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JP2010022827A - 運動学的様態が向上した膝関節プロテーゼ - Google Patents

運動学的様態が向上した膝関節プロテーゼ Download PDF

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JP2010022827A JP2009166301A JP2009166301A JP2010022827A JP 2010022827 A JP2010022827 A JP 2010022827A JP 2009166301 A JP2009166301 A JP 2009166301A JP 2009166301 A JP2009166301 A JP 2009166301A JP 2010022827 A JP2010022827 A JP 2010022827A
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Abstract

【課題】天然の膝の生来の安定性および運動学的様態をより厳密に再生する膝プロテーゼを提供する。
【解決手段】膝置換システムは、第1の内側-外側平面で第1の基点を備えた第1の曲率半径によって定められた近位脛骨後方カミング部分と、第2の内側-外側平面で第2の基点を備えた第2の曲率半径によって定められた遠位脛骨後方カミング部分と、第1の内側-外側平面で第3の基点を備えた第3の曲率半径によって定められた後方カムの前方大腿骨カミング部分と、第2の内側-外側平面で第4の基点を備えた第4の曲率半径によって定められた後方カムの後方大腿骨カミング部分と、を含み、第2の基点は第1の基点より外側脛骨部分に近く、または、第4の基点は第3の基点より内側大腿骨部分に近い。
【選択図】図5

Description

開示の内容
John L. Williamsらによる2008年6月30日出願の米国特許出願第12/165,579号、名称「Orthopaedic Femoral Component Having Controlled Condylar Curvature」、Christel M. Wagnerによる2008年6月30日出願の米国特許出願第12/165,574号、名称「Posterior Cruciate-Retaining Orthopaedic Knee Prosthesis Having Controlled Condylar curvature」、Joseph G. Wyssによる2008年6月30日出願の米国特許出願第12/165,575号、名称「Posterior Stabilized Orthopaedic Knee Prosthesis Having Controlled Condylar Curvature」、Joseph G. Wyssによる2008年6月30日出願の米国特許出願第12/165,582号、名称「Posterior Stabilized Orthopaedic Prosthesis」、および、Joseph G. Wyssによる2008年6月30日出願の米国仮特許出願第61/007,124号、名称「Orthopaedic Knee Prosthesis Having Controlled Condylar Curvature」への相互参照がなされ、上記各出願は、その全てが参照により本明細書に組み込まれる。本発明の原理は、上記特許出願に開示された特徴と組み合わされてよい。
〔発明の分野〕
本発明は、概して人体の関節用のプロテーゼに関し、より具体的には、膝用のプロテーゼに関する。
〔発明の背景〕
膝関節は、動的活動の間、6段階の動きを提供する。このような活動の1つは、膝関節の深い屈曲または曲げである。6段階の動きは、膝関節における骨および軟組織の複雑な運動または運動学的様態によって、生じる。ほとんどの個人は、考えることなく膝関節の複雑な運動を制御することができる。意識的な制御をしていないことから、膝関節の屈曲および(脚を真っ直ぐにする時の)伸展などの活動を生じさせるのに必要な多くの異なる構成要素の間の入り組んだ相互作用が実際のとおりには認識されない。
膝関節は、大腿骨の遠位端部と脛骨の近位端部との骨の界面を含む。膝蓋が、大腿骨の遠位端部を覆うように位置付けられており、また、大腿の前方の長い筋肉(大腿四頭筋)の腱の内部に位置付けられている。この腱は脛骨粗面の中に挿入しており、膝蓋の後方表面は滑らかで、大腿骨の上を滑る。
大腿骨は、2つの大きな隆起(内側顆および外側顆)を備えて構成され、これらは実質的に滑らかで、それぞれ、脛骨の内側プラトーおよび外側プラトーと関節接合する。脛骨のプラトーは、実質的に滑らかで、わずかに椀状にくぼんでおり、それによって、大腿骨顆を受容するためのちょっとした容器を提供する。大腿骨、脛骨および膝蓋の複雑な相互作用は、膝関節、半月板、腱による筋肉の結合、および靭帯の、骨性の構造(bony structure)の幾何学的形態によって制約される。膝関節の靭帯には、膝蓋靭帯、内側側副靭帯、外側側副靭帯、前十字靭帯(ALC)および後十字靭帯(PCL)が含まれる。膝の運動学的様態(kinematics)は、関節を円滑にする滑液によってさらに影響を受ける。
膝関節が屈曲によって動く際に様々な膝構成要素が相互作用する仕方を理解することに、多くの研究が向けられてきた。このような研究の1つが、2005年2月のJournal of Biomechanics, Volume 38, Issue 2の269〜276ページにおけるP. Johalらの「Tibio-femoral movement in the living knee. A study of weight bearing and non-weight bearing knee kinematics using ‘interventional’ MRI,」と題される記事に報告された。上記の記事は図面2を含んでおり、この図面から、グラフ10として図1に示されたデータが導き出されている。グラフ10は、膝が屈曲によって動く際の、脛骨に対する天然の膝の内側顆および外側顆の基準点の場所を示す。グラフ10の線12は、外側顆が、深い屈曲によって、一定の前後の並進運動を呈することを表し、一方、線14は、内側顆が、約90度の屈曲まで、脛骨プラトー上のほぼ同じ場所に留まることを表す。90度の屈曲を超えると、内側顆は、前後の並進運動を呈する。
内側顆および外側顆の下部(接)点は、顆と大腿骨平面との間の実際の接触点ではない。むしろ、これらの点は、X線透視法を使用して観察され得る、顆の最も低い部分を表現している。実際の接触点は、概して、下部(接)点よりもさらに後方の場所である。にもかかわらず、下部(接)点の使用は、構成要素間の設計変数(design variables)の変更による影響を比較するための妥当な基準を提供する。
損傷または疾病は、膝の骨、関節軟骨および靭帯を劣化させ得る。膝関節の正常な状態からのこのような変化は、最終的には、自然の膝が適切に機能する能力に変調をもたらし得、痛みおよび動きの範囲の減少につながり得る。膝関節の劣化から結果としてもたらされる状態を改善するために、大腿骨および脛骨の、整えられた端部に据え付けられる人工膝が開発されてきた。
膝置換処置の間、可能な限りにおいて、軟組織への損傷は避けられるが、一部の組織は、大腿骨および脛骨の一部を置換する際に必然的に犠牲になる。ゆえに、通常の個人は、意識的に考えることなく筋肉線維、靭帯および腱の伸張を如何に調節して、現在の膝の位置付けから所望の位置付けまで滑らかな移行を提供するかを習得しているが、組織の犠牲は、膝の物理的特性を変化させる。したがって、健康な膝または手術前の膝における屈曲および伸展などの運動を引き起こすために使用される軟組織の構成は、膝がプロテーゼと置換されると、もはや同じ結果を得ることはなくなる。加えて、軟組織の犠牲が、結果として膝関節の安定性の減少をもたらす。
