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JP2011040848A - 無線送信装置、移動局装置および無線送信方法 - Google Patents

無線送信装置、移動局装置および無線送信方法 Download PDF

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JP2011040848A JP2009184117A JP2009184117A JP2011040848A JP 2011040848 A JP2011040848 A JP 2011040848A JP 2009184117 A JP2009184117 A JP 2009184117A JP 2009184117 A JP2009184117 A JP 2009184117A JP 2011040848 A JP2011040848 A JP 2011040848A
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理 中村
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泰弘 浜口
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一成 横枕
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淳悟 後藤
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Abstract

【課題】送信機の送信アンテナ相関が強い場合において、送信機が通信に使用する帯域において落ち込みが生じることを防ぐ。
【解決手段】複数の送信アンテナを備える無線送信装置であって、送信信号に対して、前記送信アンテナ毎に循環遅延を与える循環遅延部117−1〜117−Mと、送信信号に対して、一定の位相回転を与える位相回転部119−1〜119−Mと、位相回転部119−1〜119−Mが送信信号に対して与える位相回転量を決定する位相回転量決定部121を備え、位相回転部119−1〜119−Mは、決定された位相回転量に基づいて、送信信号に対して位相回転を与える。また、位相回転量決定部121は、循環遅延部117−1〜117−Mが送信信号に対して与える循環遅延量および周波数割当情報を少なくとも含むスケジューリング情報に基づいて、位相回転量を決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の送信アンテナを備える無線送信装置について、送信機の送信アンテナ相関が強い場合に、送信機が通信に使用する帯域において伝搬路特性の落ち込みが生じることを防ぐことができる無線送信装置、移動局装置および無線送信方法に関する。
送信アンテナダイバーシチの中でCDD(Cyclic Delay Diversity)は、簡単な構成で送信アンテナダイバーシチ効果を得ることができる技術である。時刻tにおける送信信号系列をs(t)、第1アンテナの第0アンテナに対する循環遅延量をΔ、各送信アンテナと受信アンテナとの間のフェージングをhおよびhとすると、受信信号r(t)は次式で表される。
Figure 2011040848
ここで、受信機における雑音や干渉は簡単のため考慮していない。r(t)にNFFTポイントのフーリエ変換を適用することで得られる、第kサブキャリアの受信信号R(k)は、次式で表される。
Figure 2011040848
このように、hおよびhが遅延を含まない場合においても、CDDを適用することによって、見かけ上、周波数によって利得が異なる、周波数選択性フェージングを生成することが可能となる。したがって、周波数ダイバーシチ効果を得ることができる技術を受信機に備えることにより、伝送特性を改善させることができる。
しかしながら、送信アンテナ間の相関が強い場合、特定の周波数帯域でフェージングによる落ち込みが生じてしまうという問題が生じる。例えば式2において、アンテナ本数を2とし、h=hとすると、式1のH(k)は、
Figure 2011040848
となる。
