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JP2011048295A - 複眼撮影装置及びその姿勢検出方法 - Google Patents

複眼撮影装置及びその姿勢検出方法 Download PDF

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JP2011048295A
JP2011048295A JP2009198781A JP2009198781A JP2011048295A JP 2011048295 A JP2011048295 A JP 2011048295A JP 2009198781 A JP2009198781 A JP 2009198781A JP 2009198781 A JP2009198781 A JP 2009198781A JP 2011048295 A JP2011048295 A JP 2011048295A
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Maki Saito
斎藤  牧
Takashi Nakayama
孝志 中山
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Fujifilm Corp
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Abstract

【課題】撮影画像が立体視に不具合のある画像であるか否かの判別を、低コストかつ簡単に行う。
【解決手段】ステレオ撮影により得られた基準,参照画像データからそれぞれ特徴点74、対応点77を抽出する。特徴点74及び対応点77の位置を比較することにより、カメラ本体11の姿勢を求める。求めた姿勢と、予め定めたカメラ本体11の基準姿勢とのずれ量(姿勢ずれ量)を求める。姿勢ずれ量の大きさに基づき、立体視に問題のない画像はOK画像グループに振り分け、立体視に不具合が生じる画像はNG画像グループに振り分ける。OK画像グループの基準,参照画像データは、メモリカード20のOK画像格納部20aに格納し、NG画像グループの基準,参照画像データは、NG画像格納部20bに格納する、あるいは破棄する。
【選択図】図4

Description

本発明は、ステレオ撮影等の複眼撮影を行う複眼撮影装置及びその姿勢検出方法に関するものである。
左右対称に配置された1対の撮影部を備えており、視差のある左視点・右視点画像をステレオ撮影する複眼カメラが知られている(特許文献1参照)。ステレオ撮影により得られた左視点・右視点画像を、それぞれ観察者の左右の目に分離して見せることで立体画像の観察を行うことができる。
このような複眼カメラでステレオ撮影を行う際には、各撮像部の配列方向が水平線に対して略平行となるような基準姿勢に複眼カメラを保持して、ステレオ撮影を行う必要がある。この配列方向が水平線に対して傾き角度をもつような傾いた姿勢でステレオ撮影が行われた場合、左右視点画像内での被写体の上下方向のずれが大きくなり、立体画像の観察(立体視)に不具合が生じてしまう(図9参照)。
特許文献2には、スルー画像に含まれる人物の顔を検出する顔検出を行うことで、人物の姿勢が適切であるか否かを判断し、人物の姿勢が不適切と判断した場合にはその旨を報知する撮影システムが記載されている。特許文献1の撮影システムでは、カメラ本体を上述の傾いた姿勢で保持した場合、スルー画像内における人物の姿勢が傾くため、人物の姿勢が不適切である旨の報知が行われる。このため、カメラ本体を基準姿勢で保持するように撮影者を促すことができる。
特許文献3には、撮影画像から人物の顔を検出した結果に基づき、ディスプレイの角度を、人物が視聴し易い方向に自動調整するディスプレイ角度調整装置が記載されている。
特許文献4及び5には、カメラ本体にその姿勢を検知する姿勢検知センサを設け、この姿勢検出センサの検出結果に基づき、カメラ本体の姿勢が基準姿勢と一致したときに、自動的に撮影を実行するカメラが記載されている。
特開2005−157921号公報 特開2005−148245号公報 実用新案登録第3144172号 特開平10−133308号公報 特開2002−271654号公報
ところで、上記特許文献2の撮影システムでは、被写体が人物以外の場合に対応できないという問題がある。さらに、この撮影システムでは、顔検出により人物の姿勢が適切であるか否かを判断しているが、適切な姿勢と不適切な姿勢の区別が難しく、例えば、運動中の人物やベッドに横になっている人物を撮影するような場合に、姿勢が不適切であると判断されるおそれがある。
また、複眼カメラで撮影を行う際に、この複眼カメラを保持するのは撮影者であるため、特許文献3に記載されているように、顔検出結果に基づきカメラ本体の姿勢を自動調整することはできない。
特許文献4及び5のカメラでは、カメラ本体の姿勢を検出することができるが、姿勢検知センサを別途設ける必要があるので、カメラの製造コストが増加するという問題が生じる。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、撮影時におけるカメラ本体の姿勢を低コストに検出することができる複眼撮影装置及びその姿勢検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の複眼撮影装置は、カメラ本体に一体に組み込まれ、被写体を撮影する複数の撮像手段と、前記複数の撮像手段により得られた各撮影画像から、当該各撮影画像にそれぞれ存在する共通の特徴的な点を示す対応点を抽出する対応点抽出手段と、前記各撮影画像のそれぞれにおける、互いに対応する前記対応点の位置を比較することにより、前記各撮影画像の撮影時におけるカメラ本体の姿勢を検出する姿勢検出手段と、を備えることを特徴とする。
前記姿勢検出手段の検出結果に基づき、予め定めたカメラ本体の基準姿勢と、前記撮影時のカメラ本体の姿勢とのずれ量を求め、前記ずれ量の大きさに応じて、前記各撮影画像を、前記ずれ量の大きさにより区分された複数の撮影画像グループのいずれかに振り分ける振分手段と、前記複数の撮影画像グループの中から、予め選択された撮影画像グループに振り分けられた前記各撮影画像を記憶する画像記憶手段とを備えることが好ましい。
