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JP2009218704A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents

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JP2009218704A JP2008058113A JP2008058113A JP2009218704A JP 2009218704 A JP2009218704 A JP 2009218704A JP 2008058113 A JP2008058113 A JP 2008058113A JP 2008058113 A JP2008058113 A JP 2008058113A JP 2009218704 A JP2009218704 A JP 2009218704A
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Abstract

【課題】光学的にぼかした場合と等価な高画質なぼけを得ることができる画像処理装置及び画像処理方法を提供すること。
【解決手段】入力された背景画像データのぼかし処理を行うぼかし処理手段を備え、ぼけた背景画像を出力する画像処理装置において、前記ぼかし処理手段は、各画素における前記背景画像データの値が高い場合には、当該画素における背景画像データを増幅する変換手段と、該変換手段の逆変換を行う逆変換手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、画像処理装置及び画像処理方法に関し、特に高画質なぼけを得ることができる画像処理装置に関するものである。
また、本発明はデジタルカメラ、及びデジタルカメラの制御方法に応用可能である。
コンパクトデジタルカメラで用いられる撮像素子は、一眼レフカメラで用いられる撮像素子や銀塩フィルムよりも小さく、そのため同じ画角の画像を撮影するために必要な撮影光学系の焦点距離は短い。
焦点距離が短いと、撮影光学系のF数を同じにしても、被写界深度が深くなる。
焦点距離が短くなることに比例させてF数を小さくすることができれば被写界深度を浅くすることができるが、撮影光学系を大口径化する必要があり、サイズおよびコストが増大する。
このため、コンパクトデジタルカメラで撮影すると、相対的に広い距離範囲に対して焦点が合うことになる。
これは、同じ明るさの画像を撮影したときにぼけの少ない画像が得られるという点では長所となるが、ポートレートのように背景のぼけ具合が重要な画像を撮影するときは、背景までも鮮明になってしまって逆に短所になるという問題がある。
かかる問題を解決すべく、画像処理により背景をぼかすカメラが提案されている(特許文献1〜4)。
上記特許文献1〜4に記載のカメラでは、距離や画角内の位置に応じてフィルタの特性を変え、遠近感のあるぼけを再現している。
しかしながら、上記のようなフィルタによる画像処理だけでぼかし処理を行った場合、光学的にぼかした場合とは異なり、高輝度部分のぼけ方がコントラストの低いぼけ方になってしまう。
この様子を、図1を用いて説明する。
図1は輝度の高い点像にぼかし処理を加える従来の画像処理の例、及び本発明における画像処理の例を示す図である。
501に示す様な、輝度の高い点像を撮影した場合、CCDには502に示す様な波形で光学像が形成される。なお、502は点像を横切る1ライン分の光の強度を示した波形である。
実際に光学的にぼかした場合には、高い輝度レベルが分散して、CCDにあたる光は503に示す様な強度に変化し、同様に撮影した画像データも504に示す様な波形を示し、この結果、505の様なぼけ画像を形成する。
一方で、ピントが合っている状態で撮影した場合には、撮影した画像データは最大の輝度レベル(255)でクリッピングされ、506に示す様な波形を示す。
506に示す様な波形にそのままぼかし処理を行うと、最大輝度のレベルが分散して507に示す様な輝度レベルが下がった波形になり、508の様なコントラストの低いぼけ画像になってしまう。
特開平11−266388号公報 特開2003−37767号公報 特開2003−101858号公報 特開平9−318870号公報
本発明は、上記の様な状況を鑑みてなされたもので、光学的にぼかした場合と等価な高画質なぼけを得ることができる画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明に係る画像処理装置及び画像処理方法は、具体的には下記(1)〜(17)に記載の技術的特徴を有する。
(1):入力された背景画像データのぼかし処理を行うぼかし処理手段を備え、ぼけた背景画像を出力する画像処理装置において、前記ぼかし処理手段は、各画素における前記背景画像データの値が高い場合には、当該画素における背景画像データを増幅する変換手段と、該変換手段の逆変換を行う逆変換手段と、を有することを特徴とする画像処理装置である。
