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JP2010221987A - 自動二輪車 - Google Patents

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JP2010221987A
JP2010221987A JP2009114019A JP2009114019A JP2010221987A JP 2010221987 A JP2010221987 A JP 2010221987A JP 2009114019 A JP2009114019 A JP 2009114019A JP 2009114019 A JP2009114019 A JP 2009114019A JP 2010221987 A JP2010221987 A JP 2010221987A
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Toshio Matsubara
利雄 松原
Takayuki Satoie
孝之 郷家
Motoaki Mizushima
元昭 水嶋
Yoshihiro Hashimoto
好広 橋本
Kyoji Morita
京侍 森田
Yoshitaku Nagai
良卓 永井
Ko Ishii
航 石井
Hiroyuki Tsujiku
広幸 都竹
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】エンジンの上面に接続され後方に延びる吸気通路が形成されたユニットスイング式のエンジンを搭載した自動二輪車において、燃料の燃焼効率が高く、大きな収納スペースを確保でき、かつ泥水などの異物に対する対策も十分な自動二輪車を提供すること。
【解決手段】収納ボックスの下にエンジンユニット20が配置されている。エンジンユニット20は、シリンダヘッドに接続された吸気管36と、エンジン本体21の上方に配置されたスロットルボディ38とを備える。吸気管36内に第1および第2スロットルバルブ40A,40Bが配置されている。各バルブ40A,40Bを連動させるためのリンク機構227設けられている。また、下カバー部材334が設けられている。下カバー部材334の面347は、リンク機構227とエンジン本体21との間においてリンク機構227に対向している。面347は、車両左右方向Y1および車両前後方向X1の少なくとも一方に対して傾斜しており、面347に落下した泥水などの異物を排出できる。
【選択図】図6

Description

本発明は、スロットルボディを備えた自動二輪車に関するものである。
自動二輪車には、特許文献1に記載されているように、エンジンと、車体カバーと、主吸気通路と、スロットルボディと、副吸気通路と、を備えるものがある。
上記エンジンは、たとえば、シートの下方に配置されたユニットスイング式のエンジンである。ユニットスイング式のエンジンは、車体に対してピボット軸回りに揺動可能である。上記車体カバーは、シートの下方を覆っている。上記主吸気通路は、エンジンに吸気用エアを供給する。上記スロットルボディは、主吸気通路の途中に配置され、かつ開閉動作可能な2つのスロットルバルブを収容している。上記副吸気通路は、2つのスロットルバルブの間の空間と、エンジンのシリンダヘッドに取り付けられたインジェクタの噴射口近傍とを接続している。
副吸気通路には、少なくともアイドリング時に、主吸気通路からの吸気がアシストエアとして流れる。アシストエアは、インジェクタから噴射された燃料に吹き付けられ、燃料の微粒化を促進する。これにより、少なくともアイドリング時における燃料の燃焼効率が高められている。
また、シリンダヘッドにインジェクタの少なくとも一部が収容されている。この構成により、吸気管にインジェクタを取り付けた場合と比べて、インジェクタの配置に必要なスペースを少なくできる。したがって、シート下の空間をより広くできる。その結果、シート下の収納ボックスの容量をより大きくできる。
また、スロットルボディ内の2つのスロットルバルブを開閉するためのリンク機構が設けられている。リンク機構は、2つのメインリンク部材を有している。2つのメインリンク部材は、概ね水平な2つの揺動軸回りに揺動することにより、2つのスロットルバルブを開閉動作させる。また、リンク機構は、2つのメインリンク部材を連結するサブリンク部材を有している。サブリンク部材は、揺動軸よりも下方において2つのメインリンク部材と連動して揺動する。
国際公開WO2004/38213号公報
特許文献1の自動二輪車では、前輪や後輪が跳ね上げる泥や水がエンジンに向かってくる可能性がある。そのため、リンク機構の作動を確保するために、このリンク機構はエンジン本体から十分に離隔した上方に配置されている。
しかし、リンク機構をエンジン本体から大きく離隔した状態で配置しようとすると、シートとエンジン本体との間に収納ボックスを配置する場合に、収納ボックスの容量が小さくなってしまうという問題がある。
リンク機構とエンジン本体とを近接配置しつつ、リンク機構への泥や水の到達を抑制するために、リンク機構全体をカバーで覆うことが考えられる。しかしながら、リンク機構全体を覆うカバーであれば、カバーは大きなものとなるから、それに応じて収納ボックスのためのスペースが少なくなってしまう。
また、ユニットスイング式のエンジンを搭載した自動二輪車のなかには、特許文献1に記載のように、エンジンの上面に接続され後方に延びる吸気通路が形成されたものがある。このような自動二輪車では、収納ボックスの下方に吸気通路を配置することになるため、収納ボックスの配置スペースを大きくし難い。
そこで、本発明の目的は、エンジンの上面に接続され後方に延びる吸気通路が形成されたユニットスイング式のエンジンを搭載した自動二輪車において、燃料の燃焼効率が高く、大きな収納スペースを確保でき、かつ泥や水などの異物に対しても十分に対策された自動二輪車を提供することである。
本発明の自動二輪車は、車両前後方向に延びる車体フレームと、前記車体フレームに支持されたシートと、前記シートの下方空間に配置された収納ボックスと、前記シートの前方に配置された足載せ板と、前記車体フレームに上下方向の揺動が可能な状態で支持され、前記下方空間において前記収納ボックスの下方に配置されたエンジンユニットと、前記下方空間の前方を区切る縦壁部材と、を備える。前記エンジンユニットは、燃焼室の一部、および前記燃焼室に接続される主吸気通路の一部を形成するシリンダヘッドを有するエンジン本体と、前記シリンダヘッドに接続され、前記シリンダヘッドとともに前記主吸気通路を形成する吸気管と、前記吸気管内において吸気の流れ方向に間隔を開けて配置された第1および第2スロットルバルブを有し、前記エンジン本体の上方に配置されるスロットルボディと、前記シリンダヘッドに取り付けられ、前記シリンダヘッドにおける前記主吸気通路に燃料を噴射する噴射ノズルを有する燃料噴射装置と、前記第1および第2スロットルバルブの間で前記主吸気通路から分岐し少なくともアイドリング時に前記吸気を前記噴射ノズルの近傍の空間に導く副吸気通路を形成する副吸気通路形成体と、前記エンジン本体の上方に配置され、前記第1および第2スロットルバルブを連動させるために前記第1および第2スロットルバルブに接続されるリンク機構と、前記リンク機構と前記エンジン本体との間において前記リンク機構に対向し、かつ、前記車両左右方向および車両前後方向の少なくとも一方に対して傾斜した面を有する下カバー部材と、を備える。
本発明の自動二輪車によれば、エンジンの上面に接続され後方に延びる吸気通路が形成されたユニットスイング式のエンジンを搭載した自動二輪車において、燃料の燃焼効率が高く、大きな収納スペースを確保でき、かつ泥や水などの異物に対しても十分に対策された自動二輪車を提供することができる。
本発明の実施形態1の自動二輪車の右側面図である。 車体カバー周辺における自動二輪車の部分拡大右側面図である。 エンジンユニットの一部断面図であり、エンジンユニットを平面視した状態を示している。 エンジンユニットの要部の縦断面図であり、エンジンユニットを右側から見た状態を示している。 エンジンユニットの右側面図であり、一部を破断して示し、かつ一部を想像線である2点鎖線で示している。 スロットルボディ周辺の要部の図解的な右側面図であり、一部を断面で示している。 スロットルボディ周辺の要部の平面図であり、一部を破断して示している。 図6のVIII−VIII線に沿う要部の断面図である。 第1スロットルバルブおよび第2スロットルバルブが全開状態にあるときのスロットルボディの図解的な右側面図である。 第1スロットルバルブの開度と第2スロットルバルブの開度との関係を示すグラフである。 図6の下カバー部材周辺の拡大図である。 図7の下カバー部材周辺の拡大図である。 図8の下カバー部材周辺の拡大図である。 図12のXIV−XIV線に沿う要部の断面図である。 図12のXV-XV線に沿う要部の断面図である。 図13のXVI−XVI線に沿う要部の断面図である。 図13のXVII−XVII線に沿う要部の断面図である。 本発明の別の実施形態の要部の右側面図であり、一部を断面で示している。 車両前後方向のうちの後側からみた要部の一部断面図である。 本発明のさらに別の実施形態の要部を右側から見た一部断面図である。 本発明のさらに別の実施形態の要部を左側から見た側面図である。
<本願発明に至る経緯>
本願発明者は、エンジンの上面に接続され後方に延びる吸気通路が形成されたユニットスイング式のエンジンを搭載した自動二輪車において、燃料の燃焼効率向上のため、2つのスロットルバルブや、副吸気通路や、リンク機構を設け、かつシート下の収納ボックスの容量を出来るだけ大きくできる構成の開発を検討した。
この形態の自動二輪車においては、特許文献1に記載された形態の自動二輪車と同様に、エンジンと収納ボックスの間に吸気通路が配置されるため、収納ボックスの容量を確保することが難しいといった問題がある。
特に、ユニットスイング式のエンジンでは、エンジンに加え、スロットルボディやリンク機構が、車体フレームに対してピボット軸回りを上下に揺動する。したがって、スロットルボディやリンク機構などが車体フレームに対して上下に揺動するための空間が必要であり、収納ボックスの容量を確保するのがとくに困難である。そこで、エンジンと、スロットルボディおよびリンク機構とを近接配置することで、収納ボックスの容量を増やすことが考えられる。しかしながら、エンジンとリンク機構を近づけすぎると、エンジンに向けて飛んでくる泥水などリンク機構に付着し易くなる。
本願発明者は、この形態の自動二輪車においては、特許文献1に記載された形態の自動二輪車と同様に、前輪が跳ね上げる泥や水は、車体カバーや収納ボックスによって形成される縦壁によって遮断されるので、エンジンユニットには容易には到達しない。したがって、後輪によって巻き上げられる泥や水などの異物に対する対策を考慮すれば十分であることに気づいた。
さらに、後輪によって巻き上げられる泥や水は、シート下の空間に入り込む可能性があるが、それらは、専ら上方からスロットルボディ近傍に到達する。よって、上方から到来する泥や水等の異物への対策だけを考慮すれば、リンク機構の作動を確保するのに十分であることに気づいた。
本件発明者は、この事実を突き止め、本願発明の完成に至った。
<実施形態1>