図7は、h=h=1+j0、NFFT=2048としたときの、伝搬路特性に関するパラメータH(k)を表す式3をプロットしたグラフである。Δ=1や3の場合、k=0のような周波数で最も利得が上がり、k=1024のような周波数では、打ち消しあって周波数の落ち込みが生じていることがわかる。一方、Δ=2では、k=1024において利得が増加していることがわかる。このように送信アンテナ相関が強い場合、遅延量によって特定の周波数に落ち込みが生じてしまうという問題があった。
このような問題に対し非特許文献1では、特定のアンテナに、固有の回転量を与えることにより、特定の周波数における落ち込みを回避する技術が提案されている。非特許文献1の位相回転は、STBC(Space Time Block Code)においてペアになるSとS’(S(k)とS’(k))が同時に落ち込むのを防ぐためのものであり、STBCとCDDを組み合わせることでアンテナ本数が4本となった場合、あるいはCDD単独で4本の場合にのみ効果がある。
しかしながら、送信アンテナ本数が2本の場合は、特定の周波数での落ち込みを回避することができないという問題があった。またアンテナ本数が3本以上の場合においても、送信アンテナ相関による伝搬路特性の落ち込みを、偶発的にしか避けることができなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、送信機の送信アンテナ相関が強い場合において、送信機が通信に使用する帯域において落ち込みが生じることを防ぐことができる無線送信装置、移動局装置および無線送信方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の無線送信装置は、複数の送信アンテナを備える無線送信装置であって、送信信号に対して、前記送信アンテナ毎に循環遅延を与える循環遅延部と、前記送信信号に対して、一定の位相回転を与える位相回転部と、を備え、前記循環遅延および前記位相回転が与えられた送信信号を無線送信することを特徴とする。
このように、送信信号に対して、送信アンテナ毎に循環遅延を与えると共に、一定の位相回転を与えることにより、送信アンテナ相関が高い場合において利用する周波数での落ち込みを回避し、特性を改善させることができる。また、送信アンテナ相関が強ければ強いほど、位相回転部を具備しない従来方式からの改善量は大きくなるが、送信アンテナ相関が弱い場合においても従来方式より劣化することはない。
(2)また、本発明の無線送信装置において、前記位相回転部が前記送信信号に対して与える位相回転量を決定する位相回転量決定部を備え、前記位相回転部は、前記決定された位相回転量に基づいて、前記送信信号に対して位相回転を与えることを特徴とする。
このように、送信信号に対して与える位相回転量を決定するので、固有の回転量を用いる場合と異なり、送信アンテナ相関が強い場合に遅延量によって特定の周波数に落ち込みが生じてしまうという問題を解消することができる。
(3)また、本発明の無線送信装置において、前記位相回転量決定部は、前記循環遅延部が前記送信信号に対して与える循環遅延量および周波数割当情報を少なくとも含むスケジューリング情報に基づいて、前記位相回転量を決定することを特徴とする。
このように、送信信号に対して与える循環遅延量および周波数割当情報を少なくとも含むスケジューリング情報に基づいて、位相回転量を決定することにより、送信アンテナ相関が強い場合においても良好な伝送を行なうことが可能となる。
(4)また、本発明の無線送信装置において、前記位相回転量決定部は、前記循環遅延部が前記送信信号に対して与える循環遅延量および使用する周波数帯域の中心値に基づいて、前記位相回転量を決定することを特徴とする。
このように、循環遅延部が送信信号に対して与える循環遅延量および使用する周波数帯域の中心値に基づいて、位相回転量を決定するので、使用帯域内において平均的によい特性(よい特性とは伝搬路利得が増加することを意味する)を得ることが可能になる。
(5)また、本発明の無線送信装置において、位相回転量を記憶する位相回転パターンメモリ部を備え、前記位相回転部は、前記位相回転パターンメモリ部から入力される位相回転量に基づいて、前記送信信号に対して位相回転を与えることを特徴とする。
このように、位相回転パターンにより入力される位相回転量に基づいて、送信信号に対して位相回転を与えるので、送信アンテナ相関が高い場合において、フレーム全体が落ち込むことを回避することができる。さらに、フレーム内で位相回転量を変更することができ、フレーム内で連続して伝搬路が落ち込むことがなくなる。この結果、誤り訂正符号によって良好な伝送が行なえるようになる。割り当て情報を考慮せずに位相パターンを制御できるため、送信機における制御あるいはメモリ量を削減できる。
