JP2010194867A - 流体噴射装置および流体噴射装置のメンテナンス方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクの無駄な消費を防止することができる、流体噴射装置および流体噴射装置のメンテナンス方法を提供する。
【解決手段】媒体Mに流体を噴射する複数のノズル13を有する流体噴射ヘッド11と、ノズル13の近傍に正圧及び負圧を交互に発生させる圧力発生ユニットと、を備えた流体噴射装置PRTである。圧力発生ユニットは、流体をノズル13内から噴射させることなく外部に引き出すように負圧を発生させつつ、流体をノズル13内に押し込むように正圧を発生させる。
【選択図】図1
【解決手段】媒体Mに流体を噴射する複数のノズル13を有する流体噴射ヘッド11と、ノズル13の近傍に正圧及び負圧を交互に発生させる圧力発生ユニットと、を備えた流体噴射装置PRTである。圧力発生ユニットは、流体をノズル13内から噴射させることなく外部に引き出すように負圧を発生させつつ、流体をノズル13内に押し込むように正圧を発生させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、流体噴射装置および流体噴射装置のメンテナンス方法に関するものである。
流体噴射装置として、記録ヘッド(流体噴射ヘッド)のノズルより記録媒体にインク(流体)を噴射するインクジェット式記録装置が知られている。このようなインクジェット式記録装置では、時間の経過に伴ってノズルからのインクの吐出速度や吐出量が変化し、インクの吐出状態(噴射状態)が変化する。このため、インクの吐出速度や吐出量を所望の範囲に維持するために、定期的に記録ヘッドのメンテナンスが行われる。
記録ヘッドの内部では時間の経過に伴ってインクが増粘すると色ムラや目詰まりが生じるおそれがある。そこで、キャッピング装置を用いた吸引動作を定期的に行うことでノズルのメンテナンスが行われている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、通常、キャッピング装置を用いたメンテナンスでは全ノズルからインクが排出されてしまうため、増粘が生じていないノズルからもインクが吸引されてしまう。そのため、インクが無駄に消費されてしまうという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、インクの無駄な消費を防止することができる、流体噴射装置および流体噴射装置のメンテナンス方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の流体噴射装置は、媒体に流体を噴射する複数のノズルを有する流体噴射ヘッドと、前記ノズルの近傍に正圧及び負圧を交互に発生させる圧力発生ユニットと、を備え、前記圧力発生ユニットは、前記流体を前記ノズル内から噴射させることなく外部に引き出すように前記負圧を発生させつつ、前記流体を前記ノズル内に押し込むように前記正圧を発生させることを特徴とする。
本発明の流体噴射装置によれば、圧力発生ユニットにより流体がノズルから出し入れされるようになる。よって、流体噴射ヘッド内部にて流体を攪拌させることができ、従来の吸引動作を行うことなく、色ムラや目詰まりの発生を防止することができる。また、吸引動作のようにノズルから流体を排出させる必要が無いので、流体の消費を抑えるとともに安定した流体の噴射特性を得ることができる。
また、上記流体噴射装置においては、前記流体噴射ヘッドは、前記ノズルが連通する圧力室と、前記圧力室の容積を変化させる圧電素子とを有し、前記圧力発生ユニットは、前記圧電素子が前記圧力室の容積を増加させる動作と同期して前記負圧を発生させつつ、前記圧電素子が前記圧力室の容積を減少させる動作と同期して前記正圧を発生させるのが好ましい。
この構成によれば、圧力室の容積が増加した際にノズル内から流体が引き出され、圧力室の容積が減少した際にノズル内に流体が押し込まれるので、圧力室及びノズル内における流体の流動量が増加し、流体を良好に攪拌することができる。
この構成によれば、圧力室の容積が増加した際にノズル内から流体が引き出され、圧力室の容積が減少した際にノズル内に流体が押し込まれるので、圧力室及びノズル内における流体の流動量が増加し、流体を良好に攪拌することができる。
また、上記流体噴射装置においては、前記圧力発生ユニットは、前記ノズル内の前記流体のメニスカスを破壊しない強さで前記正圧及び前記負圧を発生するのが好ましい。
この構成によれば、ノズル内のメニスカスが破壊されることが防止されるので、圧力発生ユニットによるメンテナンスの終了後、メニスカスを調整するためのフラッシング動作を省略することができる。
この構成によれば、ノズル内のメニスカスが破壊されることが防止されるので、圧力発生ユニットによるメンテナンスの終了後、メニスカスを調整するためのフラッシング動作を省略することができる。
