JP2009500541A - 乾燥紙力増強樹脂としての非熱硬化性ポリアミドアミンの使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は、実質的に紙の湿潤強度を増加させずに、紙に乾燥強度を付与するのに有用な樹脂を利用する方法に関し、ここで、該樹脂は、非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂を含む。本発明はまた、このような樹脂を含ませて生産された紙に関する。
Description
発明の分野
本発明は、紙に乾燥強度を付与するのに有用な樹脂系を用いた、紙の製造方法に関する。
本発明は、紙に乾燥強度を付与するのに有用な樹脂系を用いた、紙の製造方法に関する。
発明の背景
得られた紙の乾燥強度を改善するために、製紙工程中にある種の樹脂を紙に添加することが一般的によく知られている。また、得られた紙の湿潤強度を改善するために、ある種の樹脂を紙に添加することもよく知られている。また、ある種の添加剤は、紙の湿潤強度と乾燥強度の両方を高めることもよく知られている。しかしながら、高い乾燥強度を有する紙が同様に高い湿潤強度も示すことは必ずしも望ましいとは限らず、これは、紙の湿潤強度を増加させると、紙の再パルプ化がより困難になるためである。紙製品にとって再パルプ化が難しい場合、製紙業者は材料の加工が難しいと考えるため、製紙工程に伴う使用に適さない廃棄物の量を増加させる。
得られた紙の乾燥強度を改善するために、製紙工程中にある種の樹脂を紙に添加することが一般的によく知られている。また、得られた紙の湿潤強度を改善するために、ある種の樹脂を紙に添加することもよく知られている。また、ある種の添加剤は、紙の湿潤強度と乾燥強度の両方を高めることもよく知られている。しかしながら、高い乾燥強度を有する紙が同様に高い湿潤強度も示すことは必ずしも望ましいとは限らず、これは、紙の湿潤強度を増加させると、紙の再パルプ化がより困難になるためである。紙製品にとって再パルプ化が難しい場合、製紙業者は材料の加工が難しいと考えるため、製紙工程に伴う使用に適さない廃棄物の量を増加させる。
紙の乾燥強度を改善するポリマーの多くは、通常の製紙条件下でアニオン性であり、このようなポリマーとしては、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルグアール、および、アクリルアミドとアクリル酸またはアクリル酸ナトリウムとのコポリマーが挙げられる。
あるいは、多くのカチオン性樹脂が紙の乾燥強度を改善するために用いられており、このような樹脂としては、例えば、グリオキシル化したカチオン性ポリ(アクリルアミド)、高分子量のカチオン性ポリアクリルアミド、熱硬化性ポリアミドアミン−エピクロロヒドリン樹脂、および、ポリ(ビニルアミン)が挙げられる。これらの樹脂は、ポリ(アクリルアミド−コ−アクリル酸)、または、カルボキシメチルセルロースのようなアニオン性の補因子と共に適用されることがある。
これらのアニオン性またはカチオン性樹脂のなかでも普遍的に適用できるものはなく、以下の欠点:低濃度の固形分、有意なレベルの湿潤強度が持続すること、有効性が限定的なpH範囲に限られること、特定のイオンに対する感度、製紙条件下で加水分解を受けること、または、貯蔵寿命が限定されることの1種またはそれより多くを有する。これらの欠点の全部または多くに取り組んだ乾燥強度を有する製品への継続的な必要性がある。
Smithの米国特許第5,338,406号において、「少なくとも1種の、5meq/g未満の電荷密度を有する水溶性のアニオン性ポリマー」を含む、「2デシリットル/グラムより大きい(>2dl/g)比粘度の減少、および、0.2〜4ミリ当量/グラムの電荷密度を有する、水溶性で、直鎖状で、高分子量の、低い電荷密度を有するカチオン性ポリマー」に関する乾燥強度増強系が開示されている。Smithの高分子電解質複合体は、あらゆるタイプの紙に、具体的には無漂白パルプを用いて生産される紙に乾燥強度を提供するための添加剤として有用である。
Dasguptaの米国特許第5,338,407号において、柔らかさを減少させることなく紙の乾燥強度を強化する方法が開示されている。この方法は、漂白パルプの完成紙料に、様々なカチオン性添加剤と共に、アニオン性カルボキシメチルグアール、カルボキシメチルビーンゴム、または、カルボキシメチルヒドロキシエチルグアールの混合物を添加することを含む。このようなカチオン性添加剤は、ポリアミドアミン−エピクロロヒドリン樹脂であり得る。このようなカチオン性添加剤が湿潤紙力増強樹脂である場合、紙の乾燥強度は、その柔らかさを損なうことなく強化される。加えて、紙の湿潤強度も増加する。
カナダ特許第1,110,019号において、「実質的にアラム非含有のパルプスラリーと、水溶性カチオン性ポリマーとを混合し、その後、実質的にアラム非含有のパルプスラリーに水溶性アニオン性ポリマーを添加することを含む、改善された乾燥強度を有する紙の製造方法」が開示されている。
上記のことに加えて、ポリアミドアミン−エピクロロヒドリン樹脂は、紙のための湿潤強度増強剤として広く用いられてきた。典型的には、これらの樹脂は、二工程の方法で製造される。
第一工程において、ポリアミドアミンのプレポリマーが、二酸(例えばアジピン酸)、および、ポリアミン(例えばジエチレントリアミン)から製造される。
第二の工程において、ポリアミドアミンのプレポリマーは、プレポリマー中の第二級アミン基の量に等しい量で、またはそれより多い量のエピクロロヒドリンと反応する。少量のエピクロロヒドリンがプレポリマーを分岐させるように反応し、その際に分子量の増加が伴う。しかしながら、エピクロロヒドリンの大半がプレポリマーと反応して、反応性の官能基、具体的には、アミノクロロヒドリンまたはアゼチジニウムのいずれかが生じる。製紙業界の当業者には周知であるが、上述のポリアミドアミン−エピクロロヒドリン樹脂は、アニオン性アクリルアミド、または、アニオン性セルロース誘導体と組み合わせて用いられることもある。しかしながら、これらの組み合わせを含む紙は、高い湿潤強度、それに加えて高い乾燥強度を示すため、これらの組み合わせを含む紙の再パルプ化は困難になる。
第二の工程において、ポリアミドアミンのプレポリマーは、プレポリマー中の第二級アミン基の量に等しい量で、またはそれより多い量のエピクロロヒドリンと反応する。少量のエピクロロヒドリンがプレポリマーを分岐させるように反応し、その際に分子量の増加が伴う。しかしながら、エピクロロヒドリンの大半がプレポリマーと反応して、反応性の官能基、具体的には、アミノクロロヒドリンまたはアゼチジニウムのいずれかが生じる。製紙業界の当業者には周知であるが、上述のポリアミドアミン−エピクロロヒドリン樹脂は、アニオン性アクリルアミド、または、アニオン性セルロース誘導体と組み合わせて用いられることもある。しかしながら、これらの組み合わせを含む紙は、高い湿潤強度、それに加えて高い乾燥強度を示すため、これらの組み合わせを含む紙の再パルプ化は困難になる。
