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JP2010062800A - 車載用マイクロホン装置 - Google Patents

車載用マイクロホン装置 Download PDF

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JP2010062800A
JP2010062800A JP2008225657A JP2008225657A JP2010062800A JP 2010062800 A JP2010062800 A JP 2010062800A JP 2008225657 A JP2008225657 A JP 2008225657A JP 2008225657 A JP2008225657 A JP 2008225657A JP 2010062800 A JP2010062800 A JP 2010062800A
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microphone
vehicle
microphone unit
connector
holding case
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JP2008225657A
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Takashi Inose
崇 伊野瀬
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Kojima Industries Corp
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Kojima Press Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】車両への取り付け性を維持しつつ、部品点数を減らすことができコスト削減が可能な車載用マイクロホン装置を提供することである。また、マイクロホン装置の大幅な設計変更を必要とせず、既存のマイクユニットをそのまま利用することができる構成とすることである。
【解決手段】車載用マイクロホン装置10は、マイクエレメント14を含み集音方向が特定されたマイクユニット11と、マイクユニット11が組み付けられる保持ケース12と、を備え、マイクユニット11及び保持ケース12には、マイクユニットの組み付け方向が特定方向である場合に互いに嵌合する嵌合部18、19がそれぞれ設けられ、保持ケース12は、開口方向がそれぞれ異なる2つの車両コネクタ挿入部13を有する。なお、各車両コネクタ挿入部13は、開口方向が互いに180°異なるように設けられることが好ましい。
【選択図】図3

Description

本発明は、車載用マイクロホン装置に係り、特に自動車室内のオーバーヘッドモジュール等に設置され、指向性を有する車載用マイクロホン装置に関する。
近年、自動車等の車両において、音声認識システムやハンズフリー通話システムが設置され、これらのシステムにおける音声取得装置としてマイクロホン装置が自動車等に搭載されるケースが増加している。マイクロホン装置は、車両走行中の振動騒音、エアコンの吹き出し騒音などを拾い難くするため、例えば、車内天井部に設けられ、ルームランプやルーフ開閉スイッチ等が配置されたオーバーヘッドモジュール内に取り付けられることが多い。なお、マイクロホン装置をオーバーヘッドモジュール内に設置すれば、エアコンの騒音などを拾い難くなるが、更なる騒音対策、或いは運転席側への単一指向性などがマイクロホン装置に要求されている。
このような状況に鑑みて、幾つかの装置が開発されている。例えば、特許文献1には、指向性を有するマイクエレメントを組み込んだマイクケースと、運転席側と助手席側にそれぞれマイクケースが配置されたパネルと、を含み、マイクケースには、回転自在にマイクエレメントを保持し、かつマイクエレメントの集音面がパネルと所定の角度となるように保持するマイク保持具が支持され、マイク保持具には、マイクケース外部に伸びた案内棒が接続され、パネルは、マイクケースを受け入れる受入れ部と、受入れ部に設けられ、マイクケースの案内棒をガイドするガイド部と、を有し、マイクケースを受入れ部に差し込む際、ガイド部により案内棒が案内され、マイクケースの内部でマイクエレメントが予め決められた方向に位置決めされる車載用コントロールモジュールが開示されている。また、特許文献1では、集音面を指向性の最も良い方向に位置決めすることが可能となり、マイクのS/N比を高めることが可能で、また、それぞれ異なるマイクを運転席側と助手席側に設置することなく、マイクを共通化することによりコストを低減することができると述べられている。
