JP2010073684A - スパークプラグの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸孔が小径化されてなる絶縁碍子において、端子電極を比較的大きな速度で圧入してホットプレス処理を施す場合に、絶縁碍子からの端子電極の浮き上がりを防止する。
【解決手段】スパークプラグ1は、絶縁碍子2、端子電極6、及び、ガラス粉末を含むガラス粉末混合物52で形成され、少なくとも端子電極6及び絶縁碍子2間をシールするガラスシール層7を備え、ガラスシール層7の最大外径は4mm以下とされる。ガラスシール層7の形成工程は、軸孔4に端子電極6を挿入する挿入工程と、熱間において端子電極6を圧入し、ガラス粉末混合物52を圧縮する熱間圧縮工程と、冷却処理を施し、ガラスシール層7を形成する冷却工程とを含む。熱間圧縮工程では、端子電極6の圧入速度が5mm/秒以上150mm/秒以下とされる。冷却工程では、ガラス粉末混合物52がガラス粉末の軟化点に100℃を加算した温度以下の温度となるまで絶縁碍子2に対する端子電極6の相対移動が規制される。
【選択図】 図2
【解決手段】スパークプラグ1は、絶縁碍子2、端子電極6、及び、ガラス粉末を含むガラス粉末混合物52で形成され、少なくとも端子電極6及び絶縁碍子2間をシールするガラスシール層7を備え、ガラスシール層7の最大外径は4mm以下とされる。ガラスシール層7の形成工程は、軸孔4に端子電極6を挿入する挿入工程と、熱間において端子電極6を圧入し、ガラス粉末混合物52を圧縮する熱間圧縮工程と、冷却処理を施し、ガラスシール層7を形成する冷却工程とを含む。熱間圧縮工程では、端子電極6の圧入速度が5mm/秒以上150mm/秒以下とされる。冷却工程では、ガラス粉末混合物52がガラス粉末の軟化点に100℃を加算した温度以下の温度となるまで絶縁碍子2に対する端子電極6の相対移動が規制される。
【選択図】 図2
Description
本発明は、内燃機関に使用されるスパークプラグの製造方法に関する。
スパークプラグは、内燃機関(エンジン)に取付けられ、燃焼室内の混合気への着火のために用いられるものである。一般的にスパークプラグは、図1に示すように、軸孔4を有するとともに、アルミナ等のセラミックスにより形成された絶縁碍子2と、当該絶縁碍子2の外周に設けられる主体金具3と、前記軸孔4の先端側に挿通される中心電極5とを備える。また、前記絶縁碍子2の後端側には、金属製の端子電極6が設けられる。詳述すると、前記端子電極6は、プラグキャップ等(図示せず)が装着される比較的大径の被装着部6Aと、当該被装着部6Aから先端側へと延出する延出部6Bとを備える。そして、前記被装着部6Aが絶縁碍子2の後端面2Aに当接し、かつ、前記延出部6Bが前記軸孔4の後端側に挿通された状態で前記端子電極6が設けられる。さらに、前記軸孔4内には、中心電極5や端子電極6を絶縁碍子2に対して封着固定するためのガラスシール層7が形成される。
ここで、前記ガラスシール層7は、一般的に次述するホットプレス処理を施すことによって形成される。すなわち、軸孔4の先端側に中心電極5を配置した後、ガラス粉末を含んでなるガラス粉末混合物を前記軸孔4内に充填する。そして、熱間において、前記軸孔4の端部から端子電極6を圧入しつつ、前記ガラス粉末混合物を圧縮する。その後、冷却処理を施すことで、軟化したガラス粉末が固化し、ガラスシール層7が形成される(例えば、特許文献1等参照)。
ところで、近年、上述のホットプレス処理の後において、図5に示すように、絶縁碍子2の後端面2Aと端子電極6の被装着部6Aとが非当接状態で(後端面2Aから被装着部6Aが浮き上がった状態で)固定されてしまうという事態が問題となっている。上記「浮き上がり」の問題は、ガラス粉末混合物を圧縮することに起因して、ガラス粉末混合物内に応力が残留してしまうことによるものと考えられる。この点について、本願発明者が鋭意検討したところ、特に次の2つの要因によって、残留応力の増大を招いてしまうことが明らかとなった。第1の要因は、近年のスパークプラグの小径化の要請に伴い、前記軸孔4の内径が比較的小径化されてなる絶縁碍子2を用いること、つまり、ガラスシール層7の外径が比較的小径化されることである。第2の要因は、生産効率の向上を図るべく、端子電極6の圧入速度をより増大させることである。特に、本願発明者が一層の検討を重ねた結果、ガラスシール層7の最大外径が所定径以下であり、かつ、前記端子電極6の圧入速度が所定速度以上のときに、絶縁碍子2からの端子電極6の浮き上がりが生じる程の大きな残留応力が生じ得ることが明らかとなった。
本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、端子電極を所定速度以上の圧入速度で圧入して、ホットプレス処理を施し、最大外径が所定径以下のガラスシール層を形成する場合であっても、絶縁体からの端子電極の浮き上がりをより確実に防止することができるスパークプラグの製造方法を提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成のスパークプラグの製造方法は、軸線方向に貫通する軸孔を有する絶縁体と、
前記軸孔の先端側に設けられた中心電極と、
前記軸孔の後端側に設けられた端子電極と、
ガラス粉末を含んでなるガラス粉末混合物によって形成されるとともに、前記軸孔内において少なくとも前記端子電極及び前記絶縁体間をシールするガラスシール層とを備え、
前記ガラスシール層の最大外径が4mm以下のスパークプラグの製造方法において、
前記軸孔内に前記中心電極を配置する配置工程と、
前記軸孔内に前記ガラス粉末混合物を充填する充填工程と、
前記軸孔に前記端子電極を挿入する挿入工程と、
熱間において、前記端子電極を圧入し、前記ガラス粉末混合物を圧縮する熱間圧入工程と、
前記熱間圧入工程において圧縮された前記ガラス粉末混合物に冷却処理を施すことによって、前記ガラスシール層を形成する冷却工程と、を含むスパークプラグの製造方法であって、
前記熱間圧入工程における前記端子電極の圧入速度を5mm/秒以上150mm/秒以下とし、
前記冷却工程においては、前記ガラス粉末混合物の温度が、前記ガラス粉末の軟化点に対して100℃を加算した温度以下の温度となるまで、前記絶縁体に対する前記端子電極の相対移動を規制とする。
