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JP2010139657A - 液晶パネル、液晶パネルの製造方法、表示装置及び電子機器 - Google Patents

液晶パネル、液晶パネルの製造方法、表示装置及び電子機器 Download PDF

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JP2010139657A
JP2010139657A JP2008314899A JP2008314899A JP2010139657A JP 2010139657 A JP2010139657 A JP 2010139657A JP 2008314899 A JP2008314899 A JP 2008314899A JP 2008314899 A JP2008314899 A JP 2008314899A JP 2010139657 A JP2010139657 A JP 2010139657A
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Yasushi Yamazaki
泰志 山崎
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Abstract

【課題】貫通孔を有する液晶パネルに関し、製造時或は使用時における破損を抑制する。
【解決手段】液晶パネル60は、第1の基板と、第1の基板に対向して配置した第2の基板と、第1の基板と第2の基板との間に液晶を囲んで配置した第1のシール部材と、第1のシール部材に囲まれた領域内に配置された第2のシール部材と、を含み、第1の基板、第2の基板および第2のシール部材を貫通する貫通孔68が設けられてなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶パネル、液晶パネルの製造方法、表示装置及び電子機器に関する。
近年、時計等の電子機器に備えられる表示装置においては、意匠性の向上等の観点から、駆動手段により回転軸を介して回転される指針を有するアナログ表示手段と、液晶パネルを有する液晶表示手段とを組み合わせた構成を採用してる。
従来、この種の技術として、例えば、液晶パネルの液晶領域に貫通孔を設け、この貫通孔にアナログ表示手段の回転軸を挿通し、液晶パネルの表示面側にアナログ表示手段の指針を配設する表示装置がある(特許文献1参照)。
また、他の技術として、液晶パネルの液晶領域に貫通孔を設け、この貫通孔内に時計等のアナログ表示手段を配設することができる表示装置がある(特許文献2参照)。
特開平10−282274号公報 特開2005−46352号公報
しかしながら、上記従来技術においては、液晶領域に貫通孔が設けられているため、液晶パネルの強度が低下し、使用時において液晶パネルが破損する恐れがある。
また、上記従来技術においては、液晶パネルを製造時において、貫通孔を設ける際に、液晶パネルが破損する恐れがある。
本発明の課題は、貫通孔を有する液晶パネルに関し、製造時或は使用時における破損を抑制することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る液晶パネルは、第1の基板と、前記第1の基板に対向して配置した第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に液晶を囲んで配置した第1のシール部材と、前記第1のシール部材に囲まれた領域内に配置された第2のシール部材と、を含み、前記第1の基板、前記第2の基板および第2のシール部材を貫通する貫通孔が設けられてなることを特徴とする。
上記した本発明の液晶パネルは、第1のシール部材に囲まれ、表示領域となる液晶領域を有する。そして、該表示領域内に配置した第2のシール部材に第1の基板及び第2の基板と、シール部とを例えば同一の内径で貫通する貫通孔が設けられている。
すなわち、本発明に係る液晶パネルでは、第1の基板及び第2の基板のそれぞれにおける貫通孔の周辺を第2のシール部材が支持する構造となっている。そして、第2のシール部材が、第1の基板及び第2の基板のそれぞれにおける貫通孔の縁までを支持する構造となっている。
したがって、本発明に係る液晶パネルによれば、強度の低下を抑制することができ、破損を抑制することが可能となる。
また、本発明に係る液晶パネルは、前記第2のシール部材の周囲を囲むよう設けられた保護部材を備えてなることを特徴とする。
液晶領域において、液晶と第2のシール部とが接触すると、第2のシール部を形成するシール剤が、液晶中に溶け出して、液晶を変質させる恐れがあるが、本発明に係る液晶パネルにおいては、第2のシール部の周囲を囲むように保護部材が設けているので、液晶と第2のシール部材とが接触することがなくなるため、液晶の変質が抑制される。