Allen等の米国特許第6,294,645号において(その開示は、参照によりその全体を本発明に含める)、カチオン性成分とアニオン性成分とを含む紙のための乾燥強度増強系が開示されている。この乾燥強度増強系において、カチオン性成分は、カチオン性ポリアミドアミンエピハロヒドリンポリマーを含んでいてもよい。カチオン性成分がカチオン性ポリアミドアミンエピハロヒドリンポリマーを含む場合、内部リンカー(intralinker)は、エピハロヒドリンを含む。エピハロヒドリンは、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、エピフルオロヒドリン、および、アルキルで置換されたエピハロヒドリンからなる群より選択してもよい。好ましくは、エピハロヒドリンは、エピクロロヒドリンを含む。
加えて、様々なタイプの紙、すなわちティッシュー製品のようなクレープ紙製品の製造において、樹脂をクレーピング用化学接着剤として使用することがよく知られている。紙に直接クレーピング用化学接着剤を添加するよりも、一般的には、これらのクレーピング用化学接着剤は、巻取り紙を乾燥シリンダーに巻きつけながらそれを付着させる回転式乾燥シリンダー(クレーピングドラム)の表面上に直接スプレーされる。クレーピングブレード(ドクターブレードと称されることが多い)を使用して乾燥シリンダーの表面から巻取り紙をはがし、クレーピングする。
広く用いられるクレーピング用化学接着剤としては、ポリビニルアルコール、ポリ(エチレン酢酸ビニル)コポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリラート、および、熱硬化性カチオン性ポリアミド(これは、エピハロヒドリン、および、二級アミノ基を含むポリアミドの水溶性反応生成物を含む)が挙げられる。これらの化学物質は、単独で用いてもよいし、または、望ましい作用を達成するために互いに組み合わせて用いてもよい。
Knight等の米国特許第5,234,547号は、紙のクレーピング方法を開示しており、この方法は、クレーピングされる巻取り紙を付着させるの前に、クレーピングドラムに合成アニオン性ポリマーを塗布することを含む。用いられるポリマーは、(メタ)アクリル酸ポリマーであり、特にアクリル酸またはメタクリル酸ポリマーである。
EP−A−0063301は、任意に変性ポリアミドアミンおよび/またはポリウレアアミンと、二官能価のジハロアルキレン誘導体とを反応させることによって得られる水溶性ポリマーに関する。この文書はさらに、クレープ紙製造におけるクレーピング用添加剤としての前記ポリマーの使用も開示している。クレーピング用添加剤は、好ましくは、クレーピングドラムの加熱した表面と接触させる前に紙シート上に塗布される。
EP−A−0739709は、ポリアミン/エピハロヒドリン樹脂のクレーピング用接着剤、および、ポリアミン/エピハロヒドリン樹脂のための可塑剤であるクレーピング用離型剤を含む繊維ウェブをクレーピングするための組成物を開示している。
これらのクレーピング用化学接着剤の多く、具体的にはポリアミド類は、乾燥シリンダーの表面上で起こる熱エネルギーと脱水をインプットすることによって架橋されるようになる。
EP0856083B1(その開示は、参照によりその全体を本発明に含める)は、紙のクレーピング方法を開示しており、この方法は、クレーピングドラムの表面に、エピハロヒドリンで架橋される水溶性の非熱硬化性ポリアミドアミンまたは変性ポリアミドアミンを直接塗布することを含む。
乾燥紙力増強樹脂として容易に入手可能なクレーピング用化学接着剤を使用して、紙に乾燥強度を付与する方法を提供することが望ましいといえる。また、アニオン性補因子が必須条件でない乾燥紙力増強樹脂を得ることも望ましい。さらに、優れた安定性と限定的なレベルの永続的な湿潤強度を有し、その一方で各種の実施条件にわたり乾燥強度を提供する、好都合な固形分レベルで利用可能な乾燥紙力増強樹脂を得ることが望ましい。
発明の要約
本発明は、乾燥強度を有する紙の製造方法に関し、本方法は、以下の工程:セルロース繊維の水性懸濁液を形成する工程;該セルロース繊維の水性懸濁液に、非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂を添加する工程;および、該セルロース繊維の水性懸濁液をシート化し、乾燥させて、紙を形成する工程を含む。非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂は、ポリアミドアミンとエピハロヒドリンとの反応生成物を含み、ここで、エピハロヒドリンとアミンとは、モル基準で0.10:1未満の比率であり、好ましくは、エピハロヒドリンとアミンとは、モル基準で約0.01:1〜約0.10:1未満の範囲の比率である。
本発明は、乾燥強度を有する紙の製造方法に関し、本方法は、以下の工程:セルロース繊維の水性懸濁液を形成する工程;該セルロース繊維の水性懸濁液に、非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂を添加する工程;および、該セルロース繊維の水性懸濁液をシート化し、乾燥させて、紙を形成する工程を含む。非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂は、ポリアミドアミンとエピハロヒドリンとの反応生成物を含み、ここで、エピハロヒドリンとアミンとは、モル基準で0.10:1未満の比率であり、好ましくは、エピハロヒドリンとアミンとは、モル基準で約0.01:1〜約0.10:1未満の範囲の比率である。
製紙に有用な非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂の生産において、ポリアミドアミンは、エピハロヒドリンとの反応の前において、その比粘度の減少(RSV)によって測定された0.13dL/gより大きい分子量を有する。
非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂の形成に有用なポリアミドアミンは、少なくとも2個の第一級アミン基、さらに、少なくとも1個の第二級アミン基、および/または、少なくとも1個の第三級アミン基を有するポリアルキレンポリアミンを含む。ポリアミドアミンは、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、イミノビスプロピルアミン(IBPA)、N−メチル−ビス−(アミノプロピル)アミン(MBAPA)、ビス−ヘキサメチレントリアミン(BHMT)、および、それらの混合物からなる群より選択してもよい。好ましくは、ポリアミドアミンは、ジエチレントリアミン(DETA)である。
非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂の形成に有用なエピハロヒドリンは、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、エピフルオロヒドリン、および、アルキルで置換されたエピハロヒドリンからなる群より選択されるエピハロヒドリンを含む。好ましくは、エピハロヒドリンは、エピクロロヒドリンである。
発明の詳細な説明
