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JP2010114883A - Ofdm受信装置および中継装置 - Google Patents

Ofdm受信装置および中継装置 Download PDF

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JP2010114883A JP2009220531A JP2009220531A JP2010114883A JP 2010114883 A JP2010114883 A JP 2010114883A JP 2009220531 A JP2009220531 A JP 2009220531A JP 2009220531 A JP2009220531 A JP 2009220531A JP 2010114883 A JP2010114883 A JP 2010114883A
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Tatsuhiro Nakada
樹広 仲田
Masashi Sakata
誠志 坂田
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Hitachi Kokusai Electric Inc
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Hitachi Kokusai Electric Inc
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Abstract

【課題】従来の受信装置においては、外挿推定が高精度に実現できている場合においては、帯域端の等化特性も良好であるが、複数のマルチパスが存在する様な複雑な伝送路特性となっている環境や、マルチパスによる周波数選択性フェージングにより帯域端の信号レベルが小さくなってしまう様な環境等においては、高精度な外挿推定を行うことは非常に困難であり、帯域端の等化特性が劣化してしまうという欠点がある。
【解決手段】受信機側では、受信信号から抽出したパイロットキャリアに対して、それぞれのタップ数が異なる複数のFIRフィルタを設け、それぞれのフィルタを用いて周波数内挿補間処理を行う。各帯域端の伝送路特性を推定する際には、短いタップのFIRフィルタからの出力信号の重みを大きくし、帯域中心部の伝送路特性を推定する際には、長いタップのFIRフィルタからの出力信号の重みを大きくすることにより、伝送路推定精度を向上させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:OFDM)変調方式で変調されたデータ伝送装置の受信装置、あるいは中継装置に関する。
近年、地上デジタル放送方法等にOFDM変調方式が採用されている。OFDM変調方式では、伝送路の特性を推定するため、送信側にあらかじめ既知信号であるパイロットキャリアを数キャリア間隔で挿入し、受信側ではパイロットキャリアに基づいて伝送路の特性を推定し、該推定結果に基づいて復調の処理を行っている。伝送路特性推定の目的は、パイロットキャリアの存在しないデータキャリアの伝送路特性を求めることにあり、これは、抽出したパイロットキャリアを内挿補間することにより可能である。内挿補間の方法としては、1次の線形補間や、数点を用いた多項式補間等も考えられるが、長い遅延時間のマルチパスが混入した様な伝送路特性を正確に推定しようとする場合には数十〜数百タップのFIR(Finite Impulse Response)フィルタを用いた内挿補間方法が良く用いられている。このFIRフィルタを用いた伝送路特性推定方法について図5を用いて説明する。
1はアンテナ、2はダウンコンバータ、3はA/D変換部、4はFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部、5はパイロットキャリア抽出部、6は周波数外挿部、12は周波数内挿部、13は再変調部、14はD/A変換部、15はダウンコンバータ、16はアンテナである。
まず、送信機(図示せず)側は、振幅、位相が既知のパイロットキャリアを等間隔あるいは非等間隔で挿入したOFDM信号を送信し、受信機側はOFDM信号を受信する。