保護部材は、第2のシール部材を囲むよう第2のシール部材に密着させて設けられる。また、例えば、第1の基板、及び第2の基板の間隔を規制するスペーサ部材を保護部材として兼用することも可能である。保護部材は、例えば、感光性のアクリル樹脂等により第1の基板又は第2の基板に環状に形成し、その環の中に第2のシール部材を充填し、そこに貫通孔を設けるとよい。
このように保護部材を設けることにより、環状の保護部材中に第2のシール部材が収まることから、第2のシール部材の形成領域が保護部材により規定されることから、その形状、大きさを容易に制御することが可能となる。
本発明の液晶パネルによれば、第1の基板及び第2の基板のそれぞれにおける貫通孔の周辺を保護部材及び第2のシール部材が支持するため、強度の低下をさらに抑制することが可能となる。
また、本発明に係る液晶パネルは、第1の基板及び第2の基板のうち表示面側となる基板に設けられた遮光部材を備え、遮光部材が、少なくとも第2のシール部材及び保護部材を覆うように設けられていることを特徴とする。
本発明の液晶パネルでは、遮光部材が、液晶パネルにおける表示に寄与しない部分である第2のシール部材及び保護部材を覆うことにより、液晶パネルの表示品質を向上することが可能となる。
ここで、保護部材により第2のシール部材の液晶への溶け出しが防止されていることから、保護部材周辺において表示不良となる領域が小さい又は無いため、遮光部材は小さくてすみ、したがって広い表示領域を確保することができる。
また、本発明に係る液晶パネルの製造方法は、対向して配置された第1の基板及び第2の基板の間に、液晶が封入されてなる液晶表示装置の製造方法であって、前記第1の基板、及び前記第2の基板の少なくともいずれか一方において、前記液晶を囲む第1のシール部材を、前記第1のシール部材に囲まれた領域内に第2のシール部材を形成する第1の工程と、前記第1の基板及び前記第2の基板を互いに貼り合わせる第2の工程と、前記第1の基板及び前記第2の基板、及び前記第2のシール部材と、貫通する貫通孔を形成する第3の工程と、を有することを特徴とする。
本発明に係る液晶パネルの製造方法では、第2のシール部材が形成された位置に貫通孔を形成する。すなわち、第1の基板及び第2の基板における第2のシール部材により支持されている部分に貫通孔を形成する。したがって、本発明に係る液晶パネルの製造方法によれば、貫通孔を形成する際に、第1の基板及び第2の基板が破損することを抑制することが可能となる。
本発明に係る液晶パネルの製造方法では、貫通孔は、第1の基板、第2のシール部材、および第2の基板を同一の内径で貫通するとよい。これにより、第1の基板及び第2の基板のそれぞれにおける貫通孔の周辺をシール部が支持する構造となる。そして、シール部が、第1の基板及び第2の基板のそれぞれにおける貫通孔の縁までを支持する構造となっる。したがって、本発明に係る液晶パネルの製造方法によれば、製造された液晶パネルの強度の低下を抑制することができ、破損を抑制することが可能となる。
本発明の液晶パネルの製造方法にあっては、第1のシール部を構成する材料と、第2のシール部材を構成する材料とを同じ材料とし、そしてそれらを同一の工程で第1の基板、又は第2の基板に形成するとよい。そうすることにより、工程を増やさずに、第2のシール部材を形成することができるからである。
また、第1の基板、又は第2の基板に、例えば感光性のアクリル樹脂のを感光して環状の保護部材を形成し、その環の中にシール材料を充填、硬化させて第2のシール部材を形成するとよい。この方法によれば、第2のシール部材が、保護部材に密着することから、貫通孔を空ける際に、基板割れが生じないという利点がある。また、シール材料が保護部材の環の中に充填されることから、シール材料が基板間で広がって、表示領域にはみ出してしまうということもない。
また、本発明に係る表示装置は、上記してきた液晶パネルと、前記貫通孔に挿通されてなる回転軸と、前記液晶パネルの表示面側に設けられ、前記回転軸に接続された指針と、を備えてなることを特徴とする。液晶パネルの表示面と反対の側においては、回転軸を駆動するための駆動手段として例えばモータ−が接続される。
また、本発明の表示装置は、液晶パネルの背面側に設けられたバックライトを備え、駆動手段が、バックライトの背面側に配設され、回転軸が、バックライトを貫通するバックライト貫通孔にさらに挿通されていることを特徴とする。
さらに、本発明に係る電子機器は、上記の表示装置を備えることを特徴とする。
ここで、電子機器としては、例えば、後述するメータユニット1が該当する。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
(第一の実施の形態)
本発明の第一の実施の形態では、本発明に係る電子機器を、自動車のインストルメントパネルに配設されるメータユニットに適用した場合を例に挙げて説明する。
(電子機器の構成)
図1は、本発明の第一の実施の形態に係るメータユニットの概略構成図である。図2は、図1に示すメータユニットに備えられる表示装置の断面図である。
