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JP2009545557A - 胃保持性のデリバリーシステム - Google Patents

胃保持性のデリバリーシステム Download PDF

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JP2009545557A
JP2009545557A JP2009522233A JP2009522233A JP2009545557A JP 2009545557 A JP2009545557 A JP 2009545557A JP 2009522233 A JP2009522233 A JP 2009522233A JP 2009522233 A JP2009522233 A JP 2009522233A JP 2009545557 A JP2009545557 A JP 2009545557A
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tablet
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ヴォルフラム アイゼンライッヒ
トーマス フリートル
ゼバスティアン ヘルター
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ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
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Abstract

本発明は、医薬製剤及びその投与条件を含んだ、胃保持性のデリバリーシステムを製造するための医薬組成物に関する。
【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
(発明の分野)
本発明は、医薬製剤を含んだ胃保持性のドラッグデリバリーシステムを製造するための医薬組成物、及びその定義された投与条件に向けられる。
(発明の背景)
20年以上の間、胃で保持される投与形態の開発が試みられ、限られた数の期待されるテクノロジー及び製品が市場にもたらされた。
6時間より長い時間の胃の保持は、未だ医薬技術に対してかなりの意欲をもたらす。
本発明の目的は、胃袋における投与形態の延長された滞留時間、好ましくは4時間より長い時間を提供する、胃保持性の医薬品デリバリーシステムの開発である。このようなシステムは、医薬品の作用の生物学的利用能及び持続時間を改良するため有用である。
(発明の説明)
本発明は、胃袋中で延長された滞留時間を有する医薬製剤を与える胃保持性の医薬品デリバリーシステムに関する。典型的には、胃排出時間が、空腹状態において0-2時間の範囲にあり、摂食状態(fed state)において4-6時間の範囲にある。本発明の目的は、少なくとも4時間、好ましくは6時間の間、胃袋中に滞在するための医薬製剤を提供するための医薬品デリバリーシステムを説明することである。
驚くべき事に、摂食状態で摂取された場合、本発明の徐放性剤が4時間より長い胃の滞留時間を示すことがわかった。本発明により、医薬製剤と定義された投与スキーム(application scheme)のこのような組み合わせが、多くの医薬品に対する興味深い胃保持特性を有する新規の医薬品デリバリープラットフォーム(delivery platform)技術を提供する。
本発明の胃保持性の医薬品デリバリーシステムの一部である医薬製剤は、定義された最小サイズを有し及び遅延、膨潤及び粘膜付着性の特性を組み合わせる。本発明により、製剤は、全ての3つの機能を有する1つのポリマーか、又は一のポリマーが粘膜付着性の特性を提供し、他のポリマーが遅延及び膨潤効果を提供する2つのポリマーを含む。好ましくは、本発明の胃保持性の医薬品デリバリーシステムは、定義された最小サイズの胃保持性の錠剤(tablet formulation)を含み、ここでこのマトリックスは少なくとも2つの水膨潤性ポリマーを含み、及びこの少なくとも2つのポリマーの少なくとも1つは、アニオン性ポリマーである。
錠剤のサイズは、他に規定しない限り、患者による適用前の錠剤を言う。
錠剤のサイズは、空間における3次元、即ちその長さ、その幅及びその高さに従って定義されるであろう。当業者が、長さ、幅及び高さを定める事に困難を感じない事が認識されるであろう。錠剤の特異な形態の場合において、このような錠剤の塊は、一番近い数学的な塊(closest mathematical body)に理想化され、長さ、幅及び高さが定義されるであろう。このような理想化された数学的な塊の例は以下のものである:立方体、直方体、四面体、六面体、八面体、十面体、二十面体、角柱、玉、楕円、放物面、円錐、輪、球等。これら理想化された数学的な塊は、圧縮された形態におけるものであっても良い。
典型的には、塊の長さは、前記塊の主軸が、塊の対応する表面領域(subtending surface areas)に対する2つの点(subtending points)の間の距離である。主軸は、通常は、形状の中央軸(medial axis)、幾何学的な回転体が回転する周囲の軸(axis around which a geometric rotation body rotates)、対照的な軸(symmetrical axis)又は光軸である。当業者にとって錠剤の主軸を定義することは容易であろう。
錠剤の幅は、主軸に対して垂直である塊の軸が、塊の対応する表面領域(subtending surfaces areas)に対する2つの点(subtending points)の間の最長の距離である。塊の幅は、長さと等しいか又はより短く、及び高さと等しいか又はより長い。
最後に、高さ又は厚さは、主軸に対して垂直であり、幅を定義する軸に対して垂直である塊の軸が、塊の対応する表面領域(subtending surface areas)に対する2つの点(subtending points)の間の距離として定義される。塊の高さは、幅と同じか又は幅より短い。
