JP2010118455A - 液浸露光装置に用いられる部材、液浸露光装置及びデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 長期間にわたり露光光が照射された場合でも良好な撥水特性を示す部材を提供する。
【解決手段】 液体を介して原版のパターンの像を基板に露光する液浸露光装置に用いられ、液体と接触する部材において、基盤部と、基盤部に設けられた複数の凸部とを有し、凸部が光源からの光で露光される前における凸部の表面の材料の接触角θが液体に対して90度より大きく、複数の凸部が設けられている基盤部の面の表面積と複数の凸部の表面積とを足した値を、複数の凸部が設けられている基盤部の面の面積で割った値をrとすると、r>1/|cosθ|を満足する。
【選択図】 図1
【解決手段】 液体を介して原版のパターンの像を基板に露光する液浸露光装置に用いられ、液体と接触する部材において、基盤部と、基盤部に設けられた複数の凸部とを有し、凸部が光源からの光で露光される前における凸部の表面の材料の接触角θが液体に対して90度より大きく、複数の凸部が設けられている基盤部の面の表面積と複数の凸部の表面積とを足した値を、複数の凸部が設けられている基盤部の面の面積で割った値をrとすると、r>1/|cosθ|を満足する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、液浸露光装置に用いられる部材、液浸露光装置及びデバイス製造方法に関する。
LSIあるいは超LSIなどの極微細パターンで構成される半導体デバイスの製造工程において、集積密度の向上に伴い露光装置の微細化への対応がなされてきた。露光装置の解像力を向上させる手段の一つに液浸法を用いた投影露光方法が注目されつつある。液浸法は、従来は気体だった投影光学系とウエハとの間を液体で満たす露光方式のことである。液浸法では、ウエハ周辺部を露光する際にも液体を支持する必要がある。その目的でウエハの周囲にウエハとほぼ同一の高さを持つ部品(同面板)を構成したステージ装置を用いる。ウエハの周囲に液体を支持する部品を配置する技術は特許文献1に開示されている。露光動作中は液体を光学系下に保持したまま、液体を支持する部品の上を移動する。液体を光学系の下に保持したまま移動するためには撥水性が必要で、液体を支持する部品表面も一定値以上の接触角が求められる。
これまで微細な凹凸構造によって撥水性に違いが生じることが知られている。特に微細な凹凸構造中に水が染み込まない(気体が閉じ込められている)状態は構造撥水とも呼ばれ、高い撥水性を示すことが知られている。非特許文献1には微細な凹凸構造と高い撥水性から親水性まで種々の現象との関係が議論されている。さらに、露光装置中のウエハ周囲に構成する補助板(保持部材)に微細な構造を形成することが、特許文献2、3及び4に開示されている。
国際公開05/055296号パンフレット
特開2006−319065号公報
特開2005−150734号公報
特開2007−305973号公報
C.ISHINO、K.OKUMURA and D.QUERE、"Wetting Transitions on rough surface"、Europhys.Lett.,68(3)、pp419−425、2004
液浸露光装置において基板周辺部までパターンを露光する際には、液体を支持する同面板までも露光光が照射される。近年、露光装置に用いられている光源は波長が短いのでエネルギーが大きく、撥水材料にダメージを与えてしまう。つまりは、種々撥水性の表面を持つ材料で同面板を構成したとしても、使用中に露光光が照射されることで、同面板の撥水性が劣化してしまい、耐久性に劣っていた。
非特許文献1では、微細な凹凸構造と各種液体保持状況の関係だけが記載されているのみで、露光装置中で微細な凹凸構造を適用することに関する議論はなされていない。
特許文献2から4では、液体を支持するための同面板に微細な凹凸構造を形成している。例えば、特許文献2では第5の実施例中において、凹凸構造をもった表面について開示している。開示内容によれば、凸部の間隔が5〜200μmの範囲であり、凸部の高さが5〜100μmの範囲であるとしている。しかし、凸部の幅、または間隔に対する凸部の幅の比率(デューティ)といったものが開示されていない。また、凸部の幅を基準にした高さの比(アスペクト)の開示内容も無い。
