JP2010126679A - ゲル状物質 - Google Patents
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Abstract
【課題】全く新規なゲル状物質の提供。
【解決手段】(A)繊維状物質、(B)DSCにおける融点ピークが120℃以上である常温固体のポリオレフィンおよび(C)液状物質とを含有することを特徴とするゲル状物質。
【選択図】なし
【解決手段】(A)繊維状物質、(B)DSCにおける融点ピークが120℃以上である常温固体のポリオレフィンおよび(C)液状物質とを含有することを特徴とするゲル状物質。
【選択図】なし
Description
本発明は、新規なゲル状物質に関する。
ゲル状物質に関する技術としては、下記のようなものがある。すなわち、特許文献1ではポリプロピレンがグラフト結合したアルキレンビニルエーテル−マレイン酸イミド共重合体から得られたゲルを提案しており、特許文献2では、少なくとも両親媒性を有するゲル化剤と液体状高イオン伝導性物質を含有するゲル電解質を提案しており、また特許文献3では、無水物単位とアルケニル単位をもつ重合体、架橋剤、マレイン化ポリアルキレン、伸展剤および有機脂肪酸からなる重合体ゲル組成物が提案されているが、本発明はこれら公知のゲル状物質とは全く異なった新しいゲル状物質を提案するものである。
本発明の目的は液状物質を極めて少量のポリオレフィン類を用いることよりゲル化させることにあり、建築材料、化粧品等に有用なゲル成分の提供にある。
本発明の目的は、全く新規なゲル状物質を提供する点にある。最終用途からすれば不純物ともなるゲル化剤が極めて少なくてすむため、シーリング材、接着剤、ペンキ等の建築材料、口紅、ファウンデーション、整髪ゲル等の化粧品のほかゲル技術が必要な文房具、医療分野等に有効なゲル状物質の提供にある。
ゲル骨格となる繊維状成分(A)を液状物質中(C)に分散させ、この分散させた繊維状物質に選択的に吸着が可能なゲル化剤(B)を極少量添加することにより、液状物質全体をゲル化するものである。
即ち、本発明の第1は、(A)繊維状物質、(B)DSCにおける融点ピークが120℃以上である常温固体のポリオレフィンおよび(C)液状物質とを含有することを特徴とするゲル状物質に関する。
本発明の第2は、前記(B)のDSCにおける融点ピークが120℃以上である常温固体のポリオレフィンがポリプロピレンである請求項1記載のゲル状物質に関する。
本発明の第3は、前記(B)のDSCにおける融点ピークが120℃以上である常温固体のポリプロピレンがポリプロピレンの不飽和酸変性物である請求項2記載のゲル状物質に関する。
本発明の第4は、前記(A)の繊維状物質のアスペクト比が20以上のものである請求項1〜3いづれか記載のゲル状物質に関する。
本発明の第5は、前記(A)の繊維状物質が、セラミックスファイバー、ガラス繊維、合成繊維、合成繊維に無機粉体等を練り込み紡糸した繊維、天然繊維などで、繊維表面に不飽和酸変性ポリオレフィンが結合できる官能基がある繊維から選ばれることを特徴とする請求項1〜4いづれか記載のゲル状物質に関する。
即ち、本発明の第1は、(A)繊維状物質、(B)DSCにおける融点ピークが120℃以上である常温固体のポリオレフィンおよび(C)液状物質とを含有することを特徴とするゲル状物質に関する。
本発明の第2は、前記(B)のDSCにおける融点ピークが120℃以上である常温固体のポリオレフィンがポリプロピレンである請求項1記載のゲル状物質に関する。
本発明の第3は、前記(B)のDSCにおける融点ピークが120℃以上である常温固体のポリプロピレンがポリプロピレンの不飽和酸変性物である請求項2記載のゲル状物質に関する。
本発明の第4は、前記(A)の繊維状物質のアスペクト比が20以上のものである請求項1〜3いづれか記載のゲル状物質に関する。
本発明の第5は、前記(A)の繊維状物質が、セラミックスファイバー、ガラス繊維、合成繊維、合成繊維に無機粉体等を練り込み紡糸した繊維、天然繊維などで、繊維表面に不飽和酸変性ポリオレフィンが結合できる官能基がある繊維から選ばれることを特徴とする請求項1〜4いづれか記載のゲル状物質に関する。
