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JP2010136949A - X線ct装置および搬送速度制御プログラム - Google Patents

X線ct装置および搬送速度制御プログラム Download PDF

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JP2010136949A
JP2010136949A JP2008317621A JP2008317621A JP2010136949A JP 2010136949 A JP2010136949 A JP 2010136949A JP 2008317621 A JP2008317621 A JP 2008317621A JP 2008317621 A JP2008317621 A JP 2008317621A JP 2010136949 A JP2010136949 A JP 2010136949A
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Tatsuya Watanabe
達也 渡邊
Shinya Kawanabe
信哉 川鍋
Hiroyuki Konuki
広行 小貫
Hisashi Yasuda
寿 安田
Tsunenori Kakinuma
恒範 柿沼
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Abstract

【課題】X線CT装置での造影検査において、被検体の撮影対象部位に未だ造影剤が浸透していないか若しくは対象部位に浸透してから時間が経過してしまうといった事態を防止し、被検体の状態を把握しやすい断層画像を生成することが可能なX線CT装置を提供することを目的とする。
【解決手段】X線CT装置は、リアルタイムに断層画像を表示し、撮影技師が当該表示を参照しつつ、本スキャン中にヘリカルピッチ変更操作を行うことにより、制御手段が当該操作に応じて寝台装置の天板とガントリの撮影領域との相対的位置の変化の速度を変更させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ヘリカルピッチを変更可能なX線CT装置の技術に関する。
X線CT(Computed Tomography:X線コンピュータトモグラフィ)装置は、X線を被検体に曝射し、被検体を透過し減衰したX線を検出し、当該検出したX線の減衰率を求めて収集し、再構成することにより断層画像等の画像を生成するものである。また従来、このX線CT装置により、造影剤を用いた造影検査が行われている。この造影検査とは、被検体の臓器内の腫瘍、血管の疾患等について診断を行う目的で行われる。
この造影検査においては、まず被検体内に造影剤を注入し、例えば血管や臓器へ造影剤を到達させる。被検体内において造影剤が到達した部位は、その他の部分よりCT値が高くなる。この特徴に基づいて、造影剤が到達した血管の状態、臓器の血流状態、病変の血流状態や特徴を把握することが可能となる。また、造影剤を使わなければ被検体の疾患を把握できないことがある。
ただし、被検体の臓器や血管の大きさ、血圧、心拍数、造影剤の注入速度のずれ等によって、被検体内における造影剤の流入速度はさまざまである。したがって、様々な要因を考慮して造影剤の流入速度を適切に予測して注入しなければ、実際のX線CT装置における本スキャン(ヘリカルスキャン)の際には、図9に示すような被検体内のROI(Region of Interest/関心領域)に未だ造影剤が流入していないか、または本スキャン時にROIに流入した造影剤の量が多すぎて当該部位の状況が把握しづらいといった事態が生じてしまうおそれがある。
そこで従来、造影検査においては造影剤が注入された被検体のROIのCT値を測定し観察するためのスキャン(以下、「モニタリングスキャン」)を行なっていた。このモニタリングスキャンは、被検体のX線投影データを収集しながら同時に画像再構成を行い、スキャンを行ないながら画像を表示するスキャン方法である。このスキャン方法について図9および図10を参照して説明する。図9は、スキャノ像および設定されたROIを示す概略図である。図10は、モニタリングスキャンの動作を示す概略図である。
例えばモニタリングスキャンは次のように実行される。すなわち、撮影技師等により図9に示すようなスキャノ像におけるROIの一部分である測定位置Zが指定されると、X線CT装置は、測定位置Zにおいてコンベンショナルスキャンを行い、測定位置ZにおけるCT値を測定する。このようなモニタリングスキャンにおいてはあらかじめ、測定位置Zにおける、本スキャン開始の契機となるCT値の閾値が設定されている。モニタリングスキャンにおいて測定されたCT値が設定された閾値を超えたとき、X線CT装置は、被検体が搭載された寝台を本スキャン開始位置に移動させ、本スキャンを実行する(図10参照)。
このモニタリングスキャンを利用した造影検査では、ROIにおけるCT値の閾値を適切に設定することにより、ROIに造影剤が浸透するタイミングを予測することができる。さらに従来、造影剤流入速度のばらつきに応じて、ヘリカルピッチを変更する次のようなX線CT装置が提案されている(例えば特許文献1)。
すなわち、まず造影剤を使用せずに一旦、複数部位のスキャンを行い、当該スキャンにより得られたそれぞれの断層画像上においてCT値の監視範囲(動脈を示す位置を含む範囲等)を定める。次に各画像上で監視範囲が定められると、撮影技師により次に本スキャン開始の契機となるCT値の閾値が定められる。この閾値は、被検体の状態に応じて撮影技師が設定する。
閾値が定められると、次にモニタリングスキャンを実行し、CT値が閾値を超えることにより、本スキャンが開始される。本スキャンが開始されると断層画像が生成され、さらにこの生成された断層画像上における監視範囲(例えば大動脈等を含む範囲)の領域を抽出し、抽出した領域のCT値を測定する。この測定は断層画像生成順に順次行われ、測定したCT値がモニタリングスキャン時のCT値の閾値の範囲内であるか判定する。
このX線CT装置は、この測定されたCT値が当該閾値を超えればヘリカルピッチを上げ、閾値に達していなければヘリカルピッチを下げる。ここで、ヘリカルピッチとはスキャン1回転ごとの寝台移動距離を、ビームコリメーション幅で割った値をいうものとする。このようなX線CT装置では、被検体の状態、造影剤注入速度のばらつき等による造影剤流入速度のばらつきがあっても、本スキャン時に造影剤の浸透の程度を監視しているので、断層画像上の監視範囲における造影剤の流入をある程度の範囲にとどめることができる。
特開2005−160784号公報
しかしながら従来のX線CT装置には次のような問題があった。すなわち、被検体内の組織(血管等)は一様でなく、被検体に流入している造影剤の流入速度が一定でないため、図9、図10に示すようなX線CT装置では、本スキャン時のヘリカルピッチと造影剤流入速度が適合しないおそれがある。その結果、本スキャンによって生成される一部の断層画像上において、観察しようとする部位のCT値が高すぎるか、もしくは低すぎるという事態が生じうる。このような場合、被検体の疾患を把握できないおそれがある。
この点、特許文献1に記載のX線CT装置は、本スキャン時にヘリカルピッチの調整を試みようとするものである。ただし、当該特許文献1に記載のX線CT装置は、本スキャンによって生成された断層画像におけるCT値が、モニタリングスキャン時における閾値の範囲内にあるかを監視し、この監視結果を調整の基準としているに過ぎない。当該閾値は、あくまでモニタリングスキャンから本スキャンに移行するための基準であり、この閾値が実際に本スキャン時の造影剤流入速度とヘリカルピッチとを調整するための基準とならない場合がある。
すなわちモニタリングスキャンから本スキャンに移行し、ヘリカルスキャンがROIに到達するまでの時間は、寝台速度、ヘリカルピッチ等から正確に把握することができるが、監視している造影剤濃度から、撮影に最適な造影剤濃度に至るまでの時間は、撮影技師等が予測しなければならない。しかし、上述のように様々に変化する造影剤流入速度の予測は困難である。特許文献1では、造影剤がROIに到達する時間を予測し、かつこの時間とヘリカルスキャンがROIに到達するまでの時間とを合わせるために、ROIでの造影剤濃度を測定しているので、造影剤流入速度の変化に対応できない場合がある。