(6)また、本発明の移動局装置は、(1)から(5)のいずれかに記載の無線送信装置を備えることを特徴とする。
このように、移動局装置は、(1)から(5)のいずれかに記載の無線送信装置を備えるので、送信アンテナ相関が高い場合において利用する周波数での落ち込みを回避し、特性を改善させることができる。また、送信アンテナ相関が強ければ強いほど、位相回転部を具備しない従来方式からの改善量は大きくなるが、送信アンテナ相関が弱い場合においても従来方式より劣化することはない。
(7)また、本発明の無線送信方法は、複数の送信アンテナを備える無線送信装置の無線送信方法であって、循環遅延部において、送信信号に対して、前記送信アンテナ毎に循環遅延を与えるステップと、位相回転量決定部において、前記循環遅延部が前記送信信号に対して与える循環遅延量および周波数割当情報を少なくとも含むスケジューリング情報に基づいて、前記送信信号に対して与える位相回転量を決定するステップと、位相回転部において、前記決定された位相回転量に基づいて、前記送信信号に対して位相回転を与えるステップと、を少なくとも含み、前記循環遅延および前記位相回転が与えられた送信信号を無線送信することを特徴とする。
このように、送信信号に対して与える循環遅延量および周波数割当情報を少なくとも含むスケジューリング情報に基づいて、送信信号に対して与える位相回転量を決定するので、送信アンテナ相関が強い場合においても良好な伝送を行なうことが可能となる。
(8)また、本発明の無線送信方法は、複数の送信アンテナを備える無線送信装置の無線送信方法であって、循環遅延部において、送信信号に対して、前記送信アンテナ毎に循環遅延を与えるステップと、位相回転量決定部において、前記循環遅延部が前記送信信号に対して与える循環遅延量および使用する周波数帯域の中心値に基づいて、前記送信信号に対して与える位相回転量を決定するステップと、位相回転部において、前記決定された位相回転量に基づいて、前記送信信号に対して位相回転を与えるステップと、を少なくとも含み、前記循環遅延および前記位相回転が与えられた送信信号を無線送信することを特徴とする。
このように、送信信号に対して与える循環遅延量および使用する周波数帯域の中心値に基づいて、送信信号に対して与える位相回転量を決定するので、使用帯域内において平均的によい特性(よい特性とは伝搬路利得が増加することを意味する)を得ることが可能になる。
(9)また、本発明の無線送信方法は、複数の送信アンテナを備える無線送信装置の無線送信方法であって、循環遅延部において、送信信号に対して、前記送信アンテナ毎に循環遅延を与えるステップと、位相回転部において、位相回転パターンメモリ部から入力される位相回転量に基づいて、前記送信信号に対して位相回転を与えるステップと、を少なくとも含み、前記循環遅延および前記位相回転が与えられた送信信号を無線送信することを特徴とする。
このように、位相回転パターンから入力される位相回転量に基づいて、送信信号に対して位相回転を与えるので、送信アンテナ相関が高い場合において、フレーム全体が落ち込むことを回避することができる。さらに、フレーム内で位相回転量を変更することができ、フレーム内で連続して伝搬路が落ち込むことがなくなる。この結果、誤り訂正符号によって良好な伝送が行なえるようになる。割り当て情報を考慮せずに位相パターンを制御できるため、送信機における制御あるいはメモリ量を削減できる。
本発明によれば、送信機の送信アンテナ相関が強い場合において、基地局(受信機)から通知されるスケジューリング情報に基づいて、送信機が予め定められた制御、すなわち一定の位相回転が与えられた送信信号の無線送信を行なう。その結果、送信機が通信に使用する帯域において、伝搬路特性の落ち込みが生じることを防ぐことができる。
