これらを詳述する。
まず、表2は、第1特図停止図柄決定用抽選テーブル1141a−1及び第2特図停止図柄決定用抽選テーブル1142a−1の一例を示したものである。下記例から分かるように、本最良形態では、大当たり図柄として複数存在しているが、この図柄の種類により大当たり時の利益状態や大当たり後の普図時短遊技付与が決まるよう構成されている(これについては後述する)。
次に、表3は、第1特図変動態様決定用抽選テーブル1141a−2及び第2特図変動態様決定用抽選テーブル1142a−2の一例を示したものである。下記例で特に注目すべきは特図確率変動遊技状態時における、ハズレの場合のテーブルである。当該表から分かるように、特図確率変動遊技状態のハズレ時においては、特図通常遊技状態等と異なり1種類の時間しか選択されない「限定頻度」状態が存在する。そして、このような限定頻度状態が複数(第一限定頻度〜第四限定頻度)存在する。これについては後で詳述する。
尚、本最良形態では、理解の容易上、大当たり時や小当たり時には、選択される変動時間を1パターンとしたが、これには限定されない。加えて、限定頻度状態時には、選択される変動時間を1パターンとしたが、実質的に1パターンであれば複数パターン有していてもよい(ここで、「実質的に」とは99%以上、特定パターンが選択されることを指す)。更には、保留球数に応じて、異なる変動態様が選択されるよう構成してもよい(例えば、保留消化時に保留が3個又は4個存在している場合には、短い変動時間が選択されるよう構成してもよい)。但し、この場合であっても、限定頻度状態時には保留球数によらずに実質的に1変動時間パターンしか選択されない。
次に、表示制御手段1150は、第1特別図柄表示装置2130の第1特図表示部2131上で、所定時間第1特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第1特図制御手段1151と、第2特別図柄表示装置2230の第2特図表示部2231上で、所定時間第2特別図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う第2特図制御手段1152と、普通図柄表示装置2420の普図表示部2421上で、所定時間普通図柄を変動させた後に停止表示する制御を行う普図制御手段1154とを有している。
ここで、第1特図制御手段1151は、前記第1特図内容決定手段1141により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第1特図変動時間管理手段1151aを更に有している。また、第1特図変動時間管理手段1151aは、ゼロクリア可能な第1特図変動管理用タイマ1151a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。次に、第2特図制御手段1152は、前記第2特図内容決定手段1142により決定された変動態様に係る変動時間を管理するための第2特図変動時間管理手段1152aを更に有している。また、第2特図変動時間管理手段1152aは、ゼロクリア可能な第2特図変動管理用タイマ1152a−1(デクリメントカウンタ)を更に有している。更に、普図制御手段1154は、普通図柄表示装置2420の普図表示部2421上での普通図柄の変動時間を管理するための普図変動時間管理手段1154aを有している。また、普図変動時間管理手段1154aは、時間を計測可能な普図変動管理用タイマ1154a−1を更に備えている。
次に、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を開閉する処理を行うための条件を充足しているか否かを判定するための条件判定手段1161と、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112の駆動(開放)時間を計測する電チュー開放時間管理用タイマ1162とを有している。
次に、特別遊技制御手段1170は、特別遊技(大当たり)に移行するための条件を充足しているか否か、具体的には、大当たりに当選している{特別遊技(大当たり)実行許可フラグが発生している}か否かを判定する条件判定手段1171と、特別遊技移行条件を充足している場合、当該特別遊技の内容(具体的には、開状態となる大入賞口、ラウンド数、ラウンド間時間等)を特別遊技関連情報一時記憶手段1194中にセットする特別遊技内容決定手段1172と、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を所定条件で開状態にするという特別遊技(大当たり)を実行するための特別遊技実行手段1173と、特別遊技に関する各種処理の時間管理(例えば、第1大入賞口2120及び第2大入賞口2220の開閉時間)を行うための特別遊技時間管理手段1174とを有している。ここで、特別遊技時間管理手段1174は、時間を計測可能な特別遊技管理用タイマ1174aを更に有している。また、特別遊技内容決定手段1172は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194にセットされるべき前記特別遊技の内容を特定する際に参照される特別遊技内容参照テーブル1172aを更に有している。
表4中、A群(A11、A12・・・)は出球の少ない特別遊技(小特別遊技)であり、B群(B11、B12・・・)は出球の多い特別遊技(大特別遊技)であり、C群(C11、C12・・・)は1ラウンドで出球の少ない第2小特別遊技である。そして、A群とC群とを比較すると、ラウンド数、1ラウンドの最大継続時間、1ラウンドの開放態様等が内部的に異なるものの、見た目上は全く同一の開放パターンが繰り広げられる(0.1秒開放→0.1秒閉鎖の9回繰り返し)。また、A群及びC群の場合には、通常打ちで入球可能な第1大入賞口2121が開放するが、B群の場合には、右打ちで入球可能な第2大入賞口2220が開放する。
次に、特定遊技制御手段1180は、特定遊技の内容を決定する特定遊技可否・内容決定手段1183と、特定遊技状態の終了条件を充足しているか否かを判定する特定遊技終了条件判定手段1181と、特定遊技に関連する情報(フラグ等)を一時記憶するための特定遊技関連情報一時記憶手段1182と、を有している。ここで、特定遊技可否・内容決定手段1183は、特定遊技の可否や特定遊技の内容を決定する際に参照される特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aと、リミッタ回数(残り回数)を一時記憶するためのリミッタ回数カウンタ1183bと、を更に有している。更に、特定遊技終了条件判定手段1181は、時短回数をカウント可能な時短回数カウンタ1181aと、限定頻度回数をカウント可能な限定頻度カウンタ1181bと、を更に有している。表5は、特定遊技可否・内容決定用参照テーブル1183aの一例である。
ここで、表5の左側が、特定遊技の一つである時短遊技の可否決定・内容決定用テーブルである。この時短遊技においては、第2特図始動口電動役物2112が開状態となり易く、第2特図始動口2110への入球に基づく第2遊技が中心的に実行されることになる。また、表5の右側が、特定遊技の一つである限定頻度遊技である。この限定頻度遊技においては、ハズレ図柄については同一の変動時間が選択されることになる。尚、リミッタ回数のカウント値(リミッタ残り回数)は、小当たり以外の当たりで更新される。ここで、本最良形態においては、第1特図側又は第2特図側の遊技状態が変わった場合、第2特図側又は第1特図側の遊技状態も変化する。また、普図時短回数や限定頻度回数に制限がある場合、第1特別図柄の変動回数と第2特別図柄の変動回数の合計値が所定回数(例えば、時短遊技であれば100回、限定頻度遊技であれば99999回)を超えた場合に終了する。即ち、時短回数や限定頻度回数は、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動(停止)毎に減算される。尚、上記の特定遊技終了条件判定手段1181は、例えば、回数制限付きの確率変動遊技において終了回数に到達したか否かを判定する機能を有していたり(回数制限付確率変動遊技機能を有するパチンコ遊技機の場合)、図柄変動の度に所定確率で特定遊技(例えば確率変動遊技や時間短縮遊技)から通常遊技への移行抽選を行う機能を有していてもよい(転落抽選機能を有するパチンコ遊技機の場合)。
次に、遊技状態一時記憶手段1190は、第1遊技(第1特別図柄の変動から停止に至るまでの遊技)における現在の遊技状態を一時記憶するための第1遊技状態一時記憶手段1191と、第2遊技(第2特別図柄の変動から停止に至るまでの遊技)における現在の遊技状態を一時記憶するための第2遊技状態一時記憶手段1192と、補助遊技における現在の遊技状態を一時記憶するための補助遊技状態一時記憶手段1193と、特別遊技における現在の遊技状態(例えば、ラウンド数、任意のラウンドにおける遊技球の入賞個数、特別遊技に関する各種フラグのオンオフ等)を一時記憶するための特別遊技関連情報一時記憶手段1194と、を有している。
ここで、第1遊技状態一時記憶手段1191は、第1遊技に関する各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するための第1フラグ一時記憶手段1191aと、現在変動中の第1特別図柄(変動開始条件が成立した第1特別図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための第1特図情報一時記憶手段1191bとを有している。
また、第2遊技状態一時記憶手段1192は、第2遊技に関する各種遊技状態における各種フラグのオンオフ情報を一時記憶するための第2フラグ一時記憶手段1192aと、現在変動中の第2特別図柄(変動開始条件が成立した第2特別図柄)に係る停止図柄及び変動態様情報を一時記憶するための第2特図情報一時記憶手段1192bとを有している。
