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JP2009524681A - C型肝炎ウイルスセリンプロテアーゼインヒビターおよびそのための使用 - Google Patents

C型肝炎ウイルスセリンプロテアーゼインヒビターおよびそのための使用 Download PDF

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JP2009524681A JP2008552450A JP2008552450A JP2009524681A JP 2009524681 A JP2009524681 A JP 2009524681A JP 2008552450 A JP2008552450 A JP 2008552450A JP 2008552450 A JP2008552450 A JP 2008552450A JP 2009524681 A JP2009524681 A JP 2009524681A
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ファン マニュエル ベタンコート,
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Abstract

本発明は、C型肝炎ウイルス(HCV)のウイルスプロテアーゼ酵素を阻害する化合物を提供する。上記化合物は、HCV感染の処置のために、この疾患を有する患者に適合される。上記化合物は、トリペプチドおよびテトラペプチドのアナログであり、これはウイルスプロテアーゼ基質に類似している。本発明はまた、薬学的組成物および配合物、上記化合物の調製方法、ならびに上記化合物を使用してのHCVに苦しむ患者の処置方法を提供する。

Description

(以前に出願された仮出願からの優先権の主張)
本願は、米国特許法§119(e)の下、2006年1月27日に出願された米国仮特許出願第60/762,961号および2006年8月22日に出願された同第60/823,240号の優先権の利益を主張し、これらを本明細書中で参考として援用する。
(発明の分野)
本発明は、プロテアーゼインヒビター、特にセリンプロテアーゼインヒビター、およびより具体的には、C型肝炎ウイルスからのNS3セリンプロテアーゼインヒビターとして有用な、新規化合物に関する。これらのインヒビターは、C型肝炎ウイルスに必要なプロテアーゼ活性に干渉するので、これらの化合物は抗ウイルス因子としての有用性が見出され、特にC型肝炎ウイルス感染の処置のための有用性が見出される。
(発明の背景)
C型肝炎ウイルス(「HCV」)は、C型肝炎、すなわち黄疸、疲労、腹痛、食欲低下、吐き気、および尿の黒色化により特徴付けられる慢性感染の原因となる因子である。フラビウイルス科のヘパシウイルス属に属するHCVは、エンベロープを持ち、一本鎖のプラスのセンス鎖(positive−sense)RNAを持つウイルスである。C型肝炎感染の長期作用は、感染した被験体の割合として、慢性感染(55〜85%)、慢性肝臓疾患(70%)および死亡(1〜5%)を含む。さらに、HCVは肝臓移植の主要な適応症である。慢性感染では、通常徐々に悪化が進行する肝臓の炎症が見られ、しばしばより重篤な疾患状態(例えば、肝硬変および肝細胞癌)に行きつく。
HCVゲノム(Chooらの非特許文献1;Simmondsらの非特許文献2)は、9646塩基対の一本鎖RNAとしてGenBank登録番号NC_004102に代表される、高度に可変の配列であって、以下の構成要素を括弧内に示される位置に含む:5’NTR(すなわち、非転写領域)(1−341);コアタンパク質(すなわち、多様なプロセス(例えば、ウイルス形態発生または宿主遺伝子発現の調節を含む)に関与するウイルスカプシドタンパク質(342−914);E1タンパク質(すなわち、ウイルスのエンベロープ)(915−1490);E2タンパク質(すなわち、ウイルスのエンベロープ)(1491−2579);p7タンパク質(2580−2768);NS2タンパク質(すなわち、非構造タンパク質2)(2769−3419);NS3プロテアーゼ(3420−5312);NS4aタンパク質(5313−5474);NS4bタンパク質(5475−6257);NS5aタンパク質(6258−7601);NS5b RNA依存RNA性ポリメラーゼ(7602−9372);および3’NTR(9375−9646)。さらに、17キロダルトンの−2/+1フレームシフトタンパク質である「タンパク質F」は、位置(342−369)と位置(371−828)の結合を含み、元々コアタンパク質に特有のものとされる機能を提供し得る。
HCVのNS3タンパク質(すなわち、非構造タンパク質3)は、セリンプロテアーゼ活性を示し、このN末端はNS2−NS3金属依存性プロテアーゼの作用により生成され、そしてこのC末端は自己タンパク分解により生成される。このHCV NS3セリンプロテアーゼおよびその関連の補因子であるNS4aは、他のHCV非構造ウイルスタンパク質すべてをプロセシングする。したがって、HCV NS3プロテアーゼは、ウイルス複製のために必須である。
いくつかの化合物は、C型肝炎ウイルスセリンプロテアーゼの阻害を示しているが、これらのすべてが、効力、安定性、選択性、毒性、および/または薬理学的特性に関して制限を有する。このような化合物は、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4および特許文献5、ならびに特許文献6および特許文献7に開示されている。
米国特許出願公開第2004/0266731号明細書 米国特許出願公開第2002/0032175号明細書 米国特許出願公開第2005/0137139号明細書 米国特許出願公開第2005/0119189号明細書 米国特許出願公開第2004/9977600A1号明細書 国際公開第2005/037214号パンフレット 国際公開第2005/035525号パンフレット Science 1989,244,359−362 Hepatology 1995,21,570−583
したがって、HCVのセリンプロテアーゼの阻害に有用な新規化合物に対する必要性が存在する。
(発明の要旨)
本発明は、特にC型肝炎ウイルス(HCV)のウイルスプロテアーゼNS3を阻害するように適合される式Iの化合物を提供する。式Iの化合物は、HCVがコードするプロテアーゼ酵素に結合し、したがってHCVがコードするプロテアーゼ酵素の作用を遮断するように適合される。上記HCVがコードするプロテアーゼ酵素は、完全で成熟し、かつ機能的なウイルスタンパク質をウイルスRNAから翻訳されたウイルスポリタンパク質より生成するため、従って感染性粒子の形成および最終的にはウイルス複製のためにウイルスによって必要とされる。上記化合物は、基質部位のN末端のすぐ後ろにあるペプチドドメインの模倣物またはアナログであり、この部位では、上記ウイルスプロテアーゼはその本来の基質であるウイルスポリタンパク質を切断する。
本発明は、式Iの化合物:
Figure 2009524681
および立体異性体、溶媒和物、水和物、互変異性体、プロドラッグ、塩、薬学的に受容可能な塩、およびそれらの混合物を提供し、
ここで、
nは、0または1であり;
Wは、
Figure 2009524681
であり;
ここで、RおよびRは、独立して、ヒドロキシルもしくはヒドロキシルに変換され得る基であり、またはRおよびRは、それらが結合されているホウ素と一緒になって、−B(OH)基に変換され得る環状基を形成し;
各々の出現について、Rは独立して、H、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換のアラルケニル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換のシクロアルケニル、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルケニル、置換もしくは非置換のヘテロアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキルであり;あるいは、窒素原子に結合した2つのR基が、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、5〜7員の単環のヘテロ環系を形成し得、ここで、任意のRの炭素原子はJで置換され得る;
およびR1aは、独立して、H、または置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のアルケニル基、置換もしくは非置換のアルキニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、または置換もしくは非置換のアラルキル基であり;あるいはRおよびR1aは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、該炭素原子を含む3〜7員の置換もしくは非置換の炭素環を形成し、ここで、RまたはR1aの各々は0〜3個のJで置換され得る;
、R2a、RおよびR3aは、独立して、Hまたは置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のアルケニル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアラルキル基、置換もしくは非置換のアラルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、または置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキル基であり、ここで任意の炭素原子はJで置換され得る;
およびR4aは、独立して、水素、(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−シクロアルキルもしくはシクロアルケニル、[(C−C10)シクロアルキルもしくはシクロアルケニル]−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−アリール、(C−C10)−アリール−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロシクリル、(C−C10)−ヘテロシクリル−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロアリール、または(C−C10)−ヘテロアリール−(C−C12)−脂肪族であり;
ここで、RまたはR4aの、(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−シクロアルキルもしくはシクロアルケニル、[(C−C10)シクロアルキルもしくはシクロアルケニル]−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−アリール、(C−C10)−アリール−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロシクリル、(C−C10)−ヘテロシクリル−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロアリール、または(C−C10)−ヘテロアリール−(C−C12)−脂肪族の各々は、Jから独立して選択される、0〜3個の置換基で独立して置換され;
ここで、RまたはR4aの各々の3炭素原子までは、N、NH、O、S、SO、またはSOより選択されるヘテロ原子により化学的に安定な配置に置き換えられ得;あるいは、RおよびR4aは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、またはSOより選択されるヘテロ原子を3個まで有する3〜8員環を形成し、ここでこの環系は、Jより独立して選択される0〜2個の置換基で置換される;
は、水素、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり;ここで、上記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルは、0〜3個のJ基で置換される;
Xは、結合、C(H)R、O、S、またはN(R)であり;
Yは、結合、C(H)R、C(O)、C(O)C(O)、S(O)、S(O)、またはS(O)(NR)であり;
ここで、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アラルカノイル、ヘテロアラルカノイル、C(O)R、C(O)OR、SO、またはカルボキシアミドであり、そして上記アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アラルカノイル、またはヘテロアラルカノイルは、0〜3個のJ基で置換され、あるいはRおよびZは、それらが結合されている原子と一緒になって、0〜3個のJ基で置換された単環系または二環系を形成し;
ここで、Rは、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのうちの任意のものは、0〜3個のJ基で置換される;
Zは、アルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ORまたはN(Rであり、ここで、任意の炭素原子はJで置換され得;
ここで、各々のRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、アラルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルであり、上記アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、アラルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルは0〜3個のJ基で置換され;あるいは、窒素原子に結合されている2つのR基は、上記窒素原子と一緒になって、0〜3個のJ基で置換された3〜8員の単環のヘテロ環系、または0〜3個のJ基で置換された8〜20員の二環もしくは三環のヘテロ環系を形成する;
Jは、ハロゲン、OR’、OC(O)N(R’)、NO、CN、CF、OCF、R’、N(R’)、SR’、SOR’、SOR’、SON(R’)、SOR’、C(O)R’、C(O)C(O)R’、C(O)CHC(O)R’、C(S)R’、C(O)OR’、OC(O)R’、C(O)N(R’)、OC(O)N(R’)、C(S)N(R’)、(CH0−2NHC(O)R’、N(R’)N(R’)C(O)R’、N(R’)N(R’)C(O)OR’、N(R’)N(R’)CON(R’)、N(R’)SOR’、(CH0−2N(R’)SOR’、N(R’)SON(R’)、N(R’)C(O)OR’、N(R’)C(O)R’、N(R’)C(S)R’、N(R’)C(O)N(R’)、N(R’)C(S)N(R’)、N(COR’)COR’、N(OR’)R’、C(=NH)N(R’)、C(O)N(OR’)R’、C(=NOR’)R’、OP(O)(OR’)、P(O)(R’)、P(O)(OR’)、または、P(O)(H)(OR’)であり;あるいは、2つのJ基は一緒になって、O、S、C(O)、S(O)、S(O)、メチレンジオキシ、またはエチレンジオキシであり;
ここで各々のR’は、独立して、水素、(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−シクロアルキルもしくはシクロアルケニル、[(C−C10)シクロアルキルもしくはシクロアルケニル]−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−アリール、(C−C10)−アリール−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロシクリル、(C−C10)−ヘテロシクリル−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロアリール、または(C−C10)−ヘテロアリール−(C−C12)−脂肪族、より選択され、あるいは、2つのR’基は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、上記窒素原子を含む3〜8員の単環のヘテロ環系、または8〜20員の二環もしくは三環のヘテロ環系を形成し;ここで、上記二環および三環系において、各々の環は直線的に縮合しており、架橋しており、またはスピロ環化しており;ここで、各々の環は芳香族または非芳香族のいずれかであり;ここで、上記ヘテロ環系中の各々のヘテロ原子は、N、NH、O、S、SOおよびSOからなる群より選択され、
ここで水素を除いたR’は、Jより独立して選択される0〜3個の置換基で置換される;
Vは、結合、CH、C(R10、C(O)、S(O)、またはS(O)であり;
Kは、結合、−O−、−S−、−C(O)−、−S(O)−、S(O)−、または−S(O)(NR10)−、−N(R10)−であり;
ここで、R10は、水素、またはC1−5アルキルである;
Tは、R11、R11−アルキル−、R11−アルケニル−、R11−アルキニル−、R11O−、−N(R11、−C(O)R11、または−C(=NOアルキル)R11であり;
ここで、R11は、独立して、水素、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、またはヘテロアリールであり、そしてアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、またはヘテロアリールの各々は、0〜3個のJ基で置換され;あるいは、窒素原子に結合されている第一のR11および第二のR11は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、0〜3個のJ基で置換された単環系または二環系を形成する。
本発明は、式Iの化合物および適切な賦形剤を含む薬学的組成物をさらに提供する。
本発明は、治療上有効な量の式Iの化合物、および治療上有効な量の第2の薬剤を含む、薬学的配合物をさらに提供する。本発明はまた、治療上有効な量の式Iの化合物、治療上有効な量の第2の薬剤、および治療上有効な量の第3の薬剤を含む、薬学的配合物を提供する。本発明の薬学的配合物は、本発明の薬学的組成物として調合され得る。
本発明はさらに、処置が必要な患者、またはHCVウイルスプロテアーゼの阻害の適応がある患者において、HCV感染を処置する方法を提供し、この方法は、治療上有効な量の式Iの化合物を上記患者に投与する工程、または薬学的配合物を上記患者に投与する工程を含む。
本発明はさらに、C型肝炎を処置するための薬剤の調製に、式Iの化合物を使用する方法を提供する。
(詳細な説明)
定義
用語「HCV NS3セリンプロテアーゼ」、「HCV NS3プロテアーゼ」、「NS3セリンプロテアーゼ」および「NS3プロテアーゼ」はすべてC型肝炎ウイルスのNS3領域によりコードされるセリンプロテアーゼの活性形態を示し、共有結合または非共有結合のどちらかによる、これらと他のタンパク質とのすべての組み合わせを含む。例えば、この状況における他のタンパク質としては、以下に限定されないが、C型肝炎ウイルスのNS4a領域によってコードされるタンパク質が挙げられる。したがって、用語「NS3/4a」および「NS3/4aプロテアーゼ」は、HCV NS4aタンパク質と組み合わさったNS3プロテアーゼを示す。
本明細書中で使用される場合、用語「他の型(type(s))の治療因子」は、1つ以上の抗ウイルス因子(本発明のHCV NS3セリンプロテアーゼインヒビター以外)を示す。
