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JP2010010098A - Elパネル及びelパネルの製造方法 - Google Patents

Elパネル及びelパネルの製造方法 Download PDF

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JP2010010098A
JP2010010098A JP2008171445A JP2008171445A JP2010010098A JP 2010010098 A JP2010010098 A JP 2010010098A JP 2008171445 A JP2008171445 A JP 2008171445A JP 2008171445 A JP2008171445 A JP 2008171445A JP 2010010098 A JP2010010098 A JP 2010010098A
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panel
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JP2008171445A
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Kazunori Morimoto
和紀 森本
Yasushi Mizutani
康司 水谷
Hirokazu Kobayashi
啓和 小林
Toshiaki Azuma
俊明 東
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Casio Computer Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

【課題】EL素子から放射される光により画素トランジスタが劣化することを防止する。
【解決手段】ELパネル1において、画素トランジスタ(駆動トランジスタ6、スイッチトランジスタ5)を被覆する保護絶縁膜12上に形成するバンク13を着色するなどして光吸収性を付与することによって、EL素子8から放射された光はバンク13に吸収されることとなるので、EL素子8の発光がバンク13上の対向電極8dで反射することを防ぐことができ、その反射光を画素トランジスタに到達させないことで、画素トランジスタの劣化を防止する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ELパネル及びELパネルの製造方法に関する。
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL(Electro Luminescence)素子)は、アノードとカソードとの間に有機化合物層が介在した積層構造を為しており、アノードとカソードの間に順バイアス電圧が印加されると、有機化合物層内で電子と正孔が再結合して有機化合物層が発光する。それぞれ赤、緑、青に発光する複数の有機EL素子をサブピクセルとして基板上にマトリクス状に配列し、画像表示を行うELパネルが実現化されている。
アクティブ駆動の場合、画素トランジスタを基板上に形成した後、画素トランジスタを覆う保護絶縁膜を形成し、保護絶縁膜の上に画素電極を形成した後に画素電極上に有機化合物層を形成する構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−234391号公報
ところで、図18に示すように、基板10上のゲート絶縁膜11に対して形成された画素トランジスタ6と透明画素電極8aとを覆う保護絶縁膜12を成膜して、その保護絶縁膜12に透明画素電極8aを露出させる開口を形成し、保護絶縁膜12上にバンク33を設けた後に、そのバンク33間となる透明画素電極8a上に有機化合物層(8b、8c)と対向電極8dとを積層してなる構造のEL素子8を備えるELパネル100が知られている。
しかしながら、バンク33は光透過性を有しているため、この構造では、図18に示すように、有機化合物層から放出された光がバンク33を透過し、そのバンク33上の対向電極8d面で反射されて反射光となった光が画素トランジスタ6に到達することが考えられる。このような場合、画素トランジスタ6にオフリーク電流が生じてしまう、或いは画素トランジスタ6に光劣化を引き起こしてしまう等の原因により、ELパネル100の表示特性が劣化してしまうことがある。
