JP2009201931A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技者の不公平感をより緩和させることが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ遊技機は、遊技盤と、遊技者が遊技を行うための所定の有価価値のうちの一部を徴収する徴収機能、及び所定の条件を満たしたときに遊技者の損失を補填する補填機能を含む損失補填の作動制御を行う損失補填制御手段と、遊技者が損失補填制御手段による損失補填の作動制御を行わせるか否かを選択操作する選択手段と、損失補填に関する損失補填表示を行う液晶表示装置32とを備え、変動表示された識別情報を、遊技者の操作により停止表示させるスロットゲームを実行し、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示を行う。
【選択図】図23
【解決手段】パチンコ遊技機は、遊技盤と、遊技者が遊技を行うための所定の有価価値のうちの一部を徴収する徴収機能、及び所定の条件を満たしたときに遊技者の損失を補填する補填機能を含む損失補填の作動制御を行う損失補填制御手段と、遊技者が損失補填制御手段による損失補填の作動制御を行わせるか否かを選択操作する選択手段と、損失補填に関する損失補填表示を行う液晶表示装置32とを備え、変動表示された識別情報を、遊技者の操作により停止表示させるスロットゲームを実行し、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示を行う。
【選択図】図23
Description
本発明は、遊技機、特にパチンコ遊技機に関する。
従来のパチンコ遊技機では、遊技盤の通過領域に遊技球が入ると、大当たり抽選が行われるとともに、複数の図柄からなる識別情報が3つ変動した後に、大当たり抽選の結果に応じた組合せで停止する一方、識別情報の変動に合わせてキャラクタ画像などを用いた演出表示が行われる。そして、この大当たり抽選で当選すると、例えば、3つの識別情報が全て同じ図柄なるように停止表示された後に、遊技者に多くの出球を提供する。
このような、パチンコ遊技機においては、機種毎に大当たり抽選の当選確率や大当たりによって期待できる最大出球数が設定されている。例えば、具体的には、大当たり抽選の当選確率が1/300で最大出球数が1800発程度の機種が市場に多く出回っている。また、近年では、大当たり抽選の当選確率が1/90で最大出球数が600発程度の機種も提供されている。
しかしながら、パチンコ遊技機において設定されている大当たり抽選の当選確率は理論値であって、実際に大当たり抽選の当選確率の通りに大当たりに当選するものではない。言い換えれば、大当たり抽選の当選確率が1/300の場合であっても、連続して大当たりが出現することもあれば、1000回以上大当たり抽選の結果がはずれとなること、いわゆるハマリ状態となることもあり得る。このハマリ状態においては、遊技者の遊技意欲が徐々に薄れてしまう。まして、隣の遊技者が大当たりに当選した場合には不公平感すら抱くようになり、遊技に対する興味や関心を失う場合があった。
そこで、パチンコ遊技機以外の遊技機においては、ハマリ状態を救済する機能を持たせた遊技機が提供されている。例えば、コインを遊技媒体とする回胴式遊技機(パチスロ)において、大当たり(パチスロにおけるボーナス)に当選しない抽選回数が、所定回数になると、その遊技者に対してコインを還元するというパチスロが提供されている。すなわち、当選しない抽選回数が、いわゆる4号機における天井値に到達すると、一定量の払出を行う遊技機が提供されている。
また、コインを遊技媒体とするスロットマシンにおいては、ボーナス当選や大当たり当選等の大入賞以外の入賞に対して、所定の割合を保険としての賞を蓄えておき、所定条件が満たされた場合に損失補填を行うといった保険機能を有することによって、ハマリ状態を救済するスロットマシンが提供されている(特許文献1、特許文献2)。更に、ハマリ状態の遊技者を救うべく、いわゆる天井値を複数有するスロットマシンが提供されている(特許文献3)。また、所定数のコインが投入されたことを条件として、保険機能がセットされ、そして、保険機能がセットされると、その旨の表示を行うスロットマシンが提供されている(特許文献4)。
米国特許第5,910,048号公報
特開平4−244178号公報
特開2007−97983号公報
特開2007−125297号公報
しかしながら、パチンコ遊技機において、上記のコインを遊技媒体とするようなパチスロやスロットマシンのようなハマリ状態を救済するための天井や保険機能が付加される場合は、例えば、保険機能が自動的に付加されることが、遊技者にとって一律に好ましいことではない。
すなわち、短い時間だけ遊技を行う遊技者にとっては、保険機能によって損失補填が授けられる可能性が低いことから、保険機能がかえって煩わしいものとなるおそれがある。また、遊技にはハマリがつきものであるとして、保険機能の付加による保険の徴収、例えば、数個の遊技球が徴収されることを好まない遊技者もいる。このように感じる遊技者に対しては、保険機能によって不公平感を緩和させることは難しい。
また、パチンコ遊技機においては、遊技者の不公平感を緩和するために、具体的にどのような態様(徴収方法、保険解除、損失補填など)で保険機能の付加を行うことが、遊技者の不公平感を緩和しうるかが課題となる。
