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JP2009302029A - フレキシブル透明導電フィルムとフレキシブル機能性素子およびこれ等の製造方法 - Google Patents

フレキシブル透明導電フィルムとフレキシブル機能性素子およびこれ等の製造方法 Download PDF

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JP2009302029A JP2008210585A JP2008210585A JP2009302029A JP 2009302029 A JP2009302029 A JP 2009302029A JP 2008210585 A JP2008210585 A JP 2008210585A JP 2008210585 A JP2008210585 A JP 2008210585A JP 2009302029 A JP2009302029 A JP 2009302029A
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base film
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雅也 行延
Yuuki Murayama
勇樹 村山
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

【課題】ガスバリア機能と優れたフレキシビリティを有するフレキシブル透明導電フィルムとフレキシブル機能性素子を提供する。
【解決手段】ベースフィルム面に透明導電層形成用塗布液を塗布して形成された透明導電層を有するフレキシブル透明導電フィルムであって、ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムにより上記ベースフィルムを構成すると共に、上記透明導電層は導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分としかつ圧縮処理が施されていることを特徴とする。また、フレキシブル機能性素子は、上記フレキシブル透明導電フィルム上に、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、無機分散型エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー素子等の機能性素子が形成されていることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ベースフィルム面に透明導電層を有するフレキシブル透明導電フィルムとこの透明導電フィルムを用いて得られる液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、無機分散型エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー素子等のフレキシブル機能性素子に係り、特に、ガスバリア機能と優れたフレキシビリティを有するフレキシブル透明導電フィルムとフレキシブル機能性素子の改良に関するものである。
近年、液晶を始めとする各種ディスプレイや携帯電話等の電子デバイスにおいては、軽薄短小化の動きが加速しており、これに伴って従来用いられてきたガラス基板をプラスチックフィルムに代替する研究が盛んに行われている。プラスチックフィルムは軽くかつフレキシビリティに優れているため、厚さ数μm程度の薄いプラスチックフィルムを、例えば、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下「有機EL素子」と略称する)、無機分散型エレクトロルミネッセンス素子(以下「無機分散型EL素子」と略称する)、電子ペーパー素子等の基板に適用することにより、極めて軽量でかつ柔軟なフレキシブル機能性素子を得ることが可能となる。
そして、上記機能性素子に適用されるフレキシブル透明導電フィルムとしては、一般に、スパッタリングあるいはイオンプレーティング等の物理的気相成長法を用いてインジウム錫酸化物(以下「ITO」と略称する)の透明導電層(以下「スパッタリングITO層」と略称する)を形成したプラスチックフィルム(以下「スパッタリングITOフィルム」と略称する)が広く知られている。
上記スパッタリングITOフィルムは、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の透明プラスチックフィルム上に、無機成分であるITO単独層をスパッタリング等の物理的気相成長法により厚さ:10〜50nm程度となるように形成したもので、これにより表面抵抗値:100〜500Ω/□(オーム・パー・スクエア、以下同様)程度の低抵抗な透明導電層を得ることが可能となる。
しかし、上記スパッタリングITO層は、無機成分の薄膜であって極めて脆いため、マイクロクラック(割れ)を生じ易いという問題があった。従って、ベースフィルムの厚みが50μm未満(例えば25μm)のスパッタリングITOフィルムを上記フレキシブル機能性素子に適用した場合、ベースフィルムのフレキシビリティ(柔軟性)が高過ぎて、ハンドリングの最中や機能性素子にした後に、スパッタリングITO層に簡単にクラックが生じて膜の導電性を著しく損ねてしまうため、高いフレキシビリティが要求されるフレキシブル機能性素子には実用化されていないのが現状であった。
このため、スパッタリング等の物理的気相成長法を用いてITO層を形成する上述した方法に代えて、例えば特許文献1〜5に記載された発明においてはベースフィルム面に透明導電層形成用塗布液を用いて透明導電層を形成する方法が提案されている。具体的には、導電性酸化物微粒子とバインダーを主成分とする透明導電層形成用塗布液をベースフィルム上に塗布、乾燥させて塗布層を形成し、次いで、金属ロールによる圧縮(圧延)処理を行った後、上記バインダー成分を硬化させて透明導電層を有する透明導電フィルムを製造する方法であった。そして、この方法では、金属ロールによる圧延処理により透明導電層中の導電性微粒子の充填密度が高められ、膜の電気(導電)特性、および光学特性を大幅に高めることができるという利点がある。
更に、特許文献6〜8に記載された発明においては、透明導電層形成用塗布液を用いた透明導電フィルムであって、ベースフィルムとの界面で剥離可能な微粘着層を有する裏打ちフィルムが透明導電フィルムのベースフィルム側に貼り合わされた極めて薄いベースフィルムを使用しながらハンドリング性も良好な透明導電フィルムが提案されている。
ところで、上述の透明導電フィルムを用いて得られる液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、無機分散型エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー素子等のフレキシブル機能性素子においては、例えば、水蒸気や酸素ガス等のガスバリア機能が必要とされる場合が多い(但し、無機分散型エレクトロルミネッセンス素子においては、蛍光体粒子に防湿コート品が適用された場合には特にガスバリア機能は必要とされない)。このため、例えば、ガスバリア機能が付与された市販のガスバリア性プラスチックフィルムを接着剤層を介し上記透明導電フィルムに貼り合わせてガスバリア機能を具備させる方法が検討されている。
しかし、透明導電フィルムにガスバリア性プラスチックフィルムを貼り合わせる方法は、ガスバリア性プラスチックフィルムの厚みと接着剤層の厚みが加算されるため、その分、機能性素子の最終的な厚みが厚くなって機能性素子のフレキシビリティが悪化してしまう問題があり、更に、カード等への機能性素子の組み込みにおいては素子の厚みを極力薄くしなければならないという要請に答えられない問題が存在した。
特開平04−237909号公報 特開平05−036314号公報 特開2001−321717号 特開2002−36411号公報 特開2002−42558号公報 特開2006−202738号公報 特開2006−202739号公報 WO2007/039969号公報 特公昭53−12953号公報 特開昭58−217344号公報 WO2000/026973号公報 特開2003−191370号公報 特開2007−277631号公報
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、ガスバリア機能と優れたフレキシビリティを有するフレキシブル透明導電フィルムとフレキシブル機能性素子を提供し、合わせてこれ等フレキシブル透明導電フィルムとフレキシブル機能性素子の製造方法を提供することにある。
そこで、本発明者等は上記課題を解決するため、ガスバリア性プラスチックフィルムを透明導電フィルムに貼り合わせた上述の方法に代えて、ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムをベースフィルムに直接適用し、更に、ガスバリア機能が付与された上記プラスチックフィルム(ベースフィルム)に透明導電層形成用塗布液を塗布し圧縮処理してフレキシビリティに優れる透明導電層を直接形成したところ、当初の予想に反して、ガスバリア機能と優れたフレキシビリティを具備するフレキシブル透明導電フィルムが簡単に得られることを見出すに至った。本発明はこのような技術的発見により完成されている。
すなわち、請求項1に係る発明は、
ベースフィルム面に透明導電層形成用塗布液を塗布して形成された透明導電層を有するフレキシブル透明導電フィルムにおいて、
ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムにより上記ベースフィルムを構成すると共に、上記透明導電層は導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とし、かつ、圧縮処理が施されていることを特徴とするものである。
また、請求項2に係る発明は、
請求項1に記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムにおいて、
上記ベースフィルムの厚さが3〜50μmであることを特徴とし、
請求項3に係る発明は、
請求項1または2に記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムにおいて、
ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムを複数枚貼り合わせて上記ベースフィルムを構成し、ベースフィルムのガスバリア機能が強化されていることを特徴とし、