あまり対称的でない塊において、幅を定義する軸及び高さを定義する軸及び長さを定義する軸が、互いに接触する必要はないが、ずれていても良い。同じ事が、2つの軸の各ペアに適用される。
長さ、幅及び高さを定義する軸は、典型的に互いに垂直である。
立方体又は球において、長さ、幅及び高さを定義する軸は、等しい長さであり、互いに垂直であり及び1点で接触している。
直方体において、3つの軸は、全て同じ長さではないが、互いに垂直であり及び1点で接触している。
本発明により、錠剤は、長さ及び幅が互いに独立に、患者の幽門の直径の少なくとも7/12、より好ましくは少なくとも8/12、より好ましくは少なくとも9/12、より好ましくは少なくとも10/12、より好ましくは少なくとも11/12、より好ましくは少なくとも12/12、より好ましくは少なくとも13/12、より好ましくは少なくとも14/12、より好ましくは少なくとも15/12、より好ましくは少なくとも16/12、より好ましくは少なくとも17/12、より好ましくは少なくとも18/12、より好ましくは少なくとも19/12、より好ましくは少なくとも20/12に対応した最小長さを有する事により特徴付けられる。
ヒトの幽門の直径は、平均で12mm+/-7mmである。ヒトの幽門の直径に対する長さ又は幅の全ての関係は、長さ及び幅の絶対値を計算するために、12mmの平均長さを参照する。
通常の成人のサイズのヒトの患者に対する錠剤は、その長さ及びその幅が互いに独立に、少なくとも6mm、好ましくは少なくとも7mm、好ましくは少なくとも8mm、好ましくは少なくとも9mm、好ましくは少なくとも10mm、好ましくは少なくとも11mm、好ましくは少なくとも12mm、好ましくは少なくとも13mm、好ましくは少なくとも14mm、好ましくは少なくとも15mm、好ましくは少なくとも16mm、好ましくは少なくとも17mm、好ましくは少なくとも18mm、好ましくは少なくとも19mm、好ましくは少なくとも20mmの最小長さを有することにより特徴付けられる。
値は、長さが幅よりより長いことが好ましい。長さは好ましくは、少なくとも9mm、より好ましくは少なくとも11mmである。幅は少なくとも6mm、好ましくは少なくとも7mmの長さである。
これらの態様において、長さ及び幅のどちらも、50mm以下、好ましくは40mm以下、好ましくは25mm以下、好ましくは20mm以下の好ましい最大長さを有する。
より小さい幽門の直径を有するヒトの子供に対して、このような錠剤の長さ及び幅は対応してより短くなる。
本発明の錠剤が動物に対して使用される場合において、サイズは、動物の幽門の直径に対する長さ/幅の割合に従って、ヒトの患者のサイズとは異なってもよい。患者としての動物の場合において、動物は好ましくは、馬、ウシ、ブタ、犬、猫、ウサギ(rabbits)、ウサギ(bunnies)、鶏の群から選択され、より好ましくは馬及びウシの群から選択される。
本発明の好ましい態様において、ヒトの患者に対する錠剤は、円形の形の錠剤、即ち少なくとも9、より好ましくは少なくとも11mmの直径を有する圧縮された球である。
他の好ましい態様において、錠剤は、少なくとも15mmの長さ及び少なくとも7mmの幅を有する卵形の錠剤である。
好ましい幅×長さの最小値は、両方ともmmの単位において以下の通りである:
(7x12); (7x13); (7x14); (7x15); (7x16); (7x17); (7x18); (7x19); (7x20); (8x12); (8x13); (8x14); (8x15); (8x16); (8x17); (8x18); (8x19); (8x20); (9x12); (9x13); (9x14); (9x15); (9x16); (9x17); (9x18); (9x19); (9x20); (10x12); (10x13); (10x14); (10x15); (10x16); (10x17); (10x18); (10x19); (10x20); (11x12); (11x13); (11x14); (11x15); (11x16); (11x17); (11x18); (11x19); (11x20); (12x12); (12x13); (12x14); (12x15); (12x16); (12x17); (12x18); (12x19); (12x20); (13x13); (14x14); (15x15); (16x16); (17x17); (18x18); (19x19); (12x20)。
これらの各ペアが独立して好ましい。
高さは、好ましくは少なくとも1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mmである。
粘膜付着性効果を与えるために、本発明は、“粘膜付着特性を有する遅延ポリマー(retarding polymer)”、好ましくはアニオン性ポリマーを使用する。これに限定するものではないが、このようなポリマーとしては、カルボキシアルキルセルロース、例えばカルメロースナトリウム又はカルメロースカルシウム、コンドロイチン硫酸、アクリル酸ポリマー、ペクチン、アルギネート、カラギーナン、キチン誘導体、例えばキトサンの群より選択され、好ましくはアクリル酸ポリマー又はキトサンの群より選択される。中でも、好ましいアニオン性ポリマーは、任意で架橋してもよいアクリル酸ポリマーである。アクリル酸ポリマーとして、高い分子量を有するカルボマー又はカルボポール(登録商標)シリーズの一つを使用して良い。特に好ましいのは、例えばカルボマー941(カルボポール(登録商標)71G、カルボポール(登録商標)971)及びカルボマー934(カルボポール(登録商標)974)である。マトリックス中における任意で架橋しても良いアクリル酸ポリマーの含有量は、約0.1wt%〜約40wt%、好ましくは約0.1wt%〜約20wt%である。遅延ポリマーの絶対量は、0.5〜600mg、より好ましくは0.5〜400mg、より好ましくは0.5〜200mg又は0.5〜100mgである。さらにより好ましくは、値は2mg〜150mg、より好ましくは2mg〜100mg、より好ましくは2mg〜50mg、より好ましくは2mg〜25mgである。
