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JP2010519894A - 大腸菌におけるタンパク質の発現 - Google Patents

大腸菌におけるタンパク質の発現 Download PDF

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JP2010519894A
JP2010519894A JP2009551178A JP2009551178A JP2010519894A JP 2010519894 A JP2010519894 A JP 2010519894A JP 2009551178 A JP2009551178 A JP 2009551178A JP 2009551178 A JP2009551178 A JP 2009551178A JP 2010519894 A JP2010519894 A JP 2010519894A
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dna
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tag
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ヘレ ウォルディーク,
クリスティン ブルーン シエート,
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Abstract

配列MX(Xのペプチド・タグをコード化するDNAタグを含むプラスミド(XはK又はRを表す;XはM、S又はTを表す;XはK又はRを表す;nは1以上の整数を表す;前記DNAは、プロモーター配列に作動可能に結合している)が提供される。
【選択図】なし

Description

組換え型タンパク質発現系は、広範囲にわたる応用のための、バイオ医薬品又は薬剤のスクリーニングの標的として用いられるタンパク質、ポリペチド及びペプチドの生産を可能にする。酵母及びバキュロウイルスは信頼性が高い代替的な発現系を提供するが、主としてバクテリにおける効果的かつ経済的な製造を理由に、バクテリアでの発現系は最も推奨される方法であった。
異種タンパク質の生産のための組換え型発現系が広く用いられているにもかかわらず、利用可能な方法は、下流での要件を満たすための充分な収率及び充分に均質性のあるタンパク質を製造する上では信頼に値しない。多くの哺乳類のタンパク質は、低い収率かつかなり低い溶解性でバクテリアにおいて発現される。また、特にそれらが部分的に可溶性である場合、それらは菌体にとって有毒である場合がある。多くのベクター系は、標的組換え型タンパク質を短いN末端ペプチド・タグ、又はより長いN末端ペプチド・タグを有する融合タンパクとして発現するように設計されている。この種のタグの例はヒスチジン−タグ、又はマルトース結合−タグであり、それらは特に後の組換え型タンパク質の精製に有用である。しかしながら、特に潜在的に有毒で、発現するのが困難な治療上のタンパク質の効率的な発現系に対するニーズは残っている。タンパク質の収率は転写及び翻訳開始に非常に依存しており、封入体は通常、宿主によって非常に優れた耐容性を示すので、この種のシステムは高収率かつ低溶解性を有する融合タンパクを与えるN末端タグを有するべきである。また、導入されたタグは、天然タンパク質の生産のために、容易に切断可能であるべきである。
本発明は、化学式[I]のペプチド・タグをコード化しているヌクレオチド配列を有するDNAタグを含む微生物宿主細胞においてN末端を標識されたタンパク質を組換え発現するための、自己再生するDNAプラスミドを提供する。
MX(X [I]
はK又はRを表し;
はM、S又はTを表し;
はK又はRを表し;
nは1以上の整数を表し;
前記DNAはプロモーター配列に作動可能に結合している。
本発明のプラスミドは、DNAタグに融合された核酸によってコード化される、N−末端を標識されたタンパク質の組換え発現のための前記DNAタグをインフレームに融合するタンパク質をコード化している核酸配列を更に含んでもよい。
本発明は、本発明のDNAプラスミドを含む微生物宿主細胞を提供する。
一実施形態において、本発明はタンパク質に融合したN末端ペプチド・タグを含む標識されたタンパク質を提供し、前記タグは化学式[I]の配列を有する。
一実施態様において本発明は、タンパク質をコード化しているDNA配列をインフレームに、本発明のプラスミドのDNAタグを3’に挿入することを含む組換えプラスミドを構築するステップ、前記組換えプラスミドを宿主微生物細胞に導入するステップ、及び微生物宿主細胞においてN末端が標識されたタンパク質の発現を誘導するステップを含む、N末端を標識されたタンパク質の組換え型発現のための方法を提供する。
図1A及びBに示すように、成熟hIL−21を得るためのタグ除去の効率及び完了は、マススペクトロメトリで測定された。パネルAは、タグ除去前の画分のMaldiスペクトルを示す。パネルBは、タグ除去の後の同じ画分を示す。 2A:MKMK−IL21のDAP/Q−シクラーゼ処理前のMaldiマススペクトル。15948Daの一価分子イオン(完全長のMKMK−IL21に対応する)。2B:MKMK−IL21のDAP/Q−シクラーゼ処理後のMaldiマススペクトル。15423Daの一価分子イオン(N末端ピログルタミン酸残基を有するIL21に対応する)。完全長のMKMK−IL21に対応するシグナルは、観察されなかった。 3A:MKSK−IL21のDAP/Q−シクラーゼ処理前のMaldiマススペクトル。15911.6Daの一価分子イオン(完全長のMKSK−IL21に対応する)。3B:MKSK−IL21のDAP/Q−シクラーゼ処理後のMaldiマススペクトル。15429Daの一価分子イオン(N末端ピログルタミン酸残基を有するIL21に対応する)。完全長のMKSK−IL21に対応するシグナルは、観察されなかった。 4A:MKTK−IL21のDAP/Q−シクラーゼ処理前のMaldiマススペクトル。15933.6Daの一価分子イオン(完全長のMKTK−IL21に対応する)。4B:MKTK−IL21のDAP/Q−シクラーゼ処理後のMaldiマススペクトル。15430.9Daの一価分子イオン(N末端ピログルタミン酸残基を有するIL21に対応する)。完全長のMKTK−IL21に相当するシグナルは、観察されなかった。