(1)の構成によれば、ぼかし処理の過程において、画像データの各画素の色レベル値に基づいて、レベル値の高い画像データを増幅する様に構成されているので、光学的にぼかした場合と等価な高画質なぼけを得ることができるという効果がある。
(2):入力された背景画像データのぼかし処理を行うぼかし処理手段を備え、ぼけた背景画像を出力する画像処理装置において、前記ぼかし処理手段は、各画素における輝度値が高い場合には、当該画素における背景画像データを増幅する変換手段と、該変換手段の逆変換を行う逆変換手段と、を有することを特徴とする画像処理装置である。
(2)の構成によればぼかし処理の過程において、画像データの各画素の輝度レベル値に基づいて、レベル値の高い画像データを増幅する様に構成されているので、光学的にぼかした場合と等価な高画質なぼけを得ることができるという効果がある。
(3):上記(1)または(2)に記載の画像処理装置において、前記変換手段による変換後に、フィルタ処理を行い、該フィルタ処理を行った後に、前記逆変換手段による逆変換を行うことを特徴とする画像処理装置である。
(3)の構成によれば、画像データの各画素の値を増幅した後にフィルタ処理を行い、フィルタ処理を行った後に逆変換を行う様に構成されているので、光学的にぼかした場合と等価な高画質なぼけを得ることができるという効果がある。
(4):上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の画像処理装置において、前記変換手段は更に、1画素あたりの画像データ量を拡大させる変換を行う画像データ量拡大機能を有することを特徴とする画像処理装置である。
(4)の構成によれば、変換により更に、1画素あたりの画像データ量を増大拡大させる様に構成されているので変換に伴うデータ精度の劣化を防止することができ、ひいては、高品位なぼかし処理を行うことができるという効果がある。
(5):上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の画像処理装置において、前記変換手段の増幅度を設定する設定手段を備えることを特徴とする画像処理装置である。
(5)の構成によれば、変換による増幅度を設定できる様に構成されているので、ぼけの画質を最適に制御することができるという効果がある。
(6):上記(5)に記載の画像処理装置において、前記設定手段は撮影モードに基づいて増幅度を設定することを特徴とする画像処理装置である。
(6)の構成によれば、変換による増幅度を、撮影モードに基づいて設定する様に構成されているので、撮影モードに応じた最適な画質のぼけを得ることができるという効果がある。
(7):上記(5)に記載の画像処理装置において、前記設定手段は、背景画像データの特性に基づいて増幅度を設定することを特徴とする画像処理装置である。
(7)の構成によれば、変換による増幅度を、画像データ全体の特性に基づいて設定する様に構成されているので、画像に応じた最適な画質のぼけを得ることができる
という効果がある。
(8):上記(7)に記載の画像処理装置において、前記設定手段は、背景画像データの特性のうち、輝度値の平均レベルと、輝度値の最大レベルとに基づいて増幅度を設定することを特徴とする画像処理装置である。
(8)の構成によれば、変換による増幅度を、画像データの特性のうち、輝度値の平均レベルと、輝度値の最大レベルに基づいて設定する様に構成されているので、画像の撮影シーンに応じた最適な画質のぼけを得ることができるという効果がある。
(9):入力された背景画像データのぼかし処理を行うぼかし処理工程を備え、ぼけた背景画像を出力する画像処理方法において、前記ぼかし処理工程は、各画素における前記背景画像データの値が高い場合には、当該画素における背景画像データを増幅する変換ステップと、該変換手段の逆変換を行う逆変換ステップと、を有することを特徴とする画像処理方法である。
(9)の構成によれば、ぼかし処理の過程において、画像データの各画素の色レベル値に基づいて、レベル値の高い画像データを増幅する様に構成されているので、光学的にぼかした場合と等価な高画質なぼけを得ることができるという効果がある。
(10):入力された背景画像データのぼかし処理を行うぼかし処理工程を備え、ぼけた背景画像を出力する画像処理方法において、前記ぼかし処理工程は、各画素における輝度値が高い場合には、当該画素における背景画像データを増幅する変換ステップと、該変換手段の逆変換を行う逆変換ステップと、を有することを特徴とする画像処理方法である。
(10)の構成によればぼかし処理の過程において、画像データの各画素の輝度レベル値に基づいて、レベル値の高い画像データを増幅する様に構成されているので、光学的にぼかした場合と等価な高画質なぼけを得ることができるという効果がある。
