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JP2011042277A - ウエザストリップ - Google Patents

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JP2011042277A
JP2011042277A JP2009192177A JP2009192177A JP2011042277A JP 2011042277 A JP2011042277 A JP 2011042277A JP 2009192177 A JP2009192177 A JP 2009192177A JP 2009192177 A JP2009192177 A JP 2009192177A JP 2011042277 A JP2011042277 A JP 2011042277A
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weather strip
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hole
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JP2009192177A
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Kentaro Adachi
健太郎 安達
Mitsunobu Teramoto
光伸 寺本
Yuji Ito
雄二 伊藤
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Toyota Auto Body Co Ltd
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyota Auto Body Co Ltd
Toyoda Gosei Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】中空シール部と開閉部材との当接部位に溜まった水の室内への浸入をより確実に防止することができるウエザストリップを提供する。
【解決手段】ウエザストリップは、ラゲッジルームの開口部4周縁に沿って設けられ、鉛直方向に対して交差する方向に延出するフランジ部33に取付けられるトリム部11と、フランジ部33の延出方向に沿って、トリム部11から車外側に突出する中空シール部15とを備える。中空シール部15の突出方向先端部には、車外側かつ開口部4の外周側に突出し、ラゲッジドア2の閉鎖時にラゲッジドア2に当接する先端リップ41が設けられている。ウエザストリップの上辺部5aの中空シール部15には、先端リップ41の開口部4の外周側面に隣接して水抜き孔42が形成され、ウエザストリップの下辺部の中空シール部15には、中空シール部15の内周面のうち最も下側に位置する部位に排出孔が形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両本体に形成された開口部周縁に沿って取付けられるウエザストリップに関するものである。
一般に、自動車等の車両本体に形成された開口部周縁にはウエザストリップが設けられる。ウエザストリップは、開口部周縁に沿って設けられたフランジ部に取付けられ、内周側側壁部と、外周側側壁部と、両側壁部を連結する連結部とを具備する断面略U字状のトリム部と、トリム部から突出し、中空部を有する中空シール部とを備えている。そして、前記開口部を開閉する開閉部材を閉めたときに、中空シール部が開閉部材の周縁部に圧接されることによって、車両本体と開閉部材との間がシールされるようになっている。
ところで、開閉部材の閉鎖時において、開閉部材に圧接して潰れるようにして変形した中空シール部と開閉部材との間には、「三角隙」と称される断面V字状の隙間が形成されることとなる。このため、中空シール部と開閉部材とが鉛直方向に対して交差する方向において当接する場合には、かかる三角隙に雨水や洗浄水等が溜まってしまうことが懸念される。この場合、開閉部材を開放する際に、三角隙に溜まっていた水が室内へ浸入してしまうおそれがある。
