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JP2010028636A - 基地局、移動局、通信制御方法 - Google Patents

基地局、移動局、通信制御方法 Download PDF

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JP2010028636A JP2008189753A JP2008189753A JP2010028636A JP 2010028636 A JP2010028636 A JP 2010028636A JP 2008189753 A JP2008189753 A JP 2008189753A JP 2008189753 A JP2008189753 A JP 2008189753A JP 2010028636 A JP2010028636 A JP 2010028636A
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Kazumasa Ushiki
一雅 宇式
Mitsunori Fukazawa
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Abstract

【課題】無線リソースの利用効率の低下を抑制する。
【解決手段】基地局10は、移動局50との間の通信である第1の通信に用いる無線リソースの割当情報を送信し、移動局50は、受信した前記割当情報によって示される前記無線リソースを移動局50どうしの通信である第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを禁止し、前記割当情報を受信しない間は前記無線リソースの一部又は全部を前記第2の通信に用いて他の移動局50に対する送信を行なうことを許容する。
【選択図】図1

Description

本件は、基地局、移動局、通信制御方法に関する。本件は、高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport System)に用いられる場合がある。
近年、交通事故の削減を目指し、ITSの開発が進められている。ITSとして、信号機に基地局として機能する無線機(路側機)を備え、交差点の信号機情報(赤か青か等)や右折車の有無の情報等を、数百メートル先の進入車両に搭載された無線機(以下、車載機ないし移動局ともいう)に送信する路車間通信の形態がある。また、近距離に位置する車載機同士で通信を行なって互いの進行方向や走行速度等の車両情報を通知し合う車車間通信の形態もある。
この車車間通信には、一般的な無線LAN(Local Area Network)技術(IEEE802.11シリーズ規格)をベースとした狭域アドホック通信の適用が考えられる。この非特許文献1における当該狭域アドホック通信は、移動局同士が基地局などの中央制御装置を介さずに直接通信を行なう形態の通信である。各移動局に対して通信(無線)リソースを割り当てる基地局が存在しないため、個々の移動局が、使用する通信リソースを管理し、各移動局で共有する通信リソースを移動局同士で自律分散的に競合しながら通信を行なう。
その際、各移動局は、例えば、周囲に存在する他の移動局の通信タイミング情報を交換し、各移動局の通信タイミングを自律分散的にずらす、すなわち、使用する通信リソースを自律分散的に選択することによって、干渉を避けることが可能である。
特開平5−307697号公報 ANSI/IEEE Std 802.11, 1999 Edition F. Borgonovo他、"ADHOC MAC: New MAC Architecture for Ad Hoc Networks Providing Efficient and Reliable Point-to-Point and Broadcast Services",Wireless Networks 10,359-366,2004,Kluwer Academic Publishers,Netherlands
従来技術においては、車載機が路側機の提供する無線エリア(サービスエリア)内に存在するか当該エリア外に存在するかに関わらず、路側機と車載機との通信(路車間通信)に用いる無線リソースを固定的に割り当てることができるに留まる。
本件の目的の一つは、無線リソースの利用効率の低下を抑制することにある。
また、基地局と移動局との間の第1の通信が、移動局どうしの第2の通信による妨害(干渉)を受けることを抑制することも本件の目的の一つである。
なお、これらの目的に限らず、後述する実施形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも他の目的の一つとして位置付けることができる。
例えば、以下の手段を用いる。
(1)基地局と移動局との間の通信である第1の通信と、移動局どうしの通信である第2の通信とに共用されうる無線リソース群のうち、前記第1の通信に用いる無線リソースの割当情報を生成する割当情報生成手段と、前記割当情報を送信し、前記移動局が、受信した前記割当情報によって示される前記無線リソースを前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを禁止し、前記割当情報を受信しない場合は前記無線リソースの一部又は全部を前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを許容する制御手段と、をそなえた基地局を用いることができる。
(2)基地局と移動局との間の通信である第1の通信と、移動局どうしの通信である第2の通信とに共用されうる無線リソース群のうち、前記第1の通信に用いる無線リソースの割当情報を前記基地局から受信する受信手段と、前記受信手段で前記割当情報が受信された場合に、前記割当情報によって示される前記無線リソースを前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを禁止し、前記受信手段で前記割当情報が受信されない場合には前記無線リソースの一部又は全部を前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを許容する制御手段と、をそなえた移動局を用いることができる。
(3)移動局と、前記移動局と無線により通信する基地局とをそなえた無線通信システムにおける通信制御方法であって、前記基地局は、前記移動局との間の通信である第1の通信と移動局どうしの通信である第2の通信とに共用されうる無線リソース群のうち、前記第1の通信に用いる無線リソースの割当情報を送信し、前記移動局は、受信した前記割当情報によって示される前記無線リソースを前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを禁止し、前記割当情報を受信しない場合は前記無線リソースの一部又は全部を前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを許容する、通信制御方法を用いることができる。
開示の技術によれば、第1の通信および第2の通信に用いる無線リソースが固定されないから、無線リソースの利用効率の低下を抑制することができる。また、第1の通信が第2の通信による妨害(干渉)を受けることを抑制することも可能である。
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本実施形態は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。
〔1〕一実施形態
ITSの普及には、車載機および路側機に搭載される無線機のコストを抑えて、ユーザが導入し易いことが望まれる。そのため、路側機と車載機との間の通信である路車間通信(第1の通信)と、路側機を介さない車載機どうしの通信である車車間通信(第2の通信)とを共通の無線機で実現することが有効である。
