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JP2009536525A - 化学反応性オリゴヌクレオチドプローブを使用した核酸標的の検出 - Google Patents

化学反応性オリゴヌクレオチドプローブを使用した核酸標的の検出 Download PDF

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JP2009536525A JP2009509885A JP2009509885A JP2009536525A JP 2009536525 A JP2009536525 A JP 2009536525A JP 2009509885 A JP2009509885 A JP 2009509885A JP 2009509885 A JP2009509885 A JP 2009509885A JP 2009536525 A JP2009536525 A JP 2009536525A
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Abstract

【課題】本発明は、試料中に存在する1または複数の核酸標的を検出するための組成物、装置および方法を提供する。
【解決手段】本発明の方法には、互いに極めて近接して標的核酸に可逆的に結合し、相補的反応性ライゲーション部分を有する2つ以上のオリゴヌクレオチドプローブの利用が包含される。このようなプローブが、適切な配向で標的に結合している場合、ライゲーションされたオリゴヌクレオチド産物を生じさせる自発的化学ライゲーション反応を起こすことができる。本発明によると、対象とする標的の存在は、ライゲーションされたオリゴヌクレオチド産物の存在または量を測定することによって決定することができる。
【選択図】なし

Description

関連出願への相互参照
本出願は、参照により本明細書中にその全体が組み込まれている2006年5月10日に出願された仮出願第60/746,897号の優先権を主張する。
本発明は、化学ライゲーションを使用した試料中の核酸を検出するための組成物および方法に関する。
本発明は、試料中に存在する1または複数の核酸標的を検出するための組成物、装置および方法に関する。特異的核酸の検出は、診断薬および分子生物学研究のための重要なツールである。
現在遺伝子プローブアッセイは、細菌およびウイルスなどの感染性微生物の同定において、正常遺伝子および突然変異遺伝子の発現の探索および癌遺伝子などの突然変異遺伝子の同定において、組織移植前の適合性のための組織の分類において、法医学のための組織または血液試料の照合において、ならびに異なる種からの遺伝子における相同性の調査において役割を果たしている。
理想的には、遺伝子プローブアッセイは、感受性が高く、特異的で、容易に自動化できるべきである(概説については、Nickerson、Current Opinion in Biotechnology(1993)4:48〜51を参照されたい)。感受性(すなわち、低い検出限界)に対する必要性は、研究者が分析前に特異的核酸配列を指数関数的に増幅させることを可能にするポリメラーゼ連鎖反応(PCR)および他の増幅技術の開発によって大幅に軽減された(概説については、Abramsonら、Current Opinion in Biotechnology、(1993)4:41〜47を参照されたい)。例えば、SNP座位のマルチプレックスPCR増幅、それに続くオリゴヌクレオチドアレイへのハイブリダイゼーションは、数百のSNPの同時ジェノタイピングの正確で信頼性のある方法であることが示されてきた(Wangら、Science、(1998)280:1077を参照されたい。Schaferら、Nature Biotechnology、(1989)16:33〜39もまた参照されたい)。このような増幅技術の欠点は、酵素などの特定の試薬に依存していることであり、それによって検出前に、それに続いて精製手順をすることが必要となる。
多くの現在利用可能なアッセイである遺伝子プローブアッセイにおいて、特異性もまた問題である。プローブと標的との分子相補性の程度が、相互作用の特異性を規定する。プローブ組成、ハイブリダイゼーション媒体中のプローブ、標的および塩の濃度、反応温度、ならびにプローブの長さの変動は、プローブ/標的相互作用の特異性を変化させ、または影響を与える場合がある。
ある状況下では、完全相補性を有する標的とミスマッチを有する標的を区別することは可能である場合があるが、反応条件におけるわずかな変動がハイブリダイゼーションを変化させるため、従来の技術を使用しては一般に非常に困難である。標準的プローブによるミスマッチ検出のために必要な特異性を有する新規な実験技術には、ミスマッチがプローブ開裂の部位を生じさせるプローブ消化アッセイ、および単一点ミスマッチがライゲーションを妨げるDNAライゲーションアッセイが包含される。
配列変異の検出のために利用可能である種々の酵素的方法および非酵素的方法がある。ヌクレオチド配列中の変異の検出のための酵素をベースとする方法の例には、それだけに限らないが、Invader(登録商標)、オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイ(OLA)、一塩基伸長法、対立遺伝子PCR、および競合的プローブ分析(例えば、ハイブリダイゼーションによる競合的配列決定)が包含される。酵素的DNAライゲーション反応は、ゲノミクスの社会では周知である(Landegren、Bioessays(1993)15(11):761〜5;Pritchardら、Nucleic Acids Res.(1997)25(17):3403〜7;Wuら、Genomics、(1989)4(4):560〜9)。それらは、SNP検出、酵素増幅反応およびDNA修復において広範囲に使用されてきた。
配列変異の検出に使用することができるいくつかの非酵素的または鋳型媒介化学ライゲーション方法が開発されてきた。これらには、N−シアノイミダゾール、臭化シアン、および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩などのカップリング試薬を利用する化学ライゲーション方法が包含される。各々が参照により本明細書中にその全体が組み込まれているMetelev,V.G.ら、Nucleosides & Nucleotides(1999)18:2711;Luebke,K.J.、およびDervan,P.B.J.Am.Chem.Soc.(1989)111:8733;およびShabarova,Z.A.ら、Nucleic Acids Research(1991)19:4247を参照されたい。
Kool(米国特許第7,033,753号)(参照により本明細書中にその全体が組み込まれている)は、遺伝子多型を検出するための化学ライゲーションおよび蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)の使用について記載している。このプロセスにおける読取りは、蛍光強度の液相変化に基づいている。
他の化学ライゲーション方法では、5’−トシラート基または5’−ヨード基と3’−ホスホロチオアート基とを反応させ、硫黄が架橋ホスホジエステル酸素原子の1つを置換しているDNA構造がもたらされる。各々が参照により本明細書中にその全体が組み込まれているGryanov,S.M.、およびLetsinger,R.L.、Nucleic Acids Research(1993)21:1403;Xu,Y.およびKool,E.T.Tetrahedron Letters(1997)38:5595;およびXu,Y.およびKool,E.T.、Nucleic Acids Research(1999)27:875を参照されたい。
核酸標的の検出のための非酵素的アプローチを使用する利点のいくつかには、非天然DNA類似体構造へのより低い感受性、RNA標的配列を使用する能力、より低い価格、および様々な条件下でのより大きなロバストネスが包含される。Letsingerら(その内容全体が参照により本明細書中に組み込まれている米国特許第5,780,613号)は、隣接した鋳型結合オリゴヌクレオチドの不可逆的、非酵素的な共有結合性自己ライゲーションを以前に記載しており、ここでは1つのオリゴヌクレオチドが5’置換可能基を有し、他のオリゴヌクレオチドが3’チオホスホリル基を有する。
国際出願WO95/15971、PCT/US96/09769、PCT/US97/09739、PCT US99/01705、WO96/40712およびWO98/20162(それらの全ては、全内容が参照により本明細書中に明確に組み込まれている)には、核酸ハイブリダイゼーションの新規な検出方法を可能とする核酸を含む電極を包含する電子移動部分を含有する新規な組成物が記載されている。
より注目を集めてきた1つの技術は、特に多数の核酸標的の同時測定を伴う用途のためのDNAアレイである(Marshallら、Nat Biotechnol.(1998)16(1):27〜31)。DNAアレイは、遺伝子発現モニタリングのために最もよく使用され、1〜100,000の相対濃度の核酸標的(mRNA)を、同時に測定する。DNAアレイは、製造時に識別できて既知であるか(Marshallら、Nat Biotechnol.(1998)16(1):27〜31)、またはビーズアレイの場合のように後で正確に解読することができる(Steemersら、Nat Biotechnol.(2000)18(1):91〜4;およびYangら、Genome Res.(2001)11(11):1888〜98)、パターンの表面に核酸アンカープローブが結合している小さな装置である。一連の上流の処理ステップの後に、対象の試料をDNAアレイと接触させ、試料中の核酸標的を表面上のアンカーオリゴヌクレオチドとハイブリダイズさせ、試料中の標的核酸の同一性、および多くの場合濃度を決定する。
現在使用されている核酸検出方法の多くは、広範な適用性を妨げ、または所与の適用に適さなくさせる特性および/または限度を有する。例えば上記のDNAマイクロアレイの場合、DNAアレイへのハイブリダイゼーションの後にそれらが検出できるように、試料をマイクロアレイと接触させる前に試料に施さなければならない一連の処理ステップが通常ある。これらのステップはアレイの製造者および/またはアレイを読むために使用される技術(蛍光、電気化学、化学発光、磁気抵抗、カンチレバーのたわみ、表面プラズモン共鳴)によって異なるが、これらの処理ステップは通常、いくつかの一般カテゴリー、すなわち核酸の単離および精製、酵素増幅、検出可能な標識の取込み、ならびに増幅後の精製に分類される。他の通常のステップは、試料濃縮、核酸標的の平均サイズを減少させるための増幅された標的の断片化、およびPCR増幅した標的を1本鎖種に変換するためのエキソヌクレアーゼ消化である。
DNAアレイを試料と接触させる前にそのように多くの上流の処理ステップを必要とすることは、核酸標的を検出する時間とコストとを相当増加させる場合があり、得られたデータの質に重要な影響をもたらす場合もある。例えば、いくつかの増幅手順は、標的の分解に対して非常に敏感であり、投入する核酸材料がよく保存されていない場合、ほとんど機能しない(Fossら、Diagn Mol Pathol.(1994)3(3):148〜55)。その必要性をなくし、複雑さを減少させ、および/または上流の処理ステップの性能を改善する新しい技術は、コストを大幅に減少させ、DNAアレイをベースとする試験から得る結果の質を向上させることができる。
上流の処理ステップを減らすための1つの方法は、シグナル強度を増加させ、特異性を改良するためのライゲーション反応の使用を伴う。
効率的および特異的な核酸検出のための方法および組成物に対する必要性が依然存在する。したがって、本発明は、核酸標的を検出および測定するプロセスを大幅に単純化する非酵素化学ライゲーション反応のための方法および組成物を提供する。
したがって一態様によれば、本発明には、少なくとも第1の標的ドメインおよび第2の標的ドメインと、第1および第2のライゲーションプローブとを含む標的配列を含むライゲーション基質を提供するステップを含む方法が含まれる。第1のライゲーションプローブは、第1の標的ドメインに実質的に相補的な第1のプローブドメインと、5’−ライゲーション部分とを含む。第2のライゲーションプローブは、第2の標的ドメインに実質的に相補的な第2のプローブドメインと、3’ライゲーション部分とを含む。第1および第2の標的ドメインの少なくとも1つは、PNAを含まなくてもよい。第1の標的ドメインおよび第2の標的ドメインは、少なくとも1つのヌクレオチドによって分離されていてもよい。第1および前記第2のライゲーションプローブの少なくとも1つは、アンカー配列および/または標識プローブ結合配列を包含した標識を含んでもよい。第1および第2のライゲーションプローブを、外因的に添加したリガーゼ酵素の非存在下でライゲーションさせ、ライゲーション産物を形成させる。ライゲーションされた産物を、前記アンカー配列に実質的に相補的な捕捉プローブを含む基板上で捕捉し、検出してもよい。
d)前記ライゲーションされた産物の存在を検出する。
少なくとも2つのオリゴヌクレオチドプローブが、互いに極めて接近して標的核酸に結合する化学ライゲーション反応の略図である。上流のオリゴヌクレオチドプローブ(プローブ1)の5’末端上の化学反応基は、下流のオリゴヌクレオチドプローブ(プローブ2)の3’末端上の化学反応基と反応し、ライゲーションされたオリゴヌクレオチドを形成する。 図2Aは、核酸検出のための化学ライゲーションプローブセットの略図であり、上流のライゲーションプローブが、標的核酸には結合しないが、アレイの捕捉プローブへのその後の結合のために存在するさらなる機能性セグメント(「アンカープローブ」)を含有する。下流のプローブは、ユニバーサル蛍光レポーターの結合のために使用することができる標識プローブ結合部位を有する。 図2Bは、下流のプローブが標識を含む以外は同様の反応を示し、捕捉が上流のアンカープローブに基づいているため、ライゲーションされた産物のみが標識を運び、検出されるであろう。反対の配向もまた行うことができる。 さらに、当業者であれば理解するであろうが、図2Cで示すように、順序は限定的ではないが、さらなる部分を包含することができる。 不安定化剤としてのマイナーグルーブバインダーを利用する実施形態を示す。ライゲーションによって、MGBが除去され、これによりハイブリダイゼーション複合体を不安定化させる。 標準的チオエステルライゲーション部分を含むライゲーションプローブを示す。nは0または1であり、mは1以上である。 核酸に適用されるような、一般的な模式的天然ペプチドライゲーションを示す。 図5の反応の2次反応を示し、チオール(例えば、図5の−SR基が−SHである)がライゲーション産物内の部分に結合し、さらなる「キンク」を形成し、ライゲーション産物を不安定化させる。 標準的NPLチオエステル含有ライゲーションプローブを示す。 2次反応によって鎖の減少が生じ、それによってさらなる不安定化をもたらす、アシルトランスフェラーゼチオエステル反応の略図を示す。 図8のスキームの好ましい反応を示す。 特異性または増幅のための「入れ子状」または2次ライゲーション反応の略図を示す。 本発明に使用されるいくつかの化合物を示す。 チオエステルの逆の配向を使用して、移動反応をもたらす略図を示す。図12Aは特異的結合を伴う特異的反応であり、図12Bはより一般のタイプである。 チオエステルを形成するための改良された反応の略図を示す。 図13の化学的性質のバリエーションを示す。 レポーター分子が、1つのライゲーションプローブから、隣接/近傍位置における標的核酸にハイブリダイズされた他のライゲーションプローブへと移動する、移動ライゲーション反応の略図である。 実施例1の結果を示す。