略記号:
アミノ酸: アラニン(A);アルギニン(R);アスパラギン(N);アスパラギン酸(D);システイン(C);グリシン(G);グルタミン(Q);グルタミン酸(E);ヒスチジン(H);イソロイシン(I);ロイシン(L);リシン(K);メチオニン(M);フェニルアラニン(F);プロリン(P);セリン(S);スレオニン(T);トリプトファン(W)、
チロシン(Y);バリン(V)。
C末端: タンパク質のカルボキシ(C)−末端部(一つ以上のアミノ酸残基を含む)。
hIL−21:ヒト・インターロイキン−21N末端: タンパク質のアミノ(N)−末端部(一つ以上のアミノ酸残基を含む)。
SDS PAGE: ナトリウム・ドデシル(ラウリル)硫酸塩−ポリアクリルアミドゲル。
(発明の説明)
本発明は、DNAタグ、異種タンパク質の組換え型発現に適した発現−ベクター又は発現−プラスミド、及び組換え型タンパク質の後の精製及びその天然型及び活性型のタンパク質を回収するための組換え型タンパク質の最終的な処理に適合した組換え型タンパク質発現のための方法を提供する。
本発明のN末端タグと共に発現されるタンパク質は、難溶解性であり、封入体中に優先して発現され、通常、宿主に対して非常に高い耐容を示す。
一実施形態において、本発明は、化学式[I]のペプチド・タグをコード化しているヌクレオチド配列を有するDNAタグを含む微生物宿主細胞においてN末端を標識されたタンパク質を組換え発現するための、自己再生するDNAプラスミドを提供する
MX(X [I]
X1はK又はRを表し;
X2はM、S又はTを表し;
X3はK又はRを表し;
nは1以上の整数を表し;
前記DNAはプロモーター配列に作動可能に結合している。
用語「タンパク質」、「ポリペチド」及び「ペプチド」は、ここでは交換可能に用いられ、ペプチド結合によって接続される少なくとも5つの構成アミノ酸からなる化合物を意味すると解されるべきである。構成アミノ酸は、遺伝コードによってコード化されるアミノ酸の群からでもよく、遺伝コードによってコード化されない天然アミノ酸であってもよく、合成アミノ酸であってもよい。遺伝コードによってコード化されない天然アミノ酸は、例えばヒドロキシプロリン、y−カルボキシ・グルタミン酸塩、オルニチン、ホスホセリン、D−アラニン及びD−グルタミンである。合成アミノ酸は、化学合成によって製造されるアミノ酸、すなわちD−アラニン及びD−ロイシンなどの遺伝コードによってコード化されるアミノ酸のD−アイソフォーム、Aib(a−アミノイソ酪酸)、Abu(s−アミノ酪酸)、Tle(tert−ブチルグリシン)、β−アラニン、3−アミノメチル安息香酸及びアントラニル酸を含む。
ここで用いられるように、用語「DNAタグ」は、異種タンパク質をコード化するDNA配列に付加されるN末端タンパク質タグをコード化しているDNA分子として定義され、微生物におけるインフレームでの発現により標識されたタンパク質又は融合タンパクを製造する。
一実施形態において、XはKを表す。一実施形態において、XはRを表す。
一実施形態において、XはM又はSを表す。一実施形態において、XはM又はTを表す。一実施形態において、XはS又はTを表す。一実施形態において、XはMを表す。
一実施形態において、XはSを表す。一実施形態において、XはTを表す。
一実施形態において、XはKを表す。一実施形態において、XはRを表す。
一実施形態において、nは1から10の整数である。一実施形態において、nは1から9の整数である。一実施形態において、nは1から8の整数である。一実施形態において、nは1から7の整数である。一実施形態において、nは1から6の整数である。一実施形態において、nは1から5の整数である。一実施形態において、nは1から4の整数である。一実施形態において、nは1から3の整数である。一実施形態において、nは1から2の整数である。一実施形態において、nは1である。一実施形態において、nは2である。一実施形態において、nは3である。
実施例にて例示したように、タンパク質のコード化配列にインフレームで融合している本発明のDNAタグを含むDNA配列の発現は、N末端メチオニンに融合したタンパク質をコード化するコントロール配列よりも有意に高いタンパク質の発現レベルを可能にする。理論によって結びつけることを望まないが、発現タンパク質が宿主細胞代謝又は増殖に非毒性である形、例えば封入体として蓄積する場合、宿主微生物細胞、特に大腸菌細胞の組換え型タンパク質の発現が強化されると思われている。したがって、組換え型タンパク質に融合される選択されたN末端タンパク質タグは、封入体への蓄積を促進にすることによって、発現を強化しているかもしれない。
興味がある多くの哺乳類のタンパク質は天然の宿主において分泌されており、シグナルペプチドを伴って合成され、分泌において切断される。大腸菌の細胞内に蓄積された異種のタンパク質を含む全ての新規合成されたタンパク質の天然のN末端など、分泌され、成熟したタンパク質のN末端は、したがって、ほとんどの場合メチオニンとは異なるアミノ酸から始まる。N末端メチオニンの切断についての不確実性を回避するために、記載したような既知のインヴィトロでの切断特性を有する小さいペプチドタグの付加は、興味がある成熟タンパク質を得る際に非常に有利である。