本明細書中で使用される場合、用語「被験体」は、哺乳動物(例えば、ヒト、ヒト以外の霊長類、ラット、マウス、イヌ、ネコ、ウマ、ウシおよびブタ)を含む。
用語「処置」は、疾患、状態もしくは障害と闘う目的で患者を管理およびケアすることと定義され、そして症状もしくは合併症の発症を予防するために本発明の化合物を投与すること、または症状もしくは合併症を緩和すること、または、疾患、状態もしくは障害を除くことを含む。
本発明の状況において、「処置する」は、障害もしくは疾患に関連する症状を緩和すること、またはこれらの症状のさらなる進行もしくは悪化を阻害すること、または疾患もしくは障害を予防することまたはその予防法を意味する。したがって、C型肝炎ウイルス感染を処置することは、ウイルスの成長を遅らせること、停止すること、もしくは逆戻りさせること、および/または感染の症状の制御、緩和もしくは予防を含む。同様に、本明細書中で使用される場合、本発明の化合物の「有効な量」または「治療上有効な量」は、上記障害または状態に関連する症状を、全体的、もしくは部分的に緩和する、またはそれらの症状のさらなる進行もしくは悪化を停止、もしくは遅らせる、または上記障害もしくは状態を予防する、または上記障害もしくは状態のための予防法を提供する、化合物の量を示す。特に、「治療上有効な量」は、投薬時および必要な期間にわたり、HCV NS3セリンプロテアーゼ活性の阻害によって所望の治療結果を達成するために有効な量を示す。治療上有効な量はまた、本発明の化合物の任意の毒性作用または有害作用よりも治療上利益のある作用が勝る量である。例えば、HCV感染を処置する状況において、本発明のHCV NS3セリンプロテアーゼインヒビターの治療上有効な量は、HCVウイルス感染を制御するために十分な量である。
特定の立体化学または異性体形態が具体的に示されない場合、構造のすべてのキラル形態、ジアステレオマー形態、ラセミ形態が意図される。本発明において使用される化合物は、描写より明白なように、任意のまたはすべての不斉原子の点で、濃縮された光学異性体または分割された光学異性体を含む。ラセミ混合物およびジアステレオマー混合物の両方、ならびに個別の光学異性体は、実質的にそれらのエナンチオマー対またはジアステレオマー対をなくすように、単離され得、または合成され得、そしてこれらはすべて本発明の範囲内にある。
本明細書中で使用される場合、用語「アミノ保護基」または、「N保護」は、合成手順中の所望されない反応に対してアミノ基を保護することが意図される基を示し、そして後にアミンを出現させるために取り除かれ得る。一般的に使用されるアミノ保護基は、Protective Groups in Organic Synthesis、Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.、John Wiley&Sons、New York、NY、(3rd Edition、1999)に開示される。アミノ保護基としては、アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、o−ニトロフェノキシアセチル、α−クロロブチリル、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−ブロモベンゾイル、4−ニトロベンゾイルなど);スルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニルなど);アシルオキシ基(保護されたアミンとウレタンを形成する、例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、p−クロロベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5−トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1−(p−ビフェニリル)−1−メチルエトキシカルボニル、α,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエチルオキシカルボニル(Teoc)、フェノキシカルボニル、4−ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル−9−メトキシカルボニル(Fmoc)、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、フェニルチオカルボニルなど);アラルキル基(例えば、ベンジル、トリフェニルメチル、ベンジルオキシメチルなど);およびシリル基(例えば、トリメチルシリルなど)が挙げられる。アミン保護基としては、環状アミノ保護基(例えば、フタロイルおよびジチオスクシンイミジル)も挙げられ、これらはアミノ窒素をヘテロ環に組み込む。代表的には、アミノ保護基としては、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、フェニルスルホニル、Alloc、Teoc、ベンジル、Fmoc、BocおよびCbzが挙げられる。合成手順を手近に行うために適切なアミノ保護基を選択することおよび使用することは、十分に当業者の知識の範囲内である。
アルキル基としては、1〜約20個の炭素原子、代表的には1〜12個の炭素原子、またはある実施形態においては、1〜8個の炭素原子を有する、直鎖アルキル基および分枝アルキル基およびシクロアルキル基が挙げられる。直鎖アルキル基の例としては、1〜8個の炭素原子を持つものが挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、およびn−オクチル基が挙げられる。分枝アルキル基の例としては、以下に限定されないが、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、および2,2−ジメチルプロピル基が挙げられる。代表的な置換アルキル基は、以下に列挙した任意の基によって一度以上置換され得、その基は例えば、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ基、チオ基、アルコキシ基、およびハロゲン基である。
シクロアルキル基は、環状アルキルであり、例えば、以下に限定されないが、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、およびシクロオクチル基が挙げられる。ある実施形態において、上記シクロアルキル基は3〜8個の環員を有し、一方、他の実施形態において、環の炭素原子の数は、3〜5個、6個または7個に及ぶ。シクロアルキル基としては、さらに、以下に限定されないが、ノルボルニル基、アダマンチル基、ボルニル基、カンフェニル基、イソカンフェニル基、およびカレニル基のような多環式シクロアルキル基、ならびに縮環、例えば、以下に限定されないが、デカリニルなどが挙げられる。シクロアルキル基はまた、上記で定義される直鎖アルキル基または分枝アルキル基で置換された環を含む。代表的な置換シクロアルキル基は、一置換または二置換以上であり得、例えば、以下に限定されないが、2,2−、2,3−、2,4−、2,5−もしくは2,6−二置換シクロヘキシル基、または一置換、二置換もしくは三置換ノルボルニル基もしくはシクロヘプチル基が挙げられ得、これらは例えば、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ基、チオ基、アルコキシ基、およびハロゲン基で置換され得る。用語「シクロアルケニル」は、単独でもしくは組み合わされて、環状アルケニル基を示す。
用語「炭素環式」および「炭素環」は、環の原子が炭素である環構造を示す。ある実施形態において、上記炭素環は、3〜8個の環員を含み、一方、他の実施形態において、環の炭素原子の数は、4、5、6、または7個である。特別に示さない限り、炭素環は、N−1までの置換基で置換され得、ここでNは、例えば、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ基、チオ基、アルコキシ基、およびハロゲン基を有する炭素環のサイズである。
(シクロアルキル)アルキル基は、シクロアルキルアルキル基としても示されるが、上記に定義されるアルキル基の水素結合または炭素結合が、上記に定義されるシクロアルキル基への結合に置き換えられたアルキル基である。
アルケニル基は、少なくとも1つの二重結合が2個の炭素原子間に存在することを除いて、上記に定義される直鎖アルキル基および分枝アルキル基および環状アルキルを含む。したがって、アルケニル基は2〜約20個の炭素原子、および代表的には、2〜12個の炭素原子、またはある実施形態において、2〜8個の炭素原子を有する。例としては、以下に限定されないが、特にビニル、−CH=CH(CH3)、−CH=C(CH3)2、−C(CH3)=CH2、−C(CH3)=CH(CH3)、−C(CH2CH3)=CH2、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、およびヘキサジエニルが挙げられる。
シクロアルケニル基は、少なくとも1つの二重結合を2個の炭素原子間に有するシクロアルキル基を含む。したがって、例えば、シクロアルケニル基としては、以下に限定されないが、シクロヘキセニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキサジエニル基、ブタジエニル基、ペンタジエニル基、およびヘキサジエニル基が挙げられる。
(シクロアルケニル)アルキル基は、上記に定義されるアルキル基の水素結合または炭素結合が、上記に定義されるシクロアルケニル基への結合に置き換えられたアルキル基である。
アルキニル基は、少なくとも1つの三重結合が2個の炭素原子間に存在することを除いて、直鎖アルキル基および分枝アルキル基を含む。したがって、アルキニル基は、2〜約20個の炭素原子、および代表的には、2〜12個の炭素、またはある実施形態において、2〜8個の炭素原子を有する。例としては、以下に限定されないが、特に、−C≡CH、−C≡C(CH3)、−C≡C(CH2CH3)、−CH2C≡CH、−CH2C≡C(CH3)、および−CH2C≡C(CH2CH3)が挙げられる。
アリール基は、ヘテロ原子を含まない環状芳香族炭化水素である。したがって、アリール基としては、以下に限定されないが、フェニル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニル基、インダセニル基、フルオレニル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、ナフタセニル基、クリセニル基、ビフェニレニル基、アントラセニル基、およびナフチル基が挙げられる。ある実施形態において、アリール基は、基の環部分に6〜14個の炭素を有する。語句「アリール基」は、縮環、例えば芳香族−脂肪族縮環系(例えば、インダニル、テトラヒドロナフチルなど)を含むが、環員のうちの1つに他の基(例えば、アルキル基またはハロゲン基)が結合したアリール基は含まない。むしろ、トリル基のような基は、置換アリール基として称される。代表的な置換アリール基は、一置換、または二置換以上であり得、例えば、以下に限定されないが、2−、3−、4−、5−、または6−置換フェニル基もしくはナフチル基であり得、これらは以下に列挙されるような基で置換され得る。
アラルキル基は、上記に定義されるアルキル基の水素結合または炭素結合が、上記に定義されるアリール基への結合に置き換えられたアルキル基である。代表的なアラルキル基としては、ベンジル基およびフェニルエチル基および縮合(シクロアルキルアリール)アルキル基(例えば、4−エチル−インダニル)が挙げられる。アラルケニル基は、上記に定義されるアルケニル基の水素結合または炭素結合が、上記に定義されるアリール基への結合に置き換えられたアルケニル基である。
ヘテロシクリル基は、3個以上の環員を有する芳香族および非芳香族化合物を含み、その環員の1つ以上は、ヘテロ原子(例えば、以下に限定されないが、N、OおよびS)である。ある実施形態において、ヘテロシクリル基は、3〜20個の環員を有し、一方、他の基は3〜15個の環員を有する。語句「ヘテロシクリル基」は、縮合芳香族基および縮合非芳香族基を含む縮環種を含む。この語句はまた、ヘテロ原子を有する多環系(例えば、以下に限定されないが、キヌクリジニル)を含む。しかし、この語句は、環員のうちの1つに他の基(例えば、アルキル基またはハロゲン基)が結合したヘテロシクリル基は含まない。むしろ、それらは「置換へテロシクリル基」として称される。ヘテロシクリル基としては、以下に限定されないが、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ピロリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、ピリジニル基、チオフェニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾフラニル基、ジヒドロベンゾフラニル基、インドリル基、ジヒドロインドリル基、アザインドリル基、インダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、アザベンズイミダゾリル基、ベンズオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、イミダゾピリジニル基、イソオキサゾロピリジニル基、チアナフタレニル基、プリニル基、キサンチニル基、アデニニル基、グアニニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、テトラヒドロキノリニル基、キノサリニル基、およびキナゾリニル基が挙げられる。
代表的な置換へテロシクリル基は、一置換または二置換以上であり得、例えば、以下に限定されないが、ピペリジニル基またはキノリニル基であり、これらは、以下に列挙されるような基で、2−、3−、4−、5−、もしくは6位を置換、または二置換される。
ヘテロアリール基は、5個以上の環員を有する芳香環化合物であって、その環員のうちの1つ以上がヘテロ原子(例えば、以下に限定されないが、N、O、およびS)である。ヘテロアリール基としては、以下に限定されないが、例えば、ピロリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、ピリジニル基、チオフェニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾフラニル基、インドリル基、アザインドリル基、インダゾリル基、ベンズイミダゾリル基、アザベンズイミダゾリル基、ベンズオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、イミダゾピリジニル基、イソオキサゾロピリジニル基、チアナフタレニル基、プリニル基、キサンチニル基、アデニニル基、グアニニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、テトラヒドロキノリニル基、キノサリニル基、およびキナゾリニル基が挙げられる。語句「ヘテロアリール基」は、縮環化合物(例えば、インドリルおよび2,3−ジヒドロインドリル)を含むが、この語句は、環員のうちの1つに他の基(例えば、アルキル基)が結合したヘテロアリール基は含まない。むしろ、そのような置換基を有するヘテロアリール基は、「置換ヘテロアリール基」として称される。代表的な置換ヘテロアリール基は、上記に列挙されたような基で一度以上置換され得る。
アリール基およびヘテロアリール基の追加の例としては、以下に限定されないが、フェニル、ビフェニル、インデニル、ナフチル(1−ナフチル、2−ナフチル)、N−ヒドロキシテトラゾリル、N−ヒドロキシトリアゾリル、N−ヒドロキシイミダゾリル、アントラセニル(1−アントラセニル、2−アントラセニル、3−アントラセニル)、チオフェニル(2−チエニル、3−チエニル)、フリル(2−フリル、3−フリル)、インドリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、キナゾリニル、フルオレニル、キサンテニル、イソインダニル、ベンズヒドリル、アクリジニル、チアゾリル、ピロリル(2−ピロリル)、ピラゾリル(3−ピラゾリル)、イミダゾリル(1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、トリアゾリル(1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル)、オキサゾリル(2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、チアゾリル(2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、ピリジル(2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル)、ピラジニル、ピリダジニル(3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、5−ピリダジニル)、キノリル(2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、7−キノリル、8−キノリル)、イソキノリル(1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、6−イソキノリル、7−イソキノリル、8−イソキノリル)、ベンゾ[b]フラニル(2−ベンゾ[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニル、4−ベンゾ[b]フラニル、5−ベンゾ[b]フラニル、6−ベンゾ[b]フラニル、7−ベンゾ[b]フラニル)、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル(2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、6−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、7−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、ベンゾ[b]チオフェニル(2−ベンゾ[b]チオフェニル、3−ベンゾ[b]チオフェニル、4−ベンゾ[b]チオフェニル、5−ベンゾ[b]チオフェニル、6−ベンゾ[b]チオフェニル、7−ベンゾ[b]チオフェニル))、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル、(2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、6−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、7−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル))、インドリル(1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−インドリル、7−インドリル)、インダゾール(1−インダゾリル、3−インダゾリル、4−インダゾリル、5−インダゾリル、6−インダゾリル、7−インダゾリル)、ベンズイミダゾリル(1−ベンズイミダゾリル、2−ベンズイミダゾリル、4−ベンズイミダゾリル、5−ベンズイミダゾリル、6−ベンズイミダゾリル、7−ベンズイミダゾリル、8−ベンズイミダゾリル)、ベンズオキサゾリル(1−ベンズオキサゾリル、2−ベンズオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(1−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾチアゾリル、4−ベンゾチアゾリル、5−ベンゾチアゾリル、6−ベンゾチアゾリル、7−ベンゾチアゾリル)、カルバゾリル(1−カルバゾリル、2−カルバゾリル、3−カルバゾリル、4−カルバゾリル)、5H−ジベンズ[b,f]アゼピン(5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−1−イル、5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−2−イル、5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−3−イル、5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−4−イル、5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−5−イル)、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−1−イル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−2−イル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−3−イル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−4−イル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンズ[b,f]アゼピン−5−イル)、などが挙げられる。