本発明の課題は、EL素子から放射される光が画素トランジスタに到達することによるELパネルの表示特性の劣化を抑制することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ELパネルであって、
基板の上面に形成された第1電極及び画素トランジスタと、
前記第1電極に接続された前記画素トランジスタを被覆するように形成された保護絶縁膜と、
前記保護絶縁膜の上部に形成された光吸収性を有する隔壁と、
前記第1電極の上部に形成された有機化合物層と、
前記有機化合物層及び前記隔壁の上部を覆うように形成された第2電極と、
を備えることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のELパネルにおいて、
前記隔壁は、色素が添加されて着色された材料からなることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のELパネルにおいて、
前記隔壁は、光透過率90%以下の材料からなることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、
第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在する有機化合物層と、前記第1電極に接続された画素トランジスタと、を有する基板を備えたELパネルの製造方法であって、
前記保護絶縁膜上の前記第1電極と対応しない部分に光吸収性を有する隔壁を形成することを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のELパネルの製造方法において、
前記隔壁を、色素が添加されて着色される材料から形成することを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項4又は5に記載のELパネルの製造方法において、
前記隔壁を、光透過率90%以下の材料から形成することを特徴としている。
本発明によれば、EL素子から放射される光による画素トランジスタの劣化や、オフリーク電流の増大を防止することができる。
以下に、本発明を実施するための好ましい形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、ELパネル1における複数の画素Pの配置構成を示す平面図であり、図2は、ELパネル1の概略構成を示す平面図である。
図1、図2に示すように、ELパネル1には、R(赤),G(緑),B(青)をそれぞれ発光する複数の画素Pが所定のパターンでマトリクス状に配置されている。
このELパネル1には、複数の走査線2が行方向に沿って互いに略平行となるよう配列され、複数の信号線3が平面視して走査線2と略直交するよう列方向に沿って互いに略平行となる配列されている。また、隣り合う走査線2の間において電圧供給線4が走査線2に沿って設けられている。そして、これら各走査線2と隣接する二本の信号線3と各電圧供給線4とによって囲われる範囲が、画素Pに相当する。
また、ELパネル1には、走査線2、信号線3、電圧供給線4の上方を覆うように、格子状の隔壁であるバンク13が設けられている。このバンク13によって囲われてなる略長方形状の複数の開口部13aが画素Pごとに形成されており、この開口部13a内に所定の有機化合物層(後述する正孔注入層8b、発光層8c)が設けられて、画素Pの発光領域となる。有機化合物層とは、電圧が印加されることによって正孔又は電子を輸送し、発光する層である。
図3は、アクティブマトリクス駆動方式で動作するELパネル1の1画素に相当する回路を示した回路図である。
図3に示すように、ELパネル1には、走査線2と、走査線2と交差する信号線3と、走査線2に沿う電圧供給線4とが設けられており、このELパネル1の1画素Pにつき、画素トランジスタであるスイッチトランジスタ5と、画素トランジスタである駆動トランジスタ6と、キャパシタ7と、EL素子8とが設けられている。
各画素Pにおいては、スイッチトランジスタ5のゲートが走査線2に接続され、スイッチトランジスタ5のドレインとソースのうちの一方が信号線3に接続され、スイッチトランジスタ5のドレインとソースのうちの他方がキャパシタ7の一方の電極及び駆動トランジスタ6のゲートに接続されている。駆動トランジスタ6のソースとドレインのうちの一方が電圧供給線4に接続され、駆動トランジスタ6のソースとドレインのうち他方がキャパシタ7の他方の電極及びEL素子8のアノードに接続されている。なお、全ての画素PのEL素子8のカソードは、一定電圧Vcomに保たれている(例えば、接地されている)。
