JP2010101431A - 管継手 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る管継手1は、本体2の一端側に、外部配管60を接続する一もしくは複数の継手部4を備え、他端側に、取付用ネジ部3を備えて、内部を流体が通過する管継手であって、前記取付用ネジ部3は、外周にネジ山を有し、内部に該取付用ネジ部3を回動させる回動工具が嵌入可能な工具連結部および流体が通過する管路を有する。
【選択図】図1
Description
この管継手100は、樹脂材料および金属材料からなる構成であって、一端側に樹脂管を接合可能な樹脂製の樹脂管接合部106を有すると共に、他端側に管材を連結可能な金属製の管材連結部107を有し、この管材連結部107は、管材に対する連結機構部115と、一端側が樹脂管接合部106にインサート成形され、他端側に連結機構部115に対する取付部116を有するインサートスリーブ117とから構成されている。
また、取付用ネジ部3は、外周にネジ山を有するネジ山部材30を備えると共に、その内部には当該取付用ネジ部3を回動させるための回動工具を嵌入する工具連結部と、流体が通過する管路とを備える(詳細は後述)。管継手1は、取付用ネジ部3によって、外部流体機器(不図示)における流体が出入する接続孔に接続される。
このようにして、管継手1を介して外部配管60と外部流体機器とを結ぶ流体の流路が構成される。
一例として、接続機構5は以下に示す構成が考えられる。本体2に、軸方向が本体2の軸方向と一致するようにして筒状のスリーブ41(図2参照)が内嵌されて固定される。さらに、スリーブ41に、環状のリング部43および当該リング部43から軸方向に延出する複数の延出部44を有するロック部材42(図3参照)が内嵌される。このとき、ロック部材42は、リング部43の軸方向と前記スリーブ41の軸方向とが一致するように構成されると共に、スリーブ41内を軸方向に移動可能および周方向に回動可能なように構成される。
延出部44は、筒体を(スリットにより)2つ割りにした半筒状の形態をなし、リング部43への接続部には、周方向に伸びる切欠が形成され、これにより両延出部44は、両外方へ、弾力をもって屈曲可能となっている。
各延出部44の内周には、径方向の内方に向かって立設されるプレスツメ46が設けられる。このとき、軸中心に対向するプレスツメ46同士の間の距離D1は、挿入される外部配管60に圧接させることが可能なように、外部配管60の外径よりも小さく構成される。例えば、鋸刃状に形成することにより食い込み力、摩擦力をより高めることができる。
また、ロック部材42には、延出部44において径方向の外方に向かって立設される突起部45が設けられる。各突起部45は、対応する位置の前記切欠穴48内に侵入し、当該切欠穴48内を移動可能な状態となっている。
なお、一例として、ロック部材42は、可撓性を有する樹脂材料からなり、プレスツメ46はステンレス鋼からなる。なお、当該樹脂材料としては、POM(ポリアセタール)が強度、弾性率、耐衝撃性、摺動特性に優れており好適である。
なお、各付勢部材47は、各延出部44に対応させてその下方から延出するように形成される構成を備える。
その結果、対向する延出部44同士の間、特に、外部配管60の外径よりも小さく構成されている対向するプレスツメ46同士の間が拡径されて、外部配管60の外径よりも大きく拡げられるため、外部配管60が対向する延出部44の間(特に、対向するプレスツメ46同士の間)の空間部に進入することが可能となる。なお、厳密には、外部配管60がプレスツメ46に摺接しながら進入することとなる。
外部配管60を繋ぐ前の段階では、管継手1は、図1に示すように、ロック部材42が付勢部材47の付勢力で開口部12側に向かって付勢されて静止している。
なお、ロック部材42のリング部43には、外部配管の進入量を規制するストッパ49が設けられているため、ロック部材42の内部において所定量以上に外部配管60が進入することはない。ただし、外部配管60よりも外径の小さい回動工具の進入は可能である。
ちなみに、上記の動作中において、外部配管60の先端部が当接する箇所は、延出部44間(プレスツメ46間)の拡径が進むにつれて、プレスツメ46の開口部12側上面から、ストッパ49へと移行する。
なお、付勢部材47がロック部材42をスリーブ41内において抜脱方向へ付勢する力を生じさせているため、外部配管60の挿入力を解除すると、付勢部材47がロック部材42を抜脱方向へ押動する。