前記基準姿勢は、前記複数の撮像手段の配列方向が水平線に略平行となるカメラ本体の姿勢であり、前記姿勢検出手段は、前記配列方向が水平線に対して傾き角度をもつようにカメラ本体が傾いたときの、当該カメラ本体の姿勢を検出することが好ましい。
前記姿勢検出手段は、互いに対応する前記対応点の、それぞれの前記各撮影画像内での垂直方向位置を比較することにより、カメラ本体の姿勢を検出することが好ましい。
前記対応点抽出手段は、前記各撮影画像からそれぞれ前記対応点を複数抽出し、前記姿勢検出手段は、複数の互いに対応する前記対応点の位置を比較することにより、カメラ本体の姿勢を検出することが好ましい。
前記対応点抽出手段の抽出結果に基づき、複数の互いに対応する前記対応点間の視差を算出する視差算出手段を備え、前記姿勢検出手段は、複数の互いに対応する前記対応点の位置の比較結果に対して、それぞれ前記視差の大きさに応じた重み付けを行い、重み付け後の前記各比較結果に基づき、カメラ本体の姿勢を検出することが好ましい。
前記対応点抽出手段は、前記各撮影画像からそれぞれ前記対応点を複数抽出し、前記対応点抽出手段の抽出結果に基づき、複数の互いに対応する前記対応点間の視差を算出する視差算出手段を備え、前記姿勢検出手段は、複数の互いに対応する前記対応点の中で、最も視差が大きくなる前記対応点同士の位置を比較することにより、カメラ本体の姿勢を検出することが好ましい。
前記画像記憶手段は、前記ずれ量の大きさが予め定めた第1しきい値以下となるような、前記撮影画像グループに振り分けられた前記各撮影画像を記憶することが好ましい。
前記複数の撮影画像グループには、前記ずれ量が、前記第1しきい値を上回り、かつ当該第1しきい値よりも大きな第2しきい値以下となる前記各撮影画像が振り分けられる第1撮影画像グループが含まれており、前記第1撮影画像グループに振り分けられた前記各撮影画像に対して、前記ずれ量が前記第1しきい値以下となるように画像処理を施す画像処理手段を備えることが好ましい。
前記画像処理手段は、前記各撮影画像から互いに重複して撮影されている画像範囲を切り出すトリミング処理を行うことが好ましい。
複数回の撮影を連続して行う連写撮影モードを有し、前記複数の撮影画像グループには、前記連写撮影モード時に得られた前記各撮影画像の中で、前記ずれ量が最小となる前記各撮影画像が振り分けられる第2撮影画像グループが含まれており、前記画像記憶手段は、前記第2撮影画像グループに振り分けられた前記各撮影画像を記憶することが好ましい。
前記対応点抽出手段は、前記被写体が人物の場合、前記各撮影画像からそれぞれ人物の顔を検出し、検出した各顔画像から前記対応点を抽出することが好ましい。
前記対応点抽出手段は、前記被写体が建物の場合、前記各撮影画像からそれぞれ建物を抽出し、検出した各建物画像から前記対応点を抽出することが好ましい。
また、本発明の複眼撮影装置の姿勢検出方法は、カメラ本体に一体に組み込まれた複数の撮像部により、被写体を撮影する撮影ステップと、前記撮影ステップで得られた各撮影画像から、当該各撮影画像にそれぞれ存在する共通の特徴的な点を示す対応点を抽出する対応点抽出ステップと、前記各撮影画像のそれぞれにおける、互いに対応する前記対応点の位置を比較することにより、前記各撮影画像の撮影時におけるカメラ本体の姿勢を検出する姿勢検出ステップと、を有することを特徴とする。
本発明の複眼撮影装置及びその姿勢検出方法は、複数の撮像手段により得られた各撮影画像からそれぞれ対応点を抽出し、抽出した対応点の位置の比較した結果に基づき、カメラ本体の姿勢を検出するようにしたので、カメラ本体に姿勢検知センサ等を設けることなく、低コストにカメラ本体の姿勢を検出することができる。
予め定めたカメラ本体の基準姿勢と、撮影時のカメラ本体の姿勢とのずれ量を求め、求めたずれ量の大きさに応じて各撮影画像を複数の撮影画像グループのいずれかに振り分けるようにしたので、記憶媒体に記憶された個々の各撮影画像ついて、カメラ本体が傾き姿勢にあるときに撮影された不具合のある画像であるか否かの判別を容易に行うことができる。
各撮影画像からそれぞれ複数の対応点を抽出し、これら複数の互いに対応する対応点の位置を比較してカメラ本体の姿勢を検出することで、1組の対応点の位置の比較結果に基づいてずれ量を決定した場合と比較して、精度よくずれ量を求めることができる。
複数の互いに対応する対応点の位置の比較結果に対して、視差の大きさに応じた重み付けを行うようにしたので、最至近の被写体から抽出された対応点の位置の比較結果、つまり、カメラ本体の姿勢をより正確に反映した対応点の位置の比較結果が重視されるため、より精度よくずれ量を求めることができる。
複数の互いに対応する対応点の中で、最も視差が大きくなる対応点同士の位置の比較結果、つまり、カメラ本体の姿勢を最も正確に反映した対応点の位置の比較結果に基づき、カメラ本体の姿勢を検出することにより、簡単かつ精度よくずれ量を求めることができる。
ずれ量が、第1しきい値以上でかつ第2しきい値未満となる前記各撮影画像に対して、ずれ量が第1しきい値以下となるように画像処理を施すことにより、カメラ本体が傾き姿勢にあるときに撮影を行った場合でも不具合のない画像が得られる。
連写撮影モード時に、ずれ量が最小となる各撮影画像を選択して記憶媒体に記憶させるようにしたので、記憶媒体に記憶される画像のデータ量を減らすことができる。
本発明の複眼カメラの正面斜視図である。 複眼カメラの背面斜視図である。 複眼カメラの電気的構成を示すブロック図である。 図3の記憶制御部の機能ブロック図である。 顔画像からの特徴点及び対応点の抽出方法を説明するための説明図である。 振分部による振り分け処理の条件を説明するための説明図である。 ステレオ撮影を行う際の処理の流れを説明するためのフローチャートである。 基準姿勢でステレオ撮影が行われた場合の処理を説明するための説明図である。 傾き姿勢でステレオ撮影が行われた場合の処理を説明するための説明図である。 トリミング処理を説明するための説明図である。 連写撮影モード時における処理の流れを説明するためのフローチャートである。 連写撮影モード時において、特殊振分処理を実行する際の処理の流れを説明するための説明図である。 建物画像からの特徴点及び対応点の抽出方法を説明するための説明図である。 フレーミング用のガイド表示を説明するための説明図である。
