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JP2010026766A - 情報処理装置、情報処理方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 オリジナル文書から削除されるオブジェクトに代えて、意味が通じる他のオブジェクトを検索して配置した文書情報をユーザに提示することである。
【解決手段】 文書管理装置は、データベースに登録されている文書情報の中から、他のユーザに表示しないオブジェクトを削除する処理(1)を行う次に、S303で、S302で生じる空きブロックに別のオブジェクトを入れられるかどうかを文書管理装置が判断する処理(2)を行う。そして、S304で、S302の判断処理によって別オブジェクトが入らないと文書管理装置102のCPU1000が判断した場合、空きブロックのレイアウトを調整する処理(3)を行う。そして、S305で、レイアウト調整処理後の文書のプレビューを確認する処理(4)を文書管理装置が行うことを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、文書情報を管理する情報処理装置におけるオブジェクトの検索処理に関するものである。
多数の文書情報を記憶装置に蓄積して、多数のユーザが端末装置を操作して、記憶装置に蓄積された文書情報を参照したり編集したりする文書管理が行えるシステムが提案されている。
また、上記システムにおいて、記憶装置に蓄積した文書情報に対してユーザ毎に、文書情報に対するアクセスや編集などの権限を制御していた。
このように構成されたシステムにおいて、記憶装置に蓄積した文書情報の内容を、ユーザごとに異ならせる仕様にしたいという要求がある。
例えば、営業部門の人員(ユーザ)には売り上げデータや利益構成表などの情報は見せるが、その他の部門の人員(他のユーザ)には見せないようにしたい場合である。
また、管理職以上には会社の経営情報につながる数値データは見せるが、一般職には見せないようにしたい場合もある。
特許文献1では、複数のページから構成される文書情報の中で空白領域を含むページを表示する場合、後続するページに存在する文章や図などを自動的に繰り上げて配置し直して、表示するページの体裁を整えている。
ここで、特許文献1は、文章や図が流し込まれているコンテナ同士のリンクによりこのようなレイアウトの制御を行うものである。
特開2006−171979号公報
ここで、上述したようなユーザが望む仕様を提供する際には、ユーザの属性に基づき、記憶装置に蓄積した文書情報の一部(以下、文書情報の一部をオブジェクトと呼ぶ)の表示の制御を行うことが必要になる。これにより、本来表示すべき文書情報中のオブジェクトが非表示になると、非表示領域(空白領域)が目立つ状態となり、全体として体裁が相応しくない文書情報となってしまう場合がある。
上述の特許文献1では、例えばあるコンテナの情報が空だと、そのコンテナが縮小され、その非表示コンテナの前後のコンテナがつながるように自動的にレイアウトの変更を行う。
非表示になったオブジェクトの部分の体裁を整える場合には、さらにオブジェクト同士の意味のつながりは考慮されていれば、よりユーザに有用な文書情報の提供が可能となる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、オリジナル文書から削除されるオブジェクトに代えて、意味が通じる他のオブジェクトを検索して配置した文書情報をユーザに提示できる仕組みを提供することである。
上記目的を達成する本発明の情報処理装置は以下に示す構成を備える。
文書情報に含まれる部分領域から属性を取得し、当該部分領域とともにオブジェクトとして管理する管理手段と、前記文書情報を参照するユーザのユーザ属性を取得する取得手段と、前記取得手段により取得されたユーザ属性と前記管理手段が管理するオブジェクトの属性とを比較し、当該ユーザ属性のユーザに参照されるべきではないオブジェクトを前記文書情報から削除する削除手段と、前記管理手段が管理する前記文書情報において前記削除手段により削除されたオブジェクトの周辺に存在するオブジェクトの属性に基づき、当該削除されたオブジェクトの代わり挿入されるべきオブジェクトを検索する検索手段と、前記検索手段により前記削除手段により削除されたオブジェクトの代わりに挿入されるべきオブジェクトが検索されたことに応じて、当該検索されたオブジェクトを用いて前記文書情報のレイアウトを調整する調整手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、オリジナル文書から削除されるオブジェクトに代えて、意味が通じる他のオブジェクトを検索して配置した文書情報をユーザに提示できる。
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
<システム構成の説明>
〔第1実施形態〕
図1Aは、本実施形態を示す情報処理装置を含むネットワークシステムの構成例を示す図である。本例は、認証サーバ101、文書管理装置102、クライアントPC103、プリンタ104がネットワーク105によって相互に接続されるシステム例である。なお、ネットワークは、ルータを介して、他のネットワークのクライアントPCと接続されるようなシステムであってもよい。なお、情報処理装置に対応する文書管理装置102には、文書情報の部分領域から抽出されるオブジェクトを蓄積して管理するためのデータベース106を備えている。ここで、データベース106は、例えばハードディスク等の大容量の記憶装置で構成されている。
図1Aにおいて、ユーザは、クライアントPC103のキーボード等を操作して、IDとパスワードを入力して認証サーバ101で認証を受ける。このようにして、当該ユーザが認証サーバ101で認証された後は、文書管理装置102やプリンタ104などのリソースを使用することができる。
また、クライアントPC103のユーザが文書管理装置102にログインして、文書情報をデータベース106に保存したり、保存した文書情報を他のユーザに配布したりすることも可能に構成されている。
以下、ユーザが、クライアントPC103が備える表示装置に操作画面107を表示して、文書管理装置102がデータベース106に保存した文書情報を他のユーザに転送して配布する場合について説明する
例えば他のユーザの属性に従って、文書情報中の一部を削除したり、削除した後、クライアントPC103が備える表示装置に表示される操作画面107上で、文書管理装置102でレイアウト処理された画面が表示されたりする。なお、認証サーバ101は配布先のユーザ属性を、例えばハードディスク等で構成される記憶装置で記憶し、文書管理装置102からの求めに応じて、登録されているユーザ属性を転送する機能を備える。