アンテナ1で受信された高周波受信信号は、ダウンコンバータ2に入力され、中間周波数の受信信号に変換される。中間周波数に変換された受信信号はA/D変換部11でサンプリングされた後、FFT部4に入力され、有効シンボル期間長の時間窓を設けられ、FFT時間窓内の信号に対してFFT処理が行われる。なお、FFT時間窓はマルチパスによる劣化が生じないようなタイミングに設けるのが一般的である。FFT処理後の信号はパイロットキャリア抽出部5に入力され、パイロットキャリア抽出部5ではFFT処理後の信号からパイロットキャリアを抽出する。抽出されたパイロットキャリアは周波数外挿部6に入力され、外挿推定される。外挿推定された信号は、周波数内挿部12に入力されると、内挿補間され、推定伝送路特性H(k)信号として再変調部13へ出力される。再変調部13では、波形整形後のOFDM信号を再生成し、D/A変換器14にてデジタル-アナログ変換されて中間周波数の中継信号としてアナログ信号をアップコンバータ15へ出力する。中間周波数の中継信号はアップコンバータ15で高周波信号に変換され、アンテナ16から送信される。
このとき、抽出したパイロットキャリアに対してFIRフィルタにて内挿補間するには、パイロットキャリアはFIRフィルタのタップ数分必要となる。しかし、帯域端の伝送路特性を推定する際には、帯域外の伝送路特性は未知であるため、例えば、帯域外の伝送路特性の信号レベルを0として内挿補間すると、帯域端の推定誤差が大きくなってしまう。そこで、帯域端のパイロットキャリアを用いて帯域外の伝送路特性を外挿して推定する方法が存在する。(特許文献1参照)
この様に、周波数外挿部6は、帯域端のパイロットキャリア用いて帯域外の伝送路特性を外挿推定し、周波数内挿部12は、帯域外の伝送路特性としては外挿推定した特性を使用し、帯域内の伝送路特性としては抽出したパイロットキャリアを使用して、それらの特性に対してNタップ(N>1)のFIRフィルタを用いて周波数方向に内挿補間する。以上の処理により、伝送路特性が推定可能となり、推定した伝送路特性に基づいて等化処理が行われている。
特開2002−009726号公報
従来の受信装置においては、外挿推定が高精度に実現できている場合においては、帯域端の等化特性も良好であるが、複数のマルチパスが存在する様な複雑な伝送路特性となっている環境や、マルチパスによる周波数選択性フェージングにより帯域端の信号レベルが小さくなってしまう様な環境等においては、高精度な外挿推定を行うことは非常に困難であり、帯域端の等化特性が劣化してしまうという欠点がある。
本発明はこれらの欠点を除去し、マルチパスが存在する環境下においても、高精度な伝送路推定を行うことができるOFDM受信装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために、振幅、及び位相が既知であるパイロットキャリアを周波数領域で等間隔あるいは非等間隔で挿入され直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式で変調された信号を受信するOFDM受信装置において、前記受信信号から前記パイロットキャリアを抽出するパイロットキャリア抽出手段と、所定のタップ数のフィルタからなり、前記抽出したパイロットキャリアに対し前記フィルタがフィルタ演算処理を行うことで周波数領域で内挿補間する第一の内挿補間手段と、前記第一の内挿補間手段を構成するフィルタよりもタップ数の少ないフィルタからなり、前記抽出したパイロットキャリアに対し前記フィルタがフィルタ演算処理を行うことで周波数領域で内挿補間する第二の内挿補間手段と、キャリア位置に応じて変化する第一及び第二の重み係数を発生する重み係数制御手段と、前記第一の内挿補間手段により内挿補間された信号に前記第一の重み係数を乗算する第一の乗算手段と、前記第二の内挿補間手段により内挿補間された信号に前記前記第二の重み係数を乗算する第二の乗算手段と、前記第一の乗算手段により得られる乗算結果の信号と前記第二の乗算手段により得られる乗算結果の信号とを加算合成する加算合成手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は上記目的を達成するために、振幅、及び位相が既知であるパイロットキャリアを等間隔あるいは非等間隔で挿入した直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式で変調された信号を受信するOFDM受信装置において、前記受信信号から前記パイロットキャリアを抽出するパイロットキャリア抽出手段と、タップ数のそれぞれ異なる複数のフィルタからなり、前記抽出したパイロットキャリアに対し前記複数のフィルタがそれぞれフィルタ演算処理を行うことで内挿補間する複数の内挿補間手段と、キャリア位置に応じて重み係数を可変制御する重み係数制御手段と、前記複数の内挿補間手段により内挿補間された信号に前記重み係数制御手段よりそれぞれ入力された前記重み係数を乗算する複数の乗算手段と、前記複数の乗算手段により乗算された信号を加算合成する加算合成手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明は上記目的を達成するために、上記のOFDM受信装置において、 前記重み係数制御手段は、主波電力とマルチパスの総電力の比率を基準として制御することを特徴とする。
