JP2010145595A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】現像バイアスの変更による補正において、現像ローラ表面に担持されるトナー量を適切に保つ。
【解決手段】画像形成装置は、感光体ドラム37と、現像ローラ72と、現像ローラ72に現像バイアス電圧を印加する電圧印加部80と、を備える現像装置71と、電圧印加部80を制御する制御部100と、を備え、現像装置71は、電圧印加部80が現像ローラ72に現像バイアス電圧を印加することにより、現像ローラ72によって搬送されたトナーを感光体ドラム37の表面に飛翔させて、感光体ドラム37の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させ、制御部100は、前記現像バイアス電圧が、直流電圧に矩形波形の交流電圧を重畳した重畳電圧を印加する第1期間と、直流電圧のみを印加する第2期間と、を含むように制御し、かつ、前記交流電圧の周期数を変更可能に制御する。
【選択図】図2
【解決手段】画像形成装置は、感光体ドラム37と、現像ローラ72と、現像ローラ72に現像バイアス電圧を印加する電圧印加部80と、を備える現像装置71と、電圧印加部80を制御する制御部100と、を備え、現像装置71は、電圧印加部80が現像ローラ72に現像バイアス電圧を印加することにより、現像ローラ72によって搬送されたトナーを感光体ドラム37の表面に飛翔させて、感光体ドラム37の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させ、制御部100は、前記現像バイアス電圧が、直流電圧に矩形波形の交流電圧を重畳した重畳電圧を印加する第1期間と、直流電圧のみを印加する第2期間と、を含むように制御し、かつ、前記交流電圧の周期数を変更可能に制御する。
【選択図】図2
Description
本発明は、画像形成装置が備える現像装置において、現像バイアスを変更することで、前記現像装置の現像ローラ表面に担持されるトナー量を制御する技術に関する。
電子写真方式を利用した例えばプリンタ装置や複写機、ファクシミリ装置、複合機等の画像形成装置において、該画像形成装置が備える現像装置は、画像データに基づく静電潜像が形成された像担持体である感光体ドラムの表面に向けて、現像ローラによって搬送されたトナーを飛翔させることでトナー像を形成する(ジャンピング現像)。このような現像装置を備えた画像形成装置では、感光体ドラム上に形成されたトナー像は用紙等の記録媒体に転写される。そして、この転写されたトナー像は、定着部で加熱されることによって、記録媒体に定着される。このようにして、前記画像形成装置は、画像データに基づく画像を記録媒体上に形成する。
前記の電子写真方式を利用した画像形成装置によって形成される画像は、経時変化や、温度・湿度などの周囲環境変化に起因して、その画像濃度が変動することがある。そのため、前記画像形成装置においては、累積印字枚数や累積印字率(ドット数の積算値)などが予め設定された設定値に達した場合に濃度補正処理が実行されるようになっている。
前記濃度補正処理には、入力された画像データに施すガンマ補正などの階調濃度補正に用いられる例えばLUT(look−up tabel)に記憶された階調補正情報の変更や、現像装置の現像ローラに印加する現像バイアスの変更、LSU(Laser Synchronization Unit)光量の変更など、複数の補正処理が含まれる。
これらの補正処理のうち、出力画像の画質に対して最も影響の大きい現像性を決定する補正処理である現像バイアスの設定については、例えば特許文献1に記載の方法が知られている。
特許文献1に記載の現像装置では、現像ローラ(特許文献1の記載では現像スリーブ)に現像バイアス電圧が印加され、現像ローラと感光体ドラムとの間に現像電界が形成されることでジャンピング現像が行われる。特許文献1に記載の現像装置においては、現像バイアスを、交流電圧と直流電圧とが重畳して印加されている区間と直流のみが印加されている区間とから構成することで、現像ローラ表面に担持されるトナー量が適切に保たれている。
特開平9−311539号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような現像バイアスの設定では、現像ローラ表面に担持されるトナー量を適切に保ち、初期と同等の画質を維持することは難しい。すなわち、現像ローラ及び感光体の回転により、現像領域が潜像部から非潜像部へ移行するが、このとき、トナーが現像ローラ側へ戻るタイミングが遅れてトナーが感光体側に残ってしまい、その結果ベタ印刷部の後端が濃く印刷される後端溜まりと呼ばれる現象や、ハーフ画像の印刷において未印刷部が生じるハーフ画像ムラと呼ばれる現象を防止することは難しい。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、現像バイアスの変更による補正において、現像ローラ表面に担持されるトナー量が適切に保たれ、画像の均一性が保たれる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体に対向して配置され現像剤であるトナーを表面に担持して搬送する現像ローラ、および前記現像ローラに現像バイアス電圧を印加する電圧印加部を備える現像装置と、前記電圧印加部が発生させる前記現像バイアス電圧を制御する制御部と、を備え、前記現像装置は、前記電圧印加部が前記現像ローラに現像バイアス電圧を印加することにより、前記現像ローラによって搬送されたトナーを前記像担持体の表面に飛翔させて、前記像担持体の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させ、前記制御部は、前記現像バイアス電圧が、直流電圧に矩形波形の交流電圧を重畳した重畳電圧を印加する第1期間と、直流電圧のみを印加する第2期間と、を含むように制御し、かつ、前記第1期間における前記交流電圧の周期数を変更可能に制御する。