本発明によって提供されるDNAタグは、宿主微生物細胞(特に細菌細胞)におけるその組換え発現のためにタンパク質をコード化しているDNA配列に付加されてもよい。DNAタグは、宿主微生物細胞における多くの有用なタンパク質、特に治療タンパク質(例えばヒト成長ホルモン、IL−20、IL−21及びGLP−1)の組換え発現に応用できる。N末端ペプチド・タグをコード化しているDNAタグは発現されるタンパク質をコード化しているDNA配列にインフレームで融合され、そのような場合、宿主細胞において入手可能な発現産物は標識−タンパク質又は融合−タンパクである。DNAタグが4以上のアミノ酸のN末端ペプチドタグをコード化する場合、ペプチドタグはジペプチドの付加により伸長されてもよく、そのようなアミノ酸合成物は、たとえばジペプチジル・アミノ・ペプチダーゼIのようなジアミノペプチダーゼによる切断に適合する。
発現された標識−タンパク質又は融合−タンパク質は、発現される成熟タンパク質の第1のアミノ酸に直接融合されるペプチド・タグを含んでもよく、そのような場合、ジペプチドの除去を伴うペプチド・タグの切断は、その成熟形態として発現タンパク質を放出する。発現された標識−タンパク質又は融合−タンパクのペプチド・タグがアミノペプチダーゼによって除去される場合、発現タンパク質の熟成形態のアミノ酸配列は、アミノペプチダーゼが続けることができないストップポイントとして機能する残基から開始するか、先行することが望ましい。このように、発現タンパク質の成熟形態は、N末端タンパク質切断から保護されている。ジアミノペプチダーゼに対するストップポイントとして作用するのに適したアミノ酸残基は、Q、P、R、Kから選択されてもよい。グルタミン酸塩シクロトランスフェラーゼの存在下でピログルタミン酸を形成する能力により、アミノ酸残基Qはストップポイントとして用いることができる。成熟タンパク質のN−末端アミノ酸がそれ自体でストップポイントとして作用する残基でない場合には、所望の成熟タンパク質をコード化するDNA配列に融合した適切なストップ残基をコード化するコドンによりDNAタグを伸長することが望ましい。ペプチド・タグのジペプチジル・アミノペプチダーゼ切断に続いてピログルタミルアミノペプチダーゼによって発現タンパク質のN末端から除去できるので、ペプチド・タグの末端に付加される好適なストップ残基はQである。
本発明のDNAタグは、リコンビナントに発現されるタンパク質のコード化配列にインフレームで融合した時、ペプチド・タグが荷電極性側鎖の優性を有する標識−タンパク質を提供する。標識タンパク質の付加的な荷電残基の存在は、特にタンパク質の質量電荷に基づいて選別する後の精製ステップにおいて有用でありえる。
本発明のDNAタグは、hIL−21をコード化するDNA配列にインフレームで融合してもよい。本発明の1実施例において、本発明のDNAタグは、配列番号4のヌクレオチド配列を有するhIL−21をコード化するDNA分子にインフレームで融合している。他の制限酵素認識部位も選択され得、配列を調整することは当業者の能力の範囲内である。
一態様において、本発明は、本発明のペプチドタグをコード化するDNAタグを含む、発現−ベクター又は発現−プラスミドを提供する。DNAタグはベクター又はプラスミドの適したクローニング・サイトに隣接して挿入され得、そのような場合、タグは下流に位置し、プロモーター配列に作動可能に結合している。好ましくは、DNAタグは、リコンビナントに発現されるタンパク質をコード化しているDNA配列の下流にインフレームで挿入することを可能にする制限酵素切断部位に隣接して位置する。当業者であれば、所望のタンパク質のコード化配列の下流でのインフレームのクローニングを容易にするための適切で好ましい隣接配列を容易に認識するであろう。本発明のプラスミド又はベクターにおけるプロモーター配列は、本発明のDNAタグに作動可能に結合しており、選択された宿主微生物細胞において、標識タンパク質をコード化するDNA分子の転写を導くことが可能なヌクレオチド配列を有する。細菌、特に大腸菌における組換えタンパク質の発現に適したプロモーター配列は、当業者には既知であるが、T7、trc、lac及びtacプロモーターのいずれかを含む。本発明のDNAタグに作動可能に結合したプロモーターを含む発現カセットを導入した好適なベクターは、自己再生し、選択マーカー(例えばアンピシリン)を有するものである。
一実施形態において、本発明の発現ベクター又は発現−プラスミドは、さらにリコンビナントに発現されるタンパク質をコード化しているDNA配列を含み、DNA配列は下流かつインフレームに前記DNAタグを伴ってクローニングされる。一実施例において、発現プラスミド中でクローニングされたDNA配列は、発現プラスミドが適切な宿主細胞に導入される場合、標識タンパク質として発現可能なhIL−21をコード化するものである。本発明の発現ベクター又は発現−プラスミドにおけるhIL−21をコード化するDNA配列は、配列番号4のヌクレオチド配列を含んでもよい。
本発明の発現−プラスミド、−ベクターで形質転換するための、標識タンパク質の発現に適した宿主細胞は、当業者に周知である。好適なバクテリア宿主系統は、例えば染色体上にT7ポリメラーゼ遺伝子を有する、プロテアーゼ欠損系統大腸菌BL21(DE3)などの大腸菌Bの派生系統である。
本発明は、タンパク質に融合したN末端ペプチド・タグを含む標識タンパク質を提供し、前記タグは化学式[I]のアミノ酸配列を含む
MX(X [I]
はK又はRを表し;
はM、S又はTを表し;
はK又はRを表し;
nは1以上の整数を表す。
一実施形態において、XはKを表す。
一実施形態において、XはRを表す。
一実施形態において、XはM又はSを表す。