ヘテロシクリルアルキル基は、上記に定義されるアルキル基の水素結合または炭素結合が、上記に定義されるヘテロシクリル基への結合に置き換えられたアルキル基である。代表的なヘテロシクリルアルキル基としては、以下に限定されないが、フラン−2−イルメチル、フラン−3−イルメチル、ピリジン−3−イルメチル、テトラヒドロフラン−2−イルエチル、およびインドール−2−イルプロピルが挙げられる。
ヘテロアラルキル基は、上記に定義されるアルキル基の水素結合または炭素結合が、上記に定義されるヘテロアリール基への結合に置き換えられたアルキル基である。
用語「アルコキシ」は、上記に定義されるアルキル基に結合した酸素原子を示す。直鎖アルコキシ基の例としては、以下に限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどが挙げられる。分枝アルコキシの例としては、以下に限定されないが、イソプロポキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、イソペンチルオキシ、イソヘキシルオキシなどが挙げられる。環状アルコキシの例としては、以下に限定されないが、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられる。
用語「アリールオキシ」および「アリールアルコキシ」はそれぞれ、酸素原子に結合するアリール基、およびアルキル部位で酸素原子に結合するアラルキル基を示す。例としては、以下に限定されないが、フェノキシ、ナフチルオキシ、およびベンジルオキシが挙げられる。
用語「アミン」(または「アミノ」)は、例えば、式−NR3031を有する、一級、二級および三級アミンを含む。各々の出現において、上記R30およびR31は、独立して、水素、または本明細書中で定義される置換もしくは非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロシクリル基、またはヘテロシクリルアルキル基である。したがって、アミンとしては、以下に限定されないが、−NH、アルキルアミン、ジアルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン、ジアリールアミン、アラルキルアミン、ヘテロシクリルアミンなどが挙げられる。
用語「アミド(amide)」(または「アミド(amido)」)は、C−アミド基およびN−アミド基(すなわち、それぞれ−C(O)NR3233、および−NR32C(O)R33基)を含む。R32およびR33は、独立して、水素、または本明細書中で定義される置換もしくは非置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロシクリル基またはヘテロシクリルアルキル基である。アミド基は、したがって、以下に限定されないが、カルバモイル基(−C(O)NH)およびホルムアミド基(−NHC(O)H)を含む。
用語「ハロ」または「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を示す。
「シアノ」、「ニトロ」、「トリフルオロメチル」、「トリフルオロメトキシ」などの官能基は、当該分野における通常の意味を有する。
用語 「ウレタン」(または「カルバミル」)は、N−ウレタン基およびO−ウレタン基(すなわち、それぞれ、−NR34C(O)OR35基および−OC(O)NR3435基)を含む。上記R34およびR35は、独立して、水素、または本明細書中で定義される置換もしくは非置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、またはヘテロシクリル基である。
用語「スルホンアミド(sulfonamide)」(または「スルホンアミド(sulfonamido)」)は、S−スルホンアミド基およびN−スルホンアミド基(すなわち、それぞれ、−SONR3637基および−NR36SO37基)を含む。上記R36およびR37は、独立して、水素、または本明細書中で定義される置換もしくは非置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、またはヘテロシクリル基である。スルホンアミド基は、したがって、以下に限定されないが、スルファモイル基(−SONH)を含む。式−S(O)(NR)−として表される有機硫黄構造は、スルホキシイミンを示すと理解され、この構造において、酸素原子および窒素原子の両方が硫黄原子に結合し、この硫黄原子はまた2個の炭素原子に結合する。
用語「アミジン」または「アミジノ」は、式−C(NR38)NR3940の基を含む。上記R38、R39、およびR40は、独立して、H、アミノ保護基、または本明細書中で定義される置換もしくは非置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、またはヘテロシクリル基である。代表的には、アミジノ基は−C(NH)NHである。
用語「グアニジン」または「グアニジノ」は、式−NR41C(NR42)NR4344の基を含む。上記R41、R42、R43、およびR44は、独立して、H、アミノ保護基、または本明細書中で定義される置換もしくは非置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、またはヘテロシクリル基である。代表的には、グアニジノ基は−NHC(NH)NHである。
用語「アルキレン」は、2価のアルキルを示す。アルキレンの非限定的な例としては、メチレン、エチレン、プロピレンなどが挙げられる。用語「カルボキシアルキル」は、式−R45−COOHの基を含み、上記R45は置換もしくは非置換のアルキレンである。用語「カルボキシアミドアルキル」は、式−R45−C(O)NR4344の基を含み、上記R45、R43およびR44は上記に定義されるとおりである。用語「ヘテロアリールアルキル」は、式−R45−ヘテロアリールの基を含み、上記R45およびヘテロアリールは、上記に定義されるとおりである。用語シクロアルキリデニルは、単独でもしくは任意の他の用語と組み合わされて、少なくとも1つの環外炭素−炭素二重結合を有する安定な炭素環ラジカルを示す。好ましくは、シクロアルキリデニルは、5〜7個の炭素原子を有する。シクロアルキリデニルの非限定的な例としては、シクロペンチリデニル、シクロヘキシリデニル、シクロペンテニリデニルなどが挙げられる。用語ヘテロシクロアルキリデニルは、単独でもしくは任意の他の用語と組み合わされて、少なくとも1つの環外炭素−炭素二重結合を有する安定なヘテロ環ラジカルを示す。
一般的に「置換」は、有機基に含まれる水素原子への結合の1つ以上が、非水素原子への結合に置き換えられると定義される有機基(例えば、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールなど)を示し、上記非水素原子としては、例えば、以下に限定されないが:ハロゲン(F、Cl、Br、およびI);ヒドロキシル基のような基における酸素原子(これは、シリルエーテルのようなヒドロキシル保護基がなくても、ヒドロキシル保護基で保護されていてもよく、このヒドロキシル保護基としては、エーテルではアルコキシ基またはアリールオキシ基、アリールオキシ基、およびアラルキルオキシ基、アシルオキシ基ではカルボキシエステル、カルバミルエステル、カーボネートエステルなど、ならびに無機エステルではボロネート、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、スルフェネート、スルフィネート、またはスルホネートエステル);シアノ、カルボキシル、アシル、エステル、アミドなどのような基における炭素原子;チオール基、アルキルおよびアリールスルフィド基、スルホキシド基、スルホン基、アルコキシ−もしくはアリールオキシ−スルホニル基、ならびにスルホンアミド基のような基における硫黄原子;ニトロ、アミン、ヒドロキシルアミン、N−オキシド、ヒドラジド、アジド、およびエナミンのような基における窒素原子;ならびに他の共有結合したヘテロ原子、例えば、ホスホネートおよびホスフィネートのような基におけるリン、が挙げられる。この定義された有機基はまた、炭素原子上の水素原子への結合の1つ以上が、単一置換基の2個または3個のへテロ原子への、2つ以上の別個の結合に置き換えられた基によって置換され得るか、または、代わりにヘテロ原子との二重結合または三重結合を含み得る。このヘテロ原子としては、以下に限定されないが、カルボニル(オキソ)における酸素、環状のアセタール、ヘミアセタール、ケタールおよびヘミケタールにおける2個の酸素;オルト−エステルにおける3個の酸素、環状のアミナールおよびヘミアミナールにおける酸素ならびに窒素;イミン、ヒドロキシイミン、オキシム、ヒドラゾン、およびニトリルにおける窒素;チオカルボニルにおける硫黄;ならびにリンイリデン化合物におけるリンが挙げられる。
本明細書中で使用される場合、用語「ヘテロ原子」は、他に限定されない限り、非炭素原子および非水素原子を示す。代表的なヘテロ原子は、N、O、およびSである。硫黄(S)を示す場合、この硫黄は、酸化状態が特定されない場合、認識される任意の酸化状態であり得、したがってスルホキシド(R−S(O)−R’)およびスルホン(R−S(O)−R’)が含まれ;したがって、用語「スルホン」は、硫黄のスルホン形態のみを含み;用語「スルフィド」は、硫黄のスルフィド形態(R−S−R’)のみを含む、ということが理解される。「O、NH、NR’およびSからなる群より選択されるヘテロ原子」、または「〜がO、S...である」という語句が使用される場合、これらは、スルフィド、スルホキシド、およびスルホンの硫黄の酸化状態すべてを含み、ここで硫黄はまた、2個の炭素原子に結合する、ということが理解される。
置換環状基(例えば、置換アリール基、置換ヘテロシクリル基および置換ヘテロアリール基)はまた、水素原子への結合が炭素原子への結合に置き換わった環系および縮環系を含む。したがって、置換アリール基、置換ヘテロシクリル基および置換ヘテロアリール基はまた、本明細書中で定義されるアルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基で置換され得る。
さらに、本発明の特徴または局面がマーカッシュ群によって記載される場合、本発明はまた、マーカッシュ群の任意の別個のメンバーまたは任意のメンバーの小群により記載される、と当業者は認識する。例えば、Xが臭素、塩素、およびヨウ素からなる群より選択される、と記載される場合、Xが臭素である請求項およびXが臭素および塩素である請求項は完全に記載される。さらに、本発明の特徴または局面がマーカッシュ群によって記載される場合、本発明はまた、マーカッシュ群の別個のメンバーまたはメンバーの小群の任意の組み合わせによって記載される、と当業者は認識する。したがって、例えば、Xが臭素、塩素、およびヨウ素からなる群より選択され、そしてYがメチル、エチル、プロピルからなる群より選択される、と記載される場合、Xが臭素であり、ならびにYがメチルである請求項は完全に記載される。
(式Iの化合物)
本発明は、式Iの化合物:
Figure 2009524681
およびその立体異性体、溶媒和物、水和物、互変異性体、プロドラッグ、塩、薬学的に受容可能な塩、およびそれらの混合物を提供し、ここで:
nは0または1であり;
Wは、
Figure 2009524681
であり;
ここで:
およびRは、独立して、ヒドロキシルもしくはヒドロキシルに変換され得る基であり、またはRおよびRは、それらが結合されているホウ素と一緒になって、−B(OH)基に変換され得る環状基を形成し;
各々の出現について、Rは独立して、H、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換のアラルケニル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換のシクロアルケニル、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルケニル、置換もしくは非置換のヘテロアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキルであり;あるいは、窒素原子に結合した2つのR基が、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、5〜7員の単環のヘテロ環系を形成し得、ここで、任意のRの炭素原子はJで置換され得る;
およびR1aは、独立して、H、または置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のアルケニル基、置換もしくは非置換のアルキニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、または置換もしくは非置換のアラルキル基であり;あるいはRおよびR1aは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、上記炭素原子を含む3〜7員の置換もしくは非置換の炭素環を形成し、ここで、RまたはR1aの各々は0〜3個のJで置換され得る;
、R2a、RおよびR3aは、独立して、Hまたは置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のアルケニル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアラルキル基、置換もしくは非置換のアラルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、または置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキル基であり、ここで任意の炭素原子はJで置換され得る;
およびR4aは、独立して、水素、(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−シクロアルキルもしくはシクロアルケニル、[(C−C10)シクロアルキルもしくはシクロアルケニル]−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−アリール、(C−C10)−アリール−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロシクリル、(C−C10)−ヘテロシクリル−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロアリール、または(C−C10)−ヘテロアリール−(C−C12)−脂肪族であり;
ここで、RまたはR4aの、(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−シクロアルキルもしくはシクロアルケニル、[(C−C10)シクロアルキルもしくはシクロアルケニル]−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−アリール、(C−C10)−アリール−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロシクリル、(C−C10)−ヘテロシクリル−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロアリール、または(C−C10)−ヘテロアリール−(C−C12)−脂肪族の各々は、Jから独立して選択される、0〜3個の置換基で独立して置換され;
ここで、RまたはR4aの各々の3炭素原子までは、N、NH、O、S、SO、またはSOより選択されるヘテロ原子により化学的に安定な配置に置き換えられ得;あるいは、RおよびR4aは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、またはSOより選択されるヘテロ原子を3個まで有する3〜8員環を形成し、ここでこの環系は、Jより独立して選択される0〜2個の置換基で置換される;
は、水素、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり;ここで、上記アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルは、0〜3個のJ基で置換される;
Xは、結合、C(H)R、O、S、またはN(R)であり;
Yは、結合、C(H)R、C(O)、C(O)C(O)、S(O)、S(O)、またはS(O)(NR)であり;
ここで、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アラルカノイル、ヘテロアラルカノイル、C(O)R、C(O)OR、SO、またはカルボキシアミドであり、そして上記アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アラルカノイル、またはヘテロアラルカノイルは、0〜3個のJ基で置換され、あるいはRおよびZは、それらが結合されている原子と一緒になって、0〜3個のJ基で置換された単環系または二環系を形成し;
ここで、Rは、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのうちの任意のものは、0〜3個のJ基で置換される;
Zは、アルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ORまたはN(Rであり、ここで、任意の炭素原子はJで置換され得;
