JP2010218623A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】メモリセルへのデータ書き込み動作を高速に実行することが可能な不揮発性半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】不揮発性半導体記憶装置は、複数のしきい値電圧分布Er、A〜Cに割り付けられ、複数ページの情報からなる複数ビットの情報を記憶することが可能なメモリセルMCを複数配列させたメモリセルアレイ1と、ビット線BL及びワード線WLに電圧を印加してメモリセルMCが導通するしきい値を変化させることによりメモリセルMCに情報を書き込む読み出し/書き込み制御回路3とを備える。読み出し/書き込み制御回路3は、同一のワード線WL1に接続された複数のメモリセルMC1−0〜MC1−3に情報を書き込む際、複数のメモリセルMC1−0〜MC1−3に対応するビット線BL0〜BL3に、書き込もうとする情報によって異なる電圧を印加する。
【選択図】図8
【解決手段】不揮発性半導体記憶装置は、複数のしきい値電圧分布Er、A〜Cに割り付けられ、複数ページの情報からなる複数ビットの情報を記憶することが可能なメモリセルMCを複数配列させたメモリセルアレイ1と、ビット線BL及びワード線WLに電圧を印加してメモリセルMCが導通するしきい値を変化させることによりメモリセルMCに情報を書き込む読み出し/書き込み制御回路3とを備える。読み出し/書き込み制御回路3は、同一のワード線WL1に接続された複数のメモリセルMC1−0〜MC1−3に情報を書き込む際、複数のメモリセルMC1−0〜MC1−3に対応するビット線BL0〜BL3に、書き込もうとする情報によって異なる電圧を印加する。
【選択図】図8
Description
本発明は、不揮発性半導体記憶装置に関するものであり、特に1つのメモリセルに複数ビットを記憶することが可能な不揮発性半導体記憶装置に関するものである。
不揮発性半導体記憶装置の一つとして、NAND型フラッシュメモリが知られている。このNAND型フラッシュメモリは、複数のNANDセルユニットから構成されているメモリセルアレイを有している。NANDセルユニットは、直列接続される複数のメモリセルと、その両端に接続される2つの選択トランジスタにより構成されている。
メモリセルは消去状態においては、しきい値電圧が負となる“1”データを保持しており、データの書き込み時においては、浮遊ゲートに電子が注入され、しきい値電圧が正となる“0”データに書き換えられる。NAND型フラッシュメモリでは、データの書き込み時においては、しきい値電圧を低い方から高い方へ移動させることのみ可能であり、逆の移動(しきい値電圧の高い方から低い方)は、ブロック単位での消去動作によってのみ行うことができる。
近年、メモリ容量の増加を目的として、1つのメモリセルに2ビット以上の情報を記憶するいわゆる多値NAND型フラッシュメモリの開発がなされている。例えば、1つのメモリセルに2ビットを記憶する場合には、1つのメモリセルが22=4通りのしきい値電圧分布を有する。NAND型フラッシュメモリにおいて1つのメモリセルに4値(2ビット)の情報を記憶させる場合における書き込み動作は、次のようにして行う。最初に、書き込み対象のメモリセルの制御ゲートに対し、書き込み電圧Vpgmとして、初期値Vpgmi(例えば15V程度)を印加した後、ベリファイ判定を行う。ベリファイ判定の結果、書き込みが完了していないと判定されるときは、書き込み電圧Vpgmを0.1V〜1V刻みでステップアップさせ、再度このステップアップさせた書き込み電圧Vpgmを用いて書き込み動作を行う。このようにしてベリファイ判定とステップアップした書き込み電圧での書き込み動作とを繰り返すことにより、低いしきい値電圧分布から順に書き込みを行っていく(特許文献1)。
このような多値記憶NAND型フラッシュメモリにおいては、記憶すべきデータによって、メモリセルの制御ゲートに印加する書き込み電圧Vpgmの印加回数(ステップアップ回数)が異なり、結果として書き込み時間が長時間となるという問題がある。例えば、4通りのしきい値電圧分布Er、A、B、C(Er<A<B<C)を1メモリセルに与えようとする場合を考える。この場合、印加電圧が同じであれば、分布Eから分布Cに変化させる場合は、分布Eから分布Aに変化させる場合と比べ、書き込み電圧Vpgmの印加回数は大きくなる。従って、1本のワード線に沿った複数のメモリセルに対し、しきい値電圧分布Er、A、B、Cのいずれかを与える場合、分布Aを書き込むべきメモリセルは少ない印加回数で書き込みが終了する一方、分布Cを書き込むべきメモリセルは、より多くの印加回数を必要とする。印加回数を少なくするため、書き込み電圧Vpgmの初期値Vpgmiを大きくしたり、あるいはステップアップ幅を大きくしたりすると、低いしきい値電圧分布Aを書き込むべきメモリセルにおいて、誤書き込みが生ずる虞がある。このため、初期値やステップアップ幅は、低いしきい値電圧分布のデータを書き込む場合に合わせて設定しなければならず、これが書き込み時間の長時間化の原因となっている。
本発明は、メモリセルへのデータ書き込み動作を高速に実行することが可能な不揮発性半導体記憶装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る不揮発性半導体記憶装置は、複数のしきい値電圧分布に割り付けられ、複数ページの情報からなる複数ビットの情報を記憶することが可能なメモリセルを複数配列させたメモリセルアレイと、ビット線及びワード線に電圧を印加して前記メモリセルが導通するしきい値を変化させることにより前記メモリセルに情報を書き込む制御回路とを備え、前記制御回路は、同一の前記ワード線に接続された複数の前記メモリセルに情報を書き込む際、複数の前記メモリセルに対応する前記ビット線に、書き込もうとする情報によって異なる電圧を印加することを特徴とする。