(A)の繊維状物質としては、セラミックスファイバー、ガラス繊維、合成繊維(アクリル系繊維、ビニロン繊維など)、および各種合成繊維に無機粉末体等を練り込み紡糸した繊維、天然繊維などで、繊維表面に不飽和酸変性ポリオレフィンが結合できる官能基がある繊維であればよい。官能基としては例えば、ヒドロキシ基、アルデヒド基、ケテン基、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、カルボン酸エステル基、カルボン酸ハライド基、カルボン酸アミド基、カルボン酸イミド基、カルボン酸塩基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、スルホン酸塩化物基、スルホン酸アミド基、スルホン酸塩基、チオール基、スルフィド基、ジスルフィド基、アミノ基、イミド基、ジイミド基、シアノ基、ニトロ基、ウレア基、イソニトリル基、イソシアネート基、チオイソシアネート基、ホスフィノ基、エポキシ基、オキサゾリン基などがあげられる。これらのうち、好ましくはヒドロキシ基、カルボニル基である。
特にセラミックファイバー、ガラス繊維の他にコットン、ビニロンなど水酸基を有する繊維は、(B)成分のDSCにおける融点ピークが120℃以上の常温固体のポリオレフィンが表面に付着しやすいので好適である。繊維状物質は、長さ10μm以上、好ましくは100μm以上、太さ(直径)0.1μm〜0.2mm、好ましくは0.5μm〜10μmのものが好適であり、この長さ/直径すなわちアスペクト比は20以上であることが好ましい。この繊維状物質(A)は、(B)成分のポリオレフィンと(C)成分の液状物質の総和〔(A)+(B)+(C)〕に対して、0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%の割合で配合することができる。
繊維表面に不飽和酸変性ポリオレフィンが結合できる官能基を付ける方法としては、繊維中に無機粉体、金属粉体、顔料などを混入したり、無機粉体、金属粉体、顔料などをバインダーと混合して、塗料状にして繊維の表面に塗布したりする方法がある。
なお、(A)の繊維状物質は、(B)のポリオレフィンの溶融物と混合することになるので、(B)のポリオレフィン溶融物には溶解しないような融点をもつものであることが必要である。
特にセラミックファイバー、ガラス繊維の他にコットン、ビニロンなど水酸基を有する繊維は、(B)成分のDSCにおける融点ピークが120℃以上の常温固体のポリオレフィンが表面に付着しやすいので好適である。繊維状物質は、長さ10μm以上、好ましくは100μm以上、太さ(直径)0.1μm〜0.2mm、好ましくは0.5μm〜10μmのものが好適であり、この長さ/直径すなわちアスペクト比は20以上であることが好ましい。この繊維状物質(A)は、(B)成分のポリオレフィンと(C)成分の液状物質の総和〔(A)+(B)+(C)〕に対して、0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜5重量%の割合で配合することができる。
繊維表面に不飽和酸変性ポリオレフィンが結合できる官能基を付ける方法としては、繊維中に無機粉体、金属粉体、顔料などを混入したり、無機粉体、金属粉体、顔料などをバインダーと混合して、塗料状にして繊維の表面に塗布したりする方法がある。
なお、(A)の繊維状物質は、(B)のポリオレフィンの溶融物と混合することになるので、(B)のポリオレフィン溶融物には溶解しないような融点をもつものであることが必要である。
(B)成分のDSCにおける融点ピークが120℃以上、好ましくは130℃以上、特に好ましくは140℃以上である常温固体のポリオレフィンとしては、ポリプロピレンおよび変性ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ3−メチル−ブテン、ポリ3,3−ジメチル−1−ブテンなどを挙げることができる。
