JP2009235532A - 深絞り性に優れた高強度鋼板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】質量%で、C:0.01〜0.035%、Si:0.8〜2.0%、Mn:1.0〜3.0%、P:0.005〜0.1%、S:0.01%以下、Al:0.005%〜0.1%、N:0.01%以下、Nb:0.01〜0.3%、Ti:0.1%以下、V:0.3%以下(但し、Vは0の場合を含む)を含有し、かつ、NbとTiとVとCの含有量(質量%)が、0.0005%≦C−(12/93)Nb−(12/48)Ti*−(12/50.9)(1/10)V≦0.005%、Ti*=Ti−3.4Nを満たし、残部が鉄および不可避的不純物からなり、TS500MPa以上で圧延45°方向のr値および平均r値がともに1.7以上である深絞り性に優れた高強度鋼板である。また、同様の成分組成の鋼スラブを熱間圧延にて仕上圧延出側温度:800℃以上とする仕上圧延を施し、950℃以下での仕上げ圧延のトータル圧延率を50%以上とし、圧延後0.5s以内で20℃/s以上の平均冷却速度で冷却し、冷却停止温度を600℃〜750℃とし、巻き取り温度を550℃以上750℃以下とし、コイル冷却した熱延板とする熱間圧延工程と、該熱延板に酸洗および圧延率50%以上85%以下の冷間圧延を施し冷延板とする冷間圧延工程と、該冷延板に、焼鈍温度:800℃以上950℃以下で焼鈍を行う冷延板焼鈍工程を順次施すことによる、TS500MPa以上で圧延45°方向のr値および平均r値がともに1.7以上である深絞り性に優れた高強度鋼板の製造方法である。
【選択図】なし
Description
自動車車体の軽量化と強化を同時に満たすには、剛性に問題とならない範囲で部品素材を高強度化し、板厚を減することによる軽量化が効果的であると言われており、最近では高張力鋼板が自動車部品に積極的に使用されている。
軽量化効果は使用する鋼板が高強度であるほど大きくなるため、自動車業界では、例えば内板および外板用のパネル用材料として引張強度(TS)440MPa超級の鋼板を使用する動向にある。
高r値を有しながら高強度化する手段としては、極低炭素鋼板にTi、Nbを固溶炭素、固溶窒素を固着する量添加し、IF化(Interstitial free)した鋼をベースとして、これにSi、Mn、Pなどの固溶強化元素を添加する手法(例えば、特許文献1参照)がある。
しかしながら、このような極低炭素鋼を素材とする技術では、引張強度が≧440MPaの鋼板を製造しようとすると、合金元素添加量が多くなり、表面外観上の問題や、めっき性の劣化、2次加工脆性の顕在化などの問題が生じてくることがわかってきた。また、多量に固溶強化成分を添加すると、r値が劣化するので、高強度化を図るほどr値の水準は低下してしまう問題があった。
また、C量を極低炭素域まで低減するためには製鋼工程で真空脱ガスをおこなわなければならず、すなわち、これは製造過程でCO2を多量に発生することになり、地球環境保全の観点からも最適なものとは言い難い。
このような複合組織鋼板のr値を改善する試みとして、例えば、特許文献2あるいは特許文献3の技術がある。
本発明は、このような従来技術の問題点を有利に解決し、従来にない深絞り性に優れた高強度鋼板及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の手段を採用する。
(1)質量%で
C:0.01〜0.035%
Si:0.8〜2.0%
Mn:1.0〜3.0%
P:0.005〜0.1%
S:0.01%以下
Al:0.005%〜0.1%
N:0.01%以下
Nb:0.01〜0.3%
Ti:0.1%以下、
V:0.3%以下(但し、Vは0の場合を含む)を含有し、
かつ、NbとTiとVとCの含有量(質量%)が
0.0005%≦C−(12/93)Nb−(12/48)Ti*−(12/50.9)(1/10)V≦0.005%
Ti*=Ti−3.4Nを満たし、残部が鉄および不可避的不純物からなり、TS500MPa以上で圧延45°方向のr値および平均r値がともに1.7以上であることを特徴とする深絞り性に優れた高強度鋼板である。
