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JP2010032759A - 撮影装置、及び光学装置 - Google Patents

撮影装置、及び光学装置 Download PDF

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JP2010032759A JP2008194659A JP2008194659A JP2010032759A JP 2010032759 A JP2010032759 A JP 2010032759A JP 2008194659 A JP2008194659 A JP 2008194659A JP 2008194659 A JP2008194659 A JP 2008194659A JP 2010032759 A JP2010032759 A JP 2010032759A
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Abstract

【課題】多種多様の光学特性を有する光学系を容易に構成可能とする。
【解決手段】レンズ基板8、9には、焦点距離、屈折率や、焦点距離、口径、ガラス材質(硝材)、収差などの光学特性が異なる複数のレンズL11、L12、L13、…、L21、L22、L23、…が装着、または形成されている。この集合系レンズ10、11を複数枚、前後に配列し、撮像素子12の前に配置して光学系を構成する。集合系レンズ10、11は、移動駆動機構により、光軸に対して、上下左右、あるいは前後に平行スライド駆動する。これにより、光軸上に位置するレンズL11、L12、L13、…、L21、L22、L23、…を自在に変えることで、レンズの組合せ、レンズ位置、焦点位置の調整などを行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮影装置、及び光学装置に関する。
従来、一眼レフなどのレンズ交換できるカメラでは、好みの焦点距離や仕様のレンズに交換できるので汎用性が高いが、焦点距離を変えるのに、逐一、レンズを着脱する手間が必要で、複数の交換レンズを持運ぶのも面倒であった。また、レンズ交換時にカメラ内や、撮像面に塵埃が混入しやすいという問題があった。
最近では、一眼レフでも、レンズ交換することなく、1つのレンズで広角側から望遠側までの広い範囲で使用可能なズームレンズを利用する場合が多くなった。光学ズームレンズには、多種の方式があるが、一般に、図38(a)に示すように、機械補正式の2群ズームレンズLa1、La2を用いたり、図38(b)に示すように、機械補正式の3群ズームレンズLb1、Lb2、Lb3を用いることで、広角(Wide)側から望遠(Tele)側まで、連続的に焦点距離を変えられ、各焦点距離でフォーカス調整や、AF処理も可能になっている。
一方、従来、図39に示すように、標準レンズLc1と望遠レンズLc2などの2系統の撮影レンズ系を備える「2焦点カメラ」などがあった。また、上記2焦点カメラと同様に、図40に示すように、2系統のレンズLd1、Ld2を切替え使用するデジタルカメラも知られている。固定焦点の広角レンズにより撮影する第1のCCDと、光学望遠ズーム(3倍)により撮影する第2のCCDとの2系統の撮像部を備え、各撮像部からの信号を連続的に切り替えて5倍相当のズーム撮影が可能となっている。
また、従来、顕微鏡の対物レンズや、フィルタ等を、回転ターレット板や、レボルバに備え付けた複数の中から、手動や電動で切替える機構や、ビデオカメラの対物レンズ側のフィルタや、拡張レンズの一部を切り替える例があった(例えば、特許文献1、2、3、4、5参照)。
特許文献1の従来技術では、テレビカメラの光路に選択的に挿入される複数個のレンズを有するレンズターレット板に、回転状態を検出するターレット検出器が付設され、切換器は、レンズターレット板のレンズが光路に挿入されている状態では、ターレット検出器からのターレット指令信号により通常のオートアイリスモードで動作し、レンズターレット板のレンズが光路に挿入されていない状態では、アイリスモータを停止し、アイリス絞りを固定するよう動作する。
また、特許文献2の従来技術では、複数の変倍光学系の光路中に、それぞれのターレットに保持された4組のセーフティフィルターを、駆動ディスクとソレノイドにより揺動させて挿入、離脱することができる挿入・離脱機構が提案されている。
また、特許文献3の従来技術では、電動レボルバ装置の駆動制御装置は、複数の対物レンズを保持するレボルバを回転させるモータを、対物レンズ切換え指示に応じて、回転量に応じたデータを読出し、読出したデータと検出されるモータ回転量とが一致するまでモータを駆動させる技術が提案されている。
また、特許文献4の従来技術では、可視光域撮影に応じたピント位置補正を行うレンズと、近赤外光域撮影に応じたピント位置補正を行うレンズとを、エクステンダのターレット板に装着し、ターレット板を回動させることにより、可視光域撮影と近赤外域撮影とを、画角を変更することなく容易に切り換えるズームレンズ装置が提案されている。
また、特許文献5の従来技術では、光学系に対して選択的に付加される複数の光学部材を備えた保持部材と、該保持部材を駆動する駆動手段と、保持部材の位置を検出する検出手段と、保持部材が選択された光学部材を目標位置に駆動されるよう駆動手段を制御する手段とを有し、検出位置から目標位置までの駆動量に応じて駆動手段の駆動速度を制御する技術が知られている。
特開平08−331446号公報 特開平09−179031号公報 特開平11−174342号公報 特開2001−242370号公報 特開2005−351967号公報
しかしながら、上述した一眼レフのデジタルカメラにおいて、光学ズームレンズを用いる場合、焦点距離の広い範囲に渡って収差や、光学特性を良好にするには、光学ズームレンズに多数のレンズ群を要し、非球面レンズや、高屈折率レンズなどを用いる必要があり、光学設計が複雑になり、コストも高くなるという問題があった。
また、上述した2焦点カメラでは、単純な構成で、それぞれのレンズの長所を活用でき、比較的安価だが、カメラサイズが大きくなる。また、望遠と広角の2焦点だけなので、その間の焦点距離での撮影もできなかった。
また、上述した2系統のレンズを切替え使用するデジタルカメラでは、光学系や、撮像部が大きくなり、コストが高くなる。また、2つの入射光の開口位置が上下にずれているので、連続的なズームに使うには、パララックス(視差)が生じるという問題もあった。
さらに、上述したターレットや、レボルバ方式を用いるデジタルカメラでは、回転式であるため、円周上に配置できるレンズの数が数個に限られるという問題があった。また、撮影レンズの組合せだけでなく、レンズ位置を自由に選択したり、自由に電子制御できるカメラはなかった。
そこで本発明は、多種多様の光学特性を有する光学系を容易に構成することができる撮影装置、及び光学装置を提供することを目的とする。
上記目的達成のため、請求項1記載の発明は、光学系により結像された被写体像を撮像する撮影装置であって、略平面状の基板に光学特性が異なる複数のレンズが並列して配置された集合系レンズユニットと、前記集合系レンズユニットを、前記基板の面方向が撮影光軸方向に平行なZ方向と垂直となる姿勢に取り付けて支持する集合系レンズ支持部材と、前記集合系レンズ支持部材を、前記集合系レンズユニットとともに、前記光軸方向に垂直なX方向及び/又はY方向に移動するよう駆動する集合系レンズXY方向駆動手段と、前記集合系レンズ支持部材を、前記集合系レンズユニットとともに、前記光軸方向に平行なZ方向に移動するよう駆動する集合系レンズZ方向駆動手段とを備えることを特徴とする撮影装置である。
また、好ましい態様として、例えば請求項2記載のように、請求項1に記載の撮影装置において、撮影モードもしくは撮影条件を入力する入力手段と、前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズのXY方向位置情報及びレンズ仕様情報を記憶するレンズデータ記憶手段と、前記入力手段からの入力に基づいて、撮影モードもしくは撮影条件を設定する撮影条件設定手段と、前記レンズデータ記憶手段から前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズのXY方向位置情報及びレンズ仕様情報を読み出す読出手段と、前記撮影条件設定手段により設定された撮影モードもしくは撮影条件と、前記読み出されたXY方向位置情報及びレンズ仕様情報とに基づいて、前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズの中から、撮影に用いるレンズを選択するレンズ選択手段と、前記読出手段により読み出されたXY方向位置情報及びレンズ仕様情報に基づいて、前記集合系レンズユニットを、前記集合系レンズXY方向駆動手段により、X方向及び/又はY方向に移動するよう駆動して、前記選択されたレンズの中心位置が略光軸位置に設置されるよう制御するとともに、前記XY方向位置情報及びレンズ仕様情報に基づいて、前記集合系レンズユニットを、当該集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向に移動させるよう駆動して、前記選択されたレンズの光軸上の所定位置に設置されるように制御するレンズ駆動制御手段と、前記選択されたレンズを透過した光により結像された被写体像を撮像して撮像信号を出力する撮像手段とをさらに備えることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項3記載のように、請求項2に記載の撮影装置において、前記入力手段からの入力に基づいて、変倍ズーム及び/又はフォーカス調整の指示信号を出力する変倍ズーム及び/又はフォーカス調整の指示手段をさらに備え、前記レンズ駆動制御手段は、前記指示信号に応じて、前記レンズデータ記憶手段から読み出されたレンズ仕様情報に基づいて、前記集合系レンズユニットを、前記集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向に前後移動するように駆動して、光学系の変倍ズーム動作及び/又はフォーカス調整動作を行うよう制御することを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項4記載のように、請求項1に記載の撮影装置において、被写体からの入射光を90度屈曲させて、前記集合系レンズユニットを含む光学系に導くように、前記集合系レンズユニットの光軸上の前方に設けられた光学的屈曲手段をさらに備えることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項5記載のように、請求項1に記載の撮影装置において、前記集合系レンズXY方向駆動手段もしくは集合系レンズZ方向駆動手段は、回転動作するモータと、前記集合系レンズ支持部材の動作を直線的に平行移動するようにガイドするガイド手段と、前記モータに連結され、該モータの回転動作に従って、前記集合系レンズ支持部材を、前記集合系レンズユニットとともに、前記ガイド手段に沿って、前記XY方向もしくはZ方向に平行移動させる歯車輪列機構とを備えることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項6記載のように、請求項1に記載の撮影装置において、前記集合系レンズXY方向駆動手段もしくは集合系レンズZ方向駆動手段は、往復動作するモータと、前記集合系レンズ支持部材の動作を直線的に平行移動するようにガイドするガイド手段と、前記モータに連結され、該モータの往復動作に従って、前記集合系レンズ支持部材を、前記集合系レンズユニットとともに、前記ガイド手段に沿って、前記XY方向もしくはZ方向に平行移動させる連結部材とを備えることを特徴とする。
また、上記目的達成のため、請求項7記載の発明は、光学系により結像された被写体像を撮像する撮影装置であって、略平面状の基板に光学特性が異なる複数のレンズが並列して配置された集合系レンズユニットと、前記集合系レンズユニットを、前記基板の面方向が撮影光軸方向に平行なZ方向と垂直となる姿勢に維持するとともに、この集合系レンズユニットを、前記光軸方向に垂直なX方向及び/又はY方向に移動可能に支持する集合系レンズ支持部材と、を備え、前記集合系レンズ支持部材を、前記光軸方向に平行なZ方向に並べて複数設けたことを特徴とする撮影装置である。
また、好ましい態様として、例えば請求項8記載のように、請求項7に記載の撮影装置において、前記集合系レンズユニットは、前記集合系レンズ支持部材に着脱自在に装着して、他の集合系レンズユニットと交換可能にした構成であることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項9記載のように、請求項7に記載の撮影装置において、固定焦点の結像レンズと、この固定焦点の結像レンズを前記光軸方向に平行なZ方向に駆動する結像レンズ駆動手段と、前記複数の集合系レンズ支持部材に指示された複数の集合系レンズユニットの位置を、この複数の集合系レンズユニットに配置されている複数レンズによる合成光学系が略アフォーカル(無焦点)系となるように移動した状態で、前記結像レンズ駆動手段により、前記結像レンズを前記光軸方向に平行なZ方向に移動させるよう制御するレンズ駆動制御手段とを備えることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項10記載のように、請求項7に記載の撮影装置において、前記集合系レンズユニットを前記光軸方向に垂直なX方向及び/又はY方向に移動させることにより、合成光学系が略アフォーカル(無焦点)系となるような複数レンズを選択する集合系レンズ選択手段を備えることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項11記載のように、請求項7に記載の撮影装置において、前記集合系レンズユニットを前記光軸方向に平行なZ方向に移動するよう駆動する集合系レンズZ方向駆動手段と、前記集合系レンズユニットの光軸上の後方の撮像面側に設けられた、固定焦点の結像レンズと、少なくとも、前記複数の集合系レンズユニットを、当該集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向の前後に移動させ、前記複数の集合系レンズユニットに配置されている複数レンズによる合成光学系が略アフォーカル(無焦点)系となる位置に各レンズを移動するように駆動することにより、前記結像レンズを含む撮影光学系全体の焦点距離を変更する変倍動作を行うとともに、前記結像レンズによる結像点が略同じ位置に結像させるよう制御するレンズ駆動制御手段とを備えることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項12記載のように、請求項7に記載の撮影装置において、前記集合系レンズ支持部材を、前記集合系レンズユニットとともに、移動駆動する移動駆動手段と、前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズの位置情報及びレンズ仕様情報を記憶するレンズデータ記憶手段と、焦点距離や、口径比、収差特性などの光学特性を、所望の光学特性条件として入力する光学特性条件入力手段と、前記レンズデータ記憶手段から前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズの位置情報及びレンズ仕様情報を読み出す読出手段と、前記読み出された位置情報及びレンズ仕様情報に基づいて、前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズにより得られる光学特性をシミュレーション演算する光学特性シミュレーション手段と、前記光学特性シミュレーション手段によりシミュレーション演算された光学特性に基づいて、前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズの中から、前記光学特性条件入力手段により入力された前記光学特性条件を満足するレンズを、撮影に用いるレンズとして選択するレンズ選択手段と、前記集合系レンズユニットを前記移動駆動手段により移動駆動させることにより、前記レンズ選択手段により選択されたレンズの中心位置を撮影光軸に移動させるように制御するレンズ駆動制御手段とを備えることを特徴とする撮影装置である。
