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JP2010161157A - 基板収納方法及び記憶媒体 - Google Patents

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JP2010161157A JP2009001690A JP2009001690A JP2010161157A JP 2010161157 A JP2010161157 A JP 2010161157A JP 2009001690 A JP2009001690 A JP 2009001690A JP 2009001690 A JP2009001690 A JP 2009001690A JP 2010161157 A JP2010161157 A JP 2010161157A
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Abstract

【課題】既存の設備を利用してフープ内を清浄化し、ウエハの汚染を防止して歩留まり率を向上させることができる基板収納方法を提供する。
【解決手段】基板処理システム10は、ウエハWにRIE処理を施すプロセスシップ11と、ウエハWを収納するフープ14a〜14cと、プロセスシップ11とフープ14a〜14cとを連結するローダーモジュール13及びローダーモジュール13内に設けられた搬送アーム機構19と、ローダーモジュール13内にダウンフローを形成して異物を底部から排出するFFU34と、ローダーモジュール13とフープ14a〜14cとの連結部に設けられた開閉扉とを有する。基板処理システム10のフープ14bにウエハWを収納する際、搬送アーム機構19によってウエハWをフープ14b内に搬入し、その後、所定の遅延時間が経過するまで開閉扉を開放状態のまま保持する。
【選択図】図4

Description

本発明は、基板収納方法及び記憶媒体に関し、特に、基板処理室で処理された基板を基板収納容器に収納する基板収納方法に関する。
半導体デバイスの製造工程では、複数の基板処理システム相互間において半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)がクリーンルーム内で搬送される。このとき、クリーンルーム内に浮遊する塵芥がウエハに付着するのを防止するために、ウエハは、該ウエハを外界から隔離する基板収納容器としてのFOUP(Front Opening Unified Pod)(以下、「フープ」という。)に収容される。
図4は、基板収納容器としてのフープの一例を示す説明図である。図4(A)は、斜視図、図4(B)は、図4(A)のA―A線に沿った断面図である。
図4(A)に示すように、フープ90は上面視が、例えばU字状であり、該上面から押出した形状を呈する容器であって、湾曲した側面とこれに対向する平板状の前面が開口する本体91と、該本体91の前面開口部に設けられ、該開口部を開閉する蓋体92とを備える。蓋体92は、本体91と接触する周縁部において、例えばNBR等からなるシールゴムを有し、シールゴムを介して本体91に密着する。本体91及び蓋体92は、例えばABS等の樹脂からなる。また、本体91は、内壁面から本体91の中心部へ向けて突出する平板状の複数の担持部94を有し、各担持部94は互いに平行に設けられている(図4(B))。担持部94は、それぞれウエハWを把持する。
基板処理システムにおいて、基板収納容器としてのフープには複数のウエハが収納されており、所定の処理、例えば反応性イオンエッチング(以下、単に「RIE」という。)処理が施されたウエハは、同一のフープに戻されて収納されるが、フープ内雰囲気によっては、ウエハが汚染(二次汚染)され、処理後のウエハの歩留まり率が低下するという問題がある。ウエハがフープ内で二次汚染するメカニズムは明らかではないが、以下のように考えられる。すなわち、基板処理システムの基板処理室において、所定のRIE処理が施されたウエハの表面には、基板処理室内の雰囲気ガス(ハロゲン系残留ガス)、ハロゲン系反応生成物等(以下、単に「異物」という。)が付着しており、これがウエハと共にフープ内に持ち込まれる。このとき、1枚のウエハに付着する異物は少量であっても、閉ざされた狭い空間であるフープ内に、多数のウエハが搬入されることによって、フープ内が異物によって汚染され、これに基づいて未処理のウエハ又は処理後のウエハが二次汚染するものと考えられる。
このようなフープ内汚染に伴うウエハの歩留まり率の低下を防止するための従来技術が開示された公知文献として、例えば特許文献1及び2が挙げられる。
特許文献1には、フープ内に収容されたウエハに付着した汚染物質を除去するために、いわゆるFIMS(Front-Opening Interface Mechanical Standard)内部における開口部の上部に、ガス供給パイプを配置し、このパイプからフープ内に収納されたウエハの上面に対して清浄ガスを吹き付ける技術が開示されている。