また、特許文献3では、実施例中において微細構造の配列間隔が50nm〜500μm、高さが50nm〜200μmである場合に適していると開示している。しかし、特許文献3でも微細構造の断面形状などデューティやアスペクトに相当する数値は開示していない。
また特許文献4では、式2に凸部を有する表面(特許文献4中では“アスペリティ”を持つ表面に相当する)における接触角の関係式が開示されている。ここで、複数の凸部が設けられている基盤部の面の表面積と複数の凸部の表面積とを足した値を、複数の凸部が設けられている基盤部の面の面積で割った値r(特許文献4中では“粗さの係数r”に相当する)についての開示がある。しかし、実施例中でファキル状態が必要かつ重要な状態と述べながら、これらの状態は一般に、流体に撹拌又は圧力を加えることによりウェンゼル(Wenzel)状態に戻る「準安定」のファキル状態であると述べている。つまり、安定したファキル状態を実現する術は開示されていない。なお、ファキル状態とは、液体が微細構造の先端にのみ触れている状態で、本願ではこれを“Air Trap状態“と呼ぶ。また、凸部を十分な深さ(厚み)で形成することによって疎溶媒性(撥水性)の良好な永続性をもたらせると述べているものの、疎溶媒性を最大限に維持するための具体的な寸法または条件については開示がない。
そこで、本発明者は上記の文献に開示されている内容だけでは達成できない、撥水性の長寿命化の条件を検討する。
そして、長期間にわたり露光光が照射された場合でも良好な撥水特性を示す部材、その部材を用いた液浸露光装置、及び、その液浸露光装置を用いたデバイス製造方法を提供することを目的とする。
本発明の1つの側面としての部材は、液体を介して原版のパターンの像を基板に露光する液浸露光装置に用いられ、前記液体と接触する部材において、基盤部と、前記基盤部に設けられた複数の凸部とを有し、前記凸部が光源からの光で露光される前における前記凸部の表面の材料の接触角が前記液体に対して90度より大きく、前記接触角をθ、前記複数の凸部が設けられている前記基盤部の面の表面積と前記複数の凸部の表面積とを足した値を、前記複数の凸部が設けられている前記基盤部の面の面積で割った値をrとすると、
r>1/|cosθ|
を満足することを特徴とする。
r>1/|cosθ|
を満足することを特徴とする。
本発明によれば、長期間にわたり露光光が照射された場合でも良好な撥水特性を示す部材を提供することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態を説明するための図である。図1に示すように微細構造体20は、凸部構造21と基盤部22とを有する。図2は微細構造体20を上面から見た図である。各凸部構造は四角柱の形状をしており、幅がd(定数)であり、複数の凸部構造がピッチ(周期)p(定数)でx、y方向にそれぞれ並んでいる。また、凸部構造21を含む基準領域23(p×p)の部分について、凸部構造21の上面と側面さらに凸部構造21が無い部分の基盤部22の表面積を合計した面積aを、基準領域23の面積(p×p)で割った値を面積拡大率rと定義する。式で表すと、aは、d×d(凸部構造21の上面の表面積)+4×d×h(凸部構造21の側面の表面積)+(p×p−d×d)(凸部構造21が無い部分の基盤部22の表面積)である。凸部構造21のピッチpは例えば1〜10μm程度であるが、これに限定されることはない。また、各凸部構造は四角柱の形状に限定されず、円錐台形状でもよい。
本発明者は、微細構造体について検討を行った結果、微細な凹凸構造に露光光を照射すると、撥水特性の劣化が飽和を迎え、所望の特性を満たし続ける現象があるとわかった。
図3に実験結果を示す。本実験においては、凸部構造21のピッチpを2μで、デューティ比(d/p)を0.25、凸部構造21の高さhを10μm、面積拡大率rを6とした。なお、デューティ比は、凸部構造21の四角形の辺に平行になる断面で観察した際に、凸部構造の幅(d)を、凸部構造が並ぶ繰り返しの周期(p)で割った値である。また、微細構造の表面にデュポン社製の撥水膜であるTCコートを成膜している。
図3の横軸は積算露光量を示し、縦軸は撥水性の程度を示す指標としての転落角である。積算露光量は、後に述べるWenzel状態で露光した際の撥水コートの寿命で規格化されている。
一定量の液滴を試料表面に置いて試料を傾けて行くと、やがて液滴は試料表面から転がり落ちる。この液滴が落ちる際の試料表面の水平面からの角度を転落角と定義している。転落角は試料表面のみならず、液滴の量にも左右される。転落角を測定する時の液体には純水を、液滴量には50μlを用いた。