また、好ましい態様として、例えば請求項13記載のように、請求項12に記載の撮影装置において、前記集合系レンズユニットは、前記集合系レンズ支持部材に着脱自在に装着して、他の集合系レンズユニットと交換可能にした構成であることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項14記載のように、請求項13に記載の撮影装置において、前記レンズデータ記憶手段は、前記着脱自在で、交換可能な集合系レンズユニットに設けられており、前記読出手段は、前記集合系レンズ支持部材もしくは当該撮影装置に設けられており、前記レンズデータ記憶手段と非接触または接触して複数のレンズのXY方向位置情報及びレンズ仕様情報を読み出すことを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項15記載のように、請求項1に記載の撮影装置において、前記集合系レンズユニット、及び、前記集合系レンズXY方向駆動手段、前記集合系レンズZ方向駆動手段をそれぞれ複数組備えるとともに、前記複数の集合系レンズユニットのうち、第1の集合系レンズユニットを、対応する集合系レンズXY方向駆動手段により、X方向及び/又はY方向に移動駆動して、所定のレンズの中心位置を撮影光軸上に移動させることにより、前記第1の集合系レンズユニットに含まれるレンズの中から、正の屈折率を有するレンズを選択するよう制御し、前記複数の集合系レンズユニットのうち、第2の集合系レンズユニットを、対応する集合系レンズX/Y方向駆動手段により、X方向及び/又はY方向に移動駆動して、所定のレンズの中心位置を撮影光軸上に移動させることにより、第2の集合系レンズユニットに含まれるレンズの中から、負の屈折率を有するレンズを選択するよう制御するとともに、変倍ズーム操作に応じて、前記第1の集合系レンズユニットの位置を、対応する集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向の所定位置に移動駆動し、前記第2の集合系レンズユニットの位置を、対応する集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向の所定位置に移動駆動させることにより変倍動作を行うように制御し、前記第1および第2の集合系レンズユニットからそれぞれ選択されたレンズの組合せを含む撮影光学系が、望遠タイプの可変焦点ズームレンズとして構成されるように制御するレンズ駆動制御手段を更に備えることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項16記載のように、請求項1に記載の撮影装置において、前記集合系レンズユニット、及び、前記集合系レンズXY方向駆動手段、前記集合系レンズZ方向駆動手段をそれぞれ複数組備えるとともに、前記複数の集合系レンズユニットのうち、第1の集合系レンズユニットを、対応する集合系レンズXY方向駆動手段により、X方向及び/又はY方向に移動駆動して、所定のレンズの中心位置を撮影光軸上に移動させることにより、前記第1の集合系レンズユニットに含まれるレンズの中から、負の屈折率を有するレンズを選択するよう制御し、前記複数の集合系レンズユニットのうち、第2の集合系レンズユニットを、対応する集合系レンズXY方向駆動手段により、X方向及び/又はY方向に移動駆動して、所定のレンズの中心位置を撮影光軸上に移動させることにより、前記第2の集合系レンズユニットに含まれるレンズの中から、正の屈折率を有するレンズを選択するよう制御するとともに、変倍ズーム操作に応じて、前記第1の集合系レンズユニットを、対応する集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向の所定位置に移動駆動し、前記第2の集合系レンズユニットを、対応する集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向の所定位置に移動駆動させることにより変倍動作を行うように制御し、前記第1および第2の集合系レンズユニットからそれぞれ選択されたレンズの組合せを含む撮影光学系が、広角タイプの可変焦点ズームレンズとして構成されるよう制御するレンズ駆動制御手段を更に備えることを特徴とする。
また、上記目的達成のため、請求項17記載の発明は、光学系により結像された被写体像を撮像する撮影装置であって、略平面状の基板に光学特性が異なる複数のレンズが並列して配置された集合系レンズユニットと、前記集合系レンズユニットを、前記基板の面方向が撮影光軸方向に平行なZ方向と垂直となる姿勢に取り付けて支持する集合系レンズ支持部材と、前記集合系レンズユニットを前記光軸方向に垂直なX方向及び/又はY方向に移動するよう駆動する集合系レンズXY方向駆動手段と、前記集合系レンズXY方向駆動手段により移動駆動させることより、この集合系レンズユニットに含まれるレンズの1つを選択的に撮影光軸上に移動させるレンズ選択手段と、光学系により結像された被写体像を撮像する際のブレを逐次検出するブレ検出手段と、前記集合系レンズXY方向駆動手段により前記集合系レンズユニットを駆動制御して、前記ブレ検出手段により逐次検出されるブレ量に基づいて、該ブレ量が打ち消される方向に、前記選択されたレンズの中心位置を、撮影光軸中心から偏心した位置に逐次移動させるように制御するレンズ駆動制御手段と、前記選択されたレンズを透過した光により結像された被写体像を撮像して撮像信号を出力する撮像手段とを備えることを特徴とする撮影装置である。
また、好ましい態様として、例えば請求項18記載のように、請求項17に記載の撮影装置において、前記レンズ駆動制御手段は、前記集合系レンズ支持部材を、前記集合系レンズユニットとともに、前記集合系レンズXY方向駆動手段により前記光軸方向に垂直なX方向及び/又はY方向に並行移動させて、前記選択されたレンズの中心位置を、所定量だけ撮影光軸中心から被写体に対して縦方向に偏心した位置に移動させるように制御することを特徴とする。
また、上記目的達成のため、請求項19記載の発明は、略平面状の基板上に、口径、曲面形状、曲面の曲率、焦点距離、硝材、屈折率、分散比(Abbe数)、ペンディング条件、あるいは、収差特性を含む光学特性のうち、いずれかの光学特性がそれぞれ異なる複数のレンズを並列して配置した集合系レンズユニットを備えることを特徴とする光学装置である。
また、好ましい態様として、例えば請求項20記載のように、請求項19記載の光学装置において、前記集合系レンズユニットは、少なくとも、当該集合系レンズユニットの識別情報、当該集合系レンズユニットが備える複数のレンズの位置情報、前記複数のレンズのレンズ仕様情報を含むレンズ情報を記憶するための記憶手段と、外部からの読み出し要求に応じて、前記記憶手段に記憶されているレンズ情報を読み出して前記外部に出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項21記載のように、請求項19記載の光学装置において、前記複数のレンズは、前記略平面状の基板上に、等ピッチもしくは等間隔に、m行×n列(m、nは整数)のマトリクス状に配置されていることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項22記載のように、請求項19記載の光学装置において、前記複数のレンズは、口径、曲面の曲率、焦点距離、屈折率、分散比(Abbe数)、ペンディング条件、もしくは、収差特性を含む光学特性のうち、いずれかの光学特性の大小の順序に従って、所定の行もしくは列に配置されていることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項23記載のように、請求項19記載の光学装置において、前記複数のレンズは、所定の行もしくは列毎に配置された、焦点距離の異なる正の屈折率のレンズ、あるいは、焦点距離の異なる負の屈折率のレンズからなることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項24記載のように、請求項19記載の光学装置において、前記複数のレンズは、混在して配置された、正の屈折率のレンズと、負の屈折率のレンズとからなることを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項25記載のように、請求項19記載の光学装置において、前記基板は、ガラス材、あるいは、PMMA(アクリル)、ADC(アクリルジグリコールカーボネート)、CR−39(ジエチレングリコールビスアリルカーボネト)等の透明プラスチック材のいずれかからなり、前記複数のレンズは、前記基板とは異なる屈折率の材質、もしくは、それぞれ異なる屈折率の材質を、前記基板の表面上に印刷、もしくは、塗布、貼り合せ、装着、形成のいずれかの製造手法により作製されたことを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項26記載のように、請求項19記載の光学装置において、前記複数のレンズは、ガラス基板もしくはプラスチック基板上に、屈折率、もしくは濃度、拡散量のいずれかが異なる金属イオンを拡散させて、段階的な屈折率の変化を持たせたレンズ形状として、基板と一体形成されたことを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項27記載のように、請求項19記載の光学装置において、前記複数のレンズは、所定の曲面形状を成した鋳型に、プラスチック樹脂材を注いで充填した後、プラスチック樹脂材を鋳型から取り外することにより、所定の光学特性を有するレンズ形状として、基板と一体形成されたことを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項28記載のように、請求項19記載の光学装置において、前記複数のレンズは、加熱軟化したガラス材を、所定の曲面形状のプレス金型で加圧することにより、所定の光学特性を有するレンズ形状として、基板と一体形成されたことを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項29記載のように、請求項19記載の光学装置において、前記複数のレンズは、ガラス基板上にフォトリソグラフィーにより、所定量の円柱状のフォトレジストパターンを作製した後、前記ガラス基板を加熱してレジストを流動させることにより、前記レジストの表面張力により所定の光学特性を有するレンズ形状として、基板と一体形成されたことを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項30記載のように、請求項19記載の光学装置において、前記複数のレンズは、ガラス基板もしくはプラスチック基板上の所定位置に、所定量の樹脂材料を微滴化して噴出して塗布した後、前記樹脂材料の表面張力により所定の光学特性を有するレンズ形状として、基板と一体形成されたことを特徴とする。
また、好ましい態様として、例えば請求項31記載のように、請求項19記載の光学装置において、前記複数のレンズは、ガラス基板もしくはプラスチック基板上に、フォトリソグラフィーにより、レンズ曲面形状に相当する段階的な透過率のフォトレジストマスクを用いて露光現像して、所定の曲面形状を有するレンズ形状として、基板と一体形成されたことを特徴とする。
この発明によれば、略平面状の基板に光学特性が異なる複数のレンズを並列して配置し、XYZ方向に自在に移動駆動するようにしたことにより、各レンズの光学特性や焦点距離、口径、ガラス材質(硝材)などを組合わせることで、多種の光学系を自由に構成することができるという利点が得られる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
A.第1実施形態
A−1.第1実施形態の構成
図1は、本発明の第1実施形態によるデジタルカメラの光学系(集合系レンズによる可変焦点撮影レンズ系)の構成を示す斜視図である。図において、本第1実施形態では、それぞれ焦点距離、または光学特性が異なる複数のレンズL11、L12、L13、…、L21、L22、L23、…を、1枚の基板8、9上に装着、または形成し、また、この集合系レンズ10、11を複数枚、前後に配列し、撮像素子12の前に配置して光学系を構成する。この集合系レンズ10、11の各レンズL11、L12、L13、…、L21、L22、L23、…について、それぞれ屈折率や、焦点距離、口径、ガラス材質(硝材)、収差などの光学特性などを異ならせることで、多種の光学系を自由に構成する。
また、各集合系レンズ10、11を上下左右、および、前後に平行スライド駆動する移動駆動機構を設けることにより、使用するレンズL11、L12、L13、…、L21、L22、L23、…、およびレンズの組合せの選択、レンズ位置や、焦点位置の調整を、電子的に自在に行えるようになっている。例えば、2枚の集合系レンズ10、11の、一方を複数種の凸レンズ群、他方を複数種の凹レンズ群として、上下左右移動により選択したレンズ同士を組み合わせて、ズームレンズ系や、マクロレンズ、各種望遠鏡系などを構成可能とし、前後位置を制御することで可変焦点、かつオートフォーカス調整を可能にしている。
さらに、各凹凸レンズは、それぞれ異なるレンズに切替えられるので、集合系レンズ10、11として、各レンズL11、L12、L13、…、L21、L22、L23、…、の曲面形状や口径、屈折率、Abbe数(屈折率の波長帯毎の分散係数)、硝材などが、それぞれ少しずつ異なるレンズを、内蔵や、装着しておき、集合系レンズ10、11に内蔵するレンズ群の組合せ次第で、同じカメラ単体において、同様のズームレンズでも、撮影用途や、作画意図などに応じて、あるいは、撮影モードや、ズーム範囲などに応じて、異なるレンズの組合せや、異なる焦点距離範囲、異なる収差特性のズームレンズ系などを構成して撮影に利用できる。
あるいは、集合系レンズ10、11の各々に凹レンズ、凸レンズを設けて、2枚の集合系レンズ10、11の組合せにより、被写体側から見て、凸レンズ−凹レンズの順の組合せだけでなく、凹レンズ−凸レンズや、凸レンズ−凸レンズ、凹レンズ−凹レンズの順など、任意のレンズの組合せができるように構成してもよい。
図2は、本第1実施形態による集合系レンズを用いたデジタルカメラの外観構成とそのズームレンズユニット部の構成を示す斜視図である。デジタルカメラ20には、電源スイッチ21、レリーズ釦(シャッターボタン)22、ズームスイッチ23、モードスイッチ24、カーソルスイッチ25などのスイッチ類、電子ファインダや、撮影した静止画を再生表示するための画像表示部26、光学ファインダ部27、メモリカード/電池収納部28が設けられている。また、デジタルカメラ20には、前述した集合系レンズ10、11が収納された撮影レンズ部29、ストロボ30などが設けられている。
図3は、本第1実施形態において、撮影レンズ部29に収納された、集合系レンズ、及び該集合系レンズを駆動するズームレンズユニットの構造を示す斜視図である。集合系レンズ10、11の移動駆動には、小型ステップモータとリード・スクリューなどの歯車輪列機構とを用いるか、あるいは、VCM(ボイスコイルモータ)による電磁駆動機構を用いることができる。また、固定焦点の結像レンズと組合せて構成したり、プリズム等を用いる屈曲光軸式と組合せて薄型ズームレンズなども構成できる。
