JP2009206056A - 高圧放電ランプおよび照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
外管に比較的安価な飛散防止用の保護部材を設け、この保護部材が外管とともに落下することを防止した高圧放電ランプおよびこれを用いた照明装置を提供する。
【解決手段】
高圧放電ランプLは、内部に少なくとも希ガスおよび発光金属のハロゲン化物からなる放電媒体が封入された透光性気密容器40を有してなる発光管4と、発光管4を内部に収納する透光性の外管1と、外管1の一端側に配設され、発光管4に給電可能なように外管の内部側へ電気的に接続された口金3と、外管1の他端側から一端側に渡って外管1の外表面に被着され、口金3に支持された透光性の包被体11とを具備している。外管1の外表面に被着された包被体11が口金3に支持されているので、外管1が口金3側と分離するように分裂破損した場合であっても、包被体11が外管1部分とともに落下することがなく、安全性が向上した低コストの高圧放電ランプを提供できる。
【選択図】 図1
外管に比較的安価な飛散防止用の保護部材を設け、この保護部材が外管とともに落下することを防止した高圧放電ランプおよびこれを用いた照明装置を提供する。
【解決手段】
高圧放電ランプLは、内部に少なくとも希ガスおよび発光金属のハロゲン化物からなる放電媒体が封入された透光性気密容器40を有してなる発光管4と、発光管4を内部に収納する透光性の外管1と、外管1の一端側に配設され、発光管4に給電可能なように外管の内部側へ電気的に接続された口金3と、外管1の他端側から一端側に渡って外管1の外表面に被着され、口金3に支持された透光性の包被体11とを具備している。外管1の外表面に被着された包被体11が口金3に支持されているので、外管1が口金3側と分離するように分裂破損した場合であっても、包被体11が外管1部分とともに落下することがなく、安全性が向上した低コストの高圧放電ランプを提供できる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、発光管を収容する外管を補強する包被体を配設した高圧放電ランプおよびこの放電ランプを用いた照明器具に関する。
高圧放電ランプ、例えばメタルハライドランプは、高効率、高演色の光出力が得られることから店舗、商店街、ホールやスポーツ施設などの照明用光源として広く用いられている。高圧放電ランプは、発光管を保護、保温または金属部品の酸化を防止するなどの目的で、発光管を不活性ガスや窒素ガスあるいは真空雰囲気とした外管内に封装した二重管構造となっている。
ところで、この種の高圧放電ランプは、点灯動作中に極希に発光管が破裂することがある。 そこで、発光管をシュラウドにて覆い、万一発光管が破裂して発光管を形成する透光性気密容器の破片が飛散した場合に、シュラウドによって外管に到達する破片の衝撃を和らげることにより、破片が外管に直接飛来して、さらに外管をも破損するのを抑止している。また、シュラウドの外周に耐熱性のセラミックスなどの無機繊維からなる線状やメッシュ状の補強体を巻装することにより、シュラウドの耐衝撃強度を高めることがことも知られている(特許文献1参照。)。
こうしたシュラウドを設けた場合でも、発光管の破裂によって飛散する破片の衝突エネルギーによっては外管が破損する可能性はあり、また外部からの衝撃や外管の残存歪が起因となって発光管の破裂とは無関係に外管が破損することがある。このような外管の破損が発生した場合、破片が周囲に飛散することを防止するために、外管の外表面に透光性のフッ素樹脂コートを形成する技術が知られている(特許文献2参照。)。
また、フッ素樹脂コートに代えて金属ワイヤをメッシュ状に編んで形成された透光性の袋体(ポケット)を外管に被せる構成が知られている(特許文献3参照。)。この高圧放電ランプは、透光性の袋体を外管に固定することによって外管が破損した場合に袋体によって破片が周囲に飛散することが防止されるものである。
特開2007−165314号公報
特開平3−295147号公報
特開2006−80080号公報