また、特許文献2には、基板としてのウエハが収納される収納容器としてのフープ内を所望の気体雰囲気に保つために、フープ内の気体を清浄な気体に置換する気体置換機構を設ける技術が開示されている。
特開2006−128153号公報 特開2006−351619号公報
しかしながら、上記従来技術は、いずれも既存の設備に新たな設備を追加するものであり、稼働中の装置を停止させることによる稼働率の低下を招くだけでなく、限られたスペース内に新たな設備を追加することによる装置構成の煩雑化、及び設備コストの高騰を招くことにもなる。
本発明の目的は、新たな設備を追加することなく、既存の設備を利用して基板収納容器内を清浄化し、これによって、基板収納容器内に収納される基板の汚染を防止して歩留まり率を向上させることができる基板収納方法及び記憶媒体を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の基板収納方法は、基板に所定の処理を施す基板処理室と、前記基板を収納する基板収納容器と、前記基板処理室と前記基板収納容器とを連結する大気搬送室及び該大気搬送室内に設けられた基板搬送ユニットと、前記大気搬送室内に下降気流を形成して前記大気搬送室内の異物を底部から排出する排気ユニットと、前記大気搬送室と前記基板収納容器との連結部に設けられた開閉扉と、を有する基板処理システムにおける前記基板収納容器への基板収納方法であって、前記基板収納容器に収納された複数の基板を前記基板搬送ユニットによって順次前記基板処理室に搬入して処理し、処理後の基板を前記基板搬送ユニットによって順次前記基板収納容器内に搬入する搬入ステップと、前記搬入ステップが終了した後、所定の遅延時間が経過するまで前記開閉扉を開放状態のまま保持する待機ステップと、を有することを特徴とする。
請求項2記載の基板収納方法は、請求項1記載の基板収納方法において、前記待機ステップにおける前記遅延時間は、前記搬入ステップにおいて、前記基板収納容器に収納される最後の基板が収納された後、計測開始されることを特徴とする。
請求項3記載の基板収納方法は、請求項1又は2記載の基板収納方法において、前記遅延時間は、前記基板収納容器に収納される前記基板の種類に応じて変更されることを特徴とする。
請求項4記載の基板収納方法は、請求項3記載の基板収納方法において、前記基板収納容器に収納される基板がダミー基板又はテスト基板である場合は、前記遅延時間を「0」に設定することを特徴とする。
請求項5記載の基板収納方法は、請求項1又は2記載の基板収納方法において、前記遅延時間は、前記基板収納容器に収納される前記基板に施される処理内容に応じて変更されることを特徴とする。
請求項6記載の基板収納方法は、請求項5記載の基板処理方法において、前記基板収納容器に収納される基板がハロゲン系処理ガスによるプラズマ処理後の基板、パージ処理後の基板又は冷却処理後の基板である場合は、前記遅延時間を「0」以外の任意の時間に設定することを特徴とする。
請求項7記載の基板収納方法は、請求項3乃至6のいずれか1項に記載の基板収納方法において、前記搬入ステップ開始前又は前記搬入ステップ開始後且つ前記待機ステップ開始前に、前記遅延時間の設定又は変更を行うことを特徴とする。
請求項8記載の基板収納方法は、請求項7記載の基板収納方法において、前記搬入ステップ開始後且つ前記待機ステップ開始前における前記遅延時間の設定又は変更には、前記遅延時間を「0」に設定することが含まれることを特徴とする。
請求項9記載の基板収納方法は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の基板収納方法において、前記遅延時間は、前記基板収納容器が複数の場合は、各基板収納容器に対応する開閉扉毎に設定されることを特徴とする。
請求項10記載の基板収納方法は、請求項9記載の基板収納方法において、前記遅延時間は、前記基板収納容器が複数配列されている場合は、前記大気搬送室における中央部の基板収納容器に対応する開閉扉ほど短く、前記大気搬送室における両端の基板収納容器に対応する開閉扉ほど長く設定されることを特徴とする。
請求項11記載の基板収納方法は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の基板収納方法において、前記基板処理システムは、状況表示部を有し、前記待機ステップである旨の表示及び/又は前記待機ステップにおける前記遅延時間の経過状況が前記状況表示部に表示されることを特徴とする。
請求項12記載の基板収納方法は、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の基板収納方法において、前記基板収納容器は、容器の前面が開放可能に設けられたフープであることを特徴とする。
