JP2010048946A - 光ケーブルコネクタおよび光ファイバの接続方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化、部品点数の削減、接続作業における作業工数の削減を図ることができる光ケーブルコネクタおよび光ファイバの接続方法を提供すること。
【解決手段】開口部12が形成されるとともに外表面の一端および他端から開口部12の内壁面に連通する光ファイバ収納孔11が形成されるコネクタハウジング10と、コネクタハウジング10に形成される開口部12に挿入可能で光ファイバ収納孔11に挿入される光ファイバのうちの開口部11の内部に突出する部分を切断可能な刃部23と光ファイバ収納孔11に挿入された光ファイバとを光信号を伝達可能に接続する光路とが形成される入れ子部材と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】開口部12が形成されるとともに外表面の一端および他端から開口部12の内壁面に連通する光ファイバ収納孔11が形成されるコネクタハウジング10と、コネクタハウジング10に形成される開口部12に挿入可能で光ファイバ収納孔11に挿入される光ファイバのうちの開口部11の内部に突出する部分を切断可能な刃部23と光ファイバ収納孔11に挿入された光ファイバとを光信号を伝達可能に接続する光路とが形成される入れ子部材と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、光ファイバ同士を光通信可能に接続する光ケーブルコネクタおよび光ファイバの接続方法に関するものであり、特に好適には、自動車などの車両において用いられる光ケーブルコネクタおよび光ファイバの接続方法に関するものである。
自動車などの車両においては、搭載される電装機器の増加に伴い、車両内での情報通信量が増加してきている。光ファイバを用いる光ファイバケーブルは、電線に比較して、多量の情報を高速に通信することができる。このため、車両内での情報通信量の増加対策として、情報通信媒体を電線から光ファイバケーブルに置き換えるという対策が採られるようになってきている。この結果、車両内において、光ファイバケーブルが配索されることが多くなってきている。
光ファイバケーブル同士(光ファイバ同士)の接続には、たとえば光ケーブルコネクタが使用されている。図5は、光ケーブルコネクタの構成、および光ケーブルコネクタ同士の接続構造の従来例を、模式的に示した断面図である。図5に示すように、光ファイバ901,902同士の接続には、オス型コネクタとメス型コネクタの組(対)81,82が用いられることが多い。図5に示す光ケーブルコネクタ81,82は、それぞれ、コネクタハウジング811,821と、フェルール812,822と、コイルバネ813,823などの付勢部材とを備える。フェルール812,822は、光ファイバ911,921を保持固定する部材であり、光ファイバ911,921の先端(被覆材から露出している部分)が、フェルール812,822に形成される貫通孔に挿入されて保持固定される。そして、フェルール812,822および付勢部材813,823がコネクタハウジング811,821に収納され、フェルールは付勢部材によってコネクタハウジングの先端側に向けて付勢されるという構成を備える。
このような構成によれば、それぞれのコネクタ81,82において、フェルール812,822の先端面が露出するとともに、フェルール812,822に形成される貫通孔を通じて光ファイバ911,921の端面が露出する。このため、コネクタ81,82同士が突き合わせられると、フェルール812,822の先端面同士が付勢した状態で接触するとともに、それぞれのフェルール812,822に形成される貫通孔を通じて、光ファイバ911,921の端面同士が対向する。このため、光ファイバ911,921同士が、光通信可能に接続される。
また、図5に示すように、一方のコネクタ(図5においてはオス型コネクタ81)には、弾性変形可能な係止片81aが設けられるとともに、対となる他方のコネクタ(図5においてはメス型コネクタ82)には、この係止片81aが係止可能な係止部82aが形成される。したがって、コネクタ81,82同士が突き合わせられると、一方のコネクタ81に形成される係止片81aが、他方のコネクタ82に形成される係止部82aに係止し、コネクタ81,82同士が抜脱困難に結合する。
ところで、このような構成の光ケーブルコネクタは、次のような問題点を有する。