(11):上記(9)または(10)に記載の画像処理方法において、前記変換ステップ後に、フィルタ処理を行い、該フィルタ処理を行った後に、前記逆変換ステップを行うことを特徴とする画像処理方法である。
(11)の構成によれば、画像データの各画素の値を増幅した後にフィルタ処理を行い、フィルタ処理を行った後に逆変換を行う様に構成されているので、光学的にぼかした場合と等価な高画質なぼけを得ることができるという効果がある。
(12):上記(9)乃至(11)のいずれか1項に記載の画像処理方法において、前記変換ステップは更に、1画素あたりの画像データ量を拡大させる変換を行う画像データ量拡大機能を有することを特徴とする画像処理方法である。
(12)の構成によれば、変換により更に、1画素あたりの画像データ量を増大拡大させる様に構成されているので変換に伴うデータ精度の劣化を防止することができ、ひいては、高品位なぼかし処理を行うことができるという効果がある。
(13):上記(9)乃至(11)のいずれか1項に記載の画像処理方法において、前記変換ステップの増幅度は設定により可変であることを特徴とする画像処理方法である。
(13)の構成によれば、変換による増幅度を設定できる様に構成されているので、ぼけの画質を最適に制御することができるという効果がある。
(14):上記(13)に記載の画像処理方法において、前記設定は撮影モードに基づくことを特徴とする画像処理方法である。
(14)の構成によれば、変換による増幅度を、撮影モードに基づいて設定する様に構成されているので、撮影モードに応じた最適な画質のぼけを得ることができるという効果がある。
(15):上記(13)に記載の画像処理方法において、前記設定は、背景画像データの特性に基づくことを特徴とする画像処理方法である。
(15)の構成によれば、変換による増幅度を、画像データ全体の特性に基づいて設定する様に構成されているので、画像に応じた最適な画質のぼけを得ることができる
という効果がある。
(16):上記(15)に記載画像処理装置において、前記設定は、背景画像データの特性のうち、輝度値の平均レベルと、輝度値の最大レベルとに基づくことを特徴とする画像処理方法である。
(16)の構成によれば、変換による増幅度を、画像データの特性のうち、輝度値の平均レベルと、輝度値の最大レベルに基づいて設定する様に構成されているので、画像の撮影シーンに応じた最適な画質のぼけを得ることができるという効果がある。
(17):デジタルカメラであることを特徴とする上記(1)乃至(8)のいずれか1項に記載の画像処理装置である。
(17)の構成によれば、上記(1)乃至(8)のいずれか1項に記載の構成をデジタルスチルカメラに適用する様に構成されているので、撮影した画像に直ぐに高品位なぼかし処理を行うことができ、その他の装置に比して大きな効果を奏するという効果がある。
本発明によれば、光学的にぼかした場合と等価な高画質なぼけを得ることができる画像処理装置及び画像処理方法を提供することができる。
本発明の画像処理装置は、入力された背景画像データのぼかし処理を行うぼかし処理手段を備え、ぼけた背景画像を出力する画像処理装置において、前記ぼかし処理手段は、各画素における前記背景画像データの値が高い場合には、当該画素における背景画像データを増幅する変換手段と、該変換手段の逆変換を行う逆変換手段と、を有することを特徴とする。
また本発明の画像処理装置は、入力された背景画像データのぼかし処理を行うぼかし処理手段を備え、ぼけた背景画像を出力する画像処理装置において、前記ぼかし処理手段は、各画素における輝度値が高い場合には、当該画素における背景画像データを増幅する変換手段と、該変換手段の逆変換を行う逆変換手段と、を有することを特徴とする。
即ち本発明は、図1において、506の波形を一旦509の波形に変換してからぼかし処理を行うことで510の様な波形を得て、逆変換後の波形511の様な光学的にぼかした場合の画像データ504に近い波形を得る様にしている。
次に、図面を用いて本発明の画像処理装置の基本的な構成について詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な実施の形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図2は本発明に係る画像処理装置の一実施の形態であるデジタルスチルカメラ及びその接続機器の構成を示す概略ブロック図である。