一態様において、量は2mg〜600mgであり、他の態様において3,9mg〜400mgであり、他の態様において4〜340mgであり、他の態様において4mg〜340mgであり、及び更に他の態様において5mg〜300mgである。
遅延又は増加した遅延効果を与えるために、本発明の製剤は、水膨潤性の実質的に中性のポリマーである“膨潤遅延ポリマー(swelling retarding polymer)”を含んで良い。これに限定するものではないが、このような膨潤遅延ポリマーは、アルキルセルロース、例えばメチルセルロース;ヒドロキシアルキルセルロース、例えばヒドロキシメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシブチルセルロース;ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、例えばヒドロキシエチルメチルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース;他の天然、半合成又は合成のジ−、オリゴ−及びポリ−糖類、例えばガラクトマンナン、トラガカント、寒天、グアールガム及びポリフルクタン(polyfructans);アンモニオ(ammonio)メタクリレートコポリマー;ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー;ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの組み合わせ;ポリアルキレンオキシド、例えばポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシド;エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマー;好ましくはポリエチレンオキシド及びセルロースエーテル誘導体、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース及びヒドロキシプロピルセルロース、最も好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースの群から選択して良い。
このような中性ポリマーは、投与に続いて水性液体と接触して膨潤し、粘性をもたらし、医薬品の放出を調整するゲル層をもたらす。ポリマーの粘度は、好ましくは50〜100,000mPa.sで変動する(20℃の2%水溶液の見掛け粘度)。
好ましくは、本発明の製剤における水膨潤性ポリマーの量は、約10〜約80質量%で変動する。膨潤性ポリマーの絶対量は、10〜1200mg、好ましくは20mg〜800mg、より好ましくは40mg〜700mg、より好ましくは50mg〜400mgである。
一態様において、量は20mg〜1200mgであり、他の態様において39mg〜800mgであり、他の態様において40〜680mgであり、他の態様において50mg〜600mgである。
好ましくは、少なくとも錠剤の長さが、ヒトに対する平均において少なくとも12mmである、患者の幽門の直径の少なくとも11/12、より好ましくは少なくとも12/12、より好ましくは少なくとも13/12、より好ましくは少なくとも14/12、より好ましくは少なくとも15/12まで摂食した胃袋において増加するように、膨潤性ポリマーの量が調整される。
好ましくは、錠剤は、3時間より短い時間内、好ましくは2時間より短い時間内、より好ましくは90分より短い時間内及びより好ましくは60分より短い時間内で前記長さに達する。
より好ましくは、長さの増加に加えて、錠剤の幅が、ヒトにおける平均において少なくとも12mmである、患者の幽門の直径の少なくとも8/12、より好ましくは少なくとも9/12、より好ましくは少なくとも10/12、より好ましくは少なくとも11/12、より好ましくは少なくとも12/12まで摂食状態の胃袋中で増加するように、膨潤性ポリマーの量が調整される。
実質的に中性のポリマーの中で、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。
ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースの異なる粘度グレードが市場で入手可能である。本発明で好ましく使用されるヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)は、約50mPa.s〜約100,000 mPa.sの範囲、具体的には約75 mPa.s〜約20,000 mPa.sの範囲の粘度グレード、及び更に具体的には約100 mPa.s〜約15,000 mPa.sの粘度グレード(20℃の2%水溶液の見掛け粘度)を有し、例えばヒプロメロース2910、2208又は2206(DOW、Antwerp、Belgium)である。HPMCタイプ2208は、19-24質量%のメトキシ基及び4-12質量%のヒドロキシプロポキシ基を含む。
300 mPa.sより高い粘度(20℃での10%水溶液の見掛け粘度)を有するヒドロキシプロピルセルロースが好ましく、特に約300〜約30000 mPa.s、好ましくは4000〜6500 mPa.s(2%水溶液)の範囲における粘度を有するヒドロキシプロピルセルロース、例えばKlucel MのようなKlucelシリーズ (Hercules, Wilmington, USA)である。
本発明の好ましい態様により、胃保持性の錠剤のマトリックスは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、例えばヒプロメロース及びさらなる賦形剤を含み又は実質的にこれらから成る。ヒドロキシプロピルメチルセルロースの量は、好ましくは、10〜80質量%、特に好ましくは15〜65質量%、最も好ましくは20〜50質量%の範囲にある。さらなる賦形剤の量は、好ましくは80〜25質量%、特に好ましくは75〜35質量%、最も好ましくは65〜45質量%の範囲にある。