これを満足するITSの一例として、路車間および車車間の各通信を、自律分散型のCSMA(Carrier Sense Multiple Access)を用いて行なうことが考えられる。ただし、CSMAでは、高信頼性が求められる通信には不十分な場合がある。そのため、ITSにおいて、一般に、車車間通信よりも高信頼性が求められる路車間通信に対してCSMAを適用することは、信頼性の観点から不十分な場合がある。
例えば、図14に例示するように、路側機と路車間通信を行なっている車載機Aが、路側機に対して隠れ端末の関係にある車載機Bの車車間通信による妨害(干渉)を受ける場合がある。また、図15に例示するように、同じタイミングで路車間通信を行なう車載機どうしで干渉が発生する場合もある。このような干渉の発生は、通信品質の劣化を招くおそれがある。
前者の干渉については、路車間通信と車車間通信とで通信(無線)リソース、例えば、時間(タイミング)や周波数を分離することで防止できる。しかし、路側機の存在しない場所では、路車間通信に割り当てられた時間あるいは周波数が使用されないため、通信リソースの利用効率という観点から改善の余地がある。
後者の干渉については、各車載機が行なうキャリアセンス時間を所定のルール(乱数を用いるなど)に従って選択することで回避し得る。このような方式を、CSMA/CA(CSMA/Collision Avoidance)と呼ぶ。しかし、干渉が確率的に回避されるに過ぎないから、通信が成功することを保証できない。
本実施形態では、通信リソースの利用効率、通信の確実性(成功率)を改善可能な通信方式を提案する。例えば、路車間通信および車車間通信に用いる(割り当てる)通信リソースを固定しない。図1にその概要を例示する。この図1に示すITSは、例示的に、基地局の一例としての路側機10と、信号制御機20と、ネットワーク30と、サーバ40と、移動局の一例としての、車両等に搭載された無線機(以下、車載機という)50と、をそなえる。
路側機10は、例えば道路(交差点など)上の信号機などに設置された無線機であり、無線による通信が可能な無線エリア(サービスエリア)を形成する。この無線エリア内において、車載機50は、路側機10との間で無線による路車間通信、および、他の車載機50と無線による車車間通信をそれぞれ行なうことができる。この無線エリア外に位置する車載機50は、他の車載機50との車車間通信が可能である。
路車間通信には、路側機10から車載機50への方向である下り(ダウンリンク:DL)の無線チャネルによる通信と、車載機50から路側機10への方向である上り(アップリンク:UL)の無線チャネルによる通信とのいずれか一方又は双方が含まれる。
この路車間通信(無線チャネル)に用いる通信(無線)リソース(路車間リソース)は、路側機10において集中的に管理(スケジュール制御)することができる。路側機10は、前記スケジュール制御により、路車間リソースを車載機50に個別に割り当てることができる。
その割当情報は、例えば、同報(ブロードキャスト)チャネル等のDLの制御チャネルの信号を用いて通知することができる。例示的に、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)やOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)方式に基づく無線フレームを用いる場合であれば、MAP情報を用いることが可能である。例えば、このMAP情報は、路車間リソースの識別情報と、当該路車間リソースの割当先となる車載機50の識別情報とを対応付けた情報又はその集合とすることができる。
車載機50は、かかる通知を受信すれば、路側機10により割り当てられた路車間リソースを用いて、路側機10と無線通信を行なうことができる。つまり、車載機50は、路側機10との路車間通信が可能な無線エリアでは、当該路側機10によるスケジュール制御の下、個別に割り当てられた路車間リソースを用いて、路側機10との路車間通信を行なう。
一方、路車間通信が可能なエリアにおいて、車載機50どうしの通信(車車間通信)には、前記路車間通信リソース以外の通信リソース(車車間リソース)を用いる。つまり、路車間通信リソースを車車間通信に用いることは制限(禁止)される。したがって、車載機50どうしの路車間通信の干渉、路車間通信に対する車車間通信による干渉(妨害)を防止することができる。
路車間リソース以外の無線リソース(車車間リソース)は、複数の車載機50で共有することができる。車載機50は、車車間リソースを、他の車車間通信で使用されている車車間リソースと競合しないように自律分散的に選択する。車車間通信には、例えばアドホック通信を適用することができ、前記自律分散的なリソース選択には、例えばCSMA/CAを適用することができる。
複数の車載機50で共有可能な車車間リソースは、路側機10から車載機50に対して明示的に指定する(割り当てる)こともできるし、路車間リソースの明示的な割り当てに基づいて車載機50が自律的に認識することも可能である。
これに対し、路側機10が存在せず路車間通信が不要なエリアでは、路側機10は、前記路車間リソースの一部又は全部を車載機50が車車間通信に用いることを許容する。つまり、路車間通信の可否に応じて、車載機50が車車間通信に用いることのできる車車間リソース量を増減することができる。なお、車載機50は、路側機10から送信された無線信号の受信の有無によって、路車間通信が不要な無線エリアに位置しているか否かを判断することができる。この判断は、付加的あるいは代替的に、GPS(Global Positioning System)を用いて行なうことも可能である。
ここで、或る車車間リソースを用いて車車間通信を行なっている車載機50が、路側機10の存在する無線エリアに進入して当該路側機10と路車間通信を行なう場合に、路側機10から割り当てられる路車間リソースと、前記進入以前の車車間通信に用いていた車車間リソースとが重複する場合がある。その場合、車載機50は、路側機10から割り当てられた路車間リソース以外の通信リソースから車車間リソースを自律的に選び直すことで、車車間通信を継続することができる。
なお、路車間通信は「インフラ通信」、車車間通信は「アドホック通信」とそれぞれ記述することもある。また、本例において、通信(無線)リソースには、時分割多重方式におけるタイムスロット(タイミング)、周波数分割多重方式における周波数、符号分割多重方式におけるコード、直交周波数分割多重方式におけるバースト(周波数×時間)等が含まれる。
路車間および車車間の各無線リソースは、路車間および車車間で同一(共通)としてもよいし、例えば、路車間は直交周波数分割多重方式のバースト、車車間は時分割多重方式のタイムスロットというように、路車間および車車間で異ならせてもよい。
本例においては、便宜的に、路車間および車車間の各通信リソース(無線チャネル)は、それぞれ、時分割多重方式によるタイムスロットと仮定する。図1には、1タイムスロットあたりに、プリアンブル、アドレス及びデータを含めることが可能な様子を例示している。
プリアンブルには、無線フレームあるいはタイムスロットの先頭を示す同期情報や、ヘッダ情報を含めることができる。アドレスには、データの宛先情報、例えば、車載機50あるいは路側機10のIPアドレスやMAC(Media Access Control)アドレスを含めることができる。データには、文字、音声、画像、動画その他の各種データが含まれ得る。
図1において、信号制御機20は、信号機の表示状態(青、黄、赤など)を制御する。この信号制御機20は、例えば、路側機10及びIP(Internet Protocol)網やATM(Asynchronous Transfer Mode)網などのネットワーク30とそれぞれ通信可能に接続されている。これにより、信号制御機20は、路側機10で受信された車載機50からのデータをネットワーク30経由でサーバ40へ送信する一方、サーバ40からネットワーク30経由で受信した車載機50宛のデータを路側機10へ送信することができる。