本発明によれば、メモリセルへのデータ書き込み動作を高速に実行することが可能な不揮発性半導体記憶装置を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置を、図1等を参照して説明する。
まず、本発明の第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置を、図1等を参照して説明する。
[システムの全体構成]
図1は、第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置であるメモリカード20の全体構成を示すブロック図である。このメモリカード20は、NAND型フラッシュメモリチップ21とその読み出し/書き込みを制御するメモリコントローラ22によりモジュールを構成する。フラッシュメモリチップ21は、複数のメモリチップの場合もある。図1では二つのメモリチップchip1、chip2を示しているが、その場合も一つのメモリコントローラ22で制御される。メモリコントローラ22は、メモリチップ21との間でデータ転送を行うためのNANDフラッシュインタフェース23、データ転送制御の他、メモリカード全体の動作制御を行うMPU24、ホストデバイスとの間でデータ転送を行うためのホストインタフェース25、読み出し/書き込みデータ等を一時保持するバッファRAM26、NAND型フラッシュメモリ21内のファームウェア(FW)の読み出し/書き込みのシーケンス制御等に用いられるハードウェアシーケンサ27を有する1チップコントローラである。
図1は、第1の実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置であるメモリカード20の全体構成を示すブロック図である。このメモリカード20は、NAND型フラッシュメモリチップ21とその読み出し/書き込みを制御するメモリコントローラ22によりモジュールを構成する。フラッシュメモリチップ21は、複数のメモリチップの場合もある。図1では二つのメモリチップchip1、chip2を示しているが、その場合も一つのメモリコントローラ22で制御される。メモリコントローラ22は、メモリチップ21との間でデータ転送を行うためのNANDフラッシュインタフェース23、データ転送制御の他、メモリカード全体の動作制御を行うMPU24、ホストデバイスとの間でデータ転送を行うためのホストインタフェース25、読み出し/書き込みデータ等を一時保持するバッファRAM26、NAND型フラッシュメモリ21内のファームウェア(FW)の読み出し/書き込みのシーケンス制御等に用いられるハードウェアシーケンサ27を有する1チップコントローラである。
メモリカード20に電源が投入されると、フラッシュメモリ21内に格納されているファームウェア(制御プログラム)を自動的に読み出す初期化動作(パワーオン・イニシャルセットアップ動作)が行われ、これがデータレジスタ(バッファRAM)26に転送される。この読み出し制御は、ハードウェアシーケンサ27により行われる。バッファRAM26上にロードされたファームウェアにより、MPU24は、各種テーブルをバッファRAM26上に作成したり、ホストデバイスからのコマンドを受けて、フラッシュメモリ21をアクセスしたり、データ転送制御を行う。なお、NANDフラッシュインタフェース23は、フラッシュメモリチップ21に格納された冗長データに基づいて、読み出しデータの誤り訂正を行うためのECC回路を備えている。
なお、フラッシュメモリチップ21とコントローラチップ22とが別チップであることは、このメモリシステムにとって本質的ではない。図2は、図1のメモリカード20を、メモリチップ21とコントローラ22のロジックコントロールを渾然一体として見た機能ブロック構成を示している。また図3はそのメモリコア部のセルアレイ構成を示している。
メモリセルアレイ1は、図3に示すように、複数の電気的書き換え可能な複数の不揮発性メモリセル(図の例では64個のメモリセル)MC0−MC63が直列接続されたNANDセルユニット(NANDストリング)NUを配列して構成される。複数のNANDセルユニットNUがワード線WLを共有して1つのブロックBLKが形成される。1つのブロックBLKは、データ消去動作の一単位を形成する。また、1つのメモリセルMCに2ビットのデータが格納される場合(2ビット/セル)、1本のワード線WLに沿って形成されるメモリセルMCにより、2ページ(上位ページ、下位ページ)のデータが格納される。1つのメモリセルアレイ1において1つのブロックBLK中のワード線WLの数は、64本であり、1ブロック中のページ数は64×2=128ページとなる。なお、この実施の形態では、説明の単純化のため、1本のワード線WLに沿って形成されるメモリセルMCの数は4であり、従って1ページには2×4=8ビットのデータが格納されるものとする。ただし、本発明がこれに限定されるものではないことは言うまでもない。
図3に示すように、NANDセルユニットNUの一端は、選択ゲートトランジスタS1を介してビット線BL0〜BL3に、他端は選択ゲートトランジスタS2を介して共通ソース線CELSRCに接続される。選択ゲートトランジスタS1、S2のゲートは選択ゲート線SGD、SGSに接続される。また、メモリセルMC0−MC63の制御ゲートはそれぞれワード線WL0〜WL63に接続される。ビット線BL0〜BL3の一端側に、セルデータの読み出し及び書き込みに供されるセンスアンプ回路3aが配置され、ワード線WLの一端側にワード線及び選択ゲート線の選択駆動を行うロウデコーダ2(図3では図示せず)が配置される。
