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JP2011043705A - レンズ装置 - Google Patents

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JP2011043705A
JP2011043705A JP2009192301A JP2009192301A JP2011043705A JP 2011043705 A JP2011043705 A JP 2011043705A JP 2009192301 A JP2009192301 A JP 2009192301A JP 2009192301 A JP2009192301 A JP 2009192301A JP 2011043705 A JP2011043705 A JP 2011043705A
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focus lens
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Yoshitaka Mori
義孝 森
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Abstract

【課題】リアフォーカスレンズを光軸方向に案内する基準のガイド軸の近傍にフォーカスレンズ駆動手段及びレンズ位置検出手段を配置しつつ、その取付枠の外形を最小限にすることができるレンズ装置を提供する。
【解決手段】マウント取付枠20内に収容される保持枠62を介してフォーカスレンズ36、一対のボイスコイルモータ(VCM)66及び磁気センサ120が配設されたリアフォーカス方式のレンズ装置である。VCM66及び磁気センサ120は、基準となる第1のガイド軸39の近傍に配設する。特に一対のVCM66は、第1のガイド軸39を挟んで対称の位置であって、第1のガイド軸39に最も近接可能な位置(第1のガイド軸39の後端を支持するガイド枠を固定するための第1のねじ用ボス130A,130Bに隣接する位置)に配設するようにしている。
【選択図】 図7

Description

本発明はレンズ装置に係り、特にリアフォーカスレンズを有するレンズ装置に関する。
従来、テレビの取材等で使用される持ち運び可能なENG(Electronic News Gathering)カメラに用いられるレンズ装置として、リアフォーカス方式のレンズ装置が知られている(特許文献1)。
尚、特許文献1には、フォーカスレンズを光軸方向に駆動するフォーカスレンズ駆動手段として、2つのボイスコイルモータを使用する記載があるが、フォーカスレンズを光軸方向に移動自在に案内するガイド機構や、フォーカスレンズの位置を検出するレンズ位置検出手段に関する記載はない。
特開2007−219023号公報
この種のリアフォーカス式のレンズ装置において、フォーカスレンズが取り付けられたフォーカスレンズ枠を、基準のガイド軸と回転規制用のガイド軸とにより光軸方向に移動自在に案内する場合、フォーカスレンズ(フォーカスレンズ枠)を駆動するための一対のボイスコイルモータは、基準のガイド軸に出来るだけ近接して配置することが望ましく、また、フォーカスレンズの位置を検出するリニア型のレンズ位置検出手段も基準のガイド軸に近接して配置することが望ましい。
リアフォーカス式のレンズ装置において、フォーカスレンズが大型化すると、ボイスコイルモータも大きくする必要があり、この場合、フォーカスレンズ、ボイスコイルモータ及びレンズ位置検出手段等を収容するレンズ鏡胴本体の後部の取付枠の外形が大きくなるという問題があった。特に、基準のガイド軸の近傍のスペースに多くの部品を配置すると、基準のガイド軸の一端を固定するための部材(レンズ枠)を固定するためのねじ用ボスや、レンズマウントを含むマウント環を固定するためのねじ用ボスを設けるスペースがなくなり、前記取付枠の外形を大きくしてねじ用ボスを設けるスペースを確保する必要があった。
尚、特許文献1に記載のレンズ装置は、リアフォーカスレンズの近傍に防振レンズ及びその駆動機構が配設されており、これらも収容する取付枠(後部固定筒)の外形はもともと大きなものとなっていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、リアフォーカスレンズを光軸方向に案内する基準のガイド軸の近傍にフォーカスレンズ駆動手段及びレンズ位置検出手段を配置しつつ、その取付枠の外形を最小限にすることができるレンズ装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に係る発明は、レンズ鏡胴本体の後部の円筒形の取付枠に、該取付枠内に収容される保持枠を介してフォーカスレンズ、一対のフォーカスレンズ駆動手段及びレンズ位置検出手段が配設されたリアフォーカス方式のレンズ装置において、前記保持枠の後端には、レンズ枠を固定するための複数の第1のねじ用ボスが形成され、前記保持枠の前端と該保持枠の後端に前記第1のねじ用ボスを使用してねじ止めされるレンズ枠との間に、前記フォーカスレンズを保持したフォーカスレンズ枠を光軸方向に移動自在に案内する基準の第1のガイド軸と回転規制用の第2のガイド軸とを配設し、前記保持枠の前記第1のガイド軸を挟んで前記フォーカスレンズと対向する位置に前記レンズ位置検出手段を配設し、前記一対のフォーカスレンズ駆動手段を、前記第1のガイド軸を挟んで対称の位置かつ該第1のガイド軸に最も近接可能な位置であって、前記第1のガイド軸を挟んで対称の位置かつ該第1のガイド軸に最も近接した位置に形成された前記第1のねじ用ボスに隣接する位置に配設したことを特徴としている。
フォーカスレンズ(フォーカスレンズ枠)を光軸方向に移動自在に案内する基準となる第1のガイド軸の近傍に、該フォーカスレンズを移動させるための一対のフォーカスレンズ駆動手段を配設することは、フォーカスレンズを円滑に移動させる上で有効であり、また、フォーカスレンズの位置を検出するためのレンズ位置検出手段も前記第1のガイド軸の近傍に配設することは、高い検出精度が得られるため有効である。
また、フォーカスレンズが大型化すると、フォーカスレンズ駆動手段も大型化し、一方、レンズ鏡胴本体の後部の円筒形の取付枠の外形を極力小さくすると、フォーカスレンズ駆動手段を第1のガイド軸の近傍に配設することができなくなる。即ち、前記取付枠の外形を小さくすることと、フォーカスレンズ駆動手段を第1のガイド軸の近傍に配置することはトレードオフの関係にある。更に、フォーカスレンズ駆動手段が取り付けられる保持枠には、前記第1のガイド軸の後端を支持する機能を備えたレンズ枠を固定する第1のねじ用ボスが形成されているため、一対のフォーカスレンズ駆動手段と第1のねじ用ボスとが干渉しないように配置する必要がある。
請求項1に係る発明によれば、一対のフォーカスレンズ駆動手段を、前記第1のガイド軸を挟んで対称の位置であって、該第1のガイド軸に最も近接可能な位置に配設し、特に前記第1のガイド軸を挟んで対称の位置かつ該第1のガイド軸に最も近接した位置に形成された前記第1のねじ用ボスに隣接する位置に配設するようにしている。
ここで、前記第1のガイド軸を挟んで対称の位置に第1のねじ用ボスを設けた理由は、前記保持枠の前記第1のガイド軸を挟んで前記フォーカスレンズと対向する位置に配設されたレンズ位置検出手段と干渉しないようにするためである。また、レンズ枠を介して第1のガイド軸の後端を良好に固定するために、保持枠には第1のガイド軸の近傍に少なくとも一対の第1のねじ用ボスを設ける必要があり、前記一対のフォーカスレンズ駆動手段は、第1のガイド軸に最も近接した位置に形成された第1のねじ用ボスに隣接する位置に配設するようにしている。これにより、前記取付枠の外形を小さくすることと、フォーカスレンズ駆動手段を第1のガイド軸の近傍に配置することとの最適化を図るようにしている。
請求項2に示すように請求項1に記載のレンズ装置において、前記円筒形の取付枠には、カメラ装置に装着するためのレンズマウントを含むマウント環を固定するための複数の第2のねじ用ボスが周方向に等間隔に形成され、前記保持枠は、前記取付枠の第2のねじ用ボスを避けて該取付枠内に収容され、前記保持枠の第1のねじ用ボスは、前記取付枠の第2のねじ用ボスよりも内側に位置していることを特徴としている。
前記取付枠に形成される第2のねじ用ボスは、大きな外力が加わるマウント環を固定する必要があるため、前記取付枠の周方向に等間隔に形成され、かつその個数も多くなっている。前記保持枠に形成される第1のねじ用ボスは、前記取付枠側の第2のねじ用ボスと干渉しない内側の位置に形成されている。
請求項3に示すように請求項1又は2に記載のレンズ装置において、前記フォーカスレンズ駆動手段は、マグネットを有するヨークが前記保持枠に固定され、前記フォーカスレンズ枠にボイスコイルが固定されて構成された直方体形状のボイスコイルモータであることを特徴としている。
請求項4に示すように請求項1から3のいずれかに記載のレンズ装置において、前記レンズ位置検出手段は、リニア型の磁気センサであることを特徴としている。前記ボイスコイルモータとリニア型の磁気センサとの間に第1のねじ用ボスを介在させることで、前記ボイスコイルモータからの漏れ磁束が磁気センサに影響しないようにしている。