一般的に、マイクロホン装置は、特許文献1に開示されるように、また、図7及び図8に示すように、音声を収集して電気信号に変換するマイクエレメント14を含むマイクユニット11と、該マイクユニット11が組み付けられる保持ケース51と、から構成されている。ここで、図7は、単一指向性のマイクユニット11を含む従来の車載用マイクロホン装置50の外観を示す斜視図であり、図8は、図7に示す車載用マイクロホン装置50の断面を示す概略図である。図7等に示すように、保持ケース51は、車両側のコネクタを挿入するための車両コネクタ挿入部52を1箇所だけ有し、車両コネクタ挿入部52の内部には、マイクエレメント14と電気的に接続されたコネクタ端子部53が設けられている。単一指向性を必要とする場合には、図8に示すように、マイクユニット11及び保持ケース51には、マイクユニット11の組み付け方向が特定方向である場合に互いに嵌合する嵌合部(マイクユニット側嵌合部18及び保持ケース側嵌合部54)がそれぞれ設けられ、この嵌合部によって、マイクユニット11が誤った方向に組み付けられることを防止している。なお、図8では、マイクユニット11が指向性を有する方向(集音方向)に嵌合部が形成される構成を示している。
特開2008−62885号公報
図8等に示す単一指向性をもった車載用マイクロホン装置50をオーバーヘッドモジュール等に取り付ける際には、車両側のコネクタが車両コネクタ挿入部52に挿入されるが、車種によってコネクタの設置方向が異なるため、2種類の保持ケース51を準備する必要があった。即ち、図8(a)(b)に示すように、例えば、集音方向及びコネクタの設置方向が同一である車種に対応するように、保持ケース側嵌合部54と車両コネクタ挿入部52とが同一方向に設けられた保持ケース51(図8(a))、及び集音方向及びコネクタの設置方向が反対である車種に対応するように、保持ケース側嵌合部54と車両コネクタ挿入部52とが反対方向に設けられた保持ケース51(図8(b))が必要である。従って、部品点数が増加して、生産コストや管理コストが増えるという課題があった。なお、この課題は、特許文献1に記載の車載用マイクロホン装置50によっても解決することができず、従来技術では対応することが困難である。
本発明の目的は、車両への取り付け性を維持しつつ、部品点数を減らすことができコスト削減が可能な車載用マイクロホン装置を提供することである。また、本発明のもう1つの目的は、上記課題の解決において、マイクロホン装置の大幅な設計変更を必要とせず、既存のマイクユニットをそのまま利用することができる構成とすることである。
本発明に係る車載用マイクロホン装置は、音を収集して電気信号に変換するマイクエレメントを含み、集音方向が特定されたマイクユニットと、マイクエレメントと電気的に接続されるコネクタ端子部が設けられ、車両側のコネクタが挿入される車両コネクタ挿入部と、を備える車載用マイクロホン装置であって、開口方向がそれぞれ異なる2つの車両コネクタ挿入部を有することを特徴とする。
また、本発明に係る車載用マイクロホン装置の他の構成は、音を収集して電気信号に変換するマイクエレメントを含み、集音方向が特定されたマイクユニットと、マイクエレメントと電気的に接続されるコネクタ端子部が設けられ車両側のコネクタが挿入される車両コネクタ挿入部を有し、マイクユニットが組み付けられる保持ケースと、を備え、マイクユニット及び保持ケースには、マイクユニットの組み付け方向が特定方向である場合に互いに嵌合する嵌合部がそれぞれ設けられた車載用マイクロホン装置であって、保持ケースは、開口方向がそれぞれ異なる2つの車両コネクタ挿入部を有することを特徴とする。
各車両コネクタ挿入部は、開口方向が互いに180°異なるように設けられることが好ましい。
また、マイクユニットは、外部に引き出され、マイクエレメントと繋がった接続ケーブルを有し、前記接続ケーブルと接続して、マイクユニットが保持ケースに組み付けられる際に、各コネクタ端子部と接触する端子接続ピンが設けられ、端子接続ピンを介して、マイクエレメント及び各コネクタ端子部が電気的に接続されることが好ましい。
