JP2009220304A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】温度上昇に伴う熱ストレスを回避して、記録ヘッドの長寿命化、およびインクの吐出性能の安定化を図ることができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供すること。
【解決手段】記録媒体101の幅方向に並ぶ複数のドットD1,D2,D3を、複数の記録ヘッド201,202,203によって分けて形成する。
【選択図】図4
【解決手段】記録媒体101の幅方向に並ぶ複数のドットD1,D2,D3を、複数の記録ヘッド201,202,203によって分けて形成する。
【選択図】図4
Description
本発明は、同じインクを吐出可能な複数の記録ヘッドを用いて画像を記録するインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関するものである。
インクジェット記録装置は、インクを液滴として吐出可能なインクジェット記録ヘッドを用い、その記録ヘッドから吐出されたインクを記録紙等の記録媒体に付着させることによって、画像を記録する。インクの吐出方式としては、吐出エネルギー発生素子として電気熱変換素子(ヒータ)やピエゾ素子などを用いる方式がある。電気熱変換素子を用いた場合には、その発熱によりインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して、ノズルの吐出口からインクを吐出させることができる。この方式は、多数の吐出口を高密度に配置することが他方式よりも比較的容易であり、高解像度で高画質な画像を高速記録するために適している。また、この方式は、簡単な構成によってカラー画像の記録も実現でき、さらに、ランニングコストも低く、ノンインパクトであるが故に静粛性にも優れているという数々の優れた特徴を持ち合わせている。したがって、この方式の記録ヘッドは、近年、多く供給されて使用に供されている。
カラー画像を記録可能なインクジェット記録装置においては、複数色のインクを吐出可能な記録ヘッドを用い、その記録ヘッドから吐出された異色のインクを記録媒体上において重ね合わせることにより、カラー画像を記録する。一般的に用いられているインクの色は、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)の3色、さらに、これにブラック(K)を加えた4色を採用することが多い。
また、インクジェット記録装置は、記録ヘッドに供給する画像データを変更することにより、数々の異なった画像を容易に記録することが可能である。また、記録画像の一部のみを変更して記録することも比較的容易に行うことができる。
従来、大量印刷の方式としては、スクリーン印刷、フレキソ印刷、およびオフセット印刷等に代表されるように、版を用いる方式が主流であった。しかし、版を用いた場合には、版の作成や色合わせのために相当の手間と費用が掛かった。また、印刷内容を変更する場合には、印刷装置を一旦停止して、設定を変更する必要があった。また、ダイレクトメール、ラベル、および伝票などのように、可変データを含む内容を印刷する際には、それぞれの印刷内容の共通部分は版を使って印刷し、可変データ部分については、他の印刷手段を用いて印刷する必要があった。
これに対して、インクジェット記録装置は、上述したように記録画像を容易に変更可能である。そのため、インクジェット記録装置は、ダイレクトメール、ラベル、および伝票などのような可変データ含む内容の記録、および少ロットの記録を行うプリントオンデマンドの分野において、広く使用されるようになってきている。
このような分野に使用されるインクジェット記録装置には、高速記録を実現するために、記録媒体の幅方向における記録領域の全域に亘って延在する長尺な記録ヘッド(以下、「ラインヘッド」ともいう)が用いられている。そのラインヘッドには、その長手方向に沿って複数のノズルが配列されている。
しかしながら、ラインヘッドを用いるインクジェット記録装置によって、同一または一部が同一の画像を大量に高速記録する場合には、そのラインヘッドにおける複数のノズルの個々の使用頻度、つまりインクの吐出回数が大きく異なる。例えば、罫線等を含む画像を記録する場合には、その罫線の記録位置に対応するノズルは、他のノズルに比べてインクの吐出回数が非常に多くなる。
インクジェット記録ヘッドの寿命はノズルによるインクの吐出回数に依存し、インクの吐出回数が所定以上となった場合には、インクの吐出機能が発揮できなくなって、インクの不吐出が生じるおそれがある。そのため、それぞれのノズルによるインクの吐出回数が大きく異なる場合には、その吐出回数が多いノズルが他のノズルよりも先に吐出機能が損なわれるおそれがある。