図1に示すように、複眼カメラ10のカメラ本体11の前面には、左右一対の第1及び第2撮像部12,13、ストロボ発光部14等が設けられている。両撮像部12,13は、カメラ本体11に一体に組み込まれており、互いの光軸が略平行またはハ字状となるように所定間隔を隔てて設けられている。なお、図中のカメラ本体11は、各撮像部12,13の配列方向が水平線に対して略平行となる基準姿勢にある。カメラ本体11の上面には、シャッタボタン15、電源スイッチ16が設けられている。
図2に示すように、カメラ本体11の背面には、液晶ディスプレイ(以下、LCDという)18、操作部19が設けられている。また、カメラ本体11の底面には、図示は省略するが、メモリカード(撮影画像記憶手段、記憶媒体)20が着脱自在に装填されるカードスロットと、このカードスロットの開口を開閉する装填蓋とが設けられている。
LCD18は、撮影待機状態時には電子ビューファインダとして機能し、スルー画像(ライブビュー画像ともいう)を表示する。なお、スルー画像表示とは、各撮像部12,13がそれぞれ所定のフレームレートで撮像した画像を即時にLCD18に表示することである。また、画像再生時にはメモリカード20に記録されている画像データに基づき、LCD18に画像が再生表示される。
操作部19は、モード切替スイッチ22、メニューボタン23、十字キー24、実行キー25などから構成されている。モード切替スイッチ22は、複眼カメラ10の動作モードを切り替える際に操作される。動作モードには、静止画撮影を行う静止画撮影モード、動画撮影を行う動画撮影モード、及び撮影により得られた撮影画像をLCD18に再生表示する再生モードなどある。静止画撮影モードでは、例えば立体視用の左視点画像(以下、基準画像という)と右視点画像(以下、参照画像という)とを撮影する。なお、右視点画像が基準画像であって、左視点画像が参照画像であってもよい。
メニューボタン23は、LCD18にメニュー画面や設定画面を表示する際などに操作される。十字キー24は、メニュー画面や設定画面内に表示されるカーソルを移動する際などに操作される。実行キー25は、カメラの設定を確定する際などに操作される。
図3に示すように、CPU33は、シャッタボタン15及び操作部19からの入力信号に基づき、図示しないROMから読み出した各種プログラムやデータを逐次実行することで、複眼カメラ10の各部を統括的に制御する。
SDRAM34は、CPU33が処理を実行するためのワークメモリとして機能する。VRAM35は、連続した2フィールド画分を記憶するスルー画像用のメモリエリアを有し、表示用の画像データを一時的に記憶する。
第1撮像部12は、撮影レンズ37が組み込まれたレンズユニット38、CCDイメージセンサ(以下、CCDという)39、AFE(アナログフロントエンド)40などから構成される。なお、CCDの代わりにMOS型のイメージセンサを用いてもよい。
レンズユニット38には、図示しないズーム機構、フォーカス機構、絞り装置が組み込まれている。ズーム機構は、撮影レンズ37を移動してズーミングを行う。フォーカス機構は、撮影レンズ37に組み込まれたフォーカスレンズを移動してピント合せを行う。絞り装置は、図示しない絞りを調節することで、CCD39に入射する被写体光の強度を調節する。ズーム機構、フォーカス機構、絞り装置は、レンズドライバ41を介してCPU33によって動作制御される。
撮影レンズ37の背後には、多数のフォトダイオードが受光面に並べられたCCD39が配置され、撮影レンズ37からの被写体光を電気的な撮像信号に変換して出力する。CCD39には、CPU33によって制御されるCCDドライバ42が接続されている。CCDドライバ42は、TG(Timing Generator)43からの同期パルスによって駆動され、CCD39の電荷蓄積時間と電荷読み出し転送タイミングを制御する。
CCD39から出力された撮像信号は、AFE40に入力される。AFE40は、CDS(相関二重サンプリング)回路、AGC(自動ゲイン調整アンプ)、A/D変換器から構成され、TG43からの同期パルスが入力されることで、CCD39の電荷読み出し転送動作と同期して作動する。CDS回路は、相関二重サンプリングを行って撮像信号からノイズを除去する。AGC回路は、CPU33によって設定される撮影感度に応じたゲインで撮像信号を増幅する。A/D変換器は、AGC回路からのアナログの撮像信号をデジタルな基準画像信号に変換し、変換した基準画像信号を画像入力コントローラ45へ送る。
第2撮像部13は、第1撮像部12と同じ構成であり、レンズユニット47、CCD48、AFE49、レンズドライバ50、CCDドライバ51、TG52などから構成され、参照画像信号を画像入力コントローラ45へ送る。
CPU33には、バス54を介して、SDRAM34、VRAM35、画像入力コントローラ45、信号処理回路56、AF検出回路57、AE/AWB検出回路58、トリミング処理回路(画像処理手段)59、圧縮伸張処理回路60、メディアコントローラ61、表示回路62等が接続されている。
画像入力コントローラ45は、所定容量のバッファを有しており、第1及び第2撮像部12,13からそれぞれ出力された基準,参照画像信号を蓄積し、それぞれ1フレーム分の基準,参照画像信号が蓄積されたときに、1フレーム分の画像に対応する基準,参照画像信号を信号処理回路56へ送る。
信号処理回路56は、画像入力コントローラ45からの基準,参照画像信号に対して階調変換、ホワイトバランス補正、γ補正処理、YC変換処理などの各種処理を施すことで、それぞれ1フレームの画像に対応する基準,参照画像データを生成し、これらをVRAM35に格納する。
AF検出回路57は、画像入力コントローラ45からの基準,参照画像信号に基づき、基準,参照画像ごとにコントラストを評価したAF評価値を算出する。CPU33は、AF検出回路57からのAF評価値に基づき、レンズドライバ41,50を制御して、撮影レンズ37のピント調節を行う。
AE/AWB検出回路58は、基準,参照画像信号に基づき、被写体輝度の検出と、ホワイトバランス補正に用いられるWB評価値の算出とを行う。CPU33は、AE/AWB検出回路58からの被写体輝度情報に基づき、レンズドライバ41,50やCCDドライバ42,51を制御して、露出制御を行う。また、CPU33は、AE/AWB検出回路58からのWB評価値に基づき、被写体像のホワイトバランスが適正となるように、信号処理回路56を制御する。