(2)さらに、Cr:0.1〜1.0%、Mo:0.02〜0.5%を1種以上含有することを特徴とする前記(1)の深絞り性に優れた高強度鋼板である。
(3)鋼組織は、フェライト相の面積率が90%以上であることを特徴とする前記(1)又は(2)の深絞り性に優れた高強度鋼板である。
(4)鋼板表面にメッキ層が形成されていることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一項の深絞り性に優れた高強度鋼板である。
(5)質量%で
C:0.01〜0.035%
Si:0.8〜2.0%
Mn:1.0〜3.0%
P:0.005〜0.1%
S:0.01%以下
Al:0.005%〜0.1%
N:0.01%以下
Nb:0.01〜0.3%
Ti:0.1%以下
V:0.3%以下(但し、Vは0の場合を含む)を含有し、
かつ、NbとTiとVとCの含有量(質量%)が
0.0005%≦C−(12/93)Nb−(12/48)Ti*−(12/50.9)(1/10)V≦0.005%
Ti*=Ti−3.4N
を満たし、残部が鉄及び不可避的不純物からなる鋼スラブを熱間圧延にて仕上圧延出側温度:800℃以上とする仕上圧延を施し、950℃以下での仕上げ圧延のトータル圧延率を50%以上とし、圧延後0.5s以内で20℃/s以上の平均冷却速度で冷却し、冷却停止温度を600℃〜750℃とし、巻き取り温度を550℃以上750℃以下とし、コイル冷却した熱延板とする熱間圧延工程と、該熱延板に酸洗および圧延率50%以上85%以下の冷間圧延を施し冷延板とする冷間圧延工程と、該冷延板に、焼鈍温度:800℃以上950℃以下で焼鈍を行う冷延板焼鈍工程を順次施し、TS500MPa以上で圧延45°方向のr値および平均r値ともに1.7以上の鋼板を製造することを特徴とする深絞り性に優れた高強度鋼板の製造方法である。
(6)前記鋼スラブが、さらに、Cr:0.1〜1.0%、Mo:0.02〜0.5%を1種以上含有することを特徴とする前記(5)の深絞り性に優れた高強度鋼板の製造方法である。
(7)前記冷延板焼鈍工程の後に、溶融めっき処理を施すことを特徴とする前記(5)又は(6)の深絞り性に優れた高強度鋼板の製造方法である。
以下、特に断らない限り、元素の含有量は質量%で示している。
まず、本発明の鋼板の成分組成を限定した理由について説明する。
Cは後述のNbとともに本発明における重要な元素である。CはNbCによる析出強化と細粒化硬化に有効であり、さらに焼鈍板に固溶することで耐二次加工脆性を改善する。本発明では析出強化、細粒化硬化、耐二次加工脆性の観点から0.01%以上含有する必要がある。一方、良好なr値を得るためには過剰な添加は好ましいものではないことを考慮して上限を0.035%とする。より好ましくは、C含有量は0.03%以下とする。
Siはr値を低下させず有効に固溶強化を図ることのできる元素であり、TS500Mpaを確保するためには、Siは0.8%以上含有することが好ましく、より好ましくは1.0%以上含有する。一方、Siを2.0%を超えて含有すると、熱延時に赤スケールが発生するため、鋼板とした時の表面外観を悪くする。また溶融亜鉛を施す際にめっきの濡れ性を悪くしてめっきむらの発生を招き、めっき品質が劣化するので、Si含有量は2.0%以下とすることが好ましい。
Mnは焼鈍後の冷却時に一部第2相を存在させることで高強度化に有効であるとともに、圧延45°方向のr値を上昇させるために変態点を低下させることで、熱延板の微細化させる効果を有する。またMnはSによる熱間割れを防止するのに有効な元素でもある。このような観点からMnは1.0%以上含有する必要がある。より好ましくは1.2%以上含有させる。また一方で、過度の添加はr値および溶接性を劣化させるので3.0%を上限とする。
Pはr値の低下代も少なく固溶強化可能な元素がある。しかしながら0.005%未満ではその効果が現れないだけでなく、製鋼工程において脱りんコストの上昇を招く。したがって、Pは0.005%以上含有するものとした。より好ましくは0.01%以上含有する。一方0.1%を越える過剰な添加は、Pが粒界に偏析し、耐二次加工脆性および溶接性を劣化させる。また、溶融亜鉛めっき鋼板とする際には、溶融亜鉛めっき後の合金化処理時に、めっき層と鋼板の界面における鋼板からめっき層へのFeの拡散を抑制し、合金化処理性を劣化させる。そのため、高温での合金化処理が必要となり、得られるめっき層はパウダリング、チッピング等のめっき剥離が生じやすいものとなるため好ましくない。従ってPの含有量の上限を0.1%とした。
