JP2010179895A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向Rに沿って延び、路面と接地する陸部10と、陸部20とを備え、陸部10と、陸部20の間にタイヤ周方向Rに沿って延びる主溝50が形成された空気入りタイヤ1であって、陸部10は、主溝50を形成する溝壁10aを有し、陸部20は、主溝50を形成する溝壁20aを有し、溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、タイヤ周方向Rに沿って蛇行し、トレッド幅方向WTRに沿った主溝50の溝幅は、タイヤ周方向Rに沿って所定の繰り返し周期で変化し、主溝は、トレッド部に少なくとも一対形成され、主溝50における溝幅の最大幅部分W50MAXの位置は、主溝60における最大幅部分W60MAXの位置とタイヤ周方向Rにおいて異なる。
【選択図】図1
Description
第1実施形態においては、(1.1)空気入りタイヤの構成、(1.2)主溝の詳細構成、(1.3)比較評価、(1.4)作用・効果について説明する。
図1は、本実施形態において空気入りタイヤ1を構成するトレッドの展開図である。空気入りタイヤ1におけるトレッド表面に形成される各部位について説明する。具体的には、(1.1.1)陸部、(1.1.2)主溝について説明する。
空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向Rに沿って延び、路面と接地する陸部10と、陸部20と、陸部30と、陸部40とを備える。
主溝は、トレッド部に少なくとも一対形成される。具体的には、空気入りタイヤ1は、陸部10と陸部20との間にタイヤ周方向Rに沿って延びる主溝50を備える。空気入りタイヤ1は、陸部10と陸部30との間にタイヤ周方向Rに沿って延びる主溝60を備える。空気入りタイヤ1は、陸部20と陸部40との間にタイヤ周方向Rに沿って延びる主溝100を備える。
主溝50の詳細構成について、説明する。具体的には、(1.2.1)溝壁、(1.2.2)溝幅、(1.2.3)主溝の振幅と周期、(1.2.4)主溝50及び主溝60の配置関係について、図1及び図2を用いて説明する。図2は、空気入りタイヤ1を構成するトレッドにおいて、主溝50を拡大した展開図を示す。
主溝50は、陸部10の溝壁10a及び陸部20の溝壁20aにより形成される。溝壁10a及び溝壁20aは、トレッド面視において、タイヤ周方向Rに沿って蛇行する。溝壁10a及び溝壁20aは、主溝50の中心線を軸に対称に設けられる。
主溝50は、トレッド幅方向WTRに沿って所定の周期で変化する溝幅を有する。具体的には、主溝50の溝幅は、溝壁10a上の任意の点から、溝壁20aまでのトレッド幅方向WTRの距離を示す。
図2に示すように、主溝50の溝幅は、タイヤ周方向Rに沿って周期λで変化する。
タイヤ転動時に、路面と接地するトレッドのタイヤ周方向Rの長さであるトレッド長と、主溝50の周期λとの関係は、トレッド長が、周期λの0.5〜20倍である。
主溝50における溝幅の最大幅部分W50MAXの位置は、主溝60における溝幅の最大幅部分W60MAXの位置とタイヤ周方向Rにおいて異なる。主溝50における溝幅の最大幅部分W50MAXの位置は、主溝60における溝幅の最小幅部分W60MINの位置とタイヤ周方向Rにおいて略同一である。
主溝50における周期λの開始点と、主溝60における周期λの開始点とは、周期λの半周期ずれている。
次に、本発明の効果を更に明確にするために、以下の比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った比較評価について説明する。具体的には、(1.3.1)評価方法、(1.3.2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
3種類の空気入りタイヤを用いて、パターンノイズ、ハイドロプレーニング性能について評価を行った。
・ リムホイールサイズ :17×7J
・ タイヤの種類 :ノーマルタイヤ(スタッドレスタイヤ以外のタイヤ)
・ 車種 :国産車セダン
・ 荷重条件 :600N+ドライバーの体重
・ 測定方法 :
パターンノイズ :乾燥した路面において、サーキット及び一般道を走行し、ドライバーが評価
ハイドロプレーニング性能 :水深10mmにおいて、ハイドロプレーニングが発生した速度を測定
パターンノイズの評価結果については、比較例1の空気入りタイヤ2において、ドライバーが感じたノイズを100として、指数化して表示した。