上記目的を達成するために、請求項13記載の記憶媒体は、基板に所定の処理を施す基板処理室と、前記基板を収納する基板収納容器と、前記基板処理室と前記基板収納容器とを連結する大気搬送室及び該大気搬送室内に設けられた基板搬送ユニットと、前記大気搬送室内に下降気流を形成して前記大気搬送室内の異物を底部から排出する排気ユニットと、前記大気搬送室と前記基板収納容器との連結部に設けられた開閉扉と、を有する基板処理システムにおける前記基板収納容器への基板収納方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体であって、前記基板収納方法は、前記基板収納容器に収納された複数の基板を前記基板搬送ユニットによって順次前記基板処理室に搬入して処理し、処理後の基板を前記基板搬送ユニットによって順次前記基板収納容器内に搬入する搬入ステップと、前記搬入ステップが終了した後、所定の遅延時間が経過するまで前記開閉扉を開放状態のまま保持する待機ステップと、を有することを特徴とする。
請求項1記載の基板収納方法及び請求項13記載の記憶媒体によれば、基板を基板搬送ユニットによって基板収納容器内に搬入し、その後、所定の遅延時間が経過するまで開閉扉を開放状態のまま保持して待機するので、新たな設備を追加することなく、既存の設備である排気ユニットによって形成される下降気流を利用して基板収納容器内を清浄化することができ、これによって基板の汚染を防止して歩留まり率を向上させることができる。
請求項2記載の基板収納方法によれば、待機ステップにおける遅延時間は、搬入ステップにおいて、基板収納容器に収納される最後の基板が収納された後、計測開始されるので、最後に収納された基板のみならず、それ以前に収納された基板に伴って基板収納容器内に持ち込まれた異物を確実に排出して基板の歩留まり率を向上させることができる。
請求項3記載の基板収納方法によれば、遅延時間が、基板収納容器に収納される基板の種類に応じて変更されるので、収納する基板に適した遅延時間によって基板収納容器内の異物を確実に置換、排出することができる。
請求項4記載の基板収納方法によれば、基板収納容器に収納される基板がダミー基板又はテスト基板である場合は、遅延時間を「0」に設定するので、無駄な遅延時間をなくしてスループット(単位時間当たりの処理能力)が向上する。
請求項5記載の基板収納方法によれば、遅延時間が、基板収納容器に収納される基板に施される処理内容に応じて変更されるので、基板に施された処理内容に応じた適正遅延時間を確保して、基板に付着して基板収納容器内に持ち込まれた異物を確実に置換、排出することができる。
請求項6記載の基板収納方法によれば、基板収納容器に収納される基板がハロゲン系処理ガスによるプラズマ処理後の基板、パージ処理後の基板又は冷却処理後の基板である場合は、遅延時間を「0」以外の任意の時間に設定するので、収納される基板に適した遅延時間によって基板収納容器内の異物を確実に置換、排出することができる。
請求項7記載の基板収納方法によれば、搬入ステップ開始前又は搬入ステップ開始後且つ待機ステップ開始前に、遅延時間の設定又は変更を行うので、処理開始後に遅延時間を確認し、変更することによるユーザの利便性が向上する。
請求項8記載の基板収納方法によれば、搬入ステップ開始後且つ待機ステップ開始前における遅延時間の設定又は変更には、遅延時間を「0」に設定することが含まれるので、その後の基板の使用目的に応じて無駄な遅延時間をなくしてスループットを向上させることができる。
請求項9記載の基板収納方法によれば、遅延時間は、基板収納容器が複数の場合は、各基板収納容器に対応する開閉扉毎に設定されるので、各基板収納容器毎に適正な遅延時間を設定して異物を確実に排出することができる。
請求項10記載の基板収納方法によれば、遅延時間は、基板収納容器が複数配列されている場合は、大気搬送室における中央部の基板収納容器に対応する開閉扉ほど短く、大気搬送室における両端の基板収納容器に対応する開閉扉ほど長く設定されるので、両端に配置された基板収納容器へも下降気流を確実に流入させて異物を排出することができる。
請求項11記載の基板収納方法によれば、基板処理システムは、状況表示部を有し、待機ステップである旨の表示及び/又は待機ステップにおける遅延時間の経過状況が状況表示部に表示されるので、ユーザは、現在の装置状況及び/又は遅延時間の経過状況を容易に把握することができる。