以下、本発明を具体化した実施形態を図面を参照して説明する。尚、以下の説明における前後、上下および左右の各方向は、自動二輪車が水平面を直進走行している状態に相当する基準姿勢にあり、かつ運転者が前方を向いているときの当該運転者の視点を基準とする。
また、各図面において、自動二輪車の前方向を矢印Fで示す。同様に、各図面において、自動二輪車の後方向を矢印Bで示し、自動二輪車の上方向を矢印Uで示し、自動二輪車の下方向を矢印Dで示し、自動二輪車の左方向を矢印Lで示し、自動二輪車の右方向を矢印Rで示す。
図1は、本発明の実施形態1の自動二輪車200の右側面図である。図1では、自動二輪車200の一部を破断して示している。本実施形態において、自動二輪車200は、スクータである。なお、本実施形態では、本発明の自動二輪車の一例としてスクータについて説明するが、これに限定されない。本発明は、エンジンユニットの前方に車体カバーの前壁や収納ボックスの一部が縦壁部材として配置された他の自動二輪車にも適用することができる。
自動二輪車200の前部には、ハンドル10が配置されている。ハンドル10は、ヘッドパイプ11を挿通するステアリング軸13を介して、前輪14に連結されている。ヘッドパイプ11には、車体フレーム15が結合されている。
車体フレーム15は、全体として車両前後方向X1に延びた形態である。車体フレーム15の前端部がヘッドパイプ11に結合されている。車体フレーム15の後部には、シート16が取り付けられている。車体フレーム15のうちシート16よりも前方には、足載せ板17が取り付けられている。足載せ板17は、シート16よりも下方に位置している。
また、車体フレーム15には、車体カバー18が取り付けられている。車体カバー18は、足載せ板17の後部から上方に立ち上がった形態であり、シート16の下方空間G1を包囲している。
図2の部分拡大右側面図に示すように、車体カバー18は、シート16の下方空間G1を包囲するように形成されている。この車体カバー18は、シート16の前端部の下方に配置される縦壁部材としての前壁202と、シート16の右端部および左端部の下方に配置される一対の側壁203と、を含んでいる。ただし、図2では、一対の側壁203のうち右側の側壁203のみを図示している。一対の側壁203は、左右対称に形成されている。前壁202は、シート16下の下方空間G1の前方を区切っている。
車体フレーム15には、ユニットスイングタイプのエンジンユニット20が取り付けられている。エンジンユニット20は、強制空冷式のエンジンユニットである。エンジンユニット20の一部は、車体カバー18に覆われている。具体的には、エンジンユニット20の後述するエンジン本体21の前端側およびシュラウド50の前端側が、車体カバー18によって覆われている。エンジンユニット20は、シート16および収納ボックス301の下方に配置されている。
図1に最もよく表れているように、エンジンユニット20は、エンジン本体21と、吸気管36と、スロットルボディ38と、副吸気通路形成体41と、シュラウド50と、を備えている。
エンジン本体21は、シート16の下方空間G1において、車体カバー18の前壁202の後方に配置されている。
図3は、エンジンユニット20の一部断面図であり、エンジンユニット20を平面視した状態を示している。つまり、エンジンユニット20の一部の水平断面が示されている。エンジン本体21は、気筒軸線を車両前後方向X1に向けている。エンジン本体21は、単気筒4サイクルエンジンである。エンジン本体21は、シリンダブロック22と、シリンダブロック22の前端部に取り付けたシリンダヘッド23と、シリンダブロック22の後端部に取り付けたクランクケース24とを備えている。
図4は、エンジンユニット20の要部の縦断面図であり、エンジンユニット20を右側面から見た状態を示している。図5は、エンジンユニット20の右側面図であり、一部を破断して示し、かつ一部を想像線である2点鎖線で示している。なお、各図面において、想像線は、2点鎖線としている。
図3および図5を参照して、エンジン本体21には、エンジン本体21を冷却するためのシュラウド50が取り付けられている。シュラウド50は、シリンダブロック22全体を全周に亘って包囲し、かつシリンダヘッド23の一部としての後端部207を全周に亘って包囲する筒状部51と、クランクケース24をクランクケース24の右側から覆う側板部52と、プロテクタ53とを備えている。
筒状部51は、エンジン本体21の上方に配置された上壁243を備えている。上壁243は、シリンダブロック22の上面と、シリンダヘッド23の後端部207の上面の一部を覆っている。
クランクケース24は、エンジン本体21の後端部を構成している。クランクケース24には、車両左右方向Y1に延びるクランク軸57が収容されている。クランク軸57は、軸受281,282を介してクランクケース24に回転可能に支持されている。クランク軸57の右端部204は、クランクケース24の右側面246から突出している。クランク軸57の右端部204には、ファン56が一体に回転可能に連結されている。ファン56は、クランク軸57の回転によって駆動される。ファン56は、エンジン本体21を冷却するためにシュラウド50の外方から内方に空気を取り入れ、シュラウド50内に空気を冷却風として導入する。また、クランク軸57の中間部には、コネクティングロッド205の大端部が接続されている。
シリンダブロック22は、クランクケース24の前端面206に接続された筒状の部材である。シリンダブロック22内の空間は、シリンダ室E1とされている。シリンダ室E1には、気筒軸線に沿って往復移動可能なようにピストン208が収容されている。ピストン208は、ピストンピン29を介してコネクティングロッド205の小端部に連結されている。
シリンダヘッド23は、シリンダブロック22の前端面に接続されており、エンジン本体21の前端部を構成している。シリンダヘッド23には、吸気弁(図示せず)および排気弁31を駆動するためのカムシャフト209が収容されている。
図1に表れているように、クランクケース24と車体フレーム15とは、ピボット軸25を介して連結されている。ピボット軸25の軸線は、車両左右方向Y1に沿って延びている。また、エンジンユニット20の後部には、動力伝達部26を介して後輪27が取り付けられている。また、動力伝達部26の後部と車体フレーム15の後部との間にはリアショックアブソーバ28が取り付けられている。かかる構成により、エンジンユニット20および後輪27は、車体フレーム15に対し、ピボット軸25を揺動中心として上下方向に揺動可能である。
図4を参照して、シリンダブロック22内に収容したピストン29と、シリンダブロック22と、シリンダヘッド23との間の空間は、混合気がその内部で燃焼する燃焼室A1である。シリンダヘッド23には、燃焼室A1に臨む吸気弁210と前述の排気弁とが設けられている。
図4および図5を参照して、シリンダヘッド23の右側面上部には、筒状の第1ボス32が設けられている。第1ボス32は、シリンダヘッド23と一体に形成されている。第1ボス32は、シリンダヘッド23からシュラウド50の外側へ向けて突出している。第1ボス32の先端側の一部は、シュラウド50の外側に位置しており、シュラウド50から露出している。第1ボス32の内側空間は、吸気弁210の周辺の後述する主吸気通路P1に連通している。
第1ボス32には、合成樹脂製のホルダ33を介して燃料噴射装置としてのインジェクタ34が取り付けられている。インジェクタ34は、シリンダヘッド23に取り付けられているので、エンジン本体21の前端に位置している。
図4を参照して、ホルダ33は、円筒部211と、円筒部211の基端に設けられた鍔部212とを含んでいる。鍔部212は、第1ボス32の先端に当接している。これにより、第1ボス32に対してホルダ33が位置決めされている。円筒部211は、第1ボス32の内側に形成された収容空間H1に収容されている。円筒部211の基端部213の外周面と、第1ボス32の内周面との間は、Oリングなどの第1シール部材214によって液密的にシールされている。円筒部211の中間部215の外周面と第1ボス32の内周面との間には、環状の隙間であるチャンバG2が形成されている。円筒部211の先端部216の先端縁と、第1ボス32の内周面とは、略隙間なく嵌合している。
円筒部211の先端部216の内側空間は、インジェクタ34の噴射ノズル35の近傍の空間としての噴射空間G3とされている。噴射空間G3は、シリンダヘッド23に形成されており、吸気弁210を介して燃焼室A1に連通している。円筒部211の先端部216には、複数の貫通孔217が形成されている。貫通孔217は、円筒部211の先端部216の周方向において、等間隔に複数(たとえば、4つ)形成されている。この貫通孔217を通して、チャンバG2と噴射空間G3とが連通している。
インジェクタ34は、燃料タンク(図示せず)の燃料を吸気通路に噴射するためのものである。このインジェクタ34は、細長い形状を有するインジェクタ本体218と、インジェクタ本体218の先端に配置された噴射ノズル35とを含んでいる。
インジェクタ本体218は、ホルダ33の円筒部211を挿通しており、このホルダ33に保持されている。インジェクタ本体218の長手方向の略半分は、第1ボス32内に収容されている。インジェクタ本体218の外周面とホルダ33の内周面との間は、Oリングなどの第2シール部材219によって液密的にシールされている。噴射ノズル35は、噴射空間G3に臨んでおり、かつ、シリンダヘッド23における主吸気通路P1を介して吸気弁210に向けて燃料を噴出する向きに配されている。インジェクタ34が吸気弁210に向けて燃料を噴射するタイミングは、図示しないECU(Engine Control Unit,Electronic Control Unitともいう) などの制御装置によって制御される。
吸気管36は、エアクリーナ(図示省略)に接続されて前方へ延びるように配索された吸気用ホース37と、吸気用ホース37の前端部に接続された円筒状の筒状体220と、筒状体220の前端部に接続され、かつ下向きに屈曲した接続管39と、を含んでいる。
シリンダヘッド23には、筒状の吸気ポート221が形成されている。吸気ポート221によって、シリンダ本体21における主吸気通路P1が形成されている。吸気ポート221の一端には、吸気弁210が配置されている。吸気ポート221の他端は、シリンダヘッド23の上面に開放されている。この吸気ポート221の他端は、シリンダヘッド23に形成されたフランジ222によって形成されている。このフランジ222と、接続管39の前端部に形成されたフランジ223とは互いに突き合わされ、かつ図示しない固定ねじを用いて固定されている。これにより、吸気ポート221は、接続管39の前端部(即ち、吸気管36の下流端)に接続されている。
シリンダヘッド23の吸気ポート221と、吸気管36とによって、主吸気通路P1が形成されている。
スロットルボディ38は、前述の筒状体220と、2つのスロットルバルブとしての第1および第2スロットルバルブ40A,40Bと、を含んでいる。筒状体220の中心軸線S1は、車両前後方向X1に沿って延びている。筒状体220は、エンジン本体21のシリンダブロック22の上方に配置されている。また、筒状体220は、シュラウド50の後述する筒状部51の上壁243の上方に配置されている。これにより、スロットルボディ38の全体が、シュラウド50の外側に配置されている。