また、本発明は上記目的を達成するために、上記のOFDM受信装置において、 前記重み係数制御手段は、各帯域端の周波数特性の標準偏差を基準として制御することを特徴とする。
また、本発明は上記目的を達成するために、上記のOFDM受信装置において、 前記重み係数制御手段は、1次または2次以上の関数を用いて、各帯域端と帯域中心の遷移を緩やかに行うことを特徴とする。
以上説明したように、本発明に係るOFDM受信装置によると、受信信号から抽出したパイロットキャリアに対して、それぞれのタップ数及びタップ係数が異なる複数のFIRフィルタを設け、それぞれのフィルタを用いて周波数内挿補間処理を行い、各帯域端の伝送路特性を推定する際には、短いタップのFIRフィルタからの出力信号の重みを大きくし、帯域中心部の伝送路特性を推定する際には、長いタップのFIRフィルタからの出力信号の重みを大きくすることにより、伝送路推定精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態である受信装置の内部の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態である受信装置における、伝送路特性推定処理を示す信号図である。 本発明の一実施形態である受信装置における、タップ数と伝送路推定誤差の関係、及び重み係数を示す図である。 本発明の他の実施形態である受信装置の内部の構成を示すブロック図である。 従来の受信装置の内部の構成を示すブロック図である。
以下、本発明に係る実施形態を図を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態である受信装置の構成を示すブロック図である。5はパイロットキャリア抽出部、6は周波数外挿部、7−1は長タップFIRフィルタ周波数内挿部、7−2は短タップFIRフィルタ周波数内挿部、8−1,8−2は乗算部、9は重み係数制御部、10は加算合成部である。
パイロットキャリア抽出部5の前段における処理は、図5での説明と同様である。FFT処理後の信号はOFDMシンボル周期でパイロットキャリア抽出部5に入力され、パイロットキャリア抽出部5では送信機側で挿入されるパイロット配置に基づき、図2(a)に示す様に、FFT処理後の信号からパイロットキャリアを抽出する。抽出されたパイロットキャリアは周波数外挿部6に入力され、図2(b)に示す様に、各帯域端のパイロットキャリアに基づいて帯域外(上側,下側)の伝送路特性を夫々外挿推定される。これは、上述の様に、帯域外(上側,下側)の伝送路特性が未知であると後段の周波数内挿処理により各帯域端の伝送路推定特性が劣化してしまうためである。なお、外挿推定を行わない場合、即ち、帯域外特性を0とした場合であっても、上述した帯域外特性が未知であることによる特性劣化を軽減することは可能である。外挿推定後の信号は長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−1、長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−2にそれぞれ入力される。長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−1はN1タップのFIRフィルタで、長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−2はN2タップのFIRフィルタでそれぞれ構成される。このとき、N1,N2は整数であり、N1>N2の関係を有し、また、これに対応してフィルタ係数もそれぞれ異なることとする。OFDM復調を正しく行うためには伝送路特性を高精度に推定する必要があるが、これらFIRフィルタは、図2(c)に示す様に、パイロットキャリアが配置されていないキャリアの伝送路特性を内挿補間する。
本実施形態において、周波数方向に内挿補間する方法にFIRフィルタを用いるのは、長い遅延時間のマルチパスがある場合であっても高精度に伝送路特性を推定するためである。例えば、ガードインターバル長が有効シンボル長の1/8である場合、ガードインターバル期間内のマルチパスを等化するにはパイロットキャリアの間隔は8本間隔であれば良く、原理的にはFIRフィルタを用いることでガードインターバル期間の限界までの遅延時間を等化することができる。