請求項12記載の基板収納方法によれば、基板収納容器は、容器の前面が開放可能に設けられたフープであるので、既存の設備を利用した下降気流によって、フープ内の気体を置換、清浄化し、これによってフープ内に収納される基板の汚染を防止して歩留まり率を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る基板収納方法が適用される基板処理システムの概略構成を示す平面図である。 図1における線II−IIに沿う断面図である。 本発明の実施の形態に係る基板収納方法における基板収納処理を示すフローチャートである。 基板収納容器としてのフープの一例を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の実施の形態に係る基板収納方法が適用される基板処理システムの概略構成を示す平面図である。
図1において、基板処理システム10は、被処理基板としてのウエハWにRIE処理を施す基板処理室としての2つのプロセスシップ11と、2つのプロセスシップ11がそれぞれ接続された矩形状の共通搬送室としての大気搬送室(以下、「ローダーモジュール」という。)13とを備える。
ローダーモジュール13には、上述したプロセスシップ11の他、例えば25枚のウエハWを収容する基板収納容器としてのフープ14a〜14cがそれぞれ載置される3つのフープ載置台15a〜15cと、フープ14から搬出されたウエハWの位置をプリアライメントするオリエンタ16と、RIE処理が施されたウエハWに対してパージ処理又は冷却処理を行うもう一つの処理室17とが接続されている。
2つのプロセスシップ11は、ローダーモジュール13の長手方向における側壁に接続されると共にローダーモジュール13を挟んで3つのフープ載置台15a〜15cと対向するように配置され、オリエンタ16はローダーモジュール13の長手方向に関する一端に配置され、もう一つの処理室17はローダーモジュール13の長手方向に関する他端に配置される。
ローダーモジュール13は、内部に配置された、ウエハWを搬送する基板搬送ユニットとしてのスカラ型デュアルアームタイプの搬送アーム機構19と、各フープ載置台15に対応するように側壁に配置されたウエハWの投入口である3つのフープ接続口としてのロードポート20a〜20cとを有する。ロードポート20a〜20cには、それぞれ開閉扉が設けられている。搬送アーム機構19は、フープ載置台15a〜15cに載置されたフープ14a〜14cからウエハWをロードポート20a〜20c経由で取り出し、該取り出したウエハWをプロセスシップ11、オリエンタ16やもう一つの処理室17へ搬出入する。
プロセスシップ11は、ウエハWにRIE処理を施す真空処理室としてのプロセスモジュール25と、該プロセスモジュール25にウエハWを受け渡すリンク型シングルピックタイプの搬送アーム26を内蔵するロード・ロックモジュール27とを有する。
プロセスモジュール25は、円筒状の処理室容器(以下、「チャンバ」という。)と、該チャンバ内に配置された上部電極及び下部電極を有し、該上部電極及び下部電極の間の距離はウエハWにRIE処理を施すための適切な間隔に設定されている。また、下部電極はウエハWをクーロン力等によってチャックするESC28をその頂部に有する。
プロセスモジュール25では、チャンバ内部に処理ガス、例えば、HBrガスやClガスを導入し、上部電極及び下部電極間に電界を発生させることによって導入された処理ガスをプラズマ化してイオン及びラジカルを発生させ、該イオン及びラジカルによってウエハWにRIE処理を施し、ウエハW上の、例えばポリシリコン層をエッチングする。
プロセスシップ11では、ローダーモジュール13の内部の圧力は大気圧に維持される一方、プロセスモジュール25の内部圧力は真空に維持される。そのため、ロード・ロックモジュール27は、プロセスモジュール25との連結部に真空ゲートバルブ29を備えると共に、ローダーモジュール13との連結部に大気ゲートバルブ30を備えることによって、その内部圧力を調整可能な真空予備搬送室として構成される。
ロード・ロックモジュール27の内部には、略中央部に搬送アーム26が設置され、該搬送アーム26よりプロセスモジュール25側に第1のバッファ31が設置され、搬送アーム26よりローダーモジュール13側には第2のバッファ32が設置される。第1のバッファ31及び第2のバッファ32は、搬送アーム26の先端部に配置されたウエハWを支持する支持部(ピック)33が移動する軌道上に配置され、RIE処理が施されたウエハWを一時的に支持部33の軌道の上方に待避させることにより、RIE未処理のウエハWとRIE処理済みのウエハWとのプロセスモジュール25における円滑な入れ換えを可能とする。
もう一つの処理室17は、例えばプラズマ処理後であって、基板収納容器に戻す前のウエハに対してパージ処理を行う。ここで、パージ処理とは、処理室内でプラズマ処理されたウエハに付着した異物を積極的に除去するための処理であって、プラズマ処理後のウエハを基板収納容器に戻す前に、もう一つの処理室17としてのパージ処理室内に搬送し、高温水蒸気によって異物を洗浄したり、ランプ過熱などによってハロゲン系反応生成物を気化させて除去する処理をいう。