この構成によれば、前記電圧印加部が前記現像ローラに印加する前記現像バイアス電圧は、直流電圧に矩形波形の交流電圧を重畳した重畳電圧を印加する第1期間と、直流電圧のみを印加する第2期間と、を含み、かつ、前記第1期間における前記交流電圧の周期数は変更可能に制御される。そのため、前記交流電圧の周期数を画像に応じて適切に設定することができる。したがって、現像ローラ表面に担持されるトナー量が適切に保たれ、画像の均一性が保たれるので、後端溜まりやハーフ画像ムラを防止できる。
前記構成において、前記現像剤がトナーとキャリアとを含む2成分現像剤であって、前記現像装置は、前記2成分現像剤を担持して搬送する磁気ローラをさらに備え、前記磁気ローラによって搬送された2成分現像剤と前記現像ローラとを接触させて、前記2成分現像剤中のトナーを前記現像ローラの表面に担持させ、前記電圧印加部が前記現像ローラに前記現像バイアス電圧を印加することにより、前記現像ローラによって搬送されたトナーを前記像担持体の表面に飛翔させて、前記像担持体の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させ、前記制御部は、前記現像ローラに印加する現像バイアス電圧とは異なる電圧値のバイアス電圧を、前記電圧印加部がさらに、前記磁気ローラに印加するよう制御するようにできる。
この構成によれば、2成分現像剤を用い磁気ブラシを形成して現像する現像装置を備える画像形成装置においても、前記交流電圧の周期数を適切に設定することができる。したがって、2成分現像剤を用いる場合でも、前記交流電圧の周期数を画像に応じて適切に設定することができるので、現像ローラ表面に担持されるトナー量が適切に保たれ、画像の均一性が保たれるので、後端溜まりやハーフ画像ムラを防止できる。
前記構成において、前記制御部が、前記第2期間の長さを、前記第1期間における前記交流電圧の1周期の長さと等しく設定することが好ましい。この構成によれば、前記像担持体の表面へと飛翔するトナー量と前記現像ローラへと引き戻されるトナー量とのバランスが保たれる。したがって、不必要なトナーが像担持体に供給されることで画像に発生するかぶりや、必要なトナーが像担持体に供給されないことで画像に発生するかすれを防止することができる。
前記構成において、前記像担持体から前記トナー像が転写され、転写されたトナー像を記録媒体に転写する中間転写体と、前記磁気ローラに印加される前記バイアス電圧および/または前記現像ローラに印加される前記現像バイアス電圧の電圧値を変化させて、複数のトナーパッチを前記像担持体上または前記中間転写体上に形成するトナーパッチ形成部と、前記トナーパッチの濃度を検出する濃度検出部と、をさらに備え、前記制御部は、前記濃度に基づいて前記磁気ローラに印加される前記バイアス電圧および/または前記現像ローラに印加される前記現像バイアス電圧の電圧値を決定し、該電圧値に応じて前記第1期間における前記交流電圧の周期数を決定することがより好ましい。
この構成によれば、前記トナーパッチ形成部によって前記像担持体上又は前記中間転写体上に形成されたトナーパッチの濃度を、前記濃度検出部が検出し、前記制御部は、前記濃度に基づいて前記磁気ローラに印加される前記バイアス電圧および/または前記現像ローラに印加される前記現像バイアス電圧の電圧値を決定し、該電圧値に応じて前記第1期間における前記交流電圧の周期数を決定する。そのため、実際の出力結果に基づいて前記バイアス電圧が決定されるので、現像ローラ表面に担持されるトナー量がより適切に保たれ、画像の均一性がより向上する。したがって、後端溜まりやハーフ画像ムラの防止がより効果的になされる。
前記構成において、前記トナーパッチをベタ画像とし、前記ベタ画像の濃度に基づいて前記磁気ローラに印加される前記バイアス電圧および/または前記現像ローラに印加される前記現像バイアス電圧の電圧値を決定することがより好ましい。この構成によれば、前記バイアス電圧に対して濃度が比例的に変化するベタ画像の濃度に基づいて前記磁気ローラに印加される前記バイアス電圧および/または前記現像ローラに印加される前記現像バイアス電圧の電圧値が決定される。したがって、前記磁気ローラに印加される前記バイアス電圧および/または前記現像ローラに印加される前記現像バイアス電圧の設定と該設定に基づく前記交流電圧の周期数の設定とがより的確になされる。
前記構成において、前記制御部は、前記交流電圧の周波数が一定となるように前記電圧印加部を制御するとともに、前記現像ローラに印加される電圧値と前記磁気ローラに印加される電圧値との差もしくは前記磁気ローラに印加される電圧値を増加させる場合に前記第1期間における前記交流電圧の周期数を増加させ、前記現像ローラに印加される電圧値と前記磁気ローラに印加される電圧値との差もしくは前記磁気ローラに印加される電圧値を減少させる場合に前記第1期間における前記交流電圧の周期数を減少させるように前記電圧印加部を制御することがより好ましい。
この構成によれば、前記像担持体の表面へと飛翔するトナー量を決定する因子である前記現像ローラに印加される電圧値と前記磁気ローラに印加される電圧値との差もしくは前記磁気ローラに印加される電圧値に応じて、前記第1期間における前記交流電圧の周期数が決定される。したがって、前記交流電圧の周期数の設定がより的確になされる。