粘膜付着性、遅延及び膨潤特性を有するこのようなシステムは、これらシステムを胃粘膜に付着させることにより、胃の滞留時間を延長するために有用である。いくつかの粘膜付着ポリマーが生物付着性を生成することに有効であるが、消化器官中の粘液の急速な代謝回転(rapid turnover)のため、この効果を単独で用いて数時間にわたる滞留時間を維持することは非常に困難である。
中性及びアニオン性ポリマーの組み合わせを使用する場合、前記ポリマーの比率は、製剤の胃保持特性に影響するであろう。従って、このような組み合わせは、自由自在に製剤の胃保持特性の制御を促進し、胃保持特性が前記ポリマーの比率を介して調整して良い事が当業者に対して明確であり、これは本発明の他の利点である。
本発明の好ましい態様により、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アクリル酸ポリマー及びさらなる賦形剤を含み又は実質的にこれらから成るマトリックスを有する錠剤を提供する。ヒドロキシプロピルメチルセルロースの量は、好ましくは10〜80質量%、特に好ましくは15〜65質量%、最も好ましくは20〜50質量%の範囲にある。アクリル酸ポリマーの量は、上記のような量が好ましい。さらなる賦形剤の量は、好ましくは80〜25質量%、特に好ましくは75〜35質量%、最も好ましくは65〜45質量%の範囲にある。
本発明の錠剤は、任意で活性成分を含んでも良い。
このような活性成分は;
−pH依存性の溶解性を示し及び/又は、
−消化器官において限定された吸着窓(limited absorption window)を示し及び/又は、
−胃袋又は小腸における局所療法を意図され及び/又は、
−腸液における低い安定性を示し及び/又は、
−腸内に存在する酵素/バクテリアにより分解する事ができる。
しかしながら、錠剤は、製剤が活性成分を含まない事を意味する、プラセボであっても良い。一態様において、錠剤は、活性成分としてのプラミペキソールを除外する。他の態様において、本発明の胃保持性のデリバリーシステムは、プラミペキソールを含む。
本発明の製剤は、任意でさらなる賦形剤、即ち医薬品として許容される処方剤を含み、製剤の製造、圧縮、外観及び味を促進して良い。これら処方剤は、例えば希釈剤又はフィラー、流動促進剤、結合剤、造粒剤、ケーキング防止剤、滑剤、香料、染料及び防腐剤を含む。他の通常の本技術で知られる賦形剤も含んで良い。
フィラーは、溶解性フィラー、例えばスクロース、ラクトース、具体的にはラクトース一水和物、トレハロース、マルトース、マンニトール及びソルビトールから選択して良い。異なるグレードのラクトースも使用できる。
水溶性活性成分の場合において、より好ましくは水不溶性のフィラー、例えばデンプン及びデンプン誘導体、好ましくはアルファ化したデンプン以外のもの、例えばトウモロコシデンプン、バレイショデンプン、米デンプン又は小麦デンプン、微結晶セルロース、第二リン酸カルシウム二水和物及び無水第二リン酸カルシウム、好ましくはトウモロコシデンプンを、水溶性フィラーに加えて又はこれに代えて使用できる。フィラーの合計質量パーセンテージは、約5質量%〜約75質量%の範囲で変動する。
流動促進剤を使用して、錠剤化前又はその間の粉末の流動特性を改良し及びケーキングを減少させることができる。適切な流動促進剤は、コロイダル二酸化珪素、タルク、マグネシウムトリシリケート、粉末化したセルロース、タルク、第三リン酸カルシウム(tribasic calcium phosphate)等を含む。コロイダル二酸化珪素は、好ましくは流動促進剤として錠剤の約2質量%以下、好ましくは約0.2質量%〜約0.8質量%の量で含まれる。
滑剤を使用して、例えばアッパーパンチ(“ピッキング”)又はロウアーパンチ(“スティッキング”)の表面に対する付着を防止することにより、錠剤を形成する装置からの錠剤の放出を向上することができる。適切な滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、キャノーラ油、グリセリルパルミトステアレート、水素化した植物油、酸化マグネシウム、鉱油、ポロキサマー、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ナトリウムステアリルフマレート、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛等を含む。一態様において、ステアリン酸マグネシウムを滑剤として、錠剤の約0.1質量%〜約5質量%、好ましくは約0.5質量%〜約2質量%の量で含む。
マトリックス製剤中に更に含まれてよい任意の処方剤の中で、薬剤、例えばポリビドン;コポビドン;デンプン;アカシア;ゼラチン;海草誘導体、例えばアルギン酸、アルギン酸ナトリウム及びアルギン酸カルシウム;有用な乾式又は湿式結合特性及び造粒特性を有するセルロース、好ましくは微結晶セルロース、セルロース誘導体、例えばエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース;及び付着防止剤、例えばタルク及びステアリン酸マグネシウムが挙げられるであろう。
表現“実質的に成る”は、上記必須成分に加えて、製剤の根本的な性質に影響しない他の成分を含むことを、原理上は除外しないことの意味で理解される。
本発明の好ましい態様において、胃保持特性を有する錠剤は、以下の組成を有するものを提供することが好ましい:
活性成分 0.01-50質量%
膨潤遅延ポリマー 10〜80質量%
好ましくは20-50質量%、
粘膜付着特性を有する遅延ポリマー 0.1-40質量%
好ましくは0.1-20質量%。
本発明の他の好ましい態様において、胃保持性を有する錠剤は、以下の組成を有するものを提供することが好ましい:
活性物質 0.05〜5質量%