ここで特許文献1のX線CT装置は、本スキャン時にCT値を監視し、ヘリカルピッチの調整を試みているものの、その調整は、モニタリングスキャンから本スキャンへの切替タイミングを計るためのCT値の閾値を基準としてしまっている。
したがって、X線CT装置によって、本スキャン時のCT値がこの閾値の範囲内にあることを監視しても、当該閾値はROI到達時の後の造影剤流入速度の変化に必ずしも対応しているとは言えないため、ヘリカルピッチの調整が流入速度の変化に対応しない場合が生じうる。結局、特許文献1によるX線CT装置では、本スキャンによって生成される一部の断層画像上において観察しようとする部位のCT値が高すぎるか、もしくは低すぎるという事態が生じてしまうおそれがある。
また、特許文献1におけるX線CT装置では、モニタリングスキャンだけでなく、本スキャン移行後の造影剤流入速度の変化を考慮した上で閾値を設定しなければならず、当該設定は煩雑かつ困難であるとともに、撮影技師の技量によって、断層画像の精度が大きく左右されてしまうおそれがある。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、X線CT装置での造影検査において、被検体の撮影対象部位に未だ造影剤が浸透していないか若しくは対象部位に浸透してから時間が経過してしまうといった事態を防止し、被検体の状態を把握しやすい断層画像を生成することが可能なX線CT装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1にかかる本発明は、被検体が載置される寝台と、X線を曝射するX線管および該寝台上の被検体を透過したX線を検出する検出器を含むガントリと、を有し、該寝台と該ガントリとの相対的位置を変化させつつ該寝台上における被検体の撮影を行うX線CT装置であって、前記撮影によって前記検出器が検出した透過X線に基づき、当該X線を検出すると即時に前記被検体の断層画像を再構成する再構成手段と、前記断層画像が再構成されると、即時に該断層画像を順次表示する表示手段と、前記撮影中に操作されることにより、該操作に応じて前記相対的位置の変化の速度を変更させる操作制御手段と、を備えたこと、を特徴とするX線CT装置である。
また、上記課題を解決するための、請求項7にかかる本発明は、被検体が載置される寝台と、X線を曝射するX線管および該寝台上の被検体を透過したX線を検出する検出器を含むガントリと、を有し、該寝台と該ガントリとの相対的位置を変化させつつ該寝台上における被検体の本スキャンを行って断層画像を生成するとともに、該本スキャンの前にプリスキャンを行い、該本スキャン時に生成された該断層画像中におけるCT値測定の対象となる監視範囲を設定するための準備断層画像を生成するX線CT装置であって、前記被検体の撮影のためのスキャン計画および、前記準備断層画像の撮影位置の設定に用いられるスカウト画像を生成するスカウト画像生成手段と、前記スカウト画像上において前記スキャン計画が定められることにより、前記相対的位置の変化の速度が変更される変更位置を設定可能とするとともに、前記準備断層画像の撮影位置を前記相対的位置に対応付けて設定可能とするスキャン計画設定手段と、設定された前記撮影位置において行われた撮像に基づいて生成された前記準備断層画像のそれぞれに対し、前記監視範囲を設定する監視範囲設定手段と、前記準備断層画像が撮像された前記撮影位置それぞれを、前記本スキャン時におけるCT値の測定位置とするとともに、該測定位置、前記監視範囲とを前記相対的位置に相互に対応付けて記憶する位置記憶手段と、前記本スキャンによって前記検出器が検出した透過X線に基づき、当該X線を検出すると即時に前記被検体の断層画像を再構成する再構成手段と、前記本スキャン時において前記相対的位置が変化することにより、該相対的位置が前記位置記憶手段に記憶された前記測定位置のそれぞれに到達すると、即時に再構成された前記断層画像中の前記監視範囲に対応する位置を抽出してCT値を測定するCT値測定手段と、前記断層画像が再構成され、かつ前記CT値が測定されると、即時に該断層画像および該CT値を順次表示する表示手段と、前記本スキャン時において前記相対的位置が変化することにより、該相対的位置が前記スキャン計画における前記変更位置に到達すると、該相対的位置の変化の速度を変更させる速度制御手段と、前記本スキャン中に操作されることにより、該操作に応じて前記相対的位置の変化の速度を変更させる操作制御手段と、を備えたこと、を特徴とするX線CT装置である。
また、上記課題を解決するための、請求項8にかかる本発明は、被検体が載置される寝台と、X線を曝射するX線管および該寝台上の被検体を透過したX線を検出する検出器を含むガントリと、を有し、該寝台と該ガントリとの相対的位置を変化させつつ該寝台上における被検体の撮影を行うX線CT装置における搬送速度制御プログラムであって、再構成手段により、前記撮影によって前記検出器が検出した透過X線に基づき、当該X線を検出すると即時に前記被検体の断層画像を再構成させ、表示手段により前記断層画像が再構成されると、即時に該断層画像を順次表示させ、操作制御手段が前記撮影中に操作されることにより、該操作に応じ、該操作制御手段に前記相対的位置の変化の速度を変更させる制御を実行させること、を特徴とする搬送速度制御プログラムである。
上記請求項1、7および8にかかる本発明によれば、被検体の撮影が行われると即時に断層画像を再構成して、当該断層画像を即時に順次表示するとともに、撮影中において寝台とガントリとの相対的位置の変化の速度を変更させる操作が可能である。したがって、本発明にかかるX線CT装置または搬送速度制御プログラムを用いた造影検査では、撮影技師は、リアルタイム表示される断層画像を見ながら被検体の撮影対象部位における造影剤の浸透の程度を確認することができるとともに、画像撮影時においてリアルタイム画像を見ながら上記相対的位置の変化の速度を変更させることができるので、造影剤浸透のペースが速いと感じたときは速度を速くし、浸透のペースが遅いと感じたときは速度を遅くすることができる。結果として、本発明におけるCT装置では実際の造影剤浸透のペースに応じて寝台の速度調整を行うことできるので、被検体の状態を把握しやすい断層画像を生成することが可能となる。
[第1実施形態]
以下、図1〜図6を参照し、本発明の第1実施形態の一例について説明する。
(全体構成)
この発明の第1実施形態にかかるX線CT装置の全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、この発明の第1実施形態にかかるX線CT装置の概略構成を示す概略ブロック図である。
図1に示すように、この実施形態にかかるX線CT装置は、操作者Dによる操作手段110の操作を介して、スキャン制御手段120の撮影条件設定手段121がプリスキャン、本スキャンの撮影条件を設定する。ここで、本スキャンとは寝台装置130とガントリ140との距離を相対的に変化(例えば近接)させつつ、ガントリ140においてスキャンを行うヘリカルスキャンによる撮影をいう。プリスキャンとは、本スキャンの前に行われるものであり、被検体の複数部位を対象として準備画像(例えば断層画像)をそれぞれ生成するものである(図2参照)。このプリスキャンによって生成される準備画像は、本スキャン時において生成される断層画像に対してCT値を監視する範囲(以下、「監視範囲」という)を設定するためのものである。これらプリスキャンおよび本スキャンを行うためのX線CT装置の具体的な構成、動作については、X線CT装置における各工程の説明において述べる。
また、図1に示すように本実施形態におけるX線CT装置では、本スキャンによって検出された透過データを画像生成手段150へ送信し、画像生成手段150は透過データに各処理を行い、さらに再構成を行うことにより、断層画像を生成する。この断層画像は、CT値測定手段160に送信される。CT値測定手段160は、あらかじめ記憶手段170に記憶された監視範囲(例えば図2(B)における「A」)のデータに基づき、監視範囲の抽出を行うとともに、当該範囲のCT値を測定する。
