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JP2010223577A - スワーラ、少なくとも1つのスワーラを備えたバーナにおける逆火の防止方法およびバーナ - Google Patents

スワーラ、少なくとも1つのスワーラを備えたバーナにおける逆火の防止方法およびバーナ Download PDF

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JP2010223577A JP2010059450A JP2010059450A JP2010223577A JP 2010223577 A JP2010223577 A JP 2010223577A JP 2010059450 A JP2010059450 A JP 2010059450A JP 2010059450 A JP2010059450 A JP 2010059450A JP 2010223577 A JP2010223577 A JP 2010223577A
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Abstract

【課題】少なくとも1つのスワーラを備えたバーナにおいて、逆火の抑制を図る好適な方法及びそのバーナを提供する。
【解決手段】スワーラは、中央に位置する1つの燃料分配管後方端(37)と、この燃料分配管後方端(37)を取り囲み燃焼空気の軸方向空気路(41)を境界づける1つの筒形外側壁(39)と、半径方向に筒形外側壁(39)まで延び燃焼空気に接線方向流れ成分を与える複数のスワーラ羽根(47)と、筒形外側壁(39)の半径方向内側に設置され燃料分配管後方端(37)を取り囲み且つ軸方向空気路(41)を半径方向内側の空気路域(43)と半径方向外側の空気路域(45)に仕切る1つの仕切り壁(42、142)とを備え、半径方向内側の空気路域(43)が燃焼空気を接線方向流れ成分を与えることなしに通過させるか、あるいは半径方向外側の空気路域(45)における接線方向流れ成分とは逆向きの接線方向流れ成分を付与して通過させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、中央に位置する燃料分配管後方端を備えたスワーラ(旋回流発生体)および少なくとも1つのスワーラを備えたバーナに関する。さらに本発明は、燃料分配管後方端を備えた少なくとも1つのスワーラを有するバーナにおける逆火(フラッシュバック)を防止する方法に関する。
燃料分配管(燃料ノズル管)とこの燃料分配管を取り囲むスワーラとを備えたガスタービン用バーナは、例えば特許文献1、特許文献2および特許文献3に記載されている。特許文献2および特許文献3に記載されたバーナの場合、スワーラはそれぞれ燃料分配管からこの燃料分配管を取り囲み燃焼空気の軸方向空気路を境界づける筒形壁まで延びている。そのバーナは複数のそのような集合構造物を有している。かかるバーナにおいて、燃焼空気内に噴射注入された燃料の軸方向空気路内の分布は、燃料分配管後方端の周りの領域に非常に希薄な混合気しか生じないように設計され、そのために、その領域には非常に僅かな燃料しか供給されない。その理由は逆火が防止されるようにすることにある。即ち、燃料分配管後方端の下流側に生ずる渦流内に低い流速の領域が生ずる。いま燃料分配管後方端の近くに多量の燃料が噴射注入されると、この低い流速の中央領域に多量の燃料が供給されることになり、このために逆火が生じてしまい、これに伴って、大きな負荷運転時にスワーラの下流側に非常に高い温度が生ずる。もっとも、燃料分配管後方端の領域における極めて希薄な混合気は混合品質の低下によりNOx発生量を増大させ、そのNOx発生量増大は逆火の防止のために余儀なくされる。
逆火を防止するために特許文献1に、スワーラ羽根がその軸方向において中間部から後縁まで燃料分配管側が切り欠かれ、即ち、スワーラ羽根の燃料分配管に隣接する部位の軸長がスワーラ羽根の半径方向外側部位における軸長よりも短くされていることが提案されている。これによって、スワーラ羽根の円周方向における曲がりが、燃料分配管後方端に隣接する部位においてスワーラ羽根の半径方向外側部位におけるほど大きくされていない。このようにして、燃焼空気路を流れる空気は、燃料分配管に隣接する領域で僅かな渦流しか与えられず、このために燃料分配管から半径方向外側に離れた領域におけるより速く軸方向に流れる。またその切欠きの範囲に、渦発生の少ない空気路域を渦発生の大きな空気路域から分離する円筒状壁を、スワーラ羽根の燃料分配管側の内側縁に設けることができる。