図示の例では、それぞれ、m行Xn列(3×3)の複数のレンズが予め装着された、2枚の集合系レンズ10、11を撮像素子12の前方に配置している。また、各集合系レンズ10、11の取り付け部41、42には、左右(X)方向、及び上下(Y)方向に、それぞれ、永久磁石を取り付けた継鉄(ヨーク)部の固定部と、コイルに電流を流すとヨーク部に沿って平行にスライド摺動する可動ボイスコイルとにより構成されるVCM(ボイスコイルモータ)43a、43b、44a、44bを設け、集合系レンズ10、11を撮影光軸方向と垂直な左右(X)方向、及び上下(Y)方向にそれぞれ平行スライド移動できるように構成している。
さらに、各集合系レンズ10、11の取り付け部41、42を、小型ステップモータ45a、45bとリード・スクリューによる歯車輪列機構46a、46bとでガイドレールなどに沿って、撮影光軸の前後(Z)方向に移動駆動できるように構成している。図示の例では、集合系レンズ10、11は、2枚としたが、3枚以上組合せて用いるようにしても良い。
図4は、本第1実施形態による集合系レンズ10、11を、着脱式に交換装着できる着脱式の集合系レンズユニットとして構成した場合の構造を示す斜視図である。図4に示すように、集合系レンズ10、11を、集合系レンズ取付けホルダ部50に対して着脱式に交換装着できる着脱式の集合系レンズユニット51−1、51−2、…として構成しても良い。
この場合、各集合系レンズユニット51−1、51−2、…には、当該ユニットを識別するための識別情報や、内蔵するレンズの位置データ、仕様データなどが予め記憶された電磁誘導式のRFIDチップ52(または、無線ICタグなど)を設ける。一方、集合系レンズの着脱式取り付けホルダ部55、または着脱式取り付け部56にRFIDリーダ(または、ICタグのリーダ部)57とそのアンテナ58とを設ける。RFIDリーダ57(ICタグのリーダ部)は、RFIDチップ52(無線ICタグ)と通信して、装着された集合系レンズユニット51−iの識別情報や、集合系レンズに内蔵されているレンズの位置、仕様データなどを自動的に読み取り、図示しないカメラ制御部に送信するように制御する。
図示しないカメラ制御部では、装着された集合系レンズユニット51−iに応じて、それに装着されているレンズの位置データや、仕様データに従って、レンズの選択や、移動位置の駆動制御などを適切に行う。これにより、さらに、集合系レンズユニット51−iによる撮影光学系の汎用性や、自由度を拡大することができる。あるいは、図示しないが、さらに、撮像素子12を複数組設けて、レンズ系と撮像素子との各種の組合せを選択して撮影できるように構成しても良い。
B.第2実施形態
B−1.第2実施形態の構成
図5(a)、(b)は、本第2実施形態による集合系レンズを用いたデジタルカメラの他の構成例を示す斜視図である。なお、図2に対応する部分には、同一の符号を付けて説明を省略する。図5(a)、(b)に示すように、該デジタルカメラは、被写体側の入射光の開口部に反射ミラーもしくはプリズム60を設けて、撮影光軸を90度屈曲させて、集合系レンズ10、11を用いる撮影光学系に導く構成とし、集合系レンズ10、11の後方、撮像素子12の手前には、固定焦点の結像レンズ61を設けて、薄型カメラ用のズームレンズユニットを構成したものである。
集合系レンズ10、11は、前述した構成例と同様に、複数の集合系レンズ(図示の例では2枚)を光軸方向に並べた構成となっている。それぞれの集合系レンズ10、11は、VCMなどにより、90度屈曲された撮影光軸に垂直な左右(X)方向、上下(Y)方向にそれぞれ平行移動駆動すると共に、ステップモータとリード・スクリューなどの歯車輪列機構により、撮影光軸の前後(Z)方向に移動駆動する。
図6は、上述したデジタルカメラの集合系レンズ部の駆動機構の構成例を示す斜視図である。なお、図3に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。図6において、該デジタルカメラの集合系レンズ10、11の駆動機構は、基本的に、前述した図3に示す駆動機構と同じである。図示の例では、それぞれ、m行Xn列(3×3)の複数のレンズ群が予め装着された、2枚の集合系レンズ10、11を、プリズム60と固定焦点レンズ12との間に配置している。
集合系レンズ10、11の移動駆動には、VCM(ボイスコイルモータ)による電磁駆動機構を用いる。各集合系レンズ10、11の取り付け部41、42には、左右(X)方向、及び上下(Y)方向に、それぞれ、永久磁石を取り付けた継鉄(ヨーク)部の固定部と、コイルに電流を流すとヨーク部に沿って平行にスライド摺動する可動ボイスコイルとにより構成されるVCMを設け、集合系レンズ10、11を撮影光軸方向と垂直な左右(X)方向、及び上下(Y)方向にそれぞれ平行スライド移動できるように構成している。
さらに、各集合系レンズ10、11の取り付け部41、42を、小型ステップモータ45a、45bとリード・スクリュー46a、46bによる歯車輪列機構とでガイドレールなどに沿って、撮影光軸の前後(Z)方向に移動駆動できるようZ方向移動機構部を備えている。図示の例では、集合系レンズ10、11は、2枚としたが、前述したように、3枚以上組合せて用いるようにしてもよい。
図7は、上述したデジタルカメラの集合系レンズ部の駆動機構の他の構成例(ステップモータと歯車)を示す斜視図である。図7において、集合系レンズ10(11)には、その取り付け部41(42)のX、Y方向のそれぞれに、ステップモータ70、71と減速歯車72、73、リード・スクリュー74、75などの歯車輪列による駆動機構が配置されている。集合系レンズ10(11)が取り付けられたY方向スライダ(取り付け部41(42))は、X方向スライダ76に対して、上下(Y)方向にガイドレール77等に沿ってスライド移動自在に取り付けられており、Y方向スライダ(取り付け部41(42))は、Y方向駆動用モータ71が回転すると、減速歯車73によって減速された速さでリード・スクリュー75を回転させ、Y方向のガイドレール77に沿って、上下(Y)方向に平行にスライド移動する。ステップモータ71の回転の向きと回転量を制御することで、Y方向スライダ(取り付け部41(42))の上下位置、すなわち、集合系レンズ10(11)のY方向位置を自在に制御できる。
また、X方向スライダ76は、集合系レンズ10(11)の取付け部41(42)の基台に対して、左右(X)方向にガイドレール78に沿ってスライド移動自在に取り付けられており、X方向スライダ76は、X方向駆動用モータ70が回転すると、減速歯車72によって減速された速さでリード・スクリュー74を回転させ、X方向のガイドレール78に沿って、(Y方向スライダや集合系レンズを伴って、)左右(X)方向に平行にスライド移動する。同様に、ステップモータ70の回転の向きと回転量を制御することで、X方向スライダ76の左右位置、すなわち、集合系レンズ10(11)のX方向位置を制御できる。
図8は、上述したデジタルカメラの集合系レンズの駆動機構(X−Y方向)であるVCMの構成例を示す正面図である。図8には、集合系レンズ10(11)のX−Y方向駆動部の構成例として、X、Y方向のそれぞれに、VCMによる駆動機構を用いた例を示している。集合系レンズ10(11)が取り付けられたY方向スライダ80は、X方向スライダ81に対して、上下(Y)方向にガイドレール82に沿ってスライド移動自在に取り付けられており、Y方向のVC(ボイスコイル)84が上下方向に直線駆動すると、アーム(リンク機構)によりボイスコイル84に連結されたY方向スライダ80がY方向のガイドレール82に沿って、上下(Y)方向に平行にスライド移動する。
また、X方向スライダ81は、集合系レンズの取付け部の基台に対して、左右(X)方向にガイドレール83に沿ってスライド移動自在に取り付けられており、X方向のVC(ボイスコイル)85が左右方向に直線駆動すると、アームによりボイスコイル85に連結されたX方向スライダ81が、X方向のガイドレール83に沿って、(Y方向スライダや集合系レンズを伴って、)左右(X)方向に平行にスライド移動する。
VCM(ボイスコイルモータ)では、永久磁石を設けた継鉄ヨーク部86、87の磁界の中に可動コイルを配すると、「フレミングの左手の法則」により、磁界方向と電流方向とに垂直な方向に、次式(1)に比例する電磁力(発生力)Fが発生し、可動コイル(ボイスコイル84、85)を駆動できる。
Figure 2010032759
但し、r:コイル半径、N:巻き数、i:電流、B:磁束密度とする。
したがって、可動コイル(ボイスコイル84、85)に流す電流の方向と大きさにより可動コイルの移動方向と駆動加速度や、変位量を制御でき、可動コイルに連結されたアームにリンクしたXY方向スライダ80、81を直線的に駆動させることができる。すなわち、X、Y両方向の可動コイル(ボイスコイル84、85)に流す電流の向きと電流の大きさとを制御することにより、X、Y両方向の各スライダ80、81の左右、上下の位置、すなわち、集合系レンズ10(11)のX、Y方向の位置を自在に制御できる。VCMでは、駆動の精度や、応答性は、圧電アクチュエータよりは、やや劣るが、DCモータや、ステップモータに比べて、応答性や、駆動力に優れ、変位量を数mm程度以上に大きく取れるという利点がある。
図9は、本第2実施形態において、集合系レンズを用いたズームレンズや撮影光学系と駆動制御回路の構成例を示すブロック図である。なお、図5、図6に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。図において、集合系レンズXY位置駆動部100は、集合系レンズ10の取付け部41をX、Y方向に駆動し、m行Xn列(3×3)の複数のレンズのいずれかを光軸上に移動させる。同様に、集合系レンズXY位置駆動部101は、集合系レンズ11の取付け部42をX、Y方向に駆動し、m行Xn列(3×3)の複数のレンズのいずれかを光軸上に移動させる。集合系レンズZ位置駆動部102、103は、各集合系レンズ10、11の取付け部41、42を光軸方向(Z方向)に移動させる。
集合系レンズ制御部104、105は、各々、集合系レンズXY位置駆動部100、101及び集合系レンズZ方向位置駆動部102、103に対して、XY方向の移動量、Z方向の移動量に応じた制御信号を供給する。カメラ制御部106は、レンズ制御プログラムに従って、集合系レンズ制御部104、105、撮影制御部107の動作など、全体の動作を制御する。撮影制御部107は、撮像素子12の動作を制御する。画像信号処理部108は、撮像素子12に結像した撮影映像に対して所定の画像処理を施す。操作入力部109は、電源スイッチ21や、レリーズ釦(シャッターボタン)22などの各種操作ボタンなどからなり、カメラ制御部106に対して動作を指示する。
図10は、本第2実施形態による集合系レンズを撮影光学系に用いたデジタルカメラ全体の構成を示すブロック図である。なお、図9等に対応する部分には同一の符号を付けて説明を省略する。レンズ識別データリーダ199は、集合系レンズユニット51−1、51−2、…に設けられたRFIDチップ52(または、無線ICタグなど)に記憶された、レンズユニットの識別情報や、レンズの位置データ、仕様データを、無線通信により読み出す。第1集合系レンズ駆動部200は、図9の集合系レンズXY位置駆動部100、集合系レンズZ位置駆動部102、及び集合系レンズ制御部104に相当し、集合系レンズ10をXYZ方向に駆動する。第2集合系レンズ駆動部201は、図9の集合系レンズXY位置駆動部101、集合系レンズZ位置駆動部103、及び集合系レンズ制御部105に相当し、集合系レンズ11をXYZ方向に駆動する。
絞り駆動部202は、結像レンズ50の前面に設けられた絞りを駆動する。画像信号処理部203は、撮像素子12に結像した映像信号に対してレベル調整や、各種フィルタ処理などの信号処理を施す。タイミング制御&駆動回路204は、所定のタイミングで撮像素子12に結像した映像を取り出して画像信号処理部203に供給するように、撮像素子12と画像処理部203との動作を制御する。
測光測距センサ205は、レンズを介して入力される光線から被写体の光量、距離を検出する。色温度検出部206は、撮像画像のホワイトバランス等を補正する際の被写体の色温度を検出する。測光部207は、測光測距センサ205からの光量を測定する。測距部208は、被写体までの距離を測定する。照明/ストロボ駆動回路209は、撮影制御部221の制御に従って、照明/ストロボ210を所定の光量で発光させる。
ブレ検出回路211は、角度センサ(Pitch)212からの検出信号に従ってPitch方向のブレ量を検出する。ブレ検出回路213は、角度センサ(Yaw)214からの検出信号に従ってYaw方向のブレ量を検出する。メモリインタフェース215は、外部メモリ媒体216との間のインタフェースである。外部メモリ媒体216は、着脱可能な半導体メモリなどである。
電池217は、例えば、充電可能な二次電池である。電源制御回路218は、電池217の出力電圧を安定化し、各部に供給する。制御回路220は、所定のプログラムに従って動作し、各部の動作を制御する。撮影制御部221は、第1集合系レンズ駆動部200、第2集合系レンズ駆動部201、絞り駆動部202、タイミング制御&駆動回路204、ブレ検出回路211、213の動作を制御して、撮影を行う。
メモリ(集合系レンズのレンズデータ)222は、レンズ識別データリーダ199により読み出した集合系レンズ10、11に設けられたRFIDチップ52に記憶された、レンズユニットの識別情報や、レンズの位置データ、仕様データを記憶する。各レンズ駆動位置(X,Y,Z)算出部223は、レンズ選択部224により選択されたレンズを、上記レンズの位置データ、フォーカス、変倍ズームに従って、光軸上に移動するために、集合系レンズユニットのXYZ移動量を算出する。
レンズ選択部224は、操作部230からの指示や、仕様データなどから、集合系レンズユニットに設けられた複数のレンズのうち、撮影に用いるレンズを選択する。変倍ズーム操作部225は、操作部230による操作に応じて、変倍ズーム量を決定する。フォーカス操作部226は、被写体にピントが合うようにフォーカシング量を決定する。撮影モード選択/撮影操作部227は、操作部230からの操作に応じて、撮影モードを選択したり、撮影操作(シャッタ押下)などを制御する。
操作部230は、電源スイッチ21、レリーズスイッチ22、モードスイッチ24などからなる。入力回路231は、操作部230からの操作を検出し、制御回路220に供給する。表示駆動部240は、制御回路220の制御に従って、電子ファインダ表示部241を駆動する。電子ファインダ表示部241は、例えば、液晶表示器からなり、撮像素子12に結像した撮像映像をスルー表示したり、撮影画像や、撮影条件、各種パラメータなどを表示する。
画像処理部242は、撮影画像に対して、ホワイトバランスや、γ調整などを行う。圧縮符号化/伸長復号化部243は、撮影画像を所定のフォーマットの形式に圧縮して符号化したり、圧縮された撮影画像を伸長して復号化する。静止画/動画画像メモリ244は、撮影された静止画や、動画を保存する。プログラムメモリ245は、制御回路220により実行されるプログラムを記憶している。データメモリ246は、制御回路220のプログラム実行に伴う各種データを(一時)記憶する。入出力インタフェース247は、外部入出力部248を介して、外部機器との間で撮影画像データを送受信するためのインタフェースである。
次に、図11乃至図16は、本第2実施形態において、集合系レンズのレンズの構成例と動作例を説明するための模式図である。
図11乃至図13は、集合系レンズの第1の構成例と動作例として、複数の集合系レンズに凹凸各種レンズを設け、それらレンズを組合せて利用する例を説明するための模式図である。すなわち、集合系レンズ10に、凹凸各種のレンズ群L11、L12、L13、…を、集合系レンズ11に、凹凸各種のレンズ群L21、L22、L23、…を、それぞれ設けて、集合系レンズ10と集合系レンズ11とをそれぞれX,Y方向に駆動して選択された各レンズを組み合わせることで、望遠タイプのズームレンズ系として、あるいは、レトロフォーカスタイプのズームレンズ系として、または、広角レンズなど各種固定焦点のレンズ系として用いるようにした場合の動作例である。以下、詳細に説明する。