本発明の第1の実施形態に係る送信機(移動局)の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る位相回転部119において位相回転を適用した場合の、受信機における伝搬路特性を示すグラフである(帯域の中心がk=1024)。 本発明の第1の実施形態に係る位相回転部119において位相回転を適用した場合の、受信機における伝搬路特性を示すグラフである(帯域の中心がk=768)。 本発明の第1の実施形態に係る受信機の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係る送信機構成を示すブロック図である。 3GPPのLTE上りリンクで用いられているフレーム構成例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る位相回転部319で与える回転量φを0、π/2、π、3π/2とした場合の伝搬路特性を示すグラフである。 =h=1+j0、NFFT=2048としたときの、伝搬路特性に関するパラメータH(k)を表す式3をプロットしたグラフである。
移動通信では、高速なデータ伝送が求められている。そこで3GPP(3rd Generation Partnership Project)において高速伝送を可能とする規格、LTE(Long Term Evolution)の標準化が進められており、その仕様が完成しつつある。LTEの上りリンクではSC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access、DFT-s-OFDMとも称される)が採用されている。SC−FDMAは、ガードバンドを使わずに各ユーザの周波数スペクトルを周波数領域で多重できるため周波数利用効率がよいことで知られている。
さらに、最近ではLTEを拡張した第四世代の移動体通信システムとしてLTE−Advanced(LTE-A)の標準化が開始された。LTE−Aでは、LTEとの後方互換性を維持しつつ、LTEよりも高いピークデータレート、および広いカバレッジエリアをサポートすることが求められている。そのため、LTE上りリンクにおいては、複数アンテナからの同時送信を行なうことが仕様化されていなかったが、LTE−Aにおいては電源に繋がったノートパソコンのような送信端末を対象に複数アンテナからの同時送信が仕様化されることになっている。
複数アンテナを用いる通信システムは、MIMO(Multiple Input Multiple Output)システムと呼ばれる。MIMOには、データレートを向上させるMIMO多重、伝送特性を改善する送信アンテナダイバーシチ等がある。送信アンテナダイバーシチは、開ループ型と閉ループ型に分類でき、閉ループ型の中には、STBC(Space Time Block Code)、SFBC(Space Frequency Block Code)、CDD等の送信アンテナダイバーシチの検討がLTE−Aにおいて行なわれている。SFBCとCDDは実際、LTE下りリンクで採用されている。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
本実施形態では、有相関時のCDDにおいて、受信機で特定の周波数に落ち込みが生じないように送受信で処理を行なう通信システムについて、図面を用いて説明を行なう。また、本明細書ではSC−FDMAを例に説明を行なうが、OFDMに代表されるマルチキャリア伝送等、他の伝送方法にも適用可能である。また、上りリンク(移動局から基地局への通信)を例に説明を行なうが、下りリンク(基地局から移動局への通信)にも適用可能である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る送信機(移動局)の構成を示すブロック図である。情報データ系列は、誤り訂正符号化部101に入力される。誤り訂正符号化部101では、入力されたデータビット系列に対して、畳み込み符号、ターボ符号あるいはLDPC(Low Density Parity Check)符号等の誤り訂正符号化とインターリーブを行ない、変調部103に出力する。変調部103では、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)や16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)等のディジタル変調を行ない、NDFT個の変調シンボルを得る。得られた変調シンボルはDFT部105に入力され、DFT(Discrete Fourier Transform)によってNDFT個の周波数スペクトルに変換される。DFT部105の出力はスペクトルマッピング部107に入力される。
