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JP2010214116A - 超音波診断装置用プローブ及びその製造方法 - Google Patents

超音波診断装置用プローブ及びその製造方法 Download PDF

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JP2010214116A JP2010058053A JP2010058053A JP2010214116A JP 2010214116 A JP2010214116 A JP 2010214116A JP 2010058053 A JP2010058053 A JP 2010058053A JP 2010058053 A JP2010058053 A JP 2010058053A JP 2010214116 A JP2010214116 A JP 2010214116A
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Abstract

【課題】製造が容易であり、圧電層と印刷回路基板との間の接合不良による性能低下を防止できるように構造を改善した超音波診断装置用プローブ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】吸音体110,111を備える吸音層と、互いに離隔して形成される複数の電極を備えており、前記各吸音体の間に挟まれて接合される第1連結部120と、前記複数の電極と電気的に連結されるように配置される圧電体とを備えた超音波診断装置用プローブを構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プローブに関するもので、より詳しくは、超音波を用いて対象体の内部の映像を生成するための超音波診断装置用プローブ及びその製造方法に関する。
超音波診断装置は、対象体の体表から体内の所望の部位に向かって超音波信号を照射し、反射された超音波信号(超音波エコー信号)の情報を用いて、軟部組織の断層像や血流に関する情報を無侵襲で得る装置である。この装置は、X線診断装置、CTスキャナー(Computerized Tomography Scanner)、MRI(Magnetic Resonance Image)、核医学診断装置などの他の映像診断装置と比較して、小型でかつ低廉である、リアルタイムで表示可能である、X線などのように被爆を受けることなく安全性が高い、という長所を有しており、心臓、腹部、泌尿器、及び産婦人科などの領域の診断に広く用いられている。
特に、超音波診断装置は、対象体の超音波映像を得るために、超音波信号を対象体に送信し、対象体から反射される超音波エコー信号を受信するプローブを備えている。
プローブは、トランスデューサと、上端が開放されたケースと、開放されたケースの上端に結合されて対象体の表面と直接接触するカバーとを含む部材で構成さる。
ここで、トランスデューサは、圧電物質を振動させることにより、電気的な信号と音響的な信号とを相互変換する圧電層と、圧電層から発生した超音波が対象体に最大限に伝達されるように、圧電層と対象体との間の音響インピ−ダンス差を減少させる音響整合層と、圧電層の前方に進行する超音波を特定の地点に集束させるレンズ層と、超音波が圧電層の後方へ進行するのを遮断して、映像が歪むのを防止する吸音層とを備えている。
圧電層は、圧電体及び電極を含み、電極は、圧電体の上端及び下端にそれぞれ接合される。そして、この圧電層には、更に、印刷回路基板(Printed Circuit Board;PCB)が接合される。印刷回路基板は、圧電体の電極に連結される配線電極を備えており、圧電体の信号伝達の役割をする。印刷回路基板と圧電層は、印刷回路基板の配線電極と圧電層の電極とが連結されることで互いに接続される。
上記のようなプローブにおいて、従来は、この接続作業を人の手で行っているため、印刷回路基板の配線電極と圧電層の電極とを連結するための接続作業に多くの手間がかかり、結果として製造時間が増加するという問題点がある。また、接続作業が手作業で行われるので、接続部位の耐久性と均一性が低下し、性能が低下するという問題点がある。したがって、これを改善する必要性が要請される。
本発明は、上記のような問題点を改善するためになされたもので、その目的は、製造が容易であり、圧電層と印刷回路基板との間の接合不良による性能低下を防止できるように構造を改善した超音波診断装置用プローブ及びその製造方法を提供することにある。
本発明の一側面に係る超音波診断装置用プローブは、吸音体を備える吸音層と、互いに離隔して形成される複数の電極を備えており、前記各吸音体の間に挟まれて接合される第1連結部と、前記複数の電極と電気的に連結されるように配置される圧電体とを備えている。
また、前記圧電体は、直線状に配列される複数の圧電体を含み、該複数の圧電体が配列される方向を配列方向とし、該配列方向に直交する方向を縦方向とし、前記第1連結部は、前記吸音体の間に前記複数の電極が前記縦方向に沿って配置されるように配置されることが好ましい。
また、前記第1連結部は、フレキシブル印刷回路基板を含む部材で構成されることが好ましい。
また、前記吸音層には、前記複数の電極と電気的に連結される電極層が備えられていることが好ましい。
また、前記電極層は、前記吸音層の表面に形成されることが好ましい。
また、前記吸音層には装着溝が形成され、前記圧電体は、前記装着溝に挿入されることが好ましい。
また、本発明は、前記配列方向に離隔して形成される前記複数の電極を備えており、前記各吸音体の間に挟まれて接合される第2連結部をさらに備えていることが好ましい。
また、前記第1連結部および前記第2連結部を前記縦方向から見たとき、前記第1連結部の前記複数の電極と前記第2連結部の前記複数の電極が交互に配置されるように、前記第2連結部が前記吸音体の間に前記複数の電極が前記縦方向に沿って配置されるように配置されることが好ましい。
また、前記第1連結部の前記複数の電極と前記第2連結部の前記複数の電極は、信号電極であることが好ましい。
本発明の他の側面に係る超音波診断装置用プローブの製造方法は、第1連結部に互いに離隔するように複数の電極を形成する段階と、前記第1連結部を各吸音体の間に挟んで接合して吸音層を形成する段階と、前記複数の電極と電気的に連結するように前記吸音層に圧電体を積層する段階とを含む。
また、本発明は、前記吸音層を形成した後、前記圧電体及び前記複数の電極と電気的に連結されるように、前記吸音層の上に電極層を形成する段階をさらに含むことが好ましい。
また、前記圧電体は、直線状に配列される複数の圧電体を含み、該複数の圧電体が配列される方向を配列方向とし、該配列方向に直交する方向を縦方向とし、前記吸音層を形成する段階では、前記第1連結部を前記吸音体の間に前記複数の電極が前記縦方向に沿って配置されるように配置することが好ましい。