本発明は、このような課題を解決し、遊技者の選択操作によって、パチンコ遊技機に遊技中の損失を補填する保険機能を持たせ、当該保険機能によって遊技者に損失補填を行うことにより、遊技者の不公平感をより緩和させることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は次に記載する遊技機を提供する。
(1) 遊技者の発射操作により発射された遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤と、遊技領域の入賞領域を発射された遊技球が通過すると所定数の賞球を払い出す遊技を制御する遊技実行手段と、遊技者が遊技を行うための所定の有価価値を徴収する徴収機能、及び遊技実行手段の制御による遊技結果に応じて遊技者の損失を補填する補填機能を含む損失補填の作動制御を行う損失補填制御手段と、遊技者が損失補填制御手段による損失補填の作動制御を行わせるか否かを選択操作する選択手段と、変動表示された識別情報を、遊技者の操作により停止表示させるスロットゲームの実行制御を行うスロットゲーム実行制御手段と、損失補填に関する損失補填表示を行う表示手段と、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示を行う表示制御手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
(1)の発明によれば、遊技者が遊技を行うための有価価値(例えば、遊技球)の一部を徴収し、更に、遊技実行手段の制御による遊技結果(例えば、長時間遊技したが多くの賞球が獲得できない場合)に応じて、この徴収された所定の有価価値に応じた損失補填(例えば、所定数の遊技球の払出という損失補填)を提供するなど、保険の支払いのような保険機能を有するため、いわゆるハマリ状態の遊技者を救済することが可能になる。また、損失補填の作動制御を行わせるか否かを遊技者が選択できるために、例えば、遊技球の徴収が好まない場合には、損失補填を作動制御させないことによって遊技球を徴収しないようにすることが可能になる。更に、損失補填表示をスロットゲームの結果に応じて表示するため、遊技者自らの選択操作によって損失補填表示を表示させることを目的としてスロットゲームを楽しむことが可能になる。しかも、ハマリ状態にある遊技者は、損失補填表示を見ることによって、損失補填機能が作動していることを再度認識できる。このように、ハマリ状態であっても損失補填表示により、損失が補填され得る損失補填機能が作動していることを認識するとともに、スロットゲームを楽しむことによって、ハマリ状態に対する不公平感をより緩和させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
(2) (1)に記載の遊技機において、複数回のスロットゲームの結果を記憶する記憶手段を備え、前記表示制御手段は、前記複数回のスロットゲームの結果に応じて、損失補填表示を行うことを特徴とする遊技機。
(2)の発明によれば、(1)の発明に加えて、複数回のスロットゲームの結果に応じて、損失補填表示を行うため、スロットゲームによって損失補填表示を出現させるという新たな楽しみが付加される。このため、遊技者は、有価価値が徴収されるたびに損失補填機能が作動することを認識することができるとともに、ハマリ状態である代わりに複数回のスロットゲームの結果として表示される損失補填表示を楽しむことが可能になる。このように、ハマリ状態であっても損失補填表示により、損失が補填され得る損失補填機能が作動していることを認識するとともに、スロットゲームを楽しむことによって、ハマリ状態に対する不公平感をより緩和させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
(3) (1)又は(2)に記載の遊技機において、前記スロットゲーム結果判定手段の判定結果に応じて、損失補填表示の損失補填表示頻度を設定する表示頻度設定手段を備え、前記表示制御手段は、前記表示頻度設定手段によって設定された前記表示頻度で損失補填表示を行うことを特徴とする遊技機。
(3)の発明によれば、(1)又は(2)の発明に加えて、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示の頻度を変化させる。このため、例えば、スロットゲームが賞球払出と関連しないゲームとした場合において、スロットゲームの結果が「7・7・7」であれば、その後のスロットゲームにおいて損失補填表示の頻度が高くなるようなゲーム結果となるように制御することにより、識別情報を特定の表示態様で停止表示させようとするスロットゲームに対する遊技意欲を喚起することが可能となる。このように、ハマリ状態であっても損失補填表示により、損失が補填され得る損失補填機能が作動していることを認識するとともに、スロットゲームを楽しむことによって、ハマリ状態に対する不公平感をより緩和させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
(4) (1)又は(2)に記載の遊技機において、前記表示制御手段は、スロットゲームの結果に応じて、損矢補填表示の表示態様を変化させることを特徴とする遊技機。