スペクトルマッピング部107では、スケジューリング情報抽出部109から入力されるスケジューリング情報を基にNDFT個の周波数スペクトルのNFFT周波数ポイントへの配置が行なわれる。ここでスケジューリング情報抽出部109は、基地局から通知される制御情報からスケジューリング情報を抽出する処理を行なう部分であり、スケジューリング情報とは、基地局が行う各送信機の周波数割り当てに関する情報である。スペクトルマッピング部107の出力は、IFFT部111に入力され、スペクトルが配置されなかった周波数ポイントには0を入力した後、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)が行なわれる。IFFT部111の出力は参照信号挿入部113に入力される。参照信号挿入部113では参照信号生成部115で生成された参照信号の挿入が行なわれる。
参照信号挿入部113の出力は循環遅延部117−1から循環遅延部117−Mに入力される。循環遅延部117−mでは、IFFT部111の出力に対して循環遅延を与える。(Mはアンテナ等の数の最大値、mは各アンテナ等に対応するインデックスを表す。)与える遅延量Δに関しては、予め決まっていてもよいし、送信状況によって移動局が決定してもよいし、基地局から通知されてもよい。循環遅延部117−1から循環遅延部117−Mの出力はそれぞれ、位相回転部119−1から位相回転部119−Mに入力される。
位相回転部119−mは、位相回転量決定部から位相回転量φを入力され、すべての時間領域サンプル点に対して一律の位相回転φを与える。位相回転部119−mで決定される位相回転量φに関しては後述する。位相回転部119−1から位相回転部119−Mの出力はそれぞれ、CP挿入部123−1からCP挿入部123−Mに入力され、CPを付加した後、送信アンテナ125−1から送信アンテナ125−Mからそれぞれ送信される。なお、図1の構成では参照信号に対して循環遅延部117による遅延および位相回転部119による位相回転を与えているが、基地局において遅延量および位相回転量が既知であれば、必ずしも遅延および位相回転を参照信号に与える必要はない。
ここで図1の位相回転量決定部121について説明する。位相回転部119−mが送信信号の位相をφ回転した場合、受信信号は次式で表される。
Figure 2011040848
ここで、受信機における雑音や干渉は簡単のため考慮していない。r(t)に対して
FFTポイントのFFTを適用することで得られる、第kサブキャリアの受信信号R(k)は次式で表される。
Figure 2011040848
ここで、送信アンテナ相関が1(h=h=・・・=h)の場合の第kサブキャリアにおける伝搬路利得の振幅は次式で表される。
Figure 2011040848
|Σexp(−j2πkΔ/NFFT+jφ)|=Mとなるとき、伝搬路利得が最大化され、|Σexp(−j2πkΔ/NFFT+jφ)|=0のとき、打ち消しあってしまうことがわかる。ここで、循環遅延部117−1の遅延量Δ=0であり、位相回転部119−1の回転量φ=0とした時、伝搬路利得が強め合う条件は以下で表される。
Figure 2011040848
ここでnは任意の整数である。例えばn=0とすると回転量φは次式となる。
Figure 2011040848
したがって、位相回転量決定部121は、FFTポイント数と、各循環遅延部117における循環遅延量と、使用する帯域によって一意に決まる回転量φを算出し、各位相回転部119に出力する。ただし、複数のサブキャリアを使用して通信を行なう無線通信システムでは、移動局に同時に複数のサブキャリアを割り当てて通信を行なうことが多い。このような場合はkを使用帯域の中央値を設定することで使用帯域内において平均的によい特性(よい特性とは伝搬路利得が増加することを意味する)を得ることが可能になる。ただし、中央値というのは一例であり、その前後の値、使用帯域の端であってもよく、回転量φを用いて使用周波数帯域の特性が平均的によくなるようにkを決定する方法は本発明に含まれる。
また実際には、例えばΔ=0としても、回路の設計上、アンテナから信号を同時送信することは難しい。したがって、アンテナ間の経路差による遅延を考慮してΔを求め、φを決定することでより高い伝送特性を得ることができる。また簡単のためn=0としてφの算出を行なったが、nが任意の整数であることを利用してφを算出してもよい。
図2Aは、本発明の第1の実施形態に係る位相回転部119において位相回転を適用した場合の、受信機における伝搬路特性を示すグラフである(使用帯域の中心がk=1024)。