光ケーブルコネクタにおいて、伝送される光の損失を少なくするためには、光ファイバ同士の端面を正確に良く対向させる必要がある。そしてそのためには、フェルールの寸法精度を高く維持する必要がある。また、コネクタ同士を接続する段階において、フェルール同士を正確に突き合わせる必要がある。しかしながら、寸法精度の高いフェルールを製造するためには、製造コストが高くなり、製造コストの削減や部品コストの削減が困難となる。また、車両などにおいて使用される場合には、車両の走行などによって、コネクタが振動に晒される場合がある。そうすると、フェルール同士の位置関係が変化して、光ファイバの端面同士の対向がずれることがある。その結果、光の損失が大きくなることがある。
また、図5に示すコネクタは、対をなすオス型コネクタおよびメス型コネクタのそれぞれが、ハウジング、フェルール、付勢部材を有している。このように、光ケーブルコネクタは部品点数が多い。また、光ケーブルコネクタの組み付けにおいては、まずコネクタハウジングと付勢部材とを光ファイバに通し、次いで光ファイバの端部にフェルールを装着し、次いで光ファイバの端面(およびフェルールの端面)を研磨し、次いでフェルールおよび付勢部材をコネクタハウジングに収納する、という工程が必要になる。このように、光ケーブルコネクタの組み付けは工程数が多い。したがって、部品コストや製造コストの削減が困難である。
さらに、図5に示す光ケーブルコネクタは、光ファイバの外周を覆うようにフェルールが装着され、さらにフェルールの外周を覆うようにコネクタハウジングが装着される。したがって、コネクタの半径方法(光ファイバを基準として)が大きくなる。さらに、コネクタの軸線方向(光ファイバを基準として)には、フェルールとコイルバネなどの付勢部材が直列的に配設される。したがって、コネクタの軸線方向長さが長くなる。車両内においては、狭いスペースに光ファイバケーブルを配索する必要が生じることがあることから、光ケーブルコネクタの寸法を小さくすることが好ましい。しかしながら前記構成によれば、光ケーブルコネクタの半径方向および軸線方向ともに、小型化が困難である。
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、光ファイバ同士の対向位置の精度が低くても、安定して通信を行うことができる光ケーブルコネクタおよび光ファイバの接続方法を提供すること、または、部品点数を少なくできる光ケーブルコネクタおよび光ファイバの接続方法を提供すること、または、小型化を図ることが容易な光ケーブルコネクタおよび光ファイバの接続方法を提供すること、または、組付けが容易な(組み付け工程が少ない)光ケーブルコネクタおよび光ファイバの接続方法を提供することである。
前記課題を解決するため、本発明は、光ファイバ同士を光信号を伝達可能に接続する光ケーブルコネクタであって、外表面に開口部が形成されるとともに外表面の一端から前記開口部の内壁面に連通する光ファイバを挿入可能な一方の貫通孔と外表面の他端から前記開口部の内壁面に連通する光ファイバを挿入可能な他方の貫通孔とが形成されるコネクタハウジングと、前記コネクタハウジングに形成される開口部に挿入可能で前記一方の貫通孔および/または前記他方の貫通孔に挿入される光ファイバのうちの前記開口部の内部に突出する部分を切断可能な刃部と前記一方の貫通孔に挿入された光ファイバと前記他方の貫通孔に挿入された光ファイバとを光信号を伝達可能に接続する光路とが形成される入れ子部材と、を有することを要旨とするものである。
ここで、前記刃部は、前記入れ子部材が前記コネクタハウジングの開口部に挿入された状態において前記貫通孔が現れる面に沿う位置に形成される構成であることが好ましい。
本発明は、前記光ケーブルコネクタを用いて光ファイバ同士を光信号を伝達可能に接続する光ファイバの接続方法であって、前記コネクタハウジングに形成される一方の貫通孔および他方の貫通孔にそれぞれ光ファイバを挿入して前記開口部の内部に光ファイバを突出させる段階と、前記コネクタハウジングに形成される開口部に前記入れ子部材を挿入して前記入れ子部材に設けられる刃部により前記開口部の内部に突出する光ファイバを切断する段階と、前記コネクタハウジングに形成される開口部に前記入れ子部材をさらに挿入して前記入れ子部材に形成される光路により、前記切断された光ファイバ同士を光信号を伝達可能に接続する段階と、を有することを要旨とするものである。
本発明によれば、光ファイバ同士は入れ子部材に形成される光路を介して光信号を伝達可能に接続される。このため、光ファイバの端面同士を厳密に位置出しして接続する必要がない。したがって、光ファイバ同士の対向位置の精度が低い場合であっても、または入れ子部材の位置決め精度が低い場合であっても、光信号の伝達を安定して行うことができる。