図1に示すメータユニット(電子機器)1は、燃料計、水温計、スピードメータ、タコメータ等、複数の表示装置10を備えている。そして、複数の表示装置10は、ともに、一枚の外装パネル20に覆われている。
図2に示すように、それぞれの表示装置10は、液晶表示手段としての液晶表示装置30及びアナログ表示手段としてのムーブメント機構50を互いに組み合わせた構成となっている。
図2に示すように、液晶表示装置30は、液晶パネル60と、液晶パネル60の背面側に設けられたバックライト80と、液晶パネル60及びバックライト80を収容するフレーム90とを備えている。
液晶パネル60は、本実施の形態では、駆動素子としてTFT(Thin Film Transistor)素子を用いた液晶パネルとして構成されている。
図3は、図2に示す表示装置に備えられる液晶パネルの平面図である。図4は、図3に示す液晶パネルの断面図である。図5は、図3に示す液晶パネルに設けられた貫通孔用シールの平面図である。
図3及び図4に示すように、液晶パネル60は、TFT基板(第1の基板)61と、対向基板(第2の基板)62とを有している。そして、TFT基板61と対向基板62との間には、液晶64が封止された液晶領域65が形成されている。
TFT基板61の主表面61aには、図示しない、TFT素子、画素電極、共通電極、配向膜等が積層するように設けられている。TFT基板61の背面61bには、偏光板63が配置されている。さらに、TFT基板61には、液晶駆動用の駆動IC71及びフレキシブルプリント配線基板(FPC)72が設けられている。
対向基板62の主表面62aには、図示しない、カラーフィルタ、配向膜等が積層するように設けられている。対向基板62の背面62bには、偏光板63が配置されている。
また、TFT基板61の主表面61a及び対向基板62の主表面62aのうちいずれか一方には、TFT基板61と対向基板62との間に液晶64を封止するメインシール66が形成されている。
さらに、TFT基板61の主表面61a及び対向基板62の主表面62aのうちいずれか一方には、TFT基板61と対向基板62との間に液晶64を封止する貫通孔用シール69が形成されている。
そして、液晶パネル60は、TFT基板61及び対向基板62を、互いに主表面61a,62aを対向させた状態で貼り合わせた構造となっている。液晶パネル60では、第1のシール部材であるメインシール66がTFT基板61と対向基板62との間に液晶64を封止することによって、液晶領域65が形成されている。また、液晶パネル60では、液晶領域65内に第2のシール部材である貫通孔用シール69が形成されている。
ここで、図2から図4に示すように、液晶パネル60には、TFT基板61から対向基板62までを貫通する貫通孔68が設けられている。
図5は貫通孔用シール69の平面図であり、貫通孔68は環状に設けた貫通孔用シール69の略中央に設けられている。
貫通孔68は、貫通孔用シール69内を貫通するように設けられている。また、貫通孔68は、TFT基板61及び対向基板62と、貫通孔用シール69とを同一の内径で貫通するように設けられている。
これにより、図4に示すように、液晶パネル60では、TFT基板61及び対向基板62のそれぞれにおける貫通孔68の周辺を貫通孔用シール69が支持する構造となっている。そして、貫通孔用シール69が、TFT61基板及び対向基板62のそれぞれにおける貫通孔68の縁までを支持する構造となっている。
したがって、液晶パネル60によれば、強度の低下を抑制することができ、破損を抑制することが可能となる。
図2に示すように、バックライト80は、プリズムシート81、拡散板82、光源手段83及び反射板84を積層した構成となっている。そして、バックライト80は、液晶パネル60の背面側に配設され、液晶パネル60の表示領域に対して光を照射する。
バックライト80には、バックライト貫通孔86が設けられている。ここで、プリズムシート81、拡散板82、光源手段83及び反射板84のそれぞれには、予め、貫通孔86aが設けられている。そして、プリズムシート81、拡散板82、光源手段83及び反射板84を積層するように互いに組み合わせることによって、プリズムシート81、拡散板82、光源手段83及び反射板84のそれぞれに設けられた貫通孔86aが連続した状態となり、バックライト貫通孔86を形成する。このように、プリズムシート81、拡散板82、光源手段83及び反射板84のそれぞれに、予め、貫通孔86aを設けておくことにより、バックライト80を組み立てる際の工数の増加を抑制することが可能となる。
光源手段83は、本実施の形態では、光源としてのLED83aと、LED83aから照射された光を導光する導光板83bとを有している。
図6は、光源手段におけるLEDの配置の第一の例を示す平面図である。図7は、図6に示す光源手段において、遮光部材を配設した状態を示す平面図である。図8は、光源手段におけるLEDの配置の第二の例を示す平面図である。図9は、光源手段におけるLEDの配置の第三の例を示す平面図である。