CT値測定手段160は、測定したCT値および画像生成手段150から受けた断層画像に基づき、表示画像R(図3参照)を生成する。CT値測定手段160は表示画像Rを生成した後、当該表示画像Rを生成した順に送信する。表示手段180は、CT値測定手段160から受けた表示画像Rを受けると、受けた順に順次切り替えて当該表示画像Rを表示していく。本実施形態におけるX線CT装置は、この撮影から表示画像Rの表示までをリアルタイムに行う。
また本実施形態におけるX線CT装置では、本スキャン中にヘリカルピッチを変更できるピッチ操作手段Cを備えている。撮影技師は、リアルタイム表示された表示画像Rにおける断層画像およびCT値を参照しつつピッチ操作手段Cを操作することができる。本スキャン中にピッチ操作手段Cが操作されると、当該操作を検知手段190が検知する。検知手段190は、当該操作を制御信号として寝台速度変更手段191に送信し、寝台速度変更手段191は当該制御信号をヘリカルピッチの速度変更情報としてスキャン制御手段120に送信する。スキャン制御手段120の本スキャン制御手段123は、当該速度変更情報に基づき駆動手段131の駆動を制御し、寝台装置130とガントリ140の相対的移動の速度を加速または減速させる。
以下、第1実施形態におけるX線CT装置の各部の構成について、本実施形態における造影検査の工程に沿って説明する。
〈スキャノグラム生成工程〉
本実施形態のX線CT装置による造影検査においては、まずスキャノグラムが生成される。スキャノグラムとは単一のX線投影角度によって撮影された放射線画像であり、被検体の断層画像を撮影するにあたり、撮影を行うべき範囲を指定するための画像である。
ここでスキャノグラム生成の説明のため、操作手段110、寝台装置130、ガントリ140および画像生成手段150について説明する。操作手段110としては、キーボードやマウスなどのポインティングデバイス、または表示手段180と組み合わされたタッチパネル等が用いられる。
寝台装置130には、図示しない基台、天板および駆動手段131が設けられている。操作者が操作手段110によりスキャノグラム生成を実行する操作を行うと、撮影条件設定手段121が操作に応じたスキャノグラム生成にかかる撮影条件を設定する。さらにスキャン制御手段120は、設定されたスキャノグラム生成にかかる撮影条件に基づき、プリスキャン制御手段122によって駆動手段131に駆動信号を送信する。その制御に基づき寝台装置130は、駆動手段131を駆動させ、被検体が載置された前記寝台装置130における天板(不図示〉を、ガントリ140内部に移動させる。また寝台装置130は、ガントリ140側から寝台装置130側へ天板を戻すように移動させることも可能である。この動作は、本発明における「相対的移動」の一例に該当する。ただし、本実施形態におけるX線CT装置は、ガントリ140と寝台装置130の天板の相対的位置を変更させてスキャンを行えばよいため、必ずしも天板のみを移動させる必要はなく、例えば天板を基台に固定し、ガントリ140を天板の方向へ近接するように移動、または離隔するように移動させることも可能である。また、ガントリ140および寝台装置130の双方を相対的に移動させることも可能である。
ガントリ140は、円筒状の撮影領域を有し、スキャン時には、当該撮影領域に被検体が収容される。この撮影領域には、回転架台141が設けられており、また当該回転架台141にはX線管142とX線検出器143が対向配置されている。この回転架台141におけるX線管142とX線検出器143とは、図示しない架台駆動部によって対向配置されたまま回転架台141内を回転される。このX線管142とX線検出器143とは、回転架台141に対する任意の角度において固定されることも可能である。
またガントリ140では、図示しない高電圧発生部がX線管142に電流を供給してフィラメントを加熱するとともに、高電圧を印加して、X線管142にX線を発生させる。さらに、図示しない絞り駆動部によってコリメータが調整されることにより、この発生されたX線は、ファンビーム状またはコーンビーム状に絞られる。例えば絞り駆動部は、プリスキャン時には、コリメータ(不図示)の絞りを狭め、本スキャン時にはコリメータの絞りを拡げる。
上記説明したX線CT装置では、操作者Dによるスキャノグラム生成の操作に応じ、プリスキャン制御手段122が寝台装置130を駆動させ、被検体が載置された天板をガントリ140の撮影領域内に搬送する。ガントリ140は、スキャン制御手段120に制御されて、スキャノグラムを生成するために、単一の投影角で固定したままスキャンを行う。つまり、スキャン制御手段120は架台駆動部を制御し、X線管142とX線検出器143とを、回転架台141に対する任意の角度(例えば0°(被検体の真上)において固定させてから、高電圧発生部や絞り駆動部を制御して、X線管142からX線を発生させる。
X線検出器143は、被検体を透過し、検出器側のコリメータ(不図示)を通過したX線を検出する。検出されたX線は透過データ(電流信号)として図示しないデータ収集部(DAS:Data Acquisition System)に送信される。データ収集部はX線検出器143からの出力電流を増幅した後、デジタルデータに変換して投影データを収集し、画像生成手段150へ出力する。さらにガントリ140が投影データを画像生成手段150に送信する。当該投影データを基に画像生成手段150が各処理を行ってスキャノグラム(例えば図9)が生成される。この画像生成手段150の構成は次の通りである。
画像生成手段150は、図示しない前処理部によりデータ収集部から受けた投影データの補正等を行った後、当該投影データに対して再構成処理を行う。再構成処理がなされた後、画像生成手段150は、さらに画像処理を行い、スキャノグラム(scanogram;スキャノ像、スカウト画像)を生成する。この画像生成手段150は、スキャノグラムだけでなく、後述する準備画像、断層画像データを生成する。なお、本実施形態の画像生成手段150は、本発明における「再構成手段」の一例に該当する。また、この画像生成手段150およびプリスキャン制御手段122は、「スカウト画像生成手段」の一例に該当する。また、本実施形態にかかるスキャノグラムは、本発明の「撮影準備画像」の一例に該当する。
なお、単一の投影角におけるスキャノグラムだけでなく、他の投影角でのスキャノグラムを必要とする場合、X線CT装置は、第1のスキャノグラム生成工程の後に、X線管142とX線検出器143とを他の角度(例えば90°(被検体の真横))で固定し、スキャンを行って、他のスキャノグラムを生成する。
〈撮影条件設定工程〉
本実施形態のX線CT装置による造影検査おいては、まずスキャノグラムが生成された後、撮影条件が設定される。撮影条件とは、撮影範囲、撮影部位、体厚、水等価厚、撮影時間、スキャンモード、被爆低減、撮影スライス厚、画像スライス厚、FOV、ビームピッチ、天板移動速度、再構成関数、管電圧(kv)、管電流(mA)、回転速度、画像ノイズ(画像SD)、線量(CTDI、DLP)、ウインドウレベル(WL)、ウインドウ幅(WW)等である。また、この設定は操作者等が操作手段110によって行うものである。また撮影条件の他にスキャン計画も設定される。スキャン計画とは、本スキャンにおけるROIを設定するものであり、スキャノグラムが表示された画面上で操作手段110を介して行われる。
さらに、スキャン計画においては設定されたROIおよび、その他の範囲におけるヘリカルピッチが設定される。ここでヘリカルピッチとは、ガントリ140におけるスキャン1回転ごとの天板移動距離を、ビームコリメーション幅で割った値をいうものとする。このヘリカルピッチ設定としては、例えばROIのスキャン時に天板移動速度を減速させるというような設定がされる。上記説明した撮影条件は、撮影条件設定手段121によって記憶手段170に記憶される。なお、本実施形態における撮影条件設定手段121は、本発明における「スキャン計画設定手段」の一例に該当する。また、本実施形態において設定される「ROI」と「その他の範囲」においてこれらの境界となる位置は、本発明における「変更位置」の一例に該当する。
(監視範囲設定工程)