請求項4に係る発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムにおいて、
上記ベースフィルムの片面に、ベースフィルムとの界面で剥離可能な裏打ちフィルムが貼り合わされていることを特徴とし、
請求項5に係る発明は、
請求項1〜4のいずれかに記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムにおいて、
プラスチックフィルムにガスバリアコーティングを施して上記ガスバリア機能が付与されていることを特徴とし、
請求項6に係る発明は、
請求項5に記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムにおいて、
上記ガスバリアコーティングを施したプラスチックフィルムのガスバリア層上に透明導電層が形成されていることを特徴とし、
請求項7に係る発明は、
請求項1に記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムにおいて、
上記透明導電層の導電性酸化物微粒子が、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛のいずれか一つ以上を主成分としていることを特徴し、
請求項8に係る発明は、
請求項7に記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムにおいて、
上記酸化インジウムを主成分とする導電性酸化物微粒子が、インジウム錫酸化物微粒子であることを特徴とし、
請求項9に係る発明は、
請求項1に記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムにおいて、
上記透明導電層のバインダーマトリックスが架橋されて有機溶剤に対する耐性を具備することを特徴とし、
請求項10に係る発明は、
請求項1に記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムにおいて、
上記圧縮処理が、ロールの圧延処理により行われることを特徴とするものである。
次に、請求項11に係る発明は、
フレキシブル透明導電フィルムの製造方法において、
ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムにより構成されたベースフィルム面に、導電性酸化物微粒子、バインダーおよび溶剤を主成分とする透明導電層形成用塗布液を塗布して塗布層を形成し、上記塗布層が形成されたベースフィルムに対し圧縮処理を施した後、塗布層を硬化させて透明導電層を形成することを特徴とし、
請求項12に係る発明は、
請求項11に記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムの製造方法において、
上記ベースフィルムの厚さが3〜50μmであることを特徴とし、
請求項13に係る発明は、
請求項11または12に記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムの製造方法において、
ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムを複数枚貼り合わせて上記ベースフィルムを構成し、ベースフィルムのガスバリア機能が強化されていることを特徴とし、
請求項14に係る発明は、
請求項11〜13のいずれかに記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムの製造方法において、
上記ベースフィルムの片面に、ベースフィルムとの界面で剥離可能な裏打ちフィルムが貼り合わされていることを特徴とし、
請求項15に係る発明は、
請求項11〜14のいずれかに記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムの製造方法において、
プラスチックフィルムにガスバリアコーティングを施して上記ガスバリア機能が付与されていることを特徴とし、
請求項16に係る発明は、
請求項11に記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムの製造方法において、
上記圧縮処理が、ロールの圧延処理により行われることを特徴とし、
請求項17に係る発明は、
請求項16に記載の発明に係るフレキシブル透明導電フィルムの製造方法において、
上記圧延処理が、線圧:29.4〜490N/mm(30〜500kgf/cm)の条件でなされていることを特徴とするものである。
また、請求項18に係る発明は、
フレキシブル機能性素子において、
請求項1〜10に記載のフレキシブル透明導電フィルム上に、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、無機分散型エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー素子のいずれかの機能性素子が形成されると共に、ベースフィルムに裏打ちフィルムが貼り合わされている場合にはベースフィルムとの界面で上記裏打ちフィルムが剥離除去されていることを特徴とし、
請求項19に係る発明は、
フレキシブル機能性素子の製造方法において、
請求項1〜10に記載のフレキシブル透明導電フィルム上に、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、無機分散型エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー素子のいずれかの機能性素子を形成し、ベースフィルムに裏打ちフィルムが貼り合わされている場合にはベースフィルムとの界面で上記裏打ちフィルムを剥離除去することを特徴とするものである。
本発明によれば、ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムを透明導電フィルムのベースフィルムに直接適用し、かつ、ガスバリア機能が付与された上記プラスチックフィルム(ベースフィルム)に透明導電層形成用塗布液を用いてフレキシビリティに優れる透明導電層が直接形成されているため、ガスバリア機能と優れたフレキシビリティを有するフレキシブル透明導電フィルムを提供することが可能となる。
また、ガスバリア機能と優れたフレキシビリティを有する上記フレキシブル透明導電フィルム上に、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、無機分散型エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー素子のいずれかの機能性素子が形成された本発明に係るフレキシブル機能性素子によれば、フレキシブル機能性素子の厚みが比較的薄く抑えられるため、優れたフレキシビリティを有し、例えば、カード等の薄型デバイスへの組み込みが容易となり、更にはデバイスの一層の薄型化に貢献することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、本発明に係るフレキシブル透明導電フィルムが適用されるフレキシブル機能性素子としては、上述した液晶表示素子、有機EL素子、無機分散型EL素子、電子ペーパー素子等が挙げられる。
上記いずれの機能性素子においても、適用される透明導電フィルムにはガスバリア機能(酸素バリア、水蒸気バリア等)が要求されており、例えば、水蒸気バリアでは、水蒸気透過率(WVTR:Water Vapor Transmission Rate)で、0.1g/m/day程度以下、好ましくは0.01g/m/day以下が必要とされ(但し、防湿コートされたカプセル化蛍光体粒子が適用された無機分散型EL素子では上述したように素子の防湿は必要でない)、通常、各機能性素子にガスバリア性プラスチックフィルムを接着剤を介して貼り合せる方法が採られている。一方で、機能性素子の薄型化、軽量化、フレキシビリティ付与はますます重要な課題となっており、可能な限り素子を薄くすることが求められている。
そこで、本発明は、薄くてフレキシブルなガスバリア性プラスチックフィルム(ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム)をベースフィルムに直接適用し、かつ、ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム(ベースフィルム)に透明導電層形成用塗布液を用いてフレキシビリティに優れる透明導電層を直接形成した場合、得られる透明導電フィルムにおいてはガスバリア機能の付与と優れたフレキシビリティを両立でき、これにより上記課題が解決されるという考えに基づいている。
ここで、本発明のフレキシブル透明導電フィルムにおいては、上述したようにガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム(ベースフィルム)上に、塗布法(すなわち、透明導電層形成用塗布液を用いて透明導電層を形成する方法)により導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とする透明導電層が形成されている。
尚、プラスチックフィルムにガスバリア機能を付与する方法として、プラスチックフィルムにガスバリアコーティングを施す方法が広く行われている。例えば、包装材や液晶表示素子に使用されるガスバリア性プラスチックフィルムとして、フィルム上に酸化ケイ素を蒸着したもの(特許文献9参照)、酸化アルミニウムを蒸着したもの(特許文献10参照)が知られているが、水蒸気バリア性はいずれも1g/m/day程度であった。しかし、近年においては、有機ELディスプレイや液晶ディスプレイの大型化や高精細化が進むにつれて更なるガスバリア性がフィルム基材に必要とされており、水蒸気バリア性で0.1g/m/day未満の性能が要求されている。これに対応するため、低圧条件下でグロー放電させて生じるプラズマを用いて薄膜を形成させるスパッタリング法やCVD法による成膜の検討が行われ、更には、有機膜と無機膜とを交互に積層した構造を有するバリア膜を真空蒸着法や大気圧近傍下の放電プラズマ法により作製する技術が提案されている(特許文献11、12参照)。また、0.001g/m/day以下の水蒸気バリア性を有するものとして2層以上のセラミック層を積層したガスバリア性薄膜積層体も提案されている(特許文献13参照)。