図2に示すように、コマンド、アドレス及びデータは、入出力制御回路13を介して入力され、チップイネーブル信号/CE、書き込みイネーブル信号/WE、読み出しイネーブル信号/REその他の外部制御信号は、論理回路14に入力され、タイミング制御に用いられる。コマンドは、コマンドレジスタ8でデコードされる。制御回路6は、データの転送制御及び書き込み/消去/読み出しのシーケンス制御を行う。ステータスレジスタ11は、Ready/Busy端子にメモリカード20のReady/Busy状態を出力する。これとは別に、メモリ20の状態(Pass/Fail、Ready/Busy等)をI/Oポートを介してホストに知らせるステータスレジスタ12が用意されている。
アドレスは、アドレスレジスタ5を介して、ロウデコーダ(プリロウデコーダ2aとメインロウデコーダ2b)2やカラムデコーダ4に転送される。書き込みデータは、入出力制御回路13、制御回路6及びデータバスBUSを介して読み出し/書き込み制御回路3(センスアンプ回路3aとデータレジスタ3b)にロードされ、読み出しデータは制御回路6を介して、外部に出力される。この制御回路6及び読み出し/書き込み制御回路3を用いた書き込み動作については、後に詳述する。
各動作モードに応じて必要とされる高電圧を発生するために、高電圧発生回路10が設けられている。高電圧発生回路10は、制御回路6から与えられる指令に基づいて所定の高電圧を発生する。
図4及び図5は、メモリセルMC及び選択ゲートS1、S2の断面構造を示している。基板41にはメモリセルMCを構成するMOSFETのソース、ドレインとして機能するn型拡散層42が形成されている。また基板41の上にはゲート絶縁膜43を介して浮遊ゲート(FG)44が形成され、この浮遊ゲート44の上には絶縁膜45を介して制御ゲート(CG)46が形成されている。
選択ゲートS1、S2は、基板41と、この基板41に形成されたソース、ドレインとしてのn型拡散層47を備えている。基板41の上にはゲート絶縁膜48を介して制御ゲート49が形成されている。
図6は、メモリセルアレイ1内の1つのNANDセルユニットNUの断面を示している。この例において、1つのNANDセルユニットNUは、図4に示す構成の64個のメモリセルMCが直列接続されて構成されている。NANDセルユニットNUのドレイン側、ソース側には、図5に示す構成の第1の選択ゲートS1、第2の選択ゲートS2が設けられている。
[NAND型フラッシュメモリにおける多値記憶]
次に、このように構成されたNAND型フラッシュメモリにおける多値記憶について説明する。本実施の形態のNAND型フラッシュメモリにおいては、1つのメモリセルのしきい値電圧の値を4通りに制御して、2ビットのデータを1つのメモリセルに記憶させることができる。
次に、このように構成されたNAND型フラッシュメモリにおける多値記憶について説明する。本実施の形態のNAND型フラッシュメモリにおいては、1つのメモリセルのしきい値電圧の値を4通りに制御して、2ビットのデータを1つのメモリセルに記憶させることができる。
1つのメモリセルに2ビットの情報を記憶する場合におけるしきい値電圧分布の状態図(しきい値電圧Vthとセル数との関係図)を図7に示す。2ビットの情報を記憶するためには、「11」、「01」、「00」、「10」の4通りのデータに対応して4種類のしきい値電圧分布(Er、A〜C)が設けられ、情報の書き込み及び読み出しを行うものである。すなわち、4通りのしきい値電圧分布(Er、A〜C)の各々に4通りのビット情報(11、01〜10)のいずれかが割り付けられている。この2ビットのデータに対応して2つのサブページが形成される。即ち、上位ページUpper pageと、下位ページLower pageの2つである。
この4通りのデータの読み出し動作時には、メモリセルMCに接続された選択ワード線WLに読み出し電圧を印加して、メモリセルMCの導通・非導通を検出して行う。選択ワード線WLに印加される読み出し電圧の電圧値は、メモリセルの4通りのしきい値電圧分布に対応して、各しきい値電圧分布の間の電圧0V、AR、BR(3通り)に設定され得る。読み出し電圧0Vは最も低い電圧でAR、BRの順に電圧値が大きくなる。なお、リード動作時に非選択メモリセルMCに印加される電圧は、データ「10」が割り付けられたしきい値電圧分布Cよりも大きな電圧とされる。
図8は、本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の書き込み動作に用いられるセンスアンプ回路、演算回路及びデータラッチ回路の構成を示すブロック図である。
[構成]
本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のセンスアンプ回路3aには、複数のセンスアンプSA0〜SA3が含まれる。センスアンプSA0〜SA3は、ビット線クランプトランジスタCTを介して、ビット線BL0〜BL3にそれぞれ接続されている。センスアンプSA0〜SA3は、制御回路6内の演算回路YBOX0〜YBOX3にそれぞれ接続される。演算回路YBOX0〜YBOX3はデータレジスタ3b内のデータラッチ回路latchに保持されたデータに基づいて演算処理を実行し、この演算結果に対応する出力信号LAT/INVをセンスアンプSA0〜SA3に出力する。センスアンプSA0〜SA3は、演算回路YBOX0〜YBOX3の出力信号LAT/INVに基づいて、ビット線クランプトランジスタCTに接続されているノードCOM0〜COM3の電圧を制御する。ビット線クランプトランジスタCTのゲートには、ビット線クランプ電圧線BLCが共通に接続されている。ビット線クランプトランジスタCTは、ビット線クランプ電圧線BLC及びノードCOMの電圧に基づいて決まる電圧をビット線BL0〜BL3に転送する。データラッチ回路latchは、上位ページUpper pageのデータを保持する上位データラッチUDLと、下位ページLower pageのデータを保持する下位データラッチLDLとを有する。