上記特許文献2の高圧放電ランプは、フッ素樹脂コートが高耐熱特性を有するものではないので、使用品種が限られており、汎用的な技術ではない。また、外管にフッ素樹脂コートを塗布、乾燥する工程が煩雑であり、またコーティング液の材料費が比較的高いことから、製造コストが高くなっている。
上記特許文献3の高圧放電ランプは、比較的安価な金属ワイヤからなるメッシュ状袋体を外管に被せるものであるため、製造コストを抑えることが可能である。しかし、メッシュ状袋体は外管に固定されるものであるため、外管が口金側と分離するように分裂破損した場合には、メッシュ状袋体が外管とともに落下するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、外管に比較的安価な飛散防止用の保護部材を設け、この保護部材が外管とともに落下することを防止した高圧放電ランプおよびこれを用いた照明装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、外管に比較的安価な飛散防止用の保護部材を設け、この保護部材が外管とともに落下することを防止した高圧放電ランプおよびこれを用いた照明装置を提供することを目的とする。
請求項1の高圧放電ランプは、内部に発光物質を含んでなる放電媒体が封入された透光性気密容器を有してなる発光管と;発光管を内部に収納する透光性の外管と;外管に配設され、発光管に給電可能なように外管の内部側へ電気的に接続された口金と;外管の外表面に被着され、口金に支持された透光性の包被体と;を具備していることを特徴とする。
本発明において、発光管を構成する透光性気密容器は、石英ガラス、ホウケイ酸ガラスやアルミノシリケートガラスなどの酸化ケイ素を主成分とする耐熱透光性高シリカガラスや透孔性のアルミナ、YAGおよびイットリアなどの多結晶または単結晶のセラミックスなどから構成されるものであるが、透光性を有して放電容器を構成可能な材料であればこれらに限定はされない。
透光性気密容器の形状は、円筒形、長円形、球形などの単一形状や複合形状をしたものからなり、端部に形成される封止部の形態はガラスの場合は圧潰封止やシュリンク(焼き絞り)封止などが、また、セラミックの場合はディスクやキャップによる封止を採用することができる。また、透光性気密容器には封着金属箔や導入導体等の封着部材を介して放電用電極を封装するのが一般的であるが、透光性気密容器内に電極を封装しないいわゆる無電極タイプであってもよい。
透光性気密容器に封入される放電媒体は、高圧放電によって電離する物質と高圧放電によって発光する物質を含んでいればよい。これら電離物質と発光物質とは同一であっても、別物質であってもよい。放電媒体の例としては、希ガス、水銀、ナトリウム等の金属蒸気、ハロゲン化発光などが挙げられ、その種類は問わない。放電媒体には、ランプ電圧形成用の緩衝物質として作用する水銀(Hg)や点灯中の蒸気圧が高くてイオン化電圧が低く、しかも可視域発光が少ない金属、例えば亜鉛などのハロゲン化物などを封入してもよい。
外管は内部に発光管を収容するものであるが、発光管の支持部材や回路部品を収容するものであってもよい。また、発光管の周囲にはシュラウド等の透光性保護部材が配設されていてもよい。外管に配設される口金は、外管の一端側のみに設けられるいわゆる片口金タイプのほか、一対の端部にそれぞれ設けられる両口金タイプのどちらであってもよい。片口金タイプの外管としては、発光管の周囲に配設された反射体と前面カバーガラスとからなるいわゆるPAR形の外管を含むものである。
包被体は、外管の破損発生時に破片の飛散を防止するように外管の他端側から一端側に渡って外表面に被着される透光性の保護手段であり、給電部材である口金とは絶縁された状態で支持されるものである。包被体は、それ自体は絶縁性であることが好ましいが、口金との間で絶縁部材を介して接続されるものであれば、金属等の導電性部材から形成されていてもよい。包被体は、外管の一端側のみに設けられるいわゆる片口金タイプの場合には、外管の他端側から一端側に渡って外管の外表面に被着すると被着作業が簡単であり、分裂破損した外管部分の落下防止の効果が高くなる。