図1Bは、本実施形態を示す情報処理装置のハードウェア構成を説明するブロック図である。なお、上記クライアント103、文書管理装置102、認証サーバ101は、以下に示す一般的な情報処理装置のハードウェア資源を備えて構成されている。
図2において、CPU1000は、ROM1002のプログラム用ROMに記憶された、或いは外部メモリ1009からRAM1001にロードされたOSやアプリケーション等のプログラムを実行する。ROM1002は、プログラムROM、データROMから構成されている。
ここでOSとは、コンピュータ上で稼動するオペレーティングシステムの略語であり、以下オペレーティングシステムのことをOSと呼ぶ。後述する各フローチャートの処理は、このプログラムの実行により実現できる。
RAM1001は、CPU1000の主メモリ、ワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ1003は、キーボード1007や図示しないポインティングデバイスからのキー入力を制御する。ディスプレイコントローラ1004は、各種ディスプレイ1008の表示を制御する。ディスクコントローラ1005は、各種データを記憶するハードディスク(HD)やフレキシブルディスク(FD)等の外部メモリ1009におけるデータアクセスを制御する。
ネットワークコントローラ(NC)1006は、図1に示したネットワーク105に接続されて、ネットワーク105に接続された他の機器との通信制御処理を実行する。
以下、図2に示す編集画面を参照して、本本実施形態におけるレイアウト処理について説明する。
[全体フロー]
図2は、本実施形態を示す情報処理装置における文書編集処理状態を説明する図である。本例は、オリジナル文書に含まれる特定のオブジェクトを他のユーザの属性に応じて修正する例である。オリジナル文書201にはオブジェクトとして、経営上指標を表したテーブルやグラフが含まれる場合がある。つまり、データベース106に登録された文書情報を参照する他のユーザの属性で、文書情報中から表示すべきでないオブジェクトが文書管理装置102により自動的に識別されて、別のユーザ旨の文書情報が作成される。なお、オリジナル文書201には、オブジェクト202〜207が存在している。ここで、オブジェクト202〜205の属性はテキストで、オブジェクト206の属性はグラフィックスで、オブジェクト207の属性はテーブル(表)である例を示す。
このように本実施形態では、オブジェクトの属性として、オブジェクトの特徴情報、タイプ、サイズ、位置、さらには、オブジェクトの周辺に存在する情報の認識結果等が含まれる。
クライアントPC103上のユーザが文書管理装置102が管理するデータベース106に保存している文書を他のユーザに配布する場合、図3のフローチャートに示すように4つの処理が行われる。
図3は、本実施形態を示す情報処理装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、S302〜S305は各ステップを示し、各ステップは、後述する本例は、文書管理装置102のCPU1000がROM、ハードディスク等からRAMにロードする管理処理モジュールを実行することで実現される。
処理が開始されると、まず、S302で、文書管理装置102のCPU1000は、データベース106に登録されている文書情報の中から、他のユーザに表示しないオブジェクトを削除する処理(1)を行う。以下、このオブジェクト削除処理の後で、文書情報の中で残った空白部分(余白領域)を空きブロックと呼ぶ。なお、文書管理装置は、ページ単位に文書情報を表示可能に構成される場合を示すが、見開き単位で文書情報を表示する文書管理装置であっても、本発明を適用可能である。
次に、S303で、S302の処理(1)で生じる空きブロックに別のオブジェクトを入れられるかどうかを文書管理装置102のCPU1000が判断する処理(2)を行う。
そして、S304で、S302の判断処理によって別オブジェクトが入らないと文書管理装置102のCPU1000が判断した場合、空きブロックのレイアウトを調整する処理(3)を行う。
そして、最後にS305で、レイアウト調整処理後の文書のプレビューを確認する処理(4)を文書管理装置102のCPU1000が行い、本処理を終了する。なお、上記処理(1)〜処理(4)の詳細は後述する。
[文書状態]
以下、文書管理装置102のデータベース106に保存されている文書情報の状態について説明する。
文書管理装置102のデータベース106に保存されている文書情報の中の、テキストや図、表、画像などはオブジェクトの属性に従って分解されている。
ここで、テキストは、章、段落、文など、意味としてまとまりのある適切な単位でオブジェクトに分解される。なお、全てのオブジェクトには属性がタグ付けられている。
例えば、図や画像のオブジェクトには、オブジェクトの特徴情報に対応するキーワードなどを属性として持たせたり、テキストにはその要約を属性として持たせたりすることが可能に構成されている。これらの属性によって各オブジェクトは、意味をもった検索がしやすくなる。或いはセキュリティレベルや機密レベルなどの属性を持たせることも可能である。さらに、本実施形態では、文書管理装置102が1つのオブジェクトの周辺に存在するオブジェクトの認識結果を属性として管理することで、余白領域に対応するオブジェクトをレイアウトすることが可能となる。
このように、文書情報は、オブジェクトに分解され、各オブジェクトに対して属性を持たせることで、オブジェクト毎に再利用の可否やアクセスレベルの制御が可能になる。
[処理(1)]
図4は、本実施形態を示す情報処理装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。本例は、図3に示した処理(1)の詳細手順である。なお、S402〜S409は各ステップを示し、各ステップは、後述する本例は、文書管理装置102のCPU1000がROM、ハードディスク等からRAMにロードする管理処理モジュールを実行することで実現される。
処理(1)が開始されると、S402で、文書管理装置102のCPU1000は、配布先のユーザ属性と、配布対象となる文書情報中の各オブジェクトの属性を取得する。なお、文書管理装置102は、配布先ユーザIDを元に認証サーバ101から配布先ユーザ属性を取得する。
また、S402で、文書管理装置102のCPU1000は、配布対象となる文書情報の中からその文書情報の各オブジェクトの属性をデータベース106から取得する。
次に、S403で、文書管理装置102のCPU1000は、認証サーバ101から取得した配布先となるユーザ属性を基準に、文書情報の中の各オブジェクトの属性を比較して、オブジェクト毎に表示可能かどうかを判断する処理を実行する。なお、本実施形態では、ページ単位に文書情報の中の各オブジェクトの属性を比較して、オブジェクト毎に表示可能かどうかを判断する例を示すが、見開き単位であってもよい。