ここで、各々のRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、アラルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルであり、上記アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、アラルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルは0〜3個のJ基で置換され;あるいは、窒素原子に結合されている2つのR基は、上記窒素原子と一緒になって、0〜3個のJ基で置換された3〜8員の単環のヘテロ環系、または0〜3個のJ基で置換された8〜20員の二環もしくは三環のヘテロ環系を形成する;
Jは、ハロゲン、OR’、OC(O)N(R’)、NO、CN、CF、OCF、R’、N(R’)、SR’、SOR’、SOR’、SON(R’)、SOR’、C(O)R’、C(O)C(O)R’、C(O)CHC(O)R’、C(S)R’、C(O)OR’、OC(O)R’、C(O)N(R’)、OC(O)N(R’)、C(S)N(R’)、(CH0−2NHC(O)R’、N(R’)N(R’)C(O)R’、N(R’)N(R’)C(O)OR’、N(R’)N(R’)CON(R’)、N(R’)SOR’、(CH0−2N(R’)SOR’、N(R’)SON(R’)、N(R’)C(O)OR’、N(R’)C(O)R’、N(R’)C(S)R’、N(R’)C(O)N(R’)、N(R’)C(S)N(R’)、N(COR’)COR’、N(OR’)R’、C(=NH)N(R’)、C(O)N(OR’)R’、C(=NOR’)R’、OP(O)(OR’)、P(O)(R’)、P(O)(OR’)、または、P(O)(H)(OR’)であり;あるいは、2つのJ基は一緒になって、O、S、C(O)、S(O)、S(O)、メチレンジオキシ、またはエチレンジオキシであり;
ここで各々のR’は、独立して、水素、(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−シクロアルキルもしくはシクロアルケニル、[(C−C10)シクロアルキルもしくはシクロアルケニル]−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−アリール、(C−C10)−アリール−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロシクリル、(C−C10)−ヘテロシクリル−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロアリール、または(C−C10)−ヘテロアリール−(C−C12)−脂肪族、より選択され、あるいは、2つのR’基は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、上記窒素原子を含む3〜8員の単環のヘテロ環系、または8〜20員の二環もしくは三環のヘテロ環系を形成し;ここで、上記二環および三環系において、各々の環は直線的に縮合しており、架橋しており、またはスピロ環化しており;ここで、各々の環は芳香族または非芳香族のいずれかであり;ここで、上記ヘテロ環系中の各々のヘテロ原子は、N、NH、O、S、SOおよびSOからなる群より選択され;
ここで水素を除いた任意のR’は、Jより独立して選択される0〜3個の置換基で置換される;
Vは、結合、CH、C(R10、C(O)、S(O)、またはS(O)であり;
Kは、結合、−O−、−S−、−C(O)−、−S(O)−、S(O)−、−S(O)(NR10)−、または−N(R10)−であり;
ここで、R10は、水素、またはC1−5アルキルである;
Tは、R11、R11−アルキル−、R11−アルケニル−、R11−アルキニル−、R11O−、−N(R11、−C(O)R11、または−C(=NOアルキル)R11であり;
ここで、R11は、独立して、水素、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、またはヘテロアリールであり、そしてアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、またはヘテロアリールの各々は、0〜3個のJ基で置換され;あるいは、窒素原子に結合されている第一のR11および第二のR11は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、0〜3個のJ基で置換された単環系または二環系を形成する。
より具体的には、Zは
Figure 2009524681
であり得;
ここで、
破線を備える結合は、単結合または二重結合であり得;
mは、0または1であり;
pは、0または1であり;
12、R13、R18およびR19は、独立して、水素、または、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルケニル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアラルキル基、置換もしくは非置換のアラルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキル基、または置換もしくは非置換のヘテロアリールアルケニル基であり;あるいは、R12およびR13、またはR18およびR19は、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、C3−6シクロアルキル基を形成し;
14およびR15は、独立して、水素、フッ素、または置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルケニル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアラルキル基、置換もしくは非置換のアラルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキル基、または置換もしくは非置換のヘテロアリールアルケニル基であり、あるいは、R14およびR15は、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、C3−6シクロアルキル基を形成し;
ここで、任意のR12、R13、R14、R15、R18、またはR19の、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、シクロアルキルアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、ヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアルキル基、ヘテロシクリルアルケニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、またはヘテロアリールアルケニル基は、0〜3個のJ基で置換され;そして、R12およびR13、またはR14およびR15、またはR18およびR19とそれらが結合されている炭素原子とが一緒になって形成する、任意のC3−6シクロアルキル基が、O、NH、NR’、S、SO、およびSO2からなる群より選択される1個または2個のヘテロ原子を含み得る;
16、R16a、R17およびR17aは、独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルケニル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアラルキル基、置換もしくは非置換のアラルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキル基、または置換もしくは非置換のヘテロアリールアルケニル基であり;あるいは、R16およびR17は、それらが結合されている原子と一緒になって、置換もしくは非置換の、縮環アリール基または縮環ヘテロアリール基を形成し;あるいは、破線を備える結合が二重結合である場合、R16aおよびR17aはない。例えば、R12、R13、R14、R15、R16、R16a、R17、R17a、R18およびR19は水素であり得る。破線を備える結合が二重結合である場合、R16aおよびR17aはない。
代わりに、Zは
Figure 2009524681
Figure 2009524681
であり得、
ここで、sは、1または2であり;
各々の出現に対して、R12、R13、R14、およびR15は、独立して、水素、フッ素、またはアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、シクロアルキルアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、ヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアルキル基、ヘテロシクリルアルケニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、もしくはヘテロアリールアルケニル基であり;あるいは、R12およびR13、またはR14およびR15は、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、C3−6シクロアルキル基を形成し;
ここで、任意のR12、R13、R14、またはR15の、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、シクロアルキルアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、ヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアルキル基、ヘテロシクリルアルケニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、またはヘテロアリールアルケニル基は、0〜3個のJ基で置換され;そして、R12およびR13、またはR14およびR15が、それらが結合されている炭素原子と一緒になって形成する任意のC3−6シクロアルキル基は、O、NH、NR’、S、SO、およびSO2からなる群より選択される、1個または2個のヘテロ原子を含み得る;
20、R21、R22、R23は、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルケニル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアラルキル基、置換もしくは非置換のアラルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキル基、または、置換もしくは非置換のヘテロアリールアルケニル基であり、あるいは、独立して、H、F、Cl、Br、I、NO、CN、CF、OR24、O−(CH−NR2526、O−(CH−OC(O)NR2526、O−(CH−NR25C(O)OR26、(CH−OR24、OCF、NR2526、(CH−NR2526、SR24、(CH−SR24、C(O)R24、C(O)OR24、NR27C(O)R24、C(O)NR2526、NR27C(O)NR2526、OC(O)NR2526、NR27C(O)OR24、NR27SO24、SONR2526であり、ここで、rは1、2、3、4、5、または6であり;そして
各々のR24、R25、R26、およびR27は、独立して、水素、または、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、シクロアルキルアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリールアルケニル基、ヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアルキル基、ヘテロシクリルアルケニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、または、ヘテロアリールアルケニル基であり、ここで、水素を除く、任意の基は、0〜3個のJ基で置換され;あるいは、R25およびR26は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、0〜3個のJ基で置換された上記窒素原子を含む3〜7員のヘテロ環を形成する。例えば、R12、R13、R14、R15、R20、R21、R22、およびR23は水素であり得る。
他の実施形態において、Rはアルキル、シクロアルキル、またはシクロアルキルアルキルであり、そしてR1aはHである;またはRおよびR1aはそれらが結合されている炭素原子と一緒になって、上記炭素原子を含む3員−シクロアルキル、4員−シクロアルキル、または5員−シクロアルキルを形成し、ここで、Rの任意の1個もしくは2個の炭素原子、または上記シクロアルキルにおいて組み合わされたRおよびR1aの任意の1個もしくは2個の炭素原子は、O、NH、NR’、S、SO、またはSOからなる群より選択されるヘテロ原子に置き換えられ得;ここで、Rの任意の炭素原子、または、上記シクロアルキルにおいて組み合わされたRおよびR1aの任意の炭素原子は、J基で置換されても、されなくてもよい。
特定の実施例は、以下の式Iの化合物を含む:
Figure 2009524681
Figure 2009524681
Figure 2009524681
Figure 2009524681
(式Iの化合物の合成)
理論により束縛されたくはないが、セリンプロテアーゼのポリペプチド基質の残基の同定に関するSchechterおよびBergerの標準の命名法(Biochem.Biophys.Res.Comm.,1967,27,157−162)が、他の同定の印が特に提供されない場合、本明細書中で使用される。上記SchechterおよびBergerの命名法において、上記基質の残基は、N末端からC末端の方向へラベル化され(Pi,...,P3,P2,P1,P1’,P2’,Pr’,...,Pj)、ここで切断は、P1とP1’との間で触媒により起こる。この命名法の状況において、式Iの化合物は、少なくともトリペプチドP3−Pro−P1の模倣物であると考えられ得、ここで、P1のアナログは、
Figure 2009524681
であり:ここで、W、RおよびR1aは本明細書中に定義されるとおりである。
(シリーズA)P−1アナログ:(S)−配置)
P1部位を模倣する部位に規定された立体化学配置を有する本発明の化合物は、以下のスキームによって入手可能である。スキームAに例示されるように、α−炭素に(S)−絶対配置を有するP1アナログは、キラルなピナンジオールボロン酸保護基を組み込むことによって合成され得、この保護基は以下の反応において立体選択性を提供し、加水分解されると、エナンチオ豊富なアミノボロン酸生成物を生じる。
Figure 2009524681
工程(a):アルキルジヒドロキシボランA1を(+)−ピナンジオールとEtO中で30分反応させ、保護されたボロン酸A2が生じ得る。工程(b):化合物A2は、LiCHCl存在下で、−100℃で、次にLiN(SiMe存在下で、保護されたアミノアルキルボロン酸A3を形成し得る。工程(c):ジオキサン中の4N HCl中、0℃で、A3は、保護されたアミノアルキルボロン酸A4に変換され得る。後者の中間体は、以下に示されるP2−P3模倣物とカップリングされ、本発明の化合物を生じ得る。
(シリーズB)P−1アナログ:(R)−配置)
スキーム1に関して対称である、P1を模倣する部位に規定された(R)−配置を有する本発明の化合物も入手可能である。スキームBに例示されるように、α−炭素に(R)−絶対配置を有するP1アナログは、スキームAで使用されるものと逆のキラルなピナンジオールボロン酸保護基を組み込むことによって合成され得、この保護基は以下の反応において立体選択性を提供し、加水分解されると、スキームAの生成物と逆の配置のエナンチオ豊富なアミノボロン酸生成物を生じる。
Figure 2009524681
工程(a):アルキルジヒドロキシボランB1を(−)−ピナンジオールとEtO中で30分反応させ、保護されたボロン酸B2が生じ得る。工程(b):化合物B2は、LiCHCl存在下で、−100℃で、次にLiN(SiMe存在下で、保護されたアミノアルキルボロン酸B3を形成し得る。工程(c):ジオキサン中の4N HCl中、0℃で、B3は、保護されたアミノアルキルボロン酸B4に変換され得る。
(シリーズC)式Iの化合物の合成)
Figure 2009524681
明瞭化のため、すべての可能な置換基はスキームC中に示されておらず、そして特定のX−Y−Z基が示されるが、このスキームは本明細書中で主張される式Iのすべての化合物に対する例であることが意図され、そして本明細書中で明記される他のX−Y−Z基は、適切な試薬を使用して類似の手順で加えられ得、このことは当該分野において周知である。示されるように、スキームCは化合物の調製を示し、ここでWは−BRであるが、本明細書中で明記されるすべての他のW基は、基または適切に保護された形態の使用により導入され得、このことは、当業者に周知である。
工程(a):n=1の場合、ヒドロキシプロリン誘導体C1は、例えば、EDC、HOBt、NMMを使用して、DCM/DMF中で、T−K−V−N(H)CR4aCOOHとカップリングされ、C2を生じる。n=0の場合、ヒドロキシプロリン誘導体C1は、同様の手法で、T−K−V−OHとカップリングされる。(VがC(O)、SOもしくはSOであるか、またはVが結合であり、かつKがC(O)、SOもしくはSOである場合;VがCHまたはC(R10である場合、上記カップリングは試薬T−K−V−LGを使用して、アルカリ性条件下で、または両性非プロトン性溶媒(例えば、DMSOもしくはDMF)中で実施され得、ここで、LGは脱離基(例えば、ハロ)であり、このことは当該分野で周知である)。工程(b):C2は、例えばCDIを使用して、DCM中で、本発明のN含有へテロ環とカップリングされ、保護されたP3−P2フラグメントであるC3を生じる。しかし、非ヘテロ環状基は、例えばエステル結合により、同様にカップリングされ得る。工程(c):上記C3エステルは、例えば、THF/水中のLiOHを用いて脱保護され、C4を生じる。工程(d):ペプチド結合形成は、A4もしくはB4と、例えば、BOPおよびDIEAとをDCM中で反応させることにより実行され、C5を生じ得る。しかし、示されるBR基の他に、W基を生じる任意の適切に保護されたアナログは、A4もしくはB4により置換され得、代わりのW基を有するC5アナログを生じ、このことは当該分野で周知である。工程(e):ピナンジオールボロネートエステルC5の脱保護により、本発明のC6ボロン酸、すなわち、式Iの化合物を生じる。Tetrahedron,2003,59,579;Organometallics,1984,3,1284を参照のこと。例えば、Rがシクロブチルメチルであり、Rがシクロヘキシルであり、R4aが水素であり、Vが−C(O)−であり、Kが−O−であり、そしてTがt−ブチルである場合、スキームCの化合物C6は、実施例3の化合物15であると理解される。式Iの化合物を含む関連の本発明の化合物は、本明細書中に明記される代わりの置換基を有し、本明細書の手順をわずかに改変することによって作製され得る、ということを当業者は容易に理解する。必要な場合、適切な保護基が使用され得、このことは当該分野で周知であり、Protective Groups in Organic Synthesis,Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.,John Wiley&Sons,New York,NY,(3rd Edition,1999)に開示され、これを本明細書中で参考として援用する。
(方法/使用)