図2において、01は、デジタルスチルカメラ装置、02は、デジタルスチルカメラ装置01全体の制御を行うために設けられた、CPU、NANDフラッシュメモリ、SDRAM、タイマー等からなる、システム制御部、03は、撮像のために設けられた、光学系部品(レンズ及びレンズ駆動モータ)、CCD、CCD駆動回路、A/D変換器等からなる、撮像部、04は、撮像部で得られた画像信号に種々の画像処理を施すと共に、撮像部03のCCD駆動タイミング、レンズ駆動モータを制御してズーミング、フォーカシング、露出調整等を行い、また、画像の圧縮伸長を行うために設けられた、画像処理用DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、RAM等からなる、画像処理部、05は、画像処理部で処理された画像信号をLCDへ表示するための信号処理を行い、また、ユーザーインターフェイスのための種々のグラフィック画像を生成しLCDへ表示するために設けられた、D/A変換器、オンスクリーンディスプレイコントローラ等からなる、表示制御部、06は、画像を表示し、また、ユーザーインターフェイスのためのグラフィックを表示するために設けられたLCD、07は、記録メディアとのインターフェイスのために設けられた、メモリカードコントローラ等からなる、記録メディアインターフェイス部、08は、圧縮された画像信号や画像に纏わる種々の情報を記憶するために設けられた、フラッシュメモリ等からなる、デジタルスチルカメラ装置01から着脱可能な、記録メディア、09は、図示されていないキー、ダイヤル等のユーザーインターフェイスの状態検出を行い、またメインCPUへの主電源制御を行うために設けられた、サブCPU等からなる、ハードキーインターフェイス部、10は、USBを接続してデータ通信を行うために設けられた、通信コントローラからなる、通信インターフェイス部、11は、デジタルスチルカメラ装置01をUSBで接続し、デジタルスチルカメラ装置01からの画像を転送して再生したり、デジタルスチルカメラ装置01へ各種設定を行うためのPCを示している。
まず、起動動作について説明する。
利用者が図示されていない電源ボタンを押下すると、ハードキーインターフェイス部09はメインCPUへの電源供給をオンする。
システム制御部02内のメインCPUは、まずNANDフラッシュメモリのブート部からアクセス(プログラム実行)を開始し、ブートプログラムによってプログラム・データをSDRAMへ転送する。
SDRAMへの転送が完了すると、プログラムの実行ポインタ(プログラムカウンタ)を、転送したSDRAM上のプログラムに移し、以降はSDRAM上のプログラムにより起動処理を開始する。
起動処理には、OS(オペレーティングシステム)の初期化や鏡胴の繰りだし処理、記録メディアの初期化処理などが含まれる。
鏡胴の繰り出し処理は、画像処理部04を介して撮像部03のレンズ駆動モータに所定の間隔(2mS)毎にパルス信号を与える事で行う。
また、記録メディアの初期化処理は、記録メディアインターフェイス部07を介して記録メディア08への電源とクロックを供給した後、記録メディア08へ初期化コマンドを発行する。実際の初期化処理は記録メディア08内で行われ、システム制御部02はその完了を検知するために記録メディア08のステータスを10mS間隔でポーリングする。
続いて撮影時の動作について説明する。
利用者は撮影に先立ち、図示されていない種々のキー、ダイヤルを操作し、撮影モード(高画質モード、低画質モード等)を決定する。
利用者の操作内容はハードキーインターフェイス部09を通じてシステム制御部02で判別され、システム制御部02は、操作に応じて表示制御部05へガイダンスグラフィックを生成して、利用者に次操作を促す。
システム制御部02は、撮影モードが決定されると、モードに応じた処理パラメタを画像処理部04へ設定する。
あるいはまた、利用者は図示されていないズームレバーを操作し、画角(構図)を決定する。
利用者の操作内容はハードキーインターフェイス部09を通じてシステム制御部02で判別され、システム制御部02は、操作に応じて撮像部03を制御しレンズを駆動する。
撮像部03は画像処理部04からの制御に従い、実際の撮影に先だって、モニタリング画像を表示するための撮像動作を開始する。
撮像されたデータは連続的に画像処理部04へ送られ、画像処理部04では色空間変換、ガンマ補正、ホワイトバランス調整などの処理を施した後、画像データを表示制御部05へ送る。
表示制御部05では、画像データを信号処理してLCD06へ表示し、利用者へ撮像状態を提示する。
図示されていないレリーズボタンが押されると、その操作はモード設定と同様にしてハードキーインターフェイス部09を通じてシステム制御部02で判別される。
撮像部03は画像処理部04からの制御に従い、フォーカス合わせを行った後、取り込んだ画像を画像処理部04へ送り、画像処理部04は、撮影モードに応じた画像処理、圧縮処理を行う。
システム制御部02は、圧縮された画像データを読み出し、さらにヘッダー情報を付加した後、記録メディアインターフェイス部07を通じて記録メディアへ08書き込む。
以上で一連の撮影動作を完了する。
〔第1の実施の形態(背景ぼかし)〕
次に、本発明に係る画像処理装置における特徴である、撮影モードに応じた背景部分のぼかし(背景ぼかし)の方法の第1の実施の形態について説明する。
