[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2010529140A - サイクリン依存性キナーゼの選択的阻害剤 - Google Patents

サイクリン依存性キナーゼの選択的阻害剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2010529140A
JP2010529140A JP2010511342A JP2010511342A JP2010529140A JP 2010529140 A JP2010529140 A JP 2010529140A JP 2010511342 A JP2010511342 A JP 2010511342A JP 2010511342 A JP2010511342 A JP 2010511342A JP 2010529140 A JP2010529140 A JP 2010529140A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composition
compound
group
following structure
alk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010511342A
Other languages
English (en)
Inventor
ジヨガレカル,アストツシユ・エス
スナイダー,ジエームズ・ピー
リオツタ,デニス・シー
バレツト,アンソニー・ジー・エム
クームズ,ルクズ
アリ,シマツク
シビツカ,アレクサンドラ
ブラツコウ,ヤン
シヤイパー,ボードー
Original Assignee
エモリー・ユニバーシテイ
インペリアル・カリツジ・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エモリー・ユニバーシテイ, インペリアル・カリツジ・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー filed Critical エモリー・ユニバーシテイ
Publication of JP2010529140A publication Critical patent/JP2010529140A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/495Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having six-membered rings with two or more nitrogen atoms as the only ring heteroatoms, e.g. piperazine or tetrazines
    • A61K31/505Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim
    • A61K31/519Pyrimidines; Hydrogenated pyrimidines, e.g. trimethoprim ortho- or peri-condensed with heterocyclic rings
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D487/00Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00
    • C07D487/02Heterocyclic compounds containing nitrogen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system, not provided for by groups C07D451/00 - C07D477/00 in which the condensed system contains two hetero rings
    • C07D487/04Ortho-condensed systems

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)

Abstract

本発明は、サイクリン依存性キナーゼを特異的に阻害するのに有用である化合物群を提供する。この化合物群は、癌、ウイルス感染(例えば、HIV)、神経変性障害(例えば、アルツハイマー病)、および心血管障害(例えば、アテローム性動脈硬化)を含む、サイクリン依存性キナーゼの不適切な活性から結果として生じる疾患を治療する際に使用を見出す。さらに、このクラスのあるメンバーは、サイクリン依存性キナーゼ7を阻害するのに特に有用であり、乳癌の治療に特に有用である。