本発明は、実質的に紙の湿潤強度を増加させないで紙に乾燥強度を提供する方法であって、非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂を含む方法に関する。非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂は、エピハロヒドリンと、ジカルボン酸、および、第二および/または第三アミンを含むポリアミンで構成される水溶性ポリアミドアミンとの反応生成物を含む。エピハロヒドリンおよびアミンは、所定の比率で互いに反応する。この比率はモル基準で示され、エピハロヒドリンのアミンに対するモル基準で、0.10:1未満である。反応生成物のアミンは、第二または第三アミンのいずれかであり得る。好ましくは、エピハロヒドリンのアミンに対する比率は、モル基準で約0.01:1以上、約0.10:1未満の範囲である。
本発明は、実質的に紙の湿潤強度を増加させないで紙に乾燥強度を提供する方法であって、非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂を含む方法に関する。非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂は、エピハロヒドリンと、ジカルボン酸、および、第二および/または第三アミンを含むポリアミンで構成される水溶性ポリアミドアミンとの反応生成物を含む。エピハロヒドリンおよびアミンは、所定の比率で互いに反応する。この比率はモル基準で示され、エピハロヒドリンのアミンに対するモル基準で、0.10:1未満である。反応生成物のアミンは、第二または第三アミンのいずれかであり得る。好ましくは、エピハロヒドリンのアミンに対する比率は、モル基準で約0.01:1以上、約0.10:1未満の範囲である。
本発明の一形態は、エピハロヒドリンとの反応の前において、ポリアミドアミンのRSVによって測定された水溶性ポリアミドアミンの分子量が、0.13dL/gより大きい乾燥強度増強系に関する。好ましくは、ポリアミドアミンのRSVは、エピハロヒドリンとの反応の前において、0.13dL/gより大きいが0.19dL/g未満である。より好ましくは、ポリアミドアミンのRSVは、エピハロヒドリンとの反応の前において、0.15dL/gより大きいが0.18dL/g未満である。
本発明の一実施態様において、非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂は、架橋ポリアミドアミンエピハロヒドリンポリマーであってもよく、ここで、エピハロヒドリンは、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、エピフルオロヒドリン、および、アルキルで置換されたエピハロヒドリンからなる群より選択される。好ましくは、架橋ポリアミドアミンはエピクロロヒドリンポリマーを含み、ここで、エピハロヒドリンは、エピクロロヒドリンである。
非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリンは、ジカルボン酸と、ポリアミドアミン中に存在する第二および/または第三アミンを有するポリアミンとで構成される水溶性ポリアミドアミン、および、エピハロヒドリンの反応生成物である。水溶性ポリアミドアミンのRSVは、エピハロヒドリンとの反応の前において、0.13dL/gより大きい。
本発明のこの実施態様において、非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂は、ポリ(アジピン酸−コ−ジエチレントリアミン)を含み、このポリ(アジピン酸−コ−ジエチレントリアミン)は、アミン1モルあたりエピハロヒドリンが0.10モル未満のモル比で、好ましくは、アミン1モルあたりエピハロヒドリンが0.08モル未満ののモル比でエピクロロヒドリンと反応し、その代わりに、アミン1モルあたりエピハロヒドリンが約0.07モル未満のモル比で、エピクロロヒドリンと反応する。本発明のこの実施態様において、ポリアミドアミンは、ポリ(アジピン酸−コ−ジエチレントリアミン)である。この実施態様において、ポリアミドアミンの分子量は、二塩基酸とポリアミンとの反応中に除去された縮合による水の量を調節することによって制御される。
非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリンは、まずポリアミドアミンを生産し、続いてポリアミドアミンをアルキル化し、エピハロヒドリン、好ましくはエピクロロヒドリンで架橋することによって合成される。本発明の方法において有用なポリアミドアミンは、少なくとも2個のアミノ基を含み、そのうち少なくとも1個が一級アミノ基でなければならない脂肪族、脂環式、アリール脂肪族(araliphatic)または複素環式(好ましくは脂肪族)のポリアミンと、2〜12個の炭素原子を有する飽和または不飽和脂肪族もしくは芳香族(好ましくは脂肪族)ジカルボン酸、または、それらの機能的に等価なもの、好ましくは、3〜10個の炭素原子を有する飽和または不飽和脂肪族もしくは芳香族(好ましくは脂肪族)ジカルボン酸、または、それらの機能的に等価なものとの縮合によって製造される。ポリアミドアミンの生産において有用なジカルボン酸およびジカルボン酸誘導体は、2個のアミド化反応可能なカルボキシル(すなわち−COOH)基を含む。ポリアミドアミンの生産に使用するのに適したジカルボン酸としては、C2〜C12ジカルボン酸が挙げられる。適切なジカルボン酸の具体例としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、および、テレフタル酸が挙げられる。
ポリアミドアミンの生産に適したジカルボン酸誘導体としては、ジカルボン酸エステル、および、ジカルボン酸のハロゲン化物が挙げられる。好ましい誘導体は、エステルである。
使用可能なジカルボン酸エステルとしては、C2〜C12ジカルボン酸のエステル、特にこれらの酸のC1〜C3ジエステルが挙げられる。適切なジエステルの具体例としては、アジピン酸ジメチル、マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、コハク酸ジメチル、および、グルタル酸ジメチルが挙げられる。
好ましいジカルボン酸は、アジピン酸である。ジカルボン酸の機能的に等価なものの例としては、ジカルボン酸のハロゲン化物が挙げられる。適切なジカルボン酸のハロゲン化物としては、塩化アジポイル、塩化グルタリル、および、塩化セバコイルが挙げられる。
あるいは、ポリアミドアミンの形成において、上述のジカルボン酸の代わりに、それに対応するジエステルを用いてもよい。ジカルボン酸の代わりにジエステルが用いられる場合、プレポリマー化は、より低い温度で、具体的には約110℃で、大気圧で行うことができる。この場合、副産物はアルコールであり、アルコールの種類はジエステルの性質に依存する。例えばジメチルエステルが用いられる場合、アルコール副産物はメタノールと予想され、一方エタノールは、ジエチルエステルから生じた副産物と予想される。