(4)の発明によれば、(1)又は(2)の発明に加えて、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示の頻度を変化させる。このため、例えば、スロットゲームが賞球払出と関連しないゲームとした場合において、スロットゲームの結果が「7・7・7」であれば、レア度の高い表示態様の損失補填表示を行うことにより、スロットゲームに対する遊技意欲を喚起することが可能となる。このように、ハマリ状態であっても損失補填表示により、損失が補填され得る損失補填機能が作動していることを認識するとともに、スロットゲームを楽しむことによって、ハマリ状態に対する不公平感をより緩和させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
(5) (1)又は(2)に記載の遊技機において、前記表示制御手段は、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示の表示期間を変化させることを特徴とする遊技機。
(5)の発明によれば、(1)又は(2)の発明に加え、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示の表示期間を変化させる。このため、例えば、スロットゲームが賞球払出と関連しないゲームとした場合において、スロットゲームの結果が「7・7・7」であれば、損失補填表示を長くすることにより、スロットゲームに対する遊技意欲を喚起することが可能となる。このように、ハマリ状態であっても損失補填表示により、損失が補填され得る損失補填機能が作動していることを認識するとともに、スロットゲームを楽しむことによって、ハマリ状態に対する不公平感をより緩和させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
本発明によれば、スロットゲームの結果に応じて損失補填表示を行うことにより、ハマリ状態であっても損失補填表示により、損失が補填され得る損失補填機能が作動していることを認識するとともに、スロットゲームを楽しむことによって、ハマリ状態に対する不公平感をより緩和させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態について説明する。
[遊技機の構成]
まず、遊技機の概観について図1乃至図3を用いて説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図である。また、図3は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の遊技盤14の概観を示す正面図である。
[遊技機の構成]
まず、遊技機の概観について図1乃至図3を用いて説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図である。また、図3は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の遊技盤14の概観を示す正面図である。
図1乃至図3に示すように、パチンコ遊技機10は、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11から構成されている。この扉11は、図1に示すように、開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる。また、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26、操作ボタン80、保険機能ボタン127などが配設されている。
本体枠12は、ベース枠18に前方に開閉自在に支持されており、本体枠12の開口12a内部には、液晶表示装置32と、遊技盤14などが配設されている。なお、遊技盤14、スペーサー31、液晶表示装置32以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易にするために説明を省略する。
遊技盤14は、その全部が透過性を有する板形状の樹脂(透過性を有する部材)によって形成されている。この透過性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その前面側に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30(具体的には後述の図3に示す外レール30a)に囲まれ、遊技媒体の一例である遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には、詳しくは後述する複数の遊技釘13が打ちこまれている。
液晶表示装置32は、遊技盤14の後方(背面側)に配設されている。すなわち、液晶表示装置32は、遊技盤14の透過性を有する部材の背後に配置されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像の表示を可能とする表示領域32aを有している。この表示領域32aは、遊技盤14の全部又は一部に、背面側から重なるように配設される。言い換えると、この表示領域32aは、少なくとも、遊技盤14における遊技領域15の全部又は一部と重なるように遊技盤14の後方に配設される。具体的には、液晶表示装置32は、その表示領域32aが遊技領域15の全部又は一部と、遊技領域外域16の全部又は一部とに重なるように遊技盤14の後方に配設される。この液晶表示装置32における表示領域32aには、演出用の演出画像、装飾用の装飾画像など、各種の画像が表示される。特に、液晶表示装置32における表示領域32aでは、大当たり遊技状態(特別遊技状態)に移行後、特別遊技の実行中に演出用の演出画像が表示される。
このように、本実施形態において、液晶表示装置32などの演出表示手段を遊技盤14の背後に設けることにより、例えば、遊技釘の植設領域や役物、装飾部材といった遊技部材を設ける領域を大きくし、レイアウトの自由度もさらに大きくすることが可能である。