本発明の画像形成装置によれば、現像バイアスの変更による補正において、現像ローラ表面に担持されるトナー量が適切に保たれ、画像の均一性が保たれる。そのため、後端溜まりやハーフ画像ムラを防止できる。したがって、本発明の画像形成装置によれば、経時変化や、温度・湿度などの周囲環境変化に対応させるために現像バイアスの変更による補正がされる場合に、初期と同等の画質が維持される。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の全体構成の概略を示す断面図である。画像形成装置1は、例えばカラープリンタであり、図1に示すように、箱型の機器本体1aを有している。この機器本体1a内には、用紙Pを給紙する給紙部2と、給紙部2から給紙された用紙Pを搬送しながら用紙Pに画像データ等に基づくトナー像を転写する画像形成部3と、画像形成部3で用紙P上に転写された未定着トナー像を用紙Pに定着する定着処理を施す定着部4とが設けられている。さらに、機器本体1aの上面には、定着部4で定着処理の施された用紙Pが排紙される排紙部5が設けられている。
給紙部2は、給紙カセット21、ピックアップローラ22、給紙ローラ23、24、25、及びレジストローラ26を備えている。給紙カセット21は、機器本体1aから挿脱可能に設けられ、各サイズの用紙Pを貯留する。ピックアップローラ22は、給紙カセット21の図1に示す左上方位置に設けられ、給紙カセット21に貯留されている用紙Pを1枚ずつ取り出す。給紙ローラ23、24、25は、ピックアップローラ22によって取り出された用紙Pを用紙搬送路に送り出す。レジストローラ26は、給紙ローラ23、24、25によって用紙搬送路に送り出された用紙Pを一時待機させた後、所定のタイミングで画像形成部3に供給する。
また、給紙部2は、機器本体1aの図1に示す左側面に取り付けられる不図示の手差しトレイとピックアップローラ27とをさらに備えている。このピックアップローラ27は、手差しトレイに載置された用紙Pを取り出す。ピックアップローラ27によって取り出された用紙Pは、給紙ローラ23、25によって用紙搬送路に送り出され、レジストローラ26によって、所定のタイミングで画像形成部3に供給される。
画像形成部3は、画像形成ユニット7と、画像形成ユニット7によってその表面(接触面)にコンピュータ等から電送された画像データに基づくトナー像が一次転写される中間転写ベルト31(中間転写体)と、中間転写ベルト31上のトナー像を給紙カセット21から送り込まれた用紙Pに二次転写させるための二次転写ローラ32とを備えている。
画像形成ユニット7は、上流側(図1では右側)から下流側に向けて順次配設されたブラック用ユニット7Kと、イエロー用ユニット7Yと、シアン用ユニット7Cと、マゼンタ用ユニット7Mとを備えている。各ユニット7K、7Y、7C及び7Mは、それぞれの中央位置に像担持体としての感光体ドラム37が矢符(時計回り)方向に回転可能に配置されている。各感光体ドラム37の周囲には、帯電器39、露光装置38、現像装置71、不図示のクリーニング装置及び除電器等が、回転方向上流側から順に各々配置されている。
帯電器39は、矢符方向に回転されている感光体ドラム37の周面を均一に帯電させる。帯電器39としては、例えば、非接触型放電方式のコロトロン型およびスコロトロン型の帯電器、接触方式の帯電ローラおよび帯電ブラシ等が挙げられる。露光装置38は、いわゆるレーザ走査ユニットであり、帯電器39によって均一に帯電された感光体ドラム37の周面に、画像読取装置等から入力された画像データに基づくレーザ光を照射し、感光体ドラム37上に画像データに基づく静電潜像を形成する。
感光体ドラム37は、アモルファスシリコン(a−Si)感光体であることが好ましい。a−Si感光体は、その膜厚を薄くすると飽和帯電電位が低下し絶縁破壊に至る耐電圧が低下するが、潜像部(露光部、画像形成部)の電位が20V以下と非常に低く、非潜像部(非露光部、非画像形成部)の電位が約350Vであるという特徴を有している。さらに、潜像形成した時の感光体の表面の電荷密度は向上し、現像性能は向上する傾向がある。この特性は誘電率が約10程度と高いa−Si感光体では25μm以下、さらに好ましくは20μm以下の場合に特に顕著である。なお、感光体ドラム37は、例えば、直径30mmの感光体ドラムを用いる。
感光体として、正帯電の有機感光体(organic photo conductor(OPC))を用いた場合は、残留電位を100V以下にするために、感光層の膜厚を25μm以上に設定し、電荷発生材料の添加量を増やすことが特に重要である。特に単層構造のOPCは感光層の中に電荷発生材を添加することから感光層の膜減りによっても感度の変化が少なく、有利である。この場合でも現像バイアス電圧の直流電圧の電圧値は、400V以下、さらに好ましくは300V以下に設定することがトナーに強い電界をかけることを防止する意味でも好ましい。
現像装置71は、静電潜像が形成された感光体ドラム37の周面にトナーを供給することで、画像データに基づくトナー像を形成させる。そして、このトナー像が中間転写ベルト31に一次転写される。クリーニング装置は、中間転写ベルト31へのトナー像の一次転写が終了した後、感光体ドラム37の周面に残留しているトナーを清掃する。除電器は、一次転写が終了した後、感光体ドラム37の周面を除電する。クリーニング装置及び除電器によって清浄化処理された感光体ドラム37の周面は、新たな帯電処理のために帯電器へ向かい、新たな一次転写が行われる。
中間転写ベルト31は、無端状のベルト状回転体であって、表面(接触面)側が各感光体ドラム37の周面にそれぞれ当接するように駆動ローラ33、従動ローラ34、バックアップローラ35、及び一次転写ローラ36等の複数のローラに架け渡されている。また、中間転写ベルト31は、各感光体ドラム37と対向配置された一次転写ローラ36によって感光体ドラム37に押圧された状態で、前記複数のローラによって無端回転するように構成されている。駆動ローラ33は、ステッピングモータ等の駆動源によって回転駆動し、中間転写ベルト31を無端回転させるための駆動力を与える。従動ローラ34、バックアップローラ35、及び一次転写ローラ36は、回転自在に設けられ、駆動ローラ33による中間転写ベルト31の無端回転に伴って従動回転する。これらのローラ34、35、36は、駆動ローラ33の主動回転に応じて中間転写ベルト31を介して従動回転するとともに、中間転写ベルト31を支持する。