図2Bは、本発明の第1の実施形態に係る位相回転部119において位相回転を適用した場合の、受信機における伝搬路特性を示すグラフである(使用帯域の中心がk=768)。M=2とし、h=h=1+j0、NFFT=2048としている。図2Aは帯域の中心(k=1024)において最も伝搬路利得が向上するように位相回転を与えた場合の伝搬路利得であり、図2Bはk=768において最も伝搬路利得が向上するように位相回転を与えた場合の伝搬路利得である。このように与える循環遅延量と移動局が使用する周波数帯域に応じて位相回転部が与える位相回転を制御することにより、送信アンテナ相関が強い場合においても良好な伝送を行なうことが可能である。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る受信機の構成を示すブロック図である。ここで受信アンテナ201の本数を1としているが、受信機に複数の受信アンテナ201を具備し、受信アンテナダイバーシチを行なうことも当然可能である。受信アンテナ201で受信した信号は参照信号分離部203に入力される。参照信号分離部203では、参照信号を分離し、重み生成部205とスケジューリング部207に入力する。スケジューリング部207では、入力された参照信号を用いて、各移動局が使用する周波数のスケジューリングを行なう。スケジューリング部207の出力は制御情報送信部209に入力され、スケジューリング情報以外の制御情報とともに移動局に送信される。また重み生成部205では、入力された参照信号を用いて、送信信号が、伝搬路で受けた歪みを補償するための重みを生成する。
一方、参照信号分離部203において分離された受信データ信号は、CP除去部211においてCPの除去が行なわれた後、FFT部213においてFFTが適用される。FFT部213の出力はスペクトルデマッピング部215に入力され、対象の移動局が用いたNDFTポイントの周波数のみを抽出する処理が行なわれる。スペクトルデマッピング部215の出力は等化部217に入力される。等化部217では、受信データに対して重み生成部205からの入力を乗算することによる等化が行なわれる。等化部217の出力はIDFT部219に入力され、NDFTポイントのIDFTが行なわれる。その後、復調部221において送信機で行なった変調を基にビットに分解され、復号部223によって誤り訂正復号処理が適用され、情報ビット系列を得る。
このように移動局がCDDを用いた送信を行なう際、基地局から通知されたスケジューリング情報によって各送信アンテナ125における循環遅延量を決定し、各送信アンテナ125において全ての時間領域のサンプル点に対して同じ位相回転を与えることで、送信アンテナ相関が高い場合において利用する周波数での落ち込みを回避し、特性を改善させることができる。また、本発明は送信アンテナ相関が強ければ強いほど、位相回転部119を具備しない従来方式からの改善量は大きくなるが、送信アンテナ相関が弱い場合においても従来方式より劣化することはない。
[第2の実施形態]
第1の実施形態は、伝送方式としてSC−FDMAを仮定した。SC−FDMAでは周波数は連続的に使用する。本実施形態では、SC−FDMAの周波数スペクトルをクラスターと呼ばれる1以上のスペクトル(サブキャリア)の集合に分割し、クラスター化されたスペクトルを離散的に配置するClustered DFT−s−OFDM(Clustered DFT-precoded-OFDM、DFT-s-OFDM with SDC(Spectrum Division Control)とも称される)に適用した場合について説明を行なう。なお、本実施形態ではClustered DFT−s−OFDMを例に説明を行なうが、OFDMにおいて離散的にサブキャリアを利用した場合も本発明に含まれる。
移動局の送信機構成について説明を行なう。送信機構成としては図1に示した送信機構成と同一でよい。ただし、スペクトルマッピング部107では、クラスター化されたスペクトルの離散配置が行なわれる。
次に位相回転量決定部で算出される位相回転量φについて説明を行なう。ここで、周波数k’において伝搬路利得が最大化される位相回転は式8で与えられることから、受信品質Q(k’)は次式で表わされる。
Figure 2011040848