そして、S404で、文書管理装置102のCPU1000は、上記S403の判断処理の結果が、表示可能であるかどうかを判断する。ここで、文書管理装置102のCPU1000が比較しているオブジェクトを表示することが可能であると判断した場合は、S405で、文書管理装置102のCPU1000はそのオブジェクトをそのまま表示する。
一方、S404で、比較しているオブジェクトを表示できないと文書管理装置102のCPU1000が判断した場合は、S406へ進む。
そして、S406で、文書管理装置102のCPU1000は、そのオブジェクトを削除する。更に、S407で、削除したオブジェクトが存在していた領域を空きブロックと文書管理装置102のCPU1000が定義して、S408へ進む。
そして、S408で、全てのオブジェクトに対し上記の判断処理を終了しているかどうかを文書管理装置102のCPU1000が判断する処理を実行する。そして、S409で、文書管理装置102のCPU1000は、その判断結果が最後であるか否かを判断する。ここで、最後のオブジェクトであると文書管理装置102のCPU1000が判断した場合は、本処理を終了し、全てのオブジェクトに対し上記の判断処理を終了していないと判断した場合は、S403へ戻る。
[オブジェクトの非表示処理の例]
以下、図2を用いて、上記説明したユーザの属性に基づき文書情報中の各オブジェクトを表示するか否かの判断処理が行われたときのデータ処理例を具体的に説明する。
図2に示すように、ユーザがクライアントPC103のアプリケーションを実行して作成したオリジナル文書201には、オブジェクト202〜207が存在している。ここで、オブジェクト202〜205の属性はテキストで、オブジェクト206の属性はグラフィックスで、オブジェクト207の属性はテーブル(表)である。
このオリジナル文書201を別のユーザに配布するとき、まず文書管理装置102は配布先ユーザの属性を取得する。
第1の比較処理では、例えば属性の一つであるセキュリティレベルや機密レベルの属性を用いて比較検討する。配布先ユーザの職制が一般職であれば、セキュリティレベルや機密レベルが高いオブジェクトは表示できないと判断処理される。これらセキュリティレベルや機密レベルは、一般職に「1」、管理職に「2」、上級管理職に「3」、経営者に「4」といった数値を定義し、各オブジェクトの属性値に「1」から「4」を与えることで比較が可能となる。
例えば、オブジェクト206は市場シェアの構成を示すグラフであり、この機密レベルが「2」であるとする。配布先ユーザの職制が一般職であれば、機密レベルが「1」となり、このオブジェクト206は非表示とすべきオブジェクトとなる。
第2の比較処理では、ユーザ属性の一つである所属部門を用いて比較検討する。
例えば所属部門毎に営業に「A」、技術に「B」、経理に「C」といった値を与え、各オブジェクトには開示可能(或いはアクセス可能)部門を定義する。ここで、技術にのみ開示可能ならば「B」と定義し、全部門に開示可能ならばA、B、Cと定義する。
例えば、オブジェクト207はある製品の機能比較表であり、この開示可能部門が「B」であるとする。配布先ユーザの所属部門が営業であれば、比較検討から表示不可と判断処理される。
このように文書管理装置102のCPU1000は管理処理モジュールを実行することにより、あらかじめ設定されている属性に従い、各オブジェクトが表示可能であるのか、表示不可であるのかの判断処理を行う。そして、文書管理装置102のCPU1000は、図4に示したS406で、オリジナル文書201の中からオブジェクト206に対応するグラフ1やオブジェクト207に対応する表1を削除する。
なお、図2に示す矢印の右側は、オブジェクト206及びオブジェクト207が削除された後の文書情報を示しており、S407におり、オブジェクト206及び207があった領域にはオブジェクトが存在していない状態となっている。このオブジェクトが存在していない領域を、空きブロック216、217と呼ぶ。
なお、図2に示す別のユーザ向けの文書211において、オブジェクト212〜215は矢印の左側に示されるオリジナル文書201のオブジェクト202〜205がそのまま残ったものである。
[処理2]
以下、文書管理装置102が行う図3に示した処理(2)の詳細を、図5のフローチャートに従って説明する。
図5は、本実施形態を示す情報処理装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。本例は、図3に示した処理(1)の詳細手順である。なお、S502〜S514は各ステップを示し、各ステップは、後述する本例は、文書管理装置102のCPU1000がROM、ハードディスク等からRAMにロードする管理処理モジュールを実行することで実現される。
処理(2)が開始されると、S502で、文書管理装置102のCPU1000は、図2で示したような空きブロック216,217の周辺に配置されている各オブジェクトの属性分析を行い、空きブロックに入るべきオブジェクトの属性の条件を定める分析処理を行う。
次に、S503で、文書管理装置102のCPU1000は、同一文書情報の中を分析し、定めた属性条件を満足するオブジェクトがあるか検索する処理を行う。そして、S504で、検索処理の結果に基づいて、定めた属性条件を満足するオブジェクトがあるか否かを文書管理装置102のCPU1000が判断する。
ここで、定めた属性条件を満足するオブジェクトがないと文書管理装置102のCPU1000が判断した場合は、S505で、その空きブロックにはオブジェクトを入れずに空きブロックのままにして、本処理を終了する。
一方、S504で、定めた属性条件を満足するオブジェクトがあると文書管理装置102のCPU1000が判断した場合は、S506へ進む。
そして、S506で、文書管理装置102のCPU1000は、検索の結果満足するオブジェクトが複数あれば、その中から一番条件に近いものを空きブロックに入るべきオブジェクトの候補に指定する処理を行う。
次に、S507で、文書管理装置102のCPU1000は、指定した候補オブジェクトの属性を調べ、空きブロック216,217の存在する位置に移動が可能かを判断する処理を行う。そして、S508で、その判断結果が可能であるか否かを文書管理装置102のCPU1000が判断する。ここで、可能であると文書管理装置102のCPU1000が判断した場合は、S509で、文書管理装置102のCPU1000は、この候補オブジェクトの属性を調べ、空きブロック216,217の大きさに合わせて拡大縮小が可能かを判断する処理を行う。
そして、S510で、その判断結果が可能であるか否かを文書管理装置102のCPU1000が判断する。ここで、文書管理装置102のCPU1000が可能であると判断した場合は、S511で、文書管理装置102のCPU1000がその候補オブジェクトをその空きブロック216、217に移動する処理を行い、本処理を終了する。