本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のセンスアンプ回路3aには、複数のセンスアンプSA0〜SA3が含まれる。センスアンプSA0〜SA3は、ビット線クランプトランジスタCTを介して、ビット線BL0〜BL3にそれぞれ接続されている。センスアンプSA0〜SA3は、制御回路6内の演算回路YBOX0〜YBOX3にそれぞれ接続される。演算回路YBOX0〜YBOX3はデータレジスタ3b内のデータラッチ回路latchに保持されたデータに基づいて演算処理を実行し、この演算結果に対応する出力信号LAT/INVをセンスアンプSA0〜SA3に出力する。センスアンプSA0〜SA3は、演算回路YBOX0〜YBOX3の出力信号LAT/INVに基づいて、ビット線クランプトランジスタCTに接続されているノードCOM0〜COM3の電圧を制御する。ビット線クランプトランジスタCTのゲートには、ビット線クランプ電圧線BLCが共通に接続されている。ビット線クランプトランジスタCTは、ビット線クランプ電圧線BLC及びノードCOMの電圧に基づいて決まる電圧をビット線BL0〜BL3に転送する。データラッチ回路latchは、上位ページUpper pageのデータを保持する上位データラッチUDLと、下位ページLower pageのデータを保持する下位データラッチLDLとを有する。
ここで、センスアンプSAi(i=0〜3)の構成の一例を、図8の右下に示す。センスアンプSAiは、ドレインが電源電圧VDDに接続され、且つ、ソースがノードCOMiに接続されたNMOSトランジスタQN0と、ソースが電源電圧VDDに接続され、且つ、ドレインがノードCOMiに接続されたPMOSトランジスタQP0とを有する。NMOSトランジスタQN0のゲートには、演算回路YBOXiの出力信号LATiが入力され、PMOSトランジスタQP0のゲートには、演算回路YBOXiの出力信号INViが入力される。ここで、信号INViは信号LATiの反転信号である。また、センスアンプSAiは、ドレインがノードCOMiに接続され、且つ、ソースが接地されたNMOSトランジスタQN1と、ソースがノードCOMiに接続され、且つ、ドレインが接地されたPMOSトランジスタQP1とを有する。NMOSトランジスタQN1のゲートには、演算回路YBOXiの出力信号INViが入力され、PMOSトランジスタQP1のゲートには、演算回路YBOXiの出力信号LATiが入力される。
センスアンプSAiは信号LATiが“H”、信号INViが“L”のとき、NMOSトランジスタQN0及びPMOSトランジスタQP0を導通させてノードCOMiの電圧をVDDとする。一方、センスアンプSAiは、信号LATiが“L”、信号INViが“H”のとき、NMOSトランジスタQN1及びPMOSトランジスタQP1を導通させて、ノードCOMiを接地電圧VSSとする。
[動作]
次に、このように構成された本実施の形態の不揮発性半導体記憶装置における多値データ書き込み動作について説明する。ここでは、4つのメモリセルMC1−0〜MC1−3(図3参照)に対しデータ書き込みが行われるものとして説明を行う。ワード線WL1に接続されているメモリセルMC1−0にはしきい値電圧分布Er(データ“11”)、メモリセルMC1−1にはしきい値電圧分布A(データ“01”)、メモリセルMC1−2にはしきい値電圧分布B(データ“00”)、メモリセルMC1−3にはしきい値電圧分布(データ“10”)のデータが書き込まれるものとする。
次に、このように構成された本実施の形態の不揮発性半導体記憶装置における多値データ書き込み動作について説明する。ここでは、4つのメモリセルMC1−0〜MC1−3(図3参照)に対しデータ書き込みが行われるものとして説明を行う。ワード線WL1に接続されているメモリセルMC1−0にはしきい値電圧分布Er(データ“11”)、メモリセルMC1−1にはしきい値電圧分布A(データ“01”)、メモリセルMC1−2にはしきい値電圧分布B(データ“00”)、メモリセルMC1−3にはしきい値電圧分布(データ“10”)のデータが書き込まれるものとする。
書き込み動作が実行されるメモリセルMC1−1〜MC1−3に共通接続されたワード線WL1には、プログラム電圧Vpgm(例えば20V程度)が印加される。ワード線WL0、WL2、WL3及び図8には図示していないワード線WL4〜WL63には、メモリセルMCに書き込みが起きないような電圧Vpass(例えば8V程度)が印加される。
書き込み動作の実行時に、データラッチ回路latchに書き込みデータが入力される。演算回路YBOX0〜YBOX3はデータラッチ回路latchのデータに基づき、センスアンプSA0〜SA3に対して信号LAT及び信号INVを出力する。センスアンプSA0〜SA3は、この信号LAT及び信号INVによりノードCOM0〜COM3の電圧を電源電圧VDD又は接地電圧VSSに設定する。
