JP2010029475A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技状態の切り替えを工夫することで、斬新な遊技性を実現可能な弾球遊技機を提供する。
【解決手段】ぱちんこ遊技機において、遊技切替実行手段は、特殊遊技が発生したか否かを判定し、その特殊遊技の発生をひとつの条件として、その特殊遊技の終了後に所定の遊技状態に切り替える。ある態様では、特定遊技中(時短)であるか否かによらず、小当たりの発生をひとつの条件として、その小当たり遊技の終了後に時短状態が切り替えられ、遊技者の利益状態が変化するようにした。このように小当たり後を契機に遊技状態が次々と切り替えられる。
【選択図】図5
【解決手段】ぱちんこ遊技機において、遊技切替実行手段は、特殊遊技が発生したか否かを判定し、その特殊遊技の発生をひとつの条件として、その特殊遊技の終了後に所定の遊技状態に切り替える。ある態様では、特定遊技中(時短)であるか否かによらず、小当たりの発生をひとつの条件として、その小当たり遊技の終了後に時短状態が切り替えられ、遊技者の利益状態が変化するようにした。このように小当たり後を契機に遊技状態が次々と切り替えられる。
【選択図】図5
Description
本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に弾球遊技機における遊技の進行を制御する技術に関する。
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機においては、遊技盤上に設けられた始動口への入球を契機に当否抽選が行われ、その抽選結果に応じて図柄の変動表示が行われる。すなわち、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、特別遊技へと移行するものとして知られている。特別遊技は大当たりとも呼ばれ、遊技盤上に設けられた大入賞口の開放を伴う単位遊技が複数回行われ、通常遊技より多くの賞球が得られるようになる(例えば、特許文献1参照)。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。
遊技機の中には、また、特別遊技が終了した後にもいわゆる確率変動遊技(以下「確変」ともいう)や変動時間短縮遊技(以下「時短」という)と呼ばれる遊技者に有利な特定遊技に移行するものがある。特別遊技が発生した場合であってそのときの当たり停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に確変が開始される。確変には通常の確率状態より当たりの確率が高い抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生する。また、特別遊技の終了後には時短が開始され、所定期間継続される。時短中には始動口への入球容易性が高められるとともに図柄の変動時間が概ね短縮される。このような特定遊技へ移行すると比較的早期に新たな特別遊技が発生するため、遊技者の期待感が一層高められる。
特開2003−230714号公報
ところで、近年の遊技機には、遊技者の知らないうちに出玉のない確変移行がなされるいわゆる突然確変(以下「突確」という)が発生する機種も増えてきている。突確は、特段の演出もなく突然に確変へ移行するという意味で遊技者に大きなインパクトを与えるものであるが、確変そのものが特別遊技の終了後を条件とするため、その移行直前に大入賞口を瞬間的に数回開放するなどして大当たり演出を担保している。発明者らは、このように当たりを契機とする遊技状態の切り替えのバリエーションを豊富にすることで、遊技者の興趣を一層高められるとの考えに到った。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、遊技状態の切り替えを工夫することで、斬新な遊技性を実現可能な弾球遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動入賞口と、始動入賞口への入球を契機に当否を決定するための当否抽選を実行する抽選手段と、当否抽選の結果を示す図柄を変動表示させる表示制御手段と、遊技領域の所定位置に設けられ、当否抽選が当たりであったときに開放される大入賞口と、所定時間以上の大入賞口の開放がなされる特別遊技へ移行するための条件として特別遊技作動条件を保持する特別遊技作動条件保持手段と、所定時間に満たない大入賞口の開放がなされる特殊遊技へ移行するための条件として特殊遊技作動条件を保持する特殊遊技作動条件保持手段と、当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となり、図柄が所定の大当たり態様で停止されたときに特別遊技作動条件が成立したとして特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、当否抽選が特殊遊技への移行を示す結果となり、図柄が所定の特殊当たり態様で停止されたときに特殊遊技作動条件が成立したとして特殊遊技を実行する特殊遊技制御手段と、特別遊技の終了を契機に遊技状態が通常状態よりも遊技者に有利な特定遊技に移行させる特定遊技実行手段と、特殊遊技が発生したか否かを判定し、その特殊遊技の発生をひとつの条件として、その特殊遊技の終了後に所定の遊技状態に切り替える遊技切替実行手段と、を備える。
ここで、「大入賞口」は、特別遊技での開放と特殊遊技での開放とで共通に用いられる単一の大入賞口として設けられてもよいし、特別遊技で開放される大入賞口と特殊遊技で開放される大入賞口とが別構成として設けられてもよい。「特殊遊技」は、大入賞口の開放時間が短い点では通常の特別遊技よりも利益状態が小さいが、大入賞口が開放されて遊技球の入球可能性がある点で遊技者に有利となる。
この態様によれば、特殊遊技の発生をひとつの条件として、その特殊遊技の終了後に遊技状態が切り替えられるので、通常の特別遊技とは違った遊技性が創出される。その結果、その特殊当たりとなるか否かに遊技者の意識を振り向けることもでき、斬新な遊技性が実現される。
遊技切替実行手段は、特殊遊技が発生したと判定した場合、その特殊遊技の実行前に特定遊技が実行されていたか否かにかかわらず、特定遊技を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合に特定遊技実行手段に特定遊技を実行させてもよい。
この態様によれば、通常の特別遊技の実行およびその終了がなくとも、特殊遊技が実行されることにより特定遊技が実行されうる。つまり、遊技者に有利な特定遊技の実行機会が増える可能性があるため、その遊技者の期待感を高めることができる。
その場合、遊技切替実行手段は、特殊当たり態様の停止図柄の種類に応じて特定遊技を実行するか否かを決定してもよい。すなわち、特殊遊技の発生が必ず特定遊技に結びつくのではなく、その特殊当たり態様の停止図柄の種類によって特定遊技の実行可否を変えることで、遊技者の期待感を煽ることができる。
また、図柄の変動表示における変動開始から停止までの変動過程が定められた複数の変動パターンが所定の抽選値に割り当てられた複数のパターンテーブルを保持し、遊技状態に応じてパターンテーブルを切り替えて変動パターンを決定するパターン決定手段を備えてもよい。そして、遊技切替実行手段が、特殊遊技が発生したと判定した場合、パターン決定手段に特殊遊技の実行後であることをひとつの選択条件とする特定のパターンテーブルを選択させてもよい。
すなわち、特殊遊技の実行後でなければ選択されることがない特定のパターンテーブルを設けることで、特殊当たりが発生してはじめて表示される特定の変動パターンを設定することができる。その特定の変動パターンは、特殊遊技の発生を条件に表示される演出を伴うものでもよい。例えば、特殊遊技終了後の図柄複数変動分の期間にわたって表示される特定の演出を伴うものであってもよい。その場合、各図柄の変動時間が一定に固定されていてもよい。
遊技切替実行手段は、所定の遊技状態においてさらに当否抽選が特殊遊技への移行を示す結果となった場合、その特殊遊技の終了後に異なる遊技状態に切り替えてもよい。特殊遊技の発生により一度切り替えられた遊技状態を元に戻す切り替えを行ってもよい。遊技状態を遊技者に相対的に有利な状態(モードアップ)と不利な状態(モードダウン)との間で切り替えるようにすれば、遊技者の期待感も煽られるようになる。このように特殊遊技の発生ごとに遊技状態が切り替えられることで、遊技者の興趣を高く維持することができる。