ポリアルキレンポリアミンを含むポリアミンは、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、および、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、イミノビスプロピルアミン(IBPA)、N−メチル−ビス−(アミノプロピル)アミン(MBAPA)、ビス−ヘキサメチレントリアミン(BHMT)、および、それらの混合物からなる群より選択してもよい。ポリアミンを反応容器に入れ、十分に混合する。ポリアミンが混合される間、所定時間にわたり反応容器にジカルボン酸を添加する。この期間が過ぎたら、反応物の温度を上昇させ、この反応段階中は約125℃未満に維持する。続いて反応物の温度を約170℃に高め、反応物に含まれる水を所定量取り除く。この反応段階で、ポリアミドアミンへの重合が実質的に完了する。工程中のこの段階で、水性ポリアミドアミン溶液は、0.13dL/gより大きいRSVを有するようになる。
反応装置に所定量の水を添加し、得られたポリアミドアミンを、それらが水中に溶解するまで撹拌する。反応装置に添加された水の量はこの工程にとって重要ではない。
所定量の水性ポリアミドアミン溶液を反応容器に入れ、水で希釈する。水性ポリアミドアミン溶液の総量は重要ではない。所定量のエピハロヒドリン、好ましくはエピクロロヒドリンを反応容器に入れ、全ての固形分(ポリアミドアミン+エピハロヒドリン)が約30重量%の濃度を有する反応溶液を提供する。反応物の温度を約45℃〜約70℃、好ましくは約52℃〜約62℃、より好ましくは約57〜約58℃に高める。この溶液の粘度は、モニターされる。ポリアミドアミンとエピハロヒドリンとの反応が望ましいレベルである指標の粘度が達成されたら、ポリマーを冷水で希釈することによってこの反応を止める。あるいは、この反応は、溶液を鉱酸で約3.5のpHにpH調節することによって止めることができる。得られた架橋された溶液の最終的な固形分は、約5%〜約30重量%、好ましくは約10%〜25重量%、より好ましくは約15%〜約18重量%である。
所定量の水性ポリアミドアミン溶液を反応容器に入れ、水で希釈する。水性ポリアミドアミン溶液の総量は重要ではない。所定量のエピハロヒドリン、好ましくはエピクロロヒドリンを反応容器に入れ、全ての固形分(ポリアミドアミン+エピハロヒドリン)が約30重量%の濃度を有する反応溶液を提供する。反応物の温度を約45℃〜約70℃、好ましくは約52℃〜約62℃、より好ましくは約57〜約58℃に高める。この溶液の粘度は、モニターされる。ポリアミドアミンとエピハロヒドリンとの反応が望ましいレベルである指標の粘度が達成されたら、ポリマーを冷水で希釈することによってこの反応を止める。あるいは、この反応は、溶液を鉱酸で約3.5のpHにpH調節することによって止めることができる。得られた架橋された溶液の最終的な固形分は、約5%〜約30重量%、好ましくは約10%〜25重量%、より好ましくは約15%〜約18重量%である。
架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂の分子量を高めるために、ポリアミドアミンまたは変性ポリアミドアミンと、化学量論未満の量のエピハロヒドリンとを反応させることが好ましい。化学量論未満の量を用いることによって、高温条件下でさらなる架橋形成が起こらないように、エピハロヒドリンを完全にポリアミドアミンまたは変性ポリアミドアミンと確実に反応するようにする。化学量論未満の量のエピハロヒドリンを用いて本発明の非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂を生産するために、エピハロヒドリンとアミンとは、モル基準で約0.01:1以上、0.10:1未満の範囲の比率、好ましくはモル基準で約0.03:1〜約0.08:1の範囲の比率、より好ましくはモル基準で約0.05:1〜約0.07:1の範囲の比率である。
エピハロヒドリンの反応が不完全な場合、または、化学量論未満の量より多くのエピハロヒドリンが使用された場合、架橋後に残存して高温条件下でさらなる架橋を起こし得るあらゆる官能基を、架橋ポリアミドアミンまたは変性ポリアミドアミンと、適切な物質とを反応させることによって「中和」してもよい。さらなる架橋を起こすことが可能なエピハロヒドリンの残存する遊離のあらゆるエポキシ官能基は、例えば、架橋ポリアミドアミンまたは変性ポリアミドアミンとアミンまたはアンモニアとを反応させることによって除去することができる。
先に述べたように、本発明の方法において有用なポリアミドアミンは、好ましくは、ジカルボン酸と、2個の一級アミノ基、および、少なくとも1個の二級アミノ基を含むアミン、例えばジエチレントリアミンとの縮合より得られる。この縮合によって、約10個のジカルボン酸から誘導された単位、および、それに対応する量のアミンから誘導された単位を含むポリアミドアミンが生じる。架橋によって分子量を高めるために、この縮合生成物を、エピハロヒドリン、好ましくはエピクロロヒドリンと反応させる。しかしながら、エピハロヒドリンは、通常は湿潤強度増強剤として用いられる樹脂を製造する場合は化学量論未満の量で用いて、架橋ポリアミドアミン中に、ポリアミドアミンを架橋性、すなわち熱硬化性にする可能性がある遊離の反応性官能性が含まれないようにする。
実際に、本発明において有用な架橋ポリアミドアミンまたは変性ポリアミドアミンを、乾燥シリンダーの表面に直接適用するための紙のクレーピングにおける接着向上剤として、または、製紙方法における歩留まり向上剤として使用することは、すでに知られている。しかしながら、このような接着向上剤または歩留まり向上剤は、紙に乾燥強度を提供するために用いられることはなかった。
従来技術において、湿潤強度増強剤として有用な熱硬化性ポリアミドアミン、または、紙のクレーピングのための歩留まり向上剤または接着向上剤として有用な非熱硬化性ポリアミドアミンの多くの改変型が説明されている。これらの変性ポリアミドアミンはいずれも、それらが非熱硬化性ののであれば、すなわちポリアミドアミンの架橋が、化学量論未満の量のエピハロヒドリン、または、架橋が「中和された」後に残存するあらゆる官能性を有する架橋性の基の使用によって実行されたのであれば(上記を参照)、本発明の方法においても有用である。ポリアミドアミンの改変型の例が、米国特許第4,501,862号(参照によりその全体を本発明に含める)、DE−A−3323732、米国特許第4,673,729号(参照によりその全体を本発明に含める)、DE−C−2434816、DE−A−1802435、および、EP−A−74588開示されている。好ましい改変型のポリアミドアミンは、DE−A−3421557で開示されている。これらは、実質的に無水条件下で、少なくとも150℃の高温で反応させることによって得られるポリアミンを用いたポリアミドアミンのアミド基転移によって形成されたポリアミドアミンポリアミンである。
本発明の方法において有用なポリアミドアミンまたは変性ポリアミドアミンの製造は当業者周知であり、上記で引用した従来技術文献のような従来技術で詳細に説明されている。