請求項5に示すように請求項1から4のいずれかに記載のレンズ装置において、前記円筒形の取付枠と前記保持枠との間の空きスペースであって、前記第2のガイド軸側の空きスペースに、前記レンズ装置を操作するための複数のスイッチを配設したことを特徴としている。即ち、前記取付枠の第2のガイド軸側には、前記フォーカスレンズ駆動手段及びレンズ位置検出手段が配置される第1のガイド軸側に比べて大きな空きスペースがあり、この空きスペースにレンズ装置を操作するための複数のスイッチを配設し、空きスペースの有効利用を図っている。
請求項6に示すように請求項5に記載のレンズ装置において、前記円筒形の取付枠の前記第1のガイド軸側の外周面にリード線取出口が形成され、前記レンズ位置検出手段に接続される第1のリード線は、前記リード線取出口から外部に引き出され、前記複数のスイッチに接続される第2のリード線は、前記円筒形の取付枠と前記保持枠との間の空きスペースを利用して引き回され、前記リード線取出口から引き出されることを特徴としている。
前記取付枠の第2のガイド軸側(複数のスイッチが配設される側)の外周面には、スイッチ操作時に手指が触れるため、前記第1のガイド軸側の外周面にリード線取出口を形成する必要がある。前記複数のスイッチと前記リード線取出口とは、互いに取付枠の反対側に設けられるため、前記複数のスイッチに接続される第2のリード線は、前記取付枠と保持枠との間の空きスペースを利用して引き回してリード線取出口から引き出すようにしている。尚、リード線取出口から引き出されたリード線は駆動部に接続される。
本発明によれば、フォーカスレンズ枠を光軸方向に移動自在に案内する基準のガイド軸(第1のガイド軸)の近傍にレンズ位置検出手段を配設するとともに、一対のフォーカスレンズ駆動手段を、前記ガイド軸を挟んで対称の位置であって、該ガイド軸に最も近接可能な位置、特にガイド軸の後端を支持するガイド枠を固定するためのねじ用ボス(ガイド軸を挟んで対称の位置でガイド軸に最も近接した位置のねじ用ボス)に隣接する位置に配設するようにしたため、前記基準のガイド軸の近傍にフォーカスレンズ駆動手段及びレンズ位置検出手段を配置しつつ、その取付枠の外形を最小限にすることができる。
本発明に係るレンズ装置を側面から見た断面図 本発明に係るレンズ装置の後部の斜視図 フォーカスレンズ及びボイスコイルモータ等が収容されるレンズ鏡胴本体の後部の円筒形のマウント取付枠の斜視図 前記マウント取付枠を他の方向から見たマウント取付枠の斜視図 前記マウント取付枠内に収容される保持枠等の外観を示す斜視図 前記保持枠内に収容されるフォーカスレンズ及びボイスコイルモータの斜視図 内容物が収容されたマウント取付枠を像面側から見た正面図 内容物が収容されたマウント取付枠の斜視図
以下、添付図面に従って本発明に係るレンズ装置の実施の形態について説明する。
[レンズ装置の全体構成]
図1は、本発明が適用された例えば民生用のビデオカメラ、テレビ放送用のENGカメラ、監視用カメラ等に適用されるリアフォーカス式で可変焦点距離のレンズ装置を側面から見た断面図であり、光軸Oから上半分に関して示している。
図1において、レンズ装置1のレンズ鏡胴本体は、主として前枠10、前固定環12、第1本体環14、第2本体環16、後固定環18、マウント取付枠20、及びマウント環22によって略円筒状に構成されている。
第1本体環14は、レンズ鏡胴本体の最内周の構成部材であり、この第1本体環14の外周前方側に前固定環12がねじにより固定され、前固定環12の前方に前枠10がねじにより固定されている。また、第1本体環14の外周後方側に第2本体環16がねじにより固定され、第2本体環16の後方に後固定環18が、後固定環18の後方にマウント取付枠20が、マウント取付枠20の後方にマウント環22がそれぞれねじにより固定されている。
尚、前枠10には、レンズフード24が装着できるようになっている。また、レンズ装置1は、マウント環22を介してレンズ交換式のカメラ本体に装着される。
このレンズ装置1における光学系は、物体側から順に、固定レンズ(第1群レンズ)30、ズーム(変倍)レンズ(第2群レンズ)32、前マスターレンズ(第3群レンズ)34、フォーカスレンズ(第4群レンズ)36、及び後マスターレンズ(第5群レンズ)38の5群から構成されている。また、前マスターレンズ34の直前には、虹彩絞り40が設けられている。
ズームレンズ32が取り付けられたレンズ枠42は、押え環44により移動枠46に固定されている。第1本体環14の内周部にはカム筒48が回動可能に保持されており、移動枠46は、カムピン46Aを介してカム筒48の内周部に保持されている。
即ち、第1本体環14の内周面には光軸O方向の直進溝14Aが形成されるとともに、カム筒48にはカム溝(カム形状の孔)48Aが形成されており、移動枠46に固定されたカムピン46Aが、カム筒48のカム溝48Aを挿通して第1本体環14の直進溝14Aに係合されている。これによって移動枠46は、回転が規制された状態で光軸O方向に直進可能に保持されるとともに、カムピン46Aがカム溝48Aに係合する位置に保持される。