ビット線クランプトランジスタCTは、ビット線クランプ電圧線BLCに印加される電圧により決定される電圧をノードCOM0〜COM3からビット線BL0〜BL3に転送する。本実施の形態において、ビット線BL0には電圧VDD(=2.2V)を、ビット線BL1には電圧1.0Vを、ビット線BL2には電圧0.5Vを、ビット線BL3には電圧0Vを転送する。このように、書き込み動作が実行されるメモリセルMC1−1〜MC1−3に対応するビット線BL0〜BL3に、書き込む情報によって異なる電圧が印加される。ここで、メモリセルMC1−1〜MC1−3に書き込む情報のしきい値電圧分布の電圧値が大きい分布ほどビット線BL0〜BL3に印加する電圧を小さくするように、ビット線BL0〜BL3に電圧が印加されている。
ビット線BL0〜BL3に転送する電圧の制御について、図9を参照して説明する。図9は、本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置におけるビット線BL0〜BL3への電圧印加動作を説明する波形図である。ビット線BL0〜BL3への電圧印加動作の開始前には、ビット線BL0〜BL3及びビット線BL0〜BL3に接続されるノードCOM0〜COM3のいずれも接地電圧VSSに設定されている。
時刻t1において、センスアンプSA0に印加される信号LAT0が“H”、信号INV0が“L”となり、ノードCOM0の電圧が接地電圧VSSから電源電圧VDDに上昇する。これとともに、ビット線クランプ電圧線BLCに印加される電圧が電圧VDD+Vthに上昇する。電圧Vthは、ビット線クランプトランジスタCTが導通するしきい値電圧である。ビット線BL0には、ビット線クランプトランジスタCTを介してノードCOM0に印加されている電圧VDDが転送される。
時刻t2において、センスアンプSA1に印加される信号LAT1が“H”、信号INV1が“L”となり、ノードCOM1の電圧が接地電圧VSSから電源電圧VDDに上昇する。これとともに、ビット線クランプ電圧線BLCに印加される電圧が電圧1.0V+Vthに降下する。ビット線BL1には、ノードCOM1に印加されている電圧VDDのうち、ビット線クランプトランジスタCTが転送することのできる電圧1.0Vが印加される。このとき、ビット線BL0の電圧はVDDであり、且つ、ビット線クランプ電圧線BLCの電圧は1.0V+Vthであるため、ビット線BL0に接続されたビット線クランプトランジスタCTはカットオフされ、ビット線BL0は電圧VDDを維持する。また、ビット線BL2、BL3は接地電圧VSSのままである。
時刻t3において、センスアンプSA2に印加される信号LAT2が“H”、信号INV2が“L”となり、ノードCOM2の電圧が接地電圧VSSから電源電圧VDDに上昇する。これとともに、ビット線クランプ電圧線BLCに印加される電圧が電圧0.5V+Vthに降下する。ビット線BL2には、ノードCOM2に印加されている電圧VDDのうち、ビット線クランプトランジスタCTが転送することのできる電圧0.5Vが印加される。このとき、ビット線BL0の電圧はVDDであり、且つ、ビット線クランプ電圧線BLCの電圧は0.5V+Vthであるため、ビット線BL0に接続されたビット線クランプトランジスタCTはカットオフされ、ビット線BL0は電圧VDDを維持する。また、ビット線BL1の電圧は1.0Vであり、且つ、ビット線クランプ電圧線BLCの電圧は0.5V+Vthであるため、ビット線BL1に接続されたビット線クランプトランジスタCTはカットオフされ、ビット線BL1は電圧1.0Vを維持する。そして、ビット線BL3は接地電圧VSSのままである。
このように、ビット線クランプ電圧線BLCの電圧値を1つのメモリセルMCが記憶するビット数に応じたステップ数に亘り降下させることにより、ビット線BL0には電圧VDDが、ビット線BL1には電圧1.0Vが、ビット線BL2には電圧0.5Vが、ビット線BL3には電圧0Vが印加される。その後、書き込みページのワード線WL1に印加されているプログラム電圧Vpgmを初期値Vpgmi(例えば15V程度)から0.1〜1V刻みに上昇させ、メモリセルMCのしきい値を段階的に上昇させる。最もしきい値電圧分布の高いメモリセルMC1−3の書き込みが終了した時点で書き込み動作(プログラム電圧Vpgmの印加)が終了する。
[効果]
本実施の形態の不揮発性半導体記憶装置における、メモリセルへの情報の書き込み動作の効果について、比較例を参照して説明する。図10は、比較例の不揮発性半導体記憶装置の書き込み動作に用いられるセンスアンプ回路、演算回路及びデータラッチ回路の構成を示すブロック図である。比較例の不揮発性半導体記憶装置のセンスアンプ回路、演算回路及びデータラッチ回路の構成は、本発明の実施の形態のセンスアンプ回路、演算回路及びデータラッチ回路の構成と同様であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態の不揮発性半導体記憶装置における、メモリセルへの情報の書き込み動作の効果について、比較例を参照して説明する。図10は、比較例の不揮発性半導体記憶装置の書き込み動作に用いられるセンスアンプ回路、演算回路及びデータラッチ回路の構成を示すブロック図である。比較例の不揮発性半導体記憶装置のセンスアンプ回路、演算回路及びデータラッチ回路の構成は、本発明の実施の形態のセンスアンプ回路、演算回路及びデータラッチ回路の構成と同様であるため、同一の符号を付してその説明を省略する。
比較例の不揮発性半導体記憶装置において、書き込み動作の実行時に、ビット線BL0には電圧VDDが印加されている。また、ビット線BL1、BL2、BL3には電圧0Vが印加されている。
比較例の不揮発性半導体記憶装置において、ビット線BL0〜BL3に印加する電圧の制御について、図11を参照して説明する。図11は、比較例の不揮発性半導体記憶装置におけるビット線BL0〜BL3への電圧印加動作を説明する波形図である。ビット線BLへの電圧印加動作の開始前には、ビット線BL0〜BL3及びビット線BL0〜BL3に接続されるノードCOM0〜COM3のいずれも接地電圧VSSに設定されている。