これに対し、中空シール部と開閉部材と間に形成される三角隙を埋めるようにして、中空シール部の先端部に対し、車外側かつ開口部の外周側に突出して、閉状態にある開閉部材に圧接する先端リップを設けることが考えられる。しかしながら、この場合、開閉部材に圧接した先端リップと中空シール部との間に三角隙が形成され、かかる三角隙に水が溜まることが懸念されるとともに、開閉部材の開放に際して、中空シール部が自身の弾性力により元の形状に戻る際に、かかる三角隙に溜まった水が室内へ浸入してしまうおそれがある。
また、中空シール部のうち開閉部材との当接部位(先端リップ)よりも下方位置において、中空シール部から車外側に延出するリップ部を設け、開閉部材の開放に際し、先端リップと中空シール部との間に形成される三角隙に溜まっていた水が下方に流れた場合に、かかる水をリップ部で受け、室内への浸入を抑制するといった技術がある(例えば、特許文献1参照)。
実開平6−49225号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のように下方のリップ部を設けたとしても、依然として、前記先端リップの三角隙に水が溜まるため、開閉部材の開放に際し、三角隙に溜まった水が室内へ浸入するといった不具合を完全に解消しきれないことが懸念される。さらに、場合によっては、開閉部材の閉鎖時に、前記下方のリップ部と中空シール部との間の隙間に溜まった水が室内側に浸入してしまうことも懸念される。また、前記下方のリップ部の存在によって、開閉部材を閉鎖する際により大きな力を必要としてしまう(閉め難くなってしまう)ことも懸念される。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、中空シール部と開閉部材との当接部位に溜まった水の室内への浸入をより確実に防止することができるウエザストリップを提供することにある。
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.車両本体の開口部周縁に沿って設けられ、鉛直方向に対して交差する方向に延出するフランジ部に取付けられ、外周側側壁部と内周側側壁部と両側壁部を連結する連結部とを具備する断面略U字状のトリム部と、
前記連結部から前記フランジ部の延出方向に沿って車外側に突出して設けられ、前記開口部を開閉する開閉部材の閉鎖時に、前記開閉部材の周縁部に圧接される中空シール部とを備え、
前記中空シール部は、その突出方向先端部から車外側かつ前記開口部の外周側に向けて突出し、前記開閉部材の閉鎖時において前記開閉部材に当接する先端リップを備え、
少なくとも前記開口部の上縁部に沿って取付けられる上辺部には、前記中空シール部に対し、前記先端リップの前記開口部の外周側面に隣接又は近接して、前記中空シール部の内周面側と外周面側とを連通させる水抜き孔が形成され、
前記開口部の下縁部に沿って取付けられる下辺部には、前記中空シール部に対し、前記中空シール部の内周面のうち最も下側に位置する部位において、前記中空シール部の内周面側と外周面側とを連通させる排出孔が形成されていることを特徴とするウエザストリップ。
手段1によれば、ウエザストリップの上辺部において、先端リップの開口部の外周側面に隣接又は近接して、中空シール部の内周面側と外周面側とを連通させる水抜き孔が形成されている。このため、開閉部材の閉鎖時において、開閉部材と中空シール部との当接部位(先端リップと中空シール部との間)に形成される三角状の隙間に水が入り込んだ場合、かかる水が水抜き孔を介して中空シール部の内周側(中空部)へと案内される。従って、前記三角隙に水が溜まることはなく、かかる三角隙に溜まった水が開閉部材の開放に際して室内に浸入してしまうといった事態をより確実に防止することができる。
さらに、ウエザストリップの下辺部には、中空シール部の内周面側と外周面側とを連通させる排出孔が形成されており、当該排出孔により、水抜き孔を介して中空シール部の内周側に案内された水を開口部の下縁部において外部に排出することができる。特に、排出孔は、中空シール部の内周面のうち最も下側に位置する部位において形成されているため、中空シール部内に水が残留してしまうといった事態を抑止することができる。