本発明の更に他の側面に係る超音波診断装置用プローブの製造方法は、第1連結部に互いに離隔するように複数の電極を形成する段階と、第2連結部に互いに離隔するように複数の電極を形成する段階と、前記第1連結部及び前記第2連結部を各吸音体の間に挟んで接合して吸音層を形成する段階と、前記第1連結部の前記複数の電極及び前記第2連結部の前記複数の電極と電気的に連結されるように前記吸音層に圧電体を積層する段階とを含む。
また、本発明は、前記吸音層を形成した後、前記圧電体と前記第1連結部の前記複数の電極及び前記第2連結部の前記複数の電極に電気的に連結されるように、前記吸音層に電極層を形成する段階をさらに含むことが好ましい。
また、前記圧電体は、直線状に配列される複数の圧電体を含み、該複数の圧電体が配列される方向を配列方向とし、該配列方向に直交する方向を縦方向とし、前記吸音層を形成する段階では、前記第1連結部および前記第2連結部を前記縦方向から見たとき、前記第1連結部の前記複数の電極と前記第2連結部の前記複数の電極が交互に配置されるように、前記第2連結部を前記吸音体の間に前記複数の電極が前記縦方向に沿って配置されるように配置することが好ましい。
また、本発明は、前記吸音層に装着溝を形成する段階をさらに含み、前記第1連結部に圧電体を積層する段階では、前記装着溝に前記圧電体を挿入することが好ましい。
本発明の超音波診断装置用プローブ及びその製造方法によると、製造過程で難しくて手間が多くかかる半田付け作業の代わりに、電極層を用いて圧電体と第1連結部、または圧電体と第1連結部及び第2連結部とが接続されるので、接続作業が容易になり、接続不良による性能低下の発生頻度を少なくし、設置作業中に発生する発熱によって圧電体の性能が低下するのを防止することができる。
また、本発明は、第1連結部または第1連結部及び第2連結部が吸音層と圧電体との間に配置される代わりに、各吸音体の間に挟まれて接合され、電極層を通して圧電体と電気的に連結される構造をとることで、圧電体と第1連結部または第2連結部との間の接続不良によって性能が低下する頻度を少なくし、第1連結部及び第2連結部が破損するのを防止することができる。
また、本発明は、吸音体に第1連結部及び第2連結部が挟まれて接合され、電極層が形成される形態になっているので、吸音層(吸音体)を独立して製作し保管しておくことが可能である。従って、吸音層を予め所望の形状及び寸法に製作しておき、これと他の部品を組み合わせてトランスデューサを組み立てることができる。この結果、製造が容易になり、製造費用が節減されて、各完成品の均一性も向上する。
また、本発明によれば、信号電極と接地電極との間の距離が近接する形態を有するので、ノイズを減少させることができる。
また、本発明は、第1連結部の電極と第2連結部の電極が交互に配置される構造をとることで、ダイシング(切断)によって分離された各部分が、充分な強度を保持しながらより狭いピッチを有し、かつ、高密度でありながら小さい形状を有することができる。
また、本発明は、吸音体に装着溝が形成され、この装着溝に圧電体が挿入される構造をとることで、その形状を小型化することができ、圧電体と第1連結部及び第2連結部との接続作業を容易にする。これにより、圧電体の支持構造は、より堅固になり、接続不良による性能低下を抑制することができる。
本発明の第1実施例に係る超音波診断装置用プローブの構成を概略的に示す図である。 本発明の第1実施例に係る超音波診断装置用プローブの他の構成を概略的に示す図である。 本発明の第1実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法を示すフローチャートである。 本発明の第1実施例に係る吸音層を形成する過程を示す図である。 本発明の第1実施例に係る吸音層を形成する過程を示す図である。 本発明の第1実施例に係る吸音層に電極層を形成する過程を示す図である。 本発明の第2実施例に係る超音波診断装置用プローブの構成を概略的に示す図である。 本発明の第2実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法を示すフローチャートである。 本発明の第2実施例に係る吸音層を形成する過程を示す図である。 本発明の第2実施例に係る吸音層を形成する過程を示す図である。 本発明の第2実施例に係る吸音層に電極層を形成する過程を示す図である。 本発明の第2実施例に係る吸音層の分離状態を示す図である。 本発明の第3実施例に係る超音波診断装置用プローブの構成を概略的に示す図である。 本発明の第3実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法を示すフローチャートである。
以下、添付された各図面を参照して、本発明に係る超音波診断装置用プローブ及びその製造方法の実施例を説明する。図面で示す各線の太さや構成要素の大きさなどは、説明の明瞭性と便宜のために、誇張して図示されることがある。また、後述する各用語は、本発明での機能を考慮して定義された用語で、これは、使用者、運用者の意図又は慣例によって変わり得る。したがって、このような各用語は、本明細書の全般的な内容に基づいて定義されるべきである。なお、以下の説明において、「前方」は各図における「上」または「上方」を、「後方」は各図における「下」または「下方」を意味する。
図1及び図2は、本発明の第1実施例に係る超音波診断装置用プローブの構成を概略的に示す図である。
まず、図1を参照すると、本発明の第1実施例に係る超音波診断装置用プローブ100は、吸音層110、第1連結部120及び圧電体130を備えている。
吸音層110は、後述する圧電体130の後方(図1では下側)に配置される。吸音層110は、圧電体130の自由振動を抑制することで超音波のパルス幅を減少させ、超音波が不必要に圧電体130の後方に伝播するのを遮断することで、映像の歪みを防止する。
吸音層110は、複数個の吸音体111、112を備えており、吸音体111、112の接合によって形成される。吸音層110は、エポキシ樹脂及びタングステンパウダーなどが添加されたゴムを含む材質で形成される。
第1連結部120は、絶縁部(図1で電極125以外の部分)及び電極125を含む。電極125は、絶縁部上に複数個形成され、"配列方向"に離隔して形成される。ここで、"配列方向"とは、図4に示すように、アレイ形状に電極125(圧電体130)が配列される方向(第1連結部120の長手方向)を意味する。すなわち、電極125は、アレイ形状に複数の圧電体130が配列される方向に離隔して形成される。
本実施例において、第1連結部120に形成される電極125は、後述する圧電体130の第1電極131と電気的に連結される信号電極である。
このような電極125を含む第1連結部120は、各吸音体111、112の間に挟まれて接合される。本実施例によると、第1連結部120は、二つの吸音体111、112の間に挿入され、吸音体111と吸音体112との間に挟まれて接合される。