LED83aは、例えば、図6に示すように、導光板83bに設けられた貫通孔86aの一方側において、複数個(本実施の形態では3個)配設する。それぞれのLED83aは、光の照射方向が導光板83bの側面に向かうように配設される。このように、複数のLED83aを用いる場合、複数のLED83aを所定領域にまとめて配置することにより、光源手段83の構造を簡素化することができ、製造コストを低減することが可能となる。しかしながら、この場合、図6に示すように、導光板83bにおける貫通孔86aの他方側には、LED83aからの光が届かない死角領域83cが発生する。そして、導光板83bに死角領域83cが発生すると、液晶パネル60における死角領域83cに対応する部分の表示が、他の部分と比較して暗くなる。そこで、図7に示すように、導光板83bにおける死角領域83cを含む領域に、遮光部材83dを配設しても構わない。これにより、液晶パネル60の表示品質を向上することが可能となる。
また、LED83aは、例えば、図8に示すように、導光板83bに設けられた貫通孔86aの一方側及び他方側のそれぞれにおいて配設しても構わない。それぞれのLED83aは、光の照射方向が導光板83bの側面に向かうように配設される。これにより、導光板83bにおける貫通孔86aの周囲に死角領域83cが発生することを防ぐことができ、均一な輝度を得ることが可能となる。
さらに、LED83aは、例えば、図9に示すように、液晶パネル60の裏面側において複数配置しても構わない。それぞれのLED83aは、光の照射方向が液晶パネル60に向かうように配設される。
なお、光源手段83は、有機EL等の面光源を採用した直下型方式であっても構わない。これにより、導光板83bにおける貫通孔86aの周囲に死角領域83cが発生することを防ぐことができ、均一な輝度を得ることが可能となる。
図2に示すように、フレーム90は、外周壁91を有し、前面が開放された円筒状に形成されている。フレーム90の底面には、貫通孔90aが設けられている。
そして、液晶表示装置30は、液晶パネル60及びバックライト80をフレーム90の外周壁91内に収容することによって形成される。液晶表示装置30では、液晶パネル60の貫通孔68、バックライト80のバックライト貫通孔86及びフレーム90の貫通孔90aが連続した状態となっている。
図2に示すように、ムーブメント機構50は、駆動手段としてのモーター51と、モーター51により回転軸52を介して回転される指針53とを有している。
そして、表示装置10は、液晶表示装置30及びムーブメント機構50を互いに組み合わせることによって形成される。ムーブメント機構50のモーター51は、液晶パネル60及びバックライト80を収容したフレーム90の背面側に配設される。そして、ムーブメント機構50の回転軸52が、液晶パネル60の貫通孔68、バックライト80のバックライト貫通孔86及びフレーム90の貫通孔90a貫通孔に挿通される。これにより、ムーブメント機構50の指針53が、液晶パネル60の表示面側に配設される。
そして、図1及び図2に示すように、表示装置10では、液晶パネル60の表示面に目盛表示、警告表示等を表示することができるとともに、ムーブメント機構50の指針53が液晶パネル60の表示面側において回転することが可能となっている。
このように、表示装置10では、ムーブメント機構50の回転軸52が、液晶パネル60の貫通孔68に挿通される。ここで、上述したように、液晶パネル60では、TFT基板61及び対向基板62のそれぞれにおける貫通孔68の周辺を貫通孔用シール69が支持する構造となっている。そして、貫通孔用シール69が、TFT61基板及び対向基板62のそれぞれにおける貫通孔68の縁までを支持する構造となっている。したがって、表示装置10によれば、液晶パネル60の強度の低下を抑制することができ、液晶パネル60が破損することを抑制することが可能となる。
また、表示装置10では、液晶パネル60の背面側に設けられたバックライト80を備えている。そして、ムーブメント機構50のモーター51が、バックライト80の背面側に配設され、ムーブメント機構50の回転軸52が、バックライト80を貫通するバックライト貫通孔86に挿通されている。したがって、表示装置10によれば、簡易な構成で表示装置を実現することが可能となる。
(液晶パネルの製造方法)
次に、本発明の実施の形態に係る液晶パネルの製造方法について説明する。
図10は、本発明の実施形態の形態に係る液晶パネルの製造方法を示すフローチャートである。図11は、第1のシール部材としてのメインシール及び貫通孔用シールが形成された対向基板を示す平面図である。図12は、貼り合わせ基板に貫通孔を形成する際の手順を示す断面図である。
なお、以下の説明では、TFT基板61については、既に、主表面61aにTFT素子、画素電極、配向膜等が形成されているものとする。また、対向基板62については、既に、主表面62aにカラーフィルタ、配向膜等が形成されているものとする。