以上説明したように、本実施形態に係る空気入りタイヤ1によれば、主溝50内には、溝壁10a及び溝壁20aに沿った水の流れである流線S10a及び流線S20aが発生する。溝壁10a及び溝壁20aに沿って流れる水は、最大幅部分W50MAXを通過後、主溝50の溝幅の減少に伴い、最小幅部分W50MINにおいて流線S10a及び流線S20aの延長線方向へ排水される。
上述した第1実施形態では、空気入りタイヤ1の主溝50において、溝壁10a及び溝壁20aが、タイヤ周方向に沿って蛇行し、主溝50内を流れる水を周期的に主溝50の外側に排水できるため、空気入りタイヤ1は、排水性の低下を抑制していた。
図5に示すように、主溝50は、最大幅部分W50MAXを含む幅広部50Aを形成する。同様に、主溝50は、最小幅部分W50MINを含む幅狭部50Bを形成する。主溝50は、タイヤ周方向Rに幅広部50Aと、幅狭部50Bとを交互に形成する。
以上説明したように、本実施形態では、隆起部70は、最大幅部分W50MAXを含む幅広部50Aの底部50btmに、タイヤ径方向外側に向かって隆起するように形成されるため、幅広部50A内を流れる水は、隆起部70により、溝壁10a及び溝壁20aに沿って流れやすくなる。つまり、隆起部70により、主溝50の外側に排水でき、排水性の低下を更に抑制できる。
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
50、60…主溝、 50btm…底部、 110…横溝、51A…幅広部、51B…幅狭部、
70…隆起部、 70a、70b…側部 70f…前端 70r…後端
Claims (9)
- タイヤ周方向に沿って延び、路面と接地する第1陸部と、
前記タイヤ周方向に沿って延び、前記路面と接地する第2陸部と
を備え、
前記第1陸部と前記第2陸部の間に前記タイヤ周方向に沿って延びる主溝が形成された空気入りタイヤであって、
前記第1陸部は、前記主溝を形成する第1溝壁を有し、
前記第2陸部は、前記主溝を形成する第2溝壁を有し、
前記第1溝壁及び前記第2溝壁は、トレッド面視において、前記タイヤ周方向に沿って蛇行し、
トレッド幅方向に沿った前記主溝の溝幅は、前記タイヤ周方向に沿って所定の繰り返し周期で変化し、
前記主溝は、トレッド部に少なくとも一対形成され、
一方の前記主溝における前記溝幅の最大幅部分WMAXの位置は、他方の前記主溝における前記最大幅部分WMAXの位置と前記タイヤ周方向において異なる空気入りタイヤ。 - 前記溝幅の最小幅部分WMINと、前記溝幅の最大幅部分WMAXとの比WMIN/WMAXは、35%〜85%の範囲である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 一方の前記主溝における前記所定の繰り返し周期の開始点と、他方の前記主溝における前記所定の繰り返し周期の開始点とは、前記所定の繰り返し周期の半周期ずれている請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 一方の前記主溝における前記最大幅部分WMAXの位置は、他方の前記主溝における前記最小幅部分WMINの位置と前記タイヤ周方向において略同一である請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第1溝壁及び前記第2溝壁は、前記トレッド幅方向に沿って所定の振幅を有し、前記所定の繰り返し周期は、前記所定の振幅の15倍〜100倍である請求項1乃至4の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記主溝は、前記最大幅部分WMAXを含む幅広溝部を形成し、
前記主溝の底部には、タイヤ径方向外側に向かって隆起する隆起部が形成され、
前記隆起部は、前記幅広溝部に形成される請求項1乃至5の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。 - 前記第1溝壁と対向する前記隆起部の第1側部は、前記第1溝壁に沿って延びるとともに、
前記第2溝壁と対向する前記隆起部の第2側部は、前記第2溝壁に沿って延びる請求項6に記載の空気入りタイヤ。 - 前記隆起部は、前記トレッド面視において、前記隆起部の前端部分及び後端部分に行くに連れて細くなる請求項7に記載の空気入りタイヤ。
- 前記隆起部の高さは、前記主溝の深さ未満である請求項6乃至8の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
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