第1連結部120は、"吸音体111、112の間で縦方向"に配置され、吸音体111、112は、第1連結部120の両側面にそれぞれ接合されることで吸音層110を形成する。ここで、"吸音体111、112の間で縦方向"とは、後述する電極層115と直交する方向を意味する(図4参照)。すなわち、前記配列方向と直交する方向を意味する。
このように各吸音体111、112の間に挟まれて接合される第1連結部120の一端(図1で上端)は、圧電体130と隣接する吸音層110の前方(図1で吸音層110の上側)に露出され、他端(図1で下端)は、吸音層110の後方を通して吸音層110の外側(下側)に延在される。第1連結部120の一端が吸音層110の前方に露出されるので、吸音層110の前方には、第1連結部120の電極125が吸音層110の外側(上側)に露出される。
上記のような第1連結部120は、フレキシブル印刷回路基板(Flexible Printed Circuit Board;FPCB)で構成されるが、その他に、印刷回路基板(Printed Circuit Board;PCB)など、電気信号を供給することができる全ての構成を含むことができる。
一方、吸音層110は電極層115を備えている。電極層115は、吸音層110の上に形成され、吸音層110と圧電体130との間に配置される。このような電極層115は、電極125と電気的に連結されるように配置される。
本実施例によると、電極層115は、吸音層110の表面、好ましくは圧電体130と隣接する吸音層110の前方側の表面(上面)に形成される。このような電極層115は、蒸着、スパッタリング、めっきまたはスプレーなどの方法で形成される。
圧電体130は、電極125と電気的に連結されるように配置される。圧電体130は、共振現象を用いて超音波を発生させるもので、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)のセラミック、亜鉛ニオブ酸鉛及びチタン酸鉛の固溶体で作られるPZNT単結晶、マグネシウムニオブ酸鉛及びチタン酸鉛の固溶体で作られるPZMT単結晶などで形成される。
圧電体130には、第1電極131及び第2電極135が形成される。第1電極131及び第2電極135は、圧電体130の前方及び後方にそれぞれ配置され、このうち、第1電極131は、電極層115と電気的に連結される。
第1電極131及び第2電極135は、高伝導性金属で形成される。ここで、第1電極131及び第2電極135のうちのいずれか一つは、圧電体130の信号電極(または正極)に該当し、他の一つは、圧電体130の接地電極(または負極)に該当する。
前記第1電極131及び第2電極135は、信号電極と接地電極とが互いに分離されるように形成される。本実施例においては、第1電極131が信号電極に該当し、第2電極135が接地電極に該当する。
本実施例によると、圧電体130は、互いに電気的に連結される電極層115と第1電極131を介して電極125と電気的に連結される。
前記圧電体130は、複数個の圧電体130がアレイ形状(直線状)に配列される形態をとることで、多チャンネルとして使用される。これによって、電極層115は、アレイ形状に配列される圧電体130に対応するように複数個が並んでアレイ形状に配列される。このようにアレイ形状に配列されるそれぞれの圧電体130及び電極層115は、配列方向に離隔して形成される各電極125にそれぞれ対応して連結される。
本実施例の超音波診断装置用プローブ100は、音響整合層140及び接地連結部150をさらに備える。
音響整合層140は、圧電体130の前方(図1の上側)に配置される。音響整合層140は、圧電体130の音響インピーダンスと対象体の音響インピーダンスとを整合させ、圧電体130から発生する超音波信号を対象体に効率的に伝達させる役割をするもので、圧電体130の音響インピーダンスと対象体の音響インピーダンスとの中間値を有するように設定される。
このような音響整合層140は、ガラスまたは樹脂材質で形成され、音響インピーダンスが圧電体130から対象体に向かって段階的に変化するように、互いに異なる材質で形成される第1音響整合層142及び第2音響整合層144を備える。
音響整合層140には、電極部145が備えられている。電極部145は、音響整合層140の全体を取り囲むように形成されるか、音響整合層140の一部分に形成される。電極部145が音響整合層140の一部分に形成される場合、電極部145は、圧電体130と隣接する第1音響整合層142を取り囲むように形成されることが好ましい。
電極部145は、電極層115の場合と同様に、蒸着、スパッタリング、めっきまたはスプレーなどの方法で形成される。
このような電極部145は、圧電体130の第2電極135と電気的に連結される。このような連結によって、圧電体130は電極部145と電気的に連結される。
接地連結部150は、電極部145と電気的に連結される。接地連結部150は、第1連結部120の場合と同様に、印刷回路基板、フレキシブル印刷回路基板、及び電気信号を供給することができる全ての部材で構成することができる。このような接地連結部150は、鉛などのはんだ付け材料や異方性伝導体などによって電極部145に連結される。このような電極部145との連結を通して、接地連結部150は、圧電体130の第2電極135に連結されることで、圧電体130と電気的に連結される。
上述した例によると、圧電体130と接地連結部150との連結が、音響整合層140に形成される電極部145によって行われるが、本発明はこれに限定されることはない。本発明によると、圧電体130と接地連結部150との連結は、上述した方式の他にも多様な方式で行われる。
一例として、図2を参照すると、第1音響整合層162及び第2音響整合層164を備える音響整合層160は、圧電体130に直接連結される。すなわち、音響整合層160は、圧電体130の第2電極135と電気的に連結される。
音響整合層160は、その全体が伝導性材質で形成されるか、一部分が伝導性材質で形成される。音響整合層160の一部分が伝導性材質で形成される場合、圧電体130と隣接する第1音響整合層162が伝導性材質で形成されることが好ましい。
一方、図示していないが、本実施例の超音波診断装置用プローブ100は、音響整合層140の前方に配置され、前方に進行する超音波信号を特定の地点に収束させるレンズ層をさらに備えることができる。
このような本実施例の超音波診断装置用プローブ100は、線形の表面形状を有するリニアタイプのプローブ及びフェイズドアレー(Phased Array)タイプのプローブ形態であるか、凸状の表面形状を有するコンベックス(Convex)タイプのプローブ形態である。