Description

本発明は、サイクリン依存性キナーゼ(例えば、CDK7)の活性を阻害または調整する化合物、ならびに乳癌などの、キナーゼによって媒介される疾患の治療および予防におけるこれらの化合物の使用に関する。
細胞の成長および分裂の過程は、細胞周期を構成する4つの段階: G1、S(DNA合成)、G2、およびM(有糸分裂)に分けられる。細胞周期の進行は、厳密に調節された過程であり、細胞周期進行に絶対不可欠なのは、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)である。CDKは、セリン/トレオニンプロテインキナーゼの大きなファミリーの触媒サブユニットである。特異的なCDKの活性化は、細胞周期の所与の段階を経て、細胞周期の次の段階に適切に進行するのに必要とされる。したがって、CDK活性の調節は、細胞周期進行の正確なタイミングにとって極めて重要であり、CDK活性は、サイクリンおよびCDK阻害因子(CDKI)、特にCIP/KIPおよびINKタイプのCDKIとの複合体形成、ならびにリン酸化および脱リン酸化も含む、多くのレベルで厳密に調節される。所与のCDKの活性化にとって重要なのは、サイクリンとの会合および活性化ループ(Tループ)中のトレオニン残基におけるリン酸化が必要であるということである。サイクリンは、細胞周期の間に合成および分解され(これがそれらの名前の由来である。)、そのために特定のCDKの活性化は、そのサイクリンパートナーが利用可能になる時にだけ起こる。さらに、多くのCDKは、活性化ループ(Tループ)中のトレオニン残基のリン酸化をそれらの活性化のために必要とする。CDK1CDK2、CDK4、およびCDK6のの場合、Tループのリン酸化は、CDK活性化キナーゼ(CAK)によって媒介される。
CDK活性の脱調節は、通常、CDKが稀に突然変異した場合の増強した活性化および/または不適切な活性化を通じて、多くの疾患状態の重要な部分を形成する。CDK脱調節の重要な機構には、サイクリン過剰発現が含まれる。例えば、サイクリンD1遺伝子は、癌で高頻度に増幅されている(Fu et al. Endocrinology 145: 5439−5447(2004))。CDKI発現は、例えば、癌におけるINK4、CIP、またはKIP CDKIをコードする遺伝子の突然変異による変化またはエピジェネティックな変化を通じて、高頻度に失われる(Malumbres and Barbacid, Nature Reviews Cancer 1, 223−231 (2001))。
CDKは、抗有糸分裂効果、抗神経変性効果、抗ウイルス効果、および抗腫瘍効果を有する薬物の設計に重要な標的である。あるCDKの特異的かつ高親和性のいくつかの阻害剤が、CDK2をモデル系として用いて開発されている。これらのうちの1つがフラボピリドールであり(臨床フェーズI/II)、これはその他のキナーゼよりもCDKに対する適度な選択性を有し、CDKファミリーの多くのメンバーを阻害する(M.D. Losiewicz et al., Biochem. Biophys. Res. Commun., 201, 589−595 (1994))。多くのCDK選択的なATPアンタゴニストを生み出している1つの化合物のクラスは、2,6,9−三置換プリンである。この群の中で、ロスコビチンは、良好な生物学的および薬理学的特性を示す(臨床フェーズI/II)(S. Wang et al., Tetrahedron: Asymmetry, 12, 2891−2894 (2001); M. Mapelli et al., J. Med. Chem., 48, 671−679 (2005))。近年、ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン骨格を有する別の化合物群が開発された。これらの化合物は、CDK2の阻害に対して高い効力を示し、一部の例ではヒト結腸腫瘍細胞の成長を阻害することが示された(D.S. Williamson et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 15, 863−867 (2005))。しかしながら、記載されている多くのCDK阻害剤は、1種類のCDKを特異的に阻害しない。例えば、多くのCDK2阻害剤は、CDK1、CDK5だけでなく、CDK7およびCDK9も阻害する(P. M. Fischer, Cell Cycle 3: 742−746)。しかしながら、構造的に類似したキナーゼであるCDK1、CDK2、およびCDK5のいくつかの阻害剤が、CDK4およびCDK6を阻害しないということも注目されている (M. Knockaert et al., Trends Pharmacol. Sci., 23, 417−425 (2002))。
CDK7
CDK1、CDK2、CDK4、およびCDK6が、主として細胞分裂制御に関与する一方で、CDK8およびCDK9などのその他のサイクリン依存性キナーゼは、主に転写を調節する。CDK7は、転写に重要であるが、CDK活性化キナーゼ(CAK)としても働くという点で他とは異なっている(Lolli and Johnson Cell Cycle 4: 572−577 (2005))。CDK7 CAK複合体は、サイクリンHおよびリングフィンガータンパク質MAT1を含み、Tループにおけるそのリン酸化がその活性に必要とされないという点で他とは異なっている(R. P. Fisher et al. Cell 83: 47−57 (1995); Devault et al. EMBO J. 14: 5027−5036 (1995))。転写調節において、CDK7/サイクリンH/MAT1は、RNAポリメラーゼII指向性の遺伝子の転写の開始に必要である、基本転写因子TFIIHの構成要素である。TFIIH複合体の一部として、CDK7は、RNAポリメラーゼIIの最大サブユニットのC末端ドメインをリン酸化する(R. P. Fisher J. Cell Sci. 118: 5171−5180 (2005))。さらに、TFIIHは、RNAポリメラーゼI媒介性の転写において役割を果たす(Iben et al. Cell 109: 297−306 (2002))。さらに、CAKまたはTFIIH関連CAKは、いくつかの転写因子をリン酸化し、それらの活性を調節する(例えば、Chen et al Mol Cell 6: 127−137 (2000); Bour et al PNAS 102: 16608−16613 (2005)参照)。細胞周期調節に関して、CDK7 CAK複合体は、細胞周期調節に関与するCDKの活性化に必要な活性化セグメント(Tループ)中で細胞周期CDKをリン酸化する(Lolli and Johnson Cell Cycle 4: 572−577 (2005))。
Fu et al. Endocrinology 145: 5439−5447(2004) Malumbres and Barbacid, Nature Reviews Cancer 1, 223−231 (2001) Losiewicz et al., Biochem. Biophys. Res. Commun., 201, 589−595 (1994) S. Wang et al., Tetrahedron: Asymmetry, 12, 2891−2894 (2001) M. Mapelli et al., J. Med. Chem., 48, 671−679 (2005) D.S. Williamson et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 15, 863−867 (2005) P. M. Fischer, Cell Cycle 3: 742−746 M. Knockaert et al., Trends Pharmacol. Sci., 23, 417−425 (2002) Lolli and Johnson Cell Cycle 4: 572−577 (2005) R. P. Fisher et al. Cell 83: 47−57 (1995) Devault et al. EMBO J. 14: 5027−5036 (1995) R. P. Fisher J. Cell Sci. 118: 5171−5180 (2005) Iben et al. Cell 109: 297−306 (2002) Chen et al Mol Cell 6: 127−137 (2000) Bour et al PNAS 102: 16608−16613 (2005) Lolli and Johnson Cell Cycle 4: 572−577 (2005)
本発明は、ピラゾロ[1,5−a]ピリミジンから誘導される化合物のクラスを極めて特異的なサイクリン依存性キナーゼ阻害剤として適用することに関する。この化合物は、サイクリン依存性キナーゼの不適切な活性に起因する疾患の治療に好適である。そのような疾患の非限定的な例として、癌、ウイルス感染(例えば、HIV)、神経変性障害(例えば、アルツハイマー病)、および心血管障害(例えば、アテローム性動脈硬化)が挙げられる。
特定の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、CDK7の阻害に対して極めて特異的であり、したがって、難治性乳癌などの、異常なCDK7活性が関係する任意の疾患の治療で用いてもよい。その他の好ましい実施形態において、本発明の化合物は、2つ以上のサイクリン依存性キナーゼ(例えば、CDK2およびCDK7の両方)を特異的に阻害することができる。
本発明の1つの態様は、CAKが細胞周期進行に必要であり、それ故に癌の治療でのような、治療の潜在的な標的であるという認識である。本発明の別の態様は、転写におけるCAKの役割によって、CDK7がHIVにおける治療標的であり得るということが示唆されているという認識である(例えば、M. Knockaert et al., Trends Pharmacol. Sci. 23: 417−425 (2002)参照)。
本発明のさらに別の態様は、アミノ基上にベンジル置換基を有する7−アミノ−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン誘導体が、CDK7の特異的な阻害剤として特に有効であるという認識である。
本発明の1つの目的は、下記の構造:
Figure 2010529140
[Rは、1から6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルを表し;
R1は、ヒドロキシル、アルコキシ、水素、またはハロゲンを表し;
R2は、水素、アルカニル、−NRaRb(RaとRbは独立して、最大6個の炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビルである。)、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ鎖、−SRC(RCは、1から6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルである。)、−SO2Rd(Rdは、1から6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルである。)、またはハロゲンを表し;
R3は、水素、−SO2NH2、−SO2NReRf(ReとRfは独立して、最大6個の炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビルである。)、ハロゲン、または基−(A)a−Alk1[aは0もしくは1であり、aが1の場合、Aは−O−、−S−、もしくは−NR6(R6は水素もしくはC1−C5アルカニル鎖である。)であり、Alk1は、1から6個の炭素原子長さおよびAlk1が少なくとも2個の炭素原子を含有する場合、任意でAlk1の少なくとも2個の炭素原子間の不飽和結合を含有する置換されていてもよい二価のヒドロカルビル鎖である。]であり;
R4は、水素、ハロゲン、アルコキシ、ヒドロキシ、または最大6個の炭素原子を含有する置換されていてもよいヒドロカルビル基を表し;
R5は、水素、ヒドロキシル、アルコキシ、1から8個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖、もしくは環状鎖、またはハロゲンを表し;
Xは、水素、基−Alk2−Z、C1−C4ヒドロカルビル基、またはハロゲン[Alk2は、1から6個の炭素原子長さを含有する置換されていてもよい二価のアルカニル鎖、アルケニル鎖、もしくはアルキニル鎖であり;Zは、−OH基、−OR7基、−SH基、SR7基、−CN基、−NH2基、もしくはNHR7基(R7は、ハロゲンもしくはアルコキシで置換されていてもよいC1−C6ヒドロカルビル基もしくは複素環基である。)である。]を表し;
Yは、基−Alk3−(Q)a−Alk4−B[aは0または1であり、Alk3は、2から7個の炭素原子長さを含有するヒドロカルビル鎖(ここで、該ヒドロカルビル鎖は、該ヒドロカルビル鎖の炭素原子間に二重結合および/または三重結合を含んでもよく、かつ該ヒドロカルビル鎖は、ハロゲン、アルコキシ、または自身がハロゲン基、ヒドロキシル基、もしくはアルコキシ基で置換されていてもよいアルキル鎖で置換されていてもよい。)を表す。]を表し;
Qは、−CH2−、−O−、−S−、−NR−、−S(O2)−、−C(=O)−、および−S(O)−からなる群より選択され;
Alk4はアルカニル鎖であり;および
Bは、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、アルキルチオ、ニトロ、シアノ、アミン、置換されていてもよい炭素環基、置換されていてもよい複素環基であり、かつ
XとYは、XとYとを連結する炭素原子と一緒に、置換されていないC1−C6アルキルを形成しない]
を有する化合物を含有する組成物を提供することである。
本発明の別の目的は、下記の構造:
Figure 2010529140
[Rは、1から6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルを表し;
R1は、ヒドロキシル、アルコキシ、水素、またはハロゲンを表し;
R2は、水素、アルカニル、−NRaRb(RaとRbは独立して、最大6個の炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビルである。)、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ鎖、−SRC(RCは、1から6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルである。)、−SO2Rd(Rdは、1から6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルである。)、またはハロゲンを表し;
R3は、水素、−SO2NH2、−SO2NReRf(ReとRfは独立して、最大6個の炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビルである。)、ハロゲン、または基−(A)a−Alk1[aは0もしくは1であり、aが1の場合、Aは−O−、−S−、もしくは−NR6(R6は水素もしくはC1−C5アルカニル鎖である。)であり、Alk1は1から6個の炭素原子長さおよびAlk1が少なくとも2個の炭素原子を含有する場合、任意でAlk1の少なくとも2個の炭素原子間の不飽和結合を含有する置換されていてもよい二価のヒドロカルビル鎖である。]であり;
R4は、水素、ハロゲン、アルコキシ、ヒドロキシ、または最大6個の炭素原子を含有する置換されていてもよいヒドロカルビル基を表し;
R5は、水素、ヒドロキシル、アルコキシ、1から8個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖、もしくは環状鎖、またはハロゲンを表し;
Xは、水素、基−Alk2−Z、C1−C4ヒドロカルビル基、またはハロゲン[Alk2は、1から6個の炭素原子長さを含有する置換されていてもよい二価のアルカニル鎖、アルケニル鎖、もしくはアルキニル鎖であり;Zは、−OH基、−OR7基、−SH基、SR7基、−CN基、−NH2基、もしくはNHR7基(R7は、ハロゲンもしくはアルコキシで置換されていてもよいC1−C6ヒドロカルビル基もしくは複素環基である。)を表す。]を表し;
Yは、基−Alk3−(Q)a−(Alk4)b−B[aとbは独立して0または1であり、Alk3は、2から7個の炭素原子長さを含有するヒドロカルビル鎖(ここで、該ヒドロカルビル鎖は、該ヒドロカルビル鎖の炭素原子間に二重結合および/または三重結合を含んでもよく、かつ該ヒドロカルビル鎖は、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、または自身がハロゲン基、ヒドロキシル基、もしくはアルコキシ基で置換されていてもよいアルキル鎖で置換されていてもよい。)を表す。]を表し;
Qは、−CH2−、−O−、−S−、−NR−、−S(O2)−、−C(=O)−、および−S(O)−からなる群より選択され;
Alk4はアルカニル鎖であり;および
Bは、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、アルキルチオ、ニトロ、シアノ、アミン、置換されていてもよい炭素環基、置換されていてもよい複素環基であり、かつ
XとYは、XとYとを連結する炭素原子と一緒に、置換されていないC1−C6アルキルを形成しない]
を有する化合物を含有する組成物を提供することである。
本発明のさらに別の態様は、下記の構造:
Figure 2010529140
[R1は、フッ素または水素のいずれかであり;
Xは、水素または基−Alk2−Z(Alk2は、1個もしくは2個の炭素原子を含有するアルカニルであり;Zは−OH基を表す。)を表し;
Yは、基−Alk5(Alk5は、1個または2個の炭素を含み、但し、Alk5は、2個の炭素を含有する場合、脂肪族またはオレフィンであってもよく、かつAlk5は、オレフィンでない場合、各々の炭素原子上で1個のヒドロキシルで置換されていてもよい。)を表し;
XとYは、XとYとを連結する炭素原子と一緒に、置換されていないC1−C6アルキルを形成しない]
を有する化合物を含有する組成物を提供することである。
本発明の1つの態様は、サイクリン依存性キナーゼを上記のような組成物に曝露させる工程を含むサイクリン依存性キナーゼの活性を阻害する方法を提供することである。特定の実施形態において、サイクリン依存性キナーゼは、CDK2、CDK4、CDK5、CDK7、およびCDK9からなる群より選択される。
本発明の別の態様は、癌患者を治療する方法を提供することである。この方法は、癌細胞を治療有効量の上記のような組成物に曝露させる工程を含む。好ましい実施形態において、癌は、乳癌、白血病、黒色腫、前立腺癌、肺癌、中枢神経系癌、結腸直腸癌、腎癌、および卵巣癌からなる群より選択される。
(a)は、100nMの化合物によるキナーゼ阻害を示す。 (b)は、表3に列挙された化合物を比較したキナーゼ阻害アッセイの結果を示す。 BS−181およびロスコビチンによるRNAポリメラーゼIIのリン酸化の阻害を比較したイムノブロット。 (a)は、1日目の腫瘍体積と比べた、14日間にわたるBS−181注射による腫瘍体積増加を示す。対照は、溶媒のみで行なった注射を指す。対応のないスチューデントt検定を用いて、統計的有意性を決定した。対照群と各々のBS−181処置群の相違の有意性をアステリスクで示す。 (b)は、検討の1日目の動物体重と比べた動物体重の変化を示す。対照は、溶媒のみで行なった注射を指す。対応のないスチューデントt検定を用いて、統計的有意性を決定した。対照群と各々のBS−181処置群の相違の有意性をアステリスクで示す。 (a)は、1日目の腫瘍体積と比べた、14日間にわたるBS−194注射による腫瘍体積増加を示す。対応のないスチューデントt検定を用いて、統計的有意性を決定した。対照群と各々のBS−194処置群の相違の有意性をアステリスクで示す。 (b)は、検討の1日目の動物体重と比べた動物体重の変化を示す。対照は、溶媒のみで行なった注射を指す。対応のないスチューデントt検定を用いて、統計的有意性を決定した。対照群と各々のBS−194処置群の相違の有意性をアステリスクで示す。 様々な細胞株についてのBS−194のlog10試料濃度に対する成長パーセントのプロット;(a)白血病。 様々な細胞株についてのBS−194のlog10試料濃度に対する成長パーセントのプロット;(b)非小細胞肺癌。 様々な細胞株についてのBS−194のlog10試料濃度に対する成長パーセントのプロット;(c)結腸癌。 様々な細胞株についてのBS−194のlog10試料濃度に対する成長パーセントのプロット;(d)CNS癌。 様々な細胞株についてのBS−194のlog10試料濃度に対する成長パーセントのプロット;(e)黒色腫。 様々な細胞株についてのBS−194のlog10試料濃度に対する成長パーセントのプロット;(f)卵巣癌。 様々な細胞株についてのBS−194のlog10試料濃度に対する成長パーセントのプロット;(g)腎癌。 様々な細胞株についてのBS−194のlog10試料濃度に対する成長パーセントのプロット;(h)前立腺癌。 様々な細胞株についてのBS−194のlog10試料濃度に対する成長パーセントのプロット;(i)乳癌。
本発明の1つの態様は、本明細書に記載された化合物を用いてサイクリン依存性キナーゼを特異的に阻害するための薬学的組成物を提供することである。通常、本発明の薬学的組成物を用いて、1つ以上のサイクリン依存性キナーゼの阻害によって治療的救済がもたらされる任意の疾患または障害を治療し得る。
例えば、特定の実施形態において、治療されるべき疾患は癌である。単に例として、治療されるべき癌は、乳癌、白血病、黒色腫、前立腺癌、肺癌、中枢神経系癌、結腸直腸癌、腎癌、および卵巣癌からなる群より選択されてもよい。特定の好ましい実施形態において、治療されるべき疾患は、乳癌、特に1つ以上の腫瘍がタモキシフェンなどの一般的な化学治療薬剤に対する抵抗性を持つようになる難治性乳癌である。
本発明の別の態様は、11個の公知のサイクリン依存性キナーゼ(すなわち、CDK1、CDK2、CDK3、CDK4、CDK5、CDK6、CDK7、CDK8、CDK9、CDK10、およびCDK11)のうちの1つ以上を特異的に阻害することによって疾患または障害を治療するための方法を提供することである。例えば、1つの特に好ましい実施形態において、難治性乳癌などの異常なCDK7活性が関係する疾患を治療するために、本発明に係る組成物を用いて、CDK7を特異的に阻害する。あるいは、本発明は、2つ以上のサイクリン依存性キナーゼを同時に特異的に阻害することができる本明細書に記載されたような薬学的組成物の使用も企図する。単に例として、2つ以上のサイクリン依存性キナーゼが、CDK2、CDK4、CDK5、CDK7、およびCDK9からなる群より選択されてもよい。特に好ましいのは、CDK2およびCDK7を同時にまたはCDK5およびCDK9を同時に阻害することができる組成物である。
本明細書で使用するとき、「特異的阻害」という用語および類似の用語は、別のまたはその他のサイクリン依存性キナーゼに関して、1つ以上のサイクリン依存性キナーゼの活性を阻害する増強された効力を指す。特定の非限定的な実施形態において、特異的阻害の程度を、IC50値を比較することによって測定する。そのような実施形態において、所定の阻害剤について、特異的に阻害されたキナーゼに対応するIC50値は、参照キナーゼに対応するIC50値よりも少なくとも2倍、3倍、5倍、10倍、20倍、30倍、40倍、50倍、60倍、70倍、80倍、90倍、または100倍小さくてもよい。
一般に、本発明の薬学的組成物を、当技術分野において公知の任意の方法によって投与してもよい。好ましい投与の経路には、(例えば、カプセル、錠剤、トローチ、粉末、溶液、もしくは乳濁液の形態での)経口投与または(筋肉内もしくは静脈内のいずれかによる。)ボーラス注射もしくは連続的な静脈内注入による非経口投与が挙げられる。予期されるように、薬学的組成物の正確な剤形は、送達の方法に依存すると考えられる。例えば、選ばれる投与の経路が注射である場合、本発明の活性剤を、生理食塩水などの、薬学的に許容される緩衝液を含む組成物に添加してもよい。しかしながら、本発明の活性剤を経口で投与すべき場合、それらを1つ以上の賦形剤と組み合わせてもよく、その非限定的な例として、充填剤(例えば、セルロースもしくはスターチ)、安定化剤、糖類、香味料、または着色料が挙げられる。もちろん、口腔投与、直腸投与、舌下投与、鼻腔内投与、または局所投与が挙げられるが、これらに限定されない、その他の一般的な薬学的化合物の投与の経路が、本発明によって企図される。
薬学的組成物の投与される投薬量は、治療されるべき具体的な疾患または障害、使用される特定の組成物、投与の経路、ならびに治療されるべき患者の年齢、体重、および健康状態を含む、多くの要因に依存すると考えられる。本発明の化合物を経口的にヒトに投与する特定の実施形態において、それらの化合物の投薬量は、0.001〜1000mg/kg/日の範囲、好ましくは0.01〜500mg/kg/日の範囲、より好ましくは0.1〜30mg/kg/日の範囲、および最も好ましくは1〜10mg/kg/日の範囲にある。
以下に示した説明において、下記の一般的な定義は、文脈から特に指示しない限り、R、R1、R2、R3、R4、R5、X、Y、および以下に示す原子の従属基の全ての部分に当てはまるものとする。
本明細書で使用するとき、「ヒドロカルビル」は、特に明記する場合を除き、炭素骨格を有しかつ炭素原子および水素原子からなる脂肪族基、脂環基、および芳香族基を包含する総称である。
本明細書で使用するとき、「Ca−Cb」は、aとbが整数である、aからb個の炭素原子を有する化学的化合物を指す。したがって、例えば、C1−C4アルカニル鎖は、1から4個の炭素原子を有する直線状、分岐状、または環状のアルカニル鎖を指す。具体的には、「C1−C4アルカニル鎖」という用語には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロブチル、1−メチルシクロプロピル、および2−メチルシクロプロピルが挙げられる。
「アルコキシル」(または「アルコキシ」)という用語は、酸素に結合したアルキル基を指す。特に指定しない限り、アルコキシルは6個以下の炭素原子を含有することが望ましい。アルコキシルのアルキル基は、直鎖もしくは分岐鎖であってもよく、または芳香族性のない炭素環系もしくは複素環系であってよい。いくつかの実施形態において、アルコキシル基の炭素含有部分は、不飽和結合を含有してもよい。例えば、炭素含有部分は、芳香族性(例えば、ベンジルオキシル基または1−2−フェニルエトキシル基)を有することができる。
「炭素環」という用語は、炭素原子および水素原子の環状基を指す。この用語は、芳香族環と非芳香族環の両方を含む。炭素環の非限定的な例として、シクロプロピル、シクロブチル、およびフェニルが挙げられる。本明細書で使用するとき、「複素環」は、少なくとも1個のその他の非炭素原子を環の一部として含有する炭素原子および水素原子の環状基を指す。複素環は、芳香族性(すなわち、ヘテロアリール)または非芳香族性を保有してもよい。本発明に係る炭素環および複素環を、特に明記しない限り、典型的にはハロゲン基、アルキル基、またはアルコキシ基で置換してもよい。「非芳香族性」という用語は、芳香族性のない不飽和環系だけでなく、部分的にもしくは完全に飽和した炭素環系または複素環系も含む。「不飽和の」または「部分的に飽和した」という用語は、全体的な構造が少なくとも1つの多重結合(例えば、C=C結合またはC=N結合)を含有するように、二価以上の結合を共有する原子の基を指す。「部分的に飽和した」化学基の例として、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルケニル基、およびシクロアルキニル基(例えば、ビニルまたはシクロヘキセニル)が挙げられる。「完全に飽和した」という用語は、単結合で接続した原子の基を指し、アルキルおよびシクロアルキル(例えば、メチルまたはシクロヘキシル)を含む。本明細書で使用するとき、「アルケニル」とは、少なくとも1つの二重結合を含み、好ましくは2〜6個の炭素原子を含有する炭素鎖を指す総称である。炭素鎖は、直鎖状または分岐状であってもよく、文脈上特に明記しない限り、ハロゲンまたはヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、もしくは置換アミノなどのその他の置換基で置換されていてもよい。
本発明によって企図されるヘテロアリール基には、S、N、またはOより選択されるヘテロ原子を有する通常最大12個の環員を含有する単環式構造または二環式構造が含まれる。二環式部分は、融合環(通常5〜6個の員環)から形成され、典型的には最大4個のヘテロ原子を含有する。5員の単環式ヘテロアリール基の非限定的な例として、イミダゾール、ピロール、フラン、チオフェン、オキサゾール、およびピラゾールが挙げられる。6員の単環式ヘテロアリール基の非限定的な例として、ピリジン、ピリミジン、およびピラジンが挙げられる。さらに、二環式ヘテロアリールの非限定的な例として、インドール、キノリン、およびベンゾチアゾールが挙げられる。
非芳香族炭素環には、置換もしくは非置換のシクロアルキル系またはシクロアルケニル系が含まれ、ここで、シクロアルキルは完全飽和環を指し、シクロアルケニルは少なくとも1つの二重結合を含有する環を指す。最も典型的には、これらは、最大6個の環員を含有する単環基である。炭素環は、本明細書に定義されたような少なくとも1個の「置換基」で置換することができる。
「置換基」という用語は、炭素原子の原子価を満たす際に1つ以上の水素の代わりをすることができる任意の化学部分を指す。本発明によって企図される置換基の非限定的な例として、直線状または分岐状のアルキル、直線状または分岐状のアルケニル、直線状または分岐状のアルキニル、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、アルキルメルカプト、ニトロ、シアノ、炭素環、複素環、ベンジル、トリフルオロメチルが挙げられる。さらに、本発明に係る「置換基」には、−COOH、−COORx、−CORx、 −SO2Rx、−CONH2、−CONHRx、−CONHRxRy、−NH2、−NHRx、−NHRxRy、−CH=NNH2、−OCONH2、−OCONHRx、−OCONHRxRy(RxとRyは独立してヒドロカルビルである。)が挙げられる。
2個の置換基がある場合、1個は炭素環または複素環中の2個の近接炭素原子のそれぞれの上にあり、ヘテロアリール環、非芳香族炭素原子環、または非芳香族複素環を形成するように2個の置換基自体が結合していてもよい。あるいは、2個の置換基が互いに関して1,3−位にある、いくつかの実施形態において、炭素環または非芳香族複素環を形成するように置換基が結合することも可能である。そのような環の内部のヘテロ原子は、通常、O、N、およびSより選択される。このように形成される環は、典型的には、最大6個の員および最大3個のヘテロ原子を有する。そのような環のいくつかの代表例を以下に示す。
Figure 2010529140
本発明には、本明細書に記載された全ての化合物だけでなく、それらの塩も含まれる。「塩」という用語は、塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム)または酸の添加によって得られるこれらの化合物のイオン形態を指す。酸を用いる場合、酸は有機酸(例えば、クエン酸もしくは酢酸)であってもよくまたは無機酸(例えば、塩酸もしくは硫酸)であってよい。
一部の化合物はキラル中心を有するので、各々の中心にRまたはS立体化学を持つ数個のジアステレオ異性体を有することが可能である。本発明は、全てのあり得るジアステレオ異性体およびそれらの混合物を含む。
本発明の1つの態様は、CDK7などのサイクリン依存性キナーゼとして知られる酵素の特異的阻害剤である、式(I):
Figure 2010529140
(Rは1から6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルを表す。)の化合物(またはそれから誘導される塩、エナンチオマー、N−酸化物、水和物、もしくは溶媒和物)を提供し、式中、Rは、本明細書に定義されたような少なくとも1個の「置換基」で置換されていてもよい。特定の実施形態において、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、またはシクロブチルである。また、Rは、不飽和結合を持つ直線状、分岐状、または環状の基であってもよく、その非限定的な例として、ビニル、アリル、およびシクロペンテニルが挙げられる。本発明は、1つ以上のキラル中心を有する化合物のステレオ異性体(例えば、(R)または(S)−イソブチル)も企図する。1つの特に好ましい実施形態において、Rはイソプロピルである。
R1は、ヒドロキシル、ヒドロカルビル、アルコキシル、水素、ハロゲン、−NRmRn、またはSO2NRmRn(RmとRnは独立して、最大6個の炭素を有する置換されていてもよいヒドロカルビル基である。)を表す。R1がアルコキシルである場合、R1はC1−C6アルコキシル、好ましくはC1−C4アルコキシル、さらにより好ましくはC1−C2アルコキシル、および最も好ましくはメトキシルであってよい。R1がハロゲンである場合、R1は好ましくは塩素またはフッ素である。ある特に好ましい実施形態において、R1は、水素、ヒドロキシル、またはフッ素である。R1がヒドロカルビルである場合、R1は好ましくは、任意でキラル中心を有しかつ任意で本明細書で定義されたような1つ以上の付着置換基を有する、完全に飽和したC1−C6 直鎖または分岐鎖のヒドロカルビルである。特定の好ましい実施形態において、R1は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、またはn−ヘキシルであり、任意の置換基が、水素、ヒドロキシル、およびアルコキシルからなる群より選択される。特定の好ましい実施形態において、置換基の数は、3個以下に限定される。試薬が市販されているか、および立体効果などの実際的な問題により、いくつかの実施形態がその他の実施形態よりも望ましくなる可能性はあるが、置換基の数は、原則として特に限定されるわけではない。例えば、置換基がハロゲンである場合、置換基の数は最大3個であり得るのに対し、置換基がヒドロキシルまたはアルコキシルである場合、典型的には1個の置換基しかない。置換基は、ヒドロカルビル基中の1個または数個の炭素原子と結合していてもよい。
R2は、水素、−SO2NRgRh、−OSO2Ri、ハロゲン、アルカニル、またはアルコキシル(Rg、RhおよびRiは、独立して、最大6個の炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビル基である。)を表す。R2がアルカニルまたはアルコキシルである場合、R2は1〜10個の炭素原子を含有してもよいが、特定の好ましい実施形態において、それはC1−C6アルカニルまたはC1−C6アルコキシルのいずれかである。その他の好ましい実施形態において、R2は、C1−C3アルコキシルであるが、より好ましくはメトキシルである。R2がハロゲンである場合、R2は好ましくはフッ素、塩素、または臭素である。1つの特に好ましい実施形態において、R2は水素である。
R3は、水素、−SO2NH2、ハロゲン、または下記の構造:
Figure 2010529140
(aは0または1であることができる。)を有する化学部分を表す。R3がハロゲンである場合、R3は好ましくはフッ素、塩素、または臭素である。さらに、R3が−(A)a−Alk1 であり、aが1である場合、Aは連結基であり、その非限定的な例として、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−C=O−、−CONR6−、およびNR6が挙げられる。Aが−NR6−である場合、R6は、ハロゲンまたは直線状もしくは分岐状であってよいが、好ましくは1〜3個の炭素原子を含有する、完全に飽和したC1−C5アルカニル鎖のいずれかである。1つの実施形態において、R6はメチルである。Alk1は、1から6個の炭素原子を含有する置換されていてもよい二価ヒドロカルビル鎖であってよい。Alk1のヒドロカルビル鎖は、任意で1つ以上の不飽和結合を含有してもよい。また、Alk1は、芳香族性または非芳香族性を持つ炭素環基であってよい。これらの炭素環基は、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシル、または好ましくは最大3個の炭素原子を有するアルキル鎖によって置換することができる。Alk1のある非限定的な例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ヘキシル、シクロペンチル、およびフェニルが挙げられる。Alk1が2個の置換基によって置換される場合、それらは5員または6員の複素環を形成するように結合していてもよい。そのような場合、ヘテロ原子は、通常、O、N、Sからなる群より選択される。複素環は、2個のヘテロ原子(例えば、1,4−ジオキサン)を含有してもよい。aが0である場合、Alk1はフェニル環に直接接続している。特に好ましい実施形態において、R3は、塩素、臭素、およびフッ素より選択されるハロゲン、最も好ましくはフッ素である。
R4は、水素、ハロゲン、アルコキシル、ヒドロキシル、または直線状、分岐状、または環状であり得る、置換されていてもよいC1−C6ヒドロカルビル基を表す。ヒドロカルビル基は、完全に飽和していてもよく、または1つ以上の二重結合もしくは三重結合を有していてもよい。R4がハロゲンである場合、R4は好ましくはフッ素、塩素、または臭素である。R4がアルコキシルである場合、アルコキシルは、C1−C6アルコキシルであることができるが、好ましくはC1−C3アルコキシルであり、最も好ましくはメトキシルである。さらに、アルコキシ基は任意で、(例えば、メトキシメトキシルなどの種を形成するように)ハロゲン、ヒドロキシル、またはアルコキシ部分によって置換されることができる。1つの特に好ましい実施形態において、R4は水素を表す。
R5は、水素、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシル、または炭素原子の直鎖、分岐鎖、もしくは環状鎖であり得る、C1−C8ヒドロカルビルを表す。C1−C8ヒドロカルビルは、本明細書に定義されたような「置換基」で置換されていてもよい。R5がハロゲンである場合、R5は5つの公知のハロゲンのいずれかであってよいが、好ましくはフッ素、塩素、または臭素である。R5がアルコキシルである場合、アルコキシルは 、6個以下の炭素原子を含有してよいが、特定の好ましい実施形態において、まさにメトキシルである。1つの特に好ましい実施形態において、R5は水素を表す。
Xは、水素、ハロゲン、C1−C4ヒドロカルビル基、または構造−Alk2−Zを有する化学部分を表す。Xがハロゲンである場合、Xは好ましくはフッ素、塩素、または臭素、最も好ましくはフッ素である。XがC1−C4ヒドロカルビルである場合、Xは、例えば、表1に掲載されたヒドロカルビル基のいずれかであってよい。
Figure 2010529140
特定の好ましい実施形態において、Xは水素であり、対応する化合物は、式(IA):
Figure 2010529140
によって表される。Xが、構造−Alk2−Zを有する化学部分である場合、対応する化合物は、式(IB):
Figure 2010529140
によって表される。ここで、Alk2は、1から6個の炭素原子、好ましくは4個以下の炭素原子、および最も好ましくは2個以下の炭素原子(例えば、−CH2−)を含有する、置換されていてもよい二価のアルカニル鎖、アルケニル鎖、またはアルキニル鎖である。特定の実施形態において、Alk2は、好ましくは2個以上の二重結合または三重結合を含有しない。Alk2は、直線状または分岐状であることができ、本明細書に定義されたような「置換基」によって任意で置換することができる。Zは、−OH、−OR7、−SH、−SR7、−CN、−NH2、−NHR7(R7はC1−C6ヒドロカルビルまたはハロゲンもしくはアルコキシによって置換されていてもよい複素環基である。)を表す。R7は、飽和もしくは不飽和の炭素鎖、アリール、ヘテロアリール、芳香族性のない炭素環、または芳香族性のない複素環であることもできる。本発明によって企図されるR7基の非限定的な例として、メチル、エチル、イソ−プロピル、シクロヘキシル、フェニル、ピロリジニル、およびピペリジニルが挙げられる。さらに、R7ヒドロカルビルは、本明細書に定義されたような「置換基」で置換されていてもよい。
Yは、構造−Alk3−(Q)a−Alk4−B(aは0または1である。)を有する原子の基を表す。ここで、Alk3は、任意で二重結合および/または三重結合を含有し得るC2〜C7ヒドロカルビル鎖を表す。例えば、特定の実施形態において、Alk3は、本明細書に記載されたような「置換基」で置換されていてもよい直線状または分岐状の飽和鎖である。直鎖アルキル基の非限定的な例として、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、n−ペンチル、およびn−ヘキシルが挙げられる。さらに、分枝状アルキル基の非限定的な例として、イソプロピル、イソブチル、tert−ブチル、および2,2−ジメチルプロピルが挙げられる。その他の実施形態において、Alk3は、最大3個の(二重結合または三重結合であり得る。)不飽和結合、好ましくは2個の不飽和結合、および最も好ましくは1個の不飽和結合を持つ直鎖または分岐鎖である。二重結合の存在によって、Z構造およびE構造を有する幾何異性体が生じる。本発明には、全てのそのような幾何異性体およびその混合物が含まれる。不飽和結合を有するAlk3の非限定的な例として、−CH=CH−、−CH2CH=CH−、−C≡C−、−CH2C≡C−CH2−、−CH2C≡C−、−CH2C(CH3)=CH−、−CH=CHCH=CH−、および−C≡CCH2−が挙げられる。
一般に、Alk3は、飽和であれ不飽和であれ、本明細書に定義されたような少なくとも1個の「置換基」によって置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、Alk3 C2〜C7ヒドロカルビル鎖は、ハロゲン、ヒドロキシ、C1−C4アルコキシ、アミノ、ヒドロカルビルアミノ、ヒドロカルビル、または複素環基より選択される1つ以上の置換基で置換される。アルコキシ、ヒドロカルビル、および複素環置換基は、典型的にはハロゲン、ヒドロキシ、またはC1−C4アルコキシ基によってさらに置換することができる。
1つの好ましい実施形態において、Alk3上の複素環置換基は、ヘテロアリールである。ヘテロアリールには、3から7個の環員および最大3個のヘテロ原子を有する単環式環ならびに1個の環に最大2個のヘテロ原子を有する二環式環が含まれる。ヘテロ原子は、好ましくはO、S、Nより選択される。本発明によって企図されるヘテロアリール基の非限定的な例として、フラニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チエニル、キノリニル、ピリジル、インドリル、およびピロリルが挙げられる。
別の好ましい実施形態において、Alk3上の複素環置換基は、芳香族性のない単環基または二環基である。そのような基の非限定的な例として、モルフォリノ、ピペラジノ、チオモルフォリノ、ピロリジノ、およびピペリジノが挙げられる。
Alk3上のヒドロカルビル置換基は、最大12個の炭素長さからなる炭素環基または非環式基であることができる。芳香族性を持つ炭素環基の非限定的な例として、フェニルおよびナフチルが挙げられる。さらに、非芳香族炭素環系の非限定的な例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルが挙げられる。さらに、非芳香族炭素環は、部分的に不飽和であることができる(例えば、2−シクロヘキセニル)。
Yにおいて、Qで示される化学部分は、ヒドロカルビルAlk3とAlk4との間のリンカーである。好適な化学リンカーの非限定的な例として、−O−、−S−、−NH−、−NR−、−S(O2)−、−C(=O)−、および−S(O)−(−NR−中のRは、ヒドロカルビル、シクロアルキル、または複素環であってもよく、そのどれもが置換されていてもよい。)が挙げられる。特定の好ましい実施形態において、Rは、少なくとも1個のハロゲンもしくはアルコキシル基によって置換されていてもよいC1−C6ヒドロカルビルまたは複素環基である。
Yにおいて、Alk4は、C1−C6アルカニル鎖、より好ましくはC1−C4アルカニル鎖、および最も好ましくは−CH2−基である。
いくつかの実施形態において、Yに関する式(すなわち、−Alk3−(Q)a−Alk4−B)中の「a」という下付き記号は、0に等しい。この場合、Alk3はAlk4と直接接続し、対応する化合物は、式(IC):
Figure 2010529140
によって与えられる一般式を有する。
Yにおいて、Bで示される化学部分は、ヒドロキシル基、アルコキシル基、ハロゲン基、アルキルチオ基、アルキルメルカプト基、ニトロ基、シアノ基、炭素環基、複素環基、ベンジル基、またはトリフルオロメチル基であることができる。Bが炭素環基または複素環基である場合、Bは、ハロゲン基、ヒドロキシル基、またはアルコキシル基からなる群より選択される1つ以上の置換基によって任意で置換することができる。さらに、本発明で企図される炭素環基の非限定的な例として、1個の環に最大7個の炭素原子を有する芳香族環および非芳香族環が挙げられる。この基は、単環式(例えば、シクロプロピル、フェニル)または二環式(例えば、ナフチル)であることができる。Bが複素環基である場合、複素環基は、芳香族性のないヘテロアリールまたは複素環系であってよい。ヘテロアリールは、環の中に最大3個のヘテロ原子を有する単環式か、または環の両方ともが芳香族でなければならない、各々の環の中に最大2個のヘテロ原子を有する二環式であることができる。単環式ヘテロアリールが、好ましくは、環の中に5員または6員を有するのに対し、二環式ヘテロアリールは、典型的には、6員環と融合した5員環または別の6員環と融合した6員環から形成される。ヘテロ原子は、O、N、Sより選択される。ヘテロアリールの非限定的な例として、ピリジル、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、ピリミジン、フリル、キノリン、イソキノリン、インドールが挙げられる。
さらに、いくつかの実施形態において、Bは、−COOH、CN、NHSO2Rx、−COORx、−CORx、−SO2Rx、−CONH2、−CONHRx、−CONHRxRy、−NH2、−NHRx、−NHRxRy、−CH=NNH2、−OCONH2、−OCONHRx、−OCONHRxRy(RxとRyは独立してヒドロカルビルである。)であることもできる。
下記の実施例で説明する特定の実施形態の参照により本発明を例証するが、これらに限定されるものではない。式(I)、(IA)、(IB)、(IC)、(II)、(III)、およびそれらの亜属の化合物は、当業者に周知の方法論によって調製することができる。特に明記しない限り、このセクションに示す全ての手順を、式(I)、(IA)、(IB)、(IC)、(II)、および(III)に相当する式を有する化合物に適用することができる。下記に、本発明の化合物のいくつかの非限定的な実施例を示す。
実施例で調製した全ての化合物をプロトンおよび炭素の磁気共鳴法によって特徴付け、かつそれらの大部分を質量分光法(化学イオン化)によって特徴付けた。精製は、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって行なった。特に明記しない限り、反応溶媒は、N2下で蒸留することによって、CaH2(トルエン、ジクロロメタン)、K2CO3(メタノール)、または市販で得られる無水物(エタノール)から乾燥させた。反応は、特に明記しない限り、乾燥器で乾燥させたガラス器具中、窒素雰囲気下で行なった。
実施例1
スキーム1に従って、式(I)(R2、R3、R4、およびR5は水素である。)の化合物を調製することができる。
Figure 2010529140
ジクロロ複素環(II)を式(III)のアミンと反応させ、クロロピラゾロ[1,5−a]ピリミジンアミン(IV)を得る。この反応は、第3級アミンまたは同等の有機塩基(例えば、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、またはN"−tert−ブチル−N',N',N,N−テトラメチルグアニジン;D. S. Williamson et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 15, 863−867 (2005)参照)の存在下で、アルコールなどのプロトン性溶媒中で行なうことができる。
式(III)のアミンは、商業的供給源から入手することができ、または当業者に公知の場合には多数の合成法によって調製することができる。
次に、アミン(IV)を保護基PGで保護する。PGの種類は特に限定されず、例えば、カルバメート類(例えば、tert−ブチルカルバメート、ベンジルカルバメート)またはアミド類(例えば、ホルムアミド、アセトアミド、ベンズアミド)より選択することができる。特に好ましい実施形態において、保護基はカルバメートであり、最も好ましくは、tert−ブチルカルバメート(Boc)である。
化合物(V)を合成するための保護反応は、文献に十分に記載され、当業者に公知であるいくつかの方法で行なうことができる。Bocを保護基として選んだ場合、典型的には、この反応をアセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタンなどの非水溶性溶媒中でジ−tert−ブチルジカーボネートを用いて行なうか、または水溶性溶媒中で、任意で混和性もしくは非混和性の補助溶媒と共に行なう。この反応を水酸化ナトリウムまたはトリエチルアミンなどの塩基の存在下で行なうことができる。
化合物(VII)は、塩化物(V)をアミン(VI)とクロスカップリング反応させることによって得られる。このアミノ化反応は、パラジウムの錯体または塩を触媒として用いて、ホスフィン配位子(例えば、BINAP)などのパラジウムの配位子の存在下で行なうことができる。典型的には、この過程は、非プロトン性無水溶媒中、好ましくはトルエン中、ナトリウムtert−ブトキシドなどの適切な塩基の存在下で行なう。通常、この反応混合物を、例えば約100℃の温度まで加熱する。
当業者に周知の標準的な条件下で化合物(VII)の窒素保護基PGの脱保護を行ない、これにより所望の化合物(VIII)が得られる。
式(VI)のアミンは、当業者に周知の合成法に従って合成する。例えば、式(IA)(aは0であり、Alk4は−CH2−である。)で表される化合物のクラスにおいて、式(VIA)のアミンからその最終化合物を得ることができる。
Figure 2010529140
実施例2
Figure 2010529140
工程1
N−ベンジル−5−クロロ−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン
3−イソプロピル−5,7−ジクロロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(500mg、2.17mmol)およびベンジルアミン(0.52mL、4.78mmol)のエタノール溶液(20mL)を還流下で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残留残留物をシリカカラムクロマトグラフィー(メタノール/酢酸エチル)で精製し、所望の生成物を白色固体(630mg、97%)として得た。
融点74〜75℃(CHCl3)。IR(ニート)νmax=1617, 1583, 1455, 1168, 740。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.82 (m, 1H), 7.32 (m, 5H), 7.01 (m, 1H), 5.90 (m, 1H), 4.53 (m, 2H), 3.27 (hep, J=6.9Hz, 1H), 1.32 (d, J=6.9Hz, 6H)。13C (CDCl3, 300MHz)δ150.1, 146.8, 144.1, 141.5, 135.7, 129.0, 128.1, 127.1, 116.9, 84.6, 46.0, 23.4, 23.3。MS m/z (CI) 301 (M+H), 267, 177, 52。HRMS (CI) 計算値: 301.1220 実測値: 301.1230。微量分析 計算値: C 63.89, H 5.70, N 18.63 実測値: C 63.95, H 5.78, N 18.59。
工程2
tert−ブチルベンジル−5−クロロ−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イルカルバメート
アミン(300mg、1mmol)、Boc2O(284mg、1.3mmol)、DMAP(24mg、0.2mmol)、およびTHF(6mL)をフラスコに投入した。この混合物を室温で1.5時間撹拌した。酢酸エチル(10mL)を加え、有機相を水(3×20mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:20)で精製し、生成物を淡黄色固体(385mg、96%)として得た。
融点93〜94℃ (酢酸エチル)。IR(ニート)νmax=2967, 1727, 1612, 1518, 1454, 1154, 699。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ8.03 (s, 1H), 7.25 (m, 5H), 6.49 (s, 1H), 5.04 (s, 2H), 3.31 (hep, J=6.8Hz, 1H), 1.37 (d, J=6.8Hz, 6H)。13C NMR (CDCl3, 300MHz)δ152.6, 147.9, 144.9, 144.0, 142.5, 136.7, 128.5, 127.7, 127.6, 118.2, 106.1, 82.9, 51.3, 27.8, 23.5, 23.3。MS m/z (CI) 401 (M+H), 301, 179, 123, 52。HRMS (CI) 計算値: 401.1744、実測値: 401.1747。微量分析 計算値: C 62.91, H 6.29, N 13.98、実測値: C 62.87, H 6.19, N 13.94。
工程3:tert−ブチルベンジル−3−イソプロピル−5−(イソプロピルアミノ)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イルカルバメート