軟組織への損傷の結果としてもたらされる安定性の損失を補うために、4つの一般的なタイプのインプラントが開発されてきた。1つのアプローチでは、PCLが保持される。PCLが保持されると、患者は、深い膝曲げ運動の間、大腿骨の外側顆と脛骨との間の接触点の不自然な(普通とは異なる)前方並進運動を頻繁に経験する。屈曲によって膝が動く際のロールバックまたはスリップではなく、大腿骨は、脛骨プラットフォームに沿って前方にスライドする。普通とは異なる前方並進運動は、約120度までの屈曲で始まり得るが、通常、30〜40度の屈曲で起きる。関節の安定性の結果的な損失は、摩耗を促進し得、日常生活の特定の活動の間の不安定な感覚を引き起こし得、結果として異常な膝関節の動き(運動学的様態)をもたらし得、また/または、結果として大腿四頭筋に動的なモーメントアームの減少をもたらして、運動を制御するため力の増加を要求し得る。
例として、図2は、天然の膝の形状の模造を試みた、典型的な先行技術の大腿骨部品20の矢状図を図示している。大腿骨部品20は、概して線24の前方にある伸展領域22および線24の後方にある屈曲領域26を含む。可能な限り多くの屈曲を提供しつつ関節腔の内部に適合するために、伸展領域22は大きな曲率半径(R)28で形成され、一方、屈曲領域26の後方部分には小さいR30が使用される。曲率半径の長さの変化と同時存在的に、曲率半径の基点が、R28の基点32から、R30の基点34に変化する。
減少した曲率半径により定められた屈曲エリアに顆表面を備える典型的な先行技術の大腿骨部品を使用しての、深い膝曲げ模擬実験の結果が図3の並進運動チャート40に示されており、この図は、装置が屈曲(x軸)によって動かされる際、内側顆および外側顆が脛骨部品に接触する、脛骨部品上の位置(y軸)を示す。この模擬実験は、カリフォルニア州サンクレメンテのBiomechanics Research Group, Inc.からLifeMOD/KneeSIMの名で市販されているマルチボディダイナミクスプログラムで実施された。モデルには、脛骨-大腿骨および膝蓋骨-大腿骨の接触、受動的な軟組織(passive soft tissue)、ならびに能動的な筋肉要素が含まれた。
チャート40の線42および線44は、それぞれ、外側顆表面および内側顆表面の、推定される下部(接)点を示す。線42および線44の双方は、最初、0度〜30度の間の屈曲で、後方に(図3に見られるように下向きに)進んでいる。これは、大腿骨部品が、屈曲角度が増加するにつれて、脛骨部品上を後方にロールしていることを表す。約30°の屈曲を超えると、推定される外側顆の下部(接)点の線42は、約5mmの並進運動からわずかに前方に移り、一方、推定される内側顆の下部(接)点の線44は、急速に前方に動く。双方の表面の前方方向への移動は、普通とは異なる前方並進運動が、約30度を超えると発生していることを示す。30°の屈曲を超えた線42および線44と、図1の線12および線14との比較は、天然の膝と、天然の膝の幾何学的形態を模造した置換膝との間の運動学的様態における顕著な格差を明らかにしている。
加えて、図2に戻ると、脛骨部品(不図示)との接触が、R28によって定められる顆表面に沿って発生するように、大腿骨部品20が屈曲されると、軟組織によって膝に及ぼされる力は、R28の長さおよび基点32に部分的に基づいて、滑らかな運動を提供するように調節される。顆表面がR28からR30へ移行する角度を通過して、大腿骨部品20が動かされると、膝は、最初、R28に沿って動き続けるかのように、制御され得る。大腿骨部品20が動き続けると、膝の実際の構成は、仮に脛骨部品(不図示)と接触している表面がR28によってまだ定められているとすれば得られる構成から逸脱する。逸脱が感知されると、軟組織の力が、基点34を備えるR30によって定められる表面に沿った運動にとって適切な構成に急速に再構成されることが確信される。天然の膝では発生しないと確信されているこの急激な構成の変化が、不安定感の一因となる。
さらには、2003年12月8〜10日のNIH Consensus Development Conference on Total Knee ReplacementにおけるAndriacchi, T.P.の「The Effect of Knee Kinematics, Gait and Wear on the Short and Long-Term Outcomes of Primary Total Knee Replacement」61〜62ページの報告によると、天然の膝では、0度〜120度の屈曲が、脛骨に対する大腿骨の凡そ10度の外旋を伴い、一方、120度〜150度の屈曲では、さらに20度の外旋が要求される。ゆえに、屈曲度合いあたり約0.008度の外旋の最初の割合が0度〜120度の屈曲で呈され、これは、120度〜150度の屈曲における屈曲度合いあたり0.67度の外旋割合へと増加する。この外旋により、膝は深く屈曲するよう動くことが可能になる。
報告された、天然の膝の外旋は、図1のデータによって支持される。具体的には、約9度〜90度の屈曲で、線12の傾斜は、絶えず下向きであり、外側顆表面の最も低い点が継続的に後方に進んでいることを表す。しかしながら、線14は、約9度の屈曲〜90度の屈曲まで前方に動いている。ゆえに、この違いは専ら外旋によるものであると仮定すると、大腿骨構成要素は、膝が9度の屈曲から約90度の屈曲へと動くのにつれて、外旋している。90度の屈曲を超えると、線12および線14は、双方の顆表面が後方に動いていることを示す。しかしながら、外側顆表面は、後方方向に、より急速に動いている。したがって、線12と線14との間の隔たりは、90度を超えて拡大し続け、膝のさらなる外旋が発生していることを表す。
図4は、図3の結果を提供したテストの間における大腿骨に対する脛骨の内旋(モデリングの見地から、脛骨に対する大腿骨の外旋と同じであり、これら双方が本明細書中、「φi-e」として特定される)を示す。グラフ50は線52を含み、この線52は、テストされた部品が130度の屈曲まで操作されると、φi-eが約7度の最大値に到達したことを示す。約0度の屈曲〜約20度の屈曲の間、φi-eは、屈曲度合いあたり−0.05度の内旋の変化率で、1度から0度に変わる。約20度の屈曲〜50度の屈曲の間、内旋は、屈曲度合いあたり0.03度の内旋の変化率で、0度から1度に変わる。約50度〜130度の間では、グラフ50は、屈曲度合いあたり0.075度の内旋の変化率で、約1度から約7度への内旋のほぼ直線状の増加を呈する。したがって、先行技術の大腿骨部品を組み込んだ膝関節のφi-eは、天然の膝のφi-eとは著しく異なる。
天然の膝の運動学的様態に、より類似した運動学的様態を提供するために、様々な試みがなされてきた。例えば、一タイプのインプラントにおける、普通とは異なる前方並進運動の問題は、PCLを犠牲にし、かつ、関節の幾何学的形態に依存して安定性を提供することにより、対処される。別のタイプのインプラントでは、インプラントが制約される。つまり、大腿骨部品と脛骨部品との間に現行の連結(actual linkage)が使用される。別のタイプのインプラントでは、PCLが、大腿骨部品のカムおよび脛骨部品のポストと置換される。前述のアプローチは、普通とは異なる前方並進運動に対していくらかの効力を有するが、これらは、天然の膝が呈する他の運動学的様態を提供しない。
必要とされるのは、回転およびロールバックを管理することなどにより、天然の膝の生来の安定性および運動学的様態をより厳密に再生する膝プロテーゼである。
〔概要〕
本発明は、膝置換システムである。一実施形態では、プロテーゼ関節は、(i)後方脛骨カムの外側部分から後方脛骨カムの内側部分まで延び、(ii)第1の内側-外側平面で第1の曲率半径によって定められ、かつ、(iii)第1の基点を有する、近位脛骨カミング部分と、(i)後方脛骨カムの外側部分から後方脛骨カムの内側部分まで延び、(ii)第2の内側-外側平面で第2の曲率半径によって定められ、かつ、(iii)第2の基点を有する、遠位脛骨カミング部分と、(i)後方大腿骨カムの外側部分から後方大腿骨カムの内側部分まで延び、(ii)第1の内側-外側平面で第3の曲率半径によって定められ、かつ、(iii)第3の基点を有する、前方大腿骨カミング部分と、後方大腿骨カムの外側部分から後方大腿骨カムの内側部分まで延び、第2の内側-外側平面で第4の曲率半径によって定められ、かつ、第4の基点を有する、後方大腿骨カミング部分と、を含み、第2の基点は第1の基点より外側脛骨部分に近く、または、第4の基点は第3の基点より内側大腿骨部分に近い。