また、このELパネル1の周囲において各走査線2が走査ドライバに接続され、各電圧供給線4が一定電圧源又は適宜電圧信号を出力するドライバに接続され、各信号線3がデータドライバに接続され、これらドライバによってELパネル1がアクティブマトリクス駆動方式で駆動される。電圧供給線4には、一定電圧源又はドライバによって所定の電力が供給される。
次に、ELパネル1と、その画素Pの回路構造について、図4、図5を用いて説明する。ここで、図4は、ELパネル1の1画素Pに相当する平面図であり、図5は、図4のV−V線に沿った面の矢視断面図である。なお、図4においては、電極及び配線を主に示す。
図4に示すように、スイッチトランジスタ5及び駆動トランジスタ6は、信号線3に沿うように配列され、スイッチトランジスタ5の近傍にキャパシタ7が配置され、駆動トランジスタ6の近傍にEL素子8が配置されている。また、走査線2と電圧供給線4の間に、スイッチトランジスタ5、駆動トランジスタ6、キャパシタ7及びEL素子8が配置されている。
図4、図5に示すように、基板10上の一面にゲート絶縁膜11が成膜されており、そのゲート絶縁膜11の上に保護絶縁膜12が成膜されている。信号線3はゲート絶縁膜11と基板10との間に形成され、走査線2及び電圧供給線4はゲート絶縁膜11と保護絶縁膜12との間に形成されている。
また、図5に示すように、駆動トランジスタ6は、逆スタガ構造の薄膜トランジスタである。この駆動トランジスタ6は、ゲート電極6a、半導体膜6b、チャネル保護膜6d、不純物半導体膜6f,6g、ドレイン電極6h、ソース電極6i等を有するものである。
ゲート電極6aは、基板10とゲート絶縁膜11の間に形成されている。このゲート電極6aは、例えば、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlTiNd合金膜からなる。また、ゲート電極6aの上に絶縁性のゲート絶縁膜11が成膜されており、そのゲート絶縁膜11によってゲート電極6aが被覆されている。
ゲート絶縁膜11は、例えば、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる。このゲート絶縁膜11上であってゲート電極6aに対応する位置に真性な半導体膜6bが形成されており、半導体膜6bがゲート絶縁膜11を挟んでゲート電極6aと相対している。
半導体膜6bは、例えば、アモルファスシリコン又は多結晶シリコンからなり、この半導体膜6bにチャネルが形成される。また、半導体膜6bの中央部上には、絶縁性のチャネル保護膜6dが形成されている。このチャネル保護膜6dは、例えば、シリコン窒化物又はシリコン酸化物からなる。
また、半導体膜6bの一端部の上には、不純物半導体膜6fが一部チャネル保護膜6dに重なるようにして形成されており、半導体膜6bの他端部の上には、不純物半導体膜6gが一部チャネル保護膜6dに重なるようにして形成されている。そして、不純物半導体膜6f,6gはそれぞれ半導体膜6bの両端側に互いに離間して形成されている。なお、不純物半導体膜6f,6gはn型半導体であるが、これに限らず、p型半導体であってもよい。
不純物半導体膜6fの上には、ドレイン電極6hが形成されている。不純物半導体膜6gの上には、ソース電極6iが形成されている。ドレイン電極6h,ソース電極6iは、例えば、Cr膜、Al膜、Cr/Al積層膜、AlTi合金膜又はAlTiNd合金膜からなる。
チャネル保護膜6d、ドレイン電極6h及びソース電極6iの上には、絶縁性の保護絶縁膜12が成膜され、チャネル保護膜6d、ドレイン電極6h及びソース電極6iが保護絶縁膜12によって被覆されている。
そして、駆動トランジスタ6は、保護絶縁膜12によって被覆されるようになっている。なお、保護絶縁膜12は、例えば、厚さが100nm〜200nmの窒化シリコン又は酸化シリコンからなる。
同様にスイッチトランジスタ5は、ゲート電極5a、半導体膜5b、チャネル保護膜5d、不純物半導体膜5f,5g、ドレイン電極5h、ソース電極5i等を有するものである。
なお、スイッチトランジスタ5の構成は、駆動トランジスタ6と同様であるので、詳述しない。