また、中空シール部を追従変形し易くし、開閉部材を閉鎖する際に要する力を極力低減させる(閉め易くする)べく、従来から中空シール部に対してエア抜き孔を形成する技術が知られているが、本手段では、水抜き孔を形成することによってエア抜き孔を設けた場合と同様の作用効果が奏される。従って、製造工数の増大等を抑制しつつ、開閉部材を閉鎖する際に要する力を極力低減させることができる。
加えて、中空シール部に先端リップが設けられることで、シール性を高めることができる。特に、本手段では、中空シール部の開閉部材との当接部位の近傍に水抜き孔が形成されるため、製造誤差等により水抜き孔の形成位置が中空シール部の突出方向先端側にずれた場合、シール性の低下を招くことが懸念されるが、先端リップの存在により、圧接面積を確実に確保することができる上、水抜き孔の形成位置が中空シール部の突出方向先端側にずれるといったこと自体を抑制することができる。このため、水抜き孔の形成に起因してシール性の低下を招くといった事態を確実に防止することができる。さらに、先端リップによって、中空シール部と開閉部材との当接部位に流れ込んだ水を水抜き孔側に案内することができる。また、先端リップによって、先端リップの開口部の外周側面に隣接又は近接して形成される水抜き孔の少なくとも一部を、開閉部材を開閉する者から隠すことができる。従って、水抜き孔が視認されることによって意匠性の低下を招くといった事態を抑制することができる。
手段2.長手方向における一端部及び他端部が前記開口部の下縁部に位置するようにして設けられる押出成形部と、
前記押出成形部の端末部同士を接続する型成形部とを備え、
前記押出成形部のうち前記型成形部の近傍部位には、前記型成形部の前記中空シール部の内周面を成形するためのコア金型を型抜きするためのコア抜き孔が形成され、
前記コア抜き孔により前記排出孔が構成されていることを特徴とする手段1に記載のウエザストリップ。
手段2によれば、型成形部の中空シール部の内周面を成形するために形成されるコア抜き孔を排出孔として利用することにより、中空シール部内の水を残らず排出するための排出孔を別途形成する必要がなく、製造工程の増大等を抑止することができる。また、排出孔を押出成形部に形成することによって、型成形部の形成幅を極力短くすることができ、金型の小型化、コストの削減、意匠性の向上等を図ることができる。
手段3.長手方向全域において所定間隔毎に前記水抜き孔が形成されていることを特徴とする手段1又は2に記載のウエザストリップ。
手段3によれば、ウエザストリップの長手方向全域において所定間隔毎に水抜き孔が形成されているため、別途エア抜き孔を形成しなくても、ウエザストリップの全周にわたり、中空シール部を追従変形させ易くするといった作用効果が奏される。従って、製造工数の増大等を抑制しつつ、開閉部材を閉鎖する際に要する力を極力低減させるといった作用効果が一層確実に奏される。
また、ウエザストリップの上辺部に形成された水抜き孔から中空シール部内へ大量の水が流入し、排出孔だけではかかる水の排出が追いつかない場合であっても、かかる水をウエザストリップの下辺部に形成された水抜き孔から外部に排出することもできる。尚、上記のように水抜き孔は、先端リップよりも開口部の外周側に形成されていることから、水抜き孔から水が排出されてもかかる水が室内へ浸入することはない。
手段4.前記水抜き孔の径は5mm以上であることを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載のウエザストリップ。
手段4によれば、水抜き孔の径が5mm以上であることから、表面張力によって水抜き孔から好適に水が抜けていかないといった事態を回避することができる。従って、当該水抜き孔を形成することで確実かつ比較的スムースに水抜きを行うことができる。
自動車のラゲッジルーム等を示す斜視図である。 ウエザストリップの正面図である。 ウエザストリップを示す図2のJ−J線断面図である。 上辺部の水抜き孔形成部位を示す断面図である。 ウエザストリップを示す一部破断斜視図である。 ウエザストリップを示す図2のK−K線断面図である。
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、車両としての自動車1には、車両本体としての自動車ボディ3に形成されたラゲッジルームの開口部4を開閉する開閉部材としてのラゲッジドア2が設けられている。また、開口部4の周縁部には、ラゲッジドア2の閉鎖時においてラゲッジドア2と開口部4の周縁部との間をシールするウエザストリップ5が設けられている。図2に示すように、本実施形態のウエザストリップ5は、押出成形によりほぼ直線状に形成される押出成形部6と、押出成形部6の両端末部同士を接続する型成形部7(図2、図5で散点模様を付した部分)とを備えて環状をなしている。