そして、本発明におけるガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム(ベースフィルム)には、上記特許文献9〜特許文献13に記載の各種方法で得られる市販のガスバリア性プラスチックフィルムを用いることができる。そして、機能性素子の種類に応じて必要とされるガスバリア性能は異なり、有機EL素子や液晶素子では、水蒸気バリア性として0.01g/m/day以下、より好ましくは0.001g/m/day以下が求められる。しかし、高いガスバリア機能を有するフィルムは一般に高価となるため、適用する機能性素子の種類、適用するデバイス、デバイスの使用環境や許容寿命等に対応させて適宜選定すればよい。
次に、本発明で用いられる上記ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム(ベースフィルム)は、その厚さが3〜50μm、好ましくは6〜25μmである。ベースフィルムが厚くなると、一般的にその剛性は高くなり、フレキシブル機能性素子のフレキシビリティが損なわれる。一方、ベースフィルムが薄くなると、フレキシブル機能性素子のフレキシビリティは向上するが、製造工程において取扱いに困難をきたし易く、生産性が悪化する場合がある。特に、ベースフィルムの厚さが3μm未満と薄くなると、一般に流通している汎用のフィルムが得られ難くなること、ベースフィルム自体の取扱いが極めて難しくなって後述する支持フィルム(裏打ちフィルム)による裏打ちが困難になること、および、ベースフィルム自体の強度が低下するためフレキシブル機能性素子のガスバリア層や透明導電層を含めた素子の構成要素にダメージが生じること等の問題があり好ましくない。
また、上記ベースフィルム(ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム)の材質は、透明性または透光性を有し、かつ、その上に透明導電層が形成できるものであれば特に限定されず、各種プラスチックフィルムを用いることができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ウレタン、フッ素系樹脂等のプラスチックフィルムを用いることができ、これ等の中でも、安価でかつ強度に優れ、透明性と柔軟性とを兼ね備えている等の観点からPETフィルムが好ましい。
また、上記ベースフィルム(ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム)として、無機および/または有機(プラスチック)の繊維(針状、棒状、ウィスカー微粒子も含む)やフレーク状微粒子(板状も含む)により強化されたフィルムを用いてもよい。これ等繊維やフレーク状微粒子で強化されたベースフィルムは、より薄いフィルムでも良好な強度を有することが可能となる。
尚、上記ベースフィルム(ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム)の透明導電層形成用塗布液を塗布する面には、導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とする透明導電層との密着力を高めるために、易接着処理、具体的には、プラズマ処理、コロナ放電処理、短波長紫外線照射処理等を予め施してもよい。
ここで、ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムとして、上述のガスバリアコーティングが施されたプラスチックフィルムを用いる場合は、上記プラスチックフィルムのどちらの面に透明導電層を形成してもよい。例えば、ガスバリアコーティングを施したプラスチックフィルムのガスバリア層上に透明導電層が形成される場合には、上記ガスバリア層がプラスチックフィルムと透明導電層とで挟まれる構造になってガスバリア層が外部に露出しなくなるため(プラスチックフィルムと透明導電層とで保護されるため)、傷や薬品によるガスバリア層の劣化が生じ難くなる。但し、ガスバリアコーティングを施したプラスチックフィルムのガスバリア層上への透明導電層の形成は、プラスチックフィルム上への透明導電層の形成に較べて密着力の確保が難しい点、ガスバリア層に対し透明導電膜形成用塗布液が悪影響を及ぼす可能性が考えられるため、フレキシブル透明導電フィルムを適用するデバイスの種類やその使用状況に応じて適宜選択する必要がある。
また、ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムを複数枚貼り合わせてベースフィルムを構成し、ベースフィルムのガスバリア機能をより強化させることもできる。例えば、水蒸気バリア性が0.1g/m/dayのガスバリア性プラスチックフィルムを2枚貼り合せれば0.05g/m/dayの水蒸気バリア性を得ることができる。但し、ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムを貼り合せると、その分、ベースフィルムの総厚は厚くなりフレキシビリティは低下していく。従って、高性能のガスバリア機能が付与された単一のプラスチックフィルムにより上記ベースフィルムを構成するか、あるいは、安価なガスバリア性プラスチックフィルム(ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム)を複数枚貼り合わせてベースフィルムを構成するかは、コストや適用する機能性素子の厚さ、要求されるフレキシビリティ等に応じて適宜選定すればよい。
尚、上記ベースフィルム(ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム)の透明導電層が形成されない面には、ハードコーティングを施してもよい。上記透明導電層が形成されない面は、最終的に、本発明に係るフレキシブル機能性素子(フレキシブル透明導電フィルムの透明導電層上に機能性素子を形成したもの)の最外表面となって外部に露出するため、この面にハードコーティングが施されていると耐擦傷性が向上し、例えば、ガスバリアコーティング層が傷つくことによるガスバリア性能の低下や上記フレキシブル機能性素子の表示性能の低下を効果的に防止すること等が可能となる。
ところで、ベースフィルム(ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム)の厚さは上述したように3〜50μmと薄いため、フレキシブル透明導電フィルムおよびフレキシブル機能性素子の製造工程での取扱いや生産性を考慮した場合、支持フィルム(裏打ちフィルム)を用いてベースフィルムを裏打ち(補強)するのが好ましい。この支持フィルム(裏打ちフィルム)は、ベースフィルムとの接合面に、接着後に剥離可能な微粘着層を有していることが望ましい。尚、一般的とは言えないが、支持フィルム(裏打ちフィルム)の素材自体が微粘着性を有する場合には、支持フィルム(裏打ちフィルム)が微粘着層の働きを兼ね備えるため、支持フィルム(裏打ちフィルム)上に微粘着層を形成する必要はない。
ここで、上記支持フィルム(裏打ちフィルム)の厚さについては、50μm以上、好ましくは75μm以上、より好ましくは100μm以上であることが望ましい。支持フィルム(裏打ちフィルム)の厚さが50μm未満であるとフィルムの剛性が低下し、各種フレキシブル機能性素子の製造工程での取扱いに支障を来たし、更に基材のそり(カール)の問題や、機能性素子層の形成時(例えば、分散型EL素子における蛍光体層等の積層印刷時)等に問題を生じ易くなる場合があるからである。他方、支持フィルム(裏打ちフィルム)の厚さは200μm以下であることが好ましい。支持フィルム(裏打ちフィルム)の厚さが200μmを超えると、フィルムが硬くかつ重くなって取り扱いづらくなると同時に、コスト的にも好ましくないからである。
また、上記支持フィルム(裏打ちフィルム)の材質は特に限定されず、各種プラスチックフィルムを用いることができる。具体的には、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ウレタン、フッ素系樹脂、ポリイミド(PI)等のプラスチックフィルムを用いることができ、その中でも、安価でかつ強度に優れ、柔軟性も兼ね備えている等の観点から、PETフィルムが好ましい。尚、支持フィルム(裏打ちフィルム)の透明性は、フレキシブル機能性素子に対して要求される透明性には直接関係しないが、支持フィルムを通して製品としての素子の特性検査(輝度、外観、表示性能等)を行う場合があるため、透明な方が好ましく、この点でもPETフィルムが好ましい。
そして、上記支持フィルム(裏打ちフィルム)は、ベースフィルムと密着させた状態でフレキシブル透明導電フィルムおよびフレキシブル機能性素子の製造工程を経て、最後にベースフィルムから剥離される。従って、上述した微粘着層は適度な剥離性を有していることが好ましい。このような微粘着層の材料として、アクリル系またはシリコーン系が挙げられ、これらの中で、シリコーン系の微粘着層は耐熱性に優れる点でより好ましい。また、上記微粘着層に要求される剥離性は、具体的には、T型剥離試験[引張り速度=300mm/min]において、ベースフィルムとの剥離強度(剥離部における単位長さ当りの剥離に必要な力)が1〜40g/cm、好ましくは2〜20g/cm、更に好ましくは2〜10g/cmの範囲にあることが望ましい。剥離強度が1g/cm未満では、支持フィルム(裏打ちフィルム)とベースフィルムを接着させたとしても、フレキシブル透明導電フィルムやフレキシブル機能性素子の製造工程において剥がれ易くなる場合があるため好ましくない。一方、上記剥離強度が40g/cmを超えると、支持フィルム(裏打ちフィルム)とベースフィルムとが剥がれ難くなり、フレキシブル機能性素子の支持フィルムからの剥離工程の作業性悪化、無理に剥がすことによる素子の伸びや透明導電層の劣化(亀裂等)、ベースフィルム面への微粘着層の一部付着等が生ずる危険性が高くなる場合があるからである。
ところで、フレキシブル機能性素子の種類によっては、フレキシブル透明導電フィルムに対し、加熱処理工程(例えば120〜140℃程度)を経て製造される場合がある。従って、加熱処理工程を経た後においても上記剥離強度を維持している必要があり、そのためには上記微粘着層の材質に耐熱性が要求される。更に、フレキシブル透明導電フィルムの製造の際に紫外線硬化工程が適用される場合には、微粘着層の材質には耐紫外線性が必要となる。