特別遊技作動条件保持手段は、大入賞口の開放を伴う単位遊技を複数回含む特別遊技へ移行するための条件として特別遊技作動条件を保持し、特殊遊技作動条件保持手段は、特殊遊技として大入賞口の開放を伴う単位遊技である小当たり遊技へ移行するための条件として特殊遊技作動条件を保持し、特殊遊技制御手段は、当否抽選が小当たり遊技への移行を示す結果となり、図柄が所定の小当たり態様で停止されたときに特殊遊技作動条件が成立したとして小当たり遊技を実行し、遊技切替実行手段は、特殊遊技として小当たり遊技が発生したか否かを判定し、その小当たり遊技の発生をひとつの条件として、その小当たり遊技の終了後に所定の遊技状態に切り替えてもよい。
この態様では特殊遊技として小当たり遊技を採用する。ここで、「特別遊技」は大入賞口の開放を伴う単位遊技を複数回含むものあるのに対し、「小当たり遊技」は単位遊技である点で異なるが、その単位遊技の間に大入賞口が1回開放されるものでも、複数回開放されるものでもよい。この小当たり遊技の終了後に遊技状態を特定遊技へ移行させてもよい。いわゆる大当たりと区別される小当たりの発生を契機として遊技状態を切り替えることにより、斬新な遊技性が実現される。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、遊技状態の切り替えを工夫することで、斬新な遊技性を実現可能な弾球遊技機を提供することができる。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。
以下、弾球遊技機として従来にいういわゆる第1種ぱちんこ遊技機を例に説明する。ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
以下、弾球遊技機として従来にいういわゆる第1種ぱちんこ遊技機を例に説明する。ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、特別図柄表示装置61、演出表示装置60、始動入賞口(以下、「始動口」という)62、センター飾り64、大入賞口66、作動口68、一般入賞口72を含む。さらに遊技領域52には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。始動口62は、遊技球の入球を検出するための始動入賞検出装置74と、始動口62の拡開機構を拡開させるための普通電動役物ソレノイド76を備える。始動口62の拡開機構が拡開されたとき、始動口62の開口幅が拡がって入球容易性が向上する。始動入賞検出装置74は、始動口62への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す始動入賞情報を生成する。一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。大入賞口66は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置78と、大入賞口66を拡開させるための大入賞口ソレノイド80を備える。入賞検出装置78は、大入賞口66への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す大入賞口入賞情報を生成する。
大入賞口66は、特別図柄192が所定の大当たり態様にて停止したときに「大当たり」として開放状態となる横長方形状の入賞口である。大入賞口66はアウト口58の上方等の位置に設けられる。大入賞口66の入賞検出装置78は、遊技球の通過を検出するセンサを備えて構成される。本実施例において、大入賞口66は、特別図柄192が所定の小当たり態様にて停止したときに「小当たり」としても開放状態となる。
遊技領域52の左方に設けられた特別図柄表示装置61および遊技領域52の略中央に設けられた演出表示装置60は、それぞれの画面に特別図柄192の変動と、特別図柄192に連動する装飾図柄190を含む演出画像の変動を表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。ここで、特別図柄192は、始動口62への遊技球の落入を契機として行われる抽選の結果に対応した図柄であり、その変動表示が停止されたときの図柄態様が当たりと定められた図柄であった場合、その停止図柄が表示されたタイミングが大当たり発生タイミングとなる。特別図柄表示装置61は、例えば7セグメントLEDで構成される表示手段である。演出表示装置60は、特別図柄192の変動表示と連動する形で装飾図柄190を変動表示する液晶ディスプレイである。装飾図柄190は、特別図柄192で示される抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄190として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を画面の中央領域に表示する。演出表示装置60は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、ドラムなどの機械式回転装置やLEDなどの他の表示手段で構成されてもよい。なお、特別図柄192は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置60の左下方の特別図柄表示装置61にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置60のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。作動口68は、遊技盤50の左側方位置に設けられる。作動口68は、通過検出装置69を含む。通過検出装置69は、作動口68への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す通過情報を生成する。作動口68への遊技球の通過は始動口62の拡開機構を拡開させるか否かを決定する開放抽選の契機となる。作動口68を遊技球が通過すると、開放抽選の結果を示す図柄である普通図柄が普通図柄表示装置59に変動表示される。普通図柄表示装置59は演出表示装置60の右下方に設けられる。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が停止すると、通常、50%から80%程度の確率で始動口62が所定時間拡開する。
演出表示装置60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、特別図柄表示装置61および演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。演出表示装置60の下方には、抽選保留ランプ20が設けられ、その対称的な位置である遊技領域52の右下部には、普通図柄表示装置59の下に作動保留ランプ22が設けられている。抽選保留ランプ20は、4個のランプからなり、その点灯個数によって当否抽選の保留数を表示する。当否抽選の保留数は、図柄変動中または特別遊技中に始動口62へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。作動保留ランプ22もまた4個のランプからなり、その点灯個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。さらに演出表示装置60の上方および下方には、それぞれ遊技効果ランプ90が設けられている。操作ボタン82は、遊技者が遊技機へ所定の指示を入力するために操作するボタンである。操作ボタン82は、上球皿15近傍の外壁面に設けられる。
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72や始動口62、大入賞口66の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