図3に示すように、押出成形部6は、内周側側壁部12と、外周側側壁部13と、両側壁部12、13を連結する連結部14とを具備し、断面略U字状をなすトリム部11と、連結部14から車外側(図3では左上方)に突出して設けられ、内部に中空部15aを有してなる中空シール部15とを備えている。また、中空シール部15の突出方向先端部には、車外側かつ開口部4の外周側(図3では右上方)に向けて延びる先端リップ41が設けられている。さらに、押出成形部6のトリム部11には、その長手方向に沿って金属製のインサート17が埋設されている。
また、開口部4の周縁部には、自動車ボディ3を構成するパネルが車外側に折り返されることによりフランジ部33が形成されている。そして、トリム部11の内側にフランジ部33を相対的に嵌め込むことで、ウエザストリップ5が開口部4の周縁部に取付けられている。また、ラゲッジドア2の閉鎖時においては、中空シール部15が先端リップ41を含む部位においてラゲッジドア2の周縁部に圧接して潰れ変形し(図3の二点鎖線参照)、これによりラゲッジドア2と自動車ボディ3との間がシールされるようになっている。
図1に示すように、本実施形態の自動車1の後部の天井部は後方に向けて下方傾斜しており、当該自動車1の後部に設けられるラゲッジルームは、天井部の形状に合わせて、上方かつ後方に向けて斜めに開口するとともに、荷物の出し入れを容易に行えるように後方にも開口している。つまり、開口部4は、車幅方向に延びる上縁部と、上縁部の両端部からそれぞれ後方かつ下方に傾斜して延びる側縁部と、各側縁部の後端部からそれぞれ下方に延びる縦縁部と、両縦縁部の下端部同士を連結するようにして延びる下縁部とを備えている。但し、本実施形態では、縦縁部に関しても鉛直方向に延在しているわけではなく、下方に向けて若干後方に傾斜して延びている。以下、開口部4のうち、上縁部及び両側縁部に囲まれた部位を上部開口面4aと称し、下縁部及び両縦縁部に囲まれた部位を下部開口面4bと称する。
また、開口部4の周縁部に沿って形成されるフランジ部33は、車外側に向けて、対応する開口面4a、4bに対して垂直に延出している。より具体的には、フランジ部33のうち開口部4の上縁部に対応する部位に関しては、上方に向けて若干後方に傾斜した向きに延出し(図3、図4参照)、開口部4の下縁部に対応する部位に関しては、後方に向けて若干上方に傾斜した向きに延出している(図6参照)。尚、本実施形態では、ウエザストリップ5は、型成形部7が、開口部4の下縁部中央に位置するようにしてフランジ部33に取着されている。
さらに、中空シール部15は、トリム部11の連結部14から対応するフランジ部33の延出方向に沿って車外側に突出している。すなわち、ウエザストリップ5のうち、開口部4の上縁部に対応する部位(以下、上辺部5aと称する)に関しては、トリム部11の連結部14から上方に向けて若干下方に傾斜した向きに突出し(図3、図4参照)、開口部4の下縁部に対応する部位(以下、下辺部5bと称する)に関しては、トリム部11の連結部14から後方に向けて若干上方に傾斜した向きに突出している(図6参照)。これにより、中空シール部15は、その突出方向先端部に設けられた上記先端リップ41を含む部位において、各開口面4a、4bに対して垂直に(フランジ部33の延出方向において)ラゲッジドア2と圧接することとなる。
また、トリム部11には、内周側側壁部12の内側面から延出する内周側保持リップ21と、外周側側壁部13の内側面から延出する外周側保持リップ22とが設けられている。内周側保持リップ21及び外周側保持リップ22は、それぞれ2本ずつ、トリム部11のフランジ部33への取付方向において所定距離を隔てて設けられている。そして、トリム部11の内側にフランジ部33を相対的に嵌め込むことで、内周側保持リップ21及び外周側保持リップ22がフランジ部33に圧接するとともに、保持リップ21、22による弾性力等に基づいてウエザストリップ5の取付状態が保持されるようになっている。