スペーサー31は、遊技盤14の後方(背面側)に配設され、液晶表示装置32の前方(前面側)に、遊技球の流路となる空間を構成している。このスペーサー31は、透過性を有した材料で形成されている。なお、本実施例においてスペーサーは、透過性を有した材料で形成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、一部が透過性を有する材料で形成されてもよい。また、透過性を有さない材料で形成されてもよい。
扉11には、透過性を有する保護板19が配設されている。この保護板19は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。
発射ハンドル26は本体枠12に対して左側下方に回動自在に設けられている。また、発射ハンドル26の裏側には、駆動装置である発射ソレノイド(図示せず)が設けられている。さらに、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが遊技者により触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者の左手によって握持され、かつ、反時計回り方向へ所定角度以上回動操作されたときには、発射ソレノイド(図示せず)に電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射され、遊技が進められる。これらの発射ハンドル26、発射ソレノイド(図示せず)、タッチセンサ(図示せず)などから構成される発射装置130(図5参照)が遊技盤14に対して左側下方に設置されている。また、下皿22の右側には、喫煙しながら遊技を行う遊技者の便宜を図る灰皿28が設けられている。このように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、従来の多くの遊技機とは異なり、発射ハンドル26が向かって左側に、灰皿28が向かって右側に、つまり左右が反対に設けられている。また、本体枠12における発射ハンドル26の近傍には、発射パワー増加ボタン82と、発射パワー減少ボタン84が設けられており、例えば、遊技者の左手人差し指による発射パワー増加ボタン82の押下によって、発射される遊技球の勢いが強くなり、発射パワー減少ボタン84の押下によって、発射される遊技球の勢いが弱くなる。すなわち、発射パワー増加ボタン82及び発射パワー減少ボタン84の操作により、発射される遊技球の勢いが調節される。また、本体枠12における発射ハンドル26の近傍には、発射停止ボタン27が設けられている。この発射停止ボタン27を操作することにより、発射ハンドル26を操作している場合においても遊技球の発射を強制的に停止させることができる。
また、上皿20の前面には、遊技者による操作が可能な操作ボタン80が備えられている。この操作ボタン80は、左図柄停止ボタン(以下、「左ボタン」と称する)80a、中図柄停止ボタン(以下、「中ボタン」と称する)80b及び右図柄停止ボタン(以下、「右ボタン」と称する)80cの3つからなり、相互に水平方向に並設されている。この操作ボタン80は、液晶表示装置32に表示されるスロットマシンゲームの3つの回転リール画像による変動表示を停止させることに用いられる。また、上皿20の右側上部には、遊技者による操作が可能な保険機能ボタン127が備えられている。この保険機能ボタン127は、遊技者の操作によって保険機能を作動させるか否かを選択することに用いられる。そして、保険機能ボタン127が押下されると保険機能スイッチ127a(図5参照)がオンからオフ又はオフからオンになって保険機能作動させるか否かを指定する信号がサブCPU206に入力される。なお、保険機能スイッチ127aは、保険機能ボタン127の操作以外に、サブCPU206からの信号によってオンからオフに切り替えられる。
遊技盤14の左下方には、ランプユニット53が設けられている。図3に示されるように、ランプユニット53には、特別図柄表示器35、普通図柄表示器33、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。
特別図柄表示器35は、複数の7セグメントLEDで構成されている。この7セグメントLEDは、所定の特別図柄の変動表示開始条件の成立により、点灯・消灯を繰り返す。7セグメントLEDの点灯・消灯によって、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄(識別情報ともいう)として変動表示される。この特別図柄として、特定の数字図柄(例えば、“21”、“50”又は“64”などの数字図柄)が停止表示された場合は、通常遊技状態から遊技者に有利な状態である大当たり遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。この大当たり遊技状態となった場合には、後述するように、シャッタ40(図3参照)が開放状態に制御され、大入賞口39(図3参照)に遊技球が受け入れ可能な状態となる。一方、特別図柄として、特定の数字図柄以外の数字図柄が停止表示された場合は、通常遊技状態が維持される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
特別図柄表示器35の下方には、普通図柄表示器33が設けられている。普通図柄表示器33は、二つの表示用ランプで構成されており、これら表示用ランプが交互に点灯・消灯を繰り返すことによって、普通図柄として変動表示される。