また、上記流体噴射装置においては、前記流体噴射ヘッドの前記ノズルの各々における前記流体の噴射状況を検出する検出装置を有し、前記圧力発生ユニットは、前記複数のノズルのうち、前記検出装置により前記流体の噴射不良が生じていると検出された不良ノズルの近傍に前記正圧及び前記負圧を発生させるのが好ましい。
この構成によれば、選択的に不良ノズル内の流体を攪拌することでメンテナンスに要する時間を短縮できる。
この構成によれば、選択的に不良ノズル内の流体を攪拌することでメンテナンスに要する時間を短縮できる。
また、上記流体噴射装置においては、前記圧力発生ユニットは、一部の前記ノズルに対応する大きさの凹部が形成された本体部と、前記凹部内を加圧或いは減圧可能な加減圧装置とを備えるのが好ましい。
この構成によれば、一部のノズル毎に流体の攪拌を行うことができる。よって、例えば本体部が流体噴射ヘッドに対して非接触状態とされる場合、加減圧装置の駆動力を抑えることができ、装置の小型化を図ることができる。
この構成によれば、一部のノズル毎に流体の攪拌を行うことができる。よって、例えば本体部が流体噴射ヘッドに対して非接触状態とされる場合、加減圧装置の駆動力を抑えることができ、装置の小型化を図ることができる。
本発明の流体噴射装置のメンテナンス方法は、媒体へ流体を噴射する複数のノズルを有する流体噴射ヘッドを備える流体噴射装置のメンテナンス方法において、前記ノズルの近傍に負圧を発生させて前記流体を当該ノズルから噴射させることなく外部に引き出す負圧発生工程と、前記ノズルの近傍に正圧を発生させて前記流体を当該ノズル内に押し込む正圧発生工程とを備え、前記負圧発生工程及び前記正圧発生工程が交互に繰り返されることを特徴とする。
本発明の流体噴射装置のメンテナンス方法によれば、負圧発生工程及び正圧発生工程により流体がノズルから出し入れされるようになる。よって、流体噴射ヘッド内部にて流体を攪拌させることができ、従来の吸引動作を行うことなく、色ムラや目詰まりの発生を防止することができる。また、吸引動作のようにノズルから流体を排出させる必要が無いので、流体の消費を抑えるとともに安定した流体の噴射特性を得ることができる。
また、上記流体噴射装置のメンテナンス方法においては、前記負圧発生工程においては、前記流体噴射ヘッドの圧電素子が前記ノズルの連通する圧力室の容積を増加させる動作に同期して前記ノズルの近傍に前記負圧を発生させ、前記正圧発生工程においては、前記圧電素子が前記圧力室の容積を減少させる動作に同期して前記ノズルの近傍に前記正圧を発生させるのが好ましい。
この構成によれば、圧力室の容積が増加した際にノズル内から流体が引き出され、圧力室の容積が減少した際にノズル内に流体が押し込まれるので、圧力室及びノズル内における流体の流動量が増加し、流体を良好に攪拌することができる。
この構成によれば、圧力室の容積が増加した際にノズル内から流体が引き出され、圧力室の容積が減少した際にノズル内に流体が押し込まれるので、圧力室及びノズル内における流体の流動量が増加し、流体を良好に攪拌することができる。
また、上記流体噴射装置のメンテナンス方法においては、前記負圧発生工程及び前記正圧発生工程においては、前記ノズル内のメニスカスを破壊しない強さで前記正圧及び前記負圧を発生させるのが好ましい。
この構成によれば、ノズル内のメニスカスが破壊されることが防止されるので、メンテナンス終了後、ノズルから流体を良好に噴射することができる。
この構成によれば、ノズル内のメニスカスが破壊されることが防止されるので、メンテナンス終了後、ノズルから流体を良好に噴射することができる。
また、上記流体噴射装置のメンテナンス方法においては、前記流体噴射ヘッドの前記ノズルの各々における前記流体の噴射状況を検出する検出工程を有し、前記検出工程により前記流体の噴射不良が生じていると検出された不良ノズルに対して前記負圧発生工程及び前記正圧発生工程を交互に繰り返すのが好ましい。
この構成によれば、選択的に不良ノズル内の流体を攪拌できるので、メンテナンスに要する時間を短縮できる。
この構成によれば、選択的に不良ノズル内の流体を攪拌できるので、メンテナンスに要する時間を短縮できる。
以下、図面をもとにして、本発明に係る流体噴射装置の実施の形態を説明する。流体噴射装置の各部材を認識可能な大きさとするため、以下の説明に用いる各図面には、縮尺が適宜変更された状態で各部材が示されている。本実施形態では、流体噴射装置としてインクジェット式のプリンタ装置を例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態のインクジェット式プリンタ(以下、プリンタ装置PRTと称す)の概略構成図である。図2は、噴射ヘッド周辺の要部平面図である。図3は、噴射ヘッドのノズル開口形成面を示す平面図である。
図1においては、XYZ直交座標系を設定し、XYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する場合がある。この場合においては、図中左右方向をX方向とし、図中紙面の奥行き方向をY方向とし、X方向及びY方向のそれぞれと直交する方向(すなわち図中上下方向)をZ方向とする。