例えば、図11(a)、(b)では、集合系レンズ10のうち、凸レンズで構成されたレンズL11と、集合系レンズ11のうち、凹レンズで構成されたレンズL22とを選択し、また、ズーム操作と所望の変倍率に応じて、選択されたレンズL11とレンズL22とのZ方向の位置を、図示するように、連動させてそれぞれ前後に移動駆動させることで、望遠タイプの変倍ズームレンズとして動作させるもので、撮影画角が狭い、または、比較的長い焦点距離のズームレンズ系として利用できる。
また、同様に、レンズL11とレンズL22の代りに、他の焦点距離や、仕様のレンズを選択することで、同じ凸−凹レンズの組合せでも、異なる焦点距離や、異なる収差特性のズームレンズに代えることが自在にできる。
また、図12(a)、(b)では、逆に、集合系レンズ10の凹レンズのレンズL12と、集合系レンズ11の凸レンズのレンズL21とを選択し、また、ズーム操作と所望の変倍率に応じて、選択されたレンズL12とレンズL21のZ方向位置を、図示するように、連動させてそれぞれ前後に移動駆動させることで、レトロフォーカスタイプの変倍ズームレンズとして動作させるもので、画角が比較的広い、または、短焦点距離のズームレンズとして利用できる。
また、図13(a)、(b)では、集合系レンズ10のうち、メニスカス凹レンズで構成されたレンズL13と、集合系レンズ11のうち、メニスカス凸レンズで構成されたレンズL23とを選択し、また、適切なZ方向位置に各レンズを移動駆動することにより、一種の広角レンズを構成して用いる。同様に、その他のレンズを選択して組合せることにより、例えば、超広角レンズや、魚眼レンズ、マクロレンズなど、その他の固定、または可変焦点の撮影レンズを構成するようにしてもよい。
このように、同じカメラ機器内において、交換レンズを交換する手間を必要とすることなく、集合系レンズ10、11の中から所望のレンズを電子的に駆動制御して選択し、適宜組み合わせることにより、各種の撮影光学系を自在に実現することができ、所望の撮影レンズとして用いることができる。
なお、2枚の集合系レンズ10、11の代りに、3枚以上の多数枚の集合系レンズを組合せて利用してもよい。従来の光学系と同様に、レンズ群や、枚数を増やすほど、光学設計や、駆動制御は複雑になるが、従来の光学系とは違って、レンズ系の焦点距離の全範囲に渡って、必ずしも無収差に近い良好な光学特性を得るための構成は必要ない。つまり、用いる焦点距離の範囲において、所望の収差特性や、光学特性が得られればよく、各組合せの長所を生かせる範囲のみ利用して、他の範囲においては、他の組合せによる光学系に適宜切替えて利用することができる。
図14乃至図16は、集合系レンズの第2の構成例と動作例として、複数の集合系レンズとともに結像レンズを組合せて利用する例を説明するための模式図である。例えば、固定焦点距離(f=f)の結像レンズMを、撮像面の前方の固定位置(レンズの主点が撮像面からfだけ手前の位置)に設置し、結像レンズMの被写体側前方に、集合系レンズ1と2とを設置し、また、集合系レンズ10と集合系レンズ11との組合せの焦点距離が無限大となる略アフォーカル系(無焦点系)を構成するように、各集合系レンズ10、11の焦点距離(f、f)とその位置(集合系レンズ10の像側主点H’と集合系レンズ11の物体側主点Hとの間の距離d)とを駆動制御することにより、結像レンズMが固定焦点で固定位置であっても、被写体像を撮像面上に結像できるとともに、撮影系全体の焦点距離は、f=m×fとなるので、m(=−f/f)を切替え制御することで、可変倍率の「コンバージョンレンズ」として機能させる例である。
一方、(図示しないが、)結像レンズMの前方に置く代りに、結像レンズMの後方に集合系レンズ10、11を配置し、結像レンズMのZ方向の位置も可変制御できるようにすると、集合系レンズ10を凹レンズとして撮影系の焦点距離を延ばし、集合系レンズ11を凸レンズとして撮影系の焦点距離を短縮することができ、集合系レンズを「リアコンバージョンレンズ」として機能させる構成としてもよい。
(アフォーカル系)
よく知られるように、第1レンズの焦点距離fと第2レンズの像倍率βが分かっているとすると、2つのレンズを合成した焦点距離f12は、次式(2)で表わされる。
Figure 2010032759
一方、第1レンズ、第2レンズの焦点距離f、fと、第1レンズの像側主点H’と第2レンズの物体側主点Hとの間の距離をdとすると、次式(3)の関係が得られる。
Figure 2010032759
上記数式(3)を数式(2)に代入すると、集合系レンズ1、2からそれぞれ選択された2つのレンズを合成した系の焦点距離f12は、次式(4)となる。
Figure 2010032759
この特殊な例として、d=f+f(正負の方向性あり)となるように配置すると、上記数式(4)の分母は0となり、第1レンズの像側焦点(F’)と第2レンズの物体側焦点(F)とが一致して、無限遠物点からの平行光束は、2つのレンズを通った後、再び平行光束になる。このような系は、「アフォーカル系」(無焦点系)と呼ばれ、望遠鏡や、コンバージョンレンズ等で用いられている。
また、fとfとの比m=−f/fは、「アフォーカル倍率と」呼ばれる。また、アフォーカル系では、入射した光線の高さhと射出した光線の高さhの間には、次式(5)が成り立つ。
Figure 2010032759
また、アフォーカル系では、無限遠物体に対しては無限遠像となるが、有限距離物体に対しては有限位置に像を作る。例えば、図14(b)に示すように、第1レンズ(L11)の物体側焦点F’より距離zの物体が、第2レンズ(L21)の像側焦点F2’よりz’の位置に結像すると、
Figure 2010032759
ゆえに、
Figure 2010032759
Figure 2010032759
つまり、物体の焦点F1からの距離(z)と、像の焦点F’からの距離(z’)との比(z’/z)は、mの2乗に逆比例し、像倍率βは、物体や像の位置に関わり無く、アフォーカル倍率mのみで決まる。
このように、d=f+f(正負の方向性あり)となるように配して、集合系レンズ10、11の合成系の焦点距離がf12=∞になるアフォーカル(無焦点系)条件を満たす範囲内で、第1または第2レンズのZ方向位置を調整することにより、結像レンズMが固定焦点(f)で固定位置であっても、撮像面に結像できることになる。
図14〜図16に示すように、アフォーカル系の後に結像レンズMを置くと、結像レンズMの像側焦点をそのまま全系の像側焦点にできる。後に置く結像レンズMの焦点距離をf、アフォーカル系にhの高さで入射した平行光がhの高さの平行光で結像レンズMに入り、その焦点で光軸とu’の角度で交わるとすると、f=h/u’であるから、上記の集合系レンズ1、2と結像レンズM(焦点距離f)とを組合せた撮影系全体の焦点距離(f)は、次式(9)で表わされる。
Figure 2010032759
但し、m:アフォーカル倍率、m=−f/fである。
集合系レンズ10、11のレンズの焦点距離(f、f)の組合せを選択することで、アフォーカル倍率m(m=−f/f)を切替え、系全体の焦点距離fを変化させることができるので、可変焦点の撮影レンズ系を容易に構成できる。
(アフォーカル条件)
2枚の集合系レンズ10、11を組合せて、アフォーカル系となる条件を満たすには、図14(a)、(b)に示すように、正(凸)レンズ・負(凹)レンズの順で構成したアフォーカル系1(ガリレオ望遠鏡タイプ)、図15(a)、(b)に示すように、正(凸)レンズ・正(凸)レンズの順で構成したアフォーカル系2(ケプラー望遠鏡タイプ)、図16(a)、(b)に示すように、負(凹)レンズ・正(凸)レンズの順で構成したアフォーカル系3(逆ガリレオ望遠鏡タイプ)等で構成できる。
前述したように、いずれも、d=f+f(d、f、fは、正負の方向性あり)を満たすとき、2枚の集合系レンズ10、11の合成焦点距離f12=∞のアフォーカル系となる。すなわち、図14(a)、(b)のf≧0(正、凸レンズ)、かつ、f<0(負、凹レンズ)の場合には、|fl=|f|−dとなるように、f、fを可変制御すれば、アフォーカル系1(ガリレオ望遠鏡タイプ)となる。この領域のf、fの組合せでは、アフォーカル倍率m=−f/f≧1となり、これに結像レンズM(f)を組合せると、望遠タイプの撮影系を構成できる。
また、図15(a)、(b)のf≧0(正、凸レンズ)、かつ、f≧0(正、凸レンズ)の場合には、|f|=d−|f|となるように制御すれば、アフォーカル系2(ケプラー望遠鏡タイプ)となる。この領域の組合せでは、m=−f/f<0となり、倒立像となるが、撮像信号をカメラ内で画像処理等により反転処理すれば、結像レンズM(f)と組み合わせて、高倍率や、長焦点距離の望遠レンズを構成できる。焦点距離はf=m×f(但し、m=−f/f<0)となる。
また、図16(a)、(b)のf<0(負、凹レンズ)、かつ、f≧0(正、凸レンズ)の場合には、|f|=|f|+dとなるように制御すれば、アフォーカル系3(逆ガリレオ望遠鏡タイプ)となる。アフォーカル倍率は、0≦m≦1となり、結像レンズM(f)と組み合わせると、同様に、f=m×f(0≦m≦1)を可変にでき、レトロフォーカス系の広角レンズや、マクロレンズを構成できる(焦点距離fは、結像レンズ単体の焦点距離fよりも短くできる)。
(カメラの制御動作)
次に、図17乃至図19は、本第2実施形態によるカメラの制御動作を説明するためのフローチャートである。また、図20及び図21は、本第2実施形態によるカメラの集合系レンズのレンズデータの構成例を示す概念図である。
まず、カメラの制御回路220は、ユーザによる操作部230の操作に応じて、撮影モードが選択されたが否かを判断し(ステップS10)、撮影モードが選択されなかった場合には、その他のモード処理へ進む(ステップS12)。一方、撮影モードまたは撮影条件が選択や設定された場合には、カメラの制御回路220は、選択された撮影に応じて、撮影モード、及び撮影条件を設定し(ステップS14)、該撮影モード、及び撮影条件に応じて、集合系レンズ10、11から最適なレンズの組合せを選択する(ステップS16)。
次に、レンズの組合せが、「人物撮影モード」や、「集合写真撮影モード」、あるいは、「近接撮影モード」などの広角ズームモードであるか否かを判断する(ステップS18)。そして、広角系のズームモードである場合には、広角ズーム用に設定されたレンズの組合せを選択し(ステップS20)、レンズ識別データリーダ199により、集合系レンズ10、11のRFIDチップ52から、選択された各レンズの仕様データ、位置データ、及び当該レンズの組合せに該当するレンズ制御プログラムを読み込む(ステップS22)。
図20には、集合系レンズ10の各レンズの位置データ及び仕様データの一例が示されており、図21には、集合系レンズ11の各レンズの位置データ及び仕様データの一例が示されている。図20、図21に示されるように、各レンズの位置データとして、X方向の中心位置、Y方向の中心位置が記憶され、仕様データとして、焦点距離f、曲率半径Ra、曲率半径Rb、口径D、屈折率nd、Abbe数ν、その他が記憶されている。上記ステップS22では、これらの位置データ及び仕様データを読み込む。
一方、ステップS18で、レンズの組合せが、広角ズームモードでない場合には、「風景撮影モード」や、「人物+風景撮影モード」などの望遠ズームレンズモードであるか否かを判断する(ステップS24)。そして、望遠ズームレンズモードである場合には、望遠ズーム用に設定されたレンズの組合せを選択し(ステップS26)、レンズ識別データリーダ199により、集合系レンズ10、11のRFIDチップ52から、選択された各レンズの仕様データ、位置データ、及び当該レンズの組合せに該当するレンズ制御プログラムを読み込む(ステップS28)。
また、レンズの組合せが広角ズームモードでも、望遠ズームレンズモードでもない場合には、マクロレンズモードであるか否かを判断し(ステップS30)、マクロレンズモードである場合には、マクロ用に設定されたレンズの組合せを選択し(ステップS32)、レンズ識別データリーダ199により、集合系レンズ10、11のRFIDチップ52から、選択された各レンズの仕様データ、位置データ、及び当該レンズの組合せに該当するレンズ制御プログラムを読み込む(ステップS34)。
また、レンズの組合せが広角ズームモードでも、望遠ズームレンズモードでも、マクロレンズモードでもない場合には、その他のレンズモード処理を実行する(ステップS36)。
次に、レンズ制御プログラムを読み込んだ後、いずれのモードにおいても、当該レンズ仕様データを参照して、撮影光軸中心が、集合系レンズ10から選択されたレンズL1i(i=1、2、…、9)の中心位置(X,Y)に一致するように、集合系レンズ10をX,Y方向に移動駆動する(ステップS38)。同様に、当該レンズ仕様データを参照して、撮影光軸中心が集合系レンズ11の選択されたレンズL2j(j=1、2、…、9)の中心位置(X,Y)に一致するように、集合系レンズ11をX,Y方向に移動駆動する(ステップS40)。そして、集合系レンズ10と集合系レンズ11の組合せに応じて、それぞれのモードにおける初期位置(Z,Z)に、各集合系レンズのZ方向位置をそれぞれ移動駆動する(ステップS42)。
次に、カメラの制御回路220は、ユーザによる操作部230からズーム変倍操作があったか否かを判断し(ステップS44)、ズーム変倍操作が入力された場合には、操作量と当該レンズプログラム(広角、望遠、マクロ)に基づいて、当該集合系レンズ10、11をそれぞれ該当するズーム倍率に相当するZ方向位置まで移動するよう駆動して、ズームの変倍動作を実行する(ステップS46)。一方、ズーム変倍操作が入力されない場合には、ズーム変倍動作を実行しない。
次に、ズーム操作後、選択されているAF(合焦)枠に相当する撮像信号の高周波成分や、コントラスト値などを検出して、選択AF枠領域が合焦するように、フォーカス駆動レンズ、もしくは該当する集合系レンズ10、11をZ方向の前後に微調駆動して、オートフォーカス処理を実行する(ステップS48)。そして、撮像素子12に結像した被写体象を表示部241にスルー表示する(ステップS50)。
次に、レリーズ釦(シャッターボタン)22が半押しされたか否かを判断し(ステップS52)、半押しされていない場合には、ステップS44に戻り、上述した処理を繰り返す。一方、レリーズ釦(シャッターボタン)22が半押しされた場合には、測光部207からの測光値を取得し、撮影条件と測光値とに応じて露出条件を設定し(ステップS54)、レリーズ釦(シャッターボタン)22が全押しされたか否かを判断する(ステップS56)。
そして、全押しされた場合には、設定露出時間に従って、図示しない露出時間タイマ(ソフトウェアタイマでもよい)を設定し、露出時間タイマの計時を開始し(ステップS58)、設定撮影条件に従って、露出&撮影処理を実行し(ステップS60)、露出時間タイマによる計時がタイムアップしたか否か、すなわち露出時間が終了したか否かを判断し(ステップS62)、露出時間が終了していない場合には、ステップS60に戻り、露出&撮影処理を継続する。
一方、露出時間タイマによる計時がタイムアップした場合、すなわち露出時間が終了した場合には、圧縮符号化/伸長復号化部243により、撮影画像データを符号化/圧縮符号化し(ステップS64)、撮影画像データをメモリ244に記録し(ステップS66)、撮影画像を表示部241にレビュー表示し(ステップS68)、図示しないメインルーチンに戻る。
(連続ズーム制御動作)
上述したように、モード別にレンズの組合せを切替える代りに、一連のズーム変倍操作や、撮影操作などにおいて、ズーム倍率や、所定の焦点距離範囲に応じて、あるいは、被写体の距離や、輝度値、被写界深度などの所定の撮影条件に応じて、集合系レンズ10、11から使用するレンズの組合せを自動的に選択し、切り替えるよう制御しても良い。
次に、図22及び図23は、本第2実施形態による連続ズーム制御動作を説明するためのフローチャートである。まず、カメラの制御回路220は、ユーザによる操作部230からズーム変倍操作があったか否かを判断し(ステップS80)、ズーム変倍操作が入力されない場合には、当該処理を終了して図示しないメインルーチンに戻る。