独国特許出願公開第102007004394号明細書 米国特許出願公開第2004/005306号明細書 米国特許第6082111号明細書
本発明の課題は、上述した従来技術に比べて有利なスワーラおよび有利なバーナを提供することにある。また本発明の課題は、少なくとも1つのスワーラを備えたバーナにおける逆火を防止する有利な方法を提供することにある。
これらの課題は特許請求の範囲の請求項1に記載のスワーラ、請求項12に記載のバーナないし請求項13に記載の逆火の防止方法によって解決される。それらの従属請求項に本発明の有利な実施態様が記載されている。
本発明に基づくスワーラは、1つの中央に位置する燃料分配管後方端と、この燃料分配管後方端を取り囲み燃焼空気の軸方向空気路を境界づける1つの筒形外側壁と、半径方向に筒形外側壁まで延び燃焼空気に接線方向流れ成分を与える複数のスワーラ羽根と、筒形外側壁の半径方向内側に設置され燃料分配管後方端を取り囲む1つの仕切り壁とを有している。この仕切り壁は軸方向空気路を半径方向内側の空気路域と半径方向外側の空気路域に仕切っている。この場合、この仕切り壁はスワーラの軸方向において少なくともスワーラ羽根の軸長にわたって延びているが、特にその軸長を越えて延ばすこともできる。半径方向内側の空気路域は燃焼空気を接線方向流れ成分を与えることなしに通過させ、あるいは半径方向外側の空気路域における接線方向流れ成分とは逆向きの接線方向流れ成分を付与して通過させる。
内側空気路域における接線方向流れ成分を完全に防止することによって、燃料分配管後方端の周りに、この燃料分配管後方端を包囲し逆火を確実に防止する大きな軸方向流速の流れを発生できる。しかし内側空気路域内における逆向きの旋回発生も、即ち、外側空気路域内における旋回とは逆向きの旋回の発生も、それによって、その渦流内の流れ状態が燃料分配管後方端の下流側に有利に影響を与えるので、逆火防止を助長する。
内側空気路域内における接線方向流れ成分の完全な発生防止は特に、この内側空気路域内に全くスワーラ羽根が存在しないことによって達成される。半径方向外側の空気路域内に存在する複数のスワーラ羽根に燃料を供給するために、複数の燃料案内管が半径方向内側の空気路域を通って半径方向外側の空気路域内におけるスワーラ羽根まで延びている。これらの燃料案内管における流れ剥離を防止するために、燃料案内管は有利に横断面円形あるいは水滴形をしている。
半径方向内側の空気路域を通して流れる燃焼空気に半径方向外側の空気路域内における接線方向流れ成分とは逆向きの接線方向流れ成分を与える複数のスワーラ羽根が半径方向内側の空気路域内に存在する場合には、半径方向外側の空気路域内におけるスワーラ羽根に対する燃料案内管を、半径方向内側の空気路域内におけるスワーラ羽根を貫通して、例えば孔の形で設けることができる。
内側空気路域内における特に一様な燃料分布を得るために、燃料案内管あるいは半径方向内側の空気路域内におけるスワーラ羽根に複数の燃料噴出孔が存在していることが有利である。これらの燃料噴出孔は特に、燃料を半径方向内側の空気路域内における燃焼空気の流れ方向に対してほぼ垂直に燃焼空気に噴射注入するように配置することができる。同様に半径方向外側の空気路域内におけるスワーラ羽根に複数の燃料噴出孔が存在し、これらの燃料噴出孔は特に、燃料を半径方向外側の空気路域内における燃焼空気の流れ方向に対してほぼ垂直に燃焼空気に噴射注入するように配置することができる。これによって、半径方向外側の空気路域内においても一様な燃料分布が得られる。なおその噴射注入方向は必ずしも燃焼空気の流れ方向に対して垂直である必要はない。その噴射注入方向は基本的には自由に選定できる。即ち、燃料は例えば燃焼空気の流れ方向に対して垂直に供給する代わりにあるいはそれに加えて、半径方向に対して垂直に、および/又は、軸方向空気路を通って流れる燃焼空気の流れ方向とは逆向きに、および/又は、軸方向空気路を通って流れる燃焼空気の流れ方向に対して平行に噴射注入することができる。なお明確に述べられてない他の方向への噴射注入およびそれらの組合せも可能である。これは内側空気路域における燃料供給に対して並びに外部空気路域における燃料供給に対して適用される。