図10に示すように、液晶パネル60を製造する際には、TFT基板61については、まず、ステップS1aにおいて、配向膜に対して液晶を配向させるラビング処理を行い、その後、洗浄処理を行う。
次に、ステップS2aに移行して、TFT基板61について、液晶64に影響を与える有機性揮発物を加熱除去するデガス処理を行う。
次に、ステップS3aに移行して、TFT基板61について、TFT基板61と対向基板62とを電気的に接続させるための導通材を塗布する導通材塗布処理を行う。
次に、ステップS4aに移行して、TFT基板61について、導通材を予備加熱するプリベーク処理を行った後、ステップS7の貼り合わせ処理に移行する。
一方、対向基板62については、まず、ステップS1bにおいて、ステップS1aと同様にラビング処理を行い、その後、洗浄処理を行う。
次に、ステップS2bに移行して、対向基板62について、ステップS2aと同様にデガス処理を行う。
次に、ステップS3bに移行して、対向基板62について、メインシール66を形成するメインシール形成処理を行う。
図11に示すように、メインシール66は、対向基板62の主表面62aにおいて、液晶パネル60が形成された際に液晶を封入した液晶領域65となる領域を囲うようにシール剤を塗布することにより形成される。シール剤の塗布は、ディスペンサ描画技術等によって行われる。
次に、ステップS4bに移行して、対向基板62について、液晶64を封止する貫通孔用シール69を形成する貫通孔用シール形成処理を行う。
図11に示すように、貫通孔用シール69は、対向基板62の主表面62aにおいて、液晶パネル60が形成された際に液晶64を封入した液晶領域65となる領域内にシール剤を塗布して形成される。すなわち、貫通孔用シール69は、ステップS3bにおいて形成されたメインシール66の内側にシール剤を塗布して形成される。シール剤の塗布は、ディスペンサ描画技術等によって行われる。
貫通孔用シール69は、後述するステップS9の貫通孔形成処理において貫通孔68を形成する予定の位置に形成される。ここで、貫通孔用シール69は、後述するステップS7の貼り合わせ処理においてTFT基板61及び対向基板62が互いに貼り合わされた際に、TFT基板61及び対向基板62により圧縮されて広げられる。そして、貫通孔用シール69は、TFT基板61及び対向基板62により圧縮されて広げられた際に、貫通孔68を形成する予定の位置を含むように形成される。
ここで、メインシール66及び貫通孔用シール69を形成するシール剤としては、加熱することにより熱硬化する熱硬化性を有する材料、紫外線、可視光等を照射することにより光硬化する光硬化性及び熱硬化性をともに有する材料等を用いることができる。また、メインシール66及び貫通孔用シール69を形成するシール剤には、TFT基板61及び対向基板62が互いに貼り合わされた際に両基板61,62の間隔を規制するスペーサが内包されていても構わない。この場合、スペーサとしては、例えば、4μmのシリカ球等を用いることができる。
次に、ステップS5bに移行して、対向基板62を予備加熱するプリベーク処理を行う。プリベーク処理では、加熱温度を30℃以上200℃以下の範囲として、30分以内の加熱時間で対抗基板62を加熱する。プリベーク処理を行うことにより、メインシール66及び貫通孔用シール69の粘度を適正な粘度に増加させるとともに、液晶64に影響を与える揮発性成分を揮発させることができる。
次に、ステップS6bに移行して、対向基板62について、液晶滴下処理を行う。液晶滴下処理では、対向基板62の主表面62aを上方に向けた状態で、ディスペンス法等により、それぞれのメインシール66の内側の領域に適量の液晶64を滴下する。そして、液晶滴下処理を行った後、ステップS7の貼り合わせ処理に移行する。
次に、ステップS7に移行して、TFT基板61及び対向基板62を互いに貼り合わせる貼り合わせ処理を行う。
貼り合わせ処理では、真空雰囲気内(減圧雰囲気内)において、TFT基板61及び対向基板62を、互いに主表面61a,62aを対向させた状態で貼り合わせる。そして、TFT基板61及び対向基板62が互いに貼り合わされることにより、貼り合わせ基板70が形成される。
図12(a)に示すように、貼り合わせ基板70では、メインシール66により、TFT基板61と対向基板62との間に液晶が封止されている。また、貼り合わせ基板70では、液晶領域65内において貫通孔用シール69が形成された状態となっている。
次に、ステップS8に移行して、貼り合わせ基板70について、メインシール66及び貫通孔用シール69を硬化させる、シール硬化処理を行う。シール硬化処理では、メインシール66及び貫通孔用シール60を形成するシール剤に応じて、紫外線の照射による光硬化処理及び過熱による熱硬化処理を適宜組み合わせて行う。
次に、ステップS9に移行して、貼り合わせ基板70について、貫通孔形成処理を行う。
貫通孔形成処理では、貼り合わせ基板70について、貫通孔用シール69が設けられた位置に、TFT基板61から対向基板62までを貫通する貫通孔68を形成する。貫通孔68は、ドリル、レーザ等により形成することができる。