普通図柄表示器33の下方には、特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。この特別図柄保留ランプ34a〜34dは、点灯又は消灯によって保留されている特別図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「保留個数」、「特別図柄に関する保留個数」)を表示する。例えば、特別図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34aが点灯する。
普通図柄表示器33の下方には、普通図柄保留ランプ50a〜50dが設けられている。この普通図柄保留ランプ50a〜50dは、後述するように、点灯又は消灯によって保留されている普通図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「保留個数」、「普通図柄に関する保留個数」)を表示する。特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、普通図柄保留ランプ50aが点灯する。
特別図柄表示器35の左側には、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。このラウンド数表示器51a〜51dは、特別遊技の実行中においてラウンド数を表示する。なお、このラウンド数表示器51a〜51dは、4つのLEDから構成されており、LED毎に点灯と消灯の2つのパターンがあるので、少なくとも16パターンの表示が可能である(2の4乗パターン)。なお、ラウンド数表示器51は、複数の7セグメントLED、液晶表示部、透過性を有する液晶表示部などから構成される場合もある。
また、遊技盤14の後方(背面側)に配設されている液晶表示装置32の表示領域32aでは、特別図柄表示器35において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。
例えば、特別図柄表示器35で表示される特別図柄の変動表示中においては、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、数字や記号などからなる演出用の識別図柄(例えば、“0”から“9”までの数字)が変動表示される。また、特別図柄表示器35において変動表示されていた特別図柄が停止表示されるとともに、液晶表示装置32の表示領域32aでも演出用の識別情報が停止表示される。
また、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、大当たりであることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される。具体的には、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される演出用の識別情報の組合せが特定の表示態様(例えば、3×3のマトリクス状に配置された複数の図柄における、横、斜めの有効ラインに“赤7”又は“青7”のいずれかが全て揃った状態で停止表示される態様)となり、さらに、「大当たり!!」などの文字画像とともに、喜んでいるキャラクタ画像が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される。
図3に示すように、遊技機10の遊技盤14上には、二つのガイドレール30(30a及び30b)、ステージ55、通過ゲート54a、54b、ステージ57、始動口25、シャッタ40、大入賞口39、一般入賞口56a、56b、56c、56dなどの遊技部材が設けられている。さらに、扉11の上部には、スピーカ46が設けられている。また、上皿20の上部には、保険機能ボタン127が設けられている。
遊技盤14の上部にはステージ55が設けられ、遊技盤14の略中央にはステージ57が設けられている。
遊技盤14の左側に設けられている二つのガイドレール30は、遊技領域15を区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技盤14の上部に移動し、前述した複数の遊技釘(図示せず)、遊技盤14上に設けられたステージ55、57などとの衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって流下する。このように、遊技盤14は、遊技者の発射操作により発射された遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤の一例である。
また、ステージ55の左端部には、入球口24が形成されている。この入球口24に遊技球が入賞すると、遊技盤14の背後において、ワープ経路47を経由し、ステージ57の背後に導かれる。ステージ57の背後に導かれた遊技球は、ステージ57に囲まれた排出口(図示せず)から遊技盤14の表側に排出され、当該遊技盤14へと流下する。
前述した始動口25内には入賞領域が設けられている。この入賞領域には始動入賞球センサ116(図5参照)を備える。遊技球などの遊技媒体が、始動入賞球センサ116で検出された場合、遊技球が入賞したと判定される。遊技球が入賞した場合には、特別図柄表示器35による特別図柄の変動表示が開始される。また、特別図柄の変動表示中に遊技球が入賞した場合には、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として特別図柄の変動表示が保留される。