前記軸孔の先端側に設けられた中心電極と、
前記軸孔の後端側に設けられた端子電極と、
ガラス粉末を含んでなるガラス粉末混合物によって形成されるとともに、前記軸孔内において少なくとも前記端子電極及び前記絶縁体間をシールするガラスシール層とを備え、
前記ガラスシール層の最大外径が4mm以下のスパークプラグの製造方法において、
前記軸孔内に前記中心電極を配置する配置工程と、
前記軸孔内に前記ガラス粉末混合物を充填する充填工程と、
前記軸孔に前記端子電極を挿入する挿入工程と、
熱間において、前記端子電極を圧入し、前記ガラス粉末混合物を圧縮する熱間圧入工程と、
前記熱間圧入工程において圧縮された前記ガラス粉末混合物に冷却処理を施すことによって、前記ガラスシール層を形成する冷却工程と、を含むスパークプラグの製造方法であって、
前記熱間圧入工程における前記端子電極の圧入速度を5mm/秒以上150mm/秒以下とし、
前記冷却工程においては、前記ガラス粉末混合物の温度が、前記ガラス粉末の軟化点に対して100℃を加算した温度以下の温度となるまで、前記絶縁体に対する前記端子電極の相対移動を規制とする。
ここで、「軟化点」とあるのは、前記ガラス粉末に対して示差熱分析を行うことで得られた示差熱曲線における吸熱ピーク時の温度を意味する。尚、「示差熱分析」とは、JIS K0129に規定された熱分析通則による分析であり、すなわち、炉内にガラス粉末と、基準物質(後述の加熱時において溶融等の変化が生じない物質)とを配置した上で、両者を同一条件にて加熱し、ガラス粉末と基準物質との温度差を測定するものである。また、「示差熱曲線」とは、測定された前記温度差と加熱時間との関係を示すグラフをいう。
また、熱間圧入工程においては、端子電極の挿入後に、ガラス粉末混合物等を加熱し、次いで、端子電極を圧入することとしてもよいし、端子電極の挿入後に、ガラス粉末混合物等を加熱しつつ端子電極を圧入することとしてもよい。さらに、ガラス粉末混合物等を加熱した後に、端子電極を挿入し、端子電極を圧入することとしてもよいし、ガラス粉末混合物等を加熱した後に、端子電極を挿入し、次いで、ガラス粉末混合物をさらに加熱しつつ端子電極を圧入することとしてもよい。すなわち、「熱間において、前記端子電極を圧入し」とあるのは、ガラス粉末混合物を十分に(端子電極を圧入可能な程度に)加熱した状態で、端子電極を圧入することをいい、端子電極の圧入は、ガラス粉末混合物等を加熱しながら行ってもよいし、ガラス粉末混合物等を加熱した後に行ってもよい。また、端子電極の挿入は、ガラス粉末混合物等の加熱前に行ってもよいし、加熱中に行ってもよいし、加熱後に行ってもよい。
上記構成1のように、軸孔の内径が4mm以下と小径化された絶縁体において、端子電極の圧入速度を5mm/秒以上として熱間圧縮処理を施す場合には、圧縮後のガラス粉末混合物内の残留応力が大幅に増大してしまい、絶縁体からの端子電極の浮き上がりが発生してしまうおそれがある。
この点、本構成1によれば、冷却工程において、前記ガラス粉末混合物の温度が、ガラス粉末の軟化点に対して100℃を加算した温度(以下、「対象温度」と称す)以下の温度となるまで、前記絶縁体に対する端子電極の相対移動が規制された状態で冷却処理が施されている。すなわち、熱間圧入工程を経ることで高温となり、ひいては粘性が比較的低いものとなっていたガラス粉末について、十分に冷却され、十分に大きな粘性を有するものとなるまでの間、絶縁体に対する端子電極の相対移動が規制されている。これにより、ガラス粉末の粘性が比較的小さく、残留応力によってガラス粉末混合物が圧入方向とは反対側へと(端子電極を押し出す方向へと)戻り変形しやすい高温時においては、絶縁体に対する端子電極の相対移動が規制されているため、端子電極の浮き上がりをより確実に防止することができる。一方で、比較的低温時においては、ガラス粉末は十分な粘性を有するものとなっており、当該高粘性のガラス粉末によってガラス粉末混合物の圧入方向とは反対方向への戻り変形が抑制される。その結果、端子電極の相対移動規制が解除されたとしても、絶縁体からの端子電極の浮き上がりを効果的に防止することができる。
また、本構成1によれば、ガラス粉末混合物の温度が対象温度となるまでの間の高温時のみ絶縁体に対する端子電極の相対移動を規制すればよく、ガラス粉末混合物の温度が対象温度未満となったときには、端子電極の相対移動規制を解除することができる。このため、ガラス粉末が固化するまでの間、端子電極の相対移動を規制し続ける場合等と比較して、生産効率の向上を図ることができる。
尚、端子電極の圧入速度が150mm/秒を超えてしまうと、圧縮後のガラス粉末混合物内における残留応力が過度に増大してしまう。そのため、上述のようにガラス粉末混合物の温度が対象温度となるまでの間、絶縁体に対する端子電極の相対移動を規制したとしても、端子電極の浮き上がりを抑制することができないおそれがある。
ところで、生産効率の一層の向上を図るという観点から、ガラス粉末混合物の温度が比較的高いときに、端子電極の相対移動規制を解除することが好ましい。従って、前記対象温度及び当該対象温度より150℃を減算した温度の間の温度となったときに端子電極の相対移動規制を解除することが好ましく、ガラス粉末混合物の温度が、前記対象温度及び当該対象温度より100℃を減算した温度の間の温度となったときに端子電極 の相対移動規制を解除することがより好ましい。
加えて、前記冷却工程における冷却処理は、水冷クーラーやファン等を用いた急速冷却によるものであってもよいし、自然冷却によるものであってもよい。但し、熱衝撃による絶縁体の割れ等を防止するという観点から、自然冷却を採用することが好ましい。
構成2.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1において、前記ガラスシール層の最大外径が3mm以下であることを特徴とする。
上記構成2のように、ガラスシール層の最大外径が3mm以下(例えば、2.5mm以下)と一層小径化されると、ガラス粉末混合物内の残留応力がより一層増大してしまうおそれがある。
