JP2009542339A

JP2009542339A - 骨固定のためのプレートシステム

Info

Publication number: JP2009542339A
Application number: JP2009518312A
Authority: JP
Inventors: クリストファーエム．キャンベル，
Original assignee: アルファテックスパイン，インコーポレイテッド
Priority date: 2006-06-30
Filing date: 2007-06-29
Publication date: 2009-12-03
Also published as: EP2043536B1; JP5976599B2; US9078718B2; US9532819B2; US20150245855A1; JP2013252435A; EP2043536A2; WO2008005380A3; US20080097443A1; ES2611609T3; WO2008005380A2

Abstract

本発明は、骨固定のためのシステムおよび方法を提供し、より具体的には、前面からのヒト頸部脊髄の融合のためのシステムおよび方法を提供する。そのために、本発明のいくつかの実施形態は、そのような椎骨の脊椎融合の際、選択された空間的関係内で隣接する頸椎を整合および維持するためのプレートシステムを対象とする。上記システムは、１つ以上のファスナが貫通し、プレートを少なくとも２つの椎骨に添着可能な１つ以上のファスナ開口部を備える１つ以上のプレートであって、該ファスナ開口部は、上部表面から該プレートを貫通して底部表面へ通過し、該底部表面は該椎骨に隣接して位置付ける、１つ以上のプレートと、該上部表面に隣接して配列され、ファスナ開口部内に突出する少なくとも一つの端部を有する１つ以上のブロッカとを備える。

Description

（関連出願）
本願は、２００６年６月３０日出願の米国特許出願第６０／８１８，０２９号および２００６年６月３０日出願の米国特許出願第６０／８１８，０３０号からの優先権の利益を主張し、これらの出願の両方が本明細書においてそれら全体が参考により援用される。

（発明の背景）
脊髄疾患を治療するためのますます認められてきている手技として、互いに対し所望の空間的関係および配向で椎骨を保持するための略剛性プレートの使用がある。上部頸部脊髄は、前方または後方からアプローチ可能であるが、前方アプローチは、本発明に関連して、より着目される。いずれの場合も、孔が穿設され、椎骨のうちの少なくとも２つ内にタッピングされ、プレートを固着するために使用されるネジまたは他のファスナを受容する。孔は、頸部プレートを貫通して形成される開口部を基準にして、正確に位置付けられる。ある場合には、ネジは、セルフタッピング式であってもよい。典型的には、プレートは、その長手方向軸を中心に湾曲され、椎骨とのプレートの接触する表面係合を促進する。椎骨に対し維持されるプレートによって、ファスナは、孔内に固着する。その結果、プレートは、互いに対し所望の間隔および配向で添着される椎骨を維持する。

本技術に付随する課題の１つは、ネジまたは他のファスナが、固定後、徐々に弛緩する傾向にあることである。治療後、患者の歩行、階段の昇降、またはより激しい活動による椎骨への軽度の衝撃または振動によって、この傾向は高まり、固定の完全性を脅かす。さらに、ファスナが弛緩すると、頭部がファスナの他の構成要素上に外側に突出することによって、不快感の元となり、隣接および囲繞する軟組織に外傷を及ぼす危険性があり得る。

頸部プレートの湾曲は、典型的には、特に、各ネジが、それを囲繞するプレートの領域に垂直である場合、プレート内の離間した開口部を貫通して延在するファスナが集束することになる。ネジが、互いの干渉を回避するために十分に短い場合、プレートを確実に固定するために十分な長さではない可能性がある。さらに、椎骨のうちの１つが、特定の形状および配向によって、垂直に挿入されたファスナを容易に保持できない場合、医師は、プレートを維持付ける際に困難に直面し得る。

骨ネジまたはファスナの位置付けおよび配向の際のより拡大した柔軟性、および頸部プレート固定後の骨ネジの弛緩傾向に対処するより簡単かつ信頼性のある手段の必要性がある。

したがって、本発明の目的は、補助ネジまたは他の追加固定具を必要とせずに、骨ネジまたは他のファスナをより確実に保持し、弛緩する可能性の低い、頸部プレートおよび固定システムを提供することである。

本発明は、１つ以上のファスナが貫通され、プレートを少なくとも２つの椎骨に添着可能な１つ以上のファスナ開口部を含み、ファスナ開口部は、上部表面からプレートを通って底部表面に貫通し、位置決めのための底部表面は、椎骨に隣接する、１つ以上のプレートと、上部表面に隣接して配列され、ファスナ開口部内に突出する少なくとも一つの端部を有する、１つ以上のブロッカとを備え、ブロッカは、１つ以上のファスナが個々の椎骨内に取設され、また、１つ以上のファスナが個々のファスナ開口部から実質的に外れないように自動的に防止可能なプレートの長手方向軸に垂直に、側方に移動可能なように、摺動可能に付設される、骨固定のためのシステムを提供する。

