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JP2010165828A - 感度解析システム、感度解析プログラム - Google Patents

感度解析システム、感度解析プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】コンタクト構造を有する配線構造に関して、コンタクト構造の製造ばらつきの寄生容量への影響を解析すること。
【解決手段】感度解析システムは、記憶装置、パラメータ設定部、容量算出部、及び感度解析部を備える。記憶装置には、半導体装置に含まれる配線構造を示す配線構造データが格納される。配線構造は、ある配線層に形成されるメイン配線と、そのメイン配線と電気的に接続され、メイン配線から半導体基板の方向に延びるコンタクト構造と、を含む。配線構造の寄生容量には、複数のパラメータが寄与する。製造ばらつきに起因する各パラメータの設計値からの変動量は、所定の範囲で規定される。パラメータ設定部は、各パラメータの変動量を所定の範囲内で複数の条件に設定する。容量算出部は、それら複数の条件のそれぞれにおける配線構造の寄生容量を算出する。感度解析部は、算出された寄生容量に基づいて、各パラメータの変動に対する寄生容量の応答を解析する。
【選択図】図9

Description

本発明は、半導体装置の設計技術に関する。特に、本発明は、コンタクト構造を有する半導体装置の設計技術に関する。
半導体装置の製造プロセスにおいて、配線構造は狙いどおりに製造されない場合がある。つまり、配線の幅や厚さ、層間絶縁膜の厚さ等は、所望の設計値からばらつく可能性がある。このような製造ばらつき(manufacturing variability)は、回路内の遅延に影響を与える。つまり、設計された回路がたとえコンピュータ上でのタイミング検証をパスしたとしても、製造ばらつきが発生するため、実際の製品が正常に動作しないことも起こり得る。従って、タイミング検証は、製造ばらつきを考慮して行われることが望ましい(例えば、特許文献1参照)。
一方、タイミング検証において製造ばらつきを考慮するということは、そのタイミング検証においてクリアすべき条件が厳しくなることを意味する。条件が厳しくなるほど、タイミング検証の結果がフェイルになりやすく、回路設計の修正回数が増大する。このことは、設計TAT(Turn Around Time)の増大を招く。
特許文献2は、製造ばらつきを考慮しつつ、設計TATの増大を抑制することができる技術を開示している。当該技術によれば、現実的に有り得ない製造ばらつきのパターンが、考慮から除外される。例えば、配線の幅と厚さがそれぞれ設計値から±3σ(σ:標準偏差)の範囲で変動し得る場合、それら幅と厚さが“同時に”最大限ばらつく確率は統計的に極めて小さい。もしそのような極端な状況まで考慮に入れると、その極端な状況をもサポートする必要があり、回路設計の修正回数が増加する。従って、当該技術によれば、そのような極端な状況が考慮から除外される(このような工夫は、以下「統計的緩和」と参照される)。より詳細には、配線遅延が最大あるいは最小となるコーナー条件を求める際、統計的緩和が考慮される。そして、そのコーナー条件での配線抵抗及び配線容量がライブラリとして提供される。このライブラリは、LPE(Layout Parameter Extraction)において参照される。その結果、極端な状況を除外しながらも製造ばらつきを考慮したタイミング検証が可能となる。すなわち、設計TATの増加を防ぎながら、高精度のタイミング検証を行うことが可能となる。
特許文献3も、統計的緩和を考慮した半導体装置の設計方法を開示している。まず、製造ばらつきによる配線抵抗及び寄生容量の設計値からの変動を示す補正パラメータが算出される。このとき、上述の統計的緩和の手法を用いることによって、補正パラメータが算出される。次に、半導体装置のレイアウトに基づいてLPE処理が実施され、当該レイアウト中の配線に関する配線抵抗及び寄生容量が抽出される。LPE終了後、抽出された配線抵抗及び寄生容量が、上記補正パラメータを用いることにより補正される。そして、補正後の寄生抵抗及び寄生容量を用いることによって、半導体装置の動作検証が実施される。
特開2007−172258号公報 特開2006−209702号公報 特開2008−028161号公報
半導体装置において、ある配線層に形成された配線と半導体基板に形成されたトランジスタとを接続するために、コンタクト構造が用いられる。そのコンタクト構造は、配線とトランジスタとの間の層間絶縁膜を貫通するように形成される。
ここで、本願発明者は、次の点に着目した。近年の半導体装置の微細化に伴い、隣り合うコンタクト構造間の距離も狭まってきている。例えば、多数のセルトランジスタが密集するメモリマクロにおいては、そのような傾向が顕著である。コンタクト構造間の距離が狭くなると、寄生容量に与えるコンタクト構造の製造ばらつきの影響も無視できなくなると考えられる。従って、半導体装置の設計において、配線だけでなくコンタクト構造の製造ばらつきの影響をも考慮することが望まれる。
本発明の一実施の形態において、感度解析システムが提供される。その感度解析システムは、記憶装置、パラメータ設定部、容量算出部、及び感度解析部を備える。記憶装置には、半導体装置に含まれる配線構造を示す配線構造データが格納される。ここで、配線構造は、ある配線層に形成されるメイン配線と、そのメイン配線と電気的に接続され、メイン配線から半導体基板の方向に延びるコンタクト構造と、を含む。配線構造の寄生容量には、複数のパラメータが寄与する。製造ばらつきに起因する複数のパラメータの各々の設計値からの変動量は、所定の範囲で規定される。
パラメータ設定部は、各パラメータの変動量を所定の範囲内で複数の条件に設定する。容量算出部は、それら複数の条件のそれぞれにおける配線構造の寄生容量を算出する。感度解析部は、算出された寄生容量に基づいて、各パラメータの変動に対する寄生容量の応答を解析する。
本発明によれば、コンタクト構造の製造ばらつきの寄生容量への影響を解析することが可能となる。
図1は、コンタクト構造を含む配線構造を示す概略図である。 図2は、SRAMセルアレイを示す回路図である。 図3は、1メモリセルの平面レイアウトの一例を示す平面図である。 図4は、SRAMにおける配線構造を示す概略図である。 図5は、ワード線に関する感度解析時の各パラメータの変動量の設定例を示している。 図6は、ワード線に関する感度解析の結果を示すグラフである。 図7は、ビット線に関する感度解析時の各パラメータの変動量の設定例を示している。 図8は、ビット線に関する感度解析の結果を示すグラフである。 図9は、本発明の実施の形態に係る感度解析システムの構成を示すブロック図である。 図10は、本発明の実施の形態に係る感度解析方法を示すフローチャートである。 図11は、統計的緩和を説明するための概念図である。 図12は、配線構造及びその配線構造の寄生容量に寄与するパラメータを示す概念図である。 図13は、配線構造の容量解析時の各パラメータの変動量の設定例を示している。 図14は、配線構造の寄生容量の変動を示すグラフである。 図15は、配線構造及びその配線構造の配線抵抗に寄与するパラメータを示す概念図である。 図16は、コンタクト構造の抵抗値の算出方法を示す概念図である。 図17は、配線構造の抵抗解析時の各パラメータの変動量の設定例を示している。 図18は、配線構造の配線抵抗の変動を示すグラフである。 図19は、CR付きセルネットリストにおけるCR組み合わせ例を示している。 図20は、本発明の実施の形態に係るCR抽出システムの構成を示すブロック図である。 図21は、本発明の実施の形態に係るCR抽出方法を示すフローチャートである。 図22は、SRAMマクロの構成を示す概略図である。 図23は、本発明の実施の形態に係る回路設計システムの構成を示すブロック図である。 図24は、本発明の実施の形態に係る半導体装置の設計方法及び製造方法を示すフローチャートである。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態に係る半導体装置の設計技術を説明する。
1.コンタクト構造を含む等電位配線構造
図1は、本実施の形態で考慮される半導体装置中の配線構造1を概略的に示している。図1において、半導体基板の表面に平行な面はXY面で表され、XY面に垂直な方向はZ方向で表されている。