ここで、FIRフィルタの通過帯域幅とパイロットキャリア間隔の関係について説明する。有効シンボル長に対して1/Rの比率(例えばR=8)のガードインターバルが付加されており、パイロットキャリアの間隔がRキャリアである場合には、ナイキストのサンプリング定理より、周波数方向の内挿フィルタの通過帯域幅を1/R、それ以外の期間を阻止域とすることにより、伝送路特性の完全な推定を行うことができる。なお、このFIRフィルタが図3(a)に示す様な急峻な特性を得るためには、FIRフィルタのタップ数を多くすることが望ましいが、タップ数を多くする程、帯域外特性が未知であることによる推定劣化が増大してしまうという関係がある。これは、例えば帯域中心の伝送路特性を推定する場合には、FIRフィルタ出力は帯域内の既知の伝送路特性のみから決定されるため、高精度な推定特性を得ることができるが、帯域外の伝送路特性を推定する場合には、FIRフィルタ出力は帯域内の既知の伝送路特性と帯域外の未知の伝送路特性から決定されるため、帯域外の未知の伝送路特性の影響により推定精度が劣化してしまうからである。
上記の説明について、FIRフィルタのタップ数が多い場合と少ない場合の伝送路特性誤差の特徴を以下にまとめる。図3(b)にFIRフィルタのタップ数が多い場合と少ない場合の伝送路推定誤差を示す。タップ数が多い場合は、急峻な遮断特性を実現できるため、フィルタの帯域内に含まれる雑音を軽減することができ、雑音の影響による推定誤差を少なくすることができる一方、帯域端の推定誤差に関しては、タップ数が多いため、推定誤差の大きい領域が帯域内部まで広がってしまう。タップ数が少ない場合は、急峻な遮断特性を実現することが困難なため、フィルタの帯域内に含まれる雑音はタップ数が多い場合の雑音量よりも増大してしまう一方、帯域端の推定誤差に関しては、タップ数が少ないため、推定誤差の大きい領域は帯域端の近傍のみとなる。従って、帯域端部の伝送路推定においては、長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−2による伝送路推定結果を、帯域中心部の伝送路推定においては、長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−1による伝送路推定結果を用いた方が、良好な推定精度を得ることができる。
長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−1は出力信号H(k)を乗算部8−1に入力し、長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−2は出力信号H(k)を乗算部8−2にそれぞれ入力する。このとき、kはキャリア番号とする。重み係数α(k)は、重み係数制御部9より乗算部8−1に入力され、長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−1の出力信号と乗積される。また、重み係数β(k)は、重み係数制御部9より乗算部8−2に入力され、長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−2の出力信号と乗積される。このとき、長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−1と長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−2は互いにタップ数が異なるため、それぞれのフィルタ出力の位相を合わせる必要がある。なお、重み係数α(k),β(k)の算出方法に関しては後述する。乗算部8−1および乗算部8−2は乗算結果の信号を加算合成部10に入力する。加算合成部10は、乗算部8−1および乗算部8−2からの乗算結果の信号を加算合成し、推定伝送路特性H(k)信号として後段(図示せず)へ出力する。ここで、推定伝送路特性H(k)の算出方法を式(1)に示す。
Figure 2010114883
これにより、各帯域端では長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−2の重みを大きくし、帯域中心部では長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−1の重みを大きくする様に制御することで、伝送路推定精度を向上させることができる。
次に、重み係数制御部9による重み係数α(k),β(k)の算出方法について説明する。ここでは、重み係数α(k),β(k)はα(k)+β(k)=1となる様に正規化されていることとする。
重み係数α(k),β(k)の算出の方法としては、第一の方法として、図4(c)に示す様に、帯域端の所定キャリア数k0においては重み係数α(k)を0、それ以外のキャリアに関しては重み係数α(k)を1とし、また、各帯域端の所定キャリア数k0においては重み係数β(k)を1、それ以外のキャリアに関しては重み係数β(k)を0とする方法がある。
この第一の方法によると、図3(c)におけるk0は、図3(b)で示した伝送路推定誤差が最も少なくなる様に決定される。なお、伝送路推定誤差が最も少なくなるのは、図4(b)の、タップ数が多いフィルタを用いた場合の伝送路推定誤差(実線)とタップ数が少ないフィルタを用いた場合の伝送路推定誤差(点線)の交点の値である。