この点、上記構成1を採用することで、このように一層小径化された軸孔を有する絶縁体においても、絶縁体からの端子電極の浮き上がりをより確実に防止することができる。すなわち、最大外径が一層小径化されたガラスシール層を備えるスパークプラグの製造にあたっては、上記構成1を採用することが有意である。
構成3.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1又は2において、前記熱間圧縮工程における前記端子電極の圧入速度を10mm/秒以上としたことを特徴とする。
上記構成3によれば、熱間圧縮工程における端子電極の圧入速度を10mm/秒以上と一層大きくすることで、生産効率の一層の向上を図ることができる。一方で、端子電極の圧入速度の増大に伴って、ガラス粉末混合物中における残留応力がより一層増大してしまうことが懸念される。
この点、上記構成1を採用することで、端子電極の圧入速度を一層大きくした場合であっても、絶縁体からの端子電極の浮き上がりをより確実に防止することができる。すなわち、端子電極の圧入速度をより増大させた場合において、上記構成1を採用することが有意である。
構成4.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1乃至3のいずれかにおいて、前記熱間圧縮工程における前記端子電極の圧入速度を100mm/秒以上としたことを特徴とする。
上記構成4によれば、絶縁体からの端子電極の浮き上がりをより確実に防止しつつ、生産効率の更なる向上を図ることができる。
構成5.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1乃至4のいずれかにおいて、前記軸孔内において、前記端子電極との間で前記ガラスシール層を挟む位置に抵抗体を設けたことを特徴とする。
構成5のように、エンジンの動作に伴い発生する電波雑音を抑制すべく、絶縁体及び端子電極をシールする第1ガラスシール層(上記各構成のガラスシール層に相当)と、絶縁体及び中心電極をシールする第2ガラスシール層との間に抵抗体を設けることとしてもよい。ここで、抵抗体は、導電性材料やセラミック粒子等を含有してなる抵抗体組成物を、ガラス粉末混合物とともに前記軸孔内に充填した上で、加熱・圧縮処理が施されることによって焼結・形成される。ところが、抵抗体組成物を圧縮する際には、端子電極による圧縮荷重をより一層増大させる必要がある。そのため、ガラス粉末混合物や抵抗体組成物中における残留応力の更なる増大という事態を招いてしまい、ひいては絶縁体からの端子電極の浮き上がりがより一層懸念される。
この点、上記構成5のように抵抗体を設ける場合であっても、上記構成1等を採用することによって、端子電極の浮き上がりをより確実に防止することができる。すなわち、上記構成1等を採用することで、絶縁体に対する端子電極の相対移動規制を解除したときには、端子電極及び抵抗体間に位置するガラス粉末混合物が十分な粘性を有するものとなっている。このため、抵抗体組成物やガラス粉末混合物中の残留応力によってガラス粉末混合物が圧入方向とは反対側へと変形してしまうことを効果的に抑制することができ、絶縁体からの端子電極の浮き上がりをより確実に防止することができる。
構成6.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1乃至5のいずれかにおいて、前記冷却工程において、前記ガラス粉末混合物の温度が、前記ガラス粉末の軟化点に対して50℃を加算した温度以下の温度となるまで、前記絶縁体に対する前記端子電極の相対移動を規制することを特徴とする。
上記構成6によれば、ガラス粉末が一層冷却され、さらに大きな粘性を有するものとなるまでの間、絶縁体に対する端子電極の相対移動が規制される。その結果、絶縁体からの端子電極の浮き上がりをより確実に防止することができる。
構成7.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1乃至6のいずれかにおいて、前記冷却工程において、前記ガラス粉末混合物の温度が、前記ガラス粉末の軟化点以下の温度となるまで、前記絶縁体に対する前記端子電極の相対移動を規制することを特徴とする。
上記構成7によれば、ガラス粉末が一層大きな粘性を有するものとなるまでの間、絶縁体に対する端子電極の相対移動が規制される。そのため、端子電極の浮き上がりをより一層確実に防止することができる。
構成8.本構成のスパークプラグの製造方法は、上記構成1乃至7のいずれかにおいて、前記冷却工程において、前記ガラス粉末混合物の温度が、前記ガラス粉末の軟化点に対して50℃を減算した温度以下の温度となるまで、前記絶縁体に対する前記端子電極の相対移動を規制することを特徴とする。
上記構成8によれば、ガラス粉末が極めて大きな粘性を有するものとなるまでの間、絶縁体に対する端子電極の相対移動が規制される。その結果、端子電極の浮き上がりを一層効果的に防止することができる。
以下に、実施形態について図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、スパークプラグ1を示す一部破断正面図である。なお、図1では、スパークプラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、スパークプラグ1を示す一部破断正面図である。なお、図1では、スパークプラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
スパークプラグ1は、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれより細径に形成された脚長部13とを備えている。絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、脚長部13の大部分は、主体金具3の内部に収容されている。そして、脚長部13と中胴部12との連接部には、先端側に向けて先細るテーパ状の第1段部14が形成されており、当該第1段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。また、前記大径部11と中胴部12との連接部には、先端側に向けて先細るテーパ状の第2段部15が形成されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されている。当該軸孔4には、その先端部において小径部16が形成されているとともに、当該小径部16の後端側において、小径部16より径の大きい大径部17が形成されている。また、前記小径部16及び大径部17の間には、テーパ状の軸孔段差部18が形成されている。