本発明のシステムの一実施形態では、システムは、２つ以上のプレートを備える。好ましくは、２つ以上のプレートは、互いに摺動可能に付設され、プレートは、運動の単軸に沿って自由に移動する。さらなる実施形態では、２つ以上のプレートの第１のプレートは、第２のプレートの対応するメス型受容部内に摺動可能に受容されるためのオス型構成要素を備える。

本発明のシステムの別の実施形態では、システムは、３つ以上のプレートを備える。好ましくは、３つ以上のプレートの第１のプレートは、第２のプレートの対応するメス型受容部内に摺動可能に受容されるためのオス型構成要素を備え、第２のプレートは、第３のプレートの対応するメス型受容部内に受容されるオス／メス型部と、第１のプレートのオス型部とを備える。

本発明のシステムの別の実施形態では、システムは、ブロッカの定位置への自動的な戻り運動を可能にするための１つ以上のバネ要素をさらに備える。好ましくは、バネ要素は、ニチノール、ゴム、およびプラスチックから成る群から選択される材料から構築される。

本発明のシステムの別の実施形態では、システムは、１つのプレートを備える。

本発明のシステムの別の実施形態では、システムは、２つ以上のプレートが、互いに摺動可能に連結されるように付設される、２つ以上のプレートを備える。

本発明のシステムの別の実施形態では、１つ以上のファスナは、骨ネジである。好ましくは、骨ネジは、セルフドリリング骨ネジ、セルフタッピング、多軸ネジ、および／またはレスキューネジである。

また、本発明は、上述のシステムを骨に添着するステップを包含する、骨の安定性を向上させる方法を提供する。

また、本発明は、上述のシステムを頸部脊髄に添着するステップを包含する、頸部手術後の首の安定性を向上させる方法を提供する。

また、本発明は、オス／メス型プレート１８上のメス型コネクタ構成要素１４およびオス型プレート１１上のオス型コネクタ構成要素１３の相互作用と、オス／メス型プレート１８上のオス型コネクタ構成要素１３およびメス型プレート上のメス型コネクタ構成要素１４の相互作用とによって、オス型プレート１１およびメス型プレートに摺動可能に結合されるオス／メス型プレート１８を備え、オス／メス型プレート１８、オス型プレート１１、およびメス型プレートはそれぞれ、少なくとも１つの骨ネジ開口部３と、阻止要素６を収容するための陥凹とを備える、図１８に記載される動的プレートシステム１７を提供する。

また、本発明は、１つ以上の骨ネジが貫通され、プレートを少なくとも２つの椎骨に添着可能な１つ以上の骨ネジ開口部を含み、骨ネジ開口部は、上部表面からプレートを通って底部表面に貫通し、位置決めのための底部表面は、椎骨に隣接する、１つ以上のプレートと、上部表面に隣接して配列され、骨ネジ開口部内に突出する少なくとも一つの端部を有する、１つ以上のブロッカとを備え、ブロッカは、１つ以上の骨ネジが個々の椎骨内に取設され、また、１つ以上の骨ネジが個々の骨ネジ開口部から実質的に外れないように自動的に防止可能なプレートの長手方向軸に垂直に、側方に移動可能なように、摺動可能に付設される、骨固定のためのシステムを提供する。

同一参照記号は、いくつかの図面を通して同一または対応する部品を示す付随の図面と関連して検討される場合、以下の発明を実施するための最良の形態から理解されることによって、本発明の種々の他の目的、特徴、および付帯利点が、より完全に認識されるであろう。