本発明の実施は、別段の指示がない限り、当分野の技術の範囲内の有機化学、高分子技術、(組換え技術を包含した)分子生物学、細胞生物学、生化学、および免疫学の従来の技術および説明を用いることができる。このような従来の技術には、ポリマーアレイ合成、ハイブリダイゼーション、ライゲーション、および標識を使用したハイブリダイゼーションの検出が包含される。本明細書における下記の例を参照することによって、適切な技術の特定の例示とすることができる。しかし、他の同等の従来の手順もまた、当然ながら使用することができる。このような従来の技術および説明は、Genome Analysis:A Laboratory Manual Series(I〜IV巻)、Using Antibodies:A Laboratory Manual、Cells:A Laboratory Manual、PCR Primer:A Laboratory Manual、およびMolecular Cloning:A Laboratory Manual(全てCold Spring Harbor Laboratory Pressから)、Stryer,L.(1995)Biochemistry(第4版)Freeman、New York、Gait、「Oligonucleotide Synthesis:A Practical Approach」1984、IRL Press、London、NelsonおよびCox(2000)、Lehninger、Principles of Biochemistry、第3版、W.H.Freeman Pub.、New York、N.Y.およびBergら(2002)Biochemistry、第5版、W.H.Freeman Pub.、New York、N.Y.(これらの全ては、全ての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれている)などの標準的実験室マニュアルに見出すことができる。さらに、本出願において引用されている全ての参考文献は、全ての目的のために参照によりその全体が本明細書に組み込まれている。
概要
本発明は、試料中の1または複数の核酸標的の検出のための組成物、装置および方法を提供する。一般にこれは、ライゲーション反応および移動反応の両方を包含したいくつかの方法で達成することができる。本発明は、互いに極めて近接して標的核酸に可逆的に結合し、相補的反応性ライゲーション部分を有する、2つ以上のオリゴヌクレオチドプローブを利用する方法を提供する(本明細書にさらに記載する通り、移動反応がライゲーションなしで起こる場合でも、反応部分を、本明細書において「ライゲーション部分」と称することに留意すべきである)。ライゲーション反応において、プローブが適切な配向で標的に結合した場合、それらはライゲーションされたオリゴヌクレオチド産物がもたらされる自発的化学ライゲーション反応を受けることができる。次いで、ライゲーションされたオリゴヌクレオチド産物の存在または量を測定することによって、対象とする標的の存在を決定することができる。本発明によると、プローブは、検出可能な標識(蛍光標識、電気化学的標識、電磁ビーズ、ナノ粒子、ビオチン)を有し、ライゲーションされたオリゴヌクレオチド産物の同定、定量化または検出において役立てることができる。プローブはまた、それらの構造中に、固体支持体(マイクロアレイ、マイクロビーズ、ナノ粒子)上でそれに続く捕捉をするために設計されたアンカーオリゴヌクレオチド配列、ライゲーションされた産物の濃縮または操作を促進する分子ハンドル(磁性粒子、オリゴヌクレオチドコード配列)、ならびにDNAまたはRNAポリメラーゼなどの酵素を介した、ライゲーションされた産物に続く2次増幅を促進するプロモーター配列、を包含してもよい。本発明のライゲーション反応は急速に進行し、対象とする標的に対して特異的であり、各標的についてライゲーションされた産物の多数のコピーを産生することができ、検出可能なシグナルの増幅をもたらす(本明細書において、時々「産物のターンオーバー」と称される)。好ましくは、本発明のライゲーション反応は、外因的に添加したリガーゼも、さらなる酵素の存在も必要としないが、いくつかの2次反応は、下記で説明するようにポリメラーゼなどの酵素の使用に依存する場合がある。標的の増幅にはまた、ライゲーション産物のターンオーバーが包含されてもよく、このライゲーション産物は、鋳型または標的核酸に対して、別個のライゲーションプローブより低いかそれと同等の親和性を有する。したがって、ハイブリダイズされたプローブのライゲーションにより、ライゲーション産物が標的から放出され、新たなライゲーション反応での鋳型の役割を果たすために標的を解放する。
一実施形態では、本発明のライゲーション反応には、移動反応が包含される。この実施形態では、プローブは標的配列にハイブリダイズするが、オリゴヌクレオチドプローブが共にライゲーションされてライゲーション産物を形成するよりはむしろ、1つのオリゴヌクレオチドプローブから他のオリゴヌクレオチドプローブへの(フルオロフォア、クエンチャーなどのレポーター分子を包含した)分子的実体の核酸に向けられた移動が起こる。この移動反応は、ライゲーション反応と類似するが、2つ以上のプローブが結合する代わりに、プローブの1つが移動分子にライゲーションされ、他のプローブは、化学反応の「残余(leaving)」である。本発明者らは、このように得られた最終産物の異なる性質を識別するために、「移動」反応という用語を使用する。重要なことに、ライゲーション反応と同様に、移動反応は移動プローブの核酸標的への近接した結合によって促進され、移動反応が起こるためには、プローブが互いに極めて近接して(例えば、隣接部位で)標的核酸にハイブリダイズしている場合のみ、有意なシグナルが検出される。
図15は、移動反応の一般の実施形態の略図である。パネルAにおいて、ライゲーションプローブ1は、フルオロフォア(F)およびクエンチャー分子(Q)の両方を含み、クエンチャー分子がフルオロフォアからのどのようなシグナルも阻害するのに十分にそれらは近接している。ライゲーションプローブ1およびライゲーションプローブ2が、標的核酸上の隣接/近傍位置にハイブリダイズすると、クエンチャー分子がライゲーションプローブ1からライゲーションプローブ2に「移動」され、クエンチャー分子がもはやフルオロフォアを阻害または「クエンチ」できず、シグナルを検出することができる。
パネルBでは他の配置が示されており、ここでは、標的核酸上の隣接/近傍位置へのライゲーションプローブのハイブリダイゼーションによって移動するのが、クエンチャー分子の移動よりはむしろフルオロフォアである。
パネルCは、フェルスター共鳴エネルギー移動(FRET)反応を利用する移動反応の他の実施形態を示す。FRETは、2つの発色団の間のエネルギー移動の機構を伴う。FRETは一般に、「蛍光」共鳴エネルギー移動と称されるが、必ずしも蛍光によって検出されるとは限らない。この実施形態では、各ライゲーションプローブは、発色団(DおよびA)を含む。供与体(D)は、その特定の励起波長で励起する。ライゲーションプローブの標的核酸上の隣接/近傍部位へのハイブリダイゼーションにより、発色団の1つは、他のライゲーションプローブに移動され、これにより、供与体(D)は十分に受容体(A)に近づき、電子を受容体に無放射的に移動させ、供与体をその基底状態にもどす。その結果シグナルは、適切な配置のライゲーションプローブのハイブリダイゼーションによって受容体(A)の発光波長で検出されるが、そのハイブリダイゼーションがなければ、受容体分子の発光波長のシグナルはない/ほんのわずかであろう。好ましくは、供与体および受容体分子は、互いに十分に異なる発光波長を有するため、分子の1つの発光波長でのモニタリングでは、他の分子からの発光が検出されない。別の方法では、適切な配置および位置のプローブのハイブリダイゼーションにより、受容体の発光波長シグナルが供与体のシグナルより増加し、発光波長の比を測定することができる。
試料
したがって、本発明は、試料中の標的配列の存在または非存在を検出するための組成物および方法を提供する。当業者であれば理解するであろうが、試料溶液は、それだけに限らないが、体液(それだけに限らないが、実質的に任意の生物体の血液、尿、血清、リンパ、唾液、肛門および膣分泌物、汗および精液が包含され、哺乳動物試料が好ましく、ヒト試料が特に好ましい);環境試料(それだけに限らないが、空気、農業試料、水および土壌試料が包含される);植物性材料;生物戦剤試料;研究試料(例えば試料は、増幅反応、例えば、ゲノムDNAの一般増幅産物でよい);精製したゲノムDNA、RNA、タンパク質などの精製した試料;生試料(細菌、ウイルス、ゲノムDNAなど)が包含されるいくつもの物を含んでもよく、当業者であれば理解するであろうが、事実上いずれの実験的操作を試料に行ってもよい。いくつかの実施形態は、標的配列としてsiRNAおよびmicroRNAを利用する(Zhangら、J Cell Physiol.(2007)210(2):279〜89;Osadaら、Carcinogenesis.(2007)28(1):2〜12;およびMattesら、Am J Respir Cell Mol Biol.(2007)36(1):8〜12(各々は、参照により本明細書中にその全体が組み込まれている))。
いくつかの実施形態は、貯蔵した(例えば、冷凍したおよび/もしくは保存した)組織、または新鮮組織からの核酸試料を利用する。パラフィン包埋試料は、診断および予後診断などの試料と関連するさらなるデータの存在によって非常に有用である場合があるので、これらの多くの実施形態において特に有用である。本明細書に記載するように固定およびパラフィン包埋組織試料は、貯蔵または保存できる組織試料を意味する。大部分の患者由来の病理学的試料は、組織分析およびそれに続く記録保存を可能にするために、常法に従い固定されパラフィン包埋される。このような研究は、核酸発現の正確な測定を行うことができるように高品質な核酸試料を必要とするため、このような試料は、核酸検出の従来の方法にとって有用でない場合が多い。多くの場合、パラフィン包埋試料における遺伝子発現研究は、タンパク質発現レベルをモニターするための免疫組織化学染色を使用することによる定性的なモニタリングに限定される。
パラフィン中での固定および包埋のプロセスは、試料の核酸の分解をもたらすことが多いため、本発明の方法および組成物は、パラフィン包埋試料からの核酸の検出において特に有用である。本発明は、パラフィン包埋試料中に見出されるような均一に劣化した試料を増幅し、検出することができる。試料核酸は、ゲノムまたはRNAでもよく、本発明を使用してmRNAおよびmicroRNA(またはsiRNA)が検出可能である。
生体試料から核酸を精製するためのいくつかの技術が存在するが、固定されたパラフィン包埋試料からの核酸の単離のために信頼性のあるものはない。例えば、Chomczynski(参照により本明細書中にその全体が組み込まれている米国特許第5,346,994号)は、フェノールおよびイソチオシアン酸グアニジンを使用する液相分離をベースとした組織からのRNAを精製する方法を記載している。生体試料を、フェノールおよびイソチオシアン酸グアニジンの水溶液中でホモジナイズし、その後ホモジネートをクロロホルムと混合する。遠心分離後、ホモジネートは、有機相、中間相および水相に分離する。タンパク質は有機相に、DNAは中間相に、RNAは水相に隔離される。RNAを水相から沈殿させることができる。残念なことに、この方法は固定およびパラフィン包埋組織試料には適用できない。
例えば、Sambrook,J.ら、Molecular Cloning(1989)、7.3〜7.24頁、およびAusubel,F.M.ら、Current Protocols in Molecular Biology、(1994)、4.0.3〜4.4.7頁に記載されているように、核酸を単離するための他の公知の技術は典型的には、グアニジン塩またはフェノール抽出を利用する。この場合もやはり、公知の方法のどれもが、パラフィン包埋組織試料からのRNAの単離において再現性のある定量的な結果を提供しない。
したがって、RNAおよび他の核酸をパラフィン包埋組織から単離する技術は、特に癌などの疾患の診断および予後診断において、そのような組織の遺伝子発現の研究のために特に必要とされている。なぜなら特定の受容体または酵素の発現レベルを特定の治療の成功の可能性を決定するために使用することができるためである。
一実施形態では、核酸を、最初に脱パラフィン処理したパラフィン包埋試料から単離することができる。例示的な脱パラフィン化方法は、パラフィン処理した試料を、例えばキシレンなどの有機溶媒で洗浄することを伴う。脱パラフィン処理した試料は、低級アルコールの水溶液で再水和することができる。適切な低級アルコールには、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、およびブタノールが包含される。脱パラフィン処理された試料は、例えば低減する濃度の低級アルコール溶液で連続して洗浄することによって再水和することができる。代わりに、試料を同時に脱パラフィン処理し、再水和する。次いで、RNAを試料から抽出する。当技術分野において公知の他の方法もまた、核酸をパラフィン包埋試料から単離するために使用することができる。
好ましい実施形態では、標的分析物は核酸である。「核酸」もしくは「オリゴヌクレオチド」または文法的同義語は、本明細書において、共に共有結合している少なくとも2つのヌクレオチドを意味する。本発明の核酸は、(例えば、標的配列の場合)一般にホスホジエステル結合を含有するが、ある場合には、下記に概説するように、(特に、ライゲーションプローブと共に使用するため)代わりの主鎖を有し得る核酸類似体が包含され、例えば、ホスホルアミド(Beaucageら、Tetrahedron(1993)49(10):1925および同文書中の参考文献;Letsinger、J.Org.Chem.(1970)35:3800;Sprinzlら、Eur.J.Biochem.(1977)81:579;Letsingerら、Nucl.Acids Res.(1986)14:3487;Sawaiら、Chem.Lett.(1984)805;Letsingerら、J.Am.Chem.Soc.(1988)110:4470;およびPauwelsら、Chemica Scripta(1986)26:141)、ホスホロチオアート(Magら、Nucleic Acids Res.(1991)19:1437;および米国特許第5,644,048号)、ホスホロジチオアート(Briuら、J.Am.Chem.Soc.(1989)111:2321、O−メチルホスホロアミダイト結合(Eckstein、Oligonucleotides and Analogues:A Practical Approach、Oxford University Pressを参照されたい)、ならびにペプチド核酸主鎖および結合(Egholm、J.Am.Chem.Soc.(1992)114:1895;Meierら、Chem.Int.Ed.Engl.(1992)31:1008;Nielsen、Nature、(1993)365:566;Carlssonら、Nature(1996)380:207を参照されたい(それらの全てについて、全内容が参照により本明細書中に組み込まれている))が含まれる。他の類似体核酸には、ロックされた核酸を包含した二環式構造(Koshkinら、J.Am.Chem.Soc.(1998)120:13252 3);ポシティブバックボーン(Denpcyら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1995)92:6097);非イオン性主鎖(米国特許第5,386,023号、同第5,637,684号、同第5,602,240号、同第5,216,141号および同第4,469,863号;Kiedrowshiら、Angew.Chem.intl.Ed.English(1991)30:423;Letsingerら、J.Am.Chem.Soc.(1988)110:4470;Letsingerら、Nucleoside & Nucleotide(1994)13:1597;ASC Symposium Series 580のチャプター2および3、Y.S.SanghuiおよびP.Dan Cook(編);Mesmaekerら、Bioorganic & Medicinal Chem.Lett.(1994)4:395;Jeffsら、J.Biomolecular NMR(1994)34:17;Xuら、Tetrahedron Lett.(1996)37:743)および非リボース主鎖(米国特許第5,235,033号および同第5,034,506号、ならびにASC Symposium Series 580のチャプター6および7、Y.S.SanghuiおよびP.Dan Cook(編)において記載されたものを包含する)を有するものを包含する。1つまたは複数の炭素環式糖を含有する核酸もまた、核酸の定義内に包含される(Jenkinsら、Chem.Soc.Rev.(1995)、169〜176頁を参照されたい)。いくつかの核酸類似体は、Rawls、C & E News(1997年6月2日)、35頁に記載されている。これらの参考文献の全ては、参照により本明細書中に明確に組み込まれている。標識または他の部分の付加を促進し、生理的環境などの中のこのような分子の安定性および半減期を増加または減少させるために、リボース−リン酸主鎖のこれらの修飾を行ってもよい。