一次転写ローラ36は、一次転写バイアス(トナーの帯電極性とは逆極性)を中間転写ベルト31に印加する。そうすることによって、各感光体ドラム37上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム37と一次転写ローラ36との間で、駆動ローラ33の駆動により矢符(反時計回り)方向に周回する中間転写ベルト31に重ね塗り状態で順次転写(一次転写)される。
二次転写ローラ32は、トナー像と逆極性の二次転写バイアスを用紙Pに印加する。そうすることによって、中間転写ベルト31上に一次転写されたトナー像は、二次転写ローラ32とバックアップローラ35との間で用紙Pに転写され、これによって、用紙Pにカラーの転写画像(未定着トナー像)が転写される。
画像形成ユニット7は、中間転写ベルト31上に複数のトナーパッチを形成することで、トナーパッチ形成部としても機能する。前記トナーパッチの濃度は、7K〜7M各画像形成ユニットの下流かつ中間転写ベルト31のトナーパッチ形成面に対向する位置(図1では、マゼンタ用ユニット7Mの左方かつ中間転写ベルト31の上方、すなわち駆動ローラ33の直上に位置する)に設けられる濃度検出部90によって検出される。
濃度検出部90は、前記トナーパッチの濃度を検出するセンサであり、例えば反射型濃度センサが用いられる場合は、背景面であるトナーパッチが形成されていない中間転写ベルト31表面からの反射光とトナーパッチ表面からの反射光とを比較することでトナーパッチの濃度を検出する。濃度検出部90によって検出されたトナーパッチの濃度に基づいて、トナー濃度を決定する現像装置71における現像バイアス電圧値が設定される。この現像バイアス電圧値の設定については後に詳しく説明する。
定着部4は、画像形成部3で用紙Pに転写された転写画像に定着処理を施すものであり、通電発熱体により加熱される加熱ローラ41と、加熱ローラ41に対向配置され、周面が加熱ローラ41の周面に押圧当接される加圧ローラ42とを備えている。
画像形成部3で二次転写ローラ32により用紙Pに転写された転写画像は、用紙Pが加熱ローラ41と加圧ローラ42との間を通過する際に、定着部4において加熱による定着処理を施されて用紙Pに定着される。定着処理の施された用紙Pは、排紙部5へ排紙される。なお、本実施形態の画像形成装置1では、定着部4と排紙部5との間に適所に搬送ローラ6が配設されている。
排紙部5は、画像形成装置1の機器本体1aの頂部が凹没されることによって形成され、この凹没した凹部の底部に排紙された用紙Pを受ける排紙トレイ51が形成されている。
次に、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1が備える現像装置71の構成について説明する。図2は、現像装置71の構成の概略を示す断面図であり、図1に示した画像形成装置1が備える現像装置71の周辺部を拡大して示したものである。
現像装置71は、現像ローラ72、磁気ローラ73、パドルミキサ74、攪拌ミキサ75、穂切りブレード76、仕切板77、及び電圧印加部80を備える。
現像ローラ72は、表面にトナーを担持して搬送することにより、感光体ドラム37の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化(現像)する。磁気ローラ73は、内部に配置された磁石によって2成分現像剤を吸着して磁気ブラシを発生させ、現像ローラ72にトナーを供給する。なお、現像ローラ72は、例えば、直径20mmのローラを用い、磁気ローラ73は、例えば、直径25mmのローラを用いる。
パドルミキサ74及び攪拌ミキサ75は、らせん状羽根を有し、互いに逆方向に2成分現像剤を搬送しながら攪拌してトナーを帯電させる。さらに、パドルミキサ74は、帯電させたトナーとキャリアとを含む2成分現像剤を磁気ローラ73に供給する。穂切りブレード76は、磁気ローラ73上に形成された磁気ブラシの厚さを規制する。仕切板77は、パドルミキサ74と攪拌ミキサ75との間に設けられ、仕切板77の両端側より外側で、2成分現像剤が自由に通過できるようになっている。電圧印加部80は、現像ローラ72及び磁気ローラ73にバイアス電圧を印加する電源である。この電圧の印加については、後に詳しく説明する。
キャリアは、例えば磁鉄鉱(Fe304)の磁性粒子であり、トナーの回収と供給との2つの役割を有する。現像ローラ72に強固に静電的に付着したトナーを、磁気ローラ73表面に形成された磁気ブラシで引き剥がして回収し、現像に必要なトナーを現像ローラ72に供給するためには、キャリアの体積固有抵抗が106〜1013Ωcmであることが好ましい。また、キャリアの表面積を高めトナーとの接点を増やすために、平均粒径が50μm以下の小粒径キャリアであることが好ましい。このような条件を満たす2成分現像剤のキャリアとして、例えば、体積固有抵抗が1010Ωcm、飽和磁化が65emu/g、平均粒径が45μmのキャリアが用いられる。
現像装置71を構成する各ローラおよび各ミキサの回転数の制御や、現像ローラ72及び磁気ローラ73に電圧印加部80が印加するバイアス電圧の制御は、制御部100が行う。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Ramdom Access Memory)等からなり、現像装置71を構成する各ローラおよび各ミキサの回転数の制御や、現像ローラ72及び磁気ローラ73に電圧印加部80が印加するバイアス電圧の制御を含む画像形成装置の動作全般を制御する。
図3は、現像装置71における現像を説明するための図である。図3は、現像装置71の現像を説明するための概略図であって、感光体ドラム37、現像ローラ72、磁気ローラ73及び穂切りブレード76の位置関係は、図2とは異なる。パドルミキサ74及び攪拌ミキサ75で帯電されたトナー81とキャリア82とを含む2成分現像剤83は、磁気ローラ73に供給される。磁気ローラ73に供給された2成分現像剤83は、磁気ローラ73の内部の磁石によって磁気ブラシとなって搬送される。その後、磁気ブラシは、磁気ローラ73の表面のスリーブの回転によって移動し、穂切りブレード76と磁気ローラ73との間を通過する際に厚さが規制される。