図１は、本発明のいくつかの実施形態による、完全に組み立てられた状態の静的プレートシステムの斜視図を示す。図２は、本発明のいくつかの実施形態による、静的プレートの上面図を示す。図３は、本発明のいくつかの実施形態による、静的プレートの底面図を示す。図４は、本発明のいくつかの実施形態による、静的プレートの部分的横断側面図を示す。図５は、本発明のいくつかの実施形態による、摺動／阻止要素および対応するバネを有する、静的プレートシステムの分解斜視図を示す。図６は、本発明のいくつかの実施形態による、完全に組み立てられた状態の静的プレートシステムの別の斜視図を示す。図７は、本発明のいくつかの実施形態による、完全に組み立てられた状態の静的プレートシステムの切断斜視図を示す。図８は、本発明のいくつかの実施形態による、完全に組み立てられた状態の静的プレートシステムの部分的横断面図を示す。図９は、本発明のいくつかの実施形態による、組み立てられた状態の動的プレートシステムの別の斜視図を示す。図１０は、本発明のいくつかの実施形態による、動的プレートシステムのメス型構成要素の斜視図を示す。図１１は、本発明のいくつかの実施形態による、動的プレートシステムのメス型構成要素の上面図を示す。図１２は、本発明のいくつかの実施形態による、動的プレートシステムのメス型構成要素の側面図を示す。図１３は、本発明のいくつかの実施形態による、動的プレートシステムのオス型構成要素の上面図を示す。図１４は、本発明のいくつかの実施形態による、動的プレートシステムのオス型構成要素の斜視図を示す。図１５は、本発明のいくつかの実施形態による、完全に組み立てられた状態の動的プレートシステムの斜視図を示す。図１６は、本発明のいくつかの実施形態による、プレートシステムで使用するための固定セルフドリリングネジの前面図を示す。図１７は、本発明のいくつかの実施形態による、プレートシステムで使用するためのセルフドリリングネジの前面図を示す。図１８は、本発明のいくつかの実施形態による、完全に組み立てられた状態の動的プレートシステムの斜視図を示す。図１９は、本発明のいくつかの実施形態による、完全に組み立てられた状態の動的プレートシステムの底面斜視図を示す。図２０は、本発明のいくつかの実施形態による、動的プレートシステムのメス型構成要素の底面斜視図を示す。図２１は、本発明のいくつかの実施形態による、動的プレートシステムのメス型構成要素の上面斜視図を示す。図２２は、本発明のいくつかの実施形態による、動的プレートシステムのオス／メス型構成要素の底面斜視図を示す。図２３は、本発明のいくつかの実施形態による、動的プレートシステムのオス型構成要素の斜視図を示す。図２４は、本発明のいくつかの実施形態による、動的プレートシステムのメス型構成要素の底面斜視図を示す。図２５は、本発明のいくつかの実施形態による、動的プレートシステムのオス／メス型構成要素の底面斜視図を示す。

本発明の器具は、骨固定のためのシステムである。骨固定は、骨が、互いに対し１つの位置に保持されるように、またはその運動の自由度が、少なくとも１つの運動軸において、互いに対し制限されるように、プレートが、２つ以上の骨に添着される技術である。本技術は、脊椎上で使用される場合が多い。より具体的には、本技術は、頸部手術後、頸部脊髄上で使用され、首の安定性を向上させる。

本発明の器具は、骨ネジを受容するための複数の骨ネジ開口部（例えば、２つ以上）を含む、少なくとも１つのプレートを備える。セルフドリリングネジ、レスキューネジ、セルフタッピング、および多軸ネジ（すなわち、骨ネジ受容孔に対し複数の角度で位置付けられ得るネジ）を含む、任意の適切な種類および長さの骨ネジが使用されてもよい。いくつかの実施形態では、骨ネジは、第１の椎骨にプレートの一つの端部または一部を添着する（または、２つのプレートシステムの場合、第１のプレートの一つの端部／一部を添着する）少なくとも１つのネジと、第２の椎骨にプレートの別の一つの端部または一部を添着する（または、２つのプレートシステムの場合、第２のプレートの一つの端部／一部を添着する）少なくとも１つのネジによって、プレート内の開口部を貫通する。プレートの長さに応じて、３つ以上の椎骨が、プレートの一部に添着されてもよい。随意に、プレートは、脊椎の前面から取設される。

本発明のいくつかの実施形態によるプレートシステムは、静的または動的であってもよい。静的プレートは、プレートに添着される椎骨が、互いに対し移動しないものである。すなわち、２つ（または、それ以上）の椎骨は、固定位置、または互いに対し同一空間配向にある。動的プレートシステムでは、２つ以上のプレートが使用され（図に示されるように）、互いに摺動可能に接続され、それぞれ、椎骨に添着される。好ましい実施形態では、２つ以上のプレートが、互いに摺動可能に連結される。好ましくは、プレートは、１つの軸（例えば、結合プレートの長手方向軸）に沿って移動可能であるが、プレート間の回転運動を防止する。一特定の実施形態では、動的器具は、プレートに対する１つの運動軸が、脊椎の軸と同一となるように配列される。これによって、椎骨は、互いに対し前後に移動可能であるが、互いに対し屈曲しない。

本発明の特定の実施形態は、図に示される。例えば、図１は、本発明の静的プレートシステム１を示す。骨ネジ２は、静的プレートシステム１上の骨ネジ開口部３を通して載設される。骨ネジ開口部３は、骨ネジのネジ山１５が、開口部３を貫通してもよいが、骨ネジの頭部１６が、開口部を完全に貫通しないようなサイズである。しかしながら、開口部３は、骨ネジの頭部１６のための陥凹が存在することによって、静的プレートシステム１の上部表面上に延出しないように成形される。ブロッカ４は、システムが、図示されるように組み立てられる場合に、骨ネジ２が外れないように、静的プレートシステム１上に位置付けられる。ブロッカ４は、骨ネジの頭部１６の一部をブロッカの端部９で覆い、それによって、骨ネジがブロッカ４を越えて外れないように防止するが、骨ネジを定位置に係止するためのブロッカの必要性を生じさせない。