サーバ40は、路側機10や車載機50に提供するサービスに応じたデータ(サービス情報)の生成、送受信を行なう。前記サービスには、例示的に、車載機50の目的地へのナビゲーションサービス、道路状況に関する情報サービス、プローブサービスなどが含まれ得る。
道路状況に関する情報には、例えば、車両の混雑(渋滞)状況、周辺の緊急車両の有無、道路工事の有無、路面状況(路面温度、舗装状態、降雨、積雪、凍結の有無)などの情報が含まれ得る(以下、前記信号機の信号情報と併せて「道路交通情報」と総称する)。道路交通情報には、文字、音声、静止画、動画の各情報のいずれか又は組み合わせが含まれ得る。
プローブサービスとは、例えば、車両の走行情報(位置、速度、移動方向等)を周期的に路側機10(信号制御機20)に通知するサービスである。そのサービス情報(プローブ情報)は、例えば、路側機10周辺を走行中の車両台数を認識して適切な信号機制御を行なったり、特定道路区間の移動時間を求めたりすることに用いられる。
図2に、路側機10及び車載機50それぞれの構成例を示す。図2に示す路側機10は、例示的に、車載機50との路車間通信を行なうための路車間通信部11をそなえ、この路車間通信部11は、送信部111と、受信部112と、スロット管理部113と、をそなえる。
一方、車載機50は、例示的に、路側機10との通信を行なうための路車間通信部51と、他の車載機50との通信を行なうための車車間通信部52と、路車/車車間通信切替制御部53と、をそなえる。路車間通信部51は、例示的に、送信部511と、受信部512と、スロット管理部513と、をそなえる。車車間通信部52は、例示的に、送信部521と、受信部522と、をそなえる。
路側機10の路車間通信部11において、送信部111は、路車間通信におけるDLの送信処理を行なう。この送信処理には、例示的に、送信信号の符号化、変調、DA変換、無線周波数への周波数変換(アップコンバート)、高出力増幅などの処理が含まれ得る。また、この送信処理には、路車間通信の同期確立に用いられる同期信号(同期情報)や、当該同期信号に同期した無線フレーム、車載機50に割り当てる、路車間通信用の通信リソース(路車間リソース)の割当情報の生成、送信などの処理も含まれる。
一方、路車間通信部11の受信部112は、路車間通信におけるULの受信処理を行なう。この受信処理には、例示的に、図示を省略したアンテナで受信されたULの無線信号の低雑音増幅、ベースバンド信号への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換、復調、復号などの処理が含まれ得る。
スロット管理部113は、路車間リソースの一例としてのタイムスロット(路車間スロット)を管理し、車載機50に対するタイムスロットの割り当てを制御する。そのため、スロット管理部113は、例示的に、スケジューラ114と、スロット管理テーブル(メモリ)115と、をそなえる。スロット管理テーブル115は、路車間スロットの空塞状況に関する情報を保持し、スケジューラ114は、この空塞状況に関する情報に基づいて、車載機50に割り当てるべき路車間スロットを決定(スケジューリング)する。
スケジューリング結果(スロット割当情報)は、送信部111から送信される。このスロット割当情報(つまりは時間情報)を受信した車載機50は、その割当情報によって示されるタイムスロット(路車間スロット)では車車間スロットの送信を停止する(このとき受信は継続してもよいし停止してもよい)。スロット割当情報を受信しない車載機50は、前記スロット割当情報によって示される路車間スロットを含む全タイムスロットを車車間通信(車車間スロットの送信)に用いるスロットとして選択することが許される。つまり、路車間スロットの一部又は全部を車車間スロットの送信に用いることができる。
したがって、スロット管理部113は、路車間通信と車車間通信とに共用されうるタイムスロット群のうち、路車間スロットの割当情報を生成する割当情報生成手段の一例として用いられる。また、送信部111は、例えばスロット管理部113と協働して、前記割当情報を送信し、車載機50が、受信した前記割当情報によって示される路車間スロットを車車間通信に用いて他の車載機50に対する送信を行なうことを禁止し、前記割当情報を受信しない間は路車間スロットの一部又は全部を車車間通信に用いて他の車載機50に対する送信を行なうことを許容する制御手段の一例としても用いられる。
(車載機50)
一方、車載機50において、路車間通信部51の送信部511は、路車間通信におけるULの送信処理を行なう。この送信処理には、例示的に、路側機10への送信信号の符号化、変調、DA変換、無線周波数への周波数変換(アップコンバート)、高出力増幅などの処理が含まれ得る。
受信部512は、路車間通信におけるDLの受信処理を行なう。この受信部512において、路側機10でスケジュールされたスロット割当情報が受信される。前記受信処理には、例示的に、図示を省略したアンテナで受信された路側機10からのDLの無線信号の低雑音増幅、ベースバンド信号への周波数変換(ダウンコンバート)、AD変換、復調、復号などの処理が含まれ得る。
スロット管理部513は、受信部512で受信したスロット割当情報を基に、路側機10から割り当てられたDL及びULの路車間スロットを管理し、その管理の下に、送信部511及び受信部512による送受信周波数や送受信タイミングを制御する。
車車間通信部52の送信部521は、アドホック通信により他の車載機50へ送信すべき信号(データ)の送信処理を行ない、受信部522は、アドホック通信により他の車載機50から受信される信号(データ)の受信処理を行なう。これらの送信、受信に用いる通信リソースの一例としてのタイムスロット(車車間スロット)は、例えば路車/車車間通信切替制御部53によって管理、制御される。
路車/車車間通信切替制御部(以下、単に「制御部」ともいう)53は、前記スロット割当情報に基づいて、路車間スロットにおいて路車間通信部51による通信を有効(車車間通信部52による送信は禁止)とし、車車間スロットにおいて車車間通信部52による通信を有効とする制御を行なう。車載機50が路側機10からスロット割当情報を受信しない場合、路車間スロットの一部又は全部も車車間スロットとして選ぶことが許される。車車間通信部52による送信の禁止は、車車間通信部52をビジー状態に制御することで可能である。
つまり、制御部53は、受信部512でスロット割当情報が受信された場合に、その割当情報によって示される路車間スロットを車車間通信に用いて他の車載機50に対する送信を行なうことを禁止し、受信部512でスロット割当情報が受信されない場合には路車間スロットの一部又は全部を前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを許容することができる。ただし、車車間通信の受信は禁止(停止)せずに継続させることも可能である。
なお、路車間スロットおよび車車間スロットは、フレーム先頭からの経過時間(オフセット)として定義することができる。路側機10は、スロット(帯域)割当情報に、当該オフセット値を含めることで、車載機50にスロットの割り当てを通知することができる。
以下、上述のごとく構成された路側機10及び車載機50の動作例について、図3及び図4を用いて説明する。なお、図3が車載機50の動作フローチャート、図4が路側機10の動作フローチャートをそれぞれ示す。
(車載機50の動作例)
図3に例示するように、車載機50は、電源が投入されると(処理1501)、GPS衛星又は路側機10から受信される同期信号に基づいて、時刻同期を確保する(処理1502)。そして、車載機50は、路車間通信部51の受信部512にて路側機10から同期信号を受信しているか否かをチェックする(処理1503)。
受信していなければ(処理1503でNoならば)、車載機50は、路側機10の無線エリアに位置していないため、制御部53によって車車間通信部52による通信を許容する。車車間通信部52は、路車間リソースに割り当てられる可能性のあるスロットを含む全スロットのいずれかを他の車載機50と競合しないように自律分散的に選択し、車車間通信を行なう(処理1504)。