図3は、本発明の第1実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法を示すフローチャートである。また、図4及び図5は、本発明の第1実施例に係る吸音層を形成する過程を、図6は、本発明の第1実施例に係る吸音層に電極層を形成する過程を示す図である。
以下、図1乃至図6を参照して、本発明の第1実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法に対して説明する。
本実施例の超音波診断装置用プローブの製造方法(S100)によると、図4に示すように、まず、第1連結部120(絶縁部)に電極125を形成する(S110)。
このとき、各電極125は、吸音体111、112の間に縦方向(図4の上下方向)に沿って形成され、配列方向、すなわち、アレイ形状に圧電体130が配列される方向に離隔して形成される。
本実施例では、第1連結部120がフレキシブル印刷回路基板で構成されているが、本発明はこれに限定されることはない。本発明の第1連結部120は、フレキシブル印刷回路基板の他に、印刷回路基板を含め、電気信号を供給することができる他の部材で構成することができ、多様な変形実施が可能である。
上記のように第1連結部120に電極125を形成するとともに、図5に示すように、第1連結部120を各吸音体111、112の間に挟んで接合して、吸音層110を形成する(S120)。
このために、まず、エポキシ樹脂及びタングステンパウダーなどが添加されたゴムを含む材質で吸音体111、112を形成する。その後、吸音体111と吸音体112との間に第1連結部120を電極125が縦方向に沿って配置されるように配置し、第1連結部120の両側面に吸音体111、112を接合して吸音層110の形成を完了する。
このように各吸音体111、112の間に接合される第1連結部120は、一端が圧電体130と隣接する吸音層110の前方に露出され、他端が吸音層110の後方を通して吸音層110の外側に延在される形態を有する。
第1連結部120の一端が吸音層110の前方に露出されるので、吸音層110の前方には、第1連結部120の電極125が吸音層110の外側に露出される。
吸音層110を形成した後は、図6に示すように、圧電体130及び電極125と電気的に連結されるように吸音層110に電極層115を形成する(S130)。
本実施例においては、電極層115を吸音層110の表面、好ましくは圧電体130と隣接する吸音層110の前方側の表面(上面)に形成する。このような電極層115は、蒸着、スパッタリング、めっきまたはスプレーなどの方法で形成される。
上記のように形成される電極層115によると、吸音層110の表面に接する電極層115の後方側(下面)は、第1連結部120の電極125と電気的に連結される。
吸音層110の上に電極層115が形成されると、圧電体130が電極125と電気的に連結されるように、吸音層110の上に圧電体130を積層する(S140)。すなわち、電極層115上に、第1電極131、圧電体130、第2電極135を順次積層する。
この過程で、圧電体130の第1電極131は、電極層115と電気的に連結される。このように第1電極131に連結される電極層115が第1連結部120の電極125と電気的に連結される状態であるので、圧電体130は、互いに電気的に連結される電極層115と第1電極131を介して電極125と電気的に連結される。
一方、本実施例の圧電体130は、所定の間隔を有して複数個に分離され、その分離された複数個の圧電体130が並んでアレイ形状に配列される形態をとることで、第1連結部120に形成されている複数個の電極125に対応して多チャンネルで使用される。
そして、電極層115も、圧電体130に形成された第1電極131に対応するように複数個に分離され、分離された複数個の電極層115は、それぞれの第1電極131に対応するように並んでアレイ形状に配列される形態をとる。
本実施例においては、吸音層110と圧電体130の積層体は、ダイシング装置(図示せず)によってダイシング(切断)される。このようなダイシングは、電極層115が確実に分離される程度の深さで行われる。
前記ダイシングによって、圧電体130は、所定の間隔を有して複数個に分離され、その分離された一つの圧電体130に形成された第1電極131及び第2電極135は、隣接する他の圧電体130に形成された第1電極131及び第2電極135と電気的に完全に分離される。
そして、前記ダイシングによって、分離された一つの圧電体130に形成された第1電極131に、分離された一つの電極層115のみが連結されるように、分離された一つの電極層115は、隣接する他の電極層115と電気的に完全に分離される。
本実施例では、電極層115が、圧電体130と一緒にダイシングされることで、第1電極131に対応して分離されるように形成されるが、本発明はこれに限定されることはない。本発明の電極層115は、圧電体130が吸音層110に積層される前に、光エッチング、エッチングなどによって第1電極131に対応して分離されるようにパターニングされる方法で製作することも可能で、多様な実施方法が可能である。
上記のように吸音層110に圧電体130が積層されると、図1に示すように、圧電体130と接地連結部150とを電気的に連結する(S150)。
接地連結部150は、音響整合層140に形成される電極部145と第2電極135との電気的連結を通して圧電体130と電気的に連結されるか、図2に示すように、それ自体が伝導性材質で形成される音響整合層160(第1音響整合層162)と第2電極135との電気的連結を通して圧電体130と電気的に連結される。
上述した超音波診断装置用プローブの製造方法(S100)は、必ず上述した順に実施される必要はなく、その順序を変えて実施したり、同時に実施してもかまわない。
上述したような本実施例の超音波診断装置用プローブ100は、製造過程で難しくて手間が多くかかる半田付け作業の代わりに、電極層115を用いて圧電体130と第1連結部120とを接続させることで、接続作業が容易になる上、接続不良による不良率の発生を少なくすることができる。また、設置作業中に発生する発熱によって圧電体130の性能が低下するのを防止することができる。
また、本実施例の超音波診断装置用プローブ100は、第1連結部120が吸音層110と圧電体130との間に配置されずに、各吸音体111、112の間に挟まれて接合され、電極層115を通して圧電体130と電気的に連結される構造をとることで、圧電体130と第1連結部120との間の接続不良による性能低下の発生を少なくし、反りによって第1連結部120が破損するのを防止することができる。
また本発明によれば、吸音体111と112の間に第1連結部120を挟んで接合し、吸音体111、112の上に電極層115を形成することにより、吸音層110(吸音体111、112)を独立して製作及び保管することが可能である。従って、本実施例の超音波診断装置用プローブ100は、予め吸音層110を所望の形状及び寸法に製作しておき、これに他の部品を接続して組み立てることにより、プローブの製造が容易になり、完成品の均一性が向上するばかりか、製造費用も低下させることができる。