Sは不純物であり、熱間割れの原因になる他、鋼中で介在物として存在し鋼板の諸特性を劣化させるので、できるだけ低減することが好ましいが、0.01%までは許容できるため、0.01%以下とする。
Alは鋼の脱酸元素として有用である他、固溶Nを固定して耐常温時効性を向上させる作用があるため、0.005%以上含有する。一方、0.1%を越える添加は高合金コストを招き、さらに表面欠陥を誘発するので、0.1%以下とする。
Nは多すぎると耐常温時効性を劣化させ、多量のAlやTi添加が必要となるため、をできるだけ低減することが好ましいく、上限を0.01%とする。
Nbは本発明において最も重要な元素であり、熱延板組織の微細化および熱延板中にNbCとしてCを析出固定させる作用を有し、高r値化に寄与する元素である。このような観点からNbは0.01%以上含有するのが好ましい、過剰のNb添加は焼鈍板を軟質化させるとともに、粒界を清浄化し、粒界強度を低下させ、二次加工脆性を顕在化させるので、上限を0.3%とする。
また、上記のNb添加の効果を奏するには特にNb含有量(質量%)とC含有量(質量%)とのバランスを
0.0005%≦C−(12/93)Nb−(12/48)Ti*−(12/50.9)(1/10)V≦0.005%
を満足させることが必要である。
上記のC、Nb、Ti、Vの式が0.0005%未満では耐二次加工脆性や低強度化が懸念させるので好ましくなく、0.005%を超えると平均r値が1.7以上を確保することが困難となる。
VもNbと同様の効果を有し、熱延板組織の微細化させること、熱延板中に炭化物としてCを析出固定させる作用を有し、高r値化に寄与する元素であるので、適宜Vを添加する。但し、炭素を固定する能力はNb、Tiなどに比べると劣るので、その分を考慮して添加する必要がある。そのための係数として10を用いている。
TiもNbと同様の効果を有し、熱延板組織の微細化させること、熱延板中に炭化物としてCを析出固定させる作用を有し、高r値化に寄与する元素である。但し、熱延板の微細化効果はNbが大きいので、Nb添加鋼に対して、Tiを添加するのが良い。このような観点からTi、は0.005%以上含有するのが好ましい。一方で、過剰のTi、添加は強度確保と耐二次加工脆性の観点から好ましいものでなく、上限を0.1%とする。
また、Nb、Ti、添加の効果を奏するには特にNb、Ti(Ti*)、V含有量(質量%)とC含有量(質量%)との関係を
0.0005%≦C−(12/93)Nb−(12/48)Ti*−(12/50.9)(1/10)V≦0.005%
を満足させることが必要である。この場合のTi*
Ti*=Ti−3.4N
で、非常に安定なTiNにより析出してしまう分を差し引いた有効なTi量で評価する。
CrはMn同様マルテンサイトが得られる臨界冷却速度を遅くする作用をもち、焼鈍後の冷却時にマルテンサイト形成を促す元素であり、強度レベル向上に効果がある。これらの効果を得るためには、Crは0.1%以上含有することが好ましい。しかしながら、過剰のCr添加はこれらの効果を必要以上に飽和するだけでなく、高合金コストを招くことから上限を1.0%とする。
MoはMn同様マルテンサイトが得られる臨界冷却速度を遅くする作用をもち、焼鈍後の冷却時にマルテンサイト形成を促す元素であり、強度レベル増加に効果がある。また、フェライト中でのMoはr値への低下量が少なく、固溶強化できる元素である。これらの効果を得るためには、Moは0.02%以上含有することが好ましい。しかしながら、過剰のMo添加はこれらの効果を必要以上に飽和するだけでなく、高合金コストを招くことから上限を0.5%とする。
また、本発明では上記した成分以外の残部は実質的に鉄および不可避的不純物の組成とすることが好ましい。
