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JP2010172823A - 微細鉄粉除去装置 - Google Patents

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JP2010172823A JP2009018317A JP2009018317A JP2010172823A JP 2010172823 A JP2010172823 A JP 2010172823A JP 2009018317 A JP2009018317 A JP 2009018317A JP 2009018317 A JP2009018317 A JP 2009018317A JP 2010172823 A JP2010172823 A JP 2010172823A
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Kazumi Sugiyama
和己 杉山
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Abstract

【課題】高温や低温の原材料を制約なく処理することができるとともに、機器の洗浄やメンテナンス作業を容易に行うことができる微細鉄粉除去装置を提供すること。
【解決手段】磁気エレメント5と、この磁気エレメント5が収納される管体3とを備え、管体3の外周部を流動する原材料に混入している微細鉄粉を除去する微細鉄粉除去装置において、磁気エレメント5と管体3の隙間及び磁気エレメント3の内部に形成した中空部を熱媒体の流路とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、食品工業、化学工業、窯業等の分野において、流動性を有する原材料に混入している機器の摩耗粉や微細鉄粉等の磁性体(本明細書において、「微細鉄粉」という。)を除去する目的で、原材料が流動する管路の途中に設置して使用される微細鉄粉除去装置に関するものである。
従来、食品工業、化学工業、窯業等の分野において、流動性を有する原材料に混入している微細鉄粉を除去するために、微細鉄粉除去装置が汎用されている(例えば、特許文献1参照)。
この微細鉄粉除去装置は、図1〜図2に示すように、流動性を有する原材料が流動する管路1dに、永久磁石5a及びヨーク5bから構成した磁気エレメント5と、この磁気エレメント5が収納される管体3とを備えた本体1を配設して、管路1d内を流動する原材料に混入している微細鉄粉を、磁気エレメント5を収納した管体3の表面に吸着して除去するものである。
この場合、微細鉄粉除去装置の流入口1a及び流出口1bと原材料が流動する管路1dとの接続形状は、メンテナンス等の際の作業性を考慮して、フェルール継手11により簡単に着脱が可能な構造になっている。
また、同様に、微細鉄粉除去装置の本体1とマグネット体2との接続形状も、メンテナンス等の際の作業性を考慮して、フェルール継手11により簡単に着脱が可能な構造になっている。
また、管体3及び磁気エレメント5を備えたマグネット体2は、このマグネット体2を本体1に装着したとき、本体1内に位置する複数本(例えば、7本)を千鳥状に配設するようにした管体3と、各管体3に連通するとともに、各管体3を隔壁4aを介して保持する、管体3と略同長の筒体4と、管体3内と筒体4内の間を摺動する磁気エレメント5と、各磁気エレメント5の端部を固定した連結板8と、磁気エレメント5を、管体3内(これにより、微細鉄粉の除去を行う際に、管体3の表面に磁気エレメント5の磁力が作用するようにすることができる。)と、筒体4内(これにより、メンテナンス作業を行う際に、管体3の表面に磁気エレメント5の磁力が作用しないようにすることができる。)のいずれかに選択的に位置させるために連結板8に固定したロッド9の先端に形成した把持部7とから構成するようにしている。
ところで、この種の微細鉄粉除去装置による微細鉄粉の除去効率は、原材料に混入している微細鉄粉の粒子を透過する磁力線の本数によって決定される。磁力線は磁気エレメント5の絶対数や、その中に配置された永久磁石5aの個数を多くすることで、その近傍の磁力線密度が高くなり、結果的に微細鉄粉の捕捉確率、除去効率が向上する。