ここで、凸部構造同士の間に空気を保持して、液体が凸部構造の先端にのみ触れている状態を“Air Trap状態“と呼ぶことにする。逆に、凸部構造同士の間の空間に液体が侵入して液体で満たされている状態を”Wenzel状態“と呼ぶことにする。
図3は、Air Trap状態とWenzel状態のそれぞれにおいて、微細構造体20に露光光を照射して、各積算露光量における転落角を測定した結果である。
Wenzel状態では、撥水性の劣化は飽和しかけそうであるものの、Air Trap状態で照射した結果に比べて少ない積算露光量で転落角が大きくなっている。すなわち、少ない積算露光量で所望の転落角の範囲を越えてしまうので、寿命が短いことが分かる。液浸露光装置では転落角が小さいほうが良く、例えば20度程度以下の転落角が望ましい。Wenzel状態で露光光を照射した後も、微細構造体の表面の撥水性が高い期間は、転落角の測定時にはAir Trap状態となっていたため、小さい転落角が観測されていたと考えられる。しかし、露光光の照射によって撥水性が劣化するとAir Trap状態を維持することができなくなって、凸部構造同士の間にまで液体が浸入してしまったと考えられる。凸部構造同士の間に液体が浸透してしまうと、小さい転落角を示すことはなくなってしまう。
Air Trap状態での露光光の照射でも撥水性の劣化は進行していると考えられ、Wenzel状態での露光結果と同様のメカニズムで撥水性が所望の接触角を示さなくなり、寿命を迎えると考えられる。重要なことは、撥水性の寿命を確実に伸ばすためには、露光光が照射される際は、確実にAir Trap状態となるようにしなければならない。
そこで、次に、Air Trap状態を確実に発現する条件について検討を行った。その結果、微細構造体の表面についての条件を見出すことができた。まず、微細構造体の表面の接触角が90度以上、あるいは90度より大きいことが重要である。さらに、微細構造体の表面の接触角に対応した条件がある。特許文献1によれば、Wenzel状態になった際の接触角θwは次式であらわすことができる。
(数1)
cosθw=r・cosθ
ここで、rは面積拡大率、θは微細構造体の表面の接触角である。式の右辺の値が1を超える場合、Wenzel状態での接触角の式は成立しない。すなわち、Wenzel状態が存在しないわけである。式であらわせば以下の数式2となる。
(数2)
r>1/|cosθ|
つまり、微細構造体の表面の接触角の余弦の絶対値の逆数が面積拡大率r未満であれば、Air Trap状態は安定となる。上記条件(数式2)を満足しない場合は、Wenzel状態とAir Trap状態はどちらの状態でも起こり得る。すなわち、微細構造体の撥水性の寿命が伸びるとは必ずしもいえないことになる。むしろ、Wenzel状態での液体の表面エネルギーの方が、Air Trap状態のそれに比べて小さいために外部からの作用でWenzel状態になり易いと考えられる。この場合、Wenzel状態で露光光が照射される場合もあり得るので、確実に寿命を伸ばすことができないと考えられる。
(数1)
cosθw=r・cosθ
ここで、rは面積拡大率、θは微細構造体の表面の接触角である。式の右辺の値が1を超える場合、Wenzel状態での接触角の式は成立しない。すなわち、Wenzel状態が存在しないわけである。式であらわせば以下の数式2となる。
(数2)
r>1/|cosθ|
つまり、微細構造体の表面の接触角の余弦の絶対値の逆数が面積拡大率r未満であれば、Air Trap状態は安定となる。上記条件(数式2)を満足しない場合は、Wenzel状態とAir Trap状態はどちらの状態でも起こり得る。すなわち、微細構造体の撥水性の寿命が伸びるとは必ずしもいえないことになる。むしろ、Wenzel状態での液体の表面エネルギーの方が、Air Trap状態のそれに比べて小さいために外部からの作用でWenzel状態になり易いと考えられる。この場合、Wenzel状態で露光光が照射される場合もあり得るので、確実に寿命を伸ばすことができないと考えられる。
さらに、転落角を決める要因についても検討した結果、所望の転落角を示すための条件を見出すに至った。図4に、凸部構造21のデューティ比を変えて劣化が飽和した際の転落角を測定した結果を示す。図4によれば、デューティ比に依存して転落角が変化していることが分かる。