塩化ヘテロアリール(50mg、0.12mmol)、Pd2dba3(6mg、5mol%)、rac−BINAP(11mg、15mol%)、およびナトリウムtert−ブトキシド(17mg、0.18mmol)をトルエン(0.5mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、イソプロピルアミン(13μL、0.15mmol)を加え、赤色混合物を密封管中、100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、水(10mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。回転式蒸発による濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=10:1)で精製し、生成物を黄色シロップ状物質(39mg、77%)として得た。
IR(ニート)νmax=3361, 2966, 2870, 1719, 1698, 1644, 1580, 1520, 1158。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.74 (s, 1H) 7.26 (m, 5H), 5.66 (s, 1H), 4.93 (s, 2H), 4.52 (m, 1H), 4.03 (m, 1H), 3.11 (hep, J=6.8Hz, 1H), 1.41 (s, 9H), 1.33 (d, J=6.8Hz, 6H), 1.16 1.33 (d, J=6.8Hz, 6H)。13C (CDCl3, 300MHz)δ154.0, 146.3, 141.5, 137.8, 128.4, 127.9, 127.4, 113.1, 97.0, 82.1, 51.3, 43.0, 28.0, 23.8, 23.2, 22.6。MS m/z (CI) 424 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 424.2713、実測値: 424.2706。
工程4
N7−ベンジル−N5,3−ジイソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5,7−ジアミン
カルバメート(39mg、0.09mmol)を、メタノール中の塩化水素(5mL、1.25M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をジクロロメタン(10mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空中で除去し、明黄色固体(29mg、97%)を得た。
IR(ニート)νmax=3263, 2961, 2867, 1634, 1578, 1441, 1220。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.65 (s, 1H), 7.33 (m, 5H), 6.51 (s, 1H), 5.01 (s, 1H), 4.47 (m, 3H), 3.93 (m, 1H), 3.10 (m, 1H), 1.31 (m, 6H), 1.18 (m, 6H)。13C (CDCl3, 300MHz)δ156.0, 146.7, 140.6, 136.9, 128.8, 127.7, 127.1, 112.4, 72.2, 46.1, 43.1, 23.7, 23.3, 22.9。MS m/z (CI) 324 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 324.2188、実測値: 324.2187。
実施例3
Figure 2010529140
工程1
tert−ブチルベンジル−(5−{2−[2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−エトキシ]エチルアミノ}−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)−カルバメート
塩化ヘテロアリール(100mg、0.25mmol)、Pd2dba3(11mg、5mol%)、rac−BINAP(23mg、15mol%)、およびナトリウムtert−ブトキシド(36mg、0.36mmol)をトルエン(0.5mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミン(66mg、0.30mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、水(10mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。回転式蒸発による濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、生成物を黄色シロップ状物質(84mg、58%)として得た。
IR(ニート)νmax=3374, 2955, 2929, 2860, 1721, 1644, 1582, 1524, 1455, 835, 777。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.75 (s, 1H), 7.26 (m, 5H), 5.68 (s, 1H), 5.05〜4.93 (m, 3H), 3.78〜3.53 (m, 9H), 3.13 (hep, J=6.8Hz, 1H), 1.40 (s, 9H), 1.33 (d, J=6.8Hz, 6H), 0.07 (s, 6H)。13C (CDCl3, 300MHz)δ154.4, 153.5, 146.2, 142.6, 141.4, 137.7, 128.4, 127.8, 127.4, 113.3, 97.4, 82.0, 72.4, 69.4, 62.6, 51.3, 41.0, 28.0, 25.9, 23.8, 23.2, 23.1, 18.3。MS m/z (CI) 584 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 584.3632、実測値: 584.3626。
工程2
2−(2−(7−(ベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)エトキシ)エタノール
カルバメート(20mg、0.034mmol)を、メタノール中の塩化水素(5mL、1.25M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をジクロロメタン(10mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空中で除去し、明黄色固体(12mg、96%)を得た。
IR(ニート)νmax=3334, 2955, 2866, 1637, 1578, 1446, 1223, 1063。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.66 (s, 1H), 7.33 (m, 5H), 6.44 (s, 1H), 5.03 (m, 2H), 4.44 (m, 2H), 3.73〜3.58 (m, 9H), 3.11 (hep, J=6.8Hz, 1H), 1.32 (d, J=6.8Hz, 6H)。13C (CDCl3, 300MHz)δ156.5, 146.7, 140.7, 136.8, 128.8, 127.8, 127.2, 112.8, 72.6, 72.2, 69.9, 61.7, 46.1, 41.3, 23.7, 23.3。MS m/z (CI) 370 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 370.2243、実測値: 370.2241。
実施例4
Figure 2010529140
工程1:N−(2−フルオロベンジル)−5−クロロ−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン
3−イソプロピル−5,7−ジクロロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(500mg、2.17mmol)およびオルトフルオロベンジルアミン(0.5mL、4.34mmol)のエタノール溶液(20mL)を還流下で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残留残留物をシリカカラムクロマトグラフィー(メタノール/酢酸エチル)で精製し、所望の生成物を明黄色固体(681mg、98%)として得た。
融点83〜84℃ (CHCl3)。IR(ニート)νmax=1616, 1601, 1491, 1458, 1225, 757. 1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.84 (s, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.11 (m, 2H), 6.86 (m, 1H), 5.95 (s, 1H), 4.61 (m, 2H), 3.27 (hep, J=6.9Hz, 1H), 1.32 (d, J=6.9Hz, 6H)。13C (CDCl3, 300MHz)δ160.7 (J=247.5Hz), 150.1, 146.7, 144.1, 141.6, 130.1 (J=8.3Hz), 129.2, 129.1, 124.6 (J=3.2Hz), 122.9 (J=14.2Hz), 117.0, 115.8 (J=21.2Hz), 84.5, 40.0, 23.5, 23.3。MS m/z (CI) 319 (M+H), 285, 211, 177, 124。HRMS (CI) 計算値: 319.1126 実測値: 319.1123。微量分析 計算値: C 60.28, H 5.06, N 17.58 実測値: C 60.36, H 4.94, N 17.57。
工程2:
tert−ブチル−2−フルオロベンジル−5−クロロ−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イルカルバメート
アミン(644mg、2.02mmol)、Boc2O(573g、2.63mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(49mg、0.40mmol)、およびTHF(12mL)をフラスコに投入した。この混合物を室温で1.5時間撹拌した。酢酸エチル(20mL)を加え、有機相を水(3×20mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。回転式蒸発による濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:20)で精製し、生成物を淡黄色固体(837mg、99%)として得た。
融点120〜121℃ (酢酸エチル)。IR(ニート)νmax=2967, 1728, 1613, 1456, 1155, 877, 758。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ8.02 (s, 1H), 7.28, (m, 2H), 7.03 (m, 2H), 6.57 (s, 1H), 5.12 (s, 2H), 3.31 (hep, J=6.8Hz, 1H), 1.40 (s, 9H), 1.37 (d, J=6.8Hz, 6H)。13C (CDCl3, 300MHz)δ162.3, 159.0, 152.5, 148.0, 145.0, 143.9, 142.5, 130.1, 130.1, 129.7, 129.6, 124.1, 124.1, 123.7, 123.5, 118.2, 115.5, 115.2, 106.2, 83.0, 45.4, 27.8, 23.5, 23.3。MS m/z (CI) 419 (M+H), 363, 319, 303, 211, 126, 109。HRMS (CI) 計算値: 419.1650、実測値: 419.1635。微量分析 計算値: C 60.21, H 5.77, N 13.37、実測値: C 60.37, H 5.68, N 13.30。
工程3:
tert−ブチル{5−[(R)−6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−(tert−ブチルジメチルシリルオキシメチル)−ヘキシルアミノ]−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル}−(2−フルオロベンジル)カルバメート
塩化ヘテロアリール(50mg、0.12mmol)、Pd2dba3(6mg、10mol%)、rac−BINAP(12mg、30mol%)、およびナトリウムtert−ブトキシド(19mg、0.20mmol)をトルエン(0.5mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミン(50mg、0.14mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、水(10mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。回転式蒸発による濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=10:1)で精製し、生成物を黄色シロップ状物質(41mg、46%)として得た。
[α]D(c 1.90、CH2Cl2): +14.0。IR(ニート)νmax = 3371, 2955, 2930, 2858, 1720, 1644, 1518, 1390, 1366, 1160, 837, 757。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.70 (s, 1H), 7.33 (m, 1H), 7.21 (m, 1H), 7.02 (m, 2H), 5.72 (s, 1H), 4.98 (m, 2H), 4.70 (m, 1H), 4.48 (m, 1H), 4.00 (m, 1H), 3.64 (m, 2H), 3.05 (m, 3H), 1.40−1.27 (m, 32H), 0.85 (s, 9H), 0.04 (s, 6H)。13C (CDCl3, 300 MHz)δ155.9, 154.3, 153.4, 146.3, 142.7, 141.4, 130.2, 129.2, 129.1, 124.7, 124.5, 124.0, 124.0, 115.4, 113.1, 97.2, 82.1, 64.1, 52.0, 48.3, 45.7, 40.4, 31.3, 29.9, 28.4, 28.1, 28.0, 26.7, 25.9, 23.8, 23.2, 23.1, 18.3, −5.4。MS m/z (CI) 744 (M+H)。
工程4
tert−ブチル[5−(R)−6−tert−ブトキシカルボニルアミノ−ヒドロキシメチル−ヘプチルアミノ]−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)−(2−フルオロベンジル)カルバメート
シリルエーテル(40mg、0.054mmol)をTHF(5mL)に溶解し、THF中のフッ化テトラブチルアンモニウム(1M、0.07mL、0.065mmol)を室温で加えた。得られた溶液を、TLCで完全転化が示されるまで撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(5mL)を加えることにより、この反応を停止させた。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。回転式蒸発による濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、生成物を明黄色油状物(24mg、71%)として得た。
[α]D (c 1.20, CH2Cl2): +12.8。IR(ニート)νmax=2974, 2932, 2867, 1716, 1698, 1646, 1557, 1520, 1366, 1161, 758。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.74 (s, 1H), 7.36 (m, 1H), 7.25 (m, 1H), 7.03 (m, 2H), 5.91 (m, 1H), 5.13 (m, 3H), 4.64 (m, 1H), 3.95 (m, 1H), 3.76 (m, 1H), 3.61 (m, 1H), 3.09 (m, 3H), 1.43−1.29 (m, 33H)。13C (CDCl3, 300 MHz)δ156.1, 155.2, 153.4, 143.1, 141.5, 130.2, 130.1, 129.3, 124.1, 124.0, 115.4, 115.1, 113.4, 97.4, 83.8, 82.4, 67.3, 54.7, 45.8, 39.9, 31.3, 29.7, 28.4, 28.0, 23.7, 23.2。
工程5
(R)−2−(7−(2−フルオロベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)−7−アミノヘプタノール
カルバメート(23mg、0.037mmol)をMeOH/HCl(5mL、1.25M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をジクロロメタン(10mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄した。有機相を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、溶媒を真空中で除去し、無色固体(14mg、88%)を得た。
[α]D (c 0.70, CH2Cl2): +27.4。IR(ニート)νmax=3287, 2926, 2857, 1638, 1579, 1491, 1445, 1227, 757。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.65 (s, 1H), 7.32 (m, 2H), 7.11 (m, 2H), 6.47 (m, 1H), 5.10 (m, 1H), 4.63 (m, 1H), 4.53 (m, 2H), 3.95 (m, 1H), 3.80 (m, 1H), 3.59 (m, 1H), 3.07 (m, 1H), 2.68 (m, 3H), 1.57〜1.25 (m, 16H)。13C (CDCl3, 300MHz)δ157.0, 146.6, 140.8, 129.7, 129.6, 129.0, 129.0, 124.5, 115.7, 115.4, 113.1, 72.8, 68.4, 55.1, 42.0, 39.7, 39.7, 33.3, 31.9, 26.8, 26.2, 23.6, 23.3。MS m/z (CI) 429 (M+H)。
実施例5〜12
実施例5〜12の化合物を上記の方法に従って調製した。それらの全てをCDK7の阻害剤として試験し、かつCDK2およびCDK9を含むその他のキナーゼに対するそれらの活性について試験した。表2は得られた結果を示しており、これには実施例2、3、および4の化合物が含まれる。
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
実施例13
Figure 2010529140
工程1
トリメチルシリル−1−ヘキセニル−6−(トリフェニル)ヨウ化ホスホニウム
トリメチルシリルアセチレン(7.2mL、51mmol)のTHF溶液(50mL)を−20℃に冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン中20.4mL、51mmol、2.5M)を滴下して加えた。この混合物を30分間撹拌し、1−クロロ−4−ヨードブタン(5mL、41mmol)を加えた。混合物を室温まで加温し、72時間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)中に注入し、水相をジエチルエーテル(5×40mL)で抽出した。有機相を合わせて食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、回転式蒸発によって濃縮した。
この粗生成物およびヨウ化ナトリウム(9.3g、62mmol)を、アセトン(80mL)中の還流下で、生成物に完全転化したことがGC−MSによって示される(所定条件)まで加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、セライトを通して濾過し、真空中で濃縮した。残留残留物をペンタン(100mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液の飽和水溶液(100mL)を加えた。水層をペンタン(3×50mL)で抽出し、有機相を合わせて無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。回転式蒸発による濃縮後、粗生成物を沸点120〜123℃、20mbarでの蒸留によって精製した(2工程を経て10.28g、89%)。
沸点120〜123℃、20mbar。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ3.21 (m, 2H), 2.25 (m, 2H), 1.93 (m, 2H), 1.60 (m, 2H), 0.14 (s, 9H)。13C (CDCl3, 300MHz)δ106.4, 83.7, 32.4, 29.2, 18.8, 6.1, 0.1。MS m/z (CI) 280 (M)。
このヨウ化物(10.16g、36mmol)およびトリフェニルホスフィン(9.5g、36mmol)をトルエン(22mL、0.6mL/mmol)に溶解し、90℃で4日間加熱した。反応混合物を濾過し、その残留固体をヘキサン(3×50mL)で洗浄した。この固体を高真空中で乾燥させると生成物が残り、これを白色固体(19.65g、100%)として得た。
1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.78〜7.62 (m, 15H), 3.67 (m, 2H), 2.23 (m, 2H), 1.76 (m, 4H), −0.06 (s, 9H)。13C (CDCl3, 300MHz)δ135.1, 133.7, 133.6, 130.6, 130.4, 128.2, 118.6, 106.0, 83.4, 28.5, 28.3, 21.3, 19.2, 0.06。MS m/z (FAB+) 415 (M)。HRMS (CI) 計算値: 415.2011、実測値: 415.2004。
工程2
(R)−tert−ブチル−2,2−ジメチル−4−((Z)−7−(トリメチルシリル)ヘプテン−6−イニル)オキサゾリジン−3−カルボキシレート
ホスホニウム塩(4.5g、8.3mmol)を室温でTHF(40mL)に懸濁し、0.5Mのヘキサメチルシラザンカリウムのトルエン溶液(16.4mL、8.2mmol)を加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌し、その後−78℃に冷却し、(S)−tert−ブチル−2,2−ジメチル−4−ホルミルオキサゾリジン−3−カルボキシレート(6.9mmol)のTHF溶液(10mL)を滴下して加えた。冷却槽から取り出し、混合物をさらに2時間撹拌した。この反応をMeOH(3mL)で停止させ、得られた混合物を飽和酒石酸カリウムナトリウム水溶液と水との混合物(1:1、50mL)中に注入した。ジエチルエーテル(2×25mL)で抽出し、乾燥(無水硫酸マグネシウム)させ、真空中で溶媒を蒸発させることにより、無色油状物が得られた。これをシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=9:1)で精製することによって、アルケン(762mg、30%)が無色油状物として得られ、それに付随して脱シリル化されたアルケン(455mg、22%)も得られた。
[α]D (c 1.12, CH2Cl2): + 49.6。IR(ニート)νmax=2978, 2935, 2868, 2174, 1699, 1384, 1250, 1175, 1086, 843, 760。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ5.43 (m, 2H), 4.64 (m, 1H), 4.06 (m, 1H), 3.63 (m, 1H), 2.36〜2.12 (m, 4H), 1.58〜1.42 (m, 18H), 0.14 (s, 9H)。13C (CDCl3, 300MHz)δ151.9, 131.5, 130.4, 129.3, 84.7, 79.6, 69.0, 54.4, 28.5, 26.2, 24.0, 19.1, 0.12。MS m/z (CI) 366 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 366.2464、実測値: 366.2457。
工程3
(R,Z)−2−アミノノン−3−エン−8−イン−1−オール塩酸塩
カルバメート(760mg、2.08mmol)を塩酸(6M、3mL)に溶解し、室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、無色固体(394mg、100%)を得た。
融点96〜97℃ (MeOH)。[α]D (c 1.14, CH2Cl2): −7.5。IR(ニート)νmax=3390, 3286, 3194, 2928, 2915, 1599, 1487, 1051。1H NMR (CD3OD, 300MHz)δ5.82 (m, 1H), 5.42 (m, 1H), 4.15 (m, 1H), 3.69 (m, 1H), 3.53 (m, 1H), 2.34〜2.15 (m, 5H), 1.64 (m, 2H)。13C (CD3OD, 300MHz)δ138.1, 123.8, 70.3, 63.2, 51.9, 29.0, 27.6, 18.4。MS m/z (CI) 154 (M+)。HRMS (CI) 計算値: 154.1232、実測値: 154.1227。
工程4
N−[(Z)−(R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−ノン−3−エン−8−イン−2−イル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
アミノアルコール塩酸塩(511mg、2.69mmol)のジクロロメタン溶液(20mL)に、無水硫酸マグネシウム(0.83mL、5.93mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(2mg)、および塩化tert−ブチルジメチルシリル(446mg、2.96mmol)を加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。水(20mL)を加え、混合物を激しく10分間撹拌した。有機層を分離し、水(20mL)、食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。真空中で蒸発させることにより、分析的に純粋なアミン(607mg、84%)が得られた。
[α]D (c 1.14, CH2Cl2): −24.3。IR(ニート)νmax=3375, 3312, 2951, 2930, 2857, 2118, 1470, 1462, 1254, 1088, 837, 777。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ5.34 (m, 2H), 3.75 (m, 1H), 3.53 (m, 1H), 3.34 (m, 1H), 2.19 (m, 4H), 1.93 (m, 1H), 1.57 (m, 4H), 0.88 (s, 9H), 0.04 (s, 6H)。13C (CDCl3, 300MHz)δ131.7, 130.6, 84.0, 68.6, 67.7, 50.3, 28.3, 26.6, 25.9, 18.3, 17.7, −5.3。MS m/z (CI) 268 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 268.2097、実測値: 268.2088。
アミン(200mg、075mmol)およびトリエチルアミン(0.84mL、6.00mmol)のジクロロメタン溶液(5mL)を−20℃に冷却し、無水トリフルオロ酢酸(0.42mL、2.99mmol)のジクロロメタン溶液(1mL)を滴下して加えた。この反応混合物を一晩かけて室温まで加温した。ジクロロメタン(10mL)で希釈した後、有機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、生成物を明黄色油状物(241mg、88%)として得た。
[α]D +6.4 (c 1.15 CH2Cl2)。IR(ニート)νmax=3313, 2952, 2932, 2859, 2119, 1704, 1551, 1471, 1258, 1205, 1121, 838, 778。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ6.70 (m, 1H), 5.61 (m, 1H), 5.47 (m, 1H), 4.79 (m, 1H), 3.76 (m, 1H), 3.62 (m, 1H), 2.30 (m, 2H), 2.21 (m, 2H), 1.96 (m, 1H), 1.64 (m, 2H), 0.9 (s, 9H), 0.07 (s, 6H)。13C (CDCl3, 300MHz)δ156.0, 133.8, 125.9, 115.9, 83.8, 68.7, 64.6, 48.7, 28.0, 26.7, 25.7, 18.2, 17.8, −5.6。MS m/z (CI) 364 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 364.1920、実測値: 364.1903。
工程5
(N)−[(Z)−(R)−1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−9−(6−フルオロピリジン−3−イル)−ノン−3−エン−8−イン−2−イル]−2,2,2−トリフルオロアセトアミド
アルケン(291mg、0.8mmol)を入れたフラスコに、新たに蒸留したジクロロメタン(1mL)、5−ブロモ−2−フルオロピリミジン(0.25mL、2.4mmol、3当量)、(Ph3P)2PdCl2(11mg、0.016mmol、0.02当量)、CuI(1mg、0.008mmol、0.01当量)、およびEt3N(0.7mL、4.8mmol、6当量)を加えた。得られた溶液を還流下で13時間撹拌し、室温まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止させた。この混合物をジクロロメタンで抽出し、有機層を合わせて乾燥(無水硫酸マグネシウム)させ、真空中で蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル 20/1)による精製から、アミドが黄色油状物(249mg、68%)として得られた。
[α]D +4.4 (c 1.23, CH2Cl2)。IR(ニート)νmax=2952, 2932, 2858, 1706, 1543, 1483, 1255, 1206, 1183, 837, 779。1H NMR (400MHz, CDCl3):δH 0.04 (s, 6H), 0.87 (s, 9H), 1.68 (m, 2H), 2.34 (m, 4H), 3.63 (m, 1H), 3.71 (m, 1H), 4.82 (m, 1H), 5.48 (m, 1H), 5.61 (m, 1H), 6.84 (m, 1H), 6.90 (m, 1H), 7.78 (m, 1H), 8.22 (s, 1H)、13C (100MHz, CDCl3):δC −5.65, 18.13, 18.78, 25.65, 26.92, 28.08, 48.76, 64.61, 76.48, 92.97, 109.12, 114.46, 125.97, 127.64, 133.74, 143.75, 150.22, 156.21, 162.19。MS (CI): m/z 459 (M+H), 486 (M+NH4)。HRMS (CI) 計算値: 459.2095、実測値: 459.2097。
工程6
(R)−(1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ))−9−(6−フルオロピリジン−3−イル)−2−オクチルアミン
ピリジン(235mg、0.51mmol)、パラジウム炭素(65mg、10mol%)、および酢酸エチル(10mL)をフラスコに投入し、パール装置中、水素雰囲気下で13時間激しく撹拌した。この混合物をセライトに通して濾過し、濃縮し、真空中で乾燥させることにより、分析的に純粋な生成物(165mg、70%)が得られた。[α]D +12.7 (c 1.45, CH2Cl2)。IR(ニート)νmax=3306, 3091, 2930, 2858, 1706, 1593, 1558, 1472, 1393, 1253, 1184, 1162, 837, 778。1H NMR (400MHz, CDCl3):δH 0.05 (s, 6H), 0.88 (s, 9H), 1.30 (m, 9H), 1.57 (m, 3H), 2.57 (m, 2H), 3.64 (m, 2H), 3.96 (m, 1H), 6.66 (m, 1H), 6.83 (m, 1H), 7.58 (m, 1H), 7.98 (s, 1H)。13C (100MHz, CDCl3):δC −5.67, 18.15, 25.70, 28.88, 29.18, 30.95, 31.13, 31.93, 51.30, 63.55, 108.95, 115.94, 135.44, 141.03, 146.78, 156.65, 162.23。MS (CI): m/z 465 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 465.2547、実測値: 465.2547。
アミド(165mg、0.35mmol)のエタノール溶液(3mL)に、水素化ホウ素ナトリウム(161mg、4.26mmol、12当量)を注意深く加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した後、さらに1時間加熱還流した。溶媒を蒸発させ、ジクロロメタンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(無水硫酸マグネシウム)させ、回転式蒸発によって濃縮することにより、分析的に純粋なアミン(141mg、100%)が得られた。
[α]D −1.3 (c 1.15, CH2Cl2)。IR(ニート)νmax=3368, 2928, 2855, 1721, 1593, 1483, 1391, 1360, 1251, 1091, 1025, 837, 776。1H NMR (400MHz, CDCl3):δH 0.02 (s, 6H), 0.87 (s, 9H), 1.28 (m, 10H), 1.56 (m, 2H), 2.01 (v br. s, 2H), 2.55 (m, 2H), 2.75 (m, 1H), 3.28 (m, 1H), 3.52 (m, 1H), 6.80 (m, 1H), 7.54 (m, 1H), 7.97 (m, 1H)。13C (100 MHz, CDCl3):δC −5.41, 18.26, 25.71, 25.89, 26.09, 28.95, 29.25, 29.63, 31.16, 31.94, 33.64, 52.87, 68.31, 108.95, 135.46, 140.93, 146.82, 163.33。MS (CI): m/z 369 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 369.2737、実測値: 369.2733。
工程7
tert−ブチルベンジル−{5−[(R)−(1−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ))−9−(6−フルオロピリジン−3−イル)ノニル−2−アミノ]−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル}カルバメート
塩化物(49mg、0.12mmol)、Pd2dba3(5.5mg、5mol%)、rac−BINAP(11mg、15mol%)、およびナトリウムtert−ブトキシド(17mg、0.18mmol、1.5当量)をトルエン(0.5mL)に懸濁した。5分間撹拌した後に、アミン(50mg、0.14mmol、1.1当量)を加え、赤色混合物を100℃で13時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、蒸発させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 10/1)で精製し、生成物を黄色油状物(30.6mg、35%)として得た。
[α]D +8.17 (c 1.53, CH2Cl2)。IR(ニート)νmax=3366, 2928, 2856, 2237, 1720, 1643, 1582, 1518, 1391, 1368, 1250, 1157, 836。1H NMR (400MHz, CDCl3):δH 0.05 (s, 6H), 0.90 (s, 9H), 1.35 (m, 9H), 1.43 (s, 9H), 1.60 (m, 3H), 2.60 (m, 2H), 3.13 (hep, J=2.8 Hz, 1H), 3.68 (m, 2H), 4.95 (m, 2H), 5.70 (m, 1H), 6.86 (m, 1H), 7.29 (m, 7H), 7.60 (m, 1H), 7.76 (s, 1H), 8.02 (s, 1H)。13C (100MHz, CDCl3):δC −5.36, 18.34, 23.13, 23.23, 23.82, 25.93, 26.04, 28.07, 29.02, 29.30, 29.49, 29.73, 31.23, 31.34, 32.00, 51.47, 64.18, 82.21, 108.79, 109.16, 113.12, 127.49, 127.95, 128.48, 135.46, 137.82, 140.95, 141.02, 141.53, 141.65, 146.84, 146.98, 153.61, 154.28, 161.03, 163.38。
工程8
(R)−tert−ブチルベンジル−(5−(9−(6−フルオロピリジン−3−イル)−1−ヒドロキシノナン−2−イルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)カルバメート
カルバメート(30mg、0.04mmol)の乾燥THF溶液(1mL)にフッ化テトラブチルアンモニウム(1M溶液、0.16mL)を加えた。この反応混合物を室温で2時間撹拌した。塩化アンモニウムの飽和溶液を加え、混合物を酢酸エチルで洗浄した。有機画分を合わせて硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空中で濃縮した。この生成物を、50%の酢酸エチルを含有するヘキサンを用いてシリカゲルで精製することにより、生成物を黄色油状物(17mg、69%)として得た。
[α]D +8.5 (c 0.89, CH2Cl2)。IR(ニート)νmax=3355, 2927, 2855, 1717, 1645, 1519, 1484, 1392, 1368, 1248, 1157, 855. 1H NMR (400MHz, CDCl3):δH 1.33 (d, J=6.8Hz, 6H), 1.35 (m, 9H), 1.43 (s, 9H), 1.58 (m, 3H), 2.60 (m, 2H), 3.17 (hep, J=2.8Hz, 1H), 3.63 (m, 1H), 3.81 (m, 1H), 3.96 (m, 1H), 4.96 (m, 2H), 5.79 (s, 1H), 6.86 (m, 1H), 7.28 (m, 5H), 7.58 (m, 1H), 7.77 (s, 1H), 8.02 (s, 1H)。13C (100MHz, CDCl3):δC −20.18, 22.71, 23.20, 23.65, 26.18, 28.94, 29.20, 29.39, 29.72, 31.16, 31.58, 31.96, 51.66, 54.94, 67.17, 82.53, 108.82, 109.19, 113.49, 127.57, 127.81, 128.55, 135.43, 137.60, 140.97, 143.57, 146.83, 146.97, 153.48, 155.08, 163.40。MS (CI): m/z 619 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 619.3772、実測値: 619.3753。
実施例14
CDK7/CycH/MAT1三量体複合体:キナーゼアッセイIC50
CDK7活性のインビトロ阻害を、150ngの精製した組換えCDK7複合体(CDK7、サイクリンH、MAT1;Proqinase GmbH, Germanyから購入)を化合物と下記の手順に従って温置することによって達成した。
1. 10μlのCDK7アッセイ緩衝液(150mM Hepes−NaOH (pH7.5)に、3mM DTT、7.5mM MgCl2、7.5 MnCl2、7.5μMオルトバナジウム酸ナトリウム、125μg/ml PEG20,000を加えたもの)に、1反応(500μM)当たり2.5μlの500μM CDK7/9tideペプチド(配列:YSPTSPSYSPTSPS)、および150ng CDK7複合体を添加した。
2. 1000μM、100μM、10μM、1μM、および0.1μMの濃度で調製された試験化合物を調製した。ddH2Oに40分の1に希釈し、1μlの試験化合物またはDMSO(対照)を添加した。
3. 30℃で30分間、水槽中で温置した。
4. 最終濃度2μM ATPになるように、1反応当たり10μlのATP(0.5μM)を添加した。
5. ddH2Oで全容量25μlとした。
6. 30℃で20分間、水槽中で温置した。
7. PKLightキナーゼアッセイ(Cambrex, UK)を用いて、各反応に10μlの停止反応物を添加し、完全に混合した。室温で10分間温置した。
8. 1反応当たり20μlルシフェラーゼ反応混合物(Cambrex, UK)を添加し、室温で10分間さらに温置し、製造元の方法に従ってルシフェラーゼ活性を決定した。キナーゼ反応物を96ウェルマイクロプレートに添加し、Packard TopCount NXT(商標)発光カウンター(TopCount 9904)を用いてルシフェラーゼ活性を決定した。読込測定が0.1読込時間となるようにルミノメーターをプログラムし、光の放出は560nmで検出できた。
9. キナーゼ阻害アッセイは全て、3通りで行なった。生物発光シグナルはキナーゼ活性と反比例するので、値を全て、酵素を含まない対照から差し引いた。その後、これらの値を、100%の活性に対する参照として酵素対照を用いてプロットし、全てのその他の値と比較した。キナーゼ活性が、溶媒(DMSO)の存在下で得られる活性の50%である阻害剤濃度として、IC50を決定した。
CDK7について上記したように、CDK2の阻害を、50ng CDK2/サイクリンA複合体(Proqinase GmbH, Germany)を用いて評価した。CDK7について上記したように、CDK9の阻害を、100ng CDK9/サイクリンT複合体(Proqinase GmbH, Germany)を用いて評価した。
Figure 2010529140
Figure 2010529140
図1(a)は、100nMの化合物によるキナーゼ阻害を示す。図1(b)は、表3に掲載された化合物を比較したキナーゼ阻害アッセイの結果を示す。
実施例15
タンパク質キナーゼ活性の阻害のためのインビトロアッセイ
本発明に係る様々な化合物をアッセイ研究用に調製した。表4は、このアッセイ研究に用いられた化合物の構造を提供する。
本実施例のアッセイは、DMSOに溶解した0、1、10、100、または1000nMの各化合物の存在下で、基質ペプチドを[γ−32P]−ATPと温置した後、基質ペプチドへの32Pの取込みを測定することによって、キナーゼ活性を決定した。精製された組換えCAKをProqinase GmbH (Germany)から購入し、1アッセイにつき150ngを用いた。精製された組換えCDK2、CDK4、およびCDK9をNew England Biolabs (UK)社から購入し、1アッセイにつき200ngを用いた。CDK2、CDK9、およびCAKをアッセイするのに用いられる基質ペプチドは、YSPTSPSYSPTSPSYSPTSPSKKKKという配列を有しており、Advanced Biotechnology Centre, Imperial College London, UKによって合成された。CDK4アッセイ用の基質ペプチドは、New England Biolabs (UK)社から購入し、網膜芽腫(Rb)タンパク質のセリン795周辺の配列を含んでいた。10μlの[γ−32P]−ATP(3000 Ci/mmol; Amersham/GE Healthcare, UK)を90μlのマグネシウム/ATPカクテル(75mM MgCl2および500μMコールドATPを含有する20mM MOPS(pH 7.2)、25mM β−グリセロールリン酸、5mM EGTA、1mMオルトバナジウム酸ナトリウム、1mM DTT)で希釈することによって、1 Ci/ml [γ−32P]−ATPを調製した。
5μlの5×反応緩衝液(300mM Hepes(pH 7.5)、15mM MgCl2、15mM MnCl2、15μMオルトバナジウム酸ナトリウム、6mM DTT、12.5μg/50μl PEG20,000)、2.5μlの500μM基質ペプチド、1.5μlキナーゼ、および希釈した化合物(またはDMSO)を、再蒸留脱イオンH2Oと共に最終容量15μlまで添加することによって、キナーゼアッセイを行なった。30℃で10分間の温置の後、10μlの1 Ci/ml [γ−32P]−ATPを添加し、反応物を30℃で80分間温置した。45μlの氷冷した10%トリクロロ酢酸(TCA)を反応物に添加し、チューブを撹拌し、10,000rpmで2分間、遠心分離した。35μlをp81セスロース紙にスポットし、乾燥させ、0.75%リン酸で3回洗浄し、その後アセトンで1回洗浄した。5mlシンチレーション液を添加した後、シンチレーションカウンターを用いて放射能を測定した。異なる濃度の各々の例の存在下でのキナーゼ活性をプロットし、50%のキナーゼ活性の阻害を表4のIC50として表す。
成長アッセイ:細胞株(MCF−7およびMDA−MB−231;ATCC, USAから購入)を、10%胎仔ウシ血清(FCS)を補充したダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中で日常的に継代し、5%CO2を含有する37℃インキュベーター中で維持した。成長アッセイのために、6000細胞を、10%FCSを含有するDMEM中に入れて、96ウェルプレートの各ウェルに播種した。DMSO中に調製した化合物を0.4〜100μMの範囲の濃度で培地に添加した。細胞をさらに72時間温置し、72時間後の時点で100μl/ウェルの氷冷した40%TCAを添加することによって細胞を固定した。プレートを1時間放置し、水の中で洗浄し、1%酢酸中に調製した100μlの0.4%(w/v)スルホローダミン(SRB; Sigma−Aldrich, UK)を添加した。プレートを1%酢酸中で洗浄して余分なSRB試薬を除去し、風乾させ、100μlの10mM Tris塩基を添加することによって結合した色素を溶解した。プレートリーダーを用いて、プレートを492nmで読み取った。492nmにおける光学密度(OD)をプロットし、成長の50%阻害が観察される化合物の濃度を決定した。表4は、MCF−7細胞株についての結果を示す。
Figure 2010529140
Figure 2010529140
実施例16
BS−181によるRNAポリメラーゼIIのリン酸化の阻害
本実施例は、BS−181と表される化合物(表3参照)が、RNAポリメラーゼIIのリン酸化を阻害することができるということを示す。細胞を採取する前に4時間、図2に示した濃度のBS−181またはロスコビチンでMCF−7乳癌細胞を処置した。図2は、RNAポリメラーゼII(Pol II)、C末端ドメイン中の2番目のセリンでリン酸化されたPolII(P−Ser−2)、または5番目のセリンでリン酸化されたPolII(P−Ser−5)についてのイムノブロットを示す。β−アクチンについてのイムノブロットを、タンパク質含有量についてのローディング対照として用いた。2番目および5番目のセリンのリン酸化が50%阻害されたロスコビチンおよびBS−181の濃度(IC50)も図2に示す。
実施例17
BS−181によるヌードマウスにおけるMCF−7腫瘍成長の阻害
本実施例は、BS−181がヌードマウスにおけるMCF−7腫瘍成長を阻害することができることを例証する。以下のプロトコルをこれらのマウス異種移植実験で用いた。メスの、7週齢の、nu/nu−BALB/c無胸腺ヌードマウスをHarlan Olac社から購入した。隔離されたベンチレーター式ケージ(IVC)の中で12時間の明暗周期で動物を飼育した。動物は、随時、滅菌水および滅菌された齧歯動物用の餌を与えられた。全ての手順は、CBS、Imperial College London Ethics Committeeによって承認され、これらの特定の研究に対するGovernment Home Officeのプロジェクトライセンスに含まれた。動物に細胞を接種する前に、0.72mgの17βエストラジオール60日放出ペレットを皮下に埋め込んだ(Innovative Research of America, USA)。挿入のために、動物に麻酔をかけ、無菌条件下で動物の脇腹に切開を施し、ペレットを埋め込んだ。創傷部をステンレス製の非常に硬い縫合糸で閉じた。MCF−7細胞(5×106細胞)を、0.1ml以下の容量で動物の脇腹に皮下注射した。腫瘍測定を1週間に2回行ない、公式1/2 [長さ(mm)]×[幅(mm)]2を用いて体積を計算した。動物を無作為抽出し、腫瘍が100〜200mm3の体積に達した時に、動物を13匹ずつの様々な処置群に入れ、試験薬物またはビヒクル対照による処置を開始した。動物を、1日2回、腹腔内注射で、合計14日間、化合物で処置した。10%DMSO、50mM HCl、5%Tween 20、および85%生理食塩水のビヒクル中に化合物を調製した。注射容量が0.2mlを超えないように、正確な体重を目安にして化合物を投与した。処置期間(14日)の最後に、マウスを屠殺した。14日間の処置期間を通じて、動物重量は毎日、腫瘍体積は48時間毎に決定した。
図3aは、1日目の腫瘍体積と比べた、異なる用量での、14日にわたるBS−181注射の間の腫瘍体積の増加を示す。対照曲線は、溶媒のみで行なった注射を指す。図3bは、同じ14日にわたるBS−181注射の間の対応する動物重量の変化を示す。これらのデータから、腫瘍体積は、BS−181の投薬量の増加に伴ってよりゆっくりと増加することが明らかであり、BS−181がMCF−7腫瘍の成長を阻害することができるということを示している。さらに、対応する動物重量は、14日にわたるBS−181注射の間ずっとほぼ一定であった。
実施例18
BS−181の特異性についてのキナーゼスクリーニング
本実施例では、酵素活性について組換えキナーゼを2通りで検査した。表5は、10μMのBS−181を添加した後の平均残存活性を(最初の活性のパーセンテージとして)示す。右側の欄の値は標準偏差を表す。これらの実験から、最大限の阻害を示す3つのキナーゼが、CDK2、CK1、およびDYRK1Aであることが明らかにされた。BS−181に関するこれら3つのキナーゼのIC50値は、それぞれ750nM、7.4μM、および2.3μMであることが明らかにされた。
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
以下は、表5で報告されたキナーゼスクリーニングに用いられたプロトコルである。通常、全てのアッセイに同じ手順を用いた。総アッセイ容量は25.5マイクロリットルであったので、何か他に添加する前に、51×アッセイ濃度の0.5マイクロリットルの阻害剤をプレートに添加した。IC50解析のために、3.3倍(half log)希釈(この場合もやはり全て51×)を作製し、何か他に添加する前に、0.5マイクロリットルをプレートに添加した。
基本的な手順は、DMSO中の0.5マイクロリットルの阻害剤/対照をプレートに添加することであった。15マイクロリットルの酵素/基質/緩衝液混合物を添加し、5分間温置した。関連濃度の10マイクロリットルのMgATPを添加し、30分間温置した。5マイクロリットルの3%オルトリン酸を添加することによって、アッセイを停止させた。アッセイ物をp81フィルタープレートに移し、30秒/ウェルのシンチレーションカウンターで読み取った。このアッセイ手順は、代わりに2工程アッセイを含有するMKK1、および脂質小胞の添加を必要とするPKCαについては採用されなかったということに留意されたい。
アッセイの方法論
MKK1アッセイ:これは、不活性MAPK(0.06mg/ml)を、25mM Tris、0.1mM EGTA、0.01% Brij35、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM ATP を含有する25.5μl中で、(25mM Tris、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、0.01% Brij35、1mg/ml BSAに希釈した)MKK1によって活性化する2工程アッセイであった。室温で30分間温置した後、第1の反応物からの5μlをピペットで取って、25mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1mM Na3VO4、0.66mg/mlミエリン塩基性タンパク質(MBP)、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)(最終濃度)を含有する20μlの第2の反応混合物に入れ、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
MAPK2/ERK2アッセイ:MAPK/ERK2(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1mM Na3VO4、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、25mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)中の25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