また、インクを多く吐出するような画像を記録する場合には、それぞれのノズルの駆動回数が非常に多くなって、記録ヘッドが高温になるおそれがある。さらに、そのような画像を大量に高速記録した場合には、記録ヘッドの温度上昇によってインクを正常に吐出できなくなったり、記録ヘッドの寿命が短くなるおそれがある。
本発明の目的は、温度上昇に伴う熱ストレスを回避して、記録ヘッドの長寿命化、およびインクの吐出性能の安定化を図ることができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明のインクジェット記録装置は、所定の配列方向に並ぶ複数のノズルからインクを吐出可能な記録ヘッドと、記録媒体と、を前記配列方向と交差する走査方向に相対移動させつつ、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドとして、前記走査方向にずれて位置し、かつ同じインクを吐出可能な複数の記録ヘッドを用い、前記配列方向に沿う前記記録媒体上の同一の第1ライン内に形成すべき複数のドットを、前記複数の記録ヘッドによって分けて形成するように、前記複数の記録ヘッドを制御するための第1の制御手段を備えることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、所定の配列方向に並ぶ複数のノズルからインクを吐出可能な記録ヘッドと、記録媒体と、を前記配列方向と交差する走査方向に相対移動させつつ、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法において、前記記録ヘッドとして、前記走査方向にずれて位置し、かつ同じインクを吐出可能な複数の記録ヘッドを用い、前記配列方向に沿う前記記録媒体上の同一の第1ライン内に形成すべき複数のドットを、前記複数の記録ヘッドによって分けて形成することを特徴とする。
本発明によれば、記録ヘッドのノズルの配列方向に沿って連続する複数のドットを、複数の記録ヘッドによって分けて形成することにより、画像を高速記録する場合にも記録ヘッドの昇温を抑えることができる。これにより、温度上昇に伴う熱ストレスを回避して、記録ヘッドの長寿命化、およびインクの吐出性能の安定化を図ることができ、この結果、高品位の画像を長期間に渡って安定的に記録することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明を適用可能なインクジェット記録システムの要部の概略構成図であり、インクジェット記録装置206とホスト装置(ホストコンピュータ)205とがケーブル208によって接続されている。記録装置206は、ホスト装置205にて処理された各種の画像データに基づいて画像を記録し、ホスト装置205は、記録装置206のエラー情報などのプリンタステータスを検知するように構成されている。
本例の記録装置206は、ブラック(K)インクを吐出可能な長尺な第1、第2,および第3の3つのインクジェット記録ヘッド(ラインヘッド)201,202,203を用いて、記録媒体101上に単色のブラック画像を記録する。記録装置206は、いわゆるフルラインタイプの記録装置であり、矢印Xの搬送方向に連続的に搬送される記録媒体101に対して、定位置に備わる記録ヘッド201,202,203からインクを吐出することにより、画像を記録する。記録媒体101は、搬送ベルトや搬送ローラなどを用いた搬送ユニット102によって、矢印X方向に高速搬送される。
記録ヘッド201,202,203には、図4のように、記録媒体101の搬送方向(矢印X方向)と交差する方向(本例の場合は、直交する方向)に沿って複数の吐出口201A,202A,203Aが配列されている。記録ヘッド201,202,203に対しては、共通のインクタンクからブラックのインクが供給され、そのインクは、吐出口201A,202A,203Aから記録媒体101に向かって吐出される。インクを吐出するための吐出エネルギー発生素子としては、電気熱変換素子(ヒータ)やピエゾ素子などを用いることができる。電気熱変換素子を用いた場合には、その発熱によりインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して、吐出口201A,202A,203Aからインクを吐出させることができる。吐出口201A,202A,203Aは、吐出エネルギー発生素子などと共にノズルを構成する。
103は、搬送ユニット102によって搬送される記録媒体101を検出するためのセンサであり、このセンサ103の検出信号をトリガーにして、記録ヘッド201,202,203におけるインクの吐出タイミングが制御される。
図2は、記録装置206の制御系のブロック構成図である。
