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JP2010288001A - スピーカー用部材およびそれの製造方法 - Google Patents

スピーカー用部材およびそれの製造方法 Download PDF

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JP2010288001A
JP2010288001A JP2009139167A JP2009139167A JP2010288001A JP 2010288001 A JP2010288001 A JP 2010288001A JP 2009139167 A JP2009139167 A JP 2009139167A JP 2009139167 A JP2009139167 A JP 2009139167A JP 2010288001 A JP2010288001 A JP 2010288001A
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diaphragm
outer frame
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thermoplastic elastomer
diaphragm edge
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Ryoichi Takahashi
良一 高橋
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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Abstract

【課題】インサート二色成形によってスピーカー用部材を製造してなお、外枠材料の冷却時の熱収縮が、エッジ、および、インサートとしての振動板に、圧縮応力ないしは圧縮変形を生じさせるおそれを十分に取り除くことができるスピーカー用部材を提供する。
【解決手段】振動板1と、振動板1を支持する外枠2と、この外枠1と振動板2とを連結するエラストマー製の振動板エッジ3とを具えてなるスピーカー用部材であって、振動板エッジ3を、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマーまたは、ポリエステル系熱可塑性エラストマーから選択される一種類以上のエラストマーにて構成するとともに、外枠3を、振動板エッジ3に溶着可能で、冷却時の熱収縮率が、振動板エッジ材料の熱収縮率より小さい樹脂材料にて構成してなる。
【選択図】図1