また、補助遊技状態一時記憶手段1193は、補助遊技に関する情報(例えば、普通図柄当選フラグ・普通図柄変動中フラグ・開放延長フラグ・電チュー開放中フラグ・時間短縮フラグ等の各種フラグのオンオフ情報)を一時記憶するための補助遊技関連情報一時記憶手段1193aと、現在変動中の普通図柄(変動開始条件が成立した普通図柄)に係る停止図柄等の情報を一時記憶するための普図情報一時記憶手段1193bとを有している。
次に、遊技周辺機器2000について説明する。尚、一部の周辺機器については既に詳細構成を述べたので、残る構成について簡潔に説明する。まず、遊技周辺機器2000は、第1遊技側の周辺機器である第1遊技周辺機器と、第2遊技側の周辺機器である第2遊技周辺機器と、第1遊技側と第2遊技側の共用周辺機器である第1・第2遊技共用周辺機器と、補助遊技に関する補助遊技周辺機器2400とを有している。以下、これらの周辺機器を順番に説明する。
まず、第1遊技周辺機器は、特別遊技移行の契機となる第1特図始動口2210と、第1特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な第1特別図柄表示装置2130とを有している。
次に、第2遊技周辺機器は、特別遊技移行の契機となる第2特図始動口2110と、第2特別図柄の停止表示及び変動表示が可能な第2特別図柄表示装置2230とを有している。
次に、第1・第2遊技共用周辺機器は、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当たり)の際には所定条件下で開状態となる第1大入賞口2120と、通常遊技の際には閉状態にあり、特別遊技(大当たり)の際には所定条件下で開状態となる第2大入賞口2220と、装飾図柄の停止表示及び変動表示や特別遊技中の遊技進行状況を示す表示を含め、演出に係る表示を行う演出表示装置2310と、演出に係る一切の表示制御を司る演出制御手段2320とを有する。尚、演出は、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動と時間的に同期の取れた形での装飾図柄の変動を含め、遊技の結果に影響を与えない情報のみの表示に係るものである。
ここで、演出制御手段2320は、主制御装置1000側からの各種情報を受信するための情報受信手段2321と、主制御装置1000側からの前記情報に基づき、演出表示装置2310上で演出表示制御を行う表示制御手段2322と、を有している。以下、上記各手段を詳述する。
まず、情報受信手段2321は、主制御装置1000側からの主遊技に関する図柄情報を一時記憶するためのメイン側情報一時記憶手段2321aを有している。尚、メイン側情報一時記憶手段2321aに一時記憶された図柄情報は、以下で説明する各処理において、後述の各種手段により必要に応じ適宜参照される。
次に、表示制御手段2322は、演出表示装置2310の装図表示部2311上での装飾図柄の変動表示や停止表示に関する制御を司る装飾図柄表示制御手段2322aと、演出表示装置2310の装図保留表示部2312上での保留情報の表示処理に関する一切の制御を司る装図保留情報表示制御手段2322bと、当該演出の際に当該演出に関連する情報を一時記憶する演出表示関連情報一時記憶手段2322cと、を有している。
ここで、装飾図柄表示制御手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2321a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報に基づき、装飾図柄の停止図柄と変動態様を決定するための装図表示内容決定手段2322a−1と、装飾図柄や装飾図柄の変動態様に関するデータ(各種オブジェクトデータ、動画像データ、音声データ等)を含め演出に関する一切のデータを記憶するための装図変動態様記憶手段2322a−2と、リミッタ回数(残り回数)を一時記憶するためのリミッタ回数カウンタ2222a−3と、ある限定頻度状態の際に当選した小当たり回数をカウントするための小当たりカウンタ2322a−4と、を有している。ここで、装図表示内容決定手段2322a−1は、装飾図柄の変動態様を決定する際に参照するための装図変動内容決定用抽選テーブル2322a−1−1と、装飾図柄の停止図柄を決定する際に参照するための停止図柄決定用抽選テーブル2322a−1−2と、を更に有している。以下、これらテーブルについて詳述することとする。
まず、表6は、装図変動内容決定用抽選テーブル2322a−1−1の一例である。この表から分かるように、ハズレ時の変動時間が一律である特図限定頻度状態においては、限定頻度の段階(第一限定頻度〜第四限定頻度)に応じて、異なる非リーチ変動態様が選択されるよう構成されている。例えば、通常遊技時における非リーチ態様Aは、通常の装飾図柄変動である。それに対して、第一限定頻度時及び第二限定頻度時における非リーチ態様Bは、背景が海であり装飾図柄が魚である海モードとなる。そして、当該非リーチ態様Bにもランクがあり、小当たりカウンタのカウンタ値(当該限定頻度状態において当選した小当たり回数)に応じ、「B−1」(背景が波打ち際)→「B−2」(背景が水深5m)→「B−3」(背景が水深50m)・・・といった具合に、徐々に水深深くなる演出が実行される。ところで、例えば、非リーチ態様B−1の限定頻度状態のときに出球が殆ど得られない当たりが発生し、非リーチ態様B−2の限定頻度状態に移行した場合、二つの可能性が考えられる。一つが、当該当たりが小特別遊技(大当たり)であり、第一限定頻度状態から第二限定頻度状態に移行したケースである。この場合には、リミッタ残り回数が減ったため、遊技者にとっては不利となる。他方、もう一つが、当該当たりが第2小特別遊技(小当たり)であり、第一限定頻度状態のまま、小当たりカウンタ値が1増加したために非リーチ態様B−1から非リーチ態様B−2の第一限定頻度状態に移行したケースである。この場合には、リミッタ残り回数が減らないため、遊技者にとっては不利とならない。しかしながら、当該当たりの態様(大入賞口の開閉態様)に関しては、小特別遊技及び第2特別遊技の開放態様が両者で共通しており(表4参照)、また、当たりに係る停止図柄に関しても、後述するように小特別遊技及び第2特別遊技に係る停止図柄はいずれも「リーチ1個ずれハズレ目」(例えば、332とか667)で共通している。したがって、遊技者は今回の当たりが小特別遊技及び第2特別遊技のいずれかの判断ができないため、当たりを契機として非リーチ態様B−1から非リーチ態様B−2に移行した場合、リミッタ残り回数が減少した可能性があることを遊技者は認識することとなる。また、第三限定頻度時及び第四限定頻度時における非リーチ態様Cは、背景が地底あり装飾図柄が地底人である地底モードとなる。そして、当該非リーチ態様Cについても、非リーチ態様Aと同様にランクがある。ここで、リミッタの最終回である第四限定頻度時にのみ、更に非リーチ態様Dが存在する(背景がマグマであり装飾図柄が火の球であるマグマモード)。この非リーチ態様Dへの移行は、第四限定頻度時に小当たりを3回以上引くことにより実行される。即ち、マグマモードに突入した場合、遊技者に対してリミッタ残り回数が1回であることを報知することとなる。
次に、表7は、停止図柄決定用抽選テーブル2322a−1−2の一例である。この表からわかるように、出球の殆ど無い小特別遊技(所定態様がA群に属する大当たり)と第2小特別遊技(所定態様がC群に属する大当たり)とはいずれも「リーチ1個ずれハズレ目」(例えば、332とか667)で共通しており、装飾図柄を見た限りではいずれかであるかの区別ができないよう構成されている。
次に、装図保留情報表示制御手段2322bは、現在の保留球数を一時記憶するための装図保留情報一時記憶手段2322b−1を有している。
尚、演出制御手段2320は、その他にも、遊技効果ランプ190の点灯及び消灯や、スピーカ114からの音声出力等の演出処理といった、画像表示以外の演出に係る一切の制御を更に制御する。また、本最良形態においては、演出制御手段2320が、装飾図柄、遊技ランプ及び音声の制御を一体的に行なうように構成しているが、機能的に別個の周辺機器として分離するように構成してもよい。この場合、当該周辺機器同士を基板対基板コネクタで接続するように構成してもよい。
最後に、補助遊技周辺機器2400は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112の開放の契機となる普図始動口2410と、普通図柄の停止表示及び変動表示が可能な普通図柄表示装置2420とを有している。
尚、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230及び普通図柄表示装置2420が、主制御装置1000と情報伝達可能に接続されており、残る演出表示装置2310が、演出制御手段2320と情報伝達可能に接続されている。即ち、第1特別図柄表示装置2130、第2特別図柄表示装置2230及び普通図柄表示装置2420は、主制御装置1000により制御され、演出表示装置2310は、演出制御手段2320により夫々制御されることを意味する。尚、主制御装置1000と片方向通信により制御される他の周辺機器を介して、別の周辺機器を制御するように構成してもよい。
次に、図4〜図20のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機の処理の流れを説明する。はじめに、図4〜図15のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のメイン基板側での処理の流れを説明する。まず、図4は、主制御装置1000が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。まず、ステップ10で、主制御装置1000は、特別遊技移行に係る始動口(間接的に寄与する普図始動口も含む)への入賞に関する処理を行う入賞処理10を実行する。次に、ステップ1200で、主制御装置1000は、後述の電チュー駆動判定処理を実行する。次に、ステップ14で、主制御装置1000は、後述の通常遊技制御処理を実行する。次に、ステップ1600で、主制御装置1000は、後述の特別遊技制御処理を実行し、ステップ5000に移行する。そして、ステップ5000で、主制御装置1000(特に賞球払出決定手段1400)は、遊技球が入賞した入賞口に基づき、賞球払出装置3000を駆動して所定の賞球数の払出処理を行い、再びステップ10に戻る。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