図7は、本発明の第2実施例に係る超音波診断装置用プローブの構成を概略的に示す図である。
説明の便宜のために、上述した実施例と構成及び機能が同一または類似のものについては、同一の図面番号で引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
図7を参照すると、本発明の第2実施例に係る超音波診断装置用プローブ200は、吸音層210、第1連結部120、第2連結部270、圧電体130、音響整合層140及び接地連結部150を備えている。
吸音層210は、圧電体130の後方(図7では下側)に配置される。吸音層210は、複数個の吸音体211、212、213を備えており、吸音体211、212、213の接合によって形成される。吸音層210は、エポキシ樹脂及びタングステンパウダーなどが添加されたゴムを含む材料で形成される。
第1連結部120は、各吸音体211、212の間に挟まれて接合される。本実施例によると、第1連結部120は、3個の吸音体211、212、213のうち二つの吸音体211、212の間に挿入され、吸音体211と吸音体212との間に挟まれて接合される。また、第1連結部120は、吸音体211と212の間に、電極125が縦方向に沿って配置されるように配置され、吸音体211、212は、第1連結部120の両側面に接合される。
このように各吸音体211、212の間に挿入される第1連結部120の一端は、圧電体130と隣接する吸音層210の前方に露出され、他端は、吸音層210の後方を通して吸音層210の外側に延在される。第1連結部120の一端が吸音層210の前方に露出されるので、吸音層210の前方には、第1連結部120の電極125が吸音層210の外側に露出される。
第2連結部270は、絶縁部(図7で電極275以外の部分)及び電極275を備える。電極275は、絶縁部上に複数個備わり、配列方向(第2連結部270の長手方向)に離隔して形成される。本実施例によると、第2連結部270は、二つの吸音体212、213の間に挿入され、吸音体212と吸音体213との間に挟まれて接合される。第2連結部270は、吸音体212と213の間で、電極275が縦方向に沿って配置されるように配置され、吸音体212、213は、第2連結部270の両側面にそれぞれ接合される。
このように吸音体212と213の間に挟まれて接合される第2連結部270の一端(図7で上端)は、圧電体130と隣接する吸音層210の前方に露出され、他端(図7で下端)は、吸音層210の後方を通して吸音層210の外側(下側)に延在される。第2連結部270の一端が吸音層210の前方に露出されるので、吸音層210の前方には、第2連結部270の電極275が吸音層210の外側(上側)に露出される。
第2連結部270は、第1連結部120の場合と同様に、フレキシブル印刷回路基板の他、印刷回路基板など、電気信号を供給できる全ての構成を含む。
実施例によれば、第1連結部120及び第2連結部270は、吸音層210が占める幅だけ離隔して配置される。すなわち、吸音層210内に離隔して配置される。また、第2連結部270の電極275は、図7の右側から見て、第1連結部120の電極125と交互に配置される。
さらに、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275は、圧電体130の第1電極131と電気的に連結される。
一方、吸音層210は電極層215を備える。電極層215は、吸音層210の上に形成され、吸音層210と圧電体130との間に配置される。このような電極層215は、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275と電気的に連結されるように配置される。
圧電体130は、複数個の圧電体130がアレイ形状に配列される形態をとることで、多チャンネルとして使用される。このため、電極層215も、アレイ形状に配列される圧電体130に対応して複数個が並んでアレイ形状に配列される形態をとる。このようにアレイ形状に配列されるそれぞれの圧電体130及び電極層215は、配列方向に離隔して形成される各電極125、275にそれぞれ対応して連結される。
音響整合層140には電極部145が備えられており、接地連結部150は、電極部145と電気的に連結される。本実施例では、圧電体130と接地連結部150との連結は、音響整合層140に形成される電極部145によって行われるが、本発明はこれに限定されることはなく、本発明に係る圧電体130と接地連結部150との連結は、上記の方式以外にも多様な方式で行うことができる。
図8は、本発明の第2実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法を示すフローチャートである。図9及び図10は、本発明の第2実施例に係る吸音層を形成する過程を、また図11は、前記吸音層に電極層を形成する過程を示す図である。
以下、図7乃至図11を参照して、本発明の第2実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法について説明する。
本実施例の超音波診断装置用プローブの製造方法(S200)によると、図9に示すように、まず、第1連結部120(絶縁部)に電極125を形成し(S210)、第2連結部270(絶縁部)に電極275を形成する(S220)。
このとき、第1連結部120の各電極125及び第2連結部270の各電極275は、吸音体211、212、213の間で縦方向に沿って形成され、配列方向、すなわち、アレイ形状に圧電体130が配列される方向に離隔して形成される。
上記のように第1連結部120及び第2連結部270にそれぞれ電極125及び275を形成した後は、図10に示すように、第1連結部120及び第2連結部270を各吸音体211、212、213の間に挟んで接合して、吸音層210を形成する(S230)。
このために、まず、エポキシ樹脂及びタングステンパウダーなどが添加されたゴムを含む材質で吸音体211、212、213を形成する。その後、吸音体211と吸音体212との間に第1連結部120を電極125が縦方向に沿って配置されるように配置し、第1連結部120の両側面に吸音体211、212を接合する。
さらに、吸音体212と吸音体213との間に第2連結部270を電極275が縦方向に沿って配置されるように配置し、第2連結部270の両側面に吸音体212、213を接合して吸音層210の形成を完了する。
このように各吸音体211、212、213の間に挟まれて接合される第1連結部120及び第2連結部270は、一端が圧電体130と隣接する吸音層210の前方に露出され、他端が吸音層210の後方を通して吸音層210の外側に延在される形態を有する。