ここでA(k)は移動局に割り当てられた周波数のインデックスの集合を示す。また、送信アンテナ相関は1(h1=h2=・・・=hM)としている。つまり、位相回転量決定部は、スケジューリング情報(A(k))を用いて式9によって受信品質Q(k’)を最大化するk’を求め、k’を式8に代入することで回転量φを得る。得られた位相回転量φを、各位相回転部に入力することになる。なお、式9では品質の基準をサブキャリア(スペクトル)の電力を合計したものとしているが、サブキャリアの振幅を合計したものや、受信に用いる等化重み(ZFやMMSE)を考慮したものなど、どのようなものであってもよい。
たとえば送信アンテナ本数M=2の場合について説明を行なう。M=2とし、循環遅延部117−1の遅延量Δ=0、位相回転部119−1の回転量φ=0とした場合、式9は次式となる。
Figure 2011040848
さらに、
Figure 2011040848
であることから、受信品質Q(k’)を最大化するk’は
Figure 2011040848
で与えられる。なお、SC−FDMA(利用する周波数が連続)の場合、式11によって得られるk’は帯域の中心となるため、第1の実施形態は、本実施形態の中に含まれることになる。
本実施形態では、式10に基づいて位相回転量φを決定したが、簡単のため、位相回転量φを求める基準となる周波数として、一番大きいクラスターの中心や、配置されたスペクトルの重心等であっても、本発明に含まれる。
このように、送信スペクトルが離散配置された場合においても、周波数の割り当て情報から位相回転部119で与えるべき回転量を算出し、信号に与えることによって、送信アンテナ相関の強い場合においてもCDDによる劣化を回避することが可能となる。
[第3の実施形態]
上記実施形態は、移動局の周波数割り当てに基づいて、位相回転量決定部121が各位相回転部119で与える回転量を決定している。しかしながら、特定の周波数における落ち込みを回避するために、位相回転量決定部121で決定する回転量は、必ずしも移動局の周波数割り当てに基づく必要はない。本実施形態では周波数割り当てに依存しない場合の位相回転の与え方について説明する。
図4は、本発明の第3の実施形態に係る送信機構成を示すブロック図である。簡単のため送信アンテナ325の本数を2とし、送信アンテナ325−1から送信する信号には循環遅延および位相回転を与えないものとしている。送信機構成は、第1の実施形態の送信機構成(図1)とほぼ同じ構成となる。相違点は、スケジューリング情報はスペクトルマッピングのみに用い、位相回転にスケジューリング情報は利用しない。位相回転部319には位相回転パターンメモリ部321に記憶してある位相回転パターンで送信を行なう。
図5は、3GPPのLTE上りリンクで用いられているフレーム構成例を示す図である。1フレームは20スロット(10サブフレーム)から構成される。さらに1スロットは7SC−FDMAシンボルから構成され、7SC−FDMAシンボル中の4番目のシンボルは参照信号が送信される。SC−FDMAシンボルは時間領域信号に対してCPを付加したもので構成される。次に位相回転パターンについて説明する。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る位相回転部319で与える回転量φを0、π/2、π、3π/2とした場合の伝搬路特性を示すグラフである。例えばk=1024において、φ=πとした場合、伝搬路の落ち込みが生じるが、φ=π以外の回転量では落ち込みは生じていない。したがって、送信フレーム内で周波数割り当てが変わらない場合(つまり、周波数ホッピングが行なわれない場合)においても、フレーム内で同一の回転量を与えるのではなく、表1のようにフレーム内のスロット毎に様々な位相回転を与える。
この結果、送信アンテナ相関が高い場合において、フレーム全体が落ち込むことを回避することができる。この場合、スロットによっては落ち込んでしまうこともあるが、落ち込まないスロットも多く存在するため、図4の誤り訂正符号化部によって誤り訂正を行なうことができる。位相回転量を変更する周期はスロット単位で行なってもよいし、サブフレーム単位で行なっても、SC−FDMAシンボル単位で行なってもよい。さらに本実施形態では送信アンテナ本数が2の場合を示したが、位相回転パターンメモリ部321が複数の送信アンテナに対する位相回転パターンを具備することで、容易に送信アンテナ本数を増やすことが可能である。なお、この構成はClustered DFT−s−OFDMやOFDMにも当然適用可能である。