キャパシタ7は、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6iとの間に接続されており、図4に示すように、基板10とゲート絶縁膜11との間に一方の電極7aが形成され、ゲート絶縁膜11と保護絶縁膜12との間に他方の電極7bが形成され、電極7aと電極7bが誘電体であるゲート絶縁膜11を挟んで相対している。
なお、信号線3、キャパシタ7の電極7a、スイッチトランジスタ5のゲート電極5a及び駆動トランジスタ6のゲート電極6aは、基板10に一面に成膜された導電膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法等によって形状加工することで一括して形成されたものである。
また、走査線2、電圧供給線4、キャパシタ7の電極7b、スイッチトランジスタ5のドレイン電極5h,ソース電極5i及び駆動トランジスタ6のドレイン電極6h,ソース電極6iは、ゲート絶縁膜11の上面側に一面に成膜された導電膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法等によって形状加工することで形成されたものである。
また、ゲート絶縁膜11には、ゲート電極5aと走査線2とが重なる領域にコンタクトホール11aが形成され、ドレイン電極5hと信号線3とが重なる領域にコンタクトホール11bが形成され、ゲート電極6aとソース電極5iとが重なる領域にコンタクトホール11cが形成されており、コンタクトホール11a〜11c内にコンタクトプラグ20a〜20cがそれぞれ埋め込まれている。コンタクトプラグ20aによってスイッチトランジスタ5のゲート電極5aと走査線2が電気的に導通し、コンタクトプラグ20bによってスイッチトランジスタ5のドレイン電極5hと信号線3が電気的に導通し、コンタクトプラグ20cによってスイッチトランジスタ5のソース電極5iとキャパシタ7の電極7aが電気的に導通するとともにスイッチトランジスタ5のソース電極5iと駆動トランジスタ6のゲート電極6aが電気的に導通する。このコンタクトプラグ20a〜20cを介することなく、走査線2が直接ゲート電極5aと接触し、ドレイン電極5hが信号線3と接触し、ソース電極5iがゲート電極6aと接触してもよい。
なお、駆動トランジスタ6のゲート電極6aがキャパシタ7の電極7aに一体に連なっており、駆動トランジスタ6のドレイン電極6hが電圧供給線4に一体に連なっており、駆動トランジスタ6のソース電極6iがキャパシタ7の電極7bに一体に連なっている。
EL素子8は、図4、図5に示すように、アノードとなる第1電極としての画素電極8aと、画素電極8aの上に形成された有機化合物膜である正孔注入層8bと、正孔注入層8bの上に形成された有機化合物膜である発光層8cと、発光層8cの上に形成された第2電極としての対向電極8dとを備えている。対向電極8dは全画素Pに共通の単一電極であって、全画素Pに連続して形成されている。
画素電極8aは、ゲート絶縁膜11を介して基板10上に設けられており、画素Pごとに独立して形成されている。この画素電極8aは透明電極であって、例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム、酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)又はカドミウム−錫酸化物(CTO)からなる。なお、画素電極8aは一部、駆動トランジスタ6のソース電極6iに重なり、画素電極8aとソース電極6iが接続している。
そして、図4、図5に示すように、保護絶縁膜12が、走査線2、信号線3、電圧供給線4、スイッチトランジスタ5、駆動トランジスタ6、画素電極8aの周縁部、キャパシタ7の電極7b及びゲート絶縁膜11を被覆するように形成されている。なお、保護絶縁膜12には、各画素電極8aの中央部が露出するように開口部12aが形成されている。そのため、保護絶縁膜12は平面視して格子状に形成されている。
正孔注入層8bは、例えば、導電性高分子であるPEDOT(poly(ethylenedioxy)thiophene;ポリエチレンジオキシチオフェン)及びドーパントであるPSS(polystyrene sulfonate;ポリスチレンスルホン酸)からなる有機化合物層の一部を成し、画素電極8aから発光層8cに向けて正孔を注入するキャリア注入層である。