1つの局面において、本発明は、HCV NS3プロテアーゼを阻害する方法を提供する。上記方法は、本明細書中に記載される式Iの化合物をC型肝炎ウイルスプロテアーゼに接触させる工程を含む。他の実施形態において、HCV NS3プロテアーゼを阻害する方法は、本明細書中に記載される化合物をC型肝炎ウイルスに感染した被験体に投与する工程を含む。
別の局面において、本発明は、C型肝炎ウイルス感染を処置する方法を提供する。上記方法は、そのような処置が必要な被験体に、本明細書中に記載される本発明の化合物の有効量を投与する工程を含む。本明細書中で使用される場合、「化合物(a compound)」は、単一の化合物または複数の化合物を示し得る。ある実施形態において、上記C型肝炎ウイルス感染を処置する方法は、そのような処置が必要な被験体に、本発明の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む組成物の有効量を投与する工程を含む。
別の実施形態において、本発明は、そのような処置が必要な被験体に、本発明の化合物の有効量を別の薬剤、例えば別の抗ウイルス剤と組み合わせて投与する工程を含む、C型肝炎ウイルス感染を処置する方法を提供する。本明細書中で使用される場合、用語「抗ウイルス剤」は、ウイルスライフサイクルの任意の段階を干渉してHCV繁殖を遅らせるまたは防ぐ化合物を示す。代表的な抗ウイルス剤としては、以下に限定されないが、NS3プロテアーゼインヒビター、INTRON−A、(Schering Corporation、Kenilworth、N.J.より入手可能なインターフェロンα−2b)、PEG−INTRON(Schering Corporation、Kenilworth、N.J.より入手可能なペグインターフェロンα−2b)、ROFERON−A(Hoffmann−La Roche、Nutley、N.J.より入手可能な組換え型インターフェロンα−2a)、PEGASYS(Hoffmann−La Roche、Nutley、N.J.より入手可能なペグインターフェロンα−2a)、INFERGEN A(Schering Plough、インターフェロン−α 2B+リバビリン)、WELLFERON(インターフェロンα−n1)、ヌクレオシドアナログ、IRESインヒビター、NS5bインヒビター、E1インヒビター、E2インヒビター、IMPDHインヒビター、NS5ポリメラーゼインヒビターおよび/またはNTPアーゼ/ヘリカーゼインヒビターが挙げられる。特定の実施形態において、上記HCV感染を処置する方法は、そのような処置を必要とする被験体に、本発明の化合物の有効量を他のNS3プロテアーゼインヒビターと組み合わせて投与する工程を含む。本発明の化合物と組み合わせて投与され得る他のNS3プロテアーゼインヒビターの例としては、以下に限定されないが、VX950およびBILN2061(Lin C,Lin K,Luong Y,Rao BG,Wei YY,Brennan DL,Fulghum JR,Hsiao HM,Ma S,Maxwell JP,Cottrell KM,Perni RB,Gates CA,Kwong AD,「In Vitro Resistance Studies of Hepatitis C Virus Serine Protease Inhibitors VX950 and BILN2061」,J.Biol.Chem.,2004,279,17508−514)が挙げられる。
HCV感染の処置のために本発明の化合物と組み合わせて使用され得るなお他の抗ウイルス剤としては、以下に限定されないが、リバビリン(ICN Pharmaceuticals,Inc.,Costa Mesa,Calif.より入手可能で、Merck Index,entry 8365,Twelfth Editionに記載される、1−β−D−リボフラノシル−1H−1,2−4−トリアゾール−3−カルボキシアミド);REBETROL.RTM.(Schering Corporation,Kenilworth,N.J.),COPEGASUS.RTM.(Hoffmann−La Roche,Nutley,N.J.);BEREFOR.RTM.(Boehringer Ingelheim Pharmaceutical,Inc.,Ridgefield,Conn.より入手可能なインターフェロンα−2a);SUMIFERON.RTM.(Sumitomo,Japanより入手可能なSumiferonのような天然のαインターフェロンの精製ブレンド);ALFERON.RTM.(Interferon Sciencesにより作製され、Purdue Frederick Co.,CTより入手可能な天然のαインターフェロンの混合物);α−インターフェロン;天然のαインターフェロン2a;天然のαインターフェロン2b;ペグ化したαインターフェロン2aもしくは2b;コンセンサスαインターフェロン(Amgen,Inc.,Newbury Park,Calif.);VIRAFERON.RTM.;INFERGEN.RTM.;REBETRON.RTM.(Schering Plough,インターフェロン−α 2B+リバビリン);ペグ化したインターフェロン−α(Reddy,K.R.et al.「Efficacy and Safety of Pegylated(40−kd) Interferon α−2a Compared with Interferon α−2a in Noncirrhotic Patients with Chronic Hepatitis C」(Hepatology,33,pp.433−438(2001);コンセンサスインターフェロン(Kao,J.H.,et al.,「Efficacy of Consensus Interferon in the Treatment of Chronic Hepatitis」J.Gastroenterol.Hepatol.15,pp.1418−1423(2000);リンパ芽球様インターフェロンまたは「天然の」インターフェロン;インターフェロンτ(Clayette,P.et al.,「IFN−tau,A New Interferon Type I with Antiretroviral activity」Pathol.Biol.(Paris)47,pp.553−559(1999);インターロイキン2(Davis,G.L.et al.,「Future Options for the Management of Hepatitis C」Seminars in Liver Disease,19,pp.103−112(1999);インターロイキン6(Davis et al.「Future Options for the Management of Hepatitis C.」Seminars in Liver Disease 19,pp.103−112(1999);インターロイキン12(Davis,G.L.et al.,「Future Options for the Management of Hepatitis C.」Seminars in Liver Disease,19,pp.103−112(1999);およびタイプ1 ヘルパーT細胞応答の発生を増殖する化合物(Davis et al.,「Future Options for the Management of hepatitis C.」Seminars in Liver Disease,19,pp.103−112(1999))が挙げられる。細胞内でのインターフェロンの合成を促進する化合物(Tazulakhova,E.B.et al.,「Russian Experience in Screening,analysis,and Clinical Application of Novel Interferon Inducers」J.Interferon Cytokine Res.,21 pp.65−73)もまた含まれ、それらの化合物としては、以下に限定されないが、単独もしくはトブラマイシンと組み合わせでの二本鎖RNA、およびイミキモド(3M Pharmaceuticals;Sauder,D.N.「Immunomodulatory and Pharmacologic Properties of Imiquimod」J.Am.Acad.Dermatol.,43 pp.S6−11(2000))が挙げられる。
別の実施形態において、本発明は、そのような処置が必要な被験体に、本明細書中に記載される本発明の化合物の有効量を抗増殖性薬と組み合わせて投与する工程を含む、C型肝炎ウイルス感染を処置する方法を提供する。本明細書中で使用される場合、用語「抗増殖性薬」は、細胞増殖を阻害する化合物を示す。細胞増殖は、例えば以下に限定されないが、発癌、転移、および免疫応答の間に起こり得る。代表的な抗増殖性薬としては、以下に限定されないが、5−フルオロウラシル、ダウノマイシン、マイトマイシン、ブレオマイシン、デキサメタゾン、メトトレキサート、シタラビン、メルカプトプリンが挙げられる。
別の実施形態において、本発明は、そのような処置が必要な被験体に、本明細書中に記載される本発明の化合物の有効量を免疫調節因子と組み合わせて投与する工程を含む、C型肝炎ウイルス感染を処置する方法を提供する。本明細書中で使用される場合、用語「免疫調節因子」は、免疫系の機能の任意の局面を変化させる多数の化合物を含む、化合物または組成物を示す。この状況において、免疫調節因子は、以下に限定されないが、抗炎症剤および免疫抑制剤を含む。代表的な免疫調節因子としては、以下に限定されないが、ステロイド、非ステロイド性抗炎症剤、COX2インヒビター、抗TNF化合物、抗IL−1化合物、インターフェロン、メトトレキサート、レフルノミド、シクロスポリン、FK506、またはこれらのうちの任意の2つ以上の組み合わせが挙げられる。この状況において、代表的なステロイドとしては、以下に限定されないが、プレドニゾン、プレドニゾロンおよびデキサメタゾンが挙げられる。この状況において、代表的な非ステロイド性抗炎症剤としては、以下に限定されないが、イブプロフェン、ナプロキセン、ジクロフェナク、およびインドメタシンが挙げられる。この状況において、代表的なCOX2インヒビターとしては、以下に限定されないが、ロフェコキシブおよびセレコキシブが挙げられる。この状況において、代表的な抗TNF化合物としては、以下に限定されないが、エンブレル、インフリキシマブ、またはアダルミマブが挙げられる。この状況において、代表的な抗IL−1化合物としては、アナキンラが挙げられる。代表的なインターフェロンとしては、以下に限定されないが、INTRON−A(Schering Corporation,Kenilworth,N.J.より入手可能なインターフェロンα−2b)、PEG−INTRON(Schering Corporation,Kenilworth,N.J.より入手可能なペグインターフェロンα−2b)、ROFERON−A(Hoffmann−La Roche,Nutley,N.J.より入手可能な組換え型インターフェロンα−2a)、PEGASYS(Hoffmann−La Roche,Nutley,N.J.より入手可能なペグインターフェロンα−2a)、WELLFERON(インターフェロンα−n1)が挙げられる。代表的な免疫抑制剤としては、以下に限定されないが、シクロスポリンおよびFK506が挙げられる。
本発明の化合物は、ジアステレオマーおよび/またはエナンチオマーの混合物のような立体異性体の混合物を含む。ある実施形態において、上記化合物、例えば、式Iの化合物は、90重量%(wt%)以上の単一のジアステレオマーまたは単一のエナンチオマーである。他の実施形態において、上記化合物は、92、94、96、98またはさらに99wt%以上の単一のジアステレオマーまたは単一のエナンチオマーである。
本発明の化合物のさまざまな使用が、上記に記載されるような被験体を処置するさまざまな方法のラインにおいて可能である。本発明の方法の例示的な使用としては、以下に限定されないが、HCV NS3セリンプロテアーゼの阻害によって調整もしくは正常化される状態を処置するための薬剤における本発明の化合物の使用、またはその薬剤の製造のための本発明の化合物の使用が挙げられる。
(生化学的方法)
蛍光共鳴エネルギー移動(FRET;例えば、Heim et al.,(1996)Curr.Biol.6:178−182;Mitra et al.,(1996)Gene 173:13−17;およびSelvin et al.,(1995)Meth.Enzymol.246:300−345を参照のこと)は、2個の蛍光性プローブ間のエネルギー移動を検出するための非常に感度の高い方法である。当該分野で公知であるように、そのようなプローブは、プローブを特徴付ける吸収スペクトルおよび発光スペクトルにおける極大値の相対位置に依存して、「ドナー」および「アクセプター」の呼称が与えられる。アクセプターの発光スペクトルがドナーの吸収スペクトルと重なる場合、エネルギー移動が起こり得る。エネルギー移動とフルオロフェア間の距離(距離に依存する1/6乗に近似される)との公知のおよび高度に非線形関係のため、FRET測定は距離と相関する。例えば、上記プローブが近接している場合、例えば上記プローブがペプチド基質のN−末端およびC−末端に結合している場合、そしてサンプルが蛍光分析器によって照射される場合、共鳴エネルギーは、一方の励起されたプローブからもう一方へと移動して観測可能なシグナルをもたらし得る。プローブに結合するペプチド結合の切断によって、プローブ間の平均距離は増加し、その結果、ドナープローブとアクセプタープローブとの間のエネルギー移動は観測されない。その結果、ペプチド基質の加水分解の度合い、およびペプチド基質の加水分解を触媒するプロテアーゼの活性レベルが定量化され得る。したがって、化学および生化学の反応速度論および平衡の分野において公知の方法の使用により、プロテアーゼ活性に対するインヒビターの作用が定量化され得る。
(組成物および配合物の処置)
A.組成物
本発明の別の局面は、本発明の化合物の組成物を、単独でもしくは別のNS3プロテアーゼインヒビター、または別のタイプの抗ウイルス剤および/または別のタイプの治療剤と組み合わせて、提供する。本明細書中に記載されるように、本発明の化合物は、立体異性体、互変異性体、溶媒和物、プロドラッグ、塩、薬学的に受容可能な塩、およびそれらの混合物を含む。本発明の化合物を含む組成物は、例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,19th Ed.,1995に記載される従来の技術により調製され得る。組成物は、従来の形態、例えば、カプセル、錠剤、エアロゾル、溶液、懸濁液、または局所適用物で現われる。
代表的な組成物は、HCV NS3プロテアーゼの酵素活性を阻害する本発明の化合物、およびキャリアまたは希釈剤であり得る薬学的に受容可能な賦形剤を含む。例えば、活性な化合物は、通常キャリアと混合され、またはキャリアにより希釈され、またはアンプル、カプセル、小袋、紙または他のコンテナーの形状であり得るキャリア中に閉じ込められる。上記活性な化合物がキャリアと混合される場合、または上記キャリアが希釈剤として働く場合、キャリアは、上記活性な化合物のためのビヒクル、賦形剤、もしくは媒体として働く、固体材料、半固体材料、もしくは液体材料であり得る。上記活性な化合物は、顆粒固体キャリアに吸着され得、例えば小袋内に含まれ得る。適切なキャリアのいくつかの例は、水、塩溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシエトキシ化ヒマシ油、ピーナッツ油、オリーブ油、ゼラチン、乳糖、白土、ショ糖、デキストリン、炭酸マグネシウム、糖、シクロデキストリン、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシア、セルロースのステアリン酸もしくはセルロースの低級アルキルエーテル、ケイ酸、脂肪酸、脂肪酸アミン、脂肪酸モノグリセリドおよび脂肪酸ジグリセリド、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン、ヒドロキシメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンである。同様に、上記キャリアもしくは希釈剤は、当該分野で公知の任意の徐放性材料、例えば、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートを、単独でもしくは蝋と混合して含み得る。
調合物は、上記活性な化合物と有害に反応しない補因子と混合され得る。このような添加物としては、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、浸透圧に影響する塩、緩衝液ならびに/または基質の着色防止剤(coloring substances preserving agents)、甘味剤(sweetening agents)または矯味矯臭料(flavoring agents)が挙げられ得る。組成物はまた、所望であれば、滅菌され得る。
投与経路は、本発明の活性な化合物を適切なもしくは所望の部位の機能へと効率的に輸送する任意の経路であり得、上記活性な化合物は、HCV NS3プロテアーゼの酵素活性を阻害し、上記の経路としては、例えば、経口、鼻腔、肺、頬、皮下、皮内、経皮、もしくは、非経口、例えば、直腸、蓄積、皮下、静脈、子宮内、筋肉内、鼻内、点眼剤もしくは眼軟膏が挙げられ、経口経路が好ましい。
固体キャリアが経口投与に使用される場合、製剤は、錠剤化、粉末内の硬ゼラチンカプセルに入れられるか、もしくはペレット形態であり得、または上記製剤はトローチもしくはロゼンジの形態であり得る。液体キャリアが使用される場合、製剤は、シロップ、エマルジョン、軟ゼラチンカプセル、または無菌で注入可能な液体(例えば、水性もしくは非水性の液体懸濁液もしくは溶液)の形態であり得る。
注入可能な投薬形態は、一般的に水性懸濁液もしくは油性懸濁液を含み、これらは適切な分散剤もしくは湿潤剤、および懸濁剤を使用して調製され得る。注入可能な形態は、溶液相もしくは懸濁液の形態であり得、これらは溶媒もしくは希釈剤によって調製され得る。受容可能な溶媒もしくはビヒクルとしては、滅菌水、リンガー液、もしくは等浸透性水性食塩水溶液が挙げられる。あるいは、滅菌された油が溶媒もしくは懸濁剤として使用され得る。好ましくは、油もしくは脂肪酸は不揮発性であり、天然もしくは合成の油、脂肪酸、モノグリセリド、ジグリセリドもしくはトリグリセリドが挙げられる。
注入のために、調合物はまた、上記に記載される適切な溶液を用いた再構成に適切な粉末であり得る。これらの例としては、以下に限定されないが、凍結乾燥粉末、回転乾燥粉末(rotary dried)もしくはスプレー乾燥粉末、非晶質粉末、顆粒、沈殿物、または微粒子物が挙げられる。注入のために、調合物は必要に応じて、安定化剤、pH改変剤、界面活性剤、生物学的利用能改変剤(bioavailability modifiers)およびそれらの組み合わせを含み得る。化合物は注入による非経口投与、例えば、ボーラス注入もしくは連続注入のために調合され得る。注入のための単位投薬形態は、アンプル中もしくは多用量コンテナー中であり得る。
本発明の調合物は、当該分野で周知の手順を使用して患者に投与された後、活性成分の速時放出、徐放、もしくは遅延放出を提供するように設計され得る。したがって、調合物はまた、制御放出もしくは遅い放出のために調合され得る。