さらなる実施形態では、膝プロテーゼは、複数の曲率半径によって定められる後方カミング表面を含む脛骨カムであって、複数の脛骨曲率半径の各々は、(i)カミング表面に垂直な複数の内側-外側平面のうちの関連する1つの内側-外側平面に位置し、(ii)複数の脛骨曲率半径のうちの他の脛骨曲率半径の基点の各々から、内側-外側方向に離間した基点を有する、脛骨カムと、複数の曲率半径によって定められる遠位カミング表面を含む後方大腿骨カムであって、複数の大腿骨曲率半径の各々は、カミング表面に垂直な複数の内側-外側平面のうちの関連する1つの内側-外側平面に位置する、後方大腿骨カムと、を含む。
別の実施形態では、膝プロテーゼは、複数の曲率半径によって定められる後方カミング表面を含む脛骨カムであって、複数の脛骨曲率半径の各々は、カミング表面に垂直な複数の内側-外側平面のうちの関連する1つの内側-外側平面に位置する、脛骨カムと、複数の曲率半径によって定められる遠位カミング表面を含む後方大腿骨カムであって、複数の大腿骨曲率半径の各々は、(i)カミング表面に垂直な複数の内側-外側平面のうちの関連する1つの内側-外側平面に位置し、(ii)複数の大腿骨曲率半径のうちの他の大腿骨曲率半径の基点の各々から、内側-外側方向に離間した基点を有する、後方大腿骨カムと、を含む。
上記の特徴および利点ならびにその他は、以下の詳細な説明および添付の図面を参照することにより、当業者にはさらに容易に明らかとなるであろう。
〔詳細な説明〕
図5は膝置換システム100を図示している。膝置換システム100は、脛骨トレイ102、脛骨ベアリング挿入部104、ならびに、2つの大腿骨顆要素108および110を有する大腿骨部品106を含む。脛骨トレイ102は、脛骨トレイ102を患者の脛骨に取り付けるための下方ステム112、および、脛骨ベアリング挿入部104を受容するための上方プラトー114を含む。この実施形態における脛骨ベアリング挿入部104は、固定的なものであり、下方脛骨トレイ接触表面116、ならびに、大腿骨顆要素108および110と関節接合するよう構成された上方脛骨ベアリング表面118を含む。突起120が、上方脛骨ベアリング表面118をベアリング表面122とベアリング表面124とに分離している。
大腿骨部品106は、大腿骨部品106を患者の大腿骨に取り付けるために使用される2つのペグ130および132を含む。滑車状溝134が、大腿骨顆要素108と110との間に形成される。滑車状溝134は、膝蓋部品(不図示)のための関節接合表面を提供する。カム区画136が、大腿骨顆要素108および110のそれぞれの後方部分138と140との間に位置する。
この実施形態における大腿骨顆要素108および110は対称的である。しかしながら、この実施形態における大腿骨部品106および脛骨ベアリング挿入部104は、左膝での使用のためにのみ構成される。より具体的には、大腿骨部品106および脛骨ベアリング挿入部104は、患者に植え込まれると、自然の左膝の動きを模倣するよう構成される。この構成は、図6をさらに参照して論じられる。
図6は、カム区画136を通って得られる大腿骨部品106の断面図、および、脛骨ベアリング挿入部104の側面図を図示している。前方カム142および後方カム144が、カム区画136の内部に位置する。突起120は、前方カミング部分146および後方カミング部分148を含む。前方カム142は、図6に示されるように、伸展状態で大腿骨部品106が脛骨ベアリング挿入部104上に位置付けられたとき、前方カミング部分146と共に、不所望の後方滑りを排除するよう構成される。前方カム142および前方カミング部分146の実際の形状は、図6に図示される形状から改変されてよい。
後方カム144の形状および位置、ならびに、後方カミング部分148の形状および位置は、伸展状態で大腿骨部品106が脛骨ベアリング挿入部104に位置付けられたときに、後方カム144および後方カミング部分148が接触しないように、選択される。大腿骨部品106が回転されて屈曲すると、ベアリング表面122および124上での大腿骨部品106のロールバックは、大腿骨部品106およびベアリング表面122、124の構成によって、制御される。しかしながら、屈曲が約70度に到達すると、後方カム144および後方カミング部分148が、ロールバックに影響を与える。
図7を参照すると、脛骨ベアリング挿入部104上で約70度の屈曲まで回転した大腿骨部品106が図示されている。この回転では、後方カム144および後方カミング部分148は、接触領域150で接触している。図8は、図7の線A‐Aに沿った接触領域150での後方カミング部分148の形状および後方カム144の形状を図示しており、線A‐Aは、カミング部分148および後方カム144の内側部分から、カミング部分148および後方カム144の外側部分に、内側-外側平面で延びている。
後方カミング部分148は、脛骨ベアリング挿入部104の中心線156上に基点154を有する曲率半径(R)152で形成される。一実施形態では、R152は、約20mmであってよい。後方カム144は、大腿骨部品106の中心線162上に基点160を有する曲率半径(R)158で形成される。一実施形態では、R158は、約40mmであってよい。約70度の屈曲では、脛骨ベアリング挿入部104の中心線156および大腿骨部品106の中心線162は、実質的に整列している。ゆえに、基点154および基点160は、実質的に整列している。したがって、後方カム144と後方カミング部分148との間の接触の優れた効果(predominant effect)は、脛骨ベアリング挿入部104上での大腿骨部品106の前方移動の防止である。
脛骨ベアリング挿入部104上での約90度の屈曲への大腿骨部品106の継続的な回転は、結果として図9の構成をもたらす。この回転では、後方カム144および後方カミング部分148は、接触領域170で接触している。図10は、図9の線B‐Bに沿った接触領域170での後方カミング部分148の形状および後方カム144の形状を図示している。
図10では、後方カミング部分148のR172は、図8のR152と同じ長さを有する。R172の長さは、所望であれば、R152よりも長くまたは短く改変されてよい。しかしながら、R172は、中心線156の外側に位置付けられる基点174を有する。一実施形態では、基点174は、中心線156の1.5mm外側に位置する。加えて、後方カム144は、この実施形態では、R158と同じ長さのR176により形成されるが、R158より長いまたは短い長さが選択されてよく、R176の基点178は、中心線162上に位置付けられる。したがって、後方カミング部分148および後方カム144の形状は、矢印180の方向に回転力を引き起こす。ゆえに、外側顆、つまりこの実施形態における大腿骨顆要素110は、内側顆(大腿骨顆要素108)より大きい比率で後方に動かされる。
大腿骨部品106に作用する力の結果が、図11に示されるような、脛骨ベアリング挿入部104に対する大腿骨部品106の回転となっている。図11では、中心線162は、中心線156から反時計回りの方向に回転している。加えて、後方カミング部分148および後方カム144の対向する面は、図10に示される構成とは異なり、互いによりいっそう整列している。
後方カミング部分148および後方カム144のRの基点の移動は、接触領域150と接触領域170との間で後方カミング部分148の接触表面に沿って、増加的に行われる。このことは、図8の整列から図11の整列への、脛骨ベアリング挿入部104上での大腿骨部品106の滑らかな回転運動を提供する。回転およびロールバックの正確な量は、基点のオフセットを改変することによって調整されてよい。
脛骨ベアリング挿入部104上での約110度の屈曲への大腿骨部品106の継続的な回転は、結果として図12の構成をもたらす。この回転では、後方カム144および後方カミング部分148は、接触領域182で接触している。図13は、線C‐Cに沿った接触領域182での後方カミング部分148の形状および後方カム144の形状を図示している。