図3(A)は本発明に係るデジタルカメラにおける背景ぼかしの動作フローの第1の実施の形態を示すフロー図である。
動作フローを図3(A)に示す。本フローはモニタリング中の動作に関わる動作を示している。
モニタリング動作を開始すると、システム制御部02は、後述するぼかし量パラメタを初期値(=5)に設定する(step01−001)。
システム制御部02は画像処理部04及び撮像部03を制御し、CCDAFのスキャン動作を行う(step01−002)。
続いてシステム制御部02は、各画像の位置毎の距離の判定を行う(step01−003)。
以下、図4を参照しながら説明する。
図4は、本発明に係る画像処理装置における撮像フローを示す模式図である。
図4(A)において、100はモニタリング画像の画角、101は1つのAF評価値エリアを示している。
図の様に、AF評価値エリアは、画角内を均等に分割した小領域となっており、CCDAFにより各領域毎のAF評価値(領域内の画像のコントラストの積算値)が得られる。
システム制御部02は、各領域毎に、CCDAFのスキャンにより得られたレンズ位置毎のAF評価値を、所定のアルゴリズムに基づき解析し、AF評価値のピーク位置に相当するレンズの駆動位置を判定する。
さらにシステム制御部02は、各領域毎に、現在のズーム位置からレンズの駆動位置を距離情報に変換する。
ここで、コントラスト方式(山登り方式とも称されることがある)のCCDAFについて説明する。コントラスト方式のCCDAFとは、まず、フォーカスレンズの位置を微少ステップで変化させながら撮像を行い、各撮像データの高周波部分を抽出する。次に、抽出された高周波成分に基づいて、各ステップ毎のAF評価値を算出し、AF評価値の変化に基づいて、被写体に合焦するフォーカスレンズの位置を決定する方式である。
ここで、AF評価値はエリア内の各画素に対し、水平方向のHPFの演算を行い、得られた結果を加算して得られるものである。
HPFの係数は、例えば、ki={−1,−2, 6,−2,−1}といった値が用いられる。
k0は注目画素の水平方向−2の座標の画素に乗算される係数、k1は注目画素の水平方向−1の座標の画素に乗算される係数、k2は注目画素に乗算される係数、k3は注目画素の水平方向+1の座標の画素に乗算される係数、k4は注目画素の水平方向+2の座標の画素に乗算される係数である。
AF評価値から距離情報を取得するには、ガウスの結像方程式に基づき、下式で求められる。
1/a+1/b=1/f
a=b×f/(b−f)
(但し、a:レンズから被写体までの距離、b:レンズから撮像素子間の距離、f:レンズの焦点距離である。)
ここで、レンズから被写体までの距離aが求める距離情報である。また、レンズの焦点距離fは、撮影時のズーム位置により一意に求められ、レンズから撮像素子間の距離bは、AF評価値のピークの得られたフォーカスレンズの駆動位置から一意に求められる。
以上により、画角100内の全領域のAF評価値エリア101毎の距離情報を得ることができる。
また、図4(A)において、102はAFでフォーカスを合わせるエリアに設定されたAFエリアを示している。
システム制御部02は、画面中央部分のAF評価値エリアのうち、最も近距離にあるエリアをAFエリアとして判定し(step01−004)、さらにAFエリアと等距離にあるブロックを主要被写体ブロックとして判定する(step01−005)。
図4(B)において、103は主要被写体ブロックを示している(主要被写体ブロック103はAFエリア102を含む)。
このときシステム制御部02は、主要被写体ブロック103に相当する位置の画像データの平均輝度を算出して記憶する(step01−006)。
また、システム制御部02は、得られた主要被写体ブロック103の情報と、撮像した画像を元に主要被写体領域を判定する(step01−007)。この処理は、従来の画像処理(輪郭抽出)により、主要被写体ブロック103を含む任意形状の領域の判定を行う。
図4(C)において、104は主要被写体領域を示している。
画像処理部04は、主要被写体領域104の情報を基に、主要被写体画像の抽出処理、背景画像のぼかし処理、合成処理を順次行う(step01−008〜010)。
図4(D)において、105は撮影画像、106は主要被写体、107は抽出した主要被写体画像、108は背景画像、109はぼかした背景画像、110は合成画像を示している。
主要被写体の抽出処理(step01−008)では、主要被写体領域104に沿って画像を分離することで、主要被写体の抽出を行う。結果として、撮影画像105は主要被写体画像107と背景画像108に分離される。
背景画像ぼかし処理(step01−009)では、背景画像108にぼかし量パラメタに基づくぼかし処理を行い、ぼかした背景画像109を生成する。ここで、背景画像ぼかし処理(step01−009)の詳細について図3(B)のフローに基づいて説明する。