例えば、Bは鋼の焼入性を向上する作用をもつ元素であり、必要に応じて含有できる。しかしその含有量が0.003%を越えるとその効果が飽和するため0.003%以下が好ましい。
本発明の鋼板は、上記成分組成、組織を満足するとともに、圧延45°方向および平均r値が1.7以上を満足するものである。
本発明では、上記成分組成に調整し、しかも後で述べる熱延条件の最適化により、初めて圧延45°方向のr値(r45)および平均r値が1.7以上を達成することができた。
ここで平均r値とは、JIS Z 2254で求められる平均塑性ひずみ比を意味し、以下で求められる値である。
平均r値=(r0+2r45+r90)/4
r0=試験片を板面の圧延方向に対し平行に採取し測定した塑性ひずみ比
r45=試験片を板面の圧延方向に対し45°方向に採取し測定した塑性ひずみ比
r90=試験片を板面の圧延方向に対し90°方向に採取し測定した塑性ひずみ比
本発明の製造方法にもちいられるスラブの組成は上述した鋼板の組成と同様であるので、鋼スラブの限定理由については省略する。
スラブ加熱温度は、析出物を粗大化させることにより{111}再結晶集合組織を発達させて深絞り性を改善するため、低い方が望ましい。しかし加熱温度が1000℃未満では圧延荷重が増大し熱間圧延時におけるトラブル発生の危険性が増大するので、スラブ加熱温度は1000℃以上にすることが好ましい。なお、酸化重量の増加に伴うスケールロスの増大などから、スラブ加熱温度の上限は1300℃とすることが好適である。
次いで、シートバーを仕上げ圧延して熱延板とする。仕上圧延出側温度(FT)は800℃以上とし950℃以下での仕上げ圧延のトータル圧延率を50%以上する。これは冷間圧延および再結晶焼鈍後に優れた深絞り性が得られる微細な熱延板組織と熱延集合組織を得るためである。950℃以下の未再結晶域での圧延率を高めることが重要で、50%未満では、十分な効果が得られない。特に圧延45°方向のr値を高めることができず、結果、平均r値も低い。
また、熱間圧延時の圧延荷重を低減するため仕上圧延の一部または全部のパス間で潤滑圧延としてもよい。潤滑圧延を行うことは鋼板形状の均一化や材質の均質化の観点からも有効である。潤滑圧延の際の摩擦係数は0.10〜0.25の範囲とするのが好ましい。さらに、相前後するシートバー同士を接合し、連続的に仕上圧延する連続圧延プロセスとすることも好ましい。連続圧延プロセスを適用することは熱間圧延の操業安定性の観点からも望ましい。
上記焼鈍は本発明の焼鈍工程では、変態する前に再結晶を促進させる必要があるため、800℃以上の焼鈍が最低必要である。一方950℃を越える高温ではγ単相域となり、フェライトへの逆変態時の集合組織が弱くなってしまうので好ましくない。
例えば、めっき処理として、自動車用鋼板に多く用いられる溶融亜鉛めっき処理を行う際には、上記焼鈍を連続溶融めっきラインにておこない、焼鈍後の冷却に引き続いて溶融亜鉛めっき浴に浸漬して、表面に溶融亜鉛めっき層を形成すればよく、或いはさらに合金化処理をおこない、合金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造してもよい。
また、上記焼鈍後の冷却までを焼鈍ラインで行い、一旦室温まで冷却した後、溶融亜鉛めっきラインにて溶融亜鉛めっきを施し、或いはさらに合金化処理を行っても良い。
ここで、めっき層は純亜鉛および亜鉛系合金めっきに限らず、AlやAl系合金めっきなど、従来、鋼板表面に施されている各種めっき層とすることも勿論可能である。
表1に示す組成の溶鋼を転炉で溶製し、連続鋳造法でスラブとした。これら鋼スラブを1250℃に加熱し粗圧延してシートバーとし、次いで表2に示す条件の仕上圧延を施す熱間圧延工程により熱延板とした。これらの熱延板を酸洗および圧下率70、80%の冷間圧延工程により冷延板とした。引き続き、これら冷延板に連続焼鈍ラインにて、表2に示す条件で連続焼鈍をおこなった。さらに得られた冷延焼鈍板に伸び率0.5%の調質圧延を施した。
なお、No.7の鋼板は、連続溶融亜鉛めっきラインにて冷延板焼鈍工程を施し、その後引き続きインラインで溶融亜鉛めっき(めっき浴温:480℃)を施して溶融亜鉛めっき鋼板とし、同様に各種特性を評価した。