次に、図2を参照して第1実施形態にかかる監視範囲設定工程について説明する。図2(A)は、本発明の第1実施形態にかかるX線CT装置においてプリスキャンの対象となる被検体の撮影対象部位を示す概略側面図である。図2(B)は、本発明の第1実施形態にかかるX線CT装置においてプリスキャンの結果、生成された準備画像およびCT値の監視範囲Aの設定方法を示す概略図である。
本実施形態のX線CT装置による造影検査おいては、本スキャンの前にプリスキャンが実行される。すなわち、寝台装置130の天板(不図示)上に載置された被検体の形状に応じて、図2(A)に示すように、例えば所定間隔ごとにコンベンショナルスキャンを行う。このプリスキャンを行う間隔や、プリスキャンを行う最初のスライスの位置については、撮影技師等により操作手段110を介して設定される。
すなわち操作手段110を介し、プリスキャンの最初のスライスの位置について天板上に載置された被検体の位置を基準に設定がなされると、撮影条件設定手段121が設定に応じた最初のスライス位置を、寝台装置130の天板とガントリ140との相対的距離の情報として、記憶手段170に記憶させる。同様にプリスキャンの間隔についても、設定に応じて撮影条件設定手段121が記憶手段170に記憶させる。
ただし、この設定間隔は常に一定である必要はなく、被検体の状態に応じて間隔の広狭が生じるように設定することも可能である。このように各間隔を不定に設定する場合は、例えば、あらかじめプリスキャンの位置を設定するための設定画面を記憶手段170に記憶させておき、プリスキャンの設定時にスキャン制御手段120が当該画面を読み出して表示手段180に表示させる。この設定画面上で、操作手段110により、最初のスキャン位置から順にスキャン間隔を数値で入力するか、またはあらかじめ生成されたスキャノグラム上で設定して任意のスキャン位置を設定することが可能である。
また、上述のようにCT値の測定位置をプリスキャン前にあらかじめ設定する実施形態に限らず、本スキャン時に生成される全ての断層画像に対してCT値の測定を行うように設定することも可能である。
このように設定されたプリスキャンの位置は、プリスキャンのスキャン制御における各スキャン位置の基準となるとともに、本スキャン時におけるCT値の各測定位置の基準ともなる。プリスキャンの開始指示がなされると、スキャン制御手段120のプリスキャン制御手段122は、駆動手段131を駆動させ寝台装置130における天板を移動させる。天板上の被検体がガントリ140へ向かって移動するにともない、プリスキャン制御手段122は、天板の移動距離を測定する。天板の移動距離が記憶手段170に記憶した最初のスキャン位置へ到達したら、最初のプリスキャンを実行する。その後は、あらかじめ設定されたスキャン間隔の情報と天板の移動距離に基づいて順次プリスキャンを実行する。このプリスキャンにおいては造影剤を使用せずに撮影が行われる。
なお、プリスキャンの撮影条件の設定において、本スキャン時に生成される全ての断層画像に対してCT値の測定を行うように設定されていた場合は、断層画像1スライス分に対応する間隔でプリスキャンが実行される。
このようにプリスキャンが実行されると、X線検出器143が被検体を透過したX線を検出する。さらにプリスキャンによって得られた投影データは、画像生成手段150によって図2(B)に示すような準備画像として生成され、当該準備画像は記憶手段170に記憶される。またプリスキャンによって生成された各準備画像は、表示手段180に表示可能となっている。操作者Dが監視範囲Aの設定を実行する操作をすると、X線CT装置は、記憶手段170に記憶された準備画像を読み出し、表示手段180に表示させる。
なお、本実施形態にかかるプリスキャン制御手段122および画像生成手段150は、本発明の「プリスキャン手段」の一例に該当する。また、本実施形態にかかる準備画像は、本発明の「準備断層画像」の一例に該当する。
プリスキャンによって例えば図2(B)に示すような準備画像が表示され、操作者Dが操作手段110により準備画像上においてCT値の監視範囲A(例えば大動脈を含む範囲等)を設定すると、撮影条件設定手段121は当該範囲を、表示手段180に表示された1スライス分の準備画像を撮影したスキャン位置におけるCT値の監視範囲Aとする。この撮影条件設定手段121における監視範囲Aの設定は、例えば準備画像内の座標位置を基準とし、監視範囲Aの座標位置の情報を当該準備画像のデータそれぞれと対応付けることにより行う。さらに撮影条件設定手段121は、設定した監視範囲Aを、当該準備画像を撮影した位置の位置情報に対応付けて記憶手段170に記憶させる。
なお、本実施形態における撮影条件設定手段121は、本発明における「監視範囲設定手段」の一例に該当する。また、本実施形態にかかる撮影条件設定手段121および記憶手段170は、本発明の「位置記憶手段」の一例に該当する。
(モニタリングスキャン工程)
本実施形態のX線CT装置は、プリスキャン後であって本スキャンの前にモニタリングスキャンが実行される。このモニタリングスキャンとは、本スキャン開始のタイミングを計るものである。例えばX線CT装置は、まず造影剤注入器(不図示)によって被検体内に造影剤を注入するとともに、CT値の測定を開始する。この測定は、次のように行う。すなわち、まずプリスキャン制御手段122によりX線CT装置が制御され、あらかじめ設定されたROIに対してスキャンが行われ画像が生成される。さらに当該生成された画像におけるCT値が測定される。モニタリングスキャンにおいては、あらかじめ撮影技師により設定された本スキャン開始の契機となるCT値の閾値が設定されており、さらにプリスキャン制御手段122は、測定したCT値が、当該閾値を超えるかについて監視し、CT値が閾値を超えたときは、本スキャン制御手段123に対し本スキャン開始のトリガ信号を入力する。
なお、プリスキャンと本スキャンとの切り替えは、必ずしもスキャン制御手段120によってCT値と閾値との比較をさせて自動的に行う必要はなく、CT値を時系列で並べて表示手段180にグラフ表示させ、操作者Dがそのグラフ表示を参照して切替タイミングを判断し、操作手段110によって切替えるようにしてもよい。この場合、切替操作がなされると、本スキャン制御手段123に本スキャン開始のトリガ信号が入力される。
(本スキャン工程)
次に、図1〜3を参照して第1実施形態にかかる本スキャン工程について説明する。図3は、本発明の第1実施形態にかかるX線CT装置において生成された表示画像Rを示す概略図である。
〈撮像〉
本実施形態のX線CT装置は、スキャン制御手段120の本スキャン制御手段123により、本スキャンの制御が開始されると、駆動手段131が駆動され、寝台装置130の天板がガントリ140の方向へ移動されるとともに、ガントリ140がヘリカルスキャンを実行する、つまりあらかじめ撮影条件設定手段121により設定されたヘリカルピッチで本スキャンが開始される。このときの天板の移動、回転架台141の回転およびX線照射については、あらかじめ設定されたスキャン計画に基づいて実行される。またX線CT装置は、X線検出器143がX線を検出すると、即時に、画像生成手段150が透過データに各処理を行い、さらに再構成を行って順次、断層画像を生成する。ここで本スキャン時において、画像生成手段150は断層画像を生成すると、その断層画像を順次、CT値測定手段160に送る。
〈測定位置、監視範囲読み出し〉
また、本実施形態におけるX線CT装置においては、CT値測定手段160により、断層画像における監視範囲AのCT値を測定する。具体的には、次のようにCT値が測定される。すなわちCT値測定手段160は、まずプリスキャン時において設定されたCT値の測定位置およびその測定位置における監視範囲A(図2(B)参照)の情報を記憶手段170から読み出す。
〈測定位置到達監視〉
また本スキャン制御手段123は、駆動手段131に対する駆動制御量(天板移動速度)と、本スキャン開始からの経過時間とに基づいて、寝台装置130における天板の移動距離(天板とガントリ140の相対的距離)を算出する。さらに本スキャン制御手段123は、算出した値と読み出した測定位置の情報とを対比する。なおプリスキャン時においては最初のスキャン位置が設定されるが、そのスキャン位置は、最初のCT値の測定位置として設定され記憶されている。したがって本スキャン制御手段123は、スキャン位置がまず当該最初の測定位置に到達したかを、上記対比に基づいて検出する。さらに、本スキャン制御手段123は、天板の移動にともなう移動距離を測定しながら、移動距離とプリスキャン時に設定されたスキャン間隔の情報とを対比し、最初の測定位置からあらかじめ設定された間隔を置いた次の位置(CT測定位置)に到達したかを上記対比にしたがって検出する。