第1および第2スロットルバルブ40A,40Bは、それぞれ、吸気管36における主吸気通路P1を開閉するためのものである。第1スロットルバルブ40Aと第2スロットルバルブ40Bは、主吸気通路P1における吸気の流れ方向C1に間隔を開けて配置されている。第1スロットルバルブ40Aと第2スロットルバルブ40Bは、筒状体220に収容されている。吸気の流れ方向C1において、第1スロットルバルブ40Aは、第2スロットルバルブ40Bよりも下流側に配置されている。すなわち、主吸気通路P1のうち、第2スロットルバルブ40Bとシリンダヘッド23との間に第1スロットルバルブ40Aが位置している。第1スロットルバルブ40Aと第2スロットルバルブ40Bは、それぞれ、円板状に形成されている。
第1スロットルバルブ40Aは、筒状体220の中心軸線S1と直交して延びる第1回転軸224に支持されている。第2スロットルバルブ40Bは、筒状体220の中心軸線と直交して延びる第2回転軸225に支持されている。第1回転軸224および第2回転軸225は、それぞれ、車両左右方向Y1に延びている。また、第1回転軸224および第2回転軸225は、それぞれ、筒状体220の右側面から筒状体220の右側へ突出している。
図6は、スロットルボディ38周辺の要部の図解的な右側面図であり、一部を断面で示している。図7は、スロットルボディ38周辺の要部の平面図であり、一部を破断して示している。図6および図7は、それぞれ、第1スロットルバルブ40Aおよび第2スロットルバルブ40Bが全閉状態にあるときを示している。なお、「第1スロットルバルブ40Aおよび第2スロットルバルブ40Bが全閉」とは、スロットルグリップが操作されていないアイドリング時における、第1スロットルバルブ40Aおよび第2スロットルバルブ40Bの状態をいう。以下、第1スロットルバルブ40Aおよび第2スロットルバルブ40Bが全閉状態にあるときを基準として説明する。
図6および図7を参照して、第1回転軸224および第2回転軸225は、それぞれ、筒状体220に回転可能に支持されている。第1回転軸224の回転により、第1スロットルバルブ40Aが第1回転軸224回りに第1回転軸224と一体に回転する。同様に、第2回転軸225の回転により、第2スロットルバルブ40Bが第2回転軸225回りに第2回転軸225と一体に回転する。
第2回転軸225の右端部には、駆動プーリ226が一体に回転可能に連結されている。駆動プーリ226は、車両左右方向Y1に並ぶ右側板302および左側板303を含んでいる。駆動プーリ226には、スロットルケーブル304が取り付けられている。スロットルケーブル304の一端は、ハンドル10のスロットルグリップに連結されている。スロットルケーブル304の他端は、駆動プーリ226に連結されている。スロットルケーブル304の他端は、右側板302と左側板303との間に配置されている。上記の構成により、運転者によるスロットル操作に連動して、駆動プーリ226が回転する。駆動プーリ226の回転により、第2回転軸225が回転し、第2スロットルバルブ40Bが開閉される。
第2スロットルバルブ40Bの開閉動作と、第1スロットルバルブ40Aの開閉動作とは、リンク機構227によって関連付けられている。つまり、第1および第2スロットルバルブ40A,40Bは、連動するようになっている。
リンク機構227は、いわゆるロストモーション構造を有しており、第2スロットルバルブ40Bの開動作の開始に遅れて、第1スロットルバルブ40Aが開動作を開始するようになっている。このリンク機構227は、スロットルボディ38の筒状体220の右側に配置されており、かつエンジン本体21の上方に配置されている。リンク機構227は、第1メインリンク部材228と、第1メインリンク部材228の後側に配置された第2メインリンク部材229と、サブリンク部材230と、回転伝達部材231と、を含んでいる。
図6と、図6のVIII−VIII線に沿う要部の断面図である図8とを参照して、リンク機構227は、スロットルボディ38の筒状体220の中心軸線S1に対して、車両左右方向Y1における一方側としての右側に配置されている。この中心軸線S1は、車両左右方向Y1におけるスロットルボディ38の中心である。第2メインリンク部材229は、駆動プーリ226の左側板303と一体に形成された小片部材である。第2メインリンク部材229は、第2回転軸225の右端部に配置されており、第2回転軸225を中心に回転可能である。
第2メインリンク部材229は、駆動プーリ226の左側板303に接続される基端部305と、この基端部305に連なり、かつ基端部305に対して左側に配置される先端部306とを含んでいる。この先端部306は、車両左右方向Y1と直交する平板状に形成されている。先端部306は、第2回転軸225の下方に配置されている。また、先端部306は、スロットルボディ38の筒状体220の長手方向の中央部307の下端と車両左右方向Y1に並んでいる。
先端部306には、第2連結軸232が取り付けられている。第2連結軸232は、第2回転軸225と平行な軸である。第2メインリンク部材229は、第2連結軸232を介してサブリンク部材230と相対回転可能に連結されている。
サブリンク部材230は、車両前後方向X1に長い板金部材であり、第2メインリンク部材229と第1メインリンク部材228とを関連付けている。
サブリンク部材230は、当該サブリンク部材230の厚み方向が車両左右方向Y1と平行となるように配置されている。サブリンク部材230は、第1回転軸224および第2回転軸225の下方に配置されている。サブリンク部材230は、車両左右方向Y1において第1および第2メインリンク部材228,229と筒状体220の右端部との間に配置されている。
サブリンク部材230の後端部308と、駆動プーリ226の各側板302,303の前端とは、車両前後方向X1の位置が重なっている。また、サブリンク部材230の長手方向の中間部309は、第1回転軸224とは車両前後方向X1における位置が重なっている。また、サブリンク部材230の前端部310は、第1回転軸224よりも前側に位置している。
右側面視において、サブリンク部材230は、V字状に形成されている。これにより、サブリンク部材230において、中間部309は、前端部310および後端部308よりも下方に位置している。
第2メインリンク部材229の先端部306に、第2連結軸232が配置されている。サブリンク部材230の前端部310は、第1連結軸233を介して、第1メインリンク部材228の下端部311に相対回転可能に連結されている。第1連結軸233は、第1回転軸224と平行な軸である。
図6および図7を参照して、第1メインリンク部材228は、板金によって形成された、細長い部材である。第1メインリンク部材228は、前側に向かうに従い下側に延びる形状とされている。第1メインリンク部材228は、下端部311、中間部312および上端部313を含んでいる。
第1メインリンク部材228の中間部312および下端部311は、その厚み方向が車両左右方向Y1と平行となるように配置されている。駆動プーリ226と第1メインリンク部材228とは、車両上下方向Z1における位置が重なっている。第1メインリンク部材228の中間部312および下端部311と、サブリンク部材230の中間部309および前端部310とは、車両前後方向X1における位置が重なっている。第1メインリンク部材228の中間部312および下端部311と、第1メインリンク部材228の先端部306とは、車両左右方向Y1における位置が重なっている。
第1メインリンク部材228の上端部313は、中間部312に対して略直角に右側に折り曲げられている。第1メインリンク部材228の上端部313は、第1回転軸224の中心軸線J3から遠ざかるように延びる延設部314を含んでいる。この延設部314には、押圧部材234が設けられている。押圧部材234は、延設部314から第1回転軸224の周方向の一方(図6において、右側)に突出している。これにより、押圧部材234と、回転伝達部材231の後述する被押圧部235とは、第1回転軸224の周方向に対向している。
第1メインリンク部材228の中間部312は、第1回転軸224の右端部に相対回転可能に連結されている。これにより、第1メインリンク部材228は、第1回転軸224とは独立して回転可能である。
第2メインリンク部材229の揺動中心としての第2回転軸225の中心軸線J1から第2連結軸232の中心軸線J2までは、距離D2だけ離れている。また、第1メインリンク部材228の揺動中心としての第1回転軸224の中心軸線J3から第1連結軸233の中心軸線J4までが、距離D1だけ離れている。距離D1,D2の間には、D2>D1なる関係が成立している。
回転伝達部材231は、板金によって形成された部材である。回転伝達部材231は、第1回転軸224に一体に回転可能に連結されている。回転伝達部材231には、押圧部材234に当接可能な被押圧部235が形成されている。被押圧部235は、第1回転軸224の中心軸線J3から離れるように延びている。第2スロットルバルブ40Bが全閉状態にあるとき、押圧部材234と被押圧部235は、第1回転軸224の周方向に所定の間隔M1を開けて対向している。右側面視において、アイドリング時には、両メインリンク部材228,229が斜め下前方に延びた姿勢となる。
図9は、第1スロットルバルブ40Aおよび第2スロットルバルブ40Bが全開状態にあるときのスロットルボディの図解的な右側面図である。図9に示すように、第1スロットルバルブ40Aおよび第2スロットルバルブ40Bが全開のときは、両メインリンク部材228,229が斜め下後方に延びた姿勢となる。また、両メインリンク部材228,229が揺動する過程では、サブリンク部材230は、概ね車両前後方向X1と平行な姿勢を保ちながら、かつ車両上下方向Z1の位置を変えながら、車両前後方向X1に揺動する。第1スロットルバルブ40Aおよび第2スロットルバルブ40Bがアイドリング状態にあるときと全開状態にあるとき、サブリンク部材230は、車両上下方向Z1において高い位置にある。また、サブリンク部材230は、第1スロットルバルブ40Aが半分開いた状態で最も低い位置にある。
図6に示すように、右側面視において、第1メインリンク部材45Aの揺動中心としての第1回転軸224の中心軸線J3から第1連結軸233の中心軸線J4に至る第1仮想線P1を考える。また、第1連結軸233の中心軸線J4と第2連結軸232の中心軸線J2とを結んだ第2仮想線P2を考える。右側面視において、第1および第2スロットルバルブが全閉状態にあるとき、仮想線P1,P2のなす角度θ1は鋭角である。
ここで、図6および図9に表れているように、第2スロットルバルブ40Bが開状態から全閉状態に移行するとき、第1および第2メインリンク部材228,229は、右側面視において、反時計回りに回転する。また、サブリンク部材230は、後側から前側へ変位する。このとき、第2スロットルバルブ40Bが全閉状態に近くなると、第1メインリンク部材228の中間部312の下縁314とサブリンク部材230の中間部309の上縁315との間において、上縁315に泥水などの異物が載りやすくなる。
そこで、泥水などの異物が載り難くするようにする手段が設けられている。具体的には、第1メインリンク部材228の中間部312の下縁314に、膨出部318が形成されている。右側面視において、膨出部318は、サブリンク部材230側(下側)に向けて弧状に膨らんでいる。