一実施形態において、XはM又はTを表す。
一実施形態において、XはS又はTを表す。
一実施形態において、XはMを表す。
一実施形態において、XはSを表す。
一実施形態において、XはTを表す。
一実施形態において、XはKを表す。
一実施形態において、XはRを表す。
一実施形態において、nは1から10の整数である。一実施形態において、nは1から9の整数である。一実施形態において、nは1から8の整数である。一実施形態において、nは1から7の整数である。一実施形態において、nは1から6の整数である。一実施形態において、nは1から5の整数である。一実施形態において、nは1から4の整数である。一実施形態において、nは1から3の整数である。一実施形態において、nは1から2の整数である。一実施形態において、nは1である。一実施形態において、nは2である。一実施形態において、nは3である。
一実施形態において、前記タンパク質は配列番号2のアミノ酸配列を含む。
一実施形態において、前記ペプチド・タグはMKMK、MKTK又はMKSKではない。
本発明の標識したタンパク質は、本発明の発現−プラスミド又は発現−ベクターの組換え発現によって得られる。標識したタンパク質は、一以上の応用を有する成熟タンパク質を提供するために、標識タンパク質からペプチド・タグの除去のためのここに記載された精製ステップおよび/または一以上のタンパク分解処理ステップに供されてもよい。
本発明は、発現された標的タンパク質の収率を改良するために、融合されたDNA配列が前記標識タンパク質をコード化することによって、コード化配列にインフレームで融合した本発明のDNAタグによってコード化される標識タンパク質の宿主微生物細胞における組換え発現のための方法を更に提供する。したがって、本方法はタンパク質に融合するN末端ペプチドタグを含む融合タンパク質をコード化する発現−プラスミド又は発現−ベクターを構築するステップを含み、コード化配列は終止コドンによって終了する。プロモーターは宿主細胞の発現系に認識されるものであるので、標識タンパク質の発現は、標識タンパク質のコード化配列に作動可能に結合したプロモーターにより方向付けられる。本発明の一実施態様によれば、hIL−21の発現のための発現ベクターの構造は、実施例1に記載される。
本発明の発現−ベクター又は発現−プラスミドは、宿主微生物細胞(好ましくはバクテリア大腸菌)に形質導入され、ベクターにより形質転換された宿主細胞は、同定、単離、及び標識タンパク質の発現及び宿主細胞の増殖に適合した条件下で培養される。
宿主微生物細胞における本発明の標識タンパク質の発現は、好ましくは誘導性である。例えば、宿主細胞が大腸菌系統であり、発現がlacオペレーターによって制御される場合、発現はlacプロモーターを抑制解除する約0.5−1mMのイソプロピルβ−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)の添加によって誘導し得る。IPTGによる適切な誘導の後、例えば3−4時間、宿主細胞は、例えば音波処理又は凍結融解処理により溶解され得、細胞可溶化液は遠心によって可溶性画分及び不溶性画分に分けられる。標識したタンパク質は、その溶解性に従い、可溶性分画、より好ましくは細胞ペレットを分画する封入体に位置し得る。
標識したタンパク質が封入体に位置する場合、更なる精製の前に、可溶化及びリフォールディングするステップが必要であり、公知技術のプロトコルに従って標識タンパク質に最適化した条件を用いる。様々なタンパク質の分離及び精製プロトコルは、必要な精製度を達成するために用いられ得る。本発明の精製された標識タンパク質及び後に得られる成熟タンパク質の精製度を測定するための方法は、公知技術であり、実施例2において例示される。
ストップ残基がQである場合、本発明の標識したタンパク質からのペプチド・タグの除去は、ジペプチジル・アミノペプチダーゼを使用してもよく、グルタミンシクロトランスフェラーゼと組み合わせてもよい。タグの除去は、本発明のリコンビナントに発現されたタンパク質の精製の前又は後に行われてもよい。
以下は本発明の実施態様の一覧であり、限定的に解釈されるべきでない。
実施態様1:化学式[I]のペプチド・タグをコード化するヌクレオチド配列を有するDNAタグを含む、微生物宿主細胞におけるN−末端が標識されたタンパク質の組換え発現のための自己再生するDNAプラスミド
MX(X [I]
はK又はRを表し;
はM、S又はTを表し;
はK又はRを表し;
nは1以上の整数を表し;
前記DNAはプロモーター配列に作動可能に結合している。
実施態様2:XがKを表す、実施態様1のDNAプラスミド。
実施態様3:XがRを表す、実施態様1のDNAプラスミド。
実施態様4:XがM又はSを表す、実施態様1〜3の何れかのDNAプラスミド。
実施態様5:XがM又はTを表す、実施態様1〜3の何れかのDNAプラスミド。
実施態様6:XがS又はTを表す、実施態様1〜3の何れかのDNAプラスミド。
実施態様7:XがMを表す、実施態様1〜3の何れかのDNAプラスミド。
実施態様8:XがSを表す、実施態様1〜3の何れかのDNAプラスミド。
実施態様9:XがTを表す、実施態様1〜3の何れかのDNAプラスミド。
実施態様10:XがKを表す、実施態様1〜9の何れかのDNAプラスミド。
実施態様11:XがRを表す、実施態様1〜9の何れかのDNAプラスミド。
実施態様12:nが1である、実施態様1〜11の何れかのDNAプラスミド。
実施態様13:nが2である、実施態様1〜11の何れかのDNAプラスミド。
実施態様14:nが3である、実施態様1〜11の何れかのDNAプラスミド。
実施態様15:前記DNAタグに融合した核酸配列にコード化されるN末端が標識されたタンパク質の組み換え発現のための、前記DNAがインフレームで融合したタンパク質をコード化する核酸配列を更にむ、実施態様1〜14の何れかのプラスミド。