さらに、押出成形部6は、内周側側壁部12から開口部4の内周側に延出し、内装部材29の端縁を覆う意匠リップ23と、外周側側壁部13から開口部4の外周側に延出し、自動車ボディ3を構成するパネル(アウタパネル)と当接する水切りリップ24と、外周側側壁部13の先端部から開口部4の内周側に延出し、アウタパネルと当接するサブリップ25とを備えている。
本実施形態では、基本的に、トリム部11、及び保持リップ21、22は、ソリッドEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)により構成され、中空シール部15、意匠リップ23、水切りリップ24、及びサブリップ25は、スポンジEPDMにより構成されている。但し、外周側保持リップ22のうちフランジ部33の付根部側のものはスポンジEPDMで構成されている。
また、押出成形部6は、連結部14の内側面からトリム部11内側に突出する断面略半円形状のシール突部27を備えている。ウエザストリップ5のフランジ部33への取付状態においては、シール突部27とフランジ部33の先端縁とが当接状態とされる。当該シール突部27や上記水切りリップ24及びサブリップ25の存在により、トリム部11とフランジ部33との間から雨水等が室内側(ラゲッジルーム)に進入してしまうといった事態をより確実に防止することができる。
尚、型成形部7についても、押出成形部6とほぼ同様の断面形状を有しており、トリム部11及び中空シール部15等を備えている。
さて、図4に示すように、本実施形態では、押出成形部6の中空シール部15に対し、先端リップ41の開口部4の外周側面に隣接して、中空シール部15の内周面と外周面とを連通させる水抜き孔42が形成されている。当該水抜き孔42は、押出成形部6の長手方向全域にわたり所定間隔毎に(本例では100mmピッチで)形成されている。また、水抜き孔42の径は5mmとなっている。
尚、上記のように本実施形態では、ウエザストリップ5の上辺部5aの中空シール部15が、トリム部11からフランジ部33の延出方向に沿って上方かつ後方に突出していることから、図4の二点鎖線で示すように、ラゲッジドア2の閉鎖時において、ラゲッジドア2と圧接した先端リップ41と、ラゲッジドア2と圧接して潰れ変形した中空シール部15との間に、下方に凹となる三角状の隙間(三角隙43)が形成されることとなる。そして、水抜き孔42は、中空シール部15のうちかかる三角隙43を構成する部位において形成されているため、かかる三角隙43に流れ込んだ水(雨水や洗浄水等)は、水抜き孔42を介して、中空シール部15の内周側(中空部15a)に案内されることとなる。
さらに、図5、図6に示すように、ウエザストリップ5の下辺部5bにおいては、押出成形部6のうち型成形部7の近傍部位において、型成形部7の中空シール部15の内周面を成形するためのコア金型を型抜きするためのコア抜き孔44が形成されている。当該コア抜き孔44は、フランジ部33への取付状態において、押出成形部6(下辺部5b)の中空シール部15の内周面のうち最も下側に位置する部位に、中空シール部15の内周面と外周面とを連通させるようにして形成されている。このため、本実施形態では、水抜き孔42を介して中空部15aに案内された水がかかるコア抜き孔44から外部に排出されることとなる。つまり、本実施形態では、コア抜き孔44が排出孔を構成している。また、コア抜き孔44は長孔形状をなし、ウエザストリップ5の長手方向における形成幅が15mm、中空シール部15の周方向における形成幅が3mmとなっている。
尚、本実施形態の型成形部7のウエザストリップ5の長手方向における形成幅は、中空シール部15、先端リップ41、意匠リップ23、水抜きリップ24、及びサブリップ25においては5mm、トリム部11、及び保持リップ21、22においては15mmとなっている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、ウエザストリップ5の上辺部5aにおいて、先端リップ41の開口部4の外周側面に隣接して、中空シール部15の内周面側と外周面側とを連通させる水抜き孔42が形成されている。このため、ラゲッジドア2の閉鎖時において、ラゲッジドア2と中空シール部15との当接部位(先端リップ41と中空シール部15との間)に形成される三角隙43に水が入り込んだ場合、かかる水が水抜き孔42を介して中空シール部15の内周側(中空部15a)へと案内される。従って、三角隙43に水が溜まることはなく、かかる三角隙43に溜まった水がラゲッジドア2の開放に際して室内に浸入してしまうといった事態をより確実に防止することができる。