電圧印加部80によって印加された電圧によって、現像ローラ72と磁気ローラ73との間には、電位差が発生している。そのため、厚さが規制された磁気ブラシは、現像ローラ72の近傍まで移動すると、この電位差によって帯電されたトナー81のみが現像ローラ72に移動する。現像ローラ72に移動されたトナー81は、均一なトナー層となる。感光体ドラム37と現像ローラ72との間にも、電圧印加部80によって電位差が発生している。この電位差によって、感光体ドラム37上に形成されている静電潜像にトナー81がさらに移動して現像が行われる(タッチダウン現像)。
現像後に現像ローラ72上に残ったトナー81は、掻き取りブレード等の特別な装置を周面上に設けて回収してもよいが、このような装置は設けなくてもよい。なぜならば、磁気ローラ73上の磁気ブラシが現像ローラ72上のトナー層に接触することで、各ローラの周速差によるブラシ効果が発生し、トナー81の回収と入れ替えとが可能となるからである。また、磁気ブラシを形成する2成分現像剤83は、パドルミキサ74と攪拌ミキサ75の攪拌によって入れ替えられるので、効率的にトナー81の回収と入れ替えとがなされる。
磁気ブラシによってトナー81を回収する場合、該磁気ブラシの幅が、現像ローラ72上のトナー81を回収する幅となるため、現像ローラ72の幅を磁気ブラシの幅より短くすることにより確実に未回収領域をなくすことができる。すなわち、磁気ブラシ領域外の現像ロールスリーブに付着するトナーがなくなり、両端部のトナー飛散をなくすことが可能となる。
なお、感光体ドラム37、及び現像ローラ72の周速は、それぞれ、例えば、180、270mm/secに設定され、現像ローラ72と感光体ドラム37との周速比(現像ローラ周速/感光体ドラム周速)は、例えば、1.5となる。
磁気ローラ73と現像ローラ72との周速比(磁気ローラ周速/現像ローラ周速)は、1.0〜2.0であることが好ましく、例えば、1.5となるように設定される。その際、磁気ローラ73の周速は、例えば、405mm/secに設定される。このような設定によって、2成分現像剤の入れ替えが促進される。すなわち、現像ローラ72上のトナー81が回収されるとともに、適切なトナー濃度に設定された2成分現像剤が現像ローラ72に供給されるので、均一なトナー層を形成することが可能となる。
次に、電圧印加部80が、現像ローラ72に印加する現像バイアス電圧について説明する。図4は、現像バイアス電圧の波形Pの一例を示す図である。図4に示すように、現像バイアス電圧の波形Pは、現像ローラ72に直流電圧と矩形波形の交流電圧との重畳電圧が印加される第1期間T1と、交流電圧は印加されず直流電圧のみが印加される第2期間T2とからなる。
第1期間T1においては、現像ローラ72から感光体ドラム37へとトナーを飛翔させる側の電圧P1が印加される期間T3と、感光体ドラム37から現像ローラ72へとトナーを引き戻す側の電圧P2が印加される期間T4と、からなる周期が複数回繰り返される。
電圧P2は、電圧P1より低いことが好ましい。また、交流電圧のピークトウピーク値は500〜2000Vであることが好ましく、例えば1200Vや1500Vに設定さる。交流電圧の周波数は1〜6kHzであることが好ましく、例えば4.7kHzに設定される。さらに、第1期間T1における現像バイアス電圧の波形Pは、電圧P1で開始され、第2期間T2に移行する直前の交流電圧が電圧P2で終わるように設定される。図4の例では、T1の交流電圧の周期数は3、デューティ比は45%とされているが、前記周期数は2以上で可変に制御される。この周期数の制御については後に詳しく説明する。なお、デューティ比とは、T3とT4とからなる交流電圧の1周期に占めるT3の割合のことである。
前記のように、T1での交流電圧の周期数を複数に設定することによって、感光体ドラム37の潜像部に付着したトナーに対して、より強固に付着させる力と引き剥がす方向の力とが交互に働く。そのため、トナーの再配置が進み前記潜像部に均一にトナーが付着する。さらに、非潜像部に付着したトナーも、上記2種類の力が交互に働くことによって、潜像部に付着する。したがって、静電潜像の形状に忠実な画像が形成される。
一方、第2期間T2を設けることにより、第1期間T1の第2期間T2に移行する直前の交流電圧が感光体ドラム37から現像ローラ72へとトナーを引き戻す側の電圧P2であることとの相乗効果で、潜像部に付着したトナーが引き剥がされない弱い力を、トナーが感光体ドラム37から現像ローラ72に向かう方向に長時間かけることができる。したがって、潜像部に付着したトナーは、引き剥がさずに、非潜像部に付着しているトナーを引き剥がすことができ、かぶりを抑制することができる。
ここで、第2期間T2の長さは、前記T1における交流電圧の1周期である(T3+T4)の長さと等しく設定される。この長さを超えてT2を設定すると、感光体ドラム37から現像ローラ72へとトナーを引き戻す作用が強く働きすぎ、特にハーフ画像の印刷において未印刷部が生じることによる画像ムラが発生しやすくなる。逆に、この長さよりも短くT2を設定すると、感光体ドラム37から現像ローラ72へとトナーを引き戻す作用が不十分となり、不必要なトナーが感光体ドラム37に供給されて、画像にかぶりが発生する。すなわち、T2を上記のように設定することによって、画像に発生するかぶりやかすれを防止することができる。
なお、直流電圧の電圧値は、交流電圧においてトナーを現像ローラ72へ引き戻す方向の電圧P2の絶対値より低いことが好ましく、例えば80Vのように150V以下であることが好ましい。さらに、現像の直前に交流電圧が印加されることが好ましい。これにより、トナーの飛散が最小限に抑えられ、画像むらが抑制される。