一方、ズーム変倍操作が入力された場合には、操作量に対応するズーム倍率が当該ズームゾーンの範囲内であるか否かを判断し(ステップS82)、当該ズームゾーンの範囲内である場合には、操作量と当該レンズプログラムに従って、当該ズーム倍率に相当する集合系レンズ10、11のZ方向の位置(Z,Z)を算出し(ステップS84)、集合系レンズ10を算出されたZ方向の位置(Z)まで移動し(ステップS86)、集合系レンズ11を算出されたZ方向の位置(Z)まで移動し(ステップS88)、当該処理を終了して図示しないメインルーチンに戻る。
一方、ステップS82において、操作量に対応するズーム倍率が当該ズームゾーンの範囲内でない場合には、当該ズームゾーンより広角側のゾーンであるか否かを判断する(ステップS90)。そして、広角側のゾーンである場合には、集合系レンズ10、11から、広角(Wide)側の次のズームゾーン用に設定されたレンズの組合せを選択し(ステップS92)、選択された各レンズの仕様データと組合せに該当するレンズプログラムとを読み込む(ステップS94)。一方、当該ズームゾーンより広角側のゾーンでない場合には、集合系レンズ10、11から、望遠(Tele)側の次のズームゾーン用に設定されたレンズの組合せを選択し(ステップS96)、選択された各レンズの仕様データと組合せに該当するレンズプログラムとを読み込む(ステップS98)。
次に、いずれの場合も、当該レンズ仕様データを参照して、集合系レンズ10の光軸位置を選択されたレンズL1i(i=1、2、…、9)の中心位置(X,Y)に一致するように、集合系レンズ10をX,Y方向に移動駆動する(ステップS100)。同様に、当該レンズ仕様データを参照して、集合系レンズ11の光軸位置を選択されたレンズL2j(j=1、2、…、9)2の中心位置(X,Y)に一致するように、集合系レンズ11をX,Y方向に移動駆動する(ステップS102)。次に、集合系レンズ10と集合系レンズ11の組合せに応じたレンズプログラムに従って、当該ズーム倍率に相当する集合系レンズ10、11のZ方向の位置を算出し(ステップS104)、その後、上述したステップS86で、集合系レンズ10を算出されたZ方向の位置(Z)まで移動し、ステップS88で、集合系レンズ11を算出されたZ方向の位置(Z)まで移動し、当該処理を終了して図示しないメインルーチンに戻る。
これにより、当該ズーム倍率や、焦点距離、撮影条件に応じて、収差特性や、明るさ(開口比F値)、解像力など、最適な光学特性のレンズや、レンズの組合せが自動的に選択され、ユーザは、特段の操作を要求することなく、最適な条件で撮影することができる。
上述した第1及び第2実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(B−1)レンズの位置駆動による変倍ズームや、フォーカス操作だけでなく、集合系レンズ10、11からの任意の組合せのレンズを選択することによって、撮影レンズの焦点距離や、開口比、収差特性、光学特性などを電子制御で切替えることができる、汎用性が高いマルチ光学系を、安価に、薄小型で提供できる。
(B−2)また、固定焦点の結像レンズ61や、プリズムなど、その他の光学系と組み合わせて、屈曲光軸式ズームレンズユニットや、薄小型の可変光学系などを実現したり、小型カメラにも組み込んで内蔵することができる。
(B−3)撮影モードや、撮影シーン、あるいは、被写体の距離や、輝度値、被写界深度など、撮影条件や、被写体の状況に応じて、それらに最適な焦点距離や、明るさ(開口比F値)、レンズの解像力、各種の収差特性など、最適な光学特性になるようなレンズの組合せを自動的に選択して、撮影レンズとして使用して撮影することができる。
(B−4)予めRFIDチップ52などに記憶した集合系レンズ内の各レンズの仕様データを参照して、当該レンズデータに基づいて、レンズの選択や、位置制御だけでなく、所望の光学特性の選択なども自動的に制御することができる。
(B−5)さらに、集合系レンズ10、11を着脱交換式のユニットとすることで、汎用性や、選択できるレンズの組合せや、光学特性の範囲などをさらに広げることができる。
C.第2実施形態の変形例
上述した第2実施形態の変形例について以下に説明する。
(C−1)異なるレンズの組合せを集合系レンズ10、11の移動により選択し、組合せに応じてその位置を移動制御して、光学特性の違うレンズを組合わせて、異なるズームレンズや、可変焦点の撮影系を構成する例を示したが、その他の光学系や、固定焦点の撮影系などにも利用してもよい。
(C−2)また、集合系レンズ10、11の移動駆動部は、集合系レンズ10、11からのレンズの選択や、選択されたレンズの位置駆動に用いる例を示したが、例えば、同じレンズの組合せにおいても、光軸中心を当該レンズの中心から偏心した位置にずらせるように駆動して、ライズ/フォール撮影や、シフト撮影などの「あおり撮影」を行えるように駆動したり、あるいは、手振れ量の検出回路211、213により検出した検出ブレ量に応じて、一部の集合系レンズ10、11を上下左右にダイナミックに移動させながら露出動作を行い、「手振れ軽減撮影」を行うように構成してもよい(後述する第3実施形態を参照)。
(C−3)また、集合系レンズ10、11を周期的に上下左右に所定位置ずつずらした位置に偏心させながら複数枚の撮影を行い、該複数枚の画像を元に、ずらした位置に応じて複数の画像を多重合成し、解像度を上げるような画像処理を行ってもよい。
(C−4)また、集合系レンズ10、11に装着される各レンズは、第1、2実施形態のような凹、凸レンズに限られるものではなく、非球面レンズや、ミラー、回折光学系など異なる種類の光学系を設けたり、また、同じ曲率のレンズでも、異なる屈折率や、分散比(Abbe数)の硝材等、異なる光学特性を組合せるように構成してもよい(後述する第4実施形態を参照)。
D.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本第3実施形態では、上述した第2実施形態の変形例(C−2)で説明した、手ぶれ補正撮影、あおり撮影について説明する。
図24(a)、(b)は、通常撮影での概念図であり、図25(a)、(b)は、ライズ/フォール撮影や、シフト撮影などのあおり撮影の概念図である。従来、ビューカメラや、フィールドカメラ等の蛇腹式大判カメラや、Nikonの「PC(PerspectiveControl)−Nikkorレンズ」(Nikon、Nikkorは登録商標)などのアオリ撮影用交換レンズなどを用いると、いわゆる、「あおり撮影」ができる。しかし、蛇腹式カメラは、大型で、素人には扱いにくく、あおり撮影には熟練を要する。また、一眼レフにシフトレンズを交換装着するのは、面倒で、好みの焦点距離や、交換レンズであおり撮影できないという制約もあった。
通常、図24(a)に示すように、レンズ光軸と撮像面とは直交するので、例えば、高いビルを下から見上げる角度で建物を撮影する場合、カメラを上方に傾けて撮影しなければならならない。この場合、被写体下部までの距離L1はピント距離より短く、被写体上部までの距離L2はピント距離より長い。このため、撮影画像は、図24(b)に示すように、光軸中心近傍で合焦するものの、その上下でフォーカスがずれるとともに、被写体は、下部(近く)が大きく、上部(遠方)が小さく、透視図的に縦方向で歪んでしまうことが知られている。
そこで、図25(a)に示すように、カメラを水平姿勢に保ち、レンズを上下に平行移動(ライズ/フォール)、または左右に平行移動(シフト)させて撮影する(図示の例では、上方向に距離dだけ移動させる)。この場合、被写体までの撮影距離は、上部、下部とも略同じ距離Lとなる。なお、レンズの移動量dは、d={(被写体の高さh/距離L)−tan(画角θ/2)}×焦点距離fとなる。このため、撮影画像は、図25(b)に示すように、上部、下部の大きさが等しい正面図的になり、画面全体にピントが合うこととなり、遠近感を変化させ、像の歪みを補正したり強調させることができ、いわゆる「あおり撮影」(ディスプレースメント)することができる。また、逆にレンズ側を下方に移動(フォール)させて撮影すると、遠近感を誇張したような撮影もできる。
本第3実施形態では、前述した集合系レンズを用いて、集合系レンズを含む撮影レンズ系全体を、所定のあおり量(d)だけ、撮影光軸の中心からX方向(シフト撮影、左右方向)またはY方向(ライズ/フォール撮影、上下方向)に平行に偏心移動させて撮影することで、上述したあおり撮影(シフト撮影、ライズ/フォール撮影)を容易に実現する。
次に、図26乃至図29は、本第3実施形態の集合系レンズによる撮影光学系を用いてあおり撮影や、手ぶれ補正撮影を行う際の動作を説明するためのフローチャートである。まず、カメラの制御回路220は、ユーザによる操作部230から選択された撮影に応じて、撮影モード、及び撮影条件を設定し(ステップS120)、手ぶれ補正撮影モードであるか否かを判断する(ステップS122)。そして、手ぶれ補正撮影モードが選択された場合には、集合系レンズ10、11から、手ぶれ補正用のレンズL1i(i=1、2、…、9)、L2j(j=1、2、…、9)の組合せを選択し(ステップS124)、選択された各レンズの仕様データと組合せに該当するレンズプログラムを読み込む(ステップS126)。次に、集合系レンズ10の光軸中心を、選択したレンズL1iの中心位置(X,Y)まで、XY方向に移動し(ステップS128)、集合系レンズ11の光軸中心を、選択したレンズL2jの中心位置(X,Y)まで、XY方向に移動し(ステップS130)、レンズの組合せに応じた初期位置Z、Zまで、集合系レンズ10、11をZ方向に移動する(ステップS132)。
次に、測光処理、WB(ホワイトバランス)処理を実行し(ステップS134)、ズーム処理及びAF(オートフォーカス)処理を実行し(ステップS136)、撮像素子から取り込んだ被写体象を表示部241にスルー表示し(ステップS138)、レリーズ釦(シャッターボタン)22が半押しされたか否かを判断する(ステップS140)。そして、半押しされていない場合には、ステップS134に戻り、上述した処理を繰り返す。
一方、レリーズ釦(シャッターボタン)22が半押しされた場合には、測光部207からの測光値を取得し、撮影条件と測光値とに応じて露出条件を設定し(ステップS142)、ブレ検出回路211、213を起動し、ブレ量の検出を開始する(ステップS144)。次に、選択AF枠が合掌するようにAF処理を実行し(ステップS146)、レリーズ釦(シャッターボタン)22が全押しされたか否かを判断する(ステップS148)。
そして、全押しされた場合には、設定露出時間に従って、露出時間タイマを設定し、露出時間タイマの計時を開始し(ステップS150)、X,Y方向のブレ量を検出し(ステップS152)、X,Y方向の検出ブレ量に応じて、所定の集合系レンズ10、11を、レンズ中心よりX/Y方向に移動し(ステップS154)、設定撮影条件に従って、露出&撮影処理を実行し(ステップS156)、露出時間タイマによる計時がタイムアップしたか否か、すなわち露出時間が終了したか否かを判断し(ステップS158)、露出時間が終了していない場合には、ステップS152に戻り、ブレ補正、露出&撮影処理を継続する。
一方、露出時間タイマによる計時がタイムアップした場合、すなわち露出時間が終了した場合には、圧縮符号化/伸長復号化部243により、撮影画像データを符号化/圧縮符号化し(ステップS160)、撮影画像データをメモリ244に記録し(ステップS162)、撮影画像を表示部241にレビュー表示し(ステップS164)、その後、集合系レンズ10、11を初期位置に戻し(ステップS166)、図示しないメインルーチンに戻る。
また、ステップS122において、手ぶれ補正撮影モードでない場合には、あおり撮影モードであるか否かを判断する(図28のステップS168)。手ぶれ補正撮影モードでもあおり撮影モードでもない場合には、その他のモード処理へ進む(ステップS170)。一方、あおり撮影モードである場合には、集合系レンズ10、11から、あおり補正用のレンズL1i、L2jの組合せを選択し(ステップS172)、選択された各レンズL1i、L2jの仕様データと組合せに該当するレンズプログラムを読み込む(ステップS174)。
次に、集合系レンズ10の光軸中心を、選択したレンズL1iの中心位置(X,Y)まで、XY方向に移動し(ステップS176)、集合系レンズ11の光軸中心を、選択したレンズL2jの中心位置(X,Y)まで、XY方向に移動し(ステップS178)、レンズの組合せに応じた初期位置Z、Zまで、集合系レンズ10、11をZ方向に移動する(ステップS180)。
次に、測光処理、WB(ホワイトバランス)処理を実行し(ステップS182)、ズーム処理及びAF(オートフォーカス)処理を実行し(ステップS184)、撮像素子12から取り込んだ被写体象を表示部241にスルー表示し(ステップS186)、自動あおり設定であるか否かを判断する(ステップS188)。そして、自動あおり設定である場合には、被写体の高さ、または幅(h)、撮影距離(L)を測定、または入力し、焦点距離(f)、画角(θ)または撮影サイズ(Y’)の情報を読み込み(ステップS190)、被写体高さ(h)と撮影距離(L)、焦点距離(f)等に応じて、あおり量dを算出して設定する。あおり量dは、例えば、前述したように、d=[(h/L)−tan(θ/2)]×f、または、d=[f×(h/L)−(Y’/2)](三角関数の計算が不要となる)から求める。一方、自動あおり設定でない場合には、操作量に応じて、あおり量dを設定する(ステップS194)。
次に、結像レンズ61、及び集合系レンズ10、11を、中心から設定されたあおり量dだけ、Y(上下)方向またはX(左右)方向に移動し(ステップS196)、レリーズ釦(シャッターボタン)22が半押しされたか否かを判断する(ステップS140)。そして、半押しされていない場合には、前述したステップS182に戻り、上述した処理を繰り返す。
一方、レリーズ釦(シャッターボタン)22が半押しされた場合には、測光部207からの測光値を取得し、撮影条件と測光値とに応じて露出条件を設定し(ステップS200)、中央、及び上下(左右)のAF枠が共に合焦するようにAF処理を実行し(ステップS202)、レリーズ釦(シャッターボタン)22が全押しされたか否かを判断する(ステップS204)。そして、全押しされた場合には、設定露出時間に従って、露出時間タイマを設定し、タイマの計時を開始し(ステップS206)、設定撮影条件に従って、露出&撮影処理を実行し(ステップS208)、露出時間タイマによる計時がタイムアップしたか否か、すなわち露出時間が終了したか否かを判断し(ステップS210)、露出時間が終了していない場合には、ステップS208に戻り、露出&撮影処理を継続する。
一方、露出時間タイマによる計時がタイムアップした場合、すなわち露出時間が終了した場合には、前述した図27に示すステップS160で、圧縮符号化/伸長復号化部243により、撮影画像データを符号化/圧縮符号化し、ステップS162で、撮影画像データをメモリ244に記録し、ステップS164で、撮影画像を表示部241にレビュー表示し、その後、ステップS166で、集合系レンズ10、11を初期位置に戻し、図示しないメインルーチンに戻る。
なお、シフト撮影では、同様に、光軸に対して垂直方向の左右にレンズ面を平行移動させて撮影すると、構図の修正や歪みの矯正ができる。例えば、鏡の中心より左右にずれた位置から撮影しても、撮影者が映らず、鏡の中央で撮ったような画像が得られる。
E.第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本第4実施形態では、所望の光学特性を指定すると、該指定された光学特性を満足するレンズの組合せを自動検索して撮影レンズとして設定する例について説明する。なお、カメラの構成については、図10に示す構成と同じであるので説明を省略する。
(レンズ選択モード処理)