トリミング処理回路59は、CPU33の制御の下に、VRAM35から基準,参照画像データを読み出して、CPU33が指定した画像範囲(領域)を基準,参照画像データから切り出す。
圧縮伸張処理回路60は、シャッタボタン15が押下された時に、VRAM35に格納された非圧縮の基準,参照画像データに圧縮処理を行い、所定のファイル形式の基準,参照圧縮画像データを生成する。また、圧縮伸張処理回路60は、画像再生時にはメモリカード20に記録された基準,参照圧縮画像データに伸張処理を行い、非圧縮の基準,参照画像データを生成する。メディアコントローラ61は、メモリカード20に対する画像データの記録、及び読み出しなどを行う。
表示回路62は、VRAM35から読み出した基準画像データ、または圧縮伸張処理回路60で伸張された非圧縮の基準,参照画像データに対し所定の信号処理を施して画像表示用の信号を生成し、これを一定のタイミングでLCD18へ出力する。これにより、各撮影モード時には、基準画像がスルー画像としてLCD18に表示される。また、通常再生モード時には、メモリカード20から読み出された画像データがLCD18に表示される。なお、基準,参照画像をそれぞれスルー画像としてLCD18に2画面表示してもよい。
CPU33は、ROMから読み出した各種プログラムを逐次実行することで、メモリカード20への撮影画像データの記憶を制御する記憶制御部64として機能する。記憶制御部64は、撮影指示がなされたときに、新たにメモリカード20に記憶される基準,参照画像データを解析して、ステレオ撮影時におけるカメラ本体11の姿勢を検出するとともに、この検出結果に応じて基準,参照画像データを別々に振り分けてメモリカード20に記憶させる。
図4に示すように、記憶制御部64は、特徴点抽出部66、対応点抽出部67、位置情報取得部68、姿勢算出部69、視差算出部70、姿勢ずれ量決定部71、及び振分部72からなる。
特徴点抽出部66及び対応点抽出部67は、本発明の対応点抽出手段に相当するものである。特徴点抽出部66は、基準画像データを解析して、この基準画像データから特徴的な点を示す特徴点74(図5参照)を検出する。この特徴点抽出部66は、顔領域検出機能を有している。
図5に示すように、特徴点抽出部66は、基準画像データ75Lから人物A,Bの顔を検出し、検出した顔の周辺領域を顔領域76とする。なお、顔検出方法としては、例えば、色相検出または肌色検出による顔領域検出法等の公知の各種方法を利用することができる。次いで、特徴点抽出部66は、顔領域76内から複数の特徴点74を抽出する。特徴点74は、顔領域76内における画素値の変化が特徴的な点(画素)であり、特に水平及び垂直方向で画素値変化がある角(コーナ)、端点などが好ましい。特徴点抽出法としては、例えば、Harrisの手法、Moravecの手法、Shi−Tomasiの手法などがあり、これらのいずれを用いてもよい。
対応点抽出部67は、特徴点抽出部66による特徴点抽出結果に基づき、基準,参照画像データ75L,75Rを解析して、各特徴点74にそれぞれ対応する対応点77の位置を検出する。対応点検出方法としては、例えば、ブロックマッチング方式、KLT−Tracker方式などがあり、これらのいずれを用いてもよい。なお、特徴点74及び対応点77は、それぞれ本発明の対応点に相当するものである。
図4に戻って、位置情報取得部68は、特徴点抽出結果と対応点抽出結果とに基づき、基準画像内における各特徴点74の位置座標(x,y)と、参照画像内における各対応点77の位置座標(x,y)と、特徴点74及び対応点77の対応関係と、を示す対応座標リスト78を形成する。なお、x,y座標は、例えば基準,参照画像の左下隅の画素を原点としたときの座標である。
姿勢算出部69は、対応座標リスト78に基づき、個々の互いに対応する特徴点74及び対応点77(以下、単に「特徴・対応点74,77」という)のy座標の差分をそれぞれ求める。このy座標の差分値は、カメラ本体11の姿勢を表す値となる。例えば、両撮像部12,13の配列方向が水平線に対して傾き角度をもつようにカメラ本体11が傾いた姿勢(以下、単に傾き姿勢という)でステレオ撮影が行われた場合、この撮影により得られた基準,参照画像データ75L,75Rでは、特徴・対応点74,77のy座標値にずれが生じる。このy座標値のずれ(差分値)は、カメラ本体11の傾きが大きくなるのに従って大きくなる。
視差算出部70は、対応座標リスト78に基づき、各特徴・対応点74,77の視差の大きさをそれぞれ求める。具体的には、各特徴・対応点74,77のx座標の差分を、視差の大きさ(視差量)として求める。
姿勢ずれ量決定部71は、各特徴・対応点74,77のy座標の差分値、及び視差量に基づき、ステレオ撮影時におけるカメラ本体11の姿勢と、上述の基準姿勢とのずれ量(以下、姿勢ずれ量という)を決定する。カメラ本体11の姿勢は、各特徴・対応点74,77のy座標の差分値で表されるが、各特徴・対応点74,77が抽出された被写体が複数存在する場合には、y座標の差分値にばらつきが生じる。
具体的には、カメラ本体11の傾き角度が同じであっても、遠距離側の被写体から抽出された特徴・対応点74,77のy座標の差分値よりも、近距離側の被写体から抽出された特徴・対応点74,77のy座標の差分値の方が大きくなる。これは、後者の方がカメラ本体11の姿勢の傾きをより正確に反映した値となるためである。各特徴・対応点74,77のうち、いずれの点がより近距離側の被写体から抽出されたかについては、より近距離側の被写体から抽出された特徴・対応点74,77の方が視差量の値が大きくなるため、視差量の大きさを比較することで判別可能である。
そこで、姿勢ずれ量決定部71は、個々の特徴・対応点74,77のy座標の差分値に対して、視差量の大きさに応じた重み付け処理を行う。具体的には、視差量の大きな特徴・対応点74,77のy座標の差分値をより重視するため、特徴・対応点74,77の視差量が大きくなるのに従い、より値の大きな重み付け係数でy座標の差分値を重み付けする。次いで、姿勢ずれ量決定部71は、重み付けされた各y座標の差分値に基づき、姿勢ずれ量を求める。
例えば、視差量を考慮しない場合には、特徴点iの基準画像の位置を(x1i,y1i)、参照画像の位置を(x2i,y2i)とし、重み付け係数をAiとしたときに、姿勢ずれ量Wは下記式(1)で表される。