さらに、ウエザストリップ5の下辺部5bには、中空シール部15の内周面側と外周面側とを連通させる排出孔としてのコア抜き孔44が形成されている。当該コア抜き孔44により、水抜き孔42を介して中空部15aに案内された水を開口部4の下縁部において外部に排出することができる。特に、コア抜き孔44は、中空シール部15の内周面のうち最も下側に位置する部位において形成されているため、中空部15aに水が残留してしまうといった事態を抑止することができる。
また、型成形部7の中空シール部15の内周面を成形するために形成されるコア抜き孔44を、中空部15aの水を残らず排出するための排出孔として利用することにより、排出孔を別途形成する必要がなく、製造工程の増大等を抑止することができる。また、コア抜き孔44を押出成形部6に形成することによって、型成形部7の形成幅を極力短くすることができ、金型の小型化、コストの削減、意匠性の向上等を図ることができる。
加えて、中空シール部15に先端リップ41が設けられることで、シール性を高めることができる。特に、本実施形態では、中空シール部15のラゲッジドア2との当接部位近傍に水抜き孔42が形成されるため、製造誤差等により水抜き孔42の形成位置が中空シール部15の突出方向先端側にずれた場合、シール性の低下を招くことが懸念されるが、先端リップ41の存在により、圧接面積を確実に確保することができる上、水抜き孔42の形成位置が中空シール部15の突出方向先端側にずれるといったこと自体を抑制することができる。このため、水抜き孔42の形成に起因してシール性の低下を招くといった事態を確実に防止することができる。さらに、先端リップ41によって、中空シール部15とラゲッジドア2との当接部位に流れ込んだ水を水抜き孔42側に案内することができる。また、先端リップ41によって、先端リップ41の開口部4の外周側面に隣接又は近接して形成される水抜き孔42の少なくとも一部を、ラゲッジドア2を開閉する者から隠すことができる。従って、水抜き孔42が視認されることによって意匠性の低下を招くといった事態を抑制することができる。
また、中空シール部15を追従変形し易くし、ラゲッジドア2を閉鎖する際に要する力を極力低減させる(閉め易くする)べく、従来から中空シール部15に対してエア抜き孔を形成する技術が知られているが、本実施形態では、水抜き孔42を形成することによってエア抜き孔を設けた場合と同様の作用効果が奏される。従って、製造工数の増大等を抑制しつつ、ラゲッジドア2を閉鎖する際に要する力を極力低減させることができる。特に、本実施形態では、押出成形部6の長手方向全域にわたって所定間隔毎に水抜き孔42が形成されているため、別途エア抜き孔を形成しなくても、ウエザストリップ5の全周にわたり、中空シール部15を追従変形させ易くするといった作用効果が奏される。従って、かかる作用効果が一層確実に奏される。
さらに、ウエザストリップ5の上辺部5aに形成された水抜き孔42から中空部15aへ大量の水が流入し、コア抜き孔44だけではかかる水の排出が追いつかない場合であっても、かかる水をウエザストリップ5の下辺部5b(及び縦辺部、側辺部)に形成された水抜き孔42から外部に排出することもできる。尚、上記のように水抜き孔42は、先端リップ41よりも開口部4の外周側に形成されていることから、水抜き孔42から水が排出されてもかかる水が室内へ浸入することはない。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、水抜き孔42がウエザストリップ5(押出成形部6)の長手方向全域にわたり所定間隔毎に形成されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、少なくともウエザストリップ5の上辺部5aにおいて少なくとも1つの水抜き孔42が形成されていればよい。例えば、ウエザストリップ5の上辺部5a、及び上辺部5aと側辺部とのなすコーナー部とにおいて、水抜き孔42がウエザストリップ5の長手方向に沿って所定間隔毎に形成され、ウエザストリップ5(押出成形部6)のうち水抜き孔42が形成されていない部位において、水抜き孔42よりも径の小さい(例えば3mmの)エア抜き孔がウエザストリップ5の長手方向に沿って所定間隔毎に形成されることとしてもよい。尚、エア抜き孔を形成する場合には、水抜き孔42と同様に先端リップ41よりも開口部4の外周側において形成することとする。すなわち、水抜き孔42から中空シール部15の内周側に案内された水が、エア抜き孔を介して室内側に浸入してしまうといった事態を確実に回避することができる。