高圧放電ランプの外管の破損状況を調査してみると、その破損の原因、破損の状態は一様ではなく、ガラスの割れ方は千差万別であり、外管の各部位から亀裂が入り、破片が落下するものであった。特に、外管の口金近傍には封止のために加熱されたときのガラス歪が多く残っており、この残存歪が起点となって発生したクラックによって外管が口金から脱落するように分裂破損する場合もあった。そして、外管に設けられていたフッ素樹脂コートやメッシュ状袋体等の従来の保護手段では、外管の分裂破損が発生した場合、保護手段とともに外管が落下する可能性があることが判明した。また、口金ごと高圧放電ランプが落下することは確認されていない。
本発明では、透光性の包被体を外管に被着することで外管の破損発生時に破片の飛散を防止するとともに、包被体を口金に支持させていることから、外管が口金から脱落するように分裂破損した場合であっても、包被体が外管を保持するため、分裂した外管部分の落下を防ぐことが可能となる。
請求項2は、請求項1に記載の高輝度放電ランプにおいて、包被体は、無機系繊維からなる網状体を外管外表面に被着して構成されており、この網状体が口金に固定されていることを特徴とする。
本発明の包被体は、アルミナ、シリカまたはジルコニア等の高耐熱特性を有する無機系繊維を編んで形成された部材である。包被体は、シート状、筒状または外管の外表面形状に沿った立体的形状の網状体からなる。包被体が筒状または立体的形状に形成されている場合には、外管よりも若干寸法を小さく形成された伸縮性を有する網状体を用いることにより、自己の収縮力によって網状体を外管の外表面に密着させることが可能となる。網状体が伸縮性を有するものでない場合であっても、高耐熱性の接着剤を用いて網状体を外管の外表面に被着することが可能である。なお、網状体は必ずしも外管の外表面に密着させる必要はない。包被体がシート状の場合には、シート状包被体の中央部分を外管の他端側先端に付き合わせ、端縁部分を外管の一端側に向かうように被着する。いずれの場合にも包被体が口金に支持されるように固定する必要がある。
網状体は、外管の破損時に破片が飛散せず、発光管の放射光を過度に遮光しない構造であればよい。無機系繊維の線径は、強度および遮光の影響を考慮して0.01〜2.0mmとするのが好ましい。また、無機系繊維が区画する微小開口(メッシュ)の最大幅寸法は、破片の飛散防止効果や遮光の影響を考慮して2〜30mmとするのが望ましい。
包被体によって外管の外表面には収縮力が付与されるため、発光管の破裂によって外管の内表面に発光管の破片が衝突した場合に外管を破損しにくくすることもできる。
請求項3は、請求項1に記載の高輝度放電ランプにおいて、包被体は、無機系繊維からなるワイヤを外管外表面に巻付けて構成されており、この包被体のワイヤが口金に支持されるように固定されている。包被体のワイヤは、その強度および遮光の影響を考慮して0.01〜2.0mmとするのが好ましい。
この包被体によって外管の外表面には収縮力が付与されるため、発光管の破裂によって外管の内表面に発光管の破片が衝突した場合に外管を破損しにくくすることもできる。
請求項4の照明装置は、照明装置本体と; 照明装置本体に配設された請求項1ないし3いずれか一記載の高圧放電ランプと; 高圧放電ランプを点灯する点灯回路と;を具備していることを特徴とする照明装置。
請求項1の発明によれば、外管の他端側から一端側に渡って外管の外表面に被着された包被体が口金に支持されているので、外管が口金側と分離するように破損した場合であっても包被体が外管部分とともに落下することがなく、安全性が向上した低コストの高圧放電ランプを提供することができる。
請求項2の発明によれば、包被体が無機系繊維からなる伸縮性網状体を外管の外表面に被着して構成しているので、包被体が外管へ密着されて商品外観が向上するとともに、包被体を被着する工程が容易となり、製造性を向上させることができる。
請求項3の発明によれば、包被体が無機系繊維からなるワイヤを外管の外表面に巻付けて構成しているので、安価なワイヤを用いて製造コストを抑えることが可能となり、包被体を被着する工程も容易となって製造性を向上させることができる。
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3いずれか一記載の高圧放電ランプを備えた照明装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1ないし図3は、本発明の高圧放電ランプを実施するための一形態としてのメタルハライドランプを示し、図1は正面図、図2は説明のために図1の包被体を取り除いて内部を視認しやすくした状態の正面図、図3は図2の側面図である。