本発明により企図される組成物は、例えば、ミセルもしくはリポソーム、または他のいくつかのカプセル化形態を含み得、または延長放出形態で投与されて、長期貯蔵作用および/または長期送達作用を提供し得る。したがって、調合物はペレットもしくはシリンダー中に圧縮され得、および蓄積注入としてもしくは埋没物(例えば、ステント)として、筋肉内もしくは皮下に移植され得る。このような埋没物は、シリコーン、および生分解性ポリマー(例えば、ポリラクチド−ポリグリコリド)のような公知の不活性材料を使用し得る。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が挙げられる。
鼻腔投与について、製剤は、エアロゾル適用のために、液体キャリア、好ましくは水性キャリア中に溶解もしくは懸濁された、HCV NS3プロテアーゼの酵素活性を阻害する本発明の化合物を含み得る。上記キャリアとしては、可溶化剤、例えば、プロピレングリコール、界面活性剤、吸収増加剤(absorption enhancers)(例えば、レシチン(ホスファチジルコリン)もしくはシクロデキストリン)または防腐剤(例えば、パラベン)のような添加物が挙げられ得る。
非経口適用のために、特に適切なのは、注入可能な溶液もしくは懸濁液であり、好ましくは、ポリヒドロキシ化ヒマシ油に溶解した活性な化合物を有する水溶液である。
タルクおよび/または炭水化物キャリアもしくはバインダーなどを有する錠剤、糖衣丸、またはカプセルは、経口適用に特に適切である。錠剤、糖衣丸、またはカプセルに好ましいキャリアとしては、乳糖、コーンスターチおよび/またはジャガイモデンプンが挙げられる。シロップまたはエリキシルは、加糖されたビヒクルが使用され得る場合に使用され得る。
従来の錠剤化技術により調製され得る代表的な錠剤は、以下を含み得る:
Figure 2009524681
フィルムコーティングのための可塑剤として使用されるアシル化モノグリセリド。
経口投与のための代表的なカプセルは、本発明の化合物(250mg)、乳糖(75mg)およびステアリン酸マグネシウム(15mg)を含む。上記混合物は、60メッシュのふるいを通され、およびNo.1ゼラチンカプセル中に詰められる。代表的な注入可能な製剤は、250mgの本発明の化合物をバイアル中に無菌で入れ、無菌で凍結乾燥し、封緘することにより生成される。使用のために、上記バイアルの内容物は、2mLの無菌生理食塩水と混合され、注入可能な製剤を生成する。
本発明の化合物は、哺乳動物、特に上記に言及したさまざまな疾患、例えばHCV感染の処置、予防、除去、緩和、または改善が必要なヒトに投与され得る。このような哺乳動物はまた、動物、飼育動物(例えば、家庭用ペット、農場動物)および非飼育動物(例えば、野生動物)の両方を含む。
本発明の化合物は幅広い投薬量範囲で有効である。例えば、成人のヒトの処置において、一日あたり約0.5〜約5000mg、好ましくは約1〜約2000mg、より好ましくは約2〜約2000mg、および最も好ましくは約10〜約1000mgの用量で使用され得る。患者への投薬計画の選択において、高用量で開始し、状態が制御下になると用量を減らすことがしばしば必要であり得る。正確な投薬量は、化合物の活性、投与様式、所望の療法、投与形態、処置される被験体、および処置される被験体の体重ならびに担当する医師もしくは獣医師の選択および経験に依存する。本発明の化合物のHCV NS3プロテアーゼインヒビター活性は、HCV NS3プロテアーゼの阻害の相乗作用を測定するin vitroのアッセイ系を使用することにより決定され得る。本発明のHCV NS3プロテアーゼインヒビターのための阻害定数(すなわち、当該分野で公知のK値またはIC50値)は、実施例に記載の方法によって決定され得る。
一般的に、本発明の化合物は、単位投薬量ごとに、薬学的に受容可能なキャリアと一緒に、約0.5mg〜約5000mgの活性成分を含む単位投薬形態に調剤される。
通常、経口投与、鼻腔投与、肺投与、もしくは経皮投与に適切な用量形態は、薬学的に受容可能なキャリアもしくは希釈剤と混合された、約500μg〜約5000mg、好ましくは、約1〜約2000mg、より好ましくは、約2〜約2000mg、および最も好ましくは、約10〜約1000mgの化合物を含む。
本発明はまた、投与すると、薬理学的に活性な基質になる前に代謝プロセスもしくは他の生理学的プロセスによる化学変換を受ける、本発明の化合物のプロドラッグを含む。代謝プロセスもしくは他の生理学的プロセスによる変換としては、以下に限定されないが、上記プロドラッグの薬理学的に活性な基質への、酵素的化学変換(例えば、特定の酵素により触媒される)および非酵素的化学変換(例えば、一般的なもしくは特定の酸もしくは塩基により誘導される)が挙げられる。一般的に、このようなプロドラッグは、本発明の化合物の機能性誘導体であり、in vivoで本発明の化合物に容易に変換可能である。適切なプロドラッグ誘導体の選択および調製のための従来手順は、例えば、Design of Prodrugs,ed.H.Bundgaard,Elsevier,1985に記載される。
別の局面において、本明細書中に記載される化合物の組成物を作製する方法であって、薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤と本発明の化合物とを調合する工程を含む方法が提供される。ある実施形態において、薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤は、経口投与に適切である。あるこのような実施形態において、上記方法はさらに、組成物を錠剤またはカプセル中に調合する工程を含み得る。他の実施形態において、上記薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤は、非経口投与に適切である。あるこのような実施形態において、上記方法はさらに、組成物を凍結乾燥して、凍結乾燥製剤を形成する工程を含む。
B.配合物
本発明の化合物は、i)1つ以上の他のNS3プロテアーゼインヒビターならびに/または、ii)1つ以上の他のタイプの抗ウイルス剤(ウイルス感染および関連の疾患の処置に使用される)および/もしくは1つ以上の他のタイプの治療剤であって、同時の用量形態で経口で投与され得るか、別個の経口用量形態(例えば、連続的にもしくは非連続的に)で投与され得るか、または一緒にもしくは別個に(例えば、連続的にもしくは非連続的に)注入によって投与され得る治療剤、と組み合わせて使用され得る。
したがって、別の局面において、本発明は配合物であって、以下を含む配合物を提供する:
a)本明細書中に記載される本発明の化合物;および
b)1つ以上の化合物であって、以下:
i)他の本発明の化合物
ii)抗ウイルス剤(以下に限定されないが、他のNS3プロテアーゼインヒビターを含む)
iii)抗増殖性薬
iv)免疫調節因子
を含む化合物。
本発明の配合物は、単独調合物としての(a)および(b)からの化合物の混合物と、別個の調合物としての(a)および(b)からの化合物を含む。本発明のいくつかの配合物は、キット内に別個の調合物として詰められ得る。ある実施形態において、2つ以上の(b)からの化合物は一緒に調合され、一方、本発明の化合物は別個に調合される。
本発明の配合物はさらに、薬学的に受容可能なキャリアを含み得る。ある実施形態において、本発明の化合物は、90wt%以上の単一のジアステレオマーまたは単一のエナンチオマーである。あるいは、本発明の化合物は、91、92、93、94、95、96、97、98、または99wt%以上の単一のジアステレオマーまたは単一のエナンチオマーであり得る。
適用可能である場合、使用される他の抗ウイルス剤についての投薬および調合は、Physicians’ Desk Referenceの最新版に記載されるとおりである。
本発明の方法を実施するにおいて、薬学的ビヒクルまたは希釈剤と組み合わせて、別の抗ウイルス剤および/もしくは他のタイプの治療剤を含む、または含まない、本発明の化合物を含む組成物が使用され得る。組成物は、従来の固体ビヒクルもしくは液体ビヒクル、または希釈剤、および所望の投与様式に適切なタイプの薬学的添加物を使用して調合され得る。化合物は、哺乳綱種(ヒト、サル、イヌなどを含む)に経口経路(例えば、錠剤、カプセル、顆粒もしくは粉末の形態)で投与され得、あるいは、注入可能な製剤の形態で非経口経路により投与され得る。成人のヒトのための用量は、好ましくは、一日に10〜1000mgの間であり、これは、一日に1〜4回、単独の用量として、または別個の用量の形態で、投与され得る。
本明細書中に示されるすべての刊行物、特許出願、発行された特許および他の文書は、各々別個の刊行物、特許出願、発行された特許および他の文書が、特別におよび別個に、その全体を参考として援用することが示されるように、本明細書中で参考として援用する。参考として援用される本文中に含まれる定義は、それらが本開示における定義に矛盾する程度までは考慮されない。
したがって一般的に記載されるように、本発明は、以下の実施例を参考とすることでより容易に理解され、この実施例は、例示の方法で提供され、本発明を限定するように意図されない。
(本発明の例示的な構造)
Figure 2009524681
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以下の略語は、本明細書を通して使用される。
BOP ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
CDI カルボニルジイミダゾール
DCM ジクロロメタン
DIEA、PrEtN N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EDC 1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩
HOBt ヒドロキシベンゾトリアゾール
MS 質量分析法
MeOH メタノール
NMM N−メチルモルホリン
THF テトラヒドロフラン。
(調製実施例1)
Figure 2009524681
1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−4−ヒドロキシ−ピロリジン−2−カルボン酸メチルエステル(1)
氷浴で0℃に冷却したCHCl(20mL)中のBoc−L−tert−ロイシン(500mg,2.2mmol)およびHOBt(328mg,2.4mmol)の懸濁液に、EDC(495mg,2.6mmol)を加えた。30分撹拌後、この反応混合物を0℃に冷却した。L−ヒドロキシプロリンメチルエステル塩酸塩(432mg,2.4mmol)およびNMM(0.6mL,5.4mmol)を続いて加えた。この反応溶液を室温にし、そして3.5時間撹拌した。この反応混合物を追加のCHCl(5mL)で希釈し、水(8mL)で洗浄した。有機層をNaSOで乾燥し、減圧下でエバポレーションした。得られた油質の残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶液移動相の勾配は、1:9 EtOAc/ヘキサン〜9:1 EtOAc/ヘキサン)により精製し、1を得た(529mg,67%収率)。MS m/z(相対強度)381(M+23)(4),281(19),259(19),146(100)。
1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−5−メトキシカルボニル−ピロリジン−3−イルエステル(2)
室温で化合物1(279mg,0.8mmol)をCHCl(8mL)に溶解し、そしてCDI(152mg,0.9mmol)を一部ずつ加えた。この反応混合物を25時間撹拌した。次にイソインドリン(0.27mL,2.3mmol)を5時間かけて滴下して加えた。さらに24時間撹拌した後、この反応をCHCl(8mL)で希釈し、続いてあらかじめ冷却した(0°C)1N HCl(8mL)および飽和食塩水(8mL)で洗浄した。この有機層をNaSOで乾燥し、減圧下でエバポレーションした。得られた油質の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶液移動相の勾配は、3:7 EtOAc/ヘキサン〜1:1 EtOAc/ヘキサン)により精製し、2を得た(257mg,66%)。MS m/z(相対強度)526(M+23)(4),404(8),291(100)。
1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−5−カルボキシ−ピロリジン−3−イルエステル(3)
THF/水の3:2混合物(5mL)中の化合物2(257mg,0.5mmol)の溶液に、LiOH(21.5mg,0.5mmol)を一部ずつ加えた。3時間後、第二のLiOH(4mg,0.1mmol)を一部加えた。この反応混合物をさらに1時間撹拌した。次にこの反応を0℃に冷却し、そして1N HCl(0.6mL,0.6mmol)を2分かけて滴下して加えた。この反応をCHCl(10mL)で希釈し、飽和食塩水(5mL)で洗浄した。この有機層をNaSOで乾燥し、減圧下でエバポレーションし、油質の残渣を得た。一晩置くことで、この油質の残渣から白色固体が沈殿した。この固体を30% EtOAc/ヘキサン混合物(2×5mL)で洗浄し、さらなる精製なしで次の反応に使用した。MS m/z(相対強度)512(M+23)(4),390(5),277(100)。
1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3,3−ジメチル−ブチリル)−5−[1−(2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デク−4−イル)−プロピルカルバモイル]−ピロリジン−3−イルエステル(4)
0℃に冷却したCHCl/DMFの4:1混合物(4mL)中の化合物3(50mg,0.1mmol)の溶液に、BOP(50mg,0.1mmol)を一部ずつ加えた。この反応を−20°Cまで冷却し、そしてCHCl(0.1mL)中のPrEtN(18μL,0.1mmol)の溶液を滴下して加えた。この反応を−20℃〜−10℃の間で15分撹拌し、その後室温で30分撹拌した。反応を−20℃に冷却し、そして1−(2,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デク−4−イル)−プロピルアミン塩酸塩(31mg,0.1mmol)を一部ずつ加え、続いてCHCl(0.2mL)中のPrEtN(20μL,0.1mmol)の溶液を滴下して加えた。この反応を−20℃〜−10℃の間で45分間撹拌し、次に室温にした。この反応をさらに2時間撹拌した。この反応を次に0℃に冷却し、5%クエン酸(3mL,水溶液)を滴下して加えた。有機相を分離し、5%NaHCO(5mL,水溶液)で洗浄した。この有機層をNaSOで乾燥し、減圧下でエバポレーションした。油質の残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶液移動相の勾配は、1:3 EtOAc/ヘキサン〜19:1 EtOAc/ヘキサン)により精製し、4を得た(14mg,20%)。MS m/z(相対強度)731(M+23)(8),709(M+1)(13),609(38),457(100)。
他の式Iの化合物は、本明細書中に記載される手順をわずかに改変し、W基を組み込むさまざまな試薬を使用することによって調製され得、このさまざまな試薬としては、例えば、P1部分の調製のためのボロン酸基、P2部分の調製のためにヒドロキシプロリン誘導体またはアミノプロリン誘導体とカップリングするためのさまざまなN含有へテロ環、ならびにP3部分の調製のためのさまざまな保護されたアミノ酸、イソシアネートなどが挙げられる。
(実施例2)
HCV−NS3/4aプロテアーゼアッセイ
材料
遺伝子型1bのHCV NS3/4a、5−FAM/QXL520蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)ペプチドおよび緩衝液は、Anaspec,San Joseより購入した。このFRETペプチドの配列は、NS4a/NS4bの切断部位から得られる。IC50/90計算は、Prism software(GraphPad)を用いての非線形回帰分析により実施した。
方法
生化学アッセイ
5μLのDMSOもしくは5μLの化合物のDMSO溶液のいずれかを、「酵素のみ」のウェルおよび「化合物試験用」のウェルのために、96ウェルプレートにおいて、1つのウェルにつき45μLの緩衝液(5ngのNS3/4aを含む)をさまざまな濃度で加える。「酵素なし」のウェルは、45μLの酵素なしの反応緩衝液と5μLのDMSOを含む。プレートを、室温で一時間、プレインキュベートする。プロテアーゼ反応を、2μMの最終基質濃度を与えるように、50μLのNS3/4aプロテアーゼ基質溶液を加えることにより開始する。穏やかに60秒間振動させ、室温で5分間インキュベートした後、各々のウェルをEx/Em=490nm/520nMで、毎5分ごとに30分間蛍光強度を測定する。IC50値およびIC90値を、Prism software(GraphPad)を用いての非線形回帰分析により計算する。選択された本発明の化合物は、このアッセイにおいて活性を有することが分かる。
(実施例3)
化合物43の合成
Figure 2009524681
6;(+)ピナンジオール1−シクロブチル−1−ボロネートの合成
還流冷却管およびマグネティックスターラーバーを備えた2口丸底フラスコをフレームドライし、そこにEtO(15mL)およびMg(200mg,8.37mmol,1.25eq.)を注いだ。この懸濁液をN雰囲気下で撹拌し、この懸濁液が還流し始めるまで、5(1.0g,6.7mmol)のエーテル溶液をフラスコにゆっくり滴下した。5の残りの溶液を10分以上かけて加え、そしてこの反応を還流状態でさらに60分加熱した。生じたメタリックグレーの懸濁液を室温まで冷却し、EtO(50mL)で希釈し、EtO(50mL)中のトリイソプロピルボレート(1.43mL,6.7mmol)の0℃の溶液にゆっくり滴下した。生じたにごった溶液を室温にし、4時間撹拌し、続いて10% HSO(50mL)を追加した。この二相の溶液を追加のEtO(2×30mL)で抽出し、HO(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、本来の容積の約半分まで濃縮し、続いて(+)−ピナンジオール(1.14g,6.7mmol)を追加した。この溶液を一晩撹拌し、濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン中1.5%EtOAc)により精製し、透明な無色のオイルとして6を得た(631mg,2.54mmol,38%収率)。H NMR(400MHz,CDCl)δ4.23(dd,1H);2.48(m,1H);2.18(m,1H);2.10(m,2H),2.04(dd,1H);1.9(m,1H);1.8(m,3H);1.61(m,2H);1.6(s,3H);1.28(s,3H);1.11(d,1H);1.0(d,2H);0.85(s,3H)。
7;(+)ピナンジオール1−クロロ−2−シクロブチル−1−ボロネートの合成
ドライアイス/アセトンバスで冷却したTHF中のジクロロメタン(1.08mL,16.92mmol)の溶液に、n−BuLi(3.55mL,ヘキサン中2.5M溶液,8.87mmol)を反応容器の側面に沿うようにゆっくり滴下して、注意深く加えた。滴下が完了すると、反応を−78℃で1時間撹拌した。次に、EtO(10mL)に溶解した6(2.0g,8.06mmol)の溶液を、反応フラスコにゆっくり加え、続いてZnCl(5.2mLの1.0Mエーテル溶液,5.2mmol,0.65eq)を加えた。この反応を約24時間かけてゆっくり室温にした。この琥珀色溶液をEtO(100mL)、続いて飽和NHCl溶液(100mL)で希釈し、この有機相を抽出し、そして水層を追加のEtO(2×50mL)で洗浄した。有機相を1つにし、飽和食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、ならびに真空で濃縮して無色のオイルを得た。このオイルをフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ヘキサン中1.5% EtOAc)により精製し、7と7を汚染する出発物質の2とがそれぞれ4:6の割合の混合物を得た。MS m/z(相対強度)297(M+1)(100)。