一方、路側機10から同期信号を受信していれば(処理1503でYesならば)、車載機50は、路側機10の無線エリアに位置していることを認識し、路側機10による路車間通信を妨害しないように、路車間スロット以外のスロットを用いて、他の車載機50との車車間通信を行なう(処理1505)。
その際、車載機50は、例えば、路側機10から受信した同期信号のパターンに基づいて予め決められたスロットを路車間スロットと認識し、それ以外のスロットを車車間スロットと認識することができる。代替例として、同期信号のパターンを用いる代わりに、ブロードキャスト信号等を用いて、路車間スロットあるいは車車間スロットを明示的に車載機50に認識させることも可能である。
その後、車載機50は、路車間通信部51の受信部512において、路側機10が送信する通信リソースの割当情報(スロット割当情報)を受信したか否かをチェックする(処理1506)。受信していなければ(処理1506でNoならば)、処理1503に戻る。受信していれば(処理1506のYesルート)、車載機50は、受信したスロット割当情報をスロット管理部513にて保持、管理する。このスロット割当情報には、DL及びULのスロット割当情報が含まれる。
そして、車載機50は、スロット管理部513の前記スロット割当情報に基づいて自車載機50が受信すべきDL情報(制御情報、サービス情報など)の有無を判断し、必要な情報を受信部512にて受信する(処理1507)。また、車載機50(路車間通信部51)は、路側機10との間で路車間通信を開始するためにULのリンク確立が必要か否かをチェックする(処理1508)。リンク確立が必要であれば(処理1508でYesならば)、車載機50は、送信部511により、ULのリンク確立要求を生成して、路側機10宛に送信する(処理1509)。
このリンク確立要求には、例えば、ランダムアクセスチャネル(RACH)のスロットを用いて送信することができる。RACHのスロットは、例えば前記割当情報によって指定される。その一例を図12に斜線部で示す。また、リンク確立要求は、プリアンブルあるいはシグネチャと呼ばれる所定パターンの信号を用いることができる。車載機50は、ランダムアクセス用に用意された複数(例えば、64種類)のプリアンブル中から1つを自律的に選択して路側機10に送信する。その選択には、乱数を用いる等の所定の選択基準を適用することができる。これによれば、他の車載機50が送信したプリアンブルとの競合発生率を低くすることができる。
前記リンク確立要求が路側機10にて正しく受信され、所定のランダムアクセス手順によりUL通信に用いるスロット(帯域)が車載機50に割り当てられると、車載機50は、当該スロットを用いて路側機10との路車間通信を行なう。
ULのリンク確立が必要ない場合(処理1508でNoの場合)、あるいは、ULのリンク確立を行なってUL通信を開始した場合、車載機50(路車間通信部51)は、路側機10との間でULのリンク切断が必要であるか否かをチェックする(処理1510)。
その結果、路車間通信が終了する等してULのリンク切断が必要であれば、車載機50(路車間通信部51)は、送信部511により、リンク切断要求を生成して、路側機10宛に送信する(処理1510のYesルートから処理1511)。このリンク切断要求も、例えば、RACHを用いて送信することができる。リンク切断要求は、例示的に、ULの通信が終了した場合や、車載機50の電源がOFF操作された場合などに発生する。
なお、リンク切断要求は送信しないこととしてもよい。その場合、路側機10が通信相手の車載機50からULのデータを受信しない時間が所定時間継続したことをもって、該当のULのリンクを切断することができる。また、路側機10は、確立済みのULのリンク切断要求を所定時間内に受信しないことをもって、当該ULのリンク切断を行なうこともできる。
その後、車載機50(路車間通信部51)は、送信部511において、路側機10宛に送信するデータ(サービス情報など)を生成する(処理1512)。その際、送信部511は、データ送信を行なうのにULの追加的な帯域(スロット割当)が必要か否かをチェックする(処理1513)。
追加的な帯域が必要であれば(処理1513でYesならば)、送信部511は、ULの帯域要求を生成して、路側機10宛に送信する(処理1514)。この帯域要求も例えばRACHのスロットを用いて送信することができる(例えば、図12参照)。一方、既述の処理1506で受信したスロット割当情報により、ULのデータ送信に足りるULの帯域が既に割り当て済みで、追加的なULの帯域要求が不要であれば、送信部511は、帯域要求の送信は行なわない(処理1513のNoルート)。
その後、車載機50(路車間通信部51)は、ULのデータ送信に足りるULの帯域が確保できたかをチェックする(処理1515)。確保できていれば、送信部511は、前記処理1512で生成したULの送信データを路側機10宛に送信する(処理1515のYesルートから処理1516)。
その後、車載機50(路車間通信部51)は、処理1503以降の処理を実施する。ULのデータ送信に足りるULの帯域が確保できていなければ、送信部511によるULのデータ送信は行なわず、処理1503に戻る(処理1515のNoルート)。なお、ULのデータ送信に足りるULの帯域が確保できていない場合であっても、確保できている帯域を用いてULの送信データを部分的に送信することも可能である。
(路側機10の動作例)
一方、図4に例示するように、路側機10(路車間通信部11)は、サーバ40や信号制御機20などの外部装置、あるいは車載機50から何らかの信号(情報)を受信部112において受信したか否かをチェックし(処理1101)、受信していれば、受信した情報(データ)の種別を確認して、その種別に応じた処理を実施する。なお、一定期間に複数の情報を受信している場合には、それぞれの種別に応じて以下に例示する処理を並列に処理することができる。
例えば、受信した情報が、サーバ40や信号制御機20からDLのデータ(サービス情報など)であった場合(処理1102)、路側機10は、送信部111において、当該受信データを無線で車載機50に伝送するための処理を行なう(処理1103)。この処理には、例示的に、無線伝送に必要なヘッダ、誤り訂正符号の付与等が含まれ得る。また、前記無線伝送に用いるDLの無線帯域(スロット)の割り当てをスケジューラ114に要求する処理も含まれ得る。
また、受信した情報が、車載機50からのULのリンク確立要求であった場合(処理1104)、路側機10(路車間通信部11)は、要求されたULのリンク確立処理を行なう。このリンク確立処理には、例示的に、リンク確立要求に含まれる、リンク確立要求元の車載機50の識別情報(ID)や、要求された帯域情報(伝送容量、許容遅延時間等)を、スロット管理部113のスロット管理テーブル115に保持(登録)する等の処理が含まれる。また、リンク確立要求を受け付けたこと等を示す応答を生成する処理や、当該応答の送信に用いるDLの帯域の割り当てをスロット管理部113のスケジューラ114に要求する処理も含まれ得る。
さらに、受信した情報が、車載機50からのULのリンク切断要求であった場合(処理1106)、路側機10の路車間通信部11は、要求されたULのリンク切断処理を行なう(処理1107)。このリンク切断処理には、例示的に、リンク切断要求元の車載機50のIDや、要求された帯域情報等をスロット管理テーブル115から削除する等の処理が含まれる。また、リンク切断要求を受け付けたこと等を示す応答を生成する処理や、当該応答の送信に用いるDLの帯域の割り当てをスロット管理部113のスケジューラ114に要求する処理も含まれ得る。
また、受信した情報が、車載機50からのULの帯域要求であった場合(処理1108)、路側機10(路車間通信部11)は、要求されたULの帯域を認識し、当該UL帯域の割り当てをスロット管理部113のスケジューラ114に要求する(処理1109)。