水膨潤性ポリマー(群) 10〜75質量%
アクリル酸ポリマー 0〜25質量%
任意のさらなる賦形剤(群) 残部。
従って、本発明の特に好ましい錠剤は、以下のものから成る;
0.1〜35質量%の活性成分;
25〜65質量%のヒドロキシプロピルメチルセルロース;
0〜40質量%のカルボキシメチルセルロースナトリウム;
0〜75質量%のアルファ化したデンプン以外のトウモロコシデンプン;
0.1〜15質量%のアクリル酸ポリマー、好ましくはカルボマー941;
0.5〜50質量%の好ましくはコロイダル二酸化珪素、ステアリン酸マグネシウム、ラクトース一水和物、マンニトール、微結晶セルロース、第二リン酸カルシウム無水物、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、コポビドン、タルク、マクロゴール、ドデシル硫酸ナトリウム、酸化鉄及び二酸化チタンから成る群より選択される賦形剤。
本発明により、存在する場合、デンプン、好ましくはアルファ化したデンプン以外のデンプン、好ましくはトウモロコシデンプンは、同時にいくつかの機能、例えばフィラー、流動促進剤等の機能を与えても良い。しかしながら、本発明の錠剤からはデンプンを完全に除き、1以上の上記他の賦形剤(群)で置き換えることが好ましいであろう。
本発明の錠剤にはいかなるコーティングも存在しないことが好ましい。しかしながら、本発明の錠剤は、非機能的なコーティングを含んでも良い。非機能的なコーティングは、ポリマー成分、例えばHPMCを、任意で他の成分、例えば1以上の可塑剤、着色剤等と共に含むことができる。この関係で用語“非機能的”は、錠剤の放出特性に実質的な影響を有さないことを意味し、このコーティングは他の有用な目的を果たす。例えば、このようなコーティングは、特徴を表す外観を錠剤に与え、包装及び輸送の間の摩耗に対する保護を与え、嚥下の容易さを促進し及び/又は他の利点を有する。非機能的なコーティングは、錠剤を完全に被覆するために十分な量で提供されるべきである。典型的には、錠剤全体の、約1質量%〜約10質量%、より典型的には約2質量%〜約5質量%の量が適切である。
本発明の錠剤は、いかなる適切なサイズ及び形状、例えば円形、楕円形、多角形又は枕状の形状であることができ、任意で非機能的な表面のマーキングを有して良い。本発明により、持続放出錠剤は、白色から灰色がかった白色で、円形又は楕円形、両凸面の形状であることが好ましい。
本発明の他の好ましい態様において、錠剤は、200mg〜1500mg、好ましくは390mg〜1000mg、より好ましくは400mg〜850mg及びさらにより好ましくは500mg〜700mgの範囲の質量を有する。
本発明の胃保持性のデリバリーシステムは、前記のような錠剤を、胃保持性の効果を得るための錠剤の適用方法の情報と共に含む。
従って、本発明の錠剤は、関連情報、例えば投与量及び投与情報、禁忌、安全上の注意、薬物間相互作用及び副作用の情報を与える添付文書を添付された容器中に充填できる。
しかしながら、本発明の医薬製剤の組成物に向けられた前記アプローチのみでは、本明細書で開示された効果を与えない場合がある。
食事後を意味する摂食状態で、本発明の医薬品デリバリーシステムの錠剤を適用することが推奨される。これは、食品、特に脂肪酸が胃が空になることを防ぐことが観察されているためである。
本発明の関係において、用語“摂食状態”は、患者が通常の食事(朝食、昼食、晩食)の、最大で4時間後で、好ましくは最大で3時間後で、より好ましくは最大で2時間後で、さらにより好ましくは最大で1時間後で、さらにより好ましくは最大で30分後で、及び最も好ましくは食事の直後に医薬品を摂取することを意味する。代わりの好ましい態様において、患者は食事中に錠剤を摂取して良い。摂食状態の反対が、最後の食事が少なくとも4時間、より好ましくは少なくとも5時間、より好ましくは少なくとも6時間前に摂取された事を意味する、空の胃袋である。
本発明の関係において、“摂食した(fed)”又は“摂食状態(fed state)”は、錠剤が、食事中、食事の直前又は直後、より好ましくは食事中又は食事の直後に摂取されることを好ましく意味する。
更に本発明は、以下の工程を含んだ直接圧縮法を介した持続放出錠剤を製造する方法に好ましく向けられる:
(1)活性成分を水膨潤性ポリマー(群)及び/又はさらなる賦形剤(群)の一部とミキサー中でプレブレンドすることにより活性成分の粉末(trituration)を製造する工程;
(2)工程(1)の活性成分の粉末、水膨潤性ポリマー(群)及び/又は賦形剤の主要部をミキサー中でプレミックスし、プレ混合物を得る工程;
(3)プレ混合物をふるいを通して乾燥ふるいにかけて、粘着性のある粒子を除去し及び含有物の均一性を向上する任意の工程;
(4)工程(2)又は(3)のプレ混合物をミキサー中で混合し、任意に残りの賦形剤を混合物に添加し、混合を継続する工程;及び
(5)最終混合物を適切な打錠機上で圧縮することにより錠剤化させ、マトリックス錠剤を製造する工程。
通常の湿式造粒及びローラー圧縮のような更に他の方法が、本発明による錠剤の製造に対して適用できる。湿式造粒の場合において、活性成分は、適切なフィラー、例えばアルファ化したデンプン以外のデンプン、微結晶セルロース、ラクトース一水和物又は無水第二リン酸カルシウム、及び活性成分の濃縮物をもたらす湿式の結合剤、例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポビドン、コポビドン及びデンプンペーストと共に造粒し、次いで乾燥して乾燥ふるい分けした後、ゲルを形成する賦形剤の主画分と共に混合する(上記全ての遅延原理(retarding principles)と同様)。
ローラー圧縮、又は即ち乾式造粒の場合において、活性成分と直接圧縮法で使用される賦形剤の一部とのプレ混合物か、又は全ての賦形剤を含む完全な混合物は、通常のローラー圧縮機を通してリボンを形成し、次いで粒になるまでふるいにかけられ、最終的に他の賦形剤、例えば流動促進剤、滑剤及び固結防止剤と混合される。
(図面の簡単な説明)