加えて、軸孔4の先端部側(小径部16)には中心電極5が挿入、固定されている。より詳しくは、中心電極5の後端部には、自身の外周方向に向けて膨出する膨出部19が形成されており、当該膨出部19が前記軸孔段差部18に対して係止された状態で、中心電極5が固定されている。中心電極5は、銅又は銅合金からなる内層5Aと、ニッケル(Ni)を主成分とするNi合金からなる外層5Bとにより構成されている。さらに、中心電極5は、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端面が平坦に形成されるとともに、絶縁碍子2の先端から突出している。
また、軸孔4の後端部側(大径部17)には、金属材料により形成された端子電極6の先端側部分が挿設されている。より詳しくは、端子電極6は、電力供給用のプラグキャップ(図示せず)等が装着される被装着部6Aと、当該被装着部6Aから先端側に延出し、被装着部6Aよりも小径に形成された延出部6Bとを備えている。そして、前記被装着部6Aが絶縁碍子2の後端面2Aと当接した状態で、前記延出部6Bが前記軸孔4に対して挿入・固定されている。
さらに、軸孔4(大径部17)の中心電極5と端子電極6との間には、絶縁碍子2と、中心電極5及び端子電極6とを封着固定するためのガラスシール層7が設けられている。当該ガラスシール層7は導電性素材によって形成されており、前記中心電極5及び端子電極6を電気的に接続している。
加えて、前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面にはスパークプラグ1をエンジンヘッドに取付けるためのねじ部(雄ねじ部)21が形成されている。また、ねじ部21の後端側の外周面には座部22が形成され、ねじ部21後端のねじ首23にはリング状のガスケット24が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3をエンジンヘッドに取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部25が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部26が設けられている。
また、主体金具3の内周面の先端側には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の金具段部27が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の第1段部14が主体金具3の前記金具段部27に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部26を形成することによって固定される。尚、前記第1段部14及び金具段部27間には、円環状の板パッキン28が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料空気が外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材31,32が介在され、リング部材31,32間にはタルク(滑石)33の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン28、リング部材31,32及びタルク33を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端部34には、ニッケル(Ni)系合金等で構成された接地電極35が接合されている。すなわち、接地電極35は、前記主体金具3の先端部34に対しその後端部が溶接されるとともに、先端側が曲げ返されて、その側面が中心電極5の先端部と対向するように配置されている。加えて、接地電極35は、外層35A及び内層35Bからなる2層構造となっている。本実施形態において、前記外層35AはNi合金〔例えば、インコネル600やインコネル601(いずれも登録商標)〕によって構成されている。一方、前記内層35Bは、前記Ni合金よりも良熱導電性金属である銅合金又は純銅によって構成されている。
加えて、中止電極5の先端面には、貴金属合金(例えば、白金合金やイリジウム合金等)からなる円柱状の貴金属チップ41が接合されている。また、当該貴金属チップ41の先端面と、接地電極35の前記貴金属チップ41と対向する面との間に、火花放電間隙42が形成されている。
また、本実施形態における絶縁碍子2は比較的小径化して形成されており、絶縁碍子2の小径化に伴って、前記軸孔4についても比較的小径化されている。そのため、前記軸孔4の大径部17については、その内径が4mm以下とされており、ひいては当該大径部17内に形成されるガラスシール層7の最大外径についても4mm以下とされている。
次に、上記のように構成されてなるスパークプラグ1の製造方法について説明する。まず、主体金具3を予め加工しておく。すなわち、円柱状の金属素材(例えばS17CやS25Cといった鉄系素材やステンレス素材)を冷間鍛造加工により貫通孔を形成し、概形を製造する。その後、切削加工を施すことで外形を整え、主体金具中間体を得る。
続いて、主体金具中間体の先端面に、Ni系合金等からなる接地電極35が抵抗溶接される。当該溶接に際してはいわゆる「ダレ」が生じるので、その「ダレ」を除去した後、主体金具中間体の所定部位にねじ部21が転造によって形成される。これにより、接地電極35の溶接された主体金具3が得られる。接地電極35の溶接された主体金具3には、亜鉛メッキ或いはニッケルメッキが施される。尚、耐食性向上を図るべく、その表面に、さらにクロメート処理が施されることとしてもよい。