本発明によれば、従来の光ケーブルコネクタが有するようなフェルールおよび付勢部材が必要ない。このため、部品点数の削減を図ることができる。また部品点数の削減を図ることにより、部品コストや製造コストの削減を図ることができる。
本発明によれば、光ファイバケーブル同士の接続は、光ファイバケーブルをコネクタハウジングに固定した後、コネクタハウジングに形成される開口部に入れ子部材を挿入するのみでよい。すなわち、コネクタハウジングに形成される開口部に入れ子部材を挿入すると、入れ子部材に形成される刃部により光ファイバの余分な部分(貫通孔から開口部の内部に突出する部分)が切断され、さらに挿入すると、入れ子部材に形成光路と切断された光ファイバ同士が光信号を伝達可能に接続される。したがって、光ファイバケーブルの接続作業の作業工数の削減を図ることができるとともに、作業内容の単純化を図ることができる。
本発明によれば、従来の光ケーブルコネクタが有するようなフェルールが不要であり、光ファイバの外周にフェルールなどのような部材を配設する必要がない。また、従来の光ケーブルコネクタのように、フェルールおよび付勢部材を光ファイバの軸線方向に直列に配設する必要がない。したがって、光ケーブルコネクタの小型化を図ることができる。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、光ケーブルコネクタの「軸線方向」とは、接続される光ファイバケーブル(光ファイバ)の軸線方向と同じ方向をいうものとする。
本発明の実施形態においては、二芯型の光ファイバケーブルを接続する光ケーブルコネクタを例に用いて説明する。本発明の実施形態にかかる光ケーブルコネクタにより接続される光ファイバケーブルの構成は、簡単に説明すると次のとおりである。光ファイバケーブルは、所定の断面形状(本実施形態においては略長方形)に形成されるケーブルであり、断面の略中心に二本の光ファイバが配設される。この光ファイバには、ガラス系樹脂材料や合成樹脂材料などが適用される。また、光ファイバの左右両側には、テンションメンバが、光ファイバの軸線方向に沿って配設される。テンションメンバは、光ファイバを補強する部材であり、たとえばケブラー(登録商標)樹脂や鋼線を束にしたものなどが用いられる。
図1は、本発明の実施形態にかかる光ケーブルコネクタ1の構成を、模式的に示した分解斜視図である。図1に示すように、本発明の実施形態にかかる光ケーブルコネクタ1は、コネクタハウジング10と、第一の入れ子部材20と、第二の入れ子部材30と、凹レンズ40と、凸レンズ50と、光ファイバケーブル固定部材70と、を有する。
コネクタハウジング10は、合成樹脂材料などにより一体的に形成される。このコネクタハウジング10には、一側面に第一の入れ子部材20を収納可能な開口部12が形成される。また、両端面から開口部12の内壁面にかけては、光ファイバケーブル60を収納可能な光ファイバケーブル収納孔11が形成される。
図2は、コネクタハウジング10の内部構造を模式的に示した断面図であり、(a)、(b)はそれぞれ直交する方向の断面構造を模式的に示す。特に図2(b)に示すように、コネクタハウジング10の一側面には開口部12が形成される。この開口部12は、底を有する開口部であり、貫通していないことが好ましい。この開口部12は、第一の入れ子部材20を圧入気味に嵌合可能な寸法形状に形成される。すなわち、この開口部12に収納された第一の入れ子部材20は、その後取りだしが困難であり、第一の入れ子部材20がいったんこの開口部12に圧入されると、第一の入れ子部材20やコネクタハウジング10に外力や振動などが加わっても、第一の入れ子部材20はほとんど変位しない。
コネクタハウジング10の軸線方向の各端面から開口部12の内壁面にかけて、光ファイバケーブル60を収納可能な光ファイバケーブル収納孔11が形成される。これらの光ファイバケーブル収納孔11は、コネクタハウジング20の端面側は断面寸法が大きく形成されており、光ファイバケーブル60の全体(被覆材を含めて)を収納可能な寸法形状に形成される。たとえば、光ファイバケーブル60の外形に合わせて略長方形の断面形状を有するように形成される。また、この光ファイバケーブル収納孔11は、開口部12の内壁面近傍が先細り形状に形成され、断面寸法が小さくなる。そしてコネクタハウジングの内壁面には光ファイバを貫通可能な小径の貫通孔が現れるように構成される。
したがって、光ファイバケーブル60から光ファイバ61を突出させた状態で、コネクタハウジング10の軸線方向の各端面に現れる光ファイバケーブル収納孔11に光ファイバケーブル60を挿入すると、光ファイバケーブル60の被覆材は光ファイバケーブル収納孔11の先細り状の部分を通過することができず、光ファイバ61のみがこの先細り状の部分を通過して開口部の内部に突出することができる。