燃料分配管後方端の近くにおける軸方向流速を一層高めるために、仕切り壁が少なくとも部分的に円錐状に形成され、その場合、半径方向内側の空気路域の開口断面積が燃焼空気の流れ方向に狭まっている。
本発明に基づくスワーラの発展形態において、仕切り壁は筒形外側壁の下流側端から突出している。この発展形態は円錐状に形成された仕切り壁並びに非円錐状に形成された仕切り壁に対して実現できる。
本発明に基づくスワーラの従来技術に比べて比較的複雑な幾何学形状は、スワーラが鋳造品として製造されることによって有利に実現できる。はじめに鋳型が製造されるが、鋳造品としての本発明に基づくスワーラの製造コストは従来技術におけるスワーラの製造コストとほとんど変わらない。
本発明に基づくバーナは少なくとも1つの本発明に基づくスワーラが装備されている。これによって、スワーラに関して上述した利点は、特にガスタービン用バーナであるバーナにおいて実現できる。
さらに本発明に基づいて、中央に位置する燃料分配管後方端とこの燃料分配管後方端を取り囲み燃焼空気の軸方向空気路を境界づける筒形外側壁とを備えた少なくとも1つのスワーラを有するバーナにおける逆火の防止方法が提供される。軸方向空気路を通して流れる燃焼空気に、半径方向外側の空気路域において接線方向流れ成分が与えられる。これに対して、軸方向空気路を通して流れる燃焼空気に、半径方向内側の空気路域では接線方向流れ成分が与えられないか、半径方向外側の空気路域における接線方向流れ成分とは逆向きの接線方向流れ成分が与えられる。
逆火防止に関して本発明に基づく方法で得られる利点は本発明に基づくスワーラに関して既に上述した通りである。重複説明を省くためにその説明を参照されたい。
特に一様な燃料分布は、軸方向空気路を通して流れる燃焼空気に燃料が供給されることによって得られる。この場合、燃料は軸方向空気路を通して流れる燃焼空気にその流れ方向に対して垂直に、および/又は、半径方向に対して垂直に噴射注入され混合される。軸方向空気路を通して流れる燃焼空気の流れ方向とほぼ逆向きの噴射注入混合、および/又は、軸方向空気路を通して流れる燃焼空気の流れ方向と平行な噴射注入混合も、上述した方式の代わりにあるいはそれに加えて利用できる。
以下の図を参照した実施例の詳細から本発明の他の特徴、特性および利点が理解できる。
ガスタービンの概略縦断面図。 ガスタービン用バーナの斜視図。 図2のバーナにおけるスワーラの斜視図。 図3のスワーラの部分断面斜視図。 図3のスワーラの縦断面図。 スワーラの異なった実施例の部分断面斜視図。 スワーラのさらに異なった実施例の部分断面斜視図。
次にガスタービンを概略縦断面図で示した図1を参照して、ガスタービンの構造および機能について説明する。ガスタービン1は圧縮機部分3、燃焼部分4およびタービン部分7を有し、この実施例では燃焼部分4はそれぞれバーナ6が配置された複数の管形燃焼器5を有しているが、基本的には1つの環状燃焼器を有することもできる。回転子とも呼ばれるロータ9はガスタービン1の上述の全部分を通して延び、圧縮機部分3において圧縮機動翼列(動翼輪)11が取り付けられ、タービン部分7においてタービン動翼列(動翼輪)13が取り付けられている。隣り合う圧縮機動翼列11間および隣り合うタービン動翼列13間にそれぞれ圧縮機静翼15から成る静翼列ないしタービン静翼17から成る静翼列が配置されている。それらの静翼15、17はそれぞれガスタービン1の車室19からロータ9の方向に向けて半径方向に延びている。
ガスタービン1の運転中、空気が空気入口21を通して圧縮機部分3に吸い込まれる。そこで空気は圧縮機動翼11によって圧縮され、燃焼部分4におけるバーナ6に導かれる。その空気はバーナ6において気体燃料ないし液体燃料と混合され、その混合気は燃焼器5において燃焼される。そして高温高圧の燃焼ガスが作動媒体として発生され、タービン部分7に供給される。その燃焼ガスはタービン部分を通過する間にタービン動翼13に衝撃を伝達し、その間に膨張し冷える。その膨張済みの冷えた燃焼ガスは排出管23を通してタービン部分7から出る。伝達された衝撃はロータ9を回転運動させ、このロータ9は圧縮機および負荷例えば発電機や工業用作業機械を駆動する。その場合、タービン静翼17の静翼列は、タービン動翼13への衝撃伝達を最良にするために、作動媒体を案内するためのノズルとして用いられる。