図30乃至図33は、本第4実施形態によるレンズ選択モード処理動作を説明するためのフローチャートである。まず、カメラの制御回路220は、ユーザによる操作部230の操作に従って、指定された光学特性を選択、または入力する(ステップS230)。次に、指定された光学特性に従って、集合系レンズ10、11からレンズの組合せを選択し(ステップS232)、選択した各レンズの仕様データ、及び位置データを読み込み(ステップS234)、集合系レンズ10、11のZ方向位置を順に選択する(ステップS236)。
次に、指定された焦点距離、または開口比(F値)のレンズ組合せを検索するか否かを判断し(ステップS238)、検索する場合には、レンズの仕様データに従って、それらのレンズを組み合わせた場合の光線追跡計算処理プログラムを読み込み、入射光線の条件を設定し(ステップS240)、光線追跡を計算し(ステップS242)、最後の面まで計算したか否かを判断し(ステップS244)、まだ残っている場合には、次の面を選択し(ステップS246)、ステップS240に戻り、入射光線の条件の設定、光線追跡の計算を繰り返す。
そして、最後の面までの計算が終了すると、最後面の像点位置、系の焦点距離(f)、有効径(D)、開口比(F)、入射瞳、出射瞳などを求めて出力する(ステップS248)。なお、レンズ系全体の焦点距離(f)や、像位置、開口比(F値)などは、近軸の入射光線を設定して計算する近軸光線追跡計算結果から比較的容易に求められる。次に、指定された焦点距離、または開口比の条件を満足するか否かを判断する(ステップS250)。そして、指定された焦点距離、または開口比の条件を満足する場合には、指定された収差特性の組合せを検索するのか否かを判断する(ステップS252)。
そして、指定された収差特性の組合せを検索する場合には、軸上の入射光線データを設定し(ステップS254)、近軸の光線追跡を計算し(ステップS256)、軸外からの入射光線データを設定し(ステップS258)、軸外の光線追跡を計算する(ステップS260)。次に、収差係数の補助量を計算し(ステップS262)、補助量からの3次収差係数3次収差係数I、II、III、IV、V、Pを計算し(ステップS264)、最後の面まで計算したか否かを判断する(ステップS266)。そして、まだ残っている場合には、次の面を選択し(ステップS268)、ステップS254に戻り、近軸、軸外の光線追跡、3次収差係数の計算を繰り返す。
すなわち、補助量から各面(j)における3次収差係数I、II、III、IV、V、Pを求め、また、全ての面の各収差係数Ij〜Vj、Pjを、それぞれ総和(Σ)することで、各収差係数I=ΣIj、II=ΣIIj、〜V=ΣVj、P=ΣPjを求めることができる。もちろん、集合系レンズの前後に、固定焦点レンズや、結像レンズなどが設置されている場合も、それらの曲率や、間隔距離、屈折率、分散比(または硝材)などが記憶されていれば、それらも含めて、撮影光学系全体の焦点距離や収差特性や光学特性も同時に求めることができる。
そして、最後の面までの計算が終了すると、指定された収差特性の組合せを満足したか否かを判断し(ステップS272)、満足していない場合には、次のZ位置を選択し(ステップS276)、最後のZ位置であるか否かを判断する(ステップS278)。そして、最後のZ位置でない場合には、図30のステップS238に戻り、前述した処理を繰り返す。以降、Z位置を順次選択し、図30のステップS238以降の処理を繰り返す。
そして、ステップS278で、最後のZ位置まで行った場合には、次のレンズ組合せを選択し(ステップS280)、最後の組合せであるか否かを判断する(ステップS282)。そして、最後の組合せでない場合には、図30のステップS234に戻り、選択したレンズ組合せで、前述した処理を繰り返す。
そして、ステップS282で、最後の組合せまで行った場合には、指定された組合せの検索に失敗した旨を表示部241に表示、または報知し(ステップS284)、当該処理を終了し、図示しないメインルーチンに戻る。すなわち、全てのレンズの組合せ、距離の組合せを計算しても、指定された光学特性を満足する組合せが得られなかった場合には、指定された光学特性の組合せの検索に失敗した旨を表示または報知する。
一方、ステップS272で、満足した場合には、指定された組合せの検索に成功した旨を、または、検索されたレンズ特性データを表示し(ステップS274)、光跡図の描画が指示されているか否かを判断する(ステップS286)。そして、光跡図の描画が指示されている場合には、選択された各レンズの仕様データに基づいて、レンズ断面図を描画出力し(ステップS288)、光線追跡結果に基づいて、各面を横切る光線高hiを直線で結び、光跡図を表示部241に描画出力する(ステップS290)。
次に、光跡図の描画が指示されていない場合、あるいは光跡図の描画出力した後は、収差曲線図の描画が指示されているか否かを判断し(ステップS292)、収差曲線図の描画が指示されている場合には、各収差係数を元に、像高の高さ(角度)に対する各収差量Δx、Δyを計算し、表示部241に描画出力する(ステップS294)。
次に、収差曲線図の描画が指示されていない場合、あるいは収差曲線図の描画出力後は、当該レンズの組合せに決定するか否かを判断し(ステップS296)、当該レンズの組合せに決定しない場合には、当該処理を終了し、図示しないメインルーチンに戻る。
一方、当該レンズの組合せに決定する場合には、集合系レンズ10の光軸中心を、選択したレンズL1iの中心位置(X,Y)まで、XY方向に移動し(ステップS298)、集合系レンズ11の光軸中心を、選択したレンズL2jの中心位置(X,Y)まで、XY方向に移動し(ステップS300)、レンズL1i、L2jの組合せに応じた初期位置Z、Zまで、集合系レンズ10、11をZ方向に移動し(ステップS302、S304)、当該処理を終了し、図示しないメインルーチンに戻る。
(光線追跡計算)
ここで、光線追跡計算について説明する。
例えば、レンズの各面において、以下のデータをレンズデータとして入力する。
r:曲率半径=各面Sと曲面中心Cとの距離(曲率C=1/rを用いても良い)、
d:次の面までの光軸上での距離、n、n’:面の前後の媒質材料の屈折率
このとき、入射された光に対し、各面に入射され、屈折や反射され、次の面に入射される光を順次求めることにより、光線追跡ができる。
h:光線が面を切る高さ、
s、s’:面Sから光が光軸と交わる点P、P’までの距離、
y、y’:物体および像の大きさ、
β:像倍率=y’/y、
u、u’:入射光および屈折光が光軸となす角、
i、i’:入射角および屈折角、
Φ:曲面の法線が光軸となす角、とすると、
角度θが小さい領域では、三角関数は、多項式展開の1次項だけで近似でき、sinθ≒θ、cosθ≒1、tanθ≒θと近似できるので、光線が光軸となす角uが小さい近軸領域(Paraxial domain)では、u=h/s、Φ=h/rとなる。
また、屈折の法則(n・sin i=n’・sin i’)は、近軸領域では、n・i=n’・i’と表される。近軸額域の基本式は、Φ=u+i=u’+i’より、i=Φ−u、i’=Φ−u’となる。
これに、Φ=h/r、u=h/s、u’=h/s’、を代入し、屈折の式のi、i’に代入すると、次式(10)(Abbeの不変量の式)が得られる。
Figure 2010032759
レンズ系の(j)面、及び(j+1)面を考えると、(j)面でのAbbeの不変量は、次式(11)で表わされる。
Figure 2010032759
両辺にhjを掛けると、次式(12)で表わされる。
Figure 2010032759
(j)面から(j+1)面への移動は、次式(13)で表わされる。
Figure 2010032759
j+1=u’、nj+1=n’なので、(j+1)面においても、同様に屈折の式を適用できる。ここで、α=n・u、α’=n’・u’を導入して、数式(12)、(13)を置き換えると、次式(14)、(15)となる。
Figure 2010032759
Figure 2010032759
この式(14)、(15)を近軸計算式として用いて、各面を切る光線の高さh、h、…と、α、α、…を順次求めていくことで、近軸での光線追跡ができる。
また、最終面の光線高hkとα’kが求まると、最終面の屈折光が光軸となす角は、u’k=α’k/n’k、像点位置(すなわち、バヅクフォーカス)は、BF=S’=h/u’、Lagrangeの式(nuy=n’u’y’)から、像倍率β=y’/y=(n/n’)・(u/u’)、像側焦点距離f’は、f’=h/u’より、それぞれ計算でき、有効径Dが分かると、開口比F=D/f等も求まる。
(3次収差)
次に、3次収差計算について説明する。
収差は、理想の結像状態と異なる結像現象を表す。例えば、「球面収差」(Spheical Aberration)は、光軸上で光線が1点に集まらない現象を表し、「コマ収差」(Coma)は、光軸外で点像が尾を引く現象を表し、「非点収差」(Astigmatism)は、同心円像と放射線像の結像点が一致しない現象を表し、「像面湾曲」(Field Curvature)は、像面が平坦にならない現象を表し、「歪曲収差」(Dstortion)は、物体と像が相似形にならずに四角形が樽形や糸巻き形などに歪む現象を表し、また、「軸上色収差」(Axial Chromatic Abberation)は、色(光の波長)によって結像位置が異なる現象を表し、「倍率色収差」(Lateral Chromatic Abberation)は、色によって倍率が異なる現象を表し、いずれも像質の劣化に影響する。
3次収差(third−Orderaberration)は、光線が近軸像面と交差する点と近軸像点との距離を、光線の入射高hと半画角tanωを変数とした多項式に展開した時の最低次である3次の5つの項から成る収差で、上記の最初の5つの収差を指し、いわゆる「ザイデル(Seidel)の5収差」に対応する。以下に、3次収差計数の計算方法の概略を説明する。
(3次収差係数の計算式)
近軸額域がsin∂=βの近似で成り立つのに対し、3次収差は、sinθ=θ−θ/3!の3次項までの近似に対応し、簡略には、次式(16)、(17)で表わされる。
Figure 2010032759
Figure 2010032759
上記数式(16)、(17)のI、II、III、IV、V、Pの各収差係数は、それぞれ、球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差、及び、Petzval和に相当する。各収差係数を求めるには、まず、次式(18)に従って、レンズ各面(j)で次の補助量Q、Q 、Δ(1/n)、Δ(1/n)、Jを求める。
Figure 2010032759
これらの補助量を元に、各レンズ面(j)において、次式(19)より収差係数が求まる。
Figure 2010032759
これら各面(j)の収差係数をそれぞれ総和したもの(I=ΣI、II=ΣII、…等)が、光学系全体の各3次収差係数に該当する。
また、レンズのガラス(硝材)や、媒質毎の波長毎の屈折率の違い(分散特性)から生じる軸上色収差ΔS’や、倍率色収差ΔY’は、次式(20)、(21)で求められる。
Figure 2010032759
Figure 2010032759
但し、Abbe数:ν=(n−1)/(n−n)、f:焦点距離、n、n、nは、それぞれ、C線(赤、波長656nm)、d線(黄、波長588nm)、F線(青、波長486nm)における屈折率である。
3次収差係数では、レンズ系のデータをn倍に大きくすると、収差もn倍になり、収差係数が変化する。このため、焦点距離や、口径が異なる光学系でも収差性能を比較できるように、例えば、焦点距離f=1、または、撮像画角の対角=1、となるように、系全体を縮小や、拡大して正規化することが多い。
また、前述した近軸光線追跡では、入射角uや高さhの入力は、任意でよいが、3次収差係数のための光線追跡では、(i)軸上の光線と、(ii)軸外物点から出て入射瞳を横切る主光線との2本の光線を同時に追跡する場合が多い。
(i)の軸上光線追跡では、物体側主面を切る光の高さh ̄=1となるように正規化するために、u=1/a、h=s・u、α=n・uと、光線の初期値を設定する。
(ii)の軸外物点から入射瞳への主光線追跡(*印)では、物体側主点Hから物体高に対する角ω ̄=1となるように正規化するために、u =−a/a、h =z・u 、α =n・u と、光線の初期値を設定して、光線追跡計するのが望ましい。
F.第5実施形態
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本第5実施形態では、集合系レンズの構成例について説明する。
図34(a)〜(c)は、本発明の第5実施形態による、集合系レンズの構成例を示す模式図である。図34(a)に示す集合系レンズ10(11)の構成例は、集合系レンズを構成する各レンズL11、L12、…、Lmnの口径が異なる場合で、3行×5列の行列状に並べ、また、口径の大小順、または、焦点距離や、レンズ曲面の曲率の大小順などに整列し、レンズL11、L12、…の切替え時に、口径や、焦点距離、収差特性など、所定の光学特性が、レンズ位置に応じて順に増加、または減少するように配列した例である。また、行もしくは列毎に配列する順序方向を変えて、実装面積を有効に活用して、より多くのレンズを実装できるようにしてもよい。
図34(b)に示す集合系レンズ10(11)の構成例は、各レンズL11、L12、…、Lmnの口径が同じ場合で、均等ピッチ、または均等間隔で3行×4列等の行列状に整列配置し、レンズ切替え時のレンズ駆動位置を等ピッチまたは等間隔とし、駆動位置の計算や、レンズ駆動の制御が容易に行えるように構成した例である。
図34(c)に示す集合系レンズ10(11)の構成例は、各レンズL11、L12、…、Lmnのサイズ、配列を不規則とした場合で、例えば、中央部に大径レンズ1個を、その周辺や隅に小径レンズを数個配置して、より多くレンズを実装できるようにした例である。
その他の規則的、不規則的な配列方法で並べるよう構成してもよい。いずれも、集合系レンズを着脱式の交換ユニットの1つとして構成し、交換レンズ取付部に取り付ける際の誤装着防止用や、装着固定用の切欠き部などを設けてある。
また、集合系レンズ10(11)には、2次元バーコードや、RFDチップ(ICタグ)52を貼付しておき、そのメモリ内にユニット識別情報とともに、各個別レンズの位置データや、仕様データを記録しておき、レンズユニット取付部56のRFIDリーダ57(図4参照)や、カメラ側のレンズ識別データリーダ199からそれを受信または読み出して、レンズユニットを識別したり、レンズの位置データ及び仕様データに基づいてレンズ駆動の制御ができるようにするのが望ましい。
また、図34(a)〜(c)に示すように、集合系レンズ10(11)の外装材には、誤装着を防止するための誤装着防止用切り欠き部300や、装着固定/位置決め用切り欠き部301、301、レンズユニットを識別するための2次元バーコード302などを設けている。
G.第6実施形態
次に、本発明の第6実施形態について説明する。本第6実施形態では、集合系レンズを構成する個別レンズの構成例について説明する。
図35(a)〜(h)は、本第6実施形態による集合系レンズを構成する個別レンズの構成例を示す断面図である。図35(a)は、レンズユニット毎に、もしくは、同じレンズユニットの各行や、各列毎に、レンズの正(凸)/負(凹)別に個別レンズを複数個配置して装着する例である。図35(b)は、各集合系レンズユニット内に、レンズの正(凸)/負(凹)を混在して配置する例であり、複数のレンズユニットを組合せて使用する際、対物側から見て、正(凸)/負(凹)の順の組合せだけでなく、正−正、負−正、負−負の順の組合せなども選択できる。
図35(c)は、各レンズ位置に、複数枚や複数群のレンズから成る、色消しレンズや、接合レンズ、複合レンズ、さらには、絞り板などを装着する例である。図35(d)は、同じ硝材でも、曲面形状や、曲率、焦点距離などを変えたレンズを複数個配置した例、もしくは、同一基板上に一体形成した集合系レンズの例である。また、図35(e)は、屈折率(n)や、分散比(Abbe数ν)などの光学特性の異なる硝材で形成したレンズを装着する例である。