図1に示されるように、配線構造1は、メイン配線10と、そのメイン配線10に電気的に接続されたコンタクト構造20とを含んでいる。メイン配線10は、半導体基板の上方のある配線層に形成されており、XY面と平行である。一方、コンタクト構造20は、メイン配線10の下方の層間絶縁膜5を貫通するようにZ方向に沿って形成されている。すなわち、コンタクト構造20は、メイン配線10から半導体基板の方向に延びるように形成されている。このコンタクト構造20は、メイン配線10より下方のそれぞれの層に形成された導体(ビア、座布団配線、コンタクト等)がスタックされた“スタック構造”を有している。尚、座布団配線とは、スタック構造中の繋ぎ配線である。
メイン配線10とコンタクト構造20とは電気的に接続されており、それらの電位は同じになる。その意味で、配線構造1は“等電位体構造”であるとも言える。尚、設計段階のネットリストにおいて、その等電位の配線構造1は、1つのネット(等電位ネット)で表される。
図1で示されるような配線構造1を有するデバイスとして、半導体メモリ(DRAM、SRAM、eDRAM(embedded DRAM)、フラッシュメモリ等)が挙げられる。半導体メモリは、メモリセル中のセルトランジスタを選択駆動するためにワード線及びビット線を備える。それらワード線及びビット線は、それぞれコンタクト構造を介してセルトランジスタに接続される。従って、ワード線あるいはビット線が、図1で示されたメイン配線10となる。
図2は、半導体メモリの一例としてのSRAMの回路構成を示している。SRAMは、複数のメモリセルCELLがアレイ状に配置されたセルアレイを有している。また、複数のワード線WDがX方向に形成されており、複数の相補ビット線対BIT、/BITがY方向に形成されている。メモリセルCELLは、ワード線WDと相補ビット線対BIT、/BITの交差点に配置されている。各メモリセルCELLは、セルトランジスタTR1、TR2と、2つのインバータから構成される記憶部を有している。セルトランジスタTR1、TR2のゲートは、1本のワード線WDに接続されている。セルトランジスタTR1のソースあるいはドレインは、ビット線BITに接続されており、セルトランジスタTR2のソースあるいはドレインは、ビット線/BITに接続されている。セルトランジスタTR1、TR2は、ワード線WD及びビット線BIT、/BITのそれぞれに所定の電位を印加することにより駆動される。
図3は、図2で示された1つのメモリセルCELLの平面レイアウト例を示している。平面レイアウトからは分からないが、ワード線WDは、コンタクト構造20−1(20−2)を介して、セルトランジスタTR1(TR2)に接続されている。
図4は、図3中の1本のワード線WDと1本のビット線BITを含む1単位の立体構造を示している。図4に示されるように、配線層M1、M2、M3、M4が下方から上方に向かって順番に設けられている。このうち配線層M1、M3には、X方向に延在する配線が形成される。一方、配線層M2、M4には、Y方向に延在する配線が形成される。
ワード線WDは、配線層M3に形成されているメイン配線10であり、X方向に延在している。ワード線WDは、コンタクト構造20を介して、セルトランジスタTRに接続されている。それらワード線WD及びコンタクト構造20によって、1つの配線構造1(等電位体構造)が構成されている。尚、ワード線WDにつながるコンタクト構造(スタック構造)20は、セルトランジスタTRのゲート、ゲートと配線層M1間のコンタクト、配線層M1の座布団配線、配線層M1、M2間のビア、配線層M2の座布団配線、及び配線層M2、M3間のビアから構成されている。
ビット線BITは、配線層M2に形成されているメイン配線10であり、Y方向に延在している。ビット線BITは、コンタクト構造20を介して、セルトランジスタTRに接続されている。それらワード線WD及びコンタクト構造20によって、1つの配線構造1(等電位体構造)が構成されている。尚、ビット線BITにつながるコンタクト構造(スタック構造)20は、ソース/ドレインと配線層M1間のコンタクト、配線層M1の座布団配線、及び配線層M1、M2間のビアから構成されている。
SRAMのセルアレイでは、図4で示された単位構造が繰り返し配置される。以下、図4で示された単位構造を例として用いることにより、配線構造1の寄生容量及び配線抵抗の抽出を詳しく説明する。
2.感度解析
後述されるように、本実施の形態によれば、製造ばらつきを考慮しながら配線構造1の寄生容量Cが抽出される。配線構造1の寄生容量Cは、複数のパラメータPkに依存する(添え字kはパラメータの種類を表す)。言い換えれば、複数のパラメータPkが、配線構造1の寄生容量Cに寄与する。
パラメータPkは、「Pk=P0k+ΔPk」で表され得る。ここで、P0kは、パラメータPkの設計値(ティピカル値)であり、ΔPkは、製造ばらつきに起因する設計値P0kからの変動量である。変動量ΔPkは、所定の変動範囲「−δPk〜+δPk」で規定される。−δPkは変動量ΔPkの下限であり、+δPkは変動量ΔPkの上限である。典型的には、変動量ΔPkの分布は正規分布で与えられる。その分布の標準偏差がσPkであるとき、変動量ΔPkは「ΔPk=αPk×σPk」で表され得る。係数αPkが−3〜+3の値を取るとき、変動量ΔPkの範囲は「−3σPk〜+3σPk」で規定され、統計学的に十分である。
製造ばらつきを考慮しながら配線構造1の寄生容量Cを抽出するためには、各パラメータPkを上記変動範囲内でばらつかせる必要がある。但し、全てのパラメータPkを盲目的にばらつかせることは、非効率的であり、計算負荷の著しい増大を招く。従って、どのパラメータPkをどのように扱えばよいかの指針を予め決定しておくことが重要である。そのために、本実施の形態によれば、まず、各パラメータPkの製造ばらつきに対する寄生容量Cの感度(応答)が解析される。
例えば、あるパラメータPkの設計値からの変動に対して、寄生容量Cが増加するか減少するかが解析される。
また例えば、あるパラメータPkの変動が寄生容量Cの変動に対してどの程度寄与するか、すなわち、パラメータPkの寄生容量Cに対する寄与度が解析される。寄生容量Cへの寄与が比較的大きいパラメータPkは、以下「メインパラメータ(クリティカルパラメータ)」と参照される。一方、寄生容量Cへの寄与が比較的小さいパラメータPkは、以下「サブパラメータ」と参照される。パラメータPkをメインパラメータとサブパラメータとに分類することは、寄生容量Cの抽出処理の効率化の観点から重要である。例えば、メインパラメータの製造ばらつきを詳細に考慮する一方、サブパラメータの製造ばらつきを簡易に考慮することによって、処理効率(計算速度)を向上させることができる。
尚、メイン配線10(ワード線WD、ビット線BIT)は配線構造1の構成要素の中でも最も大きな体積を占めるため、少なくともメイン配線10の幅及び厚さは「メインパラメータ」として扱われる。感度解析では、その他のパラメータPkがメインパラメータかサブパラメータかが決定される。特に、本実施の形態では配線構造1がコンタクト構造20を含んでおり、そのコンタクト構造20に関連するパラメータPkが重点的に調べられる。
以下、ワード線WDをメイン配線10として有するワード配線構造の寄生容量Cの感度解析、及び、ビット線BITをメイン配線10として有するビット配線構造の寄生容量Cの感度解析を説明する。
2−1.ワード配線構造
図4及び図5を参照して、ワード配線構造の寄生容量Cの感度解析を説明する。メイン配線10としてのワード線WDは、配線層M3に形成されている。ワード線WDの幅及び厚さはそれぞれw3、t3である。配線層M3の直上の層V3(第1層)の層間絶縁膜の膜厚はd3である。層V3の直上の層は配線層M4(直上配線層)であり、配線層M4に形成される配線の幅及び厚さはそれぞれw4、t4である。尚、厚さt4は、配線層M4における層間絶縁膜の膜厚と同じである。
コンタクト構造20は、配線層M3より下方のそれぞれの層に形成された導体がスタックされたスタック構造を有する。配線層M3の直下の層V2(第2層)の層間絶縁膜の膜厚はd2である。層V2の直下の層は配線層M2(直下配線層)であり、配線層M2に形成される配線の幅及び厚さはそれぞれw2、t2である。厚さt2は、配線層M2における層間絶縁膜の膜厚と同じである。配線層M2の直下の層V1の層間絶縁膜の膜厚はd1である。層V1の直下の層は配線層M1であり、配線層M1に形成される配線の厚さはt1である。厚さt1は、配線層M1における層間絶縁膜の膜厚と同じである。配線層M1の下の層間絶縁膜の膜厚はd0である。
ワード配線構造の寄生容量Cに寄与する複数のパラメータPkとしては、上述のw4、t4、d3、w3、t3、d2、w2、t2、d1、t1、及びd0が考慮される。このうち、ワード線WDの配線幅w3及び配線厚t3はメインパラメータである。尚、各パラメータPkの設計値からの変動量ΔPkは、変動範囲「−3σPk〜+3σPk」で規定されるとする。