一方、S508,S510で、文書管理装置102のCPU1000が不可能であると判断した場合は、S512へ進む。
そして、S512で、文書管理装置102のCPU1000は、その候補オブジェクトの移動を取りやめて、S512へ進む。
そして、S512で、文書管理装置102のCPU1000が条件を満足するオブジェクトがまだあるかどうかを判断する処理を行う。そして、S513で、文書管理装置102のCPU1000の判断結果が「ある」である場合、S506へ戻り、次に条件に近いものを空きブロックに入るべきオブジェクトの候補とした後、同様の処理を繰り返す。
一方、S513で、文書管理装置102のCPU1000の判断結果が「無い」である場合、S514で、文書管理装置102のCPU1000は、空きブロックのままにして、本処理を終了する。
[処理(2)における分析処理]
以下、上記S502〜S504における分析及び検索処理を図2に示したオリジナル文書201に基づき具体的に説明する。
本実施形態では、例として図2に示した空きブロック216に対する処理を説明する。空きブロック216に隣接する周辺のオブジェクトとしては文章タイトルに対応するオブジェクト212、文章に対応するオブジェクト213、214がある。隣接しないが近くにある周辺のオブジェクトとしては文章に対応するオブジェクト215がある。
以下、これらの周辺のオブジェクトについての属性を分析する処理を説明する。
文書管理装置102のCPU1000は、例えば、図や画像などのオブジェクトが持つキーワードなどの属性や、文章が持つ要約などの属性条件に着目し、周辺のオブジェクトの属性を集計する。
ここで、着目する属性がキーワードである場合は、文書管理装置102のCPU1000は、その頻出度の集計やグルーピング処理を行い、空きブロック216に対する周辺のオブジェクト212〜215のキーワードの傾向を決定する。
また、着目する属性が要約である場合は、文書管理装置102のCPU1000は、周辺のオブジェクトの要約の意味ベクトルを合成し、周辺のオブジェクト212〜215の要約の総合値を決定する。このようにして、文書管理装置102のCPU1000は、周辺のオブジェクト212〜215の属性分析を行う。
なお、空きブロック216に入れるべきオブジェクトのキーワード属性や要約属性は、その周辺のオブジェクト212〜215のそれら属性と同じ方が、意味的に自然な文書になると場合が多い。
そこで、本実施形態では、上記の属性分析より得られた値を空きブロック216に入れるべきオブジェクトの属性値と定義する。
また、隣接しないが近くにある文章に対応するオブジェクト215の属性は、以下の処理を行うことで隣接するオブジェクトよりも重きを置かないように処理することも可能である。
つまり、周辺のオブジェクト212〜215の属性値を集計するとき傾斜配分を行うことで、オブジェクト215を隣接するオブジェクト213,214よりも重きを置かないように処理することが可能となる。また、図2に示した空きブロック217については、オブジェクトが存在しないので属性分析の対象としないように処理する。
これに対して、周辺のオブジェクトの意味の構成に着目する方法もある。以下、例えば、オリジナル文書の構成がオブジェクトA→B→Cとなっていて、その中のオブジェクトBが削除されてオブジェクトA→空きブロック→オブジェクトCとなる文書の場合を説明する。
この場合、オブジェクトA→空きブロック→オブジェクトCという構成から、空きブロックにふさわしいオブジェクトの条件を分析する。
具体的に、オリジナル文書のオブジェクトの構成が以下の内容が含まれていることを前提として説明する。
オブジェクトAは、ユーザの声をアンケート葉書などから収集し、要望事項を列挙するものである。
オブジェクトBは、現状の各社各種商品のシェアグラフの分析を行い、市場で受け入れられている商品の機能を列挙するものである。
オブジェクトCは、時期商品イメージを説明するものである。
この時、営業担当以外に示す文書では、オブジェクトBのシェアグラフの分析が削除される。そこで、オブジェクトAとオブジェクトCの意味属性から、その間の空きブロックにふさわしいオブジェクトの条件として、次のオブジェクトDを選定する。
オブジェクトDは、他のメーカの製品との機能比較表の分析を行い、自社の製品の強み弱みが分かるようにしたものである。
ここでは、文書の構成が意味的に適切となるようにA→D→Cと分析する。本実施形態では、要望事項と時期商品イメージを意味的に関連づけられるオブジェクトとして、オブジェクトDのような意味やキーワードなどを持つことを空きブロックにふさわしいオブジェクトの条件とする。以上の分析処理は一例であって、他のユーザの属性を考慮して、他の分析処理を行うように構成してもよい。
なお、世の中では推論エンジンとして文書を分析したり解析したりする処理方法が日々提案されている。このため、当該推論エンジンを上記空きブロックの分析処理に応用することで、周辺のオブジェクトから空きブロックにふさわしいオブジェクトの条件を分析することも可能である。
[処理(2)における検索処理]
上記のようにして、S502に対する分析処理が終ると、文書管理装置102のCPU1000は、同一文書中の全てのオブジェクトに対し、そのオブジェクトの属性値と上記で定義した属性値とを比較する。ここで、属性がキーワードである場合、同じキーワードや似たキーワードを持つオブジェクトを同一文書中から検索する。
この時、文書管理装置102のCPU1000は、キーワード辞書やデータベースを用いてキーワードの類似度を判断する。
この時、文書管理装置102のCPU1000が類似度に応じてスコアリング(数値化)すると、その後のS506で、一番条件に近いものを決定する時に決定しやすくなる。
一方、属性が意味である場合は、文書管理装置102のCPU1000は、属性分析で用いた意味ベクトルを用いて、そのベクトルの方向性が似たオブジェクトを検索する。
このようにして、文書管理装置102のCPU1000は、同一文書中から空きブロック216に入れるべきオブジェクトを検索する。この検索の結果、複数のオブジェクトが該当した場合は、文書管理装置102のCPU1000は、これらを似たもの順番にソートする。
以上が図5に示したS502〜S504における分析及び検索処理である。
[処理(2)における候補に対する判断処理]
文書管理装置102のCPU1000は、S506で指定した候補オブジェクトが、S507において、処理(2)の対象である空きブロックに移動することが可能かどうかを判断する処理を行う。
まず、文書管理装置102のCPU1000は、例えば、候補オブジェクトの属性の1つに記載場所について限定が設定されているか確認する。ここで、登録されたオブジェクトによっては、記載する場所が限定されている場合がある。
例えば、文章の論理構造として、先頭とか最後に記載できないものや、起承転結のうちの起のみとか、背景・本文・結論のうちの結論のみとかにしか記載できない場合がある。さらに、他のオブジェクトと相互関係が有り、そのオブジェクトよりも前とか後とか併記しなければならないとかのように、説明する順序上の制約がある場合がある。