次に、図5は、図4におけるステップ10のサブルーチンに係る、入賞処理のフローチャートである。まず、ステップ1100で、主制御装置1000は、後述の普通図柄当選乱数取得処理を実行する。そして、ステップ1300で、主制御装置1000は、後述の遊技内容決定乱数取得処理を実行し、ステップ1200に移行する。
次に、図6は、図5におけるステップ1100のサブルーチンに係る、普通図柄当選乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1102で、普図始動口入球判定手段1113は、普図始動口2410に遊技球が入球(流入、通過)したか否かを判定する。ステップ1102でYesの場合、ステップ1104で、普図乱数取得判定実行手段1123は、普図保留情報一時記憶手段1133aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1104でYesの場合、ステップ1106で、普図乱数取得判定実行手段1123は、普通図柄当選乱数を取得する。そして、ステップ1108で、普図保留手段1133は、何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該乱数を普図保留情報一時記憶手段1133aにセットする形で保留球を1加算し、次の処理(遊技内容決定乱数取得処理1300)に移行する。尚、ステップ1102及びステップ1104でNoの場合も、次の処理(遊技内容決定乱数取得処理1300)に移行する。
次に、図7は、図5におけるステップ1300のサブルーチンに係る、遊技内容決定乱数取得処理のフローチャートである。まず、ステップ1302で、第1特図始動口入球判定手段1111は、第1特図始動口2210の第1特図始動口入球検出装置2211から第1特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1302でYesの場合、ステップ1304で、第1特図乱数取得判定実行手段1121は、第1特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1304でYesの場合、ステップ1306及びステップ1308で、第1特図乱数取得判定実行手段1121は、第1遊技内容決定乱数(第1当選乱数、第1変動態様決定乱数、第1特別図柄決定乱数等)を取得し、第1特図保留手段1131が、第1特別図柄について何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第1遊技内容決定乱数を第1特図保留情報一時記憶手段1131aにセットする。次に、ステップ1309で、情報送信手段1300は、第1特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、当該乱数が第1特別図柄について何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1310で、第2特図始動口入球判定手段1112は、第2特図始動口2110の第2特図始動口入球検出装置2111から第2特図始動口入球情報を受信したか否かを判定する。ステップ1310でYesの場合、ステップ1312で、第2特図乱数取得判定実行手段1122は、第2特図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、保留球が上限(例えば4個)でないか否かを判定する。ステップ1312でYesの場合、ステップ1314及びステップ1316で、第2特図乱数取得判定実行手段1122は、第2遊技内容決定乱数(第2当選乱数、第2変動態様決定乱数、第2特別図柄決定乱数)を取得し、第2特図保留手段1132が、第2特別図柄について何個目の保留であるかという順番情報と共に、当該第2遊技内容決定乱数を第2特図保留情報一時記憶手段1132aにセットする。次に、ステップ1317で、情報送信手段1300は、第2特図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、当該乱数が第2特別図柄について何個目の保留として記憶されたのかの情報を取得すると共に、当該情報を表示制御手段2320側に送信し、次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。尚、ステップ1302及びステップ1304でNoの場合はステップ1310に移行し、ステップ1310及びステップ1312でNoの場合は次の処理(電チュー駆動判定処理1200)に移行する。
次に、図8は、図4におけるステップ1200のサブルーチンに係る、電チュー駆動判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1202で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、電チュー開放中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1202でYesの場合、ステップ1204で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193aを参照して、普通図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ1204でYesの場合、ステップ1206で、普図内容決定手段1143は、普図保留情報一時記憶手段1133aを参照し、普通図柄に関する保留球があるか否かを判定する。ステップ1206でYesの場合、ステップ1208で、普図内容決定手段1143は、当該保留球に基づく普通図柄乱数及び遊技状態に基づき停止図柄を決定する。次に、ステップ1210で、普図変動時間管理手段1154aは、遊技状態に基づき、普図変動管理用タイマ1154a−1に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には30秒)をセットする。そして、ステップ1212で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の普通図柄変動中フラグをオンにする。次に、ステップ1214で、普図保留手段1133は、普通図柄に関する当該保留球を1減算した上で普図保留情報一時記憶手段1133aに記録されている保留情報を更新すると共に、普図制御手段1154は、普図変動管理用タイマ1154a−1をスタートした後、普図表示部2421上で普通図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1216で、普図変動時間管理手段1154aは、普図変動管理用タイマ1154a−1を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1216でYesの場合、ステップ1218で、普図制御手段1154は、普図表示部2421上で、前記ステップ1208で普図内容決定手段1143が決定した停止図柄を確定表示する。そして、ステップ1220で、普図制御手段1154は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の普通図柄変動中フラグをオフにする。次に、ステップ1222で、条件判定手段1161は、当該停止図柄が「当たり」であるか否かを判定する。ステップ1222でYesの場合、ステップ1224で、電チュー開閉制御手段1160は、当該普通図柄停止時(現在)の遊技状態に基づき、電チュー開放時間管理用タイマ1162に所定時間(例えば、時短遊技の場合には5秒、通常遊技の場合には0.5秒)セットする。次に、ステップ1226で、電チュー開閉制御手段1160は、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の電チュー開放中フラグをオンにする。そして、ステップ1228で、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を開放する。次に、ステップ1230で、電チュー開閉制御手段1160は、電チュー開放時間管理用タイマ1162を参照して、前記所定時間に到達したか否かを判定する。ステップ1230でYesの場合、ステップ1232及びステップ1234で、電チュー開閉制御手段1160は、第2特図始動口2110の第2特図始動口電動役物2112を閉鎖すると共に、補助遊技関連情報一時記憶手段1193a内の電チュー開放中フラグをオフにし、次の処理(通常遊技処理14)に移行する。
尚、ステップ1202でNoの場合はステップ1230に移行し、ステップ1204でNoの場合はステップ1216に移行し、ステップ1206、ステップ1216、ステップ1222及びステップ1230でNoの場合は次の処理(通常遊技処理14)に移行する。
次に、図9は、図4におけるステップ14のサブルーチンに係る、通常遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1400(1)で、主制御装置1000は、後述する第1特別図柄表示処理を実行する。次に、ステップ1400(2)で、主制御装置1000は、後述する第2特別図柄表示処理を実行する。そして、ステップ1500で、主制御装置1000は、後述する特別遊技(大当たり)作動条件判定処理を実行し、次のステップ(特別遊技制御処理16)に移行する。