第二の方法として、第一の方法において、さらに、各帯域端の所定キャリア数k0を伝送路特性に応じて適応的に制御させる方法がある。例えば、マルチパスが存在しない単なるAWGN(Additive White Gaussian Noise:加算性ホワイトガウスノイズ)環境下では、各帯域端の周波数特性に大きな変動はないため、周波数外挿部6による高精度な外挿推定が可能となる。さらに、帯域端の周波数特性に大きな変動が生じない環境下では、外挿推定後の長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−1における各帯域端の伝送路特性の推定も高精度に行える。すなわち、この様な環境下においては、帯域端であっても長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−1の重みを大きくし、各帯域端の所定キャリア数k0を少なくした方が、高い精度で伝送路推定を行うことができる。よって、本方法は、帯域端周波数特性の変動量、つまり、外挿推定精度に応じて各帯域端の所定キャリア数k0を適応的に制御することにより、第一の方法に比べて、伝送路特性の推定精度を向上させることができる。なお、各帯域端の周波数特性に変動があるか否かを判断する基準としては、種々の方法があるが、例えば、遅延プロファイル検出部を設け、遅延プロファイルを算出し、主波電力とマルチパスの総電力の比率を判断基準とする方法等がある。遅延プロファイルをDPF(t)として、DPF(0)が主波の成分としたとき、上記の判断基準Jを式(2)に表す。
Figure 2010114883
ここで、Tは遅延プロファイルを評価する時間範囲である。本方法によれば、例えば、式(2)で表わされる判断基準Jが大きい場合には、各帯域端の変動量が少ないものとしてk0を大きくするといった様に、判断基準Jの値に応じて所定キャリア数k0を適応的に制御することができる。
他の判断基準による方法としては、各帯域端の周波数特性の標準偏差を判断基準とする方法がある。本方法によれば、帯域端の周波数特性に大きな変動がある場合には、その標準偏差は大きくなり、外挿推定精度は劣化すると判断し、標準偏差の大きさが小さい場合には、各帯域端の変動量が少ないものとしてk0を大きくするといった様に、所定キャリア数k0を適応的に制御することができる。
第三の方法として、図3(d)に示す様に、各帯域端と帯域中心の遷移を徐々に行う方法がある。これは、第一の方法における各帯域端と帯域中心の遷移を緩やかにしたものである。遷移域の関数は1次の関数であっても良いが、高次の関数であっても良い。
第四の方法として、第三の方法の遷移位置を第二の方法の判断基準に応じて適応的に制御する方法がある。
本発明の他の実施形態を、図4を用いて説明する。上記の説明においては、長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−1と長タップFIRフィルタ周波数内挿部7−2の2つのフィルタを用いた場合に関して説明を行ってきたが、本実施例は、図1の構成をタップ数がそれぞれ異なるm種類のフィルタに拡張した構成をとっている。これは、図1の構成に対して複数のフィルタを用いて、各帯域端を更に細分化して最適化することを目的とした構成である。なお、同一の符号のブロックは同一の機能を有しているものとする。
5はパイロットキャリア抽出部、6は周波数外挿部、11−1はN1タップFIRフィルタ周波数内挿部、11−2はN2タップFIRフィルタ周波数内挿部、11−3はN3タップFIRフィルタ周波数内挿部、・・・、11−mはNmタップFIRフィルタ周波数内挿部、8−1,8−2,8−3,・・・,8−mは乗算部、10は加算合成部である。
パイロットキャリア抽出部5の前段における処理は、図5での説明と同様である。FFT処理後の信号はOFDMシンボル周期でパイロットキャリア抽出部5に入力され、パイロットキャリア抽出部5では送信機側で挿入されるパイロット配置に基づき、図2(a)に示す様に、FFT処理後の信号からパイロットキャリアを抽出する。抽出されたパイロットキャリアは周波数外挿部6に入力され、図2(b)に示す様に、各帯域端のパイロットキャリアに基づいて帯域外(上側,下側)の伝送路特性について夫々外挿推定される。周波数外挿部6は、その出力信号をN1タップFIRフィルタ周波数内挿部11−1、N2タップFIRフィルタ周波数内挿部11−2、N3タップFIRフィルタ周波数内挿部11−3、・・・、NmタップFIRフィルタ周波数内挿部11−mにそれぞれ入力する。このとき、N1,N2,N3,・・・,Nmは整数であり、N1>N2>N3>・・・>Nmの関係を有し、また、これに対応してフィルタ係数もそれぞれ異なることとする。