以上説明したように、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1において、電圧印加部80が現像ローラ72に印加する現像バイアス電圧は、直流電圧に矩形波形の交流電圧を重畳した重畳電圧を印加する第1期間T1と、直流電圧のみを印加する第2期間T2と、を含み、かつ、T1における前記交流電圧の周期数は変更可能に制御される。そのため、前記交流電圧の周期数を画像に応じて適切に設定することができる。したがって、現像ローラ72の表面に担持されるトナー量が適切に保たれ、画像の均一性が保たれるので、後端溜まりやハーフ画像ムラが防止される。
ところで、現像ローラ72上のトナー層の厚みは、電圧印加部80によって現像ローラ72と磁気ローラ73とに印加される直流電圧の電位差ΔVを変化させることで制御できる。すなわち、ΔVを大きくすると磁気ローラ73から現像ローラ72に移動するトナーの量が多くなるためにトナー層が厚くなり、ΔVを小さくすると現像ローラ72から磁気ローラへ引き戻されるトナーの量が多くなるためにトナー層が薄くなる。
ΔVは、100〜350Vであることが好ましい。制御部100は、濃度検出部90が検出したトナーパッチの濃度に基づいてΔVを設定し、電圧印加部80が磁気ローラ73へ印加する直流電圧が設定したΔVとなるように電圧印加部80を制御する。また、磁気ローラ73に印加される交流電圧のピークトウピーク値は、1000〜2500Vであることが好ましく、例えば、2300Vに設定される。また、交流電圧の周波数は、1〜6kHzであることが好ましく、例えば、4kHzや5kHzに設定される。また、交流電圧のデューティ比は、例えば、68%に設定される。
また、均一な画像濃度を維持するためには、現像タイミング以外の時間において現像ローラ72と磁気ローラ73との間の電位差を同電位となるように電圧印加部80による印加電圧を制御し、トナーに負担をかけず現像ローラ72上のトナーを磁気ローラ73に回収することが有効である。
次に、ΔVを設定するためのトナーパッチに形成について説明する。前記トナーパッチの形成は、制御部100が、電圧印加部80が現像ローラ72に印加する現像バイアス電圧の直流電圧値は固定し、電圧印加部80が磁気ローラ73に印加する直流電圧値のみを変更するよう電圧印加部80を制御することでなされる。すなわち前記の制御によって、可変に制御されるΔVに応じたトナー濃度のトナーパッチが、画像形成ユニット7により中間転写ベルト31上に複数形成されることになる。
なお、前記トナーパッチは、ベタ画像で形成されることが好ましい。ハーフ画像で形成されたトナーパッチよりも、ベタ画像で形成されたトナーパッチの方が、トナーパッチのトナー濃度が現像バイアス電圧に比例的に変化するからである。そのため、ΔVの設定と該設定に基づく前記交流電圧の周期数の設定とがより的確になされる。
制御部100は、濃度検出部90が検出したトナーパッチ濃度に基づいて、電圧印加部80が磁気ローラ73に印加する直流電圧値を決定することでΔVを決定する。このΔVの値に応じて、第1期間T1における前記交流電圧の周期数が決定される。ΔVと前記周期数との対応の一例を図7に示す。図7に示すように、前記周期数は、ΔVが大きくなるほど多くなるように設定される。なお、この対応関係は、LUT(look−up tabel)として制御部100のROMに予め記憶されている。
以上説明したように、上記実施形態によれば、実際に形成されたトナーパッチ濃度に基づいてΔVが決定される。さらに、感光体ドラム37の表面へと飛翔するトナー量を決定する因子であるΔVに応じて、第1期間T1における前記交流電圧の周期数が決定される。そのため、前記周期数の設定が的確になされるので、現像ローラ72の表面に担持されるトナー量がより適切に保たれ、画像の均一性がより向上する。したがって、後端溜まりやハーフ画像ムラの防止がより効果的になされる。
[検討例]
第1期間T1における交流電圧の周期数とΔVとの好ましい対応関係について検討した結果について以下に説明する。なお、以下の検討例では、第2期間T2の長さは、T1の交流電圧の1周期の長さに固定され、現像ローラ72に印加される直流電圧値は80V、現像ローラ72に印加される交流電圧のピークトウピーク値は1500V、該交流電圧の周波数は4.7kHz、デューティ比は45%、磁気ローラ73に印加される交流電圧のピークトウピーク値は2300V、デューティ比は68%に固定され、磁気ローラ73に印加される直流電圧値のみが変更されることで、ΔVが180V〜270Vまで10V刻みで変更されている。
第1期間T1における交流電圧の周期数とΔVとの好ましい対応関係について検討した結果について以下に説明する。なお、以下の検討例では、第2期間T2の長さは、T1の交流電圧の1周期の長さに固定され、現像ローラ72に印加される直流電圧値は80V、現像ローラ72に印加される交流電圧のピークトウピーク値は1500V、該交流電圧の周波数は4.7kHz、デューティ比は45%、磁気ローラ73に印加される交流電圧のピークトウピーク値は2300V、デューティ比は68%に固定され、磁気ローラ73に印加される直流電圧値のみが変更されることで、ΔVが180V〜270Vまで10V刻みで変更されている。
(検討例1)
図5は、第1期間T1における交流電圧の周期数を10とした場合の検討例を示す図である。図5(A)は、この検討例における現像バイアス電圧の波形を示し、図5(B)は、この検討例におけるΔVとハーフ画像ムラおよび後端溜りの発生との対応について示している。なお、図5(B)において、ハーフ画像ムラまたは後端溜りの列の○、△、×は、ハーフ画像ムラまたは後端溜りが、発生しなかった、発生した、顕著に発生したことをそれぞれ示す。