次に、図10は、図9におけるステップ1400(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1特別図柄表示処理及び第2特別図柄表示処理のフローチャートである。尚、本処理は、第1特別図柄側及び第2特別図柄側で共通するため、特記する場合を除き、第1特別図柄側を主に記載することとし、第2特別図柄側は括弧書きで記載する。まず、ステップ1800で、主制御装置1000は、後述する変動開始条件充足判定処理を実行する。次に、ステップ1402で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特別図柄(第2特別図柄)に係る変動開始許可フラグがオンであるか否かを判定する。尚、「変動開始許可フラグ」とは、後述する変動開始条件充足判定処理においてオンとなる、特別遊技中や特別図柄変動中でないこと等を条件としてオンになるフラグである。ステップ1402でYesの場合、ステップ1403で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、第1特別図柄(第2特別図柄)に係る変動開始許可フラグをオフにする。次に、ステップ1404で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特図保留情報一時記憶手段1131a(第2特図保留情報一時記憶手段1132a)に一時記憶されている、今回の図柄変動に係る第1遊技内容決定乱数(第2遊技内容決定乱数)を読み出す。次に、ステップ1406で、当否抽選手段1135は、第1遊技内容決定乱数(第1当選乱数){第2遊技内容決定乱数(第2当選乱数)}及び遊技状態に基づき、第1特図用大当たり抽選テーブル1135b−1及び第1特図用小当たり抽選テーブル1135b−2(第2特図用大当たり抽選テーブル1135b−3)を参照し、特別図柄当否(大当たり、小当たり)抽選を実行する。尚、当否抽選に際しては、先に大当たり抽選テーブルを参照して大当たり抽選を実行し、大当たり抽選にはずれた場合、更に小当たり抽選テーブルを参照して小当たり抽選を実行する(但し、これには限定されず、同一の抽選テーブルで大当たり及び小当たりの抽選を実行してもよく、更には、先に小当たり抽選テーブルを参照して小当たり抽選を実行し、小当たり抽選にはずれた場合又は当たった場合でも重ねて大当たり抽選を実行してもよい)。そして、ステップ1408で、特別遊技移行決定手段1135aは、抽選結果が当たりか否かを判定する。ステップ1408でYesの場合、ステップ1410で、特別遊技移行決定手段1135aは、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の当たりフラグをオンにする。他方、ステップ1408でNoの場合には、ステップ1410をスキップする。
そして、ステップ1412で、第1特図内容決定手段1141(第2特図内容決定手段1142)は、第1特図内容決定用抽選テーブル1141a(第2特図内容決定用抽選テーブル1142a)内の各抽選テーブルを参照し、第1遊技内容決定乱数(例えば、第1特別図柄決定乱数、第1変動態様決定乱数){第2遊技内容決定乱数(例えば、第2特別図柄決定乱数、第2変動態様決定乱数)}に基づいて第1特別図柄(第2特別図柄)に関する停止図柄及び変動態様を決定し、これらを第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に一時記憶する。尚、前記参照されるテーブルは、当否結果・遊技状態(確率変動遊技状態や限定頻度遊技状態)に基づいて決定される(以下も同様)。また、当たりに関しては、大当たりと小当たりがあるが、これらが区別された形で停止図柄及び変動態様が選択されるよう構成されている限り、それぞれ別々のテーブルを用いて表示内容を決定するよう構成しても、同一テーブルを用いて表示内容を決定するよう構成してもよい(以下も同様)。次に、ステップ1414で、情報送信手段1300は、ステップ1412で決定した第1特別図柄(第2特別図柄)に関する図柄情報(停止図柄情報、停止図柄の属性情報、変動態様情報等)を演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1416で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)が、所定時間{前記ステップ1412で決定した変動態様に係る変動時間}を第1特図変動管理用タイマ1151a−1(第2特図変動管理用タイマ1152a−1)にセットする。そして、ステップ1418で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1特別図柄表示装置2130の第1特図表示部2131(第2特別図柄表示装置2230の第2特図表示部2231)上で、第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に記憶された変動態様に従い、特別図柄の変動表示を開始する。次に、ステップ1420で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の変動中フラグをオンする。
そして、ステップ1422で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)が、所定時間に到達したか否かを判定する。ここで、ステップ1422でNoの場合には、次の処理(特別遊技作動条件判定・リミッタ管理処理1500)に移行する。他方、ステップ1422でYesの場合、ステップ1424で、情報送信手段1300は、所定時間に到達した旨のコマンドを演出制御手段2320側に送信する。次に、ステップ1426で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1特別図柄表示装置2130の第1特図表示部2131(第2特別図柄表示装置2230の第2特図表示部2231)上での特別図柄の変動表示を停止し、第1特図情報一時記憶手段1191b(第2特図情報一時記憶手段1192b)に記憶されている停止図柄を確定停止図柄として表示制御する。
次に、ステップ1438で、遊技制御手段1100は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、当たりフラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1438でYesの場合、ステップ1440で、遊技制御手段1100は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の当たりフラグをオフにする。次に、ステップ1446で、遊技制御手段1100は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技(大当たり)実行許可フラグをオンにし、ステップ1428に移行する。尚、ステップ1438でNoの場合にも、ステップ1428に移行する。
次に、ステップ1428で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、ステップ1428で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)内の変動中フラグをオフにする。そして、ステップ1430で、第1特図変動時間管理手段1151a(第2特図変動時間管理手段1152a)は、第1特図変動管理用タイマ1151a−1(第2特図変動管理用タイマ1152a−1)をリセットする。次に、ステップ1450で、主制御装置1000は、後述の特定遊技終了判定処理を実行し、次の処理(特別遊技作動条件判定・リミッタ管理処理1500)に移行する。
尚、ステップ1402でNoの場合には、ステップ1432で、第1特図制御手段1151(第2特図制御手段1152)は、第1フラグ一時記憶手段1191a(第2フラグ一時記憶手段1192a)を参照し、変動中フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1432でYesの場合にはステップ1422に移行し、Noの場合には次の処理(特別遊技作動条件判定・リミッタ管理処理1500)に移行する。
次に、図11は、図10におけるステップ1800(1)及び(2)のサブルーチンに係る、第1特別図柄及び第2特別図柄に係る変動開始条件充足判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1802で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194をそれぞれ参照し、特別遊技中でないか否かを判定する。ステップ1802でYesの場合、ステップ1803で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、遊技状態一時記憶手段1190にアクセスし、現在第1特別図柄も第2特別図柄も変動中でないか否かを判定する。ステップ1803でYesの場合、ステップ1804で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、第2特図保留情報一時記憶手段1132aを参照し、第2特別図柄に関する保留が存在するか否かを判定する。ステップ1804でYesの場合、ステップ1808で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、第2特図情報一時記憶手段1192bにアクセスし、第2特別図柄に係る変動開始許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1402)に移行する。他方、ステップ1804でNoの場合、ステップ1806で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、第1特図保留情報一時記憶手段1131aを参照し、第1特別図柄に関する保留が存在するか否かを判定する。ステップ1806でYesの場合、ステップ1810で、図柄変動開始条件充足判定手段1138は、第1特図情報一時記憶手段1191bにアクセスし、第1特別図柄に係る変動開始許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ1402)に移行する。尚、ステップ1802、ステップ1803及びステップ1806でNoの場合にも、次の処理(ステップ1402)に移行する。