一方、前記主体金具3とは別に、絶縁碍子2を成形加工しておく。例えば、アルミナを主体としバインダ等を含む原料粉末を用い、成型用素地造粒物を調製し、これを用いてラバープレス成形を行うことで、筒状の成形体が得られる。得られた成形体に対し、研削加工が施され整形される。そして、整形されたものが焼成炉へ投入され焼成されることで、絶縁碍子2が得られる。
また、前記主体金具3、絶縁碍子2とは別に、中心電極5を製造しておく。すなわち、Ni系合金が鍛造加工され、その中央部に放熱性向上を図るべく銅合金からなる内層5Aが設けられる。そして、その先端部には、上述した貴金属チップ41が抵抗溶接やレーザ溶接等により接合される。
さらに、本発明の特徴であるホットプレス工程を経ることによって、上記のようにして得られた絶縁碍子2と、中心電極5及び端子電極6とが、ガラスシール層7によって封着固定される。ここで、ホットプレス工程は、配置工程と、充填工程と、挿入工程と、熱間圧縮工程と、冷却工程とを含む。
まず、図2(a)に示すように、金属製で筒状をなす支持筒51の先端面で、前記第2段部15を支持することにより、前記絶縁碍子2が支持される。次いで、配置工程において、中心電極5の膨出部19が軸孔段差部18に対して係止された状態で、軸孔4の小径部16に対して、中心電極5が挿入・配置される。
次に、充填工程においては、図2(b)に示すように、前記第2段部15にて絶縁碍子2を支持した状態で、ガラス粉末や金属粉末等が混合されて調製された導電性のガラス粉末混合物52が軸孔4内に圧縮充填される。より詳しくは、軸孔4内に、ガラス粉末混合物52が充填された後、充填されたガラス粉末混合物52が図示しないプレスピンによって圧縮される。尚、本実施形態において、前記ガラス粉末は、SiO2−B2O3−Na2O系のセラミック素材によって形成されており、当該セラミック素材の軟化点(ガラス軟化点)は、約700℃である。
次いで、挿入工程において、軸孔4に端子電極6を挿入する。
そして、熱間圧入工程においては、端子電極6を軸孔4内へと中心電極5の反対側から圧入した状態で、焼成炉内において前記ガラス軟化点よりも100℃以上大きな温度(例えば、950℃)で、所定時間(例えば、20分程度)に亘って、ガラス粉末混合物52や絶縁碍子2等が加熱される。このとき、端子電極6の圧入速度は、5mm/秒以上(例えば、10mm/秒以上)150mm/秒以下とされている。尚、焼成炉内における加熱に際して、絶縁碍子2の後端側胴部10表面に釉薬層を同時に焼成することとしてもよいし、事前に釉薬層を形成することとしてもよい。
尚、熱間圧入工程においては、ガラス粉末混合物52等を加熱した後に、端子電極6を圧入することとしてもよい。また、ガラス粉末混合物52等を加熱した後に、端子電極6を挿入し、端子電極6を圧入することとしてもよいし、ガラス粉末混合物52等を加熱した後に、端子電極6を挿入し、次いで、ガラス粉末混合物52をさらに加熱しつつ端子電極6を圧入することとしてもよい。すなわち、端子電極6の圧入は、ガラス粉末混合物52等を加熱しながら行ってもよいし、ガラス粉末混合物52等を加熱した後に行ってもよい。また、端子電極6の挿入は、ガラス粉末混合物52等の加熱前に行ってもよいし、加熱中に行ってもよいし、加熱後に行ってもよい。
次いで、冷却工程において、加熱されたガラス粉末混合物52等が自然冷却される。この自然冷却は、ガラス粉末混合物52の温度が、ガラス軟化点に100℃を加算してなる温度(「対象温度」と称し、本実施形態では、800℃)以下の温度(「開放温度」と称し、本実施形態では、800℃)となるまでの間、絶縁碍子2に対する端子電極6の相対移動を規制すべく、図示しない保持手段によって端子電極6が保持された状態で行われる。そして、ガラス粉末混合物52の温度が、前記開放温度未満の温度となったときに、端子電極6の保持が解除される。その後、さらに自然冷却を進めることによって、軟化したガラス粉末が固化し、図2(c)に示すように、ガラスシール層7が形成される。これにより、中心電極5及び端子電極6が絶縁碍子2に対して封着固定される。
その後、上記のようにそれぞれ作成された中心電極5やガラスシール層7等を備える絶縁碍子2と、接地電極35を備える主体金具3とが組付けられる。より詳しくは、比較的薄肉に形成された主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部26を形成することによって固定される。
そして、最後に、接地電極35を屈曲させることで、中心電極5の先端に設けられた貴金属チップ41及び接地電極35間の前記火花放電間隙42を調整する加工が実施される。
このように一連の工程を経ることで、上述した構成を有するスパークプラグ1が製造される。
以上詳述したように、本実施形態によれば、冷却工程において、ガラス粉末混合物52の温度が、ガラス粉末の軟化点に対して100℃を加算した温度(対象温度)以下の温度となるまで、絶縁碍子2に対する端子電極6の相対移動が規制された状態で冷却処理が施されている。すなわち、熱間圧縮工程を経ることで高温となり、ひいては粘性が比較的低いものとなっていたガラス粉末について、十分に冷却され、十分に大きな粘性を有するものとなるまでの間、絶縁碍子2に対する端子電極6の相対移動が規制されている。これにより、ガラス粉末の粘性が比較的小さく、残留応力によってガラス粉末混合物52が圧入方向とは反対側へと戻り変形しやすい高温時においては、絶縁碍子2に対する端子電極6の相対移動が規制されるため、端子電極6の浮き上がりをより確実に防止することができる。一方で、比較的低温時においては、ガラス粉末は十分な粘性を有するものとなっており、当該高粘性のガラス粉末によってガラス粉末混合物52の圧入方向とは反対方向への戻り変形が抑制される。その結果、端子電極6の相対移動規制が解除されたとしても、絶縁碍子2からの端子電極6の浮き上がりを効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、ガラス粉末混合物52の温度が対象温度以下の温度となるまでの間の高温時のみ端子電極6が保持され、ガラス粉末混合物52の温度が開放温度未満となったときに、端子電極6の保持が解除されている。このため、ガラス粉末が固化するまでの間、端子電極6を保持し続ける場合等と比較して、生産効率の向上を図ることができる。