磁気エレメント5を構成する永久磁石5aは、磁気を効率良く放出させる効果のあるヨーク5bを介し、対向面が互いに同極になるよう密着させ、反発磁界によって磁力線を外部に効率良く放出する構造となっている。
永久磁石5aは、通常、希土類のネオジウム磁石が用いられているが、その理由は、磁束密度が高く、現在市販されている永久磁石のなかで最強の磁場が得られるとともに、価格的にも比較的入手し易いことが挙げられる。
反面、欠点として、熱減磁を示すキューリー点が低く、特に可逆範囲が狭い特徴があることが挙げられる。この可逆範囲は、永久磁石をある温度まで加熱した場合、常温時の磁力線密度が保たれる温度範囲のことで、これ以上の温度を加えた場合、極端に減磁して永久磁石の意味をなさないことを意味する。
ネオジウム磁石の熱減磁に対する可逆範囲は、一般的に70〜80℃程度であり、この温度以下で使用しなければならない。
したがって、処理すべき原材料の温度が高い、例えば、溶融チョコレート、ココア、加熱殺菌後の液体食品等の場合や、洗浄や殺菌を高温(例えば、150℃に達する高温の蒸気を使用することがある)で行う、例えば、食品製造システムにおいて最良の機器洗浄方式とされているCIP(cleaning in place)定置洗浄方式(機器配管類を分解することなく洗浄する洗浄方式)や、SIP(sterilizing in place)定置殺菌方式(機器配管類を分解することなく殺菌する殺菌方式)を採用する場合には、上記永久磁石の使用許容温度をはるかに上回り、微細鉄粉除去装置を使用できないという問題があった。
一方、アイスクリーム、ソフトクリーム、シャーベットのような氷菓類等のように、処理すべき原材料の温度が氷点下の場合には、微細鉄粉除去処理の運転開始から数十分ないし数時間程度は、微細鉄粉除去装置は正常に稼動するが、それ以上の運転時間に達すると処理する原材料が、微細鉄粉除去装置の磁気エレメント5が収納された管体3の周囲で凍結し、処理する原材料の流動性が失われて閉塞状態となり、運転を中止しなければならないという問題があった。
これらの理由から、従来の微細鉄粉除去装置は、処理可能な原材料は常温程度に限定され、高温や低温の原材料はその処理が極めて困難であり、機器の洗浄やメンテナンス作業に多大な労力を要するという問題があった。
特許第2645797号公報
本発明は、上記従来の微細鉄粉除去装置の有する問題点に鑑み、高温や低温の原材料を制約なく処理することができるとともに、機器の洗浄やメンテナンス作業を容易に行うことができる微細鉄粉除去装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の微細鉄粉除去装置は、磁気エレメントと、該磁気エレメントが収納される管体とを備え、管体の外周部を流動する原材料に混入している微細鉄粉を除去する微細鉄粉除去装置において、磁気エレメントと管体の隙間及び磁気エレメントの内部に形成した中空部を熱媒体の流路としたことを特徴とする。
この場合において、冷却のための熱媒体を、磁気エレメントの内部に形成した中空部から磁気エレメントと管体の隙間に流通させるようにすることができる。
また、加温のための熱媒体を、磁気エレメントと管体の隙間から磁気エレメントの内部に形成した中空部に流通させるようにすることができる。
本発明の微細鉄粉除去装置によれば、磁気エレメントと管体の隙間及び磁気エレメントの内部に形成した中空部を熱媒体の流路とすることにより、磁気エレメント及び磁気エレメントが収納された管体を、磁気エレメントと管体の隙間及び磁気エレメントの内部に形成した中空部を流通する熱媒体によって、冷却(高温の原材料の場合)又は加温(低温の原材料の場合)することができ、これにより、従来、熱減磁や凍結の理由によって処理できなかった高温や低温の原材料を制約なく処理することができるとともに、機器の洗浄(例えば、CIP洗浄やSIP殺菌)やメンテナンス作業を容易に行うことができる。
また、冷却のための熱媒体を、磁気エレメントの内部に形成した中空部から磁気エレメントと管体の隙間に流通させるようにすることにより、磁気エレメントをその内部から効率良く冷却するとともに、管体の外周部を流動する原材料に冷却のための熱媒体が与える熱の影響を軽減することができる。
また、加温のための熱媒体を、磁気エレメントと管体の隙間から磁気エレメントの内部に形成した中空部に流通させるようにすることにより、管体を効率良く加温するとともに、磁気エレメントに加温のための熱媒体が与える熱の影響を軽減することができる。