次に、図12は、図10におけるステップ1450(1)及び(2)のサブルーチンに係る、特定遊技終了判定処理のフローチャートである。まず、ステップ1452で、特定遊技制御手段1180は、普図時短回数カウンタ1181aを参照して、普図時短回数カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1452でYesの場合、ステップ1454で、特定遊技制御手段1180は、普図時短回数カウンタ1181aの時短回数カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1456で、特定遊技制御手段1180は、普図時短回数カウンタ1181aを参照して、普図時短回数が0であるか否かを判定する。ステップ1456でYesの場合、ステップ1458で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190内の普図時間短縮フラグをオフにする。以上で、普通図柄の時短遊技の終了処理を終了する。
次に、ステップ1462で、特定遊技制御手段1180は、限定頻度カウンタ1181bを参照して、特図限定頻度カウンタ値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップ1462でYesの場合、ステップ1464で、特定遊技制御手段1180は、限定頻度カウンタ1181bの特図限定頻度カウンタ値を1減算する。次に、ステップ1466で、特定遊技制御手段1180は、限定頻度カウンタ1181bを参照して、特図限定頻度カウント値が0であるか否かを判定する。ステップ1466でYesの場合、ステップ1468で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190内の特図の限定頻度フラグをオフにし、次の処理(特別遊技作動条件判定・リミッタ管理処理1500)に移行する。以上で、特別図柄の限定頻度遊技の終了処理を終了する。尚、ステップ1452及びステップ1456でNoの場合には、ステップ1462に移行し、ステップ1462及びステップ1466でNoの場合は、次の処理(特別遊技作動条件判定・リミッタ管理処理1500)に移行する。
次に、図13は、図9におけるステップ1500のサブルーチンに係る、特別遊技作動条件判定・リミッタ管理処理のフローチャートである。まず、ステップ1502で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技実行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1502でYesの場合、ステップ1504で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技実行許可フラグをオフにする。次に、ステップ1506で、特別遊技内容決定手段1172は、当該所定態様に基づき、特別遊技内容参照テーブル1172aを参照することにより、当該特別遊技の内容を特別遊技関連情報一時記憶手段1194にセットし、ステップ1508に移行する。以上で、特別遊技内容のセット処理を終了する。
次に、ステップ1508で、特定遊技終了条件判定手段1181は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、今回の当たりが小当たり(第2小特別遊技)でないか否かを判定する。ステップ1508でYesの場合、ステップ1510で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特図確変フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1510でYesの場合、ステップ1512で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域内の特図確変フラグをオフにする。そして、ステップ1514で、特定遊技終了条件判定手段1181は、ステップ1510で確変状態であることが確認できた(即ち、リミッタ値が1以上であることが確認できた)ので、リミッタ回数カウンタ1181中のリミッタ値(L)から1を減算する。次に、ステップ1516で、特定遊技制御手段1180は、リミッタ回数カウンタ1181中のリミッタ値が0でないか否かを判定する。ステップ1516でYesの場合、ステップ1518で、特定遊技制御手段1180は、特定遊技関連情報一時記憶手段1182のフラグ領域にアクセスし、確変予約フラグをオンにし、ステップ1524に移行する。他方、ステップ1516でNoの場合、即ち、今回の大当たりでリミッタに到達してしまった場合には、当該大当たり以後に確率変動遊技に移行しないよう、ステップ1518をスキップしてステップ1524に移行する。以上で、リミッタ時における確変一旦終了及びリミッタ減算処理を終了する。
他方、ステップ1510でNoの場合、即ち、現在特図確率変動遊技中でない場合には、ステップ1522で、特定遊技制御手段1180は、リミッタ回数カウンタ1183b内のリミッタ値(L)として4をセットし、ステップ1518に移行する。以上で、非リミッタ時に大当たりした場合におけるリミッタ設定処理を終了する。
次に、ステップ1524で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特図の限定頻度フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1524でYesの場合、ステップ1526で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、特図の限定頻度フラグをオフにする。そして、特定遊技終了条件判定手段1181は、限定頻度カウンタ1181bをクリアして特図限定頻度カウンタ値を0にし、ステップ1530に移行する。以上で、特図限定頻度の一旦終了処理を終了する。尚、ステップ1524でNoの場合にもステップ1530に移行する。
次に、ステップ1530で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、普通図柄に関する時短フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1530でYesの場合、ステップ1532で、特定遊技終了条件判定手段1181は、遊技状態一時記憶手段1190のフラグ領域にアクセスし、普通図柄に関する時短フラグをオフにする。そして、ステップ1534で、特定遊技終了条件判定手段1181は、普図時短回数カウンタ1181aをクリアして普図時短回数を0回とし、ステップ1536に移行する。以上で、普通図柄の時短状態の一旦終了処理を終了する。尚、ステップ1530でNoの場合にも、ステップ1536に移行する。
次に、ステップ1508でNoの場合、即ち、今回の当たりが小当たりである場合には、前述した、リミッタ時における確変一旦終了及びリミッタ減算処理、非リミッタ時に大当たりした場合におけるリミッタ設定処理、特図限定頻度の一旦終了処理、普通図柄の時短状態の一旦終了処理を実行することなく、ステップ1532にスキップする。このように、本最良形態では、小当たりに当選しても、当該小当たりに当選したことに直接起因して遊技状態が変わることがないよう構成されている。但し、小当たりの前後で遊技状態が変わらなければ、小当たり中に一旦フラグを落としておき、小当たり終了後に再度フラグを入れなおしてもよい。
以上の処理を終了した後、ステップ1536で、条件判定手段1171は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技移行許可フラグをオンにし、次の処理(ステップ16の特別遊技制御処理)に移行する。尚、ステップ1502でNoの場合にも次の処理(ステップ16の特別遊技制御処理)に移行する。
次に、図14は、図4におけるステップ1600のサブルーチンに係る、特別遊技制御処理のフローチャートである。まず、ステップ1602で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技移行許可フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ1602でYesの場合、ステップ1604及びステップ1606で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技移行許可フラグをオフにすると共に特別遊技実行フラグをオンにする。次に、ステップ1608で、情報送信手段1300は、演出制御手段2320側に特別遊技開始信号を送信し、ステップ1612に移行する。他方、ステップ1602でNoの場合、ステップ1610で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、特別遊技実行フラグがオンであるか否かを判定する。そして、ステップ1610でYesの場合には、ステップ1612に移行する。尚、ステップ1610でNoの場合には、特別遊技実行手段1173は、特別遊技の許可が下りていないと判定し、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