JNK1a1/SAPK1cアッセイ:JNK1a1/SAPK1c(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、ATF2(3μM)、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)中の25.5μlの最終容量でATF2(活性化転写因子)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
SAPK 2a/p38アッセイ:SAPK 2a/p38(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1mM Na3VO4、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、25mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
SAPK 2b/p38β2アッセイ:SAPK 2b/p38β2(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1mM Na3VO4、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、25mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
SAPK 3/p38gアッセイ:SAPK 3/p38g(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1mM Na3VO4、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、25mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
SAPK 4/p38dアッセイ:SAPK 4/p38d(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1mM Na3VO4、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、25mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
MAPKAP−K1aアッセイ:MAPKAP−K1a(20mM MOPS(pH7.5)、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Na−b−グリセロリン酸pH7.5、0.5mM EDTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でKKLNRTLSVAに対してアッセイし、40分間室温で温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
MAPKAP−K2アッセイ:MAPKAP−K2(20mM MOPS(pH7.5)、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Na−b−グリセロリン酸pH7.5、0.5mM EDTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5lの最終容量でKKLNRTLSVAに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
MSK1アッセイ:MSK1(20mM MOPS(pH7.5)、1mM EDTA、0.01% Brij35、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、8mM MOPS(pH7.0、0.2mM EDTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で修飾クロスタイド(Crosstide)ペプチドGRPRTSSFAEGKKに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
PRAKアッセイ:PRAK(50mM Na−b−グリセロリン酸(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Na−b−グリセロリン酸(pH7.5)、0.1mM EGTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でKKLNRTLSVAに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
PKAアッセイ:PKA(20mM MOPS(pH7.5)、1mM EDTA、0.01% Brij35、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、8mM MOPS(pH7.5)、0.2mM EDTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でケンプチド(Kemptide)(LRRASLG)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
PKCaアッセイ:PKCa(20mM Hepes(pH7.4)、0.03% Triton X−100で5〜20mUに希釈)を、PtdSerineおよびDAG(0.1mg/mlおよび10μg/ml)ならびに0.1mM CaCl2の存在下でヒストンH1に対してアッセイした。20mM Hepes(pH7.4)、0.03% Triton X−100、0.1mg/mlヒストンH1、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM[33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でアッセイを行ない、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
PtdSer/DAG調製:PtdSerストックは、MeOH/クロロホルム(1:2)中に10 mg/mlであった。所要量を乾燥して減らし、適当な容量の10mM Hepes(pH7.4)に再懸濁し、撹拌し、軽く超音波処理した(10〜15秒おきに10〜15秒を2回)。DAGストックは、MeOH/クロロホルム(1:2)中に10 mg/mlであった。所要量を乾燥して減らし、超音波処理したPtdSer溶液を添加し、撹拌し、超音波処理した。
PDK1アッセイ:PDK1(50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、100μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でPDKtide(KTFCGTPEYLAPEVRREPRILSEEEQ−EMFRDFDYIADWC)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
ΔPH−PKBa−S473Dアッセイ:ΔPH−PKBa−S473D(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で修飾クロスタイドペプチドGRPRTSSFAEGKKに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
SGKアッセイ:SGK(20mM MOPS(pH7.5)、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、8mM MOPS(pH7.0、0.2mM EDTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で修飾クロスタイドペプチドGRPRTSSFAEGKKに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
S6K1/P70 S6Kアッセイ:S6K1/P70 S6K(20mM MOPS(pH7.5)、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、8mM MOPS(pH7.0、0.2mM EDTA、0.1mM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(KKRNRTLTV)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
GSK3bアッセイ:GSK3b(20mM MOPS(pH7.5)、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、8mM MOPS(pH7.0、0.2mM EDTA、20μM Phospho GS2ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でPhospho GS2ペプチド(YRRAAVPPSPSLSRHSSPHQS(PO4)EDEEE)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
ROCK−II(ROKa)アッセイ:ROCK−II(ROKa)(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、30μMlong S6基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でlong S6基質ペプチド(KEAKEKRQEQIAKRRRLSSLRASTSKSGGSQK)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
AMPKアッセイ:AMPK(50mM Hepes(pH7.5)、1mM DTT、0.02% Brij35で5〜20mUに希釈)を、50mM Hepes(pH7.5)、1mM DTT、0.02% Brij35、0.4mM SAMSペプチド、0.196mM AMP、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でSAMS基質ペプチドに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
CHK1アッセイ:CHK1(20mM MOPS(pH7.5)、1mM EDTA、0.1% b−メルカプトエタノール、0.01% Brij−35、5%グリセロール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、8mM MOPS(pH7.0)、0.2mM EDTA、200μM CHKtide、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でCHKtide基質ペプチド(KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPR)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
CK2アッセイ:CK2(20mM Hepes(pH7.5)、0.15M NaCl、0.1mM EGTA、0.1% Triton X−100、5mM DTT、50%グリセロールで5〜20mUに希釈)を、20mM Hepes(pH7.5)、0.15M NaCl、0.1mM EDTA、5mM DTT、0.1% Triton−X 100、CKIIペプチド(0.165mM)、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でCKIIペプチド(RRRDDDSDDD)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
PBKアッセイ:PBK(50mM Na−b−グリセロリン酸 pH7.0、0.1% b−メルカプトエタノールで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris pH8.6、50mM Na−b−グリセロリン酸、0.04mM CaCl2、ホスホリラーゼbペプチド(0.196mM)、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でホスホリラーゼbペプチド(KRKQISVRGL)に対してアッセイし、その後15分間室温で温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
LCKアッセイ:LCK(20mM MOPS(pH7.5)、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1mM Na3Vo4、Cdc2ペプチド(0.25mM)、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でCdc2ペプチド(KVEKIGEGTYGVVYK)に対してアッセイし、15分間室温で温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
CSKアッセイ:CSK(20mM MOPS(pH7.5)、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、8mM MOPS(pH7.0)、0.2 mM EDTA、Cdc2ペプチド(0.25mM)、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でCdc2ペプチド(KVEKIGEGTYGVVYK)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
CDK2/サイクリンAアッセイ:CDK2/サイクリンA(50mM Hepes(pH7.5)、 1mM DTT、 0.02% Brij35、100mM NaClで5〜20mUに希釈)を、50mM Hepes(pH7.5)、1mM DTT、0.02% Brij35、100mM NaCl、ヒストンH1(1mg/ml)、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でヒストンH1に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
DYRK 1Aアッセイ:DYRK 1A(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、350μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でWoodtide(KKISGRLSPIMTEQ)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
CK1アッセイ:CK1(20mM Hepes(pH7.5)、0.15M NaCl、0.1mM EGTA、0.1% Triton X−100、5mM DTT、50%グリセロールで5〜20mUに希釈)を、20mM Hepes(pH7.5)、0.15M NaCl、0.1mM EDTA、5mM DTT、0.1% Triton−X 100、CKIペプチド(0.5mM)、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でCKIペプチド(RRKDLHDDEEDEAMSITA)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
NEK6アッセイ:NEK6(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris (pH7.5)、0.1mM EGTA、0.01% Brij、0.1% b−メルカプトエタノール、NEK6ペプチド(0.3mM)、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でNEK6ペプチド(FLAKSFGSPNRAYKK)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
NEK2aアッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのNEK2aを、50mM Tris (pH7.5)、0.1mM EGTA、0.01% Brij、0.1% b−メルカプトエタノール、300μM NEK2aペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でNEK2aペプチド(RFRRSRRMI)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
MAPKAP−K1b/RSK2アッセイ:MAPKAP−K1b(20mM MOPS(pH7.5)、1mM EDTA、0.01% Brij35、5%グリセロール、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Na−b−グリセロリン酸(pH7.5)、0.5mM EDTA、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(KKLNRTLSVA)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
IKKbアッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのIKKbを、50mM Tris (pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(LDDRHDSGLDSMKDEEY)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
smMLCKアッセイ:(50mM Hepes(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのsmMLCKを、50mM Hepes(pH7.5)、0.1mM EGTA、5mM CaCl2、10μMカルモジュリン、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(KKRPQRATSNVFA)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
PRK2アッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのPRK2を、50mM Tris (pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、30μM long S6ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でlong S6ペプチド(KEAKEKRQEQIAKRRRLSSLRASTSKSGGSQK)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
MNK2アルファアッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのMNK2を、50mM Tris (pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、0.5mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(eIF4E)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
CAMK−1アッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのCAMK−1を、50mM Tris (pH7.5)、0.1mM EGTA、0.5mM CaCl2、0.3μMカルモジュリン、0.1% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(YLRRRLSDSNF)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
PIM2アッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのPIM2を、50mM Tris (pH7.5)、0.1mM EGTA、0.5mM CaCl2、0.3μMカルモジュリン、0.1% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(RSRHSSYPAGT)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
NEK7アッセイ:NEK7(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.01% Brij、0.1% b−メルカプトエタノール、基質ペプチド(0.3mM)、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(FLAKSFGSPNRAYKK)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
JNK3アルファ1アッセイ:JNK3アルファ1(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris (pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、ATF2(3μM)、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)中の25.5μlの最終容量でATF2(活性化転写因子)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
MAPKAP−K3アッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのMAPKAP−K3を、50mM Tris (pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(KKLNRTLSVA)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
ERK8アッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのERK8を、50mM Tris (pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
MNK1アッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのMNK1を、50mM Tris (pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、0.5mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(eIF4E)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
SRPK1アッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのSRPK1を、50mM Tris (pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(RSRSRSRSRSRSRSR)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
ΔPH−PKBベータ(S474D)アッセイ:ΔPH−PKBベータ−S474D(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で修飾Crosstideペプチド(GRPRTSSFAEGKK)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
Aurora Bアッセイ:Aurora B(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(LRRLSLGLRRLSLGLRRLSLGLRRLSLG)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
CHK2アッセイ:CHK2(20mM MOPS(pH7.5)、1mM EDTA、0.1% b−メルカプトエタノール、0.01% Brij−35、5%グリセロール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、8mM MOPS(pH7.0、0.2mM EDTA、200μM CHKtide、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でCHKtide基質ペプチド(KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPR)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
Srcアッセイ:Src(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(KVEKIGEGTYGVVYK)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
EF2Kアッセイ:EF2K(50mM Hepes(pH6.6)、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Hepes(pH6.6)、0.2mM CaCl2、0.3μMカルモジュリン、0.05% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(RKKFGESKTKTKEFL)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
MARK3アッセイ:MARK3(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でCHKtide基質(KKKVSRSGLYRSPSMPENLNRPR)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
MST2アッセイ:MST2(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、100μMバナジウム酸塩で5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
PKD1アッセイ:PKD1(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、30μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(KKLNRTLSVA)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
PLK1アッセイ:PLK1(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSA、100μMバナジウム酸塩で5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、10μMバナジウム酸塩、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(ISDELMDATFADQEAKKK)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
DYRK2アッセイ:DYRK2(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、350μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でWoodtide(KKISGRLSPIMTEQ)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
JNK2アッセイ:JNK2(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、ATF2(3μM)、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)中の25.5μlの最終容量でATF2(活性化転写因子)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
DYRK3アッセイ:DYRK3(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、350μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でWoodtide(KKISGRLSPIMTEQ)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
HIPK2アッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのHIPK2を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
HIPK3アッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのHIPK3を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
PAK4アッセイ:PAK4(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(RRRLSFAEPG)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
PAK5(PAK7)アッセイ:PAK5(PAK7)(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(RRRLSFAEPG)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。.
PAK6アッセイ:PAK6(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(RRRLSFAEPG)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
CAMKKaアッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのCAMKKaを、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.5mM CaCl2、0.3μMカルモジュリン、0.1% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(AKPKGNKDYHLQTCCGSLAYRRR)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
CAMKKbアッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのCAMKKbを、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.5mM CaCl2、0.3μMカルモジュリン、0.1% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(DGEFLRTSCGSPNYAARRR)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
PIM1アッセイ:PIM1(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(RSRHSSYPAGT)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
PIM3アッセイ:PIM3(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(RSRHSSYPAGT)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
PLK1アッセイ:PLK1(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSA、100μMバナジウム酸塩で5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、10μMバナジウム酸塩、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(ISDELMDATFADQEAKKK)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
BRSK2アッセイ:BRSK2(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(KKLNRTLSFAEPG)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
MELKアッセイ:MELK(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、200μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(KKLNRTLSFAEPG)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
PKCゼータアッセイ:PKCゼータ(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSA、100μMバナジウム酸塩で5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、10μMバナジウム酸塩、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(ERMRPRKRQGSVRRV)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
Aurora Cアッセイ:Aurora C(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.05% b−メルカプトエタノール、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(LRRLSLGLRRLSLGLRRLSLGLRRLSLG)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
ERK1アッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSA、0.1% b−メルカプトエタノールに希釈した)5〜20mUのERK1を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.1% b−メルカプトエタノール、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
FGF−R1アッセイ:FGF−R1(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
IRRアッセイ:(50mM Hepes(pH7.5)、0.1mM EGTAに希釈した)5〜20mUのIRRを、50mM Hepes(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
EPH−A2アッセイ:EPH−A2(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
MST4アッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTAに希釈した)5〜20mUのMST4を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
SYKアッセイ:SYK(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
YES1アッセイ:YES1(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
IKKeアッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)5〜20mUのIKKeを、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液を用いてP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
TBK1アッセイ:TBK1(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(AKPKGNKDYHLQTCCGSLAYRRR)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
IGF−1Rアッセイ:IGF−1R(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(KKKSPGEYVNIEFG)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
VEG−FRアッセイ:VEG−FR(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(KKKSPGEYVNIEFG)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
BTKアッセイ:BTK(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(KVEKIGEGTYGVVYK)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
IR−HISアッセイ:IR−HIS(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.02mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(KKSRGDYMTMQIG)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
EPH−B3アッセイ:EPH−B3(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、1mg/ml基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.005mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(ポリGlut Tyr)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
TBK1(DU12569)アッセイ:TBK1(DU12569)(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAで5〜20mUに希釈)を、50mM Tris(pH7.5)、300μM基質ペプチド、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](50〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量で基質ペプチド(KKKKERLLDDRHDSGLDSMKDEE)に対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させ、その後50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上に採取した。
IKKイプシロン(DU14231)アッセイ:(50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、1mg/ml BSAに希釈した)5〜20mUのIKKイプシロン(DU14231)を、50mM Tris(pH7.5)、0.1mM EGTA、0.33mg/ml MBP、10mM酢酸マグネシウム、および0.05mM [33P−g−ATP](500〜1000cpm/pmole)を含有する25.5μlの最終容量でMBPに対してアッセイし、室温で30分間温置した。5μlの0.5M(3%)オルトリン酸の添加によってアッセイを停止させた。50mMオルトリン酸の洗浄緩衝液でP81 Unifilterプレート上にアッセイ物を採取した。
実施例19
本実施例は、CDK2、CDK4、CDK5、CDK7、およびCDK9と対比した、本発明の範囲内の様々な化合物についてのインビトロキナーゼ阻害データを提供する。プロトコルは、実施例14に示したものと同様であった。100nMの各化合物を用いてタンパク質キナーゼの阻害を3通りで行なった。表6は、100nMの濃度の化合物との温置の後に、残存するキナーゼ活性のパーセンテージを示す。
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
実施例20
本実施例は、CDK2、CDK4、CDK5、CDK7、およびCDK 9と対比した、本発明の範囲内の様々な化合物についてのインビトロキナーゼ阻害データを提供する。表7に示すように、データをIC50値に換算して報告する。このデータを得るのに用いたプロトコルは、実施例14に報告されたものと同様である。
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
実施例21
下記に示す表8は、SRBアッセイを用いて得られたMCF−7細胞株についての成長阻害データを提供する。SRBアッセイでは、3×103個のMCF−7細胞を、10%FCSを含有するDMEM中に入れて96ウェルプレートに播種した16時間後、培地を、0.1〜100μMの範囲の濃度の関心のある化合物または等容量のビヒクル対照(DMSO)を補充した新鮮培地と交換した。複製を作製するために、化合物を3つのウェルに添加した。24時間後、4℃で1時間、細胞を40%(w/v)TCAを用いて固定し、蒸留脱イオンH2Oで5回洗浄し、その後室温で1時間、1%酢酸中で0.4%(w/v)スルホローダミンB(SRB)と温置した。1%酢酸を用いた5回の洗浄で余分な色素を除去し、室温で乾燥させた。各ウェルに100μlの10mM Tris塩基を添加することによって色素を可溶化した後、480nmにおける吸光度を決定した。
ビヒクル対照(DMSO)についてのSRB値(480nmにおける吸光度)を100%に設定し、化合物処置についての480nmにおける吸光度を対照と比べて計算した。成長阻害(GI50)、全体の成長阻害(TGI)、および致死濃度(LC50)を決定した。GI50は、細胞成長が50%阻害される濃度であり、TGIは、成長が全く見られない化合物の濃度を表し、LC50は、播種した細胞の50%が失われる(死ぬ)化合物の濃度である。
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
実施例22
BS−194および類似体の合成
上記のデータによって示されるように、BS−194は、2つ以上のサイクリン依存性キナーゼ(特にCDK5およびCDK9)を特異的に阻害するための化合物としての見込みを示している。以下の実験プロトコルおよび装置を、BS−194、BS−195、および表9に示した対応する類似体の調製に用いた。
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
融点は、Reichert−Thermovar融点装置で得られたものであり、補正していない。旋光度を、589.3nmのナトリウムのD線を用いて、1dmの路長を有するPerkin−Elmer 241偏光計で25℃で記録した。濃度(c)は、g/100 mLで示している。バルブ・ツー・バルブ(bulb−to−bulb)蒸留には、Buchi B−580 Kugelrohrを用いた。沸点(bp.)は、補正していない、記録された空気浴温度に相当する。赤外線スペクトルを、自動バックグラウンド減算付きのUnicam FTIR分光計で記録した。試料を塩化ナトリウムプレート上に薄膜として調製した。報告される吸収は、特に明記しない限り、強いかまたは中程度の強さであり、波数(cm−1)で示される。1H NMRスペクトルは、400MHzで動作するBruker DRX−400分光計で記録した。13C NMRスペクトルは、100MHzで動作するBruker DRX−400分光計で記録した。化学シフト(δ)は、百万分率(ppm)で示し、残留溶媒ピークを参照としている。CDCl3H: 7.25, δC: 77.0), C6D6H: 7.15, δC: 128.0), DMSO−d6H: 2.50, δC: 39.4)。結合定数(J)は、誤差0.5Hzまでのヘルツ(Hz)で示す。400(1H NMR)および100(13C NMR)でのスペクトルの記録は、Imperial College London Department of Chemistry NMR Serviceによって行なわれた。低解像度および高解像度の質量分析(EI, CI, FAB)は、Micromass Platform IIおよびMicromass AutoSpec−Q分光計を用いて、Imperial College London Department of Chemistry Mass Spectrometry Serviceによって記録された。元素分析は、University of North London Analytical Serviceによって決定された。
空気感受性または湿気感受性の材料の操作は全て、乾燥器または火炎で乾燥させたガラス器具の中で窒素またはアルゴンの不活性雰囲気下で行なった。試薬および溶媒を移すのに用いるシリンジを、使用前に窒素でパージした。反応溶媒を、CaH2(ジクロロメタン、トルエン、トリエチルアミン、ピリジン、n−ヘキサン)、Na/Ph2CO(テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル)から蒸留するか、またはAldrich Chemical Company(N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル)もしくはBDH(エタノール)から乾燥品または無水物として入手した。その他の溶媒および全ての試薬は、商業的供給業者(Fluka; Aldrich Chemical Company; Lancaster Chemicals)から入手し、純度が>98%である場合には入手したままで用いた。特に明記しない限り、フラッシュカラムクロマトグラフィーは全て、粒子サイズ0.040〜0.063mmのBDHシリカゲル60で行なった。薄層クロマトグラフィー(TLC)を、予めコーティングしたアルミ支持板またはガラス支持板(Merck Kieselgel 60 Merck Kieselgel 60254)上で行ない、紫外線(254nm)または過マンガン酸カリウム(KMnO4)、適当とみなされる場合にはバニリン染色またはリンモリブデン酸(PMA)染色で可視化した。
1)芳香族コアの合成
芳香族コアICEC0012(BS−96)およびICEC0013(BS−107)の合成を、スキーム1.1のBS−181合成と同様に行なった。
Figure 2010529140
3−イソプロピル−5,7−ジヒドロキシピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(ICEC0004)
Figure 2010529140
LDA(THF中60.2mL、120mmol、2M)のTHF溶液(40mL)を−78℃に冷却した。イソバレロニトリル(1)(10g、120mmol)を加え、溶液を−78℃で10分間撹拌した。反応混合物を、ギ酸エチル(10.2mL、126mmol)のTHF溶液(50mL)に−78℃で加えた。この溶液をこの温度で30分間撹拌した後、室温まで加温し、さらに16時間撹拌した。pHが約pH=3になるまで、1M塩酸を加えた。赤色有機相を分離し、水相を酢酸エチル(3×75mL)で抽出した。有機相を合わせてMgSO4で乾燥させ、溶媒を真空中で蒸発させた。得られた残留物をシリカカラムクロマトグラフィー(ジエチルエーテル:ヘキサン=1:2)で精製し、2−ホルミル−3−メチルブタンニトリル(2)を黄色油状物(9.97g、75%)として得た。
次に、2−ホルミル−3−メチルブタンニトリル(2)(9.97g、90mmol)、ヒドラジン水和物(5.68mL、117mmol)、および氷酢酸(9.02mL、158mmol)をEtOH(250mL)に溶解し、混合物を還流下で16時間加熱した。その後、反応物を原体積の約1/3まで濃縮した。残留物を飽和NaHCO3(100mL)で希釈し、生成物をCH2Cl2(3×100mL)で抽出した。有機画分を合わせて食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、溶媒を真空中で除去した。粗製4−イソプロピル−1H−ピラゾル−5−アミン(3)を黄色油状物(7.17g、64%)として得た。
ナトリウム(1.58g、68.7mmol)をEtOH(250mL)に溶解し、この溶液に4−イソプロピル−1H−ピラゾル−5−アミン(3)(7.17g、57mmol)およびマロン酸ジエチル(10.2mL、63mmol)を加えた。この溶液を、還流下で16時間加熱し、室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残留物を水(60mL)に溶解し、2M HClでpH=3に酸性化し、生成された沈澱物を濾過によって回収した。標記化合物ICEC0004を灰白色固体(3工程を経て8.10g、35%)として得た。
融点242〜243℃(エタノール)。
5,7−ジクロロ−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(ICEC0005)
Figure 2010529140
3−イソプロピル−5,7−ジヒドロキシピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(ICEC0004)(3.95g、20.4mmol)のPOCl3懸濁液(38.2mL、410mmol)にN,N−ジメチルアニリン(1.73mL、13.6mmol)を加え、混合物を還流下で16時間加熱した。この間に、懸濁したピリミジンは溶液中に溶解した。POCl3を蒸留で除去し、その濃縮物を氷(約50g)上に注いだ。生成物をCH2Cl2(3×50mL)で抽出し、有機画分を合わせて食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:20)で精製し、標記化合物ICEC0005を黄色固体(3.81g、81%)として得た。
融点43〜44℃(酢酸エチル)。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ8.10 (s, 1H), 6.93 (s, 1H), 3.31 (hep, J=6.8Hz, 1H), 1.37 (d, J=6.8Hz, 6H)。13C NMR (CDCl3, 75MHz)δ147.3, 144.6, 143.9, 139.4, 119.4, 107.9, 23.6, 23.2。IR(ニート)νmax=2963, 1641, 1496, 1098, 618。MS m/z (CI) 230 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 230.0252、実測値: 230.0248。微量分析 計算値: C 46.98, H 3.94, N 18.26、実測値: C 47.02, H 3.87, N 18.28。
7位の塩化物を置換するための一般的な手順
3−イソプロピル−5,7−ジクロロピラゾロ[1,5−a]ピリミジンICEC0005(2.17mmol)およびアミン(4.56mmol)のEtOH溶液(20mL)を還流下で3時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮した。残留物をシリカフラッシュクロマトグラフィー(メタノール/酢酸エチル)で精製し、分析的に純粋な形で所望の生成物を得た。
N−ベンジル−5−クロロ−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン(ICEC0006)
Figure 2010529140
上記の一般的な手順の後、二塩化物ICEC0005(500mg、2.17mmol)およびベンジルアミン(0.52mL、4.78mmol)をEtOH(20mL)中で反応させた。標記化合物ICEC006を白色固体(630mg、97%)として得た。
融点74〜75℃ (CHCl3)。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.82 (m, 1H), 7.32 (m, 5H), 7.01 (m, 1H), 5.90 (m, 1H), 4.53 (m, 2H), 3.27 (hep, J=6.9Hz, 1H), 1.32 (d, J=6.9Hz, 6H)。13C NMR (CDCl3, 75MHz)δ150.1, 146.8, 144.1, 141.5, 135.7, 129.0, 128.1, 127.1, 116.9, 84.6, 46.0, 23.4, 23.3。IR(ニート)νmax=1617, 1583, 1455, 1168, 740。MS m/z (CI) 301 (M+H), 267, 177, 52。HRMS (CI) 計算値: 301.1220、実測値: 301.1230。微量分析 計算値: C 63.89, H 5.70, N 18.63、実測値: C 63.95, H 5.78, N 18.59。
N−(2−フルオロベンジル)−5−クロロ−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−アミン(ICEC0008)
Figure 2010529140
上記の一般的な手順の後、二塩化物ICEC0005(500mg、2.17mmol)および2−フルオロベンジルアミン(0.5mL、4.34mmol)をEtOH(20mL)中で反応させた。標記化合物ICEC0008を明黄色固体(681mg、98%)として得た。