そして、フレキシブル透明導電フィルムに対し加熱処理工程を経てフレキシブル機能性素子が製造される場合、これら加熱処理工程の前後で、上記フレキシブル透明導電フィルムの縦方向(MD)および横方向(TD)の寸法変化率は共に0.3%以下、好ましくは0.15%以下、より好ましくは0.1%以下であることが望ましい。ここで、プラスチックフィルムにおいて、加熱処理に伴う寸法変化率とは一般的に収縮率を示す。但し、フレキシブル透明導電フィルムの縦方向(MD)および横方向(TD)のいずれかの寸法変化率(収縮率)が0.3%を超えることは好ましくない。これは以下の理由による。すなわち、フレキシブル透明導電フィルムが、例えばフレキシブル分散型EL素子に使用される場合、フレキシブル透明導電フィルム上に蛍光体層、誘電体層、背面電極層等を順次積層することになる。その際、各層を形成する毎に形成用ペーストがパターン印刷され、乾燥され、加熱硬化されるが、フレキシブル透明導電フィルムの縦方向(MD)および横方向(TD)のいずれかの寸法変化率(収縮率)が0.3%を超えると、各層を加熱硬化処理する度に寸法変化(収縮)が起こって印刷ずれが生じるため、そのずれの大きさが分散型EL素子の製造における許容範囲を超える可能性があるからである。
上記寸法変化率を低減させる方法としては、予め熱収縮させた低熱収縮タイプのベースフィルムを用いる方法、低熱収縮タイプの支持フィルム(裏打ちフィルム)で裏打ちされたベースフィルムを用いる方法、あるいは、上記ベースフィルム若しくは支持フィルムで裏打ちされたベースフィルムを予め熱収縮させておく方法、フレキシブル透明導電フィルムごと熱収縮させる方法等が考えられる。
次に、本発明における透明導電層の形成は、以下の様に行うことができる。まず、導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスとなるバインダー成分とを溶剤に分散させて透明導電層形成用塗布液を調製し、この塗布液をガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム(ベースフィルム)上に塗布・乾燥して塗布層を形成した後、この塗布層をベースフィルムごと圧縮処理を行い、次いで、圧縮処理された塗布層のバインダー成分を硬化させて上記透明導電層を形成する。
上記透明導電層形成用塗布液の塗布方法としては、スクリーン印刷、ブレードコーティング、ワイヤーバーコーティング、スプレーコート、ロールコート、グラビア印刷、インクジェット印刷等の汎用の方法が適用可能であるが、これ等に制限されない。
そして、透明導電層形成用塗布液を塗布・乾燥して得られる上記塗布層は、導電性酸化物微粒子と未硬化のバインダー成分で構成されているため、上記圧縮処理を行うと、透明導電層中の導電性微粒子の充填密度が大幅に上昇し、光の散乱を低下させて膜の光学特性を向上させるだけでなく導電性を大幅に高めることができる。上記圧縮処理としては、透明導電層形成用塗布液が塗布・乾燥されたベースフィルムを、例えばハードクロムメッキされた金属ロール等により圧延すればよく、この場合の金属ロールの圧延圧力は線圧:29.4〜490N/mm(30〜500kgf/cm)の条件がよく、98〜294N/mm(100〜300kgf/cm)の条件がより好ましい。線圧:29.4N/mm(30kgf/cm)未満の条件では、圧延処理による透明導電層の抵抗値改善の効果が不十分であり、また、線圧:490N/mm(500kgf/cm)の条件を超えると、圧延設備が大型化すると同時に、ベースフィルム(ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム)や支持フィルム(裏打ちフィルム)が歪んだり、ベースフィルムのガスバリア層が破壊されてガスバリア機能が劣化する場合があるからである。すなわち、上記金属ロール等による圧延処理を適正に行なえば、例えベースフィルムのガスバリア層に圧縮応力が印加されたとしても、ガスバリア機能の低下を伴うことなく透明導電層の透明性や導電性が向上されることを見出して本発明はなされている。尚、上記金属ロールの圧延処理における単位面積当りの圧延圧力(N/mm)は、線圧をニップ幅(金属ロールと透明導電層の接触部分において金属ロールで透明導電層がつぶされる領域の幅)で割った値であって、ニップ幅は、金属ロールの径と線圧にもよるが、150mm程度のロール直径であれば、0.7〜2mm程度である。
ところで、本発明では厚さ3〜50μm程度の薄いベースフィルム(ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム)が適用されるが、このベースフィルムに支持フィルム(裏打ちフィルム)を貼り合わせて裏打ちした場合、極めて薄いベースフィルムに対し上記圧延処理を施しても、ベースフィルムの歪みやしわの発生を効果的に防止することができる。更に、ハードクロムメッキされた金属ロールによる圧延処理では、その金属ロール表面の凹凸が極めて小さい鏡面ロールであることから、上記圧延処理後に得られる透明導電層の表面を極めて平滑にすることができる。これは、透明導電膜形成用塗布液を塗布して得られる塗布層に凸部分が存在した場合でも、その凸部分を上記金属ロールによる圧延処理で物理的に平らにできるからである。そして、透明導電層の表面の平滑性が良いと、上述した各種機能性素子において、電極間のショートや素子の欠陥の発生を防止する効果があり、非常に好ましい。
尚、透明導電層形成用塗布液の塗布は、全面コーティング(ベタ印刷)でもパターン印刷でも良い。また、上記透明導電層の厚さは、通常、0.5〜1μm程度[透明導電層の透過率(ベースフィルムを含まない透明導電層だけの透過率)に換算すると、約92〜96%に相当する]であり、ベースフィルム(ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム)の厚さ(3〜50μm)と較べて薄いため、パターン印刷により透明導電層がパターンを有していても上記圧縮処理時の圧力を均等に印加することができる。
そして、本発明の透明導電層は、上記圧縮処理が施された塗布層のバインダー成分の硬化を行って得られるが、その硬化方法は、透明導電層形成用塗布液の種類に応じて、加熱処理(乾燥硬化、熱硬化)、紫外線照射処理(紫外線硬化)等を適宜選択すればよい。
次に、本発明で用いられる透明導電層形成用塗布液の導電性酸化物微粒子としては、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛のいずれか一つ以上を主成分とするもので、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)微粒子、インジウム亜鉛酸化物(IZO)微粒子、インジウム−タングステン酸化物(IWO)微粒子、インジウム−チタン酸化物(ITiO)微粒子、インジウムジルコニウム酸化物微粒子、錫アンチモン酸化物(ATO)微粒子、フッ素錫酸化物(FTO)微粒子、アルミニウム亜鉛酸化物(AZO)微粒子、ガリウム亜鉛酸化物(GZO)微粒子等が挙げられるが、透明性と導電性を具備していれば良く、これらに限定されない。但し、中でもITO微粒子は最も高特性であるため好ましい。
また、上記導電性酸化物微粒子の平均粒径は1〜500nmが好ましく、5〜100nmがより好ましい。平均粒径が1nm未満では透明導電層形成用塗布液の製造が困難となり、また得られる透明導電層の抵抗値が高くなる場合がある。一方、500nmを超えると、透明導電層形成用塗布液中で導電性酸化物微粒子が沈降し易くなるため、取扱いが容易でなくなると同時に、透明導電層において高透過率と低抵抗値を同時に達成することが困難になる場合がある。尚、上記導電性酸化物微粒子の平均粒径は、透過電子顕微鏡(TEM)で観察された値を示している。
また、透明導電層形成用塗布液のバインダー成分は、導電性酸化物微粒子同士を結合させて膜の導電性と強度を高める働きや、下地となるベースフィルムと透明導電層の密着力を高める働きがある。更に、機能性素子の製造工程において各種機能性膜を積層印刷等で形成する場合に用いる各種印刷ペーストに含まれる有機溶剤による透明導電層の劣化防止のため、耐溶剤性を付与する働きを有している。そして、上記バインダー成分としては、有機および/または無機バインダーを用いることが可能であり、上記役割を満たすように、透明導電層形成用塗布液が塗布されるベースフィルム、透明導電層の膜形成条件等を考慮して適宜選定することができる。
そして、上記有機バインダーとしては、アクリル樹脂やポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂も適用できなくはないが、一般的には耐溶剤性を有することが好ましく、そのために架橋可能な樹脂であることが必要であり、熱硬化性樹脂、常温硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂等から選定することができる。例えば、熱硬化性樹脂としてはエポキシ樹脂、フッ素樹脂等、常温硬化性樹脂としては2液性のエポキシ樹脂やウレタン樹脂等、紫外線硬化性樹脂としては各種オリゴマー、モノマー、光開始剤を含有する樹脂等、電子線硬化性樹脂としては各種オリゴマー、モノマーを含有する樹脂等を挙げることができるが、これら樹脂に限定されるものではない。
また、上記無機バインダーとしては、シリカゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾル等を主成分とするバインダーを挙げることができる。例えば、上記シリカゾルとしては、テトラアルキルシリケートに水や酸触媒を加えて加水分解し、脱水縮重合を進ませた重合物、あるいは既に4〜5量体まで重合を進ませた市販のテトラアルキルシリケート溶液を、更に加水分解と脱水縮重合を進行させた重合物等を利用することができる。しかし、脱水縮重合が進行し過ぎると、溶液粘度が上昇して最終的に固化してしまうので、脱水縮重合の度合いについては、ベースフィルム(ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルム)上に塗布可能な上限粘度以下に調整する。但し、脱水縮重合の度合いは上記上限粘度以下のレベルであれば特に限定されないが、膜強度、耐候性等を考慮すると、重量平均分子量で500〜50000程度が好ましい。そして、このアルキルシリケート加水分解重合物(シリカゾル)は、透明導電層形成用塗布液の塗布・乾燥後の加熱時において脱水縮重合反応(架橋反応)がほぼ完結し、硬いシリケートバインダーマトリックス(酸化ケイ素を主成分とするバインダーマトリックス)になる。上記脱水縮重合反応は、膜(塗布層)の乾燥直後から始まり、時間が経過すると導電性酸化物微粒子同士が動けなくなる程強固に固まってしまうため、無機バインダーを用いた場合には、上述の圧縮処理は、透明導電層形成用塗布液の塗布・乾燥後、可能な限り速やかに行うことが望ましい。