また、もう一つの処理室17は、例えばプラズマ処理後であって、基板収納容器に戻す前のウエハを冷却する冷却処理を行う。ここで、冷却処理とは、処理室で高いパワーのプラズマ処理が行われたウエハをそのまま基板収納容器に戻した場合、高温のウエハによって基板収納容器が溶ける等の問題が発生することがあるので、このような問題の発生を未然に防止するために行われる処理であり、プラズマ処理されたウエハを基板収納容器に戻す前に、もう一つの処理室17としての冷却処理室内に搬送し、温度を低下させる処理をいう。
また、基板処理システム10は、プロセスシップ11、ローダーモジュール13、オリエンタ16及びもう一つの処理室17(以下、まとめて「各構成要素」という。)の動作を制御するシステムコントローラ(図示しない)と、ローダーモジュール13の長手方向に関する一端に配置されたオペレーションコントローラ60を備える。
システムコントローラは、RIE処理やウエハWの搬送処理に対応するプログラムとしてのレシピに応じて各構成要素の動作を制御し、オペレーションコントローラ60は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなる状態表示部を有し、該状態表示部は各構成要素の動作状況を表示する。
図2は、図1における線II−IIに沿う断面図である。なお、図2では、図中上方を「上側」と称し、図中下方を「下側」と称する。
図2において、ローダーモジュール13は、その内部において、上側に配置された排気ユニットとしてのFFU(Fan Filter Unit)34と、フープ載置台15に載置されたフープ14に対応する高さに配置された搬送アーム機構19と、下側に配置されたダクトファン36とを備える。また、FFU34の上側におけるローダーモジュール13の側面には複数の貫通穴からなる大気導入口41が配置される。
FFU34は、上側から順に配置される、ファンユニット37、除塵ユニット40とから主として成る。
ファンユニット37は下側に向けて大気を送出するファンを内蔵し、除塵ユニット40はファンユニット37を通過した大気中の塵芥を集塵するフィルタ(図示しない)を内蔵する。
FFU34は、以上の構成により、大気導入口41を介してローダーモジュール13の内部の上側に導入された大気を除塵して、ローダーモジュール13の内部の下側に供給する。これによってダウンフローを形成する。また、これにより、ローダーモジュール13の内部の大気は清浄化された大気と置換される。
搬送アーム機構19は、屈伸可能に構成された多関節状の搬送アーム腕部42と、該搬送アーム腕部42の先端に取り付けられたピック43とを有し、該ピック43はウエハWを載置するように構成されている。また、搬送アーム機構19は、屈伸可能に構成された多関節腕状のマッピングアーム44を有しており、該マッピングアーム44の先端には、例えば、レーザ光を発してウエハWの有無を確認するマッピングセンサ(図示しない)が配置されている。これらの搬送アーム腕部42とマッピングアーム44の各基端は、搬送アーム機構19の基部45から立設されたアーム基端部支柱46に沿って昇降する昇降部47に連結されている。また、当該アーム基端部支柱46は旋回可能に構成されている。
フープ14に収容されているウエハWの位置及び数を認識するために行うマッピング操作では、マッピングアーム44が延伸された状態で、該マッピングアーム44が上昇或いは下降することにより、フープ14内におけるウエハWの位置及び枚数を確認する。
搬送アーム機構19は、搬送アーム腕部42によって屈曲自在であり、アーム基端部支柱46によって旋回自在であるため、ピック43に載置したウエハWを、フープ14、プロセスシップ11、オリエンタ16やもう一つの処理室17の間において自在に搬送することができる。
ダクトファン36は、ローダーモジュール13の底面に穿孔された複数の貫通穴である大気排出口49に対向して配置され、ローダーモジュール13の内部の大気を大気排出口49を介してローダーモジュール13の外部へ排出する。
以下、このような構成の基板処理システム10において実行される本発明の実施の形態に係る基板収納方法について説明する。本処理は、プロセスシップ11のプロセスモジュール25において、例えばHBrガスやClガスに基づくプラズマによってウエハWにRIE処理が施された後に、基板収納用プログラムである基板収納レシピに応じて上記システムコントローラが実行する。
図3は、本発明の実施の形態に係る基板収納方法における基板収納処理を示すフローチャートである。
図3において、基板収納処理を開始すると、まず、ロード・ロックモジュール27から、例えばRIE処理済みのウエハWを搬送アーム機構19によって受け取り、ローダーモジュール13内に搬入する(ステップS1)。