図2は燃焼部分4のバーナ6を斜視図で示している。このバーナ6は主要構成要素として1つの燃料分配器27と、この燃料分配器27から出ている8個の個別の燃料分配管(燃料ノズル)29と、これらの燃料分配管29の後方端部位に配置された8個のスワーラ(旋回流発生器)31とを有している。燃料分配器27および複数の燃料分配管29は共にバーナハウジングを形成し、これらの燃料案内管がそのバーナハウジングを貫通し、スワーラ31の内部に配置され従って図2では見えない噴射注入開口まで延びている。バーナは複数の接続短管(図示せず)を介して燃料案内管に接続することができる。バーナ6はフランジ35によって、燃料分配管29が燃焼器内部に向いているように管形燃焼器に取り付けられる。
図2に示されたバーナ6は8個の個別の燃料分配管29を有しているが、異なった数の燃料分配管を装備することもできる。その燃料分配管数は8個より多くも少なくもでき、例えばそれぞれ固有のスワーラを有する6個の燃料分配管あるいは12個の燃料分配管が存在することもできる。さらに通常、バーナの中央にパイロット燃料ノズルが配置されている。このパイロット燃料ノズルは図2では理解を容易にするために図示されていない。
燃焼過程中に空気は圧縮機からスワーラ31を通して導かれ、そこで空気は燃料と混合される。その空気・燃料混合気は燃焼器5の燃焼域において燃焼され、作動媒体が発生される。
図3にバーナ6のスワーラが斜視図で示されている。このスワーラ31は中央に燃料分配管後方端37を有し、この燃料分配管後方端37は筒形外側壁39で取り囲まれ、その両者間に圧縮空気の軸方向空気路が形成されている。またその軸方向空気路内に、筒形外側壁39の半径方向内側に設置され燃料分配管後方端37を取り囲む筒形の仕切り壁42が存在している。この仕切り壁42は軸方向空気路41を半径方向内側の空気路域43と半径方向外側の空気路域45に仕切っている。スワーラ羽根47は仕切り壁42から半径方向外側の空気路域45を通って筒形外側壁39まで半径方向に延びている。スワーラ羽根47は半径方向外側の空気路域45を流れる圧縮空気に接線方向流れ成分を与え、これによって、空気はスワーラ31の貫流後に渦巻いている。
半径方向内側の空気路域43の内部にスワーラ羽根は存在していない。それに代わり燃料案内管49が燃料分配管後方端37から仕切り壁42まで半径方向に延びている。スワーラ31を一部断面斜視図で示している図4で特に理解できるように、燃料案内管49はその流出縁における流れ剥離を防止するために横断面水滴状をしている。しかし燃料案内管49は横断面水滴状に代わって基本的には横断面円形にすることもできる。
燃料案内管49はこれが半径方向外側の空気路域45内におけるスワーラ羽根47と一直線となるように配置されている。これによって、燃料路51は燃料分配管後方端37から燃料案内管49を貫通してスワーラ47まで真っ直ぐ延びる。この燃料路51は特に図5から明らかに理解できる。図5はスワーラ31をその長手軸線に沿って縦断面図で示している。スワーラ羽根47に在る複数の燃料噴出孔53および燃料案内管49に在る複数の燃料噴出孔55にそれぞれ燃料路51を通して燃料が供給される。それらの燃料噴出孔53、55は、燃料が圧縮空気の流れ方向に対してほぼ垂直に半径方向外側の空気路域45および半径方向内側の空気路域43に噴射注入されるように配置されている。
上述のスワーラ設計は半径方向内側の空気路域43を通して流れる圧縮空気が旋回を与えられないようにしている。これによって、そこでの圧縮空気の軸方向流速が、軸方向流の一部が接線方向流れ成分に転換される半径方向外側の空気路域45を通して流れる圧縮空気より大きくなる。半径方向内側の空気路域43、即ち、燃料分配管後方端37に隣接する領域における速い軸方向流速に基づいて、燃料分配管後方端37の下流側に低い軸方向流速域が発生することが防止され、これはまた逆火を防止する。このことは従来技術に比べて燃料分配管後方端37の近くに多量の燃料を噴射することを可能とし、これは燃焼時におけるNOx発生を低下させる。