尚、バインダーとして、有機−無機のハイブリッドバインダーを用いることもでき、例えば、上記シリカゾルを一部有機官能基で修飾したバインダーや、シリコンカップリング剤等の各種カップリング剤を主成分とするバインダーが挙げられる。また、無機バインダーや有機−無機のハイブリッドバインダーを用いた透明導電層は、必然的に優れた耐溶剤性を有しているが、下地となるベースフィルムとの密着力や、透明導電層の柔軟性等が悪化しないように、適宜選定する必要がある。
次に、本発明で用いられる透明導電層形成用塗布液中の導電性酸化物微粒子とバインダー成分との割合は、導電性酸化物微粒子とバインダー成分の比重をそれぞれ7.2程度(ITOの比重)と1.2程度(通常の有機樹脂バインダーの比重)と仮定した場合、重量比で、導電性酸化物微粒子:バインダー成分=85:15〜97:3、より好ましくは87:13〜95:5が望ましい。この理由は、本発明において塗布層の圧延処理を行う際、85:15よりバインダー成分が多いと透明導電層の抵抗が高くなり過ぎる場合があり、反対に97:3よりバインダー成分が少ないと透明導電層の強度が低下すると同時に、下地となるベースフィルムとの十分な密着力が得られなくなる場合があるからである。
次に、本発明で用いられる透明導電層形成用塗布液は以下の方法で調製される。まず、導電性酸化物微粒子を溶剤および必要に応じて分散剤と混合した後、分散処理を行って導電性酸化物微粒子分散液を得る。上記分散剤としては、シリコンカップリング剤等の各種カップリング剤、各種高分子分散剤、アニオン系・ノニオン系・カチオン系等の各種界面活性剤が挙げられる。これ等分散剤は、用いる導電性酸化物微粒子の種類や分散処理方法に応じて適宜選定することができる。また、分散剤を全く用いなくても、適用する導電性酸化物微粒子と溶剤との組合せ、および分散方法の如何によっては、良好な分散状態を得ることができる場合がある。分散剤の使用は膜(透明導電層)の抵抗値や耐候性を悪化させる可能性があるので、分散剤を用いない透明導電層形成用塗布液が最も好ましい。分散処理としては、超音波処理、ホモジナイザー、ペイントシェーカー、ビーズミル等の汎用の方法を適用することができる。
得られた上記導電性酸化物微粒子分散液にバインダー成分を添加し、更に導電性酸化物微粒子濃度、溶剤組成等の成分調整を行うことにより透明導電層形成用塗布液が得られる。ここでは、バインダー成分を導電性酸化物微粒子の分散液に加えたが、上述の導電性酸化物微粒子の分散工程前に予め加えてもよく、特に制約はない。導電性酸化物微粒子の濃度は、用いる塗布方法に応じて適宜設定すればよい。
次に、本発明で用いられる透明導電層形成用塗布液の溶媒としては、特に制限はなく、塗布方法、製膜条件、ベースフィルムの材質により適宜に選定することができる。例えば、水、メタノール(MA)、エタノール(EA)、1−プロパノール(NPA)、イソプロパノール(IPA)、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール(DAA)等のアルコール系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルプロピルケトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル、3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等のエステル系溶媒、エチレングリコールモノメチルエーテル(MCS)、エチレングリコールモノエチルエーテル(ECS)、エチレングリコールイソプロピルエーテル(IPC)、エチレングリコールモノブチルエーテル(BCS)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル(PGM)、プロピレングリコールエチルエーテル(PE)、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGM−AC)、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート(PE−AC)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコール誘導体、トルエン、キシレン、メシチレン、ドデシルベンゼン等のベンゼン誘導体、ホルムアミド(FA)、N−メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、γ−ブチロラクトン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、ペンタメチレングリコール、1、3−オクチレングリコール、テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルム、ミネラルスピリッツ、ターピネオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
次に、本発明のフレキシブル透明導電フィルムが適用されるフレキシブル機能性素子について説明する。このようなフレキシブル機能性素子としては、上述したように液晶表示素子、有機EL素子、無機分散型EL素子、電子ペーパー素子等が挙げられる。
ここで、上記液晶表示素子は、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)およびPC(Personal Computer)等のディスプレイに広く用いられている非発光型の電子表示素子であり、単純マトリクス方式とアクティブマトリクス方式があり、画質や応答スピードの点でアクティブマトリクス方式が優れている。その基本構造は、液晶を透明電極(本発明の透明導電層が対応する)で挟み込み、電圧駆動で液晶分子を配向させて表示を行う構造体で、実際の素子は、上記透明電極に加え、カラーフィルター、位相差フィルム、偏光フィルム等を更に積層して用いられている。尚、液晶表示素子の表示安定性を確保するためには、液晶への水蒸気の混入を防止する必要があり、例えば、水蒸気透過率=0.01g/m/day以下が要求される。
また、上記有機EL素子は、液晶表示素子と違って自発光素子であり、低電圧駆動で高輝度が得られるためディスプレイ等の表示装置として期待されている。その構造は、アノード電極層としての透明導電層上に、ポリチオフェン誘導体等の導電性高分子から成る正孔注入層(ホール注入層)、有機発光層(蒸着により形成される低分子発光層や塗布により形成される高分子発光層)、カソード電極層[発光層への電子注入性の良い、仕事関数の低いマグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、アルミニウム(Al)等の金属層]、ガスバリアコーティング層(あるいは金属やガラスでの封止処理)を順次形成したものである。上記ガスバリアコーティング層は、有機EL素子の劣化を防止するために必要とされ、例えば、水蒸気に関しては、水蒸気透過率=10−5g/m/day程度以下の非常に高いバリア性能が要求される。
また、上記無機分散型EL素子は、蛍光体粒子を含む層に強い交流電界を印加して発光させる自発光素子であり、従来から、携帯電話、リモートコントローラー等液晶ディスプレイのバックライト等に用いられてきた。また、近年の新しい用途として、例えば、携帯電話、リモートコントローラー、PDA、ラップトップPC等の携帯情報端末等の各種デバイスのキイ入力部品(キイパッド)の光源として組み込まれている。上記キイパッドに適用する場合には、素子をできるだけ薄くフレキシブルにして、打鍵耐久性やキイ操作の良好なクリック感の確保が求められている。その基本構造は、透明電極としての透明導電層上に、少なくとも蛍光体層、誘電体層、背面電極層がスクリーン印刷等により順次形成されて成るもので、実際のデバイスでは、銀等の集電電極や、絶縁保護層等が更に形成されているのが一般的である。
また、上記電子ペーパー素子は、自らは発光しない非発光型の電子表示素子であり、電源を切っても表示がそのまま残るメモリ効果を備えており、文字表示のためのディスプレイとして期待されている。その表示方式には、電気泳動法により着色粒子を電極間の液体中を移動させる電気泳動方式、二色性を有する粒子を電場で回転させることにより着色させるツイストボール方式、例えばコレステリック液晶を透明電極で挟み込んで表示を行う液晶方式、着色粒子(トナー)や電子粉流体(Quick Response Liquid Powder)を空気中を移動させて表示を行う粉体系方式、電気化学的な酸化・還元作用に基づき発色を行うエレクトロクロミック方式、電気化学的な酸化・還元により金属を析出・溶解させ、これに伴う色の変化で表示を行うエレクトロデポジション方式等が挙げられる。尚、各種方式の電子ペーパー素子において、その表示安定性を確保するためには、表示層への水蒸気の混入を防止する必要があり、方式にもよるが、例えば、水蒸気透過率=0.01〜0.1g/m/dayが要求される。
そして、上記液晶表示素子、有機EL素子、無機分散型EL素子、電子ペーパー素子のいずれかのフレキシブル機能性素子は、本発明に係るフレキシブル透明導電フィルムの透明導電層上に各機能性素子をそれぞれ形成して得ることができ、機能性素子に求められている薄型化、軽量化、フレキシビリティ(可撓性)という課題を達成することができる。
上述したように、液晶表示素子、有機EL素子、分散型EL素子、電子ペーパー素子等の本発明に係るフレキシブル機能性素子は、薄いベースフィルムを用いながらもガスバリア機能を有するフレキシブル透明導電フィルムを透明電極材料として用いているため優れたフレキシビリティを有し、例えば、カード等を含め種々の薄型デバイスへの組み込みが容易となり、更にはそれらデバイスの一層の薄型化に貢献することができる。
以下、本発明の実施例を具体的に説明するが、本発明がこの実施例の技術内容に限定されるものではない。また、本文中の「%」は「重量%」を示し、また「部」は「重量部」を示している。
溶剤としてのメチルイソブチルケトン(MIBK)24gとシクロヘキサノン36gに平均粒径0.03μmの粒状のITO微粒子[住友金属鉱山(株)社製 商品名:SUFP−HX]36gを混合し、分散処理を行った後、ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂バインダー3.8gと光開始剤[チバ・ジャパン(株)社製 商品名:ダロキュアー1173]0.2gを加えて良く攪拌して、平均分散粒径125nmのITO微粒子が分散した透明導電層形成用塗布液(A液)を調製した。