実施態様16:前記プラスミドを用いたタンパク質の発現が、前記ペプチド・タグのないタンパク質の発現と比較して増大される、実施態様15のプラスミド。
実施態様17:前記プラスミドを用いて発現されるタンパク質の溶解性が、前記ペプチドタグのないタンパク質の溶解性と比較して減少する実施態様15又は16のプラスミド。
実施態様18:前記タンパク質が配列番号2のアミノ酸配列を含む、実施態様15〜17の何れかのプラスミド。
実施態様19:タンパク質をコード化している前記核酸配列が配列番号1のヌクレオチド配列からなる、実施態様15〜18の何れかのプラスミド。
実施態様20:DNAタグによりコード化されるペプチドタグがMKMK、MKTK又はMKSKではない、実施態様1〜19の何れかのDNAプラスミド。
実施態様21:実施態様1〜20の何れかのプラスミドを含む、微生物宿主細胞。
実施態様22:前記細胞がE大腸菌である、実施態様21の微生物宿主細胞。
実施態様23:タグが化学式[I]のアミノ酸配列を含む、タンパク質に融合したN末端ペプチド・タグを含む標識タンパク質
MX(X [I]
はK又はRを表し;
はM、S又はTを表し;
はK又はRを表し;
nは1以上の整数を表す。
実施態様24:XがKを表す、実施態様23の標識タンパク質。
実施態様25:XがRを表す、実施態様23の標識タンパク質。
実施態様26:XがM又はSを表す、実施態様23〜25の何れかの標識タンパク質。
実施態様27:XがM又はTを表す、実施態様23〜25の何れかの標識タンパク質。
実施態様28:XがS又はTを表す、実施態様23〜25の何れかの標識タンパク質。
実施態様29:XがMを表す、実施態様23〜25の何れかの標識タンパク質。
実施態様30:XがSを表す、実施態様23〜25の何れかの標識タンパク質。
実施態様31:XがTを表す、実施態様23〜25の何れかの標識タンパク質。
実施態様32:XがKを表す、実施態様23〜31の何れかの標識タンパク質。
実施態様33:XがRを表す、実施態様23〜31の何れかの標識タンパク質。
実施態様34:nが1である、実施態様23〜33の何れかの標識タンパク質。
実施態様35:nが2である、実施態様23〜33の何れかの標識タンパク質。
実施態様36:nが3である、実施態様23〜33の何れかの標識タンパク質。
実施態様37:前記タンパク質が配列番号2のアミノ酸配列を含む、実施態様23〜36の何れかの標識タンパク質。
実施態様38:ペプチド・タグがMKMK、MKTK又はMKSKではない、実施態様23〜37の何れかの標識タンパク質。
実施態様39:以下のステップを含む、微生物宿主細胞においてN末端が標識されたタンパク質を組み換え発現するための方法:
(a)実施態様1〜14の何れかのプラスミドのDNAタグにタンパク質をコード化しているDNA配列をインフレームかつ3’に挿入することを含む組換えプラスミドを構築するステップ、及び(b)前記組換えプラスミドを宿主微生物細胞に導入するステップ、及び(c)微生物宿主細胞において、前記N末端が標識されたタンパク質の発現を誘導するステップ。
実施態様40:微生物宿主細胞においてタンパク質の組換え発現を増大するための方法であって、前記方法は、(a)実施態様1〜14の何れかのプラスミドのDNAタグにタンパク質をコード化しているDNA配列をインフレームかつ3’に挿入することを含む組換えプラスミドを構築すること、及び(b)前記組換えプラスミドを宿主微生物細胞に導入すること、及び(c)微生物宿主細胞において、前記N末端が標識されたタンパク質の発現を誘導すること、を含む方法。
実施態様41:微生物宿主細胞においてリコンビナントに発現されたタンパク質の溶解性を減少させるための方法であって、前記方法は、(a)実施態様1〜14の何れかのプラスミドのDNAタグにタンパク質をコード化しているDNA配列をインフレームかつ3’に挿入することを含む組換えプラスミドを構築すること、及び(b)前記組換えプラスミドを宿主微生物細胞に導入すること、及び(c)微生物宿主細胞において、前記N末端が標識されたタンパク質の発現を誘導すること、を含む方法。
実施態様42:前記タンパク質が配列番号2のアミノ酸配列を含む、実施態様39〜41の何れかの方法。
実施態様43:タンパク質をコード化するDNA配列が配列番号1のヌクレオチド配列からなる、実施態様39〜42の何れかの方法。
実施態様44:プラスミドのDNAタグにコード化されるペプチド・タグがMKMK、MKTK又はMKSKではない、実施態様39〜43の何れかの方法。
本願明細書において引用される出版物、特許出願、特許を含む全ての文献は、他の場所で特定に文献が出典明示により別個に援用されているかにかかわらず、本願明細書にあたかも各文献が個々に特定に出典明示により援用されたかのように参照文献として組み込まれ、(法が許可する最大限の範囲で)全体がここに完全に効力を有する。
本発明で記載されて使用されている「a」及び「an」及び「the」及び類似指示対象なる用語は、ここで示され、文脈においてはっきりと矛盾していない限りは、単数形及び複数形の双方をカバーすると解釈される。例えば、「その化合物」という表現は、特に明記しない限り、本発明又は特定の記載された態様での様々な「化合物」について言及していると解されるべきである。
特に明記しない限り、ここで提供される全ての正確な値は、対応する近似値の代表例である(例えば、特定の要因又は測定値に関して提供される全ての正確な例示的値は、適切な場合は、「約」により修飾される、対応する近似測定値を提供するとみなすことができる)。