融点83〜84℃ (CHCl3)。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.84 (s, 1H), 7.30 (m, 2H), 7.11 (m, 2H), 6.86 (m, 1H), 5.95 (s, 1H), 4.61 (m, 2H), 3.27 (hep, J=6.9Hz, 1H), 1.32 (d, J=6.9Hz, 6H)。13C NMR (CDCl3,75 MHz)δ160.7 (J=247.5Hz), 150.1, 146.7, 144.1, 141.6, 130.1 (J=8.3Hz), 129.2, 129.1, 124.6 (J=3.2Hz), 122.9 (J=14.2Hz), 117.0, 115.8 (J=21.2Hz), 84.5, 40.0, 23.5, 23.3。IR(ニート)νmax=1616, 1601, 1491, 1458, 1225, 757。MS m/z (CI) 319 (M+H), 285, 211, 177, 124。HRMS (CI) 計算値: 319.1126、実測値: 319.1123。微量分析 計算値:: C 60.28, H 5.06, N 17.58、実測値: C 60.36, H 4.94, N 17.57。
tert−ブチルベンジル−5−クロロ−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イルカルバメート(ICEC0012)
Figure 2010529140
アミンICEC0006(300mg、1mmol)、Boc2O(284mg、1.3mmol)、DMAP(24mg、0.2mmol)、およびTHF(6mL)をフラスコに投入した。この混合物を室温で1.5時間撹拌した。酢酸エチル(10mL)を加え、有機相を水(3×20mL)、NaHCO3(20mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:20)で精製し、生成物ICEC0012を淡黄色固体(385mg、96%)として得た。
融点93〜94℃ (酢酸エチル)。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ8.03 (s, 1H), 7.25 (m, 5H), 6.49 (s, 1H), 5.04 (s, 2H), 3.31 (hep, J=6.8Hz, 1H), 1.37 (d, J=6.8Hz, 6H)。13C NMR (CDCl3, 75 MHz)δ152.6, 147.9, 144.9, 144.0, 142.5, 136.7, 128.5, 127.7, 127.6, 118.2, 106.1, 82.9, 51.3, 27.8, 23.5, 23.3。IR(ニート)νmax=2967, 1727, 1612, 1518, 1454, 1154, 699。MS m/z (CI) 401 (M+H), 301, 179, 123, 52。HRMS (CI) 計算値: 401.1744、実測値: 401.1747。微量分析 計算値: C 62.91, H 6.29, N 13.98、実測値: C 62.87, H 6.19, N 13.94。
tert−ブチル−2−フルオロベンジル−5−クロロ−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イルカルバメート(ICEC0013)
Figure 2010529140
アミンICEC0008(644mg、2.02mmol)、Boc2O(573g、2.63mmol)、DMAP(49mg、0.40mmol)、およびTHF(12mL)をフラスコに投入した。この混合物を室温で1.5時間撹拌した。酢酸エチル(20mL)を加え、有機相を水(3×20mL)、NaHCO3(40mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:20)で精製し、生成物ICEC0013を淡黄色固体(837mg、99%)として得た。
融点120〜121℃ (酢酸エチル)。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ8.02 (s, 1H), 7.28, (m, 2H), 7.03 (m, 2H), 6.57 (s, 1H), 5.12 (s, 2H), 3.31 hep, J=6.8Hz, 1H), 1.40 (s, 9H), 1.37 (d, J=6.8Hz, 6H)。13C NMR (CDCl3, 75MHz)δ162.3, 159.0, 152.5, 148.0, 145.0, 143.9, 142.5, 130.1, 130.1, 129.7, 129.6, 124.1, 124.1, 123.7, 123.5, 118.2, 115.5, 115.2, 106.2, 83.0, 45.4, 27.8, 23.5, 23.3。IR(ニート)νmax=2967, 1728, 1613, 1456, 1155, 877, 758。MS m/z (CI) 419 (M+H), 363, 319, 303, 211, 126, 109。HRMS (CI) 計算値: 419.1650、実測値: 419.1635。微量分析 計算値: C 60.21, H 5.77, N 13.37、実測値: C 60.37, H 5.68, N 13.30。
2) BS−194の側鎖の合成
所定位置に所望の立体化学を保持させるために、側鎖の合成をL−セリンから始めた。全体的な流れをスキーム2.1に概説する。
Figure 2010529140
i: Boc2O、NaOH、ジオキサン、水、48時間、室温。ii: EDCI、HN(Me)OMe、CH2Cl2、1.5時間、−15℃。iii: DMP、BF3・OEt2、アセトン、1.5時間、室温。iv: LiAlH4(THF溶液)、THF、30分間、0℃。v: Ph3P=CH2、THF、2時間、−78℃→室温。vi: HCl、30分間、室温。vii: TBSCl、Et3N、DMAP、CH2Cl2、室温、12時間。
スキーム2.1:BS−194の側鎖の合成
(S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メトキシ−2,2,N−トリメチルオキサゾリジン−4−カルボキサミド(ICEC0001)
Figure 2010529140
L−セリン(20.56g、192mmol)を1M NaOH(400mL)およびジオキサン(200mL)に溶解した0℃の溶液を、ジ−tert−ブチルジカルボネート(50.29g、230mmol)で処理し、混合物を室温まで加温し、pH9に再調整しながら2日間撹拌した。ジオキサンを真空中で除去し、水層をジエチルエーテル(200mL)で洗浄した。酢酸エチル(400mL)をこの水性混合物に加え、pHが2〜3に達するまで1M H2SO4を加えた。有機相を分離し、水層をNaClで飽和させ、酢酸エチル(4×200mL)で抽出した。有機層を合わせて濾過し、乾燥(MgSO4)させ、溶媒を真空下で除去すると、Boc−セリンが濃厚な無色シロップ状物質として得られ、これを精製することなく用いた。
bocで保護されたこの粗製アミノ酸をCH2Cl2(600mL)に溶解し、−15℃に冷却した後、N,O−ジメチルヒドロキシアミン塩酸塩(19.65g、201mmol)およびNMM(22.1mL、201mmol)を加えた。EDCl(38.57g、201mmol)を固体で少量ずつ30分間以上かけて加えた。反応物をこの温度で30分間撹拌した後、氷冷した1M HCl(120mL)を加えた。水層をCH2Cl2(400mL)で抽出し、有機相を合わせて飽和NaHCO3で洗浄した。この水層をCH2Cl2(200mL)で洗浄し、有機相を合わせてMgSO4で乾燥させ、溶媒を蒸発させることにより、N,O−ジメチルヒドロキサム酸(ワインレブアミド)が白色固体として得られ、これを精製することなく用いた。
この固体をアセトン(500mL)に溶解し、色が(無色から暗黄色に)永続的に変化するまで2,2−ジメトキシプロパン(200mL)およびBF3・OEt2(1.6mL)を加え、反応物を90分間撹拌した。Et3N(4mL)を加えて反応を停止させ、溶媒を蒸発させ、得られた固体をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:4)で精製した。生成物ICEC0001を白色固体(3工程を経て48.20g、87%)として得た。
融点63〜64℃ (酢酸エチル)。[α]D (c 2.36, CHCl3) −36.1。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ4.73 (m, 1H), 4.15 (m, 1H), 3.92 (m, 1H), 3.70 (m, 3H), 3.19 (s, 3H), 1.66 (m, 3H), 1.54−1.39 (m, 12H)。13C NMR (CDCl3, 75MHz)δ171.2, 170.5, 152.1, 151.2, 94.9, 94.3, 80.5, 79.9, 66.1, 65.8, 61.1, 57.8, 57.6, 32.5, 32.4, 28.3, 25.6, 25.3, 24.6, 24.5。
(R)−tert−ブチル−2,2−ジメチル−4−ビニルオキサゾリジン−3−カルボキシレート(ICEC0002)
Figure 2010529140
ヒドロキサメートICEC0001(1g、3.47mmol)を無水THF(15mL)に溶解し、0℃に冷却した。THF中の1.0M LiAlH4(0.87mL、1.73mmol)を滴下して加え、混合物を30分間撹拌した。その後、反応物を−15℃までさらに冷却し、飽和KHSO4水溶液(10mL)を注意深く加え、この溶液をジエチルエーテル(25mL)で希釈し、30分間激しく撹拌した。有機相をMgSO4で乾燥させ、濾過し、溶媒を真空中で除去すると、それに付随してアルデヒドが淡黄色油状物として得られ、これを次の工程でそのまま用いた。
臭化メチルトリフェニルホスホニウム(2.17g、6.07mmol)をTHF(20mL)に室温で懸濁し、トルエン中の0.5M KHMDS(11.66mL、5.83mmol)を加えた。得られた懸濁液を室温で1時間撹拌した後、−78℃まで冷却し、該アルデヒドのTHF溶液(10mL)を滴下して加えた。冷却槽から取り出し、混合物をさらに2時間撹拌した。反応をMeOH(3mL)で停止させ、得られた混合物を飽和酒石酸カリウムナトリウムと水との混合物(1:1、50mL)中に注入した。ジエチルエーテル(2×25mL)で抽出し、乾燥(MgSO4)させ、真空中で溶媒を蒸発させることにより、無色油状物が得られた。これをシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:9)で精製し、アルケンICEC0002を無色油状物(492mg、62%)として得た。
[α]D (c 0.54, CHCl3) +11.1。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ5.80 (m, 1H), 5.19 (m, 2H), 4.33 (m, 1H), 4.05 (m, 1H), 3.75 (m, 1H), 1.61−1.44 (m. 15H). 13C NMR (CDCl3, 75MHz)δ162.3, 137.3, 136.7, 116.0, 115.8, 93.9, 68.0, 59.6, 28.4, 26.5, 23.6。
(2R)−2−アミノブト−3−エノール塩酸塩(ICEC0003)
Figure 2010529140
アルケンICEC0002(492mg、2.16mmol)を6M HCl(3mL)に溶解し、室温で30分間撹拌し、溶媒を高真空下で蒸発させ、ワックス状白色固体のICEC0003(260mg、97%)を得た。
融点54〜55℃ (MeOH)。[α]D (c 0.54, MeOH) −11.8。1H NMR (CD3OD, 300MHz)δ5.85 (m, 1H), 5.40 (m, 2H), 3.73 (m, 2H), 3.55 (m, 1H)。13C NMR (CD3OD, 75MHz)δ132.3, 121.6, 62.9, 56.7。MS m/z (CI) 124 (M+H), 120, 106, 92, 73, 61。
(R)−1−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)アリルアミン(ICEC0035)
Figure 2010529140
アミノアルコールICEC0003(2.0g、16.2mmol)のCH2Cl2溶液(80mL)に、Et3N(5.0mL、35.6mmol)、DMAP(20mg)、およびTBSCl(2.7g、17.8mmol)を加えた。この混合物を室温で一晩撹拌した。水(80mL)を加え、混合物を激しく10分間撹拌した。有機層を分離し、水(60mL)、食塩水(60mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。溶媒の除去後、分析的に純粋なアミンICEC0035(3.27g、100%)を得た。
[α]D (c 1.09, CH2Cl2): +22.8。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ5.80 (m, 1H), 5.14 (m, 2H), 3.60 (m, 1H), 3.42 (m, 2H), 1.61 (m, 2H), 0.89 (s, 9H), 0.05 (s, 6H)。13C NMR (CDCl3, 75MHz)δ139.2, 115.1, 67.8, 55.8, 25.9, 18.3, −5.4。IR(ニート)νmax=2954, 2930, 2887, 2857, 1471, 1254, 1095, 776。MS m/z (CI) 202 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 202.1627、実測値: 202.1622。
3) BS−194の合成
BS−194の生成は、BS−181の合成と類似の方法で行なった。これをスキーム2.2に示す。
Figure 2010529140
i: Pd2dba3、rac−BINAP、NaOtBu、トルエン、16時間、100℃。ii: OsO4(5〜15mol%)、NMO、アセトン:水=4:1、16時間、室温、75%。iii: MeOH/HCl 2〜5M、3時間、室温、79%(BS−194)、67%(BS−195)。
スキーム2.2:BS−194およびBS−195の合成
ベンジル−{5−[(R)−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−アリルアミノ]−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(ICEC0064)
Figure 2010529140
塩化ヘテロアリールICEC0012(100mg、0.25mmol)、Pd2dba3(12mg、5mol%)、rac−BINAP(24mg、15mol%)、およびNaOtBu(36mg、0.38mmol)をトルエン(0.5mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミンICEC0035(60mg、0.30mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、水(10mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン=10:1)で精製し、生成物ICEC0064を黄色シロップ状物質(72mg、51%)として得た。
[α]D (c 0.59, CH2Cl2): +16.3。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.75 (s, 1H), 7.27 (m, 5H), 5.85 (m, 1H), 5.71 (s, 1H), 5.19 (m, 2H), 4.95 (m, 3H), 4.54 (m, 1H), 3.75 (m, 2H), 3.08 (m, 1H), 1.40〜1.31 (m, 15H), 0.88 (s, 9H), 0.05 (s, 6H)。13C NMR (CDCl3, 75MHz)δ154.0, 153.5, 146.1, 142.8, 141.5, 137.7, 136.4, 128.4, 127.9, 127.4, 116.2, 113.3, 97.2, 82.0, 65.0, 54.6, 51.3, 28.0, 25.9, 23.8, 23.1, 18.3, −5.4。IR(ニート)νmax=3370, 2956, 2929, 2858, 1722, 1642, 1581, 1516, 1368, 1158, 1107, 837, 777, 699。MS m/z (CI) 566 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 566.3526、実測値: 566.3538。
ビスヒドロキシル化および全体的な脱保護
方法1:
ベンジル−{5−[(S)−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−2,3−ジヒドロキシプロピルアミノ]−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(ICEC0068)
Figure 2010529140
アルケンICEC0064(30mg、0.053mmol)およびNMO・H2O(14mg、0.11mmol)のアセトン/水溶液(1.5mL、4:1)に、OsO4tBuOH溶液(tBuOH中0.03mL、5mol%、2.5%w)を室温で加えた。この溶液を周囲温度で14時間撹拌し、Na2SO3の飽和溶液(10mL)を加えることにより反応を停止させた。混合物を室温で45分間撹拌し、水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、ICEC0068の両方のジアステレオマーを白色固体(各10mg、31%、合わせて収率62%)として得た。
ジアステレオマー1:
[α]D (c 0.50, CH2Cl2): −3.2。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.78 (s, 1H), 7.26 (m, 5H), 5.71 (s, 1H), 5.22 (m, 1H), 4.96 (m, 3H), 4.15 (m, 1H), 3.89 (m, 1H), 3.75 (m, 1H), 3.58 (m, 3H), 3.08 (m, 1H), 2.83 (m, 1H), 1.42〜1.28 (m, 15H), 0.92 (s, 9H), 0.11 (s, 6H)。13C NMR (CDCl3, 75MHz)δ154.8, 153.4, 141.7, 137.6, 128.5, 127.9, 127.6, 113.8, 97.4, 83.8, 82.5, 70.4, 62.5, 61.8, 53.5, 51.7, 28.0, 25.9, 23.6, 23.5, 23.2, −5.4。IR(ニート)νmax=3363, 2955, 2929, 2857, 1721, 1644, 1518, 1368, 1157, 836, 778。MS m/z (CI) 600 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 600.3581、実測値: 600.3578。
ジアステレオマー2:
[α]D (c 0.50, CH2Cl2): −28.4。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.77 (s, 1H), 7.28 (m, 5H), 5.73 (s, 1H), 5.10 (m, 1H), 4.95 (m, 2H), 4.31 (m, 2H), 4.13 (m, 1H), 4.00 (m, 2H), 3.58 (m, 2H), 3.36 (m, 1H), 3.07 (m, 1H), 1.41〜1.26 (m, 15H), 0.90 (s, 9H), 0.08 (s, 6H)。13C NMR (CDCl3, 75MHz)δ141.7, 137.6, 128.5, 127.9, 113.8, 97.4, 83.8, 74.1, 65.8, 62.6, 51.6, 28.0, 25.8, 23.6, −5.5。IR(ニート)νmax=3361, 2955, 2931, 2860, 1719, 1644, 1518, 1254, 1158, 836, 777。MS m/z (CI) 600 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 600.3581、実測値: 600.3574。
(3S)−3−(7−(ベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)ブタン−1,2,4−トリオール(ICEC0318およびICEC0319)
Figure 2010529140
エナンチオマーのカルバメートICEC0068(各9mg、0.015mmol)をMeOH/HCl(5mL、1.25M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をCH2Cl2(10mL)に溶解し、NaHCO3(10mL)で洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥させ、溶媒を真空中で除去した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、白色固体(各4mg、69%)を得た。
ジアステレオマー1、ICEC0318:
[α]D (c 0.20, CH3OH): +38.0。1H NMR (CD3OD, 300MHz)δ7.66 (s, 1H), 7.34 (m, 5H), 5.29 (s, 1H), 4.54 (s, 2H), 4.03 (m, 1H), 3.83 (m, 2H), 3.57 (m, 3H), 3.04 (m, 1H), 1.28 (m, 7H)。13C NMR (CD3OD, 75MHz)δ129.8, 128.5, 128.1, 85.1, 74.5, 74.3, 73.6, 64.5, 63.2, 55.9, 24.7, 24.0, 23.7。IR(ニート)νmax=3291, 1638, 1579, 1445, 1077。
ジアステレオマー、ICEC0319:
[α]D (c 0.20, CH3OH): −53.0。1H NMR (CD3OD, 300MHz)δ7.66 (s, 1H), 7.34 (m, 5H), 5.32 (s, 1H), 4.54 (s, 2H), 4.17 (m, 1H), 3.89 (m, 1H), 3.75 (m, 2H), 3.50 (m, 1H), 3.36 (m, 1H), 3.01 (m, 1H), 1.28 (m, 8H)。13C NMR (CD3OD, 75MHz)δ129.8, 128.5, 128.1, 63.5, 24.7, 24.0, 23.7。IR(ニート)νmax=3305, 1638, 1579, 1443, 1069。
方法2:
ベンジル−{5−[(S)−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−2,3−ジヒドロキシプロピルアミノ]−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル}カルバミン酸tert−ブチルエステル(ICEC0068)
Figure 2010529140
アルケンICEC0064(1.64g、2.9mmol)およびNMO・H2O(0.71g、6.02mmol)のアセトン/水溶液(60mL、4:1)に、OsO4tBuOH溶液(tBuOH中1.00mL、5mol%、2.5%w)を室温で加えた。この溶液を周囲温度で18時間撹拌し、Na2SO3の飽和溶液(10mL)を加えることにより反応を停止させた。混合物を室温で45分間撹拌し、水相を酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、ICEC0068の両方のエナンチオマーを白色固体(それぞれ、590mg、34%(ジアステレオマー1)、480mg、27%(ジアステレオマー2))として得た。
ジアステレオマー1:
[α]D (c 0.50, CH2Cl2): −3.2。1H NMR (CDCl3, 300MHz)δ7.78 (s, 1H), 7.26 (m, 5H), 5.71 (s, 1H), 5.22 (m, 1H), 4.96 (m, 3H), 4.15 (m, 1H), 3.89 (m, 1H), 3.75 (m, 1H), 3.58 (m, 3H), 3.08 (m, 1H), 2.83 (m, 1H), 1.42〜1.28 (m, 15H), 0.92 (s, 9H), 0.11 (s, 6H)。13C NMR (CDCl3, 75MHz)δ154.8, 153.4, 141.7, 137.6, 128.5, 127.9, 127.6, 113.8, 97.4, 83.8, 82.5, 70.4, 62.5, 61.8, 53.5, 51.7, 28.0, 25.9, 23.6, 23.5, 23.2, −5.4。IR(ニート)νmax=3363, 2955, 2929, 2857, 1721, 1644, 1518, 1368, 1157, 836, 778。MS m/z (CI) 600 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 600.3581、実測値: 600.3578。
ジアステレオマー2:
[α]D (c 0.50, CH2Cl2): −28.4。1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ7.77 (s, 1H), 7.28 (m, 5H), 5.73 (s, 1H), 5.10 (m, 1H), 4.95 (m, 2H), 4.31 (m, 2H), 4.13 (m, 1H), 4.00 (m, 2H), 3.58 (m, 2H), 3.36 (m, 1H), 3.07 (m, 1H), 1.41〜1.26 (m, 15H), 0.90 (s, 9H), 0.08 (s, 6H)。13C NMR (CDCl3, 75MHz)δ141.7, 137.6, 128.5, 127.9, 113.8, 97.4, 83.8, 74.1, 65.8, 62.6, 51.6, 28.0, 25.8, 23.6, −5.5。IR(ニート)νmax=3361, 2955, 2931, 2860, 1719, 1644, 1518, 1254, 1158, 836, 777。MS m/z (CI) 600 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 600.3581、実測値: 600.3574。
(3S)−3−(7−(ベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)ブタン−1,2,4−トリオール(ICEC0318)
Figure 2010529140
カルバメートICEC0068(ジアステレオマー1;590mg、0.98mmol)をMeOH/HCl(20mL、1.5M)に溶解し、室温で6時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をK2CO3水溶液(10%、10mL)に溶解し、CH2Cl2(3×30mL)およびEtOAc(3×30mL)で洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥させ、溶媒を真空中で除去した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、ICEC0318を白色固体(178.8mg、69%)として得た。
[α]D (c 0.20, CH3OH): +38.0。1H NMR (CD3OD, 300MHz)δ7.66 (s, 1H), 7.34 (m, 5H), 5.29 (s, 1H), 4.54 (s, 2H), 4.03 (m, 1H), 3.83 (m, 2H), 3.57 (m, 3H), 3.04 (m, 1H), 1.28 (m, 7H)。13C NMR (CD3OD, 75MHz)δ129.8, 128.5, 128.1, 85.1, 74.5, 74.3, 73.6, 64.5, 63.2, 55.9, 24.7, 24.0, 23.7。IR(ニート)νmax=3291, 1638, 1579, 1445, 1077。MS (CI): m/z 386 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 386.2192、実測値: 386.2181 (M+H)。
(3S)−3−(7−(ベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)ブタン−1,2,4−トリオール (ICEC0319)
Figure 2010529140
カルバメートICEC0068(ジアステレオマー1;480mg、0.80mmol)をMeOH/HCl(20mL、1.5M)に溶解し、室温で6時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をK2CO3水溶液(10%、10mL)に溶解し、CH2Cl2(3×30mL)およびEtOAc(3×30mL)で洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥させ、溶媒を真空中で除去した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、ICEC0319を白色固体(178.8mg、69%)として得た。
[α]D (c 0.20, CH3OH): −53.0。1H NMR (CD3OD, 300MHz)δ7.66 (s, 1H), 7.34 (m, 5H), 5.32 (s, 1H), 4.54 (s, 2H), 4.17 (m, 1H), 3.89 (m, 1H), 3.75 (m, 2H), 3.50 (m, 1H), 3.36 (m, 1H), 3.01 (m, 1H), 1.28 (m, 8H)。13C NMR (CD3OD, 75MHz)δ129.8, 128.5, 128.1, 63.5, 24.7, 24.0, 23.7。IR(ニート)νmax=3305, 1638, 1579, 1443, 1069。MS (CI): m/z 386 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 386.2192、実測値: 386.2186 (M+H)。
方法3:
ベンジル−{5−[(S)−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシメチル)−2,3−ジヒドロキシプロピルアミノ]−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル}カルバミン酸tert−ブチルエステル (ICEC0068)
Figure 2010529140
アルケンICEC0064(2.27g、4.0mmol)およびNMO・H2O(0.97g、8.3mmol)のアセトン/水溶液(80mL、4:1)に、OsO4tBuOH溶液(tBuOH中5.40mL、15mol%、2.5%w)を室温で加えた。この溶液を周囲温度で16時間撹拌し、Na2SO3の飽和溶液(20mL)を加えることにより反応を停止させた。混合物を室温で45分間撹拌し、水相を酢酸エチル(3×200mL)で抽出した。有機層を合わせてNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(20:1=PE: EtOAcから4:1=PE: EtOAc)で精製し、ICEC0068の両方のジアステレオマーを白色固体(それぞれ、1.0g、42%(ジアステレオマー1)、0.8mg、33%(ジアステレオマー2))として得た。
ジアステレオマー1(保護ICEC0318):
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ7.80 (s, 1H), 7.36〜7.27 (m, 5H), 5.72 (s, 1H), 5.24〜5.22 (m, 1H), 4.98〜4.94 (m, 3H), 4.18〜4.11 (m, 1H), 3.95〜3.90 (m, 1H), 3.79〜3.76 (m, 1H), 3.64〜3.57 (m, 3H), 3.10 (hept, J=6.9Hz, 1H), 2.84〜2.81 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 1.33 (d, J=6.9Hz, 6H), 0.93 (s, 9H), 0.13〜0.12 (m, 6H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ154.8, 153.4, 141.7, 137.6, 128.5, 127.9, 127.6, 113.8, 97.4, 83.8, 82.5, 70.4, 62.5, 61.8, 53.5, 51.7, 28.0, 25.9, 23.6, 23.5, 23.2, −5.4。MS m/z (CI) 600 (M+H)。
ジアステレオマー2(保護ICEC0319):
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ7.77 (s, 1H), 7.32〜7.23 (m, 5H), 5.78 (s, 1H), 5.27〜5.25 (m, 1H), 4.98〜4.89 (m, 2H), 4.41〜4.31 (m, 2H), 4.14〜4.09 (m, 1H), 4.00〜3.90 (m, 2H), 3.79〜3.75 (m, 1H), 3.61〜3.57 (m, 1H), 3.40〜3.36 (m, 1H), 3.11〜3.04 (m, 1H), 1.40 (s, 9H), 1.32〜1.28 (m, 6H), 0.89 (s, 9H), 0.08〜0.06 (m, 6H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ154.8, 153.5, 141.7, 137.6, 128.5, 127.9, 127.6, 113.8, 97.4, 82.5, 70.4, 62.4, 61.8, 60.4, 53.5, 51.6, 28.0, 25.9, 23.6, −5.4。MS m/z (CI) 600 (M+H)。
(3S)−3−(7−(ベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)ブタン−1,2,4−トリオール(ICEC0318)
Figure 2010529140
カルバメートICEC0068(ジアステレオマー1;992mg、1.67mmol)をMeOH/HCl(200mL、5M)に溶解し、室温で3時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、白色固体のICEC0318(310mg、79%)を得た。
[α]25 D (c 0.20, CH3OH): −25.0, (Lit. +38.0)、融点182−184℃、1H NMR (CD3OD, 400MHz)δ7.69 (s, 1H), 7.42〜7.27 (m, 5H), 5.32 (s, 1H), 4.56 (s, 2H), 4.10〜4.04 (m, 1H), 3.86〜3.83 (m, 2H), 3.63〜3.56 (m, 3H), 3.05 (hept, J=6.9Hz, 1H), 1.30 (d, J=6.9Hz, 6H)。13C MR (CD3OD, 100MHz)δ157.6, 146.9, 144.9, 144.6, 140.1, 137.7, 128.4, 127.1, 126.6, 112.1, 72.8, 70.2, 63.0, 61.7, 54.3, 45.1, 23.3, 22.6, 22.2。IR(ニート)νmax=3295, 2956, 2931, 2869, 1639, 1581。MS (ESI): m/z 386 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C20H27N5O3) 386.2192、実測値: 386.2202。
ICEC0318(BS194)の絶対配置をX線回折試験で定めた。アミンおよび第2級アルコールはシン型の幾何配置にある。
(3S)−3−(7−(ベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)ブタン−1,2,4−トリオール(ICEC0319)
Figure 2010529140
カルバメートICEC0068(ジアステレオマー2;757mg、1.3mmol)をMeOH/HCl(100mL、5M)に溶解し、室温で3.5時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル)で精製し、白色固体のICEC0319(338mg、67%)を得た。
[α]25 D (c 0.20, CH3OH): −60.0、融点78〜82℃、1H NMR (CD3OD, 400MHz)δ7.68 (s, 1H), 7.40〜7.25 (m, 5H), 5.34 (s, 1H), 4.54 (s, 2H), 4.23〜4.20 (m, 1H), 3.93〜3.89 (m, 1H), 3.82〜3.75 (m, 2H), 3.54〜3.50 (m, 1H), 3.42〜3.37 (m, 1H), 3.03 (hept, J=6.9Hz, 1H), 1.30 (d, J=6.9Hz, 6H)。13C NMR (CD3OD, 100MHz)δ158.0, 146.9, 144.5, 140.1, 137.7, 128.3, 127.1, 126.7, 112.0, 72.8, 70.8, 62.2, 62.0, 53.4, 45.1, 23.2, 22.6, 22.2。IR(ニート)νmax=3307, 2954, 2931, 2867, 1637, 1579, 1444。MS (ESI): m/z 386 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: 386.2192、実測値: 386.2209。
4) 類似体の合成
構造的に関連のあるICEC0318(BS−194)の類似体の活性を調べた。ICEC0318(BS−194)の類似体の構造を下記に示す。
Figure 2010529140
4.1)側鎖の合成
この小さく焦点を絞ったライブラリーに必要なアミノアルコールの大部分は市販されていた。Pdクロスカップリング反応の前に、遊離アルコールを適切に保護した。アミノエタノール、アミノプロパノール、および2−アミノプロパンジオールのTBS保護は、NEt3および触媒DMAPの存在下で、アミノアルコールをDCM中でTBSClによって処理することにより行なった。1−アミノプロパンジオールについては、このジオールがアセトニドとして保護されている市販の形態のものをラセミ化合物として用いた。
アルコールのうち2−アミノブタン−1,4−ジオールだけは市販されていなかった。しかしこれは、アスパラギン酸(L型、D型、DL型)をLAHで還元することにより入手可能であった。TBS保護は、NEt3および触媒DMAP存在下、DCM中でTBSClを用いて行なった。
2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エタンアミン(ICEC0293)
Figure 2010529140
エタノールアミン(2.0g、32.7mmol)をCH2Cl2(50mL)およびNEt3(5mL)に溶解した。混合物をTBSCl(5.40g、36mmol)およびDMAP(50mg)で処理した。12時間後に水(20mL)を加え、得られた混合物を30分間撹拌した。水相をCH2Cl2(3×50mL)で洗浄した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製し、ICEC0293を無色油状物(5.13g、89%;Palomo et al., Org. Lett., 2007, 9, 101−104)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl3):δH 0.07 (m, 6H), 0.90 (s, 9H), 2.78 (t, J=7.4Hz, 2H), 3.63 (t, J=7.4Hz, 2H。13C NMR (CDCl3, 75 MHz)δC −5.3, 18.3, 25.9, 44.3, 65.3。MS (CI): m/z 176 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 176.1471、実測値: 176.1476 (M+H)。
2,2,3,3,9,9,10,10−オクタメチル−4,8−ジオキサ−3,9−ジシラウンデカン−6−アミン(ICEC0292)
Figure 2010529140
2−アミノプロパン−1,3−ジオール(2.0g、22.0mmol)をCH2Cl2(50mL)およびNEt3(5mL)に溶解した。混合物をTBSCl(7.20g、48mmol)およびDMAP(50mg)で処理した。12時間後に水(20mL)を加え、得られた混合物を30分間撹拌した。水相をCH2Cl2(3×50mL)で洗浄した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製し、ICEC0292を無色油状物(5.82g、82%)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl3):δH 0.06 (m, 12H), 0.90 (s, 18H), 2.89〜2.95 (m, 1H), 3.52〜3.57 (m, 2H), 3.61〜3.65 (m, 2H)。13C NMR (CDCl3, 75MHz)δC, −5.4, 18.3, 25.9, 54.3, 64.7。MS (CI): m/z 320 (M+H)。HRMS (CI)計算値: 320.2441、実測値: 320.2433。
4.3.6 3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロパン−1−アミン(ICEC0312)
Figure 2010529140
3−アミノプロパノール(0.3mL、10.0mmol)をCH2Cl2(20mL)中で撹拌した。イミダゾール(2.04g、30.0 mmol)、DMAP(8.0mg、0.07mmol)、およびTBSCl(4.50g、30.0mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。食塩水(50mL)を加え、有機相をCH2Cl2(3×50mL)で抽出し、Na2SO4で乾燥させた。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製し、ICEC0312を無色油状物(1.0g、50%;Dufour et al., Synth. Comm., 1992, 22, 189−200)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl3):δH 0.08 (m, 6H), 0.92 (s, 9H), 1.70 (q, 2H, J=3.4Hz), 2.75 (br s 2 H), 2.84 (t, 2H, J=3.4Hz, 2H), 3.73 (t, 2H, J=3.4Hz)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δC −5.4, 18.3, 25.9, 36.0, 39.4, 61.4。IR(ニート)νmax=3432, 2948, 2929, 2856, 1646, 1575。MS (CI): m/z 190 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: 189.1549、実測値: 190.1629 (M+H)。
4.3.7 2−アミノブタン−1,4−ジオール (ICEC0320)
Figure 2010529140
DL−アスパラギン酸(13.3g、100mmol)をEtOH(200mL)中で撹拌し、−78℃に冷却した。SOCl2(15mL、210mmol)を滴下して加え、反応混合物を室温まで加温し、さらに16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAc(100mL)に再溶解した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、水層をEtOAc(3×50mL)で抽出した。溶媒を蒸発させると、それに付随してジエステルが12.75g(67%)得られ、これをさらに精製することなく用いた(Lakanen et al., J. Med. Chem., 1995, 38, 2714)。
LAH(THF中12.8mL、30.0mmol、2.4M)を0℃に冷却した。該ジエステル(1.89g、10.0mmol)をTHF(10mL)に溶解し、LAH懸濁液に滴下して加えた。ジエステルを全て加えた後、反応混合物を30分間加熱還流した。その後、これを0℃に冷却し、iPrOH(13mL)を滴下して加え、水(3.4mL)を加えた。灰色スラリーを15分間撹拌し、溶媒を蒸発させた。粉末状の残留物を、ソックスレット(soxleth)を用いて還流iPrOH(250mL)中で16時間抽出した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を高真空下で乾燥させた。ICEC0320を黄色油状物(746mg、71%)として得た。
1H NMR (400MHz, d6−DMSO):δH 1.19〜128 (m, 1H), 1.46〜1.55 (m, 1H), 2.68〜2.74 (m, 1H), 3.10〜3.15 (m, 1H), 3.23〜3.27 (m, 1H), 3.30 (br s, 1H), 3.50 (t, 2H), 4.35 (d, 1H)。13C NMR (100MHz, d6−DMSO)δC 37.0, 51.5, 59.5, 67.6。IR(ニート)νmax=3432, 2948, 2929, 2856, 1646, 1575。MS (ESI): m/z 106 (M+H), 146 (M+2H+K)。HRMS (ESI) 計算値: (C4H11NO2) 105.1356、実測値: 106.0863。
(R)−ペルフルオロフェニル−3,3,3−トリフルオロ−2−メトキシ−2−フェニルプロパノエート (4)
Figure 2010529140
(R)−(+)−3,3,3−トリフルオロ−2−メトキシ−2−フェニルプロパン酸(モッシャー酸)(936mg、3.9mmol)およびペンタフルオロフェノール(1.10g、6.0mmol)を無水MeCN(6mL)中で撹拌し、0℃に冷却した。DCC(803mg、3.9mmol)を一度に加え、反応混合物を0℃で1時間撹拌し、その後室温まで加温し、さらに16時間撹拌した。懸濁液を濾過し、冷MeCNで洗浄した。濾過物を蒸発させ、高真空で乾燥させた。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(20:1=PE:EtOAc)で精製し、4を無色油状物(1.52g、97%;Campbell et al., J. Org. Chem., 1995, 60, 4602)として得た。
1H NMR (400MHz, CDCl3):δ7.66〜7.64 (m, 2H), 7.53〜7.50 (m, 3H), 3.74 (s, 3H)。13C NMR (100MHz, CDCl3)δ130.9, 130.3, 128.7, 127.1, 86.9, 56.1。19F NMR (400MHz, CDCl3)δ−71.9 (CF3), −151.44 (CaroF), −155.9 (CaroF), −161.2 (CaroF)。MS (EI): m/z 189 (M−C7F5O+)。
TBSで保護したアミノジオール(ICEC0321、ICEC0328、ICEC0330)(17.0mg、0.05mmol)を、エステル4(20.0mg、0.05mmol)およびDMAP(6.4mg、0.05mg)と共に、CDCl3(1mL)中で、室温で16時間撹拌した。得られた反応混合物を19F NMRで分析し、それに付随するシグナルを積分することによってエナンチオマー過剰率を決定した。
2,2,3,3,10,10,11,11−オクタメチル−4,9−ジオキサ−3,10−ジシラドデカン−6−アミン (ICEC0321)
Figure 2010529140
DL−アスパラギン酸(13.3g、100mmol)をEtOH(200mL)中で撹拌し、−78℃に冷却した。SOCl2(15mL、210mmol)を滴下して加え、反応混合物を室温まで加温し、さらに16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAc(100mL)に再溶解した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、水層をDCM(3×50mL)で抽出した。溶媒を蒸発させると、それに付随してジエステルが12.75g得られ、これをさらに精製することなく用いた。
LAH(THF中18.8mL、45.0mmol、2.4M)をTHF(25mL)に加え、0℃に冷却した。該ジエステル(2.84g、15.0mmol)をTHF(10mL)に溶解し、LAH懸濁液に滴下して加えた。ジエステルを全て加えた後、反応混合物を30分間加熱還流した。その後、これを0℃に冷却し、iPrOH(20mL)を滴下して加え、水(5.13mL)を加えた。灰色スラリーを15分間撹拌し、溶媒を蒸発させた。粉末状の残留物を、ソックスレットを用いて還流iPrOH(250mL)中で16時間抽出した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を高真空下で乾燥させ、粗製2−アミノジオール(1.28g)を得た。
この2−アミノジオール(840mg、8mmol)を、ジイソプロピルエチルアミン(8.8mL、48mmol)およびDCM(10mL)の溶液に加え、0℃に冷却した。TBSOTf(9.2mL、40mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。食塩水(75mL)を加えることによってこの反応を停止させた。水層をDCM(3×75mL)で抽出し、Mg2SO4で乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(EtOAc)により、ICEC0321が明黄色固体(2.02g、76%)として得られた。
1H NMR (400MHz, CDCl3):δ3.77〜3.72 (m, 1H), 3.60〜3.54 (m, 1H), 2.03〜1.94 (m, 1H), 1.85〜1.82 (m, 1H), 0.93〜0.92 (m, 18H), 0.12〜0.11 (m, 12H); 13C NMR (100MHz, CDCl3)δ62.4, 61.1, 54.0, 30.7, 25.9, 25.8, 18.2, 18.1, −5.7。IR(ニート)νmax=2954, 2931, 2886, 2859, 1471, 1257。MS (ESI): m/z 334 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C4H11NO2) 333.2519、実測値: 334.2596。
(R)−2,2,3,3,10,10,11,11−オクタメチル−4,9−ジオキサ−3,10−ジシラドデカン−6−アミン(ICEC0330)
Figure 2010529140
D−アスパラギン酸(4.0g、30mmol)をEtOH(60mL)中で撹拌し、−78℃に冷却した。SOCl2(4.5mL、63mmol)を滴下して加え、反応混合物を室温まで加温し、さらに16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAc(40mL)に再溶解した。有機層を食塩水(50mL)で洗浄し、水層をDCM(3×20mL)で抽出した。溶媒を蒸発させると、それに付随してジエステルが3.26g得られ、これをさらに精製することなく用いた。
LAH(THF中18.8mL、45.0mmol、2.4M)をTHF(25mL)に加え、0℃に冷却した。該ジエステル(2.84g、15.0mmol)をTHF(10mL)に溶解し、LAH懸濁液に滴下して加えた。ジエステルを全て加えた後、反応混合物を30分間加熱還流した。その後、これを0℃に冷却し、iPrOH(20mL)を滴下して加え、水(5.13mL)を加えた。灰色スラリーを15分間撹拌し、溶媒を蒸発させた。粉末状の残留物を、ソックスレットを用いて還流iPrOH(250mL)中で16時間抽出した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を高真空下で乾燥させ、粗製(R)−2−アミノジオール(1.49g)を得た。
(R)−2−アミノジオール(840mg、8mmol)を、ジイソプロピルエチルアミン(7.3mL、40mmol)およびDCM(10mL)の溶液に加え、0℃に冷却した。TBSOTf(7.4mL、32mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。食塩水(75mL)を加えることによりこの反応を停止させた。水層をDCM(3×75mL)で抽出し、Mg2SO4で乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(EtOAc)により、ICEC0330が淡色油状物(1.14g、42%、99% ee)として得られた。
エナンチオマー過剰率は、上記のように、(R)−(+)−3,3,3−トリフルオロ−2−メトキシ−2−フェニルプロパン酸(モッシャー酸)とアミドを形成することにより決定された。
[α]25 D (c 0.21, CH2Cl2): −1.0。1H NMR (400MHz, CDCl3):δ3.78〜3.75 (m, 2H), 3.63〜3.59 (m, 1H), 3.43〜3.36 (m, 1H), 3.04〜2.99 (m, 1H), 1.69〜1.61 (m, 3H), 1.53〜1.45 (m, 1H ), 0.92〜0.91 (m, 18H), 0.08〜0.07 (m, 12H)。13C NMR (100MHz, CDCl3)δ68.4, 61.1, 51.2, 36.4, 26.1, 26.1, 18.5, 18.4, −5.2。IR(ニート)νmax=2950, 2931, 2886, 2858, 1471, 1255。MS (ESI): m/z 334 (M+H)。HRMS (ESI)計算値: (C4H11NO2) 333.2519、実測値: 334.2593。
(S)−2,2,3,3,10,10,11,11−オクタメチル−4,9−ジオキサ−3,10−ジシラドデカン−6−アミン(ICEC0328)
Figure 2010529140