図13では、後方カミング部分148のR184は、図8のR152と同じ長さを有する。R184の長さは、所望であれば、R152より長くまたは短く改変されてよい。しかしながら、R184は、中心線156の外側に位置付けられる基点186を有する。一実施形態では、基点186は、中心線156の2.75mm外側に位置する。加えて、後方カム144は、R158と同じ長さのR188により形成されるが、R158より長いまたは短い長さが選択されてよく、R188の基点190は、中心線162上に位置付けられる。したがって、後方カミング部分148および後方カム144の形状は、大腿骨部品106を、脛骨ベアリング挿入部104に対して回転した状態に維持し、同時に、脛骨ベアリング挿入部104上での大腿骨顆要素108および110の実質的に同様のロールバックを提供する。
図14は、脛骨ベアリング挿入部104上で約130度の屈曲まで回転した大腿骨部品106を図示している。この回転では、後方カム144および後方カミング部分148は、接触領域192で接触している。図15は、図14の線D‐Dに沿った接触領域192での後方カミング部分148の形状および後方カム144の形状を図示している。
図15では、後方カミング部分148のR194は、図8のR152と同じ長さを有する。R194の長さは、所望であれば、R152より長くまたは短く改変されてよい。しかしながら、R194は、中心線156の外側に位置付けられた基点196を有する。一実施形態では、基点196は、中心線156の4mm外側に位置する。加えて、後方カム144は、R158と同じ長さのR198により形成されるが、R158より長いまたは短い長さが選択されてよく、R198の基点200は、中心線162上に位置付けられる。したがって、後方カミング部分148および後方カム144の形状は、大腿骨部品106を、脛骨ベアリング挿入部104に対して回転した状態に維持し、同時に、脛骨ベアリング挿入部104上での大腿骨顆要素108および110の実質的に同様のロールバックを提供する。
深い膝曲げ模擬実験が、脛骨ベアリング挿入部104上の大腿骨部品106のモデルを用いて実施され、この実施形態のロールバックおよび回転の特性を検証した。脛骨ベアリング挿入部104上の大腿骨部品106に関するLMKSモデリング結果が、図16に示されており、グラフ210は、線212および線214を含み、これらの線は、それぞれ、脛骨ベアリング挿入部104上の大腿骨部品106の外側顆表面110および内側顆表面108の推定される下部(接)点を示す。線212および線214のより低い部分は、部品が動いて屈曲するにつれて生成された。線212および線214の双方は、最初、0〜約35度の屈曲で、後方に(図16に見られるように下向きに)進んでいる。ゆえに、大腿骨部品106は、脛骨ベアリング挿入部104上を後方に動いて、つまり「ロールバック」している。
0度〜35度の屈曲での外側顆表面110および内側顆表面108のロールバックの量は、同じではない。このことは、大腿骨部品106が回転していることを表す。これは、図17のグラフ216に示される脛骨ベアリング挿入部104上の大腿骨部品106に関するLMKSモデリング結果により支持され、グラフ216の線218は、脛骨ベアリング挿入部104上での大腿骨部品106のφi-eを特定している。グラフ216は、約35度の屈曲で、脛骨ベアリング挿入部104上での大腿骨部品106のφi-eが約3度であることを明らかにしている。
図16に戻ると、約35度の屈曲を超えると、線214は、内側顆108が約80度の屈曲まで脛骨ベアリング挿入部104上をわずかに前方に移ることを示し、一方、線212は、外側顆110が約105度の屈曲まで脛骨ベアリング挿入部104上で同じ場所を維持することを表す。ゆえに、内側顆108(線214)は、負のスリップを呈しているように見え、一方、外側顆110(線212)は、相対的に一定の比率の単一のスリップ(pure slip)でスリップしている。したがって、図16は、φi-eが約35度の屈曲から約105度の屈曲の間で増加するはずであることを表す。このことは、脛骨ベアリング挿入部104上での大腿骨部品106のφi-eが、35度の屈曲における約3度から、80度の屈曲における凡そ8度まで変化しているように、グラフ216によって支持される。
80度の屈曲を超えると、内側顆108(線214)は、約105度の屈曲から130度の屈曲まで後方に動く前に、相対的に一定のまま留まる。外側顆110(線212)は、約105度の屈曲まで一定のまま留まり、その後、急速に後方に動く。このことは、約80度の屈曲から約105度の屈曲まで、脛骨ベアリング挿入部104上での大腿骨部品106のφi-eが相対的に一定であり、その後、130度の屈曲までφi-eが増加するはずであることを表す。脛骨ベアリング挿入部104上の大腿骨部品106に関するLMKSモデリング結果のレビューは、予想されるφi-eを確認するものである。
したがって、最初に約70度の屈曲で互いに接触する非対称形状の後方カム144および後方カミング部分148は、大腿骨部品106と脛骨ベアリング挿入部104との間のさらなるロールバックおよび回転を提供する。
図18は、代替的な膝置換システム300を図示している。膝置換システム300は、脛骨トレイ302、脛骨ベアリング挿入部304、ならびに、2つの大腿骨顆要素308および310を有する大腿骨部品306、を含む。カム区画312が、大腿骨顆要素308と310との間に位置し、突起314が、脛骨ベアリング挿入部304から上向きに延びている。脛骨トレイ302、脛骨ベアリング挿入部304、および大腿骨部品306は、膝置換システム100の対応する部品と実質的に同一である。膝置換システム300と膝置換システム100との間の違いは、脛骨ベアリング挿入部304が、脛骨トレイ302の脛骨上方ベアリング表面316上で回転するよう構成されていることである。これを目的として、脛骨トレイ302は、脛骨ベアリング挿入部304の連結部材320を回転可能に受容するための連結部材318を含む。
図19は、カム区画312を通って得られる大腿骨部品306の断面図、および、脛骨ベアリング挿入部304の側面図を図示している。前方カム342および後方カム344が、カム区画312の内部に位置する。突起314は、前方カミング部分346および後方カミング部分348を含む。前方カム342は、大腿骨部品306が脛骨ベアリング挿入部304上に位置付けられたとき、前方カミング部分346と共に、不所望の後方滑りを排除するよう構成される。
大腿骨部品306は、完全な伸展状態で図19に図示されている。大腿骨部品306の下部点、つまり接点は、顆繋留点(condylar dwell point)350として特定される。図20で脛骨上方ベアリング表面316上に投射されて示される、顆要素310の顆繋留点350および顆繋留点352が、繋留軸354を定める。繋留軸354は、本明細書において「繋留点」358として定められる点において、脛骨上方ベアリング表面316の中心線356と交差する。繋留点358は、連結部材318の中心の前方かつ内側に位置し、連結部材318は、連結部材320と共に、脛骨ベアリング挿入部304の回転軸322を定める(図21も参照)。回転軸322は、脛骨トレイ302の中心軸324から、外側かつ後方の方向にオフセットしている。一実施形態では、回転軸322は、脛骨トレイ302の繋留点358から、外側に約0.317インチ(約8.052mm)、後方に約0.317インチ(約8.052mm)、オフセットしている。
深い膝曲げ模擬実験が、脛骨ベアリング挿入部304上の大腿骨部品306で実施されて、この実施形態のロールバックおよび回転の特性を検証した。模擬実験に関するLifeMod/KneeSimモデリング結果が、図22に示されており、グラフ360は、線362および線364を含み、これらの線は、それぞれ、脛骨ベアリング挿入部304上の大腿骨部品306の外側顆表面310および内側顆表面308の、推定される下部(接触)点を示す。グラフ360は、線366および線368をさらに含み、これらの線は、脛骨トレイ302に対する大腿骨部品306の外側顆表面310および内側顆表面308の、推定される下部(接触)点をそれぞれ示す。線362、線364、線366、線368のより低い部分は、部品が動いて屈曲するにつれて生成された。