これらの図に示すように、プリンタ装置PRTは、記録媒体Mに画像や文字などを記録する装置である。記録媒体Mとしては、例えば紙やプラスチックなどが用いられる。プリンタ装置PRTは、インク噴射機構IJ、搬送機構CR、メンテナンス機構MN及び制御装置CONTを有している。
インク噴射機構IJは、記録媒体Mにインク滴(流体)を噴射する部分である。インク噴射機構IJは、噴射ヘッド(流体噴射ヘッド)11及びインク供給部12を有している。本実施形態で用いるインクは、染料や顔料、これを溶解または分散する溶媒を基本的成分とし、必要に応じて各種添加剤が添加された液状体を用いる。
噴射ヘッド11は、記録媒体Mに複数色のインク滴を噴射可能なヘッドである。噴射ヘッド11は、例えば図2に示すように、プリンタ装置PRTが対象とする最大サイズの記録媒体Mの少なくとも一辺を越える長さ(最大記録紙幅W)に亘って噴射領域15を有するライン型の噴射ヘッドである。噴射ヘッド11は、例えばZ方向上に移動可能に設けられている。噴射ヘッド11は、ノズル13及び共通インク室14を有している。
共通インク室14は、例えば4色(イエロー:Y、マゼンタ:M、シアン:C、ブラック:K)に対応するインクを保持する(共通インク室14Y、14M、14C、14K)。噴射領域15は、上記各色の共通インク室14に対応して設けられている(噴射領域15Y、15M、15C、15K)。
ノズル13は、噴射ヘッド11の噴射領域15Y、15M、15C、15K内にそれぞれ複数設けられ、例えば上記4色のインク滴を吐出する開口部である。ノズル13は、例えば図3に示すようにY方向に4列配列されている(ノズル列L)。ノズル列Lは、各色の噴射領域15Y、15M、15C、15Kについて、1列又は複数列設けられる。ノズル13の数やノズル列Lの数は、適宜設定される。噴射ヘッド11のうちノズル13が設けられる面が噴射面11Aとなる。噴射面11Aは、噴射ヘッド11の−Z側に設けられる。噴射ヘッド11は、−Z側へインク滴を噴射するようになっている。
図4は、噴射ヘッド11の構成を示す断面図である。
同図に示すように、噴射ヘッド11は、ヘッド本体18と、ヘッド本体18に接続された流路形成ユニット22とを備えている。流路形成ユニット22は、振動板19と、流路基板20と、ノズル基板21とを備えている。
同図に示すように、噴射ヘッド11は、ヘッド本体18と、ヘッド本体18に接続された流路形成ユニット22とを備えている。流路形成ユニット22は、振動板19と、流路基板20と、ノズル基板21とを備えている。
ヘッド本体18は、合成樹脂からなる箱形の部材である。ヘッド本体18には、駆動ユニット24を収容する収容室23と、外部から供給されたインクを流路形成ユニット22に案内する内部流路28とが形成されている。
収容室23内に配置された駆動ユニット24は、複数の圧電素子25と、複数の圧電素子25の上端を支持する固定部材26と、駆動信号を圧電素子25に供給する柔軟なケーブル27とを備えている。圧電素子25は、複数のノズル13のそれぞれに対応して設けられている。
内部流路28は、ヘッド本体18を図4上下方向に貫通して形成されている。内部流路28は、図中上端部がインク供給部12及び加圧機構38に接続されている。内部流路28は、インク供給部12から供給されてくるインクを図示下端側の開口端を介して流路形成ユニット22へ流通させるインクの流路である。
流路形成ユニット22は、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を積層し、接着剤等で接合一体化された構成になっている。流路形成ユニット22には、ヘッド本体18の内部流路28に接続された共通インク室14と、共通インク室14に接続されたインク供給口30と、インク供給口30に接続された圧力室31とを備えている。圧力室31は、各々のノズル13に対応して設けられている。各々の圧力室31は、共通インク室14と反対側の端部においてノズル13に接続されている。
振動板19は、例えばステンレス鋼等の金属製の支持板上に弾性フィルムがラミネート加工された構成になっている。振動板19のうち圧力室31に対応する部分には島部32が形成されている。島部32は、例えばエッチングなどにより支持板を環状に除去することで、圧電素子25の下端に接合されている。
島部32はダイヤフラム部として機能する。振動板19は、圧力室31上において、島部32の周囲の弾性フィルムの部分が圧電素子25の駆動に応じて弾性変形し、島部32が上下動するようになっている。振動板19と内部流路28の下端近傍との間にも、支持板の一部を除去して弾性フィルムのみとした部分が設けられており、この部分が共通インク室14内の圧力変動を吸収するコンプライアンス部33となっている。
流路基板20は、内部流路28の下端とノズル13とを接続する共通インク室14、インク供給口30、及び圧力室31などのインク流通室を形成するための凹部を有する。これらの凹部は、流路基板20の基材となるシリコン単結晶基板を異方性エッチングすることで形成されている。