式(1):姿勢ずれ量W={ΣAi×|y1i−y2i|}/ΣAi
この式(1)は、重み付けを行わない場合に、W=Σ|y1i−y2i|/nとなり、各y座標の差分値の単純平均となる。
このように、視差量を考慮しない場合の姿勢ずれ量が式(1)のように表されるため、視差量を考慮した場合には、視差量∝|x1i−x2i|から、姿勢ずれ量Wは下記式(2)のように表される。ここで、式(2)中のBiは、視差量を考慮した場合の重み付け係数である。
式(2):姿勢ずれ量W={ΣBi×|x1i−x2i|×|y1i−y2i|}/{ΣBi×|x1i−x2i|}
振分部72は、基準,参照画像データ75L,75Rから求められた姿勢ずれ量に基づき、この基準,参照画像データ75L,75Rを、姿勢ずれ量の大きさに応じて区分された複数の撮影画像グループのいずれかに振り分ける。撮影画像グループは、OK画像グループと、トリミング処理グループ(第1撮影画像グループ)と、NG画像グループとからなる。振分部72には、振分処理を行うために、しきい値1と、しきい値1よりも値が大きいしきい値2とが予め登録されている。
しきい値1は、立体視に問題のない基準,参照画像データ75L,75Rが得られる姿勢ずれ量の最大値である。また、しきい値2は、そのままでは立体視に不具合が生じるが、トリミング処理により立体視が可能になるような基準,参照画像データ75L,75Rが得られる姿勢ずれ量の最大値である。なお、姿勢ずれ量がしきい値2を上回った場合は、カメラ本体11の傾きが大きく、基準,参照画像データ75L,75Rにトリミング処理等の画像処理を行ったとしても、立体視に不具合が生じる。
図6に示すように、振分部72は、姿勢ずれ量がしきい値1以下の場合、基準,参照画像データ75L,75RをOK画像グループに振り分ける。また、振分部72は、姿勢ずれ量がしきい値1を上回るがしきい値2以下の場合、基準,参照画像データ75L,75Rをトリミング処理グループに振り分ける。さらに、振分部72は、姿勢ずれ量がしきい値2を上回る場合、基準,参照画像データ75L,75RをNG画像グループに振り分ける。
図4に戻って、OK画像グループに振り分けられた基準,参照画像データ75L,75Rは、メモリカード20内のOK画像格納部20aに記憶される。トリミング処理グループに振り分けられた基準,参照画像データ75L,75Rは、トリミング処理回路59に送られる。また、NG画像グループに振り分けられた基準,参照画像データ75L,75R(以下、適宜「NG画像データ」という)は、メモリカード20内のNG画像格納部20bに記憶、あるいは破棄される。なお、NG画像データを破棄するか否かは、操作部19で設定される。
メモリカード20に記憶された基準,参照画像データ75L,75Rは、図示しない立体画像表示装置にて再生される。
次に、図7に示すフローチャートを用いて、上記構成の複眼カメラ10でステレオ撮影を行う際の処理の流れについて説明する。複眼カメラ10の電源がONされると、CPU33がROMから制御プログラムをロードし、複眼カメラ10の動作制御を開始する。次いで、ステレオ撮影を行う場合には、モード切替スイッチ22を静止画撮影モードに設定する。
静止画撮影モードが設定されると、各撮像部12,13の撮影レンズ37を介して入射された被写体光は、CCD39,48において光電変換され、さらにAFE40,49においてデジタル画像信号に変換される。各撮像部12,13から出力された基準,参照画像信号は、画像入力コントローラ45を介して信号処理回路56に送られて各種の画像処理が施される。こうして1フレーム分の基準,参照画像データが所定のフレームレートでVRAM35に逐次格納される。CPU33は、表示回路62に対してスルー画像表示指令を発する。
表示回路62は、スルー画像表示指令を受けて、VRAM35から基準画像データ75Lを読み出し、基準画像をスルー画像としてLCD18に表示させる。被写体のフレーミング後に、シャッタボタン15が半押しされると、AF検出回路57及びAE/AWB検出回路58が作動して焦点制御や露出制御などの撮影準備処理が行われ、撮影準備状態となる。
撮影準備完了後、シャッタボタン15の全押し操作に応答してステレオ撮影が実行される。CCD39,48からそれぞれ1フレーム分の画像信号が読み出され、AFE40,49及び信号処理回路56にて所定の信号処理が施され、基準,参照画像データ75L,75RがVRAM35に格納される。
CPU33の記憶制御部64は、信号処理回路56により新たな基準,参照画像データ75L,75RがVRAM35に格納されるたびに、この基準,参照画像データ75L,75RをVRAM35から読み出す。特徴点抽出部66は、基準画像データ75Lを解析して、顔領域76を検出した後、この顔領域76から複数の特徴点74を抽出する。また、対応点抽出部67は、参照画像データ75Rから各特徴点74に対応する対応点77をそれぞれ抽出する。特徴点抽出部66及び対応点抽出部67は、抽出結果をそれぞれ位置情報取得部68へ送る。
位置情報取得部68は、特徴点抽出部66及び対応点抽出部67からそれぞれ入力される抽出結果に基づき、基準,参照画像内における各特徴点74及び各対応点77の位置座標を求めて、対応座標リスト78を作成する。位置情報取得部68は、作成した対応座標リスト78を姿勢算出部69と視差算出部70とにそれぞれ送る。
姿勢算出部69は、対応座標リスト78に基づき、基準,参照画像内における、各特徴・対応点74,77のy座標値の差分を求める。図8に示すように、カメラ本体11が基準姿勢にあるときに撮影された基準,参照画像データ75L,75Rでは、視差の影響により、各特徴・対応点74,77のx座標値(x1,x2)にずれが生じるのに対し、y座標値(y1,y2)はほぼ同じ値となる。
これに対して、図9に示すように、カメラ本体11が傾き姿勢にあるときに撮影された基準,参照画像データ75L,75Rでは、特徴・対応点74,77のy座標値にもずれ(Δy)が生じる。従って、カメラ本体11に姿勢検知センサを設けることなく、y座標の差分値に基づき、カメラ本体の姿勢が基準姿勢または傾き姿勢のいずれであるかを判別することができる。さらに、後者の場合には、y座標の差分値に基づき傾きの大きさも判別することができる。姿勢検知センサが不要となり、部品数を減らすことができるので、複眼カメラ10の製造コストを下げることができる。姿勢算出部69は、各特徴・対応点74,77のy座標値の差分算出結果を姿勢ずれ量決定部71へ送る。