発光層8cは、画素P毎にR(赤),G(緑),B(青)のいずれかを発光する材料を含み、例えば、ポリフルオレン系発光材料やポリフェニレンビニレン系発光材料からなり、対向電極8dから供給される電子と、正孔注入層8bから注入される正孔との再結合に伴い発光する有機化合物層の一部を成す。このため、R(赤)を発光する画素P、G(緑)を発光する画素P、B(青)を発光する画素Pは、それぞれ発光層8cに含まれる発光材料が異なる。画素PのR(赤),G(緑),B(青)のパターンは、デルタ配列であってもよく、また縦方向に同色画素が配列されるストライプパターンであってもよい。
対向電極8dは、画素電極8aよりも仕事関数の低い材料で形成されており、例えば、インジウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウムの少なくとも一種を含む単体又は合金とアルミニウム等の低抵抗金属とで形成されている。
この対向電極8dは全ての画素Pに共通した電極であり、発光層8cなどの化合物膜とともに後述するバンク13を被覆している。
バンク13は、保護絶縁膜12の上面を覆うように、保護絶縁膜12の上部に形成されている。このバンク13は、光吸収性(遮光性)を有しており、EL素子8から放出される光を吸収する材料からなる。
バンク13を構成する材料としては、例えば、TFT−LCDでブラックマトリックス(BM)として汎用されている樹脂BMを使用することができる。汎用型樹脂BMの多くはネガ型の感光性樹脂の中にカーボンブラックやチタンブラックなどの黒色顔料を分散させたものである。また、例えば、株式会社イーエッチシー社製有機EL隔壁用感光性黒色ポリイミドを用いることもできる。
また、バンク13を構成する材料は、不透明な材料や、所定の色素が添加されて着色されたものであってもよい。なお、この色素としては、例えば、感熱性色素、感光性色素、空気雰囲気中で酸化されて着色する色素などを用いて、ELパネル1の製造過程でバンク13に光吸収性(遮光性)を付与するようにしてもよく、また、当初より色彩を有する色素であってもよい。
なお、このバンク13を構成する材料は、波長580nm以下の光の透過率90%以下の材料であることが好ましい。
そして、保護絶縁膜12とバンク13によって発光部位となる発光層8cが画素Pごとに仕切られている。
このバンク13の開口部13a内における保護絶縁膜12の開口部12a内において、正孔注入層8b及び発光層8cが、画素電極8a上に積層されている。
具体的には、バンク13は、正孔注入層8bや発光層8cを湿式法により形成するに際して、正孔注入層8bや発光層8cとなる材料が溶媒に溶解または分散された液状体が隣接する画素Pに滲み出ないようにする隔壁として機能する。
例えば、図5に示すように、保護絶縁膜12の上に設けられたバンク13には開口部13aが形成されており、その開口部13aより内側に保護絶縁膜12の開口部12aが形成されている。
そして、開口部13aおよび開口部12aに囲まれた各画素電極8a上に、正孔注入層8bとなる材料が含有される液状体を塗布し、基板10ごと加熱してその液状体を乾燥させ成膜させた化合物膜が正孔注入層8bとなる。更に、開口部13aおよび開口部12aに囲まれた各正孔注入層8b上に、発光層8cとなる材料が含有される液状体を塗布し、基板10ごと加熱してその液状体を乾燥させ成膜させた化合物膜が発光層8cとなる。
なお、この発光層8cとバンク13を覆うように対向電極8dが設けられている。
そして、このELパネル1においては、画素電極8a、基板10及びゲート絶縁膜11が透明であり、発光層8cから発した光が画素電極8a、ゲート絶縁膜11及び基板10を透過して出射する。そのため、基板10の裏面が表示面となる。
このELパネル1は、次のように駆動されて発光する。
全ての電圧供給線4に所定レベルの電圧が印加された状態で、走査ドライバによって走査線2に順次電圧が印加されることで、これら走査線2が順次選択される。
各走査線2が選択されている時に、データドライバによって階調に応じたレベルの電圧が全ての信号線3に印加されると、その選択されている走査線2に対応するスイッチトランジスタ5がオンになっていることから、その階調に応じたレベルの電圧が駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加される。
この駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加された電圧に応じて、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6iとの間の電位差が定まって、駆動トランジスタ6におけるドレイン−ソース電流の大きさが定まり、EL素子8がそのドレイン−ソース電流に応じた明るさで発光する。
その後、その走査線2の選択が解除されると、スイッチトランジスタ5がオフとなるので、駆動トランジスタ6のゲート電極6aに印加された電圧にしたがった電荷がキャパシタ7に蓄えられて、駆動トランジスタ6のゲート電極6aとソース電極6i間の電位差は保持される。
このため、駆動トランジスタ6は選択時と同じ電流値のドレイン−ソース電流を流し続け、EL素子8の輝度を維持するようになっている。
次に、ELパネル1の製造方法について、図4に示す平面図や、図5〜図15に示す断面図を用いて説明する。
なお、図6から図15および図5は、本実施形態に係るELパネル1の製造過程の一例を示す工程断面図である。この工程断面図は、図4に示したV−V線に沿った断面部分を示す説明図であり、これらの図を参照して製造方法の概略を説明する。
また、ここでは、図4のV−V線に沿った断面部分によって駆動トランジスタ6の製造過程を例示し、同様の製造過程を経るスイッチトランジスタ5に関する図示は省略する。
まず、気相成長法(スパッタリング法、CVD法、PVD法、蒸着法等)によって基板10の表面に、例えば、アルミニウムなどの導電膜を成膜し、フォトリソグラフィー法・エッチング法等によってその導電膜をパターニングする。これにより図6などに示すように、基板10上に信号線3、駆動トランジスタ6のゲート電極6a、スイッチトランジスタ5のゲート電極5a(図4参照)、キャパシタ7の電極7a(図4参照)を形成する。
次いで、信号線3、駆動トランジスタ6のゲート電極6a等を含む基板10の全域を被覆するようにCVD法等によって、例えば、図7などに示すように、シリコン窒化物などからなりゲート絶縁膜11となる絶縁体層、アモルファスシリコン等からなり半導体膜6b、5bとなる半導体層、シリコン窒化物などからなりチャネル保護膜6d、5dとなる絶縁体層を順次積層する。
次いで、最上層の絶縁体層をフォトリソグラフィー法・エッチング法等によってパターニングし、図8などに示すように、チャネル保護膜6d、5dを形成する。
次いで、図9などに示すように、チャネル保護膜6d、5dを含む半導体層上である基板10の全域を被覆するようにCVD法等によって、不純物をドープした不純物シリコン層を形成する。
更に、図10などに示すように、その不純物シリコン層と半導体層を連続的にドライエッチングすることで、半導体層6b、5bや、不純物半導体膜6f、6g、5f、5gを形成する。
次いで、ゲート絶縁膜11上にスパッタリング法等によって、例えば、ITOなどの透明電極材料からなる透明導電膜を成膜し、フォトリソグラフィー法・エッチング法等によってその透明導電膜をパターニングする。これにより図11などに示すように、ゲート絶縁膜11上にEL素子8の画素電極8aを形成する。
次いで、その不純物シリコン層上である基板10の全域を被覆するように気相成長法等によって、例えば、アルミニウムなどの導電膜を成膜する。
その導電膜上にパターニングされたマスクを用いてエッチングして、図12などに示すように、駆動トランジスタ6の電極6h、6i、スイッチトランジスタ5の電極5h、5i(図4参照)、キャパシタ7の電極7b(図4参照)、走査線2や電圧供給線4(図4参照)を形成する。
次いで、駆動トランジスタ6、スイッチトランジスタ5、画素電極8aなどを含む基板10の全域を被覆するようにCVD法等によって、シリコン窒化物などからなる絶縁体層を形成し、その絶縁体層をフォトリソグラフィー法・エッチング法等によってパターニングして画素電極8aの中央側を露出させる開口部12aを形成することで、図13などに示すように、画素トランジスタである駆動トランジスタ6やスイッチトランジスタ5を被覆し、画素電極8aの周縁部を被覆する保護絶縁膜12を形成する。
次いで、保護絶縁膜12を含む基板10の全域を被覆するように、例えば、ポリイミド系やアクリル系の樹脂材料層を成膜し、フォトリソグラフィー法・エッチング法等によってその樹脂材料層をパターニングする。これにより図14などに示すように、保護絶縁膜12の上面を覆い開口部13aを有するバンク13を形成する。