〈CT値測定〉
このようにして本スキャン制御手段123は、順次、本スキャン位置が各CT測定位置に到達したかを検出し、かつ検出する度に、CT値の測定タイミングを計るトリガ信号および監視範囲Aの情報をCT値測定手段160に送る。CT値測定手段160はこのトリガ信号および監視範囲Aの情報に基づき、CT値の測定位置において撮影された断層画像に対し、CT値の測定を行う。例えばCT値測定手段160は当該測定位置と対応付けられて記憶された監視範囲Aの情報(画像中の座標情報等)に基づき、当該監視範囲Aに対応する部分のCT値を測定する。
なお、プリスキャン時における測定位置の設定において、全ての断層画像に対しCT値の測定を行う旨が設定されていれば、スキャン位置が最初の測定位置に到達した後、CT値測定手段160は上記対比を行わずにすべての断層画像に対する監視範囲AのCT値を測定する。
また、CT値測定手段160が、CT値の測定位置において撮影された断層画像に対し、監視範囲Aの情報に基づき、当該監視範囲Aに対応する部分を領域拡張等の画像処理によって抽出するように構成するとともに、抽出された監視範囲AにおいてCT値を計測するように構成してもよい。
また、本実施形態においては、監視範囲AのCT値を測定しているが、この処理は、本発明における「測定」の一例であって、例えばCT値を測定するまでもなく、監視範囲AのCT値を把握可能であれば、必ずしも測定する必要はなく、監視範囲AのCT値を読み出すといった処理によることも可能である。
〈表示画像生成〉
また、CT値測定手段160は、画像生成手段150から断層画像を受けると順次、記憶手段170から表示画像Rの画面フォーマットを受けて表示画像Rを生成する。この表示画像Rとは、表示手段180にリアルタイム表示され、操作者Dが参照する画像である。CT値測定手段160は、図3に示すように、画面フォーマットにおける断層画像表示領域Tに断層画像のデータを割り当て、かつCT値表示領域Gに測定したCT値のデータを割り当てグラフ表示する処理を行う。なお、ここでいうリアルタイム表示とは、例えばスキャンから0.2秒程度で表示画像Rが表示手段180に表示されることを示す。なお、本実施形態における表示画像Rの断層画像表示領域Tに表示される断層画像は、本発明における「表示用画像」の一例に該当する。
この表示画像Rは、断層画像やCT値の経時的変化に応じて生成されるとともに、生成された順に、順次切り替わって表示されるものである。なお、図3に示す表示画像RにおけるCT値のグラフにおいては、横軸が経過時間、縦軸がCT値を示しており、経過時間に応じたCT値が表示されている。またこの表示画面のCT値のグラフにおいては、CT値の閾値が表示され、経過時間に対応するCT値が閾値の範囲内にあるかについて示している。したがって、現在のCT値があらかじめ設定されたCT値の範囲内にあるかどうかを操作者Dが容易に把握することを可能とする。なお、このCT値の表示において必ずしも経過時間の表示をする必要はなく、単に現在のCT値が閾値の範囲内にあるかについて可変する棒グラフ等によって表示することも可能であり、さらにはグラフ表示することに限られず、CT値を数値として表示してもよい。
(ヘリカルピッチ変更工程)
さらに、本実施形態にかかるX線CT装置においては、本スキャン中に操作することにより天板の移動速度をあらかじめ設定された速度に切り替え、または元の速度に戻すピッチ操作手段Cが設けられている(図1)。このピッチ操作手段Cは、操作者Dが表示画像Rを参照しつつ操作可能な、フットペダルや操作手段110としてのキーボード等に割り当てられた切替スイッチ等を用いることが可能である。例えば、キーボード等に割り当てられた切替スイッチを1回押下すると、あらかじめ設定された速度に切り替わり、再び切替スイッチを1回押下すると元の速度に戻るといったように、切替スイッチを押下するごとに、検知手段190(図1)が当該押下操作を検知する。検知手段190は、当該操作を制御信号として寝台速度変更手段191に送信する。
寝台速度変更手段191は当該制御信号を天板移動速度の変更情報として本スキャン制御手段123に送信する。この制御信号は最初の速度を第1の速度、切り替わった後の速度を第2の速度とする信号である。本スキャン制御手段123は、当該制御信号に基づき駆動手段131の駆動を制御し、寝台装置130における天板とガントリ140との相対的移動の速度を第1の速度または第2の速度に切り替える。なお、この切替スイッチはハードキーに限らずソフトキーを用いることも可能である。
また、ピッチ操作手段Cがフットペダルであれば、ペダルを踏み込んでペダル先端が最下端に接触することにより、あらかじめ設定された速度に切り替わり、またペダル後端が最下端に接触することにより、第1の速度または第2の速度の切替操作が行われるようにしてもよい。またこのフットペダルはペダルを踏み込む方向と反対方向に付勢されるようにし、踏み込んだ状態と当該踏み込み状態を解除した状態との2つの状態の切替を検知し、この検知結果に基づいて当該第1の速度または第2の速度の切替を行ってもよい。
なお、この天板速度の切替における第1の速度、第2の速度としては、あらかじめスキャン計画において設定された、ROIにおける天板移動速度と、その他の範囲における天板移動速度とを割り当てることが可能である。また、本実施形態における操作手段110、検知手段190、寝台速度変更手段191および本スキャン制御手段123は、本発明にかかる「操作制御手段」の一例に該当する。また、本実施形態における本スキャン制御手段123は、本発明にかかる「速度制御手段」の一例に該当する。また、上記第1の速度、第2の速度は、本発明にかかる「相対的位置の変化の速度」の一例に該当する。
このようにして、本実施形態におけるX線CT装置においては、撮影技師は、リアルタイム表示される表示画像Rにおける断層画像を参照しつつ、断層画像における造影剤の浸透の程度を確認することができるとともに、CT値のグラフ(図3におけるG)を参照し、CT値があらかじめ設定した閾値の範囲内にあるか確認することができる。このように断層画像とCT値とを参照しつつ画像撮影時においてリアルタイム画像を見ながら天板移動速を変更させることができる。したがって、天板の移動速度すなわちスキャン領域(ガントリ140)への被検体の搬送速度と、被検体内に注入された造影剤の流入速度(造影剤浸透のペース)とが合わないことを撮影技師が視覚的かつ直感的に把握することを可能とする。
その結果、例えば造影剤流入速度より被検体の搬送速度が速いときは、撮影技師が搬送速度を減速することにより、撮影対象部位に造影剤が浸透するのに合わせてスキャンを実行するようにすることができる。また造影剤流入速度より被検体の搬送速度が遅いときは、操作者Dが搬送速度を加速することにより、撮影対象部位に造影剤が浸透してからCT値が低下し造影効果が減少してしまう前にスキャンを実行するようにすることができる。このように、本実施形態におけるX線CT装置では、撮影技師がリアルタイムに被検体内の造影剤の浸透の度合いを確認しつつ被検体の搬送速度を加減する操作を行うことができるので、撮影時に造影剤が未浸透であり、造影効果が得られない断層画像が生成されてしまうといった事態を回避することが可能となる。
結果として、造影検査に基づく画像診断の質および効率を向上させるとともに、被検体に対する再撮影を防止し、被検体への余計な被爆を防止することが可能となる。さらに、本スキャンにおける天板速度の調整が事前の設定のみによって決定されないので、撮影技師に煩雑かつ複雑な設定が必要なくなる。また、造影剤の浸透の確認が断層像だけでなく、現在のCT値の表示によっても確認でき、造影検査の確実性の向上を図ることも可能となる。
(動作)
次に、上記説明した第1実施形態におけるX線CT装置の動作について図4〜図6を参照して説明する。図4および図5は、この発明の第1実施形態のX線CT装置における、スキャノグラム生成から表示画像Rの表示までの動作の概略を示すフローチャートである。図6は、この発明の第1実施形態のX線CT装置において、本スキャン中にヘリカルピッチが切り替わる動作の概略を示すフローチャートである。