貫通孔68は、ステップS4bにおいて形成した貫通孔用シール69内を貫通するように形成する。例えば、図12(b)に示すように、ドリルDを用いて、貫通孔用シール69内を貫通するように貫通孔68を形成する。これにより、TFT基板61及び対向基板62における貫通孔用シール69により支持されている部分に貫通孔68を設けるため、貫通孔68を設ける際にTFT基板61及び対向基板62が破損することを抑制することが可能となる。
また、貫通孔68は、TFT基板61及び対向基板62と、貫通孔用シール69とを同一の内径で貫通するように設ける。これにより、貼り合わせ基板70では、TFT基板61及び対向基板62のそれぞれにおける貫通孔68の周辺を貫通孔用シール69が支持する構造となっている。そして、貫通孔用シール69が、TFT61基板及び対向基板62のそれぞれにおける貫通孔68の縁までを支持する構造となっている。したがって、本発明に係る液晶パネルの製造方法によれば、製造される液晶パネル60の強度の低下を抑制することができ、液晶パネル60の破損を抑制することが可能となる。
ここで、TFT基板61及び対向基板62のそれぞれに貫通孔68を設けておき、このTFT基板61及び対向基板62を互いに貼り合わて貼り合わせ基板70を形成した場合、基板の切屑が液晶64に混入し、液晶パネル60において表示不良が発生する恐れがある。しかしながら、本発明に係る液晶パネルの製造方法では、貼り合わせ基板70を形成した後に貫通孔68を形成するため、基板の切屑に起因する表示不良が発生する恐れもない。
次に、ステップS10に移行して、貼り合わせ基板70について、偏光板63等を配設する偏光板配設処理を行う。
図12(c)に示すように、偏光板配設処理では、TFT基板61の背面61b及び対向基板62の背面62bに、それぞれ偏光板63を配設する。なお、偏光版63には、予め、貫通孔68に対応する位置に孔部が形成されている。
また、偏光板配設処理では、TFT基板61に、液晶駆動用の駆動IC71及びフレキシブルプリント配線基板(FPC)72を設ける。そして、以上の処理を経て、液晶パネル60が形成される。
(第一の実施の形態の変形例)
次に、本発明の第一の実施の形態に係る表示装置の変形例について説明する。
図13は、変形例に係る表示装置の断面図である。
図13に示すように、本変形例に係る表示装置110は、上記第一の実施の形態に係る表示装置10において、フレーム90に換えて、フレーム190を備えている。
フレーム190は、外周壁191を有し、前面が開放された円筒状に形成されている。フレーム190の底面には、貫通孔190aが設けられている。そして、フレーム190の底面の貫通孔190aの周囲には、円筒状の支持部192が設けられている。
そして、液晶表示装置30は、液晶パネル60及びバックライト80をフレーム190の外周壁191内に収容することによって形成される。液晶表示装置30では、フレーム190の支持部192が、連続した状態となった液晶パネル60の貫通孔68及びバックライト80のバックライト貫通孔86に挿通されている。
さらに、表示装置110は、液晶表示装置30及びムーブメント機構50を互いに組み合わせることによって形成される。すなわち、ムーブメント機構50のモーター51が、フレーム190の背面側に配設される。そして、ムーブメント機構50の回転軸52が、フレーム190の貫通孔190aから支持部192の内側に挿通される。これにより、ムーブメント機構50の指針53が、液晶パネル60の表示面側に配設される。
これにより、液晶表示装置30では、液晶パネル60がフレーム190の外周壁191及び支持部192により支持されるため、液晶パネル60における撓みの発生を抑制することができ、液晶パネル60の破損を抑制することが可能となる。
同様に、バックライト80では、プリズムシート81、拡散板82、光源手段83及び反射板84がフレーム190の外周壁191及び支持部192により支持されるため、バックライト80における撓みの発生を抑制することができ、均一な輝度を得ることができる。
(第二の実施の形態)
次に、本発明の第二の実施形態に係るメータユニットについて説明する。
本実施の形態に係るメータユニットの基本構成は、上記第一の実施の形態に係るメータユニット1と同一となっている。したがって、本実施の形態では、メータユニット1と同一の構成については同一の符号を用いて説明を省略する。
本実施の形態に係るメータユニットでは、液晶パネル160の構成が、メータユニット1の液晶パネル60とは異なっている。
図14は、本発明の第二の実施の形態に係る液晶パネルの断面図である。図15は、図14に示す液晶パネルに設けられた貫通孔用シール及びスペーサの平面図である。
図14に示すように、液晶パネル160は、TFT基板61及び対向基板62の間隔を規制する貫通孔用スペーサ161(スペーサ)を備えている点において、液晶パネル60と異なっている。