図２は、アセンブリの他の部品を伴わない、静的プレートシステム５のプレートを示す。本図は、骨に対し遠位に位置付けられるプレートの側面からのものである。骨ネジ開口部３と、ブロッカを格納するための陥凹６とが示される。また、陥凹は、プレート５の反対側を貫通する開口部も備えることを留意されたい。

図３は、アセンブリの他の部品を伴わない、静的プレートシステム５のプレートの別の図を示す。本図は、骨に対し近位に位置付けられるプレートの側面からのものである。骨ネジ開口部と、ブロッカを格納するための陥凹６が、再び示される。また、ブロッカを格納するための陥凹６内のプレート５を貫通する開口部も示される。

図４は、アセンブリの他の部品を伴わない、静的プレートシステム５のプレートの別の図を示す。本図は、プレートの側面からのものであって、骨に対し遠位に位置付けられる側面が上側に、近位側が底側となる。ブロッカを格納するための陥凹６によって形成される凹所とともに、骨ネジ開口部３の輪郭が示される。

図５は、骨ネジ２を伴わない、静的プレートシステム８のアセンブリを示す。ブロッカ４は、その格納のための陥凹６上に示される。また、バネ要素７も示される。バネ要素は、ブロッカのための陥凹６において、プレートを貫通する孔を通して、ブロッカを定位置に保持する。

図６は、組み立てられた静的プレートシステムの代替図を示す。骨ネジ２は、静的プレートシステム１上の骨ネジ開口部３を貫通して載設される。骨ネジ開口部３は、骨ネジのネジ山１５が、開口部３を貫通してもよいが、骨ネジの頭部１６が、開口部を完全に貫通しないようなサイズである。しかしながら、開口部３は、骨ネジの頭部１６のための陥凹が存在することによって、静的プレートシステム１の上部表面上に延出しないように成形される。ブロッカ４は、システムが、図示されるように組み立てられる場合に、骨ネジ２が外れないように、静的プレートシステム１上に位置付けられる。ブロッカ４は、骨ネジの頭部１６の一部をブロッカの端部９で覆い、それによって、骨ネジがブロッカ４を越えて外れないように防止するが、骨ネジを定位置に係止するためのブロッカの必要性を生じさせない。

図７は、静的プレートシステム１の断面図を示す。本断面図は、図６に対し上述された要素を示すが、また、ブロッカを格納する陥凹６におけるバネ要素７とブロッカ４との相互作用を示す。ブロッカを格納する陥凹６内へのブロッカ４の蟻継ぎ連結が、明確に示される。バネ要素７は、骨ネジ間の開口部の三角形の突起上に着座する。また、骨ネジ開口部３がより詳細に示される。骨ネジ開口部は、骨ネジの頭部１６を定位置に保持し、骨ネジのネジ山１５を貫通させる骨ネジの頭部１６を格納する球状部分を有する。

図８は、静的プレートシステム１の別の断面を示す。本断面は、ブロッカを格納する陥凹６おけるバネ要素７とブロッカ４との相互作用を示す。ブロッカを格納する陥凹６内へのブロッカ４の蟻継ぎ連結が、明確に示される。バネ要素７は、骨ネジ間の開口部の三角形の突起上に着座する。また、骨ネジ開口部３がより詳細に示される。骨ネジ開口部は、骨ネジの頭部１６を定位置に保持し、骨ネジのネジ山１５を貫通させる骨ネジの頭部１６を格納する球状部分を有する。

図９は、本発明の動的プレートシステム１０内に結合される２つのプレートを示す。オス型接続構成要素１３を備えるオス型プレート１１は、メス型接続構成要素１４を備えるメス型プレート１２に結合される。ブロッカ４は、骨ネジ開口部３に重架するその端部９とともに示される。

図１０は、動的プレートシステムとともに使用するためのメス型プレート１２を示す。プレート１２は、骨ネジ開口部３に重架するその端部９を有するブロッカ４とともに示される。また、メス型コネクタ構成要素１４の輪郭も示される。

図１１は、動的プレートシステムとともに使用するためのメス型プレート１２の上面図を示す。プレート１２が、再び、骨ネジ開口部３に重架するその端部９を有するブロッカ４とともに示される。

図１２は、正面を向いた状態のメス型コネクタ構成要素１４を伴う、メス型プレート１２の側面図を示す。

図１３は、動的プレートシステムとともに使用するためのオス型プレート１１の上面図を示す。プレート１１は、骨ネジ開口部３に重架するその端部９を有するブロッカ４とともに示される。また、オス型コネクタ構成要素１３の輪郭も示される。