ノズル基板21は、所定方向に所定間隔(ピッチ)で形成された複数のノズル13を有する。本実施形態のノズル基板21は、例えばステンレス鋼等の金属で形成された板状の部材である。ノズル基板21の外面が噴射面11Aである。
このように構成された噴射ヘッド11は、ケーブル27を介して圧電素子25に駆動信号が入力されることで、圧電素子25が伸縮するようになっている。圧電素子25の伸縮は、振動板19の変形(キャビティに接近する方向及び離れる方向への変形)として伝達されるようになっている。振動板19の変形により、圧力室31の容積が変化し、インクを収容した圧力室31の圧力が変動するようになっている。この圧力の変動によって、ノズル13から、インクが噴射されるようになっている。
図1に戻って、インク供給部12は、インク噴射機構IJの一側に配置され、噴射ヘッド11の各共通インク室14Y、14M、14C、14Kに接続されている。このインク供給部12は、上記4色のインクを貯蔵するインクタンク12Y、12M、12C、12Kを有している。インク供給部12は、不図示のインク供給機構を有しており、当該インク供給機構を用いてインクを噴射ヘッド11へと供給するようになっている。
搬送機構CRは、紙送りローラ35、排出ローラ36などを有している。紙送りローラ35、排出ローラ36は、不図示のモータ機構によって回転駆動されるようになっている。搬送機構CRは、インク噴射機構IJによるインク滴の噴射動作に連動させて記録媒体Mを搬送経路MRに沿って搬送するようになっている。
図5はメンテナンス機構MNの概略構成を示す模式的に示す図である。
上記メンテナンス機構MNは、フラッシングユニット40と、圧力発生ユニット50とを含むものである。フラッシングユニット40は、図5に示されるようにインク受け部材41と、インク吸収体42と、を備えている。インク受け部材41は、上面が開放されたトレイ状の部材であり、内側に上記インク吸収体42が収容されている。フラッシングユニット40は、ノズル13の噴射特性を維持するためのフラッシング動作時に用いられるものである。
上記メンテナンス機構MNは、フラッシングユニット40と、圧力発生ユニット50とを含むものである。フラッシングユニット40は、図5に示されるようにインク受け部材41と、インク吸収体42と、を備えている。インク受け部材41は、上面が開放されたトレイ状の部材であり、内側に上記インク吸収体42が収容されている。フラッシングユニット40は、ノズル13の噴射特性を維持するためのフラッシング動作時に用いられるものである。
上記インク吸収体42は、インクを保持可能(吸収可能)なスポンジ状部材、あるいは多孔部材等で形成されている。本実施形態においては、インク吸収体42は、フェルトなどの不織布で形成されている。
なお、インク受け部材41の内側に設けられたインク吸収体42の上方には、電極部材45が配設されている。電極部材45は、例えばステンレス鋼等の金属のメッシュ部材で形成されている。電極部材45上に着弾したインク滴は、格子状の電極部材45の隙間を通過して下側に配置されたインク吸収体42に保持(吸収)されるようになっている。なお、インク滴が通過できれば、電極部材45はメッシュ部材でなくてもよい。
圧力発生ユニット50は、凹部51aが形成された本体部51と、凹部51aにチューブ52を介して接続されるポンプ(加減圧装置)53とを備えている。ポンプ53としては、凹部51a内を加圧或いは減圧可能なものを用いた。
図6は圧力発生ユニット50の本体部51の平面構成を模式的に示す図である。
本体部51に形成される凹部51aは、図6に示されるように、平面視した状態で、噴射ヘッド11における一部のノズル13に対応する大きさに形成されている。具体的に本実施形態では、例えば直線状に配置される3個のノズル13を含む大きさの凹部51aを形成した。
圧力発生ユニット50は、詳細は後述するように噴射ヘッド11の噴射面11Aに非接触状態で駆動されるようになっている。本実施形態では、上述のように凹部51aが3個のノズル13を含む大きさに形成されているため、凹部51aに対向するノズル13の近傍に正圧或いは負圧を発生させる際のポンプ53の駆動力が抑えられたものとなっている。よって、ポンプ53として小型なものを用いることができる。
本体部51に形成される凹部51aは、図6に示されるように、平面視した状態で、噴射ヘッド11における一部のノズル13に対応する大きさに形成されている。具体的に本実施形態では、例えば直線状に配置される3個のノズル13を含む大きさの凹部51aを形成した。
圧力発生ユニット50は、詳細は後述するように噴射ヘッド11の噴射面11Aに非接触状態で駆動されるようになっている。本実施形態では、上述のように凹部51aが3個のノズル13を含む大きさに形成されているため、凹部51aに対向するノズル13の近傍に正圧或いは負圧を発生させる際のポンプ53の駆動力が抑えられたものとなっている。よって、ポンプ53として小型なものを用いることができる。