(ステップ01)
X線CT装置におけるスキャン制御手段120のプリスキャン制御手段122は、スキャノグラムの撮影のため駆動手段131を駆動させ、被検体を載置した天板を、ガントリ140の撮影領域まで移動させる。またプリスキャン制御手段122は、架台駆動部を駆動させガントリ140の回転架台141により、X線管142とX線検出器143とを単一の投影角において固定するとともに、撮影領域まで移動してきた被検体にX線を曝射する。被検体を透過したX線が検出されると、画像生成手段150により投影データに対し各処理や再構成が行われてスキャノグラムが生成される。
(ステップ02)
スキャノグラムが生成されると画像生成手段150は、表示手段180に生成したスキャノグラムのデータを送り、表示手段180が当該スキャノグラム表示する。撮影技師は操作手段110によりスキャノグラム上でROI等を設定する。また撮影技師は、設定されたROIにおけるヘリカルピッチとその他の範囲におけるヘリカルピッチとをそれぞれ設定する。ここで設定されたROIおよび各ヘリカルピッチは記憶手段170に記憶される。
(ステップ03)
スキャン制御手段120は、記憶手段170にあらかじめ記憶された撮影条件設定画面のフォーマットを読み出し、表示手段180に表示する。撮影技師は、操作手段110により撮影条件設定画面において各種撮影条件を設定する。ここで設定された撮影条件は、記憶手段170に記憶される。
(ステップ04)
撮影技師により、プリスキャンの撮影条件(最初のスキャン位置、間隔等)が設定される。撮影条件設定手段121は、この最初のスライス位置および間隔等の情報をプリスキャンの撮影条件として、かつ本スキャン時におけるCT値の測定位置として記憶手段170に記憶させる。
(ステップ05)
さらにプリスキャン制御手段122は、設定されたプリスキャンの撮影条件に基づき、駆動手段131を駆動して寝台装置130の天板をガントリ140の撮影領域へ移動させる。さらにプリスキャン制御手段122はガントリ140により、最初のスライス位置および設定された間隔ごとにスキャンを実行する。このプリスキャンの結果、X線検出器143により検出されたX線に基づいて、画像生成手段150は、各処理や再構成を行って準備画像を生成する。生成された準備画像は記憶手段170に記憶される。
(ステップ06)
表示手段180は、記憶手段170に記憶された準備画像のデータを受けると、当該準備画像を表示する。撮影技師により、操作手段110を介してこの準備画像における監視範囲Aが設定されると、撮影条件設定手段121は、この範囲を表示された準備画像を撮影したスキャン位置におけるCT値の監視範囲Aとして設定する。設定された監視範囲Aのデータは、当該準備画像におけるスキャン位置の情報と対応付けられて記憶手段170に記憶される。
(ステップ07)
監視範囲Aが設定された後、操作手段110を介して本スキャン開始の契機となるCT値の閾値およびモニタリングスキャン実行開始の操作がなされると、造影剤注入器により、被検体に造影剤が注入される。またプリスキャン制御手段122は、スキャン計画において設定されたROIに対してCT値の測定を行う。このCT値の測定は、プリスキャン制御手段122が寝台装置130の天板により被検体をガントリ140における撮影領域まで搬送させ、かつあらかじめ設定されたROIにおいてスキャンを実行することにより行う。
(ステップ08)
モニタリングスキャンが開始されると、プリスキャン制御手段122はROIにおけるCT値を測定し、測定したCT値が設定された閾値を超えたかについて判断する。測定したCT値が閾値を超えるまで(ステップ08;No)は、プリスキャン制御手段122による当該判断が継続される。
(ステップ09)
プリスキャン制御手段122により、測定されたCT値が設定された閾値を超えたと判断された場合(ステップ08;Yes)、本スキャン制御手段123はX線CT装置による本スキャンを開始させる。本スキャン制御手段123によって本スキャンが開始されると、撮影条件に基づいた移動速度により寝台装置130の天板が被検体をガントリ140に搬送する。また、本スキャン制御手段123は、回転架台141によりX線管142とX線検出器143を対向配置させたまま回転させるとともに、スキャンを行わせる。
(ステップ10)
画像生成手段150は、本スキャンに基づく透過データに対して各処理および再構成を行い、断層画像を生成する。断層画像が生成されると、画像生成手段150はCT値測定手段160に断層画像を送る。
(ステップ11)
CT値測定手段160は、あらかじめ記憶手段170から、プリスキャン時において設定されたCT値の測定位置およびその測定位置における監視範囲A(図2(B)参照)の情報を読み出しておく。本スキャン制御手段123は、天板の移動距離を算出して、測定位置の情報と対比する。本スキャン制御手段123は、この対比により、撮影領域が測定位置に到達したかを判断する。CT値測定手段160は表示画像Rの画面フォーマットを記憶手段170から読み出しておく。
(ステップ12)
本スキャン制御手段123による判断の結果、測定位置に到達していると判断された場合(ステップ11;Yes)は、CT値測定手段160は測定位置で撮影された断層画像のデータから、当該位置に対応する監視範囲Aの領域を抽出する。CT値測定手段160は監視範囲Aの領域を抽出すると、抽出した領域のCT値を測定する。
(ステップ13)
CT値測定手段160は、断層画像のデータと測定したCT値のデータを表示画像Rの画面フォーマットの対応する領域(図3におけるT,G)に割り当て、断層画像およびCT値のグラフ表示が含まれた表示画像Rを生成する。他方、本スキャン制御手段123による判断の結果、測定位置に到達していないと判断された場合(ステップ11;No)は、直前に測定したCT値に基づいて表示画像Rを生成する。
(ステップ14)
表示手段180は、CT値測定手段160から表示画像Rのデータを受け、生成された順に順次表示していく。
(ステップ15)
検知手段190は、本スキャン中に操作者Dによるピッチ操作手段Cのピッチ切替操作があるかについて検知する。
(ステップ16)
検知手段190がピッチ切替操作を検知すると、(ステップ15;Yes)、制御信号を寝台速度変更手段191に送信する。
(ステップ17)
寝台速度変更手段191は検知手段190からの制御信号を受けると天板移動速度の変更情報として本スキャン制御手段123に送信する。本スキャン制御手段123は、当該制御信号に基づき駆動手段131の駆動を制御し、寝台装置130における天板とガントリ140との相対的移動の速度を第1の速度または第2の速度に切り替える。
(ステップ18)
検知手段190がピッチ切替操作を検知しない場合(ステップ15;No)は、本スキャン制御手段123は、記憶手段170に記憶されたスキャン計画に基づいて駆動手段131の駆動を制御し、寝台装置130における天板とガントリ140との相対的移動の速度を切り替える。
〈変形例〉
次に、第1実施形態の変形例について説明する。
第1実施形態におけるX線CT装置では、プリスキャンが行われた撮影位置を本スキャン時のCT値の測定位置とし、本スキャン時にはCT値の測定を当該測定位置に到達したときのタイミングを計って行っているが、本スキャン開始からの経過時間によってタイミングを計り、本スキャン時のCT値の測定を行うようにしてもよい。例えば、本スキャンを開始してから、0.数秒ごとに、かつ監視範囲については設定した順に順次、CT値を測定するように構成してもよい。
以上述べた変形例にかかるX線CT装置によっても、第1実施形態と同様の効果を実現することができる。
また、第1実施形態のX線CT装置では、プリスキャンを行って本スキャン時にCT値の計測を行い、CT値を表示画像Rにおいて表示しているが、本発明にかかるX線CT装置はこの実施形態に限られず、CT値の測定を行わず、断層画像のみを表示してもよい。
〈第2変形例)