時刻t1において、センスアンプSA0に印加される信号LAT0が“H”、信号INV0が“L”となり、ノードCOM0の電圧が接地電圧VSSから電源電圧VDDに上昇する。これとともに、ビット線クランプ電圧線BLCに印加される電圧が電圧VDD+Vthに上昇する。電圧Vthは、ビット線クランプトランジスタCTが導通するしきい値電圧である。ビット線BL0には、ビット線クランプトランジスタCTを介してノードCOM0に印加されている電圧VDDが転送される。一方、ビット線BL1〜3は接地電圧VSSのままである。
このようにして、ビット線BL0には電圧VDDが、ビット線BL1〜3には電圧0Vが印加される。その後、書き込みページのワード線WL1に印加されているプログラム電圧Vpgmを初期値Vpgmi(例えば15V程度)から0.1〜1V刻みに上昇させ、メモリセルMCのしきい値を段階的に上昇させる。最もしきい値電圧分布の高いメモリセルMC1−3の書き込みが終了した時点で書き込み動作(プログラム電圧Vpgmの印加)が終了する。
図10に示す比較例では、データ書き込みが実行されるメモリセルMC1−1〜MC1−3において、共通ワード線WL1に印加されるプログラム電圧Vpgm、ビット線BLの電圧0Vとも共通である。そのため、しきい値電圧分布Aのデータを書き込もうとするメモリセルと、しきい値電圧分布Cのデータを書き込もうとするメモリセルとで、1回のパルス印加でのしきい値の移動度は同じになる。各しきい値電圧分布のデータの書き込みが終了するために必要なパルス数は、例えばしきい値電圧分布A=2回、B=5回、C=10回のようになる。しきい値電圧分布Aのデータを書き込むメモリセルは少ないパルスで書き込みができるが、しきい値電圧分布Cのデータを書き込むメモリセルは書き込みに十数パルス必要になる。従って、書き込み動作の時間が長くなる。
一方、図8に示す本実施の形態の不揮発性半導体記憶装置は、共通ワード線WLにはプログラム電圧Vpgmが印加され、ビット線BL0には電圧VDDが、ビット線BL1には電圧1.0Vが、ビット線BL2には電圧0.5Vが、ビット線BL3には電圧0Vが印加されている。メモリセルMCの浮遊ゲートに注入される電荷の量は、ワード線WL1に印加されるプログラム電圧Vpgmとビット線電圧との差により変化し、ビット線BLに低い電圧が印加されているメモリセルのほうがより多くの電荷が注入され、1回の書き込み動作ごとのしきい値電圧の変化の度合いが大きくなる。そのため、本実施の形態の不揮発性半導体記憶装置において、しきい値電圧分布Aのデータを書き込むメモリセルMC1−1と、しきい値電圧分布Cのデータを書き込むメモリセルMC1−3とで、1回のパルス印加でのしきい値の移動度が異なることになる。
このように、しきい値電圧分布Aのデータを書き込むメモリセルMC1−1と、しきい値電圧分布Cのデータを書き込むメモリセルMC1−3とで、パルス印加毎のしきい値の移動度が異なる場合、プログラム電圧Vpgmの初期値Vpgmiを高く設定することができる。なぜなら、しきい値電圧分布Aのデータを書き込むメモリセルMC1−1のしきい値電圧の変化は小さいため、プログラム電圧の初期値Vpgmiを高い電圧としても誤ったデータが書き込まれるおそれが少ないからである。そして、プログラム電圧の初期値Vpgmiを高い電圧とすることにより、しきい値電圧分布Cのデータを書き込むメモリセルMC1−3のしきい値電圧の変化を大きくすることができる。しきい値電圧の変化が大きければ、メモリセルMCに書き込むデータのしきい値電圧分布が高電圧であったとしても、メモリセルMCにデータを書き込む際に必要なパルス数が少なくてすみ、書き込み動作の時間を短縮することができる。本実施の形態の不揮発性半導体記憶装置によれば、メモリセルへのデータ書き込み動作を高速に実行することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を、図12及び図13を参照して説明する。
次に、本発明の第2の実施の形態を、図12及び図13を参照して説明する。
本実施の形態は、不揮発性半導体記憶装置の全体構成等(図1〜図9)に関しては第1の実施の形態と略同様である。ただし、本実施の形態において、多値データ書き込み動作の際に、データラッチ回路に入力される書き込みデータ及びこの書き込みデータに基づくビット線電圧の制御の手順(手法)が第1の実施の形態と異なっている。
図12は、本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のビット線電圧の制御の手順を示すフローチャートである。図13は、本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置の演算回路における演算動作及びデータラッチ回路に保持されるデータを示す図である。図13は、しきい値電圧分布Er、A〜Cと、しきい値電圧分布Er、A〜Cのデータが書き込まれるメモリセルMCに接続されたセンスアンプSA及びデータラッチ回路latch(UDL、LDL)に保持されるデータとを対応付けて示している。また、図13は、演算回路YBOXで実行される演算も併せて示している。ここでも、メモリセルMC1−0にはしきい値電圧分布Er(データ“11”)、メモリセルMC1−1にはしきい値電圧分布A(データ“01”)、メモリセルMC1−2にはしきい値電圧分布B(データ“00”)、メモリセルMC1−3にはしきい値電圧分布(データ“10”)のデータが書き込まれるものとする。なお、本実施の形態の書き込み動作時の信号波形は図9に示したものと同一であるため、本実施の形態においては図9も参照しつつ説明を行う。