本発明において、高圧放電ランプLは、定格ランプ電力が200〜400Wであるが、図示の形態のメタルハライドランプは定格ランプ電力が400Wのものである。本発明の高圧放電ランプLは、外管1、発光管4、包被体11および口金3を具備している。
発光管4は、透光性気密容器40、一対の電極5a、5bおよび放電媒体を備えて構成されている。
透光性気密容器40は、高圧放電ランプの定格ランプ電力によって異なるが、本形態における石英ガラス製の場合には、肉厚が1.0mm〜2.0mm程度で、内径10〜20mm程度の直管T形の石英ガラス管の両端部にピンチシール部4a、4bを形成することによって形成されている。そして、その内部にほぼ円柱状の放電空間が形成されている。なお、ピンチシール部4a、4bの内部には、モリブデンからなる封着金属箔41a、41bが気密に埋設されている。
一対の電極は、好適にはタングステン(W)などを主成分とする耐熱導電性金属からなり、透光性気密容器40内の管軸方向の両端に封装されて先端部が互いに離間対向している。一対の電極は、その基端部が上記封着金属箔41a、41bに溶接などにより接続されている。ただし、本形態において、上側の電極は、透光性気密容器40の上側の端部外面に被着された遮光性の無機質保温膜により覆われて外部から透視できないので、下側の電極5bのみ図示されている。
放電媒体は、少なくとも希ガスおよび発光金属のハロゲン化物を含み、透光性気密容器40の内部に形成された放電空間内に封入されている。希ガスは、始動ガスおよび緩衝ガスとして作用させることができる。そして、好ましくはアルゴン(Ar)ガスであるが、分圧比で10%以下、好ましくは5%以下のネオン(Ne)などの他の希ガスを混合するように封入していてもよい。
発光金属のハロゲン化物は、特段限定されないが、例えばナトリウム(Na)、スカンジウム(Sc)、セシウム(Cs)、セリウム(Ce)およびジスプロシウム(Dy)などの金属の少なくとも1種のハロゲン化物を封入することができる。これらのハロゲン化物を用いることにより、高圧放電ランプLの発光効率および/または演色性を所望の高い値に設定することができる。なお、ハロゲンとしては、ヨウ素(I)および/または臭素(Br)を用いるのがよい。
発光管4は、以上の主な構成要素の他に外部リード線42a、42bを備えている。外部リード線42a、42bは、その先端が透光性気密容器40のピンチシール部4a、4bの内部において封着金属箔41a、41bに溶接などにより接続しているとともに、他端が透光性気密容器40の外部へ導出している。
発光管4は、透光性気密容器40を全長約80mm、包囲部最大外径約22mm、小径筒部内径約1.6mmの透光性セラミック容器とし、電極間距離約20mm、放電媒体として、アルゴン約24kPa、発光薬品としてNa、Tl、In、Tmの沃化物が15mg、Hgが40mg封入されたセラミック発光管であってもよい。
シュラウド6は、耐熱透光性部材、例えば石英ガラスからなり、円筒状をなしていて、発光管4を側方からほぼ同心状に包囲するように配設されている。なお、シュラウド6は、図において上下両端が開放され、かつ発光管4とシュラウド6の内面との間には適当な空間が形成されている。また、シュラウド6は、後述するサポート部材7に固定されることにより、所定の位置に支持される。このシュラウド6の外周面に例えばアルミナなどを主成分とする耐熱無機系繊維糸を密着するように巻回してシュラウド6を補強するようにしてもよい。
サポート部材7は、発光管4、シュラウド6および後述する始動回路構成部80を支持する手段であり、その下方側72(ネック部13側)の部材を後述するステム2に支持した金属部材(図示しない。)などに締結などの手段によって固定するか、ステム2に植設した導入線21、22とは別に設けられ、外部導入線に接続していないサポート線(図示しない。)などに固定することにより、後述する外管1内に支持されている。すなわち、サポート部材7は、上記導入線21、22や後述する給電線などの発光管4への後述する給電部材3と相互に導電接続されていない。