図5は、第1期間T1における交流電圧の周期数を10とした場合の検討例を示す図である。図5(A)は、この検討例における現像バイアス電圧の波形を示し、図5(B)は、この検討例におけるΔVとハーフ画像ムラおよび後端溜りの発生との対応について示している。なお、図5(B)において、ハーフ画像ムラまたは後端溜りの列の○、△、×は、ハーフ画像ムラまたは後端溜りが、発生しなかった、発生した、顕著に発生したことをそれぞれ示す。
前記周期数を10のように多く設定する場合、ハーフ画像ムラは、ΔVの値にかかわらず発生しないものの、後端溜りは、ΔVが大きいときには発生せず、ΔVが小さくなると発生していることが図5に示す検討例から分かる。したがって、ΔVが増加する場合には、前記周期数も増加させるように現像バイアス電圧を設定すればよいことが示唆される。
(検討例2)
図6は、前記周期数を3とした場合の検討例を示す図である。図6(A)は、この検討例における現像バイアス電圧の波形を示し、図6(B)は、この検討例におけるΔVとハーフ画像ムラおよび後端溜りの発生との対応について示している。なお、図6(B)においても、ハーフ画像ムラまたは後端溜りの列の○、△、×は、ハーフ画像ムラまたは後端溜りが、発生しなかった、発生した、顕著に発生したことをそれぞれ示す。
図6は、前記周期数を3とした場合の検討例を示す図である。図6(A)は、この検討例における現像バイアス電圧の波形を示し、図6(B)は、この検討例におけるΔVとハーフ画像ムラおよび後端溜りの発生との対応について示している。なお、図6(B)においても、ハーフ画像ムラまたは後端溜りの列の○、△、×は、ハーフ画像ムラまたは後端溜りが、発生しなかった、発生した、顕著に発生したことをそれぞれ示す。
前記周期数を3のように少なく設定する場合、後端溜りは、ΔVの値にかかわらず発生しないものの、ハーフ画像ムラは、ΔVが小さいときには発生せず、ΔVが大きくなると発生していることが図6に示す検討例から分かる。したがって、ΔVが減少する場合には、前記周期数も減少させるように現像バイアス電圧を設定すればよいことが示唆される。
(検討例3)
検討例1および2の結果から、ΔVが増加するほど前記周期数も多くなるように、逆にΔVが減少するほど前記周期数も少なくなるように現像バイアス電圧を設定すればよいことが示唆される。検討例1および2の結果に基づいて、前記周期数をΔVの値に応じて可変とした検討例3を図7に示す。前記周期数を10とした検討例1おいてはΔV=270Vのときに(図5(B)参照)、前記周期数を3とした検討例2おいてはΔV=180V〜200Vのときに(図6(B)参照)、ハーフ画像ムラも後端溜まりも発生しなかった。したがって、図7に示す検討例3では、ΔV=180V〜200Vのときの前記周期数は3、ΔV=270Vのときの前記周期数は10とし、ΔV=210V〜260Vのときの前記周期数を、ΔVが10V増加する毎に4から9へと1周期ずつ増加させている。なお、図7においても、ハーフ画像ムラまたは後端溜りの列の○は、ハーフ画像ムラまたは後端溜りが発生しなかったことを示す。
検討例1および2の結果から、ΔVが増加するほど前記周期数も多くなるように、逆にΔVが減少するほど前記周期数も少なくなるように現像バイアス電圧を設定すればよいことが示唆される。検討例1および2の結果に基づいて、前記周期数をΔVの値に応じて可変とした検討例3を図7に示す。前記周期数を10とした検討例1おいてはΔV=270Vのときに(図5(B)参照)、前記周期数を3とした検討例2おいてはΔV=180V〜200Vのときに(図6(B)参照)、ハーフ画像ムラも後端溜まりも発生しなかった。したがって、図7に示す検討例3では、ΔV=180V〜200Vのときの前記周期数は3、ΔV=270Vのときの前記周期数は10とし、ΔV=210V〜260Vのときの前記周期数を、ΔVが10V増加する毎に4から9へと1周期ずつ増加させている。なお、図7においても、ハーフ画像ムラまたは後端溜りの列の○は、ハーフ画像ムラまたは後端溜りが発生しなかったことを示す。
図7に示すように、ΔVの値に比例的に前記周期数が多くなるように現像バイアス電圧を設定すると、ハーフ画像ムラも後端溜まりも発生しないことが分かる。
以上の検討例1〜3が示すように、本発明のように、現像バイアス電圧が、直流電圧に矩形波形の交流電圧を重畳した重畳電圧が印加される第1期間T1と、直流電圧のみが印加される第2期間T2と、を含むように制御され、かつ、第1期間T1における前記交流電圧の周期数が変更可能に制御されることで、現像バイアスの変更による補正において画像の均一性が保たれる。
以上、本発明の実施形態に係る画像形成装置1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば次のような変形実施形態を取ることもできる。
(1)上記実施形態では、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤を例に挙げて説明したが、現像剤はトナーのみからなる1成分現像剤であってもよい。その場合、磁気ローラ73に換えて、非磁性体からなる磁気ローラが採用される。
(2)上記実施形態では、電圧印加部80が現像ローラ72に印加する直流電圧を固定し、電圧印加部80が磁気ローラ73に印加する直流電圧を可変としている。この関係を逆にして、電圧印加部80が磁気ローラ73に印加する直流電圧を固定し、電圧印加部80が現像ローラ72に印加する直流電圧を可変としてもよい。
(3)上記実施形態では、現像ローラ72と磁気ローラ73との電位差ΔVに比例的にT1における交流電圧の周期数が設定されるが、該周期数の設定は、磁気ローラ73に印加される電圧に比例的に設定されるようにしてもよい。
(4)上記実施形態では、画像形成装置としてタンデム式の画像形成装置を例に挙げて説明したが、本発明は、タンデム式に限らず、電子写真方式を利用した画像形成装置一般に適用できる。
(5)上記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタを例に挙げて説明したが、本発明は、画像形成装置がカラープリンタであることに限定されるものではない。画像形成装置は、例えば、モノクロプリンタ、ファクシミリ装置、複合機等であってもよい。