第1連結部120及び第2連結部270の一端が吸音層210の前方に露出されるので、吸音層210の前方には、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275が吸音層210の外側にそれぞれ露出される。
本実施例によると、吸音層210の形成時、第1連結部120と第2連結部270を、各電極部125、275が縦方向に沿って配置されるように、吸音体211、212、213の間に配置するが、図9の右側から見て、第1連結部120の電極125と第2連結部270の電極275とを交互に配置することが好ましい。
吸音層210を形成した後には、図11に示すように、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275と圧電体130に電気的に連結されるように吸音層210に電極層215を形成する(S240)。
上記のように電極層215が形成されると、吸音層210の表面に接する電極層215の後方側は、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275と電気的に連結される。
吸音層210に電極層215が形成されると、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275と電気的に連結されるように吸音層210の上に圧電体130を積層する(S250)。すなわち、電極層215上に、第1電極131、圧電体130、第2電極135を順次積層する。
この過程で、圧電体130の第1電極131は、電極層215と電気的に連結される。このように第1電極131に連結される電極層215は、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275と電気的に連結される状態であるので、圧電体130は、互いに電気的に連結される電極層215と第1電極131を介して第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275と電気的に連結される。
一方、本実施例の圧電体130は、本発明の第1実施例の場合と同様に、所定の間隔を有して複数個に分離され、分離された複数個の圧電体130が並んでアレイ形状に配列される形態をとることで、第1連結部120及び第2連結部270に形成されている複数個の電極125、275に対応する多チャンネルとして使用される。
そして、電極層215も、圧電体130に形成された第1電極131に対応するように複数個に分離され、分離された複数個の電極層215は、それぞれの第1電極131に対応するように並んでアレイ形状に配列される。
本実施例によると、吸音層210と圧電体130の積層体は、ダイシング装置(図示せず)によってダイシングされる。このようなダイシングは、電極層215が確実に分離される程度の深さで行われる。
前記ダイシングによって、圧電体130は、所定の間隔を有して複数個に分離され、分離された一つの圧電体130に形成された第1電極131及び第2電極135は、隣接する他の圧電体130に形成された第1電極131及び第2電極135と電気的に完全に分離される。
そして、前記ダイシングによって、分離された一つの圧電体130に形成された第1電極131に、分離された一つの電極層215のみが連結されるように、分離された一つの電極層215は、隣接する他の電極層215と電気的に完全に分離される。
図12は、本発明の第2実施例に係る吸音層の分離状態を示す図である。
以下、図12を参照して、ダイシングによる吸音層と第1連結部及び第2連結部との分離状態について説明する。ここで、図12では、電極層の図示が省略されている。
図12を参照すると、吸音層210と圧電体130(図7参照)の積層体をダイシングすることによって、吸音層210と、この吸音層210に形成される電極層215(図7参照)と、この電極層215に電気的に連結される第1連結部120及び第2連結部270は、次のように分離される。
すなわち、電極層215は、上記のように行われるダイシングによって、分離された一つの電極層215が、隣接する他の電極層215と電気的に完全に分離される。このとき、分離された一つの電極層215には、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275のうち何れか一つのみと連結される。
このためには、電極層215をダイシングによって分離するとき、配列方向に形成される第1連結部120の各電極125の間に該当する部分を分離すると同時に、配列方向に備わる第2連結部270の各電極275の間に該当する部分も分離しなければならない。
本実施例によると、図12に示すように、第1連結部120の電極125と第2連結部270の電極275が交互に配置されるので、電極層215を分離するようにダイシングすることによって電極層215に形成される各分離線dは、第1連結部120の各電極125の間に形成されると同時に、第1連結部120の各電極125と交互に配置される第2連結部270の各電極275の間に形成される。
これによって、分離された一つの電極層215は、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275のうち何れか一つのみと連結される。
上記のように吸音層210に圧電体130が積層されると、図7に示すように、圧電体130(第2電極135)に音響整合層140を積層し、圧電体130と接地連結部150とを電気的に連結する(S260)。これに対する詳細な事項は、本発明の第1実施例で説明した通りであるので、これに対する説明は省略する。
上述した超音波診断装置用プローブの製造方法(S200)は、必ず上述した順に実施される必要はなく、その順序を変えて実施したり、同時に実施することもできる。
上述したような本実施例の超音波診断装置用プローブ200は、第1連結部120及び第2連結部270、すなわち、複数個の連結部120、270が圧電体130と電気的に連結される構造をとることで、第1連結部120及び第2連結部270と接地連結部150との間の距離を近接させることができる。
これによって、本実施例の超音波診断装置用プローブ200は、第1連結部120及び第2連結部270の電極125、275(すなわち、信号電極)と接地連結部150の電極(すなわち、接地電極)との間の距離が近接する形態を有するので、ノイズを減少させることができる。
また、本実施例の超音波診断装置用プローブ200は、吸音層210に複数個の連結部120、270が接合され、第1連結部120の電極125と第2連結部270の電極275が交互に配置される構造をとることで、ダイシングによって分離された各部分は、充分な強度を有しながらも、より狭いピッチを有することができ、高密度でありながらも小さい形状を有することができる。