そこで、文書管理装置102のCPU1000は、候補オブジェクトにこのような記載場所限定の属性があれば、空きブロックがそれに抵触しないかどうかの判断を行う。
別の例として、文書管理装置102のCPU1000は、処理(2)において、候補オブジェクトの属性の一つに拡大縮小の範囲限定が設定されているか確認する。
一般的に、オブジェクトとしての画像や図は、そのままの大きさで移動される以外に、拡大縮小されることがある。例えば候補オブジェクトのサイズが大きく、空きブロックのサイズが小さい場合は、文書管理装置102のCPU1000が候補オブジェクトを縮小して空きブロックに移動する。
しかし、小さくしすぎると図や表の中の文字が潰れて見えなくなるので、候補に指定された全てのオブジェクトを拡大又は縮小できるとは限らない。そこで、オブジェクトを縮小する場合には、縮小できる限界が設定される。
これに対して、候補オブジェクトのサイズが小さく、空きブロックのサイズが大きい場合は、画像を拡大しすぎるとギザギザが目立つので、高画質を求められる写真画像は指定解像度の範囲内の拡大が設定される。
このように、候補オブジェクトの属性の1つに拡大又は縮小の範囲限定が設定されている場合もある。
そこで、文書管理装置102のCPU1000は、候補オブジェクトに上述したような拡大又は縮小の範囲限定の属性がある場合には、空きブロックがそれに抵触しないかどうかの判断を行う。
以上のように、文書管理装置102は処理(2)において、文書管理装置102のCPU1000は、空きブロックの周辺に配置されているオブジェクトのキーワードや要約属性などの分析を行う。そして、文書管理装置102のCPU1000は、意味的に近似のオブジェクトを同一文書の中から検索し、そのうち類似度の高いものから順に空きブロックに移動できるかを判断する。その結果、文書管理装置102のCPU1000は、移動可能なオブジェクトがあれば空きブロックに移動し、なければ空きブロックには何も入れないでおく。以上が文書管理装置102のCPU1000による処理(2)の詳細である。
[処理3]
文書管理装置102のCPU1000は、空きブロックに意味的に近似のオブジェクトを移動させられなかった場合の後処理を、処理(3)で行う。
図6は、本実施形態を示す情報処理装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。本例は、図3に示した処理(3)の詳細手順である。なお、S602〜S613は各ステップを示し、各ステップは、後述する本例は、文書管理装置102のCPU1000がROM、ハードディスク等からRAMにロードする管理処理モジュールを実行することで実現される。
処理(3)が開始されると、S602で、文書管理装置102のCPU1000は、文書中に空きブロックが存在するかどうかを判断する処理を行う。そして、S603で、その判断結果が文書中に空きブロックが「存在する」であるか否かを文書管理装置102のCPU1000が判断する。ここで、文書管理装置102のCPU1000が「存在しない」と判断した場合、例えば処理(2)で全ての空きブロックに近似のオブジェクトを移動することが出来た場合は、空きブロックは存在しないので、S613へ進む。そして、S613で、何もせず、本処理を終了する。
一方、S603で、文書管理装置102のCPU1000が「存在する」と判断した場合、S604へ進み、それが文書中の最後に位置するかを判断する処理を行う。そして、S605で、その判断結果が空きブロックが「最後」であると文書管理装置102のCPU1000が判断した場合、S613へ進む。つまり、最後に空きブロックが存在していてもレイアウト上はおかしくないので、埋める必要はないので、本処理を終了する。例えば空きブロック216,217の中で、空きブロック216には他のオブジェクトが移動され、空きブロックが空きブロック217のみの場合は、何もせずに、本処理を終了する。
一方、S605で、もし空きブロックが「最後」でないと文書管理装置102のCPU1000が判断した場合は、S606へ進む。例えば空きブロック216,217の中で、空きブロック217は他のオブジェクトが移動され、空きブロックが空きブロック216みの場合は、何もせずに、本処理を終了する。
そして、S606で、文書管理装置102のCPU1000は、その空きブロックに対する処理を開始して、文書のレイアウトの観点で次の位置に存在するオブジェクトを、繰り上げ移動させることが出来るかを判断する処理を行う。なお、本判断処理は基本的に処理(2)におけるS507及びS513と同じである。
そして、S607で、その判断結果が「入る」であるかどうかを文書管理装置102のCPU1000が判断する処理を行う。ここで、判断結果が「入る」であると文書管理装置102のCPU1000が判断した場合は、S608へ進む。
そして、S608で、文書管理装置102のCPU1000は、次のオブジェクトを繰り上げ移動させて、空きブロックに入れて、S602へ戻る。
一方、S607で、次の位置に存在するオブジェクトを、繰り上げ移動させることが出来ないと文書管理装置102のCPU1000が判断した場合は、S609へ進む。
そして、S609で、文書管理装置102のCPU1000は、その空きブロックの周辺に存在するオブジェクトを拡大して、空きブロックを埋めることが可能かを判断する処理を行う。この判断処理は基本的に処理(2)におけるS513と同じである。
そして、S610で、判断結果が空きブロックの周辺に存在するオブジェクトを拡大して、空きブロックを埋めることが「可能」であるか否かを文書管理装置102のCPU1000が判断する。ここで、「可能」であると文書管理装置102のCPU1000が判断した場合は、S611へ進み、空きブロックを埋められるように、その空きブロック周辺に存在するオブジェクトを拡大して、S602へ戻る。
一方、S610で、判断結果が空きブロックの周辺に存在するオブジェクトを拡大して、空きブロックを埋めることが「可能」でないと文書管理装置102のCPU1000が判断した場合は、S612へ進む。そして、S612で、文書管理装置102のCPU1000は、何もせず、その空きブロックにそのままにするフラグを立て、S602へ戻る。
本実施形態では、S608、S611及びS612を終了すると、S602に戻り、文書中に空きブロックが存在する限り同様の処理を繰り返す。
そして、S603で、全ての空きブロックに対してこれらの処理がなされていると文書管理装置102のCPU1000が判断した場合は、S6132へ進み、本処理を終了する。
[処理(4)]