図12のステップS1において、データ書き込み動作が開始されると、メモリセルに対応するデータラッチ回路latchにそれぞれ書き込みデータが入力される。データラッチ回路latch内の上位データラッチUDLには上位ページデータが入力され、下位データラッチLDLには下位ページデータが入力される。データラッチ回路latchにデータが入力された状態が図13(a)に示されている。
次に、ステップS2において、演算回路YBOX0〜YBOX3は、上位データラッチUDLと下位データラッチLDLとに保持されているデータの論理積を演算する。演算回路YBOX0〜YBOX3は、この演算結果をセンスアンプSAに出力する。センスアンプSAに出力された演算結果が図13(b)に示されている。
ここで、演算回路YBOX0〜YBOX3は、演算結果を信号LAT、信号INVとしてセンスアンプSA0〜SA3に出力する。すなわち、演算結果が1である場合、信号LATを“H”、信号INVを“L”としてセンスアンプSAに入力する。また、演算結果が0である場合、信号LATを“L”、信号INVを“H”としてセンスアンプSAに入力する。ビット線BL0に接続されたセンスアンプSA0は、演算結果が1であり、信号LAT“H”、信号INV“L”が入力されている。これにより、しきい値電圧分布Erのデータが書き込まれるメモリセルMC1−0に対応するノードCOM0には、電源電圧VDDが印加される。その他のセンスアンプSA1〜SA3は、演算結果が0であり、信号LAT“L”、信号INV“H”が入力されている。これにより、ノードCOM1〜COM3には、接地電圧VSSが印加される。
ステップS3において、ビット線クランプトランジスタCTのゲートに接続されているビット線クランプ電圧線BLCの電圧を電圧VDD+Vthに上昇させる。すると、図9の時刻t1に示すように、ビット線BL0には、ビット線クランプトランジスタCTを介してノードCOM0に印加されている電圧VDDが転送される。その他のビット線BL1〜BL3は、接地電圧VSSに維持される。
次に、ステップS4において、演算回路YBOX0〜3は、まず上位データラッチUDLに保持されているデータの反転データと下位データラッチLDLに保持されているデータの論理積を演算する。続いて演算回路YBOX0〜3は、その演算結果と、センスアンプSA0〜3に保持されているデータとの論理和を演算する。演算回路YBOX0〜YBOX3は、この演算結果をセンスアンプSAに出力する。センスアンプSAに出力された演算結果が図13(c)に示されている。
ビット線BL0、BL1に接続されたセンスアンプSA0、SA1は、演算結果が1であり、信号LAT“H”、信号INV“L”が入力されている。これにより、ノードCOM0、COM1には、電源電圧VDDが印加される。その他のセンスアンプSA2、SA3は、演算結果が0であり、信号LAT“L”、信号INV“H”が入力されている。これにより、ノードCOM2、COM3には、接地電圧VSSが印加される。
ステップS5において、ビット線クランプトランジスタCTのゲートに接続されているビット線クランプ電圧線BLCの電圧を電圧1.0V+Vthに降下させる。すると、図9の時刻t2に示すように、ビット線BL0は、電源電圧VDDに維持されるとともに、ビット線BL1は、ノードCOM1に印加されている電圧VDDのうち、ビット線クランプトランジスタCTが転送することのできる電圧1.0Vが印加される。その他のビット線BL2、BL3は、接地電圧VSSに維持される。
次に、ステップS6において、演算回路YBOX0〜3は、まず上位データラッチUDLに保持されているデータの反転データと下位データラッチLDLに保持されているデータの論理和を演算する。続いて演算回路YBOX0〜3は、その演算結果と、センスアンプSA0〜3に保持されているデータとの論理和を演算する。演算回路YBOX0〜YBOX3は、この演算結果をセンスアンプSAに出力する。センスアンプSAに出力された演算結果が図13(d)に示されている。
ビット線BL0〜2に接続されたセンスアンプSA0〜SA2は、演算結果が1であり、信号LAT“H”、信号INV“L”が入力されている。これにより、ノードCOM0〜COM2には、電源電圧VDDが印加される。その他のセンスアンプSA3は、演算結果が0であり、信号LAT“L”、信号INV“H”が入力されている。これにより、ノードCOM3には、接地電圧VSSが印加される。
ステップS7において、ビット線クランプトランジスタCTのゲートに接続されているビット線クランプ電圧線BLCの電圧を電圧0.5V+Vthに降下させる。すると、図9の時刻t3に示すように、ビット線BL0は電源電圧VDDに、ビット線BL1は電圧1.0Vに維持されるとともに、ビット線BL2は、ノードCOM2に印加されている電圧VDDのうち、ビット線クランプトランジスタCTが転送することのできる電圧0.5Vが印加される。ビット線BL3は、接地電圧VSSに維持される。このように、演算回路YBOX0〜YBOX3の演算結果に基づいてビット線BL0〜BL3に印加される電圧が制御される。
次に、ステップS8において、書き込みページのワード線WL1に印加されているプログラム電圧Vpgmを初期値Vpgmi(例えば15V程度)から0.1〜1V刻みに上昇させ、メモリセルMCのしきい値を段階的に上昇させる。最もしきい値電圧分布の高いメモリセルMC1−3の書き込みが終了した時点で書き込み動作が終了する。
[効果]