L−アスパラギン酸(13.3g、100mmol)をEtOH(200mL)中で撹拌し、−78℃に冷却した。SOCl2(15mL、210mmol)を滴下して加え、反応混合物を室温まで加温し、さらに16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAc(100mL)に再溶解した。有機層を食塩水(100mL)で洗浄し、水層をDCM(3×50mL)で抽出した。溶媒を蒸発させると、それに付随してジエステルが12.75g得られ、これをさらに精製することなく用いた。
LAH(THF中18.8mL、45.0mmol、2.4M)をTHF(25mL)に加え、0℃に冷却した。該ジエステル(284mg、15.0mmol)をTHF(10mL)に溶解し、LAH懸濁液に滴下して加えた。ジエステルを全て加えた後、反応混合物を30分間加熱還流した。その後、これを0℃に冷却し、iPrOH(20mL)を滴下して加え、水(5.13mL)を加えた。灰色スラリーを15分間撹拌し、溶媒を蒸発させた。粉末状の残留物を、ソックスレットを用いて還流iPrOH(250mL)中で16時間抽出した。溶媒を蒸発させ、粗生成物を高真空下で乾燥させ、粗製(S)−2−アミノジオール(1.35g)を得た。
(S)−2−アミノジオール(840mg、8mmol)を、ジイソプロピルエチルアミン(7.3mL、40mmol)およびDCM(10mL)の溶液に加え、0℃に冷却した。TBSOTf(7.4mL、32mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。食塩水(75mL)を加えることによりこの反応を停止させた。この水層をDCM(3×75mL)で抽出し、Mg2SO4で乾燥させた。カラムクロマトグラフィー(EtOAc)により、ICEC0328が淡色油状物(1.45g、54%、92% ee)として得られた。
エナンチオマー過剰率は、上記のように、モッシャー酸とアミドを形成することにより決定された。
[α]25 D (c 0.21, CH2Cl2): +2.0。1H NMR (400MHz, CDCl3):δ3.78〜3.75 (m, 2H), 3.62〜3.59 (m, 1H), 3.41〜3.37 (m, 1H), 3.04〜2.98 (m, 1H), 1.69〜1.60 (m, 3H), 1.52〜1.43 (m, 1H ), 0.93〜0.92 (m, 18H), 0.09〜0.08 (m, 12H)。13C NMR (100 MHz, CDCl3)δ68.5, 60.9, 50.8, 36.5, 25.9, 18.3, 18.3, −5.3。IR(ニート)νmax=2954, 2931, 2894, 1471, 1255。MS (ESI): m/z 334 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C4H11NO2) 333.2519、実測値: 334.2610。
4.2)新規類似体の合成
合成は、先のカップリング反応に用いられた方法に従って行なった。
Figure 2010529140
tert−ブチルベンジル(5−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)カルバメート(ICEC0301)
Figure 2010529140
塩化ヘテロアリールICEC0012(241mg、0.60mmol)、Pd2dba3(18mg、5mol%)、rac−BINAP(37mg、10mol%)、およびNaOtBu(56g、0.90mmol)をトルエン(1.3mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミンICEC0293(126mg、0.72mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(5mL)で希釈し、食塩水(5mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1)で精製し、保護カップリング生成物ICEC0301(102mg、32%)を無色油状物として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ0.07 (s, 6H), 0.92 (s, 9H), 1.36 (d, J=6.9Hz, 6H), 1.42 (s, 9H), 3.16 (h, J=6.9Hz, 1H), 3.51〜3.55 (m, 2H), 3.79〜3.81 (m, 2H), 3.79〜3.82 (m, 1H), 4.92〜5.00 (m, 1H), 5.68 (s, 1H), 7.27〜7.36 (m, 5H), 7.77 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ−5.3, 18.4, 23.2, 23.8, 26.0, 28.1, 43.5, 51.4, 61.6, 82.1, 97.4, 113.4, 127.5, 128.1, 128.5, 137.8, 141.5, 142.8, 146.3, 153.6, 154.5。IR(ニート)νmax=3380, 2956, 2929, 2859, 1720。MS m/z (ESI) 540 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C29H45N5O3Si) 539.3292、実測値: 540.3367。
tert−ブチル−5−(2−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)エチルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル−(2−フルオロベンジル)カルバメート(ICEC0296)
Figure 2010529140
塩化ヘテロアリールICEC0013(264mg、0.63mmol)、Pd2dba3(27.5mg、5mol%)、rac−BINAP(40mg、10mol%)、およびNaOtBu(96g、1.00mmol)をトルエン(1.3ml)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミンICEC0293(144mg、0.82mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(5mL)で希釈し、食塩水(5mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1)で精製し、保護カップリング生成物ICEC00296(68mg、24%)を無色油状物として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ0.07 (s, 6H), 0.92 (s, 9H), 1.35 (d, J=6.9Hz, 6H), 1.42 (s, 9H), 3.16 (h, J=6.9Hz, 1H), 3.53〜3.57 (m, 2H), 3.80〜3.83 (m, 2H), 5.05 (br s, 1H), 5.76 (s, 1H), 6.99〜7.11 (m, 2H), 7.23〜727 (m, 1H), 7.36〜7.40 (m, 1H), 7.77 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ−5.3, 18.4, 23.2, 23.8, 26.0, 28.0, 43.6, 45.6, 51.4, 61.6, 82.3, 96.9, 113.3, 115.3, 124.2, 124.6, 129.4, 130.5, 141.5, 143.0, 153.4, 159.6, 162.1。IR(ニート)νmax=3374, 2956, 2929, 2858, 1722。MS m/z (ESI) 558 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C29H44FN5O3Si) 557.3197、実測値: 558.3262。
2−(7−(ベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)エタノール(ICEC0302)
Figure 2010529140
ICEC0301(102mg、0.19mmol)をMeOH/HCl(10mL、5M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製した。ICEC0302を淡黄色固体(52mg、84%)として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ1.32 (d, J=6.9Hz, 6H), 3.12 (h, J=6.9Hz, 1H), 3.51〜3.56 (m, 2H), 3.80〜3.83 (m, 2H), 4.50 (d, J=5.7Hz, 2H), 5.06 (s, 1H), 5.18 (br s, 1H), 5.47 (br s 1H), 6.71〜6.73 (m, 1H), 7.31−7.39 (m, 5H), 7.68 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ23.3, 23.5, 45.7, 46.1, 64.3, 72.5, 113.1, 127.1, 127.9, 128.9, 136.5, 140.8, 143.9, 147.0, 157.3。IR(ニート)νmax=3299, 2958, 2923, 2865, 1639。MS m/z (ESI) 326 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C18H23N5O) 325.1903、実測値: 326.1981。
2−(7−(2−フルオロベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)エタノール(ICEC0297)
Figure 2010529140
ICEC0296(68mg、0.15mmol)をMeOH/HCl(10mL、5M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製した。ICEC0297を淡黄色固体(20.4mg、40%)として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ1.32 (d, J=6.9Hz, 6H), 3.10 (h, J=6.9Hz, 1H), 3.57〜3.60 (m, 2H), 3.81〜3.83 (m, 2H), 4.56 (d, J=6.1Hz, 2H), 4.94〜4.97 (m, 1H), 5.10 (s, 1H), 6.50 (t, J=6.1Hz, 1H), 7.08〜7.15 (m, 2H), 7.30〜7.37 (m, 2H), 7.68 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ23.3, 23.6, 39.7, 45.8, 64.8, 72.7, 113.3, 115.6, 123.7, 124.5, 129.0, 129.7, 140.8, 144.4, 146.6, 157.3, 159.4。IR(ニート)νmax=3307, 3286, 2958, 2925, 2867, 1639。MS m/z (ESI) 344 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: (C18H22FN5O) 343.1808、実測値: 344.1887。
2−(7−(ベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)プロパン−1,3−ジオール(ICEC0315)
Figure 2010529140
塩化ヘテロアリールICEC0012(100mg、0.25mmol)、Pd2dba3(12mg、5mol%)、rac−BINAP(16mg、10mol%)、およびNaOtBu(36g、0.38mmol)をトルエン(1.0mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミンICEC0292(116mg、0.30mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、食塩水(5mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=4:1)で副生成物、触媒、および余剰アミンから分離し、保護および脱保護のジオールの混合物(49mg)を得た。この混合物をMeOH/HCl(5mL、5M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製した。ジオールICEC0315を淡黄色固体(14.6mg、17%)として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ1.31 (d, J=6.9Hz, 6H), 3.04 (h, J=6.9Hz, 1H), 3.73〜3.78 (m, 2H), 3.83〜3.87 (m, 2H), 3.96〜4.02 (m, 1H), 4.46 (d, J=5.4Hz, 2H), 5.08, (s, 1H), 5.24 (d, J=5.4Hz, 1H), 6.52 (t, J=5.8Hz, 1H), 7.29〜7.38 (m, 5H), 7.67 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ23.3, 23.6, 46.1, 56.5, 64.2, 73.2, 113.2, 127.2, 127.9, 128.9, 136.6, 140.7, 144.3, 146.8,156.8。IR(ニート)νmax=3390, 2956, 2925, 2867, 1727, 1639, 1581。MS m/z (ESI) 356 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C19H25N5O2) 355.2008、実測値: 356.2093。
2−(7−(2−フルオロベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)プロパン−1,3−ジオール(ICEC0298)
Figure 2010529140
塩化ヘテロアリールICEC0013(264mg、0.63mmol)、Pd2dba3(27.5mg、5mol%)、rac−BINAP(40mg、10mol%)、およびNaOtBu(96g、1.00mmol)をトルエン(1.3mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミンICEC0292(262mg、0.82mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、食塩水(10mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=9:1)で副生成物、触媒、および余剰アミンから分離し、保護および脱保護のジオールの混合物(167mg)を得た。この混合物をMeOH/HCl(5mL、5M)に溶解し、室温で3時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をEtOAc(100mL)に溶解し、飽和K2CO3溶液(20mL)で洗浄した。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製した。ジオールICEC0298を淡黄色固体(32.2mg、14%)として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ1.26 (d, J=6.8Hz, 6H), 3.04 (h, J=6.8Hz, 1H), 3.70〜3.72 (m, 2H), 3.73〜3.75 (m, 2H), 3.79〜3.82 (m, 1H), 4.47 (d, J=6.0Hz, 2H), 5.10, (s, 1H), 5.37 (d, J=6.0Hz, 1H), 6.54 (t, J=6.4Hz, 1H), 7.02〜7.08 (m, 2H), 7.22〜7.30 (m, 3H), 7.64 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ23.2, 23.6, 39.8, 56.4, 64.1, 73.0, 113.2, 115.6, 123.8, 124.5, 129.1, 129.6, 140.8, 144.2, 146.7, 156.8, 161.9。MS m/z (CI) 374 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: (C19H25FN5O2) 374.1978、実測値: 374.1992。
tert−ブチルベンジル(5−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)カルバメート(ICEC0313)
Figure 2010529140
塩化ヘテロアリールICEC0012(241mg、0.60mmol)、Pd2dba3(27.5mg、5mol%)、rac−BINAP(40mg、10mol%)、およびNaOtBu(56g、0.90mmol)をトルエン(1.3mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミン((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メタンアミン、84mg、0.72mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(5mL)で希釈し、食塩水(5mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1)で精製し、保護カップリング生成物ICEC0313(67mg、23%)を黄色油状物として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ1.34 (d, J=6.9Hz, 6H), 1.36 (s, 3H), 1.41 (s, 9H), 1.43 (s, 3H), 3.13 (h, J=6.9Hz, 1H), 3.42〜3.47 (m, 1H), 3.66〜3.73 (m, 2H), 4.05〜4.10 (m, 1H), 4.29〜4.35 (m, 1H), 3.79〜3.82 (m, 1H), 4.94 (br s, 2H), 5.72 (s, 1H), 7.24〜7.33 (m, 5H), 7.77 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ23.2, 23.8, 25.4, 26.9, 28.1, 43.5, 51.4, 67.0, 74.6, 82.2, 97.5, 109.3, 113.5, 127.5, 127.9, 128.5, 137.7, 141.6, 142.8, 146.1, 153.6, 154.4。IR(ニート)νmax=3370, 2979, 2960, 2933, 2869, 1720。MS m/z (ESI) 496 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C27H37N5O4) 495.2846、実測値: 496.2924。
tert−ブチル−5−((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル(2−フルオロベンジル)カルバメート(ICEC0294)
Figure 2010529140
塩化ヘテロアリールICEC0013(264mg、0.63mmol)、Pd2dba3(27.5mg、5mol%)、rac−BINAP(40mg、10mol%)、およびNaOtBu(96g、1.00mmol)をトルエン(1.3mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミン((2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メタンアミン、96mg、0.82mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(5mL)で希釈し、食塩水(5mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1)で精製し、保護カップリング生成物ICEC0294(120mg、40%)を無色油状物として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ1.34 (d, J=6.9Hz, 6H), 1.37 (s, 3H), 1.42 (s, 9H), 1.44 (s, 3H), 3.13 (h, J=6.9Hz, 1H), 3.45〜3.52 (m, 1H), 3.68〜3.75 (m, 2H), 4.06〜4.10 (m, 1H), 4.31〜4.37 (m, 1H), 5.04 (br s, 3H), 5.82 (s, 1H), 6.99〜7.10 (m, 2H), 7.22〜7.28 (m, 1H), 7.34〜7.38 (m, 1H), 7.77 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ23.2, 23.8, 25.4, 26.9, 28.0, 43.4, 45.7, 67.0, 74.6, 82.4, 97.2, 109.3, 113.5, 115.3, 124.1, 124.5, 129.3, 130.3, 141.6, 142.9, 153.4, 154.5, 159.6, 162.0。IR(ニート)νmax=3372, 2964, 2933, 2871, 1724。MS m/z (ESI) 514 (M+H)。HRMS (CI) 計算値: (C27H36FN5O4) 513.2751、実測値: 514.2823。
3−(7−(ベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)プロパン−1,2−ジオール(ICEC0314)
Figure 2010529140
ICEC0313(67.0mg、0.14mmol)をMeOH/HCl(10mL、5M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc:MeOH=9:1)で精製した。ジオールICEC0314を淡黄色固体(48.7mg、98%)として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ1.31 (d, J=6.9Hz, 6H), 3.10 (h, J=6.9Hz, 1H), 3.52〜3.66 (m, 4H), 3.76〜3.81 (m, 1H), 4.46〜4.48 (m, 2H), 5.04 (s, 1H), 6.58〜6.64 (m, 1H), 7.30〜7.38 (m, 5H), 7.68 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ23.3, 23.5, 44.5, 46.1, 63.2, 72.2, 72.8, 113.3, 127.1, 128.0, 129.0, 136.5, 140.8, 144.0, 146.8, 157.3。IR(ニート)νmax=3326, 2958, 2925, 2867, 1637。MS m/z (ESI) 356 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C19H25N5O2) 355.208、実測値: 356.2097。
3−(7−(2−フルオロベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)プロパン−1,2−ジオール(ICEC0295)
Figure 2010529140
ICEC0294(120mg、0.23mmol)をMeOH/HCl(10mL、5M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製した。ジオールICEC0295を淡黄色固体(18.8mg、22%)として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ1.31 (d, J=6.9Hz, 6H), 3.09 (h, J=6.9Hz, 1H), 3.53〜3.66 (m, 4H), 3.77〜3.82 (m, 1H), 4.55 (d, J=6.1Hz, 2H), 4.86〜4.89 (m, 1H), 5.09 (s, 1H), 6.57 (t, J=6.1Hz, 1H), 7.08〜7.15 (m, 2H), 7.30〜7.36 (m, 2H), 7.68 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ23.3, 23.5, 39.7, 44.5, 63.2, 72.3, 72.8, 113.4, 115.6, 123.6, 124.6, 129.0, 129.7, 140.8, 144.2, 146.4, 157.4, 160.6. IR(ニート)νmax=3315, 2958, 2925, 2869, 1639。MS m/z (ESI) 374 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C19H24FN5O2) 373.1914、実測値: 374.2004。
tert−ブチルベンジル(5−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)カルバメート(ICEC0316)
Figure 2010529140
塩化ヘテロアリールICEC0012(100mg、0.25mmol)、Pd2dba3(12mg、5mol%)、rac−BINAP(16mg、10mol%)、およびNaOtBu(36g、0.38mmol)をトルエン(1.0mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミンICEC0312(57mg、0.30mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(5mL)で希釈し、食塩水(5mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1)で精製し、保護カップリング生成物ICEC0316(22.6mg、16%)を無色油状物として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ0.07 (s, 6H), 0.91 (s, 9H), 1.35 (d, J=6.9Hz, 6H), 1.42 (s, 9H), 1.79〜1.85 (m, 2H), 3.14 (h, J=6.9Hz, 1H), 3.48〜3.53 (m, 2H), 3.76〜3.78 (m, 2H), 4.94 (br s, 1H), 5.23 (br s, 1H), 5.61 (s, 1H), 7.25〜7.33 (m, 5H), 7.75 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ−5.4, 18.2, 23.2, 23.8, 26.0, 28.1, 31.4, 40.2, 51.3, 62.4, 82.0, 97.2, 113.2, 127.5, 127.9, 128.5, 137.8, 141.5, 142.7, 153.7, 154.6。IR(ニート)νmax=3378, 2956, 2929, 2859, 1720。MS m/z (ESI) 554 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C30H47N5O3Si) 553.3448、実測値: 554.3545。
tert−ブチル−5−(3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)プロピルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル(2−フルオロベンジル)カルバメート(ICEC0304)
Figure 2010529140
塩化ヘテロアリールICEC0013(251mg、0.60mmol)、Pd2dba3(27.5mg、5mol%)、rac−BINAP(40mg、10mol%)、およびNaOtBu(86g、0.90mmol)をトルエン(1.3mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミンICEC0312(136mg、0.72mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(5mL)で希釈し、食塩水(5mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×10mL)で抽出し、有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(PE:EtOAc=20:1)で精製し、保護カップリング生成物ICEC0304(51mg、15%)を無色油状物として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ0.07 (s, 6H), 0.92 (s, 9H), 1.34 (d, J=6.9Hz, 6H), 1.41 (s, 9H), 1.80〜1.86 (m, 2H), 3.14 (h, J=6.9Hz, 1H), 3.50〜3.54 (m, 2H), 3.76〜3.79 (m, 2H), 5.03 (br s, 1H), 5.72 (s, 1H), 6.98〜7.10 (m, 2H), 7.22〜7.27 (m, 1H), 7.34〜7.38 (m, 1H), 7.75 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ−5.4, 18.2, 23.2, 23.8, 25.9, 28.0, 31.4, 40.3, 45.6, 62.3, 82.2, 113.1, 115.3, 124.0, 124.6, 129.3, 130.3, 131.3, 141.5, 153.5, 154.7。IR(ニート)νmax=3378, 2956, 2931, 2859, 1724。MS m/z (ESI) 572 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C30H46FN5O3Si) 571.3354、実測値: 572.3441。
3−(7−(ベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)プロパン−1−オール (ICEC0317)
Figure 2010529140
ICEC0316(22.6mg、0.04mmol)をMeOH/HCl(10mL、5M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製した。ICEC0317を淡黄色固体(9.4mg、69%)として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ1.32 (d, J=6.9Hz, 6H), 1.68〜1.74 (m, 2H), 3.13 (h, J=6.9Hz, 1H), 3.53〜3.66 (m, 4H), 3.60〜3.66 (m, 4H), 4.50 (d, J=5.7Hz, 2H), 4.71 (br s, 1H), 5.01 (s, 1H), 6.50 (t, J=5.7Hz, 1H), 7.31〜7.40 (m, 5H), 7.68 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ23.4, 23.5, 33.7, 37.0, 46.1, 57.8, 72.6, 113.2, 127.1, 127.9, 129.0, 136.6, 140.7, 146.4, 146.7, 157.4。IR(ニート)νmax=3311, 2956, 2927, 2867, 1639。MS m/z (ESI) 340 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C19H25N5O) 339.2059、実測値: 340.2146。
3−(7−(2−フルオロベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)プロパン−1−オール(ICEC0305)
Figure 2010529140
ICEC0304(51mg、0.09mmol)をMeOH/HCl(10mL、5M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製した。ICEC0305を淡黄色固体(23mg、72%)として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ1.32 (d, J=6.9Hz, 6H), 1.67〜1.74 (m, 2H), 3.13 (h, J=6.9Hz, 1H), 3.60〜3.68 (m, 4H), 4.55 (d, J=6.1Hz, 2H), 4.68〜4.75 (m, 1H), 5.06 (s, 1H), 6.52 (t, J=6.1Hz, 1H), 7.08〜7.15 (m, 2H), 7.30〜7.37 (m, 2H), 7.68 (s, 1H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ23.3, 23.4, 33.6, 37.1, 39.8, 57.8, 72.3, 113.2, 115.6, 123.7, 124.6, 129.1, 129.8, 140.9, 146.6, 157.2, 159.4, 161.9。IR(ニート)νmax=3311, 2956, 2925, 2867, 1639。MS m/z (ESI) 358 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C19H24FN5O) 357.1965、実測値: 358.2055。
tert−ブチルベンジル(3−イソプロピル−5−(2,2,3,3,10,10,11,11−オクタメチル−4,9−ジオキサ−3,10−ジシラドデカン−6−イルアミノ)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−7−イル)カルバメート(ICEC0322)
Figure 2010529140
塩化ヘテロアリールICEC0012(112mg、0.28mmol)、Pd2dba3(13mg、5mol%)、rac−BINAP(17mg、10mol%)、およびNaOtBu(40mg、0.42mmol)をトルエン(1.0mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミンICEC0321(112mg、0.33mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(2mL)で希釈し、食塩水(5mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×5mL)で抽出し、有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させた。粗製物を濃縮した後、生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(20:1=PE:EtOAc)で精製し、保護カップリング生成物ICEC0322(102mg、52%)を無色油状物として得た。
1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ7.76 (s, 1H), 7.34〜7.27 (m, 5H), 5.63 (s, 1H), 5.25〜5.23 (m, 1H), 4.96 (sbr, 2H), 4.21 (sbr, 1H), 3.88〜3.83 (m, 2H), 3.77〜3.72 (m, 1H), 3.67〜3.63 (m, 1H), 3.15 (hept, J=6.9Hz, 1H), 1.96〜1.81 (m, 2H), 1.42 (s, 9H), 1.39 (d, J=6.9Hz, 6H), 0.90 (s, 9H), 0.90 (s, 9H), 0.07〜0.03 (m, 12 H)。13C NMR (CDCl3, 100 MHz) 154.2, 153.7, 146.4, 142.7, 141.4, 137.8, 128.5, 127.9, 127.5, 113.2, 97.5, 82.0, 63.5, 60.6, 51.4, 50.6, 33.4, 28.1, 25.9, 23.8, 23.3, 23.2, 18.3, 18.2, −5.29。IR(ニート)νmax=3374, 2956, 2929, 2858, 1724, 1643。MS m/z (ESI) 698 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C37H63N5O4Si2) 697.4419、実測値: 698.4489。
2−(7−(ベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)ブタン−1,4−ジオール(ICEC0323)
Figure 2010529140
ICEC0322(150mg、0.21mmol)をMeOH/HCl(25mL、5M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製し、CHCl3から再結晶させた。ICEC0323を淡色固体(20.7mg、27%)として得た。
融点102℃。1H NMR (d6−DMSO, 400MHz)δ7.92 (s, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.38〜7.24 (m, 5H), 6.53 (s, 1H), 5.22 (s, 1H), 4.83 (sbr, 1H), 4.46〜4.45 (m, 2H), 4.00 (s, 1H), 3.47〜3.3 (m, 4H), 2.94 (hept, J=6.9Hz, 1H), 1.79〜1.70 (m, 1H), 1.50〜1.42 (m, 1H), 1.24 (d, J=6.9Hz, 6H)。13C NMR (d6−DMSO, 100MHz)δ157.1, 146.7, 140.2, 139.0, 128.9, 127.5, 127.3, 111.1, 72.9, 64.2, 58.3, 49.7, 45.1, 35.4, 31.2, 23.8, 23.6, 23.6。IR(ニート)νmax=3293, 2954, 2927, 2867, 1631, 1575。MS m/z (ESI) 370 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C20H27N5O2) 369.2165、実測値: 370.2245。
2−(7−(2−フルオロベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)ブタン−1,4−ジオール(ICEC0324)
Figure 2010529140
塩化ヘテロアリールICEC0013(251mg、0.60mmol)、Pd2dba3(27.5mg、5mol%)、rac−BINAP(38mg、10mol%)、およびNaOtBu(86mg、0.9mmol)をトルエン(1.3mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミンICEC0321(240mg、0.72mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(2mL)で希釈し、食塩水(5mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×5mL)で抽出し、有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させた。粗製物を濃縮した後、生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(20:1=PE:EtOAc)でその他の不純物から分離し、非保護および保護のカップリング生成物の混合物である無色油状物(450mg)を得た。
この粗生成物をMeOH/HCl(50mL、5M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製した。ICEC0324を白色固体として得て、EtOAcから再結晶させた(42mg、18%)。
融点123−126℃。1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ7.62 (s, 1H), 7.36〜7.24 (m, 2H), 7.12〜7.04 (m, 2H), 5.14 (s, 1H), 4.53 (s, 2H), 4.22〜4.16 (m, 1H), 3.76〜3.73 (m, 1H), 3.66〜3.37 (m, 3H), 3.07〜2.97 (m, 1H), 1.84〜1.76 (m, 1H), 1.63〜1.55 (m, 1H), 1.28〜1.24 (m, 6H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ161.7, 159.2, 157.1, 146.5, 140.3, 129.5, 128.9, 125.5, 125.0, 115.7, 111.1, 64.2, 58.3, 49.7, 35.3, 23.8, 23.7, 23.6。 IR(ニート)νmax=3295, 2954, 2869, 1639, 1579。MS m/z (ESI) 388 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C20H26FN5O2) 387.2071、実測値: 388.2157。
(R)−2−(7−(2−フルオロベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)ブタン−1,4−ジオール(ICEC0331)
Figure 2010529140
塩化ヘテロアリールICEC0013(112mg、0.28mmol)、Pd2dba3(13.0mg、5mol%)、rac−BINAP(17mg、10mol%)、およびNaOtBu(40mg、0.42mmol)をトルエン(1.0mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミンICEC0330(112mg、0.33mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(2mL)で希釈し、食塩水(5mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×5mL)で抽出し、有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させた。粗製物を濃縮した後、生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(20:1=PE:EtOAc)でその他の不純物から分離し、非保護および保護のカップリング生成物の混合物である無色油状物(158mg)を得た。
この粗生成物をMeOH/HCl(40mL、5M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製した。ICEC0331を白色固体として得て、EtOAcから再結晶させた(44.5mg、41%)。
[α]25 D (c 0.23, CH3OH): −10.0。融点60〜65℃。1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ7.67 (s, 1H), 7.36〜7.29 (m, 2H), 7.15〜7.08 (m, 2H), 6.54〜6.51 (m, 1H), 5.09 (s, 1H), 5.05〜5.03 (m, 1H), 4.54〜4.52 (m, 2H), 4.42〜4.33 (m, 1H), 3.87〜3.84 (m, 1H), 3.73〜3.59 (m, 3H), 3.09 (hept, J=6.9Hz, 1H), 1.91〜1.83 (m, 1H), 1.67〜1.59 (m, 1H), 1.30 (d, J=6.9Hz, 6H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ161.9, 159.4, 157.1, 146.6, 144.4, 140.8, 129.7, 129.0, 124.5, 123.7, 115.6, 113.2, 72.9, 66.5, 58.4, 49.9, 39.8, 35.3, 23.5, 23.4, 23.2 。IR(ニート)νmax=3297, 2956, 2869, 1639, 1581。MS m/z (ESI) 388 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C20H26FN5O2) 387.2071、実測値: 388.2148。
(S)−2−(7−(2−フルオロベンジルアミノ)−3−イソプロピルピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イルアミノ)ブタン−1,4−ジオール(ICEC0329)
Figure 2010529140
塩化ヘテロアリールICEC0013(251mg、0.60mmol)、Pd2dba3(25.0mg、5mol%)、rac−BINAP(38mg、10mol%)、およびNaOtBu(86mg、0.42mmol)をトルエン(1.0mL)に懸濁した。5分間撹拌した後、アミンICEC0328(240mg、0.76mmol)を加え、赤色混合物を100℃で12時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、EtOAc(2mL)で希釈し、食塩水(5mL)中に注入した。水相を酢酸エチル(3×5mL)で抽出し、有機相を合わせてNa2SO4で乾燥させた。濃縮後、粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(20:1=PE:EtOAc)でその他の不純物から分離し、非保護および保護のカップリング生成物の混合物である無色油状物(205mg)を得た。
この粗生成物をMeOH/HCl(50mL、5M)に溶解し、室温で2時間撹拌した。粗生成物をシリカカラムクロマトグラフィー(EtOAc)で精製した。ICEC0329を白色固体として得て、EtOAcから再結晶させた(38.0mg、16%)。
[α]25 D (c 0.24 CH3OH): +12.0。融点69〜72℃。1H NMR (CDCl3, 400MHz)δ7.67 (s, 1H), 7.36〜7.28 (m, 2H), 7.14〜7.07 (m, 2H), 6.54〜6.51 (m, 1H), 5.08 (s, 1H), 5.06〜5.04 (m, 1H), 4.53〜4.51 (m, 2H), 4.40〜4.32 (m, 1H), 3.87〜3.83 (m, 1H), 3.72〜3.59 (m, 3H), 3.08 (hept, J=6.9Hz, 1H), 1.91〜1.82 (m, 1H), 1.66〜1.59 (m, 1H), 1.30 (d, J=6.9Hz, 6H)。13C NMR (CDCl3, 100MHz)δ161.8, 159.4, 157.1, 146.6, 144.4, 140.7, 129.7, 129.0, 124.5, 123.7, 115.6, 113.2, 72.9, 66.4, 58.4, 49.9, 39.7, 35.3, 23.5, 23.4, 23.2。IR(ニート)νmax=3293, 2954, 2869, 1639, 1579。MS m/z (ESI) 388 (M+H)。HRMS (ESI) 計算値: (C20H26FN5O2) 387.2071、実測値: 388.2151。
実施例23
BS−194によるヌードマウスにおけるMCF−7腫瘍成長の阻害
本実施例は、BS−194がヌードマウスでMCF−7腫瘍の成長を阻害する能力を示す。全てにおいて、32匹のメスの8〜10週齢のBalb/cヌードマウス(Harlan UK)を無作為に3つの群に分けた。マウスに0.72mgの60日放出E2ペレット(Innovative Research of America, USA)を与え、これを一方の脇腹に皮下移植した。MCF7細胞をトリプシン消化し、0.1mlのPBS中の5×106細胞を各マウスのもう一方の脇腹に皮下注射し、公式(腫瘍の幅の2乗×腫瘍の長さ)/2に従って、2〜3日毎に腫瘍体積を測定した。動物重量も研究の経過を通じて記録された。1日に2回、14日間、10%DMSO、50mM HCl、5% Tween 20、および85%生理食塩水に調製したBS−194を動物に皮下注射し、14日の時点で動物を屠殺した。適切な倫理的承認およびライセンス供与が得られた後に、UK‘Guidance on the operation of animals (Scientific Procedure) Act 1986(HMSO, London, UK, 1990)に従って、異種移植実験を行なった。
図4aは、1日目の腫瘍体積と比べた、異なる用量での、14日にわたるBS−194注射の間の腫瘍体積の増加を示す。対照曲線は、溶媒のみで行なわれた注射を指す。図4bは、同じ14日にわたるBS−194注射の間の対応する動物体重の変化を示す。これらのデータから、腫瘍体積が、BS−194の投薬量の増加に伴ってよりゆっくりと増加することが明らかであり、BS−194がMCF−7腫瘍の成長を阻害することができるということを示している。さらに、対応する動物重量は、14日にわたるBS−194注射の間ずっとほぼ一定であった。
実施例24
BS−194についてのインビトロでのヒト腫瘍細胞株スクリーニング
本実施例は、米国立癌研究所(NCI)/米国立保健研究所(NIH)(例えば、http://dtp.nci.nih.gov/branches/btb/ivclsp.html参照)で示されたプロトコルに従って行なわれた、BS−194についてのインビトロでのヒト腫瘍細胞株スクリーニングの結果を提供する。
癌スクリーニングパネルのヒト腫瘍細胞株を、5%胎仔ウシ血清および2mM L−グルタミンを含有するRPMI 1640培地中で成長させた。典型的なスクリーニング実験のために、細胞を、個々の細胞株の倍加時間によって5,000〜40,000細胞/ウェルの範囲のプレーティング濃度で100μlずつ96ウェルマイクロタイタープレートに播種した。細胞の播種後、マイクロタイタープレートを37℃、5%CO2、95%空気、および100%相対湿度で、実験用薬物を添加する前に24時間温置した。
24時間後、2プレートの各細胞株を、TCAを用いてin situで固定し、BS−194を添加する時点(Tz)における各細胞株の細胞数の測定とした。BS−194を、所望の最終最大試験濃度の400倍でジメチルスルホキシドに溶解し、使用前に凍結保存した。BS−194添加の時点で、凍結した濃縮液のアリコートを解凍し、50μg/mlゲンタマイシンを含有する完全培地で所望の最終最大試験濃度の2倍まで希釈した。さらに4つの10倍または1/2logの連続希釈を行ない、合計5つのBs−194濃度と対照を作製した。これらの異なるBS−194希釈の100μlのアリコートを、既に100μlの培地を含有する適当なマイクロタイターウェルに添加し、所要の最終薬物濃度を結果として得た。
BS−194添加の後、プレートを37℃、5%CO2、95%空気、および100%相対湿度でさらに48時間温置した。付着細胞については、冷TCAを添加することによりアッセイを終了させた。50μlの冷50%(w/v)TCA(最終濃度、10%TCA)を穏やかに添加することによって、細胞をin situで固定し、4℃で60分間温置した。上清を捨て、プレートを水道水で5回洗浄し、風乾させた。1%酢酸中の0.4%(w/v)スルホローダミンB(SRB)溶液(100μl)を各ウェルに添加し、プレートを室温で10分間温置した。染色後、1%酢酸で5回洗浄することにより、結合していない色素を除去し、プレートを風乾させた。その後、結合した染色剤を10mM trizma塩基で溶解し、自動化プレートリーダーで波長515nmの吸光度を読み取った。懸濁細胞については、50μlの80%TCA(最終濃度、16%TCA)を穏やかに添加することによって、ウェルの底に降下した細胞を固定することによりアッセイを終了させることを除き、方法論は同じであった。7つの吸光度測定[ゼロ時間(Tz)、対照の成長(C)、および5つの濃度レベルのBS−194が存在する場合の試験成長(Ti)]を用いて、成長パーセントを各々の薬物濃度レベルで計算した。パーセンテージ成長阻害は、以下のように計算した。
濃度がTi>/=Tzの場合、[(Ti−Tz)/(C−Tz)] x 100
濃度がTi<Tzの場合、[(Ti−Tz)/Tz] x 100
3つの用量応答パラメーターを計算した。50%の成長阻害(GI50)は、[(Ti−Tz)/(C−Tz)] x 100 = 50から計算した。これは、薬物温置の間に対照細胞中の純タンパク質増加量(SRB染色によって測定した場合)が結果として50%減少する薬物濃度である。全成長阻害(TGI)を結果としてもたらす薬物濃度は、Ti = Tzから計算した。処置後の細胞の純損失を示すLC50(開始時に測定されるタンパク質と比較した場合に、薬物処置の最後の時点に測定されるタンパク質が結果として50%減少する薬物濃度)は、[(Ti−Tz)/Tz] x 100 = −50から計算した。これらの3つのパラメーターのそれぞれについての値は、活性のレベルに到達する場合に計算した。しかしながら、効果が達せられていないか、超過している場合には、そのパラメーターについての値は、試験された最大濃度または最小濃度よりも大きいまたは小さいと表現した。
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140
実施例25
BS−193、BS−194、BS−189、およびICEC−0232についてのキナーゼスクリーニング
本実施例では、組換えキナーゼを酵素活性について2通りで試験した。実施例18で示したプロトコルを用いてアッセイを行なった。表13は、10μMのBS−193、BS−194、BS−189、またはICEC−0232を添加した後の(最初の活性のパーセンテージとしての)平均残存活性を示す。平均活性を報告する各々の表示欄について、すぐ右の未表示欄は、平均活性測定のそれぞれの標準偏差に相当する。これらの実験から、最大限の阻害を示す2つのキナーゼが、CDK2およびCK1であることが明らかにされた。
Figure 2010529140
Figure 2010529140
Figure 2010529140