次に、第1実施形態の第2変形例について図9〜図11を参照して説明する。図9は、この発明の第1実施形態の第2変形例にかかる検出器側コリメータ50の構成を示す概略分解図である。図10は、この発明の第1実施形態の第2変形例にかかる検出器側コリメータ50の内径カバー507bの構成を示す概略斜視図である。図11は、図9における検出器側コリメータ50にかかるコリメータ板505の延伸方向と直交する方向の断面の一部分を第1サポート501側から見た場合の概略断面図である。
以上述べた構成によれば、第1実施形態と同様することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態にかかるX線CT装置について図7を参照して説明する。図7(A)、図7(B)は、この発明の第2実施形態にかかるX線CT装置のピッチ操作手段Cを示す概略図である。
第2実施形態にかかるX線CT装置は、図7(A)、図7(B)に示すように、ピッチ操作手段Cにより天板移動速度が多段階に切替可能となるように構成されている。以下、第2実施形態におけるピッチ操作手段Cおよび天板移動速度の多段階切替を実行にかかるX線CT装置の各部構成について説明する。なお、第2実施形態のX線CT装置において第1実施形態と異ならない部分については説明を割愛する。
(天板速度切替工程)
第2実施形態にかかるX線CT装置におけるピッチ操作手段Cは、天板移動速度を多段階に切り替え可能とするために、ピッチ操作手段Cに対し複数段階の切替手段が割り当てられている。例えば図7(A)に示すように操作手段110としてのキーボードにダイアルが設けられている。またこのダイアルには目盛が設けられている。さらにダイアルの各目盛それぞれには、異なる信号が割り当てられている。
検知手段190は、ピッチ操作手段Cとしてのダイアルが回転されることにより、各目盛に対応する複数段階における段階ごとの信号を検知する。寝台速度変更手段191は、検知手段190からの操作に対応する信号を受け、当該信号を当該信号に対応する天板移動速度の情報として本スキャン制御手段123に送る。本スキャン制御手段123は、当該制御信号に基づき駆動手段131の駆動を制御し、寝台装置130における天板とガントリ140との相対的移動の速度を、寝台速度変更手段191からの情報に基づく天板移動速度に切り替える。
このピッチ操作手段Cとしては、上記説明した操作手段110としてのキーボードに設けられたダイアルだけでなく、例えば図7(B)に示すようなフットペダルを用いることも可能である。このフットペダルに対しては、最大踏み込んだときの天板移動速度をあらかじめ設定した当該速度の上限値となるように構成されているとともに、全く踏み込まれず、踏み込み板C1とフットペダルの基台C2とがなす角度が最大(図7(B)参照)のときの天板移動速度をあらかじめ設定した天板移動速度の下限値となるように構成されている。この上限値と下限値とは、あらかじめ撮影条件の設定により設定される。
さらにこの場合、検知手段190は当該フットペダルに設けられたエンコーダとして構成される。検知手段190は、フットペダルの踏み込み板C1が踏み込まれたことによって、踏み込み板C1とフットペダルの基台C2とがなす角度を検出する。寝台速度変更手段191は、検知手段190から当該角度の情報を受け、当該角度の情報を、当該角度の情報に対応する天板移動速度の情報として本スキャン制御手段123に送る。本スキャン制御手段123は、寝台速度変更手段191からの段階ごとの情報に基づく天板移動速度に切り替える。
上記説明した第2実施形態にかかるX線CT装置においては、操作者Dが本スキャン中に表示画像Rを確認しながら、ピッチ操作手段Cを操作して、天板移動速度を複数段階に切り替えることが可能となる。したがって、本スキャンにおける造影剤の流入速度と、被検体の搬送速度とを本スキャン時の状況に応じ、さらに適合させることが可能となる。
なお、本実施形態にかかるX線CT装置においては、ピッチ操作手段Cの目盛やフットペダルの角度に応じた速度をあらかじめ設定するように構成されているが、これに限らずピッチ操作手段Cに対する操作量に応じて、本スキャン制御手段123が天板移動速度の加速量、減速量を制御する他の手段で構成してもよい。
また、ピッチ操作手段Cとしてフットペダルでなくレバーのようなものを用いることも可能である。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態にかかるX線CT装置について図8を参照して説明する。図8は、X線管142、X線検出器143および撮影領域に搬送される被検体の一例を示す概略斜視図である。なお、図8は、第3実施形態を説明するために便宜上用いられるものであり、当該図においてX線検出器143は被検体搬送方向に4列、示されているがこのような構成に限定されるものではない。
現在、X線CT装置におけるリアルタイム表示はスキャンから0.2秒程度の時間を要するものが多い。また、上記実施形態のX線CT装置による造影検査では、リアルタイム表示される画像およびCT値を撮影技師が参照して造影剤濃度の適否を判断するものである。つまり、撮影技師が断層画像を視認する時点と、断層画像を表示する時点とを可能な限り調整し、できる限り造影剤の浸透の程度を実際の状態に即して表示させ撮影技師に視認させることが好ましい。
また現在、多列検出器を有するマルチスライスのCT装置が使用されるようになり、撮影時間が短縮される傾向にあるが、造影検査においては撮影の速度と造影剤の流入速度を調整しなければならない。
そこで、第3実施形態にかかるX線CT装置は、X線検出器143が多列検出器であることを前提とし、この前提の下、画像の再構成を行うにあたり、多列検出器の中央より、
被検体搬送方向側に位置する検出器F(図8参照)を中心に再構成を行う。またこのようにして再構成した断層画像を生成して表示するように構成されている。以下、第3実施形態におけるX線CT装置について説明する。なお、第3実施形態のX線CT装置において第1実施形態、第2実施形態と異ならない部分については説明を割愛する。
(本スキャン工程)
第3実施形態にかかるX線CT装置は、本スキャンにおいて上記実施形態と同様、本スキャンが実行される。X線検出器143は、図8に示すように被検体搬送方向へ複数並列
配置されている。画像生成手段150は、X線検出器143からの各透過データを受けると、この透過データのうち、ヘリカルスキャンにおける被検体搬送の進行方向側の検出器Fを中心に第1断層画像を生成する。さらに画像生成手段150は、X線検出器143における被検体搬送方向の中央の検出器を中心に生成した第2断層画像も生成する。
CT値測定手段160は、CT値の測定を、検出器Fを中心に生成された第1断層画像における監視範囲Aの測定を行う。さらにCT値測定手段160は、第2断層画像を断層画像表示領域T割り当て表示画像Rを生成するとともに、当該表示画像RにおけるCT値の表示は第1断層画像におけるCT値に基づく。
上記第3実施形態にかかるX線CT装置は、被検体搬送の進行方向側の検出器Fを中心に生成された第1断層画像に基づきCT値を表示し、断層画像としては第2断層画像を表示する。すなわち、本スキャン中に撮影技師が参照するCT値は、撮影領域の中心よりやや被検体搬送の進行方向側のものとなる。
このように、撮影中心よりやや被検体搬送の進行方向側におけるCT値を測定しておくことにより、撮影技師がCT値を参照する時点と、その時点で撮影領域に存在する被検体の部位の実際のCT値とがずれてしまう事態を防止することができる。その結果、本スキャン時のCT値の表示をより正確に行うことができるので、本スキャンから表示手段180に対するCT値表示までのタイムラグの解消を図り、被検体搬送速度の調整を行う撮影技師に対してより正確な情報を提示することができる。
この発明の第1実施形態にかかるX線CT装置の概略構成を示す概略ブロック図である。 (A)本発明の第1実施形態にかかるX線CT装置においてプリスキャンの対象となる被検体の撮影対象部位を示す概略側面図である。(B)本発明の第1実施形態にかかるX線CT装置においてプリスキャンの結果生成された準備画像およびCT値の監視範囲の設定方法を示す概略図である。 本発明の第1実施形態にかかるX線CT装置において生成された表示画像Rを示す概略図である。 この発明の第1実施形態のX線CT装置における、スキャノグラム生成から表示画像Rの表示までの動作の概略を示すフローチャートである。 この発明の第1実施形態のX線CT装置における、スキャノグラム生成から表示画像Rの表示までの動作の概略を示すフローチャートである。 この発明の第1実施形態のX線CT装置において、本スキャン中にヘリカルピッチが切り替わる動作の概略を示すフローチャートである。 (A)この発明の第2実施形態にかかるX線CT装置のピッチ操作手段を示す概略図である。(B)この発明の第2実施形態にかかるX線CT装置のピッチ操作手段を示す概略図である。 X線管、X線検出器、および撮影領域に搬送される被検体の一例を示す概略斜視図である。 スキャノ像および設定されたROIを示す概略図である。 モニタリングスキャンの動作を示す概略図である。