遊技球が始動口62に落入すると、特別図柄表示装置61および演出表示装置60において特別図柄192および装飾図柄190が変動表示される。特別図柄192および装飾図柄190の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の特別図柄192および装飾図柄190が大当たりを示す図柄である場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、大入賞口66の開閉動作が開始される。このときスロットマシンのゲームを模した装飾図柄190は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。特別遊技において、大入賞口66は、約30秒間開放された後、または9球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口66の開閉が所定回数、例えば15回繰り返される。
特別遊技が終了した後の通常遊技においては特定遊技の一つである変動時間短縮遊技(時短)が開始される。時短においては、特別図柄および装飾図柄の変動時間が通常より短縮される。特別図柄および装飾図柄の変動時間は、所定の変動回数の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻される。特別遊技が発生した場合であってそのときの当たり停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである確率変動遊技(確変)がさらに開始される。確変においては、通常の確率状態より当たりの確率が高い抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生する。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。
電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に始動口62へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容や複数の可動役物140の動作、遊技効果ランプ90の点灯を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させ、その演出の進行に沿って可動役物140や遊技効果ランプ90の点灯を作動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基板39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に始動口62へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容や複数の可動役物140の動作、遊技効果ランプ90の点灯を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させ、その演出の進行に沿って可動役物140や遊技効果ランプ90の点灯を作動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基板39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図3は、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の機能ブロックを示す。
ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、始動口62、大入賞口66、一般入賞口72、作動口68、特別図柄表示装置61、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90、可動役物140のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や可動役物140、電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、始動口62、大入賞口66、一般入賞口72、作動口68、特別図柄表示装置61、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90、可動役物140のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や可動役物140、電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
本実施例におけるメイン基板102は、入球判定手段110、当否抽選手段112、図柄決定手段114、保留制御手段116、メイン表示制御手段118、特別遊技制御手段120、小当たり遊技制御手段121、特定遊技実行手段122、開閉制御手段124、条件保持手段176を備える。本実施例におけるサブ基板104は、パターン記憶手段130、演出決定手段132、演出表示制御手段134、役物制御手段136を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
入球判定手段110は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、始動入賞情報を受け取ると遊技球が始動口62に入賞したと判断し、大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が大入賞口66に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口72に入賞したと判断する。入球判定手段110は、通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判断する。
当否抽選手段112は、始動口62への遊技球の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を当否抽選値として取得する。例えば、当否抽選値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。当否抽選手段112は、当否判定で参照する当否テーブルを複数保持する。複数の当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。当否抽選手段112は、通常時には通常確率による当否判定のための当否テーブルを参照し、確率変動時には通常確率より当たりの確率が高くなる当否テーブルを参照する。当否抽選手段112は、複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当たりであるか否かを判定する。当否抽選手段112による判定結果は、特別図柄表示装置61において特別図柄の形で変動表示される。また、当否抽選手段112による判定結果を演出的に示す装飾図柄が演出表示装置60において変動表示される。
図柄決定手段114は、特別図柄表示装置61に表示させる特別図柄の停止図柄と変動パターンを、当否抽選手段112による抽選の結果に応じて決定する。また、図柄決定手段114は、普通図柄表示装置59に表示させる普通図柄の停止図柄を抽選により決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄である。図柄決定手段114は、特別図柄や普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターン決定テーブルを保持する。
図柄決定手段114は、特別図柄を決定するための図柄決定抽選値を取得し、当否抽選手段112による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて特別図柄の停止図柄を決定する。図柄決定手段114は、当否抽選手段112による当否判定結果に応じて複数の変動パターンからいずれかのパターンを選択する。図柄決定手段114は、決定した停止図柄および変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段118および演出決定手段132へ送出する。
図柄決定手段114は、特別図柄を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた複数種の変動パターンを記憶する。複数種の変動パターンは、長短様々な変動時間をもつ。すなわち、各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄の変動が停止される。