システム制御装置02は、現在の撮影モードに基づき、背景画像データ108の各画素の輝度データを変換増幅するためのLUT(ルックアップテーブル)を決定する為の、データ変換のパラメタを決定する。本実施の形態においては、このデータ変換はLUT(ルックアップテーブル)を参照することにより行われるため、具体的には、どのLUTを用いてデータ変換を行うかを選定する。
この決定選定は例えば、表1に示す様なテーブルを参照することで行い、撮影モードに応じてデータ変換に用いるLUTの内容(変換A〜C)を決定する(step02−001)。
表1は、撮影モードに基づくLUT種別決定テーブルであって、撮影モードは現在の撮影モード(背景画像データの特性のうちの1である)、LUTはテーブルの内容データ変換に用いるLUT種別を示している。
テーブル各LUTの内容をグラフにしたものを、図5に示す。
図5において、横軸は背景画像データ108の輝度成分の値、縦軸はLUTによる変換後の値を示している。
601は変換Aの、602は変換Bの、603は変換Cの内容(LUTの種類、即ち、本発明における増幅度)を示している。
この決定により、例えば夜景モード(変換C;603)では通常撮影モード(変換A;601)に比して、より高輝度部分を強調する変換を行う様に作用する。
変換Bの内容602は変換Aの内容601に比べて、低輝度部分に比べて高輝度部分をより強く増幅する様に作用し、更に変換Cの内容603は変換Bの内容602に比べて、同様により強く増幅する様に作用する。そのため、夜景モードでは通常撮影モードに比べて、より高輝度部分を強調することになり、夜景特有のハイライト部分が大きく広がったぼけを実現することができる。
ポートレートモードは、通常撮影モードと夜景モードの中間に位置しており、ポートレート写真の背景によく見られる木漏れ日などを程良く強調することができる。
ここで、縦軸の値から明らかなように、背景画像データ108の輝度成分が0〜255の8ビットにデータで表されるのに対し、LUT変換後のデータは0〜4095の12ビットのデータが出力される。(画像データ量の拡大)
これにより、変換に伴う階調とびを防止することができ、高画質なぼけを実現することができる。
なお、図5に示した変換は、計算により求めても良い。
後述する平滑フィルタ処理は、12ビットに拡大したデータに対して行い、平滑フィルタの処理後には、後述する逆変換により、再び8ビットのデータに戻す。
なお、背景画像データ108は、輝度と色差で表されるYUV形式のデータ形式であり、色差UVに対してはこの変換は行わず、8ビットのままで平滑フィルタ処理を行い、逆変換も行わない。
システム制御部02は、決定したLUTを画像処理部04に設定し、画像処理04はLUTによる変換を行う(spte02−002)。
続いてシステム制御部02は、ぼかし量パラメタで指定されたサイズ(5の場合、5×5)の平滑フィルタを画像処理部02へ設定し、画像処理部04は平滑フィルタ処理を行う(step02−003)。
平滑フィルタ処理では、下記式1の様に入力画像(In(x,y))に平滑フィルタ(k(ix,iy))を演算し、出力画像(Out(x,y))を得る。
本実施の形態では、k(ix,iy)=1、ix:0〜fs−1、iy:0〜fs−1とする。また上記式1において、座標の演算結果(x+ix―fs/2、及びy+iy−fs/2)は、整数に切り捨て、かつ、入力画像内を指し示す様にクリップされる。
ぼかし量パラメタは、利用者の操作により変更されるパラメタで、ぼかし量の大小を制御する。このパラメタにより、上述した平滑フィルタのサイズが変更される。
上記式1において、fsがぼかしパラメタに相当し、後述するstep01−015において、利用者の操作に応じて1ずつ値が変化する。
入力画像(In(x,y))におけるxとyは、注目画素の座標値(水平座標x、垂直座標y)を示す。
平滑フィルタ(k(ix,iy))におけるixとiyは、平滑フィルタ係数の位置(水平方向ix、垂直方向iy)を示す。
上記式1により、注目画素の値は、その周辺画素(1辺がサイズfsの正方形)の平均値に置き換わる。
fsが大きくなると、平均化する領域のサイズが大きくなり、強いぼかしの効果が得られる。
fs=1の場合は、注目画素のみの平均値となるため値は変化せず、ぼかしの効果は無い。
なお、この平滑フィルタの処理は、背景画像データ108の輝度成分YのLUT変換後のデータ、及び、色差の成分U,Vの各々に対しておこなう。
続いて、システム制御部02は、step03−001で決定したLUTの逆変換を行うテーブルを画像処理部04に設定し、画像処理04はLUTによる変換を行う(step02−004)。
この逆変換により、一旦12ビットに拡張されて輝度データは、元の8ビットのデータに戻る。
以下、図3(A)のフローに戻り説明する。
合成処理(step01−010)では、ぼかした背景画像109に主要被写体画像107を重ね合わせて合成を行い、合成画像110を生成する。