図1は、実施例4及び5の持続放出錠剤の製造を例示的に示すフローチャートを参照した製造方法の好ましい態様を説明する。図1は、詳細な工程段階及び行われた工程管理を示す。
工程段階(1)は、活性成分の粉砕に向けられており、活性成分は、一部のポリマー、この場合においてはヒドロキシプロピルメチルセルロースと、公知のミキサー中でプレブレンドされる。以下のフローチャートでは、Turbulaフリーフォールミキサー又はブレンダーが使用される。混合時間は数分、この場合においては好ましくは10分である。
フローチャートの工程段階(2)は、プレミックスを行い、ここで活性成分の粉末及び水膨潤性ポリマー(群)と賦形剤の主要部分が数分間プレミックスされ、プレ混合物を得る。この場合において、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ヒプロメロース)、トウモロコシデンプン、カルボマー941及びコロイダル二酸化珪素の主要部を、上記Turbulaミキサー又はブレンダー中で5分間プレミックスする。
以下の工程段階(3)により、乾燥ふるい分けを任意で行って良い。プレ混合物をふるい、例えば0.8mmメッシュサイズのふるいを通して手動でふるい分けし、粘着性のある粒子を分離し、及び含有物の均一性を向上してもよい。
続く工程段階(4)において、成分を数分間、好ましくは5分間、ふるい分けの後にTrbulaミキサー中で混合することにより、主な混合工程を行う。任意でさらなる賦形剤を同時に添加してよく、フローチャートにおいては、成分ステアリン酸マグネシウムを主混合物に添加し、更に数分間、例えば3分間、Turbulaミキサー中で混合し(最終混合)、最終混合物を得る。
本発明の方法の工程段階(5)は、錠剤化である。最終混合物を適切な打錠機で圧縮して、例えば卵形のマトリックス錠剤(ER錠剤=持続放出錠剤(extended release tablets))を製造する。要求される品質を制御し及び維持するために、得られたマトリックス錠剤を、以下の工程管理にかける:錠剤の質量、硬さ、錠剤の高さ及びもろさ。
次いで本発明の得られた錠剤は、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)ボトル中に充填して良い。ボトルをスクリューキャップでしっかりと閉め、適切なラベルを付けて、これにより全ての充填及びラベル付けは、cGMP規則に従って行われる。代わりに、ブリスタータイプの充填が使用でき、例えばアルミニウム/アルミニウムホイルブリスターを使用する。
更に、本発明の錠剤を、直接圧縮法、湿式又は乾式造粒法を介して製造して良い。
(処方例)
プラセボ錠剤を以下の組成で調製した
ヒプロメロース2208 112.50mg
トウモロコシデンプン 114.75mg
カルボマー941 15.00mg
酸化鉄黒 5.00mg
コロイダル無水シリカ 1.50mg
ステアリン酸マグネシウム 1.25mg
プラセボ錠剤の合計質量 250.00mg
ヒプロメロース2208 225.0mg
トウモロコシデンプン 249.5mg
カルボマー941 15.0mg
酸化鉄黒 5.0mg
コロイダル無水シリカ 3.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.5mg
プラセボ錠剤の合計質量 500.0mg
ヒプロメロース2208 315.0mg
トウモロコシデンプン 321.3mg
カルボマー941 42.0mg
酸化鉄黒 14.0mg
コロイダル無水シリカ 4.2mg
ステアリン酸マグネシウム 3.5mg
プラセボ錠剤の合計質量 700.0mg
活性成分を含んださらなる例は以下のものである;
活性成分 0.750mg
ヒプロメロース2208(Methocel K 15M) 157.500mg
トウモロコシデンプン 183.700mg
カルボマー941(カルボポール(登録商標)71G) 3.500mg
コロイダル二酸化珪素 2.800mg
ステアリン酸マグネシウム 1.750mg
マトリックス錠剤の合計質量 350.000mg
活性成分 4.500mg
ヒプロメロース2208(Methocel K 15M) 225.000mg
トウモロコシデンプン 250.000mg
カルボマー941(カルボポール(登録商標)71G) 15.000mg
コロイダル二酸化珪素 3.000mg
ステアリン酸マグネシウム 2.500mg
マトリックス錠剤の合計質量 500.000mg
活性成分 0.750mg
ヒプロメロース2208(Methocel K 15M) 157.500mg
トウモロコシデンプン 174.600mg
カルボマー941(カルボポール(登録商標)71G) 14.000mg
コロイダル二酸化珪素 1.400mg
ステアリン酸マグネシウム 1.750mg
マトリックス錠剤の合計質量 350.000mg
活性成分 1.500mg
ヒプロメロース2208 315.000mg
トウモロコシデンプン 349.200mg
カルボマー941 28.000mg
コロイダル二酸化珪素 2.800mg
ステアリン酸マグネシウム 3.500mg
マトリックス錠剤の合計質量 700.000mg
活性成分 0.750mg
ヒプロメロース2208(Methocel K 15M) 180.000mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム 100.000mg
ラクトース一水和物(200メッシュ) 50.000mg
微結晶セルロース(グレードPH101) 65.750mg
コロイダル二酸化珪素 1.500mg
ステアリン酸マグネシウム 2.000mg
マトリックス錠剤の合計質量 400.000mg
活性成分 100.000mg
ヒドロキシプロピルセルロース 270.000mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム 60.000mg
ラクトース一水和物(200メッシュ) 50.000mg
微結晶セルロース(グレードPH101) 99.000mg