そして、上記シュラウド6は、サポート部材7中間の所定位置にシュラウド6の端面とほぼ同形のリング状に打ち抜き複数箇所に起立片61…、62…を設けた一対の離間した保持板60、60を両端部に当て起立片61…を起立させてシュラウド6の端部を外側から抑えたり、内外面の両側から挟むようにするとともに、一部の起立片62…をサポート部材7に溶接や加締めなどの手段で接続したりすることにより、固定保持されている。また、上記保持板60、60は、上記シュラウド6の両端を保持するとともにシュラウド6内の発光管4のピンチシール止部4a、4bを切起片(図示しない。)で挟持することにより発光管4を保持固定している。
なお、サポート部材7の上方側の側面に金属製の羽根状の弾性(ばね)部材73、73を設け、この弾性(ばね)部材73、73をバルブ1のトップ部12の内周面に弾性当接することにより、上記発光管4およびシュラウド6が外管1の中心軸上にあるよう、また耐振性を高めることができる。
始動回路構成部80は、高圧放電ランプLの始動を補助する手段であり、本形態においては例えば始動用のグロースタータ(点灯管)81、バイメタルを用いた熱応動スイッチ82および抵抗83を直列接続したものからなる。
外管1は、発光管4、シュラウド6、サポート部材7および始動回路構成部80を内部に収納して、高圧放電ランプLを二重管構造にする手段である。本形態において、外管1は、BT形バルブからなるホウケイ酸ガラスなどの透光性硬質ガラス製であり、最大部外径約116mm、肉厚約1.5mm、全長約300mmである。外管1の内部は0.1kPa以下の真空となっている。外管1の中央部には、膨出部10が形成されているとともに、図において上側の閉塞されたトップ部12および下側のネック部13に小径部分を有するように形成されている。このネック部13側には導入線21、22を有するステム2を備えている。なお、外管1としては、膨出部10が形成されていない円筒形状のT形バルブであってもよい。
口金3は、外管1を経由して発光管4および給電線74、75、76を介して始動回路構成部80に給電する手段であり、本形態においては、E形口金3からなる。
包被体11は、無機系繊維としてのアルミナを主成分とした撚糸をニット編みした有底筒状の網状体からなる伸縮性を備えた保護部材である。無機系繊維は、アルミナまたはアルミナおよびシリカから構成された繊維とポリオレフィン系繊維等の補強糸とを合撚し加熱処理した撚糸であり、高耐熱特性を有している。この包被体11は、外管1に被せることで、自己の収縮力によって外表面にシュリンク状に密着する。包被体11の一端側は、口金3の外管1側の端部に設けられたリング状の支持部材3aによって挟持されており、包被体11が口金3に支持されることとなっている。なお、包被体11は外管1の端部に包被体11の端縁を仮止めし、その後口金3が取り付けて包被体11の端縁を口金3の内側で挟持して固定してもよい。
包被体11は、無機系繊維の線径が0.1〜1.0mmであるため、外管保護部材としての強度を有するとともに遮光の影響も少ない。また、包被体11の無機系繊維が区画する微小開口(メッシュ)の最大幅寸法が5〜20mmであるため、外管1の破片の飛散防止効果が損なわれることがなく、包被体11による遮光の影響も最小限に抑えられている。
外管1内における電気的接続は、以下のように行われている。すなわち、外管1のネック部に装着された口金3の一方の端子が、図2に示すように、ステム2の一方の導入線21、給電線75、給電線76および発光管4の外部導入線42bを直列に介して外部から透視できない上方の電極5bに接続している。なお、給電線76は、透光性気密容器40から遠ざかるように湾曲して離した細線からなる。
一方、口金3の他方の端子が、図1に示すように、ステム2の他方の導入線22を介して給電線74、発光管4の外部導入線42aを介して下方の電極5aに接続している。また、発光管4の一対の電極5a、5bと並列的に始動回路構成部80が接続されている。