(6)上記実施形態では、像担持体として、ドラム状の感光体である感光体ドラムを例に挙げて説明したが、像担持体はこれに限定されるものではない。ベルト状の感光体、及びシート状の感光体等に対しても本発明を適用できる。
(7)上記実施形態では、トナーパッチは中間転写ベルト上に形成されるが、トナーパッチが、感光体ドラム等の像担持体上に形成されるようにしてもよい。
1 画像形成装置
71 現像装置
72 現像ローラ
73 磁気ローラ
74 パドルミキサ
75 攪拌ミキサ
76 ブレード
77 仕切板
31 中間転写ベルト(中間転写体)
37 感光体ドラム(像担持体)
80 電圧印加部
81 トナー
82 キャリア
83 2成分現像剤
90 濃度検出部
100 制御部
71 現像装置
72 現像ローラ
73 磁気ローラ
74 パドルミキサ
75 攪拌ミキサ
76 ブレード
77 仕切板
31 中間転写ベルト(中間転写体)
37 感光体ドラム(像担持体)
80 電圧印加部
81 トナー
82 キャリア
83 2成分現像剤
90 濃度検出部
100 制御部
Claims (7)
- 静電潜像が形成される像担持体と、
前記像担持体に対向して配置され現像剤であるトナーを表面に担持して搬送する現像ローラ、および前記現像ローラに現像バイアス電圧を印加する電圧印加部を備える現像装置と、
前記電圧印加部が発生させる前記現像バイアス電圧を制御する制御部と、を備え、
前記現像装置は、前記電圧印加部が前記現像ローラに現像バイアス電圧を印加することにより、前記現像ローラによって搬送されたトナーを前記像担持体の表面に飛翔させて、前記像担持体の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させ、
前記制御部は、
前記現像バイアス電圧が、直流電圧に矩形波形の交流電圧を重畳した重畳電圧を印加する第1期間と、直流電圧のみを印加する第2期間と、を含むように制御し、
かつ、前記第1期間における前記交流電圧の周期数を変更可能に制御する画像形成装置。 - 前記現像剤がトナーとキャリアとを含む2成分現像剤であって、
前記現像装置は、
前記2成分現像剤を担持して搬送する磁気ローラをさらに備え、
前記磁気ローラによって搬送された2成分現像剤と前記現像ローラとを接触させて、前記2成分現像剤中のトナーを前記現像ローラの表面に担持させ、前記電圧印加部が前記現像ローラに前記現像バイアス電圧を印加することにより、前記現像ローラによって搬送されたトナーを前記像担持体の表面に飛翔させて、前記像担持体の表面に予め形成された静電潜像をトナー像として顕像化させ、
前記制御部は、
前記現像ローラに印加する現像バイアス電圧とは異なる電圧値のバイアス電圧を、前記電圧印加部がさらに、前記磁気ローラに印加するよう制御する請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記第2期間の長さを、前記第1期間における前記交流電圧の1周期の長さと等しく設定する請求項1または2のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記像担持体から前記トナー像が転写され、転写されたトナー像を記録媒体に転写する中間転写体と、
前記磁気ローラに印加される前記バイアス電圧および/または前記現像ローラに印加される前記現像バイアス電圧の電圧値を変化させて、複数のトナーパッチを前記像担持体上または前記中間転写体上に形成するトナーパッチ形成部と、
前記トナーパッチの濃度を検出する濃度検出部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記濃度に基づいて前記磁気ローラに印加される前記バイアス電圧および/または前記現像ローラに印加される前記現像バイアス電圧の電圧値を決定し、該電圧値に応じて前記第1期間における前記交流電圧の周期数を決定する請求項1〜3のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記トナーパッチはベタ画像であり、
前記ベタ画像の濃度に基づいて前記磁気ローラに印加される前記バイアス電圧および/または前記現像ローラに印加される前記現像バイアス電圧を決定する請求項4に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、
前記交流電圧の周波数が一定となるように前記電圧印加部を制御するとともに、
前記現像ローラに印加される電圧値と前記磁気ローラに印加される電圧値との差を増加させる場合に前記第1期間における前記交流電圧の周期数を増加させ、
前記現像ローラに印加される電圧値と前記磁気ローラに印加される電圧値との差を減少させる場合に前記第1期間における前記交流電圧の周期数を減少させるように前記電圧印加部を制御する請求項2〜5のいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、
前記交流電圧の周波数が一定となるように前記電圧印加部を制御するとともに、
前記磁気ローラに印加される電圧値を増加させる場合に前記第1期間における前記交流電圧の周期数を増加させ、
前記磁気ローラに印加される電圧値を減少させる場合に前記第1期間における前記交流電圧の周期数を減少させるように前記電圧印加部を制御する請求項2〜5のいずれかに記載の画像形成装置。
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2008
- 2008-12-17 JP JP2008320814A patent/JP2010145595A/ja active Pending
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