また(B)成分の常温固体のポリオレフィンの分子量は7,000以上、好ましくは9,000以上、特に好ましくは12,000以上であることが好ましい。特に本発明のポリオレフィンは、例えば特許第3137352号公報〔0012〕に記載されているように、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの無水不飽和酸により変性されたものであることが好ましい。その例としては、無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性エチレン/プロピレン共重合体、無水イタコン酸変性ポリプロピレン、無水シトラコン酸変性ポリプロピレンなどを挙げることができる。
ポリオレフィンの無水不飽和酸による変性方法は、ポリオレフィンと所定の酸を150〜200℃で所定時間混合することにより達成できる。
例えば、ポリオレフィンと所定の酸および有機過酸化物を混合し、これを所定の温度に調整したペレタイザーに入れてペレット化する。この間の時間は3〜5分であるが、この間に充分変性反応が進行する。
また(B)成分の常温固体のポリオレフィンの分子量は7,000以上、好ましくは9,000以上、特に好ましくは12,000以上であることが好ましい。特に本発明のポリオレフィンは、例えば特許第3137352号公報〔0012〕に記載されているように、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの無水不飽和酸により変性されたものであることが好ましい。その例としては、無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、無水マレイン酸変性エチレン/プロピレン共重合体、無水イタコン酸変性ポリプロピレン、無水シトラコン酸変性ポリプロピレンなどを挙げることができる。
ポリオレフィンの無水不飽和酸による変性方法は、ポリオレフィンと所定の酸を150〜200℃で所定時間混合することにより達成できる。
例えば、ポリオレフィンと所定の酸および有機過酸化物を混合し、これを所定の温度に調整したペレタイザーに入れてペレット化する。この間の時間は3〜5分であるが、この間に充分変性反応が進行する。
本発明に用いることのできるポリオレフィンの1種であるポリプロピレンとその変性物とその物性を以下の表1〜6に列記する。表中の「種類、製造元」の項は「商品名」の項の商品を説明するものである。
本発明の(C)成分である液状物質としては、ナフテンオイル、パラフィンオイル、アロマオイルなどの石油類のほか、油脂、炭化水素および溶剤等、アスファルト類等である。
(B)成分を(C)成分中でゲル状に保つためには、(C)成分に対して一定濃度以上であることが必要であるが、その濃度は(B)成分の材質および(C)成分の材質により多少の差があるが、(C)成分中に(B)成分が2〜3重量%以上含有されておれば、ゲルを形成する。
しかし、セラミックファイバーを1重量%添加すると、ある組み合わせ条件下ではそのゲル化機構が変わり、極めて少量の(B)成分で(C)成分をゲル化させることが出来る。
具体例を列挙すれば、下記のようになる。
(1)(A)がセラミックファイバー(1重量%)
(B)がアイソタクチックポリプロピレン
(C)がナフテンオイル
の場合、(B)の濃度は1.0重量%以上あればゲルを保つが、(B)の濃度が0.9重量%になるとゾル状になる。
(2)(A)がセラミックファイバー(1重量%)
(B)がマレイン酸変性アイソタクチックポリプロピレン(実施例使用のもの)
(C)がナフテンオイル
の場合、(B)の濃度は0.01重量%以上であればゲルを保つが、(B)の濃度が0.002重量%の場合は完全にゾル状になる。
(3)(A)が市販のセラミックファイバー平均直径2〜3μm、平均長さ2〜3mm
(B)がマレイン酸変性アタクチックポリプロピレン(実施例使用のもの)
(1重量%)
(C)がナフテンオイル
の場合、(A)は0.2重量%存在すればゲル状態であるが、0.1重量%になるとゾルとなる。
(4)(A)のファイバーをホモジナイザーにかけて短繊維化:平均直径2〜3μm、平均長さ(10〜100μm)にすると、(A)が0.8重量%存在すればゲル化するが、0.7重量%ではゾル状となる。