次に、透明導電フィルムの製造に先立って、ガスバリア機能が付与された厚さ約13μmのプラスチックフィルム[凸版印刷(株)社製 商品名:GXフィルム、GXフィルムの構成:厚さ12μmのPETフィルム/アルミナガスバリア層/シリケート・ポリビニルアルコールハイブリッドコーティング層、GXフィルムの水蒸気透過率=0.04g/m/day、可視光線透過率=88.5%、ヘイズ値=2.3%]を、透明導電フィルムのベースフィルムに適用し、このベースフィルムの上記ガスバリア層(アルミナガスバリア層とシリケート・ポリビニルアルコールハイブリッドコーティング層とで構成される)が形成された面に、耐熱性シリコーン微粘着層を介して厚さ100μmのPETフィルムで構成された支持フィルム(裏打ちフィルム)を貼り付けた。
次に、上記ベースフィルムの支持フィルムと反対側面(すなわち、ガスバリア層が形成されていないPETフィルム面)にコロナ放電処理を施した後、その処理面上に、透明導電層形成用塗布液(A液)をワイヤーバーコーティング(線径:0.10mm)し、60℃で1分間乾燥した後、ハードクロムめっきした直径100mmの金属ロールによる圧延処理(線圧:200kgf/cm=196N/mm、ニップ幅:0.9mm)を行い、更に、高圧水銀ランプによりバインダー成分の硬化(窒素中、100mW/cm×2秒間)を行い、緻密に充填されたITO微粒子とバインダーマトリックスとで構成される透明導電層(膜厚:約0.5μm)をベースフィルム上に形成して実施例1に係る透明導電フィルム(透明導電層付ベースフィルムの厚さ:約13.5μm)を得た。
尚、実施例1に係る透明導電フィルムは、「支持フィルム(裏打ちフィルム)」/「GXフィルムから成るベースフィルム」/「透明導電層」の構成を有しており、GXフィルムから成るベースフィルムの厚さは上述したように約13μmと薄く極めてフレキシブルであり、また、ガスバリア機能が付与されたGXフィルムの各構成材料は透明性が高いため、実施例1に係る透明導電フィルムにおいてベースフィルムが存在することに起因する可視光線吸収は極めて小さい。
そして、実施例1に係る透明導電フィルムの水蒸気透過率を支持フィルムごと測定したところ、水蒸気透過率=0.04g/m/dayであり、透明導電層の形成過程におけるコロナ放電処理や圧延処理等によって水蒸気透過率の劣化が生じていないことが確認された。ここで、上記支持フィルムはガスバリア機能を有しないPETフィルムで構成され、その水蒸気透過率はガスバリア機能が付与されたGXフィルムの水蒸気透過率と比べ数十倍以上と大きいため、支持フィルムごと測定した透明導電フィルムの水蒸気透過率は、透明導電フィルムから上記支持フィルムを剥離して得られる「透明導電層が形成されたGXフィルム」の水蒸気透過率とほぼ等しいと考えてよい。尚、一連の水蒸気透過率の測定は、JIS K7129 B法準拠のモコン法(試験雰囲気:40℃×95%RH)で行なっている。
また、実施例1に係る透明導電フィルムの「支持フィルム(裏打ちフィルム)」と「GXフィルムから成るベースフィルム」間の剥離強度は5.0g/cmであった。ここで、上記剥離強度は、180°剥離強度[ベースフィルムを300mm/minの引張り速度で180°のピール(剥離)を実施した場合の強度]である。
また、上記透明導電層の膜特性は、可視光透過率:95.3%、ヘイズ値:3.7%、表面抵抗値:1000Ω/□であった。尚、表面抵抗値については、バインダー硬化時の紫外線照射の影響を受けて硬化直後は一時的に低下する傾向があるため、透明導電層を形成した1日後に測定している。更に、上記透明導電層の透過率およびヘイズ値は透明導電層だけの値であり、下記計算式1および2に基づきそれぞれ求められる。
[計算式1]
透明導電層の透過率(%)=
[(透明導電層と支持フィルムが裏打ちされたベースフィルムごと測定した透過率)
/(支持フィルムが裏打ちされたベースフィルムの透過率)]×100
[計算式2]
透明導電層のヘイズ値(%)=
(透明導電層と支持フィルムが裏打ちされたベースフィルムごと測定したヘイズ値)
−(支持フィルムが裏打ちされたベースフィルムのヘイズ値)
また、透明導電層の表面抵抗は、三菱化学(株)社製の表面抵抗計ロレスタAP(MCP−T400)を用いて測定した。ヘイズ値と可視光透過率は、日本電色(株)社製のヘイズメーター(NDH5000)を用いJIS K7136に基づいて測定した。
次に、実施例1に係る透明導電フィルム(「第一透明導電フィルム」と称する。また、このベースフィルムを「第一ベースフィルム」、透明導電層を「第一透明導電層」と称する)の透明導電層(第一透明導電層)上に白色微粒子と黒色微粒子を含むマイクロカプセルから成る電気泳動方式の表示層(層厚40μm)を形成し、更に、形成された上記表示層に、別体の実施例1に係る透明導電フィルム(「第二透明導電フィルム」と称する。また、このベースフィルムを「第二ベースフィルム」、透明導電層を「第二透明導電層」と称する)の透明導電層(第二透明導電層)側を貼り合せた。
次に、上記表示層を中心としその両側の第一透明導電フィルムと第二透明導電フィルムの各透明導電層(第一透明導電層と第二透明導電層)の一端に、銀導電ペーストを用いて電圧印加用Agリード線をそれぞれ形成した後、第一透明導電フィルムと第二透明導電フィルムの各支持フィルム(裏打ちフィルム)をそれぞれ剥離して、実施例1に係るフレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)(素子の厚さ:約67μm)を得た。
尚、電子ペーパー素子においては、コントラストの向上等を考慮すると、本来は、一方の電極に透明導電層を用い、もう一方の電極にはカーボンペースト塗布膜等の黒色導電膜を用いることが望ましい。この場合、黒色導電膜を塗布するベースフィルムには透明性が必要ないため、ステンレス等の金属箔やアルミ等の金属蒸着プラスチックフィルム等をベースフィルムに用いてもよい。但し、本発明の各実施例および比較例では、便宜的に、電子ペーパー素子に電圧を印加する2つの電極双方に透明導電層を用いている。
そして、実施例1に係る厚さ約67μmの上記フレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)は、「ガスバリア機能を有する厚さ約13μmの第一ベースフィルム」/「厚さ約0.5μmの第一透明導電層」/「表示層(厚さ:40μm)」/「厚さ約0.5μmの第二透明導電層」/「ガスバリア機能を有する厚さ約13μmの第二ベースフィルム」の構成を有している。
尚、このフレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)においては、電極間ショートや感電等を防止するため、上記透明導電層(第一透明導電層と第二透明導電層)や電圧印加用Agリード線上に絶縁ペーストを用いた絶縁保護層が形成されている。但し、本発明の本質に係る部分ではないので詳細は省略する。また、実施例1に係るフレキシブル機能性素子の製造工程において、各ベースフィルムは支持フィルム(裏打ちフィルム)との界面で簡単に剥離された。これは、実施例1に係る透明導電フィルムの「支持フィルム(裏打ちフィルム)」と「GXフィルムから成るベースフィルム」間の剥離強度が上述したように5.0g/cmであることによる。
そして、実施例1に係るフレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)の電圧印加用Agリード線間に10Vの直流電圧を印加して極性の反転を繰り返したところ、白黒の表示が繰り返された。
透明導電フィルムの製造に先立ち、実施例1で用いた厚さ約13μmのプラスチックフィルム[凸版印刷(株)社製 商品名:GXフィルム]2枚を、そのガスバリア層(アルミナガスバリア層とシリケート・ポリビニルアルコールハイブリッドコーティング層とで構成される)同士を接着剤で貼り合せてガスバリア機能強化フィルム[フィルムの構成:厚さ12μmのPETフィルム/アルミナガスバリア層/シリケート・ポリビニルアルコールハイブリッドコーティング層/接着剤層(約8μm)/シリケート・ポリビニルアルコールハイブリッドコーティング層/アルミナガスバリア層/厚さ12μmのPETフィルム、フィルムの水蒸気透過率は0.01g/m/day未満(すなわち、フィルムの水蒸気透過率<0.01g/m/day)、可視光線透過率=87.2%、ヘイズ値=4.5%]を製造し、このガスバリア機能強化フィルムを透明導電フィルムのベースフィルムに適用し、かつ、このベースフィルム(ガスバリア機能強化フィルム)の一方のPETフィルム面に、耐熱性シリコーン微粘着層を介し厚さ125μmのPETフィルムで構成された支持フィルム(裏打ちフィルム)を貼り付けた。
次に、ベースフィルムの上記支持フィルムとは反対側の面(すなわち、もう一方のPETフィルム面)にコロナ放電による易接着処理を施した後、その処理面に、透明導電層形成用塗布液(A液)をワイヤーバーコーティングした以外は、実施例1と同様に行い、緻密に充填されたITO微粒子とバインダーマトリックスとで構成される透明導電層(膜厚:約0.5μm)をベースフィルム上に形成して実施例2に係る透明導電フィルム(透明導電層付ベースフィルムの厚さ:約34.5μm)を得た。
尚、実施例2に係る透明導電フィルムは、「支持フィルム(裏打ちフィルム)」/「2枚のGXフィルムが貼り合されたベースフィルム」/「透明導電層」の構成を有しており、2枚のGXフィルムから成るベースフィルムの厚さは上述したように約34μmと薄く極めてフレキシブルであり、また、GXフィルムを貼り合せたガスバリア機能強化フィルムの各構成材料は透明性が高いため、実施例2に係る透明導電フィルムにおいてベースフィルムが存在することに起因する可視光線吸収は極めて小さい。
そして、実施例2に係る透明導電フィルムの水蒸気透過率を支持フィルムごと測定したところ、水蒸気透過率<0.01g/m/dayであり、透明導電層の形成過程におけるコロナ放電処理や圧延処理等によって水蒸気透過率の劣化が生じていないことが確認された。ここで、上記支持フィルムはガスバリア機能を有しないPETフィルムで構成され、その水蒸気透過率はガスバリア機能が付与された2枚のGXフィルムが貼り合されたベースフィルムの水蒸気透過率と比べて数十倍以上と大きいため、支持フィルムごと測定した透明導電フィルムの水蒸気透過率は、透明導電フィルムから支持フィルムを剥離して得られる「透明導電層が形成されかつ2枚のGXフィルムから成るベースフィルム」の水蒸気透過率とほぼ等しいと考えてよい。