Claims (72)

  1. 下記の一般式の化合物を含む組成物であって:
    Figure 2010529140
    式中、
    Rは、1から6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルを表し;
    R1は、ヒドロキシル、アルコキシ、水素、またはハロゲンを表し;
    R2は、水素、アルカニル、−NRaRb(RaとRbは独立して、最大6個の炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビルである。)、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ鎖、−SRC(RCは、1から6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルである。)、−SO2Rd(Rdは、1から6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルである。)、またはハロゲンを表し;
    R3は、水素、−SO2NH2、−SO2NReRf(ReとRfは独立して、最大6個の炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビルである。)、ハロゲン、または基−(A)a−Alk1[aは0もしくは1であり、およびaが1の場合、Aは−O−、−S−、もしくは−NR6(R6は水素もしくはC1−C5アルカニル鎖である。)であり、ならびにAlk1は、1から6個の炭素原子長さおよびAlk1が少なくとも2個の炭素原子を含有する場合、任意でAlk1の少なくとも2個の炭素原子間の不飽和結合を含有する置換されていてもよい二価のヒドロカルビル鎖である。]であり;
    R4は、水素、ハロゲン、アルコキシ、ヒドロキシ、または最大6個の炭素原子を含有する置換されていてもよいヒドロカルビル基を表し;
    R5は、水素、ヒドロキシル、アルコキシ、1から8個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖、もしくは環状鎖、またはハロゲンを表し;
    Xは、水素、基−Alk2−Z、C1−C4ヒドロカルビル基、またはハロゲン[Alk2は、1から6個の炭素原子長さを含有する置換されていてもよい二価のアルカニル鎖、アルケニル鎖、もしくはアルキニル鎖であり;ならびにZは、−OH基、−OR7基、−SH基、SR7基、−CN基、−NH2基、もしくはNHR7基(R7は、ハロゲンもしくはアルコキシによって置換されていてもよいC1−C6ヒドロカルビル基もしくは複素環基である。)を表す。]を表し;
    Yは、基−Alk3−(Q)a−Alk4−B[aは0または1であり、およびAlk3は、2から7個の炭素原子長さを含有するヒドロカルビル鎖(前記ヒドロカルビル鎖は、前記ヒドロカルビル鎖の炭素原子間に二重結合および/または三重結合を含んでもよく、かつ前記ヒドロカルビル鎖は、ハロゲン、アルコキシ、または自身がハロゲン基、ヒドロキシル基、もしくはアルコキシ基で置換されていてもよいアルキル鎖で置換されていてもよい。)を表す。]を表し;
    Qは、−CH2−、−O−、−S−、−NR−、−S(O2)−、−C(=O)−、および−S(O)−からなる群より選択され;
    Alk4はアルカニル鎖であり;および
    Bは、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、アルキルチオ、ニトロ、シアノ、アミン、置換されていてもよい炭素環基、置換されていてもよい複素環基であり、および
    XとYは、XとYとを連結する炭素原子と一緒に、置換されていないC1−C6アルキルを形成しない、組成物。
  2. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  3. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  4. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  5. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  6. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  7. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  8. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  9. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  10. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  11. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  12. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  13. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  14. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  15. 化合物が下記の構造を有する塩である、請求項1記載の組成物。
  16. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  17. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  18. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  19. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  20. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  21. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  22. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  23. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  24. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  25. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  26. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  27. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  28. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  29. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  30. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  31. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  32. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  33. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  34. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  35. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  36. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  37. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  38. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  39. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  40. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  41. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  42. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  43. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  44. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  45. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  46. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  47. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  48. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  49. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  50. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  51. 化合物が下記の構造を有する、請求項1記載の組成物。
    Figure 2010529140
  52. 下記の構造を有する化合物を含む組成物であって:
    Figure 2010529140
    式中、
    R1は、フッ素または水素のいずれかであり;
    Xは、水素または基−Alk2−Z(Alk2は、1個もしくは2個の炭素原子を含有するアルカニルであり;ならびにZは−OH基を表す。)を表し;
    Yは、基−Alk5(Alk5は、1個または2個の炭素を含み、但し、Alk5は、2個の炭素を含有する場合、脂肪族またはオレフィンであってもよく、かつAlk5は、オレフィンでない場合、各々の炭素原子上で1個のヒドロキシル基で置換されていてもよい。)を表し;および
    XとYは、XとYとを連結する炭素原子と一緒に、置換されていないC1−C6アルキルを形成しない、組成物。
  53. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  54. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  55. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  56. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  57. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  58. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  59. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  60. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  61. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  62. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  63. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  64. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  65. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  66. 化合物が下記の構造を有する、請求項52記載の組成物。
    Figure 2010529140
  67. 下記の構造を有する化合物を含む組成物であって:
    Figure 2010529140
    式中、
    Rは、1から6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルを表し;
    R1は、ヒドロキシル、アルコキシ、水素、またはハロゲンを表し;
    R2は、水素、アルカニル、−NRaRb(RaとRbは独立して、最大6個の炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビルである。)、1から6個の炭素原子を有するアルコキシ鎖、−SRC(RCは、1から6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルである。)、−SO2Rd(Rdは、1から6個の炭素原子を含有するヒドロカルビルである。)、またはハロゲンを表し;
    R3は、水素、−SO2NH2、−SO2NReRf(ReとRfは独立して、最大6個の炭素原子を有する置換されていてもよいヒドロカルビルである。)、ハロゲン、または基−(A)a−Alk1[aは0もしくは1であり、aが1の場合、Aは−O−、−S−、もしくは−NR6(R6は水素もしくはC1−C5アルカニル鎖である。)であり、Alk1は1から6個の炭素原子長さおよびAlk1が少なくとも2つの炭素原子を含有する場合、任意でAlk1の少なくとも2個の炭素原子間の不飽和結合を含有する置換されていてもよい二価のヒドロカルビル鎖である。]であり;
    R4は、水素、ハロゲン、アルコキシ、ヒドロキシ、または最大6個の炭素原子を含有する置換されていてもよいヒドロカルビル基を表し;
    R5は、水素、ヒドロキシル、アルコキシ、1から8個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖、もしくは環状鎖、またはハロゲンを表し;
    Xは、水素、基−Alk2−Z、C1−C4ヒドロカルビル基、またはハロゲン[Alk2は、1から6個の炭素原子長さを含有する置換されていてもよい二価のアルカニル鎖、アルケニル鎖、もしくはアルキニル鎖であり;Zは、−OH基、−OR7基、−SH基、SR7基、−CN基、−NH2基、もしくはNHR7基(R7は、ハロゲンもしくはアルコキシによって置換されていてもよいC1−C6ヒドロカルビル基もしくは複素環基である。)である。]を表し;
    Yは、基−Alk3−(Q)a−(Alk4)b−B[aとbは独立して0または1であり、Alk3は、2から7個の炭素原子長さを含有するヒドロカルビル鎖(ここで、前記ヒドロカルビル鎖は、前記ヒドロカルビル鎖の炭素原子間に二重結合および/または三重結合を含んでもよく、かつ前記ヒドロカルビル鎖は、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、または自身がハロゲン基、ヒドロキシル基、もしくはアルコキシ基で置換されていてもよいアルキル鎖で置換されていてもよい。)を表す。]を表し;
    Qは、−CH2−、−O−、−S−、−NR−、−S(O2)−、−C(=O)−、および−S(O)−からなる群より選択され;
    Alk4はアルカニル鎖であり;および
    Bは、ヒドロキシル、アルコキシ、ハロゲン、アルキルチオ、ニトロ、シアノ、アミン、置換されていてもよい炭素環基、置換されていてもよい複素環基であり、および
    XとYは、XとYとを連結する炭素原子と一緒に、置換されていないC1−C6アルキルを形成しない、組成物。
  68. 少なくともサイクリン依存性キナーゼの活性を阻害する方法であって、前記方法が、少なくとも1つのサイクリン依存性キナーゼを、請求項1、52、または67に記載の組成物に曝露させる工程を含む、方法。
  69. 少なくとも1つのサイクリン依存性キナーゼが、CDK2、CDK4、CDK5、CDK7、およびCDK9からなる群より選択される、請求項55記載の方法。
  70. 組成物がBS−181またはBS−194を含む、請求項55記載の方法。
  71. 癌患者を治療する方法であって、前記方法が、癌細胞を治療有効量の請求項1、52、または67に記載の組成物に曝露させる工程を含む、方法。
  72. 前記癌が、乳癌、白血病、黒色腫、前立腺癌、肺癌、中枢神経系癌、結腸直腸癌、腎癌、および卵巣癌からなる群より選択される、請求項58記載の方法。
JP2010511342A 2007-06-05 2008-06-05 サイクリン依存性キナーゼの選択的阻害剤 Pending JP2010529140A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US94219807P 2007-06-05 2007-06-05
PCT/US2008/065988 WO2008151304A1 (en) 2007-06-05 2008-06-05 Selective inhibitors for cyclin-dependent kinases