次いで、搬送アーム機構19によって、ウエハWをロードポート20bを介して開閉扉が開かれたフープ14b内に搬入し、例えば最も下方の把持部上にウエハWを載置する(ステップS2)。以下、ステップS1とステップS2の操作を順次繰り返し、ウエハWをフープ14b内に順次搬入して下部の把持部から順に載置、収納する。このような搬入ステップを、ウエハWが最後のウエハ、例えば25枚目のウエハWになるまで繰り返し(ステップS3)、最後のウエハWを搬入した後、待機ステップに移行する(ステップS4)。待機ステップでは、予め設定された遅延時間の計測が開始され、その後、遅延時間が経過するまでの間、フープ14bに対応するロードポート20bに設けられた開閉扉が解放状態のまま保持される。
次いで、予め設定された遅延時間が経過したか否かの判定を行い(ステップS5)、遅延時間が経過した後、フープ14bに対応するロードポート20bに設けられた開閉扉を閉じ(ステップS6)、本処理を終了する。
本実施の形態によれば、フープ14bにウエハWを搬入する搬入ステップ(ステップS3、ステップS4)の後、直ちに開閉扉を閉じることなく、所定の遅延時間が経過するまで開閉扉を開放状態に保持する待機ステップ(ステップS5)を設けたので、フープ14bの内部雰囲気の汚染に起因するウエハWの二次汚染を防止してウエハWの歩留まり率の低下を回避することができる。
本実施の形態において、フープ14b内に収納されたウエハWの二次汚染を防止して歩留まり率の低下を回避できるメカニズムは、必ずしも明らかではないが、ウエハWのフープ14bへの搬入ステップが終了した後、所定の遅延時間フープ14bに対応する開閉扉を開放状態にしておくことによって、ローダーモジュール13に設けられたFFU34に基づくダウンフローがフープ14b内に流入し、これによってウエハWに付着して持ち込まれた異物がフープ14bから排出され、清浄空気によって置換されるためと考えられる。
本実施の形態において、待機ステップにおける遅延時間は、フープ14b内の大気が、FFU34によって形成されたダウンフローによって置換されるまでの時間に設定される。遅延時間は、フープ14b内に搬入される最後のウエハWが搬入された後、計測開始される。これによって、最後に収納されたウエハWのみならず、それ以前にフープ14b内に収納されたウエハWに対しても十分な遅延時間を確保することができ、ウエハWの二次汚染を防止することができる。
本実施の形態において、遅延時間、すなわちウエハWが収納されたフープ14b内の空間を清浄空気で置換するのに要する時間は、ウエハWと共にフープ内に搬入される異物量に依存し、この異物量は、ウエハWの種類に依存する。
フープ14bに収納するウエハWがダミーウエハ又はテストウエハである場合は、待機ステップを省略する。これらの基板には、異物が付着しておらず、フープ14b内を汚染する虞がないからである。待機ステップを省略することによって、スループットが向上する。ここで、ダミーウエハとは、製品ウエハにプラズマ処理を施す前に、基板処理室内の温度調整や処理室内部の堆積物の安定化のためにプラズマ処理するウエハをいい、テストウエハとは、製品ウエハの処理の合間に、テストとしてプラズマ処理特性の例えばエッチングレートや面内均一性などを確認するためのウエハをいう。これらのウエハは、汚染による歩留まりとは関連性が低いので、遅延時間を「0」に設定する。
フープ14bに収納するウエハWがRIE処理されたものである場合は、待機ステップを設け、遅延時間を、例えば40分〜120分に設定する。RIE処理後のウエハWには、RIE処理における雰囲気ガス、又は反応生成物を主体とするパーティクル等が付着していると考えられるからである。経験上、RIE処理後のウエハWをフープ内に25枚収納する場合、最後(25枚目)のウエハWを収納した後、直ちに開閉扉を閉じると、21枚目以降のウエハWにおいて汚染(異常)が見られるというデータがある。従って、ウエハW1枚をフープ14bから取り出して処理室で処理し、その後、またフープに搬入するまでの時間を、例えば10minと仮定した場合、20枚目のウエハWを搬入した後であって25枚目のウエハWが搬入されるまでの時間、例えば50分を遅延時間として設定することによって、25枚面のウエハWがフープ14b内に搬入された後、21枚目から25枚目のウエハWが搬入されるまでの時間に匹敵する時間だけ、開閉扉を開放状態に保持することができるので、25枚目のウエハWだけでなく、24枚目以前のウエハWの搬入に伴ってフープ14b内に持ち込まれた異物を、効率よくフープ14bから排出することができ、これによって、フープ14b内に搬入されたウエハWの二次汚染を防止して歩留まり率の低下を抑制することができる。
この場合、遅延時間はウエハWに対する処理内容、例えば適用される処理ガスの種類等に基づいて適宜変更される。フープ14bに搬入されるウエハWが、パージ処理後のウエハ、又は冷却処理後のウエハである場合も待機ステップが設けられる。但し、パージ処理によってウエハに付着した異物はある程度除去されているので、パージ処理後の待機ステップにおける遅延時間は、RIE処理後のウエハWの場合よりも短い、例えば20分〜60分に設定される。