特に明記せず、文脈においてはっきりと矛盾していない限りは、成分又は成分類に関して、「含有する」、「有する」、「含む」又は「含める」等の用語を使用する、本発明の任意の側面又は実施態様のここでの記載は、特定の成分又は成分類「からなる」、「本質的になる」、又は「実施的に含有する」といった本発明の類似した側面又は実施態様を支持することを意図したものである(例えば、特定の成分を含有するここに記載の組成物は、特に明記しない又は文脈においてはっきりと矛盾していない限りは、その成分からなる組成物を記載するものと理解すべきである)。
要約すると、本発明は、ペプチドをコード化するDNAタグを含む発現−ベクター又は発現−プラスミドを提供し、それは宿主微生物細胞における前記DNAタグ及び前記DNAタグがインフレームに融合した配列をコード化するあらゆるタンパク質の発現を導くことが可能なプロモーターに作動可能に結合している。前記DNAタグをインフレームに融合した配列をコード化するタンパク質の組換えタンパク質発現において本発明の発現−ベクター又は発現−プラスミドを用いる利点は、宿主細胞における発現レベルが有意に強化されることである。したがって、タンパク質がN末端に本発明のペプチド・タグを伴って微生物宿主細胞、例えば大腸菌においてリコンビナントに発現される場合、このタグの存在は、タンパク質の減少した溶解性及び宿主細胞に対する減少した毒性によりほとんどの場合で発現を増強し、更に効率的な組換えタンパク質発現に必要な多くのさらなる重要な基準を満たす。特に、タグの適切な切断後に、その成熟形態としてタンパク質を得ることができる。さらに、荷電したタグによってもたらされるタンパク質全体の電荷の変更は、タンパク質の精製を容易にする。
(実施例1)
標識されたヒト・インターロイキン−21の発現
発現及び下流のプロセシングについて、様々な小さいN末端タグの比較のために、ヒト・インターロイキンhIL−21が標的タンパク質として選ばれた。タンパク質hIL−21をコード化している核酸分子は配列番号1(Met hIL−21 Nde1−BamH1ヌクレオチド配列)であり、分子の5末端及び3末端はそれぞれNde1−BamH1の制限酵素部位を有する。
Met hIL−21 Nde1−BamH1ヌクレオチド配列は、配列番号2に示されるhIL−21タンパク質配列をコード化する。大腸菌において発現される場合、このタンパク質はN末端に付加的なメチオニンを有する。hIL21のこのバージョンは、Met−hIL21と呼ばれている。
一連の構築物は、以下のスキームに従って作られた:
5’末端と3’末端にSty1−BamH1サイトを有し、Met−hIL−21のアミノ酸残基1−133に対応した、hIL−21の成熟形態をコード化する410塩基対のDNA分子は、配列番号3(hIL−21 Sty1−BamH1ヌクレオチド配列)に示される。ヌクレオチド2から始まるhIL−21 Sty1−BamH1ヌクレオチド配列は、配列番号4に示すヌクレオチド配列を含み、配列番号2のアミノ酸配列を有する成熟hIL−21タンパク質配列をコード化する。
hIL−21 Sty1−BamH1分子は、5’Nde1サイト及び3’適合サイトに隣接した一連のリンカーの何れかと共にNde1−BamH1消化T7発現ベクター(5.6kbのpET−11c)に連結されており、それらは表1の記載される。
表1
Figure 2010519894
DNA分子hIL−21 Sty1−BamH1にインフレームで連結したDNAタグを含有するリンカーを含むT7発現ベクターpET−11cは、宿主細胞大腸菌B、BL21(DE3)に形質転換された。
それぞれT7発現ベクターで形質転換された宿主細胞株は、0.2mg/lアンピシリンを補充されたLB培地において、37℃で増殖され、T7発現ベクターによる組換えタンパク質の発現は3−4時間、0.5mMのIPTGで誘導された。宿主細胞は遠心によって採取、溶解され、試料は可溶性分画ペレット封入体画分を提供するために遠心分離された。各宿主細胞試料からの全細胞抽出物、封入体及び可溶性細胞分画はSDS−PAGE電気泳動によって分離され、ゲルは非標識タンパク質(Met hIL−21)と比較して、標識されたhIL−21タンパク質発現の相対レベルを決定するためにクマシーブルーで染色された。
表1に示すように、hIL−21の様々な標識されたバージョンの発現量はタグのアミノ酸配列に依存しているが、場合によってはヌクレオチド配列(すなわちmRNAの二次構造)にも依存している。二次構造の問題に直面した場合、その問題を回避するためにコドンを調整することは、当業者の技術の範囲内である。表1は、2つのポイントを例示する:通常、特異的なペプチド・タグの添加によって発現量は増大され、hIL−21の溶解性は減少し、それによりhIL−21の有毒な作用からの大腸菌宿主細胞を保護する。また、溶解性の減少は、封入体へhIL−21を分配するのに好都合であり、それによりその後の精製を容易にする。
(実施例2)
リコンビナントに発現された標識ヒト・インターロイキン−21は、その成熟型、活性型にプロセシングされる。
構築物DAP17を用いて発現されるMKHK−hIL−21は、WO04/55168に開示されるように、封入体からリフォールディングされ、その後セファロースSPカラムクロマトグラフィを用いておよそ90−95%の純度まで精製された。MKHK−hIL−21に対応している単一の主なポリペプチド・バンドは、セファロースSPカラムから得られた画分のSDS−PAGE電気泳動分析によって検出され、その後、4アミノ酸のN末端ペプチド・タグの制御された除去を実施するために、レーン4−10に示される画分のプールは、ジペプチジル・アミノペプチダーゼ(DAPアーゼ)及びグルタミンシクロトランスフェラーゼ(Qシクラーゼ)処理にかけられた。ペプチド・タグ切断のための条件は、以下の通りであった:27.5μMMKHK−IL21、67.5mUDAPアーゼ、5.5UQシクラーゼ、25mMトリス、0.15MNaCl、pH7.0の水溶液、室温(20−25°C)での90分間のインキューベート、Qiagen.comによって供給される酵素の使用。