図柄決定手段114は、遊技球が作動口68を通過した場合に、普通図柄を決定するための抽選乱数を取得し、その抽選乱数に応じて普通図柄の停止図柄を決定する。普通図柄の停止図柄が特定の図柄であった場合、開閉制御手段124が始動口62の普通電動役物を所定時間拡開する。
保留制御手段116は、当否抽選手段112により取得された当否抽選値を保留球として保持する。当否抽選値は、その保留数が所定の上限に達するまで蓄積される。保留数の上限は4である。
メイン表示制御手段118は、当否抽選手段112による抽選の結果を、図柄決定手段114により決定された変動パターンにしたがって特別図柄の変動表示として特別図柄表示装置61に表示させる。メイン表示制御手段118は、特別図柄の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出表示制御手段134へ送信することにより、メイン表示制御手段118および演出表示制御手段134による変動表示が同期し、連動が保たれる。メイン表示制御手段118は、普通図柄の変動を普通図柄表示装置59に表示させる。
条件保持手段176は、特別遊技作動条件保持手段178、小当たり遊技作動条件保持手段180を含む。特別遊技作動条件保持手段178は、大入賞口66の開放を伴う単位遊技を複数回含む特別遊技へ移行するための条件として特別遊技作動条件を保持する。特別遊技作動条件は、当否抽選で特別遊技へ移行する旨を示す結果となり、その抽選に対応する図柄変動が停止したことを条件の内容とする。小当たり遊技作動条件保持手段180は、大入賞口66の開放を伴う単位遊技である小当たり遊技へ移行するための条件として小当たり作動条件を保持する。小当たり作動条件は、当否抽選で小当たり遊技へ移行する旨を示す結果となり、その抽選に対応する図柄変動が停止したことを条件の内容とする。
特別遊技制御手段120は、当否抽選手段112による当否抽選結果が当たりであった場合に、特別遊技の実行処理を制御する。特別遊技は、大入賞口66の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、1回の開閉を単位とした1回または複数回の単位遊技で構成される。単位遊技は例えば15回を上限として繰り返され、1回の単位遊技において大入賞口66を約30秒間開放させる。特別遊技制御手段120は、単位遊技の継続回数が上限回数に達していなければ、現在の単位遊技の終了後に次の単位遊技を開始させる。単位遊技の上限回数を消化した場合には、特別遊技を終了させる。
小当たり遊技制御手段121は、当否抽選手段112により小当たり遊技への移行を示す抽選結果となり、特別図柄192が所定の小当たり態様で停止されたときに小当たり作動条件が成立したとして小当たり遊技を実行する。小当たり遊技は1回の単位遊技で構成される。ただし、1回の単位遊技の間に大入賞口66が2回開放される。大入賞口66の開放時間は、1回の開放につき所定時間(例えば1.8秒)未満である。本実施例では0.8秒に設定されている。
ここで、特別遊技には、大入賞口66が開放される単位遊技が例えば15回を上限として繰り返される特別遊技(以下、適宜「15R大当たり」とも称する)のほか、最少回数である2回だけ繰り返される特別遊技(以下、適宜「2R大当たり」とも称する)がある。この2R大当たりにおいて、大入賞口66が約0.8秒間開放されたときに一旦閉鎖されることで1回の単位遊技が終了するようにすると、小当たり遊技と外観上は同様の動作態様となる。しかし、小当たり遊技は、1回の単位遊技で構成される点で、2回の単位遊技で構成される2R大当たりとは異なる。
ここで、特別遊技には、大入賞口66が開放される単位遊技が例えば15回を上限として繰り返される特別遊技(以下、適宜「15R大当たり」とも称する)のほか、最少回数である2回だけ繰り返される特別遊技(以下、適宜「2R大当たり」とも称する)がある。この2R大当たりにおいて、大入賞口66が約0.8秒間開放されたときに一旦閉鎖されることで1回の単位遊技が終了するようにすると、小当たり遊技と外観上は同様の動作態様となる。しかし、小当たり遊技は、1回の単位遊技で構成される点で、2回の単位遊技で構成される2R大当たりとは異なる。
特定遊技実行手段122は、遊技状態を通常状態から特定遊技状態へ移行させる制御と、特定遊技状態から通常状態へ戻す制御を実行する。本実施例における特定遊技には、当否抽選の当選確率を通常確率の状態から高確率の状態へ切り替える確変と、図柄変動時間を通常時間より短時間へ切り替える時短とがある。
特定遊技実行手段122は、当否抽選値が確変状態へ移行すべき値であった場合に、特別遊技後の遊技状態を確変状態へ移行させる。確変状態は原則として次の大当たりが発生するまで続行され、その間は当否抽選手段112による当たり判定の確率が高い値のまま維持される。また、特定遊技実行手段122は、当否抽選値の如何に関わらず、特別遊技後に遊技状態を時短の状態へ移行させる。時短は、原則として、特別遊技後の特別図柄の変動回数が所定回数(「継続回数」ともいう)、例えば100回に至るまで継続される。ただし、本実施例では後述のように、小当たりの発生を契機として時短の発生有無およびその継続回数が切り替えられることがある。
開閉制御手段124は、始動口62の普通電動役物や大入賞口66の開閉を制御する。開閉制御手段124は、普通図柄が特定の図柄で停止されると、普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、始動口62を開放させる。また、開閉制御手段124は、特別遊技中、大入賞口ソレノイド80に開放指示を送り、大入賞口66を開放させる。開閉制御手段124は、時短状態においては始動口62の拡開機構を通常状態に比べて長い時間拡開させる。開閉制御手段124は、特別遊技においては普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、始動口62を大きく開放させる。開閉制御手段124は、小当たり遊技においては大入賞口ソレノイド80に開放指示を送り、大入賞口66を所定の短期間(本実施例では0.8秒)開放させる。
パターン記憶手段130は、装飾図柄190の変動において演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容とその表示過程が定められた複数の演出パターンを保持する。演出パターンには、装飾図柄190の変動表示における変動開始から停止までの変動過程と演出過程が定められた複数の変動パターンと、装飾図柄の変動表示とは別に表示されて大当たりへの期待度の高さを予告的に示唆する複数の予告演出パターンとが含まれる。
変動パターンには、通常の外れ図柄を表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れ図柄を表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たり図柄を表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段132は、特別図柄の変動パターンに応じて、特別図柄と変動時間が等しい演出画像の変動パターンを選択する。時短中においては特別図柄192の変動表示時間が概ね短くなるよう、演出決定手段132が変動時間の短い変動パターンを選択する。
演出決定手段132は、装飾図柄の停止図柄の組合せとその配置および変動パターンを、当否抽選手段112による抽選の結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターンに応じて決定する。演出決定手段132は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルや、変動パターンを決定するために参照すべきパターンテーブルを保持する。