当業者であれば理解するであろうが、これらの核酸類似体の全てを、本発明に使用することができる。さらに、天然の核酸および類似体の混合物を作製することができる。例えば、ライゲーション部分の部位において、類似体構造が使用される場合がある。代わりに、異なる核酸類似体の混合物、ならびに天然の核酸および類似体の混合物を作製することができる。
核酸類似体には、例えば、ペプチド核酸(PNA、WO92/20702(参照により本明細書中にその全体が組み込まれている))およびロックされた核酸(LNA、Koshkin AAら、Tetrahedron(1998)54:3607〜3630、Koshkin AAら、J.Am.Chem.Soc.(1998)120:13252〜13253、Wahlestedt Cら、PNAS(2000)97:5633〜5638(各々は、参照により本明細書中にその全体が組み込まれている))が包含される。これらの主鎖は、ハイブリダイゼーション速度の向上、熱安定性の向上およびミスマッチ配列への感受性の向上を示す場合があるため、本発明に特に使用される。
核酸は、規定されているように1本鎖もしくは2本鎖でよく、または2本鎖または1本鎖配列の両方の部分を含有してもよい。核酸は、ゲノムおよびcDNAの両方のDNA、RNA、またはハイブリッドでよく、この場合核酸は、デオキシリボ−ヌクレオチドおよびリボ−ヌクレオチドの任意の組合せ;ならびに天然の核酸塩基(ウラシル、アデニン、チミン、シトシン、グアニン)および非天然の核酸塩基(イノシン、キサニン、ヒポキサニン、イソシトシン、イソグアニン、5−メチルシトシン、プソイドイソシトシン、2−チオウラシルおよび2−チオチミン、2−アミノプリン、N9−(2−アミノ−6−クロロプリン)、N9−(2,6−ジアミノプリン)、ヒポキサンチン、N9−(7−デアザ−グアニン)、N9−(7−デアザ−8−アザ−グアニン)およびN8−(7−デアザ−8−アザ−アデニン)、5−プロピニル−ウラシル、2−チオ−5−プロピニル−ウラシル)などを包含する塩基の任意の組合せを含有する。本明細書で使用する場合、「核酸塩基」という用語には、「ヌクレオシド」および「ヌクレオチド」の両方、ならびに核酸類似体のモノマーが包含される。したがって例えば、各々が塩基を含有しているペプチド核酸の個々のユニットは、本明細書において核酸塩基と称される。
一態様によれば、本発明のライゲーションプローブは、配列特異的な方式で核酸標的と相互作用することができ、プローブが、相補的化学部分を有する他のポリマー種との自発的化学ライゲーション反応を行うことを可能にする化学部分を有する、任意のポリマー種である。好ましい実施形態では、オリゴヌクレオチドプローブは、DNA、RNA、PNA、LNA、上記の修飾されたタイプ、および/または同上の任意のハイブリッド(例えば、DNA/RNAハイブリッド、DNA/LNAハイブリッド、DNA/PNAハイブリッド)でよい。さらなる好ましい実施形態では、オリゴヌクレオチドプローブは、DNAオリゴヌクレオチドである。
標的配列領域において1本鎖状態で存在しない核酸試料(例えば、標的配列)は一般に、検出またはハイブリダイゼーションの前にこの領域において1本鎖にされる。一般に核酸試料は、標的配列の領域において熱変性を使用して1本鎖にされるであろう。増幅を介して得られるポリヌクレオチドでは、1本鎖増幅産物を生じさせるのに適切な方法が好ましい。1本鎖増幅産物ポリヌクレオチドを生じさせるのに適切な増幅プロセスの非限定的例には、それだけに限らないが、T7RNAポリメラーゼランオフ転写、RCA、非対称PCR(Bachmannら、Nucleic Acids Res.(1990)18:1309)、および非同期性PCR(WO01/94638)が包含される。PNAオープナーの使用(米国特許第6,265,166号)などの、2本鎖ポリヌクレオチドの領域を1本鎖にするための一般に公知の方法もまた使用して、ポリヌクレオチド上で1本鎖標的配列を生じさせることができる。
大部分の実施形態では、ライゲーションプローブは1本鎖である。
本発明は、標的配列を検出する方法を提供する。「標的配列」もしくは「標的核酸」または文法的同義語は、本明細書において、核酸の1本鎖上の核酸配列を意味する。標的配列は、遺伝子、制御配列、ゲノムDNA、cDNA、mRNAを包含したRNA、MicroRNAおよびrRNAなどの一部分でよい。本明細書において概説するように、標的配列は、試料からまたは増幅反応産物などの2次標的などからの標的配列でよい。より長い配列がより特異的であるという理解の下ではあるが、任意の長さでよい。当業者であれば理解するであろうが、相補的標的配列は多くの形態を取り得る。例えばそれは、より大きな核酸配列、すなわちとりわけ遺伝子またはmRNAの全部または部分、プラスミドまたはゲノムDNAの制限酵素断片内に含有されてもよい。
下記でさらに十分に概説するが、プローブは、標的配列にハイブリダイズして、試料中の標的配列の存在または非存在を決定するように作製される。一般的に言えば、この用語は当業者であれば理解するであろう。
多くの実施形態では、標的配列はまた、異なる標的ドメインから成ってもよく、例えば、試料標的配列の第1の標的ドメインは、第1のライゲーションプローブにハイブリダイズすることができ、第2の標的ドメインは、第2のライゲーションプローブにハイブリダイズすることができる。本明細書においてより完全に概説するように、他の標的ドメインは、アレイ、標識プローブなどの基板上で捕捉プローブにハイブリダイズすることができる。
下記でより完全に説明するように、標的ドメインは、示すように隣接または分離していてもよい。検出がライゲーションをベースとし、シグナルの増幅を必要とする用途である場合、ライゲーションプローブは、リンカーを利用してもよく、標的配列の1つまたは複数の核酸塩基によって分離されて、ライゲーションされた産物にハイブリダイゼーション不安定性を与えてもよい。他の適用では、例えば一塩基多型(SNP)検出、または移動反応において、ライゲーションプローブは、標的配列の隣接した核酸塩基にハイブリダイズしてもよい。別に規定しない限り、「第1」および「第2」という用語は、標的配列の5’−3’配向に対して配列配向を与えることを意図しない。例えば、相補的標的配列が5’−3’配向であると仮定して、第1の標的ドメインは、第2のドメインに対して5’に位置しても、または第2のドメインに対して3’に位置してもよい。指示を簡略化するために、および限定的ではないように、これらのドメインは「上流の」および「下流の」と時々称されるが、標的配列は通常の慣行では5’から3’の配向で示される。
プローブが、空間的に近接して標的ポリヌクレオチドの一部に結合する場合、プローブ間に化学ライゲーション反応が起こるように、プローブは設計されている。一般に、プローブは、化学的反応性部分(本明細書では、一般に「ライゲーション部分」と称する)を含み、化学的反応性部分が空間的に近接するように特定の配向で標的ポリヌクレオチドに結合し、したがって自発的ライゲーション反応がもたらされる。
プローブの構成要素
本発明は、ライゲーションプローブ、通常第1および第2のライゲーションプローブのセットを提供するが、本明細書において記載するように、いくつかの実施形態では、2つを超えるプローブのセットが利用される。さらに、本明細書において述べるように、ある場合では、ライゲーションよりはむしろ移動反応が起こる。「ライゲーションプローブ」には、「移動プローブ」が包含される。各ライゲーションプローブは、標的ドメインの1つに実質的に相補的な、本明細書において「プローブドメイン」と称される場合がある核酸部分を含む。本発明のプローブは、標的配列と本発明のプローブとのハイブリダイゼーションが起こるように、標的配列と相補的であるように設計されている。本明細書において概説するように、この相補性は完全である必要はない。標的配列と本発明のプローブとの間のハイブリダイゼーションを妨げるであろう任意の数の塩基対ミスマッチがある場合がある。しかし、最もストリンジェントでないハイブリダイゼーション条件下においてもハイブリダイゼーションを起こすことができないほど変異の数が大きい場合は、配列は相補配列ではない。したがって、「実質的に相補的」とは、本明細書においてプローブが、通常の反応条件下でハイブリダイズするのに十分に標的配列に対して相補的であることを意味する。「同一の」配列とは、核酸塩基のより短い配列の長さにわたって、完全な相補性が存在するもののことである。
当業者であれば理解するが、プローブの長さは、標的配列の長さ、必要な特異性、反応(例えば、ライゲーションまたは移動)、ならびにハイブリダイゼーションおよび洗浄条件によって変化するであろう。一般に、ライゲーションプローブは、約5〜約75核酸塩基の範囲であり、約10〜約50が好ましく、約12〜約35が特に好ましい。一般に、これらの長さは、ライゲーションプローブおよび移動プローブに等しく当てはまる。
本発明において、高ストリンジェント、中程度にストリンジェントおよび低ストリンジェントな条件を包含する種々のハイブリダイゼーション条件を使用してもよい。例えば、参照により本明細書中に組み込まれているManiatisら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、第2版、1989、およびAusubelら、Short Protocols in Molecular Biologyを参照されたい。当技術分野において公知であるように、非イオン主鎖、例えばPNAが使用される場合、ハイブリダイゼーション条件もまた変化する場合がある。
ライゲーション部分
本発明のライゲーションプローブは、ライゲーションドメインに加えて、ライゲーション部分を有する。したがって一態様によれば、本発明は、外因的な酵素リガーゼの非存在下で、すなわち外因的リガーゼを反応物に添加せずに、第1および第2のライゲーションプローブのライゲーション部分が反応し、プローブが共にライゲーションするような条件下で、少なくとも第1および第2のライゲーションプローブが標的核酸に結合して「ライゲーション基質」が形成されることを包含する化学ライゲーションの方法を説明する。移動反応の場合、これを、「ライゲーション基質(ligation substrate)」または「移動基質」と称する場合がある。「ライゲーション基質」とは、本明細書において、少なくとも1つの標的核酸配列および2つ以上のライゲーションプローブを含む、化学ライゲーションのための基質を意味する。同様に、「ライゲーション基質」の定義に包含されるのは、少なくとも1つの標的核酸配列および2つ以上の移動プローブを含む「移動基質」である。
いくつかの実施形態では、例えばさらなる特異性が所望である場合、2つを超えるライゲーションプローブを使用することができる。この実施形態では、「中央の」ライゲーションプローブはまた、隣接しているか、または標的配列の1つもしくは複数の核酸塩基によって分離している場合がある。好ましい実施形態では、ライゲーション反応は、リガーゼ酵素の存在を必要とせず、任意の付加(例えば、外因的)リガーゼの非存在下で、結合したプローブの間で自発的に起こる。
本発明のオリゴヌクレオチドプローブは、ポリヌクレオチド標的に対して特異的であるように設計される。これらのプローブは、互いに空間的に近接するように標的に結合し、化学的反応性部分が空間的に近接するような方式で配向されている。一態様によれば、2つ以上のプローブは、標的ポリヌクレオチド上の隣接部位近くに結合するように設計されている。好ましい実施形態では、2つのプローブは、1つのオリゴヌクレオチドの5’末端が、他のプローブの3’末端と相互作用することができるように、標的に結合する。
適切な条件下で、化学ライゲーションは、任意のさらなる活性化試薬または刺激を加えることなく自発的に起こる。代わりに、「活性化」剤または外部刺激を使用して、化学ライゲーション反応を促進することができる。活性化剤の例には、これらに限定はされないが、カルボジイミド、臭化シアン(BrCN)、イミダゾール、1−メチルイミダゾール/カルボジイミド/シスタミン、N−シアノイミダゾール、ジチオスレイトール(DTT)、トリス(2−カルボキシエチル)ホスフィン(TCEP)および他の還元剤、ならびに紫外線光、熱および/または圧力変化などの外部刺激が包含される。
本明細書において概説するように、本発明のライゲーション部分は、いくつかの要因によって種々の配置をとることができる。本明細書において示す化学的性質の大部分は、3’から5’の方向へ一般に進行するホスホラミダイト反応において使用される。すなわち、樹脂は、分子の5’末端でのホスホラミダイトの結合を可能にする化学的性質を含有する。しかし、当技術分野において公知であるように、ホスホラミダイトは、5’から3’の方向に進行するように使用することができる。したがって、本発明には、本明細書において概説するものと反対の配向を有する部分が包含される。
ライゲーションプローブ(または移動プローブ)の各セットは、一組の第1のライゲーション部分および第2のライゲーション部分を含有する。これらのライゲーション部分対の同定は、使用するライゲーションの化学的性質に依存する。さらに、本明細書に記載するように、リンカー(それだけに限らないが、不安定化リンカーが包含される)は、1つまたは両方のライゲーションプローブのプローブドメインとライゲーション部分との間に存在し得る。一般に、議論を簡単にするために、本明細書における説明では、「上流の」および「下流の」ライゲーションプローブという用語を使用する場合があるが、これは限定することを意図するものではない。
ハロ脱離基の化学的性質
一実施形態では、この化学的性質は、Gryanov,S.M.、およびLetsinger,R.L.、(1993)Nucleic Acids Research、21:1403;Xu,Y.およびKool,E.T.(1997)Tetrahedron Letters、38:5595;Xu,Y.およびKool,E.T.、(1999)Nucleic Acids Research、27:875;Ararら、(1995)、BioConj.Chem.、6:573;Kool,E.T.ら、(2001)Nature Biotechnol 19:148;Kool,E.T.ら、(1995)Nucleic Acids Res、23(17):3547;Letsingerら、米国特許第5,476,930号;Shoutenら、米国特許第6,955,901号;Andersenら、米国特許第7,153,658号(これらの全ては、参照により本明細書中に明確に組み込まれている)に一般に記載されているような5’ハロゲン脱離基技術に基づいている。この実施形態では、第1のライゲーションは、その5’末端で5’脱離基を有するヌクレオシドを包含し、第2のライゲーションプローブは、その3’末端で3’チオホスホリルなどの3’求核基を有するヌクレオシドを包含する。5’脱離基には、当業者には明らかな多くの一般の脱離基、特にハロ種(I、Br、Cl)、ならびにAbeおよびKool、J.Am.Chem.Soc.(2004)126:13980〜13986(参照により本明細書中にその全体が組み込まれている)に記載されているような基が包含されることが可能である。さらに好ましい実施形態では、第1のライゲーションプローブは、柔軟なリンカーを介して結合している5’脱離基、および3’チオホスホリル基を有する下流のオリゴヌクレオチドを有する。この配置によって反応速度の大幅な増加がもたらされ、全ての標的についてライゲーションされた産物の多数のコピーが産生されるという結果がもたらされる。