そして、スケジューラ114は、前記の各処理1102〜処理1109のいずれかを経てDLの無線帯域のスケジューリングを要求されると、その要求に基づいて、例えば、DLの無線フレーム毎に次のフレームで割り当てる帯域を決定する。その際、UL及び/又はDLのデータ量等に基づいて、UL/DLのデータ伝送に割り当てるスロット数を決定する。なお、次の無線フレームで帯域が割り当てられないデータについては、後続の無線フレームで行なわれるスケジューリングによって帯域を割り当てることができる。
次いで、スケジューラ114は、スケジューリング(決定)した帯域(スロット)割当情報を送信部111から送信する。当該割当情報は、例示的に、路車間通信の無線エリアへブロードキャストする(処理1113)。そして、スケジューラ114は、決定した前記スロット割当情報に従って、DLのデータ(制御情報や、サービス情報)を送信部111から送信する(処理1114)。その際、当該DLデータは、そのデータ種別に応じて、ブロードキャスト、あるいは、個々の車載機50宛にユニキャストすることができる。
上記の処理1113で送信したスロット割当情報に基づいて車載機50が送信したULデータ(サービス情報など)を路側機10が受信した場合(処理1110)、路側機10(路車間通信部11)は、受信したULデータを、サーバ40又は信号制御機20等の外部装置に伝送するための処理を行なう(処理1111)。この処理には、例示的に、無線伝送に必要なヘッダ、誤り訂正符号の除去等が含まれ得る。また、当該ULデータの送信に用いるULの有線帯域の割り当てをスケジューラ114に要求する処理も含まれ得る。
ULの有線帯域のスケジューリングを要求されたスケジューラ114は、車載機50から受信したULデータを前記外部装置へ伝送するのに用いるULの有線帯域の割り当てを実施する(処理1115)。この帯域割当は、例示的に、前記外部装置との接続回線速度や、ULデータの優先度などに基づいて、各ULデータについて行なわれる。
その後、路側機10は、割り当てたULの有線帯域を用いて、車載機50から受信したULデータの送信を行なう(処理1116)。
(実施例)
以下、上述した路側機10及び車載機50の構成、動作をベースとして、具体的なITSの実施例について、図5〜図13を用いて説明する。
図5は、ITSにおいて、第1の車載機50−1がA地点、B地点、C地点の順に移動(走行)して路側機10に近づき、また、当該車載機50−1に後続に第2の車載機50−2が追従する状況を模式的に例示している。
なお、車載機50−1,50−2は、いずれも既述の構成を具備し、既述の動作が可能である。また、この図5には、GPSに用いられるGPS衛星60が存在することを明示している。路側機10及び車載機50は、それぞれ当該GPS衛星60から受信する電波に基づいて時刻同期を確保することが可能である。ただし、時刻同期を確保する手段は、これに限られない。
(路車間通信)
まず、図6〜図12に基づき路車間通信に着目した説明を行なう。
(処理2001)図6に例示するように、路側機10、車載機50−1および車載機50−2は、GPS衛星60から受信した電波(同期情報)に基づいて時刻同期を確保し、送受信する無線フレームおよびスロットを定義、認識する。
(処理2002)また、信号制御機20は、路側機10に対して信号機に関する情報(信号表示変更タイミング等の信号情報提供サービス情報)を周期的に送信する。
(処理2003)路側機10は、所定の無線エリア(サービスエリア)に対して信号送信を行なう。その信号には、例示的に、無線フレームの先頭位置を示す同期情報(プリアンブルとも呼ばれる)や、路車間スロット情報、帯域割当情報、前記信号機に関する情報、その他の提供サービス情報種別(例えば、後述するプローブサービスや、ナビゲーション情報サービスなど)が含まれ得る。
路車間スロット情報は、例えば図7に示すように、1無線フレームを構成する複数タイムスロット(例えば図9に示す20スロット)のうち、路車間通信に用いることが可能なスロット(スロット番号=1〜15:例えば図10参照)を示す情報である。
帯域割当情報は、例えば図8に示すように、どのタイムスロットが如何なる情報を伝送するのに用いられるかを示す情報である。図8には、例示的に、スロット番号=1〜7がDLの路車間通信に割り当てられ、スロット番号=8〜15がULの路車間通信に割り当てられ、スロット番号=16〜20が車車間通信に割り当てられている様子を示している。
また、例示的に、DLの路車間通信用のスロット#1〜#7のうち、スロット#1及び#2は、フレームヘッダ情報(プリアンブルおよび路車間スロット情報)などの制御情報を伝送(ブロードキャスト)するスロットとして割り当てられている。また、スロット#3は、前記サービス情報種別を伝送(ブロードキャスト)するスロットとして割り当てられ、スロット#4は、前記信号機に関する情報を伝送(ブロードキャスト)するスロットとして割り当てられている。残りのスロット#5〜#7は、空きスロットである。
さらに、UL通信用のスロット#8〜#15のうち、スロット#8〜#12は、例示的に、空きスロットであり、スロット#13〜#15は、車載機50がULのリンク確立要求や帯域要求を行なうのに用いるランダムアクセススロットとして割り当てられている(例えば、図12の斜線部参照)。
なお、以上のスロット構成(割当)は、例示的なものであり、適宜に変更可能である。
車載機50−1が図5のB地点に到達しておらず(路側機10の無線エリアに進入しておらず)、路側機10の無線エリアに他の車載機50も存在していない場合、図9に例示するように、特定の車載機50に割り当てられたスロットは存在しない。このような状態における帯域割当方針は、路側機10のオペレータ等によって設定することができる。
例えば、路車間スロットと車車間スロットの割当(割合)や、信号情報提供サービスに関する情報は、路側機10の無線エリアに存在する全ての車載機50が受信すべき情報であるため、送信信号(例えば、無線パケット)の宛先アドレスに、ブロードキャストアドレスを付与する等である。
本例では、路側機10は当該信号機に関する情報をスロット#4で送信することができる。また、路側機10は、前記制御情報を送信するスロット#1のタイミングで送信電力を増加する、及び/又は、ロバストな変調方式を用いて、前記制御情報を送信(ブロードキャスト)することもできる。
これによれば、制御情報を他のスロットで送信する情報よりも遠くに到達させることができる。つまり、路側機10(例えばスロット管理部113)は、スロット割当情報の送信条件(送信電力や変調方式など)を、他の送信情報よりも車載機50での受信品質が高くなる条件に制御することができる。したがって、制御情報を受信した車載機50は、路側機10のサービスエリアにおける路車間通信を妨害しないように車車間通信を制御することができる(図14により前述した現象を回避することができる)。
さて、図5に示されるA地点に存在する車載機50−1は、路側機10のサービスエリア外に存在しているから、路側機10から送信されるいずれの情報も受信しない。そのため、車載機50−1は、図9に例示するように、フレームヘッダ情報(プリアンブル)を送信するスロット(フレーム認識用スロット)#1を除くスロット#2〜#20の全てを、車車間通信に用いることが許容される。車載機50−2についても同様である。
(処理2004、処理2005)したがって、車載機50−1,50−2は、スロット#2〜#20のいずれかを用いて互いに車車間通信を行なうことができる。
なお、フレーム認識用スロット#1を例えば周波数やコードによって分割すれば、このスロット#1の一部又は全部を車車間通信に用いることも許容できる。また、路車間スロットと車車間スロットとでプリアンブルを変えることで、スロット#1の全部を車車間通信に用いることを許容することもできる。つまり、スロット#1を用いた車車間通信中でも、車載機50がフレームヘッダ情報あるいはこれに相当する情報を検出可能なスロットフォーマットを用いることとしておけば、スロット#1も車車間通信に用いることが可能である。