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010529140A true JP2010529140A (ja) 2010-08-26

Family

ID=40094207

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010511342A Pending JP2010529140A (ja) 2007-06-05 2008-06-05 サイクリン依存性キナーゼの選択的阻害剤

Country Status (6)

Country Link
US (1) US8067424B2 (ja)
EP (1) EP2170073A4 (ja)
JP (1) JP2010529140A (ja)
AU (1) AU2008261027A1 (ja)
CA (1) CA2688616A1 (ja)
WO (1) WO2008151304A1 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017506250A (ja) * 2014-02-21 2017-03-02 キャンサー・リサーチ・テクノロジー・リミテッド Cdk阻害剤としてのピラゾロ[1,5‐a]ピリミジン‐5,7‐ジアミン化合物及びその治療用途
JP2018507877A (ja) * 2015-03-09 2018-03-22 オーリジーン ディスカバリー テクノロジーズ リミテッドAurigene Discovery Technologies Limited CDK阻害剤としてのピラゾロ[1,5−a][1,3,5]トリアジンとピラゾロ[1,5−a]ピリミジン誘導体
JP2018515434A (ja) * 2015-03-27 2018-06-14 ダナ−ファーバー キャンサー インスティテュート, インコーポレイテッド サイクリン依存性キナーゼの阻害剤
JP2020534346A (ja) * 2017-09-20 2020-11-26 カリック セラピューティクス リミテッド CDK阻害剤としての4−[[(7−アミノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)アミノ]メチル]ピペリジン−3−オール化合物
US10870651B2 (en) 2014-12-23 2020-12-22 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Inhibitors of cyclin-dependent kinase 7 (CDK7)
US10906889B2 (en) 2013-10-18 2021-02-02 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Polycyclic inhibitors of cyclin-dependent kinase 7 (CDK7)
US10981903B2 (en) 2011-11-17 2021-04-20 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Inhibitors of c-Jun-N-terminal kinase (JNK)
US11142507B2 (en) 2015-09-09 2021-10-12 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Inhibitors of cyclin-dependent kinases
JP2022505268A (ja) * 2018-10-30 2022-01-14 クロノス バイオ インコーポレイテッド Cdk9活性を調節するための化合物、組成物、および方法
US11826365B2 (en) 2009-12-29 2023-11-28 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Type II raf kinase inhibitors

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8507673B2 (en) * 2008-12-11 2013-08-13 Emory University Process for preparing 5,7 diaminopyrazolo [1,5-A] pyrimidine compounds
CN101967148B (zh) * 2009-07-28 2014-04-16 北京师范大学 新的18F取代对甲苯磺酰氧基标记的吡唑并[1,5-a]嘧啶类化合物及制备和应用
EP2683444A1 (en) * 2011-03-07 2014-01-15 Fondazione Telethon Tfeb phosphorylation inhibitors and uses thereof
USRE48175E1 (en) 2012-10-19 2020-08-25 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Hydrophobically tagged small molecules as inducers of protein degradation
US20140199728A1 (en) 2013-01-14 2014-07-17 Amgen Inc. Methods of using cell-cycle inhibitors to modulate one or more properties of a cell culture
JP2016520110A (ja) 2013-06-03 2016-07-11 バイエル ファーマ アクチエンゲゼルシャフト 置換ベンゾキサゾール
WO2015058126A1 (en) 2013-10-18 2015-04-23 Syros Pharmaceuticals, Inc. Heteroaromatic compounds useful for the treatment of prolferative diseases
SG10201809260XA (en) 2014-04-04 2018-11-29 Syros Pharmaceuticals Inc Inhibitors of cyclin-dependent kinase 7 (cdk7)
WO2015154022A1 (en) * 2014-04-05 2015-10-08 Syros Pharmaceuticals, Inc. Inhibitors of cyclin-dependent kinase 7 (cdk7)
US10131679B2 (en) 2014-10-31 2018-11-20 Ube Industries, Ltd. Substituted dihydropyrrolopyrazole compound
EP3307728A4 (en) 2015-06-12 2019-07-17 Dana Farber Cancer Institute, Inc. ASSOCIATION THERAPY USING TRANSCRIPTION INHIBITORS AND KINASE INHIBITORS
US10273252B2 (en) 2015-06-15 2019-04-30 Ube Industries, Ltd. Substituted dihydropyrrolopyrazole derivative
AR110252A1 (es) * 2016-11-30 2019-03-13 Gilead Sciences Inc Compuestos heterocíclicos fusionados como inhibidores de la quinasa cam
CN108148068B (zh) * 2018-02-09 2020-09-15 河南科技大学第一附属医院 具有抗肿瘤活性的吡唑并[1,5-a]吡啶类药物分子及其制备方法和应用
US11091522B2 (en) 2018-07-23 2021-08-17 Aileron Therapeutics, Inc. Peptidomimetic macrocycles and uses thereof
KR102239164B1 (ko) * 2018-08-03 2021-04-12 경북대학교 산학협력단 Cdk7 저해제 bs­181 또는 이의 약학적으로 허용 가능한 염을 유효성분으로 포함하는 백혈병의 예방 또는 치료용 약학적 조성물
EP3885347B1 (en) 2018-11-14 2023-11-22 UBE Corporation Dihydropyrrolopyrazole derivative
GB201918541D0 (en) * 2019-12-16 2020-01-29 Carrick Therapeutics Ltd Therapeutic compounds and their use
WO2023001061A1 (en) * 2021-07-17 2023-01-26 Jingrui Biopharma Co., Ltd. Cdk7 selective inhibitors as anticancer agents

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005077954A2 (en) * 2004-02-11 2005-08-25 Schering Corporation Pyrazolopyrimidine-derivatives as cyclin dependent kinase inhibitors

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005077954A2 (en) * 2004-02-11 2005-08-25 Schering Corporation Pyrazolopyrimidine-derivatives as cyclin dependent kinase inhibitors

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11826365B2 (en) 2009-12-29 2023-11-28 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Type II raf kinase inhibitors
US10981903B2 (en) 2011-11-17 2021-04-20 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Inhibitors of c-Jun-N-terminal kinase (JNK)
US10906889B2 (en) 2013-10-18 2021-02-02 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Polycyclic inhibitors of cyclin-dependent kinase 7 (CDK7)
JP2017506250A (ja) * 2014-02-21 2017-03-02 キャンサー・リサーチ・テクノロジー・リミテッド Cdk阻害剤としてのピラゾロ[1,5‐a]ピリミジン‐5,7‐ジアミン化合物及びその治療用途
US10870651B2 (en) 2014-12-23 2020-12-22 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Inhibitors of cyclin-dependent kinase 7 (CDK7)
JP2018507877A (ja) * 2015-03-09 2018-03-22 オーリジーン ディスカバリー テクノロジーズ リミテッドAurigene Discovery Technologies Limited CDK阻害剤としてのピラゾロ[1,5−a][1,3,5]トリアジンとピラゾロ[1,5−a]ピリミジン誘導体
US11325910B2 (en) 2015-03-27 2022-05-10 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Inhibitors of cyclin-dependent kinases
JP2018515434A (ja) * 2015-03-27 2018-06-14 ダナ−ファーバー キャンサー インスティテュート, インコーポレイテッド サイクリン依存性キナーゼの阻害剤
US12098154B2 (en) 2015-03-27 2024-09-24 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Inhibitors of cyclin-dependent kinases
US11142507B2 (en) 2015-09-09 2021-10-12 Dana-Farber Cancer Institute, Inc. Inhibitors of cyclin-dependent kinases
JP2020534346A (ja) * 2017-09-20 2020-11-26 カリック セラピューティクス リミテッド CDK阻害剤としての4−[[(7−アミノピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−5−イル)アミノ]メチル]ピペリジン−3−オール化合物
JP7148604B2 (ja) 2017-09-20 2022-10-05 カリック セラピューティクス リミテッド CDK阻害剤としての4-[[(7-アミノピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-5-イル)アミノ]メチル]ピペリジン-3-オール化合物
JP2022505268A (ja) * 2018-10-30 2022-01-14 クロノス バイオ インコーポレイテッド Cdk9活性を調節するための化合物、組成物、および方法
JP7385658B2 (ja) 2018-10-30 2023-11-22 クロノス バイオ インコーポレイテッド Cdk9活性を調節するための化合物、組成物、および方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP2170073A4 (en) 2011-07-27
CA2688616A1 (en) 2008-12-11
EP2170073A1 (en) 2010-04-07
WO2008151304A8 (en) 2010-01-07
US20100261683A1 (en) 2010-10-14
US8067424B2 (en) 2011-11-29
WO2008151304A1 (en) 2008-12-11
AU2008261027A1 (en) 2008-12-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010529140A (ja) サイクリン依存性キナーゼの選択的阻害剤
US11623921B2 (en) Indole carboxamide compounds
US9328120B2 (en) 6-cycloalkyl-pyrazolopyrimidinones for the treatment of CNS disorders
CN103429593B (zh) 咪唑并吡嗪
CN104507923A (zh) 作为激酶抑制剂的取代的吡咯类活性剂
JP2011515337A5 (ja)
JP2018533552A (ja) 二重dyrk1/clk1阻害剤としての新規なピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体
FR2943058A1 (fr) Derives de pyrazolo°1,5-a!-1,3,5-triazines, leur preparation et leur application en therapeutique.
JP2013530951A (ja) ヤヌスキナーゼ阻害剤としてのヘテロ環式化合物
EP2094699B1 (fr) Nouveaux derives imidazolones, leur preparation a titre de medicaments, compositions pharmaceutiques, utilisation comme inhibiteurs de proteines kinases notamment cdc7
EP2844660B1 (en) Triazolopyridazine compounds, use as inhibitors of the kinase lrrk2, and methods for preparation thereof
WO2004011464A2 (fr) Nouvelles pyrazolo[1,5-a]-1,3,5-triazines substituees et leurs analogiques, compositions pharmaceutiques les contenant, utilisation a titre de medicament et procedes pour leur preparation
CN109641909B (zh) 雷帕霉素信号通路抑制剂的机理靶标及其治疗应用
CA2504820C (en) Pyrazolonaphthyridine derivatives
CN103906751A (zh) 作为晚期SV40因子(LSF)抑制剂用于治疗癌症的[1,3]二氧杂环戊烯并[4,5-g]喹啉-6(5H)-硫酮和[1,3]二氧杂环戊烯并[4,5-g][1,2,4]三唑并[1,5-a]喹啉衍生物
CN111039941A (zh) 一种含氮杂环化合物、其制备方法及应用
FR2818278A1 (fr) Inhibiteurs de kinases dependantes des cyclines (cdk) et de la glycogene synthase kinase-3 (gsk-3)
CN118647608A (zh) 作为蛋白激酶、特别是dyrk1a、clk1和/或clk4的抑制剂的咪唑啉酮衍生物
KR20230058292A (ko) 아릴 또는 헤테로아릴 유도체, 및 이를 유효성분으로 포함하는 키나아제 관련 질환의 예방 또는 치료용 약학적 조성물
OA16302A (en) 6-Cycloalkyl-1, 5-dihydro-pyrazolo [3, 4-d] pyrimidin-4-one derivatives and their use as PDE9A inhibitors.

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110526

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120525

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20130306

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130521

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130802

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20130809

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140617

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20140911

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20140919

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20150303