図１４は、動的プレートシステムとともに使用するためのオス型プレート１１の別の図を示す。プレート１１は、骨ネジ開口部３に重架するその端部９を有するブロッカ４とともに示される。また、オス型コネクタ構成要素１３の輪郭も示される。

図１５は、組み立てられた動的プレートシステム１５を示す。骨ネジ２は、動的プレートシステム１５上の骨ネジ開口部３を通して載設される。骨ネジ開口部３は、骨ネジのネジ山１５が、開口部３を貫通してもよいが、骨ネジの頭部１６が、開口部を完全に貫通しないようなサイズである。しかしながら、開口部３は、骨ネジの頭部１６のための陥凹が存在することによって、静的プレートシステム１の上部表面上に延出しないように成形される。ブロッカ４は、システムが、図示されるように組み立てられる場合に、骨ネジ２が外れないように、動的プレートシステム１５上に位置付けられる。ブロッカ４は、骨ネジの頭部１６の一部をブロッカの端部９で覆い、それによって、骨ネジがブロッカ４を越えて外れないように防止するが、骨ネジを定位置に係止するためのブロッカの必要性を生じさせない。オス型プレート１１およびメス型プレートのオス型コネクタ構成要素１３およびメス型コネクタ構成要素１４は、連結される。

図１６は、骨ネジの斜視図を示す。本骨ネジは、本発明のプレートシステムとともに使用するための固定セルフドリリングネジである。ネジの頭部１６およびネジ山１５部分が示される。本ネジは、小頭部１６を有する固定配向ネジである。本発明のプレートシステムと接続する本小頭部１６によって、本ネジ２は、後述される非固定ネジより大きく、約９度移動可能となる。

図１７は、骨ネジの斜視図を示す。本骨ネジは、本発明のプレートシステムとともに使用するための固定セルフドリリングネジである。ネジの頭部１６およびネジ山１５部分が示される。本ネジは、大頭部１６を有する。本発明のプレートシステムと接続する本大頭部１６によって、本ネジ２は、後述される固定ネジより小さく、約１．５度のみ移動可能となる。

図１８は、オス／メス型プレート１８を含む、動的プレートシステム１７のプレートを示す。本図は、骨に対し遠位に位置付けられるプレートの側面からのものである。オス／メス型プレートは、プレート１８の両端に、メス型接続構成要素１４と、オス型接続構成要素１３とを有する。これによって、オス／メス型プレートは、オス型プレート１１およびメス型プレート１２の両方に付設され、より大きな動的プレートシステム１７を形成可能となる。また、骨ネジ開口部３ならびにブロッカを格納するための陥凹６も示される。また、陥凹は、プレート１１、１２、１８の反対側を貫通する開口部を備えることに留意されたい。

図１９は、反対側からの動的プレートシステム１７のプレートを示す。本図は、骨に対し近位に位置付けられるプレートの側面からのものである。オス／メス型プレート１８、オス型プレート１１、メス型プレート１２、骨ネジ開口部３、およびブロッカを格納するための陥凹６が、再び示される。また、ブロッカを格納するための陥凹６内のプレート１１、１２、１７を貫通する開口部も示される。

図２０は、動的プレートシステムとともに使用するためのメス型プレート１２を示す。プレート１２は、ブロッカを格納するための陥凹６が、プレート１２を貫通する孔とともに示されるように提示される。また、骨ネジ孔３も、示される。また、メス型コネクタ構成要素１４も示される。

図２１は、異なる視点からのメス型プレート１２を示す。ここでは、メス型コネクタ構成要素１４は、より明確に視認できる。

図２２は、オス／メス型プレート１８を示す。本プレートは、オス型コネクタ構成要素１３およびメス型コネクタ構成要素１４の両方を有する。プレート１８は、ブロッカを格納するための陥凹６の底面が、プレート１８を貫通する孔とともに示されるように提示される。また、骨ネジ孔３も示される。

図２３は、動的プレートシステムとともに使用するためのオス型プレート１１の図を示す。プレート１１は、ブロッカを格納するための陥凹６が、プレート１１を貫通する孔とともに示されるように提示される。また、骨ネジ孔３も示される。また、オス型コネクタ構成要素１３も示される。

図２４は、動的プレートシステムとともに使用するためのメス型プレート１２を示す。プレート１２は、ブロッカを格納するための陥凹６が、プレート１２を貫通する孔とともに示されるように提示される。また、骨ネジ孔３も示される。また、メス型コネクタ構成要素１４も示される。