各得られた冷延焼鈍板から圧延方向に対して90°方向(C方向)にJIS5号引張試験片を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠してクロスヘッド速度10mm/minで引張試験を行い、引張強さ(TS)、伸び(El)を求めた。
各得られた冷延焼鈍板の圧延方向(L方向)、圧延方向に対し45°方向(D方向)、圧延方向に対し90°方向(C方向)からJIS5号引張試験片を採取した。これらの試験片に10%の単軸引張歪を付与した時の各試験片の幅歪と板厚歪を求め、JIS Z 2254の規定に準拠して平均r値(平均塑性歪比)を求め、これをr値とした。
組織は、ナイタールにて腐食後、SEMにて1000倍又は3000倍の写真を撮影し、ポイントカウント法により各相の面積率を評価した。
以上のとおり、本発明においては、鋼の成分組成および製造条件を限定したことにより、TS500MPa以上と圧延45°方向および平均r値1.7以上の高いr値を達成することができたものである。
Claims (7)
- 質量%で
C:0.01〜0.035%
Si:0.8〜2.0%
Mn:1.0〜3.0%
P:0.005〜0.1%
S:0.01%以下
Al:0.005%〜0.1%
N:0.01%以下
Nb:0.01〜0.3%
Ti:0.1%以下
V:0.3%以下(但し、Vは0の場合を含む)を含有し、
かつ、NbとTiとVとCの含有量(質量%)が
0.0005%≦C−(12/93)Nb−(12/48)Ti*−(12/50.9)(1/10)V≦0.005%
Ti*=Ti−3.4Nを満たし、残部が鉄および不可避的不純物からなり、TS500MPa以上で圧延45°方向のr値および平均r値がともに1.7以上であることを特徴とする深絞り性に優れた高強度鋼板。 - さらに、Cr:0.1〜1.0%、Mo:0.02〜0.5%を1種以上含有することを特徴とする請求項1に記載の深絞り性に優れた高強度鋼板。
- 鋼組織は、フェライト相の面積率が90%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の深絞り性に優れた高強度鋼板。
- 鋼板表面にめっき層が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の深絞り性に優れた高強度鋼板。
- 質量%で
C:0.01〜0.035%
Si:0.8〜2.0%
Mn:1.0〜3.0%
P:0.005〜0.1%
S:0.01%以下
Al:0.005%〜0.1%
N:0.01%以下
Nb:0.01〜0.3%
Ti:0.1%以下
V:0.3%以下(但し、Vは0の場合を含む)を含有し、
かつ、NbとTiとVとCの含有量(質量%)が
0.0005%≦C−(12/93)Nb−(12/48)Ti*−(12/50.9)(1/10)V≦0.005%
Ti*=Ti−3.4N
を満たし、残部が鉄及び不可避的不純物からなる鋼スラブを熱間圧延にて仕上圧延出側温度:800℃以上とする仕上圧延を施し、950℃以下での仕上げ圧延のトータル圧延率を50%以上とし、圧延後0.5s以内で20℃/s以上の平均冷却速度で冷却し、冷却停止温度を600℃〜750℃とし、巻き取り温度を550℃以上750℃以下とし、コイル冷却した熱延板とする熱間圧延工程と、該熱延板に酸洗および圧延率50%以上85%以下の冷間圧延を施し冷延板とする冷間圧延工程と、該冷延板に、焼鈍温度:800℃以上950℃以下で焼鈍を行う冷延板焼鈍工程を順次施し、TS500MPa以上で圧延45°方向のr値および平均r値ともに1.7以上の鋼板を製造することを特徴とする深絞り性に優れた高強度鋼板の製造方法。 - 前記鋼スラブが、さらに、Cr:0.1〜1.0%、Mo:0.02〜0.5%を1種以上含有することを特徴とする請求項5に記載の深絞り性に優れた高強度鋼板の製造方法。
- 前記冷延板焼鈍工程の後に、溶融めっき処理を施すことを特徴とする請求項5又は6に記載の深絞り性に優れた高強度鋼板の製造方法。
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