ポリヌクレオチド鋳型の5’から3’方向に関連して、鋳型の「上流」側(すなわち、左または5’側)に結合するオリゴヌクレオチドと定義される「上流の」オリゴヌクレオチドは、その5’末端において、5’−脱離基を包含する。求核部として硫黄、セレン、またはテルルが関与するS2反応に参加することができる任意の脱離基を利用することができる。脱離基とは、修飾されたホスホリル基の求核部(硫黄、セレンまたはテルル)による炭素原子の求核攻撃によって、脱離基が陰イオンとして脱離するような、炭素に結合した原子または基である。適切な脱離基には、それだけに限らないが、ヨウ化物、臭化物または塩化物などのハロゲン化物、トシラート、ベンゼンスルホナートまたはp−ニトロフェニルエステル、ならびにRSO(式中、Rは、フェニル、またはF、Cl、Br、I、アルキル(C1〜C6)、ニトロ、シアノ、スルホニルおよびカルボニルを含む1〜5個の原子もしくは基で置換されたフェニルであり、またはRは、1〜6個の炭素を有するアルキルである)が包含される。脱離基は、好ましくはヨウ化物であり、上流のオリゴヌクレオチドの5’末端のヌクレオシドは、DNAの場合、5’−デオキシ−5’−ヨード−2’−デオキシヌクレオシドである。適切な5’−デオキシ−5’−ヨード−2’−デオキシヌクレオシドの例には、それだけに限らないが、5’−デオキシ−5’−ヨードチミジン(5’−I−T)、5’−デオキシ−5’−ヨード−2’−デオキシシチジン(5’−I−dC)、5’−デオキシ−5’−ヨード−2’−デオキシアデノシン(5’−I−dA)、5’−デオキシ−5’−ヨード−3−デアザ−2’−デオキシアデノシン(5’−I−3−デアザ−dA)、5’−デオキシ−5’−ヨード−2’−デオキシグアノシン(5’−I−dG)、および5’−デオキシ−5’−ヨード−3−デアザ−2’−デオキシグアノシン(5’−I−3−デアザ−dG)、ならびにそのホスホロアミダイト誘導体が包含される(図2を参照されたい)。RNAオリゴヌクレオチドの場合、適切な5’−デオキシ−5’−ヨードヌクレオシドの類似体の例には、それだけに限らないが、5’−デオキシ−5’−ヨードウラシル(5’−I−U)、5’−デオキシ−5’−ヨードシチジン(5’−I−C)、5’−デオキシ−5’−ヨードアデノシン(5’−I−A)、5’−デオキシ−5’−ヨード−3−デアザアデノシン(5’−I−3−デアザ−A)、5’−デオキシ−5’−ヨードグアノシン(5’−I−G)および5’−デオキシ−5’−ヨード−3−デアザグアノシン(5’−I−3−デアザ−G)、およびそのホスホロアミダイト誘導体が包含される。好ましい一実施形態では、上流のライゲーションプローブは、5’脱離基を含む5’末端上の修飾されたヌクレオチドがリボヌクレオチドであることを除いて、2’−デオキシリボヌクレオチドを含有する。末位から2番目の2’−デオキシリボヌクレオチドと末端5’リボヌクレオチドとの間の結合は、塩基を使用した切断を受けやすいため、上流のヌクレオチドのこの実施形態は有利である。これによって、下記でさらに詳細に説明するように、例えば固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドプローブの再利用の可能性が許容される。
上流のオリゴヌクレオチドの「下流にある」、すなわち3’側のポリヌクレオチド鋳型に結合する「下流にある」オリゴヌクレオチドは、その3’末端として、その3’ヒドロキシルに、ホスホロチオアート基(すなわち、「3’−ホスホロチオアート基」)、ホスホロセレノアート基(すなわち、「3’−ホスホロセレノアート基)、またはホスホロテルロアート基(すなわち、「3’−ホスホロテルロアート基」)が結合したヌクレオシドを包含する。したがって自己ライゲーションに使用される化学的性質は、硫黄、セレン、またはテルルによって媒介される。自己ライゲーションによって、下流のオリゴヌクレオチドの3’末端を含む基に従って、5’架橋ホスホロチオエステル(−O−P(O)(O)−S−)、ホスホロセレノエステル(−O−P(O)(O)−Se−)またはホスホロテルロエステル(−O−P(O)(O)−Te−)を含有するライゲーション産物が生じる。この非天然アキラルの架橋ジエステルは、2つの隣接したヌクレオチドの間に位置し、天然の5’架橋ホスホジエステルに取って代わる。驚いたことに、セレンが媒介するライゲーションは、硫黄が媒介するライゲーションより3〜4倍速く、Se−P結合の結合活性がより低いにも関わらず、セレンを含有するライゲーション産物は非常に安定的である。さらに、架橋ホスホロセレノエステルならびに架橋ホスホロテルロエステルは、非常に穏やかな条件下で銀イオンまたは二価水銀イオンによって選択的に切断することができることが期待される(Magら、Nucleic Acids Res.(1991)19:1437 1441を参照されたい)。
一実施形態では、下流のオリゴヌクレオチドは、3’ホスホロチオアート、ホスホロセレノアート、またはホスホロテルロアートを含む3’末端上の修飾されたヌクレオチドが、リボヌクレオチドであることを除いて、2’−デオキシリボヌクレオチドを含有する。末位から2番目の2’−デオキシリボヌクレオチドと末端リボヌクレオチドとの間の結合は、塩基を使用した切断を受けやすく、例えば固体支持体に結合しているオリゴヌクレオチドプローブの再利用の可能性を許容するため、上流のヌクレオチドのこの実施形態は有利である。
「上流の」および「下流の」オリゴヌクレオチドは、単一のオリゴヌクレオチドの2端を構成してもよく、この場合、ライゲーションによって環状のライゲーション産物が生じることに留意すべきである。線状オリゴヌクレオチド前駆体の5’および3’末端の結合領域は、5’および3’結合領域のポリヌクレオチド標的への結合を可能にするのに十分に、いくつかの介在ヌクレオチドによって結合していなくてはならない。
本発明により提供される組成物には、5’−デオキシ−5’−ヨード−2’−デオキシヌクレオシド、例えば5’−デオキシ−5’−ヨードチミジン(5’−I−T)、5’−デオキシ−5’−ヨード−2’−デオキシシチジン(5’−I−dC)、5’−デオキシ−5’−ヨード−2’−デオキシアデノシン(5’−I−dA)、5’−デオキシ−5’−ヨード−3−デアザ−2’−デオキシアデノシン(5’−I−3−デアザ−dA)、5’−デオキシ−5’−ヨード−2’−デオキシグアノシン(5’−I−dG)および5’−デオキシ−5’−ヨード−3−デアザ−2’−デオキシグアノシン(5’−I−3−デアザ−dG)、ならびにそのホスホロアミダイト誘導体、ならびにその5’末端として、本発明の5’−デオキシ−5’−ヨード−2’−デオキシヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドが包含される。本発明により提供される組成物には、5’−デオキシ−5’−ヨードウラシル(5’−I−U)、5’−デオキシ−5’−ヨードシチジン(5’−I−C)、5’−デオキシ−5’−ヨードアデノシン(5’−I−A)、5’−デオキシ−5’−ヨード−3−デアザアデノシン(5’−I−3−デアザ−A)、5’−デオキシ−5’−ヨードグアノシン(5’−I−G)および5’−デオキシ−5’−ヨード−3−デアザグアノシン(5’−1−3−デアザ−G)などの5−デオキシ−5’−ヨードヌクレオシド、ならびにそのホスホロアミダイト誘導体、ならびにその5’末端として、本発明の5’−デオキシ−5’−ヨードヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドがさらに包含される。本発明にまた包含されるのは、3’−ホスホロセレノアート基または3’−ホスホロテルロアート基を含むヌクレオシド、およびその3’末端として3’−ホスホロセレノアート基または3’−ホスホロテルロアート基を含むヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドである。これらのクラスの修飾されたヌクレオシドの一方または両方を含有するオリゴヌクレオチドもまた、本発明に包含され、様々なヌクレオシドおよびオリゴヌクレオチドの作製方法も、本発明に包含される。必ずしも必要でないが、本発明によって5’または3’末端の一方または両方において修飾されたオリゴヌクレオチドには、検出可能な標識、好ましくは放射標識、蛍光エネルギー供与体または受容体基、エキシマー標識、またはそれらの任意の組合せが包含されてもよい。
天然ペプチドライゲーション
一実施形態では、チオエステル結合技術が、化学ライゲーション反応に使用される。Fichtら、J.Am.Chem.Soc.(2004)126:9970〜9981;Doseら、Org.Letters(2005)7:20、4365〜4368;Fichtら、ChemBioChem(2005)6:2098〜2103;Doseら、Angew.Chem.Int.Ed、(2006)45:5369〜5373;Grossmanら、J.Am.Chem.Soc.(2006)128:15596〜15597(これらの全ては参照により本明細書に明確に組み込まれている)に記載されているように、「天然ペプチドライゲーション」(native peptide ligation、NPL)と称されることがあるこの化学的性質は、アミド結合をもたらす窒素含有基によるチオエステル置換の使用によるものである。全体的な反応を図13に示す。NPLは、合成ペプチドおよびタンパク質の作成のために広範に使用されてきており、最近PNAオリゴマーを結合するために利用された(Dose2006)。重要な研究は、ペプチド合成のための方法論および試薬の開発の方へ進んだが、自動化されたDNA合成のための天然ペプチドライゲーション試薬の開発については限られた例のみで、自動化されたDNA合成を使用したチオエステル部分のDNAへの組込みのための試薬の例はない。
自動化されたDNA合成を介したチオエステル部分の組込みに対する重大な障害は、塩基性pH中でのチオエステル基の安定性が限られていることである。下記でより完全に説明するように、本発明は、自動化されたDNA合成を介して、マスクされたチオエステル部分を挿入するために使用することができる試薬を提供することによって、この限られた安定性に対する解決法を提供し、この部分は脱保護後、ライゲーション反応における反応種であるチオエステル基を生じさせることができる。これらのチオエステル試薬は、他の求核基と併せて使用して、オリゴヌクレオチドフラグメントを共にライゲーションすることができる。Glen Research Productカタログに記載されているものなどの多種多様のホスホラミダイト標識試薬と併せて使用することができ、したがって他の分子とライゲーションできるか、または化学ライゲーションの化学反応を介して標識を他の分子に移動させることができる、標識されたプローブを生じさせることを可能にする部分を、試薬はさらに含む。保護されたライゲーション部分、およびそれらを生じさせ脱保護する方法を、下記に記載する。
チオエステルライゲーション部分
この実施形態では、ライゲーションプローブの1つは、チオエステルライゲーション部分を含む。「チオエステル」とは、本明細書において、図に示されるように−(CO)−SR部分を意味する。多くの実施形態では、チオエステルライゲーション部分は、「下流の」ライゲーションプローブの近くまたは3’に存在する。議論を簡単にするために、チオエステルライゲーション部分は、本明細書において「下流」のライゲーションプローブの構成要素として示されているが、この実施形態のライゲーション部分は、交換されてもよい。
R部分は、任意の置換基でよい。一般に、適切な「R」置換基には、それだけに限らないが、水素、アルキル、アルコール、芳香族、アミノ、アミド、ニトロ、エーテル、エステル、アルデヒド、スルホニル、ケイ素部分、ハロゲン、硫黄含有部分、リン含有部分、およびエチレングリコールが包含される。本明細書において示されている構造において、その位置が置換されていない場合、Rは水素である。位置によっては、2つの置換基であるRおよびR’が可能となる場合があり、この場合RおよびR’基は、適切な置換基から独立に選択されて、同一または異なってもよいことに留意すべきであり、この実施形態では、1つのRは水素でよい。さらに隣接炭素上のR基はまた、シクロアルキルおよびアリール環を包含する環状構造を形成してもよい。いくつかの実施形態では、下記でより完全に概説するように、(下記に示す−(CO)−SRのチオエステル配置におけるような)脱離基に結合しているR基は、ライゲーションまたは移動反応のためのクエンチャー、フルオロフォア、ビオチンなどのR官能基である。いくつかの実施形態では、「置換基」という用語には、水素が包含されない。
さらに場合によっては、置換基はまた保護基でもよい(時々、本明細書において「PG」と称する)。適切な保護基は、保護される原子および部分がさらされる条件しだいであろう。多種多様の保護基が公知である。例えば、DMTは、(図に示されるように)ホスホラミダイト化学における保護基として頻繁に使用される。しかし、DMTは、これらの実施形態において他の保護基によって置換することができる。多種多様の保護基が適切である。保護基および関連する化学的性質については、例えば、参照により本明細書中に組み込まれているGreeneのProtective Groups in Organic Synthesisを参照されたい。
「アルキル基」または文法的同義語は、本明細書において、直鎖または分枝鎖アルキル基を意味し、直鎖アルキル基が好ましい。分枝である場合、1つまたは複数の位置において、別に規定されなければ任意の位置で分枝してもよい。アルキル基は、約1〜約30個の炭素原子(C1〜C30)の範囲でよく、好ましい一実施形態では約1〜約20個の炭素原子(C1〜C20)を用い、約C1〜約C12〜約C15が好ましく、C1〜C5が特に好ましい。しかしいくつかの実施形態では、アルキル基はより大きくてもよい。アルキル基の定義にまた含有されるものは、C5およびC6環などのシクロアルキル基、ならびに窒素、酸素、硫黄またはリンを有する複素環である。アルキルには、ヘテロアルキルが包含され、硫黄、酸素、窒素、およびシリコーンのヘテロ原子が好ましい。アルキルには、置換アルキル基が包含される。「置換アルキル基」とは、本明細書において、上記定義のように1つまたは複数の置換部分「R」をさらに含むアルキル基を意味する。
「アミノ基」または文法的同義語は、本明細書において、NH、−NHRおよび−NR基を意味する(Rは、本明細書に記載されている通りである)。いくつかの実施形態では、例えばペプチドライゲーション反応の場合、第1級および第2級アミンが特に有用であり、第1級アミンが一般により速い反応速度を示す。
「ニトロ基」は、本明細書において、−NO基を意味する。
「硫黄含有部分」とは、本明細書において、硫黄原子を含有する化合物を意味し、それだけに限らないが、チア、チオおよびスルホ化合物、チオール(−SHおよび−SR)、および硫化物(−RSR−)が包含される。硫黄含有部分の特定のタイプは、置換チオエステル(−(CO)−SR)として見出されることが通常であるチオエステル(−(CO)−S−)である。「リン含有部分」とは、本明細書において、リンを含有する化合物を意味し、それだけに限らないが、ホスフィンおよびホスファートが包含される。「ケイ素含有部分」とは、本明細書において、ケイ素を含有する化合物を意味する。
「エーテル」とは、本明細書において、−O−R基を意味する。好ましいエーテルには、アルコキシ基が包含され、−O−(CHCHおよび−O−(CHCHが好ましい。
「エステル」とは、本明細書において、−COOR基を意味する。
「ハロゲン」とは、本明細書において、臭素、ヨウ素、塩素、またはフッ素を意味する。好ましい置換アルキルは、CFなどの部分または完全ハロゲン化アルキルである。
「アルデヒド」とは、本明細書において、−RCOH基を意味する。
「アルコール」とは、本明細書において、−OH基、およびアルキルアルコール−ROHを意味する。
「アミド」とは、本明細書において、−RCONH−またはRCONR−基を意味する。