装飾図柄の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、例えば当否抽選手段112による判定結果が大当たりとなり、特別遊技への移行を示す場合は「111」や「222」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。この場合、装飾図柄として揃える数字には、特別図柄と同じ数字が選ばれるのが好ましい。例えば、特別図柄が「3」の場合は装飾図柄が「333」となる。その大当たりが特別遊技後の確変への移行を伴う場合には、確変用の数字が選ばれる。例えば確変用の図柄として奇数図柄が設定されている場合、装飾図柄が「555」や「777」等になる。当否抽選手段112による判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せが選択される。ただし、当否判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合であって、リーチ付きの外れを示す特別図柄の変動パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。また、本実施例では小当たり用の図柄が設定されており、当否抽選手段112による判定結果が小当たりとなり、小当たり遊技への移行を示す場合には、装飾図柄が1つとびの数字からなる「135」や「246」が選ばれる。この小当たり用の図柄については、後述する特定遊技切替処理における時短の継続回数の決定にも関係するが、その内容については後に詳述する。演出決定手段132は、装飾図柄の停止図柄と演出画像の変動パターンの情報を演出表示制御手段134へ送る。
予告演出パターンは、特定のキャラクタやモチーフの画像、アニメーション、映像などを一時的に画面表示させる演出パターンや、特定の音声を出力する演出パターンである。予告演出パターンによる演出は、図柄変動と並行して実行され、その図柄変動が大当たり態様にて停止する期待度が高いことを予告的に示唆する。例えば、キャラクタの画像を一つだけ画面に表示させるだけの通常予告演出や、多数のキャラクタの群れを画面の一端から他端へ通過させるように表示させる群予告演出がある。また、予告演出の表示過程を複数段階に分け、表示させる段階数を可変にして段階数が多いほど大当たりへの期待度が高くなるように設定されるステップアップ予告演出がさらに含まれる。
予告演出パターンには、装飾図柄190の表示態様がリーチ状態となった後のタイミングで演出が実行されて図柄の最終的な停止態様を予告するパターンと、装飾図柄190が一つも停止していないタイミングで演出が実行されてリーチ状態となることを同時に予告するパターンとがある。
演出決定手段132は、当否抽選の結果に応じて演出表示装置60に予告演出を表示させるか否かを所定の予告抽選により決定するとともに、表示させるべき予告演出パターンを決定する。演出決定手段132は、予告演出を表示させるか否かを決定するために参照すべき予告決定テーブルと、予告演出パターンの種類を選択するときに参照すべき予告種類テーブルとを保持する。予告決定テーブルは、当否抽選の結果に応じて異なる欄が参照されるように設定されており、当否抽選が当たりの場合は外れの場合よりも高い確率で予告演出を表示させるよう、当否抽選の結果と予告演出を表示するか否かの対応関係が定められる。これにより、予告演出が表示されること自体で大当たりへの期待度の高さを示唆することができる。
演出表示制御手段134は、当否抽選手段112による当否抽選の結果として、選択された変動パターンデータにしたがって演出表示装置60へ演出画像を変動表示させる。演出表示制御手段134は、予告演出を表示させる旨が演出決定手段132により決定された場合、選択された予告演出パターンにしたがった予告演出を演出表示装置60へ表示させる。演出表示制御手段134は、遊技効果ランプ90の点灯および消灯や、スピーカ18からの音声出力などの演出処理をさらに制御する。
役物制御手段136は、演出表示制御手段134から受け取る指示にしたがい、演出表示装置60における演出内容や遊技効果ランプ90の点滅過程に沿って、可動役物140を演出的に動作させる。
図4は、大当たりおよび小当たりの当選確率を模式的に例示する図である。(a)は通常状態における当選確率を示し、(b)は確変時における当選確率を示す。
図示のように、本実施例では、通常状態における大当たりの当選確率が1/300、小当たりの当選確率が9/300、外れの確率が290/300の確率となっている。一方、確変時においては、大当たりの当選確率が10/300、小当たりの当選確率が9/300、外れの確率が281/300の確率となっており、通常状態よりも大当たりの確率が高くなっている。
図示のように、本実施例では、通常状態における大当たりの当選確率が1/300、小当たりの当選確率が9/300、外れの確率が290/300の確率となっている。一方、確変時においては、大当たりの当選確率が10/300、小当たりの当選確率が9/300、外れの確率が281/300の確率となっており、通常状態よりも大当たりの確率が高くなっている。
図5は、小当たりの発生を契機に参照される特殊遊技選択テーブルの構成例を表す模式図である。
本実施例では、小当たり遊技制御手段121が、小当たりの発生を契機に特定遊技実行手段122に時短状態を切り替える特定遊技切替処理を実行させる。本実施例では、当否抽選の結果が小当たりとなった場合、特別図柄192として小当たり図柄α,β,γ,σ,εのいずれかが停止表示され、装飾図柄190として1つとびの数字列にて構成される小当たり用の図柄が停止表示される。なお、ここで用いる「α,β,γ,σ,ε」は便宜上の表記であり、特別図柄192として実際にそれらの文字が表示されるわけではない。小当たり図柄α,β,γが停止表示されると、装飾図柄190として奇数図柄からなる小当たり用の図柄「135」,「357」,「579」がそれぞれ停止表示される。一方、小当たり図柄σ,εが停止表示されると、装飾図柄190として偶数図柄からなる小当たり用の図柄「246」,「468」がそれぞれ停止表示される。そして、各小当たり図柄について時短状態とその継続回数が割り当てられている。すなわち、小当たり図柄α,β,γが表示される場合、それ以前に時短状態であったか否かにかかわらず、その小当たり遊技の終了後に時短が開始される。小当たり図柄αが表示されるとその時短継続回数は10回となり、小当たり図柄βが表示されるとその時短継続回数は20回となり、小当たり図柄γが表示されるとその時短継続回数は30回となる。一方、小当たり図柄σ,εが表示される場合、時短状態についてはそれ以前の状態が継続されるか、または転落して通常状態に戻る。すなわち、小当たり図柄σが表示される場合には、それ以前の状態が継続される。つまり、それ以前が時短状態であれば時短が継続され、時短状態でなければ時短へは移行しない。一方、小当たり図柄εが表示される場合、それ以前が時短状態であれば転落して時短が終了し、通常状態に戻る。
本実施例では、小当たり遊技制御手段121が、小当たりの発生を契機に特定遊技実行手段122に時短状態を切り替える特定遊技切替処理を実行させる。本実施例では、当否抽選の結果が小当たりとなった場合、特別図柄192として小当たり図柄α,β,γ,σ,εのいずれかが停止表示され、装飾図柄190として1つとびの数字列にて構成される小当たり用の図柄が停止表示される。なお、ここで用いる「α,β,γ,σ,ε」は便宜上の表記であり、特別図柄192として実際にそれらの文字が表示されるわけではない。小当たり図柄α,β,γが停止表示されると、装飾図柄190として奇数図柄からなる小当たり用の図柄「135」,「357」,「579」がそれぞれ停止表示される。一方、小当たり図柄σ,εが停止表示されると、装飾図柄190として偶数図柄からなる小当たり用の図柄「246」,「468」がそれぞれ停止表示される。そして、各小当たり図柄について時短状態とその継続回数が割り当てられている。すなわち、小当たり図柄α,β,γが表示される場合、それ以前に時短状態であったか否かにかかわらず、その小当たり遊技の終了後に時短が開始される。小当たり図柄αが表示されるとその時短継続回数は10回となり、小当たり図柄βが表示されるとその時短継続回数は20回となり、小当たり図柄γが表示されるとその時短継続回数は30回となる。一方、小当たり図柄σ,εが表示される場合、時短状態についてはそれ以前の状態が継続されるか、または転落して通常状態に戻る。すなわち、小当たり図柄σが表示される場合には、それ以前の状態が継続される。つまり、それ以前が時短状態であれば時短が継続され、時短状態でなければ時短へは移行しない。一方、小当たり図柄εが表示される場合、それ以前が時短状態であれば転落して時短が終了し、通常状態に戻る。