(処理2006)その後、車載機50−1が図5に示されるB地点に移動し、路側機10が送信するフレームヘッダ情報を受信できるようになると、車載機50−1は、スロット#2で送信された路車間スロット情報を受信して、図10に例示するように、路車間通信で使用されているスロット(#2〜#15)を認識する。
(処理2007)車載機50−1は、認識した路車間スロット#2〜#15以外のスロット#16〜#20のいずれかを用いて車載機50−2に対する車車間通信(送信)を行ない、路車間スロット#2〜#15では車車間通信の無線パケットは送信しないようにする。これにより、路車間スロットを用いて車車間通信が行なわれることを停止(禁止)でき、路車間通信の妨害を回避することが可能となる。
(処理2008)一方、車載機50−2は、この時点では路側機10からのフレームヘッダ情報を受信していないため、スロット#1以外のスロット#2〜#20のいずれかを用いて車車間通信の無線パケットを車載機50−1宛に送信する。このとき、車載機50−1は、路車間スロット#2〜#15において無線パケットの送信を停止するが、当該スロット#2〜#15で無線パケットの受信は継続して行なってよい。したがって、車載機50−2が仮に路車間スロット#2〜#15のいずれかを車車間スロットとして用いて無線パケットを送信したとしても、車載機50−1は、この無線パケットを受信することができる。
(処理2009)その後、車載機50−1が路側機10のサービスエリア(図5に示されるC地点)に進入すると、路側機10から送信されるすべての情報が受信可能となる。車載機50−1は、スロット#2で送信される帯域割当情報(例えば図11参照)を受信すると、図12に例示するように、スロット構成を認識する。
なお、図11に例示する帯域割当情報は、簡単化のために静的な情報として示しているが、実際には以降の処理においてスケジューラ114のスケジューリングによってスロット割り当て状態が無線フレーム単位に動的に変化するため、その変化に応じて動的に生成、送信される。
そして、車載機50−1は、例えば、スロット#3で受信した提供サービス情報を基に、路側機10でプローブサービスが提供されていることを認識すると、受信した前記帯域割当情報を基に路車間通信用のランダムアクセススロット(スロット#13〜#15)を認識する。
(処理2010)次いで、車載機50−1は、認識ランダムアクセススロットのいずれか1つを選択して、自車載機50−1のIDを含むリンク確立要求を路側機10宛に送信する。また、車載機50−1は、当該サービスエリアに進入することによって、路側機10からスロット#4で送信されたブロードキャストされた信号情報提供サービス情報も受信できる。
(処理2011)路側機10は、車載機50−1から前記リンク確立要求を受信すると、当該要求を許可できるならば、当該要求に含まれる車載機IDを含むリンク確立応答を生成して要求元の車載機50−1宛に送信する。当該リンク確立応答は、例えば、スロット#5で車載機50−1宛にユニキャスト送信される。
車載機50−1は、路側機10から周期的に送信される帯域割当情報をさらに受信すると、図11中に例示するように、スロット#5に自車載機50−1宛の情報の存在を認識し、当該スロット#5で路側機10から送信された前記リンク確立応答を受信する。
(処理2012)路側機10は、車載機50−1からプローブ情報〔車両の走行情報(位置、速度、移動方向等)〕を収集したい場合、車載機50−1に対して例えばULの路車間スロット#10を割り当て、帯域割当情報にその旨を設定して送信する。路側機10は、以後、周期的にプローブ情報の収集のために、車載機50−1に対してULの路車間スロットを割り当てる。
(処理2013)車載機50−1は、帯域割当情報を受信することにより、路側機10からULの帯域が割り当てられたことを認識すると、割り当てられたスロット#10で自車載機50−1のプローブ情報を路側機10宛に送信する。
(処理2014)路側機10は、車載機50−1から前記プローブ情報を受信すると、これを例えば信号制御機20に転送する(併せてサーバ40にも転送してもよい)。その際、路側機10は、他の車載機50から収集したプローブ情報を集約して、信号制御機20(及び/又はサーバ40)に送信するプローブ情報量を減らすようにしてもよい。信号制御機20は、受信したプローブ情報に基づいて、周辺の車両台数などを認識し、信号機制御を最適化することができる。
(処理2015)車載機50−1は、例えばドライバからナビゲーション(最適経路)情報サービスが要求されると、ランダムアクセススロット#13〜#15のいずれかを用いてULの路車間スロット(帯域)の割り当てを路側機10に要求する。
(処理2016)路側機10は、既述の処理2011と同様に、ULの帯域要求に対する応答を路側機50−1に送信する。
(処理2017)路側機10は、車載機50−1に対してULの路車間スロットとして例えばスロット#11を割り当て、その旨を帯域割当情報に設定して、送信する。
(処理2018)車載機501は、前記帯域割当情報を受信すると、ULの路車間スロット#11が割り当てられたことを認識し、当該スロット#11にて、例えば、自車載機50−1の現在位置と目的位置を含むナビゲーション情報提供サービスの要求を路側機10宛に送信する。
(処理2019)路側機10は、受信したサービス要求をサーバ40宛に転送する。
(処理2020)サーバ40は、受信したサービス要求に基づいて、車載機50−1の現在位置から目的地までの経路を1又は複数探索し、その探索結果を含む応答(サービス情報)を路側機10宛に送信する。
(処理2021)路側機10は、前記応答を受信すると、DLの路車間スロットを前記サービス要求元の車載機50−1に割り当て、その旨を帯域割当情報に設定して、送信する。車載機50−1は、前記帯域割当情報を受信すると、前記DLの路車間スロットに自車載機50−1宛の情報が存在することを認識し、当該スロットにて情報を受信して、ドライバに提供する。
(車車間通信)
次に、図13に基づき車車間通信に着目した説明を行なう。
(1)車載機50−1および車載機50−2は、先に述べたように処理2001において、GPS衛星60から同期情報を受信し、当該同期情報に基づいて、無線フレームおよびスロットを定義する。
(2)図5のA地点に位置する車載機50−1および車載機50−2は、路側機10のサービスエリア外に存在しており、路側機10から送信されるいずれの情報も受信しない。そのため、処理2014で述べたように、フレームヘッダ情報(プリアンブル)を送信するスロット(フレーム認識用スロット)#1を除くスロット#2〜#20の全てを、車車間通信に使用することが許容される。これにより、車載機50−1および車載機50−2は、使用が許容されるスロット#2〜#20のいずれかを用いて車車間通信を行なうことができる。
(3)車載機50−1および車載機50−2(車車間通信部52)は、それぞれ、電源投入されてからスロットの利用状況(閉塞状況)をモニタする。このモニタは、例えば、データ(パケット)の送信周期に応じた時間(例えば100msec)、実施する。
(4)車載機50−1および車載機50−2(車車間通信部52)は、それぞれ、最大キャリアセンス時間Tmax_cs以下の範囲でキャリアセンス時間Tcs1,Tcs2を選択する。この選択には、例示的に、乱数を用いるなどの所定の選択基準を適用することができる。図13には、車載機50−1の方が、短いキャリアセンス時間(Tcs1<Tcs2)を選択した様子を例示している。
(5)車載機50−1および車載機50−2(車車間通信部52)は、それぞれ、前記モニタにより認識した空きスロットから、パケット送信に用いるスロットを選択する。この選択にも、例えば、乱数を用いるなどの所定の選択基準を適用することができる。図13には、車載機50−1が空きスロット#3を選択し、車載機50−2も空きスロット#3を選択する様子を例示している。