グラフ360は、大腿骨部品306が、約40度の屈曲まで、および、約95の屈曲から約130度の屈曲まで再び、脛骨ベアリング挿入部304上を後方に動いて、つまり「ロールバック」していることを概して示す。
図23のグラフ370は、脛骨に対する大腿骨部品306のφi-eを特定する線372を含む。線372は、0度の屈曲〜約130の屈曲で、脛骨に対する大腿骨部品306のφi-eが約11度まで安定的に増加していることを、明らかにしている。グラフ370は、脛骨に対する脛骨ベアリング挿入部304の回転を特定する線374をさらに含む。線374は、0度の屈曲〜約110度の屈曲で、脛骨に対する脛骨ベアリング挿入部104の回転が約10度の回転まで安定的に増加し、その後、130度の屈曲までわずかに減じることを明らかにしている。
ゆえに、脛骨に対する脛骨ベアリング挿入部304の回転は、約120度の屈曲まで、大腿骨部品306のφi-eよりも大きく、大腿骨部品306と脛骨ベアリング挿入部304との間の回転の最大差異は、約60度の屈曲で約3度である。その後のサイクルでは、脛骨に対する脛骨ベアリング挿入部304の回転は、概してより大きく、大腿骨部品306と脛骨ベアリング挿入部304との間の回転の最大差異は、約60度の屈曲で約6度である。
したがって、最初に約70度の屈曲で互いに接触する上記のような非対称形状の後方カムおよび後方カミング部分は、大腿骨部品と、固定的である脛骨ベアリング挿入部または回転可能な脛骨ベアリング挿入部との間のさらなるロールバックおよび回転を提供する。
漸進的な回転および増加するロールバックを提供する非対称性が、脛骨部品に導入される必要はない。例として、図24は、膝置換システム100の対応する部品と実質的に同一の部品を備えた膝置換システム400を図示しており、部品のさらなる特定のために膝置換システム100への参照がなされてよい。図24では、大腿骨部品406が脛骨ベアリング挿入部404上で約70度の屈曲まで回転されている。この回転では、後方カム444および後方カミング部分448は、接触領域450で接触している。図25は、図24の線E‐Eに沿った接触領域450での後方カミング部分448の形状および後方カム444の形状を図示しており、線E‐Eは、カミング部分448および後方カム444の内側部分から、カミング部分448および後方カム444の外側部分に、内側-外側平面で延びている。
後方カミング部分448は、脛骨ベアリング挿入部404の中心線456上に基点454を有する曲率半径(R)452で形成される。一実施形態では、R452は、約20mmであってよい。後方カム444は、大腿骨部品106の中心線462上に基点460を有する曲率半径(R)458で形成される。一実施形態では、R458は、約40mmであってよい。約70度の屈曲では、脛骨ベアリング挿入部404の中心線456および大腿骨部品406の中心線462は、実質的に整列している。ゆえに、基点454および基点460は、実質的に整列している。したがって、後方カム444と後方カミング部分448との間の接触の優れた効果は、脛骨ベアリング挿入部404上での大腿骨部品406の前方移動の防止である。
脛骨ベアリング挿入部404上での約90度の屈曲への大腿骨部品406の継続的な回転は、結果として図26の構成をもたらす。この回転では、後方カム444および後方カミング部分448は、接触領域470で接触している。図27は、図26の線F‐Fに沿った接触領域470での後方カミング部分448の形状および後方カム444の形状を図示している。
図27では、後方カミング部分148のR472は、図25のR452と同じ長さを有する。R472はまた、中心線456上に位置付けられる基点474を有する。後方カム444は、R458と同じ長さのR476により形成される。しかしながら、R476の基点478は、中心線462の内側に位置付けられる。一実施形態では、R476の基点478は、中心線462の1mm内側に位置付けられる。したがって、後方カミング部分448および後方カム444の形状は、矢印480の方向に回転力を引き起こす。ゆえに、外側顆、つまり、本実施形態における大腿骨顆要素410は、内側顆(大腿骨顆要素408)より大きい比率で後方に動かされる。
大腿骨部品406に作用する力の結果が、図28に示されるような、脛骨ベアリング挿入部404に対する大腿骨部品406の回転となっている。図28では、中心線462は、中心線456から反時計回り方向に回転している。加えて、後方カミング部分448および後方カム444の対向する面は、図27に示される構成とは異なり、互いによりいっそう整列している。
後方カム444のRの基点の移動は、接触領域450と接触領域470との間で後方カム444の接触表面に沿って、増加的に行われる。このことは、図25の整列から図28の整列への、脛骨ベアリング挿入部404上での大腿骨部品406の滑らかな回転運動を提供する。回転およびロールバックの正確な量は、基点のオフセットを改変することによって調整されてよい。
脛骨ベアリング挿入部404上での約110度の屈曲への大腿骨部品406の継続的な回転は、結果として図29の構成をもたらす。この回転では、後方カム444および後方カミング部分448は、接触領域482で接触している。図30は、線G‐Gに沿った接触領域482での後方カミング部分448の形状および後方カム444の形状を図示している。
図30では、後方カミング部分448のR484は、図25のR452と同じ長さを有する。R484は、中心線456上に位置付けられる基点486をさらに有する。後方カム444はR458と同じ長さのR488により形成されるが、R488の基点490は、中心線462の内側に位置付けられる。一実施形態では、R488の基点490は、中心線462の2mm内側に位置付けられる。したがって、後方カミング部分448および後方カム444の形状は、大腿骨部品406を、脛骨ベアリング挿入部404に対して回転した状態に維持し、同時に、脛骨ベアリング挿入部404上での大腿骨顆要素408および410の実質的に同様のロールバックを提供する。
図31は、脛骨ベアリング挿入部404上で約130度の屈曲まで回転した大腿骨部品406を図示している。この回転では、後方カム444および後方カミング部分448は、接触領域492で接触している。図32は、図31の線H‐Hに沿った接触領域492での後方カミング部分448の形状および後方カム444の形状を図示している。
図32では、後方カミング部分448のR494は、図25のR452と同じ長さを有する。加えて、R494は、中心線456上に位置付けられる基点496を有する。後方カム444は、R458と同じ長さのR498により形成されるが、R498の基点500は、中心線462の内側に位置付けられる。一実施形態では、R498の基点500は、中心線462の3.5mm内側に位置付けられる。したがって、後方カミング部分448および後方カム444の形状は、大腿骨406を、脛骨ベアリング挿入部404に対して回転した状態に維持し、同時に、脛骨ベアリング挿入部404上での大腿骨顆要素408および410の実質的に同様のロールバックを提供する。
したがって、脛骨部品もしくは大腿骨部品のいずれかに対して、または2つの部品を組み合わせて、上記のような非対称性を提供することは、大腿骨部品と、固定的な脛骨ベアリング挿入部または回転可能な脛骨ベアリング挿入部との間のさらなるロールバックおよび回転を提供する。
本発明は、例示的なプロセスおよびシステム部品の説明によって例証され、様々なプロセスおよび部品がかなり詳細に説明されてきたが、出願人は、添付の請求項の範囲を、このような詳細事項に制約すること、または何れの点でも制限することを意図していない。当業者には、さらなる利点および改変も難なく明らかとなるであろう。よって、最大範囲の態様における本発明は、示され説明された具体的な詳細事項、実施または例示に制限されない。したがって、出願人の全体的な発明的概念の精神または範囲から逸脱することなく、このような詳細事項から、発展案(departures)が作り出され得る。