また、端子接続ピンは、マイクユニット又はマイクユニットが保持ケースに組み付けられる際に、保持ケースに固定される支持部材に設置され、一端がマイクユニット側端子部に、他端がマイクユニット又は支持部材に、それぞれ固定され、コネクタ端子部の方向に端子接続ピンを付勢する付勢部材が設けられることが好ましい。
本発明に係る車載用マイクロホン装置によれば、開口方向がそれぞれ異なる2つの車両コネクタ挿入部を有するので、車両への取り付け性を維持しつつ、部品点数を減らすことができる。即ち、集音方向がどちら側であっても、車両側コネクタの設置方向が一方向に決定されることなく、例えば、集音方向と同一方向から車両側コネクタを接続することもできるし、集音方向と反対方向から車両側コネクタを接続することもできる。従って、従来のように、2つのマイクロホン装置を準備する必要がなく、1つのマイクロホン装置で車両への取り付けニーズに対応することができ、部品点数が減少して、生産コストや管理コスト等のコストを削減することが可能になる。
また、請求項2に係る車載用マイクロホン装置によれば、マイクユニットと、マイクユニットが組み付けられる保持ケースと、を備え、保持ケースは、開口方向がそれぞれ異なる2つの車両コネクタ挿入部を有するので、マイクユニットと車両コネクタ挿入部を有する保持ケースとが別々の部品から構成される場合にも、部品点数を減らしてコストを削減するという上記の効果を得ることができる。即ち、従来のように、2つの保持ケースを準備する必要がなく、1つの保持ケースで車両への取り付けニーズに対応することができる。加えて、既存のマイクユニットをそのまま利用することができ、マイクロホン装置の大幅な設計変更を必要としない利点がある。
また、各車両コネクタ挿入部は、開口方向が互いに180°異なるように設けられる構成とすれば、1つの部品で、車両側コネクタの設置方向が異なる種々の車種に対応しようとする場合に、最も対応し易い形態となる。
また、マイクエレメントに繋がった接続ケーブルと接続して、マイクユニットが保持ケースに組み付けられる際に、各コネクタ端子部と接触する端子接続ピンが設けられる構成とすれば、端子接続ピンを介して、マイクエレメントと各コネクタ端子部との電気的接続が形成されるので、既存のマイクユニットを容易に利用することができ、組み付け作業の効率アップや更なる部品点数の削減も可能となる。
また、端子接続ピンは、マイクユニット又はマイクユニットが保持ケースに組み付けられる際に、保持ケースに固定される支持部材に設置され、一端がマイクユニット側端子部に、他端がマイクユニット又は支持部材に、それぞれ固定され、コネクタ端子部の方向に端子接続ピンを付勢する付勢部材が設けられる構成とすれば、端子接続ピンがコネクタ端子部に接触し易くなり、両者の接触性が向上する。また、マイクユニットの組み付け時に端子接続ピンを保持ケースの端子接続孔以外の部分に誤って突き刺した場合にも、保持ケースの損傷を大幅に低減することが可能になる。
図面を用いて本発明に係る実施の形態につき以下詳細に説明する。図1は、単一指向性のマイクユニットを含む車載用マイクロホン装置の外観を示す斜視図であり、図2は、図1に示す車載用マイクロホン装置の左側面図である。図3〜5は、図1及び図2に示す車載用マイクロホン装置の断面を示す概略図である。
図1等に示す車載用マイクロホン装置10(以下、マイクロホン装置10とする)は、自動車等の車両に設置される音声認識システムやハンズフリー通話システムにおける音声取得装置として搭載される。このようなマイクロホン装置10は、車両走行中の振動騒音、エアコンの吹き出し騒音などを拾い難くするため、ルームランプやルーフ開閉スイッチ等が配置されたオーバーヘッドモジュール内に取り付けられることが好ましい。以下では、マイクロホン装置10は、オーバーヘッドモジュール内に取り付けられるものとして説明するが、設置場所としてはこれに限定されるものではない。
図1に示すように、車載用マイクロホン装置10は、マイクユニット11と、保持ケース12と、から構成される。マイクユニット11は、保持ケース12に組み付けられた状態で、図示しない車両のオーバーヘッドモジュールに設置される。マイクユニット11を保持する保持ケース12には、図示しない車両側コネクタを挿入する車両コネクタ挿入部13が設けられ、図1及び図2に示すように、左右両側面部に2つ設けられる点が、マイクロホン装置10の大きな特徴である。以下、マイクロホン装置10の重要な構成要素である2つの車両コネクタ挿入部13について、その構成を簡便に実現するための手段を交えながら詳細に説明する。なお、車両側コネクタとは、車両側のワイヤハーネスが接続されたコネクタであって、後述するマイクエレメント14により取得され変換された音声信号を取り出すために車両コネクタ挿入部13に挿入される部材である。