本実施の形態によれば、ワード配線構造の寄生容量Cを算出するために、TCAD(Technology CAD)を利用することによって、図4で示された単位構造の「3次元電磁解析」が行われる。TCADを用いた3次元電磁解析により、寄生容量Cを高精度に算出することが可能である。この時、寄生容量Cに寄与する各パラメータPkの変動量ΔPkは、上記変動範囲内で様々な条件に設定される。
図5には、各パラメータPkの変動量ΔPkの設定条件として、7種類の例が示されている。各条件中、「+3σ」は、該当パラメータPkの変動量ΔPkが上限(+3σPk)に設定されることを意味し、「−3σ」は、該当パラメータPkの変動量ΔPkが下限(−3σPk)に設定されることを意味する。何も記載されていないところは、変動量ΔPkが0であること、すなわち、該当パラメータPkが設計値P0kに設定されることを意味する。
条件1:全てのパラメータPkが設計値P0kに設定される(センター条件)。この時に算出される寄生容量Cは、Ctypであるとする。
条件2:配線層M3の直上の膜厚d3及び配線層M3の直下の膜厚d2の変動量が上限(+3σ)に設定される。
条件3:配線層M3の直上の膜厚d3及び配線層M3の直下の膜厚d2の変動量が下限(−3σ)に設定される。
条件4:配線層M3の直上の膜厚d3、及びコンタクト構造20を構成するそれぞれの層の膜厚(d2、t2、d1、t1、d0)の変動量が上限(+3σ)に設定される。すなわち、上記条件2に加えて、t2、d1、t1、d0の変動量が上限に設定される。
条件5:配線層M3の直上の膜厚d3、及びコンタクト構造20を構成するそれぞれの層の膜厚(d2、t2、d1、t1、d0)の変動量が下限(−3σ)に設定される。すなわち、上記条件3に加えて、t2、d1、t1、d0の変動量が下限に設定される。
条件6:上記条件3と同様に、配線層M3の直上の膜厚d3及び配線層M3の直下の膜厚d2の変動量が下限(−3σ)に設定される。それに加えて、直上配線層M4における配線幅w4及び直下配線層M2における配線幅w2の変動量が上限(+3σ)に設定される。
条件7:上記条件3と同様に、配線層M3の直上の膜厚d3及び配線層M3の直下の膜厚d2の変動量が下限(−3σ)に設定される。それに加えて、直上配線層M4における配線厚t4及び直下配線層M2における配線厚t2の変動量が上限(+3σ)に設定される。
図6は、それぞれの条件に対する寄生容量Cの算出結果を示している。縦軸は、寄生容量Cの変動比率(C−Ctyp)/Ctypを表している。図6に示される結果から、次のことが分かる。
条件1と条件2との比較から、配線層M3の直上の膜厚d3及び配線層M3の直下の膜厚d2が増加すると、寄生容量Cは減少することが分かる。また、条件1と条件3との比較から、配線層M3の直上の膜厚d3及び配線層M3の直下の膜厚d2が減少すると、寄生容量Cは増加することが分かる。すなわち、寄生容量Cは、膜厚d2、d3に反比例することが分かる。
条件2と条件4との比較から、コンタクト構造20における膜厚t2、d1、t1、d0が増加すると、寄生容量Cが増加することが分かる。また、条件3と条件5との比較から、コンタクト構造20における膜厚t2、d1、t1、d0が減少すると、寄生容量Cが減少することが分かる。すなわち、寄生容量Cは、膜厚t2、d1、t1、d0に比例することが分かる。この傾向は、上記膜厚d2、d3に関する傾向と正反対であることに留意されたい。この傾向は、膜厚t2、d1、t1、d0が増加すると、コンタクト構造20の側方の容量が増えることに起因すると考えられる。
条件4と条件5の場合、寄生容量CのCtypからの変動は小さく、変動比率の絶対値はせいぜい1%程度である。これは、各層の膜厚が全体的に増加(減少)した場合であっても、d3、d2の増加(減少)による寄生容量Cの減少(増加)と、t2、d1、t1、d0の増加(減少)による寄生容量Cの増加(減少)とが、互いに打ち消しあうからである。
条件3と条件6との比較から、直上配線層M4における配線幅w4及び直下配線層M2における配線幅w2の変動は、寄生容量Cにほとんど影響を与えないことが分かる。この結果に基づいて、寄生容量Cの抽出に際しては配線幅w4、w2の製造ばらつきを考慮しなくてもよいと決定することができる。
条件3と条件7との比較から、直上配線層M4における配線厚t4及び直下配線層M2における配線厚t2が増加すると、寄生容量Cが増加することが分かる。この傾向も、上記膜厚d2、d3に関する傾向と正反対であることに留意されたい。この場合の寄生容量Cの増加は、主に、直下配線層M2における配線厚t2の増加によるコンタクト構造20の側方の容量の増加に起因すること考えられる。一方、直上配線層M4における配線厚t4の増加の影響は少ないと考えられる。
また、いずれの条件においても、寄生容量CのCtypからの変動はそれほど大きくないことが分かる。無視できない寄生容量Cの変動の閾値が、例えば、「変動比率の絶対値=3%」であるとする。その場合、いずれの条件においても変動比率の絶対値はその閾値未満であることが分かる。この結果に基づいて、ワード線WDの配線幅w3及び配線厚t3以外のパラメータを「サブパラメータ」として扱うことを決定することもできる。
2−2.ビット配線構造
図4及び図7を参照して、ビット配線構造の寄生容量Cの感度解析を説明する。メイン配線10としてのビット線BITは、配線層M2に形成されている。ビット線BITの幅及び厚さはそれぞれw2、t2である。配線層M2の直上の層V2(第1層)の層間絶縁膜の膜厚はd2である。層V2の直上の層は配線層M3(直上配線層)であり、配線層M3に形成される配線の幅及び厚さはそれぞれw3、t3である。尚、厚さt3は、配線層M3における層間絶縁膜の膜厚と同じである。配線層M3の上の層V3及び配線層M4における層間絶縁膜の膜厚はそれぞれd3、t4である。
コンタクト構造20は、配線層M2より下方のそれぞれの層に形成された導体がスタックされたスタック構造を有する。配線層M2の直下の層V1(第2層)の層間絶縁膜の膜厚はd1である。層V1の直下の層は配線層M1(直下配線層)であり、配線層M1に形成される配線の幅及び厚さはそれぞれw1、t1である。厚さt1は、配線層M1における層間絶縁膜の膜厚と同じである。配線層M1の下の層間絶縁膜の膜厚はd0である。
ビット配線構造の寄生容量Cに寄与する複数のパラメータPkとしては、上述のt4、d3、w3、t3、d2、w2、t2、d1、w1、t1、及びd0が考慮される。このうち、ビット線BITの配線幅w2及び配線厚t2はメインパラメータである。尚、各パラメータPkの設計値からの変動量ΔPkは、変動範囲「−3σPk〜+3σPk」で規定されるとする。
ワード配線構造の場合と同様に、TCADを利用することによって、図4で示された単位構造の「3次元電磁解析」が行われる。それにより、ビット配線構造の寄生容量Cが高精度に算出される。この時、寄生容量Cに寄与する各パラメータPkの変動量ΔPkは、上記変動範囲内で様々な条件に設定される。図7には、各パラメータPkの変動量ΔPkの設定条件として、7種類の例が示されている。
条件1:全てのパラメータPkが設計値P0kに設定される(センター条件)。この時に算出される寄生容量Cは、Ctypであるとする。
条件2:配線層M2の直上の膜厚d2及び配線層M2の直下の膜厚d1の変動量が上限(+3σ)に設定される。
条件3:配線層M2の直上の膜厚d2及び配線層M2の直下の膜厚d1の変動量が下限(−3σ)に設定される。
条件4:配線層M2の直上の膜厚d2、及びコンタクト構造20を構成するそれぞれの層の膜厚(d1、t1、d0)の変動量が上限(+3σ)に設定される。すなわち、上記条件2に加えて、t1及びd0の変動量が上限に設定される。
条件5:配線層M2の直上の膜厚d2、及びコンタクト構造20を構成するそれぞれの層の膜厚(d1、t1、d0)の変動量が下限(−3σ)に設定される。すなわち、上記条件3に加えて、t1及びd0の変動量が下限に設定される。
条件6:上記条件3と同様に、配線層M2の直上の膜厚d2及び配線層M2の直下の膜厚d1の変動量が下限(−3σ)に設定される。それに加えて、直上配線層M3における配線幅w3及び直下配線層M1における配線幅w1の変動量が上限(+3σ)に設定される。
条件7:上記条件3と同様に、配線層M2の直上の膜厚d2及び配線層M2の直下の膜厚d1の変動量が下限(−3σ)に設定される。それに加えて、直上配線層M3における配線厚t3及び直下配線層M1における配線厚t1の変動量が上限(+3σ)に設定される。