また、実施例2に係る透明導電フィルムの「支持フィルム(裏打ちフィルム)」と「2枚のGXフィルムが貼り合されたベースフィルム」間の剥離強度は4.0g/cmであった。ここで、上記剥離強度は、実施例1と同様、180°剥離強度[ベースフィルムを300mm/minの引張り速度で180°のピール(剥離)を実施した場合の強度]である。
また、上記透明導電層の膜特性は、可視光透過率:95.1%、ヘイズ値:3.5%、表面抵抗値:1050Ω/□であった。尚、表面抵抗値については、バインダー硬化時の紫外線照射の影響を受けて硬化直後は一時的に低下する傾向があるため、透明導電層を形成した1日後に測定している。また、上記透明導電層の透過率およびヘイズ値は透明導電層だけの値であり、実施例1と同様、上述した計算式1および2に基づきそれぞれ求められている。
次に、実施例2に係る透明導電フィルムを用い、実施例1と略同様の方法にて実施例2に係るフレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)(素子の厚さ:約109μm)を得た。尚、実施例2に係る厚さ約109μmの上記フレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)は、「ガスバリア機能を有する厚さ約34μmの第一ベースフィルム」/「厚さ約0.5μmの第一透明導電層」/「表示層(厚さ:40μm)」/「厚さ約0.5μmの第二透明導電層」/「ガスバリア機能を有する厚さ約34μmの第二ベースフィルム」の構成を有している。また、実施例2に係るフレキシブル機能性素子の製造工程においても、各ベースフィルムは支持フィルム(裏打ちフィルム)との界面で簡単に剥離された。
そして、実施例2に係るフレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)の電圧印加用Agリード線間に10Vの直流電圧を印加して極性の反転を繰り返したところ、白黒の表示が繰り返された。
溶剤としてのメチルイソブチルケトン(MIBK)24gとシクロヘキサノン36gに平均粒径0.03μmの粒状のITO微粒子[住友金属鉱山(株)社製 商品名:SUFP−HX]36gを混合し、分散処理を行った後、液状の熱硬化性エポキシ樹脂バインダー4.0gを加えて良く攪拌して、平均分散粒径130nmのITO微粒子が分散した透明導電層形成用塗布液(B液)を調製した。
次に、透明導電フィルムの製造に先立って、ガスバリア機能が付与された厚さ約13μmのプラスチックフィルム[大日本印刷(株)社製 商品名:IB−PET−PXBフィルム(以下「IBフィルム」と略称する)、IBフィルムの構成:厚さ12μmのPETフィルム/アルミナガスバリア層/シリケート・ポリビニルアルコールハイブリッドコーティング層、IBフィルムの水蒸気透過率=0.08g/m/day、可視光線透過率=88.5%、ヘイズ値=2.1%]を、透明導電フィルムのベースフィルムに適用し、このベースフィルムの上記ガスバリア層(アルミナガスバリア層とシリケート・ポリビニルアルコールハイブリッドコーティング層とで構成される)が形成されていないPETフィルム面に、耐熱性シリコーン微粘着層を介し厚さ100μmのPETフィルムで構成された支持フィルム(裏打ちフィルム)を貼り付けた。
次に、上記ベースフィルムの支持フィルムと反対側面(すなわち、ガスバリア層が形成された面)上に、透明導電層形成用塗布液(B液)をワイヤーバーコーティング(線径:0.15mm)し、60℃で1分間乾燥した後、ハードクロムめっきした直径100mmの金属ロールによる圧延処理(線圧:200kgf/cm=196N/mm、ニップ幅:0.9mm)を行い、更に、100℃で20分間加熱してバインダー成分の硬化(架橋)を行い、緻密に充填されたITO微粒子とバインダーマトリックスとで構成される透明導電層(膜厚:約1.0μm)をベースフィルム上に形成して実施例3に係る透明導電フィルム(透明導電層付ベースフィルムの厚さ:約14μm)を得た。
尚、実施例3に係る透明導電フィルムは、「支持フィルム(裏打ちフィルム)」/「IBフィルムから成るベースフィルム」/「透明導電層」の構成を有しており、IBフィルムから成るベースフィルムの厚さは上述したように約13μmと薄く極めてフレキシブルであり、また、ガスバリア機能が付与されたIBフィルムの各構成材料は透明性が高いため、実施例3に係る透明導電フィルムにおいてベースフィルムが存在することに起因する可視光線吸収は極めて小さい。
そして、実施例3に係る透明導電フィルムの水蒸気透過率を支持フィルムごと測定したところ、水蒸気透過率=0.08g/m/dayであり、透明導電層の形成過程における圧延処理等によって、水蒸気透過率の劣化が生じていないことが確認された。ここで、上記支持フィルムはガスバリア機能を有しないPETフィルムで構成され、その水蒸気透過率はガスバリア機能が付与されたIBフィルムの水蒸気透過率と比べて数十倍以上と大きいため、支持フィルムごと測定した透明導電フィルムの水蒸気透過率は、透明導電フィルムから支持フィルムを剥離して得られる「透明導電層が形成されたIBフィルム」の水蒸気透過率とほぼ等しいと考えてよい。
また、実施例3に係る透明導電フィルムの「支持フィルム(裏打ちフィルム)」と「IBフィルムから成るベースフィルム」間の剥離強度は4.0g/cmであった。ここで、上記剥離強度も、実施例1、2と同様、180°剥離強度である。
また、上記透明導電層の膜特性は、可視光透過率:91.0%、ヘイズ値:4.4%、表面抵抗値:650Ω/□であった。尚、上記透明導電層の透過率およびヘイズ値は透明導電層だけの値であり、実施例1と同様、上述した計算式1および2に基づきそれぞれ求められている。
次に、実施例3に係る透明導電フィルムを用い、実施例1と略同様の方法にて実施例3に係るフレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)(素子の厚さ:約68μm)を得た。尚、実施例3に係る厚さ約68μmの上記フレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)は、「ガスバリア機能を有する厚さ約13μmの第一ベースフィルム」/「厚さ約1.0μmの第一透明導電層」/「表示層(厚さ:40μm)」/「厚さ約1.0μmの第二透明導電層」/「ガスバリア機能を有する厚さ約13μmの第二ベースフィルム」の構成を有している。また、実施例3に係るフレキシブル機能性素子の製造工程においても、各ベースフィルムは支持フィルム(裏打ちフィルム)との界面で簡単に剥離された。
そして、実施例3に係るフレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)の電圧印加用Agリード線間に10Vの直流電圧を印加して極性の反転を繰り返したところ、白黒の表示が繰り返された。
[比較例1]
比較例1に係る透明導電フィルムのベースフィルムとして厚さ25μmのPETフィルムを適用し、このベースフィルム上に実施例1で用いた透明導電層形成用塗布液(A液)をワイヤーバーコーティング(線径:0.10mm)し、60℃で1分間乾燥した後、ハードクロムめっきした直径100mmの金属ロールによる圧延処理(線圧:200kgf/cm=196N/mm、ニップ幅:0.9mm)を行い、更に、高圧水銀ランプによりバインダー成分の硬化(窒素中、100mW/cm×2秒間)を行って、緻密に充填されたITO微粒子とバインダーとで構成される透明導電層(膜厚:約0.5μm)をベースフィルム上に形成した。
次に、上記ベースフィルムの透明導電層が形成されていない面に、接着剤層(厚さ:約20μm)を介して、実施例1で適用したガスバリア機能が付与された厚さ約13μmのプラスチックフィルム[凸版印刷(株)社製 商品名:GXフィルム、GXフィルムの構成:厚さ12μmのPETフィルム/アルミナガスバリア層/ポリビニルアルコールコーティング層、GXフィルムの水蒸気透過率=0.05g/m/day、可視光線透過率=88.5%、ヘイズ値=2.3%]を貼り合わせて比較例1に係る透明導電フィルム(透明導電層付ベースフィルムの厚さ:58.5μm)を得た。
尚、比較例1に係る透明導電フィルムは、上述したように「ガスバリア機能が付与された厚さ約13μmのプラスチックフィルム(GXフィルム)」/「厚さ約20μmの接着剤層」/「厚さ25μmのPETフィルムから成るベースフィルム」/「膜厚約0.5μmの透明導電層」の構成を有し、その合計の厚さが58.5μmで、合計の厚さが13.5μmである実施例1に係る透明導電フィルムと較べフレキシビリティに劣るものであった。また、PETフィルムから成るベースフィルム、接着剤層、GXフィルム等の各構成材料は透明性が高いため、比較例1に係る透明導電フィルムにおいて上記ベースフィルム、接着剤層、GXフィルム等が存在することに起因する可視光線吸収は極めて小さい。
また、上記透明導電層の膜特性は、可視光透過率:95.0%、ヘイズ値:3.8%、表面抵抗値:1000Ω/□であった。尚、表面抵抗値については、バインダー硬化時の紫外線照射の影響を受けて硬化直後は一時的に低下する傾向があるため、透明導電層を形成した1日後に測定している。また、上記透明導電層の透過率およびヘイズ値は、実施例1と同様に透明導電層だけの値であり、下記計算式3および4に基づきそれぞれ求められる。
[計算式3]
透明導電層の透過率(%)=
[(透明導電層とGXフィルムが貼り合わされたベースフィルムごと測定した透過率)
/(GXフィルムが貼り合わされたベースフィルムの透過率)]×100
[計算式4]
透明導電層のヘイズ値(%)=
(透明導電層とGXフィルムが貼り合わされたベースフィルムごと測定したヘイズ値)
−(GXフィルムが貼り合わされたベースフィルムのヘイズ値)
また、透明導電層の表面抵抗は、実施例1と同様、三菱化学(株)社製の表面抵抗計ロレスタAP(MCP−T400)を用いて測定し、ヘイズ値と可視光透過率も、日本電色(株)社製のヘイズメーター(NDH5000)を用いJIS K7136に基づいて測定した。
次に、比較例1に係る透明導電フィルムを用い、実施例1と略同様の方法にて比較例1に係るフレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)を得た。
すなわち、比較例1に係る透明導電フィルム(「第1透明導電フィルム」と称する。また、このベースフィルムを「第1ベースフィルム」、透明導電層を「第1透明導電層」と称する)の透明導電層(第1透明導電層)上に白色微粒子と黒色微粒子を含むマイクロカプセルから成る電気泳動方式の表示層(層厚40μm)を形成し、更に、形成された上記表示層に、別体の比較例1に係る透明導電フィルム(「第2透明導電フィルム」と称する。また、このベースフィルムを「第2ベースフィルム」、透明導電層を「第2透明導電層」と称する)の透明導電層(第2透明導電層)側を貼り合せた。