なお、パージ処理において巻き上げられた反応生成物を主体とするパーティクルがウエハWに再付着したり、冷却処理において残留ガス(HBrガス等)が凝固してウエハWに付着することがあるので、これらの異物による影響をなくすためにも、パージ処理又は冷却処理後にも待機ステップは必要である。
本実施の形態において、基板処理システム10は、待機ステップ(ステップS5)における遅延時間が有効か否かの切替手段を有することが好ましい。この切替手段は、例えば遅延時間の有効又は無効を選択する選択ボタンであり、ユーザによって、フープ14bに搬入するウエハWの種類、ウエハWに施された処理内容に基づいて、搬入ステップ開始前又は搬入ステップ開始後且つ待機ステップ開始前に選択される。ユーザは、待機ステップの有効を選択した場合は、さらに遅延時間を設定する。
本実施の形態において、遅延時間の設定又は変更は、搬入ステップ開始前又は搬入ステップ開始後且つ待機ステップ開始前に行われる。遅延時間は、「0」に設定又は変更できるものとし、遅延時間として「0」を設定もしくは「0」に変更した場合、又は遅延時間の無効を選択した場合は、待機ステップの無効を選択した場合と同様の効果を生じる。これによって、ユーザは、ウエハWのフープ14b内への搬入ステップを開始した後であっても、その後のウエハWに対する処理内容等を考慮して待機ステップにおける遅延時間を「0」に設定して実質上、待機ステップの省略を選択することができるようになり、利便性が向上する。
本実施の形態において、ウエハWを収納するフープ14が複数(14a〜14c)の場合、各フープに対応する開閉扉毎に、遅延時間を設定できるようにすることが好ましい。これによって、フープに収納されるウエハWのロット毎に適正な遅延時間を設定してウエハWの二次汚染を確実に防止することができる。また、フープ14a〜14cがロードポート13の、例えば一側面に一列に配置されている場合は、ロードポート13における中央部のフープ14bに対応する開閉扉ほど遅延時間を短く、ロードポート13における両端のフープ14a及び14cに対応する開閉扉ほど遅延時間を長く設定することが好ましい。これによって、FFU34に基づくダウンフローがショートパスし易い両端のフープ14a及び14c内にも効果的にダウンフローを流入させることができ、これによって、全てのフープ14a〜14c内を清浄空気によって確実に置換してウエハWの二次汚染を防止することができる。
本実施の形態において、基板処理システム10に、状態表示部を設けることが好ましい。状態表示部を設けることによって、基板収納方法における待機ステップである旨の表示及び/又は待機ステップにおける遅延時間の経過状況だけでなく、例えば現在のステップ又は、各ステップにおける経過時間等を表示することができるようになり、ユーザは、現在、のステップ、又は当該ステップにおける経過時間等を一目で確認できるようになり、利便性が向上する。
本実施の形態において、基板処理システム10として、ローダーモジュール13に対して複数のプロセスシップ11が平行に配列されたシステムを適用したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各プロセスシップ11が放射状に設けられたクラスター型の基板処理システムにも同様に適用することができる。
上述した実施の形態において、フープに収納される基板は半導体デバイス用のウエハに限られず、LCD(Liquid Crystal Display)やFPD(Flat Panel Display)等に用いる各種基板や、フォトマスク、CD基板、プリント基板等であってもよい。
また、本発明の目的は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW等の光ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。または、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施の形態の機能が実現されるだけではなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その拡張機能を拡張ボードや拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
10 基板処理システム
11 プロセスシップ
13 ローダーモジュール
14a〜14c、90 フープ
15a〜15c フープ載置台
17 もう一つの処理室
19 搬送アーム機構
20a〜20c ロードポート
25 プロセスモジュール
26 搬送アーム
34 FFU
36 ダクトファン