図1A及びBに示すように、産生成熟hIL−21へのタグ除去の効率及び完了は、マススペクトロメトリで測定された。
パネルAは、タグ除去前の画分のMaldiスペクトルを示す。
パネルBは、タグ除去後の同じ画分を示す。
天然のhIL21は15433Daの分子量を有するが、MKHK−IL21は15975Daの分子量を有する。パネルBにおいて観察されるように、切断及びタグ除去はおよそ90%完了していた。
(実施例3)
リコンビナントに発現されたMKMK標識されたヒト・インターロイキン−21は、その成熟型、活性型にプロセシングされる。
構築物DAP21を用いて発現されるMKMK−hIL−21は、WO200455168に開示されるように封入体からリフォールディングされ、その後TosoHaas sp 550cカラムクロマトグラフィを用いておよそ90−95%の純度まで精製された。MKMK−hIL−21に対応している単一の主なポリペプチド・バンドは、TosoHaas sp 550cカラムから得られる画分のSDS−PAGE電気泳動分析によって検出され、その後、4アミノ酸のN末端ペプチド・タグの制御された除去を行うために、画分のプールはジペプチジル・アミノペプチダーゼ(DAPアーゼ)及びグルタミンシクロトランスフェラーゼ(Qシクラーゼ)処理にかけられた。ペプチド・タグ切断のための条件は、以下の通りであった:2mg/mlのMKMK−IL21の水溶液、及び25mMトリス、0.15M NaCl、pH 7.0においてMKMK−IL21:DAPアーゼ:Qシクラーゼのモル比が800:1:32、室温(20−25°C)で30分のインキューベート、Qiagen.comによって供給される酵素の使用。
図2A及びBに示すように、産生成熟hIL−21へのタグ除去の効率及び完了は、マススペクトロメトリで測定された。
パネルAは、タグ除去前の画分のMaldiスペクトルを示す。パネルBは、タグ除去後の同じ画分を示す。
N末端ピログルタミン酸を有する天然hIL21は15442Daの分子量を有するが、MKMK−IL21は15978Daの分子量を有する。パネルBにおいて観察されるように、切断及びタグ除去は完了していた。
(実施例4)
リコンビナントに発現されたMKSK標識されたヒト・インターロイキン−21は、その成熟型、活性型にプロセシングされる。
構築物DAP23を用いて発現されるMKSK−hIL−21は、WO200455168において開示されるように封入体からリフォールディングされ、その後TosoHaas sp 550cカラムクロマトグラフィを用いておよそ90−95%の純度まで精製された。MKSK−hIL−21に対応している単一の主なポリペチド・バンドは、TosoHaas sp 550cカラムから得られる画分のSDS−PAGE電気泳動分析によって検出され、その後、4アミノ酸のN末端ペプチド・タグの制御された除去を行うために、画分のプールはジペプチジル・アミノペプチダーゼ(DAPアーゼ)及びグルタミンシクロトランスフェラーゼ(Qシクラーゼ)処理にかけられた。ペプチド・タグ切断のための条件は、以下の通りであった:2mg/mlのMKSK−IL21の水溶液、及び25mMトリス、0.15MNaCl、pH7.0におけるMKSK−IL21:DAPアーゼ:Qシクラーゼのモル比が800:1:32、室温(20−25°C)で30分のインキューベート、Qiagen.comによって供給される酵素の使用。
図3A及びBに示すように、産生成熟hIL−21へのタグ除去の効率及び完了は、マススペクトロメトリで測定された。
パネルAは、タグ除去前の画分のMaldiスペクトルを示す。パネルBは、タグ除去後の同じ画分を示す。
N末端ピログルタミン酸を有する天然hIL21は15442Daの分子量を有するが、MKSK−IL21は15934Daの分子量を有する。パネルBにおいて観察されるように、切断及びタグ除去は完了していた。
(実施例5)
リコンビナントに発現されたMKTK標識されたヒト・インターロイキン−21は、その成熟型、活性型にプロセシングされる。
構築物DAP24を用いて発現されるMKTK−hIL−21は、WO04/55168にて開示したように、封入体からリフォールディングされ、TosoHaas sp 550cカラムクロマトグラフィを用いておよそ90−95%の純度まで精製した。MKTK−hIL−21に対応している単一の主なポリペチド・バンドは、TosoHaas sp 550cカラムから得られる画分のSDS−PAGE電気泳動分析によって検出され、その後、4アミノ酸のN末端ペプチド・タグの制御された除去を行うために、画分のプールは、ジペプチジル・アミノペプチダーゼ(DAPアーゼ)及びグルタミンシクロトランスフェラーゼ(Qシクラーゼ)処理にかけられた。ペプチド・タグ切断のための条件は、以下の通りであった:2mg/mlのMKTK−IL21の水溶液、及び25mMトリス、0.15MNaCl、pH7.0におけるMKTK−IL21:DAPアーゼ:Qシクラーゼのモル比が800:1:32、室温(20−25°C)で30分のインキューベート、Qiagen.comによって供給される酵素の使用。
図4A及びBに示すように、産生成熟hIL−21へのタグ除去の効率及び完了は、マススペクトロメトリで測定された。
パネルAは、タグ除去前の画分のMaldiスペクトルを示す。パネルBは、タグ除去後の同じ画分を示す。
N末端ピログルタミン酸を有する天然のhIL21は15442Daの分子量を有するが、MKTK−IL21は15948Daの分子量を有する。パネルBにおいて観察されるように、切断及びタグ除去は完了していた。
(薬理学的方法)
アッセイ(I)IL−21活性を測定するためのBAF−3アッセイ