そして、このバンク13が形成された基板10を純水で洗浄した後、Oプラズマ処理またはUVオゾン処理を施すことで、画素電極8aの表面を親水化し、後述するノズルプリント方式により塗布する液状体が画素電極8aに馴染みやすくする。なお、バンク13の表面は撥水化処理を施すことが好ましい。
次いで、バンク13の開口部13aにおける保護絶縁膜12の開口部12a内に、正孔注入層8bを構成する有機材料(例えば、PEDOT/PSS)が含有される液状体をノズルプリント方式で塗布し、その液状体を乾燥させ成膜させることで、図15などに示すように、有機化合物層における正孔注入層8bを形成する。
更に、開口部12a内の正孔注入層8b上に、発光層8cを構成する有機材料(例えば、ポリフルオレン系発光材料)が含有される液状体をノズルプリント方式で塗布し、その液状体を乾燥させ成膜させることで、図15などに示すように、有機化合物層における発光層8cを形成する。
そして、有機化合物層である発光層8c及びバンク13を覆い、基板10の全域を被覆するように蒸着法等によって、例えば、バリウムなどのカソードを形成し、さらにカソード上にアルミを蒸着法等で形成することで、図5に示すように、光反射性を有する対向電極8dを形成する。
こうしてELパネル1が製造される。
ここで、光吸収性を有するバンク13を備えるELパネル1と、従来のELパネル100(図18参照)の駆動寿命に関して説明する。
ELパネル1のバンク13は、着色ポリイミド系樹脂材料(着色PI)からなり、ELパネル100のバンク33は、光透過性を有する通常のポリイミド系樹脂材料(通常PI)からなる。
このバンク13の着色ポリイミド系樹脂材料(着色PI)としては、例えば、図16に示すように、波長600[nm]以上の光に対してその透過率が90%以上となり、波長500[nm]以下の光に対してその透過率が20%以下となるものを用いた。
一方、バンク33の通常ポリイミド系樹脂材料(通常PI)としては、例えば、図16に示すように、波長500[nm]以上の光に対してその透過率が90%以上となり、波長350[nm]以下の光に対してその透過率が20%程度となるものを用いた。
そして、駆動しているELパネル1に外部から蛍光灯により1000[Lux]の光を照射した場合、画素トランジスタにオフリーク電流は発生しない。
これに対し駆動しているELパネル100に外部から蛍光灯により1000[Lux]の光を照射したところ、画素トランジスタに48[nA]のオフリーク電流が発生した。
つまり、光透過性を有する通常ポリイミド系樹脂材料からなるバンク33を備えるELパネル100は光感度を有しているので、それにより画素トランジスタなどの回路に悪影響を及ぼす可能性があることがわかる。
また、70℃、ドライ設定の恒温恒湿槽内にて、ELパネル1と従来のELパネル100の駆動試験を行い、各ELパネルの輝度[cd/m]の変化を測定した。
着色ポリイミド系樹脂材料からなるバンク13を備えるELパネル1の初期輝度は145.6(100%)であり、1時間後の輝度が139.1(95%)、66時間後の輝度が125.1(86%)、137時間後の輝度が109.2(75%)、248時間後の輝度が109.7(75%)であった(図17参照)。
これに対し通常ポリイミド系樹脂材料からなるバンク33を備えるELパネル100の初期輝度は146.3(100%)であり、1時間後の輝度が139.5(95%)、66時間後の輝度が112.3(77%)、137時間後の輝度が100.8(69%)、248時間後の輝度が92.1(63%)であった(図17参照)。
以上のように、この248時間の駆動試験後に、光吸収性を有するバンク13を備えるELパネル1の輝度が75%に低下したことに対し、光透過性のバンク33を備えるELパネル100の輝度は63%まで低下しており、従来のELパネル100の方が劣化したことがわかる。
つまり、光吸収性を有するバンク13によって、画素トランジスタなどの回路に光が到達し難くなり、駆動トランジスタ6やスイッチトランジスタ5の光劣化が低減され、ELパネル1の駆動寿命が従来のELパネル100よりも長くなったといえる。
このように、ELパネル1におけるバンク13は光吸収性を有しているため、EL素子8から放射された光はバンク13に吸収されることとなるので、EL素子8の発光がバンク13上の対向電極8dで反射することを低減し、反射光が画素トランジスタ(駆動トランジスタ6、スイッチトランジスタ5)に作用することを防ぐことができ、画素トランジスタが光劣化してしまうことを防止することができる。