図13は、本発明の第3実施例に係る超音波診断装置用プローブの構成を概略的に示す図である。
説明の便宜のために、上述した実施例と構成及び機能が同一の構造または類似した構造には、同一の図面番号で引用し、これに対する詳細な説明は省略する。
図13を参照すると、本発明の第3実施例に係る超音波診断装置用プローブ300は、吸音層310、第1連結部120、第2連結部270、圧電体130、音響整合層160及び接地連結部150を備えている。
吸音層310は、圧電体130の後方に配置される。吸音層310は、複数個の吸音体311、312、313を備えており、吸音体311、312、313と第1連結部120及び第2連結部270との接合によって形成される。
本実施例によると、吸音層310には装着溝314が形成される。装着溝314は、圧電体130と隣接する吸音層310の前方に形成される。このような装着溝314に圧電体130が挿入される。装着溝314は、圧電体130が吸音層310に挿入されるように、圧電体130に対応する形状に吸音層310に凹んで形成される。
さらに、吸音層310は電極層315を備えている。電極層315は、吸音層310の上に形成され、吸音層310と圧電体130との間に配置される。このような電極層315は、装着溝314に形成されることが好ましく、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275と電気的に連結されるように配置される。
音響整合層160は圧電体130の前方に配置される。音響整合層160は、吸音層310と、この吸音層310の装着溝314に挿入された圧電体130とによって構成される平面の上に積層される。
このような音響整合層160は、第1音響整合層162及び第2音響整合層164を備え、圧電体130と直接連結される。すなわち、音響整合層160は、圧電体130(第2電極135)の第2電極135と電気的に連結される。
音響整合層160は、その全体が伝導性材質で形成されるか、一部分が伝導性材質で形成される。音響整合層160の一部分が伝導性材質で形成される場合、圧電体130と隣接する第1音響整合層162が伝導性材質で形成されることが好ましい。
本実施例では、圧電体130と接地連結部150との連結が音響整合層160の第1音響整合層162によって行われるが、本発明はこれに限定されることはなく、本発明に係る圧電体130と接地連結部150との連結は、上述した方式以外にも多様な方式で行うことができる。
図14は、本発明の第3実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法を示すフローチャートである。
以下、図13及び図14を参照して、本発明の第3実施例に係る超音波診断装置用プローブの製造方法について説明する。
本実施例の超音波診断装置用プローブの製造方法(S300)によると、吸音層310に装着溝314を形成する(S310)。
一例として、エポキシ樹脂及びタングステンパウダーなどが添加されたゴムを含む材質で形成される吸音体311、312、313に装着溝314を形成するために、中心に配置される吸音体312の両側に配置される吸音体311、313が段差を有して形成される。このような吸音体311、313は、段差が付いた部分の面が、中心に配置された吸音体312の上面と同一の高さで形成され、中心に配置された吸音体312と隣接するように配置されることで、装着溝314を形成することができる。
そして、第1連結部120(絶縁部)に電極125を形成し(S320)、第2連結部270(絶縁部)に電極275を形成する(S330)。
このとき、第1連結部120の各電極125及び第2連結部270の各電極275は、吸音体311、312、313の間で縦方向に沿って形成され、配列方向、すなわち、アレイ形状に圧電体130が配列される方向に離隔して形成される。
上記のように第1連結部120及び第2連結部270に電極125、275を形成するとともに、第1連結部120及び第2連結部270を各吸音体311、312、313の間に挟んで接合して吸音層310を形成する(S340)。
このために、吸音体311と吸音体312との間に第1連結部120を電極125が縦方向に沿って配置されるように配置し、第1連結部120の両側面に吸音体311、312を接合する。さらに、吸音体312と吸音体313との間に第2連結部270を電極275が縦方向に沿って配置されるように配置し、第2連結部270の両側面に吸音体312、313を接合して吸音層310の形成を完了する。
このように各吸音体311、312、313の間に挟まれて接合される第1連結部120及び第2連結部270は、一端(図13で上端)が装着溝314を通して圧電体130と隣接する吸音層310の前方に露出され、他端(図13で下端)が吸音層310の後方を通して吸音層310の外側に延在される形態を有する。
第1連結部120及び第2連結部270の一端が装着溝314を通して吸音層310の前方に露出されるので、吸音層310の前方には、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275が装着溝314を通して吸音層310の外側にそれぞれ露出される。
吸音層310を形成した後は、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275と圧電体130に電気的に連結されるように吸音層310の上に電極層315を形成する(S350)。電極層315は、装着溝314に形成されることが好ましい。
上記のように電極層315が形成されると、装着溝314の表面に接する電極層315の後方側は、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275と電気的に連結される。
吸音層310の上に電極層315が形成されると、第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275と電気的に連結されるように装着溝314に圧電体130を挿入し、吸音層310に圧電体130を積層する(S360)。すなわち、電極層315上に、第1電極131、圧電体130、第2電極135を順次積層する。
この過程で、圧電体130の第1電極131は、圧電体130と隣接する電極層315の前方側と電気的に連結される。このように第1電極131に連結される電極層315は、その後方側が第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275と電気的に連結される状態であるので、圧電体130は、互いに電気的に連結される電極層315と第1電極131を介して第1連結部120の電極125及び第2連結部270の電極275と電気的に連結される。
上記のように吸音層310に圧電体130が積層されると、圧電体130(第2電極135)に音響整合層160を積層し、圧電体130と接地連結部150とを電気的に連結する(S370)。これに対する詳細な事項は、本発明の第1実施例で説明した通りであるので、これに対する説明は省略する。