「エチレングリコール」とは、本明細書において、−(O−CH−CH−基を意味するが、エチレン基の各炭素原子はまた一置換または二置換されてもよい(すなわち、−(O−CR−CR−(Rは上記の通りである))。酸素の代わりに他のヘテロ原子を有するエチレングリコール誘導体(すなわち、−(N−CH−CH−もしくは−(S−CH−CH−、または置換基を有する)もまた好ましい。
さらに、いくつかの実施形態では、R基は、クエンチャー、不安定化部分およびフルオロフォア(下記で定義するような)を包含する官能基でよい。この実施形態において特に有用なフルオロフォアには、それだけに限らないが、フルオレセインおよびその誘導体TAMRA(テトラメチル−6−カルボキシローダミン)、アレクサ色素、ならびにシアニン色素(Cy3およびCy5)が包含される。
クエンチャー部分または分子は、当技術分野において公知であり、一般に他の分子の励起状態を不活性化させることができる芳香族多重環化合物である。フルオロフォア−クエンチャー対は、当技術分野で周知である。適切なクエンチャー部分には、それだけに限らないが、Dabsyl(ジメチルアミニ(アゾベンゼン)スルホニル)、Dabcyl(ジメチルアミノ(アゾベンゼン)カルボニル)、Eclipseクエンチャー(Glen Research Catalog)およびblackholeクエンチャー(BHQ−1、BHQ−2およびBHQ−3、Biosearch Technologies)が包含される。
適切な不安定化部分は下記で議論され、それだけに限らないが、オリゴヌクレオチドのその標的部位への全体的な結合エネルギーの減少をもたらす分子的実体が包含される。可能性のあるその例には、それだけに限らないが、アルキル鎖、電荷を帯びた錯体、および環状構造が包含される。
求核的ライゲーション部分
この実施形態では、他のライゲーションプローブは、アミンなどの求核部を含むライゲーション部分を含む。チオールおよびアミンの両方を含むライゲーション部分は、ある種の反応において特に有用である。求核的ライゲーション部分が、第1級または第2級アミノに近接したチオール基を含有し、少なくとも5または6員環遷移状態をSからNアシルへの転位の間に達成することができるような相対位置決めである限りは、一般に求核的ライゲーション部分には、多種多様の可能性のあるアミノ、チオール化合物を包含することができる。ある場合には、例えば図に示すように、7員以上の環状構造を形成するであろうさらなる(置換または非置換)炭素原子が許容されるが、反応時間の損失が観察される場合がある。
したがって、1,2または1,3アミンチオール基を含む求核性ライゲーション分子は、特に有用である。反応時間が重要である場合、第1級アミンは第2級アミンよりも反応時間が一般により速いため、第1級アミンはいくつかの実施形態では有用であるが、第2級アミンは、後述するように不安定化の一因となるアシルトランスフェラーゼ反応に使用される。アミノおよびチオール基の間の炭素は、非水素R基で置換することができるが、炭素毎に1つのみの非水素R基が一般に用いられる。さらに、隣接R基(図CCにおいてR’およびR’’で示す)は共に結合して、ヘテロシクロアルキルおよびヘテロアリールを包含する置換および非置換シクロアルキルおよびアリール基、ならびに置換および非置換のその誘導体を含有する環状構造を形成してもよい。1,2アミノチオール基が使用され、隣接R基が結合している場合は、隣接R基が、アリール基よりもむしろ(ヘテロシクロアルキルおよび置換されたその誘導体を包含した)シクロアルキル基を形成することが一般に好ましい。
この実施形態では、不安定化のための鎖の4シグマ結合収縮の発生については、図に全体的に示されるように、置換ライゲーション部分は、アシルトランスフェラーゼ反応に依存する。
リンカー
多くの実施形態では、リンカー(本明細書において、「L」または「−(リンカー)−」(式中、nは0または1である)と示される場合がある)は、ライゲーションプローブ内において種々の位置に包含されてもよい。適切なリンカーには、ヘテロアルキルおよびヘテロアリールを包含するアルキルおよびアリール基、ならびにそれらの置換された誘導体が包含される。ある場合では、例えばNPL反応が行われる場合、リンカーは、アミノ酸をベースとした、かつ/またはアミド結合を含有する場合がある。本明細書に記載するように、いくつかのリンカーは、ライゲーションプローブが1つまたは複数の核酸塩基によって分離され、下記で説明するように不安定化部分の役割を果たすライゲーション産物内の脱塩基部位を形成することを可能にする。
不安定化部分
本発明によると、酵素を用いることなく各標的分子についてライゲーションされた産物の多数のコピーを産生することが望ましい。この目標を達成するために、化学ライゲーション反応の後に、ライゲーションされた産物を分離して、新しいプローブセットが標的に結合することを可能にするべきである。このようにして産物のターンオーバーを増加させるために、産物阻害を最小限にし、標的分子からの産物分離を増加させるプローブ設計、計器類、および化学ライゲーション反応化学が必要となる。
以前の研究は、産物分離を達成し、産物のターンオーバーを増加させる1つの方法は、反応混合物を「熱サイクル」させることであることを示した。熱サイクルは、所望の結果を促進するために反応物の温度を変化させるプロセスである。ほとんどの場合、熱サイクルは、反応温度がライゲーションされた産物の融解温度を短時間上回り、産物が標的から分離することをもたらすように、反応混合物の温度を短時間上昇させるという形をとる。冷却すると、プローブの新しいセットが標的に結合し、他のライゲーション反応を行うことができる。この熱サイクル手順は、PCRなどの酵素反応のために広範に行われてきた。
熱サイクルは、産物のターンオーバーを行う1つの方法であるが、熱サイクルなしに産物の大幅なターンオーバーを行うようにプローブを設計することは可能である。ライゲーションされた産物の融解温度の低下を促進するプローブ設計およびライゲーション化学は、反応サイクルの産物阻害を低下させることによる産物のターンオーバーを増加する。
したがって、一態様によれば、例えばライゲーション反応については、プローブのライゲーションによって、標的配列へのライゲーション産物のハイブリダイゼーションを不安定化する働きをする要素(例えば、不安定化部分)を包含するように、プローブはさらに設計される。その結果、ライゲーションされた基質は、ライゲーション後に分解し、ライゲーション産物のターンオーバーをもたらす。例えば、2つのライゲーションプローブを含むライゲーション産物は、標的配列から解離し、他のプローブセットへのハイブリダイゼーションのために標的配列を遊離させる。
さらに、遊離の(例えば、ハイブリダイズされていない)ライゲーションプローブの濃度を増加することによって、標的配列からのライゲーション産物(または移動産物)の放出の方へ平衡が移動することを促進することもできる。したがって、いくつかの実施形態は、標的の濃度の1,000,000倍高いプローブの濃度を使用し、一方他の実施形態では、プローブは標的より10,000〜100倍高い。当業者であれば理解するであろうが、遊離プローブの濃度の増加を、単独で使用するか、または本明細書において概説する任意の実施形態と共に使用して、産物のターンオーバー(例えば、増幅)を達成することができる。プローブ濃度の増加は産物のターンオーバーの増加をもたらすことができるが、プローブの加水分解および非標的が媒介するライゲーションなどの大幅な標的外反応もまたもたらす場合がある。
一態様によれば、これらのプローブ要素は、ライゲーションされた産物の融解温度を低下させる構造を包含する。いくつかの実施形態では、これらのプローブ要素は、非隣接の標的核酸塩基にハイブリダイズするように設計されている、例えば、ハイブリダイズされているがライゲーションされていない2つのプローブの間に「ギャップ」がある。一般に、プローブドメインとライゲーション部分との間に1つまたは2つのリンカーを使用することによって行われる。すなわち、第1のプローブドメインと第1のライゲーション部分との間にリンカーがある場合があり、第2のプローブドメインと第2のライゲーション部分との間にリンカーがある場合があり、またはそれらの両方である。いくつかの実施形態では、ギャップは、単一の核酸塩基を含むが、より多くの核酸塩基も所望により利用することができる。当業者であれば理解するであろうが、反応速度とリンカーの長さとの間にトレードオフがある場合があり、リンカーが長く、ライゲーションをもたらす接触が動態的に好ましくない場合、より短いリンカーが望ましい場合がある。しかし場合によって、動態が重要でない場合、ギャップおよびこのように得られたリンカーの長さはより長くてもよく、1〜10個の核酸塩基のスパニングギャップがもたらされてもよい。一般にこの実施形態では、重要なことは、リンカーの長さがギャップ中の核酸塩基の数に概ね対応することである。
一実施形態では、標的配列と比較してライゲーション産物中の脱塩基部位の形成は、2本鎖を不安定化させる働きをする。例えば、AbeおよびKool(J.Am.Chem.Soc.(2004)126:13980〜13986)は、2つの異なる8−merオリゴヌクレオチドプローブ(Bu42およびDT40)を、同一の7−merプローブ(チオ4)とライゲーションされた場合のターンオーバーを比較した(図10)。チオ4をDT40とライゲーションする場合にはほぼ天然のDNA構造を有する連続15−merのオリゴヌクレオチドプローブが形成され、それはDNA標的と完全にマッチするはずである。しかし、チオ4をBu42とライゲーションする場合には15−merオリゴヌクレオチドプローブが形成されるが、プローブが標的に結合する場合、それはアルカンリンカーが橋渡しする脱塩基部位を中央に有する。標的に結合するときの、これらの2つのプローブの融解温度(Tm)を比較すると、融解温度の約12℃の差を示す(Bu42は58.5、それに対しDT40は70.7℃)。融解温度のこの12℃の差は、プローブセット(10,000倍過剰、10μM濃度)が、標的(1nM)と比較して過剰に存在した場合、25℃で産物のターンオーバーのおおよそ10倍の増加をもたらした(Bu42では91.6、それに対しDT40では8.2)。同様に、Doseら(Dose2006)は、2つの同一の配列である化学的ライゲーションされたPNAプローブ(53℃対57℃)について、Tmの4℃の減少が、産物のターンオーバーにおいて約4倍の増加をもたらすことを示した。
一実施形態では、不安定化部分は、安定化部分の除去に基づいている。すなわち、ライゲーションプローブが、標的へのそのハイブリダイゼーションを安定化させる部分を含有する場合、ライゲーションおよび安定化部分の放出によって、ライゲーション産物の安定性が急降下する。したがって、産物阻害を減少させるための1つの全体的スキームは、最初の化学ライゲーション反応の間に、またはライゲーション後の2次反応に続いて、マイナーグルーブ結合分子などの分子的実体を放出するプローブを開発することである。オリゴヌクレオチド配列によって、Kutyavin(Kutyavin1997およびKutyavin2000)によって記載されたジヒドロピロロインドールトリペプチド(DPI)などのマイナーグルーブバインダーは、オリゴヌクレオチドプローブの端に結合する場合に、2本鎖核酸のTmを40℃まで増加させることが可能である。対照的に、DPI3の非結合タイプは、同じ2本鎖のTmを2℃ほど上昇させるのみである。したがって、マイナーグルーブバインダーは、高められた結合活性を有するプローブセットを生じさせるために使用することができるが、反応の間にマイナーグルーブバインダーが放出されると、結合増強が失われ、ライゲーションされた産物は、マイナーグルーブバインダーがまだ結合しているプローブと比較してTmの減少を示すであろう。
適切なマイナーグルーブ結合分子には、それだけに限らないが、ジヒドロピロロインドールトリペプチド(DPI)、ジスタマイシンA、およびピロール−イミダゾールポリアミド(Gottesfeld,J.M.ら、J.Mol Biol.(2001)309:615〜629が包含される。
マイナーグルーブ結合分子に加えて、テザーインターカレーター(tethered intercalator)および関連する分子はまた、オリゴヌクレオチド2本鎖の融解温度を有意に増加させることも可能であり、この安定化は、非テザー状態では有意に少ない(Doganら、J.Am.Chem Soc.(2004)126:4762〜4763およびNarayananら、Nucleic Acids Research、(2004)32:2901〜2911)。
同様に、当業者であれば理解するであろうが、三重らせん体形成をすることができる結合オリゴヌクレオチドフラグメント(DNA、PNA、LNAなど)を有するプローブは、放出によって標的配列に対するライゲーション産物の安定化の減少をもたらす安定化部分の役割を果たすことができる(Pooga,Mら、Biomolecular Engineering(2001)17:183〜192)。
ライゲーションされた産物の結合活性を減少させることによって産物阻害を減少させるための他の一般のスキームは、ライゲーションの部位に脱塩基部位を組み込むことである。このアプローチは、Abe(J.Am.Chem.Soc.(2004)126:13980〜13986)によって以前に示されていたが、ライゲーションされたプローブと標的との間の配置をひずませることによって、Tmの減少をさらに増幅させるように、2次プローブ再配列を設計することも可能である。例えば、Doseら(Org.Letters(2005)7:20、4365〜4368)は、PNA塩基間の間隔を理想的な12から13へのシグマ結合に変化させるライゲーション後の再配列が、どのようにしてTmを4℃減少させるかを示した。産物の標的への結合を妨げる、またはオリゴヌクレオチド塩基の損失をもたらす、より大きな再配列および2次反応は、さらにTmを減少させることができる。
本発明は、再配列の間に4つまでのシグマ結合の鎖収縮をもたらすライゲーション反応のための方法および組成物を提供し、これはDoseによって記載された化学的性質を使用した1塩基伸長と比較して、再配列後Tmに有意な作用を有するはずである(図12)。この化学的性質は、以前に記載されているアシル転移助剤に基づいている(Offerら、J Am Chem Soc.(2002)124(17):4642〜6)。鎖収縮の完了に続いて、別々の分子と共にまたはそれ自体で他の反応を受けることのできる遊離チオールが生じる。例えば、このチオールは、内部チオエステルと反応して、オリゴヌクレオチドを大幅に捻り、したがって標的に結合するライゲーション産物の能力をさらに減少させることができる(図13)。
したがって、この実施形態では、ライゲーション産物との第2の反応を受けるであろう官能基を放出するライゲーション反応は、ライゲーション産物と標的配列とのハイブリッドの安定化を減少させる場合がある。
ライゲーションプローブのさらなる機能性
標的ドメイン、ライゲーション部分、および任意選択のリンカーに加えて、本発明のライゲーションプローブの1つまたは複数は、それだけに限らないが、プロモーターおよびプライマー配列(または、アッセイによってその補体)と、標識プローブ結合配列、アンカー配列が包含される標識とが包含されるさらなる機能性を有することができる。
本発明の一態様では、上流のオリゴヌクレオチドは、続く酵素増幅反応のためにプロモーター部位またはプライマー結合部位を有することができる。好ましい実施形態では、上流のオリゴヌクレオチドは、RNAポリメラーゼのためのプロモーター配列、例えばT7、SP6またはT3を含有する。他の実施形態では、上流のおよび下流のオリゴヌクレオチドの両方は、プライマー結合配列を含有する。プロモーターおよびプライマー結合配列は、任意のかなりの程度まで核酸標的と相互作用しないように設計される。好ましい実施形態では、多数の標的を同時に検出する場合、反応におけるオリゴヌクレオチドプローブセットの全ては、ライゲーションおよび適切な精製の後に、ライゲーションされた産物の全てが、同一の酵素および/または同一のプライマーを使用して同時に増幅できるように、同一のプロモーターまたはプライマー対結合部位を含有するように設計される。