コネクタハウジング10の一側面から光ファイバケーブル収納孔11の径が大きい部分にかけて、貫通孔(以下「固定用貫通孔14」と称する)が形成される。この固定用貫通孔14は、光ファイバケーブル固定部材70を収納可能な寸法形状に形成される。そして光ファイバケーブル60を光ファイバケーブル収納孔11に挿入した状態において、固定用貫通孔14に光ファイバケーブル固定部材70を挿入されると、光ファイバケーブル60の側面が光ファイバケーブル固定部材70により押圧される。この結果、光ファイバケーブル60は、光ファイバケーブル収納孔11に抜脱困難に固定される。
また、コネクタハウジング10の一側面から光ファイバケーブル収納孔11の先細り形状の部分にかけて、貫通孔(以下、「注入用貫通孔13」と称する)が形成される。この注入用貫通孔13は、光ファイバのコア材と同じ屈折率を有する液体(またはゲル)を、光ファイバ61の端面近傍に注入するための貫通孔である。この注入用貫通孔13は、前記のように液体(またはゲル)を注入できるものであれば良く、その寸法形状は特に限定されるものではない。
図3は、第一の入れ子部材20の構成を模式的に示した外観斜視図であり、図3(a)はコネクタハウジング10の開口部12に挿入された場合において、外側に位置する面側から見た図であり、図3(b)はその反対側から見た図である。第一の入れ子部材20は、合成樹脂材料などによって一体的に形成される部材であり、略直方体状の形状を有する。図3(a)に示すように第一の入れ子部材20には、軸線方向の全長にわたって溝状の開口部21が形成される。したがって、第一の入れ子部材20は全体として略U字形状の断面を有する。
この溝状の開口部21の底面には、断面略半円状の溝24が、軸線方向の全長にわたって形成される。底面に形成される半円状の溝24の数は、光ファイバケーブル60が有する光ファイバ61の数(換言すると、接続する光ファイバの数)に等しく設定される。本発明の実施形態においては二条の半円形の溝24が形成される構成を有する。この半円形の溝24の径は、光ファイバケーブル60の光ファイバ61の径よりも大きい値に設定される。この半円形の溝24には、凹レンズ40および凸レンズ50が嵌合可能である。そして、この半円形の溝24の軸線方向略中央には凸レンズ50が配設され、両端近傍にはそれぞれ凹レンズ40が配設される。
図3(b)に示すように、第一の入れ子部材20の一側面(図3(b)において上側に位置する面)には、刃部23とスペーサ部22とが形成される。具体的には刃部23は長手方向の両端縁(両端の辺)に沿うとともに、一側面から突出するように形成される。この刃部23は、光ファイバ61を切断可能な刃であり、金属などにより形成される。たとえば第一の入れ子部材20の本体が合成樹脂材料などにより射出成形される構成において、これらの金属などからなる刃部23はインサート成形される。
スペーサ部22は、刃部23と同じ向きに突出する部分であり、第一の入れ子部材20の本体と一体的に形成される。このスペーサ部22の突出高さ寸法は、光ファイバ61の外径よりも大きい寸法であることが好ましい。なお、図3においては、スペーサ部22が刃部23と同じ辺に形成される構成を示したが、スペーサ部22が形成される位置は特に限定されるものではない。
図1に戻って説明すると、第二の入れ子部材30は、略直方体の形状を有する部材であり、たとえば合成樹脂材料などにより一体的に形成される構成を有する。この第二の入れ子部材30は、一側面に半円形の溝31が形成される。この半円形の溝31は、第二の入れ子部材30の軸線方向の全長にわたって形成される。この第二の入れ子部材30は、第一の入れ子部材20に形成される溝状の開口部21に挿入可能な寸法形状を有するものであり、たとえば溝状の開口部21に圧入気味に挿入可能な寸法形状を有することが好ましい。
凹レンズ40および凸レンズ50は、第一の入れ子部材20の溝状の開口部21に形成される半円形の溝24、および第二の入れ子部材30に形成される半円形の溝31に嵌合可能な寸法形状を有する。なお、これらの凹レンズ40および凸レンズ50には、公知の各種凹レンズおよび凸レンズが適用できる。