符号の説明
110 操作手段
120 スキャン制御手段
121 撮影条件設定手段
122 プリスキャン制御手段
123 本スキャン制御手段
130 寝台装置
131 駆動手段
140 ガントリ
141 回転架台
142 X線管
143 X線検出器
150 画像生成手段
160 CT値測定手段
170 記憶手段
180 表示手段
190 検知手段
191 寝台速度変更手段
A 監視範囲
R 表示画像
G CT値表示領域
T 断層画像表示領域
C ピッチ操作手段
C1 踏み込み板
C2 基台
F 検出器

Claims (8)

  1. 被検体が載置される寝台と、X線を曝射するX線管および該寝台上の被検体を透過したX線を検出する検出器を含むガントリと、を有し、該寝台と該ガントリとの相対的位置を変化させつつ該寝台上における被検体の撮影を行うX線CT装置であって、
    前記撮影によって前記検出器が検出した透過X線に基づき、当該X線を検出すると即時に前記被検体の断層画像を再構成する再構成手段と、
    前記断層画像が再構成されると、即時に該断層画像を順次表示する表示手段と、
    前記撮影中に操作されることにより、該操作に応じて前記相対的位置の変化の速度を変更させる操作制御手段と、を備えたこと、
    を特徴とするX線CT装置。
  2. 前記撮影の前に準備撮影が行われることにより、前記被検体の複数の部位における準備断層画像を生成するプリスキャン手段と、
    前記撮影の前に生成された前記準備断層画像のそれぞれに対し、前記撮影時においてCT値の測定をするための監視範囲を設定可能な監視範囲設定手段と、
    前記撮影の前に前記準備断層画像のそれぞれについて前記準備撮影を行ったときの前記寝台とガントリとの相対的位置を、該撮影時におけるCT値の測定位置として設定するとともに、設定された前記監視範囲と該測定位置とを対応付けて記憶する位置記憶手段と、
    前記撮影時において前記相対的位置が変化することにより、該相対的位置が前記位置記憶手段に記憶された前記測定位置のそれぞれに到達すると、再構成された前記断層画像中の前記監視範囲に対応する位置におけるCT値を即時に測定するCT値測定手段と、をさらに備え、
    前記表示手段は前記断層画像とともに測定された前記CT値を、数値またはグラフによって表示すること、
    を特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記被検体の前記撮影における撮影範囲を設定するための撮影準備画像を生成するスカウト画像生成手段と、
    生成された前記撮影準備画像を表示する表示手段と、
    前記撮影準備画像上において、前記撮影時において前記相対的位置の変化の速度が変更される変更位置が設定されることにより、スキャン計画が設定されるスキャン計画設定手段と、をさらに備え、
    前記撮影準備画像上において、さらに前記準備断層画像の撮影位置が定められることにより、前記プリスキャン手段は、該準備断層画像の撮影位置において前記準備撮影を行うように構成されていること、
    を特徴とする請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記撮影時において前記相対的位置が変化することにより、該相対的位置が前記スキャン計画における前記変更位置に到達すると、該相対的位置の変化の速度を変更させる速度制御手段をさらに備えたこと、
    を特徴とする請求項3に記載のX線CT装置。
  5. 前記検出器は、前記寝台上における体軸の方向に複数、並列配置される多列検出器であり、
    前記多列検出器を有することにより、前記再構成手段は前記撮影において、1スキャンで複数の断層画像を再構成可能であり、
    前記CT値測定手段は、再構成した複数の前記断層画像のうち、前記ガントリに対する前記被検体の進行方向側を中心とした断層画像のCT値を測定するとともに、再構成した複数の該断層画像のうち、中央の画像を中心とした断層画像を表示用画像として生成すること、
    を特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載のX線CT装置
  6. 前記操作制御手段は、操作されることにより、前記相対的位置の変化の速度を複数段階に変更可能であること、
    を特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  7. 被検体が載置される寝台と、X線を曝射するX線管および該寝台上の被検体を透過したX線を検出する検出器を含むガントリと、を有し、該寝台と該ガントリとの相対的位置を変化させつつ該寝台上における被検体の本スキャンを行って断層画像を生成するとともに、該本スキャンの前にプリスキャンを行い、該本スキャン時に生成された該断層画像中におけるCT値測定の対象となる監視範囲を設定するための準備断層画像を生成するX線CT装置であって、
    前記被検体の撮影のためのスキャン計画および、前記準備断層画像の撮影位置の設定に用いられるスカウト画像を生成するスカウト画像生成手段と、
    前記スカウト画像上において前記スキャン計画が定められることにより、前記相対的位置の変化の速度が変更される変更位置を設定可能とするとともに、前記準備断層画像の撮影位置を前記相対的位置に対応付けて設定可能とするスキャン計画設定手段と、
    設定された前記撮影位置において行われた撮像に基づいて生成された前記準備断層画像のそれぞれに対し、前記監視範囲を設定する監視範囲設定手段と、
    前記準備断層画像が撮像された前記撮影位置それぞれを、前記本スキャン時におけるCT値の測定位置とするとともに、該測定位置、前記監視範囲とを前記相対的位置に相互に対応付けて記憶する位置記憶手段と、
    前記本スキャンによって前記検出器が検出した透過X線に基づき、当該X線を検出すると即時に前記被検体の断層画像を再構成する再構成手段と、
    前記本スキャン時において前記相対的位置が変化することにより、該相対的位置が前記位置記憶手段に記憶された前記測定位置のそれぞれに到達すると、即時に再構成された前記断層画像中の前記監視範囲に対応する位置を抽出してCT値を測定するCT値測定手段と、
    前記断層画像が再構成され、かつ前記CT値が測定されると、即時に該断層画像および該CT値を順次表示する表示手段と、
    前記本スキャン時において前記相対的位置が変化することにより、該相対的位置が前記スキャン計画における前記変更位置に到達すると、該相対的位置の変化の速度を変更させる速度制御手段と、
    前記本スキャン中に操作されることにより、該操作に応じて前記相対的位置の変化の速度を変更させる操作制御手段と、を備えたこと、
    を特徴とするX線CT装置。
  8. 被検体が載置される寝台と、X線を曝射するX線管および該寝台上の被検体を透過したX線を検出する検出器を含むガントリと、を有し、該寝台と該ガントリとの相対的位置を変化させつつ該寝台上における被検体の撮影を行うX線CT装置における搬送速度制御プログラムであって、
    再構成手段により、前記撮影によって前記検出器が検出した透過X線に基づき、当該X線を検出すると即時に前記被検体の断層画像を再構成させ、
    表示手段により前記断層画像が再構成されると、即時に該断層画像を順次表示させ、
    操作制御手段が前記撮影中に操作されることにより、該操作に応じ、該操作制御手段に前記相対的位置の変化の速度を変更させる制御を実行させること、
    を特徴とする搬送速度制御プログラム。
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