記録装置206の制御部301は、ROM303に格納されている制御プログラムをCPU302が実行することにより、種々の制御を実行する。RAM304は、各種データを処理するためのワークエリアとして用いられ、イメージメモリ305は受信バッファとして用いられる。制御部301には、ホスト装置(ホストコンピュータ)205からの画像データに基づいて、単位記録領域当たりにおける各ノズルの駆動回数(各ノズル毎の吐出エネルギー発生素子の通電回数)をカウントするためのカウンタ314が備えられている。つまり、このカウンタ314は、画像データに基づいて、記録媒体101上の単位記録領域当たりに形成すべきドットの数をカウントする。
カウンタ314のカウント値は、記録媒体101の幅方向に連続する画像を記録する場合、および、記録媒体101の搬送方向に連続する画像を記録する場合に、大きくなる。記録媒体101の幅方向は、記録ヘッドにおける複数のノズルの配列方向に対応し、記録媒体101の搬送方向は、複数の記録ヘッドの配列方向に対応する。カウンタ314のカウント値が大きい場合には、記録ヘッドにおいて互いに隣接するノズルが同時に駆動されたり、同一ノズルが連続的に駆動される可能性が高くなり、このような場合には記録ヘッドの昇温を招くおそれがある。本例においては、後述するように、そのカウント値に応じて記録モード(第1および第2の記録モード)を選択する。
制御回路307は、記録データに基づき、ヘッド駆動回路313を介して記録ヘッド201,202,203を制御することにより画像を記録し、その際の記録モードとしては、カウンタ314のカウント値に応じて、第1または第2の記録モードを選択する。搬送ユニット102を駆動するための搬送モータ311の軸には、その回転を検出するロータリエンコーダ312が結合されており、制御回路307とサーボモータ駆動回路310は、エンコーダ312の出力をフィードバックして搬送モータ311を制御する。また、制御回路307は、モータドライバ309を介して、記録装置206に備わる種々のモータ306を制御する。そのモータ306は、例えば、記録ヘッド201,202,203を移動させるためのモータ、および、それらの記録ヘッドにおけるインクの吐出状態を良好に維持するためのクリーニング動作をするためのモータなどである。
本例の制御部301は、ケーブル207を介してホスト装置205に接続されるUSBインターフェイス308を備えている。ホスト装置205からの送信される画像データやクリーニングコマンドなどは、基本的に、USBインターフェイス308によって受信し、制御部301は、受信した各種コマンドにしたがって動作する。
図3は、記録ヘッド201,202,203と画像記録後の記録媒体101との位置関係の説明図であり、その記録媒体101には四角枠状の画像Iが記録されている。その画像Iは、記録媒体101の幅方向および搬送方向に連続する部分を含むため、後述するように、第1の記録モードによって記録される。図4は、図3のIV円部における記録画像と、記録ヘッド201,202,203のノズルと、の位置関係の説明図である。
図4中のD1,D2,D3は、後述する第1の記録モードにおいて、記録ヘッド201,202,203のそれぞれのノズルから吐出されるインクによって形成されるドットである。L1,L2,L3…は、便宜的に付した記録画像上のラスタの番号であり、また、N−1,N,N+1,N+2…は、便宜的に付したノズル201A,202A,203Aのノズル番号である。ラスタL1,L2,L3…は、ノズルの配列方向に沿ってドットが形成されるライン(第1ライン)である。また、L11,L12,L13…は、記録媒体101の搬送方向に沿ってドットが形成されるライン(第2ライン)である。
次に、記録動作について説明する。
ホスト装置205から送信された画像データは、制御部301のイメージメモリ305に送信される。カウンタ314は、前述したように、その画像データに基づいて、単位記録領域当たりにおけるドットの形成数をカウントする。そのカウント値が所定の基準値を越えたときは、第1の記録モードによって画像を記録し、それが所定の基準値よりも小さいときは第2の記録モードによって画像を記録する。
(第1の記録モード)
カウンタ314のカウント値が所定の基準値を越えたとき、つまり単位記録領域当たりに形成すべきドットの数が所定数を越えたときは、3つの記録ヘッド201,202,203を用いて画像を記録する第1の記録モードを選択する。この場合に記録すべき画像は、図3の画像Iのように、記録媒体101の幅方向および搬送方向に連続する部分が含まれている可能性が高く、記録ヘッドの昇温を招く可能性が高い。第1の記録モードが選択された場合、イメージメモリ305内の画像データは、記録ヘッド201,202,203のそれぞれに対応するように3分割されて、それらの記録ヘッドに送信される。