図7は、本実施形態を示す情報処理装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。本例は、図3に示した処理(4)の詳細手順である。なお、S702〜S705は各ステップを示し、各ステップは、後述する本例は、文書管理装置102のCPU1000がROM、ハードディスク等からRAMにロードする管理処理モジュールを実行することで実現される。
処理(4)が開始されると、S702で、文書管理装置102は処理(1)〜処理(3)で説明した処理を行った後の文書を生成し、ユーザが操作するクライアントPC103の表示装置に表示する。本実施形態では、修正した文書を提供する側のユーザが操作するクライアントPC103が備えるブラウザを介して、クライアントPC103に接続されている表示装置に表示される。
この時、処理(1)〜処理(3)で説明した処理結果に対してユーザが編集可能な形式で文書のプレビューをクライアントPC103の表示装置に表示する。ユーザは、クライアントPC103の表示装置にプレビュー表示されている文書で了解できる場合、入力デバイスを操作して了解入力を行い、それが文書管理装置102に通知される。
そこで、S703で、文書管理装置102のCPU1000がクライアントPC103より了解入力がなさたことを確認したら、S705で、表示している文書のレイアウトを確定して、本処理を終了する。
なお、ユーザが了解入力を行っていない間は、後で説明するユーザが編集可能なプレビュー表示を通じてレイアウトを編集することが出来るように構成されている。
[クライアントのプレビュー表示機能]
ユーザがクライアントPC103から文書管理装置102に対して操作を行う場合、クライアントPC103が備える表示装置に表示される操作画面107でその操作を行う。
例えば、文書管理装置102に、クライアントPC103に対して、上記操作画面107を表示するための特定のアプリケーションがインストールされている場合、クライアントPC103は独自のクライアントソフトか一般的なWebクライアントのアプリで表示が可能である。
また、文書管理装置102がWebサーバで構成される場合、クライアントPC103は、Webクライアントとして機能する。
また、クライアントPC103のOSが持つファイルアクセス機能(Windows(登録商標)におけるエクスプローラやMac(登録商標)におけるファインダなど)から文書管理装置102にアクセスする場合もある。
このように、その操作の実現方法は様々な方法が考えられるが、いずれの構成を採用しても、クライアントPC103の操作画面107上で対象文書に対する操作を行うことが出来る。
以下、図7に示したS702における文書のプレビューについて、図8を参照して説明する。
図8は、図1に示したクライアントPC103の表示装置に表示されるユーザインタフェースの一例を示す図である。本例は、S702でクライアントPC103の表示装置に表示される文書確認画面の例を示す。なお、クライアントPC103のアプリケーションソフトが、独自のクライアントソフトならば、プレビュー機能を実現するように実装されている場合がある。また、一般的なソフトならば、そのプレビュー機能を実現するプラグインなどを組み込んでいる場合もある。そこで、これらのソフトウエアを用いて、図8に示すように調整の前後の文書情報のレイアウト状態を確認できる画面を表示することが可能となる。
本実施形態では、文書確認画面を図8に示すように、独自のクライアントソフトを用いてオリジナル文書とプレビュー画面を表示する例を示すが、上記いずれかの機能が盛り込まれていれば、実現方法はこの限りではない。
[クライアントの文書確認画面]
図7に示すS702を実行すると、クライアントPC103に対して、図8に一例を示す、ユーザが編集可能な形式で文書のプレビューを表示する文書確認画面801が表示装置に表示される。
この画面にはオリジナル文書803を表示するオリジナル文書表示枠802と、図3に示した処理(1)〜(4)までが行われた処理後文書805を表示するプレビュー表示枠804とがある。本実施形態では、比較しやすいように、例えば左右に並べて表示される。
なお、横長の文書や横方向にスクロールするような文章の場合は、上下に並べて表示される。さらに、表示変更ツールボタン812によって、ユーザがこのような表示の切換えを行うように構成することも可能である。
さらに、図8の例では、図3に示した処理(1)〜(4)を文書管理装置102が実行することによって、処理後文書805のオブジェクトである、オブジェクト808、810がオリジナル文書から変更されている。
本実施形態では、ユーザに対してこの変更が行われた箇所が分かりやすいように、例えば点線の太枠807と、太枠809とによってオブジェクトが目立つように表示される。なお、この表示の方法は一例であり、背景の色を変えたり目立つ記号を付加したりすることも可能である。
ユーザがプレビュー表示枠804に示されている文書のレイアウトを変更したい場合は、この画面内で編集も可能である。
例えば、手のひらツールボタン813によって、オブジェクトの位置をドラッグ&ドロップによって自由に移動させることが可能である。
同様に、手のひらツールボタン813によって、オブジェクトのサイズを拡大縮小することも可能である。
また、図3に示した処理(2)〜(3)によって移動したオブジェクトが不適切な場合は、移動履歴を表示するためのツールボタン814によって、移動する前のオブジェクトの存在位置を表示することが可能である。
さらに、ユーザが移動する前の存在位置が適切と判断したら、このツールボタン814を用いて移動する前の存在位置に戻すことが可能である。更にユーザの判断でオブジェクトを戻したら、ユーザの指示により、再度処理(2)を行い空きブロックに入れるのにふさわしい候補オブジェクトを検索することが可能である。
このように、クライアントPC103を操作するユーザは、表示装置に表示されるプレビュー表示枠804に示される処理後文書805に了解できれば、OKボタン811を押下する。
その後、文書管理装置102では、S704においてYesと判断され、当該表示されている処理後文書を確定する。
なお、上記の例では、クライアントPC103のユーザがプレビュー表示時の編集作業をプレビュー表示枠804で行う方法を説明した。
しかし、プレビューと編集を明示的に切替える場合は、編集タブ806を選択した場合のみ編集可能とする方法もある。
この場合、編集タブの背景色をプレビュー時の背景色とは異なるようにするとか、プレビュー表示枠内では手のひらツールボタン813を使えないようにすることにより、ユーザにどちらの場合であるかを示すことができる。
〔第2実施形態〕
上記実施形態では、図5に示すS503において、文書管理装置102が行う検索処理について、同一文書中を検索対象としている場合について説明した。しかしながら、データベース106に保存されている同一文書外を検索対象としてもよい。以下、その本実施形態について説明する。
[検索処理対象の拡大]