(b)上記実施形態では、水抜き孔42の径が5mmとなっているが、特にかかる構成に限定されるものではない。但し、水抜き孔42の径が3mm以下であると、表面張力等に起因して水抜き孔42から水が抜け難くなることが懸念されるため、水抜き孔42の径は4mm以上、さらには5mm以上に構成されることが望ましい。一方、水抜き孔42が大きすぎても意匠性の低下や剛性の低下等を招くおそれがあるため、かかる不具合を抑制するべく、水抜き孔42の径は10mm以下、さらには8mm以下に構成されることが望ましい。
(c)上記実施形態では、ウエザストリップ5がEPDMにより構成されているが、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)等の他の素材により構成することとしてもよい。また、上記実施形態では、トリム部11及び保持リップ21、22がソリッドEPDMにより構成されているが、例えば、中空シール部15等よりも高剛性の(発泡の程度が低く、中空シール部15を構成する材料よりも密度が大きい)スポンジEPDM(微発泡材)により構成することとしてもよい。この場合、軽量化を図りつつ、トリム部11の変形を抑制することができ、フランジ部33に対してウエザストリップ5を安定した状態で組付けることができる。
1…自動車、2…ラゲッジドア、3…自動車ボディ、4…開口部、5…ウエザストリップ、6…押出成形部、7…型成形部、11…トリム部、12…内周側側壁部、13…外周側側壁部、14…連結部、15…中空シール部、33…フランジ部、41…先端リップ、42…水抜き孔、43…三角隙、44…コア抜き孔。

Claims (4)

  1. 車両本体の開口部周縁に沿って設けられ、鉛直方向に対して交差する方向に延出するフランジ部に取付けられ、外周側側壁部と内周側側壁部と両側壁部を連結する連結部とを具備する断面略U字状のトリム部と、
    前記連結部から前記フランジ部の延出方向に沿って車外側に突出して設けられ、前記開口部を開閉する開閉部材の閉鎖時に、前記開閉部材の周縁部に圧接される中空シール部とを備え、
    前記中空シール部は、その突出方向先端部から車外側かつ前記開口部の外周側に向けて突出し、前記開閉部材の閉鎖時において前記開閉部材に当接する先端リップを備え、
    少なくとも前記開口部の上縁部に沿って取付けられる上辺部には、前記中空シール部に対し、前記先端リップの前記開口部の外周側面に隣接又は近接して、前記中空シール部の内周面側と外周面側とを連通させる水抜き孔が形成され、
    前記開口部の下縁部に沿って取付けられる下辺部には、前記中空シール部に対し、前記中空シール部の内周面のうち最も下側に位置する部位において、前記中空シール部の内周面側と外周面側とを連通させる排出孔が形成されていることを特徴とするウエザストリップ。
  2. 長手方向における一端部及び他端部が前記開口部の下縁部に位置するようにして設けられる押出成形部と、
    前記押出成形部の端末部同士を接続する型成形部とを備え、
    前記押出成形部のうち前記型成形部の近傍部位には、前記型成形部の前記中空シール部の内周面を成形するためのコア金型を型抜きするためのコア抜き孔が形成され、
    前記コア抜き孔により前記排出孔が構成されていることを特徴とする請求項1に記載のウエザストリップ。
  3. 長手方向全域において所定間隔毎に前記水抜き孔が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のウエザストリップ。
  4. 前記水抜き孔の径は5mm以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のウエザストリップ。
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