8;(+)ピナンジオール1−アミノ−2−シクロブチル−1−ボロネート塩酸塩の合成
THF(4mL)に溶解した7(406mg,1.43mmol)の−78℃溶液に、乾燥Nのバルーン存在下でLiHMDS(1.43mLのTHF中1M溶液)を加え、そしてこの反応を一晩かけて室温にした。THFを除去し、そしてジクロロメタン(約30mL)を加え、白色沈殿を形成し、この沈殿をセライトの詰め物を通してろ過して除去した。ろ液をほぼ乾燥するまで濃縮し、−78℃に冷却し、続いてHCl(ジオキサン中4N HCl,1.5mL)を加え、室温にし、濃縮して、茶色の粘性のある固体として8を得た。
11;(1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸1−(2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−2−シクロヘキシル−アセチル)−5−メトキシカルボニル−ピロリジン−3−イルエステル)の合成
氷冷したジクロロメタン中の9(480mg,1.8mmol,1.2eq)の溶液に、EDAC(450mg,1.5eq)およびHOBt(350mg,1.8mmol,1.2eq)を加えた。この溶液を0℃で15分撹拌し、次に10(530mg,1.6mmol)(以下の化合物10の合成手順を参照のこと)およびN−メチルモルホリン(0.5mL,2.4eq)を続いて加えた。この反応を一晩かけて室温にし、続いて飽和NaHCO溶液(20mL)を加えた。この有機層を追加のジクロロメタン(2×20mL)で抽出し、0.5N HCl(40mL)、続いて飽和食塩水(40mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮して黄褐色固体を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,EtOAc/ヘキサン,1:2)によるさらなる精製により、白色固体として11を得た(598mg,1.06mmol,67%収率)。MS m/z(相対強度)529(M+1)(8),552(M+22)(11),291(100)。
12;(1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸1−[2−シクロヘキシル−2−(2,2−ジメチル−プロポキシカルボニルアミノ)−アセチル]−5−メトキシカルボニル−ピロリジン−3−イルエステル)の合成
氷冷したジクロロメタン中の11(471mg,0.83mmol)の溶液にHCl(ジオキサン中4N,2.5mL)を加え、そしてこの反応を一晩かけて室温にした。溶媒を除去し、そして粗生成物の全量をTHF中に溶解し、そしてネオペンチルクロロホルメート(131μL,1.05eq)を加えた。この反応溶液を−78℃に冷却し、NMM(340mL,1.67mmol)を加えた。この反応を室温にし、濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,EtOAc/ヘキサン,1:2)により精製して、透明な粘性のあるオイルとして12を得た(248mg,0.429mmol,53%収率)。
13;(1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸5−カルボキシ−1−[2−シクロヘキシル−2−(2,2−ジメチル−プロポキシカルボニルアミノ)−アセチル]−ピロリジン−3−イルエステル)の合成
氷冷したTHF溶液中30%HO中の12(248mg,0.46mmol)の溶液に、LiOH−HO(22mg,0.0548mmol)を加えた。この反応を室温で6時間撹拌し、ほぼ乾燥するまで濃縮し、続いてHO(10mL)中の1N HCl(550μL,0.55mmol)を加え、DCM(2×20mL)で抽出し、飽和食塩水で洗浄し、NaSO4で乾燥し、濃縮し、粘性のある白色固体として13を得た(209mg,0.396mmol,87%収率)。
14;(1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸5−[1−(6,9,9−トリメチル−3,5−ジオキサ−4−ボラ−トリシクロ[6.1.1.02,6]デク−4−イル)−2−シクロブチル−エチルカルバモイル)−1−[2−シクロヘキシル−2−(2,2−ジメチル−プロポキシカルボニルアミノ)−アセチル]−ピロリジン−3−イルエステル)の合成
乾燥THF中の13(209mg,0.396mmol)の溶液に、イソブチルクロロホルメート(53mL,0.395mmol)を加え、N−メチルモルホリン(86mL,0.414mmol,1.05eq)を加えた。このN−メチルモルホリンを加えると、白色沈殿がすぐに形成した。この混合物をさらに30分撹拌し、続いて8(125mg,0.396mmol)およびN−メチルモルホリン(86μL,0.414mmol,1.05eq)を加えた。この反応を一晩かけて室温にし、ほぼ乾燥するまで濃縮し、次にジクロロメタン(20mL)および飽和NaHCO溶液(20mL)で希釈し、追加のジクロロメタン(10mL)で抽出した。この有機相を1つにし、0.5N HCl(20mL)、飽和食塩水(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、真空で濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,ジクロロメタン中2%MeOH)により精製して、白色固体として14を得た(220mg,0.28mmol,70%収率)。MS m/z(相対強度)789(M+1)(100)。
43;(1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸5−(1−ボロキシ−2−シクロブチル−エチルカルバモイル)−1−[2−シクロヘキシル−2−(2,2−ジメチル−プロポキシカルボニルアミノ)−アセチル]−ピロリジン−3−イルエステル)の合成
ドライアイス/アセトンバスで冷却したジクロロメタン(2mL)中の14(140mg,0.177mmol)の溶液に、BCl(1.5mLのジクロロメタン中1M)を加えた。この反応を一晩かけて室温にし、続いてジクロロメタン(15mL)およびH2O(15mL)を加えた。有機層を追加のジクロロメタン(2×10mL)で抽出し、飽和食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、移動相の勾配はDCM中5%MeOH〜15%MeOH)により精製して、黄褐色固体として43を得た。MS m/z(相対強度)637(M−HO)(100)。
(実施例4)
化合物10の合成
Figure 2009524681
17;4−(1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボニルオキシ)−ピロリジン−1,2−ジカルボン酸1−tert−ブチルエステル2−メチルエステルの合成
室温で、化合物16(397mg,1.6mmol)をCHCl(10mL)に溶解し、そしてCDI(315mg,1.9mmol)を一部ずつ加えた。この反応混合物を20時間撹拌した。次に、イソインドリン(0.55ml,4.8mmol)を8時間かけて滴下して加えた。さらに20時間撹拌後、この反応を0℃に冷却し、CHCl(8mL)で希釈し、続いて1N HCl水溶液(8ml)および飽和食塩水(8ml)で洗浄した。この有機層をNaSOで乾燥し、減圧下でエバポレーションした。生じた油質の残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶液移動相の勾配は3:7 EtOAc/ヘキサン〜6:4 EtOAc/ヘキサン)により精製し、17を得た(315mg,51%)。MS m/z(相対強度)413(M+23)(6),291(23),128(100)。
10;1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−カルボン酸5−メトキシカルボニル−ピロリジン−3−イル塩酸塩の合成
化合物17(315mg,0.81mmol)をジオキサン(8mL)中4N HClに溶解した。この反応を室温で1.5時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、白色固体として、10を得た。この10はさらなる精製なしで次の反応に使用した。MS m/z(相対強度)291(M+1)(4),146(17),128(100)。
当業者が本発明を作製し使用するために、本発明をかなり詳細に記載および例示したが、さまざまな代替、改変、および改良が、本発明の趣旨および特許請求の範囲から逸脱することなく行われる、ということは当業者に明らかである。

Claims (46)

  1. 式Iの化合物:
    Figure 2009524681
    およびその立体異性体、溶媒和物、水和物、互変異性体、プロドラッグ、塩、薬学的に受容可能な塩、およびそれらの混合物であって、
    ここで:
    nは0または1であり;
    Wは
    Figure 2009524681
    であり;
    ここで:
    およびRは、独立して、ヒドロキシルもしくはヒドロキシルに変換され得る基であり、またはRおよびRは、それらが結合されているホウ素と一緒になって、−B(OH)基に変換され得る環状基を形成し;
    各々の出現について、Rは独立して、H、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のアラルキル、置換もしくは非置換のアラルケニル、置換もしくは非置換のシクロアルキル、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル、置換もしくは非置換のシクロアルケニル、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルケニル、置換もしくは非置換のヘテロアリール、または置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキルであり;あるいは、窒素原子に結合した2つのR基が、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、5〜7員の単環のヘテロ環系を形成し得、ここで、任意のRの炭素原子はJで置換され得る;
    およびR1aは、独立して、H、または置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のアルケニル基、置換もしくは非置換のアルキニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のアリール基、または置換もしくは非置換のアラルキル基であり;あるいはRおよびR1aは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、該炭素原子を含む3〜7員の置換もしくは非置換の炭素環を形成し、ここで、RまたはR1aの各々は0〜3個のJで置換され得る;
    、R2a、RおよびR3aは、独立して、Hまたは置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のアルケニル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアラルキル基、置換もしくは非置換のアラルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、または置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキル基であり、ここで任意の炭素原子はJで置換され得る;
    およびR4aは、独立して、水素、(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−シクロアルキルもしくはシクロアルケニル、[(C−C10)シクロアルキルもしくはシクロアルケニル]−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−アリール、(C−C10)−アリール−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロシクリル、(C−C10)−ヘテロシクリル−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロアリール、または(C−C10)−ヘテロアリール−(C−C12)−脂肪族であり;
    ここで、RまたはR4aの、(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−シクロアルキルもしくはシクロアルケニル、[(C−C10)シクロアルキルもしくはシクロアルケニル]−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−アリール、(C−C10)−アリール−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロシクリル、(C−C10)−ヘテロシクリル−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロアリール、または(C−C10)−ヘテロアリール−(C−C12)−脂肪族の各々は、Jから独立して選択される、0〜3個の置換基で独立して置換され;
    ここで、RまたはR4aの各々の3炭素原子までは、N、NH、O、S、SO、またはSOより選択されるヘテロ原子により化学的に安定な配置に置き換えられ得;あるいは、RおよびR4aは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、またはSOより選択されるヘテロ原子を3個まで有する3〜8員環を形成し、ここでこの環系は、Jより独立して選択される0〜2個の置換基で置換される;
    は、水素、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり;ここで、該アルキル、アルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルは、0〜3個のJ基で置換される;
    Xは、結合、C(H)R、O、S、またはN(R)であり;
    Yは、結合、C(H)R、C(O)、C(O)C(O)、S(O)、S(O)、またはS(O)(NR)であり;
    ここで、Rは、水素、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アラルカノイル、ヘテロアラルカノイル、C(O)R、C(O)OR、SO、またはカルボキシアミドであり、そして該アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、アラルカノイル、またはヘテロアラルカノイルは、0〜3個のJ基で置換され、あるいはRおよびZは、それらが結合されている原子と一緒になって、0〜3個のJ基で置換された単環系または二環系を形成し;
    ここで、Rは、アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルであり、これらのうちの任意のものは、0〜3個のJ基で置換される;
    Zは、アルキル、アリール、アラルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ORまたはN(Rであり、ここで、任意の炭素原子はJで置換され得;
    ここで、各々のRは、独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、アラルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルであり、該アルキル、アルケニル、アリール、アラルキル、アラルケニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールアルキルは0〜3個のJ基で置換され;あるいは、窒素原子に結合されている2つのR基は、該窒素原子と一緒になって、0〜3個のJ基で置換された3〜8員の単環のヘテロ環系、または0〜3個のJ基で置換された8〜20員の二環もしくは三環のヘテロ環系を形成する;
    Jは、ハロゲン、OR’、OC(O)N(R’)、NO、CN、CF、OCF、R’、N(R’)、SR’、SOR’、SOR’、SON(R’)、SOR’、C(O)R’、C(O)C(O)R’、C(O)CHC(O)R’、C(S)R’、C(O)OR’、OC(O)R’、C(O)N(R’)、OC(O)N(R’)、C(S)N(R’)、(CH0−2NHC(O)R’、N(R’)N(R’)C(O)R’、N(R’)N(R’)C(O)OR’、N(R’)N(R’)CON(R’)、N(R’)SOR’、(CH0−2N(R’)SOR’、N(R’)SON(R’)、N(R’)C(O)OR’、N(R’)C(O)R’、N(R’)C(S)R’、N(R’)C(O)N(R’)、N(R’)C(S)N(R’)、N(COR’)COR’、N(OR’)R’、C(=NH)N(R’)、C(O)N(OR’)R’、C(=NOR’)R’、OP(O)(OR’)、P(O)(R’)、P(O)(OR’)、または、P(O)(H)(OR’)であり;あるいは、2つのJ基は一緒になって、O、S、C(O)、S(O)、S(O)、メチレンジオキシ、またはエチレンジオキシであり;
    ここで各々のR’は、独立して、水素、(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−シクロアルキルもしくはシクロアルケニル、[(C−C10)シクロアルキルもしくはシクロアルケニル]−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−アリール、(C−C10)−アリール−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロシクリル、(C−C10)−ヘテロシクリル−(C−C12)−脂肪族、(C−C10)−ヘテロアリール、または(C−C10)−ヘテロアリール−(C−C12)−脂肪族、より選択され、あるいは、2つのR’基は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、該窒素原子を含む3〜8員の単環のヘテロ環系、または8〜20員の二環もしくは三環のヘテロ環系を形成し;ここで、該二環および三環系において、各々の環は直線的に縮合しており、架橋しており、またはスピロ環化しており;ここで、各々の環は芳香族または非芳香族のいずれかであり;ここで、該ヘテロ環系中の各々のヘテロ原子は、N、NH、O、S、SOおよびSOからなる群より選択され;ここで水素を除いた任意のR’は、Jより独立して選択される0〜3個の置換基で置換される;
    Vは、結合、CH、C(R10、C(O)、S(O)、またはS(O)であり;