仕切り壁42は半径方向外側の空気路域45内におけるスワーラ47の少なくとも全軸方向長にわたって延びている。これによって、半径方向内側の空気路域43内への接線方向流れ成分の引込みが確実に防止される。この実施例においてまた仕切り壁42は、半径方向内側の空気路域43を通して流れる圧縮空気が半径方向外側の空気路域45を通して流れる渦流空気によって影響されることを防止するために、軸方向においてスワーラ羽根47の入口縁および出口縁を越えて延びている。
図6にスワーラ31の異なった実施例が示されている。図6において第1実施例のスワーラに相応した構成要素に第1実施例と同一符号が付され、それについての重複説明は避ける。
第2実施例のスワーラ131は第1実施例のスワーラ31とは仕切り壁142についてのみ異なっている。第2実施例の仕切り壁142は第1実施例と異なって、半径方向内側の空気路域43の開口断面積がスワーラ131の出口に向けて減少するように円錐状部分144を有している。この円錐状部分144によって、半径方向内側の空気路域43を通して流れる圧縮空気の流速が第1実施例のスワーラ31に比べて高められる。そのようにして、燃料分配管後方端37は特に高い軸方向流速を有するエアジャケットで包囲され、そのようにして特に、低い流速域の発生およびそれに伴って逆火の発生が確実に防止される。
この実施例の場合、仕切り壁142は下流側にしか円錐状部分を有していないが、その全軸方向長にわたって円錐状に形成することもできる。
図7に本発明に基づくスワーラの異なった実施例が部分断面図で示されている。第3実施例のスワーラの場合も第2実施例のスワーラのように、第1実施例と異なっていない構成要素にはすべて第1実施例と同一符号が付され、それについての重複説明は避ける。
第3実施例のスワーラ231は第1実施例のスワーラとは、半径方向内側の空気路域43にも複数のスワーラ羽根149が存在している点で相違している。そのスワーラ羽根149は、半径方向外側の空気路域45におけるスワーラ羽根47と異なって、その羽根の腹側と背側が逆にされている。これによって、半径方向内側の空気路域43における圧縮空気はスワーラ羽根149によって、半径方向外側の空気路域45における圧縮空気にそこに存在するスワーラ羽根47により与えられる接線方向流れ成分とは逆向きの接線方向流れ成分が与えられる。この処置によっても逆火が防止できる。先の両実施例における燃料案内管49と同様に、半径方向内側の空気路域43内におけるスワーラ羽根149も燃料路51と複数の燃料噴出孔155を有し、これらの燃料噴出孔155は、それらが燃料を半径方向内側の空気路域43にそこを通して流れる空気の流れ方向に対してほぼ垂直に噴射注入するように配置されている。
図7に円筒状仕切り壁42を備えた第3実施例のスワーラ231が示されているが、第3実施例のスワーラは第2実施例に関して述べたように少なくとも部分的に円錐状に形成することもできる。
図示された全実施例において仕切り壁は筒形外側壁の下流側端から突出していない。しかしその仕切り壁は、(図示された構造と異なって)筒形外側壁の下流側端から突出するように下流側に延長することもできる。これは仕切り壁が円錐状に形成されているか否かに関係しない。
上述した実施例におけるスワーラの比較的複雑な形状はスワーラが鋳造品として製造されることにより有利に実現できる。
6 バーナ
31 スワーラ(旋回流発生体)
37 燃料分配管後方端
39 筒形外側壁
41 空気路
42 仕切り壁
43 半径方向内側の空気路域
45 半径方向外側の空気路域
47 スワーラ羽根
49 燃料案内管
131 スワーラ(旋回流発生体)
142 仕切り壁
144 円錐状部分
149 スワーラ羽根
231 スワーラ(旋回流発生体)

Claims (15)

  1. 中央に位置する1つの燃料分配管後方端(37)と、該燃料分配管後方端(37)を取り囲み燃焼空気の軸方向空気路(41)を境界づける1つの筒形外側壁(39)と、半径方向に筒形外側壁(39)まで延び燃焼空気に接線方向流れ成分を与える複数のスワーラ羽根(47)と、筒形外側壁(39)の半径方向内側に設置され燃料分配管後方端(37)を取り囲み且つ軸方向空気路(41)を半径方向内側の空気路域(43)と半径方向外側の空気路域(45)に仕切る1つの仕切り壁(42、142)とを備えたスワーラ(31、131、231)であって、
    半径方向内側の空気路域(43)が燃焼空気を接線方向流れ成分を与えることなしに通過させるか、あるいは半径方向外側の空気路域(45)における接線方向流れ成分とは逆向きの接線方向流れ成分を付与して通過させることを特徴とするスワーラ。