従って、カム筒48が回動すると、カム筒48のカム溝48Aと第1本体環14の直進溝14Aとの交差位置がカム形状に応じた位置に変化し、その交差位置へのカムピン46Aの移動によって移動枠46が光軸O方向に進退移動する。
一方、第2本体環16の外周部には、ズームリング50が回動可能に配置されており、そのズームリング50の内周面の径方向内向きに棒状の連結軸52が取り付けられている。この連結軸52は、第1本体環14に形成された周方向の長孔(図示せず)を挿通してカム筒48に連結されている。これにより、ズームリング50を回動操作すると、それに連動してカム筒48が回動する。カム筒48が回動すると、上述のように移動枠46が進退移動し、移動枠46と連動してズームレンズ32が光軸O方向に移動する。従って、ズームリング50の回動操作によりズーム倍率が変更されるようになっている。
虹彩絞り40は、主としてプラスチック製の地板(絞り枠)54と、菊座(カム板)56と、絞り枠54とカム板56との間に配置された複数枚の絞り羽根58とによって構成されている。後固定環18とマウント取付枠20との間には、アイリスリング60が回動可能に配設され、このアイリスリング60には、カム板56から延出する連結軸56Aが連結されている。これにより、アイリスリング60の回動によりカム板56が回動し、絞り羽根58が開閉動作するようになっている。
フォーカスレンズ36は、光学系の焦点位置を変更するもので、前マスターレンズ34等を保持する保持枠62と、この保持枠62の後端に配設される後マスターレンズ38のレンズ枠64との間に保持されている基準の第1のガイド軸及び回転規制用の第2のガイド軸(図示せず)により、光軸O方向に移動可能に支持されている。また、保持枠62には、第1のガイド軸を挟んで一対のボイスコイルモータ(VCM)66が配設されており、フォーカスレンズ36は、このVCM66の動力によって電動で駆動されるようになっている。
尚、前記第1のガイド軸、第2のガイド軸及び一対のVCM66等の詳細については後述する。
前固定環12の外周部には、第1フォーカスリング70、及び第2フォーカスリング72がそれぞれ回動可能に配置されている。第1フォーカスリング70は、回動範囲が規制されておらず、エンドレスに回転させることができるとともに、光軸方向にスライド可能に配設されている。また、第2フォーカスリング72は、ストッパー軸74により約120度の範囲内で回動できるように規制されている。
第1フォーカスリング70と第2フォーカスリング72とが対向する端面には、それぞれ鋸歯状のクラッチ部70A、72Aが形成されており、図1に示す状態では、クラッチ部70A,72Aが連結(噛合)し、第1フォーカスリング70と第2フォーカスリング72とが一体的に回動する。従って、この状態で、第1フォーカスリング70を手動で回動させる場合には、約120度の範囲内でのみ回動させることができる。
一方、第1フォーカスリング70を、クリック用弾性部材76を乗り越えるように前方にスライドさせると、前記クラッチ部70A、72Aの連結が外れる。これにより第1フォーカスリング70は、エンドレスで回転できるようになる。尚、クリック用弾性部材76を含む第1フォーカスリング70のクリック機構の詳細については後述する。
上記構成のレンズ装置1の側面には、ねじ孔80、82を介してグリップ部を兼ねた駆動部(図示せず)が取り付けられる。
駆動部は、ズームリング50、アイリスリング60を駆動するための駆動手段を有するとともに、内部に制御基板が配設され、シーソー式のズームスイッチにより電動でズームレンズ32等を駆動制御するとともに、フォーカスレンズ36や虹彩絞り40を制御する。
<各種の検出手段>
第1本体環14の外周面には、光軸方向に沿ってリニアポテンショメータが配設されており、このリニアポテンショメータ(ズームリニアPOT)は、カム筒48の回転によりズームレンズ32が光軸方向に移動すると、その移動位置に対応した位置信号(絶対位置を示す信号)をリード線を介して駆動部に出力する。
カム筒48の後端面には、N極、S極が着磁された磁気リング84が接着されており、第1本体環14には、前記磁気リング84に対向して磁気センサ(MRセンサ)が配設されている。カム筒48とともに磁気リング84が回転すると、MRセンサはその回転量に対応するパルス数のパルス信号(相対位置を示す信号)をリード線を介して駆動部に出力する。
尚、ズームリニアPOTの出力は、電源投入時に使用され、その後は、ズーム位置検出用のMRセンサの出力が使用される。
フォーカスレンズ36の第1のガイド軸に対向する保持枠62には、フォーカスレンズ位置検出用のレンズ位置検出手段(MRセンサ)が配設されており、このMRセンサは、フォーカスレンズ36の移動量に対応するパルス数のパルス信号(相対位置を示す信号)をリード線を介して駆動部に出力する。尚、上記MRセンサの配置等の詳細については後述する。