生成した合成画像は、表示制御部05を介してLCD06へ表示される(step01−011)。
以上で1コマのモニタリング画像の処理が完了する。
このときシステム制御部02は、主要被写体ブロック103に相当する位置の画像データの平均輝度を算出し(step01−012)、step01−006で算出して記憶した値と比較し、所定量以上の差があった場合には、再度CCDAFのスキャン動作へ移行する(step01−013)。
また、ぼかし量の変更の操作が行われた場合には、操作に応じてぼかし量パラメタを変更し(step01−014、015)、以上の動作をモニタリング終了まで繰り返し実行する(step01−016)。尚、本実施の形態ではstep01−015において、利用者の操作に応じてぼかし量パラメタを1ずつ(最小単位ずつ)変化するようにした。
(1コマ毎のモニタリング画像の処理は、step01−007から繰り返し行われる。)
なお、レリーズボタンが押された場合には、取り込んだ画像に対してstep01−007〜010と同様のぼかし処理を行い、背景をぼかした画像を記録する。
その場合、ぼかし量パラメタは、(モニタリング時のぼかし量パラメタ)×(記録画像サイズ)/(モニタリング画像サイズ)を適用する。
〔第2の実施の形態(背景ぼかし)〕
次に、本発明に係るデジタルカメラにおける背景ぼかしの第2の実施の形態として、画像データの平均レベルと最大レベルに基づいて、背景部分のぼかし方を変える例について説明する。
第2の実施の形態では、図3(A)におけるstep01−009の背景画像のぼかし処理の内容が異なり、それ以外のフローは第1の実施の形態と同じである。
第2の実施の形態のぼかし処理の詳細について図3(C)のフローに基づいて説明する。
まず、システム制御部02は、背景画像108の輝度の平均値、及び最大値を算出する(step03−001)。
そして、算出した平均値、最大値に基づき、背景画像データ108の各画素の輝度データを変換増幅するためのLUT(ルックアップテーブル)を決定する、データ変換のパラメタを決定する。本実施例においては、このデータ変換は、LUT(ルックアップテーブル)を参照することにより行われるため、具体的には、どのLUTを用いてデータ変換を行うかを選定する。
この決定選定は例えば、表2に示す様なテーブルを参照することで行い、輝度の平均値と最大値からデータ変換に用いるLUTの内容(変換A〜C)を決定する(step03−002)。
表2は、輝度の平均値・最大値に基づくLUT種別決定テーブルであって、平均値は算出した輝度の平均値、最大値は算出した輝度の最大値、LUTはテーブルの内容データ変換に用いるLUT種別を示している。尚、テーブル各LUT種別の内容は第1の実施の形態と同じである。
この決定により、例えば全体として暗い背景に輝度の高い部分を含んでいる様な画像に対しては、より高輝度部分を強調する変換を行う様に作用する。
上述した様に、変換Bの内容602は変換Aの内容601に比べて、低輝度部分に比べて高輝度部分をより強く増幅する様に作用し、更に変換Cの内容603は変換Bの内容602に比べて、同様により強く増幅する様に作用する。そのため、輝度の最大値が大きい場合、すなわち画像に高輝度部分が含まれている場合には、その部分が強調されハイライト部分が広がったぼけを実現することができる。更に、夜景の様な輝度の平均値が小さい場合には、変換Cが選定されより高輝度部分を増幅することになり、夜景特有のハイライト部分が大きく広がったぼけを実現することができる。
以降の処理は第1の実施の形態と同じである。
上述の第1及び第2の実施の形態においては、背景画像データの形式を、輝度と色差で表されるYUV形式とした例について示したが、本発明はRGB形式の様に各色の強度で色信号で表される画像データに対しても適用することができる。その場合は、LUTによる変換前述した輝度成分に対する処理と同じ処理を各色成分の各々に(RGB形式の場合はR、G、B各々に)適用する行うことで同様の効果を得ることができる。
しかしながら、RGB形式の場合には各色成分の各々に処理を行うのに対し、YUV形式では輝度成分(Y)に対してのみ処理を行えば良いため、第1及び第2の実施の形態の様にYUV形式で処理した方が、処理量が少なく高速に処理を行うことができる。
輝度の高い点像にぼかし処理を加える従来の画像処理の例、及び本発明における画像処理の例を示す図である。 本発明に係る画像処理装置の一実施の形態であるデジタルスチルカメラ及びその接続機器の構成を示す概略ブロック図である。 (A)本発明に係るデジタルカメラにおける背景ぼかしの動作フローを示すフロー図である。(B)背景画像ぼかし処理の第1の実施の形態である。(C)背景画像ぼかし処理の第2の実施の形態である。 本発明に係る画像処理装置における撮像フローを示す模式図である。 LUT種別毎の処理結果を示したグラフである。