図7に戻って、視差算出部70は、対応座標リスト78に基づき、基準,参照画像内における、各特徴・対応点74,77の視差量(x座標の差分値)を求め、求めた視差量算出結果を姿勢ずれ量決定部71へ送る。
姿勢ずれ量決定部71は、最初に、視差算出部70からの視差算出結果に基づき、各特徴・対応点77の視差量を比較する。そして、視差量の大きい特徴・対応点74,77ほどより値の大きい重み付け係数が割り当てられるように、各特徴・対応点74,77にそれぞれ割り当てる重み付け係数を決定する。
次いで、姿勢ずれ量決定部71は、各特徴・対応点74,77のy座標の差分値に対して、それぞれ先に決定した重み付け係数で重み付けを行った後、重み付けされた各y座標の差分値に基づき姿勢ずれ量を求める。複数組の特徴・対応点74,77のy座標の差分値に基づき、姿勢ずれ量を決定することで、1組の特徴・対応点のy座標の差分値に基づき姿勢量を決定した場合と比較して、精度よく姿勢ずれ量を求めることができる。
さらに、視差量の大きさに応じて各y座標の差分値に重み付けを行うことにより、近距離側の被写体から抽出された特徴・対応点74,77のy座標の差分値、つまり、カメラ本体11の姿勢の傾きをより正確に反映したy座標の差分値が重視されるため、より精度よく姿勢ずれ量を求めることができる。姿勢ずれ量決定部71は、求めた姿勢ずれ量を振分部72へ送る。
振分部72は、姿勢ずれ量決定部71から入力された姿勢ずれ量と、しきい値1及びしきい値2とを比較する。振分部72は、姿勢ずれ量がしきい値1以下となる場合、基準,参照画像データ75L,75RをOK画像グループに振り分ける。OK画像グループに振り分けられた基準,参照画像データ75L,75Rは、圧縮伸張処理回路60にて所定のファイル形式で圧縮処理された後、メディアコントローラ61によりOK画像格納部20aに格納される。
振分部72は、姿勢ずれ量がしきい値1を上回るがしきい値2以下となる場合、基準,参照画像データ75L,75Rをトリミング処理グループに振り分ける。トリミング処理グループに振り分けられた基準,参照画像データ75L,75Rは、トリミング処理回路59に送られる。
図10(A)に示すように、CPU33は、先に姿勢算出部69で算出された各特徴・対応点74,77のy座標の差分値に基づき、基準,参照画像の互いに重複して撮影されている範囲(斜線表示されていない範囲)を、トリミング範囲として決定する。次いで、CPU33は、決定したトリミング範囲情報をトリミング処理回路59へ送るとともに、トリミング処理回路59に対してトリミング指令を発する。
(B)に示すように、トリミング処理回路59は、トリミング指令を受けて、CPU33が指定したトリミング範囲をそれぞれ基準,参照画像データ75L,75Rから切り出して、基準,参照切出画像データ80L,80Rを生成する。基準,参照切出画像データ80L,80Rでは、トリミング処理前よりも、各特徴・対応点74,77のy座標の差分値が大幅に減少する。これにより、姿勢ずれ量がしきい値1以下になるように補正されたのと同じことになるので、立体視が可能となる。その結果、カメラ本体11が傾き姿勢にあるときにステレオ撮影を行った場合でも、立体視に問題のない画像が得られる。
図7に戻って、基準,参照切出画像データ80L,80Rは、圧縮伸張処理回路60にて圧縮処理された後、メディアコントローラ61によりOK画像格納部20aに格納される。
振分部72は、姿勢ずれ量がしきい値2を上回る場合、基準,参照画像データ75L,75RをNG画像グループに振り分ける。操作部19にてNG画像データを残す旨の設定がなされている場合、このNG画像データは、圧縮処理された後でNG画像格納部20bに格納される。また、操作部19にてNG画像データを破棄する旨の設定がなされている場合、このNG画像データは破棄される。
以下、静止画撮影モードが設定されている間、シャッタボタン15の全押し操作がなされる度に上述の一連の処理が繰り返し実行される。ステレオ撮影により得られた基準,参照画像データの中で立体視に不具合のないものはOK画像格納部20aに順次格納されるとともに、不具合があるものはNG画像格納部20bに格納あるいは破棄される。立体視に不具合ない画像と不具合がある画像とを振り分けて記憶させることができるので、メモリカード20に記憶された基準,参照画像データの中から、立体視に不具合のない基準,参照画像を容易に判別することができる。
なお、立体視に不具合のあるNG画像データも容易に判別することができるので、このNG画像データのタグにNG画像である旨の付帯情報を付しておき、別の立体画像表示装置等で立体表示する際にNG画像データである旨の警告を行えるようにしてもよい。
次に、本発明の第2実施形態の複眼カメラについて説明を行う。この第2実施形態の複眼カメラは、動作モードとして、複数回の撮影を連続して行う連写撮影モードを有している点を除けば、基本的に上記第1実施形態の複眼カメラ10と同じ構成であり、上記第1実施形態と機能・構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する。
また、第2実施形態の複眼カメラでは、連写撮影モード時に、連写撮影により得られた個々の基準,参照画像データ75L,75Rをそれぞれ上述の各グループのいずれかに振り分ける通常振分処理と、最も姿勢ずれ量の小さい基準,参照画像データ75L,75RをOK画像グループ(第2撮影画像グループに相当)に振り分け、他はNG画像グループに振り分ける特殊振分処理とを選択的に実行することができる。なお、通常振分処理と特殊振分処理とのいずれを実行するかは、操作部19で設定される。
図11に示すように、モード切替スイッチ22が連写撮影モードに設定された場合、シャッタボタン15が全押しされると、一定間隔で連続的に上述の撮影動作が行われ、得られた基準,参照画像データ75L,75Rは順次VRAM35に格納される。この際に、操作部19で通常振分処理が設定されている場合、記憶制御部64によりVRAM35に新たに格納された基準,参照画像データ75L,75Rが逐次読み出され、上述の第1実施形態で説明したように、姿勢ずれ量の決定処理(特徴点抽出処理等は図示を省略)、振分処理、トリミング処理、記憶または破棄処理が逐次実行される。