このため、小当たりが発生した場合、奇数図柄からなる小当たり図柄α,β,γが停止表示されると、偶数図柄からなる小当たり図柄εが停止表示されるよりは遊技者に相対的に有利な遊技状態が提供されることになる。しかし、偶数図柄からなる小当たり図柄σが停止表示されると状態が変化しないため、それ以前に既に時短状態となっているか否かにより遊技者の利益状態は異なる。すなわち、本実施例では特別遊技後の時短継続回数が100回に設定されているため、時短中に小当たりが発生すると、その小当たり図柄が奇数図柄からなるものであっても、時短継続回数の残りに満たない場合もありうる。時短中でない通常状態において小当たりが発生した場合には、その小当たり図柄が奇数図柄からなるものであれば遊技者に有利な状態となる。このように、本実施例では、小当たりの発生タイミングおよびその小当たり図柄によって遊技者の利益状態が変化するため、小当たりの発生の有無によって遊技者の期待感が煽られ、その興趣を高めることができる。
図6は、ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。
まず、遊技球が始動口62、一般入賞口72、大入賞口66などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行する(S10)。そして、通常遊技中であれば(S12のY)、図柄変動などの通常遊技の制御処理を実行し(S14)、小当たり遊技の制御処理を実行する(S15)。通常遊技中でなければ(S12のN)、特別遊技の制御処理を実行する(S16)。S14からS16までの処理の後、S10における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。なお、S16の特別遊技とS15の小当たり遊技は同時に実行されることはなく、一方が実行されるときは他方は作動回避される。
まず、遊技球が始動口62、一般入賞口72、大入賞口66などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行する(S10)。そして、通常遊技中であれば(S12のY)、図柄変動などの通常遊技の制御処理を実行し(S14)、小当たり遊技の制御処理を実行する(S15)。通常遊技中でなければ(S12のN)、特別遊技の制御処理を実行する(S16)。S14からS16までの処理の後、S10における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。なお、S16の特別遊技とS15の小当たり遊技は同時に実行されることはなく、一方が実行されるときは他方は作動回避される。
図7は、図6におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 通常遊技制御処理において、当否抽選値の保留がなされている場合であって(S30のY)、図柄変動が表示中でなければ(S32のN)、当否抽選手段112が当否判定処理を実行する(S34)。その判定結果に応じてメイン表示制御手段118が変動表示を開始するとともに、変動開始コマンドを演出表示制御手段134へ送信し、これを受信した演出表示制御手段134が変動パターンデータにしたがって演出画像の変動表示を開始する(S36)。S30において当否抽選値が保留されていなかった場合は(S30のN)、S32からS36までの処理がスキップされ、S32において図柄変動が表示中であった場合は(S32のY)、S34およびS36の処理がスキップされる。続いて、図柄変動表示がすでに開始されていれば(S38のY)、変動表示処理を実行し(S40)、図柄変動表示が開始されていないときは(S38のN)、S40をスキップする。
図8は、図7におけるS34の当否判定処理を詳細に示すフローチャートである。
まず、当否抽選手段112が当否抽選値を読み出して(S42)、その当否抽選値に基づいて当否を判定する(S44)。図柄決定手段114は、当否判定結果に基づいて特別図柄の停止図柄を決定し(S46)、特別図柄の変動パターンを選択する(S48)。演出決定手段132は、当否判定結果および特別図柄に基づいて装飾図柄の停止図柄組合せを決定し(S50)、特別図柄の変動パターンに応じて装飾図柄の変動パターンを選択する(S52)。
まず、当否抽選手段112が当否抽選値を読み出して(S42)、その当否抽選値に基づいて当否を判定する(S44)。図柄決定手段114は、当否判定結果に基づいて特別図柄の停止図柄を決定し(S46)、特別図柄の変動パターンを選択する(S48)。演出決定手段132は、当否判定結果および特別図柄に基づいて装飾図柄の停止図柄組合せを決定し(S50)、特別図柄の変動パターンに応じて装飾図柄の変動パターンを選択する(S52)。
図9は、図7におけるS40の変動表示処理を詳細に示すフローチャートである。
既に図柄変動表示が開始されている場合、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S61のY)、表示中の図柄変動を停止する(S62)。特定遊技中(時短中)であって(S63のY)、当否抽選の結果が大当たりでなければ(S64のN)、変動回数をインクリメントし(S65)、その変動回数が設定回数に達すれば(S66のY)、特定遊技を終了する(S68)。変動回数が設定回数に達していなければ(S66のN)、S68をスキップする。ここでいう「設定回数」は、原則として特別遊技後の時短の継続回数である100回となるが、小当たりの発生によってその回数が切り替えられた場合には、その回数が設定回数となる。特定遊技中に(S63のY)、大当たりになった場合には(S64のY)、特別遊技へ移行し(S67)、特定遊技を終了する(S68)。特定遊技中でなかった場合には(S63のN)、S64からS68までの処理をスキップする。図柄表示の停止タイミングに達していない場合には(S61のN)、S62以降の処理をスキップして本図のフローを終了する。
既に図柄変動表示が開始されている場合、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S61のY)、表示中の図柄変動を停止する(S62)。特定遊技中(時短中)であって(S63のY)、当否抽選の結果が大当たりでなければ(S64のN)、変動回数をインクリメントし(S65)、その変動回数が設定回数に達すれば(S66のY)、特定遊技を終了する(S68)。変動回数が設定回数に達していなければ(S66のN)、S68をスキップする。ここでいう「設定回数」は、原則として特別遊技後の時短の継続回数である100回となるが、小当たりの発生によってその回数が切り替えられた場合には、その回数が設定回数となる。特定遊技中に(S63のY)、大当たりになった場合には(S64のY)、特別遊技へ移行し(S67)、特定遊技を終了する(S68)。特定遊技中でなかった場合には(S63のN)、S64からS68までの処理をスキップする。図柄表示の停止タイミングに達していない場合には(S61のN)、S62以降の処理をスキップして本図のフローを終了する。
図10は、図6におけるS15の小当たり遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
当否抽選が小当たりとなったときは(S91のY)、大入賞口66の開放を伴う単位遊技である小当たり遊技が実行される。すなわち、小当たり遊技がまだ開放済でない場合(S92のN)、小当たり遊技が開始され、開閉制御手段124が大入賞口66を2回開放する(S93)。小当たり遊技が開始済であれば(S92のY)、S93の処理をスキップする。その小当たり遊技が終了すると、上述した特定遊技切替処理を実行する(S96)。すなわち、小当たり図柄の種類に基づき図5に示した特殊遊技選択テーブルを参照し、時短状態への移行の有無を決定し、移行する場合の時短継続回数を決定する。そして、決定された内容にしたがって時短状態を切り替える。S94において小当たり遊技が終していない場合には(S94のN)、S96の処理をスキップして本処理を終了する。S91にて小当たりが発生していない場合には(S91のN)、S92からS96の処理をスキップして本処理を終了する。