また、フォーカスレンズ36の基準位置を検出するためのホームポジションセンサ(フォトインタラプタ)が保持枠62内に配設されており、駆動部は、ホームポジションセンサによって検出されたフォーカスレンズ36の基準位置を基準にしてMRセンサの出力信号をカウントすることによりフォーカスレンズ36の絶対位置を検知している。
第1フォーカスリング70及び第2フォーカスリング72の周囲には、それぞれ歯車70B,72Bが形成されており、これらの歯車70B,72Bは、それぞれ駆動部側に設けられた相対位置検出型センサ(インクリメンタルエンコーダ)、及び絶対位置検出型センサ(アブソリュートエンコーダ)の検出軸の歯車に連結している。
これにより、駆動部は、第1フォーカスリング70の相対的な回転量を検知することができるとともに、第2フォーカスリング72の絶対的な回転位置を検知することができる。
また、前固定環12の先端部には、フォトインタラプタ86が配設されており、一方、第1フォーカスリング70の先端には、遮光板70Cが設けられている。このフォトインタラプタ86は、遮光板70Cの有無を示す検出信号を駆動部に出力する。これにより駆動部は、フォトインタラプタ86からの検出信号により第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結しているか否かを検知することができる。
[レンズ制御]
図2に示すようにマウント取付枠20の側面には、スライド式のマクロON/OFFスイッチ100と、AF/MF切替えスイッチ102と、ノンロック式のAFプッシュスイッチ104とが配設されており、これらのスイッチの操作に伴う出力信号は、リード線を介して駆動部に加えられるようになっている。
ここで、マクロON/OFFスイッチ100は、マクロ撮影モードをON/OFFさせるスイッチである。AF/MF切替えスイッチ102は、被写体像のコントラストが最大になるように自動的にフォーカスレンズ36を移動させて焦点調節を行うオートフォーカス(AF)モードと、第1フォーカスリングを手動で回動操作することによりフォーカスレンズ36を移動させて焦点調節を行うマニュアルフォーカス(MF)モードとを切り替えるスイッチである。AFプッシュスイッチ104は、AF/MF切替えスイッチ102によりMFモードに切り替えられている場合に、キートップが押下(プッシュ)されている期間だけAFモードに切り替えるスイッチである。
<フォーカス制御>
AF/MF切替えスイッチ102によりAFモードに切り替えられている場合には、駆動部は、第1フォーカスリング70、第2フォーカスリング72の操作にかかわらず、自動的にフォーカスレンズ36を合焦位置に移動させるAF制御を行う。
一方、AF/MF切替えスイッチ102によりMFモードに切り替えられている場合には、第1フォーカスリング70のスライド位置に応じて、フルMFモード(端付き)とAF/MFモード(エンドレス)とが切り替えられるようになっている。
即ち、駆動部は、前述したフォトインタラプタ86からの検出信号により第1フォーカスリング70のスライド位置(第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結しているか否か)を検知することができ、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結している場合にはフルMFモードに切り替え、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結していない場合にはAF/MFモードに切り替える。
駆動部は、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結しているフルMFモード時には、第2フォーカスリング72の歯車72Bに連結している絶対位置検出型センサからの絶対位置信号(至近から無限遠の範囲内の撮影距離を指令する信号)と、電源投入時のズームリニアPOTの出力及びその後のズーム位置検出用のMRセンサの出力から得られるズーム位置の絶対位置を示す信号(ズーム倍率を示す信号)とに基づいてフォーカスレンズ36を駆動制御する。即ち、撮影距離に対応するフォーカスレンズ36の移動すべき位置は、ズームレンズ32の現在のズーム位置(ズーム倍率)に応じて予め設定されており、駆動部は、第1フォーカスリング70の手動操作に連動して第2フォーカスリング72が回動すると、その回動位置を示す信号(撮影距離を指令する信号)と現在のズーム倍率とに基づいてフォーカスレンズ36を対応する位置に移動させる。