そして、本形態において、紫外線放射を伴うグロースタータ81の配設方向は特段限定されないが、例えばグロースタータ81が、発光管4の中心軸とほぼ同軸上にあって、しかも紫外線透過が最も多いバルブの封止部側が発光管4を指向するように給電線74、75などに取り付けられている。本形態では発光管4およびシュラウド6はサポート部材7に支持されているが、何ら電気的に接続していない電位のかからないサポート部材7であって、発光管4内の電極5a、5bへの電気的接続は、ステム2の導入線21、22から給電線74、75などの別の給電部材により行われる。
本形態の高圧放電ランプLは、電源から安定器などを有する点灯回路装置を介し通電され、口金3の端子部(図示しない。)に電気的に接続した導入線21、22と給電線74、75を介して発光管4内にある一対の電極5a、5bおよび給電線74、75に並列的に接続したグロースタータ81などからなる始動回路構成部80の両端間に電圧が印加される。この電圧印加によって、グロースタータ(点灯管)81、熱応動スイッチ82、抵抗83を直列接続した始動回路構成部80の抵抗が小さくインピーダンスの低いグロースタータ81内のバイメタル電極と離間した固定電極間または離間した一対のバイメタル電極間からなる放電電極間で放電が生起し、グロースタータ81のほぼ透明な封止部側から紫外線が放射されて発光管4の両端に位置する一対の電極5a、5bに向け紫外線が照射される。
本実施形態の高圧放電ランプLによれば、無機系繊維から形成された伸縮性を有する網状体からなる包被体11を外管1に被着しているので、外管1の破損時に破片が飛散せず、外管1が口金3側と分離するように分裂破損した場合であっても、包被体11が口金3に支持されているので分列破損した外管の部分が落下することがなく、安全性が向上した低コストの高圧放電ランプを提供することができる。
また、包被体11の伸縮性によって外管1の外表面には収縮力が常に付与されているので、発光管4の破裂によって外管1の内表面に発光管4の破片が衝突した場合に外管1を破損しにくくなる。
図4は、本発明の第2の実施形態の高圧放電ランプを示す正面図である。第2の実施形態は、包被体11以外は第1の実施形態と同一の構成であるため、同一構成の詳細な説明は省略する。
本実施形態の包被体11は、アルミナまたはアルミナおよびシリカから構成された無機系繊維からなるワイヤを外管1の外表面に一端側から他端側に折り返すように二重に巻付けて構成されている。この包被体11のワイヤの両端は、口金3に支持されるようにリング体3aに挟持して固定されている。包被体のワイヤは、その強度および遮光の影響を考慮して0.01〜2.0mmとするのが好ましい。
ワイヤの巻付けパターンは、帯状、網状、あるいは放射状でもよく、また複数本を用いて巻付ける等、種々の方法が可能であるが、ある一定の周期性、あるいは対称性を持った巻付けが好ましい。ワイヤは口金の他、外管に部分的に固定されていてもよい。また、ワイヤは、金属線を芯として、周囲にアルミナ糸などの無機系繊維糸が巻きつけられた線条体で構成してもよい。ワイヤは、ステンレスなどの金属線でも良いが、口金に固定する部分は絶縁部材を介して固定する必要がある。ワイヤが巻きつけられた外管1の端部にワイヤが巻きつけ、その後口金3が取り付けてワイヤの端縁を挟持して固定してもよい。
本実施形態の高圧放電ランプLによれば、比較的安価な無機系繊維からなるワイヤを用いるので、製造コストを抑えることが可能となり、包被体11を被着する工程も容易となって製造性を向上させることができる。また、外管1が口金3側と分離するように分裂破損した場合であっても、包被体11のワイヤが口金3に支持されているので分列破損した外管の部分が落下することがなく、安全性が向上した低コストの高圧放電ランプを提供することができる。さらに、包被体11によって外管1の外表面に収縮力が付与されるため、発光管4の破裂によって外管1の内表面に発光管4の破片が衝突した場合に外管1を破損しにくくできる。
図5は、本発明の照明装置を実施するための一形態としての高天井用照明器具の概略を示す縦断面図である。図5において、照明器具9は、天井面などへの取付部をなす基台91にソケット92が取着されているとともに、このソケット92を囲みガード93が設けられている。そして、このガード93の下端には金属板やほうろう製の円錐状をなし内面に反射面が形成された反射笠94が固定され、上記ソケット92に高圧放電ランプLの口金3が装着されることにより保持と電気的な接続がなされる。
