JP2010176864A - 燃料電池車両 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料電池車両は、燃料電池コンタクタ611,621と、ディスチャージコンタクタ652,655と、ECU80と、を備える。ECU80は、スタック10の起動時において、燃料電池コンタクタ611,621をオンにする前に、ディスチャージコンタクタ652,655をオンにしスタック10の発電電力をディスチャージ抵抗654で消費させる。さらに、ECU80は、ディスチャージコンタクタ652,655をオンにした後、VCU50によりバッテリ40の出力を所定の電圧まで昇圧してから燃料電池コンタクタ611,621をオンにし、所定のラップ期間を経た後にディスチャージコンタクタ652,655をオフにする。
【選択図】図1
Description
これにより、燃料電池から電流を引き出しながら、燃料電池とディスチャージ抵抗とを遮断することができる。すなわち、ディスチャージコンタクタをオフにした際に、燃料電池から電流が引き出されなくなってしまい、燃料電池が高電圧状態となってしまい劣化するのを防止することができる。
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る燃料電池車両1の構成を示すブロック図である。
燃料電池車両1は、燃料電池スタック10と、車両負荷20と、反応ガス供給装置30と、バッテリ40と、電子制御ユニット(以下、「ECU(Electric Control Unit)」という)80と、を含んで構成される。
反応ガス供給装置30からスタック10に供給される水素ガスやエアの供給量は、ECU80から入力される制御信号に基づいて制御される。
負極側電力供給線62には、負極側燃料電池コンタクタ621が設けられている。
また、スタック10とディスチャージ抵抗654とを遮断する場合には、これらディスチャージコンタクタ652,655を共にオフにする。
例えば、1つのコンタクタでスタック10とディスチャージ抵抗654との断続制御を行う場合、このコンタクタがオン故障することを想定して、ディスチャージ抵抗654としては所定の時間定格の仕様の抵抗素子を準備する必要がある。これに対して、2つのコンタクタ652,655を用いた本実施形態では、どちらかのコンタクタがオン故障した場合であっても、残りのコンタクタをオフにすることで、スタック10とディスチャージ抵抗654とを確実に遮断することができる。したがって、ディスチャージ抵抗654としては上述の1つのコンタクタを用いた場合よりも、より短い時間定格の仕様の抵抗素子を用いても、同程度の安全性を確保することができる。
電流ヒューズ651は、所定の定格電流を超える電流が流れ続けるとディスチャージ回路65を切断し、ディスチャージ抵抗654及びディスチャージコンタクタ652,655に過電流が流れ続けるのを防止する。
温度ヒューズ653は、ディスチャージ抵抗654に接して設けられ、ディスチャージ抵抗654とほぼ等しい温度に保たれる。この温度ヒューズ653は、所定の定格温度を超えた状態が続くとディスチャージ回路65を切断し、ディスチャージ抵抗654が過昇温するのを防止する。
また、バッテリ40とVCU50とを遮断する場合には、全てのコンタクタ71,72,73をオフにする。
図2は、起動処理の手順を示すフローチャートである。この起動処理は、イグニッションスイッチをオンにしたことに応じて、ECU80により実行される。なお、この起動処理を開始する時点では、全てのコンタクタはオフにされ、また後述の故障検知許可フラグ及び故障確定フラグは「0」にセットされている。
スタックの起動が完了したか否かは、例えば、スタックの出力電圧VFCが所定の起動判定値VOCVより大きくなったか否かによって判別することができる。この他、例えば、上述のステップS4において反応ガスの供給を開始してから、所定の時間が経過したか否かによって判別することもできる。
ステップS12では、ディスチャージコンタクタがオンであるか否かを判別する。この判別がYESの場合にはステップS13に移り、NOの場合にはこの起動処理を終了する。
図4は、急速ディスチャージ処理の手順を示すフローチャートである。この急速ディスチャージ処理は、通常走行中に車両が衝突した場合に、ECU80により実行される割り込み処理である。この急速ディスチャージ処理は、通常走行中に車両が衝突した場合に、スタックに蓄積されたエネルギーをディスチャージ抵抗で放電することで、より安全を確保するための処理である。なお、この処理は通常走行時における割り込み処理であるので、この処理が実行される時点では、燃料電池コンタクタはオンとなっており、ディスチャージコンタクタはオフとなっている。
ステップS32では、燃料電池コンタクタをオンからオフにし、ステップS33に移る。
ステップS33では、ディスチャージコンタクタを再びオフにし、この処理を終了する。
図5は、起動処理の一例を示すタイムチャートである。
時刻t1において、スタックのディスチャージが必要であると判別されたことに応じて、ディスチャージコンタクタがオンにされる(図2のステップS1,S2参照)。
上述のように、閾値V2THは、起動判定値VOCVよりもやや小さな値に設定される。これにより、時刻t5において燃料電池コンタクタをオンにした際に、過電流が流れるのを防止することができる。
(1)本実施形態によれば、スタック10の起動時には、ディスチャージコンタクタ652,655をオンにし、スタック10の発電電力をディスチャージ抵抗654で消費しながら、バッテリ40の出力を所定の電圧まで昇圧する。バッテリ40の出力を昇圧した後には、先ず燃料電池コンタクタ611,621をオンにし、所定のラップ期間を経た後に、ディスチャージコンタクタ652,655をオフにする。すなわち、燃料電池コンタクタ611,621とディスチャージコンタクタ652,655とを共にオンにした期間を経た後に、ディスチャージコンタクタ652,655をオフにする。