図15に示すように、貫通孔用スペーサ161は、液晶領域65において、貫通孔用シール69の周囲を囲むように設けられている。貫通孔用スペーサ161は、本実施の形態では、円環状に形成されている。貫通孔用スペーサ161は、本実施の形態では、予め、樹脂を露光して形成される。
なお、本実施の形態では、液晶パネル160の液晶領域65において、TFT基板61及び対向基板62の間隔を規制する柱状スペーサ162を複数配設している。
貫通孔用シール69は、貫通孔68と貫通孔用スペーサ161との間に充填された状態となっている。
そして、貫通孔68は、TFT基板61及び対向基板62と、貫通孔用シール69とを同一の内径で貫通するように設けられている。
このように、液晶パネル160では、液晶領域65において、貫通孔用スペーサ161が、貫通孔用シール69の周囲を囲むように設けられている。これにより、液晶領域65において、液晶64と貫通孔用シール69とが接触することが抑制される。したがって、貫通孔用シール69を形成するシール剤が液晶64を変質させることを抑制することが可能となる。
また、液晶パネル160では、TFT基板61及び対向基板62のそれぞれにおける貫通孔68の周辺を貫通孔用スペーサ161及び貫通孔用シール69が支持するため、強度の低下をさらに抑制することが可能となる。
次に、液晶パネル160の製造方法について説明する。
図16は、貼り合わせ基板に貫通孔を形成する際の手順を示す断面図である。
液晶パネル160の製造方法では、上記S4bの貫通孔用シール形成処理で、対向基板62の主表面62aにおいて、貫通孔用スペーサ161を配設すると共に、貫通孔用シール69を形成する。
すなわち、まず、対向基板62の主表面62aにおいて、液晶パネル60が形成された際に液晶64を封入した液晶領域65となる領域内に、貫通孔用スペーサ161を配設する。貫通孔用スペーサ161は、対向基板62の主表面62aにおいて、ステップS9の貫通孔形成処理において貫通孔68を形成する予定の位置を囲むように配設される。
また、本実施の形態では、対向基板62の主表面62aの貫通孔用スペーサ161の周囲において、複数の柱状スペーサ162を配設している。
次に、対向基板62の主表面62aにおいて、貫通孔用スペーサ161の内側にシール剤を塗布して、貫通孔用シール69を形成する。貫通孔用シール69は、対向基板62の主表面62aにおいて、ステップS9の貫通孔形成処理において貫通孔68を形成する予定の位置に形成される。
そして、ステップS7の貼り合わせ処理において、TFT基板61及び対向基板62を互いに貼り合わせて、貼り合わせ基板170を形成する。
すると、図16(a)に示すように、貼り合わせ基板170では、円環状の貫通孔用スペーサ161の内側に貫通孔用シール69が充填された状態となる。
さらに、ステップS10の貫通孔形成処理において、貼り合わせ基板170について、貫通孔用シール69が形成された位置に、貫通孔68を形成する。図16(b)に示すように、貫通孔68は、ドリルD等を用いて、貫通孔用シール69内を貫通するように形成する。
これにより、貼り合わせ基板170に貫通孔68を形成する際に、TFT基板61及び対向基板62における貫通孔用シール69及び貫通孔用スペーサ161により支持されている部分に貫通孔68を設けるため、TFT基板61及び対向基板62が破損することをさらに抑制することが可能となる。
(第三の実施の形態)
次に、本発明の第三の実施形態に係るメータユニットについて説明する。
本実施の形態に係るメータユニットの基本構成は、上記第二の実施の形態に係るメータユニットと同一となっている。したがって、本実施の形態では、第二の実施の形態に係るメータユニットと同一の構成については同一の符号を用いて説明を省略する。
本実施の形態に係るメータユニットでは、液晶パネル260の構成が、第二の実施の形態に係るメータユニットの液晶パネル160とは異なっている。
図17は、本発明の第三の実施の形態に係る液晶パネルの断面図である。図18は、図17に示す液晶パネルに備えられるブラックマトリクスを示す平面図である。
図17に示すように、液晶パネル260は、液晶パネル160において、さらに、ブラックマトリクス(遮光部材)171を備えている。
ブラックマトリクス171は、TFT基板61及び対向基板62のうち表示面側の基板である対向基板62の主表面62aに設けられている。
ブラックマトリクス171は、少なくとも貫通孔用シール69及び貫通孔用スペーサ161を覆うように設けられる。図18に示すように、ブラックマトリクス171は、本実施の形態では、中央に孔部172を有する円環状に形成されている。孔部172の内径は、貫通孔68の内径と同一となっている。
これにより、液晶パネル260では、ブラックマトリクス171が、液晶パネル260における表示に寄与しない部分である貫通孔用シール69及び貫通孔用スペーサ161を覆うことにより、表示品質を向上することが可能となる。