(6)車載機50−1および車載機50−2(車車間通信部52)は、前記(5)で選択した空きスロット#3の先頭から、前記(4)で選択したキャリアセンス時間だけキャリアセンスを行なう。すなわち、車載機50−1は、Tsc1だけキャリアセンスを行ない、車載機50−2は、Tsc2だけキャリアセンスを行なう。
(7)車載機50−1および車載機50−2(車車間通信部52)は、それぞれのキャリアセンス中に他の車載機50の送信パケットを受信しなければ、パケットを送信する。図13の例では、他の車載機50が存在せず、車載機50−1のキャリアセンス時間Tcs1が車載機50−2のキャリアセンス時間Tcs2よりも短い。そのため、車載機50−1が車載機50−2よりも先にパケットを送信する。
(8)車載機50−2(車車間通信部52)は、図13の例において、キャリアセンス時間Tcs1において車載機50−1のパケット送信を検知するから、スロット#3はビジー状態と認識し、スロット#3でのパケット送信は行なわない。代わりに、車載機50−2は、その後のスロットについて、前記(3)〜(5)と同様にして、パケットの送信を再試行する。
(9)車載機50−2(車車間通信部52)は、例えば、スロット#3の次のスロット#4でパケットの送信を再試行する。このときのキャリアセンス時間Tcs2′は、前記(4)で選択したキャリアセンス時間Tcs2よりも短い時間とすることができる。例えば、前記(4)で選択したキャリアセンス時間Tcs2から、スロット#3で他車載機50−1の送信パケットを検出するまでにキャリアセンスを行なった時間を減じた時間(Tcs2′=Tcs2−Tcs1)とする。これにより、一度、パケット送信に失敗した車載機50−2の以後のパケット送信の成功率を上げることができる。
なお、路側機10(路車間通信部11)及び車載機50(路車間通信部51)は、路車間スロットにおいてパケットを送信する際に、スロットの先頭からパケットを送信するのが好ましい。これによれば、車載機50が、スロット割当情報の受信に失敗しても、上述した車車間通信時のキャリアセンスによって、路車間通信が高優先扱いとなり、路車間通信を妨害しないようにすることができる。
以上のように、本例によれば、車載機50は、路側機10のサービスエリア外では無線フレームにおける路車間スロットの一部又は全部を含むすべてのスロットを、車車間通信に用いることが許容されるから、通信リソース(周波数)の利用効率の低下を抑制することができる。
また、路側機10は、車載機50に対して、路車間スロットの割当情報を通知し、当該車載機50に路車間スロットを用いた車車間通信を停止(禁止)させることができる。したがって、路車間通信が車車間通信による妨害(干渉)を受けることを抑制することが可能である。
さらに、路車間および車車間のそれぞれの通信に、無線リソースの一例としてのタイムスロットに基づいた共通の通信方式を適用するから、各通信に共用の無線機50で双方の通信を行なうことも可能である。
また、路車間通信に関しては、路側機10が路車スロットをスケジューリング制御により車載機50に個別に割り当てるから、車載機50同士の干渉を防ぐこともできる。
〔2〕その他
上述した例では、図面において、スロットの大きさが路車間通信および車車間通信で同一であるように図示しているが、双方の通信でスロットの大きさは異なっていてもよい。例えば、より小さな単位の通信リソース(スロット)を定義して、それらを複数結合することによって、大きさの異なる通信リソースを定義する。この場合、固定長のデータを送信する車車間リソース(スロット)は、固定長とすることができる。
また、1スロットで送信できないような大きなデータを送信する場合は、当該データを送信するのに足りるだけの複数スロットを帯域割当情報によって割り当てることもできる。この場合、プリアンブル(同期情報)や宛先情報などのオーバヘッドを複数スロットに共通としてオーバヘッド量を削減するようにしてもよい。これによれば、送信データ量を増やす(スループットを改善する)ことができる。
上述した各実施形態においては、リソース割当および解放の対象となるリソース数(スロット数)については明示していないが、車載機50から路側機10宛に送信するリソース割当要求に割り当ててほしいリソース数(スロット数)を含めることで、複数のリソースを同時に割り当てられるようしてもよい。同様に、車載機50から路側機10宛に送信する解放要求に、解放してほしいリソースID(スロット番号)を含めることで、一部の必要なリソースは割り当てられたままにして、不要なリソースのみを解放するようにしてもよい。
また、上述した実施例では、フレームの先頭の1スロットをフレームヘッダとして定義し、当該スロットを用いて同期情報および車車間スロット情報を、路側機10のサービスエリアよりも遠方に送信できることを例示した。代替例として、同期情報を複数種類定義し、各種類に対応させて車車間スロットを定義し、同期情報のみを遠方まで送信するようにしてもよい。その際、スロット#1のデータとして帯域割当情報をサービスエリア内に送信して、前記スロット#1とスロット#2の機能を1スロットで実現してもよい。
また、スロット間に時間方向のギャップ(ガードタイム)を設けて、路側機10、車載機50の時刻(送受信タイミング)誤差を吸収するようにしてもよい。
さらに、基地局10、無線機50の設置箇所は適宜変更可能である。例えば、交通システムの一つとして鉄道網を想定した場合には、基地局10を遮断機の信号機に設置し、無線機50を鉄道車両に設置して、鉄道車両に各地遮断機の情報やその周辺の状況に関する情報を提供したり、鉄道車両間あるいは鉄道車両と車載機50との間で車両速度等の車両情報を互いに通知し合うサービスを実現することもできる。
以上の実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
〔3〕付記
(付記1)
基地局と移動局との間の通信である第1の通信と、移動局どうしの通信である第2の通信とに共用されうる無線リソース群のうち、前記第1の通信に用いる無線リソースの割当情報を生成する割当情報生成手段と、
前記割当情報を送信し、前記移動局が、受信した前記割当情報によって示される前記無線リソースを前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを禁止し、前記割当情報を受信しない間は前記無線リソースの一部又は全部を前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを許容する制御手段と、
をそなえたことを特徴とする、基地局。
(付記2)
前記割当情報を受信する移動局は、前記無線リソース群のうち、前記割当情報によって示される無線リソース以外の無線リソースを前記第2の通信に用いて前記他の移動局に対する送信を行なうことを許容される、ことを特徴とする、付記1記載の基地局。
(付記3)
前記割当情報によって示される無線リソースは、時分割多重された複数のタイムスロットを含み、
前記割当情報は、1又は複数の前記タイムスロットに応じた時間情報である、
ことを特徴とする、付記1又は2に記載の基地局。
(付記4)
前記割当情報によって示される無線リソース以外の無線リソースは、時分割多重された複数のタイムスロットを含む、ことを特徴とする、付記3記載の基地局。
(付記5)
前記割当情報によって示される前記複数のタイムスロットは、前記移動局宛の制御情報の送信に用いるタイムスロットと、前記移動局に対して提供するサービスに関する情報の送信に用いるタイムスロットと、を含む、ことを特徴とする、付記3記載の基地局。
(付記6)
前記割当情報には、前記移動局が前記第1の通信の開始を前記基地局に対して要求するのに用いる無線リソースの割当情報が含まれる、ことを特徴とする、付記1記載の基地局。
(付記7)
前記制御手段は、
前記送信する割当情報の送信条件を、他の送信情報よりも前記移動局での受信品質が高くなる条件に制御する、ことを特徴とする、付記1記載の基地局。
(付記8)
基地局と移動局との間の通信である第1の通信と、移動局どうしの通信である第2の通信とに共用されうる無線リソース群のうち、前記第1の通信に用いる無線リソースの割当情報を前記基地局から受信する受信手段と、