ポリアミドアミン樹脂のゲル化および熱硬化性は、反応性のエピハロヒドリン官能基の存在によって生じる。ゲル化と熱硬化性はいずれも、個々の樹脂分子間の分子間結合の形成を伴う。ゲル化および熱硬化性は、反応性エピハロヒドリン官能基と、異なる樹脂分子のエピハロヒドリンの反応性アミン基との反応によって引き起こされ、反応性エピハロヒドリン官能基は、これらの異なる分子を架橋し、従ってこれらの分子は相互に連結した構造を形態し、このような構造は不溶性である。
熱硬化性樹脂のケースにおいて特に、樹脂を加熱および/または乾燥する作業によって、樹脂は硬化し、加えて樹脂は不溶性になる。従来技術において、加熱によって樹脂がゲル化または熱硬化しないように、樹脂溶液は酸に対して安定である。
それに対して、本発明の非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂はゲル化しない。実質的に全てのエピハロヒドリンがすでに反応してポリアミドアミンに結合していれば、反応性エピハロヒドリン官能基が欠乏しているため、別の樹脂分子間の反応が不可能になるか、または、少なくとも大きく制限される。従って、非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂は、乾燥および/または加熱後に再溶解させることができる。
本発明の紙の製造方法は、3つの主要な工程:(1)セルロース繊維の水性懸濁液を形成する工程;(2)強度増強剤を添加すること;および、(3)繊維をシート化し、乾燥させて、紙を形成する工程を含む。
セルロース系繊維の水性懸濁液を形成する工程は、既知のメカニカル、ケミカルおよびセミケミカル等のパルプ化方法のような従来の手段によって行われる。あるいは、紙または板紙の再パルプ化によって懸濁液を形成してもよい。メカニカルグライディングおよび/またはケミカルパルプ化工程の後に、パルプを洗浄して、残留したパルプ化のための化学物質や可溶化した木材成分を除去してもよい。これらの工程は周知であり、例えば、例えば、Casey,Pulp and Paper(ニューヨーク,インターサイエンス・パブリッシャーズ社(Interscience Publishers,Inc.)1952)で説明されている。
強度増強剤、例えば非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂を添加する工程は、従来の手段に従って製紙システムへの直接的な添加により行われる。これまで、本発明において有用な非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂と類似の化学特性を有する樹脂は、製紙システムのウェットエンドではなくクレーピングドラムの表面に直接塗布されている。
繊維をシート化し、乾燥させ、紙を形成する工程は、上記で引用されたCasey,Pulp and Paperで説明されている手段のような従来の手段に従って行われる。
非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂の好ましい添加レベルは、パルプの乾燥重量に基づき約0.1〜2%である。
また乾燥強度を有する紙の製造方法は、架橋デンプンのような添加剤の使用を含んでいてもよい。架橋デンプンは、紙の約0.15%〜約2.0重量%、好ましくは紙の約0.25%〜約1.5重量%、より好ましくは紙の約0.5%〜約1.25重量%のレベルで添加してもよい。架橋デンプンは、製紙方法で用いられる架橋デンプンであればいずれでもよい。架橋デンプンは、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、コムギデンプン、トウモロコシデンプン、およびその他のろう質のトウモロコシ(waxy maize)から誘導された架橋デンプンからなる群より選択してもよい。本発明において有用な架橋デンプンは、米国特許第4,643,801号(その全体を参照により本発明に含める)で説明されている。
また乾燥強度を有する紙の製造方法は、架橋デンプンのような添加剤の使用を含んでいてもよい。架橋デンプンは、紙の約0.15%〜約2.0重量%、好ましくは紙の約0.25%〜約1.5重量%、より好ましくは紙の約0.5%〜約1.25重量%のレベルで添加してもよい。架橋デンプンは、製紙方法で用いられる架橋デンプンであればいずれでもよい。架橋デンプンは、ジャガイモデンプン、タピオカデンプン、コムギデンプン、トウモロコシデンプン、およびその他のろう質のトウモロコシ(waxy maize)から誘導された架橋デンプンからなる群より選択してもよい。本発明において有用な架橋デンプンは、米国特許第4,643,801号(その全体を参照により本発明に含める)で説明されている。
また本発明の乾燥強度を有する紙の製造方法は、湿潤紙力増強樹脂の使用を含んでいてもよい。湿潤紙力増強樹脂は、紙の湿潤強度を有意に増加させないようなレベルで紙に添加してもよい。また本発明の乾燥強度を有する紙の製造方法を用いて、湿潤強化された紙の乾燥強度を強化することも可能である。続いて、湿潤紙力増強樹脂は、湿潤強度を必要な量だけ提供するようなレベルで添加することができ、さらに、本発明で用いられる非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂を用いて、湿潤強度をさらに増加させることなく乾燥強度を高めることができる。ハーキュリーズ社(Hercules Incorporated)より入手可能な湿潤紙力増強樹脂のいくつかの例は、キメン(Kymene(R))557H樹脂、キメン(R)736樹脂、キメン(R)450樹脂、キメン(R)557LX樹脂、および、キメン(R)プラス(Plus)樹脂である。湿潤紙力増強樹脂は、紙の約0.025%〜約1.5重量%、好ましくは紙の約0.05%〜約1.0重量%、より好ましくは紙の約0.075%〜約0.75重量%のレベルで添加してもよい。最も好ましい湿潤紙力増強樹脂は、ポリアミドアミンエピクロロヒドリン(「PAE」)樹脂である。最も好ましくはキメン(Kymene)(R)557H樹脂であり、この場合、アジピン酸とジエチレントリアミン(DETA)とを反応させて、アルキル化されたポリアミドアミンを形成し、エピクロロヒドリンで架橋して、PAE樹脂、すなわちアジピン酸−DETAポリアミドアミンエピクロロヒドリンを形成する。あるいは、湿潤紙力増強樹脂は、アルデヒドで官能化したデンプン、または、グリオキサールで改変したポリアクリルアミド樹脂を含んでもよい。
また本発明の乾燥強度を有する紙の製造方法は、歩留まり向上剤の使用を含んでいてもよい。歩留まり向上剤は、高分子量のポリアクリルアミド、または、高分子量の凝集剤であってもよい。あるいは、歩留まり向上剤は、ポリ(エチレンオキシド)であってもよい。あるいは、歩留まり向上剤は、マイクロ微粒子の歩留まり向上剤であってもよい。マイクロ微粒子の歩留まり向上剤は、ベントナイト、および、コロイドシリカからなる群より選択してもよい。あるいは、マイクロ微粒子の歩留まり向上剤は、合成高分子微粒子を含んでもよい。