一実施形態では、ライゲーションプローブの1つまたは複数は、プロモーター配列を含む。プロモーター配列を用いる実施形態では、プロモーター配列またはその補体は、適切なポリメラーゼがそれと相互作用することを可能にするのに十分な長さであろう。プロモーターは、ポリメラーゼが結合し、標的核酸が増幅することを可能にする発現制御要素である。一般に、プロモーター配列は、RNAポリメラーゼの結合を可能にし、したがって標的DNA分子の転写が起こるのを可能にする。ポリメラーゼ相互作用のために十分に長い配列についての詳細な記述は、とりわけSambrookおよびRussellに見出すことができる。特定の実施形態では、増幅方法には、少なくとも1サイクルの増幅、例えばそれらだけに限らないが、ポリメラーゼとプロモーターとの相互作用;ポリメラーゼを使用した鋳型依存的方法におけるヌクレオチド鎖の合成;および新たに形成した核酸2本鎖の変性による鎖の分離の逐次的手順が含まれる。
一実施形態では、ライゲーションプローブの1つまたは複数は、プライマー配列を含む。下記で概説するように、本発明のライゲーション産物は、増幅反応などのさらなる反応において使用してもよい。一実施形態では、ライゲーションプローブは、さらなる程度の増幅を可能にするように設計されたプライマー配列を含む。本明細書で使用する場合、「プライマー」という用語は、核酸鎖と相補的なプライマー伸長産物の合成が誘発される条件下、すなわち、適切な緩衝液(「緩衝液」には、pH、イオン強度、共同因子などが包含される)中で、適切な温度で異なるヌクレオチド三リン酸およびポリメラーゼの存在下に置かれた場合、核酸配列合成の開始点として作用することのできる、精製された制限消化物中のように自然に生じた、または合成的に生じたヌクレオチド配列を意味する。プライマーのヌクレオチドの1つまたは複数は、例えば、メチル基、ビオチンもしくはジゴキシゲニン部分、蛍光標識を添加することによって、または放射性のヌクレオチドを使用することによって修飾することができる。プライマー配列は、鋳型の正確な配列を反映する必要はない。例えば、非相補的ヌクレオチドフラグメントは、プライマーの5’末端に結合し、プライマー配列の残りの部分は鎖に実質的に相補的である場合がある。
いくつかのプライミング配列およびプライマーを使用することによって、第1のライゲーション産物は、さらなるライゲーション産物の鋳型の役割を果たすことができる。これらのプライマー配列は、ライゲーション産物の増幅に使用することができる、PCR反応のためのプライミング部位の役割を果たすことができる。PCR反応に加えて、増幅の他の方法は、それだけに限らないが、リガーゼ連鎖反応、Invader(登録商標)、ニックトランスレーション(NICK)による位置増幅、プライマー伸長/ニックトランスレーション、および当技術分野において公知の他の方法が包含されるプライミング配列を利用することができる。本明細書で使用する場合、「増幅」とは、特定の核酸のコピーの数の増加を意味する。増幅反応においてin vitroで作製された特定の核酸のコピーは、「単位複製配列」または「増幅産物」と称される。
増幅はまた、第2のライゲーション反応を介して起こる場合があり、そこでは、プライマー部位が、ライゲーションプローブ(最初のライゲーション産物を産生したライゲーションプローブの第1のセットと同一の配列を含んでもよいし、含まなくてもよい)の新しいセットのためのハイブリダイゼーション部位の役割を果たす。したがって、標的配列は、それに続く増幅のサイクルにおけるライゲーション産物の増幅を介して指数関数的に増幅される。
一実施形態では、プライマー配列は、さらに下記で説明する入れ子状(nested)ライゲーション反応のために使用される。このような入れ子状ライゲーション反応において、第1のライゲーション反応は、ライゲーション産物が捕捉できるような本明細書に記載する方法を使用して、例えばストレプトアビジンでコーティングした所望の鎖およびビーズ(特に、電磁ビーズ)へのビオチン化プライマーを使用することによって行われる。ライゲーション産物が捕捉された後、捕捉ビーズ、プローブなどに結合しているライゲーション産物の末端(すなわち、下流)から空間的に除去されるライゲーション産物の区域内におけるプライマー配列へのライゲーションプローブのハイブリダイゼーションによって第2のライゲーション反応が行われる。2次ライゲーション反応のためのプライマー配列の少なくとも1つは、アンカー配列または捕捉配列を包含したライゲーションプローブではないライゲーションプローブに相補的なライゲーション産物の領域内に存在するであろう。したがって、この第2のライゲーション反応からのライゲーション産物は、必然的に第1の化学ライゲーションから成功裏に形成された配列にのみ由来し、したがって増幅反応からの「偽陽性」を除去するであろう。他の実施形態では、2次反応において使用されるプライマー配列は、PCRなどの他のタイプの増幅反応のためのプライマー部位でよい。
一実施形態では、ライゲーションプローブの1つまたは複数は、アンカー配列を含む。「アンカー配列」とは本明細書において、検出の目的のために支持体へのライゲーション産物の結合を可能にする、本明細書に記載されているようなライゲーションプローブの構成要素を意味する。一般に、このような結合は、アンカー配列と、アンカー配列に実質的に相補的な捕捉プローブとのハイブリダイゼーションを介して起こるであろう。
本発明の一態様では、上流のオリゴヌクレオチドは、対象とする標的に結合しないが、何らかの固体支持体または装置上でライゲーションされた産物を続いて捕捉するために使用されるさらなるヌクレオチド部分を有するように設計されている(図3)。好ましい実施形態では、下流のオリゴヌクレオチドは、それに結合している検出可能な標識を有し、ライゲーション後に、このように得られた産物は、その3’末端に固体支持体のための捕捉配列を、その5’末端に検出可能な標識を含有し、ライゲーションされた産物のみが、捕捉配列および標識の両方を含有するであろう(図3)。
多重標的検出のために、プローブセットの各上流のプローブは、その3’末端で、DNAアレイ上の異なる位置に対応するユニーク配列を有するように設計される。プローブセットの各下流のプローブは、他の下流のプローブと同一の検出可能な標識を有するが、その各々の標的に対応するユニーク標的結合配列である。オリゴヌクレオチド標的と、DNAアレイとのハイブリダイゼーションに続いて、アドレス配列(上流のプローブ)および標識(下流のプローブ)の両方を有するライゲーションされたプローブのみが観察されるであろう。さらに好ましい実施形態では、プローブは、Abe(2004)により記述されたものと同様の、ライゲーションされた産物の多数のコピーが各標的について産生されるような化学ライゲーション反応部分を有する。
本発明の他の態様では、検出可能な標識は、上流のオリゴヌクレオチドに結合することができ、捕捉配列は、下流のオリゴヌクレオチドの一部となる場合があり、ライゲーションされた産物は、ライゲーションされた産物の3’末端に向けて検出可能な標識を、および5’末端に向けて捕捉配列をより多く有する。正確な配置は、合成の容易さ、ならびにライゲーションされた反応生成物を続いて検出するために使用される装置の特徴を考慮することによって、最良に決定される。
アンカー配列は、核酸および非核酸部分の両方を有する場合がある。したがって例えば、ポリエチレングリコールリンカーを包含するアルキル基などの柔軟的なリンカーを使用して、アンカー配列の核酸部分と支持体表面との間に空間を提供することができる。ライゲーション産物が大きい場合、これは特に有用である。
さらにある場合には、「ユニバーサルアレイ」の捕捉プローブに対応するアンカー配列のセットを使用することができる。当技術分野において公知であるように、アレイは、捕捉プローブとして合成の「ユニバーサル」配列によって作製することができ、したがって、これらのアレイを任意の試料に使用することを可能にする。
一実施形態では、ライゲーションプローブの1つまたは複数は、標識を含む。「標識」または「標識された」とは、本明細書において、化合物の検出を可能にする少なくとも1種の結合している元素、同位元素または化合物を化合物が有すること、例えばライゲーションプローブ、またはライゲーション産物もしくは移動産物を公知の検出方法(例えば、電子的方法、分光法、光化学法、または電気化学ルミネセンス方法)を使用して検出することができるようにすることを意味する。一般に標識は、3つのクラスに分類される。a)放射性または重同位体でもよい同位体標識、b)磁気的、電気的、熱的、およびc)着色または発光染料。しかし標識には、酵素および磁性粒子などの粒子もまた包含される。染料は、発色団または蛍光体でよいが、好ましくは、それらの強力なシグナルによって良好な信号雑音比を提供する蛍光染料である。本発明に使用するために適切な染料には、それだけに限らないが、ユウロピウムおよびテルビウムの錯体を包含する蛍光性ランタニド錯体、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアナート、カルボキシフルオレセイン(FAM)、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、ローダミン、テトラメチルローダミン、ウンベリフェロン、エオシン、エリスロシン、クマリン、メチル−クマリン、ピレン、マラカイトグリーン、Cy3、Cy5、スチルベン、ルシファーイエロー、Cascade Blue(登録商標)、テキサスレッド、アレクサ染料、塩化ダンシル、フィコエリトリン、緑色蛍光タンパク質およびその波長シフトした変異体、bodipy、ならびにHaugland、Molecular Probes Handbook、(Eugene、Oreg)第6版;The Synthegen catalog(Houston、Tex.)、Lakowicz、Principles of Fluorescence Spectroscopy、第2版、Plenum Press New York(1999)に記載されているものなどの当技術分野において公知の他のもの、およびMolecular Probes Handbook、Richard P.Haugland、第6版(参照により本明細書中に明確に組み込まれている)に記載されている他のものが包含される。さらなる標識には、米国特許出願第09/315,584号(参照により本明細書中に明確に組み込まれている)に記載されているようなナノ結晶またはQ−ドットが包含される。
いくつかの実施形態では、蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)対を組成物および反応の方法に使用する。本明細書に記載されているように、移動反応は、FRET対の1つを1つの移動プローブから他に移動させることに依存し、下記で概説するように差分信号をもたらすことができる。さらに、ライゲーション反応は、ライゲーションおよび標的配列からの除去によって、FRETシグナルに基づいた検出を可能にする各プローブ上に1つのFRET対を利用することができる。他のFRETシステムを本明細書に記載する。適切なFRET対は、当技術分野で周知である。
好ましい実施形態では、検出可能な2次標識を使用する。2次標識は、間接的に検出される。例えば2次標識は、検出のために1次標識と結合または反応することができ、さらなる産物に作用して、1次標識(例えば、酵素)を生じさせることができ、または未標識材料などからの2次標識を含む化合物の分離を可能にすることができる。2次標識は、下記でより完全に説明するような標識されたプローブと未標識プローブとの分離を必要とするシステムにおいて特に有用である。2次標識には、それだけに限らないが、結合パートナー対の1つ;化学修飾可能部分;ヌクレアーゼ阻害剤;西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ルシフェラーゼなどの酵素が包含される。
好ましい実施形態では、2次標識は、結合パートナー対である。例えば、標識は、その結合パートナーと結合するであろうハプテンまたは抗原でもよい。好ましい実施形態では、結合パートナーは、固体支持体に結合し、伸長および非伸長プライマーの分離を可能にすることができる。例えば、適切な結合パートナー対には、それだけに限らないが、抗原((ペプチドを包含した)タンパク質など)および抗体(そのフラグメントを包含した(FAbなど));ビオチン/ストレプトアビジンを包含するタンパク質および小分子;酵素および基質または阻害剤;他のタンパク質−タンパク質相互作用対;受容体−リガンド;ならびに炭水化物およびそれらの結合パートナーが包含される。核酸−核酸結合タンパク質対もまた有用である。一般に、対の小さい方が、プライマーへの取込みのためにNTPに結合する。好ましい結合パートナー対には、それだけに限らないが、ビオチン(またはイミノ−ビオチン)およびストレプトアビジン、ジゲオキシニンおよびAbs、ならびにProlinx(登録商標)試薬(www.prolinxinc.com/ie4/home.hmtlを参照されたい)が包含される。好ましい実施形態では、結合パートナー対は、ビオチンまたはイミノ−ビオチン、およびストレプトアビジンを含む。イミノ−ビオチンは、pH4.0の緩衝液中でストレプトアビジンから分離するためイミノ−ビオチンが特に好ましく、一方ビオチンは、きつい変性剤(例えば、6MのグアニジニウムHCl、pH1.5または90%ホルムアミド、95℃)を必要とする。
好ましい実施形態では、結合パートナー対は、(例えば、ライゲーションプローブに結合した)1次検出標識、およびその1次検出標識に特異的に結合するであろう抗体を含む。「特異的に結合する」とは、本明細書においてパートナーが、対と、システムの他の構成要素または汚染物質とを区別するのに十分である特異性を持って結合することを意味する。非特異的結合を除去するための洗浄ステップを包含したアッセイ条件下で結合されたままであるように、結合は十分であるべきである。いくつかの実施形態では、対の解離定数は、約10−4〜10−6−1未満であり、約10−5〜10−9−1未満が好ましく、10−9−1が特に好ましい。
好ましい実施形態では、2次標識は化学修飾可能部分である。この実施形態では、反応性官能基を含む標識が、核酸に組み込まれる。次いで、官能基は、1次標識によって次いで標識されることが可能である。適切な官能基には、それだけに限らないが、アミノ基、カルボキシ基、マレイミド基、オキソ基およびチオール基が包含され、アミノ基およびチオール基が特に好ましい。例えば、アミノ基を含有する1次標識は、例えば当技術分野において公知のリンカー、例えば周知(参照により本明細書中に組み込まれている1994、Pierce Chemical Company catalog、架橋剤についての技術セクション、155200頁を参照されたい)のホモまたはヘテロ二官能性リンカーを使用して、アミノ基を含有する2次標識に結合することができる。
この実施形態では、標識はまた、標識プローブ結合配列またはその補体でもよい。「標識プローブ」とは、本明細書において、結合配列に実質的に相補的で、一般に直接標識されている核酸を意味する。例えば、図3を参照されたい。
組成物の作製方法
本発明の組成物は、公知の技術を使用して一般に作製される。一般に、標準的ホスホラミダイト化学に基づいた方法論は、本発明において特に有用であり、当業者であれば理解するであろうが、多種多様の核酸合成反応が公知である。
ハロ脱離基化学の場合、プローブを作製する方法は、当技術分野において公知である。各々が参照により本明細書中にその全体が組み込まれている、例えば、Abeら、Proc Natl Acad Sci USA(2006)103(2):263〜8;Silvermanら、Nucleic Acids Res.(2005)33(15):4978〜86;Cuppollettiら、Bioconjug Chem.(2005)16(3):528〜34;Sandoら、J Am Chem Soc.(2004)4;126(4):1081〜7;Sandoら、Nucleic Acids Res Suppl.(2002)2:121〜2;Sandoら、J Am Chem Soc.(2002)124(10):2096〜7;Xuら、Nat Biotechnol.(2001)19(2):148〜52;Xuら、Nucleic Acids Res.(1998)26(13):3159〜64;Moranら、Proc Natl Aced Sci USA(1997)94(20):10506〜11;Kool、米国特許第7,033,753号;Kool、米国特許第6,670,193号;Kool、米国特許第6,479,650号;Kool、米国特許第6,218,108号;Kool、米国特許第6,140,480号;Kool、米国特許第6,077,668号;Kool、米国特許第5,808,036号;Kool、米国特許第5,714,320号;Kool、米国特許第5,683,874号;Kool、米国特許第5,674,683号;およびKool、米国特許第5,514,546号を参照されたい。