微細鉄粉除去装置の基本構造を示す説明図である。 微細鉄粉除去装置の使用方法を示す説明図である。 本発明の微細鉄粉除去装置の一実施例を示す正面断面図である。 微細鉄粉除去装置の基本構造を示す説明図である。
以下、本発明の微細鉄粉除去装置の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図3に、本発明の微細鉄粉除去装置の一実施例を示す。
この微細鉄粉除去装置は、従来の微細鉄粉除去装置と同様、流動性を有する原材料が流動する管路1dに、永久磁石5a及びヨーク5bから構成した磁気エレメント5と、この磁気エレメント5が収納される管体3とを備えた本体1を配設して、管路1d内を流動する原材料に混入している微細鉄粉を、磁気エレメント5を収納した管体3の表面に吸着して除去するものである。
この場合、微細鉄粉除去装置の流入口1a及び流出口1bと原材料が流動する管路1dとの接続形状は、メンテナンス等の際の作業性を考慮して、フェルール継手11により簡単に着脱が可能な構造になっている。
また、同様に、微細鉄粉除去装置の本体1とマグネット体2との接続形状も、メンテナンス等の際の作業性を考慮して、フェルール継手11により簡単に着脱が可能な構造になっている。
また、管体3及び磁気エレメント5を備えたマグネット体2は、このマグネット体2を本体1に装着したとき、本体1内に位置する複数本(例えば、7本)を千鳥状に配設するようにした管体3と、各管体3に連通するとともに、各管体3を隔壁4aを介して保持する、管体3と略同長の筒体4と、管体3内と筒体4内の間を摺動する磁気エレメント5と、各磁気エレメント5の端部を固定した連結板8と、磁気エレメント5を、管体3内(これにより、微細鉄粉の除去を行う際に、管体3の表面に磁気エレメント5の磁力が作用するようにすることができる。)と、筒体4内(これにより、メンテナンス作業を行う際に、管体3の表面に磁気エレメント5の磁力が作用しないようにすることができる。)のいずれかに選択的に位置させるために連結板8に固定したロッド9の先端に形成した把持部7とから構成するようにしている。
原材料に混入している微細鉄粉を除去する磁気エレメント5は、例えば、希土類のネオジウム磁石からなる永久磁石5aをヨーク5bを介して同極面で密着させ、反発磁界により磁力線を外部に効率良く放出する構造となるようにしている。
この場合、永久磁石5aとヨーク5bは、中空状のボルト5cで締め付けることによって、一体化されている。
このようにして一体化された磁気エレメント5の両端には、永久磁石5a及びヨーク5bよりも直径を若干大きく(特に限定されるものではないが、直径で、0.1〜0.5mm程度、より好ましくは、0.2〜0.3mm程度大きく)形成した柔軟性を有する合成樹脂又はゴム製、例えば、フッ素樹脂製のガイド5dが組み込まれており、メンテナンス作業の際に、磁気エレメント5が管体3内を摺動するときの摩擦力を低減し、作業を容易に行うことができるようにしている。
ここで、後述の熱媒体を流通させる場合には、ガイド5dの周面に、後述の熱媒体を流通させるための溝(図示省略)を磁気エレメント5の軸方向に形成するようにする。
複数本(例えば、7本)の磁気エレメント5は、フレキシブルジョイント10を介して連結板8に固定されているが、このフレキシブルジョイント10は、磁気エレメント5がメンテナンス作業の際に各々の管体3内を摺動するときに、機器の加工精度や溶接加工による歪、あるいは処理する原材料の温度による管体3の熱歪等による寸法誤差を吸収して滑らかな摺動を保つ目的で付設されている。
本実施例において、フレキシブルジョイント10には、柔軟性を有する合成樹脂又はゴム製の筒状の部材(ここで、筒状の部材を用いている理由は、後述の熱媒体を流通させるためであるが、熱媒体を他の経路を流通させる等で、フレキシブルジョイント10に流路を形成する必要がない場合には、中実の部材を用いることもできる。)を用いるようにしているが、フレキシブルジョイント10は、管体3と磁気エレメント5の寸法誤差を吸収して滑らかな摺動を保つ機能を有するものであれば、これに限定されず、例えば、偏心及び偏角を吸収する機能を有する機構部品であるフローティングジョイントを用いたり、両者を併用することもできる。
連結板8は、スペーサー8cを挿んだ二重構造で、上部の連結板8Aには中空形状のロッド9が、下部の連結板8Bにはフレキシブルジョイント10を介して複数本の磁気エレメント5が固定されている。