これにより、図6に示すように、第2スロットルバルブ40Bが全閉のとき、右側面視において、第1メインリンク部材228の膨出部318とサブリンク部材230の中間部309の上縁315とのなす角度θ2は、両仮想線P1,P2のなす上記角度θ1に比べて大きくなる。すなわち、θ2>θ1なる関係が成立している。したがって、右側面視において、両仮想線P1,P2と、第1回転軸224の中心軸線J3を通る鉛直線Q1とによって囲まれる領域内での、膨出部318と上縁315との間の隙間を少なくできる。その結果、第1メインリンク部材228の下縁314とサブリンク部材230の上縁315との間において、上縁315に泥水などの異物が載り難くされている。
第1メインリンク部材228の下縁314とサブリンク部材230の上縁315との間において、上縁315に泥水などの異物が載り難くする手段は、他にも考えられる。たとえば、車両前後方向X1における第1および第2スロットルバルブ40A,40Bの前後間隔を広げることにより、上記下縁314と上縁315とのなす角が鋭角にならないようにする構成が考えられる。しかしながら、この場合は、リンク機構227が車両前後方向X1に長くなる。したがって、車両前後方向X1においてスロットルボディ38が長くなってしまう。その点、本実施形態によれば、スロットルボディ38の大型化を回避でき、かつ、第1メインリンク部材228の下縁314とサブリンク部材230の上縁315との間において、上縁315に泥水などの異物を載り難くできる。
図7に示すように、スロットルボディ38の筒状部220と第1メインリンク部材228との間には、第1捻りコイルバネ316が配置されている。第1捻りコイルバネ316は、第1スロットルバルブ40Aに対して閉弁方向への回動力を付与するためのものである。第1捻りコイルバネ316は、第1回転軸224に前記回動力を付与している。第1捻りコイルバネ316は、第1回転軸224を包囲するように設けられている。この第1捻りコイルバネ316と第1回転軸224とによって、第1揺動軸部317が構成されている。
スロットルボディ38の筒状体220と駆動プーリ226との間には、第2捻りコイルバネ319が配置されている。第2捻りコイルバネ319は、第2スロットルバルブ40Bに対して閉弁方向への回動力を付与するためのものである。第2捻りコイルバネ319は、駆動プーリ226を介して、第2回転軸225に前記回動力を付与している。第2捻りコイルバネ319は、第2回転軸225を包囲するように設けられている。この第2捻りコイルバネ319と第2回転軸225とによって第2揺動軸部320が構成されている。
第1および第2回転軸224,225と、スロットルボディ38の筒状体220の右端部370と、サブリンク部材230との間に、平面視で略矩形の空間R1が形成されている。空間R1のうち、第1揺動軸部317と第2揺動軸部320との間は、車両上下方向Z1に開放された開放空間R2となっている。開放空間R2の下方には、シュラウド50の上面が位置している。したがって、泥水などの異物が、異物通過路となる開放空間R2を通ってシュラウド50の上面に向けて落下する。しかしながら、サブリンク部材230の近傍などにおいて、泥水などの異物がシュラウド50上に溜まらないようにすることが好ましい。泥水などの異物が溜まらないようにすることにより、サブリンク部材230の汚れを抑制できるなど、利点が生じるからである。
そこで、スロットルボディ38には、上カバー部材321が設けられている。上カバー部材321は、リンク機構227の近傍を車両上下方向Z1に関する上方から覆うものである。平面視において、上カバー部材321は、開放空間R2の少なくとも一部を覆っている。これにより、平面視における開放空間R2の開口面積が狭められている。
図7および図8を参照して、上カバー部材321は、車両左右方向Y1とは直交して延びる平板状に形成されている。上カバー部材321は、開放空間R2よりも数mm程度上方に配置されている。これにより、上カバー部材321は、第1および第2回転軸224,225の上方に位置している。車両左右方向Y1において、上カバー部材321は、筒状体220の右端部370とサブリンク部材230の間に配置されている。上カバー部材321の前端部322は、第1回転軸224と車両上下方向Z1に並んでいる。上カバー部材321の後端部323は、第2回転軸225と車両上下方向Z1に並んでいる。また、車両前後方向X1において、上カバー部材321は、第1メインリンク部材228の上端部313から第2メインリンク部材229の後方に延びている。
図6に示すように、上カバー部材321の後端部323は、スロットルケーブル304を支持するためのブラケット324に一体に形成されている。スロットルボディ38の右側面には、ビス325,326を用いることでブラケット324が固定されている。ブラケット324は、車両左右方向Y1と直交する平板状の固定板部327と、固定板部327の後端縁から右方へ略直角に張り出した支持板部328とを有している。支持板部328に形成された挿通孔329には、チューブ330が挿通されている。このチューブ330を、スロットルケーブル304の中間部が挿通している。これにより、スロットルケーブル304の中間部が支持されている。
図4を参照して、副吸気通路形成体41は、スロットルボディ38の筒状体220と、シリンダヘッド23の第1ボス32との間に形成されている。副吸気通路形成体41の全体がシュラウド50の外側に配置されている。副吸気通路形成体41は、副吸気通路K1を形成している。
第1ボス32は、シリンダヘッド23に一体に形成されている。第1ボス32にインジェクタ34が取り付けられている。第1ボス32には、第4ボス239が一体に形成されている。第4ボス239は、インジェクタ34の軸線に対して垂直に延びている。第4ボス239には、第3ボス238が取り付けられている。
副吸気形成体41は、筒状体220に固定された第2ボス236と、シリンダヘッド23に形成された第4ボス239と、第4ボス239に取り付けられた第3ボス238と、第3ボス238と第2ボス236とを接続するホース237と、を含んでいる。
第2ボス236は、金属製の筒状部材であり、L字状に形成されている。第2ボス236は、筒状体220の上側に配置されている。第2ボス236の一端は、副吸気通路形成体41の上流端形成部240を構成している。上流端形成部240一端は、第1スロットルバルブ40Aと第2スロットルバルブ40Bとの間において、筒状体220に固定されている。第2ボス236内における副吸気通路K1は、副吸気通路K1の上流端K2を構成しており、かつ主吸気通路P1に連通している。
ホース237は、ゴムその他の可撓性材料で形成された管体である。ホース237の一端は、第2ボス236の他端に接続されている。
第3ボス238の一端は、ホース237の他端に接続されている。第4ボス239は、第1ボス32とは一体に形成されている。第4ボス239と第1ボス32とは、互いの中心軸線が略直交するように配置されている。図4および図5を参照して、第4ボス239は、シュラウド50の外側に配置されている。第4ボス239における副吸気通路K1は、副吸気通路K1の下流端K3を構成している。下流端K3は、第1ボス32内のチャンバG2に連通している。第4ボス239には、第3ボス238の他端が接続されている。ホース237の他端、第3ボス238および第4ボス239によって、副吸気通路形成体41の下流端形成部241が構成されている。この下流端形成部241は、シュラウド50の外側において、第1ボス32に接続されている。
上記の構成により、副吸気通路K1の上流端K2は、第2ボス236の上流端形成部240によって形成されており、第1および第2スロットルバルブ40A,40B間において主吸気通路P1に連通している。また、副吸気通路K1の下流端K3は、下流端形成部241によって形成されている。下流端K3は、チャンバG2および貫通孔217を介して、噴射空間G3に連通している。
主吸気通路P1から副吸気通路K1へは、吸気がアシストエアとして入るようになっている。副吸気通路K1を通ったアシストエアは、チャンバG2と、ホルダ33の貫通孔217とを介して、噴射空間G3に導かれる。噴射空間G3に供給されたアシストエアは、インジェクタ34から噴射された燃料に吹かれることにより、燃料の微粒化を促進する。
図10は、第1スロットルバルブ40Aの開度と第2スロットルバルブ40Bの開度との関係を示すグラフである。なお、図10において、第1スロットルバルブ40Aの開度は、アイドリング時をゼロとして表示している。同様に、第2スロットルバルブ40Bの開度は、アイドリング時をゼロとして表示している。
図10において、実線のグラフが、本実施形態における第1および第2スロットルバルブ40A,40Bの開度を示している。この実線のグラフが示すように、第2スロットルバルブ40Bの開度が10度以下のとき、第1スロットルバルブ40Aの開度は、0度のままである。
一方、図10において、破線のグラフは、ロストモーション機構が設けられていないことにより、第1および第2スロットルバルブの開度が常時同一となる場合を示している。これら破線のグラフと実線のグラフが示すように、本実施形態では、第2スロットルバルブ40Bが第1スロットルバルブ40Aに遅れて開動作するようになっている。第1および第2スロットルバルブ40A,40Bの動作については、以下でさらに詳しく説明する。
図6および図10を参照して、第1スロットルバルブ40Aと第2スロットルバルブ40Bの開度は、負荷(スロットル操作量)の変化に伴って以下のように制御される。まず、吸気の流れ方向C1の下流側に位置する第1スロットルバルブ40Aは、無負荷(アイドル)運転域から所定の部分負荷運転域までは全閉位置に保持される。
具体的には、部分負荷運転領域までは、運転者のスロットル操作に伴う駆動プーリ226の回転が、第1回転軸224には伝わらず、第2回転軸225にのみ伝わる。
これは、第1メインリンク部材228の押圧部材234と回転伝達部材231の被押圧部材235とが、第1回転軸224の周方向に隙間M1だけ離隔しているからである。このとき、第1メインリンク部材228は、第2メインリンク部材229の揺動に連動して揺動するが、回転伝達部材231は揺動しない。
したがって、第2回転軸225の回転により、第2スロットルバルブ40Bのみが開閉する。このとき、第2メインリンク部材229の動作に連動して、サブリンク部材230および第1メインリンク部材228が動作する。これにより、第1メインリンク部材228は、第1回転軸224回りに回転する。しかし、第1メインリンク部材228の押圧部材234が被押圧部235に当接するまでは、第1回転軸224および第1スロットルバルブ40Aは回転しない。
したがって、図4および図10に示すように、部分負荷運転領域までは、噴射ノズル35の噴射空間G3に流入する空気量は、第2スロットルバルブ40Bの開度のみに基づいて制御される。この部分負荷運転域においては、副吸気通路K1に流れたアシストエアが、噴射空間G3において、噴射ノズル35から噴射された燃料と混合される。これにより、燃料の微粒化が促進され、燃料の燃焼効率を高めることができる。したがって、エンジンのコールドスタート時に生じやすい未燃燃料を減じることもできる。