図２５は、オス／メス型コネクタの別の図を示す。

動的プレートシステムの一実施形態では、図９、１５、１８、および１９に示されるように、プレートは、オス／メス型コネクタを介して接続される。オス型プレートは、メス型プレート内の接続要素の内側に嵌合する接続要素を有する。これらの要素によって、オス型およびメス型プレートは、１つの運動軸に沿って、互いに近接離反するように摺動可能となるが、プレートは、互いに対し屈曲することはできない。

本発明の別の好ましい実施形態では、器具は、阻止要素（「ブロッカ」）をさらに備える。これらの阻止要素は、ファスナが適用される位置からファスナが外れないように防止する。阻止要素は、器具を対象に取設する際に、阻止要素が容易に変位可能なように、器具に付設される。さらに、器具の取設によって、阻止要素は、ファスナが適用される位置からファスナが外れないように防止する定位置に戻る。本発明の好ましい実施形態では、阻止要素は、ファスナを定位置に係止しない。阻止要素によって、ファスナに後退するためのいくぶんかの余裕が生じるが、取設されていた位置から特定の距離だけ後退後、ファスナを停止させる。別の好ましい実施形態では、阻止要素は、バネ要素によって器具に付設される。バネ要素によって、本発明の器具の骨ネジが取設され、次いで、取設後、阻止要素は、定位置に弾着し、その阻止要素を越えて骨ネジから外れることを防止するように、阻止要素の運動を可能にする。本実施形態の一側面では、バネ要素は、ニチノールから構成される。他の側面では、バネ要素は、ゴムまたは可撓性プラスチックから成る。

別の好ましい実施形態では、バネ要素によって器具に付設される阻止要素は、バネ要素によって、側方に摺動可能となるが、ファスナが、器具を骨に添着するように取設された位置から外れないように阻止する。したがって、摺動／阻止要素は、取設手技のために側方に摺動し得るが、依然として、十分な弾性を有し、器具を骨に添着するように取設された位置から外れないように防止する。

別の好ましい実施形態では、阻止要素は、ファスナ、例えば、骨ネジの上部に静止しないように機能する一方、ネジをプレート上に保持する。例えば、阻止要素は、ネジの一部のみ骨から外れないように阻止するが、依然として、ネジ頭部へのアクセスを可能にする。阻止要素は、ネジ頭部のほんの一部のみ阻止するが、依然として、ネジを骨内に保持してもよい。さらに、阻止要素は、ネジ頭部以外のネジの一部、例えば、ネジのネジ山に作用してもよい。

示される実施形態のいくつかでは、バネ要素は、摺動／阻止要素の位置の下のプレートの受容部内に載設される。摺動／阻止要素を使用して、骨ネジの除去および／または回転を阻止してもよく、そのようなネジの個々の頭部は、摺動部の端部に隣接して位置付けられる。特に、頭部の端部は、好ましくは、（いくつかの実施形態では）特定の骨ネジの頭部の縁に重架する。いくつかの実施形態では、単一摺動／阻止要素を使用して、一対の骨ネジを保持する。

例えば、図６に示されるように、摺動／阻止要素４の端部９は、組み立てられた静的プレートシステム１の個々の骨ネジの頭部１６の上部に配置される。いくつかの実施形態では、バネ要素は、好ましくは、常に、定位置、すなわち、摺動要素の１つ以上の端部が、静的プレートの骨ネジ開口部内に受容される骨ネジの個々の頭部に重架する状態に戻るように、摺動／阻止要素に力を加えるように機能する。

別の実施例では、図１５に示されるように、摺動／阻止要素４の端部９は、組み立てられた動的プレートシステム１５の個々の骨ネジの頭部１６の上部に配置される。いくつかの実施形態では、バネ要素は、好ましくは、常に、定位置、すなわち、摺動要素の１つ以上の端部が、動的プレートの骨ネジ開口部内に受容される骨ネジの個々の頭部に重架する状態に戻るように、摺動／阻止要素に力を加えるように機能する。

本発明の静的器具の好ましい実施形態では、外科医が、組み立てられたプレートを受容すると、摺動／阻止要素（その対応するバネとともに）は、プレートと完全に組み立てられる。骨ネジの先端は、個々の骨ネジ開口部内に挿入される。骨ネジが前進すると、摺動／阻止要素の端部は、ネジ山（例えば）に沿って跨設し、骨ネジの骨への螺入に伴って外れる。また、骨ネジの頭部は、摺動／阻止要素が外れるように付勢する。ネジの頭部が、摺動／阻止要素の端部の通過すると、摺動／阻止要素は、摺動／阻止要素の端部が、骨ネジの頭部の縁の一部を覆う定位置に戻る。

図１５からも分かるように、プレートシステム１５のオス型構成要素１３は、メス型構成要素１４によって受容される。他の図は、オス型構成要素の突出部材と、メス型構成要素の対応する受容領域のサイズおよび形状を開示する。