本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のビット線電圧の制御手法によれば、データラッチ回路latchに保持された書き込みデータに基づいて、ビット線BL0に電圧VDDを、ビット線BL1に電圧1.0Vを、ビット線BL2に電圧0.5Vを、ビット線BL3に電圧0Vを印加することができる。
本実施の形態に係る不揮発性半導体記憶装置のビット線電圧の制御手法によれば、データラッチ回路latchに保持された書き込みデータに基づいて、ビット線BL0に電圧VDDを、ビット線BL1に電圧1.0Vを、ビット線BL2に電圧0.5Vを、ビット線BL3に電圧0Vを印加することができる。
上述のように、ビット線に印加される電圧が異なると、しきい値電圧分布Aのデータを書き込むメモリセルMC1−1と、しきい値電圧分布Cのデータを書き込むメモリセルMC1−3とで、1回のパルス印加でのしきい値の移動度が異なる。このように、異なるデータを書き込むメモリセルで、パルス印加毎のしきい値の移動度が異なる場合、プログラム電圧Vpgmの初期値Vpgmiを高く設定することができる。プログラム電圧Vpgmiを高い電圧とすることで、しきい値電圧分布Cのデータを書き込むメモリセルMC1−3のしきい値電圧の変化を大きくすることができ、少ないパルス数でメモリセルMCにデータを書き込むことができる。本実施の形態の不揮発性半導体記憶装置によれば、メモリセルへのデータ書き込み動作を高速に実行することができる。
[その他]
以上、発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、追加等が可能である。例えば、上記の実施の形態では、1つのメモリセルMCに2ビットのデータを格納する場合を例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数ビットのデータ(8値や16値のデータ)を1つのメモリセルMCに格納する場合にも適用され得る。また、実施の形態において、不揮発性半導体記憶装置のメモリセルは浮遊ゲート構造を有するメモリセルとして説明したが、MONOS構造等のメモリセルであってもよい。
以上、発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、追加等が可能である。例えば、上記の実施の形態では、1つのメモリセルMCに2ビットのデータを格納する場合を例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、複数ビットのデータ(8値や16値のデータ)を1つのメモリセルMCに格納する場合にも適用され得る。また、実施の形態において、不揮発性半導体記憶装置のメモリセルは浮遊ゲート構造を有するメモリセルとして説明したが、MONOS構造等のメモリセルであってもよい。
1・・・メモリセルアレイ、 2・・・ロウデコーダ、 3・・・読み出し/書き込み制御回路、 4・・・カラムデコーダ、 5・・・アドレスレジスタ、 6・・・制御回路、 8・・・コマンドレジスタ、 10・・・高電圧発生回路、 11、12・・・ステータスレジスタ、 13・・・入出力制御回路、 14・・・論理回路、 20・・・メモリカード、 21・・・フラッシュメモリチップ、 22・・・メモリコントローラ、 23・・・NANDフラッシュインタフェース、 24・・・MPU、 25・・・ホストインタフェース、 26・・・バッファRAM、 27・・・ハードウェアシーケンサ。
Claims (5)
- 複数のしきい値電圧分布に割り付けられ、複数ページの情報からなる複数ビットの情報を記憶することが可能なメモリセルを複数配列させたメモリセルアレイと、
ビット線及びワード線に電圧を印加して前記メモリセルが導通するしきい値を変化させることにより前記メモリセルに情報を書き込む制御回路と
を備え、
前記制御回路は、同一の前記ワード線に接続された複数の前記メモリセルに情報を書き込む際、複数の前記メモリセルに対応する前記ビット線に、書き込もうとする情報によって異なる電圧を印加する
ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、前記ビット線に一の端部が接続されるとともにゲートにクランプ電圧を与えられて前記ビット線の電圧をクランプするビット線クランプトランジスタを備え、
前記制御回路は、前記クランプ電圧の値を第1の値から第2の値へと、1つの前記メモリセルが記憶するビット数に応じたステップ数に亘り降下させる
ことを特徴とする請求項1記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、
前記メモリセルに書き込む情報のしきい値電圧分布の電圧値が大きい分布ほど前記ビット線に印加する電圧を小さくするように前記ビット線に電圧を印加する
ことを特徴とする請求項1又は2記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記制御回路は、
前記メモリセルに書き込まれる情報を前記複数ページの1ページごとに保持するデータラッチ回路と、
前記データラッチ回路に保持された複数ページの情報を論理演算する演算回路とをさらに備え、
前記制御回路は、前記演算回路の演算結果に基づいて前記ビット線に異なる電圧を印加する
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の不揮発性半導体記憶装置。 - 前記メモリセルアレイは、直列接続された複数の前記メモリセルを持つNANDセルユニットを配列して構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の不揮発性半導体記憶装置。
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