図8は、それぞれの条件に対する寄生容量Cの算出結果を示している。図8から、図6の場合と同様の傾向が見て取れる。
2−3.感度解析システム
本実施の形態に係る感度解析処理は、コンピュータシステムによって実現され得る。図9は、本実施の形態に係る感度解析処理を実行する感度解析システム100の構成を示すブロック図である。感度解析システム100は、記憶装置110、処理装置120、入力装置130、及び表示装置140を備えている。
記憶装置110には、配線構造データSTR及び条件ファイルCONが格納されている。配線構造データSTRは、図4で示された配線構造(レイアウト、プロセス断面)を示すデータである。条件ファイルCONは、図5及び図7で示された各パラメータPkの変動量ΔPkの様々な設定条件を示す。
感度解析プログラムPROG1は、処理装置120によって実行されるコンピュータプログラムである。感度解析プログラムPROG1は、記憶装置110に格納されている。あるいは、感度解析プログラムPROG1は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。
処理装置120は、感度解析プログラムPROG1を実行することによって、本実施の形態に係る感度解析を行う。より詳細には、処理装置120と感度解析プログラムPROG1との協働によって、パラメータ設定部121、容量算出部122、感度解析部123、及び結果表示部124が実現される。これら機能ブロックは、次の処理を行う。
図10は、本実施の形態に係る感度解析処理を示すフローチャートである。
ステップS110:
まず、パラメータ設定部121は、記憶装置110から配線構造データSTRと条件ファイルCONを読み出す。
ステップS120:
次に、パラメータ設定部121は、配線構造1の各パラメータPkの変動量ΔPkを、条件ファイルCONに記載されている複数の条件(図5、図7参照)に順次設定する。
ステップS130:
容量算出部122は、TCADを含んでいる。容量算出部122は、ステップS120で設定された各パラメータPkを用いることによって、配線構造1の3次元電磁解析を行い、それにより配線構造1の寄生容量Cを算出する。寄生容量Cの算出は、上記複数の条件のそれぞれに対して行われる。その結果、図6あるいは図8で示されたように、それぞれの条件における配線構造1の寄生容量Cが算出される。容量算出部122は、算出された寄生容量Cを示す結果データRSTを、記憶装置110に格納する。
ステップS140:
感度解析部123は、記憶装置110から結果データRSTを読み出す。そして、感度解析部123は、複数の条件に対して算出された寄生容量Cに基づいて、パラメータPkの変動に対する寄生容量Cの応答を解析する。例えば、上述の通り、感度解析部123は、各パラメータPkの変動に対して寄生容量Cが増加するか減少するかを解析することができる。すなわち、感度解析部123は、パラメータPkの変動に対する寄生容量Cの変動傾向を解析することができる。また、感度解析部123は、複数の条件のそれぞれにおける寄生容量CのCtypからの変動量を算出する。そして、感度解析部123は、その寄生容量Cの変動量と所定の閾値(例:(C−Ctyp)/Ctyp=3%)との比較を行うことによって、各パラメータPkの寄生容量Cに対する寄与度を解析する。これにより、パラメータPkをメインパラメータあるいはサブパラメータに分類することができる。
ステップS150:
結果表示部124は、記憶装置110から結果データRSTを読み出し、解析結果を表示装置140に表示させる。例えば、図6や図8で示されたようなグラフが表示装置140に表示される。
以上に示された感度解析の結果は、次に説明されるCR抽出処理において利用される。後に示されるように、この感度解析の結果を利用することにより、CR抽出処理を、精度を損なうことなく効率的に実施することが可能となる。
3.製造ばらつきを考慮したCR抽出
次に、配線構造1の寄生容量C及び配線抵抗Rの抽出処理を説明する。本実施の形態によれば、この抽出処理において製造ばらつきが考慮される。但し、現実的に有り得ない状況は考慮の対象から除外される。すなわち、製造ばらつきの「統計的緩和」が行われる。
3−1.統計的緩和
まず、統計的緩和の概念を説明する。例として、ある配線の寄生容量の製造ばらつきを考える。その寄生容量に寄与するパラメータとしては、例えば、その配線の配線幅w及び配線厚tが考えられる。配線幅wの設計値はw0であり、製造ばらつきに起因する設計値w0からの変動量はΔwである。また、配線厚tの設計値はt0であり、製造ばらつきに起因する設計値t0からの変動量はΔtである。
w=w0+Δw
t=t0+Δt
典型的には、変動量Δw、Δtの分布は正規分布で与えられる。その分布の標準偏差がそれぞれσw、σtであるとき、変動量Δw、Δtは次のように表される。
Δw=αw×σw
Δt=αt×σt
係数αw、αtがそれぞれ−3〜+3の値を取るとき、変動量Δw及びΔtの範囲は次のように規定される。
Δw=−3σw〜+3σw
Δt=−3σt〜+3σt
配線幅w及び配線厚tが変動すると、それに応じて、当該配線の寄生容量も変動する。寄生容量の最大値及び最小値を求めるには、変動量Δw及びΔtのそれぞれを上記範囲内で変化させればよい。但し、ΔwとΔtは互いに独立して変動する独立変数であるため、ΔwとΔtの変動幅が同時に最大となる確率は極めて小さい。例えば、Δw=−3σw、且つ、Δt=+3σtとなることは、現実的にはあり得ない。従って、そのような極端な場合は考慮の対象から除外してよい。すなわち、ΔwとΔtの幅が同時には最大にならないという条件の下で、寄生容量の最大値及び最小値が算出されるとよい。これが、統計的緩和である。
図11を参照して、統計的緩和の具体例を説明する。図11において、互いに直交する2軸はΔw、Δtをそれぞれ示している。原点Oは、センター条件(Δw=0、Δt=0)を示し、点(Δw、Δt)は製造ばらつきを示す。Δw、Δtの各々の確率分布は正規分布で与えられる。また、Δwの範囲として−3σw〜+3σwを考え、Δtの範囲として−3σt〜+3σtを考える。
図11の平面において、点(Δw、Δt)が発生する確率を与える「同時確率密度関数(JPDF:Joint Probability Density Function)」を定義することができる。JPDFは、「同時分布関数(JDF:Joint Distribution Function)」と呼ばれる場合もある。図11中の曲線CEPは、ある同じ確率で発生する点(Δw、Δt)の集合を表しており、以下「等確率円(Circle of Equal Probability)」と参照される。
ΔwとΔtは互いに独立した変数であるため、ΔwとΔtの幅が“同時に”最大となる確率は極めて小さい。例えば、図11中の点Q(Δw=+3σw、Δt=+3σt)は、現実的にはあり得ない。従って、そのような極端な場合が考慮の対象から除外され、所定の確率以上で発生する事象のみが考慮される。その所定の確率として、上述の等確率円CEPを用いることが好適である。すなわち、等確率円CEP内の点のみが考慮される。これにより、点Qのような極端な場合が除外され、統計的緩和が実現される。寄生容量の最大値及び最小値の探索時、Δw及びΔtは、JPDFの等確率円CEP上の点に設定される。すなわち、下記式(1)で表される条件の下での寄生容量の最大値及び最小値が算出される。
Figure 2010165828
3−2.配線構造1に関するパラメータ設定方針
製造ばらつきを考慮しながら配線構造1の寄生容量Cを抽出するためには、各パラメータPkをばらつかせる必要がある。但し、全てのパラメータPkを盲目的にばらつかせることは、非効率的であり、計算負荷の著しい増大を招く。そこで、本実施の形態によれば、各パラメータPkの変動量ΔPkの設定方針は、上述の第2節で説明された感度解析の結果に基づいて決定される。図12を参照して、本実施の形態における各パラメータPkの変動量ΔPkの設定方針を説明する。
図12に示されるように、配線構造1は、メイン配線10とコンタクト構造20を含んでいる。メイン配線10の配線幅及び配線厚は、それぞれ上述のw及びtで表される。メイン配線10が形成される配線層の直上の層は第1層である。メイン配線10が形成される配線層の直下の層は第2層である。第2層の下方には第3層から第n層(nは3以上の整数)が順番に位置している。コンタクト構造20は、第2層から第n層のそれぞれに形成された導体がスタックされたスタック構造を有する。第i層(i=1〜n)の層間絶縁膜の膜厚はsiで表される。第1層の直上の層は、直上配線層である。第2層の直下の層は、直下配線層(第3層)である。