図35(f)は、ガラス基材や、または、PMMA(アクリル)、ADC(アクリルジグリコールカーボネート)、CR−39(ジエチレングリコールビスアリルカーボネート)等の透明プラスチックの基材上に、異なる屈折率の材質を印刷や、塗布、形成、貼合せして、レンズを形成する例である。図35(g)は、ガラスなどの基材に、異なる屈折率や、異なる濃度の金属イオン(チタンイオンなどの)などを拡散させて、屈折率の段階的変化(グラデーション)により各レンズを形成する例である。図35(h)は、同じ硝材で、同じ焦点距離(f)であっても、両面の曲面形状のペンディング条件を少しずつ変えて、球面収差などの収差特性が少しずつ異なる複数のレンズを装着した例である。
いずれも、口径や、曲率、焦点距離、屈折率、分散比、ペンディング条件、収差特性等の所定の光学特性の大小の順に並べると、レンズの検索や、切り替え制御が容易にできる。
H.第7実施形態
次に、本発明の第7実施形態について説明する。本第7実施形態では、集合系レンズの製造方法について説明する。集合系レンズは、図35(a)〜(c)に示したように、一般光学レンズと同様に作製されたレンズを、基板に設けたレンズ枠や、鏡胴に装着して組み立てても良いが、従来の光学レンズの製法では、光学ガラス硝材から調合/溶融/成型加工/アニール(焼き鈍し)/荒ずり/砂かけ/研磨/洗浄/芯取り/コーティング/…など多数の工程を経て製作されるので、集合系にすると、レンズの個数分だけコストや、加工費が高くなり、また検査や調整などにも手間がかかる。そこで、図35(d)、(f)、(g)に示す集合系レンズの場合には、従来の方法に代って、同一基材上に複数レンズを一体型に同時に形成して、作製するのが望ましい。
図36(a)〜(f)は、本第7実施形態による、複数のレンズを同一基材上、もしくは、一体型に形成する集合系レンズの作製方法の一例を示す模式図である。図36(a)は、精巧なレンズ曲面形状の鋳型(注ぎ型)400を作成し、プラスチック樹脂材401などを注いで充填して、樹脂が硬化安定した後、鋳型400からはずしてレンズ形状を作製するプラスチックモールド(注ぎ型成型)によるレンズ成型法である。図36(b)は、レンズ曲面形状の精密なプレス金型410を作製し、加熱軟化したガラス材411などを、この金型で直接プレス(加圧)して、レンズ形状を作製するガラスモールド(熱圧縮成型)によるレンズ成型法である。
図36(c)は、ガラス基板420上などに、フォトリソグラフィーにより円柱状のフォトレジストパターン421を作製した後、基板を過熱してレジストを流動させ、表面張力によりレンズ形状を作製するマイクロレンズなどの製造法(リフロー法)である。図36(d)は、レンズ形状に合せたマスク430を形成した低屈折率のガラス基板431を、光屈折率の溶液を入れたSalt Bath(液層)432に浸漬して、Ti(チタンイオン)などのイオンを拡散させて、段階的な屈折率変化(グラデーション)を持たせたレンズとするレンズ製造法(イオン拡散法)である。
図36(e)は、圧電素子440を用いたインクジェットプリンタヘッド441を利用して、微量の樹脂材料442などをガラス基板443上の所定位置に滴下して、表面張力によりレンズ形状を作成するレンズ製造法(インクジェット法)である。図36(f)は、フォトリソグラフィーによりフォトレジストマスク(グレイスケール・マスク)450を作製するが、該フォトレジストマスク450に設けた透過率分布によってフォト・レジスト451の形状をコントロールして露光現像し、現像したレジスト像以外の部分をエッチングで削り取り、任意の曲面形状のレンズを作製するレンズ製造法(グレイスケール・マスク法)である。
図37は、上述した製造方法のうち、図36(f)のグレイスケール・マスク法によるレンズ製造プロセスの手順を示すフローチャートである。まず、各レンズの口径や、曲率、焦点距離、屈折率、分散比、ペンディング条件、収差特性等の設計データを作成し(ステップS400)、該設計データに従って、フォト・レジストを設計し(ステップS402)、設計したフォト・レジストに従って、フォトマスク・パターンを設計する(ステップS404)。次に、フォトリソグラフィーにより所定の透過率分布を有するフォトレジストマスク450を作製するが(ステップS406)、このとき、フォトリソグラフィー・モデルにより、マスク透過率と露光装置の光強度分布のずれを補正する(ステップS408)。
そして、所望するフォトレジストマスク450が作製されると、該フォトレジストマスク450に設けた透過率分布によってガラス基板上に塗布したフォト・レジスト451を露光し、現像したレジスト像以外の部分をエッチングで削り取る(ステップS410)。また、この段階で、所望するレンズが作製されない場合には、エッチング・モデルによりレジスト形状とエッチング形状変化のずれを補正し(ステップS412)、ステップS400のレンズ設計データの作成から再度繰り返す。一方、所望するレンズが作製されていればマイクロレンズの完成である(ステップS414)。
このような製造方法を用いて、複数のレンズを備える集合系レンズ10、11を一体型で作製することができる。いずれの製造方法を用いるかによって、製造コストや、曲面形状、位置合せの精度などに差はあるが、いずれも、従来の光学レンズの溶融/成型/研磨/…など多数工程を要する製法に比べると、コストや、組立費が大幅に安くなり、取付け位置や、光軸の調整なども不要にできる。
作製されたレンズの曲面形状や、位置の精度が多少劣る場合にも、本発明の集合系レンズ10、11による撮影系では、最終レンズの形状や、位置のデータを測定し、測定されたデータや、補正データを、レンズユニットのRFIDチップ(ICタグ)52などに書き込んで記録しておくことで、カメラ側では、これらのバラツキや、誤差などを、レンズの仕様データとして読み込み、その仕様データに応じてレンズ中心位置の調整などのレンズ駆動制御ができるので、形状や、位置の精度バラツキによる不都合も緩和できる。
また、広い焦点距離全体に渡って収差を削減するために多数枚のレンズを用いずとも、焦点距離により異なるレンズに切替えればよいので、レンズ数も減らすことができる。
本発明の第1実施形態によるデジタルカメラの光学系(集合系レンズによる可変焦点撮影レンズ系)の構成を示す斜視図である。 本第1実施形態による集合系レンズを用いたデジタルカメラの外観構成とそのズームレンズユニット部の構成を示す斜視図である。 本第1実施形態において、撮影レンズ部29に収納された、集合系レンズ、及び該集合系レンズを駆動するズームレンズユニットの構造を示す斜視図である。 本第1実施形態による集合系レンズ10、11を、着脱式に交換装着できる着脱式の集合系レンズユニットとして構成した場合の構造を示す斜視図である。 本第2実施形態による集合系レンズを用いたデジタルカメラの他の構成例を示す斜視図である。 デジタルカメラの集合系レンズ部の駆動機構の構成例を示す斜視図である。 上述したデジタルカメラの集合系レンズ部の駆動機構の他の構成例(ステップモータと歯車)を示す斜視図である。 上述したデジタルカメラの集合系レンズの駆動機構(X−Y方向)であるVCMの構成例を示す正面図である。 本第2実施形態において、集合系レンズを用いたズームレンズや撮影光学系と駆動制御回路の構成例を示すブロック図である。 本第2実施形態による集合系レンズを撮影光学系に用いたデジタルカメラ全体の構成を示すブロック図である。 本第2実施形態において、集合系レンズの第1の構成例と動作例として、複数の集合系レンズに凹凸各種レンズを設け、それらレンズを組合せて利用する例を説明するための模式図である。 本第2実施形態において、集合系レンズの第1の構成例と動作例として、複数の集合系レンズに凹凸各種レンズを設け、それらレンズを組合せて利用する例を説明するための模式図である。 本第2実施形態において、集合系レンズの第1の構成例と動作例として、複数の集合系レンズに凹凸各種レンズを設け、それらレンズを組合せて利用する例を説明するための模式図である。 本第2実施形態において、集合系レンズの第2の構成例と動作例として、複数の集合系レンズとともに結像レンズを組合せて利用する例を説明するための模式図である。 本第2実施形態において、集合系レンズの第2の構成例と動作例として、複数の集合系レンズとともに結像レンズを組合せて利用する例を説明するための模式図である。 本第2実施形態において、集合系レンズの第2の構成例と動作例として、複数の集合系レンズとともに結像レンズを組合せて利用する例を説明するための模式図である。 本第2実施形態によるカメラの制御動作を説明するためのフローチャートである。 本第2実施形態によるカメラの制御動作を説明するためのフローチャートである。 本第2実施形態によるカメラの制御動作を説明するためのフローチャートである。 本第2実施形態によるカメラの集合系レンズのレンズデータの構成例を示す概念図である。 本第2実施形態によるカメラの集合系レンズのレンズデータの構成例を示す概念図である。 本第2実施形態による連続ズーム制御動作を説明するためのフローチャートである。 本第2実施形態による連続ズーム制御動作を説明するためのフローチャートである。 通常撮影での概念図である。 ライズ/フォール撮影やシフト撮影などのあおり撮影の概念図である。 本第3実施形態の集合系レンズによる撮影光学系を用いてあおり撮影や、手ぶれ補正撮影を行う際の動作を説明するためのフローチャートである。 本第3実施形態の集合系レンズによる撮影光学系を用いてあおり撮影や、手ぶれ補正撮影を行う際の動作を説明するためのフローチャートである。 本第3実施形態の集合系レンズによる撮影光学系を用いてあおり撮影や、手ぶれ補正撮影を行う際の動作を説明するためのフローチャートである。 本第3実施形態の集合系レンズによる撮影光学系を用いてあおり撮影や、手ぶれ補正撮影を行う際の動作を説明するためのフローチャートである。 本第4実施形態によるレンズ選択モード処理動作を説明するためのフローチャートである。 本第4実施形態によるレンズ選択モード処理動作を説明するためのフローチャートである。 本第4実施形態によるレンズ選択モード処理動作を説明するためのフローチャートである。 本第4実施形態によるレンズ選択モード処理動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第5実施形態による、集合系レンズの構成例を示す模式図である。 本第6実施形態による集合系レンズを構成する個別レンズの構成例を示す断面図である。 本第7実施形態による、複数のレンズを同一基材上、もしくは、一体型に形成する集合系レンズの作製方法の一例を示す模式図である。 上述した製造方法のうち、図36(f)のグレイスケール・マスク法によるレンズ製造プロセスの手順を示すフローチャートである。 従来の機械補正式の多群ズームレンズを用いた光学ズームレンズの構成を示す模式図である。 従来の2系統の撮影レンズ系を備える2焦点カメラの一例を示す外観図である。 従来の2系統のレンズを切替え使用するデジタルカメラの一例を示す外観図である。
符号の説明
8、9 レンズ基板
10、11 集合系レンズ
12 撮像素子
21 電源スイッチ
22 レリーズスイッチ
24 モードスイッチ
26 電子ファインダ/画像表示部
27 光ファインダ部
41、42 取り付け部
43a、43b、44a、44b ボイスコイルモータ
45a、45b 小型ステップモータ
46a、46b 歯車輪列機構
51−1、51−2、… 集合系レンズユニット
52 RFIDチップ
55 着脱式取り付けホルダ部
56 着脱式取り付け部
57 RFIDリーダ
58 アンテナ
60 反射ミラーもしくはプリズム
61、M 結像レンズ
70、71 ステップモータ
72、73 減速歯車
74、75 リード・スクリュー
76 X方向スライダ
77 ガイドレール
80、81 X方向スライダ
83 ガイドレール
84、85 ボイスコイル
86、87 継鉄ヨーク部
100、101 集合系レンズXY位置駆動部
102、103 集合系レンズZ位置駆動部
104、105 集合系レンズ制御部
106 カメラ制御部
107 撮影制御部
108 画像信号処理部
109 操作入力部
199 レンズ識別データリーダ
200 第1集合系レンズ駆動部
201 第2集合系レンズ駆動部
202 絞り駆動部
203 画像信号処理部
204 タイミング制御&駆動回路
205 測光測距センサ
206 色温度検出部
207 測光部
208 測距部
209 照明/ストロボ駆動回路
210 照明/ストロボ
211 ブレ検出回路
212 角度センサ(Pitch)
213 ブレ検出回路
214 角度センサ(Yaw)
215 メモリインタフェース
216 外部メモリ媒体
217 電池
218 電源制御回路
220 制御回路
221 撮影制御部
222 メモリ(集合系レンズのレンズデータ)
223 各レンズ駆動位置(X,Y,Z)算出部
224 レンズ選択部
225 変倍ズーム操作部
226 フォーカス操作部
227 撮影モード選択/撮影操作部
230 操作部
231 入力回路
240 表示駆動部
241 電子ファインダ表示部
242 画像処理部
243 圧縮符号化/伸長復号化部
244 静止画/動画画像メモリ
245 プログラムメモリ
246 データメモリ
247 入出力インタフェース
248 外部入出力部

Claims (31)

  1. 光学系により結像された被写体像を撮像する撮影装置であって、
    略平面状の基板に光学特性が異なる複数のレンズが並列して配置された集合系レンズユニットと、
    前記集合系レンズユニットを、前記基板の面方向が撮影光軸方向に平行なZ方向と垂直となる姿勢に取り付けて支持する集合系レンズ支持部材と、
    前記集合系レンズ支持部材を、前記集合系レンズユニットとともに、前記光軸方向に垂直なX方向及び/又はY方向に移動するよう駆動する集合系レンズXY方向駆動手段と、
    前記集合系レンズ支持部材を、前記集合系レンズユニットとともに、前記光軸方向に平行なZ方向に移動するよう駆動する集合系レンズZ方向駆動手段と
    を備えることを特徴とする撮影装置。
  2. 撮影モードもしくは撮影条件を入力する入力手段と、
    前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズのXY方向位置情報及びレンズ仕様情報を記憶するレンズデータ記憶手段と、
    前記入力手段からの入力に基づいて、撮影モードもしくは撮影条件を設定する撮影条件設定手段と、
    前記レンズデータ記憶手段から前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズのXY方向位置情報及びレンズ仕様情報を読み出す読出手段と、
    前記撮影条件設定手段により設定された撮影モードもしくは撮影条件と、前記読み出されたXY方向位置情報及びレンズ仕様情報とに基づいて、前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズの中から、撮影に用いるレンズを選択するレンズ選択手段と、
    前記読出手段により読み出されたXY方向位置情報及びレンズ仕様情報に基づいて、前記集合系レンズユニットを、前記集合系レンズXY方向駆動手段により、X方向及び/又はY方向に移動するよう駆動して、前記選択されたレンズの中心位置が略光軸位置に設置されるよう制御するとともに、前記XY方向位置情報及びレンズ仕様情報に基づいて、前記集合系レンズユニットを、当該集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向に移動させるよう駆動して、前記選択されたレンズの光軸上の所定位置に設置されるように制御するレンズ駆動制御手段と、
    前記選択されたレンズを透過した光により結像された被写体像を撮像して撮像信号を出力する撮像手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