図5は、物体表面に定義できる液体と気体の境界線25(気液界面境界線と呼ぶ)を説明するための図である。転落角は気液界面境界線での特性によって決まると考えられているので、上記のデューティ比は気液界面境界線上のうち、凸部構造の材料と液体が接触している部分の比率と置き換えて考えて問題が無い。つまり、凸部構造のデューティ比が小さくなると、液滴24を支える(転落させない)力が、デューティ比に等しい比率で減少する。その結果、小さい転落角でも液体が動き出すと考えられる。20度程度の転落角を実現するためにはデューティ比は0より大きく0.75以下であることが必要であることが分かる。
本発明の第1の実施例を説明する。図6は液浸露光装置の概略図である。2は保持部材(同面板)、6はウエハステージ、10は照明光学系、11はマスクステージ、14は投影光学系、15は液体である。1は基板としてのウエハ、11は原版としてのマスク(レチクル)である。本実施例では、保持部材2に前述の微細構造体20が設けられている。液体15には、純水又は屈折率が水よりも高い化合物を用いることができる。
照明光学系10は、露光光源からの光を用いてマスク11を照明する。そして、投影光学系14および液体15を介して、マスク11のパターンの像がウエハ1に投影露光される。露光の際、ウエハステージ6は逐次場所を移動してウエハ1の位置決めを行う。保持部材2は、ウエハ1と共に液体15を支持するために、ウエハ1の周囲に配置されている。そのため、保持部材2はウエハ1のエッジ(外周)部分が露光される際に、ウエハ1をはみ出した露光領域により露光光が照射される。また、保持部材2に形成された凸部構造の上面が、露光位置に配置されたウエハの表面と同じ高さとなるように配置されている。
本実施例では、保持部材2の微細構造体を形成した表面に撥水コートを施したところ、露光光が照射されても長期に渡り良好な撥水性を維持することができた。なお、微細構造体を形成する範囲を露光光が照射される部分に限定する必要はなく、液体を支持する保持部材2に広く形成してもよい。また、保持部材は交換可能に設けられていてもよい。
次に、本発明の第2の実施例を説明する。図7にウエハステージ平面図を示す。ウエハステージには、ウエハ1が配置される領域Wの周辺に基準マークFMあるいは計測部が配置される。本実施例では、基準マークFWの表面に前述の微細構造体20が設けられている。
基準マークFMはマスクとウエハの位置合わせ、あるいは、位置合わせ装置の校正に使用されるマークである。ウエハステージには、X軸、Y軸のそれぞれの基準となる部材が設けられている。
基準マークFMは、投影光学系の下で計測する際には液浸状態で使用され、別に用意された校正装置で計測する際には液浸液がない状態で使用される。したがって、投影光学系の下で計測した後は液残り無く液浸液が除去される必要があり、基準マークFMは一定以上の撥水性が必要とされる。また、投影光学系の下が液浸状態での計測は、露光光を用いても行われ、撥水膜の劣化が懸念される。そこで、微細構造体20を基準マークFMの表面に形成して、撥水コートを施したところ、長期に渡り良好な撥水性を示した。
次に、本発明の第3の実施例を説明する。本実施例では、ノズルの表面に前述の微細構造体20が設けられている。
図8は、投影光学系とウエハとの間の液浸領域周りの概略図である。31はノズル、32は投影光学系の最終レンズ、33は液体15の供給口、34は液体15の回収口、35は微細構造体20が形成されている面である。液浸領域は、供給口33から供給される液体15が回収口34で回収されることで、一定の範囲に留まっている。
回収口34の外側のノズル31の表面は撥水性であることが望ましい。なぜならば、回収口34で回収仕切れなかった液体15が面35上に到達した際に、回収口34より外に液体15が広がるのを防止するためである。また、レンズ32を透過した露光光はウエハ1とレンズ32やノズル31の表面で乱反射し、強度が弱まるとはいえ、ノズル31表面に照射されてしまう。したがって、ノズル31表面に撥水性のコーティングをしようとすれば、やはり撥水性の寿命が短くなってしまう。したがって、回収口34の外側のノズル31の表面35に微細構造体20を形成すれば、長期的に良好な撥水性を維持できる。
上記の実施例では撥水性のコーティング材料にデュポン社製の撥水膜であるTCコート(登録商標)を用いた。しかし、撥水コートはTCコートに限定されるものではなく、テフロン(登録商標)やサイトップ(登録商標)、フルオロポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ワックス、フルオロアルキルシラン等が挙げられる。また、フッ化炭素系、シリコーン系、炭化水素系の撥水性材料を一般に挙げることができる。つまり、他の撥水膜を使う、または、材料そのものに凸部を有する表面を形成しても同様の効果が得られる。