上述した超音波診断装置用プローブの製造方法(S300)は、必ず上述した順に実施されることなく、その順序を変えて実施したり、同時に実施してもかまわない。
上述したような本実施例の超音波診断装置用プローブ300は、吸音体311、312、313に装着溝314が形成され、この装着溝314に圧電体130が挿入される構造をとることで、その形状が小型化されるだけでなく、圧電体130と第1連結部120及び第2連結部270との接続作業を容易にし、圧電体130の支持構造をより堅固にすることで、接続不良及びこれによる性能低下を抑制することができる。
本発明は、図面に示した実施例を参考にして説明したが、これは、例示的なものに過ぎず、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、これから多様な変形及び均等な他の実施例が可能である点を理解するであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、下記の特許請求の範囲によって定められるべきである。
100,200,300 超音波診断装置用プローブ、
110,210,310 吸音層、
111,112,211,212,213,311,312,313 吸音体、
115,215,315 電極層、120 第1連結部、
125,275 電極、130 圧電体、
131 第1電極、135 第2電極、
140,160 音響整合層、142,162 第1音響整合層、
144,164 第2音響整合層、145 電極部、
150 接地連結部、270 第2連結部、
314 装着溝

Claims (16)

  1. 複数の吸音体を備える吸音層と、
    互いに離隔して形成される複数の電極を備えており、前記各吸音体の間に挟まれて接合される第1連結部と、
    前記複数の電極と電気的に連結されるように配置される圧電体と、を備えることを特徴とする超音波診断装置用プローブ。
  2. 前記圧電体は、直線状に配列される複数の圧電体を含み、該複数の圧電体が配列される方向を配列方向とし、該配列方向に直交する方向を縦方向とし、
    前記第1連結部は、前記吸音体の間に、前記複数の電極が前記縦方向に沿って配置されるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置用プローブ。
  3. 前記第1連結部は、フレキシブル印刷回路基板を含むことを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置用プローブ。
  4. 前記吸音層には、前記複数の電極と電気的に連結される電極層が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置用プローブ。
  5. 前記電極層は、前記吸音層の表面に形成されることを特徴とする請求項4に記載の超音波診断装置用プローブ。
  6. 前記吸音層には装着溝が形成され、
    前記圧電体は、前記装着溝に挿入されることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置用プローブ。
  7. 互いに離隔して形成される複数の電極を備えており、前記各吸音体の間に挟まれて接合される第2連結部をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置用プローブ。
  8. 前記第1連結部および前記第2連結部を縦方向から見たとき、前記第1連結部の前記複数の電極と前記第2連結部の前記複数の電極が交互に配置されるように、前記第2連結部が前記吸音体の間に、前記複数の電極が前記縦方向に沿って配置されるように配置されることを特徴とする請求項7に記載の超音波診断装置用プローブ。
  9. 前記第1連結部の前記複数の電極と前記第2連結部の前記複数の電極は、信号電極であることを特徴とする請求項8に記載の超音波診断装置用プローブ。
  10. 第1連結部に互いに離隔するように複数の電極を形成する段階と、
    前記第1連結部を各吸音体の間に挟んで接合して吸音層を形成する段階と、
    前記複数の電極と電気的に連結されるように前記吸音層に圧電体を積層する段階と、を含むことを特徴とする超音波診断装置用プローブの製造方法。
  11. 前記吸音層を形成した後、前記圧電体及び前記複数の電極と電気的に連結されるように、前記吸音層に電極層を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の超音波診断装置用プローブの製造方法。
  12. 前記圧電体は、直線状に配列される複数の圧電体を含み、該複数の圧電体が配列される方向を配列方向とし、該配列方向に直交する方向を縦方向とし、前記吸音層を形成する段階では、前記第1連結部を前記吸音体の間に、前記複数の電極が前記縦方向に沿って配置されるように配置することを特徴とする請求項10に記載の超音波診断装置用プローブの製造方法。
  13. 第1連結部に互いに離隔するように複数の電極を形成する段階と、
    第2連結部に互いに離隔するように複数の電極を形成する段階と、
    前記第1連結部及び前記第2連結部を各吸音体の間に挟んで接合して吸音層を形成する段階と、
    前記第1連結部の前記複数の電極及び前記第2連結部の前記複数の電極と電気的に連結されるように前記吸音層に圧電体を積層する段階と、を含むことを特徴とする超音波診断装置用プローブの製造方法。
  14. 前記吸音層を形成した後、前記圧電体と前記第1連結部の前記複数の電極及び前記第2連結部の前記複数の電極に電気的に連結されるように、前記吸音層に電極層を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の超音波診断装置用プローブの製造方法。
  15. 前記圧電体は、直線状に配列される複数の圧電体を含み、該複数の圧電体が配列される方向を配列方向とし、該配列方向に直交する方向を縦方向とし、
    前記吸音層を形成する段階では、前記第1連結部および前記第2連結部を縦方向から見たとき、前記第1連結部の前記複数の電極と前記第2連結部の前記複数の電極が交互に配置されるように、前記第2連結部を前記吸音体の間に前記複数の電極が前記縦方向に沿って配置されるように配置することを特徴とする請求項13に記載の超音波診断装置用プローブの製造方法。
  16. 前記吸音層に装着溝を形成する段階をさらに含み、
    前記第1連結部に圧電体を積層する段階では、前記装着溝に前記圧電体を挿入することを特徴とする請求項13に記載の超音波診断装置用プローブの製造方法。
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