マイクユニット11は、図3に示すように、音を収集して電気信号に変換するマイクエレメント14を備えている。また、マイクユニット11は、単一指向性を発現するために、集音方向Aに寄せてマイクエレメント14が配置されるとともに、マイクエレメント14の上部をカバーする防音部材15が設置される。マイクエレメント14は、音を電気信号に変換する集音面27を両面にそれぞれ有しており、その集音面27が、マイクユニット11の長手方向に垂直になるように設置される。マイクユニット11の長手方向の中心から一方側(集音方向A)にずらした位置をマイクエレメント14の中心位置として、マイクユニット11内におけるマイクエレメント14の一方の集音面27A側の空間を他方の集音面27B側の空間より小さくしている。このような構成によれば、マイクユニット11の内側に設けられた防音部材15により周囲の音を拾わず、主として集音方向A、例えば、運転席側の音声を取得することが可能になる。
保持ケース12は、上記のように、マイクユニット11を保持すると共に、車両側コネクタを挿入でき、図示しない車両側コネクタの端子部とマイクエレメント14とを電気的に接続する機能を有する部品である。車両側コネクタは、保持ケース12の左右2箇所に設けられた車両コネクタ挿入部13(それぞれ右側車両コネクタ挿入部13A及び左側車両コネクタ挿入部13Bとする)に挿入される。車両コネクタ挿入部13は、車両側コネクタが挿入される孔であって、内部に車両側コネクタの端子部と接触するコネクタ端子部16が設けられる。コネクタ端子部16は、後述する端子接続ピン23等を介してマイクエレメント14とも電気的に接続され、マイクエレメント14により取得され変換された音声信号を車両側に送信することが可能になる。
なお、コネクタ端子部16としては、マイクエレメント14から音声信号を伝送するためのマイクエレメント端子の他に、通常、アースとして機能するグランド端子及び図示しないアンプと接続されるアンプ端子を備える。例えば、マイクエレメント端子、アンプ端子、グランド端子をこの順に配置し、後述するように、各コネクタ挿入部13でコネクタ端子部16を共用する等、端子配置を変更しないときには、図1及び図2に示すように、各コネクタ挿入部13の向きを上下逆向きに形成することが好ましい。このような構成とすれば、各コネクタ挿入部13で端子配置を変更する必要がなく、また、後述するように、集音方向Aを容易に確認することができる。以下では、コネクタ端子部16として、マイクエレメント端子を例に挙げて構成や組み付け方法について説明する。
保持ケース12には、マイクユニット11を固定するための構造が形成される。例えば、マイクユニット11の外形には、係止爪17が設けられ、保持ケース12の内側には、図示しないマイクユニット11の係止溝が形成され、詳しくは後述するように、マイクユニット11を保持ケース12に挿入して組み付ける際に、この係止爪17と係止溝とが係止されることで保持ケース12にマイクユニット11が固定することができる(組み付けられる)。
マイクユニット11は、上記のように、単一指向性をもつため、マイクユニット11の組み付け方向が特定される必要がある。具体的には、マイクユニット11の外形に集音方向を特定する目印となる形状や印刷が設けられることが好ましい。既存のマイクユニット11には、マイクユニット側嵌合部18が形成されるので、既存のマイクユニット11を利用し誤組み付けを防止する観点から、保持ケース12にも、マイクユニット11の組み付け方向が特定方向である場合に、マイクユニット側嵌合部18と嵌合する保持ケース側嵌合部54が設けられることが好ましい。
この嵌合部は、保持ケースの内部に形成されており、組み付けられた後は確認できないため、図1等に示すマイクロホン装置10のように外形形状が左右対称の場合には、車両への取り付け時に誤った方向に取り付けられるおそれがある。従って、保持ケース12に、集音方向Aを特定する目印となる形状や印刷が設けられることが好ましい。例えば、各車両コネクタ挿入部13の形状が、上下又は左右で異なった形状の場合、図2に示すように、右側車両コネクタ挿入部13A及び左側車両コネクタ挿入部13Bで、その向きを上下逆となるように設けることができる。このような構成とすれば、車両取り付け時に集音方向Aを容易に確認することができる。なお、図3等に示すように、保持ケース側嵌合部19は、例えば、マイクユニット11の集音方向A側に形成することができるが、これに限定されず、集音方向Aと反対側に形成することもできる。