まず、製造ばらつきが考慮されるパラメータは、次の通りである。上述の感度解析の結果、直上配線層と直下配線層の配線幅の変動は、寄生容量Cにほとんど影響を与えないことが分かった。従って、直上配線層と直下配線層の配線幅の製造ばらつきは考慮されない。また、直上配線層の配線厚の変動が寄生容量Cに与える影響も小さいことが分かった。従って、直上配線層の配線厚の製造ばらつきも考慮されない。よって、本実施の形態では、メイン配線10の配線幅w及び配線厚t、第1層の膜厚s1、及びコンタクト構造20の各層の膜厚s2〜snの製造ばらつきが考慮される。
膜厚si(i=1〜n)のそれぞれの設計値からの変動量はΔsiである。変動量Δsiは、所定の変動範囲「−δsi〜+δsi」で規定される。−δsiは変動量Δsiの下限であり、+δsiは変動量Δsiの上限である。典型的には、変動量Δsiの分布は正規分布で与えられる。その分布の標準偏差がσsiであるとき、変動量Δsiは「Δsi=αsi×σsi」で表され得る。係数αsiが−3〜+3の値を取るとき、変動量Δsiの範囲は「−3σsi〜+3σsi」で規定され、統計学的に十分である。
次に、図11で示されたような統計的緩和が適用されるパラメータは、次の通りである。例えば、全てのパラメータ(w、t、si)に対して、図11で示されたような統計的緩和を適用することが考えられる。つまり、等確率円CEPの“次元数”を増やすことが考えられる。しかしながら、等確率円CEPの次元数が増加するにつれて、寄生容量Cの最大値及び最小値の探索処理は複雑になり、計算負荷が増大する。そこで、本実施の形態によれば、等確率円CEPの次元数は、精度を損なわない範囲でなるべく少なく設定される。そのために、上述の第2節で説明された「メインパラメータ」に対して、統計的緩和が適用される。「サブパラメータ」に対しては、図11で示されたような統計的緩和は適用されない。
本実施の形態において、メインパラメータは、メイン配線10の配線幅w及び配線厚tである。従って、配線幅wの変動量Δw及び配線厚tの変動量Δtに対して、図11で示されたような統計的緩和が適用される。すなわち、変動量Δw、Δtの幅が同時には最大にならないという条件(数式(1)参照)の下で、配線容量Cの最大値や最小値が探索される。
一方、各層の膜厚siはサブパラメータである。従って、膜厚siに対して、図11で示されたような統計的緩和は適用されない。その代わり、各膜厚siの変動量Δsiは、所定値に固定される。つまり、変動量Δsiが所定値に固定されるという条件の下で、配線容量Cの最大値や最小値が探索される。
変動量Δsiの設定値は、「+3σsi×γ」あるいは「−3σsi×γ」で表される。ここで、γは、緩和係数であり、0より大きく1以下の値に設定される。γ=1の場合、それは、所定の変動範囲「−3σsi〜+3σsi」のうち最大振幅を意味する。但し、変動量Δsiのそれぞれも互いに独立して変動する独立変数であるため、変動量Δsiの全ての幅が最大となる確率は、やはり極めて小さい。従って、緩和係数γは、1未満に設定されてもよい。それにより、製造ばらつきが多少緩和される。これは、図11で示されたような統計的緩和の代わりに、“簡易な統計的緩和”を適用していることに相当する。1未満の緩和係数γの設定例として、次の式(2)で表されるものが挙げられる(特許文献2参照)。
Figure 2010165828
尚、ビアやコンタクトの各膜厚siは、それらが形成される層間膜によって決定される。また、それら層間膜厚は、プロセス工程から統計的に独立である。ビアやコンタクトの層間膜は複数の膜から構成される場合もあり、そのような場合も同様に、それら複数の膜のそれぞれの膜厚に関して統計的緩和を適用することができる。
3−3.寄生容量Cの抽出
製造ばらつきを考慮することにより、配線構造1の寄生容量Cの最大値Cmax及び最小値Cminの抽出が行われる。図13は、この時の各パラメータの設計値からの変動量の設定条件を示している。
(センター条件)
センター条件において、全てのパラメータの変動量は0に設定される。
(Cmax条件)
最大容量値Cmaxを抽出する際の条件は、次の通りである。メインパラメータ、すなわち、メイン配線10の配線幅w及び配線厚tに関して、それらの変動量Δw及びΔtの幅が同時には最大にならないという条件が課される。具体的には、上記式(1)で表される条件が課される。また、メイン配線10の直上の膜厚s1の変動量Δs1は負の固定値「−3σs1×γ」に設定され、メイン配線10の直下の膜厚s2の変動量Δs2も負の固定値「−3σs2×γ」に設定される。これは、寄生容量Cが膜厚s1、s2に反比例することが、上記感度解析の結果から判明しているからである。一方、コンタクト構造20に属する他の層の膜厚si(i=3〜n)の変動量Δsiは、正の固定値「+3σsi×γ」に設定される。これは、寄生容量Cが膜厚siに比例することが、上記感度解析の結果から判明しているからである。また、層間絶縁膜5の誘電率εの変動量Δεは、正の固定値「+3σε」に設定される。その他のパラメータの変動量は0に設定される。
(Cmin条件)
最小容量値Cminを抽出する際の条件は、次の通りである。メインパラメータ、すなわち、メイン配線10の配線幅w及び配線厚tに関して、それらの変動量Δw及びΔtの幅が同時には最大にならないという条件が課される。具体的には、上記式(1)で表される条件が課される。また、メイン配線10の直上の膜厚s1の変動量Δs1は正の固定値「+3σs1×γ」に設定され、メイン配線10の直下の膜厚s2の変動量Δs2も正の固定値「+3σs2×γ」に設定される。これは、寄生容量Cが膜厚s1、s2に反比例することが、上記感度解析の結果から判明しているからである。一方、コンタクト構造20に属する他の層の膜厚si(i=3〜n)の変動量Δsiは、負の固定値「−3σsi×γ」に設定される。これは、寄生容量Cが膜厚siに比例することが、上記感度解析の結果から判明しているからである。また、層間絶縁膜5の誘電率εの変動量Δεは、負の固定値「−3σε」に設定される。その他のパラメータの変動量は0に設定される。
図13で示されたそれぞれの設定条件の下で、配線構造1の寄生容量Cが算出される。寄生容量Cの算出には、TCADが利用される。すなわち、図4で示された単位構造の「3次元電磁解析」を通して、配線構造1(ワード配線構造、ビット配線構造)の寄生容量Cが算出される。TCADを用いた3次元電磁解析により、寄生容量Cを高精度に算出することが可能である。センター条件の下で算出される配線構造1の寄生容量Cは、Ctypである。
図14は、上記Cmax条件及びCmin条件の下で算出される寄生容量Cを示している。縦軸は、算出される寄生容量Cを示し、横軸は、等確率円CEPの軌跡を規定する角度θ(図11参照)を示している。角度θを変化させると、すなわち、上記式(1)で表される条件の下で変動量Δw、Δtを変化させると、それに応じて寄生容量Cも変動する。図14中の曲線V1は、Cmax条件の下での寄生容量Cの変動を表し、曲線V2は、Cmin条件の下での寄生容量Cの変動を表している。曲線V1の最大点が最大容量値Cmaxに相当し、曲線V2の最小点が最小容量値Cminに相当する。尚、最大容量値Cmax及び最小容量値Cminの好適な探索方法の一例は、本願発明者らによる特許出願:特願2008−133868(未公開)に詳細に記載されている。
このようにして、配線構造1の寄生容量Cに関して、センター値Ctyp及びコーナー値Cmax、Cminが算出(抽出)される。最大容量値Cmaxに関する補正パラメータβcmax、及び最小容量値Cminに関する補正パラメータβcminは、それぞれ次のように算出される。
βcmax=Cmax/Ctyp
βcmin=Cmin/Ctyp
尚、図4で示された構造の場合、ワード線WDを含むワード配線構造とビット線BITを含むビット配線構造のそれぞれに関して、Ctyp、Cmax(βcmax)、Cmin(βcmin)が算出される。
また、ワード配線構造とビット配線構造との間のカップリング容量は、次のように算出される。ワード配線構造に関する最大容量値Cmax及び最小容量値Cminのうちカップリング成分は、それぞれCcp_wdmax及びCcp_wdminである。同様に、ビット配線構造に関する最大容量値Cmax及び最小容量値Cminのうちカップリング成分は、それぞれCcp_bitmax及びCcp_bitminである。この場合、カップリング容量の最大値Ccp_maxは、Ccp_wdmaxとCcp_bitmaxのうちいずれか大きい方である。また、カップリング容量の最小値Ccp_minは、Ccp_wdminとCcp_bitminのうちいずれか小さい方である。
3−4.配線抵抗Rの抽出