また、その他の(所定の特別図柄の変動表示開始)条件としては、特別図柄が停止表示されていることである。つまり、所定の特別図柄の変動表示開始条件が成立する毎に特別図柄の変動表示が開始される。
遊技盤14の略中央の左右両側には通過ゲート54a、54bが設けられている。この通過ゲート54a、54bには、後述する通過球センサ114、115(図5参照)が設けられている。通過球センサ114、115は、遊技球が通過ゲート54a、54bを通過したことを検出する。そして、通過球センサ114、115によって遊技球の通過が検出されたときには、普通図柄表示器33において普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示が停止する。
この普通図柄が所定の図柄で停止表示されたときには、始動口25の左右の両側に設けられている羽根部材(いわゆる、普通電動役物)が閉鎖状態から開放状態となり、始動口25に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材を閉鎖状態として、始動口25に遊技球が入りにくくなるようにする。以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって羽根部材の開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
また、特別図柄の変動表示と同じように、普通図柄の変動表示中において通過ゲート54a、54bを遊技球が通過した場合には、変動表示中の普通図柄が停止表示されるまで、当該通過ゲート54a、54bへの遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた普通図柄が停止表示された場合には、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。
大入賞口39には、その前面側(前方)に開閉自在なシャッタ40が設けられている。このシャッタ40は、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が大当たり遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れやすい開放状態(第1の状態)となる。
一方、シャッタ40の背面側(後方)に設けられた大入賞口39には、カウントセンサ104(図5参照)を有する領域(図示せず)があり、その領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。そして、開放状態において大入賞口39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる(第2の状態)。なお、大入賞口39が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態(第1の状態)から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態(第2の状態)までの遊技をラウンドゲームという。従って、シャッタ40は、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンドなどのラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態から閉鎖状態(第2の状態)に駆動されたシャッタ40は、開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がカウントセンサ104を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、シャッタ40の開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がカウントセンサ104を通過したことを条件に、次のラウンドゲームへ継続して進むことができる。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまでの遊技を特別遊技という。
特別遊技の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、停止表示された特別図柄によって異なる。例えば、本実施例において、特別図柄表示器35に停止表示される数字図柄が64の場合は、最大継続ラウンド数は15ラウンドであり、特別図柄表示器35に停止表示される数字図柄が21の場合は、最大継続ラウンド数は2ラウンドであり、特別図柄表示器35に停止表示される数字図柄が50の場合は、最大継続ラウンド数は2ラウンドとなる。なお、最大継続ラウンド数は2ラウンド又は15ラウンドに限定されない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(メインCPU66を含む主制御回路60(図5参照))による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるようにしてもよい。
また、前述した一般入賞口56a〜56d、大入賞口39における特定領域及び一般領域に遊技球が入賞又は通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
また、前述した始動口25において入賞と判定されたときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