このようにフルMFモードに切り替えられると、第1フォーカスリング70を手動で操作することにより、フォーカスレンズ36を所望の撮影距離に対応する位置に移動させることができる。尚、第1フォーカスリング70は、ストッパー軸74によって回動範囲が規制されている端付きの第2フォーカスリング72に連結しているため、その回動範囲が第2フォーカスリング72と同様に規制され、至近端から無限遠端に対応する回動範囲内で回動できるようになっている。
上記フルMFモードは、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72を介して回動範囲が制限されており、操作者は、第1フォーカスリング70が端に到達したときの操作感によってフォーカスレンズ36が至近端又は無限遠端に到達したことを認識することができる。このような第1フォーカスリング70のみによるフォーカス操作は、本職のカメラマン等が使い慣れた方式である。
一方、第1フォーカスリング70が第2フォーカスリング72に連結していないAF/MFモード時には、第1フォーカスリング70を回動させることによりフォーカスレンズ36を移動させるMFモードと、前述したAFプッシュスイッチ104の押下によるAFモードとを適宜使い分けてフォーカス制御を行うことができる。
即ち、駆動部は、AF/MFモード時に第1フォーカスリング70が操作され、第1フォーカスリング70の歯車70Bに連結している相対位置検出型センサからの相対位置信号を入力すると、その相対位置信号に基づいてフォーカスレンズ36を駆動制御し、第1フォーカスリング70の回動量に対応した移動量だけフォーカスレンズ36を移動させる。
尚、AF/MFモード時には第1フォーカスリング70は、第2フォーカスリング72に連結していないため、その回動範囲が規制されずエンドレスで回転できるが、駆動部は、フォーカスレンズ36が無限遠端又は至近端の位置まで移動すると、その端を超える移動指令は出力しないようにしている。
また、AF/MFモード時にAFプッシュスイッチ104の押下によりAFモードに一時的に切り替え、その後、AFプッシュスイッチ104から手を離してMFモードに切り替えると、AFモードによって自動的に合焦したフォーカスレンズ36の位置を引き継いで、第1フォーカスリング70を操作した分だけフォーカスレンズ36を変位させることができ、使い勝手がよくなる。
<ズーム制御>
駆動部に設けられているシーソー式のズームスイッチを操作すると、駆動部内の電動モータからズームリング50の周囲に形成されている歯車50Aに回転駆動力が伝達され、これによりズームリング50を回動させることができるようになっている。また、ズームリング50(ズームリング50に植設された図示しないズームレバー)を手動で操作することにより、ズームリング50を回動させることができるようになっている。
ズームリング50が回動すると、連結軸52を介して連結されているカム筒48が回動し、カム筒48が回動すると、第1本体環14に形成されている直進溝14A及びカム筒48のカム溝48Aに係合しているカムピン46Aを介して移動枠46が光軸O方向に進退移動する。このようにズームリング50を回動させると、ズームレンズ32を光軸O方向に移動させることができ、ズーム倍率を変更させることができる。
上記のようにしてズームレンズ32の移動によりズーム倍率が変化すると、焦点面が移動するが、駆動部は、ズーム倍率の変化に伴う焦点面の移動を補正する補正光学系としてフォーカスレンズ36を兼用し、ズーム倍率にかかわらず焦点面が移動しないようにフォーカスレンズ36の位置を制御している。
即ち、駆動部は、ズーム操作前の現在のズームレンズ32のズーム位置を、電源投入時のズームリニアPOTの出力及びその後のズーム位置検出用のMRセンサの出力から取得するとともに、現在のフォーカスレンズ36の位置をフォーカスレンズ位置検出用のMRセンサから取得し、予め撮影距離毎に準備されている焦点面を移動させないズーム位置とフォーカスレンズ位置との関係を示す補正曲線から、前記取得したズーム位置及びフォーカスレンズ位置に基づいて対応する補正曲線を選択し、その後、ズームレンズ32の移動量が、ズームレンズ位置検出用のMRセンサの出力信号に基づいて検出されると、この検出されたズーム位置に対応するフォーカスレンズ位置(焦点面を移動させないフォーカスレンズ位置)を前記選択した補正曲線から読み出し、読み出したフォーカスレンズ位置にフォーカスレンズ36を移動させる。
これにより、フォーカス制御により焦点面が、レンズ装置1が装着されたカメラ本体の撮像素子上に位置するようにピント調整した後、ズーム倍率を変更しても焦点面が移動しないようにする(ピントがずれないようにする)ことができる。
これにより、ズーム倍率を変更しても焦点面が移動しないようにすることができる。従って、一旦、フォーカス制御により焦点面がレンズ装置1が装着されたカメラ本体の撮像素子上に位置するようにピント調整すると、その後、ズーム操作してもピントがずれないようにすることができる。