図15を参照して、本実施の形態に係る配線構造1の配線抵抗Rの算出方法を説明する。配線構造1の配線抵抗Rは、メイン配線10の抵抗値Rmainとコンタクト構造20の抵抗値Rcontactとの和で表される。
Figure 2010165828
メイン配線10の抵抗値Rmainは、式:Rmain=ρ×l/(w×t)に従って算出される。ρは、電気抵抗率(単位:Ωm)であり、lは、メイン配線10の長さである。
コンタクト構造20の抵抗値Rcontactは、コンタクト構造20を構成する各層の抵抗値Ri(i=2〜n)の総和として表される。ここで、コンタクト構造20は、Z方向の配線とみなされる。従って、コンタクト構造20を構成する各層の膜厚si(i=2〜n)が、各層における配線長(Z方向の長さ)に相当する。ビアの断面積がSvである場合、抵抗値Riは、式:Ri=ρ×si/Svに従って算出される。
尚、コンタクト構造20において上下のビアに挟まれるある配線層の配線(座布団配線)の抵抗値は、想定される電流パスに基づき、近似的に算出される。すなわち、図16に示されるように、ある配線層の配線の抵抗値R3は、断面積Svを有し上下のビア間をつなぐ配線の抵抗値として算出される。但し、上下のビアの位置がずれている場合も考慮して、抵抗値R3は、式:R3=ρ×s3/(Sv×cosφ)に従って算出される。上下のビアの位置が一致する場合(φ=0)、電流パスは直進貫通であり、抵抗値R3はρ×s3/Svと算出される。上下のビアの位置がX方向とY方向の両方にずれている場合も同様である。Z軸からのX方向及びY方方向への傾きがそれぞれ角度φx、φyで規定される場合、抵抗値R3は、式:R3=ρ×s3/(Sv×cosφx×cosφy)に従って算出される。
製造ばらつきを考慮することにより、配線構造1の配線抵抗Rの最大値Rmax及び最小値Rminの抽出が行われる。このとき、製造ばらつきが考慮されるパラメータは、メイン配線10の配線幅w及び配線厚t、コンタクト構造20を構成する各層の膜厚si(i=2〜n)である。図17は、この時の各パラメータの設計値からの変動量の設定条件を示している。
(センター条件)
センター条件において、全てのパラメータの変動量は0に設定される。
(Rmax条件)
最大抵抗値Rmaxを抽出する際の条件は、次の通りである。メインパラメータ、すなわち、メイン配線10の配線幅w及び配線厚tに関して、それらの変動量Δw及びΔtの幅が同時には最大にならないという条件が課される。具体的には、上記式(1)で表される条件が課される。また、各層の膜厚si(i=2〜n)の変動量Δsiは、正の固定値「+3σsi×γ」に設定される。その他のパラメータの変動量は0に設定される。
(Rmin条件)
最小抵抗値Rminを抽出する際の条件は、次の通りである。メインパラメータ、すなわち、メイン配線10の配線幅w及び配線厚tに関して、それらの変動量Δw及びΔtの幅が同時には最大にならないという条件が課される。具体的には、上記式(1)で表される条件が課される。また、各層の膜厚si(i=2〜n)の変動量Δsiは、負の固定値「−3σsi×γ」に設定される。その他のパラメータの変動量は0に設定される。
図17で示されたそれぞれの設定条件の下で、配線構造1の配線抵抗Rが算出される。センター条件の下で算出される配線構造1の配線抵抗Rは、Rtypである。
図18は、上記Rmax条件及びRmin条件の下で算出される配線抵抗Rを示している。縦軸は、算出される配線抵抗Rを示し、横軸は、等確率円REPの軌跡を規定する角度θ(図11参照)を示している。角度θを変化させると、すなわち、上記式(1)で表される条件の下で変動量Δw、Δtを変化させると、それに応じて配線抵抗Rも変動する。図18中の曲線V3は、Rmax条件の下での配線抵抗Rの変動を表し、曲線V4は、Rmin条件の下での配線抵抗Rの変動を表している。曲線V3の最大点が最大抵抗値Rmaxに相当し、曲線V4の最小点が最小抵抗値Rminに相当する。尚、最大抵抗値Rmax及び最小抵抗値Rminの好適な探索方法の一例は、本願発明者らによる特許出願:特願2008−133868(未公開)に詳細に記載されている。
このようにして、配線構造1の配線抵抗Rに関して、センター値Rtyp及びコーナー値Rmax、Rminが算出(抽出)される。最大抵抗値Rmaxに関する補正パラメータβrmax、及び最小抵抗値Rminに関する補正パラメータβrminは、それぞれ次のように算出される。
βrmax=Rmax/Rtyp
βrmin=Rmin/Rtyp
尚、図4で示された構造の場合、ワード線WDを含むワード配線構造とビット線BITを含むビット配線構造のそれぞれに関して、Rtyp、Rmax(βrmax)、Rmin(βrmin)が算出される。
3−5.CR付きセルネットリストの作成
図4で示された配線構造1は、メモリセルに含まれるセルトランジスタを駆動するためのものである。セルアレイ中の接続関係を示すネットリストは、以下、「セルネットリスト」と参照される。セルネットリスト中の配線構造1に対応するネットに寄生容量C及び配線抵抗Rを付与することにより、「CR付きセルネットリスト」を作成することができる。この時、上記算出されたセンター値Ctyp、Rtyp、及びコーナー値Cmax、Cmin、Rmax、Rminが用いられる。一般に、寄生容量Cと配線抵抗Rとは反比例の関係を有する。従って、最大容量値Cmaxがネットに付与されるときは、最小抵抗値Rminが同じネットに付与される。一方、最小容量値Cminがネットに付与されるときは、最大抵抗値Rmaxが同じネットに付与される。
図19は、ワード配線構造に付与されるCRとビット配線構造に付与されるCRの組み合わせの様々な例を示している。図19において、Ctyp_wd、Cmax_wd、Cmin_wd、Rtyp_wd、Rmax_wd、及びRmin_wdは、それぞれ、ワード配線構造のCtyp、Cmax、Cmin、Rtyp、Rmax、及びRminである。また、Ctyp_bit、Cmax_bit、Cmin_bit、Rtyp_bit、Rmax_bit、及びRmin_bitは、それぞれ、ビット配線構造のCtyp、Cmax、Cmin、Rtyp、Rmax、及びRminである。
CR付きセルネットリストを用いることにより、設計者は、半導体装置の動作検証(タイミング検証や遅延検証)を行うことができる。この時、所望のケースに対応するCR付きセルネットリストを用いることにより、所望のケースにおける半導体装置の動作検証を行うことができる。例えば、図19で示された様々な組み合わせのCR付きセルネットリストがライブラリとして提供され、その中から所望のケースに対応するものが適宜選択されるとよい。
3−6.CR抽出システム
本実施の形態に係る配線構造1のCR抽出処理は、コンピュータシステムによって実現され得る。図20は、本実施の形態に係るCR抽出処理を実行するCR抽出システム200の構成を示すブロック図である。CR抽出システム200は、記憶装置210、処理装置220、入力装置230、及び表示装置240を備えている。
記憶装置210には、配線構造データSTR、容量条件ファイルCCON、及び抵抗条件ファイルRCONが格納されている。配線構造データSTRは、図4で示された配線構造(レイアウト、プロセス断面)を示すデータである。容量条件ファイルCCONは、図13で示された容量抽出時の各パラメータの変動量の設定条件を示す。抵抗条件ファイルRCONは、図17で示された抵抗抽出時の各パラメータの変動量の設定条件を示す。
CR抽出プログラムPROG2は、処理装置220によって実行されるコンピュータプログラムである。CR抽出プログラムPROG2は、記憶装置210に格納されている。あるいは、CR抽出プログラムPROG2は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。
処理装置220は、CR抽出プログラムPROG2を実行することによって、本実施の形態に係るCR抽出処理を行う。より詳細には、処理装置220とCR抽出プログラムPROG2との協働によって、容量抽出部221、抵抗抽出部222、及びセルネットリスト作成部223が実現される。これら機能ブロックは、次の処理を行う。
図21は、本実施の形態に係るCR抽出処理を示すフローチャートである。
ステップS210:
容量抽出部221は、記憶装置210から配線構造データSTR及び容量条件ファイルCCONを読み出す。また、抵抗抽出部222は、記憶装置210から配線構造データSTR及び抵抗条件ファイルRCONを読み出す。
ステップS220:
容量抽出部221は、本実施の形態に係る統計的緩和手法に従って、配線構造1の寄生容量Cの抽出を行う。具体的には、容量抽出部221は、配線構造1の各パラメータの変動量を、容量条件ファイルCCONに記載されている複数の条件(図13参照)に順次設定する。そして、容量抽出部221は、設定された各パラメータを用いることによって、配線構造1の3次元電磁解析を行い、それにより、配線構造1の寄生容量Cのセンター値Ctyp及びコーナー値Cmax、Cminを算出(抽出)する。
ステップS230:
抵抗抽出部222は、本実施の形態に係る統計的緩和手法に従って、配線構造1の配線抵抗Rの抽出を行う。具体的には、抵抗抽出部222は、配線構造1の各パラメータの変動量を、抵抗条件ファイルRCONに記載されている複数の条件(図17参照)に順次設定する。そして、抵抗抽出部222は、設定された各パラメータを用いることによって、配線構造1の配線抵抗Rのセンター値Rtyp及びコーナー値Rmax、Rminを算出(抽出)する。
ステップS240:
セルネットリスト作成部223は、算出されたセンター値Ctyp、Rtyp、及びコーナー値Cmax、Cmin、Rmax、Rminを用いることにより、CR付きセルネットリストCNET_CRを作成する。このとき、セルネットリスト作成部223は、図19で示されたような様々な組み合わせのCR付きセルネットリストCNET_CRを作成してもよい。セルネットリスト作成部223は、CR付きセルネットリストCNET_CRを記憶装置210に格納する。
4.半導体装置の設計
次に、半導体装置の設計方法を説明する。例として、SRAMマクロを含む半導体装置を考える。
図22は、SRAMマクロを含む半導体装置、及びSRAMマクロの構成を示している。SRAMマクロは、セルアレイと周辺部とを備えている。セルアレイ(CELL_ARRAY)は、図2で示されたようにアレイ状に配置された複数のメモリセルCELLを有し、データ記憶部として機能する。周辺部は、SRAMの動作を制御するための構成であり、セルアレイの周囲に配置されている。周辺部は、ドライバ(DRIVER)、センスアンプ(SA)、データ入出力部(I/O)、コントローラ(CNT)等を含んでいる。
本実施の形態に係る回路設計処理は、コンピュータシステムによって実現され得る。図23は、本実施の形態に係る回路設計処理を実行する回路設計システム300の構成を示すブロック図である。回路設計システム300は、記憶装置310、処理装置320、入力装置330、及び表示装置340を備えている。
記憶装置310には、レイアウトツール、LPEツール、ネットリスト作成プログラム、遅延計算ツール、タイミング解析ツール等が格納される。ネットリスト作成プログラムは、上述のCR抽出プログラムPROG2に加えて、周辺ネットリスト作成プログラムPROG3及びネットリスト合成プログラムPROG4を含んでいる。これらツール及びプログラムは、処理装置320によって実行されるプログラムである。これらツール及びプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。処理装置320は、これらツール及びプログラムを実行することによって、本実施の形態に係る回路設計処理を行う。
図24は、本実施の形態に係る回路設計処理及び半導体装置の製造方法を示すフローチャートである。
ステップS310:
論理合成等を通して、SRAMマクロのネットリストNETが作成される。そのネットリストNETは、セルアレイのネットリストであるセルネットリストと、周辺部のネットリストである周辺ネットリストに区分けされ得る。作成されたネットリストNETは、記憶装置310に格納される。尚、SRAMセルのネットリスト及びレイアウトデータは、SRAMマクロのネットリストNETの作成前に別途作成されていてもよい。
ステップS320:
レイアウトツールは、記憶装置310からネットリストNETを読み出し、そのネットリストNETに応じたSRAMマクロのレイアウトを決定する。レイアウトは、セルアレイのレイアウトと、周辺部のレイアウトに区分けされ得る。決定されたレイアウトを示すレイアウトデータLAYは、記憶装置310に格納される。また、セルアレイのレイアウトとプロセス断面から、図4で示された配線構造を示す配線構造データSTRが作成される。作成された配線構造データSTRは、記憶装置310に格納される。
ステップS330:
次に、決定したレイアウトに基づいて、SRAMマクロに関するCR抽出処理が実施される。その結果、ネットリストNETに寄生容量C及び配線抵抗Rが付与された「CR付きネットリストNET_CR」が作成される。
典型的な回路設計フローでは、CR抽出処理は、LPEツールにより行われる。しかしながら、一般的なLPEツールでは、処理速度との兼ね合いから、計算精度が犠牲になっている。その一方、本実施の形態で説明されたようなTCADを用いた3次元電磁解析によれば、高精度で寄生容量Cを抽出することが可能である。従って、本実施の形態においては、対象に応じて別々のCR抽出方法が採用される。具体的には、セルアレイに関しては、上述の第3節で説明された手法に従ってCR抽出が実行される。一方、周辺部に関しては、LPEツールを用いることによりCR抽出が実行される。
ステップS331:
CR抽出プログラムPROG2は、上記第3節で説明された手法に従って、セルアレイ中の配線構造1の寄生容量C及び配線抵抗Rを抽出する。その結果、セルネットリストにCRが付与されたCR付きセルネットリストCNET_CRが作成される。作成されたCR付きセルネットリストCNET_CRは、記憶装置310に格納される。
ステップS332:
周辺部のランダムなレイアウトに関しては、LPEによって寄生容量C及び配線抵抗Rの抽出が行われる。具体的には、周辺ネットリスト作成プログラムPROG3は、記憶装置310からレイアウトデータLAYを読み出し、周辺部のレイアウトに基づいてLPEを行う。このとき、周辺ネットリスト作成プログラムPROG3は、LPEツールを適宜用いる。また、このとき、特許文献2や特許文献3に記載された手法に従って、統計的緩和が考慮されると好適である。このように、LPEを通して周辺部のCR抽出が行われ、その結果、周辺ネットリストにCRが付与されたCR付き周辺ネットリストPNET_CRが作成される。作成されたCR付き周辺ネットリストPNET_CRは、記憶装置310に格納される。
ステップS333:
ネットリスト合成プログラムPROG4は、記憶装置310からCR付きセルネットリストCNET_CR及びCR付き周辺ネットリストPNET_CRを読み出す。そして、ネットリスト合成プログラムPROG4は、CR付きセルネットリストCNET_CRとCR付き周辺ネットリストPNET_CRを組み合わせることによって、CR付きネットリストNET_CRを作成する。作成されたCR付きネットリストNET_CRは、記憶装置310に格納される。
ステップS340:
次に、作成されたCR付きネットリストNET_CRを用いることにより、遅延検証やタイミング検証等の動作検証が行われる。そのために、遅延計算ツールは、記憶装置310からCR付きネットリストNET_CRを読み出し、そのCR付きネットリストNET_CRに含まれる各ネットの遅延値を算出する。そして、遅延計算ツールは、算出された各ネットの遅延値を示す遅延ファイルDELAYを作成する。作成された遅延ファイルDELAYは、記憶装置310に格納される。
ステップS350:
タイミング解析ツールは、記憶装置310からCR付きネットリストNET_CR及び遅延ファイルDELAYを読み出す。そして、タイミング解析ツールは、STA(Static Timing Analysis)等のタイミング解析を実施する。
ステップS360:
タイミング解析の結果がフェイルの場合(ステップS360;No)、処理は上流のステップS320に戻り、レイアウトの変更が行われる。このような処理の後戻りは、設計TATの観点から好ましくない。しかしながら、タイミング検証において製造ばらつきを考慮するということは、そのタイミング検証においてクリアすべき条件が厳しくなることを意味する。条件が厳しくなるほど、タイミング検証の結果がフェイルになりやすく、回路設計の修正回数が増大する。このことは、設計TATの増大を招く。
本実施の形態によれば、CR抽出処理において製造ばらつきが統計的に緩和されており、現実的にはあり得ない極端な状況が考慮から除外されている。つまり、そのような極端な状況をもサポートするように回路設計をやり直す必要が無い。従って、設計TATの増加を防ぎながら、製造ばらつきを考慮した高精度のタイミング検証を行うことが可能となる。
ステップS370:
タイミング解析の結果がパスの場合(ステップS360;Yes)、最終的なレイアウトデータLAYが決定される。
ステップS380:
その後、決定されたレイアウトデータLAYに基づいて、半導体装置が製造される。
5.まとめ
本実施の形態によれば、CR抽出処理において、コンタクト構造20の製造ばらつきの影響も考慮に入れられる。近年の半導体装置の微細化に伴い、隣り合うコンタクト構造20間の距離も狭まってきている。例えば、多数のセルトランジスタが密集するメモリマクロにおいては、そのような傾向が顕著である。コンタクト構造20間の距離が狭くなると、寄生容量Cに与えるコンタクト構造20の製造ばらつきの影響も無視できなくなる。このような状況において、本実施の形態に係る技術は特に有用であり、コンタクト構造20の製造ばらつきを考慮した高精度のCR抽出が可能となる。
また、本実施の形態によれば、CR抽出処理において製造ばらつきが統計的に緩和され、現実的にはあり得ない極端な状況が考慮から除外されている。従って、そのような極端な状況をもサポートするように回路設計をやり直す必要が無い。すなわち、製造ばらつきを考慮しながらも、設計TATの増大を抑制することが可能となる。
更に、本実施の形態によれば、第2節で説明されたような感度解析があらかじめ実施される。CR抽出処理においては、その感度解析の結果に基づいて、各パラメータPkの変動量ΔPkが適切に設定される。例えば、寄生容量Cに大きく寄与するメインパラメータにのみ、図11で示されたような統計的緩和が適用される。一方、寄生容量Cにあまり寄与しないサブパラメータの変動量は、所定の固定値に設定される。但し、その所定の固定値の正負も、感度解析の結果に基づいて適切に設定される。これにより、精度を損なうことなく、CR抽出処理における計算負荷のいたずらな増大を防ぐことが可能となる。すなわち、精度と設計TATの両立が可能となる。
更に、本実施の形態によれば、対象に応じて別々のCR抽出方法が採用される。具体的には、セルアレイに関しては、TCADを用いた手法により、高精度なCR抽出が実行される(第3節参照)。一方、周辺部のランダムなレイアウトに関しては、LPEによって、CR抽出が高速に実行される。これによっても、精度と設計TATの両立が可能となる。
尚、上記説明においてSRAMが例示されたが、DRAM、eDRAM、フラッシュメモリ等でも同様の議論が適用される。
以上、本発明の実施の形態が添付の図面を参照することにより説明された。但し、本発明は、上述の実施の形態に限定されず、要旨を逸脱しない範囲で当業者により適宜変更され得る。
1 配線構造
5 層間絶縁膜
10 メイン配線
20 コンタクト構造
WD ワード線
BIT ビット線
100 感度解析システム
200 CR抽出システム
300 回路設計システム

Claims (8)

  1. 半導体装置に含まれる配線構造を示す配線構造データが格納される記憶装置と、
    ここで、前記配線構造は、
    ある配線層に形成されるメイン配線と、
    前記メイン配線と電気的に接続され、前記メイン配線から半導体基板の方向に延びるコンタクト構造と
    を含み、
    複数のパラメータが、前記配線構造の寄生容量に寄与し、
    製造ばらつきに起因する前記複数のパラメータの各々の設計値からの変動量は、所定の範囲で規定され、
    前記変動量を前記所定の範囲内で複数の条件に設定するパラメータ設定部と、
    前記複数の条件のそれぞれにおける前記配線構造の寄生容量を算出する容量算出部と、
    前記算出された前記寄生容量に基づいて、前記各パラメータの変動に対する前記寄生容量の応答を解析する感度解析部と
    を備える
    感度解析システム。
  2. 請求項1に記載の感度解析システムであって、
    前記感度解析部は、前記各パラメータの変動に対して前記寄生容量が増加するか減少するかを解析する
    感度解析システム。
  3. 請求項1又は2に記載の感度解析システムであって、
    前記感度解析部は、前記複数の条件のそれぞれにおける前記寄生容量の設計値からの変動量を算出し、
    前記感度解析部は、前記寄生容量の変動量と所定の閾値との比較を行うことによって、前記各パラメータの前記寄生容量に対する寄与度を解析する
    感度解析システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の感度解析システムであって、
    前記ある配線層の直上の層は第1層であり、
    前記ある配線層の直下の層は第2層であり、
    前記複数のパラメータは、
    前記第1層の層間絶縁膜の膜厚である第1膜厚と、
    前記第2層の層間絶縁膜の膜厚である第2膜厚と
    を含み、
    前記第1膜厚の設計値からの変動量は、−δ1〜+δ1の範囲で規定され、
    前記第2膜厚の設計値からの変動量は、−δ2〜+δ2の範囲で規定され、
    前記複数の条件は、
    前記複数のパラメータの全てが設計値に設定される第1条件と、
    前記第1膜厚及び前記第2膜厚の変動量がそれぞれ+δ1及び+δ2に設定される第2条件と、
    前記第1膜厚及び前記第2膜厚の変動量がそれぞれ−δ1及び−δ2に設定される第3条件と
    を含む
    感度解析システム。
  5. 請求項4に記載の感度解析システムであって、
    前記コンタクト構造は、前記ある配線層より下方のそれぞれの層に形成された導体がスタックされたスタック構造を有し、
    前記複数のパラメータは、更に、前記それぞれの層のうち前記第2層を除く各層の層間絶縁膜の膜厚である第3膜厚を含み、
    前記第3膜厚の設計値からの変動量は、−δ3〜+δ3の範囲で規定され、
    前記複数の条件は、更に、
    前記第1膜厚、前記第2膜厚及び前記第3膜厚の変動量がそれぞれ+δ1、+δ2及び+δ3に設定される第4条件と、
    前記第1膜厚、前記第2膜厚及び前記第3膜厚の変動量がそれぞれ−δ1、−δ2及び−δ3に設定される第5条件と
    を含む
    感度解析システム。
  6. 請求項5に記載の感度解析システムであって、
    前記第1層の直上の層は直上配線層であり、
    前記第2層の直下の層は直下配線層であり、
    前記複数のパラメータは、更に、
    前記直上配線層に形成される配線の幅及び厚さである第1配線幅及び第1配線厚と、
    前記直下配線層に形成される配線の幅及び厚さである第2配線幅及び第2配線厚と
    を含み、
    前記第1配線幅の設計値からの変動量は、−δ4〜+δ4の範囲で規定され、
    前記第1配線厚の設計値からの変動量は、−δ5〜+δ5の範囲で規定され、
    前記第2配線幅の設計値からの変動量は、−δ6〜+δ6の範囲で規定され、
    前記第2配線厚の設計値からの変動量は、−δ7〜+δ7の範囲で規定され、
    前記複数の条件は、更に、
    前記第1膜厚、前記第2膜厚、前記第1配線幅及び前記第2配線幅の変動量がそれぞれ−δ1、−δ2、+δ4及び+δ6に設定される第6条件と、
    前記第1膜厚、前記第2膜厚、前記第1配線厚及び前記第2配線厚の変動量がそれぞれ−δ1、−δ2、+δ5及び+δ7に設定される第7条件と
    を含む
    感度解析システム。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の感度解析システムであって、
    前記半導体装置は、メモリを含み、
    前記配線構造は、前記メモリのメモリセルに含まれるセルトランジスタを駆動する配線構造であり、
    前記メイン配線は、前記コンタクト構造を介して前記セルトランジスタに接続されるワード線あるいはビット線である
    感度解析システム。
  8. (A)半導体装置に含まれる配線構造を示す配線構造データを、記憶装置から読み出すステップと、
    ここで、前記配線構造は、
    ある配線層に形成されるメイン配線と、
    前記メイン配線と電気的に接続され、前記メイン配線から半導体基板の方向に延びるコンタクト構造と
    を含み、
    複数のパラメータが、前記配線構造の寄生容量に寄与し、
    製造ばらつきに起因する前記複数のパラメータの各々の設計値からの変動量は、所定の範囲で規定され、
    (B)前記変動量を前記所定の範囲内で複数の条件に設定するステップと、
    (C)前記複数の条件のそれぞれにおける前記配線構造の寄生容量を算出するステップと、
    (D)前記算出された前記寄生容量に基づいて、前記各パラメータの変動に対する前記寄生容量の応答を解析するステップと
    をコンピュータに実行させる
    感度解析プログラム。
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