カウンタ314のカウント値が所定の基準値を越えたとき、つまり単位記録領域当たりに形成すべきドットの数が所定数を越えたときは、3つの記録ヘッド201,202,203を用いて画像を記録する第1の記録モードを選択する。この場合に記録すべき画像は、図3の画像Iのように、記録媒体101の幅方向および搬送方向に連続する部分が含まれている可能性が高く、記録ヘッドの昇温を招く可能性が高い。第1の記録モードが選択された場合、イメージメモリ305内の画像データは、記録ヘッド201,202,203のそれぞれに対応するように3分割されて、それらの記録ヘッドに送信される。
図3の画像Iを記録する際には、記録ヘッド201,202,203のそれぞれによって形成されるドットD1,D2,D3が図4の位置関係となるように、画像データを分割する。すなわち、下記の第1および第2の条件を満たすように画像データを分割して、互いに補完し合うように間引かれた画像データを生成する。
第1の条件:同一の記録ヘッドにおいて隣接するノズルは、1つのラスタ内では駆動しない。
第2の条件:先のラスタにおいて駆動したノズルは、次のラスタでは駆動しない。
図4を用いて、第1の条件をより具体的に説明すると以下のとおりである。
第1の条件は、同一のラスタ内(同一の第1ライン内)に形成すべき複数のドットを複数の記録ヘッドによって分けて形成するための条件である。
すなわち、第1ラスタL1におけるドットD1は、第1の記録ヘッド201のノズルN+1,N+4を駆動することによって形成され、それらのノズルは隣接せずに、2ノズル分だけ離れている。同様に、第1ラスタL1におけるドットD2は、第2の記録ヘッド202のノズルN+2,N+5を駆動することによって形成され、それらのノズルは隣接せずに、2ノズル分だけ離れている。同様に、第1ラスタL1におけるドットD3は、第3の記録ヘッド203のノズルN+3,N+6を駆動することによって形成され、それらのノズルは隣接せずに、2ノズル分だけ離れている。
図4を用いて、第2の条件をより具体的に説明すると以下のとおりである。
第2の条件は、矢印Xに沿う同一の第2ライン(ラインL11,L12,L13…)内に形成すべき複数のドットを複数の記録ヘッドによって分けて形成するための条件である。
すなわち、第1ラスタL1においてドットD1を形成した第1の記録ヘッド201のノズルN+1,N+4は、次の第2ラスタL2においては駆動されず、3ラスタ分ずれた第4ラスタL4において駆動されることによって、再びドットD1を形成する。同様に、第1ラスタL1においてドットD2を形成した第2の記録ヘッド201のノズルN+2,N+5は、次の第2ラスタL2においては駆動されず、3ラスタ分ずれた第4ラスタL4において駆動されることによって、再びドットD2を形成する。同様に、第1ラスタL1においてドットD3を形成した第3の記録ヘッド201のノズルN+3,N+6は、次の第2ラスタL2においては駆動されず、3ラスタ分ずれた第4ラスタL4において駆動されることによって、再びドットD3を形成する。
このような条件1,2を満たすように、記録データを3つに分割し、それらの分割された記録データに基づいて記録ヘッド201,202,203を駆動することにより、図4のようにドットD1,D2,D3を形成することができる。つまり、3つの記録ヘッド201,202,203が協働して画像を記録することになる。
本例の記録ヘッド201,202,203において、ノズル間のピンチは600dpi(ドット/インチ)の記録解像度に対応する間隔、ノズル数は2400、最大記録幅は4インチである。また、記録ヘッド201,202,203が隣接する間隔は1インチ、記録媒体101の搬送速度つまり記録速度は毎秒24インチの等速度とした。また、記録媒体101の搬送方向において1インチ当たり600ラスタ分のドットを形成することにより、その搬送方向における記録解像度も600dpiとした。また、図1中のセンサ103が記録媒体101の先端を検出する位置から、記録媒体101の搬送方向における最も上流側の記録ヘッド201までの距離は、2インチとした。
記録媒体101が矢印X方向に等速度で搬送されて、その先端がセンサ103によって検出されてから、さらに記録媒体101が2インチ搬送されたときに、図5中のドットD1を形成するように間引かれた画像データに基づいて、記録ヘッド201が駆動される。さらに記録媒体101が1インチ搬送されたときに、図5中のドットD2を形成するように間引かれた画像データに基づいて、記録ヘッド202が駆動される。またさらに記録媒体101が1インチ搬送されたときに、図5中のドットD3を形成するように間引かれた画像データに基づいて、記録ヘッド203が駆動される。このように、互いに補完し合うように間引かれた画像データに基づいてドットD1,D2,D3を形成することにより、画像を記録することができる。