これにより、スタック10から電流を引き出しながら、スタック10とディスチャージ抵抗654とを遮断することができる。すなわち、ディスチャージコンタクタ652,655をオフにした際に、スタック10から電流が引き出されなくなってしまい、スタック10が高電圧状態となってしまい劣化するのを防止することができる。
本発明の第2実施形態について、図6を参照して説明する。
以下の第2実施形態の説明にあたって、第1実施形態と同一構成要件については同一符号を付し、その説明を省略又は簡略化する。
燃料電池車両1Aは、スタック接続回路60A及びECU80Aの構成が第1実施形態の燃料電池車両1と異なる。より具体的には、図6に示すように、スタック10の電力を放電させるディスチャージ抵抗として車両補機90が正極側ディスチャージコンタクタ652及び負極側ディスチャージコンタクタ655を介してスタック10に接続されている。すなわち、本実施形態の燃料電池車両1Aは、第1実施形態の燃料電池車両1と異なり、スタック10で発電した電力を消費するためだけの専用のディスチャージ抵抗654を備えない。
本実施形態の起動処理は、図2及び図3に示す起動処理と、基本的には同じである。すなわち、スタック10の起動時において、燃料電池コンタクタ611,621をオンにする前に、ディスチャージコンタクタ652,655をオンにし、スタック10の発電電力を車両補機90で消費することにより、燃料電池車両1Aの車内を暖めることができる。
(3)本実施形態によれば、車両補機90をディスチャージ抵抗として用い、スタック10の起動時には、ディスチャージコンタクタ652,655をオンにし、スタック10の発電電力を車両補機90で消費する。これにより、専用のディスチャージ抵抗を車両補機90とは別に設ける必要がなくなるため、燃料電池車両1Aを軽量かつ小型なものにできる。
10…燃料電池スタック(燃料電池)
20…車両負荷(負荷)
30…反応ガス供給装置
40…バッテリ(蓄電装置)
50…VCU(昇圧装置)
60,60A…スタック接続回路
611…正極側燃料電池コンタクタ(燃料電池コンタクタ)
612…逆流防止ダイオード(逆流防止ダイオード)
621…負極側燃料電池コンタクタ(燃料電池コンタクタ)
622…電流センサ(電流センサ)
65,65A…ディスチャージ回路
652…正極側ディスチャージコンタクタ(ディスチャージコンタクタ)
654…ディスチャージ抵抗
655…負極側ディスチャージコンタクタ(ディスチャージコンタクタ)
80,80A…ECU(制御装置)
90…車両補機
91…正極側補機コンタクタ(補機コンタクタ)
92…負極側補機コンタクタ(補機コンタクタ)
Claims (5)
- 燃料電池及び蓄電装置が並列に接続された負荷と、
前記蓄電装置の出力を昇圧する昇圧装置と、
前記蓄電装置から前記燃料電池へ電流が逆流するのを防止する逆流防止ダイオードと、
前記燃料電池と前記負荷とを接続又は遮断する燃料電池コンタクタと、
前記燃料電池と前記燃料電池コンタクタとの間に設けられ、前記燃料電池とディスチャージ抵抗とを接続又は遮断するディスチャージコンタクタと、
前記昇圧装置、前記燃料電池コンタクタ、及び前記ディスチャージコンタクタを制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記燃料電池の起動時において、前記燃料電池コンタクタをオンにする前に、前記ディスチャージコンタクタをオンにし前記燃料電池の発電電力を前記ディスチャージ抵抗で消費させる燃料電池車両であって、
前記制御装置は、前記ディスチャージコンタクタをオンにした後、前記昇圧装置により前記蓄電装置の出力を所定の電圧まで昇圧してから前記燃料電池コンタクタをオンにし、所定のラップ期間を経た後に前記ディスチャージコンタクタをオフにすることを特徴とする燃料電池車両。 - 前記燃料電池と前記燃料電池コンタクタの間、かつ、前記燃料電池と前記ディスチャージコンタクタとの間に設けられた電流センサをさらに備え、
前記制御装置は、前記ディスチャージコンタクタがオフからオンとなってから、前記燃料電池コンタクタがオンとなるまでの間に、前記燃料電池で発電を行っているにもかかわらず前記電流センサの検出値が略「0」となった場合には、故障が発生したと判定することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池車両。 - 前記ディスチャージコンタクタは、前記ディスチャージ抵抗に対し直列に接続された2つのコンタクタで構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池車両。
- 前記蓄電装置と車両補機とを接続又は遮断する補機コンタクタをさらに備え、
前記車両補機は、前記ディスチャージ抵抗として前記ディスチャージコンタクタを介して前記燃料電池に接続され、
前記制御装置は、前記燃料電池の起動時において、前記燃料電池コンタクタをオンにする前に、前記ディスチャージコンタクタをオンにし前記燃料電池の発電電力を前記車両補機で消費させることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の燃料電池車両。 - 前記制御装置は、前記燃料電池の発電電力を前記車両補機で消費させている間において、前記車両補機に要求される電力が所定値を超える場合には、前記ディスチャージコンタクタと前記補機コンタクタとを選択的にオン又はオフにするスイッチング制御を行うことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池車両。
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