[実施の形態]
次に、上記構成のレンズ装置1に適用されたマウント取付枠20内への各内容物の配置等について説明する。
図3及び図4はそれぞれマウント取付枠20の斜視図であり、図5はマウント取付枠20内に収容される保持枠62等の外観を示す斜視図であり、図6は保持枠62内に収容されるフォーカスレンズ36及び一対のボイスコイルモータ66の斜視図である。
また、図7は保持枠62等の内容物が収容されたマウント取付枠20を像面側から見た正面図であり、図8はその斜視図である。
図6において、フォーカスレンズ36はフォーカスレンズ枠37に保持されており、フォーカスレンズ枠37は、光軸方向の移動の基準となる第1のガイド軸39と、回転規制用の第2のガイド軸41(図7、図8参照)とによって光軸方向に移動自在に案内される。
一対のVCM66は、それぞれマグネット66Aを有するヨーク66Bと、ボイスコイル66Cとからなる直方体形状のもので、ヨーク66Bは保持枠62側に固定され、ボイスコイル66Cはフォーカスレンズ枠37に固定される。
また、フォーカスレンズ枠37の第1のガイド軸39に挿通される軸受け部37Aには、図7に示すリニア型のMRセンサ120のN極、S極が所定にピッチで着磁された磁気スケール120Aが設けられ、前記磁気スケール120AのN極、S極を検出するMRセンサ120は、磁気スケール120Aに対向する保持枠62側に配設される。
図7に示すようにマウント取付枠20には、該マウント取付枠20を後固定環18に固定するための6個のねじ孔が形成されており、マウント取付枠20は、6本のねじ110A〜110Fにより後固定環18に固定される。
また、フォーカスレンズ36等を保持する保持枠62には、4個のねじ孔が形成されており(図5には2つのねじ孔が図示されている)、保持枠62は、4本のねじ112A〜112Dにより後固定環18に固定される。
保持枠62の後端には、後マスターレンズ38のレンズ枠64(図1、図5)を固定するための4つの第1のねじ用ボス130A〜130Dが形成されており、レンズ枠64は、第1のねじ用ボス130A〜130Dを使用して4本のねじによりねじ止めされる。尚、レンズ枠64には、第1のガイド軸39及び第2のガイド軸41を支持する軸受け部が設けられており、第1のガイド軸39及び第2のガイド軸41は、保持枠62の先端と、保持枠62の後端に固定されるレンズ枠64とにより軸支される。
また、マウント取付枠20には、カメラ装置に装着するためのレンズマウントを含むマウント環22を固定するための6個の第2のねじ用ボス140A〜140Fが、マウント取付枠20の周方向に等間隔に形成されており、マウント環22は、第2のねじ用ボス140A〜140Fを使用して6本の六角穴付ねじ23(図2参照)によりマウント取付枠20の後端に固定される。
図7に示すように、マウント取付枠20の周方向に等間隔に形成された6個の第2のねじ用ボス140A〜140Fのうちの第2のねじ用ボス140A、140Bとの間に、第1のガイド軸39が位置するように保持枠62が配置されており、第1のガイド軸39を挟んで対称の位置の、第1のガイド軸39に最も近い第1のねじ用ボス130A、130Bは、第2のねじ用ボス140A、140Bと干渉しないように、前記第2のねじ用ボス140A、140Bの内側に位置している。この実施の形態では、第1のねじ用ボス130A、130B、及び第1のガイド軸39は、ほぼ一直線上に配置されている。
また、前記第2のねじ用ボス140Aと140Bとの間の保持枠62の外側には、MRセンサ120が配設されている。即ち、MRセンサ120は、第1のガイド軸39を挟んでフォーカスレンズ36と対向する位置であって、第1のガイド軸39に近接した位置に配置されている。これにより、MRセンサ120は、フォーカスレンズ36の位置を精度よく検出できる。
また、第1のガイド軸39を挟んで対称の位置に、かつ第1のガイド軸に近接した位置に第1のねじ用ボス130A,130Bを設けた理由は、上記MRセンサ120との干渉を回避するとともに、レンズ枠64を介して第1のガイド軸39の後端を良好に固定できるようにするためである。
一方、一対のVCM66は、第1のガイド軸39を挟んで対称の位置に、かつ第1のガイド軸39に最も近接可能な位置に配設されている。尚、第1のガイド軸を挟んで対称の位置に第1のねじ用ボス130A,130Bが設けられているため、一対のVCM66は、それぞれ第1のねじ用ボス130A,130Bに隣接する位置に配設されている。
この実施の形態では、光軸と第1のガイド軸39とを通る線分と、光軸とVCM66の中心とを通る線分とのなす角度αは、略60度である。
また、フォーカスレンズ36の直径が20〜30mm、VCM66の厚みが約10mmの場合に、上記のような配置にすることによりマウント取付枠20の外形は70〜80mmにすることができる。