なお、本形態では上記基台91、ガード93および反射笠94などで器具本体を構成している。また、ランプの点灯回路装置89および電源スイッチ(図示しない。)は、器具本体離間した位置に設けることができる。
このような照明器具9は、例えばスポーツ施設の天井面に反射笠94の開口部側を下方に向けて取り付けられ、電源スイッチを入れることにより電源88から点灯回路装置89、ソケットを介して高圧放電ランプLに通電される。
1:外管、3:口金、4:発光管、40:透光性気密容器、11:包被体、L:高圧放電ランプ
Claims (4)
- 内部に発光物質を含んでなる放電媒体が封入された透光性気密容器を有してなる発光管と;
発光管を内部に収納する透光性の外管と;
外管に配設され、発光管に給電可能なように外管の内部側へ電気的に接続された口金と;
外管の外表面に被着され、口金に支持された透光性の包被体と;
を具備していることを特徴とする高圧放電ランプ。 - 包被体は、無機系繊維からなる網状体を外管外表面に被着して構成されており、この網状体が口金に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の高輝度放電ランプ。
- 包被体は、無機系繊維からなるワイヤを外管外表面に巻付けて構成されており、このワイヤが口金に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の高輝度放電ランプ。
- 照明装置本体と;
照明装置本体に配設された請求項1ないし3いずれか一記載の高圧放電ランプと;
高圧放電ランプを点灯する点灯回路と;
を具備していることを特徴とする照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008050053A JP2009206056A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | 高圧放電ランプおよび照明装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008050053A JP2009206056A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | 高圧放電ランプおよび照明装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012065870A1 (de) * | 2010-11-17 | 2012-05-24 | Osram Ag | Entladungslampe mit einem von einem drahtnetz als platzerschutz umgebenen aussenkolben |
CN108934107A (zh) * | 2018-05-08 | 2018-12-04 | 佛山科学技术学院 | 一种紫外线杀毒的智能灯 |
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2008
- 2008-02-29 JP JP2008050053A patent/JP2009206056A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012065870A1 (de) * | 2010-11-17 | 2012-05-24 | Osram Ag | Entladungslampe mit einem von einem drahtnetz als platzerschutz umgebenen aussenkolben |
US8786187B2 (en) | 2010-11-17 | 2014-07-22 | Osram Gmbh | Discharge lamp with an outer bulb surrounded by a wire gauze as explosion protection |
CN108934107A (zh) * | 2018-05-08 | 2018-12-04 | 佛山科学技术学院 | 一种紫外线杀毒的智能灯 |
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