N1タップFIRフィルタ周波数内挿部11−1、N2タップFIRフィルタ周波数内挿部11−2、N3タップFIRフィルタ周波数内挿部11−3、・・・、NmタップFIRフィルタ周波数内挿部11−mはそれぞれN1、N2、N3、・・・、NmタップのFIRフィルタであり、このときN1、N2、N3、・・・、Nmはそれぞれ異なる値である。N1タップFIRフィルタ周波数内挿部11−1、N2タップFIRフィルタ周波数内挿部11−2、N3タップFIRフィルタ周波数内挿部11−3、・・・、NmタップFIRフィルタ周波数内挿部11−mは、その出力信号H(k)、H(k)、H(k)、・・・、H(k)をそれぞれ乗算部8−1、乗算部8−2、乗算部8−3、・・・、乗算部8−mに入力する。重み係数γ、δ、ε、・・・、ζは、重み係数制御部9より乗算部8−1、乗算部8−2、乗算部8−3、・・・、乗算部8−mにそれぞれ入力され、N1タップFIRフィルタ周波数内挿部11−1、N2タップFIRフィルタ周波数内挿部11−2、N3タップFIRフィルタ周波数内挿部11−3、・・・、NmタップFIRフィルタ周波数内挿部11−mの出力信号と乗積される。乗算部8−1、乗算部8−2、乗算部8−3、・・・、乗算部8−mはその乗算結果の信号を加算合成部10に入力する。加算合成部10は、乗算部8−1、乗算部8−2、乗算部8−3、・・・、乗算部8−mからの乗算結果の信号を加算合成し、推定伝送路特性H(k)信号として後段(図示せず)へ出力する。
以上、本発明を実施形態を元に説明した。これらの実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにより様々な変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
1,16:アンテナ、2:ダウンコンバータ、3:A/D変換部、4:FFT部、5:パイロットキャリア抽出部、6:周波数外挿部、7−1:長タップFIRフィルタ周波数内挿部、7−2:短タップFIRフィルタ周波数内挿部、8−1,8−2,・・・,8−m:乗算部、9:重み係数制御部、10:加算合成部、11−1:N1タップFIRフィルタ周波数内挿部、11−2:N2タップFIRフィルタ周波数内挿部、11−3:N3タップFIRフィルタ周波数内挿部、・・・、11−m:NmタップFIRフィルタ周波数内挿部、12:周波数内挿部、13:再変調部、14:D/A変換部、15:ダウンコンバータ。

Claims (3)

  1. 振幅、及び位相が既知であるパイロットキャリアを周波数領域で等間隔あるいは非等間隔で挿入され直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調方式で変調された信号を受信するOFDM受信装置において、
    前記受信信号から前記パイロットキャリアを抽出するパイロットキャリア抽出手段と、
    所定のタップ数のフィルタからなり、前記抽出したパイロットキャリアに対し前記フィルタがフィルタ演算処理を行うことで周波数領域で内挿補間する第一の内挿補間手段と、
    前記第一の内挿補間手段を構成するフィルタよりもタップ数の少ないフィルタからなり、前記抽出したパイロットキャリアに対し前記フィルタがフィルタ演算処理を行うことで周波数領域で内挿補間する第二の内挿補間手段と、
    キャリア位置に応じて変化する第一及び第二の重み係数を発生する重み係数制御手段と、
    前記第一の内挿補間手段により内挿補間された信号に前記第一の重み係数を乗算する第一の乗算手段と、
    前記第二の内挿補間手段により内挿補間された信号に前記前記第二の重み係数を乗算する第二の乗算手段と、
    前記第一の乗算手段により得られる乗算結果の信号と前記第二の乗算手段により得られる乗算結果の信号とを加算合成する加算合成手段と、
    を備えることを特徴とするOFDM受信装置。
  2. 振幅、及び位相が既知であるパイロットキャリアを等間隔あるいは非等間隔で挿入した直交周波数分割多重変調方式で変調された信号を受信するOFDM受信装置において、
    前記受信信号から前記パイロットキャリアを抽出するパイロットキャリア抽出手段と、
    タップ数のそれぞれ異なる複数のフィルタからなり、前記抽出したパイロットキャリアに対し前記複数のフィルタがそれぞれフィルタ演算処理を行うことで内挿補間する複数の内挿補間手段と、
    キャリア位置に応じて重み係数を可変制御する重み係数制御手段と、
    前記複数の内挿補間手段により内挿補間された信号に前記重み係数制御手段よりそれぞれ入力された前記重み係数を乗算する複数の乗算手段と、
    前記複数の乗算手段により乗算された信号を加算合成する加算合成手段と、
    を備えることを特徴とするOFDM受信装置。
  3. 請求項1乃至請求項5のOFDM受信装置を用いた中継装置
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