なお、マイクユニット11及び保持ケース12を一体成形して、一体型のマイクロホン装置10とすることもできる。この場合には、マイクユニット11の組み付け工程がなくなるため嵌合部を形成する必要がない。一方、図1等に示すように、マイクロホン装置10が、マイクユニット11及び保持ケース12の2つの部材を備える構成とすれば、既存のマイクユニット11をそのまま利用できるという利点がある。実施形態の説明において、既存部品を利用できる「マイクユニット11及び保持ケース12」の2つの部材を備える構成を主に説明するが、マイクロホン装置10は、この構成に限定されるものではない。
マイクロホン装置10は、上記のように、保持ケース12に2つの車両コネクタ挿入部13を有することが大きな特徴であり、それら車両コネクタ挿入部13は、開口方向がそれぞれ異なるように設けられる。それぞれの開口方向は、車両への取り付けニーズに応じて変更することが可能であるが、車両への取り付けニーズを満足し部品点数の削減を可能にする等の観点から、図3等に示すように、2つの車両コネクタ挿入部13は、開口方向が互いに180°異なるように設けられることが好ましい。また、2つの車両コネクタ挿入部13は、直線状に形成されることが好ましい。開口方向が180°異なるように車両コネクタ挿入部13を設けた構成は、1つの部品で、車両側コネクタの設置方向が異なる種々の車種に対応しようとする場合に、最も対応し易い形態である。また、2つの車両コネクタ挿入部13を直線状に形成すれば、後述するように、コネクタ端子部16を構成する部材を共用できる等、保持ケース12のコンパクト化やさらなるコスト削減が可能になる。
このような車両コネクタ挿入部13A、13Bは、仕切り壁20によって仕切られ、その仕切り壁20にコネクタ端子部16が設置されている。仕切り壁20に設置されたコネクタ端子部16は、図4に示すように、L字型に曲がった形状とすることもでき、この場合には、詳しくは後述するように、従来と同様の組み付け方法(図10)を適用することができる。一方、図3に示すように、1本のコネクタ端子部16を構成する部材を、仕切り壁20を貫通するように各車両コネクタ挿入部13に亘って設けることもできる。このような構成とすれば、保持ケース12の製造が容易であり、また、構成部品数を削減でき、生産コストの削減が可能になる。以下では、図3に示す構成を中心に説明する。
図3等に示すように、マイクユニット11のマイクエレメント14からは、接続ケーブル21が出ており、その接続ケーブル21は、導電性支持基板22に半田付けされている。ここで、接続ケーブル21は、マイクエレメント14により取得され変換された音声信号をマイクエレメント14から取り出すための電線である。また、導電性支持基板22とは、マイクユニット11の組み付け時に、保持ケース12に固定されると共に、マイクエレメント14とコネクタ端子部16との電気的接続を中継する部材である。導電性支持基板22には、コネクタ端子部16と接触する端子接続ピン23が設置され、端子接続ピン23及び接続ケーブル21は、導電性支持基板22を介して電気的に接続されている。導電性支持基板22は、少なくとも端子接続ピン23及び接続ケーブル21の接続経路部分に導電性を有し、例えば、その部分或いは全体を導電性のある金属材料等で構成することができる。なお、端子接続ピン23は、マイクユニット11に設けることもできる。
保持ケース12には、例えば、仕切り壁20の内部に、図3に示す仕切り壁20を貫通して設置されたコネクタ端子部16の設置位置まで連通した端子接続孔24を形成することができる。端子接続孔24は、コネクタ端子部16に対して垂直な方向に沿って形成されている。図3に示すように、この端子接続孔24には、マイクエレメント14と電気的に繋がった端子接続ピン23が挿入され、端子接続ピン23の先端がコネクタ端子部16と接触することにより、マイクエレメント14とコネクタ端子部16との電気的な接続が形成される。