次に基地局における受信機構成について説明を行なう。受信機構成としては第1の実施形態の受信機構成と同様の構成でよい。ただし、スロット単位で位相回転量を変更した場合、重み生成部はスロット毎に重みを生成する必要がある。またシンボル毎に回転量を変更する場合は、送受信で位相回転パターンを既知とし、スロット中央の参照信号シンボルからスロット内の他の6SC−FDMAシンボルそれぞれに対して重みを求める必要がある。
このようにフレーム内で位相回転量を変更することによって、フレーム内で連続して伝搬路が落ち込むことがなくなる。この結果、誤り訂正符号によって良好な伝送が行なえるようになる。割り当て情報を考慮せずに位相パターンを制御できるため、送信機における制御あるいはメモリ量を削減できる。
Figure 2011040848
117 循環遅延部
119 位相回転部
121 位相回転量決定部
321 位相回転パターンメモリ部

Claims (9)

  1. 複数の送信アンテナを備える無線送信装置であって、
    送信信号に対して、前記送信アンテナ毎に循環遅延を与える循環遅延部と、
    前記送信信号に対して、一定の位相回転を与える位相回転部と、を備え
    前記循環遅延および前記位相回転が与えられた送信信号を無線送信することを特徴とする無線送信装置。
  2. 前記位相回転部が前記送信信号に対して与える位相回転量を決定する位相回転量決定部を備え、
    前記位相回転部は、前記決定された位相回転量に基づいて、前記送信信号に対して位相回転を与えることを特徴とする請求項1記載の無線送信装置。
  3. 前記位相回転量決定部は、前記循環遅延部が前記送信信号に対して与える循環遅延量および周波数割当情報を少なくとも含むスケジューリング情報に基づいて、前記位相回転量を決定することを特徴とする請求項2記載の無線送信装置。
  4. 前記位相回転量決定部は、前記循環遅延部が前記送信信号に対して与える循環遅延量および使用する周波数帯域の中心値に基づいて、前記位相回転量を決定することを特徴とする請求項2記載の無線送信装置。
  5. 位相回転量を記憶する位相回転パターンメモリ部を備え、
    前記位相回転部は、前記位相回転パターンメモリ部から入力される位相回転量に基づいて、前記送信信号に対して位相回転を与えることを特徴とする請求項1記載の無線送信装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の無線送信装置を備えることを特徴とする移動局装置。
  7. 複数の送信アンテナを備える無線送信装置の無線送信方法であって、
    循環遅延部において、送信信号に対して、前記送信アンテナ毎に循環遅延を与えるステップと、
    位相回転量決定部において、前記循環遅延部が前記送信信号に対して与える循環遅延量および周波数割当情報を少なくとも含むスケジューリング情報に基づいて、前記送信信号に対して与える位相回転量を決定するステップと、
    位相回転部において、前記決定された位相回転量に基づいて、前記送信信号に対して位相回転を与えるステップと、を少なくとも含み、
    前記循環遅延および前記位相回転が与えられた送信信号を無線送信することを特徴とする無線送信方法。
  8. 複数の送信アンテナを備える無線送信装置の無線送信方法であって、
    循環遅延部において、送信信号に対して、前記送信アンテナ毎に循環遅延を与えるステップと、
    位相回転量決定部において、前記循環遅延部が前記送信信号に対して与える循環遅延量および使用する周波数帯域の中心値に基づいて、前記送信信号に対して与える位相回転量を決定するステップと、
    位相回転部において、前記決定された位相回転量に基づいて、前記送信信号に対して位相回転を与えるステップと、を少なくとも含み、
    前記循環遅延および前記位相回転が与えられた送信信号を無線送信することを特徴とする無線送信方法。
  9. 複数の送信アンテナを備える無線送信装置の無線送信方法であって、
    循環遅延部において、送信信号に対して、前記送信アンテナ毎に循環遅延を与えるステップと、
    位相回転部において、位相回転パターンメモリ部から入力される位相回転量に基づいて、前記送信信号に対して位相回転を与えるステップと、を少なくとも含み、
    前記循環遅延および前記位相回転が与えられた送信信号を無線送信することを特徴とする無線送信方法。
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