いくつかの実施形態では、組み立てられた動的プレートシステムは、１つの軸（典型的には、プレートが使用される脊椎軸に平行）に沿った摺動相対運動を可能にする一方、２つの構成要素間の回転運動を可能としない。

本発明の一特定の実施形態は、システムの斜視図（図５）と、取設される骨ネジを備えるシステムの断面図（図８）とを図示する、以下に図５および８として示される頸部プレートシステムである。故に、システムは、静的頸前プレートアセンブリであって、いくつかの異なる長さで利用可能である。プレートの長さに応じて、いくつかの対の骨ネジ受容孔が、プレートを椎骨に添着するために含まれる。一特定の実施形態では、頸部プレートが、２つの椎骨を付着するために使用される場合、プレートは、各椎骨に１つずつの２対の骨ネジ孔を含むであろう。プレートは、椎骨の表面に接触するための凹面の長手方向下面を含む。

自動線形動作可能骨−ネジ阻止要素（「ブロッカ」）がシステムとともに含まれ、骨ネジが、実質的に、対応する骨ネジ受容孔から外れないようにプレートに備えられる。ブロッカは、一式の２つの個々の骨ネジ受容孔間に直接設けられる溝内に嵌着される、略矩形部材である。ブロッカは、僅かな圧力のみで、溝内を容易に前後に摺動可能であって、骨ネジの頭部のブロッカの通過に応じて、自動的にプレートを横方向に移動するように設計される。プレートは、ブロッカが骨ネジを定位置に「係止」しないため、骨ネジが骨ネジ孔内に着座すると、ブロッカの縁に到達するまで、回転および若干後退可能なように設計される。図示されるように、ブロッカは、骨ネジの頭部がブロッカを通過すると、その相互作用に応じて、プレートを側方に横切って、溝内を直線の横線に沿って自動的に移動する。

ブロッカの自動運動は、ブロッカの下にバネ部材７を含めることによって促進される。図８に示されるように、ブロッカの下面に位置する陥凹の片側の突起は、ブロッカの運動に応じて、プレートの個々の側に、バネを内側に偏向させる。具体的には、骨ネジが骨ネジ孔内に取設されると、ブロッカは、骨ネジが、実質的に、骨ネジ孔から外れないように阻止するための定位置／最終位置となる。しかしながら、ブロッカが定位置／最終位置にある場合、各骨ネジは、依然として、対応する骨ネジ孔内に挿入され、骨内に螺入可能である。骨ネジの頭部が、ブロッカに接触すると、ブロッカは、自動的に、骨ネジの頭部から離れて、側方に線形に変位する。その後、骨ネジの頭部がブロッカを通過するとすぐに、次いで、ブロッカは、自動的に、定位置／最終位置に線形に戻る。故に、骨ネジが、骨ネジ孔内で回転および後退可能である一方、ブロッカ要素を越える継続的後退は、排除される。

本発明の好ましい実施形態では、器具のプレートおよび骨ネジは、チタニウムから構成される。別の実施形態では、プレートおよび骨ネジは、ステンレススチールから構成される。別の好ましい実施形態では、本発明の器具は、成形され、固定されるように骨に周嵌する。一好ましい実施形態では、本発明の器具は、凹面形状を有し、対象の椎骨に周嵌する。動的器具の別の好ましい実施形態では、プレートはそれぞれ、成形され、固定されるように骨に外嵌する。したがって、骨は、可動域の１つの軸に沿って移動可能であるが、他においては制限される。