深い膝曲げの間の天然の膝の脛骨構成要素上における内側顆および外側顆の基準点の場所のグラフを示している。 先行技術のプロテーゼの大腿骨部品の矢状図を図示している。 脛骨部品上における大腿骨部品の内側顆および外側顆の、推定される下部(接)点の場所の模擬実験結果をグラフ形態で示している。 図3の模擬実験の大腿骨部品に対する脛骨部品の内旋を示している。 本発明の原理による、脛骨部品および大腿骨部品を含む膝プロテーゼの分解組立斜視図を図示している。 図5の大腿骨部品の矢状断面図および図5の脛骨ベアリング挿入部の矢状面図を図示しており、伸展状態で大腿骨部品が脛骨ベアリング挿入部上に位置付けられた状態の大腿骨部品および脛骨ベアリング挿入部のカミング表面を示している。 図5の大腿骨部品の矢状断面図および図5の脛骨ベアリング挿入部の矢状面図を図示しており、約70度の屈曲で大腿骨部品が脛骨ベアリング挿入部上に位置付けられた状態の大腿骨部品および脛骨ベアリング挿入部のカミング表面間の接触領域を示している。 図7の線A‐Aに沿った図7の構成の内側-外側断面図を図示しており、大腿骨部品および脛骨ベアリング挿入部のカミング表面の曲率半径の基点がそれぞれの部品の中心線上に位置することを示している。 図5の大腿骨部品の矢状断面図および図5の脛骨ベアリング挿入部の矢状面図を図示しており、約90度の屈曲で大腿骨部品が脛骨ベアリング挿入部上に位置付けられた状態の大腿骨部品および脛骨ベアリング挿入部のカミング表面間の接触領域を示している。 大腿骨部品および脛骨部品の中心線が整列した状態の、図9の線B‐Bに沿った図9の構成の内側-外側断面図を図示しており、大腿骨部品カミング表面の曲率半径の基点が大腿骨部品の中心線上に位置し、かつ、脛骨ベアリング挿入部カミング表面の曲率半径の基点が脛骨ベアリング挿入部の中心線の外側に位置することを示している。 図9の線B‐Bに沿った図9の構成の内側-外側断面図を図示しており、大腿骨部品の曲率半径の基点が大腿骨部品の中心線上に位置し、かつ、脛骨ベアリング挿入部カミング表面の曲率半径の基点が脛骨ベアリング挿入部の中心線の外側に位置することに起因する外側顆要素のロールバックの増加によって発生した大腿骨部品の回転を示している。 図5の大腿骨部品の矢状断面図および図5の脛骨ベアリング挿入部の矢状面図を図示しており、約110度の屈曲で大腿骨部品が脛骨ベアリング挿入部上に位置付けられた状態の大腿骨部品および脛骨ベアリング挿入部のカミング表面間の接触領域を示している。 図12の線C‐Cに沿った図12の構成の内側-外側断面図を図示しており、大腿骨部品の曲率半径の基点が大腿骨部品の中心線上に位置し、かつ、脛骨ベアリング挿入部カミング表面の曲率半径の基点が脛骨ベアリング挿入部の中心線の外側に位置することに起因する外側顆要素のロールバックの増加によって発生した大腿骨部品の回転を示している。 図5の大腿骨部品の矢状断面図および図5の脛骨ベアリング挿入部の矢状面図を図示しており、約130度の屈曲で大腿骨部品が脛骨ベアリング挿入部上に位置付けられた状態の大腿骨部品および脛骨ベアリング挿入部のカミング表面間の接触領域を示している。 図14の線D‐Dに沿った図14の構成の内側-外側断面図を図示しており、大腿骨部品の曲率半径の基点が大腿骨部品の中心線上に位置し、かつ、脛骨ベアリング挿入部カミング表面の曲率半径の基点が脛骨ベアリング挿入部の中心線の外側に位置することに起因する外側顆要素のロールバックの増加によって発生した大腿骨部品の回転を示している。 図5の膝置換システムを使用した深い膝曲げ模擬実験の間の顆の下部点のグラフを示している。 図5の膝置換システムを使用した深い膝曲げ模擬実験の間の、大腿骨部品に対する脛骨の内方-外方回転(φi-e)のグラフを示している。 本発明の原理による、回転プラットフォームを備えた脛骨部品および大腿骨部品を含む代替の膝プロテーゼシステムの分解組立斜視図を図示している。 図18の大腿骨部品の矢状断面図および図18の脛骨ベアリング挿入部の矢状面図を図示しており、伸展状態で大腿骨部品が脛骨ベアリング挿入部上に位置付けられた状態の大腿骨部品および脛骨ベアリング挿入部のカミング表面を示している。 図18の膝プロテーゼの脛骨トレイの関節接合表面上に投射された図18の膝プロテーゼの脛骨挿入部の中心線および繋留軸(dwell axis)の上面図を図示している。 脛骨ベアリング挿入部の回転軸を定めている連結部材を備えた図18の膝プロテーゼの脛骨トレイの斜視図を図示している。 システムの繋留軸の約0.317インチ(約8.052mm)後方、かつ、脛骨ベアリング挿入部の中心線の約0.317インチ(約8.052mm)外側に位置付けられた、脛骨ベアリング挿入部の回転軸を備えた図18の膝置換システムを使用した深い膝曲げ模擬実験の結果のグラフを示している。 図22の深い膝曲げ模擬実験の間の、大腿骨部品に対する脛骨の内側-外側回転(φi-e)に、脛骨に対する脛骨ベアリング挿入部の回転を加えた、グラフを示している。 代替の大腿骨部品の矢状断面図および代替の脛骨ベアリング挿入部の矢状面図を図示しており、約70度の屈曲で大腿骨部品が脛骨ベアリング挿入部上に位置付けられた状態の大腿骨部品および脛骨ベアリング挿入部のカミング表面間の接触領域を示している。 図24の線E‐Eに沿った図24の構成の内側-外側断面図を図示しており、大腿骨部品および脛骨ベアリング挿入部のカミング表面の曲率半径の基点がそれぞれの部品の中心線上に位置することを示している。 図24の大腿骨部品の矢状断面図および図24の脛骨ベアリング挿入部の矢状面図を図示しており、約90度の屈曲で大腿骨部品が脛骨ベアリング挿入部上に位置付けられた状態の大腿骨部品および脛骨ベアリング挿入部のカミング表面間の接触領域を示している。 大腿骨部品および脛骨部品の中心線が整列した状態の、図26の線F‐Fに沿った図26の構成の内側-外側断面図を図示しており、大腿骨部品カミング表面の曲率半径の基点が大腿骨部品の中心線の内側に位置し、かつ、脛骨ベアリング挿入部カミング表面の曲率半径の基点が脛骨ベアリング挿入部の中心線上に位置することを示している。 図26の線F‐Fに沿った図26の構成の内側-外側断面図を図示しており、大腿骨部品の曲率半径の基点が大腿骨部品の中心線の内側に位置し、かつ、脛骨ベアリング挿入部カミング表面の曲率半径の基点が脛骨ベアリング挿入部の中心線上に位置することに起因する外側顆要素のロールバックの増加によって発生した大腿骨部品の回転を示している。 図24の大腿骨部品の矢状断面図および図24の脛骨ベアリング挿入部の矢状面図を図示しており、約110度の屈曲で大腿骨部品が脛骨ベアリング挿入部上に位置付けられた状態の大腿骨部品および脛骨ベアリング挿入部のカミング表面間の接触領域を示している。 図29の線G‐Gに沿った図29の構成の内側-外側断面図を図示しており、大腿骨部品の曲率半径の基点が大腿骨部品の中心線の内側に位置し、かつ、脛骨ベアリング挿入部カミング表面の曲率半径の基点が脛骨ベアリング挿入部の中心線上に位置することに起因する外側顆要素のロールバックの増加によって発生した大腿骨部品の回転を示している。 図24の大腿骨部品の矢状断面図および図24の脛骨ベアリング挿入部の矢状面図を図示しており、約130度の屈曲で大腿骨部品が脛骨ベアリング挿入部上に位置付けられた状態の大腿骨部品および脛骨ベアリング挿入部のカミング表面間の接触領域を示している。 図31の線H‐Hに沿った図31の構成の内側-外側断面図を図示しており、大腿骨部品の曲率半径の基点が大腿骨部品の中心線の内側に位置し、かつ、脛骨ベアリング挿入部カミング表面の曲率半径の基点が脛骨ベアリング挿入部の中心線上に位置することに起因する外側顆要素のロールバックの増加によって発生した大腿骨部品の回転を示している。

Claims (23)

  1. プロテーゼ関節において、
    近位脛骨カミング部分であって、(i)後方脛骨カムの外側部分から前記後方脛骨カムの内側部分まで延び、(ii)第1の内側-外側平面で第1の曲率半径によって定められ、かつ、(iii)第1の基点を有する、近位脛骨カミング部分と、