一方、部分負荷域から高負荷運転域に移行する過程では、スロットル操作に応じて第1スロットルバルブ40Aが開いてゆく。
これにより、副吸気通路K1を通るアシストエアだけでなく、吸気ポート221の他端を通る吸気もシリンダヘッド23内に導入される。
具体的には、図9および図10を参照して、部分負荷域から高負荷運転域に移行する際、アイドリング時を基準とした第1メインリンク部材228の回転量が所定値を超える。その結果、第1メインリンク部材228の押圧部材234は、回転伝達部材231の被押圧部235に当接する。これにより、第1メインリンク部材228の回転と連動して回転伝達部材231および第1回転軸224が回転し、第1スロットルバルブ40Aが回転する。これにより、副吸気通路K1を通る吸気だけでなく、接続管39を通る空気も、シリンダヘッド23内に導入される。
前述のように、リンク機構227において、距離D2>距離D1である結果、高負荷運転域では、第2スロットルバルブ40Bの開閉速度よりも、第1スロットルバルブ40Aの開閉速度が速い。その結果、第2スロットルバルブ40Bを全開にしたとき、第1スロットルバルブ40Aも全開となる。
図1および図6を参照して、本実施形態の自動二輪車200では、エンジン本体21の上方に収納ボックス301が配置されている。収納ボックス301は、ヘルメット等を収納するためのものである。収納ボックス301は、車体フレーム15に支持されている。
収納ボックス301は、シート16の下方空間G1に配置されている。シート16は、収納ボックス301の上面の開口を開閉するための蓋として機能する。具体的には、シート16の前端にはヒンジ331が設けられている。シート16をヒンジ331回りに回転させることにより、収納ボックス301の上面の開口が開放される。また、シート16を着座可能な状態に戻すと、収納ボックス301の上面の開口が閉じられる。
サブリンク部材230は、2つのスロットルバルブ40A,40Bの第1および第2回転軸224,225よりも下方に配置されている。これにより、サブリンク部材230が収納ボックス301の底面332と干渉をすることを回避している。
しかし、サブリンク部材230を第1および第2回転軸224,225よりも車両上下方向Z1の下方に配置すると、シュラウド50の上壁243のうちサブリンク部材230に対向する対向部333と、サブリンク部材230との車両上下方向Z1における距離D3が短くなる。
一方、エンジンユニット20は、車体フレーム15に対してピボット軸25回りに上下方向の揺動が可能なユニットスイングタイプのエンジンである。これにより、後輪27とスロットルボディ38の筒状体220との位置は近い。その結果、後輪27によって巻き上げられた泥水などの異物がスロットルボディ38の筒状体220の近傍に飛んでくるおそれがある。
そこで、エンジンユニット20には、筒状体220の近傍に飛んできた泥水などの異物を排出する手段として、下カバー部材334が備えられている。
図6を参照して、下カバー部材334は、サブリンク部材230とシュラウド50の上壁243の対向部333との間に配置されている。すなわち、下カバー部材334は、リンク機構227とエンジン本体21のシリンダブロック22との間に配置されていることにより、エンジン本体21およびシュラウド50の上方に配置されている。下カバー部材334は、所定形状の金属板材を曲げ加工して成形した単一部品である。すなわち、下カバー部材334は、合成樹脂製のシュラウド50よりも硬い材料を用いて形成されている。下カバー部材334は、縦壁部335と傾斜壁部336とを有している。
図6および図8を参照して、縦壁部335は、車両左右方向Y1と直交する平板状をなしている。縦壁部335は、全体として車両前後方向X1に長く延びた形態である。縦壁部335の壁面としての右側面337は、サブリンク部材230の左側面338と相対向している。縦壁部335は、車両前後方向X1に並ぶ支持部339および取付部340を含んでいる。
支持部339は、縦壁部335の前端側に配置されている。支持部339の下端部は、傾斜壁部336に直接連なっている。取付部340は、縦壁部335の後端側に配置されている。取付部340は、下カバー部材334をスロットルボディ38の筒状体220に取り付けるためのものである。
図7および図8を参照して、スロットルボディ38の筒状体220の下端部343には、この下端部343から下方に突出する座部344F,344Rが設けられている。下カバー部材334は、下カバー部材334の貫通孔(図示せず)に挿通したビス345,346により、筒状体220の各座部344F,344Rに固定されている。
図11は、図6の下カバー部材334周辺の拡大図である。図12は、図7の下カバー部材334周辺の拡大図である。図13は、図8の下カバー部材334周辺の拡大図である。
図11および図13を参照して、支持部339の下端縁には、傾斜壁部336の上端縁の長手方向中間部が連なっている。傾斜壁部336は、縦壁部335に対して右側に配置されている。下カバー部材334は、全体として、スロットルボディ38の筒状体220の中心軸線S1に対して、車両左右方向Y1における一方側としての右側にずれた位置に配置されている。
傾斜壁部336は、屈曲した板状をなしている。この傾斜壁部336の上面は、その全領域に亘り、水平面に対して傾斜した面347となっている。面347のうち、車両上下方向Z1においてもっとも高い端縁348に沿って、縦壁部335の右側面337が車両上下方向Z1に立ち上がっている。
面347は、後輪27によって地面から飛散されたことなどにより面347に落下した泥水などの異物を、面347から排出することができる。面347は、リンク機構227とエンジン本体21との間においてリンク機構227に相対向している。
面347は、車両左右方向Y1および車両前後方向X1の少なくとも一方に対して傾斜している。具体的には、面347は、全体として、右側ほど、下方に位置する形状となっている。これにより、面347は、車両左右方向Y1に傾斜を付けられている。また、面347は、全体として、後方に向かうほど下方に位置する形状となっている。
図12を参照して、平面視において、面347は、開放空間R2と重なるように配置されている。すなわち、面347は、車両左右方向Y1において、スロットルボディ38の筒状体220の右端部370とサブリンク部材230の間の開放空間R2に対応するように配置されている。また、面347は、車両前後方向X1において、第1および第2回転軸224,225の間の開放空間R2に対応するように配置されている。
面347において、車両前後方向X1に沿って延びる第1仮想境界線T1が規定されている。第1仮想境界線T1は、車両左右方向Y1において、面347の左寄りに配置されており、かつ、筒状体220とサブリンク部材230との間に配置されている。
また、面347において、車両左右方向Y1に沿って延びる第2仮想境界線T2が規定されている。第2仮想境界線T2は、車両前後方向X1において、面347の前寄りに配置されている。また、車両前後方向X1において、第2仮想境界線T2の位置が、第1揺動軸部317と重なっている。平面視において、第1仮想境界線T1と第2仮想境界線T2とは直交している。
面347は、第1斜面351、第2斜面352、第3斜面353、および第4斜面354を含んでいる。面347を第1および第2仮想境界線T1,T2によって仕切ることにより、上記4つの斜面351〜354が形成されている。各上記斜面351〜354は、略平坦に形成されている。
面347のうち、縦壁部335から遠い右側の領域、即ち、第1仮想境界線T1の右側の領域には、第1斜面351と第2斜面352が配置されている。第1および第2斜面351,352は、第2仮想境界線T2を挟んで前後に並んでいる。
面347のうち、縦壁部335に近い左側の領域、即ち、第1仮想境界線T1の左側の領域には、第3斜面353と第4斜面354が配置されている。第3および第4斜面353,354は、第2仮想境界線T2を挟んで前後に並んでいる。
換言すると、第1斜面351と第3斜面353は、第2仮想境界線T2の前側で第1仮想境界線T1を挟んで左右に並んでいる。また、第2斜面352と第4斜面354は、第2仮想境界線T2の後側で第1仮想境界線T1を挟んで左右に並んでいる。
車両左右方向Y1に並ぶ第2面としての第3斜面353および第1面としての第1斜面351によって、前側斜面ユニット355が形成されている。これら第3斜面353および第1斜面351は、スロットルボディ38の筒状体220の中心軸線S1に対して、車両左右方向Y1の一方側としての右側に配置されている。
図12および図13を参照して、第3斜面353は、第1斜面351に対して車両左右方向Y1の他方側としての左側に配置されている。第3斜面353は、サブリンク部材230の左側面338および下端面356の前端のそれぞれと相対向している。
第1斜面351は、第3斜面353に対して、車両左右方向Y1の一方側としての右側に配置されている。第1斜面351は、サブリンク部材230の下端面356の前端と相対向しており、かつ第1メインリンク部材228と上下に相対向している。
図14は、図12のXIV−XIV線に沿う要部の断面図である。図14では、下カバー部材334の断面としての第1断面357のみを示している。図12および図14を参照して、車両前後方向X1と直交する第1仮想平面U1が規定されている。第1仮想平面U1は、車両前後方向X1における前側斜面ユニット355の任意の位置に配置される。図14では、一例として、前側斜面ユニット355の前端寄りに配置された第1仮想平面U1を見た状態を示している。
第1断面357において、車両左右方向Y1における第3斜面353の傾斜は、第1斜面351の傾斜よりも大きい。換言すれば、第1断面357において、水平面B1に対する第3斜面353の角度θ3は、水平面B1に対する第1斜面351の角度θ4よりも大きい(θ3>θ4)。なお、第1斜面351の角度θ4は、ゼロより大きいことにより、車両左右方向Y1に対して傾斜している。
このように、第1斜面351は、第3斜面353に対して右側に配置されており、右側ほど下方に位置している。また、第3斜面353は、第1斜面351に対して左側に配置されており、第1斜面353に向かって延びている。また、第3斜面353は、右側ほど下方に位置している。
図12および図13を参照して、車両左右方向Y1に並ぶ第2面としての第4斜面354および第1面としての第2斜面352によって、後側斜面ユニット358が形成されている。これら第4斜面354および第2斜面352は、スロットルボディ38の筒状体220の中心軸線S1に対して、車両左右方向Y1の一方側としての右側に配置されている。
第4斜面354は、第2斜面352に対して車両左右方向Y1の他方側としての左側に配置されている。第4斜面354は、サブリンク部材230の左側面338の後端および下端面356のそれぞれの後端と相対向している。
第2斜面352は、第4斜面354に対して、車両左右方向Y1の一方側としての右側に配置されている。第2斜面352は、サブリンク部材230の下端面356の後端と上下に相対向しており、かつ第2メインリンク部材229と上下に相対向している。