  3. 前記入力手段からの入力に基づいて、変倍ズーム及び/又はフォーカス調整の指示信号を出力する変倍ズーム及び/又はフォーカス調整の指示手段をさらに備え、
    前記レンズ駆動制御手段は、前記指示信号に応じて、前記レンズデータ記憶手段から読み出されたレンズ仕様情報に基づいて、前記集合系レンズユニットを、前記集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向に前後移動するように駆動して、光学系の変倍ズーム動作及び/又はフォーカス調整動作を行うよう制御することを特徴とする請求項2記載の撮影装置。
  4. 被写体からの入射光を90度屈曲させて、前記集合系レンズユニットを含む光学系に導くように、前記集合系レンズユニットの光軸上の前方に設けられた光学的屈曲手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
  5. 前記集合系レンズXY方向駆動手段もしくは集合系レンズZ方向駆動手段は、
    回転動作するモータと、
    前記集合系レンズ支持部材の動作を直線的に平行移動するようにガイドするガイド手段と、
    前記モータに連結され、該モータの回転動作に従って、前記集合系レンズ支持部材を、前記集合系レンズユニットとともに、前記ガイド手段に沿って、前記XY方向もしくはZ方向に平行移動させる歯車輪列機構と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
  6. 前記集合系レンズXY方向駆動手段もしくは集合系レンズZ方向駆動手段は、
    往復動作するモータと、
    前記集合系レンズ支持部材の動作を直線的に平行移動するようにガイドするガイド手段と、
    前記モータに連結され、該モータの往復動作に従って、前記集合系レンズ支持部材を、前記集合系レンズユニットとともに、前記ガイド手段に沿って、前記XY方向もしくはZ方向に平行移動させる連結部材と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
  7. 光学系により結像された被写体像を撮像する撮影装置であって、
    略平面状の基板に光学特性が異なる複数のレンズが並列して配置された集合系レンズユニットと、
    前記集合系レンズユニットを、前記基板の面方向が撮影光軸方向に平行なZ方向と垂直となる姿勢に維持するとともに、この集合系レンズユニットを、前記光軸方向に垂直なX方向及び/又はY方向に移動可能に支持する集合系レンズ支持部材と、
    を備え、
    前記集合系レンズ支持部材を、前記光軸方向に平行なZ方向に並べて複数設けたことを特徴とする撮影装置。
  8. 前記集合系レンズユニットは、
    前記集合系レンズ支持部材に着脱自在に装着して、他の集合系レンズユニットと交換可能にした構成であることを特徴とする請求項7記載の撮影装置。
  9. 固定焦点の結像レンズと、
    この固定焦点の結像レンズを前記光軸方向に平行なZ方向に駆動する結像レンズ駆動手段と、
    前記複数の集合系レンズ支持部材に指示された複数の集合系レンズユニットの位置を、この複数の集合系レンズユニットに配置されている複数レンズによる合成光学系が略アフォーカル(無焦点)系となるように移動した状態で、前記結像レンズ駆動手段により、前記結像レンズを前記光軸方向に平行なZ方向に移動させるよう制御するレンズ駆動制御手段と
    を備えることを特徴とする請求項7記載の撮影装置。
  10. 前記集合系レンズユニットを前記光軸方向に垂直なX方向及び/又はY方向に移動させることにより、合成光学系が略アフォーカル(無焦点)系となるような複数レンズを選択する集合系レンズ選択手段を備えることを特徴とする請求項7記載の撮影装置。
  11. 前記集合系レンズユニットを前記光軸方向に平行なZ方向に移動するよう駆動する集合系レンズZ方向駆動手段と、
    前記集合系レンズユニットの光軸上の後方の撮像面側に設けられた、固定焦点の結像レンズと、
    少なくとも、前記複数の集合系レンズユニットを、当該集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向の前後に移動させ、前記複数の集合系レンズユニットに配置されている複数レンズによる合成光学系が略アフォーカル(無焦点)系となる位置に各レンズを移動するように駆動することにより、前記結像レンズを含む撮影光学系全体の焦点距離を変更する変倍動作を行うとともに、前記結像レンズによる結像点が略同じ位置に結像させるよう制御するレンズ駆動制御手段と
    を備えることを特徴とする請求項7記載の撮影装置。
  12. 前記集合系レンズ支持部材を、前記集合系レンズユニットとともに、移動駆動する移動駆動手段と、
    前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズの位置情報及びレンズ仕様情報を記憶するレンズデータ記憶手段と、
    焦点距離や、口径比、収差特性などの光学特性を、所望の光学特性条件として入力する光学特性条件入力手段と、
    前記レンズデータ記憶手段から前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズの位置情報及びレンズ仕様情報を読み出す読出手段と、
    前記読み出された位置情報及びレンズ仕様情報に基づいて、前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズにより得られる光学特性をシミュレーション演算する光学特性シミュレーション手段と、
    前記光学特性シミュレーション手段によりシミュレーション演算された光学特性に基づいて、前記集合系レンズユニットに配置された複数のレンズの中から、前記光学特性条件入力手段により入力された前記光学特性条件を満足するレンズを、撮影に用いるレンズとして選択するレンズ選択手段と、
    前記集合系レンズユニットを前記移動駆動手段により移動駆動させることにより、前記レンズ選択手段により選択されたレンズの中心位置を撮影光軸に移動させるように制御するレンズ駆動制御手段と
    を備えることを特徴とする請求項7記載の撮影装置。
  13. 前記集合系レンズユニットは、
    前記集合系レンズ支持部材に着脱自在に装着して、他の集合系レンズユニットと交換可能にした構成であることを特徴とする請求項12記載の撮影装置。
  14. 前記レンズデータ記憶手段は、前記着脱自在で、交換可能な集合系レンズユニットに設けられており、
    前記読出手段は、前記集合系レンズ支持部材もしくは当該撮影装置に設けられており、前記レンズデータ記憶手段と非接触または接触して複数のレンズのXY方向位置情報及びレンズ仕様情報を読み出すことを特徴とする請求項13記載の撮影装置。
  15. 前記集合系レンズユニット、及び、前記集合系レンズXY方向駆動手段、前記集合系レンズZ方向駆動手段をそれぞれ複数組備えるとともに、
    前記複数の集合系レンズユニットのうち、第1の集合系レンズユニットを、対応する集合系レンズXY方向駆動手段により、X方向及び/又はY方向に移動駆動して、所定のレンズの中心位置を撮影光軸上に移動させることにより、前記第1の集合系レンズユニットに含まれるレンズの中から、正の屈折率を有するレンズを選択するよう制御し、
    前記複数の集合系レンズユニットのうち、第2の集合系レンズユニットを、対応する集合系レンズX/Y方向駆動手段により、X方向及び/又はY方向に移動駆動して、所定のレンズの中心位置を撮影光軸上に移動させることにより、第2の集合系レンズユニットに含まれるレンズの中から、負の屈折率を有するレンズを選択するよう制御するとともに、
    変倍ズーム操作に応じて、前記第1の集合系レンズユニットの位置を、対応する集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向の所定位置に移動駆動し、前記第2の集合系レンズユニットの位置を、対応する集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向の所定位置に移動駆動させることにより変倍動作を行うように制御し、
    前記第1および第2の集合系レンズユニットからそれぞれ選択されたレンズの組合せを含む撮影光学系が、望遠タイプの可変焦点ズームレンズとして構成されるように制御するレンズ駆動制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
  16. 前記集合系レンズユニット、及び、前記集合系レンズXY方向駆動手段、前記集合系レンズZ方向駆動手段をそれぞれ複数組備えるとともに、
    前記複数の集合系レンズユニットのうち、第1の集合系レンズユニットを、対応する集合系レンズXY方向駆動手段により、X方向及び/又はY方向に移動駆動して、所定のレンズの中心位置を撮影光軸上に移動させることにより、前記第1の集合系レンズユニットに含まれるレンズの中から、負の屈折率を有するレンズを選択するよう制御し、
    前記複数の集合系レンズユニットのうち、第2の集合系レンズユニットを、対応する集合系レンズXY方向駆動手段により、X方向及び/又はY方向に移動駆動して、所定のレンズの中心位置を撮影光軸上に移動させることにより、前記第2の集合系レンズユニットに含まれるレンズの中から、正の屈折率を有するレンズを選択するよう制御するとともに、
    変倍ズーム操作に応じて、前記第1の集合系レンズユニットを、対応する集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向の所定位置に移動駆動し、前記第2の集合系レンズユニットを、対応する集合系レンズZ方向駆動手段により、Z方向の所定位置に移動駆動させることにより変倍動作を行うように制御し、
    前記第1および第2の集合系レンズユニットからそれぞれ選択されたレンズの組合せを含む撮影光学系が、広角タイプの可変焦点ズームレンズとして構成されるよう制御するレンズ駆動制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の撮影装置。
  17. 光学系により結像された被写体像を撮像する撮影装置であって、
    略平面状の基板に光学特性が異なる複数のレンズが並列して配置された集合系レンズユニットと、
    前記集合系レンズユニットを、前記基板の面方向が撮影光軸方向に平行なZ方向と垂直となる姿勢に取り付けて支持する集合系レンズ支持部材と、
    前記集合系レンズユニットを前記光軸方向に垂直なX方向及び/又はY方向に移動するよう駆動する集合系レンズXY方向駆動手段と、
    前記集合系レンズXY方向駆動手段により移動駆動させることより、この集合系レンズユニットに含まれるレンズの1つを選択的に撮影光軸上に移動させるレンズ選択手段と、
    光学系により結像された被写体像を撮像する際のブレを逐次検出するブレ検出手段と、
    前記集合系レンズXY方向駆動手段により前記集合系レンズユニットを駆動制御して、前記ブレ検出手段により逐次検出されるブレ量に基づいて、該ブレ量が打ち消される方向に、前記選択されたレンズの中心位置を、撮影光軸中心から偏心した位置に逐次移動させるように制御するレンズ駆動制御手段と、
    前記選択されたレンズを透過した光により結像された被写体像を撮像して撮像信号を出力する撮像手段と
    を備えることを特徴とする撮影装置。
  18. 前記レンズ駆動制御手段は、前記集合系レンズ支持部材を、前記集合系レンズユニットとともに、前記集合系レンズXY方向駆動手段により前記光軸方向に垂直なX方向及び/又はY方向に並行移動させて、前記選択されたレンズの中心位置を、所定量だけ撮影光軸中心から被写体に対して縦方向に偏心した位置に移動させるように制御することを特徴とする請求項17記載の撮影装置。
  19. 略平面状の基板上に、口径、曲面形状、曲面の曲率、焦点距離、硝材、屈折率、分散比(Abbe数)、ペンディング条件、あるいは、収差特性を含む光学特性のうち、いずれかの光学特性がそれぞれ異なる複数のレンズを並列して配置した集合系レンズユニットを備えることを特徴とする光学装置。
  20. 前記集合系レンズユニットは、
    少なくとも、当該集合系レンズユニットの識別情報、当該集合系レンズユニットが備える複数のレンズの位置情報、前記複数のレンズのレンズ仕様情報を含むレンズ情報を記憶するための記憶手段と、
    外部からの読み出し要求に応じて、前記記憶手段に記憶されているレンズ情報を読み出して前記外部に出力する出力手段と
    を備えることを特徴とする請求項19記載の光学装置。
  21. 前記複数のレンズは、
    前記略平面状の基板上に、等ピッチもしくは等間隔に、m行×n列(m、nは整数)のマトリクス状に配置されていることを特徴とする請求項19記載の光学装置。
  22. 前記複数のレンズは、
    口径、曲面の曲率、焦点距離、屈折率、分散比(Abbe数)、ペンディング条件、もしくは、収差特性を含む光学特性のうち、いずれかの光学特性の大小の順序に従って、所定の行もしくは列に配置されていることを特徴とする請求項19記載の光学装置。
  23. 前記複数のレンズは、
    所定の行もしくは列毎に配置された、焦点距離の異なる正の屈折率のレンズ、あるいは、焦点距離の異なる負の屈折率のレンズからなることを特徴とする請求項19記載の光学装置。
  24. 前記複数のレンズは、混在して配置された、正の屈折率のレンズと、負の屈折率のレンズとからなることを特徴とする請求項19記載の光学装置。
  25. 前記基板は、ガラス材、あるいは、PMMA(アクリル)、ADC(アクリルジグリコールカーボネート)、CR−39(ジエチレングリコールビスアリルカーボネト)等の透明プラスチック材のいずれかからなり、
    前記複数のレンズは、前記基板とは異なる屈折率の材質、もしくは、それぞれ異なる屈折率の材質を、前記基板の表面上に印刷、もしくは、塗布、貼り合せ、装着、形成のいずれかの製造手法により作製されたことを特徴とする請求項19記載の光学装置。
  26. 前記複数のレンズは、ガラス基板もしくはプラスチック基板上に、屈折率、もしくは濃度、拡散量のいずれかが異なる金属イオンを拡散させて、段階的な屈折率の変化を持たせたレンズ形状として、基板と一体形成されたことを特徴とする請求項19記載の光学装置。
  27. 前記複数のレンズは、所定の曲面形状を成した鋳型に、プラスチック樹脂材を注いで充填した後、プラスチック樹脂材を鋳型から取り外することにより、所定の光学特性を有するレンズ形状として、基板と一体形成されたことを特徴とする請求項19記載の光学装置。
  28. 前記複数のレンズは、加熱軟化したガラス材を、所定の曲面形状のプレス金型で加圧することにより、所定の光学特性を有するレンズ形状として、基板と一体形成されたことを特徴とする請求項19記載の光学装置。
  29. 前記複数のレンズは、ガラス基板上にフォトリソグラフィーにより、所定量の円柱状のフォトレジストパターンを作製した後、前記ガラス基板を加熱してレジストを流動させることにより、前記レジストの表面張力により所定の光学特性を有するレンズ形状として、基板と一体形成されたことを特徴とする請求項19記載の光学装置。
  30. 前記複数のレンズは、ガラス基板もしくはプラスチック基板上の所定位置に、所定量の樹脂材料を微滴化して噴出して塗布した後、前記樹脂材料の表面張力により所定の光学特性を有するレンズ形状として、基板と一体形成されたことを特徴とする請求項19記載の光学装置。
  31. 前記複数のレンズは、ガラス基板もしくはプラスチック基板上に、フォトリソグラフィーにより、レンズ曲面形状に相当する段階的な透過率のフォトレジストマスクを用いて露光現像して、所定の曲面形状を有するレンズ形状として、基板と一体形成されたことを特徴とする請求項19記載の光学装置。
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