図4に示すように、本実施の形態に係る取付用ネジ部3は、インサート芯31の外周に、ネジ山部材30が密着して形成されて、雄ネジとして構成される。また、ネジ山部材30のネジ山の先端部と後端部とを軸線方向において挟み込むように、インサート芯31には先端部3aの位置に大径部32が設けられ、後端部3b(後端部3bよりも先端部3a寄りの中間部でもよい)に大径部34が設けられる。
また、後端部3bに連結部35が設けられる。なお、連結部35は、別体で形成して後端部3bに接続してもよく、本実施形態のように、インサート芯31に連続して一体で形成し、後端部3bから本体2の方向へ延出するように構成してもよい。
この構成によれば、本体2に設けられる継手部4の多品種化に対応しつつ、ネジ部(取付用ネジ部3)の共通化を図り、製造コストの削減、あるいは量産化が可能となる。
これらによって、締結の際、インサート芯31とネジ山部材30との間に高荷重が加わっても、特に、周方向へ相互に位置ずれ・変形することが防止でき、経年変化も防止できる。
一方、ネジ山部材30は、ポリブチレンテレフタレート樹脂等が好適である。熱安定性や寸法精度、電気特性に優れるため、外周のネジ部分の材料として適している。
また、本実施形態に係る取付用ネジ部3は、高いシール性と長期にわたる緩み防止が達成可能であるため、管用ネジとして好適である。さらに、取付用ネジ部3を管用テーパ雄ネジとしてJISB203等の規格を適用して形成することで、汎用性を高めることが可能となる。
より具体的には、取付用ネジ部3のインサート芯31の内部に、管路と取付用ネジ部3を回転させる回動工具を嵌入するための工具連結部とを兼用する断面が多角形の貫通孔6を、当該インサート芯31の径の中心を通って軸線方向に貫通するように設けている。
また、継手部4の開口部12は、回動工具を挿入して回動させることが可能な大きさに形成される。
図8に示すように、前記第一の実施の形態との相違点として、取付用ネジ部3の後端部3bに連結部35が設けられない構成であると共に、筒状の本体2とネジ山部材30とが前記樹脂を用いて一体に形成される構成である。
この構成によれば、部品点数の削減および製造工程の削減が可能となるため、製造コストをより低く抑えることが可能となる。
前記第一の実施の形態、第二の実施の形態との相違点として、本実施形態の管継手1は、開口部12の中心軸と、管路すなわち貫通孔6の中心軸とが一致しない構成を有する。
より具体的には、図9に示すように、取付用ネジ部3の中心軸(ここでは貫通孔6の中心軸と一致)と、本体2の中心軸とが一致するように、取付用ネジ部3と本体2とが連結され(第二の実施形態のように一体形成でもよい)、本体2の中心軸と継手部4の中心軸とが0度ではない角度(ここでは90度)をなすように、本体2と継手部4とが連結(本実施形態では一体に形成)される。
そこで、本実施形態に特徴的な構成として、回動工具を挿入して回動させることが可能な大きさの工具挿入口14が本体2に設けられる。もちろん、継手部4に設けてもよい。
なお、回動工具を挿入して回動させることが可能でさえあれば、工具挿入口14および管路17は、貫通孔6に対して中心軸を一致させることは必須ではなく、形状についても特に限定されるものではない。
なお、蓋部16と工具挿入口14との締結方法は、ネジによる螺合方式としたが、これに限定されるものではない。また、締結に使用する工具もドライバー、レンチ等、どのようなものであってもよく、蓋部16の上面を該工具に対応した工具連結用形状とすればよい。
図11(図11(a)は平面図、図11(b)は正面図)に示すように、本実施形態においては、汎用六角レンチ61により回動可能なように、蓋部16の上面の工具連結用形状を正六角形の溝としている(図11中の符号20)。なお、その溝(正六角形)の大きさと、貫通孔6の断面(正六角形)の大きさとを一致させれば、共通の回動工具(六角レンチ)によっていずれも回動させることが可能となるため、非常に効率的である。
前記第三の実施の形態との相違点として、本実施形態の管継手1は、継手部4を複数備える構成である。
例えば、図12に示すように、本体2に二つの継手部4が連結される(本実施形態では一体に形成される)構成を有し、一般に、T字状継手あるいはTタイプ継手等と称されるものである。
なお、継手部4の数が異なる点以外は、上記第三の実施の形態と同様の構成を備えるものであるため、説明を省略する。もちろん、継手部4が三つ以上である構成も考えられる。
本実施形態の管継手1は、前記第三の実施の形態を基本構成とし、継手部4と取付用ネジ部3との間に、通過流体の流量を調整する流量調整機構9が設けられる構成である。
流量調整機構9については、様々な構成が考えられるが、例えば、図13に示すように、先端部にV字状の切欠部56が設けられたニードル55を、調整ダイヤル57を用いて軸方向に移動させて、当該切欠部56とチェック弁58とによって形成される流路の面積を拡大もしくは縮小することによって、通過流体の流量を調整する機構である。なお、図13中、矢印Aが制御流、矢印Bが自由流の流れ方向を示す。