一方、上記のような配置にすることにより、第2のガイド軸41側のマウント取付枠20と保持枠62との間には、第1のガイド軸39側に比べて大きな空きスペースが形成されている。そこで、図3及び図4に示すように、この空きスペースにレンズ装置を操作するためのマクロON/OFFスイッチ100、AF/MF切替えスイッチ102、及びAFプッシュスイッチ104の複数の操作スイッチアッセンブリが配設される。
また、マウント取付枠20の第1のガイド軸39側の外周面には、150、152が形成されている。前記マクロON/OFFスイッチ100、AF/MF切替えスイッチ102、及びAFプッシュスイッチ104に接続されたリード線154は、マウント取付枠20と保持枠62との間の空きスペースを利用して引き回され、リード線取出口150から外部に引き出される。
一方、VCM66、MRセンサ120に接続されたリード線(図示せず)は、リード線取出口152から外部に引き出される。尚、リード線取出口150、152から引き出されたリード線は駆動部に接続される。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
1…レンズ装置、20…マウント取付枠、22…マウント環、23…六角穴付ねじ、36…フォーカスレンズ、38…後マスターレンズ、39…第1のガイド軸、41…第2のガイド軸、62…保持枠、64…レンズ枠、66…ボイスコイルモータ(VCM)、66A…マグネット、66B…ヨーク、66C…ボイスコイル、100…マクロON/OFFスイッチ、102…AF/MF切替えスイッチ、104…AFプッシュスイッチ、110A〜110F、112A〜112D…ねじ、120…磁気センサ(MRセンサ)、130A〜130D…第1のねじ用ボス、140A〜140F…第2のねじ用ボス、150、152…リード線取出口、154…リード線

Claims (6)

  1. レンズ鏡胴本体の後部の円筒形の取付枠に、該取付枠内に収容される保持枠を介してフォーカスレンズ、一対のフォーカスレンズ駆動手段及びレンズ位置検出手段が配設されたリアフォーカス方式のレンズ装置において、
    前記保持枠の後端には、レンズ枠を固定するための複数の第1のねじ用ボスが形成され、
    前記保持枠の前端と該保持枠の後端に前記第1のねじ用ボスを使用してねじ止めされるレンズ枠との間に、前記フォーカスレンズを保持したフォーカスレンズ枠を光軸方向に移動自在に案内する基準の第1のガイド軸と回転規制用の第2のガイド軸とを配設し、
    前記保持枠の前記第1のガイド軸を挟んで前記フォーカスレンズと対向する位置に前記レンズ位置検出手段を配設し、
    前記一対のフォーカスレンズ駆動手段を、前記第1のガイド軸を挟んで対称の位置かつ該第1のガイド軸に最も近接可能な位置であって、前記第1のガイド軸を挟んで対称の位置かつ該第1のガイド軸に最も近接した位置に形成された前記第1のねじ用ボスに隣接する位置に配設したことを特徴とするレンズ装置。
  2. 前記円筒形の取付枠には、カメラ装置に装着するためのレンズマウントを含むマウント環を固定するための複数の第2のねじ用ボスが周方向に等間隔に形成され、
    前記保持枠は、前記取付枠の第2のねじ用ボスを避けて該取付枠内に収容され、前記保持枠の第1のねじ用ボスは、前記取付枠の第2のねじ用ボスよりも内側に位置していることを特徴とする請求項1に記載のレンズ装置。
  3. 前記フォーカスレンズ駆動手段は、マグネットを有するヨークが前記保持枠に固定され、前記フォーカスレンズ枠にボイスコイルが固定されて構成された直方体形状のボイスコイルモータであることを特徴とする請求項1又は2に記載のレンズ装置。
  4. 前記レンズ位置検出手段は、リニア型の磁気センサであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のレンズ装置。
  5. 前記円筒形の取付枠と前記保持枠との間の空きスペースであって、前記第2のガイド軸側の空きスペースに、前記レンズ装置を操作するための複数のスイッチを配設したことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のレンズ装置。
  6. 前記円筒形の取付枠の前記第1のガイド軸側の外周面にリード線取出口が形成され、前記レンズ位置検出手段に接続される第1のリード線は、前記リード線取出口から外部に引き出され、前記複数のスイッチに接続される第2のリード線は、前記円筒形の取付枠と前記保持枠との間の空きスペースを利用して引き回され、前記リード線取出口から引き出されることを特徴とする請求項5に記載のレンズ装置。
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