また本発明の乾燥強度を有する紙の製造方法は、電荷を制御するための、または、微粒子の保持のための高度に架橋された物質を含む紙における使用を含んでいてもよい。電荷を制御するための高度に架橋された物質は、アラム、ポリ塩化アルミニウム、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウム)塩化物、ポリ(ジアルキルアミン−エピクロロヒドリン)、および、ポリエチレンイミンからなる群より選択してもよい。
本発明の製紙方法において有用なその他の添加剤としては、サイズ剤、消泡剤、充填剤、湿潤剤、蛍光増白剤、無機塩などが挙げられる。
本発明の乾燥強度を有する紙の製造方法は、多くのタイプの紙の製造において有用である。本発明の乾燥強度を有する紙の製造方法は、漂白した段ボール、段ボール原紙、中しん原紙、新聞用紙、印刷および筆記用紙、ティッシュー、および、タオルからなる群より選択される紙の製造において特に有用である。本発明の乾燥強度を有する紙の製造方法は、好ましくは、再生段ボール原紙、および、再生中しん原紙の製造に用いられる。
本発明の乾燥強度を有する紙の製造方法は、多くのタイプの紙の製造において有用である。本発明の乾燥強度を有する紙の製造方法は、漂白した段ボール、段ボール原紙、中しん原紙、新聞用紙、印刷および筆記用紙、ティッシュー、および、タオルからなる群より選択される紙の製造において特に有用である。本発明の乾燥強度を有する紙の製造方法は、好ましくは、再生段ボール原紙、および、再生中しん原紙の製造に用いられる。
材料の比粘度の減少(RSV)の測定方法は、以下の通りである:
比粘度の減少
ウベローデ粘度計(Ubbelohde viscometer)、および、ブリンクマン・ビスコタイマー(Brinkmann Viscotimer)によって、ポリマーを2%含む1Nの塩化アンモニウムの溶液の減少した粘度を、25.0℃で測定する。2%ポリマー溶液、および、純粋溶媒のフロー時間を測定し、相対粘度(Nrel)を計算する。相対粘度から、減少した粘度を計算する。この方法は、ASTM D446に基づく。
比粘度の減少
ウベローデ粘度計(Ubbelohde viscometer)、および、ブリンクマン・ビスコタイマー(Brinkmann Viscotimer)によって、ポリマーを2%含む1Nの塩化アンモニウムの溶液の減少した粘度を、25.0℃で測定する。2%ポリマー溶液、および、純粋溶媒のフロー時間を測定し、相対粘度(Nrel)を計算する。相対粘度から、減少した粘度を計算する。この方法は、ASTM D446に基づく。
RSV測定に用いられる装置:
(1)ウベローデ粘度計チューブ、番号1、粘度計の定数C=0.01−ビスコシステムズ(Visco Systems,ヨンカーズ,ニューヨーク州)、または、ショット(Schott,ホフハイム,ドイツ)、または、ブリンクマン・インスツルメンツ(Brinkmann Instruments)より入手可能。
(1)ウベローデ粘度計チューブ、番号1、粘度計の定数C=0.01−ビスコシステムズ(Visco Systems,ヨンカーズ,ニューヨーク州)、または、ショット(Schott,ホフハイム,ドイツ)、または、ブリンクマン・インスツルメンツ(Brinkmann Instruments)より入手可能。
(2)ブリンクマン・ビスコタイマーC−ブリンクマン・インスツルメンツ社(Brinkmann Instruments Inc.,Cantiague Rd.,ウェストバリー,ニューヨーク州11590)より入手可能。
(3)ウベローデ粘度計支持体−同上、カタログ番号21−00−032−9。
(4)25+/−0.1℃で維持した一定温度の水浴。一定温度を維持するために冷却能力(冷水または氷のパック)が必要な場合がある。粘度計チューブをマウントする位置近辺の温度をモニターするために、ASTM45℃の温度計が、用いられると予想される。
(4)25+/−0.1℃で維持した一定温度の水浴。一定温度を維持するために冷却能力(冷水または氷のパック)が必要な場合がある。粘度計チューブをマウントする位置近辺の温度をモニターするために、ASTM45℃の温度計が、用いられると予想される。
(5)メスフラスコ、50mL、クラスA。
(6)ビーカー、10mL。
(7)ASTM45C。温度計であって、較正済み、25℃での測定に合わせた設計0.05度きざみの目盛りを有する−VWRサイエンティフィック(VWR Scientific)より入手可能、カタログ番号61118−923、または、それに等価なもの。
(6)ビーカー、10mL。
(7)ASTM45C。温度計であって、較正済み、25℃での測定に合わせた設計0.05度きざみの目盛りを有する−VWRサイエンティフィック(VWR Scientific)より入手可能、カタログ番号61118−923、または、それに等価なもの。
(8)真空源−好ましくは、粘度計のクリーニングのための水流アスピレーター。
(9)フィルターまたはステンレス鋼製のスクリーン、約100メッシュ。
RSV測定に用いられる試薬:
(1)塩化アンモニウム、顆粒状。ACS試薬グレード。
(9)フィルターまたはステンレス鋼製のスクリーン、約100メッシュ。
RSV測定に用いられる試薬:
(1)塩化アンモニウム、顆粒状。ACS試薬グレード。
(2)溶媒(1Nの塩化アンモニウム)。53.5+/−0.1gのNH4Clを1リットルのメスフラスコに添加し、蒸留水で所定体積に希釈し、混合する。
塩化アンモニウムのフロー測定:
塩化アンモニウムのフロー時間は、1日1回のポリマーのRV測定がなされる時点で測定することとする。この値をRV計算で用いることとする。
塩化アンモニウムのフロー測定:
塩化アンモニウムのフロー時間は、1日1回のポリマーのRV測定がなされる時点で測定することとする。この値をRV計算で用いることとする。
(1)粘度計を、立て向きに置いた25℃の一定温度の槽にマウントし、少なくとも15分間平衡化させる。この槽は25+/−0.1℃でなければならない。
(2)液体レベルがバルブ上の印「A」の間に入るように、粘度計にチューブ「L」を介して塩化アンモニウム溶媒を充填する。粘度計を一定温度の槽に置き、正しい温度に到達させるために少なくとも5分間そのままにする。
(2)液体レベルがバルブ上の印「A」の間に入るように、粘度計にチューブ「L」を介して塩化アンモニウム溶媒を充填する。粘度計を一定温度の槽に置き、正しい温度に到達させるために少なくとも5分間そのままにする。
(3)ウベローデ粘度計を、取り付けられた管類でビスコタイマーに連結する。ビスコタイマーのスイッチを入れ、稼働させる。
(4)少なくとも3回のフロー時間の測定を記録する。0.2秒以内で一致する3回の測定の平均を計算する。4回の測定後に一致に至らない場合、粘度計のチューブをクリーニングし、フローを再度3回測定する。
(4)少なくとも3回のフロー時間の測定を記録する。0.2秒以内で一致する3回の測定の平均を計算する。4回の測定後に一致に至らない場合、粘度計のチューブをクリーニングし、フローを再度3回測定する。
(5)次に粘度計をクリーニングし、乾燥させる。
ポリマーのフロー測定:
以下の手法が用いられる:
(1)ポリマーの総固形分含量を測定する。