なお、本実施形態において、演出手段の一例として、液晶表示装置を記載したが、本発明はこれに限定されない。演出手段は、プラズマディスプレイや、リアプロジェクションディスプレイや、CRTディスプレイや、ランプや、スピーカや可動役物などの演出手段であってもよい。
[識別情報]
上述したような構成のパチンコ遊技機10における液晶表示装置32に表示される識別図柄について説明する。
上述したような構成のパチンコ遊技機10における液晶表示装置32に表示される識別図柄について説明する。
液晶表示装置32には、図3に示すように、スロットマシンの回転リール画像93によって識別情報94が表示され、識別情報94として、左列の識別図柄、中列の識別図柄、右列の識別図柄の可変表示が行われる。回転リール画像93は、円筒体の側面に識別情報として複数の識別図柄を並べて形成した画像であり、それら左列の識別図柄、中列の識別図柄、右列の識別図柄のそれぞれには、図4に示すように、21個の識別図柄が所定の表示順序で決定されている。具体的に、各図柄の種別としては、赤7、青7、白7、DON、スイカ、ベル、赤チェリー、青チェリー又はリプレイの各識別図柄が配されている。また、各識別図柄は、矢印方向に変動表示する。なお、図4に示す例によれば、21個の識別図柄によって回転リール画像が形成されているが、これよりも多くても逆に少なくてもよく、回転リール画像の大きさに応じて適宜設定可能である。
そして、図3に示すように、遊技盤14の後方には、液晶表示装置32によって、1つの回転リール画像93につき、連続した3つの識別図柄が対向するように配置されているため、遊技者には、透明の遊技盤14を介して、3×3のマトリクス状に識別図柄が配置されるように視認される。なお、識別図柄は、図4において図柄番号が大きくなるように、すなわち、遊技者から見れば、上から下に向かって回転するように、回転リール画像93が変動表示され、3×3のマトリクス状に識別図柄が配置されるように停止表示される。
操作ボタン80における左ボタン80a(図1参照)は左リール画像93a、中ボタン80bは中リール画像93b、右ボタン80cは右リール画像93cにそれぞれ対応し、例えば、左図柄が変動中に左ボタン80a(図1参照)が押下されると、左リール画像93aに含まれる連続した3つの識別図柄が停止表示される。他の図柄についても同様である。
これら左ボタン80a、中ボタン80b及び右ボタン80cを押下することにより、後述する図柄停止ボタン用スイッチ800(左ボタンスイッチ800a、中ボタンスイッチ800b及び右ボタンスイッチ800c(図4参照))は、オン、オフされる。左ボタンスイッチ800a、中ボタンスイッチ800b及び右ボタンスイッチ800cは、後述するサブCPU206に電気的に接続されている。そして、左ボタン80aが押下されると左ボタンスイッチ800aがオンになって左図柄停止信号がサブCPU206に入力される。同様に、中ボタン80bが押下されると中図柄停止信号が、右ボタン80cが押下されると、右図柄停止信号がそれぞれサブCPU206に入力される。
なお、左図柄停止信号とは、液晶表示装置32にて可変表示中の識別図柄の図柄列のうち、左の識別図柄を停止表示させるための信号である。本実施形態において、この信号を受信したサブCPU206(図4参照)により、液晶表示装置32にて変動表示中の図柄列のうち、左の識別図柄を停止表示させるための制御が行われる。つまり、左ボタン80aは左の識別図柄と対応しており、左ボタン80aか押下されると左の識別図柄が停止表示されるようになっている。
また、中図柄停止信号とは、液晶表示装置32にて可変表示中の識別図柄の図柄列のうち、中の識別図柄を停止表示させるための信号である。本実施形態において、この信号を受信したサブCPU206(図4参照)により、液晶表示装置32にて変動表示中の図柄列のうち、中の識別図柄を停止表示させるための制御が行われる。つまり、中ボタン80bは中の識別図柄と対応しており、中ボタン80bが押下されると中の識別図柄が停止表示されるようになっている。
また、右図柄停止信号とは、液晶表示装置32にて可変表示中の識別図柄の図柄列のうち、右の識別図柄を停止表示させるための信号である。本実施形態において、この信号を受信したサブCPU206(図4参照)により、液晶表示装置32にて変動表示中の図柄列のうち、右の識別図柄を停止表示させるための制御が行われる。つまり、右ボタン80cは右の識別図柄と対応しており、右ボタン80cが押下されると右の識別図柄が停止表示されるようになっている。
すなわち、左ボタン80a、中ボタン80b及び右ボタン80cは、変動表示される識別図柄(つまり、左、中及び右の識別図柄)をそれぞれ停止させる機能を有している。本実施形態においては、操作ボタン80の操作によって有効ラインに当選役を揃えるスロットゲームが行われる。ここで、有効ラインとは、3×3のマトリクスにおいて、横3列、対角線2列を指し、当選役とは、赤7、青7、ベル、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリーが有効ラインに3つ揃うこと、赤チェリー、青チェリーが左リール画像93aと中リール画像93bにおいて有効ライン上に揃うこと、赤チェリー、青チェリーが左リール画像93a上に揃うことである。特に、赤7、青7による当選役を大当たり役、ベル、リプレイ、スイカ、赤チェリー、青チェリーによる当選役を小役と称する。