光ファイバケーブル固定部材70は、コネクタハウジング10の固定用貫通孔14に挿入して光ファイバケーブル60を固定するための部材である。光ファイバケーブル60を光ファイバケーブル収納孔14に挿入した状態において、固定用貫通孔14に光ファイバケーブル固定部材70が挿入されると、光ファイバケーブル60の側面が光ファイバケーブル固定部材70により押圧される。この結果、光ファイバケーブル60が、光ファイバケーブル収納孔14に抜脱困難に固定される。なお、この光ファイバケーブル固定部材70の形状は特に限定されるものではない。たとえば、図1に示すように平板状の部材であっても良く、また、光ファイバケーブル60の被覆材に食い込むことができるように、くさび形の形状に形成される構成であっても良い。要は、固定用貫通孔14に挿入されることによって、その先端が光ファイバケーブル60の側面に当接し、これによって光ファイバケーブル60がコネクタハウジング10の光ファイバケーブル挿入孔11から抜脱困難に固定されるものであればよい。
次に、このような部材を備える光ケーブルコネクタ1を用いて、光ファイバケーブル60同士を接続する手順について説明する。図4は、本発明の実施形態にかかる光ケーブルコネクタ1を用いて、光ファイバケーブル60同士を接続する手順を模式的に示した断面図である。
まず、接続する光ファイバケーブル60の端部において、被覆材が剥がされ、光ファイバ61の端部が露出させられる。そして光ファイバ61が露出する光ファイバケーブル60の先端が、コネクタハウジング10の光ファイバケーブル挿入孔11に挿入される。光ファイバケーブル挿入孔11の先端近傍は先細り形状に形成されるから、光ファイバケーブル60の被覆材は、先細り形状に形成される部分よりも奧には達することができず、露出する光ファイバ61のみが先細り形状に形成される部分の奧に達する。そして、光ファイバ61の先端が、コネクタハウジング10の開口部12の内側に突出する。
この状態において、光ファイバケーブル固定部材70が、固定用貫通孔14に挿入される。そうすると、光ファイバケーブル固定部材70の先端が、光ファイバケーブル60の被覆材の外周に当接する。このため、光ファイバケーブル60は、光ファイバケーブル挿入孔11から抜脱困難に固定される。
注入用貫通孔13を通じて、光ファイバ61の先端近傍に、光ファイバ61と同じ屈折率を有する液体(ゲル、たとえばアクリル系の樹脂)が注入される。そしてこれにより光ファイバ61が固定される。
第一の入れ子部材20と、第二の入れ子部材30と、凹レンズ40と、凸レンズ50とが一体的に組み付けられる。組み付け構造および方法は次のとおりである。第一の入れ子部材20の溝状の開口部21に形成される半円形の溝24、または第二の入れ子部材30に形成される半円形の溝31に、凹レンズ40および凸レンズ50が配設される。具体的には、半円形の溝24,31の軸線方向の略中心に凸レンズ50が配設され、両端近傍にそれぞれ凹レンズ40が配設される。そして、第一の入れ子部材20に形成される溝状の開口部21に、第二の入れ子部材30が嵌合される。
この際、第一の入れ子部材20に形成される溝状の開口部21の底面(すなわち、半円形の溝24が形成される面)と、第二の入れ子部材30の半円形の溝31が形成される面とが対向するようにする。第二の入れ子部材30が第一の入れ子部材20に嵌合すると、全体として、第一の入れ子部材20と第二の入れ子部材30の結合体は、その軸線方向に沿って断面が略円形の二本の貫通孔を有する構成となる。そしてこれらの貫通孔の軸線方向の略中心に凸レンズ50が配設され、軸線方向両端近傍に凹レンズ40が配設される構成となる。このように、貫通孔に凹レンズ40と凸レンズ50とが配設される光路が形成されることになる。
なお、第一の入れ子部材20、第二の入れ子部材30、凹レンズ40および凸レンズ50の組み付けは、光ファイバケーブル60を接続する工程の前にあらかじめ行っておくことが好ましい。そして、光ファイバケーブル60同士を接続する工程においては、あらかじめ用意された結合体を挿入するようにすることが好ましい。このようにすれば、光ファイバケーブル60同士の接続において、作業工数を削減することができる。
そして、第一の入れ子部材20と第二の入れ子部材30の結合体が、コネクタハウジング10に形成される開口部に挿入される。図4(b)は、第一の入れ子部材20と第二の入れ子部材30の結合体が、コネクタハウジング10に形成される開口部12に、途中まで挿入された状態を示す断面模式図である。図4に示すように、第一の入れ子部材20と第二の入れ子部材30の結合体は、第一の入れ子部材20の刃部23とコネクタハウジング10の開口部12の内壁面のうちの光ファイバ収納孔11が現れる面とが沿う向きで挿入される。すなわち、第一の入れ子部材20と第二の入れ子部材30の結合体が開口部12に挿入されると、刃部23が開口部12の内壁面(光ファイバ収納孔11が現れる内壁面)の面上を沿うように移動する。
第一の入れ子部材20と第二の入れ子部材30の結合体がコネクタハウジング10の開口部12に押し込まれると、第一の入れ子部材20の刃部23が、コネクタハウジング10の開口部12の内部に突出している光ファイバ61に当接し、当該光ファイバ61の先端部が切断される。