以下の表は、各種繊維を1wt%、マレイン酸変性ポリプロピレンを0.5wt%、ナフテンオイル98.5wt%混合物において用いた場合のゲル化の有無を示すものである。
なお、上記条件のおいてマレイン酸変性ポリプロピレンをポリプロピレンに変えた場合、いずれの評価もゾルとなった。
しかし、セラミックファイバーを1重量%添加すると、ある組み合わせ条件下ではそのゲル化機構が変わり、極めて少量の(B)成分で(C)成分をゲル化させることが出来る。
具体例を列挙すれば、下記のようになる。
(1)(A)がセラミックファイバー(1重量%)
(B)がアイソタクチックポリプロピレン
(C)がナフテンオイル
の場合、(B)の濃度は1.0重量%以上あればゲルを保つが、(B)の濃度が0.9重量%になるとゾル状になる。
(2)(A)がセラミックファイバー(1重量%)
(B)がマレイン酸変性アイソタクチックポリプロピレン(実施例使用のもの)
(C)がナフテンオイル
の場合、(B)の濃度は0.01重量%以上であればゲルを保つが、(B)の濃度が0.002重量%の場合は完全にゾル状になる。
(3)(A)が市販のセラミックファイバー平均直径2〜3μm、平均長さ2〜3mm
(B)がマレイン酸変性アタクチックポリプロピレン(実施例使用のもの)
(1重量%)
(C)がナフテンオイル
の場合、(A)は0.2重量%存在すればゲル状態であるが、0.1重量%になるとゾルとなる。
(4)(A)のファイバーをホモジナイザーにかけて短繊維化:平均直径2〜3μm、平均長さ(10〜100μm)にすると、(A)が0.8重量%存在すればゲル化するが、0.7重量%ではゾル状となる。
以下の表は、各種繊維を1wt%、マレイン酸変性ポリプロピレンを0.5wt%、ナフテンオイル98.5wt%混合物において用いた場合のゲル化の有無を示すものである。
本発明では従来のポリオレフィンによる液状物質のゲル化に比べて、1/100以下という極めて少ない量のポリオレフィンでゲル化が可能となり、このことよりゲル化物質自体が添加したポリオレフィンの影響で脆化することなく、経時的にゲル化物質からポリオレフィンの浸出もなく、コスト的にも安価に提供できる。
以下に実施例、比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
(A)成分の繊維状物質としては、平均直径2〜3μm、平均長さ2〜3mmのニチアス(株)製ファインフレックス(登録商標)、バルクファイバー TONMBO(登録商標)No.5100を用いた。
(B)成分としては、it−PP(アイソタクチックポリプロピレン)またはM−it−PP(マレイン酸変性アイソタクチックポリプロピレン)を用いた。
it−PP :三井化学(株)製、J106、MW=3.17×105
M−it−PP:前記it−PPに無水マレイン酸をグラフト重合したもの。
グラフト率0.62%、MW=1.55×105
(C)成分のナフテンオイルは、三共油化(株)製SNH220を用いた。
その他の使用成分
TiO2 :関東化学(株)製、酸化チタン(IV)ルチル型、
粒径0.1〜0.3μm
o−キシレン:関東化学(株)製、特級グレード
(D)混合物の粘度測定
粘度はブルッフィールド粘度計(DVII+pro)を用い、28番ローター、20rpmの条件で測定した。ホモジナイザーはsilverson L4RTを用いた。
(E)ゲル作成とゲル化点の測定
ゲル試験体の作成は、鋼製容器中で行い、オイルバスに入れた170℃に加温されたナフテンオイル中に所定量のM−it−PPとTiO2粉末もしくはセラミックスファイバーを加え、パドル型かくはん翼により60(rpm)で30分撹拌、混合した。ゲル化点及びゲル化の有無の試験は、Anton Paar社製、Rheoplus MCR101による動的粘弾性試験を試料厚み1.0mm、測定周波数は1Hz、5℃/min.の昇温速度の条件で行った。なお、貯蔵弾性率(G’)は、その際に測定された応力と歪みからもとめたPa(パスカル)の値である。ゲル化判定は、−20℃から125℃までのG’の値が100Pa以上の試料とした。100Pa以下の試料はゾルとした。