Claims

骨固定のためのシステムであって、
（ａ）１つ以上のファスナが貫通し、プレートを少なくとも２つの椎骨に添着可能な１つ以上のファスナ開口部を備える１つ以上のプレートであって、該ファスナ開口部は、上部表面から該プレートを貫通して底部表面へ通過し、該底部表面は該椎骨に隣接して位置付ける、１つ以上のプレートと、
（ｂ）該上部表面に隣接して配列され、ファスナ開口部内に突出する少なくとも一つの端部を有する１つ以上のブロッカと
を備え、該ブロッカは、該１つ以上のファスナが個々の椎骨内に取り付けられることを可能にし、また、該１つ以上のファスナが、実質的に個々のファスナ開口部から外れることを自動的に防止可能な該プレートの長手方向軸に垂直に、側方に移動し得るように、摺動可能に付設される、システム。
前記システムは、２つ以上のプレートを備える、請求項１に記載のシステム。
前記２つ以上のプレートは、互いに摺動可能に付設され、該プレートは、単一の運動軸に沿って自由に移動する、請求項２に記載のシステム。
前記２つ以上のプレートの第１のプレートは、第２のプレートの対応するメス型受容部内に摺動可能に受容されるためのオス型構成要素を備える、請求項３に記載のシステム。
前記システムは、３つ以上のプレートを備える、請求項１に記載のシステム。
前記３つ以上のプレートの第１のプレートは、第２のプレートの対応するメス型受容部内に摺動可能に受容されるためのオス型構成要素を備え、該第２のプレートは、第３のプレートの対応するメス型受容部および該第１のプレートの該オス型部内に摺動可能に受容されるオス型およびメス型部を備える、請求項５に記載のシステム。
ブロッカの定位置への自動的な戻り運動を可能にするための１つ以上のバネ要素をさらに備える、請求項１に記載のシステム。
前記バネ要素は、ニチノール、ゴム、およびプラスチックから成る群から選択される材料から構成される、請求項５に記載のシステム。
前記システムは、１つのプレートを備える、請求項１に記載のシステム。
前記システムは、２つ以上のプレートが互いに摺動可能に連結されるように付設される、２つ以上のプレートを備える、請求項１に記載のシステム。
前記１つ以上のファスナは、骨ネジである、請求項１に記載のシステム。
前記骨ネジは、セルフドリリング骨ネジである、請求項１１に記載のシステム。
前記骨ネジは、セルフタッピング多軸ネジである、請求項１１に記載のシステム。
前記骨ネジは、レスキューネジである、請求項１１に記載のシステム。
請求項１に記載のシステムを骨に添着するステップを包含する、骨の安定性を向上させる方法。
請求項１に記載のシステムを頸部脊髄に添着するステップを包含する、頸部手術後に首の安定性を向上させる方法。
オス／メス型プレート１８上のメス型コネクタ構成要素１４およびオス型プレート１１上のオス型コネクタ構成要素１３の相互作用と、該オス／メス型プレート１８上のオス型コネクタ構成要素１３および該メス型プレート上のメス型コネクタ構成要素１４の相互作用とによって、オス型プレート１１およびメス型プレートに摺動可能に結合されたオス／メス型プレート１８を備え、該オス／メス型プレート１８、オス型プレート１１、およびメス型プレートはそれぞれ、少なくとも１つの骨ネジ開口部３と、阻止要素を格納するための陥凹６とを備える、動的プレートシステム１７。
骨固定のためのシステムであって、
（ａ）１つ以上の骨ネジが貫通し、プレートを少なくとも２つの椎骨に添着可能な１つ以上の骨ネジ開口部を備える１つ以上のプレートであって、該骨ネジ開口部は、上部表面から該プレートを貫通して底部表面へ通過し、該底部表面は該椎骨に隣接して位置付ける、１つ以上のプレートと、
（ｂ）該上部表面に隣接して配列され、骨ネジ開口部内に突出する少なくとも一つの端部を有する１つ以上のブロッカと
を備え、該ブロッカは、該１つ以上の骨ネジが個々の椎骨内に取り付けられることを可能にし、また、該１つ以上の骨ネジが、実質的に個々の骨ネジ開口部から外れることを自動的に防止可能な該プレートの長手方向軸に垂直に側方に移動し得るように、摺動可能に付設される、システム。
前記システムは、２つ以上のプレートを備える、請求項１８に記載のシステム。
前記２つ以上のプレートは、互いに摺動可能に付設され、該プレートは、単一の運動軸に沿って自由に移動する、請求項１９に記載のシステム。
前記２つ以上のプレートの第１のプレートは、第２のプレートの対応するメス型受容部内に摺動可能に受容されるためのオス型構成要素を備える、請求項２０に記載のシステム。
前記システムは、３つ以上のプレートを備える、請求項１８に記載のシステム。
前記３つ以上のプレートの第１のプレートは、第２のプレートの対応するメス型受容部内に摺動可能に受容されるためのオス型構成要素を備え、該第２のプレートは、第３のプレートの対応するメス型受容部および該第１のプレートのオス型部内に摺動可能に受容されるオス型およびメス型部を備える、請求項２２に記載のシステム。
ブロッカの定位置への自動的な戻り運動を可能にするための１つ以上のバネ要素をさらに備える、請求項１８に記載のシステム。
前記バネ要素は、ニチノール、ゴム、およびプラスチックから成る群から選択される材料から構成される、請求項２４に記載のシステム。
前記システムは、１つのプレートを備える、請求項１８に記載のシステム。
前記システムは、２つ以上のプレートが互いに摺動可能に連結されるように付設される、２つ以上のプレートを備える、請求項１８に記載のシステム。
請求項１８に記載のシステムを骨に添着するステップを包含する、骨の安定性を向上させる方法。
請求項１８に記載のシステムを頸部脊髄に添着するステップを包含する、頸部手術後に首の安定性を向上させる方法。