第1の記録モードにおいては、このように画像データを3つに分割することにより、記録ヘッド201,202,203が1ドット単位で記録を分担する。
その際、前述した第1の条件を満たすように画像データを分割することにより、1ラスタ内においては、隣接するノズルが駆動されなくなる。そのため、駆動されるノズル(駆動ノズル)の位置を分散して、記録ヘッドの昇温を抑えることができる。駆動ノズルの位置が集中した場合には、その集中した部分において記録ヘッドの温度が高くなり、特に、記録媒体101の幅方向に連続する画像を高速記録する場合に顕著となる。
さらに、前述した第2の条件を満たすように画像データを分割することにより、同一ノズルが連続して駆動されなくなる。そのため、同一ノズルの駆動時期を時間的にずらして、記録ヘッドの昇温を抑えることができる。同一ノズルを連続駆動した場合には、そのノズル部分において記録ヘッドの温度が高くなり、特に、記録媒体101の搬送方向に連続する画像を高速記録する場合に顕著となる。
このように、記録媒体の幅方向および搬送方向に連続する画像を高速記録する場合にも記録ヘッドの昇温を抑えて、温度上昇に伴う熱ストレスを回避することにより、記録ヘッドの長寿命化、およびインクの吐出性能の安定化を図ることができる。この結果、高品位の画像を長期間に渡って安定的に記録することができる。さらに、上述したように、記録ヘッドにおけるノズルが位置的に分散して駆動され、かつ時間的にずれて駆動されるため、記録画像上において、それぞれのノズルの固有の特性が連続的に出現することがない。したがって、記録画像の高品位を飛躍的に向上させることができる。また、一時的にノズルの特性が変化した場合の影響を小さく抑えて、信頼性の高い画像を記録することもできる。
(第2の記録モード)
カウンタ314のカウント値が所定の基準値よりも小さいときは、記録すべき画像に、記録媒体101の幅方向および搬送方向に連続する部分が含まれている可能性が低く、記録ヘッドの昇温を招く可能性は低い。この場合には、その画像を記録するためのモードとして、記録ヘッド201,202,203のいずれか1つを用いて画像を記録する第2の記録モードを選択する。
カウンタ314のカウント値が所定の基準値よりも小さいときは、記録すべき画像に、記録媒体101の幅方向および搬送方向に連続する部分が含まれている可能性が低く、記録ヘッドの昇温を招く可能性は低い。この場合には、その画像を記録するためのモードとして、記録ヘッド201,202,203のいずれか1つを用いて画像を記録する第2の記録モードを選択する。
第2の記録モードにおいては、記録ヘッド201,202,203のいずれか1つを使用ヘッドとして選定し、その使用ヘッドにおける複数のノズルを記録データに基づいて駆動する。その際、記録媒体101は、矢印X方向に定速度で連続的に搬送される。使用ヘッドは、その記録媒体101の搬送動作に同期してインクを吐出することにより、記録媒体101上に順次画像を記録する。このような第2の記録モードは、1つの記録ヘッドを用いて単色画像を記録する一般的な記録モードと同様である。
(第1または第2の記録モードの選択)
制御回路307は、前述したように、カウンタ314のカウント値、つまり所定の単位記録領域当たりにおけるドットの形成数が所定の基準値を越えているか否かによって、第1または第2の記録モードを自動的に選択する。それらの所定の単位記録領域および基準値は、記録ヘッドの特性(特に、発熱特性)などを考慮して最適に設定することができる。また、画像データに基づいて、形成すべきドットが同一の第1ライン内および/または同一の第2ライン内において連続する程度を判定し、それが所定数以上連続する場合に第1の記録モードを選択するようにしてもよい。要は、記録ヘッドの良好なインク吐出性能が維持できる範囲に、記録ヘッドの温度を抑えることができればよい。
制御回路307は、前述したように、カウンタ314のカウント値、つまり所定の単位記録領域当たりにおけるドットの形成数が所定の基準値を越えているか否かによって、第1または第2の記録モードを自動的に選択する。それらの所定の単位記録領域および基準値は、記録ヘッドの特性(特に、発熱特性)などを考慮して最適に設定することができる。また、画像データに基づいて、形成すべきドットが同一の第1ライン内および/または同一の第2ライン内において連続する程度を判定し、それが所定数以上連続する場合に第1の記録モードを選択するようにしてもよい。要は、記録ヘッドの良好なインク吐出性能が維持できる範囲に、記録ヘッドの温度を抑えることができればよい。
第1および第2の記録モードは、カウンタ314のカウント値に基づいて自動的に選択する他、オペレータによって任意に選択することもできる。また、それらのモードを選択する時期は、画像を記録する前の時期であればよく、同一画像を多数連続記録する場合には、その画像の記録を開始する前であればよい。