Description

この発明は、インサート二色成形に好適な、振動板、振動板エッジおよび外枠を具えるスピーカー用部材およびそれの製造方法に関するものであり、たとえば、射出成形金型等からのスピーカー用部材の取出しに当って、外枠材料の冷却時の熱収縮に起因して、振動板エッジおよび振動板が圧縮応力を受けて変形することに起因する、スピーカーの音質の低下を防止する技術を提案するものである。
スピーカー用部材のインサート成形を行う先行技術文献としては、出願人の先願に係る特許文献1がある。
これは、スピーカーのコーンおよびエッジがフレームに取り付けられる際に、エッジの外周縁に沿ってガスケットを介して行われていることに着目して、そのガスケットを利用することにより、コーンとエッジの簡単な接着が可能である一体射出成形における、エッジの離型時の変形を防止し、安定したエッジの所定形状を維持できるようにしたものであって、予め成形されたコーンおよびガスケットを、コーンとガスケットの間に所定形状のエッジ用キャビティを有する成形凸金型と成形凹金型間に挿入し、前記キャビティ内にエッジ用エラストマー材料を射出成形することにより、リング状のガスケットの存在によってエッジR部がガスケットとコーンとの間で、これらによって支持確保されるため、安定した形状が得られるとともに、金型からの離型も容易で、離型時の変形も少ないと、するものである。
そして、スピーカ用部材を多色成形によって製造する先行技術文献としては特許文献2に記載された発明がある。
これは、製造工程、部品点数の消滅化を図り、製造を飛躍的に向上せしめかつ接着不良、接着不完全等の発生をほぼ完全に除去し得るスピーカの製造方法を提供するものであり、これがため、振動板胴体、振動板エッジ部および振動板エッジ外周固定部を多色成形法によりインジェクション成形する、とするものである。
特開平6−270196号公報 特開平3−60300号公報
ところで、特許文献1では、コーンを、ポリプロピレン等の合成樹脂の他、金属等の材料で構成し、また、エッジを、スチレン系の熱可塑性エラストマー等射出成形可能な合成樹脂により、そしてガスケットを、コーンと同様にポリプロピレン等の合成樹脂の他、金属等の材料でそれぞれ構成することとしており、これによれば、ガスケットの構成材料であるポリプロピレン等が、エッジの構成材料である熱可塑性エラストマー等と同等以上の冷却時熱収縮率を有することになるため、スピーカ用部材のインサート成形終了後の、射出成形金型からの型抜きに当って、ガスケットがその成形金型による拘束から開放されることに加え、型開きに伴う冷却によって、そのガスケットが大きく収縮変形してエッジに圧縮応力を生じさせることになるため、エッジやコーンに圧縮変形が発生して音質が低下することになるという問題があった。
そしてこのことは、スピーカガスケットと振動板エッジ部とを同一の材料で構成する、特許文献2に記載の発明についても同様であった。
この発明は、従来技術が抱えるこのような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的とするところは、インサート二色成形によってスピーカー用部材を製造してなお、ガスケット、すなわち、外枠材料の冷却時の熱収縮が、エッジ、および、インサートとしての振動板に、圧縮応力ないしは圧縮変形を生じさせるおそれを十分に取り除くことができるスピーカー用部材およびそれの製造方法を提供するにある。
この発明のスピーカー用部材は、振動板と、振動板を支持する外枠と、この外枠と振動板とを連結する、エラストマー製の振動板エッジとを具えてなるものであって、振動板エッジをスチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマーまたはポリエステル系熱可塑性エラストマーから選択される一種類以上のエラストマーにて構成するとともに、外枠を、振動板エッジに溶着可能で、冷却時の熱収縮率が、振動板エッジ材料の熱収縮率より小さい、充填剤入りの樹脂材料にて構成してなるものである。
ここで好ましくは、外枠材料の冷却時熱収縮率を、振動板エッジ材料および振動板材料のいずれの熱収縮率よりも小さくする。
また好ましくは、外枠材料である樹脂材料への充填剤をタルクもしくはガラスファイバーとする。
ところで、外枠材料である樹脂材料は、ピリプロピレン、ポリウレタンもしくはABS樹脂とすることが好ましい。
そして、この発明は、スピーカー用部材の製造方法は、予め成形された振動板を金型内にインサートし、成形キャビティ内に、冷却時の熱収縮率が、振動板エッジ材料の熱収縮率より小さい外枠材料をはじめに射出して硬化させ、次いで、振動板エッジ材料を射出して、その振動板エッジ材料、ひいては、振動板エッジを、外枠および振動板のそれぞれに溶着させるにある。
この発明のスピーカー用部材では、たとえば、所定の振動板を射出成形型へのインサート部材とし、その射出成形型内へ、外枠材料および振動板エッジ材料のそれぞれを射出成形して、振動板エッジを外枠および振動板のそれぞれに溶着させる場合、外枠材料は、冷却時の熱収縮率が、振動板エッジ材料のそれより小さい、充填剤入り樹脂材料からなることから、射出成形型からのスピーカー用部材の取出しに当って、その成形型を型開きしても、外枠が振動板エッジに圧縮応力を及ぼすことはなく、その振動板エッジにはむしろ、冷却時熱収縮率による引張応力が作用することになるので、振動板エッジに、圧縮応力によるしわ等の発生のおそれがないのみならず、その振動板エッジは確実に緊張状態に維持されることになって、音質の低下が有効に防止されることになる。
ここで、外枠材料の冷却時熱収縮率を、振動板エッジ材料および振動板材料のいずれの熱収縮率よりも小さくした場合は、上述したようなインサート二色成形によってスピーカー用部材を製造するに当って、振動板エッジおよび、振動板のいずれにも、外枠材料の熱収縮に起因する圧縮応力が作用せず、振動板の振動の自由度を十分に確保することができるので、それらの変形に起因する音質の低下のおそれをより有効に取り除くことができる。
またここで、外枠材料である樹脂材料への充填剤をタルクもしくはガラスファイバーとするときは、外枠材料の冷却時熱収縮率を0.4〜1.1%の小さい範囲に抑えることができ、このことは、外枠材料である樹脂材料それ自体を、ポリプロピレン、ポリウレタンもしくはABS樹脂とする場合にあっても同様であり、また、外枠の、振動板エッジへの所要の溶着強度を十分に確保することができる。
そしてこの発明の製造方法では、振動板をインサートとして、冷却時熱収縮率の小さい外枠材料を先に射出し、そして、それの硬化後に、振動板エッジ材料を射出することにより、外枠材料の熱収縮に起因する、振動板エッジの変形を効果的に防止することができる。
これによれば、振動板エッジへの意図しない変形の発生を有効に防止できる利点がある。
すなわち、外枠材料の方が振動板エッジより硬度が高いため、振動板エッジ材料を先に射出成形すると、外枠材料の射出圧によって、振動板エッジに変形が生じるおそれがある。
この発明のスピーカー用部材一の実施形態を示す図である。 スピーカー用部材の他の実施形態を示す図である。
図1に示す、この発明のスピーカー用部材の実施形態において、図中1は、合成樹脂製の平坦プレートとすることができる、平面形状を円形とした振動板を示し、2は、振動板1の輪郭形状と対応する円環形状を有し、振動板1の周りに、全周にわたってほぼ等しい間隔をおいて位置する外枠を示す。
そして3は、振動板1の振動の、外枠2への伝達を遮断する、エラストマー製とすることができる、これも円環形状の振動板エッジを示し、振動板1は、この振動板エッジ3によって外枠2に支持される。
ここでは、この振動板エッジ3を、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマーまたは、ポリエステル系熱可塑性エラストマーから選択される一種類以上の、単層もしくは積層構造のエラストマーにて構成するとともに、外枠2を、振動板エッジ3に溶着可能で、冷却時の熱収縮率が、振動板エッジ材料の同様の熱収縮率より小さい、充填剤入りの樹脂材料にて構成する。
この場合、外枠材料である樹脂材料の冷却時の熱収縮率は、振動板エッジ材料および振動板材料のいずれの熱収縮率よりも小さくすることが、たとえば、振動板エッジ材料を、振動板1および外枠2のそれぞれに溶着させる場合の、幾分の溶融状態にある外枠2もしくは、完全溶融状態にある外枠材料の冷却硬化に際する収縮の影響が、振動板エッジ3および振動板1に及ぶのを防止する上で好ましい。
そしてまた、外枠材料である樹脂材料への充填剤は、タルクもしくはガラスファイバーとすることが、その樹脂材料の冷却時の熱収縮率を小さくする上で好ましく、外枠材料である樹脂材料それ自体は、ポリプロピレン、ポリウレタンもしくはABS樹脂とすることが、エラストマーからなる振動板エッジに対する溶着強度を確保する上で好ましい。
ところで、以上のようなスピーカー用部材は、たとえば、予め成形された、ポリプロピレン、ポリウレタン等からなる合成樹脂製の振動板1を金型内にインサートして、一次成形キャビティ内に、冷却時の熱収縮率が、振動板エッジ材料の同様の熱収縮率より小さい外枠樹脂を射出成形し、その後に、振動板エッジ材料を、二次成形キャビティ内に射出して、そのエッジ材料を、振動板1および外枠2のそれぞれに溶着させることによって製造することができ、外枠2および振動板エッジ3をこのようにして二色成形するときは、外枠2を一旦冷却硬化させた後の、振動板エッジ材料の二次成形キャビティへの射出によって、その外枠2および振動板1を部分的に溶融させるだけでそれらに溶着させることができるので、外枠樹脂材料の収縮の、振動板エッジ3および振動板1に及ぼす影響をより効果的に取り除くことができる。
図2は、他の実施形態を示す図であり、これは、振動板1を、平坦なほぼ方形形状とし、外枠2を振動板1の輪郭形状と対応するエンドレス形状としたものであり、これに伴い、振動板1を、それの全周にわたって外枠2に制振連結する振動板エッジ3をもまた、外枠2に対応するエンドレス形状としたものである。
以上この発明を図面に基いて説明したが、振動板の平面輪郭形状は、所要に応じて、楕円、長円、多角形等の各種形状とすることができ、また、従来周知のコーン形状等の立体形状とすることもこできる。
1 振動板
2 外枠
3 振動板エッジ