また、図5に示したように、チューブ52の内部と凹部51aとは、接続部51bを介して連通しており、チューブ52の他端側は大気開放状態となっている。これにより、ポンプ53は、凹部51a内に正圧及び負圧を発生させることができるようになっている。
さらに、圧力発生ユニット50は、不図示の駆動機構を備えており、この駆動機構により上記本体部51が噴射ヘッド11の噴射面11Aにおける所定の位置に移動可能となっている。
さらに、圧力発生ユニット50は、不図示の駆動機構を備えており、この駆動機構により上記本体部51が噴射ヘッド11の噴射面11Aにおける所定の位置に移動可能となっている。
図7はプリンタ装置に搭載されるインク滴センサーの概略構成を示す図である。
本実施形態のプリンタ装置PRTは、各ノズル13におけるインクの噴射状況を検出可能なインク滴センサー(検出部)60を備えている。インク滴センサー60は、図7に示すように噴射ヘッド11のノズル基板21に電圧を印加する電圧印加装置71と、噴射ヘッド11から噴射されたインクを受ける上記電極部材45と、電極部材45の電圧を検出する電圧検出器73と、電圧検出器73の検出結果を処理する処理装置74とを有している。
本実施形態のプリンタ装置PRTは、各ノズル13におけるインクの噴射状況を検出可能なインク滴センサー(検出部)60を備えている。インク滴センサー60は、図7に示すように噴射ヘッド11のノズル基板21に電圧を印加する電圧印加装置71と、噴射ヘッド11から噴射されたインクを受ける上記電極部材45と、電極部材45の電圧を検出する電圧検出器73と、電圧検出器73の検出結果を処理する処理装置74とを有している。
インク滴センサー60は、噴射ヘッド11の噴射面11Aと電極部材45との間に電界を与え、ノズル13から電極部材45にインクが移動するときの静電誘導に基づく電圧値の時間的変化を検出波形として処理装置74に出力する。処理装置74は、インク滴センサー60から出力された検出波形に基づいて、インクの重量に関する情報(すなわち、各ノズル13のインクの噴射状況)を取得可能となっている。当該重量に関する情報は、例えば制御装置CONTに送信されるようになっている。
続いて、インク滴センサー60の原理、すなわち静電誘導によって誘導電圧が生じる原理について図面を参照しながら説明する。図8は、静電誘導によって誘導電圧が生じる原理を説明する模式図である。図中矢印の上側は、インク滴が吐出された直後の状態を示し、矢印の下側はインクLQが電極部材45に着弾した状態を示している。
図8は、インク滴センサー60から出力される検出信号(インク1滴分)の波形の一例を示す図である。ノズル基板21(負極側)と電極部材45(正極側)との間に電圧を印加した状態で、吐出パルスを用いて圧電素子25を駆動させて、任意の一つノズル13からインクLQを吐出させるときの波形を示している。
インクLQが吐出されるとき、ノズル基板21は負極となっているため、ノズル基板21の一部の負電荷がインクLQに移動し、吐出されたインクLQは負に帯電する。負に帯電したインクLQが電極部材45に対して近づくに連れ、静電誘導によって電極部材45の表面では正電荷が増加する。ノズル基板21と電極部材45との間の電圧は、静電誘導によって生じる誘導電圧により、インクLQを吐出しない状態における当初の電圧値よりも高くなる。
インクLQが電極部材45に着弾すると、インクLQの負電荷により電極部材45の正電荷が中和される。このため、ノズル基板21と電極部材45との間の電圧は当初の電圧値を下回る。その後、ノズル基板21と電極部材45との間の電圧は当初の電圧値に戻る。
したがって、図9に示すように、インク滴センサー60から出力される検出波形は、一旦電圧が上昇した後に、当初の電圧値を下回るまで下降し、その後当初の電圧値に戻る波形となる。このようにして、インク滴センサー60により各ノズル13からインクLQを吐出した際の電圧変化が検出される。
図10はプリンタ装置PRTの電気的な構成を示すブロック図である。
本実施形態におけるプリンタ装置PRTは、全体の動作を制御する制御装置CONTを備えている。制御装置CONTには、プリンタ装置PRTの動作に関する各種情報を入力する入力装置69と、プリンタ装置PRTの動作に関する各種情報を記憶した記憶装置80とが接続されている。
本実施形態におけるプリンタ装置PRTは、全体の動作を制御する制御装置CONTを備えている。制御装置CONTには、プリンタ装置PRTの動作に関する各種情報を入力する入力装置69と、プリンタ装置PRTの動作に関する各種情報を記憶した記憶装置80とが接続されている。
制御装置CONTには、インク噴射機構IJ、搬送機構CR、メンテナンス機構MN、インク滴センサー60など、プリンタ装置PRTの各部が接続されている。プリンタ装置PRTは、圧電素子25を含む駆動ユニットに入力する駆動信号を発生する駆動信号発生器82を備えている。駆動信号発生器82は、制御装置CONTに接続されている。