例えば、文書管理装置102が管理している文書の中から類似の文書があれば、それも検索対象とする。そして、タイトルの相関度が高い文書やキーワードの頻出度が高い文書、要約属性が同じ方向のベクトルである文書などによって、文書管理装置が類似の文書と判断する。
また、文書ではなく、キーワードや要約などによってタグ付けされているオブジェクトを多数管理しているデータベース106を検索対象としてもよい。
文書管理装置102は、図5に示したS511の判定で「無い」場合に、S512で空きブロックのままにする処理を行う前に、ユーザに対して同一文書外を検索対象とするかどうかの入力を求める処理を行い、ユーザからすると入力があれば行う。
このように検索対象を同一文書外に広げると、空きブロックの周辺のオブジェクトの意味に適合したオブジェクトが見つかる可能性が高くなるという効果がある。
一般的に、オブジェクトは色々な文書で何度も使い回しされることもある。その様な場合、再利用の履歴や最初に使われた文書の名前・IDや文書の種類などをオブジェクトの属性に記録しておく。そして、オリジナル文書から削除されたオブジェクトがこのような属性を持つ場合、検索対象をその文書にまで自動的に広げる。
また、文書管理装置102は、図5に示すS511で、無いと判断した場合、S512で空きブロックのままにする処理を行う前に、オリジナル文書から削除したオブジェクトの上記属性を調べ、属性にある文書を検索対象とする処理を行う。
このように、検索対象の拡大を削除されたオブジェクトが使われていた文書に限定すると、そのオブジェクトに意味的に類似するオブジェクトが存在する可能性が高まり、効率的にオブジェクトを見つけることができる。
〔第3実施形態〕
[分析処理の別の方法]
上記実施形態では、文書管理装置102が実行する(図3に示した処理(2)におけるS502の分析処理について、上記の説明では属性を用いて行う場合について説明した。
しかし、文書テンプレートを用いて分析処理および検索処理を行ってもよい。
この場合、例えば、文書管理装置あるいは別の装置が管理している複数の文書テンプレートの中から、S502で、分析処理において処理対象である文書にもっとも類似するテンプレートを決定する。
この分析では例えば、起承転結といった文書構造のパターンの分析や、機能仕様書や新商品企画書とった目的別分類などの分類方法を用いてテンプレートを決定する。
次に、文書管理装置102において上記分析処理において決定したテンプレートを基準に、同じテンプレートを適応可能な文書を多数蓄積し、それらを分析しテンプレート毎の文書内容の傾向をつかむことが可能である。
文書管理装置102はこのようにして、処理対象の文書の傾向を推定する。その上で、処理対象の文書の空きブロックにどのようなオブジェクトが入る傾向があるのかを推定する。
以上のようにして、文書管理装置102は、S502で分析処理を行い、空きブロックに入るべきオブジェクトの条件を定める。
このように分析処理でテンプレートを用いた方法で行うと、他の多数のユーザや過去の蓄積から得られる集合値に照らし合わせることが出来る。これにより、空きブロックに入れるべきオブジェクトの分析においてよりふさわしい検索条件を定めることが出来る。
上記各実施形態によれば、文書を配布したり、公開したりする相手のユーザ属性によって、オリジナル文書上で見せたくないオブジェクトを削除することができる。さらに、オブジェクトの削除後に、当該文書情報に含まれている周辺のオブジェクトから導かれる最適オブジェクトを削除した空きブロックへ他の場所から移動してきて、意味のつながった文書を作成することが出来る。
〔第4実施形態〕
上記実施形態では、オブジェクトを削除してできた空きブロックに、意味属性を判断して検索された他のオブジェクトを配置する場合について説明した。
しかしながら、削除処理で隣接して複数の空きブロックが作成された場合には、その複数の空きブロックを合体して、大きな空きブロックに統合する処理を行ってもよい。
そして、その後、作成されたブロックに隣接するオブジェクトの属性を解析して、意味のグループ化する処理を行い。意味のまとまったグループを複数作成した後、グループ数に応じて、作成された大きな空きブロックを分割し、分割された空きブロックに対して、各グループとして意味が通じるオブジェクトを検索して配置するように構成してもよい。
この際、検索する文書情報は、同一文書内に限らず、オブジェクトを多数蓄積しているデータベースから検索してもよい。
さらに、上述したテンプレートを用いて、分割された空きブロックに対するオブジェクト候補を検索して、空きブロックにオブジェクトを埋める構成としてもよい。
〔第5実施形態〕
上記実施形態では、クライアントPC103で、検索しているユーザの確認処理を反映して、表示すべき文書情報を決定する場合について説明した。これに対して、DLE(Dynamic Layout Engine)を用いて自動的に空きブロックを埋める処理を実行する構成としてもよい。
〔第6実施形態〕
以下、図9に示すメモリマップを参照して本発明に係る文書管理装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
図9は、本発明に係る文書管理装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
本実施形態における図3〜図7に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給する。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
従って、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する。そして、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやftpサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけではない。例えばそのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行う。そして、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込ませる。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。
上記各実施形態によれば、ユーザの属性に従い、文書情報の中から削除されてしまうオブジェクトに代えて、文書の流れに沿ったオブジェクトが挿入された自然な文書情報を作成して、他のユーザに提示することができる。