ポリマーのフロー測定:
以下の手法が用いられる:
(1)ポリマーの総固形分含量を測定する。
(2)方程式1を用いて1.000+/−0.020gの固形分に必要なポリマーの量を計算する。
(3)50mLのメスフラスコに、工程2で計算される適切な量のサンプルを0.0001g未満を切り捨てて量って入れる。あるいは、サンプルを小さいビーカーに量って入れて、4または5倍の塩化アンモニウム溶液の洗浄液で50mLのメスフラスコに定量的に移す。
(3)50mLのメスフラスコに、工程2で計算される適切な量のサンプルを0.0001g未満を切り捨てて量って入れる。あるいは、サンプルを小さいビーカーに量って入れて、4または5倍の塩化アンモニウム溶液の洗浄液で50mLのメスフラスコに定量的に移す。
(4)フラスコに20〜25mLの1Nの塩化アンモニウムを添加し、サンプルが完全に溶解するまで穏やかに回転させる。次に、印の4分の1インチ以内に塩化アンモニウム溶液を添加する。
(5)フラスコと内容物を25℃の一定温度の槽に置き、少なくとも15分間温度を平衡化させる。
(6)立て向きに置いた25℃の一定温度の槽に粘度計をマウントし、少なくとも15分間平衡化させる。この槽は、25+/−0.1℃でなければならない。
(6)立て向きに置いた25℃の一定温度の槽に粘度計をマウントし、少なくとも15分間平衡化させる。この槽は、25+/−0.1℃でなければならない。
(7)印の体積まで、それより多くの溶媒でゆっくり継ぎ足し、最後に混合して完全に均一にする。これにより、2.000+/−0.040%の溶液が得られると予想される。ポリマー溶液の実際の濃度を0.001g/100mL未満を切り捨てて計算する。
(8)25℃でポリマー溶液を平衡させ、所定体積に調節した後、この溶液を100メッシュのステンレス鋼スクリーン、または、それと同等の孔径のフィルターに通過させてろ過する。
(9)液体レベルがバルブ上の印「A」の間に入るように、粘度計にチューブ「L」を介して充填する粘度計を一定温度の槽に置き、正しい温度に到達させるために少なくとも5分間そのままにする。
(10)ウベローデ粘度計を、取り付けられた管類でビスコタイマーに連結する。ビスコタイマーのスイッチを入れ、稼働させる。
(11)少なくとも3回のフロー時間を測定し、記録する。0.2秒以内で一致する3回の測定の平均を計算する。4回の測定後に一致に至らない場合、粘度計のチューブをクリーニングし、フローを再度フロー時間を測定する。それでも一致に至らない場合は、新しい溶液を準備する。
(11)少なくとも3回のフロー時間を測定し、記録する。0.2秒以内で一致する3回の測定の平均を計算する。4回の測定後に一致に至らない場合、粘度計のチューブをクリーニングし、フローを再度フロー時間を測定する。それでも一致に至らない場合は、新しい溶液を準備する。
(12)使用直後に粘度計をクリーニングする。
(13)方程式3を用いてポリマーの相対粘度(Nred)を計算し、方程式4を用いて減少した粘度(Nred)を計算する。
(13)方程式3を用いてポリマーの相対粘度(Nred)を計算し、方程式4を用いて減少した粘度(Nred)を計算する。
計算:
100/TS=Ws 方程式(1)
式中:
TS=ポリマーの総固形分(%)、
Ws=1.000+/−0.020gの固形分に必要なサンプルの重量。
100/TS=Ws 方程式(1)
式中:
TS=ポリマーの総固形分(%)、
Ws=1.000+/−0.020gの固形分に必要なサンプルの重量。
(Ws×TS)/50=Cp 方程式(2)
式中:
Ws=ポリマーサンプルの実際の重量、
TS=ポリマーの総固形分(%)、
50=希釈したポリマー溶液(mL)、
Cp=ポリマーの溶液の濃度(g/100mL)。
式中:
Ws=ポリマーサンプルの実際の重量、
TS=ポリマーの総固形分(%)、
50=希釈したポリマー溶液(mL)、
Cp=ポリマーの溶液の濃度(g/100mL)。
ts/t0=Nrel 方程式(3)
式中:
ts=25℃の2%サンプル溶液の平均フロー時間(秒)、
t0=25℃の溶媒の平均フロー時間(秒)、
Nrel=相対粘度。
式中:
ts=25℃の2%サンプル溶液の平均フロー時間(秒)、
t0=25℃の溶媒の平均フロー時間(秒)、
Nrel=相対粘度。
(Nrel−1)/Cp=RSV 方程式(4)
式中:
Nrel=相対粘度、
Cp=溶液100mLあたりのグラム(高分子固形分)で示されるポリマー溶液の濃度、
RSV=減少した比粘度。
注:この値は0.001単位未満を切り捨てて算出される。
式中:
Nrel=相対粘度、
Cp=溶液100mLあたりのグラム(高分子固形分)で示されるポリマー溶液の濃度、
RSV=減少した比粘度。
注:この値は0.001単位未満を切り捨てて算出される。
TAPPI試験方法T494を用いて引張試験を行った。TAPPI試験方法T807を用いてミューレン破裂強度を測定した。TAPPI試験方法T818を用いてリングクラッシュを測定し、TAPPI方法T569を用いてショット(Scott)結合を測定した。
以下の実施例は、本発明を説明するために示され、部およびパーセンテージは、特に他の指定がない限り重量に基づく。
実施例1
非熱硬化性の架橋ポリアミドアミンを二段階で製造した。
第一工程において、アジピン酸、トリエチレンテトラミン(TETA)、および、ジエチレントリアミン(DETA)の混合物を高温で低分子量のポリ(アミドアミン)に縮合し、固形分を35%含む水溶液に希釈した(RSV 0.17dL/g)。
非熱硬化性の架橋ポリアミドアミンを二段階で製造した。
第一工程において、アジピン酸、トリエチレンテトラミン(TETA)、および、ジエチレントリアミン(DETA)の混合物を高温で低分子量のポリ(アミドアミン)に縮合し、固形分を35%含む水溶液に希釈した(RSV 0.17dL/g)。
第二の工程において、このポリマーを化学量論未満の量のエピクロロヒドリンを用いて架橋し、非熱硬化性の樹脂を固形分を24%含む水溶液として得た(RSV 0.39dL/g)(樹脂A1)。
モデル製紙機で、再分散させた市販の中性再生段ボール原紙完成紙料を、伝導率を2000マイクロジーメンス/センチメートルに制御し、pH7で用いて、115g/m2の紙を作製した。樹脂A1を様々な添加レベルで完成紙料に添加した。乾燥させた紙の特性を、未処理コントロールと比較した。乾燥引張強度(MD、および、CD)、リングクラッシュ耐性(MD、および、CD)、および、ミューレン破裂強度などの特性を調査した。
表1に、この実施例の結果を示す。MDおよびCD方向で決定された特性は、それらの相乗平均(または、乾燥引張強度に対する裂断長)として示す。表に、抄紙機のウェットエンドに様々な追加レベルの樹脂A1を用いて製造された紙の乾燥強度特性を示す。
表1から、樹脂A1は、商業的に有用な添加レベルで乾燥強度の改善を提供することが示される。
実施例2
実施例1の方法と同様にして、非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン樹脂を二段階で製造した。
実施例2