駆動信号発生器82には、噴射ヘッド11の圧電素子25に入力する吐出パルスの電圧値の変化量を示すデータ、及び吐出パルスの電圧を変化させるタイミングを規定するタイミング信号が入力される。駆動信号発生器62は、入力されたデータ及びタイミング信号に基づいて吐出パルス等の駆動信号を発生する。
次に、上記のように構成されたプリンタ装置PRTの動作を説明する。以下の説明では、プリンタ装置PRTの特徴であるメンテナンス方法について述べる。
まず、昇降機構(不図示)によって噴射ヘッド11の下方にインク受け部材41を位置させ、噴射ヘッド11の噴射面11Aとインク受け部材41の内側に設けられた電極部材45とを非接触状態で対向させる。これにより、インク滴センサー60が待機状態とされる。
まず、昇降機構(不図示)によって噴射ヘッド11の下方にインク受け部材41を位置させ、噴射ヘッド11の噴射面11Aとインク受け部材41の内側に設けられた電極部材45とを非接触状態で対向させる。これにより、インク滴センサー60が待機状態とされる。
そして、電圧印加装置71によって、噴射ヘッド11の噴射面11Aと電極部材45との間に電圧を印加する。これにより、インク滴センサー60がON状態となる。このようにインク滴センサー60を駆動した状態で、吐出パルスを用いて圧電素子25を駆動し、各ノズル13から順次インク滴を吐出する。インク滴センサー60は、インク滴が電極部材45に着弾した際の静電誘導に基づく電圧変化によってノズル13の噴射状況、すなわちインクの増粘が生じているノズル13或いは目詰まりを生じているノズル13の検出を行うことができる。そして、インク滴センサー60は、上述の検出結果を処理装置74により制御装置CONTへと送信する。これにより制御装置CONTは、噴射ヘッド11の全ノズル13のうち、いずれのものに増粘或いは目詰まりが生じているかを把握することができる。以下、増粘或いは目詰まりが生じているノズル13を不良ノズルと称する。
続いて、制御装置CONTは、図11に示すように駆動機構(不図示)を用い、圧力発生ユニット50の本体部51を不良ノズルの下方に移動させる。このとき、平面視した状態で、本体部51の凹部51a内に3個のノズル13が位置している(図6参照)。なお、3個のノズルは少なくともいずれかが不良ノズル(吐出不良ノズル)13aであればよい。また、本体部51はノズル基板21に対して微小な隙間dを隔てて対向配置されており、非接触状態となっている。
そして、制御装置CONTはポンプ53を駆動する。これにより、圧力発生ユニット50は、凹部51a内を加圧することで不良ノズル13aの近傍に負圧を発生させる負圧発生工程と、凹部51a内を減圧することで不良ノズル13aの近傍に負圧を発生させる負圧発生工程とを不良ノズル13aに対して交互に繰り返す。
ここで、本体部51とノズル基板21との隙間dは非常に微小であるため、ポンプ53によって凹部51aに対向する不良ノズル13a近傍に負圧或いは正圧を発生させることができる。なお、制御装置CONTは、不良ノズル13a内のインクのメニスカスが破壊しない強さの正圧或いは負圧を発生するようにポンプ53を駆動している。
ここで、本体部51はノズル基板21(噴射面11A)との間に微小な隙間dが生じているものの、凹部51aが一個のノズル13に対応する大きさとなっているため、不良ノズル13aの近傍に負圧を発生させる際のポンプ53の駆動力を抑えることができる。
また、制御装置CONTは上記負圧発生工程において、噴射ヘッド11の圧電素子25が圧力室31の容積を増加させる動作に同期してポンプ53を駆動し、不良ノズル13aの近傍に負圧を発生させるようにしている。これにより、圧力室31の容量が増加した際に不良ノズル13a内からインクが引き出されるようになる。すなわち、図12(a)に示されるようにインクLQは、共通インク室14からインク供給口30を介して容積が拡大した圧力室31内へと送り込まれるとともに不良ノズル13aから噴射されない程度に引き出された状態となる。
また、制御装置CONTは上記正圧発生工程において、噴射ヘッド11の圧電素子25が圧力室31の容積を減少させる動作に同期してポンプ53を駆動し、不良ノズル13aの近傍に正圧を発生させるようにしている。これにより、圧力室31の容積が減少した際に不良ノズル13a内にインクが押し込まれるようになる。すなわち、図12(b)に示されるようにインクLQは、不良ノズル13a内に引き込まれるとともにインク供給口30を介して容積が減少した圧力室31から共通インク室14側へと送り込まれる。
本実施形態では、上記負圧発生工程と正圧発生工程とが繰り返されるため、不良ノズル13a、圧力室31、インク供給口30、及び共通インク室14により構成されるインク供給経路内においてインクLQを攪拌させることができる。よって、インクLQの増粘を防止することができ、結果的に色ムラや目詰まりの発生を防止することができる。また、従来のキャッピング装置による吸引動作と異なり、不良ノズル13aからインクが排出されないため、インクの消費量を抑えることができる。また、不良ノズル13aからインクが排出されないので、噴射ヘッド11の噴射面11Aにノズル13から排出されたインクが付着することを防止できる。