端子接続孔24を利用して端子接続ピン23とコネクタ端子部16との接続する構成としては、例えば、図5に示すような構成も挙げられる。コネクタ端子部16A、16Bは、端子接続孔24と接触するように仕切り壁20に設置され、端子接続孔24の内側には、例えば、図示しないコネクタ端子部16と接続された電気的接触部が設けられる。端子接続ピン23が、この電気的接触部と接触することにより、端子接続ピン23とコネクタ端子部16とが接続されることになる。
図6に詳しく示すように、端子接続ピン23には、付勢部材25を設置することができる。具体的には、端子接続ピン23は、端子接続ピン23の少なくとも一部が挿入される端子接続ピンケース26を有し、付勢部材25は、一端が端子接続ピン23に、他端が端子接続ピンケース26に、それぞれ固定され、コネクタ端子部16の方向に端子接続ピン23を付勢するように構成される。この付勢部材25を設置することにより、端子接続ピン23とコネクタ端子部16との接触性が向上し、また、組み付け時に端子接続ピン23を保持ケース12の端子接続孔24以外の部分に誤って突き刺した場合にも、保持ケース12の損傷を防止することが可能になる。なお、端子接続ピン23、付勢部材25、端子接続ピンケース26は、導電性を有する材料から構成され、図3等に示すように、端子接続ピンケース26を導電性支持基板22に半田付けすることにより、端子接続ピン23と接続ケーブル21とを電気的に接続することができる。
マイクユニット11を保持ケース12に組み付ける方法について、具体的に説明する。図9は、図3等に示す構成を有するマイクロホン装置10の組み付け工程を示す図であり、組み付け後のマイクロホン装置10は、図3に示す状態である。比較として、従来のマイクロホン装置の組み付け工程を図10に示す(組み付け後の状態は、図8(b)に示す状態である)。
図9(a)に示すように、まず、端子接続ピン23を取り付け、マイクエレメント14に繋がった接続ケーブル21を半田付けした導電性支持基板22を準備する(第1工程)。端子接続ピン23及び接続ケーブル21は、導電性支持基板22を介して電気的に接続されている。準備した導電性支持基板22を、保持ケース12に設置する際に、端子接続ピン23を端子接続孔24に挿入して、コネクタ端子部16とマイクエレメント14との接続を確保する。図9(b)に示すように、導電性支持基板22は、保持ケース12に設けられた導電性支持基板係止爪28を利用して保持ケース12に固定される(第2工程)。最後に、マイクユニット11を保持ケース12に設置して組み立てが完了する。
一方、従来のマイクロホン装置の組み付けは、図10(a)に示すように、マイクエレメント14に繋がった接続ケーブル21を半田付けした導電性支持基板22を準備し(第1工程)、図10(b)に示すように、その導電性支持基板22を保持ケース51に設置すると共に、マイクユニット11を持ち上げた状態でコネクタ端子部53と導電性支持基板22とを半田付けしていた(第2工程)。
上記のように、端子接続ピン23及び端子接続孔24を設けたことにより、マイクユニット11の組み付け工程における半田付け作業を不要とし、作業性を向上させることが可能になる。特に、マイクロホン装置10においては、2つの車両コネクタ挿入部13を備え、コネクタ端子部16が2つ存在するので、上記構成による効果は重要である。
以上のように、マイクロホン装置10によれば、開口方向がそれぞれ異なる2つの車両コネクタ挿入部13を有するので、車両への取り付け性を維持しつつ、部品点数を減らすことができる。即ち、集音方向Aがどちら側であっても、また、嵌合部の形成箇所がどちら側であっても、車両側コネクタの設置方向が一方向に決定されることなく、2つの車両コネクタ挿入部13のうち設置しやすい方に無理なく設置することができる。例えば、集音方向Aと同一方向から車両側コネクタを接続することもできるし、集音方向Aと反対方向から車両側コネクタを接続することもできる。従って、従来のように、2つの保持ケース12を準備する必要がなく、1つの保持ケース12、及び1品番のマイクロホン装置10で車両への取り付けのニーズに対応することができる。故に、部品点数が減少して、生産コストや管理コスト等のコストを削減することが可能になる。
導電性支持基板22、端子接続ピン23、端子接続孔24等によって、既存のマイクユニット11をそのまま容易に利用することができ、マイクロホン装置10の大幅な設計変更を必要とせず、図9に示すように、マイクユニット11の組み付け作業も簡略化することが可能になる。