前記受信手段で前記割当情報が受信された場合に、前記割当情報によって示される前記無線リソースを前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを禁止し、前記受信手段で前記割当情報が受信されない場合には前記無線リソースの一部又は全部を前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを許容する制御手段と、
をそなえたことを特徴とする、移動局。
(付記9)
前記制御手段は、
前記無線リソース群のうち、前記割当情報によって示される無線リソース以外の無線リソースを前記第2の通信に用いて前記他の移動局に対する送信を行なうことを許容する、ことを特徴とする、付記8記載の移動局。
(付記10)
前記割当情報によって示される無線リソースは、時分割多重された複数のタイムスロットを含み、
前記割当情報は、1又は複数の前記タイムスロットに応じた時間情報である、
ことを特徴とする、付記8又は9に記載の移動局。
(付記11)
前記割当情報によって示される無線リソース以外の無線リソースは、時分割多重された複数のタイムスロットを含む、ことを特徴とする、付記8記載の移動局。
(付記12)
前記割当情報によって示される前記複数のタイムスロットは、前記移動局宛の制御情報の送信に用いるタイムスロットと、前記移動局に対して提供するサービスに関する情報の送信に用いるタイムスロットと、を含む、ことを特徴とする、付記10記載の移動局。
(付記13)
前記割当情報には、前記移動局が前記第1の通信の開始を前記基地局に対して要求するのに用いる無線リソースの割当情報が含まれ、
前記制御手段は、
前記割当情報に含まれる前記要求に用いる無線リソースを用いて前記基地局に対して前記第1の通信の開始を要求する、ことを特徴とする、付記8記載の移動局。
(付記14)
前記制御手段は、
前記第1の通信時の前記基地局に対する送信を、前記割当情報によって示される前記複数のタイムスロットのいずれかの先頭から実施する、ことを特徴とする、付記10記載の移動局。
(付記15)
前記制御手段は、
前記第2の通信において、前記タイムスロットの先頭から所定の選択基準に従って選択した時間だけキャリアセンスを実施する、ことを特徴とする、付記14記載の移動局。
(付記16)
移動局と、前記移動局と無線により通信する基地局とをそなえた無線通信システムにおける通信制御方法であって、
前記基地局は、
前記移動局との間の通信である第1の通信と移動局どうしの通信である第2の通信とに共用されうる無線リソース群のうち、前記第1の通信に用いる無線リソースの割当情報を送信し、
前記移動局は、
受信した前記割当情報によって示される前記無線リソースを前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを禁止し、前記割当情報を受信しない間は前記無線リソースの一部又は全部を前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを許容する、
ことを特徴とする、通信制御方法。
(付記17)
前記基地局は、ITS(Intelligent Transport System)における路側機であり、前記移動局は、前記ITSにおける車載機であり、かつ、前記第1の通信は、路車間通信であり、前記第2の通信は、車車間通信である、ことを特徴とする、付記16記載の通信制御方法。
実施形態に係るITSの一例を示す模式図である。 図1に例示する路側機及び車載機の構成例を示すブロック図である。 図2に例示する車載機の動作例を説明するフローチャートである。 図2に例示する路側機の動作例を説明するフローチャートである。 図1に例示するITSの動作例を説明すべく車載機が移動する様子を示す模式図である。 図5に例示するITSの動作例を説明するシーケンス図である。 本実施形態に係る路車スロット情報の一例を示す図である。 本実施形態に係るスロット(帯域)割当情報の一例を示す図である。 図5のA地点での無線フレームフォーマットの一例を示す図である。 図5のB地点での無線フレームフォーマットの一例を示す図である。 本実施形態に係るスロット(帯域)割当情報の一例を示す図である。 図5のC地点での無線フレームフォーマットの一例を示す図である。 図5に例示するITSにおける車車間通信時のキャリアセンスを説明する模式図である。 路車間通信が車車間通信による干渉を受ける様子を例示する模式図である。 路車間通信どうしの干渉が発生する様子を例示する模式図である。
符号の説明
10 路側機(基地局)
11 路車間通信部
111 送信部
112 受信部
113 スロット管理部
114 スケジューラ
115 スロット管理テーブル
20 信号制御機
30 ネットワーク
40 サーバ
50,50−1,50−2 無線機(車載機、移動局)
51 路車間通信部
511 送信部
512 受信部
52 車車間通信部
521 送信部
522 受信部
53 路車/車車間通信切替制御部
60 GPS衛星

Claims (5)

  1. 基地局と移動局との間の通信である第1の通信と、移動局どうしの通信である第2の通信とに共用されうる無線リソース群のうち、前記第1の通信に用いる無線リソースの割当情報を生成する割当情報生成手段と、
    前記割当情報を送信して、前記移動局が、受信した前記割当情報によって示される前記無線リソースを前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを禁止し、前記割当情報を受信しない場合は前記無線リソースの一部又は全部を前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを許容する制御手段と、
    をそなえたことを特徴とする、基地局。
  2. 前記割当情報を受信する移動局は、前記無線リソース群のうち、前記割当情報によって示される無線リソース以外の無線リソースを前記第2の通信に用いて前記他の移動局に対する送信を行なうことを許容される、ことを特徴とする、請求項1記載の基地局。
  3. 前記制御手段は、
    前記送信する割当情報の送信条件を、前記移動局宛の他の情報よりも前記移動局での受信品質が高くなる条件に制御する、ことを特徴とする、請求項1記載の基地局。
  4. 基地局と移動局との間の通信である第1の通信と、移動局どうしの通信である第2の通信とに共用されうる無線リソース群のうち、前記第1の通信に用いる無線リソースの割当情報を前記基地局から受信する受信手段と、
    前記受信手段で前記割当情報が受信された場合に、前記割当情報によって示される前記無線リソースを前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを禁止し、前記受信手段で前記割当情報が受信されない場合には前記無線リソースの一部又は全部を前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを許容する制御手段と、
    をそなえたことを特徴とする、移動局。
  5. 移動局と、前記移動局と無線により通信する基地局とをそなえた無線通信システムにおける通信制御方法であって、
    前記基地局は、
    前記移動局との間の通信である第1の通信と移動局どうしの通信である第2の通信とに共用されうる無線リソース群のうち、前記第1の通信に用いる無線リソースの割当情報を送信し、
    前記移動局は、
    受信した前記割当情報によって示される前記無線リソースを前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを禁止し、前記割当情報を受信しない場合は前記無線リソースの一部又は全部を前記第2の通信に用いて他の移動局に対する送信を行なうことを許容する、
    ことを特徴とする、通信制御方法。
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