図15は、図12のXV-XV線に沿う要部の断面図である。図15では、下カバー部材334の断面としての第2断面359のみを示している。図12および図15を参照して、車両前後方向X1と直交する第2仮想平面U2が規定されている。第2仮想平面U2は、車両前後方向X1における後側斜面ユニット358の任意の位置に配置される。図15では、一例として、後側斜面ユニット358の前端寄りに配置された第2仮想平面U2を見た状態を示している。
第2断面359において、車両左右方向Y1における第4斜面354の傾斜は、第2斜面352の傾斜よりも大きい。換言すれば、第2断面359において、水平面B1に対する第4斜面354の角度θ5は、水平面B1に対する第2斜面352の角度θ6よりも大きい(θ5>θ6)。なお、第2斜面352の角度θ6は、ゼロより大きいことにより、車両左右方向Y1に対して傾斜している。
このように、第2斜面352は、第4斜面354に対して右側に配置されており、右側ほど下方に位置している。また、第4斜面354は、第2斜面352に対して左側に配置されており、第2斜面352に向かって延びている。また、第4斜面354は、右側ほど下方に位置している。
図14および図15を参照して、第1断面357における第3斜面353の角度θ3と、第2断面359における第4斜面354の角度θ5とは、等しい(θ3=θ5)。また、第1断面357における第1斜面351の角度θ4と、第2断面359における第2斜面352の角度θ6とは、等しい(θ4=θ6)。
図12および図13を参照して、第3斜面353は、第7斜面363を構成している。すなわち、面347のうち、第3斜面353を構成している部分は、第7斜面363を構成している部分でもある。また、第4斜面354は、第8斜面364を構成している。すなわち、面347のうち、第3斜面353を構成している部分は、第7斜面363を構成している部分でもある。
車両前後方向X1に並ぶ第4面としての第7斜面363および第3面としての第8斜面364によって、左側斜面ユニット365が形成されている。第7斜面363は、第8斜面364の前側に配置されている。
図16は、図13のXVI−XVI線に沿う要部の断面図である。図16では、下カバー部材334の断面としての第3断面366のみを示している。図13および図16を参照して、車両左右方向Y1と直交する第3仮想平面U3が規定されている。第3仮想平面U3は、車両左右方向Y1における左側斜面ユニット365の任意の位置に配置される。図16では、一例として、左側斜面ユニット365の右寄りに配置された第3仮想平面U3を見た状態を示している。
第3断面366において、車両前後方向X1における第7斜面363の傾斜は、第8斜面364の傾斜よりも大きい。換言すれば、第3断面366において、水平面B1に対する第7斜面363の角度θ7は、水平面B1に対する第8斜面364の角度θ8よりも大きい(θ7>θ8)。なお、第8斜面364の角度θ8は、ゼロより大きいことにより、車両前後方向X1に対して傾斜している。
このように、第8斜面364は、後方に向かうほど下方に位置している。また、第7斜面363は、第8斜面364よりも前側に配置されており、第8斜面364に向かって延びている。第7斜面363は、後方に向かうほど下方に位置している。
図12および図13を参照して、第1斜面351は、第5斜面361を構成している。すなわち、面347のうち、第1斜面351を構成している部分は、第5斜面361を構成している部分でもある。また、第2斜面352は、第6斜面362を構成している。すなわち、面347のうち、第2斜面352を構成している部分は、第6斜面362を構成している部分でもある。
車両前後方向X1に並ぶ第4面としての第5斜面361および第3面としての第6斜面362によって、右側斜面ユニット367が形成されている。第5斜面361は、第6斜面362の前側に配置されている。
図17は、図13のXVII−XVII線に沿う要部の断面図である。図17では、下カバー部材334の断面としての第4断面368のみを示している。図13および図17を参照して、車両左右方向Y1と直交する第4仮想平面U4が規定されている。第4仮想平面U4は、車両左右方向Y1における右側斜面ユニット367の任意の位置に配置される。図17では、一例として、右側斜面ユニット367の右端寄りに配置された第4仮想平面U4を見た状態を示している。
第4断面368において、車両前後方向X1に対する第5斜面361の傾斜は、第6斜面362の傾斜よりも大きい。換言すれば、第4断面368において、水平面B1に対する第5斜面361の角度θ9は、水平面B1に対する第6斜面362の角度θ10よりも大きい(θ9>θ10)。なお、第6斜面362の角度θ10は、ゼロより大きいことにより、車両前後方向X1に対して傾斜している。
このように、第6斜面362は、後方に向かうほど下方に位置している。また、第5斜面361は、第6斜面362よりも前側に配置されており、第6斜面362に向かって延びている。第5斜面361は、後方に向かうほど下方に位置している。
図16および図17を参照して、第3断面366における第7斜面363の角度θ7と、第4断面368における第5斜面361の角度θ9とは、等しい(θ7=θ9)。また、第3断面366における第8斜面364の角度θ8と、第4断面368における第5斜面361の角度θ10とは、等しい(θ8=θ10)。
傾斜壁部336の後端部には、補強リブ369が形成されている。補強リブ369は、傾斜壁部336と一体に形成されている。補強リブ369は、下カバー部材334を構成している材料のうち、傾斜壁部336の後方にある部分を折り曲げて形成されている。
図12および図13を参照して、補強リブ369は、車両左右方向Y1における傾斜壁部336の後端部の全域に亘って形成されている。補強リブ369は、傾斜壁部336の後端部に対して下側に延びている。補強リブ369は、傾斜壁部336の後端縁のうち、車両上下方向Z1において最も高い位置から最も低い位置まで連続して形成されている。このように、補強リブ369は、下カバー部材334の屈曲形状に沿って延びている。これにより、下カバー部材334が外力を受けたときに変形することを抑制できる。
次に、本実施形態の作用を説明する。
図1を参照して、後輪27が水溜りを通過したことなどにより、泥水などの異物がリンク機構227の上側から降ってくることがある。このとき、図12および図13に表されるように、リンク機構227の真上から降ってくる泥水などの異物は、開放空間R2などを通過して、面347上に落下する。
泥水などの異物は、面347の第3斜面353上および第4斜面354上では、矢印W1,W2に示すように、下側に向けて勢いよく落下する。このとき、第3斜面353上、すなわち第7斜面363上では、泥水などの異物は、矢印W1に示すように、車両後方にも勢いよく流れる。また、第4斜面354上、すなわち、第8斜面364上では、矢印W2に示すように、泥水などの異物は、車両後方にも緩やかに流れる。
第3斜面353上または第4斜面354上を勢いよく落下した泥水などの異物は、第1斜面351または第2斜面352に至る。このとき、第1斜面351上および第2斜面352上では、泥水などの異物は、矢印W3,W4に示すように、右側に向けて勢いよく流れる。このとき、第1斜面351上、すなわち第5斜面361上では、泥水などの異物は、矢印W3に示すように、車両後方にも勢いよく流れる。また、第2斜面352上、すなわち、第6斜面362上では、矢印W4に示すように、泥水などの異物は、車両後方にも緩やかに流れる。上記の作用により、泥水などの異物が面347の右端および後端から排出される。
本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。すなわち、少なくともアイドリング時、副吸気通路K1から噴射空間G3に、吸気がアシストエアとして導かれる。これにより、噴射ノズル35から噴射された燃料にアシストエアが吹かれ、燃料の微粒化が促進される。その結果、少なくともアイドリング時に燃料の燃焼効率を高くできる。
また、自動二輪車200では、リンク機構227の下方にはエンジン本体21が配置されている。また、車体カバー18の前壁202によって、エンジン本体21は前側から覆われている。すなわち、リンク機構227の下方はエンジン本体21で覆われ、リンク機構21の前方は車体カバー18の前壁202で覆われた状態となる。これにより、リンク機構227の下方および前方からは、リンク機構227に向かって泥水などの異物は来ない。したがって、リンク機構227の上方から降ってくる泥水などの異物をリンク機構227の周辺に溜まり難くすることにより、リンク機構227の周辺に泥水などの異物が溜まり難くすることができる。
また、リンク機構227の上方からリンク機構227に向けて降ってきた泥水などの異物は、下カバー部材334の面347上に落下する。面347には、車両左右方向Y1に対する傾斜、および車両前後方向X1に対する傾斜が付けられている。これにより、面347上の泥水などの異物は、リンク機構227に対して車両左右方向Y1または車両前後方向X1の外側へ排出される。これにより、リンク機構227の上方からの異物がリンク機構227周辺に溜まることを抑制できる。また、リンク機構227の下方には、シュラウド50およびエンジン本体21が配置されており、リンク機構227の前方は、車体カバー18の前壁202で覆われている。これにより、リンク機構227の下方および前方からリンク機構227に泥水などの異物が来ることが抑制されている。その結果、泥水などの異物がリンク機構227の周辺に溜まることを確実に抑制できる。このように、泥水などの異物に対して十分な対策を施すことができる。
したがって、リンク機構227とエンジン本体21とを上下に近接して配置しても、リンク機構227とシュラウド50との間に泥水などの異物が溜まり難くできる。これにより、リンク機構227とエンジン本体21とを上下に近接して配置できる。したがって、車両上下方向Z1に関してエンジンユニット20を短くできる。これにより、シート16の位置を高くすることなく、シート16下の収納ボックス301を車両上下方向Z1により長くできるので、収納ボックス301の容量をより大きくできる。
また、シリンダヘッド23にインジェクタ34の一部を収容している。これにより、吸気管にインジェクタを取り付けた場合と比べて、インジェクタ34が占有するスペースを少なくできる。したがって、シート16の下方空間G1をより広くできる。その結果、シート16の下の収納ボックス301の容量をより大きくできる。
また、第1メインリンク部材228および第2メインリンク部材229同士を連結するサブリンク部材230は、第1および第2回転軸224,225の下側に配置されている。このような構成により、リンク機構227の各リンク部材228,229,230を、シュラウド50側に集中して配置できる。その結果、リンク機構227の上方の空間をより広く確保できる。これにより、収納ボックス301を車両上下方向Z1により大きくできるので、より大きな収納スペースを確保できる。また、第1および第2メインリンク部材228,229の下端側に配置されたサブリンク部材230と対向するように、面347が配置されている。これにより、サブリンク部材230とエンジン本体21までの距離を短くしても、サブリンク部材230に泥水などの異物が溜まることを、確実に抑制できる。したがって、収納スペースの拡大に有利である。