カルボマー941(カルボポール(登録商標)71G) 6.000mg
コロイダル二酸化珪素 3.000mg
ステアリン酸マグネシウム 12.000mg
マトリックス錠剤の合計質量 600.000mg
活性成分 0.750mg
ヒプロメロース2208(Methocel K 15M) 175.000mg
カルボキシメチルセルロースナトリウム 87.500mg
ラクトース一水和物(200メッシュ) 45.50mg
微結晶セルロース(グレードPH101) 24.100mg
カルボマー941(カルボポール(登録商標)71G) 14.000mg
コロイダル二酸化珪素 1.400mg
ステアリン酸マグネシウム 1.750mg
マトリックス錠剤の合計質量 350.00mg
活性成分 200.00mg
ヒプロメロース2208(Methocel E50LV) 300.00mg
ラクトース一水和物 190.00mg
カルボマー941(カルボポール(登録商標)71G) 37.500mg
コロイダル二酸化珪素 7.50mg
ステアリン酸マグネシウム 15.00mg
マトリックス錠剤の合計質量 750.000mg
活性成分 100.00mg
ヒプロメロース2910(Methocel E50LV) 100.00mg
微結晶セルロース 215.00mg
アルギン酸ナトリウム 25.00mg
有機酸 50.00mg
コロイダル二酸化珪素 2.50mg
ステアリン酸マグネシウム 7.50mg
マトリックス錠剤の合計質量 500.00mg
活性成分 100.00mg
ヒプロメロース2208(Methocel E100LV) 150.00mg
微結晶セルロース 235.00mg
カルボマー941(カルボポール(登録商標)71G) 5.00mg
コロイダル二酸化珪素 2.50mg
ステアリン酸マグネシウム 7.50mg
マトリックス錠剤の合計質量 500.000mg
(胃保持効果)
胃保持性の効果を、上記タイプ(Fe3O4-マグネタイトを取り込んだ250mg及び500mgの質量のプラセボ錠剤)の磁気的に印を付けた錠剤を用いて証明した。
錠剤を患者に対して適用し、錠剤の磁気特性を通してGI-通過を監視した。位置合わせした磁気モーメントの減少を、インビボ崩壊と相関させた。
無作為化され、解放された、四重切り替え磁気マーカー監視調査(randomized, open, four-way changeover magnetic marker monitoring study)において、Fe3O4(E172)を含んだ2つの異なるサイズの持続放出マトリックス錠剤の胃腸の通過及びインビボの崩壊プロセスを、8人の健康なボランティア(男性4人、女性4人)で評価した。ボランティアに、空腹状態及び摂食状態で磁気的に印を付けた錠剤を与えた。
胃保持性の投与形態が液体と接触した後に膨潤し始めること及び溶解媒体の上部で浮かび始めることが、ルーチン的なインビボ溶解試験の間に観察された。膨潤した錠剤は、水よりも低い密度を明らかに有する。この結果は、特に、錠剤が摂食状態で摂取された場合に4時間より長く胃保持性効果を示すことを示した。従って、摂食状態における平均滞留時間が、摂食していない状態で摂取された場合よりも、9倍より長い時間であることを示す事ができた。
さらに、250mgの質量を有する9mm直径(=長さ及び幅が各9mm)及び4.7mmの高さの円形錠剤(=小さい錠剤)が摂食後に摂取された場合、すでに5時間より長い時間胃袋中における滞留時間を有するのに対して、500mgの質量を有する16.2mmの長さ、7.9mmの幅及び5.3mmの高さの楕円形のより大きな錠剤(=大きい錠剤)が更に同じ条件下で摂取された場合、8時間より長い滞留時間を示した。
8人の大人の患者に対する平均測定結果を以下に概略する:
表1:摂食状態又は摂食していない状態で投与された小さい錠剤の胃滞留時間の結果
Figure 2009545557
表2:摂食後に投与された小さい及び大きい錠剤の胃滞留時間の結果
Figure 2009545557
従って、この結果は、大きな錠剤が胃の中でかなり長くとどまっていることを示す。
図1は、実施例4及び5の持続放出錠剤の製造を例示的に示すフローチャートを参照した、製造方法の好ましい態様を説明する。

Claims (24)

  1. 少なくとも投与される前の状態における錠剤の長さが、患者の幽門の直径の少なくとも7/12、より好ましくは少なくとも8/12、より好ましくは少なくとも9/12、より好ましくは少なくとも10/12、より好ましくは少なくとも11/12、より好ましくは少なくとも12/12、より好ましくは少なくとも13/12、より好ましくは少なくとも14/12、より好ましくは少なくとも15/12、より好ましくは少なくとも16/12、より好ましくは少なくとも17/12、より好ましくは少なくとも18/12、より好ましくは少なくとも19/12及びより好ましくは少なくとも20/12であり、摂食状態で膨潤した後の錠剤の長さが、患者の幽門の直径の少なくとも11/12、より好ましくは少なくとも12/12、より好ましくは少なくとも13/12、より好ましくは少なくとも14/12、より好ましくは少なくとも15/12まで胃袋中で増加することを特徴とする、少なくとも一つの活性成分を含んだ錠剤。
  2. 投与される前の状態にあるその幅が長さよりも大きくなく、患者の幽門の直径の少なくとも7/12、より好ましくは少なくとも8/12、より好ましくは少なくとも9/12、より好ましくは少なくとも10/12、より好ましくは少なくとも11/12、より好ましくは少なくとも12/12、より好ましくは少なくとも13/12、より好ましくは少なくとも14/12、より好ましくは少なくとも15/12、より好ましくは少なくとも16/12、より好ましくは少なくとも17/12、より好ましくは少なくとも18/12、より好ましくは少なくとも19/12及びより好ましくは少なくとも20/12であり、摂食状態で膨潤した後の幅が患者の幽門の直径の少なくとも8/12、より好ましくは少なくとも9/12、より好ましくは少なくとも10/12、より好ましくは少なくとも11/12、より好ましくは少なくとも12/12まで胃袋中で増加する、請求項1に記載の錠剤。