次に、ステップ1612で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、ラウンド継続フラグがオンであるか否か、換言すれば、当該ラウンドが途中であるか否かを判定する。ステップ1612でYesの場合、即ち、当該ラウンドが途中である場合、以下で詳述するステップ1614〜1622の処理を行うことなく、ステップ1626に移行する。他方、ステップ1612でNoの場合、即ち、当該ラウンドの開始直前である場合、まず、ステップ1614で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194にセットした開放パターン(例えば、開放し続ける開放パターン、開閉を行うパターン)をセットする。次に、ステップ1616で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の入賞球カウンタをゼロクリアする。次に、ステップ1618で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド数カウンタに1を加算する。尚、特別遊技関連情報一時記憶手段1194に記憶されているラウンド数は、特別遊技開始直後(初期値)は0であり、以後ラウンドを重ねていく毎に1ずつインクリメントされる。次に、ステップ1620で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド継続フラグをオンにする。そして、ステップ1622で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照し、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220のいずれを開放するかを確認した上で、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220の第1大入賞口電動役物2122又は第2大入賞口電動役物2222を駆動して、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を開放し、ステップ1626に移行する。
次に、ステップ1626で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照して当該ラウンドで所定球(例えば10球)の入賞球があったか否かを判定する。ステップ1626でYesの場合には、ステップ1630に移行する。他方、ステップ1626でNoの場合、ステップ1628で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技管理用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)を参照して所定時間が経過したか否かを判定する。ステップ1628でYesの場合にも、ステップ1630に移行し、Noの場合には、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
次に、ステップ1630で、特別遊技実行手段1173は、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220の第1大入賞口電動役物2122又は第2大入賞口電動役物2222の駆動を停止して、第1大入賞口2120又は第2大入賞口2220を閉鎖する。そして、ステップ1632で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技管理用タイマ1174a(特に開放時間タイマ)をリセットする。次に、ステップ1634で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内のラウンド継続フラグをオフにする。次に、ステップ1636で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194を参照して、当該ラウンドが最終ラウンド(例えば、大当たりであれば9ラウンド、小当たりであれば1ラウンド)であるか否かを判定する。ステップ1636でYesの場合、ステップ1638で、特別遊技実行手段1173は、特別遊技関連情報一時記憶手段1194内の特別遊技実行フラグをオフにする。次に、ステップ1640で、情報送信手段1300は、演出制御手段2320側に特別遊技終了信号を送信する。そして、ステップ9000で、遊技制御手段1100は、後述の特別遊技終了後の遊技状態決定処理を実行し、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。尚、ステップ1636でNoの場合にも、次の処理(賞球払出処理5000)に移行する。
次に、図15は、図14におけるステップ9000のサブルーチンに係る、特別遊技終了後の遊技状態決定処理のフローチャートである。まず、ステップ9002で、特定遊技制御手段1180は、遊技状態一時記憶手段1190を参照し、今回の特別遊技が小当たりでなかったか否か、即ち、大当たりであるか否かを判定する。ステップ9002でYesの場合、ステップ9004で、特定遊技制御手段1180は、特定遊技関連情報一時記憶手段1182のフラグ領域にアクセスし、確変予約フラグがオンであるか否かであるか否か、即ち、まだリミッタが残っている状況か否かを判定する。ステップ9004でYesの場合、ステップ9005及びステップ9006で、特定遊技制御手段1180は、特定遊技関連情報一時記憶手段1182のフラグ領域にアクセスし、確変予約フラグをオフにすると共に特図確変フラグをオンにする。そして、ステップ9007で、特定遊技可否・内容決定手段1183は、遊技状態一時記憶手段1190を参照して今回の大当たりの契機となった特別図柄の停止図柄情報を取得した上、特定遊技可否決定・内容決定用参照テーブル1183aのリミッタ非到達大当たり後参照テーブル1183a−1を参照し、必要に応じて普図時短フラグをオンにし、普図時短回数をセットする。次に、ステップ9010で、特定遊技制御手段1180は、リミッタ回数カウンタ1183b内に一時記憶されたリミッタ回数値(L)に基づき、当該L値に対応した特図限定頻度フラグをオンにする(L=4の場合には第一限定頻度フラグ、L=3の場合には第二限定頻度フラグ、L=2の場合には第三限定頻度フラグ、L=1の場合には第四限定頻度フラグ)。そして、特定遊技制御手段1180は、限定頻度カウンタ1183bに99999をセットし、ステップ9014に移行する(即ち、実質的に次回大当たりまで限定頻度状態が継続することを意味する)。他方、ステップ9004でNoの場合、即ち、今回の大当たりでリミッタに達した場合には、ステップ9008で、特定遊技可否・内容決定手段1183は、遊技状態一時記憶手段1190を参照して今回の大当たりの契機となった特別図柄の停止図柄情報を取得した上、特定遊技可否決定・内容決定用参照テーブル1183aのリミッタ到達大当たり後参照テーブル1183a−2を参照し、必要に応じて普図時短フラグをオンにし、普図時短回数をセットした後、次の処理(ステップ5000の賞球払出処理)に移行する。以上で、メイン側における特別遊技終了後の遊技状態決定処理が終了する。
次に、以下でサブ側に、(1)リミッタ値が更新された旨の情報と、(2)今回の当たりが小当たりであった場合にはその旨の情報、を送信する処理を実行する。ここで、特別遊技終了後にこれら情報をサブ側に送ることにより、後述するようなサブ側限定頻度モード初期設定処理、サブ側限定頻度モード切替処理、サブ側での同一限定頻度モード内でのランクアップ処理をサブ側で確実に実行させることが可能となる。まず、今回の当たりが大当たりであった場合、特にリミッタ継続フラグがオンである状況下でのリミッタ回数減少対象となる大当たりであった場合には、ステップ9014で、情報送信手段1300は、リミッタの更新情報をサブ側に送信し、次の処理(ステップ5000の賞球払出処理)に移行する。尚、この情報を受信したサブ側では、サブ側限定頻度状態を1段階上げる処理を実行することになる。尚、本最良形態では、リミッタ値の更新情報を送信するように構成したが、リミッタカウンタ内のカウンタ値を送信するよう構成してもよい。また、ステップ9002でNoの場合、即ち、今回の当たりが小当たりであった場合には、情報送信手段1300は、今回の当たりが小当たりである旨の情報をサブ側に送信し、次の処理(ステップ5000の賞球払出処理)に移行する。尚、この情報を受信したサブ側では、サブ側限定頻度モードを現状の段階に維持しつつも、当該段階内のランクを1ランクアップさせる処理を実行する。
次に、図16〜図20のフローチャートを参照しながら、本最良形態に係るパチンコ遊技機のサブ基板側での処理の流れを説明する。まず、図16は、演出制御手段2320が行う一般的な処理の流れを示したメインフローチャートである。はじめに、ステップ6400で、演出制御手段2320は、後述するサブ側モード管理処理を実行する。次に、ステップ6100(1)及び(2)で、演出制御手段2320は、後述する第1及び第2装飾図柄表示内容決定処理を実行する。次に、ステップ6200(1)及び(2)で、演出制御手段2320は、後述する第1及び第2装飾図柄表示制御処理を実行する。そして、ステップ6300で、演出制御手段2320は、後述する特別遊技中(大当たり中)表示制御処理を実行し、ステップ6400に戻る処理を繰り返す。以下、各サブルーチンに係る処理について詳述する。
はじめに、図17は、図16でのステップ6400のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6402で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグ領域を参照し、サブ側限定頻度モードフラグがオフであるか否か、即ち、現在通常遊技中であるか否かを判定する。ステップ6402でYesの場合、ステップ6404で、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側からリミッタ更新情報を受信したか否かを判定する。ここで、当該リミッタ更新情報は、主制御装置1000側から大当たり後に送信される情報である(図15のステップ9006〜9014参照)。そして、ステップ6404でYesの場合、ステップ6406で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグ領域にアクセスし、サブ側限定頻度モードフラグをオンにする。そして、ステップ6408及びステップ6410で、表示制御手段2322は、リミッタ回数Jの初期値として「1」をリミッタ回数カウンタ2322a−3にセットすると共に、限定頻度状態のランクTの初期値として「0」を小当たりカウンタ2322a−4にセットし、次の処理{ステップ6100(1)の第1装飾図柄表示内容決定処理}に移行する。以上が、通常状態からリミッタ制限付確変連続状態に突入した際に実行される処理である。