符号の説明
1 デジタルスチルカメラ装置
2 システム制御部
3 撮像部
4 画像処理部
5 表示制御部
6 LCD
7 記録メディアインターフェイス部
8 記録メディア
9 ハードキーインターフェイス部
10 通信インターフェイス部
11 PC

Claims (17)

  1. 入力された背景画像データのぼかし処理を行うぼかし処理手段を備え、ぼけた背景画像を出力する画像処理装置において、
    前記ぼかし処理手段は、各画素における前記背景画像データの値が高い場合には、当該画素における背景画像データを増幅する変換手段と、
    該変換手段の逆変換を行う逆変換手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 入力された背景画像データのぼかし処理を行うぼかし処理手段を備え、ぼけた背景画像を出力する画像処理装置において、
    前記ぼかし処理手段は、各画素における輝度値が高い場合には、当該画素における背景画像データを増幅する変換手段と、
    該変換手段の逆変換を行う逆変換手段と、を有することを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1または2に記載の画像処理装置において、
    前記変換手段による変換後に、フィルタ処理を行い、
    該フィルタ処理を行った後に、前記逆変換手段による逆変換を行うことを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
    前記変換手段は更に、1画素あたりの画像データ量を拡大させる変換を行う画像データ量拡大機能を有することを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置において、
    前記変換手段の増幅度を設定する設定手段を備えることを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項5に記載の画像処理装置において、
    前記設定手段は撮影モードに基づいて増幅度を設定することを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項5に記載の画像処理装置において、
    前記設定手段は、背景画像データの特性に基づいて増幅度を設定することを特徴とする画像処理装置。
  8. 請求項7に記載の画像処理装置において、
    前記設定手段は、背景画像データの特性のうち、輝度値の平均レベルと、輝度値の最大レベルとに基づいて増幅度を設定することを特徴とする画像処理装置。
  9. 入力された背景画像データのぼかし処理を行うぼかし処理工程を備え、ぼけた背景画像を出力する画像処理方法において、
    前記ぼかし処理工程は、各画素における前記背景画像データの値が高い場合には、当該画素における背景画像データを増幅する変換ステップと、
    該変換手段の逆変換を行う逆変換ステップと、を有することを特徴とする画像処理方法。
  10. 入力された背景画像データのぼかし処理を行うぼかし処理工程を備え、ぼけた背景画像を出力する画像処理方法において、
    前記ぼかし処理工程は、各画素における輝度値が高い場合には、当該画素における背景画像データを増幅する変換ステップと、
    該変換手段の逆変換を行う逆変換ステップと、を有することを特徴とする画像処理方法。
  11. 請求項9または10に記載の画像処理方法において、
    前記変換ステップ後に、フィルタ処理を行い、
    該フィルタ処理を行った後に、前記逆変換ステップを行うことを特徴とする画像処理方法。
  12. 請求項9乃至11のいずれか1項に記載の画像処理方法において、
    前記変換ステップは更に、1画素あたりの画像データ量を拡大させる変換を行う画像データ量拡大機能を有することを特徴とする画像処理方法。
  13. 請求項9乃至11のいずれか1項に記載の画像処理方法において、
    前記変換ステップの増幅度は設定により可変であることを特徴とする画像処理方法。
  14. 請求項13に記載の画像処理方法において、
    前記設定は撮影モードに基づくことを特徴とする画像処理方法。
  15. 請求項13に記載の画像処理方法において、
    前記設定は、背景画像データの特性に基づくことを特徴とする画像処理方法。
  16. 請求項15に記載画像処理装置において、
    前記設定は、背景画像データの特性のうち、輝度値の平均レベルと、輝度値の最大レベルとに基づくことを特徴とする画像処理方法。
  17. デジタルカメラであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像処理装置。
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