    Kは、結合、−O−、−S−、−C(O)−、−S(O)−、S(O)−、−S(O)(NR10)−、または−N(R10)−であり;
    ここで、R10は、水素、またはC1−5アルキルである;
    Tは、R11、R11−アルキル−、R11−アルケニル−、R11−アルキニル−、R11O−、−N(R11、−C(O)R11、または−C(=NOアルキル)R11であり;
    ここで、R11は、独立して、水素、アルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、またはヘテロアリールであり、そしてアルキル、アリール、アラルキル、アルコキシ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、シクロアルケニル、シクロアルケニルアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、またはヘテロアリールの各々は、0〜3個のJ基で置換され;あるいは、窒素原子に結合されている第一のR11および第二のR11は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、0〜3個のJ基で置換された単環系または二環系を形成する、化合物。
  2. Zが、置換もしくは非置換のヘテロシクリルである、請求項1に記載の化合物。
  3. 請求項1に記載の化合物であって、ZがN(Rであり、ここで、2つのR基が、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、該窒素原子を含む3〜8員の単環のヘテロ環系、または8〜20員の二環のヘテロ環系を形成し、ここで該へテロ環系は0〜3個のJ基で置換される、化合物。
  4. 請求項1に記載の化合物であって、Zが
    Figure 2009524681
    であり、ここで
    破線を備える結合は、単結合または二重結合であり得;
    mは、0または1であり;
    pは、0または1であり;
    12、R13、R18およびR19は、独立して、水素、または、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルケニル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアラルキル基、置換もしくは非置換のアラルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキル基、または置換もしくは非置換のヘテロアリールアルケニル基であり;あるいは、R12およびR13、またはR18およびR19は、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、C3−6シクロアルキル基を形成し;
    14およびR15は、独立して、水素、フッ素、または置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルケニル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアラルキル基、置換もしくは非置換のアラルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキル基、または置換もしくは非置換のヘテロアリールアルケニル基であり、あるいは、R14およびR15は、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、C3−6シクロアルキル基を形成し;
    ここで、任意のR12、R13、R14、R15、R18、またはR19の、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、シクロアルキルアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、ヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアルキル基、ヘテロシクリルアルケニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、またはヘテロアリールアルケニル基は、0〜3個のJ基で置換され;そして、R12およびR13、またはR14およびR15、またはR18およびR19とそれらが結合されている炭素原子とが一緒になって形成する、任意のC3−6シクロアルキル基が、O、NH、NR’、S、SO、およびSOからなる群より選択される1個または2個のヘテロ原子を含み得る;
    16、R16a、R17およびR17aは、独立して、水素、または置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルケニル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアラルキル基、置換もしくは非置換のアラルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキル基、または置換もしくは非置換のヘテロアリールアルケニル基であり;あるいは、R16およびR17は、それらが結合されている原子と一緒になって、置換もしくは非置換の、縮環アリール基または縮環ヘテロアリール基を形成し;あるいは、破線を備える結合が二重結合である場合、R16aおよびR17aはなく;
    ここで、波線は結合する点を示す、化合物。
  5. 請求項4に記載の化合物であって、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、およびR19、ならびにR16aおよびR17aが、存在する場合、水素である、化合物。
  6. 請求項1に記載の化合物であって、Zが
    Figure 2009524681
    Figure 2009524681
    であり;
    ここで、sは、1または2であり;
    各々の出現に対して、R12、R13、R14、およびR15は、独立して、水素、フッ素、またはアルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、シクロアルキルアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、ヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアルキル基、ヘテロシクリルアルケニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、もしくはヘテロアリールアルケニル基であり;あるいは、R12およびR13、またはR14およびR15は、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、C3−6シクロアルキル基を形成し;
    ここで、任意のR12、R13、R14、またはR15の、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、シクロアルキルアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アラルケニル基、ヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアルキル基、ヘテロシクリルアルケニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、またはヘテロアリールアルケニル基は、0〜3個のJ基で置換され;そして、R12およびR13、またはR14およびR15が、それらが結合されている炭素原子と一緒になって形成する任意のC3−6シクロアルキル基は、O、NH、NR’、S、SO、およびSO2からなる群より選択される、1個または2個のヘテロ原子を含み得る;
    20、R21、R22、R23は、置換もしくは非置換のアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルケニルアルキル基、置換もしくは非置換のシクロアルキルアルケニル基、置換もしくは非置換のアリール基、置換もしくは非置換のアラルキル基、置換もしくは非置換のアラルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルキル基、置換もしくは非置換のヘテロシクリルアルケニル基、置換もしくは非置換のヘテロアリール基、置換もしくは非置換のヘテロアリールアルキル基、または、置換もしくは非置換のヘテロアリールアルケニル基であり、あるいは、独立して、H、F、Cl、Br、I、NO、CN、CF、OR24、O−(CH−NR2526、O−(CH−OC(O)NR2526、O−(CH−NR25C(O)OR26、(CH−OR24、OCF、NR2526、(CH−NR2526、SR24、(CH−SR24、C(O)R24、C(O)OR24、NR27C(O)R24、C(O)NR2526、NR27C(O)NR2526、OC(O)NR2526、NR27C(O)OR24、NR27SO24、SONR2526であり、ここで、rは1、2、3、4、5、または6であり;そして
    各々のR24、R25、R26、およびR27は、独立して、水素、または、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキルアルキル基、シクロアルケニルアルキル基、シクロアルキルアルケニル基、アリール基、アラルキル基、アリールアルケニル基、ヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアルキル基、ヘテロシクリルアルケニル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基、または、ヘテロアリールアルケニル基であり、ここで、水素を除く、任意のR24基、R25基、R26基、またはR27基は、0〜3個のJ基で置換され;あるいは、R25およびR26は、それらが結合されている窒素原子と一緒になって、0〜3個のJ基で置換された該窒素原子を含む3〜7員のヘテロ環を形成し;
    ここで、波線は、結合する点を示す、化合物。
  7. 請求項6に記載の化合物であって、R12、R13、R14、R15、およびR20、R21、R22およびR23が、存在する場合、水素である、化合物。
  8. 請求項1に記載の化合物であって、Rがアルキル、シクロアルキル、またはシクロアルキルアルキルであり、そして、R1aが、Hであり;あるいは、ここで、RおよびR1aは、それらが結合されている炭素原子と一緒になって、該炭素原子を含む3員−シクロアルキル、4員−シクロアルキル、または5員−シクロアルキルを形成し、ここで、Rの任意の1個もしくは2個の炭素原子、または該シクロアルキルにおいて組み合わされたRおよびR1aの任意の1個もしくは2個の炭素原子は、それぞれO、NH、NR’、S、SO、またはSOからなる群より選択される1個もしくは2個のヘテロ原子に置き換えられ得;ここで、Rの任意の炭素原子、または、該シクロアルキルにおいて組み合わされたRおよびR1aの任意の炭素原子は、J基で置換されても、されなくてもよい、化合物。
  9. 請求項8に記載の化合物であって、Rが、エチル、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、シクロプロピルメチル、またはシクロブチルメチルである、化合物。
  10. 請求項1に記載の化合物であって、Rがアルキル、シクロアルキル、またはシクロアルキルアルキルである、化合物。
  11. 請求項1に記載の化合物であって、Rが、イソプロピル、t−ブチル、sec−ブチル、シクロプロピル、シクロヘキシル、4−ヒドロキシシクロヘキシル、または4−(C1−6)アルコキシシクロヘキシルであり、そしてR4aがHである、化合物。
  12. 請求項1に記載の化合物であって、VがC(O)である、化合物。
  13. 請求項1に記載の化合物であって、KがO、NHまたはN(CH)である、化合物。
  14. 請求項1に記載の化合物であって、Tが、アルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルであり、ここで任意のアルキル、アラルキル、またはヘテロアリールアルキルが、0〜3個のJ基で置換される、化合物。
  15. 請求項1に記載の化合物であって、Tが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヒドロキシ−t−ブチル、ネオペンチル、2,2−ジメチルブタン−3−イル、2−メチルブタン−3−イル、ベンジル、2−フルオロエチル、2−メトキシエチル、2−(ジエチルアミノ)エチル、3−(ジメチルアミノ)プロピル、チアゾール−5−イルメチル、テトラヒドロフラン−2−イルメチル、1−(N−メチル−メタンスルホンアミド)−3,3,−ジメチルブタン−2−イル、1−(N−メチル−メタンスルホンアミド)−3−メチルブタン−2−イル、1−(N−メチル−メタンスルホンアミド)ブタン−2−イル、1−(N−メチル−メタンスルホンアミド)−3−メチルペンタン−2−イル、1−(N−メチル−シクロプロパンスルホンアミド)−3,3,−ジメチルブタン−2−イル、2−(2−ピリジル)−2,2−ジフルオロエチル、ヘキサヒドロピラン−4−イルメチル、1−(t−ブチルスルホニルメチル)シクロヘキサ−1−イル、2−(N−メチル−メタンスルホンアミド)エチル、1−(N−メチル−メタンスルホンアミド)プロプ−2−イル、または、2−(N−メチル−メタンスルホンアミド)−1−シクロヘキシル−エチルである、化合物。
  16. 請求項1に記載の化合物であって、Xが、OまたはN(R)である、化合物。
  17. 請求項16に記載の化合物であって、RがHである、化合物。
  18. 請求項1に記載の化合物であって、YがC(O)である、化合物。
  19. 請求項1に記載の化合物であって、Rが水素またはメチルである、化合物。
  20. 請求項1に記載の化合物であって、Wは−B(OH)である、化合物。
  21. 請求項1に記載の化合物であって、R、R2a、RおよびR3aが水素である、化合物。
  22. 請求項1に記載の化合物であって、式Iの化合物が以下:
    Figure 2009524681
    Figure 2009524681
    Figure 2009524681
    である、化合物。
  23. 請求項1に記載の式Iの化合物の調製方法であって、式IIの化合物:
    Figure 2009524681
    を、式IIIの化合物:
    Figure 2009524681
    と、該式IIの化合物のカルボキシル基と該式IIIの化合物のアミノ基との間のアミド結合の形成を引き起こすのに適した条件下で、接触させる工程を包含する、方法。
  24. 請求項23に記載の方法であって、該方法が、前記アミド結合の形成を引き起こすために、試薬ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシ−トリス−(ジメチルアミノ)ホスホニウム ヘキサ−フルオロホスフェート(BOP)、およびジイソプロピルエチルアミン(DIEA)を使用することを含む、方法。
  25. 請求項23に記載の方法であって、前記条件が、<0℃の温度を含む、方法。
  26. 請求項23に記載の方法であって、ジクロロメタンまたはN,N−ジメチルホルムアミド、またはその両方の溶媒の使用を含む、方法。
  27. 請求項1に記載の化合物、および適切な賦形剤を含む、薬学的組成物。
  28. 治療上有効な用量の請求項1に記載の化合物、および治療上有効な量の1つの追加の薬剤または多数の追加の薬剤を含む、薬学的配合物。
  29. 請求項28に記載の配合物および適切な賦形剤を含む、薬学的組成物。
  30. C型肝炎を処置するための薬剤の調製のための、請求項1に記載の化合物の使用。
  31. 請求項30に記載の使用であって、C型肝炎を処置するための薬剤の調製のための、1つの追加の薬剤または多数の追加の薬剤の使用をさらに含む、使用。
  32. 処置が必要な患者の悪性の症状を処置する方法であって、医学的にC型肝炎ウイルスプロテアーゼの阻害の適応があり、該方法が治療上有効な用量の請求項1に記載の化合物を患者に投与する工程を含む、方法。
  33. 患者の悪性の症状を処置する方法であって、該悪性の症状が、C型肝炎ウイルス性感染を含み、該方法が、患者に治療上有効な量の請求項1に記載の化合物を投与する工程を含む、方法。
  34. 請求項32または33に記載の方法であって、該方法が、前記患者に治療上有効な量の1つの追加の薬剤または多数の追加の薬剤を投与する工程をさらに含む、方法。
  35. 請求項34に記載の方法であって、前記1つの追加の薬剤または多数の追加の薬剤が、抗ウイルス性化合物を含む、方法。
  36. 請求項35に記載の方法であって、前記1つの追加の薬剤または多数の追加の薬剤が、請求項1に記載の別の化合物、別のHCVプロテアーゼインヒビター、インターフェロンα−2b、ペグインターフェロンα−2b、組換え型インターフェロンα−2a、ペグインターフェロンα−2a、インターフェロン−α 2B+リバビリン、インターフェロンα−n1、ヌクレオシドアナログ、IRESインヒビター、NS5bインヒビター、E1インヒビター、E2インヒビター、IMPDHインヒビター、NS5ポリメラーゼインヒビター、または、NTPアーゼ/ヘリカーゼインヒビターを含む、方法。
  37. 請求項34に記載の方法であって、前記1つの追加の薬剤または多数の追加の薬剤が、抗増殖性薬を含む、方法。
  38. 請求項37に記載の方法であって、前記抗増殖性薬が、5−フルオロウラシル、ダウノマイシン、マイトマイシン、ブレオマイシン、デキサメタゾン、メトトレキサート、シタラビン、またはメルカプトプリンを含む、方法。
  39. 請求項34に記載の方法であって、前記1つの追加の薬剤または多数の追加の薬剤が、免疫調節因子を含む、方法。
  40. 請求項39に記載の方法であって、前記免疫調節因子が、ステロイド、非ステロイド性抗炎症剤、COX2インヒビター、抗TNF化合物、抗IL1化合物、インターフェロン、メトトレキサート、レフルノミド、シクロスポリン、FK506、またはこれらのうちの任意の2つ以上の組み合わせを含む、方法。
  41. 請求項40に記載の方法であって、前記ステロイドが、プレドニゾン、プレドニゾロン、またはデキサメタゾンである、方法。
  42. 請求項40に記載の方法であって、前記非ステロイド性抗炎症剤が、イブプロフェン、ナプロキセン、ジクロフェナク、またはインドメタシンである、方法。
  43. 請求項40に記載の方法であって、前記COX2インヒビターが、ロフェコキシブまたはセレコキシブである、方法。
  44. 請求項40に記載の方法であって、前記抗TNF化合物が、エンブレル、インフリキシマブ、またはアダルミマブである、方法。
  45. 請求項40に記載の方法であって、前記抗IL1化合物が、アナキンラである、方法。
  46. 請求項40に記載の方法であって、前記インターフェロンが、 インターフェロンα−2b、ペグインターフェロンα−2b、組換え型インターフェロンα−2a、ペグインターフェロンα−2a、またはインターフェロンα−n1である、方法。
JP2008552450A 2006-01-27 2007-01-25 C型肝炎ウイルスセリンプロテアーゼインヒビターおよびそのための使用 Withdrawn JP2009524681A (ja)

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