また、対向基板62の主表面62aにブラックマトリクス171を配設することにより、上記ステップS9の貫通孔形成処理において、ブラックマトリクス171の孔部172を貫通孔68を形成する目印とすることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、上記実施の形態では、対向基板62において、メインシール66及び貫通孔用シール69が形成されている。しかしながら、TFT基板61において、メインシール66及び貫通孔用シール69を形成しても構わない。さらに、TFT基板61及び対向基板62のうちいずれか一方において、メインシール66を形成し、他方において、貫通孔用シール69を形成しても構わない。また、貫通孔用スペーサ161についても同様である。
また、上記実施の形態では、本発明に係る電子機器を、メータユニットに適用した場合を例にして説明した。しかしながら、本発明に係る電子機器を、時計に適用しても構わない。
本発明の第一の実施の形態に係るメータユニットの概略構成図である。 図1に示すメータユニットに備えられる表示装置の断面図である。 図2に示す表示装置に備えられる液晶パネルの平面図である。 図3に示す液晶パネルの断面図である。 図3に示す液晶パネルに設けられた貫通孔用シールの平面図である。 光源手段におけるLEDの配置の第一の例を示す平面図である。 図6に示す光源手段において、遮光部材を配設した状態を示す平面図である。 光源手段におけるLEDの配置の第二の例を示す平面図である。 光源手段におけるLEDの配置の第三の例を示す平面図である。 本発明の実施形態の形態に係る液晶パネルの製造方法を示すフローチャートである。 メインシール及び貫通孔用シールが形成された対向基板を示す平面図である。 貼り合わせ基板に貫通孔を形成する際の手順を示す断面図である。 変形例に係る表示装置の断面図である。 本発明の第二の実施の形態に係る液晶パネルの断面図である。 図14に示す液晶パネルに設けられた貫通孔用シール及びスペーサの平面図である。 貼り合わせ基板に貫通孔を形成する際の手順を示す断面図である。 本発明の第三の実施の形態に係る液晶パネルの断面図である。 図17に示す液晶パネルに備えられるブラックマトリクスを示す平面図である。
符号の説明
1 メータユニット(電子機器)、10 表示装置、50 ムーブメント機構、51 モーター、52 回転軸、53 指針、60,160,260 液晶パネル、61 TFT基板(第1の基板)、62 対向基板(第2の基板)、64 液晶、65 液晶領域、66、メインシール(第1のシール部材)、68 貫通孔、69 貫通孔用シール(第2のシール部材)、70 貼り合わせ基板、80 バックライト、86 バックライト貫通孔、161 貫通孔用スペーサ(保護部材)、171 ブラックマトリクス(遮光部材)。

Claims (7)

  1. 第1の基板と、
    前記第1の基板に対向して配置した第2の基板と、
    前記第1の基板と前記第2の基板との間に液晶を囲んで配置した第1のシール部材と、
    前記第1のシール部材に囲まれた領域内に配置された第2のシール部材と、を含み、
    前記第1の基板、前記第2の基板および第2のシール部材を貫通する貫通孔が設けられてなることを特徴とする液晶パネル。
  2. 前記第2のシール部材の周囲を囲むよう設けられた保護部材を備えてなることを特徴とする請求項1記載の液晶パネル。
  3. 前記第1の基板及び前記第2の基板のうち表示面側となる基板に設けられた遮光部材を備え、
    前記遮光部材が、少なくとも前記第2のシール部材及び前記保護部材を覆うように設けられていることを特徴とする請求項2記載の液晶パネル。
  4. 対向して配置された第1の基板及び第2の基板の間に、液晶が封入されてなる液晶表示装置の製造方法であって、
    前記第1の基板、及び前記第2の基板の少なくともいずれか一方において、前記液晶を囲む第1のシール部材を、前記第1のシール部材に囲まれた領域内に第2のシール部材を形成する第1の工程と、
    前記第1の基板及び前記第2の基板を互いに貼り合わせる第2の工程と、
    前記第1の基板及び前記第2の基板、及び前記第2のシール部材と、貫通する貫通孔を形成する第3の工程と、
    を有することを特徴とする液晶パネルの製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の液晶パネルと、
    前記貫通孔に挿通されてなる回転軸と、
    前記液晶パネルの表示面側に設けられ、前記回転軸に接続された指針と、
    を備えてなることを特徴とする表示装置。
  6. 前記液晶パネルの背面側に設けられたバックライトを備え、
    前記回転軸が、前記バックライトを貫通するバックライト貫通孔に挿通されていることを特徴とする請求項5記載の表示装置。
  7. 請求項5又は6に記載の表示装置を備えることを特徴とする電子機器。
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