次に、上記表示層を中心としその両側の第1透明導電フィルムと第2透明導電フィルムの各透明導電層(第1透明導電層と第2透明導電層)の一端に、銀導電ペーストを用いて電圧印加用Agリード線をそれぞれ形成して、比較例1に係るフレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)(素子の厚さ:約157μm)を得た。
そして、比較例1に係る厚さ約157μmの上記フレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)は、「ガスバリア機能が付与された厚さ約13μmのGXフィルム」/「厚さ約20μmの接着剤層」/「厚さ25μmのPETフィルムから成る第1ベースフィルム」/「厚さ約0.5μmの第1透明導電層」/「表示層(厚さ:40μm)」/「厚さ約0.5μmの第2透明導電層」/「厚さ25μmのPETフィルムから成る第2ベースフィルム」/「厚さ約20μmの接着剤層」/「ガスバリア機能が付与された厚さ約13μmのGXフィルム」の構成を有しており、合計の厚さが約67μmである実施例1、合計の厚さが約68μmである実施例3に係る各フレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)と較べフレキシビリティに劣るものであった。
また、実施例1と同様、比較例1に係るフレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)の電圧印加用Agリード線間に10Vの直流電圧を印加して極性の反転を繰り返したところ、白黒の表示が繰り返された。
[比較例2]
比較例1において、ベースフィルムの透明導電層が形成されていない面に、接着剤層(厚さ:約20μm)を介して、実施例2で適用したGXフィルム層同士を接着剤で貼り合せたガスバリア機能強化フィルム(厚さ約34μm)を貼り合わせて比較例2に係る透明導電フィルム(透明導電層付ベースフィルムの厚さ:79.5μm)を得た。
尚、比較例2に係る透明導電フィルムは、上述したように「厚さ約34μmのガスバリア機能が強化されたフィルム(GXフィルム/接着剤層/GXフィルム)」/「厚さ約20μmの接着剤層」/「厚さ25μmのPETフィルムから成るベースフィルム」/「膜厚約0.5μmの透明導電層」の構成を有し、その合計の厚さが79.5μmで、合計の厚さが34.5μmである実施例2に係る透明導電フィルム(透明導電層付ベースフィルム)と較べフレキシビリティに劣るものであった。また、PETフィルムから成るベースフィルム、接着剤層、GXフィルム等の各構成材料は透明性が高いため、比較例2に係る透明導電フィルムにおいても、上記ベースフィルム、接着剤層、GXフィルム等が存在することに起因する可視光線吸収は極めて小さい。
次に、比較例2に係る透明導電フィルムを用い、実施例1と略同様の方法にて比較例2に係るフレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)(素子の厚さ:約199μm)を得た。尚、比較例1に係る厚さ約199μmの上記フレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)は、「厚さ約34μmのガスバリア機能が強化されたフィルム(GXフィルム/接着剤層/GXフィルム)」/「厚さ約20μmの接着剤層」/「厚さ25μmのPETフィルムから成る第1ベースフィルム」/「厚さ約0.5μmの第1透明導電層」/「表示層(厚さ:40μm)」/「厚さ約0.5μmの第2透明導電層」/「厚さ25μmのPETフィルムから成る第2ベースフィルム」/「厚さ約20μmの接着剤層」/「厚さ約34μmのガスバリア機能が強化されたフィルム(GXフィルム/接着剤層/GXフィルム)」の構成を有しており、合計の厚さが約109μmである実施例2に係るフレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)と較べフレキシビリティに劣るものであった。
また、実施例1と同様、比較例2に係るフレキシブル機能性素子(電子ペーパー素子)の電圧印加用Agリード線間に10Vの直流電圧を印加して極性の反転を繰り返したところ、白黒の表示が繰り返された。
本発明に係るフレキシブル透明導電フィルムが適用された液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子等のフレキシブル機能性素子によれば、フレキシブル機能性素子の厚みが比較的薄く抑えられて優れたフレキシビリティを有しているため、例えば、カード等の薄型デバイスに利用される産業上の利用可能性を有している。

Claims (19)

  1. ベースフィルム面に透明導電層形成用塗布液を塗布して形成された透明導電層を有するフレキシブル透明導電フィルムにおいて、
    ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムにより上記ベースフィルムを構成すると共に、上記透明導電層は導電性酸化物微粒子とバインダーマトリックスを主成分とし、かつ、圧縮処理が施されていることを特徴とするフレキシブル透明導電フィルム。
  2. 上記ベースフィルムの厚さが3〜50μmであることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル透明導電フィルム。
  3. ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムを複数枚貼り合わせて上記ベースフィルムを構成し、ベースフィルムのガスバリア機能が強化されていることを特徴とする請求項1または2に記載のフレキシブル透明導電フィルム。
  4. 上記ベースフィルムの片面に、ベースフィルムとの界面で剥離可能な裏打ちフィルムが貼り合わされていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフレキシブル透明導電フィルム。
  5. プラスチックフィルムにガスバリアコーティングを施して上記ガスバリア機能が付与されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のフレキシブル透明導電フィルム。
  6. 上記ガスバリアコーティングを施したプラスチックフィルムのガスバリア層上に透明導電層が形成されていることを特徴とする請求項5に記載のフレキシブル透明導電フィルム。
  7. 上記透明導電層の導電性酸化物微粒子が、酸化インジウム、酸化錫、酸化亜鉛のいずれか一つ以上を主成分としていることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル透明導電フィルム。
  8. 上記酸化インジウムを主成分とする導電性酸化物微粒子が、インジウム錫酸化物微粒子であることを特徴とする請求項7に記載のフレキシブル透明導電フィルム。
  9. 上記透明導電層のバインダーマトリックスが架橋されて有機溶剤に対する耐性を具備することを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル透明導電フィルム。
  10. 上記圧縮処理が、ロールの圧延処理により行われることを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル透明導電フィルム。
  11. ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムにより構成されたベースフィルム面に、導電性酸化物微粒子、バインダーおよび溶剤を主成分とする透明導電層形成用塗布液を塗布して塗布層を形成し、上記塗布層が形成されたベースフィルムに対し圧縮処理を施した後、塗布層を硬化させて透明導電層を形成することを特徴とするフレキシブル透明導電フィルムの製造方法。
  12. 上記ベースフィルムの厚さが3〜50μmであることを特徴とする請求項11に記載のフレキシブル透明導電フィルムの製造方法。
  13. ガスバリア機能が付与されたプラスチックフィルムを複数枚貼り合わせて上記ベースフィルムを構成し、ベースフィルムのガスバリア機能が強化されていることを特徴とする請求項11または12に記載のフレキシブル透明導電フィルムの製造方法。
  14. 上記ベースフィルムの片面に、ベースフィルムとの界面で剥離可能な裏打ちフィルムが貼り合わされていることを特徴とする請求項11〜13のいずれかに記載のフレキシブル透明導電フィルムの製造方法。
  15. プラスチックフィルムにガスバリアコーティングを施して上記ガスバリア機能が付与されていることを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載のフレキシブル透明導電フィルムの製造方法。
  16. 上記圧縮処理が、ロールの圧延処理により行われることを特徴とする請求項11に記載のフレキシブル透明導電フィルムの製造方法。
  17. 上記圧延処理が、線圧:29.4〜490N/mm(30〜500kgf/cm)の条件でなされていることを特徴とする請求項16に記載のフレキシブル透明導電フィルムの製造方法。
  18. 請求項1〜10に記載のフレキシブル透明導電フィルム上に、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、無機分散型エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー素子のいずれかの機能性素子が形成されると共に、ベースフィルムに裏打ちフィルムが貼り合わされている場合にはベースフィルムとの界面で上記裏打ちフィルムが剥離除去されていることを特徴とするフレキシブル機能性素子。
  19. 請求項1〜10に記載のフレキシブル透明導電フィルム上に、液晶表示素子、有機エレクトロルミネッセンス素子、無機分散型エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー素子のいずれかの機能性素子を形成し、ベースフィルムに裏打ちフィルムが貼り合わされている場合にはベースフィルムとの界面で上記裏打ちフィルムを剥離除去することを特徴とするフレキシブル機能性素子の製造方法。
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