次に、前述の露光装置を利用したデバイス(半導体IC素子、液晶表示素子等)の製造方法を説明する。デバイスは、前述の露光装置を使用して、感光剤が塗布された基板(ウエハ、ガラス基板等)を露光する工程と、その基板(感光剤)を現像する工程と、他の周知の工程と、を経ることにより製造される。他の周知の工程には、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等が含まれる。本デバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイスを製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1 ウエハ
2 保持部材(同面板)
6 ウエハステージ
10 照明光学系
11 マスク
14 投影光学系
15 液体
20 微細構造体
21 凸部構造
22 基盤部
FM 基準マーク
31 ノズル
33 供給口
34 回収口
2 保持部材(同面板)
6 ウエハステージ
10 照明光学系
11 マスク
14 投影光学系
15 液体
20 微細構造体
21 凸部構造
22 基盤部
FM 基準マーク
31 ノズル
33 供給口
34 回収口
Claims (8)
- 液体を介して原版のパターンの像を基板に露光する液浸露光装置に用いられ、前記液体と接触する部材において、
基盤部と、
前記基盤部に設けられた複数の凸部とを有し、
前記凸部が光源からの光で露光される前における前記凸部の表面の材料の接触角が前記液体に対して90度より大きく、
前記接触角をθ、前記複数の凸部が設けられている前記基盤部の面の表面積と前記複数の凸部の表面積とを足した値を、前記複数の凸部が設けられている前記基盤部の面の面積で割った値をrとすると、
r>1/|cosθ|
を満足することを特徴とする部材。 - 前記凸部の幅を前記複数の凸部の周期で割った値が0より大きく0.75以下であることを特徴とする請求項1に記載の部材。
- 前記部材は、前記液体を保持する保持部材であって、
前記保持部材は、前記基板が露光されるときに前記基板が配置される領域の周囲に配置され、
前記複数の凸部の上面が、該配置された前記基板の表面と同じ高さとなるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の部材。 - 前記部材は、前記基板を移動するステージに設けられ、前記原版と前記基板との位置合わせに用いられるマークの表面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の部材。
- 前記部材が、前記液体を供給する供給口又は前記液体を回収する回収口を有するノズルの表面に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の部材。
- 前記部材は交換可能であることを特徴とする請求項1に記載の部材。
- 液体を介して原版のパターンの像を基板に露光する液浸露光装置において、
請求項1乃至6の何れか1項に記載の部材と、
光源からの光を用いて前記原版を照明する照明光学系と、
該照明された前記原版のパターンの像を前記基板に投影する投影光学系とを有することを特徴とする液浸露光装置。 - 請求項7に記載の露光装置を用いて基板を露光する露光ステップと、
該露光された基板を現像するステップと、
該現像された基板を用いてデバイスを形成するステップとを有することを特徴とするデバイス製造方法。
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---|---|---|---|
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US12/605,951 US20100118289A1 (en) | 2008-11-12 | 2009-10-26 | Member used in immersion exposure apparatus and immersion exposure apparatus |
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