    遠位脛骨カミング部分であって、(i)前記後方脛骨カムの前記外側部分から前記後方脛骨カムの前記内側部分まで延び、(ii)第2の内側-外側平面で第2の曲率半径によって定められ、かつ、(iii)第2の基点を有する、遠位脛骨カミング部分と、
    前方大腿骨カミング部分であって、(i)後方大腿骨カムの外側部分から前記後方大腿骨カムの内側部分まで延び、(ii)前記第1の内側-外側平面で第3の曲率半径によって定められ、かつ、(iii)第3の基点を有する、前方大腿骨カミング部分と、
    後方大腿骨カミング部分であって、前記後方大腿骨カムの前記外側部分から前記後方大腿骨カムの前記内側部分まで延び、前記第2の内側-外側平面で第4の曲率半径によって定められ、かつ、第4の基点を有する、後方大腿骨カミング部分と、
    を具備し、
    前記第2の基点は前記第1の基点より外側脛骨部分に近く、または、前記第4の基点は前記第3の基点より内側大腿骨部分に近い、プロテーゼ関節。
  2. 請求項1のプロテーゼ関節において、
    前記プロテーゼ関節は、屈曲の間に前記近位脛骨カミング部分が前記前方大腿骨カミング部分に接触し、かつ、屈曲の間に前記遠位脛骨カミング部分が前記後方大腿骨カミング部分に接触するように、構成される、プロテーゼ関節。
  3. 請求項1のプロテーゼ関節において、
    前記プロテーゼ関節は、約70度の屈曲で前記近位脛骨カミング部分が前記前方大腿骨カミング部分に接触し、かつ、約130度の屈曲で前記遠位脛骨カミング部分が前記後方大腿骨カミング部分に接触するように、構成される、プロテーゼ関節。
  4. 請求項1のプロテーゼ関節において、
    中間脛骨カミング部分であって、(i)前記脛骨カムの前記外側部分から前記脛骨カムの前記内側部分まで延び、(ii)第3の内側-外側平面で第5の曲率半径によって定められ、かつ、(iii)第5の基点を有する、中間脛骨カミング部分と、
    中間大腿骨カミング部分であって、前記大腿骨カムの前記外側部分から前記大腿骨カムの前記内側部分まで延び、前記第3の内側-外側平面で第6の曲率半径によって定められ、かつ、第6の基点を有する、中間大腿骨カミング部分と、
    をさらに具備し、
    (i)前記第5の基点は、前記第1の基点より前記外側脛骨部分に近く、前記第2の基点より前記外側脛骨部分から遠く、または、(ii)前記第6の基点は、前記第3の基点より前記内側大腿骨部分に近く、前記第4の基点より前記内側大腿骨部分から遠い、プロテーゼ関節。
  5. 請求項4のプロテーゼ関節において、
    前記第1の基点は、脛骨部品の中心線に近接して位置し、
    前記第2の基点は、前記第1の基点から外側方向に約4mmだけ離間しており、
    前記第5の基点は、前記第1の基点から外側方向に約3mmだけ離間しており、
    前記近位脛骨カミング部分は、約70度の屈曲で、前記前方大腿骨カミング部分に接触し、
    前記中間脛骨カミング部分は、約110度の屈曲で、前記中間大腿骨カミング部分に接触し、
    前記遠位脛骨カミング部分は、約130度の屈曲で、前記後方大腿骨カミング部分に接触する、プロテーゼ関節。
  6. 請求項4のプロテーゼ関節において、
    前記第3の基点は、脛骨部品の中心線に近接して位置し、
    前記第4の基点は、前記第1の基点から外側方向に少なくとも3mmだけ離間しており、
    前記第6の基点は、前記第3の基点から外側方向に約2mmだけ離間しており、
    前記近位脛骨カミング部分は、約70度の屈曲で、前記前方大腿骨カミング部分に接触し、
    前記中間脛骨カミング部分は、約110度の屈曲で、前記中間大腿骨カミング部分に接触し、
    前記遠位脛骨カミング部分は、約130度の屈曲で、前記後方大腿骨カミング部分に接触する、プロテーゼ関節。
  7. 請求項1のプロテーゼ関節において、
    第1の顆繋留点を備える内側顆関節接合部分と関節接合する内側脛骨関節接合部分と、
    第2の顆繋留点を備える外側顆関節接合部分と関節接合する外側脛骨関節接合部分と、
    をさらに具備し、
    前記内側脛骨関節接合部分および前記外側脛骨関節接合部分は、約90度で脛骨プラトーと交差する回転軸の周りを、前記脛骨プラトー上で回転可能であり、
    前記回転軸は、(i)前記第1の顆繋留点および前記第2の顆繋留点を含む繋留軸の後方、かつ(ii)前記脛骨プラトーの中心線の外側の場所で、前記脛骨プラトーと交差する、プロテーゼ関節。
  8. 請求項7の膝プロテーゼにおいて、
    前記回転軸は、(i)前記第1の顆繋留点および前記第2の顆繋留点を含む繋留軸の後方、約0.317インチ(約8.052mm)、かつ(ii)前記脛骨プラトーの中心線の外側、約0.317インチ(約8.052mm)の場所で、前記脛骨プラトーと交差する、膝プロテーゼ。
  9. 請求項1に記載の膝プロテーゼにおいて、
    (i)前記第1の曲率半径および前記第2の曲率半径は、同じ長さを有し、(ii)前記第3の曲率半径および前記第4の曲率半径は、同じ長さを有する、膝プロテーゼ。
  10. 膝プロテーゼにおいて、
    複数の曲率半径によって定められる後方カミング表面を含む脛骨カムであって、前記複数の脛骨曲率半径の各々は、(i)前記カミング表面に垂直な複数の内側-外側平面のうちの関連する1つの内側-外側平面に位置し、(ii)前記複数の脛骨曲率半径のうちの他の脛骨曲率半径の基点の各々から、内側-外側方向に離間した基点を有する、脛骨カムと、
    複数の曲率半径によって定められる遠位カミング表面を含む後方大腿骨カムであって、前記複数の大腿骨曲率半径の各々は、前記カミング表面に垂直な複数の内側-外側平面のうちの関連する1つの内側-外側平面に位置する、後方大腿骨カムと、
    を具備する、膝プロテーゼ。
  11. 請求項10の膝プロテーゼにおいて、
    前記複数の脛骨曲率半径のうちの別の脛骨曲率半径の遠位に位置する、前記複数の脛骨曲率半径のうちの各脛骨曲率半径の基点は、より近位に位置する、前記複数の脛骨曲率半径のうちの他の脛骨曲率半径の各々の基点より、より外側に位置付けられる、膝プロテーゼ。
  12. 請求項11の膝プロテーゼにおいて、
    前記複数の脛骨曲率半径のうちの第1の脛骨曲率半径の基点は、脛骨部品の中心線に近接して位置し、
    前記複数の脛骨曲率半径のうちの第2の脛骨曲率半径の基点は、前記複数の脛骨曲率半径のうちの前記第1の脛骨曲率半径の前記基点から外側方向に約1.5mmだけ離間しており、
    前記複数の脛骨曲率半径のうちの第3の脛骨曲率半径の基点は、前記複数の脛骨曲率半径のうちの前記第1の脛骨曲率半径の前記基点から外側方向に約3.75mmだけ離間しており、
    前記複数の脛骨曲率半径のうちの第4の脛骨曲率半径の基点は、前記複数の脛骨曲率半径のうちの前記第1の脛骨曲率半径の前記基点から外側方向に約4mmだけ離間しており、
    前記後方カミング表面は、(i)約70度の屈曲では、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの第1の大腿骨曲率半径および前記複数の脛骨曲率半径のうちの前記第1の脛骨曲率半径によって定められる場所で、(ii)約90度の屈曲では、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの第2の大腿骨曲率半径および前記複数の脛骨曲率半径のうちの前記第2の脛骨曲率半径によって定められる場所で、(iii)約110度の屈曲では、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの第3の大腿骨曲率半径および前記複数の脛骨曲率半径のうちの前記第3の脛骨曲率半径によって定められる場所で、また、(iv)約130度の屈曲では、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの第4の大腿骨曲率半径および前記複数の脛骨曲率半径のうちの前記第4の脛骨曲率半径によって定められる場所で、前記遠位カミング表面に接触する、膝プロテーゼ。
  13. 請求項11の膝プロテーゼにおいて、
    前記複数の脛骨曲率半径のうちの第1の脛骨曲率半径の基点は、脛骨部品の中心線に近接して位置し、