実施例1の方法と同様にして、非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン樹脂を二段階で製造した。
第一工程において、アジピン酸、トリエチレンテトラミン(TETA)、および、ジエチレントリアミン(DETA)の混合物を高温で低分子量のポリ(アミドアミン)に縮合し、固形分を35%含む水溶液に希釈した(RSV 0.17dL/g)。
第二の工程において、このポリマーを化学量論未満の量のエピクロロヒドリンを用いて架橋し、固形分を25%含む水溶液として非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン樹脂を得た(RSV 0.39dL/g)(樹脂A2)。
類似の方法で、DETAと、TEPA(テトラエチレンペンタミン)およびDETAの混合物との使用に基づいて、架橋後にそれぞれ樹脂Bが15%の固形分、および、樹脂Cが24.1%の固形分を示すように樹脂を作製した。
モデル製紙機で、再分散させた市販の中性再生段ボール原紙完成紙料を、伝導率を2000マイクロジーメンス/センチメートルに制御し、pH7で用いて、115g/m2の紙を作製した。樹脂A2、BおよびCを様々な添加レベルで添加し、乾燥させた紙の特性を、未処理コントロールと比較した。乾燥引張強度(MDおよびCD)、リングクラッシュ耐性(MDおよびCD)、および、ミューレン破裂強度、湿潤引張強度、および、スコット内部結合などの特性を調査した。
表2において、この調査の結果は、0.10、0.15および0.20%での結果を平均することによって得られた0.15%の供与量レベルで示す。MDおよびCD方向で決定された特性は、それらの相乗平均(または、乾燥引張強度に対する裂断長)として示す。
明らかに、樹脂A、BおよびCは、商業的に有用な添加レベルで未処理コントロールを超える乾燥強度の改善を提供した。
本明細書で示された実施例は、本発明の特定の実施態様のいくつかを説明するために示されたものであって、本発明を限定するものと解釈することは目的としない。添付の請求項の範囲から逸脱することなく、本発明の様々な変更および改変をなすことが可能である。
本明細書で示された実施例は、本発明の特定の実施態様のいくつかを説明するために示されたものであって、本発明を限定するものと解釈することは目的としない。添付の請求項の範囲から逸脱することなく、本発明の様々な変更および改変をなすことが可能である。
Claims (18)
- 乾燥強度を有する紙の製造方法であって、以下の工程、
(a)セルロース繊維の水性懸濁液を形成する工程;
(b)該セルロース繊維の水性懸濁液に、非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂を添加する工程;および、
(c)該セルロース繊維の水性懸濁液をシート化し、乾燥させて、紙を形成する工程、
を含み、
ここで、該非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂は、ポリアミドアミンとエピハロヒドリンとの反応生成物を含み、および、
ここで、エピハロヒドリンとアミンとは、モル基準で0.10:1未満の比率であり、および、
ここで、ポリアミドアミンは、エピハロヒドリンとの反応の前において、その比粘度の減少(RSV)によって測定された0.13dL/gより大きい分子量を有する、上記方法。 - 前記ポリアミドアミンが、少なくとも2個の第一級アミン基、さらに、少なくとも1個の第二級アミン基、および/または、少なくとも1個の第三級アミン基を有するポリアルキレンポリアミンを含む、請求項1に記載の紙の製造方法。
- 前記ポリアルキレンポリアミンが、2個の第一級アミン基、さらに、少なくとも1個の第二級アミン基、および/または、少なくとも1個の第三級アミン基を有する、請求項2に記載の紙の製造方法。
- 前記ポリアミドアミンが、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、テトラエチレンペンタミン(TEPA)、イミノビスプロピルアミン(IBPA)、N−メチル−ビス−(アミノプロピル)アミン(MBAPA)、ビス−ヘキサメチレントリアミン(BHMT)、および、それらの混合物からなる群より選択される、請求項2に記載の紙の製造方法。
- 前記ポリアミドアミンが、ジエチレントリアミン(DETA)である、請求項2に記載の紙の製造方法。
- 前記ポリアミドアミンが、ジエチレントリアミン(DETA)、および、トリエチレンテトラミン(TETA)の混合物を含む、請求項2に記載の紙の製造方法。
- 前記ポリアミドアミンが、ジエチレントリアミン(DETA)、および、テトラエチレンペンタミン(TEPA)の混合物を含む、請求項2に記載の紙の製造方法。
- 前記エピハロヒドリンが、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、エピフルオロヒドリン、および、アルキルで置換されたエピハロヒドリンからなる群より選択される、請求項1に記載の紙の製造方法。
- 前記エピハロヒドリンが、エピクロロヒドリンである、請求項1に記載の紙の製造方法。
- 前記ポリアミドアミンが、前記エピハロヒドリンとの反応の前において、その比粘度の減少(RSV)によって測定された0.13dL/gより大きいが0.19dL/g未満の分子量を有する、請求項1に記載の紙の製造方法。
- 前記ポリアミドアミンが、前記エピハロヒドリンとの反応の前において、その比粘度の減少(RSV)によって測定された0.15dL/gより大きいが0.18dL/g未満の分子量を有する、請求項8に記載の紙の製造方法。
- 前記エピハロヒドリンとアミンとが、モル基準で約0.01:1以上、0.10:1未満の範囲の比率である、請求項1に記載の紙の製造方法。
- 前記エピハロヒドリンとアミンとが、モル基準で約0.03:1〜約0.08:1の範囲の比率である、請求項11に記載の紙の製造方法。
- 前記エピハロヒドリンとアミンとが、モル基準で約0.05:1〜約0.07:1の範囲の比率である、請求項12に記載の紙の製造方法。
- 前記エピハロヒドリンとアミンとが、モル基準で約0.05:1〜約0.07:1の範囲の比率であり、ここで、前記エピハロヒドリンは、エピクロロヒドリンである、請求項6に記載の紙の製造方法。
- 前記非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂が、前記セルロース繊維の水性懸濁液に、セルロース繊維の乾燥重量の約0.1〜2%に基づく量で添加される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の紙の製造方法。
- 前記非熱硬化性の架橋ポリアミドアミン−エピハロヒドリン樹脂が、前記セルロース繊維の水性懸濁液に、セルロース繊維の乾燥重量の約0.15%に基づく量で添加される、請求項16に記載の紙の製造方法。
- 請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法によって製造された紙。
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