37 ファンユニット
40 除塵ユニット
41 大気導入口

Claims (13)

  1. 基板に所定の処理を施す基板処理室と、
    前記基板を収納する基板収納容器と、
    前記基板処理室と前記基板収納容器とを連結する大気搬送室及び該大気搬送室内に設けられた基板搬送ユニットと、
    前記大気搬送室内に下降気流を形成して前記大気搬送室内の異物を底部から排出する排気ユニットと、
    前記大気搬送室と前記基板収納容器との連結部に設けられた開閉扉と、
    を有する基板処理システムにおける前記基板収納容器への基板収納方法であって、
    前記基板収納容器に収納された複数の基板を前記基板搬送ユニットによって順次前記基板処理室に搬入して処理し、処理後の基板を前記基板搬送ユニットによって順次前記基板収納容器内に搬入する搬入ステップと、
    前記搬入ステップが終了した後、所定の遅延時間が経過するまで前記開閉扉を開放状態のまま保持する待機ステップと、
    を有することを特徴とする基板収納方法。
  2. 前記待機ステップにおける前記遅延時間は、前記搬入ステップにおいて、前記基板収納容器に収納される最後の基板が収納された後、計測開始されることを特徴とする請求項1記載の基板収納方法。
  3. 前記遅延時間は、前記基板収納容器に収納される前記基板の種類に応じて変更されることを特徴とする請求項1又は2記載の基板収納方法。
  4. 前記基板収納容器に収納される基板がダミー基板又はテスト基板である場合は、前記遅延時間を「0」に設定することを特徴とする請求項3記載の基板収納方法。
  5. 前記遅延時間は、前記基板収納容器に収納される前記基板に施される処理内容に応じて変更されることを特徴とする請求項1又は2記載の基板収納方法。
  6. 前記基板収納容器に収納される基板がハロゲン系処理ガスによるプラズマ処理後の基板、パージ処理後の基板又は冷却処理後の基板である場合は、前記遅延時間を「0」以外の任意の時間に設定することを特徴とする請求項5記載の基板処理方法。
  7. 前記搬入ステップ開始前又は前記搬入ステップ開始後且つ前記待機ステップ開始前に、前記遅延時間の設定又は変更を行うことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の基板収納方法。
  8. 前記搬入ステップ開始後且つ前記待機ステップ開始前における前記遅延時間の設定又は変更には、前記遅延時間を「0」に設定することが含まれることを特徴とする請求項7記載の基板収納方法。
  9. 前記遅延時間は、前記基板収納容器が複数の場合は、各基板収納容器に対応する前記開閉扉毎に設定されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の基板収納方法。
  10. 前記遅延時間は、前記基板収納容器が複数配列されている場合は、前記大気搬送室における中央部の基板収納容器に対応する開閉扉ほど短く、前記大気搬送室における両端の基板収納容器に対応する開閉扉ほど長く設定されることを特徴とする請求項9記載の基板収納方法。
  11. 前記基板処理システムは、状況表示部を有し、前記待機ステップである旨の表示及び/又は前記待機ステップにおける前記遅延時間の経過状況が前記状況表示部に表示されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の基板収納方法。
  12. 前記基板収納容器は、容器の前面が開放可能に設けられたフープであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の基板収納方法。
  13. 基板に所定の処理を施す基板処理室と、
    前記基板を収納する基板収納容器と、
    前記基板処理室と前記基板収納容器とを連結する大気搬送室及び該大気搬送室内に設けられた基板搬送ユニットと、
    前記大気搬送室内に下降気流を形成して前記大気搬送室内の異物を底部から排出する排気ユニットと、
    前記大気搬送室と前記基板収納容器との連結部に設けられた開閉扉と、
    を有する基板処理システムにおける前記基板収納容器への基板収納方法をコンピュータに実行させるプログラムを格納したコンピュータで読み取り可能な記憶媒体であって、
    前記基板収納方法は、
    前記基板収納容器に収納された複数の基板を前記基板搬送ユニットによって順次前記基板処理室に搬入して処理し、処理後の基板を前記基板搬送ユニットによって順次前記基板収納容器内に搬入する搬入ステップと、
    前記搬入ステップが終了した後、所定の遅延時間が経過するまで前記開閉扉を開放状態のまま保持する待機ステップと、
    を有することを特徴とする記憶媒体。
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