また、非選択時の駆動トランジスタ6のソース・ドレイン電圧のリーク電流による低下を抑制することが可能となり、輝度の低下を防ぐことが可能となる。
なお、以上の実施の形態においては、正孔注入層8bと発光層8cとの2層よりなる有機化合物層を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、発光層1層のみからなる有機化合物層や、正孔注入層の他に電子注入層などを有する3層以上の有機化合物層を備えるEL素子であってもよい。
また、以上の実施の形態においては、ELパネル1が基板10側から外部に光出射するいわゆるボトムエミッション型のパネルであったが、対向電極8dを透明電極材料で形成することで、対向電極8d側から外部に光出射するトップエミッション型のパネルにすることもできる。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
ELパネルの画素の配置構成を示す平面図である。 ELパネルの概略構成を示す平面図である。 ELパネルの1画素に相当する回路を示した回路図である。 ELパネルの1画素を示した平面図である。 図4のV−V線に沿った面の矢視断面図である。 ELパネルの製造過程における第一工程を示す断面図である。 ELパネルの製造過程における第二工程を示す断面図である。 ELパネルの製造過程における第三工程を示す断面図である。 ELパネルの製造過程における第四工程を示す断面図である。 ELパネルの製造過程における第五工程を示す断面図である。 ELパネルの製造過程における第六工程を示す断面図である。 ELパネルの製造過程における第七工程を示す断面図である。 ELパネルの製造過程における第八工程を示す断面図である。 ELパネルの製造過程における第九工程を示す断面図である。 ELパネルの製造過程における第十工程を示す断面図である。 ポリイミド材料の透過率を示す説明図である。 ELパネルの輝度変化の測定結果を示す説明図である。 従来のELパネルを示す断面図である。
符号の説明
1 ELパネル
5 スイッチトランジスタ(画素トランジスタ)
6 駆動トランジスタ(画素トランジスタ)
7 キャパシタ
8 EL素子
8a 画素電極(第1電極)
8b 正孔注入層(有機化合物層)
8c 発光層(有機化合物層)
8d 対向電極(第2電極)
10 基板
11 ゲート絶縁膜
12 保護絶縁膜
12a 開口部
13 バンク(隔壁)
13a 開口部
P 画素

Claims (6)

  1. 基板の上面に形成された第1電極及び画素トランジスタと、
    前記第1電極に接続された前記画素トランジスタを被覆するように形成された保護絶縁膜と、
    前記保護絶縁膜の上部に形成された光吸収性を有する隔壁と、
    前記第1電極の上部に形成された有機化合物層と、
    前記有機化合物層及び前記隔壁の上部を覆うように形成された第2電極と、
    を備えることを特徴とするELパネル。
  2. 前記隔壁は、色素が添加されて着色された材料からなることを特徴とする請求項1に記載のELパネル。
  3. 前記隔壁は、光透過率90%以下の材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のELパネル。
  4. 第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在する有機化合物層と、前記第1電極に接続された画素トランジスタと、を有する基板を備えたELパネルの製造方法であって、
    前記保護絶縁膜上の前記第1電極と対応しない部分に光吸収性を有する隔壁を形成することを特徴とするELパネルの製造方法。
  5. 前記隔壁を、色素が添加されて着色される材料から形成することを特徴とする請求項4に記載のELパネルの製造方法。
  6. 前記隔壁を、光透過率90%以下の材料から形成することを特徴とする請求項4又は5に記載のELパネルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015109190A (ja) * 2013-12-04 2015-06-11 株式会社ジャパンディスプレイ 有機エレクトロルミネッセンス表示装置

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