その一方で、取付用ネジ部のネジ山部材に軟らかい材料を用いて、螺合するネジとの密着性を高め、締結部のシール性を向上させることが可能であると共に、当該ネジ山部材が必要以上に変形してしまうことを抑止し、変形に起因した締結の緩みを長期にわたって防止することが可能となる。
さらに、取付用ネジ部をねじ込むための回動工具を連結するための工具連結部を、当該取付用ネジ部の外周ではなく、内部に設ける構成を実現することによって、狭い取り付け場所においても、従来のように回動工具が回動できないことによる取り付け不能を回避でき、容易に取り付けることが可能となる。
2 本体
3 取付用ネジ部
4 継手部
5 接続機構
6 貫通孔
7 パッキン
9 流量調整機構
12 開口部
14 工具挿入口
16 蓋部
18、19 Oリング
30 ネジ山部材
31 インサート芯
32、34 大径部
33 ネジ山
35 連結部
41 スリーブ
42 ロック部材
60 外部配管
Claims (17)
- 本体の一端側に、外部配管を接続する一もしくは複数の継手部を備え、他端側に、取付用ネジ部を備えて、内部を流体が通過する管継手であって、
前記取付用ネジ部は、外周にネジ山を有し、内部に該取付用ネジ部を回動させる回動工具が嵌入可能な工具連結部および流体が通過する管路を有すること
を特徴とする管継手。 - 前記管路の一部もしくは全部が、前記取付用ネジ部を回動させる回動工具の嵌入が可能な前記工具連結部に形成されていること
を特徴とする請求項1記載の管継手。 - 前記継手部は、前記外部配管が挿入される開口部を備え、
該開口部は、前記回動工具を挿入し回動させることが可能な大きさに形成されること
を特徴とする請求項1または請求項2記載の管継手。 - 前記開口部の中心軸と、前記管路の中心軸とが一致しない構成であって、
前記本体に前記回動工具を挿入し回動させることが可能な大きさの工具挿入口が設けられ、
該工具挿入口の密閉および開放が可能な蓋部が設けられること
を特徴とする請求項1または請求項2記載の管継手。 - 前記本体と前記取付用ネジ部とが相互に同軸で回動可能に連結されること
を特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の管継手。 - 前記継手部と前記取付用ネジ部との間に、通過流体の流量を調整する流量調整機構を備えること
を特徴とする請求項1〜5のいずれか一項記載の管継手。 - 前記取付用ネジ部は、軸方向の中心にインサート芯を備え、
前記インサート芯の外周に、該インサート芯よりも軟らかい材料からなる雄ネジ状の前記ネジ山を有するネジ山部材が密着して形成されること
を特徴とする請求項1〜6のいずれか一項記載の管継手。 - 前記インサート芯に、前記管路が設けられること
を特徴とする請求項7記載の管継手。 - 前記管路における前記工具連結部を兼用する箇所は、断面が多角形もしくは楕円形の貫通孔形状に形成されること
を特徴とする請求項1〜8のいずれか一項記載の管継手。 - 前記インサート芯の先端部ならびに後端部もしくは該後端部よりも該先端部寄りの中間部に設けられる大径部によって前記ネジ山部材が挟み込まれるように構成されること
を特徴とする請求項8または請求項9記載の管継手。 - 前記先端部の大径部の外周には、前記ネジ山部材のネジ山に連続するネジ山が形成されること
を特徴とする請求項10記載の管継手。 - 前記ネジ山部材は、テーパネジ形状に形成されること
を特徴とする請求項1〜11のいずれか一項記載の管継手。 - 前記インサート芯の外周形状が、前記ネジ山部材のネジ山の山および谷と山および谷の位置が軸方向において一致するネジ形状を有すること
を特徴とする請求項8〜12のいずれか一項記載の管継手。 - 前記インサート芯の外周には、前記ネジ形状を構成するネジ溝を周方向に分断する複数のリブが形成されること
を特徴とする請求項13記載の管継手。 - 前記インサート芯の外周には、軸方向に延びる複数の突起部もしくは複数の溝部が形成されること
を特徴とする請求項8〜14のいずれか一項記載の管継手。 - 前記インサート芯は、ポリアミドMXD6樹脂もしくはポリフェニレンサルファイド樹脂を用いて構成されること
を特徴とする請求項8〜15のいずれか一項記載の管継手。 - 前記インサート芯に密着して形成されるネジ山部材は、ポリブチレンテレフタレート樹脂を用いて構成されること
を特徴とする請求項8〜16のいずれか一項記載の管継手。
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