  2. 仕切り壁(42、142)が軸方向において少なくともスワーラ羽根(47)の軸長にわたって延びていることを特徴とする請求項1に記載のスワーラ。
  3. 半径方向外側の空気路域(45)内にだけ複数のスワーラ羽根(47)が存在していることを特徴とする請求項1又は2に記載のスワーラ。
  4. 複数の燃料案内管(49)が半径方向内側の空気路域(43)を通って半径方向外側の空気路域(45)内における複数のスワーラ羽根(47)まで延びていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載のスワーラ。
  5. 複数の燃料案内管(49)が横断面円形あるいは水滴形をしていることを特徴とする請求項4に記載のスワーラ。
  6. 半径方向内側の空気路域(43)内に、半径方向内側の空気路域(43)を通して流れる燃焼空気に半径方向外側の空気路域(45)内における接線方向流れ成分とは逆向きの接線方向流れ成分を与える複数のスワーラ羽根(149)が存在し、複数の燃料案内管(51)が半径方向内側の空気路域(43)内におけるスワーラ羽根(149)を貫通して半径方向外側の空気路域(45)内におけるスワーラ羽根(47)まで延びていることを特徴とする請求項1に記載のスワーラ。
  7. 複数の燃料案内管(49)にあるいは半径方向内側の空気路域(43)内における複数のスワーラ羽根(149)に、それぞれ複数の燃料噴出孔(55、155)が存在していることを特徴とする請求項4ないし6のいずれか1つに記載のスワーラ。
  8. 半径方向外側の空気路域(45)内における複数のスワーラ羽根(47)に、それぞれ複数の燃料噴出孔(53)が存在していることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1つに記載のスワーラ。
  9. 仕切り壁(142)が少なくとも部分的に円錐状(144)に形成され、半径方向内側の空気路域(43)の開口断面積が燃焼空気の流れ方向に狭まっていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1つに記載のスワーラ。
  10. 仕切り壁が筒形外側壁(39)の下流側端から突出していることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1つに記載のスワーラ。
  11. 鋳造品として製造されていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載のスワーラ。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1つに記載の少なくとも1つのスワーラ(31、131、231)を備えていることを特徴とするバーナ。
  13. 中央に位置する1つの燃料分配管後方端(37)と、該燃料分配管後方端(37)を取り囲み燃焼空気の軸方向空気路(41)を境界づける1つの筒形外側壁(39)とを有するバーナ(6)において、軸方向空気路(41)を通して流れる燃焼空気に半径方向外側の空気路域(45)で接線方向流れ成分が与えられることにより逆火を防止する方法であって、
    軸方向空気路(41)を通して流れる燃焼空気が、半径方向内側の空気路域(43)内において接線方向流れ成分を与えられないか、半径方向外側の空気路域(45)における接線方向流れ成分とは逆向きの接線方向流れ成分を与えられることを特徴とするバーナ(6)における逆火の防止方法。
  14. 軸方向空気路(41)を通って流れる燃焼空気に燃料が供給されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 軸方向空気路(41)を通って流れる燃焼空気に燃料が、軸方向空気路(41)を通って流れる燃焼空気の流れ方向に対して垂直に、および/又は、半径方向に対して垂直に、および/又は、軸方向空気路(41)を通って流れる燃焼空気の流れ方向とは逆向きに、および/又は、軸方向空気路(41)を通って流れる燃焼空気の流れ方向に対して平行に供給されることを特徴とする請求項14に記載の方法。
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