当否抽選が小当たりとなったときは(S91のY)、大入賞口66の開放を伴う単位遊技である小当たり遊技が実行される。すなわち、小当たり遊技がまだ開放済でない場合(S92のN)、小当たり遊技が開始され、開閉制御手段124が大入賞口66を2回開放する(S93)。小当たり遊技が開始済であれば(S92のY)、S93の処理をスキップする。その小当たり遊技が終了すると、上述した特定遊技切替処理を実行する(S96)。すなわち、小当たり図柄の種類に基づき図5に示した特殊遊技選択テーブルを参照し、時短状態への移行の有無を決定し、移行する場合の時短継続回数を決定する。そして、決定された内容にしたがって時短状態を切り替える。S94において小当たり遊技が終していない場合には(S94のN)、S96の処理をスキップして本処理を終了する。S91にて小当たりが発生していない場合には(S91のN)、S92からS96の処理をスキップして本処理を終了する。
図11は、図6におけるS16を詳細に示すフローチャートである。まず、大入賞口66が開放済でなければ(S70のN)、演出表示制御手段134が特別遊技の演出処理を開始し(S72)、開閉制御手段124が大入賞口66を開放する(S74)。大入賞口66が開放済であればS72およびS74をスキップする(S70のY)。大入賞口66が開放されてから所定の開放時間が経過した場合(S76のY)、または、開放時間が経過していないものの(S76のN)、大入賞口66へ遊技球が9球以上入球した場合(S78のY)、開閉制御手段124が大入賞口66を閉鎖させる(S80)。開放時間が経過しておらず(S76のN)、大入賞口66への入球数も9球以上に達していない場合は(S78のN)、S80以降の処理をスキップしてS16のフローを終了する。
S80における大入賞口66の閉鎖後、単位遊技のラウンド数が15、つまり単位遊技が最終ラウンドに達していた場合(S82のY)、演出表示制御手段134は特別遊技の演出処理を終了させ(S84)、特別遊技制御手段120は特別遊技を終了させ(S86)、特定遊技、すなわち時短の実行を開始する(S88)。ラウンド数が15に達していなければ(S82のN)、ラウンド数に1を加算してS16のフローを終了する(S90)。
以上に説明したように、本実施例のぱちんこ遊技機10においては、特定遊技中であるか否かによらず、小当たりの発生をひとつの条件として、その小当たり遊技の終了後に時短状態が切り替えられ、遊技者の利益状態が変化するようにした。このように小当たり後を契機に時短状態が次々と切り替えられることでより多くの遊技状態が創出され、遊技者は時短状態が有利に維持されるか、あるいは転落するかなどの緊迫感を得るなど、従来にない斬新な遊技性が実現される。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下に、その変形例について述べる。
[変形例1]
図12は、小当たりの発生を契機に参照される特殊遊技選択テーブルの変形例を表す模式図である。
本変形例は、小当たりの発生を契機とする特定期間(小当たり遊技後という特殊な期間)に特定の小当たりがあった場合、時短状態を切り替えるものである。図示の例では、小当たりAまたはBの発生を契機とする特別図柄192の図柄変動10回分の期間においてその判定が行われる。ここで、小当たりAは、当否抽選の結果が小当たりとなり、特定の小当たり図柄(例えば小当たり図柄γ)が停止されるものとしてよい。また、小当たりBは、当否抽選の結果が小当たりとなり、特定の小当たり図柄(例えば小当たり図柄σ)が停止されるものであるとしてよい。
図12は、小当たりの発生を契機に参照される特殊遊技選択テーブルの変形例を表す模式図である。
本変形例は、小当たりの発生を契機とする特定期間(小当たり遊技後という特殊な期間)に特定の小当たりがあった場合、時短状態を切り替えるものである。図示の例では、小当たりAまたはBの発生を契機とする特別図柄192の図柄変動10回分の期間においてその判定が行われる。ここで、小当たりAは、当否抽選の結果が小当たりとなり、特定の小当たり図柄(例えば小当たり図柄γ)が停止されるものとしてよい。また、小当たりBは、当否抽選の結果が小当たりとなり、特定の小当たり図柄(例えば小当たり図柄σ)が停止されるものであるとしてよい。
図示の例では、小当たりAによる小当たり遊技後の図柄変動10回分の期間にさらに小当たりが発生し、小当たり図柄αにて停止表示された場合、それ以前に時短状態であったか否かにかかわらず、その小当たり遊技後に時短が開始される。その場合の時短継続回数は30回に設定されている。また、小当たりAによる小当たり遊技後の同期間にさらに小当たり図柄βによる小当たりが発生した場合、時短継続回数50回の時短が開始される。一方、小当たりBによる小当たり遊技後の図柄変動10回分の期間にさらに小当たり図柄αによる小当たりが発生した場合、時短継続回数50回の時短が開始される。また、小当たりBによる小当たり遊技後の同期間にさらに小当たり図柄βによる小当たりが発生した場合、時短継続回数100回の時短が開始される。このように、小当たりの種類やタイミングにより遊技状態を変更することで、従来にない斬新な遊技性が創出される。
[変形例2]
図13は、小当たりの発生を契機に参照される特殊遊技選択テーブルのさらなる変形例を表す模式図である。後述のように、同図(b)に示すテーブルは、同図(a)に示すテーブルを用いた結果に応じて用いられるものである。
図13は、小当たりの発生を契機に参照される特殊遊技選択テーブルのさらなる変形例を表す模式図である。後述のように、同図(b)に示すテーブルは、同図(a)に示すテーブルを用いた結果に応じて用いられるものである。
本変形例は、小当たりの発生を契機とする特定期間に特定の小当たりがあった場合、時短への移行確率を切り替えるものである。すなわち、本変形例では時短への移行確率が異なる複数種類の時短抽選テーブルが設けられており、その特定期間に発生した小当たりの種類によって抽選に用いる時短テーブルが切り替えられる。本変形例では、時短継続回数をいずれも50回に設定しているが、それ以外の設定回数であってもよい。あるいは、抽選により設定回数を変化させるようにしてもよい。
図示の例では、小当たりXまたはYの発生を契機とする第1特定期間である図柄変動10回分の期間においてその判定が行われる。ここで、小当たりXは、当否抽選の結果が小当たりとなり、特定の小当たり図柄(例えば小当たり図柄β)が停止されるものとしてよい。また、小当たりYは、当否抽選の結果が小当たりとなり、特定の小当たり図柄(例えば小当たり図柄α)が停止されるものであるとしてよい。
同図(a)に示すように、小当たりXによる小当たり遊技後の第1特定期間にさらに小当たり図柄αによる小当たりが発生した場合、それ以前に時短状態であったか否かにかかわらず、10%の確率で時短に移行される。また、小当たりXによる小当たり遊技後の同期間にさらに小当たり図柄βによる小当たりが発生した場合、50%の確率で時短に移行される。一方、小当たりYによる小当たり遊技後の第1特定期間にさらに小当たり図柄αによる小当たりが発生した場合、50%の確率で時短に移行される。小当たりYによる小当たり遊技後の同期間にさらに小当たり図柄βによる小当たりが発生した場合、30%の確率で時短に移行される。
また、同図(b)に示すテーブルは、上述した同図(a)に示すテーブルを用いた結果、時短へ移行できなかった場合に用いられる。すなわち、第1特定期間に時短へ移行できなかった場合、続く第2特定期間である図柄変動10回分の期間において時短への移行確率が切り替えられた状態で同様の判定が行われる。図示の例では、小当たりXによる第1特定期間後の第2特定期間にさらに小当たり図柄γによる小当たりが発生した場合、50%の確率で時短に移行される。また、同期間に小当たり図柄σによる小当たりが発生した場合、80%と高い確率で時短に移行される。一方、小当たりYによる第1特定期間後の第2特定期間にさらに小当たり図柄γによる小当たりが発生した場合、10%と低い確率で時短に移行される。また、同期間に小当たり図柄σによる小当たりが発生した場合、50%の確率で時短に移行される。この第2特定期間を設けたことにより、図示の太枠で囲まれたの部分については時短への移行確率が高くなるモードアップとなり、逆に、太枠で囲まれていない部分については、時短への移行確率が低くなるモードダウンとなっている。このように、特定期間を連続的に設け、小当たりの種類やタイミングにより遊技状態を変更することで、さらに斬新な遊技性が創出される。