    前記複数の脛骨曲率半径のうちの第2の脛骨曲率半径の基点は、前記複数の脛骨曲率半径のうちの前記第1の脛骨曲率半径の前記基点から外側方向に約4mmだけ離間しており、
    前記後方カミング表面は、(i)約70度の屈曲では、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの第1の大腿骨曲率半径および前記複数の脛骨曲率半径のうちの前記第1の脛骨曲率半径によって定められる場所で、また、(ii)約130度の屈曲では、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの第2の大腿骨曲率半径および前記複数の脛骨曲率半径のうちの前記第2の脛骨曲率半径によって定められる場所で、前記遠位カミング表面に接触する、膝プロテーゼ。
  14. 請求項13の膝プロテーゼにおいて、
    前記複数の脛骨曲率半径のうちの別の脛骨曲率半径の遠位に位置する、前記複数の脛骨曲率半径のうちの各脛骨曲率半径の基点は、より近位に位置する、前記複数の脛骨曲率半径のうちの隣接する一脛骨曲率半径の基点より、増加的により外側に位置付けられる、膝プロテーゼ。
  15. 請求項10の膝プロテーゼにおいて、
    前記複数の大腿骨曲率半径の各々は、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの他の大腿骨曲率半径の基点の各々から内側-外側方向に離間した基点を有する、膝プロテーゼ。
  16. 請求項15の膝プロテーゼにおいて、
    前記複数の脛骨曲率半径のうちの別の脛骨曲率半径の後方に位置する、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの各大腿骨曲率半径の基点は、より前方に位置する前記複数の大腿骨曲率半径のうちの隣接する一大腿骨曲率半径の基点より、増加的により外側に位置付けられる、膝プロテーゼ。
  17. 請求項10の膝プロテーゼにおいて、
    第1の顆繋留点を備える内側顆関節接合部分と関節接合する内側脛骨関節接合部分と、
    第2の顆繋留点を備える外側顆関節接合部分と関節接合する外側脛骨関節接合部分と、
    をさらに具備し、
    前記内側脛骨関節接合部分および前記外側脛骨関節接合部分は、約90度で脛骨プラトーと交差する回転軸の周りを、前記脛骨プラトー上で回転可能であり、
    前記回転軸は、(i)前記第1の顆繋留点および前記第2の顆繋留点を含む繋留軸の後方、かつ(ii)前記脛骨プラトーの中心線の外側の場所で、前記脛骨プラトーと交差する、膝プロテーゼ。
  18. 請求項17の膝プロテーゼにおいて、
    前記回転軸は、(i)前記第1の顆繋留点および前記第2の顆繋留点を含む繋留軸の後方、約0.317インチ(約8.052mm)、かつ(ii)前記脛骨プラトーの中心線の外側、約0.317インチ(約8.052mm)の場所で、前記脛骨プラトーと交差する、膝プロテーゼ。
  19. 膝プロテーゼにおいて、
    複数の曲率半径によって定められる後方カミング表面を含む脛骨カムであって、前記複数の脛骨曲率半径の各々は、前記カミング表面に垂直な複数の内側-外側平面のうちの関連する1つの内側-外側平面に位置する、脛骨カムと、
    複数の曲率半径によって定められる遠位カミング表面を含む後方大腿骨カムであって、前記複数の大腿骨曲率半径の各々は、(i)前記カミング表面に垂直な複数の内側-外側平面のうちの関連する1つの内側-外側平面に位置し、(ii)前記複数の大腿骨曲率半径のうちの他の大腿骨曲率半径の基点の各々から、内側-外側方向に離間した基点を有する、後方大腿骨カムと、
    を具備する、膝プロテーゼ。
  20. 請求項21の膝プロテーゼにおいて、
    前記複数の大腿骨曲率半径のうちの別の大腿骨曲率半径の後方に位置する、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの各大腿骨曲率半径の基点は、より前方に位置する、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの他の大腿骨曲率半径の各々の基点より、より内側に位置付けられる、膝プロテーゼ。
  21. 請求項20の膝プロテーゼにおいて、
    前記複数の大腿骨曲率半径のうちの第1の大腿骨曲率半径の基点は、大腿骨部品の中心線に近接して位置し、
    前記複数の大腿骨曲率半径のうちの第2の大腿骨曲率半径の基点は、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの前記第1の大腿骨曲率半径の前記基点から内側方向に約1mmだけ離間しており、
    前記複数の大腿骨曲率半径のうちの第3の大腿骨曲率半径の基点は、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの前記第1の大腿骨曲率半径の前記基点から内側方向に約2mmだけ離間しており、
    前記複数の大腿骨曲率半径のうちの第4の大腿骨曲率半径の基点は、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの前記第1の大腿骨曲率半径の前記基点から内側方向に少なくとも3mmだけ離間しており、
    前記後方カミング表面は、(i)約70度の屈曲では、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの前記第1の大腿骨曲率半径および前記複数の脛骨曲率半径のうちの第1の脛骨曲率半径によって定められる場所で、(ii)約90度の屈曲では、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの前記第2の大腿骨曲率半径および前記複数の脛骨曲率半径のうちの第2の脛骨曲率半径によって定められる場所で、(iii)約110度の屈曲では、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの前記第3の大腿骨曲率半径および前記複数の脛骨曲率半径のうちの第3の脛骨曲率半径によって定められる場所で、また、(iv)約130度の屈曲では、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの前記第4の大腿骨曲率半径および前記複数の脛骨曲率半径のうちの第4の脛骨曲率半径によって定められる場所で、前記遠位カミング表面に接触する、膝プロテーゼ。
  22. 請求項20の膝プロテーゼにおいて、
    前記複数の大腿骨曲率半径のうちの第1の大腿骨曲率半径の基点は、大腿骨部品の中心線に近接して位置し、
    前記複数の大腿骨曲率半径のうちの第2の大腿骨曲率半径の基点は、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの前記第1の大腿骨曲率半径の前記基点から内側方向に約3.5mmだけ離間しており、
    前記後方カミング表面は、(i)約70度の屈曲では、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの前記第1の大腿骨曲率半径および前記複数の脛骨曲率半径のうちの第1の脛骨曲率半径によって定められる場所で、また、(ii)約130度の屈曲では、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの前記第2の大腿骨曲率半径および前記複数の脛骨曲率半径のうちの第2の脛骨曲率半径によって定められる場所で、前記遠位カミング表面に接触する、膝プロテーゼ。
  23. 請求項22の膝プロテーゼにおいて、
    前記複数の大腿骨曲率半径のうちの別の大腿骨曲率半径の後方に位置する、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの各大腿骨曲率半径の基点は、より前方に位置する、前記複数の大腿骨曲率半径のうちの隣接する一大腿骨曲率半径の基点より、増加的により内側に位置付けられる、膝プロテーゼ。
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