ロッド9は、中空のパイプ材からなり、マグネット体2の上部の蓋体6のスライド軸受6bに支持されて上下運動を行うことができるようにしている。
この運動は、図2に示すように、原材料に混入している微細鉄粉を磁気エレメント5を収納した管体3の外表面に吸着させて捕捉するが、この捕捉された微細鉄粉が飽和しないように一定時間経過時に除去することが必要で、このとき、管体3内に収納されている磁気エレメント5をロッド9によってマグネット体2の上部に引き上げ、管体3内に収納されていた磁気エレメント5を管体3の外表面に捕捉されている微細鉄粉に磁気の影響を与えない距離まで引き離すことによって捕捉された微細鉄粉の除去処理を容易に、かつ、完全に行うためのものである。
ところで、このような構造を有する微細鉄粉除去装置に対し、処理対象の原材料が高温であり、磁気エレメント5を構成している永久磁石5aに対して、この永久磁石5aの熱減磁可逆範囲以上(ネオジウム磁石の場合、70〜80℃以上)の熱負荷を与えるおそれがある場合、冷却のための熱媒体をロッド9の先端の供給口9aから供給することにより、永久磁石5aを熱減磁から保護するようにする。
ところで、本実施例においては、冷却のための熱媒体は、供給口9aから、ロッド9、上部の連結板8Aと下部の連結板8Bの隙間、磁気エレメント5の内部に形成した中空部(中空状のボルト5c)、磁気エレメント5と管体3の隙間、マグネット体2、蓋体6に設けられた排出口6aの順に流通させるようにしている。
これにより、磁気エレメント5をその内部から効率良く冷却するとともに、管体3の外周部を流動する原材料に冷却のための熱媒体が与える熱の影響を軽減することができる。
ここで、冷却のための熱媒体として気体を用いる場合には、供給源として、圧縮空気による断熱膨張現象を応用したエジェクター(Ejecter)やボルテックスチューブ(vortex tube)等によって低温化された有圧空気を好適に用いることができるが、その他の公知の機構によって得た冷却のための熱媒体を用いることもできる。
熱媒体の流路となる磁気エレメント5と管体3の隙間は狭小で、流路の断面積が小さいことから圧力損失が大きいのでこれに打ち勝つ供給圧力を必要とする。
すなわち、実際に原材料に混入している微細鉄粉を効率良く除去するには、磁気エレメント5を収納した管体3の外表面の磁力線密度をできるだけ高くすることが必要で、磁力線の磁束密度は永久磁石5a及びヨーク5bからの距離の二乗に反比例して減衰することから磁気エレメント5と管体3の隙間の寸法や管体3のパイプ厚さを可能な限り小さくしなければならない。したがって、隙間は狭小となり、この圧力損失を補うための供給圧力が必要となる。
そして、効率の良い熱交換を行うためには、熱媒体の流量及び処理する原材料との温度差が大きいことが望ましい。
以下、ボルテックスチューブ(vortex tube)と呼ばれている複数の口径を持つ円筒体に空気圧縮機で得られた高圧空気を供給することによって、円筒体内部で旋回流となり、その遠心力によって高温高圧になった円筒体内壁部領域の自由旋回流とその自由旋回流の内側をさらに小さな強制旋回流としての流路が形成され、これら2つの旋回流は大きな圧力差と温度差があり、低温となった内側の強制旋回流を利用した実証例について説明する。
この実証例では、供給空気量×空気圧力が270NL/min×0.5Pa、吐出空気量×吐出温度が135NL/min×−40℃の型式の機器を使用した。
このときの空気圧縮機に換算した必要動力は2.2Kwである。
この機器で得られた低温空気を、供給口9aから、ロッド9、上部の連結板8Aと下部の連結板8Bの隙間、磁気エレメント5の内部に形成した中空部(中空状のボルト5c)、磁気エレメント5と管体3の隙間、マグネット体2、蓋体6に設けられた排出口6aの順に流通させ、排出口6aから外部に放出するようにする。
このような機器構成で、沸騰水を20L/minの割合で供給し、磁気エレメント5を構成するネオジウム磁石からなる永久磁石5aの熱減磁を磁力測定用のガウスメーターで計測した。
この実証例では、機器の運転時間を30分間として、熱媒体の低温空気供給量を変更しながら複数回行った。
その結果、低温空気発生装置への供給空気量を180NL/min、空気圧は0.3Mpaの条件でも永久磁石5aの熱減磁は認められなかった。