  3. 錠剤が、0.01-50質量%の活性成分、10〜80質量%、好ましくは20-50質量%の膨潤遅延ポリマー、0.1-40質量%、好ましくは0.1-20質量%の粘膜付着特性を有する遅延ポリマーを含む、請求項1又は2に記載の錠剤。
  4. 少なくとも投与される前の状態における錠剤の長さが、少なくとも7mm、好ましくは少なくとも8mm、好ましくは少なくとも9mm、好ましくは少なくとも10mm、好ましくは少なくとも11mm、好ましくは少なくとも12mm、好ましくは少なくとも13mm、好ましくは少なくとも14mm、好ましくは少なくとも15mm、好ましくは少なくとも16mm、好ましくは少なくとも17mm、好ましくは少なくとも18mm、好ましくは少なくとも19mm、好ましくは少なくとも20mmであり、錠剤が0.01-50質量%の活性成分、10〜80質量%、好ましくは20-50質量%の膨潤遅延ポリマー、0.1-40質量%、好ましくは0.1−20質量%の粘膜付着特性を有する遅延ポリマーを含むことを特徴とする、少なくとも一つの活性成分を含む錠剤。
  5. 投与される前の状態におけるその幅が長さよりも大きくなく、少なくとも7mm、好ましくは少なくとも8mm、好ましくは少なくとも9mm、好ましくは少なくとも10mm、好ましくは少なくとも11mm、好ましくは少なくとも12mm、好ましくは少なくとも13mm、好ましくは少なくとも14mm、好ましくは少なくとも15mm、好ましくは少なくとも16mm、好ましくは少なくとも17mm、好ましくは少なくとも18mm、好ましくは少なくとも19mm、好ましくは少なくとも20mmである、請求項4に記載の錠剤。
  6. 遅延ポリマーがアニオン性ポリマーである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の錠剤。
  7. 遅延ポリマーが、好ましくは、カルボキシアルキルセルロース、コンドロイチン硫酸、アクリル酸ポリマー、ペクチン、アルギネート、カラギーナン、キチン誘導体の群より選択される、請求項6に記載の錠剤。
  8. 膨潤遅延ポリマーが、水膨潤性の実質的に中性のポリマーである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の錠剤。
  9. 膨潤遅延ポリマーが、好ましくは、アルキルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース;ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、天然、半合成又は合成ジ−、オリゴ−及びポリ−糖類;アンモニオ(ammonio)メタクリレートコポリマー;ポリビニルアルコール;ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドンと酢酸ビニルのコポリマー;ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの組み合わせ;ポリアルキレンオキシド;エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマー;及びセルロースエーテル誘導体の群より選択される、請求項8に記載の錠剤。
  10. 錠剤が、さらに、好ましくは希釈剤、フィラー、流動促進剤、結合剤、造粒剤、ケーキング防止剤、滑剤、香料及び染料の群から選択される賦形剤を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の錠剤。
  11. 少なくとも一つの請求項1〜10のいずれか1項に記載の錠剤及び錠剤が摂食状態で適用されるべき事の情報を含んでいることを特徴とする、好ましくは4時間より長い時間胃袋における錠剤の延長された滞留時間を提供する、胃保持性のデリバリーシステム。
  12. 情報が、少なくとも一つの錠剤と物理的に直接的又は非直接的に組み合わされた小冊子である、請求項11に記載の胃保持性のデリバリーシステム。
  13. 情報が、1以上の錠剤又は錠剤の包装と一緒にされた箱の一部、好ましくは折りたたまれた箱の一部である小冊子である、請求項11に記載の胃保持性のデリバリーシステム。
  14. 患者に対して請求項11〜13のいずれか1項に記載の胃保持性のデリバリーシステムを割り当てるための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の錠剤の使用。
  15. 錠剤が摂食状態で摂取されるべきものであることを特徴とする、好ましくは4時間より長い時間胃袋において錠剤の延長された滞留時間を提供する、患者用の胃保持性のデリバリーシステムを製造するための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の錠剤の使用。
  16. 患者がヒトである、請求項14又は15に記載の使用。
  17. 患者が成人である、請求項14又は15に記載の使用。
  18. 患者がヒトの子供である、請求項14又は15に記載の使用。
  19. 患者が、好ましくは馬、ウシ、ブタ、犬、猫、ウサギ(rabbit)、ウサギ(bunny)、鶏の群より選択される動物である、請求項14又は15に記載の使用。
  20. 患者が請求項1〜10のいずれか1項に記載の錠剤を与えられることを特徴とする、好ましくは4時間より長い患者の摂食状態の胃袋中における錠剤の滞留時間を与える方法。
  21. 患者がヒトである、請求項20に記載の方法。
  22. 患者が成人である、請求項20に記載の方法。
  23. 患者がヒトの子供である、請求項20に記載の方法。
  24. 患者が、好ましくは馬、ウシ、ブタ、犬、猫、ウサギ、ウサギ、鶏の群より選択される動物である、請求項20に記載の方法。
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