[他の変形例]
上記実施例では、小当たりの発生を契機に時短状態を切り替える例を示した。変形例においては、時短以外の遊技状態を切り替えるようにしてもよい。例えば、パターン記憶手段130が小当たり遊技後であることを条件のひとつとして選択される特殊変動パターンを保持し、演出決定手段132が、その小当たりの発生を契機に特定のパターンテーブルを参照してその特殊変動パターンを選択可能に構成してもよい。特殊変動パターンは、小当たり遊技終了後の所定期間、例えば特別図柄192の複数回変動分の期間にわたって表示される特定の演出を伴うものであってもよい。その場合、その特殊変動パターンにおいては図柄変動時間が一定に固定されていてもよい。これにより、当否抽選値に実質的に左右されない演出を表示させることも可能になる。
上記実施例では、小当たりの発生を契機に時短状態を切り替える例を示した。変形例においては、時短以外の遊技状態を切り替えるようにしてもよい。例えば、パターン記憶手段130が小当たり遊技後であることを条件のひとつとして選択される特殊変動パターンを保持し、演出決定手段132が、その小当たりの発生を契機に特定のパターンテーブルを参照してその特殊変動パターンを選択可能に構成してもよい。特殊変動パターンは、小当たり遊技終了後の所定期間、例えば特別図柄192の複数回変動分の期間にわたって表示される特定の演出を伴うものであってもよい。その場合、その特殊変動パターンにおいては図柄変動時間が一定に固定されていてもよい。これにより、当否抽選値に実質的に左右されない演出を表示させることも可能になる。
上記実施例では、小当たりの発生を契機に特殊遊技選択テーブルを参照し、小当たり図柄に応じた時短状態およびその継続回数に切り替える例を示した。変形例においては、小当たり図柄のみではなく、例えば確変状態であるか否かによって時短状態およびその継続回数を切り替えるようにしてもよい。さらに、小当たり図柄のみではなく、時短中であるか否かによって時短状態およびその継続回数を切り替えるようにしてもよい。小当たりの有無、時短状態の有無、確変状態の有無の組み合わせにより判定対象となる遊技状態の数を多くもつことができ、それにより条件設定のバリエーションを増やすことができる。それにより次に切り替えられる遊技状態のバリエーションを増やし、演出をより豊かにすることができる。あるいは、単に小当たりの発生ごとに時短状態の有無を切り替えるようにしてもよい。
上記実施例では、小当たりの発生を契機に遊技状態を切り替える例を示した。変形例においては、小当たり以外の特殊な当たりを契機に遊技状態を切り替えるようにしてもよい。例えば2R大当たりなどの単位遊技の回数が少ない特別遊技の発生を契機に時短状態を切り替えるようにしてもよい。
上記実施例では、本発明を従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に適用した例を示したが、第1種ぱちんこ遊技機の機能を備えた他の種別の遊技機に適用することもできる。例えば、第1種ぱちんこ遊技機を複数混在させたような複合機に適用することもできる。また、第1特別遊技として従来にいう第1種ぱちんこ遊技機における特別遊技に対応する遊技を、第2特別遊技として従来にいう第2種ぱちんこ遊技機における特別遊技に対応する遊技を提供する複合機に適用することもできる。
1 ぱちんこ遊技機、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 59 普通図柄表示装置、 60 演出表示装置、 61 特別図柄表示装置、 62 始動口、 66 大入賞口、 68 作動口、 72 一般入賞口、 100 遊技制御装置、 102 メイン基板、 104 サブ基板、 112 当否抽選手段、 118 メイン表示制御手段、 120 特別遊技制御手段、 121 小当たり遊技制御手段、 122 特定遊技実行手段、 124 開閉制御手段、 130 パターン記憶手段、 132 演出決定手段、 134 演出表示制御手段、 178 特別遊技作動条件保持手段、 180 小当たり遊技作動条件保持手段、 190 装飾図柄、 192 特別図柄。
Claims (6)
- 遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、遊技球が入球可能な始動入賞口と、
前記始動入賞口への入球を契機に当否を決定するための当否抽選を実行する抽選手段と、
前記当否抽選の結果を示す図柄を変動表示させる表示制御手段と、
前記遊技領域の所定位置に設けられ、前記当否抽選が当たりであったときに開放される大入賞口と、
所定時間以上の前記大入賞口の開放がなされる特別遊技へ移行するための条件として特別遊技作動条件を保持する特別遊技作動条件保持手段と、
前記所定時間に満たない前記大入賞口の開放がなされる特殊遊技へ移行するための条件として特殊遊技作動条件を保持する特殊遊技作動条件保持手段と、
前記当否抽選が前記特別遊技への移行を示す結果となり、前記図柄が所定の大当たり態様で停止されたときに前記特別遊技作動条件が成立したとして前記特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、
前記当否抽選が前記特殊遊技への移行を示す結果となり、前記図柄が所定の特殊当たり態様で停止されたときに前記特殊遊技作動条件が成立したとして前記特殊遊技を実行する特殊遊技制御手段と、
前記特別遊技の終了を契機に遊技状態が通常状態よりも遊技者に有利な特定遊技に移行させる特定遊技実行手段と、
前記特殊遊技が発生したか否かを判定し、その特殊遊技の発生をひとつの条件として、その特殊遊技の終了後に所定の遊技状態に切り替える遊技切替実行手段と、
を備えることを特徴とする弾球遊技機。 - 前記遊技切替実行手段は、前記特殊遊技が発生したと判定した場合、その特殊遊技の実行前に前記特定遊技が実行されていたか否かにかかわらず、前記特定遊技を実行するか否かを決定し、実行すると決定した場合に前記特定遊技実行手段に前記特定遊技を実行させることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
- 前記遊技切替実行手段は、前記特殊当たり態様の停止図柄の種類に応じて前記特定遊技を実行するか否かを決定することを特徴とする請求項2に記載の弾球遊技機。
- 前記図柄の変動表示における変動開始から停止までの変動過程が定められた複数の変動パターンが所定の抽選値に割り当てられた複数のパターンテーブルを保持し、遊技状態に応じてパターンテーブルを切り替えて変動パターンを決定するパターン決定手段を備え、
前記遊技切替実行手段は、前記特殊遊技が発生したと判定した場合、前記パターン決定手段に前記特殊遊技の実行後であることをひとつの選択条件とする特定のパターンテーブルを選択させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の弾球遊技機。 - 前記遊技切替実行手段は、前記所定の遊技状態においてさらに前記当否抽選が前記特殊遊技への移行を示す結果となった場合、その特殊遊技の終了後に異なる遊技状態に切り替えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の弾球遊技機。
- 前記特別遊技作動条件保持手段は、前記大入賞口の開放を伴う単位遊技を複数回含む特別遊技へ移行するための条件として前記特別遊技作動条件を保持し、
前記特殊遊技作動条件保持手段は、前記特殊遊技として前記大入賞口の開放を伴う単位遊技である小当たり遊技へ移行するための条件として前記特殊遊技作動条件を保持し、
前記特殊遊技制御手段は、前記当否抽選が前記小当たり遊技への移行を示す結果となり、前記図柄が所定の小当たり態様で停止されたときに前記特殊遊技作動条件が成立したとして前記小当たり遊技を実行し、
前記遊技切替実行手段は、前記特殊遊技として前記小当たり遊技が発生したか否かを判定し、その小当たり遊技の発生をひとつの条件として、その小当たり遊技の終了後に前記所定の遊技状態に切り替えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の弾球遊技機。
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