なお、熱媒体の流路は、熱媒体が磁気エレメント5と管体3の隙間及び磁気エレメント5の内部に形成した中空部を流通する限りにおいて特に限定されず、例えば、磁気エレメント5に配管金具を設け、熱媒体を供給する配管(可撓性を有するホース)を接続するように構成することもできる。
また、熱媒体の流路は、供給口9aと排出口6aを反対にして、熱媒体の流通方向を逆にすることも可能である。
さらに、熱媒体は低温(又は高温)の空気のような気体に限定されず、比熱が大きく防錆効果のある水、油等の液体でもよい。
一方、アイスクリーム、ソフトクリーム、シャーベットのような氷菓類等のように、処理すべき原材料の温度が氷点下の場合には、微細鉄粉除去処理の運転開始から数十分ないし数時間程度は、微細鉄粉除去装置は正常に稼動するが、それ以上の運転時間に達すると処理する原材料が、微細鉄粉除去装置の磁気エレメント5が収納された管体3の周囲で凍結し、処理する原材料の流動性が失われて閉塞状態となり、運転を中止しなければならないという問題があったが、これに対処するために、加温のための熱媒体を、上記冷却のための熱媒体の流通方向とは逆方向、すなわち、磁気エレメント5と管体3の隙間から磁気エレメント5の内部に形成した中空部に流通するように供給するようにする。
これにより、管体3を効率良く加温して、管体3を氷結開始温度以上に保つことによって、管体3への原材料の付着を防ぎ、閉塞現象を起こすことなく、長時間に亘る連続した原材料の処理を可能にするとともに、磁気エレメント5に加温のための熱媒体が与える熱の影響を軽減することができる。
ここで、熱媒体の熱交換器としては、例えば、ステンレス製パイプ内にシーズヒータやセラミックヒータを内蔵したインライン型のヒータユニットに圧縮空気を供給することによって加熱空気を得るようにしたものを用いることができる。
なお、供給する加熱空気の温度は使用している永久磁石5aの熱減磁可逆範囲内に限定される。
以上、本発明の微細鉄粉除去装置について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、例えば、実施例において説明した磁気エレメント5を管体3内と筒体4内のいずれかに選択的に位置させることができるようにした微細鉄粉除去装置のほか、図4に示すような、筒体を省略した微細鉄粉除去装置に適用する等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の微細鉄粉除去装置は、高温や低温の原材料を制約なく処理することができるとともに、機器の洗浄やメンテナンス作業を容易に行うことができるという特性を有していることから、高温や低温の原材料を使用する用途に好適に用いることができるほか、例えば、CIP洗浄やSIP殺菌を行う設備の用途に広く用いることができる。
また、原材料の対象も、食品以外の、例えば、蒸気タービン軸受潤滑油、機械加工の切削潤滑油等、これまで温度制限によって対応できなかった原材料の処理の用途に用いることができる。
1 本体
1a 流入口
1b 流出口
1c 開口部
1d 管路
2 マグネット体
3 管体
4 筒体
5 磁気エレメント
5a 永久磁石(ネオジウム永久磁石)
5b ヨーク
5c ボルト
5d ガイド
6 蓋体
6a 排出口
6b スライド軸受
7 把持部
8 連結板
9 ロッド
9a 供給口
10 フレキシブルジョイント
11 フェルール継手
12 フェルール継手

Claims (3)

  1. 磁気エレメントと、該磁気エレメントが収納される管体とを備え、管体の外周部を流動する原材料に混入している微細鉄粉を除去する微細鉄粉除去装置において、磁気エレメントと管体の隙間及び磁気エレメントの内部に形成した中空部を熱媒体の流路としたことを特徴とする微細鉄粉除去装置。
  2. 冷却のための熱媒体を、磁気エレメントの内部に形成した中空部から磁気エレメントと管体の隙間に流通させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の微細鉄粉除去装置。
  3. 加温のための熱媒体を、磁気エレメントと管体の隙間から磁気エレメントの内部に形成した中空部に流通させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の微細鉄粉除去装置。
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