BAF−3細胞(骨髄に由来するマウスのプロBリンパ性細胞株)は、本来、増殖及び生存をIL−3に依存していた。Il−3は、IL−21と同じメディエーターであるJAK−2及びSTATを活性化し、刺激により活性化する。ヒトIL−21受容体の形質導入後、細胞株はIL−21−依存性の細胞株に変わった。このクローンは、BAF−3細胞の生存についてIL−21試料の効果を評価するために用いることができる。
BAF−3細胞は、37℃、5% CO2で24時間、飢餓培地(IL−21を含まない培地)において増殖される。
細胞は、飢餓培地で洗浄及び再懸濁され、プレート上に播種される。10μlのIL−21化合物、コントロールとしての異なる濃度のヒトIL−21が細胞に添加され、プレートは37℃、5%COで68時間インキューベートされる。
アラマーブルー(AlamarBlue)(登録商標)は各ウェルに添加され、細胞はさらに4時間インキューベートされる。アラマーブルーは、酸化還元指示薬であり、細胞代謝の反応によって減少するので、生存可能な細胞数の間接的な基準を提供する。
最終的に、細胞の代謝活性は、蛍光プレートリーダーで測定される。試料の吸光度は、成長ホルモン化合物、又は、コントロールで刺激されない細胞のパーセンテージで表され、濃度−反応曲線から、活性(50%の細胞を刺激する化合物の量)が算出され得る。
本発明の構築物の生物学的活性は、IL−21受容体を用いたこのアッセイにおいて試験されるように、全ての構築物から切断された天然のIL−21の活性がWO200455168に記載される方法によって製造されるMet−IL21と等力だったことを示す。

Claims (17)

  1. 化学式[I]のペプチド・タグをコード化するヌクレオチド配列を有するDNAタグを含む、微生物宿主細胞におけるN−末端が標識されたタンパク質の組換え発現のための自己再生するDNAプラスミド
    MX(X [I]
    はK又はRを表し;
    はM、S又はTを表し;
    はK又はRを表し;
    nは1以上の整数を表し;及び
    前記DNAはプロモーター配列に作動可能に結合している。
  2. nが1ないし3である、請求項1に記載のDNAプラスミド。
  3. 前記DNAタグに融合した核酸配列にコード化されるN末端が標識されたタンパク質の組み換え発現のための、前記DNAがインフレームで融合したタンパク質をコード化する核酸配列を更に含む、請求項1又は2に記載のプラスミド。
  4. 前記タンパク質が配列番号2のアミノ酸配列を含む、請求項3に記載のプラスミド。
  5. タンパク質をコード化している前記核酸配列が配列番号1のヌクレオチド配列からなる、請求項3又は4のプラスミド。
  6. DNAタグによりコード化されるペプチドタグがMKMK、MKTK又はMKSKではない、請求項1ないし5の何れかに記載のDNAプラスミド。
  7. 請求項1ないし6の何れかに記載のプラスミドを含む、微生物宿主細胞。
  8. タグが化学式[I]のアミノ酸配列を含む、タンパク質に融合したN末端ペプチド・タグを含む標識タンパク質
    MX(X [I]
    はK又はRを表し;
    はM、S又はTを表し;
    はK又はRを表し;及び
    nは1以上の整数を表す。
  9. nが1ないし3である、請求項8に記載の標識タンパク質。
  10. 前記タンパク質が配列番号2のアミノ酸配列を含む、請求項8又は9に記載の標識タンパク質。
  11. ペプチド・タグがMKMK、MKTK又はMKSKではない、請求項8ないし10の何れかに記載の標識タンパク質。
  12. 以下のステップを含む、微生物宿主細胞においてN末端が標識されたタンパク質を組み換え発現するための方法:
    (a) 請求項1又は2の何れかのプラスミドのDNAタグにタンパク質をコード化しているDNA配列をインフレームかつ3’に挿入することを含む組換えプラスミドを構築するステップ、及び
    (b) 前記組換えプラスミドを宿主微生物細胞に導入するステップ、及び
    (c) 微生物宿主細胞において、前記N末端が標識されたタンパク質の発現を誘導するステップ。
  13. 微生物宿主細胞においてタンパク質の組換え発現を増大するための方法であって、前記方法は、
    (a) 請求項1又は2の何れかのプラスミドのDNAタグにタンパク質をコード化しているDNA配列をインフレームかつ3’に挿入することを含む組換えプラスミドを構築すること、及び
    (b) 前記組換えプラスミドを宿主微生物細胞に導入すること、及び
    (c) 微生物宿主細胞において、前記N末端が標識されたタンパク質の発現を誘導すること、
    を含む方法。
  14. 微生物宿主細胞においてリコンビナントに発現されたタンパク質の溶解性を減少させるための方法であって、前記方法は、
    (a)実施態様1〜14の何れかのプラスミドのDNAタグにタンパク質をコード化しているDNA配列をインフレームかつ3’に挿入することを含む組換えプラスミドを構築すること、及び
    (b) 前記組換えプラスミドを宿主微生物細胞に導入すること、及び
    (c) 微生物宿主細胞において、前記N末端が標識されたタンパク質の発現を誘導すること、
    を含む方法。
  15. 前記タンパク質が配列番号2のアミノ酸配列を含む、請求項12ないし14の何れかに記載の方法。
  16. タンパク質をコード化するDNA配列が配列番号1のヌクレオチド配列からなる、請求項12ないし15の何れかに記載の方法。
  17. プラスミドのDNAタグにコード化されるペプチド・タグがMKMK、MKTK又はMKSKではない、請求項12ないし16の何れかに記載の方法。
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