さらに、端子電極6の圧入速度が150mm/秒以下とされているため、熱間圧縮後において、ガラス粉末混合物52内における残留応力の過大を防止することができる。そのため、端子電極の浮き上がりの発生をより確実に抑制することができる。
加えて、冷却工程においては、自然冷却によって冷却されるため、温度の急激な変化に伴う絶縁碍子2の割れ等をより確実に防止することができる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について図面を参照しつつ、特に上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態について図面を参照しつつ、特に上記第1実施形態との相違点を中心に説明する。
本第2実施形態におけるスパークプラグ101には、図3に示すように、エンジンの動作に伴い発生する電波雑音の抑制を図るべく、軸孔4内に抵抗体8が設けられている。より詳しくは、前記軸孔4内には、絶縁碍子2及び端子電極6を封着するための第1ガラスシール層71(ガラスシール層に相当する)と、絶縁碍子2及び中心電極を封着するための第2ガラスシール層9とが設けられており、両ガラスシール層71,9の間に抵抗体8が設けられている。尚、前記第1ガラスシール層71の体積は、前記第2ガラスシール層9の体積の所定倍(例えば、1.5倍〜3倍)となるように構成されているが、前記第1ガラスシール層71及び第2ガラスシール層9の合計体積は、上記第1実施形態におけるガラスシール層7の体積と略等しくされている。従って、本第2実施形態においては、上記第1実施形態と比較して、前記中心電極5及び端子電極6間に位置する充填物の体積が、前記抵抗体8の分だけ増加している。
次いで、前記抵抗体8を備えてなるスパークプラグ101の製造方法について、特に抵抗体8等の形成に係るホットプレス工程について説明する。
まず、図4(a)に示すように、配置工程において、軸孔4に中心電極5が配置される。そして、充填工程において、図4(b)に示すように、ガラス粉末混合物52,54と、導電性材料(例えば、カーボンブラック)やセラミックス粒子(例えば、ガラス粒子)等からなる抵抗体組成物53とが軸孔4内に圧縮充填される。より詳しくは、軸孔4内に、ガラス粉末混合物54を充填し、充填したガラス粉末混合物54を前記プレスピンによって圧縮する。次に、抵抗体組成物53を軸孔4に充填して同様に予備圧縮をし、さらに、ガラス粉末混合物52を充填し、同じく予備圧縮を行う。尚、本実施形態において、ガラス粉末混合物52,54は同一材料によって形成されている。
次いで、挿入工程において、端子電極6を軸孔4に挿入する。そして、熱間圧縮工程において、端子電極6を軸孔4内へと中心電極5の反対側から圧入した状態で、焼成炉内において前記ガラス軟化点よりも100℃以上大きな温度で、所定時間に亘って、ガラス粉末混合物52,54や抵抗体組成物53等が加熱される。このとき、上記第1実施形態と同様に、端子電極6の圧入速度は5mm/秒以上150mm/秒以下とされているが、軸孔4内には抵抗体組成物53が充填されているため、端子電極6からガラス粉末混合物52や抵抗体組成物53へと印加される圧縮荷重はより大きなものとなっている。
次に、冷却工程においては、前記ガラス粉末混合物52の温度が少なくともガラス軟化点に100℃を加算してなる温度(対象温度)以下の温度(開放温度)となるまで、絶縁碍子2に対する端子電極6の相対移動が規制された状態で、自然冷却がなされる。その後、前記ガラス粉末混合物52の温度が前記開放温度となったときに、端子電極6の相対移動規制が解除される。そして、さらに自然冷却を進めることによって、図4(c)に示すように、両ガラスシール層71,9、及び、抵抗体8が形成される。
以上、本実施形態においては、抵抗体8が設けられるのに伴って、熱間圧縮工程において端子電極6から一層大きな圧縮荷重が印加される。そのため、ガラス粉末混合物52や抵抗体組成物53により大きな応力が残留してしまい、ひいては端子電極6の浮き上がりが一層懸念される。この点、本第2実施形態においても上記第1実施形態と同様に、ガラス粉末混合物52の温度が少なくとも対象温度となるまでの間、端子電極6の相対移動が規制されているため、端子電極6の保持を解除したときには、ガラス粉末混合物52内のガラス粉末が十分な粘性を有することとなる。その結果、ガラス粉末混合物52や抵抗体組成物53中に残留する応力によってガラス粉末混合物52が圧入方向とは反対側へと変形してしまうことを効果的に抑制することができ、ひいては絶縁碍子2からの端子電極6の浮き上がりをより確実に防止することができる。すなわち、冷却工程において、ガラス粉末混合物52の温度が少なくとも対象温度となるまで端子電極6の相対移動を規制することは、端子電極6の浮き上がりがより懸念される抵抗体8を備えるスパークプラグ101の製造にあたって、一層有意なものとなるといえる。
次に、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、不良発生割合評価試験を行った。当該不良発生割合評価試験の概要は、次の通りである。すなわち、ガラスシール層の最大外径(絶縁碍子の軸孔の大径部の内径)やガラス粉末混合物中のガラス粉末の組成を変更するとともに、ホットプレス工程における、端子電極の圧入速度や端子電極の相対移動規制を解除する温度(開放温度)を種々変更した上で、各条件毎に端子電極やガラスシール層等を備えてなる絶縁碍子のサンプルを複数作製した。そして、同一条件で作製された複数のサンプルの中で、端子電極の浮き上がりが発生したサンプルを特定するとともに、端子電極の浮き上がりの発生割合(封着不良発生率)を算出した。加えて、封着不良発生率が0.0%となった場合には、端子電極の浮き上がりの抑制効果に優れるとして「◎」の評価を下した。一方で、封着不良発生率が、0.0%より大きく2.0%以下となった場合には、浮き上がりの抑制効果がやや劣るとして「△」の評価を下すこととし、また、封着不良発生率が、2.0%よりも大きくなった場合には、浮き上がりの抑制効果が不十分であるとして「×」の評価を下すこととした。表1及び表2に、封着不良発生率や各サンプルを作製した際の条件等を示す。尚、表1及び表2中の「ガラス粉末」の下欄の「組成」の欄において、組成1とあるのは、ガラス粉末をSiO2−B2O3−Na2O系のセラミック素材で形成したことを意味し、組成2とあるのは、ガラス粉末をSiO2−B2O3−BaO系のセラミック素材で形成したことを意味し、組成3とあるのは、ガラス粉末をB2O3−SiO2系のセラミック素材で形成したことを意味する。また、表中に記載の通り、組成1のガラス軟化点は700℃であり、組成2のガラス軟化点は750℃であり、組成3のガラス軟化点は650℃であった。また、熱間圧縮工程においては、ガラス軟化点よりも200℃高い温度にて加熱することとした。加えて、開放温度は、ガラスシール層(第1ガラスシール層)中に埋設された熱電対を備えてなる温度測定用ワークを用いて、加熱から冷却までの温度を測定することで確認した。