第一の入れ子部材20と第二の入れ子部材30の結合体が、さらに押し込まれると、第一の入れ子部材20と第二の入れ子部材30の結合体に配設される凹レンズ40が、それぞれ光ファイバ61の切断された端面に対向する。したがって、一方の光ファイバケーブル60の光ファイバ61から照射された光信号は、一方の凹レンズ40、中心の凸レンズ50、他方の凹レンズ40を通じて、他方の光ファイバケーブル60の光ファイバ61の端面に入射する。このように、本発明の実施形態にかかる光ケーブルコネクタ1によれば、凹レンズ40および凸レンズ50を介して、光ファイバ61同士が、光信号を送受信可能に接続される。
なお、第一の入れ子部材20と第二の入れ子部材30の結合体に配設される凹レンズ40が、それぞれ光ファイバ61の切断された端面に対向する位置に達すると、第一の入れ子部材20に形成されるスペーサ部22の先端が、コネクタハウジング10の開口部12の底面に当接する。このため、第一の入れ子部材20と第二の入れ子部材30の結合体が、コネクタハウジングの開口部に突き当たるまで押し込められると、光ファイバ61の端面と凹レンズ40とが自動的に位置合わせされる。
このような構成によれば、光ファイバ61同士は、凹レンズ40および凸レンズ50を介して光信号を送受信可能に接続される。このため、光ファイバ61の端面同士を厳密に位置だしして接続する必要がなくなる。したがって、光ファイバ61同士の対向位置の精度が低くても、安定して通信を行うことができる。また、第一の入れ子部材20と第二の入れ子部材30の結合体の組み付け精度が低くても、安定して通信を行うことができる。
また、本発明の実施形態にかかる光ケーブルコネクタは、従来の光ケーブルコネクタが有するようなフェルールおよび付勢部材が必要ないから、部品点数の削減を図ることができる。
また、本発明の実施形態にかかる光ケーブルコネクタ1によれば、光ファイバ61同士の接続は、光ファイバケーブル60をコネクタハウジング10に固定した後、第一の入れ子部材20と第二の入れ子部材30の結合体をコネクタハウジング10に形成される開口部12に挿入するだけでよい。したがって、光ファイバケーブル60の接続作業の作業工数を削減することができるとともに、作業内容の単純化を図ることができる。
本発明の実施形態にかかる光ケーブルコネクタ1によれば、従来の光ケーブルコネクタが有すようなフェルールが不要であり、光ファイバ61の半径方向外側にコネクタハウジング10以外の部材を配設する必要がない。また、本発明の実施形態にかかる光ケーブルコネクタ1によれば、従来の光ケーブルコネクタのように、フェルールと付勢部材を軸線方向に直列に配設する必要がない。したがって、光ケーブルコネクタの小型化を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は前記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変が可能である。
前記実施形態においては、二本の光ファイバを備える光ファイバ用の光ケーブルコネクタを示したが、光ファイバケーブルの心数(光ファイバの数)は限定されるものではない。たとえば一本の単心型の光ファイバケーブルや、三本以上の光ファイバを有する多心型の光ファイバケーブルに適用することができる。この場合には、第一の入れ子部材20および第二の入れ子部材30に形成される半円形の溝24,31の条数を、光ファイバ61の数に応じて適宜増減すればよい。
また、前記実施形態においては、第一の入れ子部材20と第二の入れ子部材30とが結合する構成を示したが、コネクタハウジング10の開口部に収容される入れ子部材は、一体的に形成されるものであっても良い。この場合には、入れ子部材に、光ファイバ61の数に応じた貫通孔が形成され、形成された貫通孔の内部に凹レンズ40および凸レンズ50が挿入されて配設される構成であればよい。
また、第一の入れ子部材20は、刃部23がインサート成形される構成を示したが、刃部23は第一の入れ子部材20の本体に接着される構成であっても良い。要は、第一の入れ子部材20に刃部23が設けられる構成であれば、刃部23の組み付け構成が限定されるものではない。さらに、第一の入れ子部材20が硬い材料により形成される場合には、刃部23を第一の入れ子部材20の本体に一体的に形成し、本体を構成する材料と同じ材料により刃部を形成する構成であっても良い。
1 光ケーブルコネクタ
10 コネクタハウジング
11 光ファイバケーブル収納孔
12 開口部
13 注入用貫通孔
14 固定用貫通孔
20 第一の入れ子部材
21 開口部
22 スペーサ部
23 刃部
24 半円状の溝