なお、凹部51a内に配置されたノズル13に吐出不良が生じていない正常なノズルが含まれる場合、この正常なノズルに対しても上述のようなインクの攪拌が行われる。この場合においても、上述のように正圧及び負圧発生工程ではインクのメニスカスが破壊されることが防止されるので、正常ノズルに悪影響が及ぶことはない。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
上記実施形態では、本体部51の凹部51aが平面視した状態で噴射ヘッド11の複数個(3個)を含む大きさとなっている場合について説明したが、凹部の形状はこれに限定されない。例えば、図13(a)に示すように、本体部151として、平面視した状態で噴射ヘッド11の一つのノズル列Lを構成する全ノズル13を含む大きさの凹部151aが形成されたものを用いることができる。この構成によれば、ポンプ53の容量が多少大きくなるものの、ノズル列、すなわち同色インクを吐出するノズル13における不良ノズルに対するメンテナンスを行うことができる。また、メンテナンス時にノズル13からインクが排出されないため、ノズル13内でインクが混色するといった不具合の発生が防止される。
上記実施形態では、本体部51の凹部51aが平面視した状態で噴射ヘッド11の複数個(3個)を含む大きさとなっている場合について説明したが、凹部の形状はこれに限定されない。例えば、図13(a)に示すように、本体部151として、平面視した状態で噴射ヘッド11の一つのノズル列Lを構成する全ノズル13を含む大きさの凹部151aが形成されたものを用いることができる。この構成によれば、ポンプ53の容量が多少大きくなるものの、ノズル列、すなわち同色インクを吐出するノズル13における不良ノズルに対するメンテナンスを行うことができる。また、メンテナンス時にノズル13からインクが排出されないため、ノズル13内でインクが混色するといった不具合の発生が防止される。
或いは、図13(b)に示すように、本体部251として、平面視した状態で噴射ヘッド11の一つのノズル13を含む大きさの凹部251aが形成されたものを用いることができる。この構成によれば、一つの不良ノズル13aの近傍に正圧或いは負圧を発生させればよいので、ポンプ53の容量が抑えられ、より小型なものを用いることができ、メンテナンス機構MN、およびこれを備えたプリンタ装置PRT自体を小型化できる。
また、上記実施形態ではライン型の噴射ヘッドを備えたプリンタ装置PRTについて説明したが、本発明はシリアル型の噴射ヘッドを備えたプリンタ装置についても適用可能である。
また、上記実施形態では、圧力発生ユニット50のみを搭載したプリンタ装置PRTについて説明したが、圧力発生ユニット50とともに従来のキャップ装置を搭載していても良い。圧力発生ユニット50およびキャップ装置を用途に応じて使い分けることで、メンテナンス時におけるインクの無駄を極力抑えるとともに安定したインクの吐出特性を備えた信頼性の高いプリンタ装置を提供できる。
また、上記実施形態では、圧力発生ユニット50のみを搭載したプリンタ装置PRTについて説明したが、圧力発生ユニット50とともに従来のキャップ装置を搭載していても良い。圧力発生ユニット50およびキャップ装置を用途に応じて使い分けることで、メンテナンス時におけるインクの無駄を極力抑えるとともに安定したインクの吐出特性を備えた信頼性の高いプリンタ装置を提供できる。
上記実施例は、インクジェット式のプリンタと、インクカートリッジが採用されているが、インク以外の他の液体を噴射したり吐出したりする液体噴射装置と、その液体を収容した液体容器を採用しても良い。微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッド等を備える各種の液体噴射装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記液体噴射装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、液体噴射装置が噴射させることができるような材料であれ良い。例えば、物質が液相であるときの状態のものであれば良く、粘性の高い又は低い液状態、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなどを含む。また、液体の代表的な例としては上記実施例の形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種液体組成物を包含するものとする。液体噴射装置の具体例としては、例えば液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ、カラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液体を噴射する液体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置を採用しても良い。そして、これらのうちいずれか一種の噴射装置および液体容器に本発明を適用することができる。