また、端子電極の圧入速度(100mm/秒)、ガラス粉末の組成(組成1;ガラス軟化点700℃)、及び、開放温度(850℃)を同一とし、ガラスシール層の最大外径のみを変更したサンプル(サンプル2,4,5)をそれぞれ比較すると、ガラスシール層の最大外径が4mm以下のサンプル(サンプル4,5)については、端子電極の浮き上がりが発生し得ることがわかった。すなわち、ガラスシール層の外径が4mmを超える場合においては、ガラス粉末混合物中の残留応力は比較的小さなものであるが、ガラスシール層の外径が4mm以下となる場合においては、ガラス粉末混合物中の残留応力が端子電極を浮き上がらせる程の大きなものとなり得ることが明らかとなった。
また、サンプル4,5やサンプル6,7等を比較すると、ガラスシール層の最大外径が小さなサンプル(サンプル5,7)ほど端子電極の浮き上がりが発生しやすいことがわかった。つまり、ガラスシール層が小さいほど、ガラス粉末混合物中の残留応力が増大してしまうことがわかった。
加えて、ガラスシール層の最大外径(3mm)、ガラス粉末の組成(組成1;ガラス軟化点700℃)、及び、開放温度(850℃)を同一とし、端子電極の圧入速度を5mm/秒、10mm/秒、100mm/秒と変更したサンプル(サンプル5,7,8)をそれぞれ比較すると、端子電極の圧入速度を大きくするほど、端子電極の浮き上がりが生じやすいことが明らかとなった。すなわち、端子電極の圧入速度が大きくなるに従って、ガラス粉末混合物中の残留応力が増大してしまうことが明らかとなった。
以上のように、ガラスシール層の最大外径が4mm以下であって、かつ、端子電極の圧入速度を5mm/秒以上と比較的大きくした場合において、端子電極の浮き上がりを生じさせ得る程の比較的大きな残留応力が発生してしまうことがわかった。加えて、ガラスシール層の最大外径がより小さく、また、端子電極の圧入速度がより大きいほど、一層大きな残留応力が発生してしまうことが明らかとなった。
これに対して、端子電極圧入速度を150mm/秒以下としたものであって、開放温度を800℃以下とした点(つまり、開放温度からガラス軟化点を減算した温度を100℃以下とした点)のみが、上述の端子電極の浮き上がりが発生したサンプル(サンプル4,5,6,7,8)と異なるサンプル(サンプル9〜11,13〜16,20〜22,24〜27,31〜33,35〜38,42〜44,46〜49)については、上述のような端子電極の浮き上がりが発生しやすい条件にも関わらず、端子電極の浮き上がりが発生しないことが明らかとなった。これは、次の理由によると考えられる。すなわち、高温時においては、端子電極の相対移動が規制されているため、端子電極の浮き上がりは発生しなかった。一方で、端子電極の相対移動規制が解除されたときには、熱間圧縮工程を経ることで高温とされ、粘性が比較的低いものとなっていたガラス粉末は、十分に冷却され、十分な粘性を有するものとなっていた。そのため、端子電極の相対移動規制が解除されたとしても、ガラス粉末の有する高粘性によって、ガラス粉末混合物の端子電極を押し上げる方向への戻り変形が抑制され、その結果、端子電極の浮き上がりを防止することができたと考えられる。
また、ガラス粉末の組成を変更したサンプル(サンプル53〜62)においても、ガラス粉末混合物の温度が、ガラス軟化点に100℃を加算した温度以下の温度となるまで端子電極の相対移動を規制したサンプル(サンプル53〜56,58〜60)については、端子電極の浮き上がりが発生しないことがわかった。
一方で、端子電極の圧入速度を150mm/秒よりも大きくしたサンプル(サンプル3,12,17〜19,23,28〜30,34,39〜41,50〜52)については、ガラス粉末混合物の温度が、ガラス軟化点に100℃を加算した温度以下の温度となるまで端子電極の相対移動を規制した場合であっても、端子電極の浮き上がりが発生し得ることが明らかとなった。特に、ガラスシール層の最大外径を3mm以下とし、かつ、開放温度を比較的高くしたサンプル(サンプル17〜19,28〜30等)においては、端子電極の浮き上がりが発生しやすいことがわかった。
以上のように、ガラスシール層の最大外径が4mm以下であり、かつ、端子電極の圧入速度を5mm/秒以上とした場合、すなわち、端子電極の浮き上がりが生じ得る構成において、ガラス粉末混合物の温度が、ガラス軟化点に100℃を加算した温度以下の温度となるまで絶縁碍子に対する端子電極の相対移動を規制し、かつ、端子電極の圧入速度を150mm/秒以下とすることで、絶縁碍子からの端子電極の浮き上がりを効果的に防止することができるといえる。
特に、端子電極の浮き上がりがより一層生じやすい条件、すなわち、ガラスシール層の最大外径を3mm以下(例えば、2.9mm以下や2.5mm以下)としたり、端子電極の圧入速度をより増加させたりした場合において、ガラス粉末混合物の温度が、ガラス軟化点に100℃を加算した温度以下の温度となるまで端子電極の相対移動を規制することがより有意であるといえる。