単一指向性のマイクユニットを含む車載用マイクロホン装置の外観を示す斜視図である。 図1に示す車載用マイクロホン装置の左側面図である。 図1及び図2に示す車載用マイクロホン装置の断面を示す概略図である。 図3に示す構成の変形例を示す図である。 図3に示す構成の他の変形例を示す図である。 付勢部材が設置された端子接続ピン部分の断面を示す模式図である。 単一指向性のマイクユニットを含む従来の車載用マイクロホン装置の外観を示す斜視図である。 図7に示す車載用マイクロホン装置の断面を示す概略図であり、嵌合部及び車両コネクタ挿入部が同一方向に設けられた保持ケースを有する構成を示している。 図7に示す車載用マイクロホン装置の断面を示す概略図であり、嵌合部及び車両コネクタ挿入部が反対方向に設けられた保持ケースを有する構成を示している。 図3に示す車載用マイクロホン装置におけるマイクユニットの組み付けの第1工程を示す図である。 図3に示す車載用マイクロホン装置におけるマイクユニットの組み付けの第2工程を示す図である。 図8(b)に示す車載用マイクロホン装置におけるマイクユニットの組み付けの第1工程を示す図である。 図8(b)に示す車載用マイクロホン装置におけるマイクユニットの組み付けの第2工程を示す図である。
符号の説明
10 車載用マイクロホン装置、11 マイクユニット、12 保持ケース、13 車両コネクタ挿入部、13A 右側車両コネクタ挿入部、13B 左側車両コネクタ挿入部、14 マイクエレメント、15 防音部材、16 コネクタ端子部、17 係止爪、18 マイクユニット側嵌合部、19 保持ケース側嵌合部、20 仕切り壁、21 接続ケーブル、22 導電性支持基板、23 端子接続ピン、24 端子接続孔、25 付勢部材、26 端子接続ピンケース、27 集音面、28 導電性支持基板係止爪、50 従来の車載用マイクロホン装置(以下、50番台は従来の車載用マイクロホン装置の構成要素である)、51 保持ケース、52 車両コネクタ挿入部、53 コネクタ端子部、54 保持ケース側嵌合部。

Claims (5)

  1. 音を収集して電気信号に変換するマイクエレメントを含み、集音方向が特定されたマイクユニットと、
    マイクエレメントと電気的に接続されるコネクタ端子部が設けられ、車両側のコネクタが挿入される車両コネクタ挿入部と、
    を備える車載用マイクロホン装置であって、
    開口方向がそれぞれ異なる2つの車両コネクタ挿入部を有することを特徴とする車載用マイクロホン装置。
  2. 音を収集して電気信号に変換するマイクエレメントを含み、集音方向が特定されたマイクユニットと、
    マイクエレメントと電気的に接続されるコネクタ端子部が設けられ車両側のコネクタが挿入される車両コネクタ挿入部を有し、マイクユニットが組み付けられる保持ケースと、
    を備え、
    マイクユニット及び保持ケースには、マイクユニットの組み付け方向が特定方向である場合に互いに嵌合する嵌合部がそれぞれ設けられた車載用マイクロホン装置であって、
    保持ケースは、
    開口方向がそれぞれ異なる2つの車両コネクタ挿入部を有することを特徴とする車載用マイクロホン装置。
  3. 請求項2に記載の車載用マイクロホン装置において、
    各車両コネクタ挿入部は、
    開口方向が互いに180°異なるように設けられることを特徴とする車載用マイクロホン装置。
  4. 請求項2又は3に記載の車載用マイクロホン装置において、
    マイクユニットは、
    外部に引き出され、マイクエレメントと繋がった接続ケーブルを有し、
    前記接続ケーブルと接続して、マイクユニットが保持ケースに組み付けられる際に、各コネクタ端子部と接触する端子接続ピンが設けられ、端子接続ピンを介して、マイクエレメント及び各コネクタ端子部が電気的に接続されることを特徴とする車載用マイクロホン装置。
  5. 請求項4に記載の車載用マイクロホン装置において、
    端子接続ピンは、
    マイクユニット又はマイクユニットが保持ケースに組み付けられる際に保持ケースに固定される支持部材に設置され、
    一端がマイクユニット側端子部に、他端がマイクユニット又は支持部材に、それぞれ固定され、コネクタ端子部の方向に端子接続ピンを付勢する付勢部材が設けられることを特徴とする車載用マイクロホン装置。
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