主吸気通路P1の一部を形成する吸気管36は、エンジン本体21の上方に配置されているので、その分、収納ボックス301を配置するスペースに制約ができてしまう。しかしながら、前述のように、収納ボックス301の配置スペースを確保するための対策が採られているので、収納ボックス301の容量を十分に大きくできる。
また、面347は、全体として、右側ほどに下方に位置している。これにより、面347上に落下した泥水などの異物を、自動二輪車200の右側へ向けて排出し易くできる。これにより、一旦排出された泥水などの異物が再び後輪27に巻き上げられることを抑制できる。
さらに、面347上に落下した泥水などの異物は、スロットルボディ38から遠ざかる方向としての右方向へ排出される。これにより、泥水などの異物がスロットルボディ38の周囲に溜まることをより確実に抑制できる。
さらに、第3斜面353または第4斜面354を滑落する泥水などの異物は、下側に向けて勢いよく落下する。その後、この泥水などの異物は、第1斜面351または第2斜面352に当たることで右側へ排出される。これにより、泥水などの異物を面347の右側から確実に排出できる。また、第1斜面351および第2斜面352は、車両左右方向Y1に対する傾斜が、第3斜面353および第4斜面354と比べて小さい。これにより、第1斜面351および第2斜面352の高さ方向サイズを小さくできる。それに応じて、下カバー部材334の高さ方向サイズを小さくできる。これにより、収納ボックス301を車両上下方向Z1により大きくできるので、収納ボックス301の容量をより大きくできる。
さらに、面347は、全体として、後方に向かうほど下方に位置している。これにより、面347上に落下した泥水などの異物を、下カバー部材334から下カバー部材334の後方へ排出できる。これにより、面347から一旦排出された泥水などの異物がリンク機構227の近傍に戻ってくることをより確実に抑制できる。
また、第7斜面363または第5斜面361を滑落する泥水などの異物は、下側に向けて勢いよく落下する。その後、この泥水などの異物は、第8斜面364または第6斜面362に当たって後側へ排出される。これにより、泥水などの異物を自動二輪車200の後側へ排出し易くできる。また、第8斜面364および第6斜面362は、車両前後方向X1に対する傾斜が、第7斜面363および第5斜面361と比べて小さくされている。これにより、第8斜面364および第6斜面362の高さ方向サイズを小さくできる。それに応じて、下カバー部材334の高さ方向サイズを小さくできる。これにより、収納ボックス301を車両上下方向Z1により長くできるので、収納ボックス301の容量をより大きくできる。
さらに、面347は、車両左右方向Y1においてスロットルボディ38とサブリンク部材230との間の開放空間R2に対応するように配置されている。これにより、スロットルボディ38とサブリンク部材230との間を通って落下した泥水などの異物を、面347上に落下させることができる。その結果、スロットルボディ38とサブリンク部材230との間を通って落下した泥水などの異物を、面347によって面347の外側に排出できる。
また、面347は、車両前後方向X1において第1および第2回転軸224,225の間の開放空間R2と対応するように配置されている。これにより、開放空間R2を通って落下した泥水などの異物を、面347上に落下させることができる。これにより、開放空間R2を通って落下した泥水などの異物を、面347によって面347の外側に排出できる。
さらに、面347のうち、車両上下方向Z1において最も高い側の端縁348に右側面337が形成されている。これにより、面347上で跳ねて縦壁部335の右側面337に当たった泥水などの異物を、面347へと案内できる。これにより、面347上の泥水などの異物を、面347からより一層排出し易くできる。
また、補強リブ369によって下カバー部材334の剛性が高められている。これにより、面347の変形を抑制できるので、面347による異物排出効果を確実に維持できる。
また、リンク機構227の近傍が上カバー部材321によって上方側から覆われている。そのため、面347や、第1メインリンク部材228や、第2メインリンク部材229や、サブリンク部材230に泥水などの異物が落下することを抑制できる。これにより、リンク機構227周辺に泥水等の異物が滞留することをより確実に抑制できる。
すなわち、開放空間R2を通って落下しようとする泥水などの異物の少なくとも一部を、上カバー部材321で弾くことができる。
また、上カバー部材321をブラケット324に一体に形成している。これにより、ブラケットとは別に上カバー部材を設ける場合に比べて、部品点数が少なくて済む。
また、下カバー部材334を、スロットルボディ38の筒状体220に固定している。これにより、下カバー部材334をスロットルボディ38の近くに配置できる。その結果、下カバー部材334とスロットルボディ38が全体として占めるスペースを少なくできる。これにより、収納ボックス301の配置スペースをより多くできる。したがって、収納ボックス301の容量をより大きくできる。
さらに、リンク機構227のサブリンク部材230とシュラウド50の上壁243の対向部333との間に下カバー部材334が配置されている。これにより、シュラウド50とリンク機構227との間に泥水などの異物が溜まることを防止できる。
また、シュラウド50は、エンジン本体21の少なくとも一部を覆い、エンジン本体21を強制空冷するための冷却風を導く導風部材である。シュラウド50が設けられていることにより、エンジン本体21とシート16との間の空間がより一層制限される。そこで、エンジン本体21にリンク機構227を十分に接近させることで、エンジン本体21とシート16との間に十分な容量の収納スペースを確保することができる。この場合に、下カバー部材334の働きによってリンク機構227の作動が確保される。
また、金属製の下カバー部材334は、合成樹脂製のシュラウド50よりも硬い。これにより、下カバー部材334が泥水などの異物を弾く効果をより高くできる。また、下カバー部材334の剛性が高い。これにより、面347が変形することや、面347に傷がつくことを抑制できる。これにより、面347による異物排出効果を長期に亘って確実に維持できる。
また、右側面視において、第1仮想線P1と第2仮想線P2とがなす角度θ1は、鋭角をなしている。また、第1メインリンク部材228の中間部312の下縁314に、膨出部318が形成されている。膨出部318は、サブリンク部材230側(後側)に向けて膨らんでいる。
上記の構成により、第1メインリンク部材228の膨出部318とサブリンク部材230の中間部309の上縁315とのなす角度θ2は、両仮想線P1,P2がなす角度θ1に比べて大きい。したがって、サブリンク部材230の中間部309の上縁315に泥水などの異物を載り難くできる。
<実施形態2>
図18は、本発明の別の実施形態の要部の右側面図であり、一部を断面で示している。また、図19は、車両前後方向X1のうちの後側からみた要部の一部断面図である。なお、本実施形態では、上記実施形態と異なる点について主に説明し、上記実施形態と同様の構成については図に同符号を付して説明を省略する。
図18および図19を参照して、本実施形態において、下カバー部材334が固定される座部372は、シュラウド50の上壁243の対向部333に固定されている。下カバー部材334には、車両前後方向X1に並ぶ一対の取付孔(図示せず)が形成されている。この取付孔を挿通するビス374,375により、下カバー部材334が、座部372の右側面に固定されている。これにより、下カバー部材334は、座部372を介してシュラウド50に固定されている。
このように、下カバー部材334がシュラウド50に固定されていることにより、下カバー部材334をシュラウド50の上壁243の対向部333の近くに配置できる。その結果、下カバー部材334とシュラウド50とが全体として占めるスペースを少なくできる。これにより、収納ボックス301の配置スペースをより多くできるので、収納ボックス301の容量をより大きくできる。
<実施形態3>
図20は、本発明のさらに別の実施形態の要部を右側から見た一部断面図である。なお、本実施形態では、実施形態1と異なる点について主に説明し、実施形態1と同様の構成については図に同符号を付して説明を省略する。
本実施形態では、収納ボックス301Aが、縦壁部材384を形成するように設けられている。収納ボックス301Aについて、実施形態1の収納ボックス301と異なる点について主に説明する。
収納ボックス301Aは、上面が開放された箱型に形成されており、前壁376と、底壁377と、後壁378と、左右一対の側壁379と、を備えている。なお、図20では、右側の側壁379は図示を省略している。右側の側壁379は、左側の側壁379と左右対称な形状である。
前壁376は、エンジンユニット20の前方に配置されている。車両上下方向Z1において、この前壁376は、リンク機構227よりも上方の位置から、シュラウド50の上壁243よりも下方の位置に延びている。また、車両上下方向Z1において、前壁376は、シリンダヘッド23の上端よりも下方に延びている。前壁376は、ヒンジ331を介してシート16の前端部と連結されている。
底壁377は、第1部分380と、第2部分381と、第3部分382と、第4部分383と、を含んでいる。これら第1〜第4部分380〜383は、前方から後方に向けて順に並んでいる。
第1部分380は、前壁376の下端部からシリンダヘッド23に向けて後方に略真直ぐに延びている。第2部分381は、第1部分380の後端部から上方に向けて延びている。車両上下方向Z1において、第2部分381の上端部は、シリンダヘッド23の上端部よりも上方に位置している。第2部分381の上端部は、湾曲に形成されており、上側ほど後方に位置している。
第3部分382は、エンジンユニット20の上方に配置されており、エンジンユニット20を上側から覆っている。第4部分383は、後側ほど上方に位置するように傾斜している。第4部分383の後端部は、動力伝達部26の後端部と略上下に対向している。
第4部分383の後端部に、後壁378が設けられている。
上記前壁376と、底壁377の第1および第2部分380,381によって、縦壁部材384が形成されている。縦壁部材384によって、下方空間G1の前方が区切られている。底壁部材384は、エンジンユニット20のシリンダヘッド23の前方に配置されており、かつリンク機構227の前方に配置されている。
この場合、前輪が跳ね上げる泥や水は、収納ボックス301Aの縦壁部材384によって遮断され、リンク機構227には到達しない。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)下カバー部材の面は、湾曲した弧状面であってもよい。また、下カバー部材の面の傾斜は、車両左右方向において一定であってもよい。さらに、下カバー部材の面の傾斜は、車両前後方向において一定であってもよい。
(2)下カバー部材の面は、スロットルボディに接近する方向としての左方向に向かうほど下方に位置してもよい。
(3)下カバー部材の面は、車両前方側ほど下方に位置していてもよい。
(4)下カバー部材の面は、車両左右方向のみに傾斜を有し、かつ車両前後方向において高低差がない面であってもよい。
(5)下カバー部材の面は、車両前後方向のみに傾斜し、かつ車両左右方向において高低差がない面であってもよい。