加えて、ガラスシール層の最大外径を3mmとし、端子電極の圧入速度を150mm/秒よりも大きくして形成したサンプル(サンプル17〜19,28〜30,39〜41,50〜52)について鑑みると、開放温度を低くするに従って、端子電極の浮き上がりを抑制する効果が強く発揮されることが明らかとなった。従って、絶縁碍子からの端子電極の浮き上がりを一層確実に防止するという観点からは、ガラス粉末混合物がより冷却されるまでの間、端子電極の相対移動を規制することが望ましい。従って、ガラス粉末混合物の温度がガラス軟化点に50℃を加算した温度以下の温度となるまで端子電極の相対移動を規制すること(例えば、サンプル20等)が望ましく、ガラス粉末混合物の温度がガラス軟化点以下の温度となるまで端子電極の相対移動を規制すること(例えば、サンプル31等)がより望ましく、ガラス粉末混合物の温度がガラス軟化点から50℃を減算した温度以下の温度となるまで端子電極の相対移動を規制すること(例えば、サンプル42等)がより一層望ましい。
一方で、生産効率の一層の向上を図るという観点から、ガラス粉末混合物の温度が比較的高いときに、端子電極の相対移動規制を解除することが好ましい。従って、上述の条件を鑑みた上で、生産効率及び歩留まりの双方を向上させるという観点から、端子電極の相対移動規制を解除する際のガラス粉末混合物の温度を決定することが好ましい。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、冷却工程においては、絶縁碍子2等は自然冷却によって冷却されているが、水冷クーラーやファン等を用いた急速冷却によって絶縁碍子2等を冷却することとしてもよい。
(b)上記第2実施形態では、ガラス粉末混合物52,54は同一の材料によって形成されているが、ガラス粉末混合物52,54の形成材料を異ならせることとしてもよい。従って、例えば、ガラス粉末混合物52のガラス粉末をSiO2−B2O3−Na2O系のセラミック素材で形成する一方で、ガラス粉末混合物54のガラス粉末をSiO2−B2O3−BaO系のセラミック素材で形成することとしてもよい。尚、この場合において、ガラス粉末の軟化点とは、絶縁碍子2及び端子電極6を封着固定する第1ガラスシール層71を形成するガラス粉末混合物52のガラス粉末(SiO2−B2O3−Na2O系のセラミック素材)の軟化点を意味する。
(c)上記実施形態では、中心電極5の先端部に貴金属チップ41が設けられている場合について具体化したが、当該貴金属チップ41を省略した構成としてもよい。
(d)上記実施形態では、主体金具3の先端部34の先端面に、接地電極35が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。また、主体金具3の先端部34の側面に接地電極35を接合することとしてもよい。
(e)上記実施形態では、工具係合部25は断面六角形状とされているが、工具係合部19の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい
1,101…スパークプラグ
2…絶縁碍子(絶縁体)
3…主体金具
4…軸孔
5…中心電極
6…端子電極
7…ガラスシール層
8…抵抗体
52…ガラス粉末混合物
71…第1ガラスシール層(ガラスシール層)
CL1…軸線
2…絶縁碍子(絶縁体)
3…主体金具
4…軸孔
5…中心電極
6…端子電極
7…ガラスシール層
8…抵抗体
52…ガラス粉末混合物
71…第1ガラスシール層(ガラスシール層)
CL1…軸線
Claims (8)
- 軸線方向に貫通する軸孔を有する絶縁体と、
前記軸孔の先端側に設けられた中心電極と、
前記軸孔の後端側に設けられた端子電極と、
ガラス粉末を含んでなるガラス粉末混合物によって形成されるとともに、前記軸孔内において少なくとも前記端子電極及び前記絶縁体間をシールするガラスシール層とを備え、
前記ガラスシール層の最大外径が4mm以下のスパークプラグの製造方法において、
前記軸孔内に前記中心電極を配置する配置工程と、
前記軸孔内に前記ガラス粉末混合物を充填する充填工程と、
前記軸孔に前記端子電極を挿入する挿入工程と、
熱間において、前記端子電極を圧入し、前記ガラス粉末混合物を圧縮する熱間圧入工程と、
前記熱間圧入工程において圧縮された前記ガラス粉末混合物に冷却処理を施すことによって、前記ガラスシール層を形成する冷却工程と、を含むスパークプラグの製造方法であって、
前記熱間圧入工程における前記端子電極の圧入速度を5mm/秒以上150mm/秒以下とし、
前記冷却工程においては、前記ガラス粉末混合物の温度が、前記ガラス粉末の軟化点に対して100℃を加算した温度以下の温度となるまで、前記絶縁体に対する前記端子電極の相対移動を規制とするスパークプラグの製造方法。 - 前記ガラスシール層の最大外径が3mm以下である請求項1に記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記熱間圧縮工程における前記端子電極の圧入速度を10mm/秒以上とした請求項1又は2に記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記熱間圧縮工程における前記端子電極の圧入速度を100mm/秒以上とした請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記軸孔内において、前記端子電極との間で前記ガラスシール層を挟む位置に抵抗体を設けた請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記冷却工程において、前記ガラス粉末混合物の温度が、前記ガラス粉末の軟化点に対して50℃を加算した温度以下の温度となるまで、前記絶縁体に対する前記端子電極の相対移動を規制する請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記冷却工程において、前記ガラス粉末混合物の温度が、前記ガラス粉末の軟化点以下の温度となるまで、前記絶縁体に対する前記端子電極の相対移動を規制する請求項1乃至6のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記冷却工程において、前記ガラス粉末混合物の温度が、前記ガラス粉末の軟化点に対して50℃を減算した温度以下の温度となるまで、前記絶縁体に対する前記端子電極の相対移動を規制する請求項1乃至7のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
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