PRT…プリンタ装置(流体噴射装置)、M…記録媒体(媒体)、CONT…制御装置(制御部)、11…噴射ヘッド(流体噴射ヘッド)、13…ノズル、13a…不良ノズル、25…圧電素子、31…圧力室、50…負圧発生ユニット、51…本体部、51a…凹部、60…インク滴センサー(検出部)、151…本体部、151a…凹部、251…本体部、251a…凹部
Claims (9)
- 媒体に流体を噴射する複数のノズルを有する流体噴射ヘッドと、
前記ノズルの近傍に正圧及び負圧を交互に発生させる圧力発生ユニットと、を備え、
前記圧力発生ユニットは、前記流体を前記ノズル内から噴射させることなく外部に引き出すように前記負圧を発生させつつ、前記流体を前記ノズル内に押し込むように前記正圧を発生させることを特徴とする流体噴射装置。 - 前記流体噴射ヘッドは、前記ノズルが連通する圧力室と、前記圧力室の容積を変化させる圧電素子とを有し、
前記圧力発生ユニットは、前記圧電素子が前記圧力室の容積を増加させる動作と同期して前記負圧を発生させつつ、前記圧電素子が前記圧力室の容積を減少させる動作と同期して前記正圧を発生させることを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置。 - 前記圧力発生ユニットは、前記ノズル内の前記流体のメニスカスを破壊しない強さで前記正圧及び前記負圧を発生することを特徴とする請求項1又は2に記載の流体噴射装置。
- 前記流体噴射ヘッドの前記ノズルの各々における前記流体の噴射状況を検出する検出装置を有し、
前記圧力発生ユニットは、前記複数のノズルのうち、前記検出装置により前記流体の噴射不良が生じていると検出された不良ノズルの近傍に前記正圧及び前記負圧を発生させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の流体噴射装置。 - 前記圧力発生ユニットは、一部の前記ノズルに対応する大きさの凹部が形成された本体部と、前記凹部内を加圧或いは減圧可能な加減圧装置とを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
- 媒体へ流体を噴射する複数のノズルを有する流体噴射ヘッドを備える流体噴射装置のメンテナンス方法において、
前記ノズルの近傍に負圧を発生させて前記流体を当該ノズルから噴射させることなく外部に引き出す負圧発生工程と、前記ノズルの近傍に正圧を発生させて前記流体を当該ノズル内に押し込む正圧発生工程とを備え、
前記負圧発生工程及び前記正圧発生工程が交互に繰り返されることを特徴とする流体噴射装置のメンテナンス方法。 - 前記負圧発生工程においては、前記流体噴射ヘッドの圧電素子が前記ノズルの連通する圧力室の容積を増加させる動作に同期して前記ノズルの近傍に前記負圧を発生させ、
前記正圧発生工程においては、前記圧電素子が前記圧力室の容積を減少させる動作に同期して前記ノズルの近傍に前記正圧を発生させることを特徴とする請求項6に記載の流体噴射装置のメンテナンス方法。 - 前記負圧発生工程及び前記正圧発生工程においては、前記ノズル内のメニスカスを破壊しない強さで前記正圧及び前記負圧を発生させることを特徴とする請求項6又は7に記載の流体噴射装置のメンテナンス方法。
- 前記流体噴射ヘッドの前記ノズルの各々における前記流体の噴射状況を検出する検出工程を有し、
前記検出工程により前記流体の噴射不良が生じていると検出された不良ノズルに対して前記負圧発生工程及び前記正圧発生工程を交互に繰り返すことを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の流体噴射装置のメンテナンス方法。
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JP2009042337A JP2010194867A (ja) | 2009-02-25 | 2009-02-25 | 流体噴射装置および流体噴射装置のメンテナンス方法 |
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JP2012111174A (ja) * | 2010-11-26 | 2012-06-14 | Brother Industries Ltd | 記録装置及び吐出性能回復方法 |
-
2009
- 2009-02-25 JP JP2009042337A patent/JP2010194867A/ja active Pending
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