次に、ステップ6402でNoの場合、ステップ6412で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグ領域を参照し、メイン側からリミッタ更新情報を受信したか否かを判定する。ステップ6412でYesの場合、ステップ6414で、表示制御手段2322は、リミッタ回数カウンタ2332a−3内のリミッタ回数Jに1を加算する。そして、ステップ6416で、表示制御手段2322は、リミッタ回数カウンタ2332a−3内のリミッタ回数Jを参照し、J値が5でないか否か、即ち、リミッタ回数に到達していないか否かを判定する。ステップ6400でYesの場合、ステップ6418で、表示制御手段2322は、限定頻度状態のランクTをゼロクリアし、次の処理{ステップ6100(1)の第1装飾図柄表示内容決定処理}に移行する。以上が、リミッタ制限付き確変連続状態が継続する場合に実行される、ある限定頻度モードから別の限定頻度モードに移行する際の処理である。
次に、ステップ6416でNoの場合、即ち、リミッタ回数に到達した場合には、ステップ6420で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグ領域にアクセスし、サブ側限定頻度モードフラグをオフにする。そして、ステップ6422で、表示制御手段2322は、リミッタ回数カウンタ2322a−3及び小当たりカウンタ2322a−4をゼロクリアし、次の処理{ステップ6100(1)の第1装飾図柄表示内容決定処理}に移行する。以上が、リミッタ制限付確変連続状態が終了した場合に実行される、限定頻度モードから通常モードに移行する際の処理である。
次に、ステップ6412でNoの場合、即ち、リミッタ更新情報をメイン側からは受信していない場合、ステップ6424で、表示制御手段2322は、サブ側限定頻度モードがオンである状況下で、メイン側から小当たり情報を受信したか否かを判定する。ここで、ここで、当該小当たり情報は、主制御装置1000側から大当たり後に送信される情報である(図15のステップ9016参照)。そして、ステップ6426で、表示制御手段2322は、小当たりカウンタ2322a−4に一時記憶されているT値に1加算し、次の処理{ステップ6100(1)の第1装飾図柄表示内容決定処理}に移行する。以上が、リミッタ制限付確変連続状態下でのある限定頻度モードにおける、当該限定頻度モードのランクを1つ上昇させる際の処理である。
次に、図18は、図16でのステップ6100(1)及び(2)のサブルーチンに係る、装飾図柄表示内容決定処理のフローチャートである。まず、ステップ6102で、装図表示内容決定手段2322a−1は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から新たな図柄情報を受信したか否かを判定する。ステップ6102でYesの場合、ステップ6104で、装図表示内容決定手段2322a−1は、メイン側情報一時記憶手段2321a内に一時記憶された主制御装置1000側からの図柄情報をベースとして、リミッタ回数カウンタ2322a−3内のJ値(即ち、サブ側限定頻度モード状態)及び小当たりカウンタ2322a−4内のT値(即ち、ある限定頻度モード状態におけるランク)をも踏まえ、装図変動内容決定用テーブル2322a−1−1を参照して、装飾図柄の変動態様と停止図柄を決定すると共に、当該決定情報を演出表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリアに一時記憶する。尚、主制御装置1000側からの停止図柄・変動態様(即ち、特別図柄の停止図柄・変動態様)と演出制御手段2320側で決定する停止図柄・変動態様(即ち、装飾図柄の停止図柄・変動態様)とは1対1対応でなくともよく、例えば、演出制御手段2320側での変動態様の比率を主制御装置1000側からの一変動態様に対して複数パターン持っていてもよい。次に、ステップ6106で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄内容決定フラグをオンにし、次の処理{第1装飾図柄表示制御処理6200(1)}に移行する。尚、ステップ6102でNoの場合にも、次の処理{第1装飾図柄表示制御処理6200(1)}に移行する。
次に、図19は、図16でのステップ6200(1)及び(2)のサブルーチンに係る、装飾図柄表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6202で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、図柄変動中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6202でYesの場合、ステップ6204で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322aのフラグエリアを参照し、図柄内容決定フラグがオンであるか否かを判定する。ステップ6204でYesの場合、ステップ6206及びステップ6208で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオンにすると共に、図柄内容決定フラグをオフにする。次に、ステップ6210で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容に従い、演出表示装置2310の装図表示部2311上で装飾図柄の変動表示を開始する。
そして、ステップ6212で、装飾図柄表示制御手段2322aは、メイン側情報一時記憶手段2121aを参照し、主制御装置1000側から確定表示コマンドを受信したか否かを判定する。ステップ6212でYesの場合、ステップ6214で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cの図柄関連情報エリア内に一時記憶された決定内容(停止図柄)に従い、演出表示装置2310の装図表示部2311上で装飾図柄の停止図柄を確定表示する。そして、ステップ6216で、装飾図柄表示制御手段2322aは、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の図柄変動中フラグをオフにし、次の処理(ステップ6300の特別遊技中表示制御処理)に移行する。
尚、ステップ6202でNoの場合はステップ6212に移行し、ステップ6204及びステップ6212でNoの場合は次の処理(ステップ6300の特別遊技中表示制御処理)に移行する。
次に、図20は、図16でのステップ6300のサブルーチンに係る、特別遊技中(大当たり中)表示制御処理のフローチャートである。まず、ステップ6302で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリアを参照し、特別遊技中フラグがオフであるか否かを判定する。ステップ6302でYesの場合、ステップ6304で、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2321aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技開始信号を受信したか否かを判定する。ステップ6304でYesの場合、ステップ6306及びステップ6308で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオンにすると共に、演出表示装置2310上で大当たり開始表示を行う。そして、ステップ6310で、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で、ステップ1624で主制御装置1000側から逐次送信されている遊技情報に基づき、ラウンド数と入賞個数を逐次表示する。次に、ステップ6312で、表示制御手段2322は、メイン側情報一時記憶手段2121aを参照し、主制御装置1000側から特別遊技終了信号を受信したか否かを判定する。ステップ6312でYesの場合、ステップ6314で、表示制御手段2322は、演出表示装置2310上で、大当たり終了表示を行う。そして、ステップ6316で、表示制御手段2322は、演出表示関連情報一時記憶手段2322cのフラグエリア内の特別遊技中フラグをオフにし、次の処理(ステップ6000のサブ側モード管理処理)に移行する。尚、ステップ6302でNoの場合はステップ6310に移行し、ステップ6304及びステップ6312でNoの場合は次の処理(ステップ6000のサブ側モード管理処理)に移行する。
次に、図21及び図22のタイミングチャートを参照しながら、本発明の最良形態に係るパチンコ遊技機の作用を説明する。
《メイン側スペック1》 リミッタ機能
本最良形態のパチンコ遊技機は、連続した大当たり回数に上限が課されているリミッタ機能付き遊技機である。図21に示すように、通常遊技時に第1特別図柄の変動(図では4回目の変動)で大当たり図柄(例えば、表4でいえば所定態様A11)が停止し、これを受けて、利益状態の低い大当たり(9ラウンド、1ラウンドの最大継続時間0.1秒、1ラウンドの開放態様=開放継続、ラウンド間隔0.1秒)が実行される。そして、当該大当たり終了後には大当たり確率が通常遊技時よりも高い確率変動遊技状態となるため、比較的短時間に次の大当たりに当選することができる。このような複数ラウンドが実行される大当たりが所定回数(本最良形態では5回)実行されると、所定回数後の遊技状態は確率変動遊技状態で無くなる。
《メイン側スペック2》 限定頻度機能