本実施形態を示す情報処理装置を含むネットワークシステムの構成例を示す図である。 本実施形態を示す情報処理装置のハードウェア構成を説明するブロック図である。 本実施形態を示す情報処理装置における文書編集処理状態を説明する図である。 本実施形態を示す情報処理装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。 本実施形態を示す情報処理装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。 本実施形態を示す情報処理装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。 本実施形態を示す情報処理装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。 本実施形態を示す情報処理装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示したクライアントPC103の表示装置に表示されるユーザインタフェースの一例を示す図である。 本発明に係る文書管理装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
符号の説明
101 認証サーバ
102 文書管理装置
103 クライアントPC
104 プリンタ
105 ネットワーク
106 データベース
107 編集画面

Claims (15)

  1. 文書情報に含まれる部分領域から属性を取得し、当該部分領域とともにオブジェクトとして管理する管理手段と、
    前記文書情報を参照するユーザのユーザ属性を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得されたユーザ属性と前記管理手段が管理するオブジェクトの属性とを比較し、当該ユーザ属性のユーザに参照されるべきではないオブジェクトを前記文書情報から削除する削除手段と、
    前記管理手段が管理する前記文書情報において前記削除手段により削除されたオブジェクトの周辺に存在するオブジェクトの属性に基づき、当該削除されたオブジェクトの代わりに挿入されるべきオブジェクトを検索する検索手段と、
    前記検索手段により前記削除手段により削除されたオブジェクトの代わりに挿入されるべきオブジェクトが検索されたことに応じて、当該検索されたオブジェクトを用いて前記文書情報のレイアウトを調整する調整手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記調整手段は、前記文書情報において前記削除手段がオブジェクトを削除したことにより生じた余白領域に対応して、前記検索されたオブジェクトのサイズを変更し、前記文書情報のレイアウトを調整することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記オブジェクトの属性には、オブジェクトの特徴情報、タイプ、サイズ、位置が含まれることを特徴とする請求項1または2記載の情報処理装置。
  4. 前記オブジェクトの属性には、当該オブジェクトの周辺に存在する情報の認識結果が含まれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記調整手段は、前記検索手段により前記削除手段により削除されたオブジェクトの代わりに挿入されるべきオブジェクトが検索されなかった際に、前記文書情報において前記削除手段がオブジェクトを削除したことにより生じた余白領域を埋めるために、前記削除手段により削除されたオブジェクトの周辺に存在するオブジェクトを用いて前記文書情報のレイアウトを調整することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  6. 前記調整手段により調整されたレイアウトの文書情報を出力する出力手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記出力手段は、前記調整手段による調整の前後のレイアウトの文書情報をともに出力することを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
  8. 文書情報に含まれる部分領域から属性を取得し、当該部分領域とともにオブジェクトとして管理する管理ステップと、
    前記文書情報を参照するユーザのユーザ属性を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにより取得されたユーザ属性と前記管理ステップが管理するオブジェクトの属性とを比較し、当該ユーザ属性のユーザに参照されるべきではないオブジェクトを前記文書情報から削除する削除ステップと、
    前記管理ステップが管理する前記文書情報において前記削除ステップにより削除されたオブジェクトの周辺に存在するオブジェクトの属性に基づき、当該削除されたオブジェクトの代わりに挿入されるべきオブジェクトを検索する検索ステップと、
    前記検索ステップにより前記削除ステップにより削除されたオブジェクトの代わりに挿入されるべきオブジェクトが検索されたことに応じて、当該検索されたオブジェクトを用いて前記文書情報のレイアウトを調整する調整ステップと、
    を備えることを特徴とする情報処理方法。
  9. 前記調整ステップは、前記文書情報において前記削除ステップがオブジェクトを削除したことにより生じた余白領域に対応して、前記検索されたオブジェクトのサイズを変更し、前記文書情報のレイアウトを調整することを特徴とする請求項8記載の情報処理方法。
  10. 前記オブジェクトの属性には、オブジェクトの特徴情報、タイプ、サイズ、位置が含まれることを特徴とする請求項8または9記載の情報処理方法。
  11. 前記オブジェクトの属性には、当該オブジェクトの周辺に存在する情報の認識結果が含まれることを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  12. 前記調整ステップは、前記検索ステップにより前記削除ステップにより削除されたオブジェクトの代わりに挿入されるべきオブジェクトが検索されなかった際に、前記文書情報において前記削除ステップがオブジェクトを削除したことにより生じた余白領域を埋めるために、前記削除ステップにより削除されたオブジェクトの周辺に存在するオブジェクトを用いて前記文書情報のレイアウトを調整することを特徴とする請求項8に記載の情報処理方法。
  13. 前記調整ステップにより調整されたレイアウトの文書情報を出力する出力ステップを有することを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  14. 前記出力ステップは、前記調整ステップによる調整の前後のレイアウトの文書情報をともに出力することを特徴とする請求項13に記載の情報処理方法。
  15. 請求項8〜14のいずれか1項に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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