標識、プライマー配列、プロモーター配列などのさらなる構成要素は、当技術分野において公知であるように一般に組み込まれる。フルオロフォアおよびクエンチャーの添加の間隔もまた周知である。
本発明は、チオエステルライゲーション反応部分を生じるための新規なホスホラミダイト化学を包含した核酸の化学的性質について、NPLと関連するいくつかの新規な試薬を提供する。理想的には、チオエステル官能性を、固相合成の通常の部分としてオリゴヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチド模倣物に組み込むことができるが、後述するように固体支持体からの切断に続いてオリゴヌクレオチドの適切な試薬との液相反応によって、チオエステル官能性を組み込むことも可能である。
直線合成に関しては、チオール含有オリゴヌクレオチドプローブを活性化カルボキシル基と反応させて、チオエステル含有オリゴヌクレオチドを生成することは可能である。これは、オリゴヌクレオチド塩基の完全な脱保護後に行われる場合が多く、プローブが固体支持体にまだ結合している間とは対照的に通常液相中で起こるであろう。しかし求核攻撃に対するチオエステル部分の限られた安定性、および核酸合成の標準的部分である求核性/塩基性脱保護条件によって、通常の固相合成の間のチオエステル部分の直接の組込みは問題がある(本発明にはそのように行うことを包含するが)。これらの限界を克服することを目指して、通常のDNA/RNA合成の一部として核酸に組み込むことのできる「マスクされた」チオエステル試薬が開発されてきた。最初の合成の間に、これらの試薬は非チオエステル部分として存在するが、合成および塩基脱保護ステップの完了に続いて、これらの試薬はアンマスクされ、再配列されて、少なくとも一過性に所望のチオエステルを生じさせることができる。「マスクされた」チオエステルを組み込んだ試薬のいくつかの例を図に示す。試薬の全ては、保護されたチオールに近接する内部のエステル官能性を有するホスホラミダイトであり、多くの場合保護されたチオールは、図に示すようにジスルフィドであるが、他の保護基もまた適切である。ジスルフィドは、適切な反応条件下で容易に除去することができる保護されたチオール部分である。代わりの硫黄保護基もまた利用することができる(Chanら、Biochemistry、(2000)39(24):7221〜8)。図11Aの分子1および2は、オリゴヌクレオチド配列内のどこでも使用できる二官能性試薬である。分子3は、連鎖停止試薬である。これらの分子の重要な特徴は、エステル基に対するチオール基の位置である。この位置によって、チオール基によるエステル基の容易な攻撃が可能となり、所望のチオエステル部分の生成に寄与する(図)。ペプチド合成における以前の研究は、このアプローチの有用性を示してきた(Bottiら、Protein Pept.Lett.(2005)12(8):729〜35およびWarrenら、J Am.Chem.Soc.(2004)126(21):6576〜82)。
図11A〜Bの分子1〜3によって表される試薬は、当技術分野で公知の技術を使用して変更することができる。例えば、チオエステルと、亜リン酸またはO−DMTとの間のスペーサーの長さは変化させることができる(図11A、分子1Bおよび1Cを参照されたい)。
合成オリゴヌクレオチドの端にチオエステル基を組み込むことへの他のアプローチは、特徴のある化学的性質を有する固体支持体を使用することである。1つのそのような結合の化学的性質は、Kennerによって1971年に最初に記述された「セーフティーキャッチリンカー」のバリエーションである(J.Chem.Soc.(1971)、636〜637頁)。このセーフティーキャッチリンカーは、当初は塩基または強力な求核的条件に対して非常に耐性のあるアシルスルホンアミド基を利用するが、合成後に、スルホンアミド基はアルキル化によって活性化される場合があり、その後は求核攻撃の影響を受けやすい。さらにアルキル化スルホンアミド基の反応性は、アルキル化試薬の電子求引性ならびにリンカー鎖の性質を変えることによって調整することができる(アルキル対アシル)。活性化樹脂をチオール含有分子へさらすことによって、所望のチオエステルを得ることができる(Bakes,B.J.およびEllman,J.A.、J.Org.Chem.、64:2322〜2330(1990))。このセーフティーキャッチリンカーは、チオエステル終端ペプチドの合成のために、Ollivier(Ollivier2006)によって最近使用された。
ペプチドの場合と同様に、セーフティーキャッチ樹脂を使用して、末端チオエステル部分を有するオリゴヌクレオチドを生じさせることができる。この場合、オリゴヌクレオチドは、所望のアシルスルホンアミド基官能性と共に固体支持体上で合成される。合成および塩基の脱保護の完了に続いて、支持体をアルキル化し、メルカプトエタノールまたはベンジルメルカプタンなどのチオール含有化合物との処理に続いて、オリゴヌクレオチドが放出される。このアプローチについて可能性のある不利な点は、DNA塩基のアルキル化の可能性、および末端チオエステル官能性を有するオリゴヌクレオチドを生じさせることに限定されることである。
他のアプローチは、内部のアシルスルホンアミド基9を有するホスホラミダイト試薬を合成することである。アルキル化および適切なチオール含有化合物による処理の後、この試薬をチオエステルに変換することができる。代わりに、10のような試薬を合成することができる。アシルスルホンアミドは、保護されたチオールによって予めアルキル化され、保護基の除去に続いて、再配列されて、樹脂からの切断なしに内部のチオエステルが生じる。さらに、9および10の安定性および反応性は、Rの電子吸引性を変化させることによって調整することができる。化合物9および10において示されているR基は、存在しない場合があり、それに結合している炭素も同様であることにも留意すべきである。
Figure 2009536525
チオエステル官能性を有するプローブを生成することに加えて、終端に求核基を有するプローブを生成することもまた望ましい(例えば、求核的ライゲーション部分)。NPLの化学的性質を利用するプローブセットの場合は、第1級または第2級アミンに近接している遊離チオール基を有するプローブを生成することが望ましい。一般に、第1級アミン含有プローブは、第2級アミン含有プローブより速く、ライゲーションされ再配列されるであろう。StetsenkoおよびGait(J Org Chem.(2000)65(16):4900〜8)によって記載されたホスホラミダイトを使用して、通常の1−アミノ,2−チオール反応性基を有するオリゴヌクレオチドを生じさせることができるが、このアミダイトは、ライゲーション反応の間に好ましい配置および反応性のための所望の結合距離を必ずしももたらさない。4および6などの試薬を使用して、天然ペプチドライゲーションに最も使用される1−アミノ,2−チオール官能性のようなシステインを有するプローブを生じさせることができる。
Figure 2009536525
一般に、NPLの下流のライゲーション部分、例えば求核的ライゲーション部分の作製方法は、当技術分野で周知である。
代わりに、試薬5、7、および11は、同様の反応を受けるが、それらは再配列されて、ライゲーションされたプローブの間の距離を減少させる。この再配列によって、ライゲーションされたプローブの不安定化および産物のターンオーバーの増加をもたらすことができる。
Figure 2009536525
2次反応
さらに、ライゲーション反応または移動反応の検出の前に、さらなる増幅反応がある場合がある。すなわち、例えば標的のコピー毎に産生するライゲーションされた産物の数の増加によって、標的配列の検出のためのシグナルを増加させるために使用することができる2次増幅反応を設計することは可能である。一実施形態では、ライゲーション産物に対して任意の数の標準的増幅反応を行うことができ、それだけに限らないが、鎖置換増幅(SDA)、核酸配列ベース増幅(NASBA)、ライゲーション増幅およびポリメラーゼ連鎖反応(PCR;とりわけ「定量的競合的PCR」または「QC−PCR」、「任意配列プライマーPCR」または「AP−PCR」、「免疫PCR」、「Alu−PCR」、「PCR1本鎖立体配座多形」または「PCR−SSCP」、「逆転写酵素PCR」または「RT−PCR」、「ビオチン捕捉PCR」、「ベクトレットPCR」、「パンハンドルPCR」、および「PCRセレクトcDNAサブトラクション」を包含する、本発明にも使用されるPCRのいくつかのバリエーションを包含する)が包含される。一実施形態では、増幅技術はPCRではない。特定の実施形態では、これらだけに限定されないが、ギャップ充填OLAおよびLCR、架橋オリゴヌクレオチドライゲーション、FEN−LCR、および補正(correction)ライゲーションを包含する、ギャップ充填ライゲーションなどのライゲーション技術を使用することができる。これらの技術の記述は、他の中でもとりわけ、米国特許第5,185,243号、欧州特許出願公開第EP320308号および同EP439182号、PCT特許出願公開第WO90/01069号、PCT特許出願公開第WO02/02823号および米国特許出願第09/898,323号に見出すことができる。
標準的酵素増幅反応に加えて、最初に産生したライゲーションされた産物それ自体が、2次化学ライゲーション反応の標的となることができるプローブスキームを設計することができる(図15)。
さらに、化学反応ライゲーションのために標的配列をより生じさせるために、開始試料核酸に「事前増幅反応」を行うことができる。例えば、全ゲノム増幅を行うことができる。
アッセイ
当業者であれば理解するであろうが、本発明の方法および組成物を利用したアッセイは、所望の適用によって多種多様の構成をとることができ、(FISHと類似した)in situアッセイ、溶液をベースとする(例えば、均一系)アッセイ(例えば、フルオロフォアおよび/またはクエンチャーの移動/除去)、および不均一系アッセイ(例えば、高密度アレイの使用などの、操作、除去および/または検出のための固体支持体の利用)を包含することができる。さらに、アッセイには、本明細書において概説するように、標的配列の事前増幅およびライゲーション後の2次増幅反応などのさらなる反応を包含することができる。
本明細書に示されているように、ライゲーション反応ならびに移動反応を行うことができる。移動反応は、化学ライゲーション反応の間に形成される産物の性質を変化させる方法および組成物を伴う。今日までの研究の大部分は、2つ以上のオリゴヌクレオチドをライゲーションさせて、反応後により長いオリゴヌクレオチドフラグメントを形成することに焦点を合わせてきた。しかし、反応後により長いオリゴヌクレオチドプローブを作製するのではなく、未反応の出発物質と識別することができる産物を生じさせることが望ましい場合が多い。したがって本発明は、より長いオリゴヌクレオチドを生じさせる代わりに、ライゲーション反応の間に検出可能な標識を結合させるための方法を提供する(図14)。例えば、1つのアプローチは、ライゲーション反応の間のDabcylなどの蛍光クエンチャーによるオリゴヌクレオチドの1つの移動/標識である。このアプローチは、Grossman(Grossman2007)によって記載され、そこではDabcylクエンチャーが、DNA標的に結合している間に1つのオリゴヌクレオチドプローブから他のプローブに移動した。本明細書において概説するように、Dabcylなどの蛍光クエンチャーに加えて、任意の数の他の標識を使用することもまた可能である。プローブが標識される多種多様の分子および材料があり、理想的には、これらの標識は、反応後に「標識された」プローブの結合活性の最小限の増加をもたらすべきである。好ましい実施形態では、これらの標識はまた、プローブのTmを減少させる役割も果たす。いくつかの実施形態では、FRETに基づいたシステムは、シグナルが配向に基づいて増加または減少するように、操作することができる。
本明細書に記載するアッセイは、シグナルの減少よりはむしろ増加、例えば蛍光または化学発光などの発生に一般に依存する。しかし、当業者であれば理解するであろうが、シグナルの減少に依存するアッセイもまた可能である。
一実施形態では、反応は、FISH反応と同様に「in situ」(様々なアッセイフォーマットにおいて、試料によって「in vitro」および/または「ex vivo」とも称される)で行われる。外因的酵素を添加する必要はないため、試薬を、標的配列の存在の決定のための組織学的試料(特に病態または他の症状と関連するもの)などの細胞(生細胞、電気穿孔処理された細胞、固定細胞など)に添加することができる。この実施形態では、好ましいシステムには、シグナル、特に蛍光シグナルを生じる反応の使用が包含される。例えばこの実施形態では、好ましい実施形態は、移動またはライゲーション反応によって、蛍光の増加が生じるような、クエンチャー部分を含む脱離基を利用する。同様に、これらの実施形態は、ライゲーションによってFRETが起こるように、各々がFRET対を含むプローブのライゲーションを利用することができる。
さらに、標的配列を試料から抽出する「in vitro」アッセイを行うことができる。試料を処理し(例えばパラフィン包埋試料のために、試料を調製することができる)、試薬を添加し、反応を進行させ、次いで当技術分野で行われるように検出を行うことができる。
多くの実施形態では、ライゲーションされた産物は、固体支持体を使用して検出される。一実施形態では、ライゲーションされた産物を、アンカープローブ/捕捉プローブハイブリダイゼーション、または結合パートナー対(例えば、ビオチンおよびストレプトアビジン)の使用などの他の結合技術を使用してビーズに結合させる。例えば一実施形態では、移動反応によって、ビオチン部分の第1のライゲーションプローブから標識を含む第2のライゲーションプローブへの移動がもたらされる。ストレプトアビジンを含むビーズを試料と接触させ、例えばFACS技術を使用して、ビーズを標識の存在について調べる。
いくつかの実施形態では、ライゲーションされた産物は、不均一系アッセイを使用して検出される。すなわち、反応は溶液中で行われ、産物をアレイまたはビーズなどの固体支持体に添加する。一般に、1つのライゲーションプローブは、アンカー配列または結合対パートナー(例えば、ビオチン、ハプテンなど)を含み、他は、標識(例えば、フルオロフォア、標識プローブ結合配列など)を含む。ライゲーションされた産物を固体支持体に添加し、支持体を洗浄してもよい。この実施形態では、ライゲーションされた産物のみを捕捉し標識するであろう。
本発明の他の態様では、オリゴヌクレオチドプローブの1つは、ライゲーションされた産物の容易な操作を可能にする、結合した電磁ビーズまたはいくつかの他の標識(ビオチン)を有する。電磁ビーズまたは標識は、本明細書において概説し示唆するように任意の数の配置を用いて、上流のオリゴヌクレオチドまたは下流のオリゴヌクレオチドに結合することができる。
本明細書に記載するように、さらなる官能基(例えば、アンカー配列、プライマー、標識など)を添加する場合、2次反応もまた行うことができる。同様に、2次増幅反応を、本明細書に記載するように行うことができる。
検出システムは当技術分野において公知であり、(蛍光および化学発光アッセイを包含した)光学アッセイ、酵素アッセイ、放射標識、表面プラズモン共鳴、磁気抵抗、カンチレバーのたわみ、表面プラズモン共鳴などが包含される。いくつかの実施形態では、ライゲーションされた産物を、例えば参照により本明細書に組み込まれている2006/0068378に記載されているように、さらなるアッセイ技術において使用することができ、ライゲーションされた産物は、コロイドなどの光散乱粒子の間のリンカーとしての役割を果たすことができ、ライゲーションされた産物の存在下で色の変化がもたらされる。