(6)下カバー部材の面は、車両左右方向における傾斜の異なる2つの斜面に限らず、傾斜の異なる3つ以上の斜面を車両左右方向に並べてもよい。この場合、各斜面の傾斜角度や、車両左右方向における各斜面の並べ方については、種々の組み合わせが可能である。
(7)下カバー部材の面は、車両前後方向における傾斜の異なる2つの斜面に限らず、傾斜の異なる3つ以上の斜面を車両前後方向に並べてもよい。この場合、各斜面の傾斜角度や、車両前後方向における各斜面の並べ方については、種々の組み合わせが可能である。
(8)車両前後方向における下カバー部材の面の形成範囲は、第1および第2回転軸のそれぞれの中心軸線間の一部分のみと対応する範囲であってもよい。
(9)車両左右方向における下カバー部材の面の形成範囲は、スロットルボディの右端部とサブリンク部材との間の空間の一部分のみと対応する範囲でもよい。
(10)下カバー部材は、スロットルボディの筒状体に一体形成されていてもよいし、シュラウドの上壁に一体形成されていてもよい。シュラウドは、エンジン本体の全部を覆っていてもよい。
(11)各メインリンク部材の揺動中心、すなわち、第1回転軸の中心軸線および第2回転軸の中心軸線の向きは、水平方向に限らず、水平方向に対して傾斜した方向であってもよい。
(12)下カバー部材は、上方へ立ち上がる縦壁部を有しないものでもよい。
(13)下カバー部材は、補強リブを有しないものでもよい。
(14)上カバー部材は、スロットルケーブル用のブラケットとは別体の部品であってもよい。
(15)右側面視において、第1メインリンク部材の中間部の下縁は、膨出部を含んでいなくてもよい。たとえば、第1メインリンク部材の中間部の下縁は、第2仮想線と略平行な直線であってもよい。
(16)下カバー部材は、シュラウドの上面と対向する形態に限らない。下カバー部材は、エンジン本体を構成する他の部材の上面と対向する形態であってもよい。
(17)リンク機構は、第1および第2メインリンク機構とサブリンク機構とを用いるものに限らない。第1スロットルバルブと第2スロットルバルブとを連動して開閉することのできる他のリンク機構を採用してもよい。
(18)リンク機構および下カバー部材を、スロットルボディの筒状体の中心軸線に対して、左側に配置してもよい。この場合、リンク機構および下カバー部材は、スロットルボディの筒状体の中心軸線に対して右側に配置されたときのリンク機構および下カバー部材と、左右対称な形状となる。
(19)副吸気通路形成体は、吸気管とは別体に形成される形態に限定されない。副吸気通路形成体は、接続管などの吸気管を形成する部材と一体に形成されていてもよい。副吸気通路形成体が吸気管と別体に形成される場合であっても、バスの形状が異なっていてもよい。たとえば、第3ボスを省略し、ホースの他端を第4ボスに嵌め込んで固定してもよい。また、第4ボスを省略し、かつ第1ボスに凹みを形成し、この凹みに第3ボスを嵌め込んで固定してもよい。また、第3ボスおよび第4ボスを省略し、ホースの端部を第1ボスに直接固定するものでもよい。また、スロットルボディの筒状体に凹みを形成し、この凹みにホースの端部を固定してもよい。
(20)下カバー部材に複数の貫通孔を形成し、メッシュ状に形成してもよい。たとえば、下カバー部材を金網で形成してもよい。
(21)下方空間の前方を区切る縦壁部材は、各上記実施形態のものに限定されない。下方空間の前方を区切る他の部材を設けてもよい。
(22)図21に示すように、エアクリーナ386を、エンジン本体21の上方に配置してもよい。エンジン本体21に対するエアクリーナ386の位置は、限定されない。
15…車体フレーム
16…シート
17…足載せ板
20…エンジンユニット(車両用強制空冷式エンジンユニット)
21…エンジン本体
22…シリンダブロック
23…シリンダヘッド
24…クランクケース
34…インジェクタ(燃料噴射装置)
35…噴射ノズル
36…吸気管
38…スロットルボディ
39…接続管
40A,40B…スロットルバルブ
41…副吸気通路形成体
50…シュラウド
200…自動二輪車
202…前壁(縦壁部材)
207…シリンダヘッドの後端部(シリンダヘッドの一部)
220…筒状体
224…第1回転軸
225…第2回転軸
227…リンク機構
228…第1メインリンク部材
229…第2メインリンク部材
230…サブリンク部材
232…第2連結軸
233…第1連結軸
301…収納ボックス
304…スロットルケーブル
321…上カバー部材
324…ブラケット
334…下カバー部材
336…傾斜壁部(面の形成されている部分)
337…右側面(壁面)
347…面
348…(面の)端縁
351…第1斜面(第1面)
352…第2斜面(第1面)
353…第3斜面(第2面)
354…第4斜面(第2面)
361…第5斜面(第4面)
362…第6斜面(第3面)
363…第7斜面(第4面)
364…第8斜面(第3面)
369…補強リブ
384…縦壁部材
A1…燃焼室
C1…吸気の流れ方向
D1…距離
D2…距離
G1…下方空間
G3…噴射空間(噴射ノズルの近傍の空間)
J1…第2回転軸の中心軸線(第2メインリンク部材の揺動中心)
J2…第2連結軸の中心軸線
J3…第1回転軸の中心軸線(第1メインリンク部材の揺動中心)
J4…第1連結軸の中心軸線
K1…副吸気通路
P1…主吸気通路
R2…開放空間(上下方向に開放された空間)
S1…スロットルボディの筒状体の中心軸線(車両左右方向における中心)
X1…車両前後方向
Y1…車両左右方向

Claims (16)

  1. 車両前後方向に延びる車体フレームと、
    前記車体フレームに支持されたシートと、
    前記シートの下方空間に配置された収納ボックスと、
    前記シートの前方に配置された足載せ板と、
    前記車体フレームに上下方向の揺動が可能な状態で支持され、前記下方空間において前記収納ボックスの下方に配置されたエンジンユニットと、
    前記下方空間の前方を区切る縦壁部材と、
    を備え、
    前記エンジンユニットは、
    燃焼室の一部、および前記燃焼室に接続される主吸気通路の一部を形成するシリンダヘッドを有するエンジン本体と、
    前記シリンダヘッドに接続され、前記シリンダヘッドとともに前記主吸気通路を形成する吸気管と、
    前記吸気管内において吸気の流れ方向に間隔を開けて配置された第1および第2スロットルバルブを有し、前記エンジン本体の上方に配置されるスロットルボディと、
    前記シリンダヘッドに取り付けられ、前記シリンダヘッドにおける前記主吸気通路に燃料を噴射する噴射ノズルを有する燃料噴射装置と、
    前記第1および第2スロットルバルブの間で前記主吸気通路から分岐し少なくともアイドリング時に前記吸気を前記噴射ノズルの近傍の空間に導く副吸気通路を形成する副吸気通路形成体と、
    前記エンジン本体の上方に配置され、前記第1および第2スロットルバルブを連動させるために前記第1および第2スロットルバルブに接続されるリンク機構と、
    前記リンク機構と前記エンジン本体との間において前記リンク機構に対向し、かつ、前記車両左右方向および車両前後方向の少なくとも一方に対して傾斜した面を有する下カバー部材と、
    を備える自動二輪車。
  2. 前記スロットルボディは、前記第1および第2スロットルバルブをそれぞれ回転可能に支持する第1および第2回転軸を含み、
    前記リンク機構は、それぞれ、前記第1および第2回転軸回りに揺動する第1および第2メインリンク部材と、前記第1および第2回転軸の下側に配置され、前記第1および第2メインリンク部材同士を連結するサブリンク部材と、を含み、
    前記面は、前記サブリンク部材と対向している、請求項1記載の自動二輪車。
  3. 前記リンク機構は、前記車両左右方向において前記スロットルボディの中心に対して一方側に配置されており、
    前記面は、前記車両左右方向において、前記スロットルボディの前記中心から前記一方側に離れるほど下方に位置するように傾斜している、請求項1記載の自動二輪車。
  4. 前記リンク機構は、前記車両左右方向において前記スロットルボディの中心に対して一方側に配置されており、
    前記面は、前記車両左右方向の一方側に配置され当該一方側ほど下方に位置する第1面と、前記車両左右方向の他方側に配置され前記第1面に向かって延びかつ前記車両左右方向の前記一方側ほど下方に位置する第2面と、を含み、
    前記車両左右方向において、前記第2面の傾斜は、前記第1面の傾斜よりも大きい、請求項1記載の自動二輪車。
  5. 前記面は、車両の後方に向かうほど下方に位置している、請求項1記載の自動二輪車。
  6. 前記面は、車両の後方に向かうほど下方に位置している第3面と、前記第3面よりも前側に配置され前記第3面に向かって延び、車両の後方に向かうほど下方に位置している第4面と、を含み、
    前記車両前後方向において、前記第4面の傾斜は、前記第3面の傾斜よりも大きい、請求項1記載の自動二輪車。
  7. 前記リンク機構は、前記車両左右方向において前記スロットルボディの一方側に配置されており、
    前記面は、前記車両左右方向において前記スロットルボディと前記サブリンク部材との間に形成され前記車両上下方向に開放された空間と対応するように配置されている、請求項2記載の自動二輪車。
  8. 前記リンク機構は、前記車両左右方向において前記スロットルボディの一方側に配置されており、
    前記面は、前記車両前後方向において前記第1および第2回転軸の間に形成され車両上下方向に開放された空間と対応するように配置されている、請求項2記載の自動二輪車。
  9. 前記下カバー部材は、前記面のうち車両上下方向において高い側の端縁に沿って、車両上下方向に立ち上がる壁面を有している、請求項1記載の自動二輪車。
  10. 前記下カバー部材のうち前記面の形成されている部分は、屈曲した板状をなしており、前記下カバー部材は、前記面の形成されている部分の屈曲形状に沿って延びる補強リブを含む、請求項1記載の自動二輪車。
  11. 前記リンク機構は、前記車両左右方向において前記スロットルボディの一方側に配置されており、
    車両上下方向において、前記第1および第2回転軸よりも上方に配置され、前記リンク機構の近傍を前記車両上下方向に関する上方から覆う上カバー部材をさらに備える、請求項2記載の自動二輪車。
  12. 前記上カバー部材は、前記第1および第2メインリンク部材の何れかに接続されるスロットルケーブルを支持するブラケットに一体に形成されている、請求項11記載の自動二輪車。
  13. 前記スロットルボディは、前記吸気管の一部を形成し前記第1および第2スロットルバルブを収容する筒状体を含み、
    前記下カバー部材は、前記筒状体に固定されている、請求項1記載の自動二輪車。
  14. 前記エンジン本体の少なくとも一部を覆うシュラウドを有し、
    前記下カバー部材は、前記シュラウドの上方に配置されている、請求項1記載の自動二輪車。
  15. 前記下カバー部材は、前記シュラウドに固定されている、請求項14記載の自動二輪車。
  16. 前記下カバー部材は、前記シュラウドよりも硬い材料で形成されている、請求項14記載の自動二輪車。
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