本最良形態のパチンコ遊技機では、通常遊技状態から大当たりとなった場合、所定回数(本最良形態では99999回)を上限として、特別図柄の変動時間(特にハズレ時の変動時間)が略同一となる限定頻度状態に移行する。そして、リミッタの残り回数と対応した、複数の限定頻度状態を構築できるよう構成されている。具体的には、リミッタの残り回数(L)が4、3、2及び1回である場合には、第一限定頻度状態、第二限定頻度状態、第三限定頻度状態及び第四限定頻度状態が、それぞれ対応した限定頻度状態として選択される(表5参照)。ここで、本最良形態では、第一限定頻度状態と第二限定頻度状態におけるハズレ時の変動時間がいずれも10秒、第三限定頻度状態と第四限定頻度状態におけるハズレ時の変動時間がいずれも20秒に構成されている。このように、リミッタの残り回数が少なくなる程、時間の長い煽る演出が可能となる。尚、本最良形態では、リミッタの初回(リミッタ契機となった大当たり後の図柄変動)から限定頻度を付けるよう構成したが、これには限定されず、リミッタの途中から付けても、或いは、最終回(リミッタ終了契機となる大当たり)の1回前の大当たり終了後から限定頻度を付けるよう構成してもよい。更には、リミッタの何回目から限定頻度を付けるか或いはリミッタの何回目に限定頻度を付けるかということを、抽選で決定したり、リミッタの初回の当たり図柄に基づいて決定するよう構成してもよい。また、本最良形態では、小当たりは限定頻度の発生契機にはなっておらず、また、リミッタ継続中に小当たりが発生しても限定頻度状態に影響しない(即ち、限定頻度状態が別の限定頻度状態にチェンジしない)よう構成したが、これにも限定されず、小当たりを契機として限定頻度を発生させたり、小当たりを契機として限定頻度状態を変えるように構成してもよい。
《メイン側スペック2》 普通図柄の時間短縮
本最良形態では、大当たりをした場合には、リミッタに到達していない状況下では停止図柄にかかわらず一律特図確率変動遊技状態となる一方、利益状態の高い大当たり(表4における、所定態様Bのグループの大当たり(9ラウンド、1ラウンドの最大継続時間30秒、1ラウンドの開放態様=開放継続、ラウンド間隔5秒)に当選しない限り、普通図柄の時間短縮遊技には移行しない。
ここで、普通図柄の時間短縮遊技状態でないと、殆ど第2特別図柄に係る第2特図始動口2110には入球しない。したがって、普通図柄の時間短縮遊技状態でない場合には、第1特図始動口2210への入球が大部分である。このような場合、大当たりの大部分は利益状態の低いものが選択される{表2に示すように、乱数値0〜899が所定態様A群(低利益大当たり)であり、乱数値900〜1023が所定態様B(高利益特別遊技)}。よって、普通図柄の時間短縮遊技となるまでは、せっかく特図確変遊技に突入しても、殆ど出球を獲得できない低利益大当たりばかりで終了する可能性がある。
他方、普通図柄の時間短縮遊技状態の場合、第2特別図柄に係る第2特図始動口2110に入球し易くなる。ここで、本最良形態では、図11のステップ1804に示すように、第2特別図柄の保留消化が第1特別図柄よりも優先されるように構成されている。そのため、普通図柄の時間短縮遊技状態である場合には、殆ど第2特別図柄のみが変動することとなる。このような場合、大当たりのすべては利益状態の高いものが選択される{表2に示すように、すべての乱数値0〜1023で所定態様B群(高利益大当たり)が選択される}。よって、一旦、普通図柄の時間短縮遊技となると、多くの出球を獲得できる高利益大当たりが連続することになる。図22は、この様子を図示したタイミングチャートである。この図の点線部分で示したように、リミッタ当初又はリミッタ期間中(本例ではリミッタ残り回数3回)、第1特別図柄が所定態様Bに係る大当たり図柄で停止したことを受け、数珠繋ぎ的(高利益大当たり→普通図柄の時間短縮状態→第2特別図柄変動→高利益大当たり)に連続的に高利益特別遊技が実行される。
また、リミッタ期間終了後には、普通図柄の時間短縮遊技が所定回数(本例では特別図柄が100回変動するまで)継続する。このため、ここでまた大当たりを引くことができれば、次のリミッタ期間はすべて高利益大当たりを引くことができるので、短時間での大量出球獲得が可能となる。
《サブ側スペック1》 リミッタ残り回数示唆
本最良形態に係るパチンコ遊技機では、リミッタ遊技に突入してメイン側で特図限定頻度遊技状態となったことを受けて、サブ側でも当該特図限定頻度遊技に対応したサブ側限定頻度モードを実現する。ここで、サブ側限定頻度モードの内容を決定するファクタは、(1)内部的なリミッタ残り回数と(2)小当たり回数である。この詳細は表6の説明でも述べたが、まず、メイン側が通常遊技状態時には、サブ側は「ノーマルモード」であり、通常通りの装飾図柄変動が実行される。そして、メイン側が特図第一限定頻度状態時には、サブ側も第一限定頻度状態に移行する。また、メイン側が特図第二限定頻度状態時には、サブ側も第二限定頻度状態に移行する。但し、サブ側第一限定頻度状態とサブ側第二限定頻度状態は、見た目は同一モードである「海モード」である。しかしながら、表6を見ても分かるように、当該状態における小当たり回数によって選択される非リーチ態様が異なるため、遊技者は現在第一限定頻度状態なのか第二限定頻度状態なのかを判別できない。具体的に、図21と表6を参照しながら説明すると、リミッタ発動契機となった最初の大当たりの後、海モードに突入し、ハズレ図柄として非リーチ態様B−1が表示される。ここで、表6を見ても分かるように、非リーチ態様B−1が選択されるのはこの第一限定頻度状態のみであるから、遊技者は現在第一限定頻度状態に滞在していることを把握する。この状況で、低利益大当たりなのか小当たりなのか判別できない当たりが発生したとする(図21では小当たり)。そして、当該当たり後、海モード滞在は変わらないものの、ハズレ図柄として非リーチ態様B−2が表示される。この場合、表6を参照すれば分かるように、非リーチB−2が選択される場合は、(1)第一限定頻度状態+小カウント値=1の場合、(2)第二限定頻度状態+小カウント値=0の場合、という可能性が二つ生じる。したがって、遊技者は、今回の当たりがリミッタ消化対象となる大当たりであったのか否か、即ち、あと何回大当たりが保証されているのかが分からなくなる。このように、メイン側における限定頻度状態とサブ側でのモードを完全にリンクさせないことにより、リミッタ残り回数を有る程度示唆しながらも、完全には報知しないことを通じ、遊技の興趣性向上が図られている。
《サブ側スペック2》 リミッタ残り回数報知
本最良形態に係るパチンコ遊技機では、所定条件を充足した場合には残り回数を報知するよう構成されている。具体的には、リミッタの残り回数が1回となった状況下で、所定回数小当たりを連続して引いた場合である。図21に示すように、リミッタ残り回数が1回となった後に小当たりを3回引くと、非リーチ態様がDとなるマグマモードに突入する(表6も参照)。このように、このマグマモードは、リミッタの残り回数が1回である状況下しか突入しないモードであるから、遊技者は残り回数が1回であることを認識することとなる。
本最良形態によれば、リミッタ回数が所定回数という1つに固定されているので、射幸性をある程度抑えることができる結果、遊技店に対して想定外の不利益を被らせる事態を防止でき、遊技者と遊技店との利益バランスをとることが容易になると共に、リミッタ回数にカウントされる小特別遊技と、リミッタ回数にカウントされない第2小特別遊技を設けた上、これら小特別遊技と第2小特別遊技とを外見上同一とするよう構成したので、遊技者はあと確率変動遊技の権利が何回残っているか分かり難い状況を構築できる結果、遊技の止め時が顕著なものとならないために遊技者がリミッタ終了後にただちに遊技を終了してしまう事態を防止できることに加え、遊技者に対しては常に高確率状態であるという期待感を抱かせ続けることができるために遊技の幅を広げることが可能になるという効果をも奏する。更に、本最良形態によれば、リミッタ回数が一定とはいえ、大特別遊技をより多く引き当てられた場合には獲得賞球数が大きくなる一方、小特別遊技をより多く引き当ててしまった場合には獲得賞球数が少なくなるよう構成されているので獲得賞球数が一定でなく、しかも、前述のように小特別遊技と第2小特別遊技とを外見上同一とし且つ前者のみリミッタ回数にカウントされるように構成されているので、現在の遊技状態が確率変動遊技であるか否かの判別が極めて困難である結果、遊技者に対して常時緊張感を付与可能であるという効果をも奏する。
更に、リミッタの連続回数に基づいて該連続回数(残り回数を含む)を示唆する演出を実行するよう構成されているので、リミッタの残り回数や現在の遊技状態を推測する楽しさを遊技者に付与できる結果、より遊技の興趣性を持たせることが可能になるという効果を奏する。
更に、リミッタ期間中に一度大特別遊技を引き当てた場合、それ以後は大特別遊技を引き当て易い第2始動口に入球し易くなるよう構成されているので、リミッタ期間内に大特別遊技を引き当てられない場合には非常に少ない出球となる一方、リミッタ期間内に大特別遊技を引き当てられた場合には連続して大特別遊技を引き当てられ易く非常に多い出球となり得る結果、セットもののような画一的な出球でなくメリハリのある出球を遊技者に提供することが可能になるという効果を奏する。
尚、本最良形態では、表5に示したように、非リミッタ到達時に第1特別図柄側で小特別遊技(所定態様A11、A12・・・)に当選した場合には時短遊技に移行しないように構成したが、所定回数(例えば、10回や20回)だけ時短遊技に突入するように構成してもよい。この場合、この所定回数の期間は第2特図始動口2110に入球し易くなるため、出球を獲得できるチャンスゾーンとなる。
2110 第2特図始動口
2120 第1大入賞口
2131 第1特図表示部
2210 第1特図始動口
2220 第2大入賞口
2231 第2特図表示部
1120 乱数取得判定実行手段
1140 図柄内容決定手段
1150 表示制御手段
1172 特別遊技内容決定手段
1173 特別遊技実行手段
1180 特定遊技制御手段
1181 特定遊技終了条件判定手段
1183b リミッタ回数カウンタ