(F)ゲルの顕微鏡観察試料の調整
100mlのo−キシレン中にセラミックス繊維0.10重量%、M−it−PPもしくはit−PPを0.05重量%加え、140℃に加温して穏やかに10分間撹拌する。完全にポリマーが溶解したことを確認した後、静置状態で徐冷した。キシレン溶液中からセラミックスファイバーを取り出し、スライドグラスに乗せ、25℃で24時間乾燥させ、顕微鏡観測用の試料を得た〔図2(a)(b)参照〕。観察はOLYMPUS BX51偏光顕微鏡にて行った。
(B)成分としては、it−PP(アイソタクチックポリプロピレン)またはM−it−PP(マレイン酸変性アイソタクチックポリプロピレン)を用いた。
it−PP :三井化学(株)製、J106、MW=3.17×105
M−it−PP:前記it−PPに無水マレイン酸をグラフト重合したもの。
グラフト率0.62%、MW=1.55×105
(C)成分のナフテンオイルは、三共油化(株)製SNH220を用いた。
その他の使用成分
TiO2 :関東化学(株)製、酸化チタン(IV)ルチル型、
粒径0.1〜0.3μm
o−キシレン:関東化学(株)製、特級グレード
(D)混合物の粘度測定
粘度はブルッフィールド粘度計(DVII+pro)を用い、28番ローター、20rpmの条件で測定した。ホモジナイザーはsilverson L4RTを用いた。
(E)ゲル作成とゲル化点の測定
ゲル試験体の作成は、鋼製容器中で行い、オイルバスに入れた170℃に加温されたナフテンオイル中に所定量のM−it−PPとTiO2粉末もしくはセラミックスファイバーを加え、パドル型かくはん翼により60(rpm)で30分撹拌、混合した。ゲル化点及びゲル化の有無の試験は、Anton Paar社製、Rheoplus MCR101による動的粘弾性試験を試料厚み1.0mm、測定周波数は1Hz、5℃/min.の昇温速度の条件で行った。なお、貯蔵弾性率(G’)は、その際に測定された応力と歪みからもとめたPa(パスカル)の値である。ゲル化判定は、−20℃から125℃までのG’の値が100Pa以上の試料とした。100Pa以下の試料はゾルとした。
(F)ゲルの顕微鏡観察試料の調整
100mlのo−キシレン中にセラミックス繊維0.10重量%、M−it−PPもしくはit−PPを0.05重量%加え、140℃に加温して穏やかに10分間撹拌する。完全にポリマーが溶解したことを確認した後、静置状態で徐冷した。キシレン溶液中からセラミックスファイバーを取り出し、スライドグラスに乗せ、25℃で24時間乾燥させ、顕微鏡観測用の試料を得た〔図2(a)(b)参照〕。観察はOLYMPUS BX51偏光顕微鏡にて行った。
前記〔0015〕の(1)〜(4)の具体例に基づき、(C)成分のナフテンオイルに、(B)成分のポリマー、it−PPまたはM−it−PPを所定量溶かし、この溶液に(A)成分のセラミック繊維を添加した場合の(A)(B)成分の添加量と系のゾル・ゲル状況を貯蔵弾性率(G’)と溶液温度との関係で求めた。その結果を図1(a)〜図1(d)に示す。
Claims (5)
- (A)繊維状物質、(B)DSCにおける融点ピークが120℃以上である常温固体のポリオレフィンおよび(C)液状物質とを含有することを特徴とするゲル状物質。
- 前記(B)のDSCにおける融点ピークが120℃以上である常温固体のポリオレフィンがポリプロピレンである請求項1記載のゲル状物質。
- 前記(B)のDSCにおける融点ピークが120℃以上である常温固体のポリプロピレンがポリプロピレンの不飽和酸変性物である請求項2記載のゲル状物質。
- 前記(A)の繊維状物質のアスペクト比が20以上のものである請求項1〜3いづれか記載のゲル状物質。
- 前記(A)の繊維状物質が、セラミックスファイバー、ガラス繊維、合成繊維、合成繊維に無機粉体等を練り込み紡糸した繊維、天然繊維などで、繊維表面に不飽和酸変性ポリオレフィンが結合できる官能基がある繊維から選ばれることを特徴とする請求項1〜4いづれか記載のゲル状物質。
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