Claims (6)

  1. 振動板と、振動板を支持する外枠と、この外枠と振動板とを連結するエラストマー製の振動板エッジとを具えてなるスピーカー用部材であって、
    振動板エッジを、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマーまたは、ポリエステル系熱可塑性エラストマーから選択される一種類以上のエラストマーにて構成するとともに、外枠を、振動板エッジに溶着可能で、冷却時の熱収縮率が、振動板エッジ材料の熱収縮率より小さい樹脂材料にて構成してなるスピーカー用部材。
  2. 外枠材料の熱収縮率を、振動板エッジ材料および振動板材料のいずれの熱収縮率よりも小さくしてなる請求項1に記載のスピーカー用部材。
  3. 外枠を、充填剤入りの樹脂材料にて構成してなる請求項1もしくは2に記載のスピーカー用部材。
  4. 外枠材料である樹脂材料への充填剤をタルクもしくはガラスファイバーとしてなる請求項3に記載のスピーカー用部材。
  5. 外枠材料である樹脂材料を、ポリプロピレン、ポリウレタンもしくはABS樹脂としてなる請求項1〜4のいずれかに記載のスピーカー用部材。
  6. 予め成形された振動板を金型内にインサートし、成形キャビティ内に、冷却時の熱収縮率が、振動板エッジ材料の熱収縮率より小さい外枠材料をはじめに射出し、次いで、振動板エッジ材料を射出するスピーカー用部材の製造方法。
JP2009139167A 2009-06-10 2009-06-10 スピーカー用部材およびそれの製造方法 Withdrawn JP2010288001A (ja)

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