また、図12に示すように、特殊振分処理が設定されている場合は、VRAM35に新たに格納された基準,参照画像データ75L,75Rが逐次読み出されて、姿勢ずれ量の決定処理が行われた後、この基準,参照画像データ75L,75Rのタグに姿勢ずれ量の値が付帯情報として付加される。この付加後の基準,参照画像データ75L,75Rは、SDRAM34(VRAM35でも可)等に一時的に格納される。以下、シャッタボタン15の全押しが継続している間、上述の処理が繰り返し実行され、SDRAM34に基準,参照画像データ75L,75Rが順次格納される。
シャッタボタン15の全押しが解除されると、振分部72は、SDRAM34に格納された各基準,参照画像データ75L,75Rのタグを参照して、最も姿勢ずれ量が小さくなる基準,参照画像データ75L,75Rを検索する。次いで、振分部72は、検索した基準,参照画像データ75L,75RをOK画像グループに振り分ける。この基準,参照画像データ75L,75Rは、圧縮処理された後でOK画像格納部20aに格納される。
また、振分部72は、SDRAM34に格納されている残りの基準,参照画像データ75L,75RをNG画像グループに振り分ける。これら基準,参照画像データ75L,75Rは全て破棄される。これにより、最も姿勢ずれ量が小さい基準,参照画像データ75L,75R、つまり、最も立体視に適した基準,参照画像データ75L,75Rを選択して記憶することができる。その結果、メモリカード20に記憶される画像データのデータ量を減らすことができる。なお、NG画像グループに振り分けられた基準,参照画像データ75L,75Rを破棄する代わりに、第1実施形態と同様に、NG画像格納部20bに格納してもよい。
上記実施形態では、被写体が人物の場合を例に挙げて説明を行ったが、例えば建物であってもよい。特に建物(建造物、人工物を含む)の画像には、水平及び垂直方向で画素値変化があるコーナや端点が多いため、特徴点74を抽出し易いという利点がある。この場合は、上述の特徴点抽出部66は、顔領域検出機能に加えて建物領域検出機能を有している。
図13に示すように、特徴点抽出部66は、基準画像データ75Lから建物Cを検出し、検出した建物Cの周辺領域を建物領域83とする。特徴点抽出部66は、例えば、予め登録された各種の建物パターン(建物の各部のパターンを含む)のテンプレートデータを用いてパターンマッチング処理を行うことにより、建物Cを検出する。なお、パターンマッチング以外の公知の各種方法を用いてもよい。建物領域83内から特徴点74を抽出する方法は、上記第1実施形態で説明した各種の特徴点抽出法が用いられる。また、参照画像データ75Rから対応点77を抽出する方法も、上記第1実施形態と同じであるため説明は省略する。
上記実施形態では、被写体として人物や建物を例に挙げて説明を行ったが、これら以外の各種物体が被写体となっている場合にも、本発明を適用することができる。
上記実施形態では、LCD18に表示されるスルー画像を確認しながらフレーミングを行うが、この際に、スルー画像にフレーミング用のガイド表示を行ってもよい。例えば、図14に示すように、スルー画像に、水平基準線86及びこれに垂直な垂直基準線87を重畳表示する。複眼カメラ10が傾き姿勢にある場合には、LCD18の画面上で、被写体の水平エッジ及び垂直エッジに対してそれぞれ水平基準線86、垂直基準線87が傾き角をもつ。このため、撮影者に対して、カメラ本体11の姿勢調整を促すことができる。
なお、フレーミング用のガイド表示の方法は特に限定されず、例えば格子線を表示してもよい。また、例えば、上述の姿勢ずれ量決定部71により求められた姿勢ずれ量の値をスルー画像に重畳表示してもよい。
上記実施形態では、個々の特徴・対応点74,77のy座標の差分値に対して、視差量の大きさに応じた重み付け処理を行ってから姿勢ずれ量を求めているが、例えば、視差量の最も大きな特徴・対応点74,77、つまり、最至近の被写体から抽出された特徴・対応点74,77のy座標の差分値を、姿勢ずれ量としてもよい。この場合は、重み付け処理を行う場合よりも、姿勢ずれ量の決定処理を簡単(短時間)に行うことができる。
上記実施形態では、基準,参照画像内の全人物または建物の特徴点74及び対応点77を抽出しているが、例えば、画像中央領域の人物や建物等を主要被写体として決定し、その周辺領域を主要被写体領域として、この主要被写体領域内から特徴点74及び対応点77の抽出を行ってもよい。
上記実施形態の位置情報取得部68は、基準,参照画像内における各特徴点74、各対応点77の位置座標(x,y)を取得しているが、例えばCCD39、48における、特徴点74及び対応点77にそれぞれ対応する光を受光した受光画素の画素位置を位置座標(x,y)として取得してもよい。
上記実施形態の姿勢算出部69は、カメラ本体11の姿勢を表す値として、特徴・対応点74,77のy座標の差分値を算出しているが、特徴・対応点74,77の位置座標に基づきカメラ本体11の姿勢を求めることが可能であれば、その方法は特に限定されない。
上記実施形態では、姿勢ずれ量がしきい値1を上回るがしきい値2以下となる場合、基準,参照画像データ75L,75Rにトリミング処理を施しているが、トリミング処理以外の各種画像処理方法を用いて、姿勢ずれ量がしきい値1以下となる基準,参照画像データを生成してもよい。また、姿勢ずれ量がしきい値1を上回る場合は、基準,参照画像内における被写体の姿勢も傾く(図9参照)。このため、姿勢ずれ量に基づき、基準,参照画像(基準,参照画像内の被写体)に対して傾き補正処理(回転補正処理)を施してもよい。
上記実施形態の複眼カメラは、立体画像表機能を有してないが、レンチキュラ方式、視差バリア方式、パララックスバリア方式、アナグリフ方式等の各種表示方式の立体画像表示装置を備えていてもよい。
上記実施形態では、静止画撮影モードや連写撮影モードにおける処理の流れを説明したが、例えば動画撮影モード時のおける処理も、基本的には連写撮影モード時(通常振分処理)の処理と同様の流れとなる。
上記実施形態では、一対の撮像部12,13を有する複眼カメラを例に挙げて説明を行ったが、撮像部を3つ以上有する複眼カメラついても本発明を適用することができる。