(他の実施形態)
前述した実施形態においては、第1の条件を満たすために、1つのラスタ内において駆動するノズルを2ノズル分ずらしている。しかし、そのずらし量は少なくても1ノズル分であればよく、要は、1つのラスタ内において駆動するノズルが隣接しなければよい。
前述した実施形態においては、第1の条件を満たすために、1つのラスタ内において駆動するノズルを2ノズル分ずらしている。しかし、そのずらし量は少なくても1ノズル分であればよく、要は、1つのラスタ内において駆動するノズルが隣接しなければよい。
また、前述した実施形態においては、第2の条件を満たすために、同一ノズルの駆動時期を3ラスタ分ずらしている。しかし、そのずらし量は少なくても2ラスタ分であればよく、要は、同一ノズルが連続して駆動されなければよい。
また、必ずしも第1および第2の条件の両方を満たす必要はなく、少なくとも一方の条件を満たすように記録データを分けることにより、記録ヘッドの昇温を抑えることができる。
また、第1の記録モードにおいて協働して画像を記録する記録ヘッドの数は、2つ以上であればよい。要は、同一のインクを吐出可能な複数の記録ヘッドであればよい。また、それら複数の記録ヘッドは、前述した実施形態のように1ドット単位で記録を分担する他、複数ドット単位で記録を分担してもよい。
また本発明は、同一のインクを吐出可能な少なくとも2つの記録ヘッドを用いる記録装置に対して広く適用することができ、その記録装置は、カラー画像を記録するための記録ヘッドをさらに備える構成であってもよい。また本発明は、前述した実施形態のような所謂フルラインタイプの記録装置のみならず、記録ヘッドの記録走査と、記録媒体の搬送動作と、を繰り返して画像を記録する所謂シリアルスキャンタイプの記録装置に対しても適用することができる。要は、所定の配列方向に並ぶ複数のノズルからインクを吐出可能な記録ヘッドと、記録媒体と、をノズルの配列方向と交差する走査方向に相対移動させつつ、記録媒体に画像を記録する記録装置であればよい。ただし、同一のインクを吐出可能な少なくとも2つの記録ヘッドを用いて、画像を記録可能であることが必要である。
前述した実施形態においては、第1の記録モードのために画像データを記録ヘッド毎に分割する機能、第1および第2の記録モードの記録動作の制御機能(第1の制御手段および第2の制御手段)、およびモードの選択機能は、記録装置に備えた。しかし、これらの機能の一部または全てをホスト装置に備えてもよい。モードの選択機能は、第1の制御手段と第2の制御手段を選択的に機能させる。また本発明は、記録装置とホスト装置とを含む記録システムに対しても適用することができる。
101 記録媒体
102 搬送ユニット
201,202,203 記録ヘッド
201A,202A,203A 吐出口
205 ホスト装置(ホストコンピュータ)
206 記録装置
301 制御部
302 CPU
303 ROM
304 RAM
305 イメージメモリ
307 制御回路
314 カウンタ
D1,D2,D3 ドット
I 画像
102 搬送ユニット
201,202,203 記録ヘッド
201A,202A,203A 吐出口
205 ホスト装置(ホストコンピュータ)
206 記録装置
301 制御部
302 CPU
303 ROM
304 RAM
305 イメージメモリ
307 制御回路
314 カウンタ
D1,D2,D3 ドット
I 画像
Claims (10)
- 所定の配列方向に並ぶ複数のノズルからインクを吐出可能な記録ヘッドと、記録媒体と、を前記配列方向と交差する走査方向に相対移動させつつ、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、
前記記録ヘッドとして、前記走査方向にずれて位置し、かつ同じインクを吐出可能な複数の記録ヘッドを用い、
前記配列方向に沿う前記記録媒体上の同一の第1ライン内に形成すべき複数のドットを、前記複数の記録ヘッドによって分けて形成するように、前記複数の記録ヘッドを制御するための第1の制御手段を備える
ことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記第1の制御手段は、前記同一の第1ライン内に形成すべき複数のドットを、前記複数の記録ヘッドに1ドット単位で分けて形成することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1の制御手段は、前記走査方向に沿う前記記録媒体上の同一の第2ライン内に形成すべく複数のドットを、前記複数の記録ヘッドによって分けて形成する
ことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。 - 前記第1の制御手段は、前記同一の第2ライン内に形成すべき複数のドットを、前記複数の記録ヘッドに1ドット単位で分けて形成することを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録装置。
- 前記第1の制御手段は、前記複数の記録ヘッド毎に対応する画像データに基づいて、前記複数の記録ヘッドを制御することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記記録媒体に記録すべき画像の画像データから、前記複数の記録ヘッド毎に対応する画像データを分割する分割手段を備えることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
- 前記記録媒体に記録すべき画像を前記複数の記録ヘッドの内の1つによって記録するように、前記1つの記録ヘッドを制御する第2の制御手段と、
前記第1の制御手段と前記第2の制御手段を選択的に機能させる選択手段と、
を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - 前記選択手段は、前記配列方向に沿う前記記録媒体上の同一の第1ライン内に形成すべきドットの数が所定数を越えたとき、または前記走査方向に沿う前記記録媒体上の同一の第2ライン内に形成すべきドットの数が所定数を越えたときに、前記第1の制御手段を機能させることを特徴とする請求項7に記載のインクジェット記録装置。
- 前記複数の記録ヘッドに対して、前記記録媒体を前記走査方向に搬送する搬送手段を備え、
前記複数の記録ヘッドは、前記記録媒体上における記録領域の幅方向の全域に渡って延在する長尺の記録ヘッドである
ことを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - 所定の配列方向に並ぶ複数のノズルからインクを吐出可能な記録ヘッドと、記録媒体と、を前記配列方向と交差する走査方向に相対移動させつつ、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法において、
前記記録ヘッドとして、前記走査方向にずれて位置し、かつ同じインクを吐出可能な複数の記録ヘッドを用い、
前記配列方向に沿う前記記録媒体上の同一の第1ライン内に形成すべき複数のドットを、前記複数の記録ヘッドによって分けて形成する
ことを特徴とするインクジェット記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008064684A JP2009220304A (ja) | 2008-03-13 | 2008-03-13 | インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 |
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JP2009220304A true JP2009220304A (ja) | 2009-10-01 |
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ID=41237640
Family Applications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9138989B2 (en) | 2013-02-15 | 2015-09-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Printing control apparatus and printing control method for distributing quantized image data |
JP2015202604A (ja) * | 2014-04-11 | 2015-11-16 | キヤノン株式会社 | 画像処理装置、画像処理方法、記録装置及びプログラム |
-
2008
- 2008-03-13 JP JP2008064684A patent/JP2009220304A/ja not_active Withdrawn
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US9138989B2 (en) | 2013-02-15 | 2015-09-22 | Canon Kabushiki Kaisha | Printing control apparatus and printing control method for distributing quantized image data |
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