いくつかの実施形態では、試料捕集チューブ内に検出システムを包含することができ、例えば採血装置は、アッセイ物をチューブまたは装置中に組み込み、病原体または疾患の検出を可能にすることができる。
固体支持体
上記で概説したように、アッセイは、種々の方法で行うことができる。固体支持体上での検出を用いるアッセイにおいて、本発明に使用されるアレイを包含する種々の固体支持体がある。
いくつかの実施形態では、ビーズなどの固体支持体が、本発明に使用される。例えば、結合パートナー対(1つはライゲーションされた産物上、および1つはビーズ上)を、上記で概説したように使用し、ライゲーションされない反応物を除去することができる。この実施形態では、電磁ビーズが特に有用である。
いくつかの実施形態では、本発明の捕捉プローブは、検出のために固体支持体に結合される。例えば、捕捉プローブは、FACSを使用したその後の分析のためのビーズに結合することができる。同様に、ビーズアレイを、下記で説明するように使用してもよい。
一実施形態では、本発明はアレイを提供し、各アレイ位置は最低でも「捕捉プローブ」と一般に称される共有結合している核酸プローブを含む。「アレイ」とは、本明細書において、アレイフォーマット中の複数の核酸プローブを意味し、アレイの大きさは、アレイの組成および最終用途によるであろう。約2つから何千もの異なる捕捉リガンドを含有するアレイを作製することができる。一般に、アレイは、電極のサイズ、ならびにアレイの最終用途によって、2から100,000以上を含むであろう。好ましい範囲は、約2〜約10,000であり、約5〜約1000が好ましく、約10〜約100が特に好ましい。いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、アレイフォーマットではない場合がある。すなわち、いくつかの実施形態では、単一の捕捉プローブを含む組成物もまた作製することができる。さらに、いくつかのアレイでは、異なるまたは同一の組成の多数の基板を使用してもよい。したがって、例えば大きなアレイは、複数のより小さい基板を含んでもよい。核酸アレイは当技術分野において公知であり、多くの方法で分類することができる。規則アレイ(例えば、不連続部位において化学的性質を変化させる能力)、および不規則アレイ(例えば、ビーズアレイ)の両方が包含される。規則アレイには、それだけに限らないが、光リソグラフィ技術(Affymetrix GeneChip(登録商標))、スポッティング技術(Synteniおよびその他)、印刷技術(Hewlett PackardおよびRosetta)、電極アレイ、3次元「ゲルパッド」アレイなどを使用して作製されたものが包含される。液体アレイもまた使用することができる。
好ましい実施形態では、アレイは基板上に存在する。「基板(substrate)」または「固体支持体」または他の文法的同義語は、本明細書において、修飾して、核酸の結合または会合のために適切な不連続な個々の部位を含有することのできる任意の材料を意味する。当業者であれば理解するであろうが、基板は、それだけに限らないが、ガラス、プラスチック、ポリマー、金属、半金属、セラミクス、有機物などが包含される多種多様の材料を含むことができる。固体支持体がビーズである場合、磁性材料、ガラス、ケイ素、デキストラン、プラスチックなどを包含する多種多様の基板が可能である。
ハードウェア
マイクロフルイディクス
本発明の他の態様では、Liu(2006)により記載されたものと同様の流体装置を、本発明に記載されている方法論を自動化するために使用される。それだけに限らないが、カートリッジ、装置、ポンプ、ウェル、反応チャンバー、および検出チャンバーが包含される構成要素については、例えば、参照により本明細書中に組み込まれている米国特許第6,942,771号を参照されたい。
好ましい実施形態では、本発明の装置は、各ステーションまたはステーションのセットにおいて流体の充填および取出しのための構成要素を包含した、液体ハンドリング構成要素を含む。液体ハンドリングシステムは、任意の数の構成要素を含むロボットシステムを包含することができる。さらに、本明細書において概説するステップのいずれかまたは全ては、自動化されてもよい。したがって例えば、このシステムは完全にまたは部分的に自動化することができる。
当業者であれば理解するであろうが、それだけに限らないが、1つまたは複数のロボットアーム;マイクロプレートを配置するためのプレートハンドラー;カートリッジおよび/またはキャップを有するホルダー;相互汚染防止プレートのウェルのための、ふたを取り除き、元に戻すための自動化されたふたまたはキャップハンドラー;試料分配のための使い捨てチップを有するチップアセンブリー;試料分配のための洗浄可能なチップアセンブリー;96ウェル充填ブロック;冷却された試薬ラック;マイクロタイタープレートピペット位置(冷却してもよい);プレートおよびチップのためのスタッキングタワー;ならびにコンピュータシステムが包含される、使用することができる多種多様の構成要素がある。
完全ロボットシステムまたはマイクロフルイディクスシステムには、スクリーニングの用途の全てのステップを行うためのハイスループットなピペット処理を包含する、自動化された液体、粒子、細胞および生物体のハンドリングが包含される。これには、吸引、分注、混合、希釈、洗浄、正確な容量の移動;ピペットチップの回収および廃棄;ならびに単一の試料吸引から同一容量を多数回供給するための反復的なピペット処理などの、液体、粒子、細胞、および生物体の操作が包含される。これらの操作は、相互汚染がない液体、粒子、細胞、および生物体の移動である。この機器は、マイクロプレート試料のフィルター、膜、および/または娘プレートへの自動化された反復;高密度移動;プレート全体の段階希釈;ならびに大容量の操作を行う。
好ましい実施形態では、アッセイ構成要素に対して特異性を有する化学誘導体化された粒子、プレート、カートリッジ、チューブ、磁性粒子、または他の固相マトリックスを使用する。マイクロプレート、チューブまたは任意の固相マトリックスの結合表面には、非極性表面、高度に極性の表面が包含される。共有結合を促進するための修飾されたデキストランコーティング、抗体コーティング、融合タンパク質またはペプチドを結合するための親和性媒体、組み換えタンパク質AまたはGなどの表面固定タンパク質、ヌクレオチド樹脂またはコーティング、および他の親和性マトリックスは、本発明において有用である。
好ましい実施形態では、さらなる設備能力のために、マルチウェルプレート、マルチチューブ、ホルダー、カートリッジ、ミニチューブ、ディープウェルプレート、マイクロチューブ、クライオバイアル、スクウェアウェルプレート、フィルター、チップ、光ファイバー、ビーズ、および他の固相マトリックスのためのプラットフォーム;または様々な容量のプラットフォームを、アップグレードできるモジュラープラットフォーム上に搭載することができる。このモジュラープラットフォームは、可変速度オービタルシェーカー、ソース試料のための多位置作業デッキ、試料および試薬希釈アッセイプレート、試料および試薬貯蔵器、ピペットチップ、ならびに能動的洗浄ステーションを包含する。
好ましい実施形態では、温度サイクル装置および温度調節システムは、制御されたブロックまたはプラットフォームなどの熱交換器の温度を安定化するために使用され、0℃〜10℃で試料をインキュベートする正確な温度制御を実現する。これは、サーモコントローラーステーションに加えるものであるか、または代用するものである。
好ましい実施形態では、単一または多数の磁気プローブを有する交換可能なピペットヘッド(単一または複数のチャネル)、親和性プローブ、またはピペッターが、液体、粒子、細胞、および生物体をロボット操作する。マルチウェルまたはマルチチューブの磁気選別機またはプラットフォームは、単一または多数の試料フォーマット中の液体、粒子、細胞、および生物体を操作する。
いくつかの実施形態では、計器類には、標識およびアッセイによって多種多様の異なる検出器の場合がある検出器が包含されるであろう。好ましい実施形態では、有用な検出器には、蛍光の多数のチャネルを有する顕微鏡;蛍光を発するプレートリーダー;電気化学および/または電気インピーダンス分析器;単一および二波長エンドポイントおよび動力学的能力、蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)、発光、消光、2光子励起、および強度再分布を伴う紫外線および可視分光光度検出;定量化できるフォーマットにデータおよびイメージを取り込み、転送するCCDカメラ;ならびにコンピュータワークステーションが包含される。
これらの機器は、マルチウェルプレートまたはチューブ内における細胞培養増殖および変換のために、ならびに有害業務のために、無菌の層流または換気フード内に取り付けることができるか、または密閉された自蔵式システムである。生きた細胞は、生細胞アッセイの時系列について温度、湿度、およびガスを制御しながら制御された増殖条件下で増殖することができる。細胞の自動化された変換および自動化されたコロニーピッカーによって、所望する細胞の迅速なスクリーニングを促進することができる。
磁気ビーズおよび他のビーズ、粒子、細胞、ならびに生物体を個々に捕捉するために、フローサイトメトリーまたはキャピラリー電気泳動フォーマットを使用することができる。
柔軟なハードウェアおよびソフトウェアは、多数の適用について機器に適応性を与える。ソフトウェアプログラムモジュールによって、方法の作成、修正および維持が可能となる。システム診断モジュールによって、機器の配置、正確な接続および電動操作が可能となる。カスタマイズされたツール、実験器具、ならびに液体、粒子、細胞および生物体の移動パターンによって、異なる用途が可能となる。データベースによって、方法およびパラメーターの記憶が可能となる。ロボットおよびコンピュータインターフェースによって、機器間の通信が可能となる。
好ましい実施形態では、ロボットを用いた装置には、バスを介してメモリおよび一連の入出力装置(例えば、キーボード、マウス、モニター、プリンターなど)と通信する中央処理装置が包含される。この場合もやはり下記で概説するように、これは、本発明の多重化装置のためのCPUに加えるものであるか、またはCPUに代えることができる。中央処理装置、メモリ、入出力装置、およびバスの間の一般のインタラクションは、当技術分野において公知である。したがって、実施する実験に応じた種々の異なる手順がCPUメモリに保存される。
これらのロボットを用いた流体取り扱いシステムは、緩衝液、試薬、試料、洗浄液、標識プローブなどのアッセイ構成要素を包含する任意の数の異なる試薬を用いることができる。
キット
本発明の他の態様では、検出プロセスの一部として化学ライゲーション反応を利用する、核酸標的の所定のセットの通常の検出のためのキットを作製する。
T’’=フルオレセインdT(Glen Research)
D1=5’−L−ACTCCGACCTTCACCA−3’
D2=5’−L−ACTGTGGTCATGAG−3’
チオ1=5−ACCAAATCCGTT−S−3’
チオ2=5’−AGTGATGGCATG−S−3’
標的1=5’−TGAAGGTCGGAGTAACGGATTTGGTCGTA−3’
標的2=5’−CATGACCACAGTCATGCCATCACTGCCA−3’
リアルタイムの蛍光モニタリングに適切なPCRチューブ200μl中に、緩衝液(60mMのPipes緩衝液(pH7.0)、10mMのMgCl2、50μMのDTTおよび1μg/mlサケ精子DNA)50μl中の100nMの標的(標的1または標的2)、500nMの3’ ホスホチオアート標識されたプローブ(チオ1またはチオ2)、ならびに500nMのDabsylおよびフルオレセイン標識されたプローブ(D1またはD2)を添加した。溶液を混合し、Stratagene Mx3000PリアルタイムPCR機器に充填した。試料を30℃でインキュベートし、機器のFAMチャネル中で、1時間にわたり5分毎に蛍光を測定した。2通りに反応を行い、データを平均化した。非標的対照試料を使用してデータをベースライン補正した。1時間の時点で様々な試料について観察したシグナルを、図E1に示す。
試料1=標的1、チオ1およびD1
試料2=標的2、チオ1およびD1
試料3=標的1、チオ2およびD2
試料4=標的2、チオ2およびD2

Claims (4)

  1. 以下のステップを含む方法:
    a)i) 第1の標的ドメインおよび第2の標的ドメインを含む標的配列;
    ii) 1)前記第1の標的ドメインに実質的に相補的な第1のプローブドメイン;および
    2)5’−ライゲーション部分;
    を含む第1のライゲーションプローブ;ならびに
    iii)1)前記第2の標的ドメインに実質的に相補的な第2のプローブドメイン;
    2)3’ライゲーション部分;
    を含む第2のライゲーションプローブ;
    を含むライゲーション基質を提供するステップであって、
    前記第1の標的ドメインおよび前記第2の標的ドメインは、少なくとも1つのヌクレオチドによって分離され、前記第1および前記第2のライゲーションプローブの少なくとも1つは、アンカー配列を含むステップ;
    b)リガーゼ酵素の非存在下で前記第1および前記第2のライゲーションプローブをライゲーションし、ライゲーション産物を形成するステップ;
    c)前記アンカー配列に実質的に相補的な捕捉プローブを含む基板上で前記ライゲーションされた産物を捕捉するステップ;ならびに
    d)前記ライゲーションされた産物の存在を検出するステップ。
  2. 以下のステップを含む方法:
    a)i) 第1の標的ドメインおよび第2の標的ドメインを含む標的配列;
    ii) 1)前記第1の標的ドメインに実質的に相補的な第1のプローブドメイン;および
    2)チオエステルを含む5’−ライゲーション部分;
    を含む第1のライゲーションプローブ;ならびに
    iii)1)前記第2の標的ドメインに実質的に相補的な第2のプローブドメイン;および
    2)求核部を含む3’ライゲーション部分;
    を含む第2のライゲーションプローブ;
    を含むライゲーション基質を提供するステップであって、
    前記標的ドメインの少なくとも1つは、PNAを含まないステップ;ならびに
    b)リガーゼ酵素の非存在下で前記第1および前記第2のライゲーションプローブをライゲーションし、ライゲーション産物を形成するステップ。
  3. 前記第1および第2のライゲーションプローブの少なくとも1つが、アンカープローブをさらに含む、請求項2に記載の方法であって、
    a)前記アンカー配列に実質的に相補的な捕捉プローブを含む基板上で前記ライゲーションされた産物を捕捉するステップ;および
    b 前記ライゲーションされた産物の存在を検出するステップ;
    をさらに含む方法。
  4. 以下のステップを含む化学ライゲーションの方法:
    a)i) 第1の標的ドメインおよび第2の標的ドメインを含む標的配列;
    ii) 1)前記第1の標的ドメインに実質的に相補的な第1のプローブドメイン;および
    2)5’−ライゲーション部分;
    を含む第1のライゲーションプローブ;ならびに
    iii)1)前記第2の標的ドメインに実質的に相補的な第2のプローブドメイン;および
    2)3’ライゲーション部分;
    を含む第2のライゲーションプローブ;
    を含むライゲーション基質を提供するステップであって、
    前記第1および前記第2のライゲーションプローブの少なくとも1つは、プローブドメインと前記ライゲーション部分との間に少なくとも第1のリンカーを含むステップ;ならびに
    b)リガーゼ酵素の非存在下で前記第1および前記第2のライゲーションプローブをライゲーションするステップ。
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