30 第二の入れ子部材
31 半円状の溝
40 凹レンズ
50 凸レンズ
60 光ファイバケーブル
61 光ファイバ
70 光ファイバケーブル固定部材
10 コネクタハウジング
11 光ファイバケーブル収納孔
12 開口部
13 注入用貫通孔
14 固定用貫通孔
20 第一の入れ子部材
21 開口部
22 スペーサ部
23 刃部
24 半円状の溝
30 第二の入れ子部材
31 半円状の溝
40 凹レンズ
50 凸レンズ
60 光ファイバケーブル
61 光ファイバ
70 光ファイバケーブル固定部材
Claims (3)
- 光ファイバ同士を光信号を伝達可能に接続する光ケーブルコネクタであって、
外表面に開口部が形成されるとともに、外表面の一端から前記開口部の内壁面に連通する光ファイバを挿入可能な一方の貫通孔と、外表面の他端から前記開口部の内壁面に連通する光ファイバを挿入可能な他方の貫通孔と、が形成されるコネクタハウジングと、
前記コネクタハウジングに形成される開口部に挿入可能で、前記一方の貫通孔および/または前記他方の貫通孔に挿入される光ファイバのうちの前記開口部の内部に突出する部分を切断可能な刃部と、前記一方の貫通孔に挿入された光ファイバと前記他方の貫通孔に挿入された光ファイバとを光信号を伝達可能に接続する光路と、が形成される入れ子部材と、
を有することを特徴とする光ケーブルコネクタ。 - 前記刃部は、前記入れ子部材が前記コネクタハウジングの開口部に挿入された状態において前記貫通孔が現れる面に沿う位置に形成されることを特徴とする請求項1に記載の光ケーブルコネクタ。
- 請求項1または請求項2に記載の光ケーブルコネクタを用いて光ファイバ同士を光信号を伝達可能に接続する光ファイバの接続方法であって、
前記コネクタハウジングに形成される一方の貫通孔および他方の貫通孔にそれぞれ光ファイバを挿入して前記開口部の内部に光ファイバを突出させる段階と、
前記コネクタハウジングに形成される開口部に前記入れ子部材を挿入して前記入れ子部材に設けられる刃部により前記開口部の内部に突出する光ファイバを切断する段階と、
前記コネクタハウジングに形成される開口部に前記入れ子部材をさらに挿入して前記入れ子部材に形成される光路により、前記切断された光ファイバ同士を光信号を伝達可能に接続する段階と、
を有することを特徴とする光ファイバの接続方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008211811A JP2010048946A (ja) | 2008-08-20 | 2008-08-20 | 光ケーブルコネクタおよび光ファイバの接続方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008211811A JP2010048946A (ja) | 2008-08-20 | 2008-08-20 | 光ケーブルコネクタおよび光ファイバの接続方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010048946A true JP2010048946A (ja) | 2010-03-04 |
Family
ID=42066093
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008211811A Pending JP2010048946A (ja) | 2008-08-20 | 2008-08-20 | 光ケーブルコネクタおよび光ファイバの接続方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010048946A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN117970579A (zh) * | 2024-04-02 | 2024-05-03 | 深圳市华宜达通信设备有限公司 | 一种光纤快速接头 |
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2008
- 2008-08-20 JP JP2008211811A patent/JP2010048946A/ja active Pending
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CN117970579A (zh) * | 2024-04-02 | 2024-05-03 | 深圳市华宜达通信设备有限公司 | 一种光纤快速接头 |
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