上記実施形態では、ステレオ撮影を行う複眼カメラ10を例に挙げて説明を行ったが、広角のパノラマ画像を生成するパノラマ撮影モードを有する複眼カメラにも本発明を適用することができる。この場合には、複眼カメラに、各撮像部により得られた各撮影画像を合成してパノラマ画像を生成する画像合成回路を設けてもよい。さらに、この場合には、各撮像部の配列方向が水平線に対して略垂直となる姿勢を基準姿勢として定めてもよい。
なお、パノラマ撮影モード時において、上記実施形態のしきい値1は、基準,参照画像データ75L,75を合成したときに、つなぎ目がスムーズなパノラマ画像が得られるような姿勢ずれ量の最大値となる。また、しきい値2は、そのままではパノラマ画像に不具合が生じるが、トリミング処理によりつなぎ目がスムーズなパノラマ画像が得られるような姿勢ずれ量の最大値となる。
10 複眼カメラ
11 カメラ本体
12,13 第1,第2撮像部
20 メモリカード
33 CPU
59 トリミング処理回路
64 記憶制御部
66 特徴点抽出部
67 対応点抽出部
68 位置情報抽出部
69 姿勢算出部
70 視差算出部
72 振分部
74 特徴点
77 対応点

Claims (14)

  1. カメラ本体に一体に組み込まれ、被写体を撮影する複数の撮像手段と、
    前記複数の撮像手段により得られた各撮影画像から、当該各撮影画像にそれぞれ存在する共通の特徴的な点を示す対応点を抽出する対応点抽出手段と、
    前記各撮影画像のそれぞれにおける、互いに対応する前記対応点の位置を比較することにより、前記各撮影画像の撮影時におけるカメラ本体の姿勢を検出する姿勢検出手段と、
    を備えることを特徴とする複眼撮影装置。
  2. 前記姿勢検出手段の検出結果に基づき、予め定めたカメラ本体の基準姿勢と、前記撮影時のカメラ本体の姿勢とのずれ量を求め、前記ずれ量の大きさに応じて、前記各撮影画像を、前記ずれ量の大きさにより区分された複数の撮影画像グループのいずれかに振り分ける振分手段と、
    前記複数の撮影画像グループの中から、予め選択された撮影画像グループに振り分けられた前記各撮影画像を記憶する画像記憶手段とを備えること特徴とする請求項1記載の複眼撮影装置。
  3. 前記基準姿勢は、前記複数の撮像手段の配列方向が水平線に略平行となるカメラ本体の姿勢であり、
    前記姿勢検出手段は、前記配列方向が水平線に対して傾き角度をもつようにカメラ本体が傾いたときの、当該カメラ本体の姿勢を検出することを特徴とする請求項2記載の複眼撮影装置。
  4. 前記姿勢検出手段は、互いに対応する前記対応点の、それぞれの前記各撮影画像内での垂直方向位置を比較することにより、カメラ本体の姿勢を検出することを特徴とする請求項3記載の複眼撮影装置。
  5. 前記対応点抽出手段は、前記各撮影画像からそれぞれ前記対応点を複数抽出し、
    前記姿勢検出手段は、複数の互いに対応する前記対応点の位置を比較することにより、カメラ本体の姿勢を検出することを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の複眼撮影装置。
  6. 前記対応点抽出手段の抽出結果に基づき、複数の互いに対応する前記対応点間の視差を算出する視差算出手段を備え、
    前記姿勢検出手段は、複数の互いに対応する前記対応点の位置の比較結果に対して、それぞれ前記視差の大きさに応じた重み付けを行い、重み付け後の前記各比較結果に基づき、カメラ本体の姿勢を検出することを特徴とする請求項5記載の複眼撮影装置。
  7. 前記対応点抽出手段は、前記各撮影画像からそれぞれ前記対応点を複数抽出し、
    前記対応点抽出手段の抽出結果に基づき、複数の互いに対応する前記対応点間の視差を算出する視差算出手段を備え、
    前記姿勢検出手段は、複数の互いに対応する前記対応点の中で、最も視差が大きくなる前記対応点同士の位置を比較することにより、カメラ本体の姿勢を検出することを特徴とする請求項1ないし4いずれか1項記載の複眼撮影装置。
  8. 前記画像記憶手段は、前記ずれ量の大きさが予め定めた第1しきい値以下となるような、前記撮影画像グループに振り分けられた前記各撮影画像を記憶することを特徴とする請求項1ないし7いずれか1項記載の複眼撮影装置。
  9. 前記複数の撮影画像グループには、前記ずれ量が、前記第1しきい値を上回り、かつ当該第1しきい値よりも大きな第2しきい値以下となる前記各撮影画像が振り分けられる第1撮影画像グループが含まれており、
    前記第1撮影画像グループに振り分けられた前記各撮影画像に対して、前記ずれ量が前記第1しきい値以下となるように画像処理を施す画像処理手段を備えることを特徴とする請求項8記載の複眼撮影装置。
  10. 前記画像処理手段は、前記各撮影画像から互いに重複して撮影されている画像範囲を切り出すトリミング処理を行うことを特徴とする請求項9記載の複眼撮影装置。
  11. 複数回の撮影を連続して行う連写撮影モードを有し、
    前記複数の撮影画像グループには、前記連写撮影モード時に得られた前記各撮影画像の中で、前記ずれ量が最小となる前記各撮影画像が振り分けられる第2撮影画像グループが含まれており、
    前記画像記憶手段は、前記第2撮影画像グループに振り分けられた前記各撮影画像を記憶することを特徴とする請求項1ないし7いずれか1項記載の複眼撮影装置。
  12. 前記対応点抽出手段は、前記被写体が人物の場合、前記各撮影画像からそれぞれ人物の顔を検出し、検出した各顔画像から前記対応点を抽出することを特徴とする請求項1ないし11いずれか1項記載の複眼撮影装置。
  13. 前記対応点抽出手段は、前記被写体が建物の場合、前記各撮影画像からそれぞれ建物を抽出し、検出した各建物画像から前記対応点を抽出することを特徴とする請求項1ないし11いずれか1項記載の複眼撮影装置。
  14. カメラ本体に一体に組み込まれた複数の撮像部により、被写体を撮影する撮影ステップと、
    前記撮影ステップで得られた各撮影画像から、当該各撮影画像にそれぞれ存在する共通の特徴的な点を示す対応点を抽出する対応点抽出ステップと、
    前記各撮影画像のそれぞれにおける、互いに対応する前記対応点の位置を比較することにより、前記各撮影画像の撮影時におけるカメラ本体の姿勢を検出する姿勢検出ステップと、
    を有することを特徴とする複眼撮影装置の姿勢検出方法。
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