前述のように、発射ハンドル26が向かって左側に設けられていることから、本実施形態のパチンコ遊技機10では、左手で発射ハンドル26の操作を行いながら、右手は上皿20の手前の縁に載置しておき、所望のタイミングで左ボタン80a、中ボタン80b及び右ボタン80cを押下することにより変動中の識別図柄の停止操作を行う。そして、停止操作の結果、有効ラインに赤7、青7が揃った場合には、大当たり遊技に移行する。小役が揃った場合には、小役に応じて予め設定された枚数の仮想コインを獲得するように、液晶表示装置32の表示画面上において演出表示される。すなわち、本実施形態においては、有効ラインに赤7、青7を揃えて大当たり遊技を獲得する識別情報停止ゲームとともに、有効ラインに小役を揃えて仮想コインを獲得するスロットマシンゲームが実行される。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図5を用いて説明する。図5は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図5を用いて説明する。図5は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
遊技制御手段としての主制御回路60は、図5に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、記憶手段の一例であるメインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66は、レジスタや、リセット端子66aを備えている。また、メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70などが接続されており、メインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。また、メインCPU66のリセット端子66aがリセット信号を受信した場合、リセット処理を実行する。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、各種テーブルも記憶されている。このように、メインROM68は、各種記憶手段として機能することとなる。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、領域通過フラグ、遊技状態フラグ、大当たり判定用乱数カウンタ、大当たり図柄決定用乱数カウンタ、はずれ図柄決定用乱数カウンタ、リーチパターン選択用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、ラウンド数表示用カウンタ、ラウンド数表示器演出始動用カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄に関する保留個数を示すデータ、普通図柄に関する保留個数を示すデータ、変動回数カウンタ、保険機能フラグ、徴収球カウンタ、賞球数カウンタ、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数などが位置付けられている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。遊技状態フラグは、実行される遊技状態を示すものである。
大当たり判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当たりを判定するためのものである。大当たり図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当たりを判定した場合に、停止表示される特別図柄を決定するためのものである。はずれ図柄決定用乱数カウンタは、大当たりではない場合に停止表示する特別図柄を決定するためのものである。リーチパターン選択用乱数カウンタは、リーチパターンを決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、演出用の変動パターンを決定するためのものである。ラウンド数表示器演出始動用カウンタは、通常遊技の実行中にラウンド数表示器に表示を行わせるか決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。なお、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。また、電源供給経過時間タイマは、パチンコ遊技機10に電源が供給されてからの経過時間を計測するためのものである。なお、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPUなど自体がタイマを備えていてもよい。
大入賞口開放回数カウンタは、大当たり遊技状態における大入賞口の開放回数(いわゆるラウンド数)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口に入賞し、カウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。さらに、特別図柄に関する保留個数を示すデータは、始動口25へ遊技球が入賞したが、特別図柄の変動表示が実行できないときに、特別図柄ゲームの開始を保留するが、その保留されている特別図柄ゲームの保留回数を示すものである。さらに、普通図柄に関する保留個数を示すデータは、遊技球が通過ゲート54a、54bを通過したが、普通図柄の変動表示が実行できないときに、普通図柄ゲームの開始を保留するが、その保留されている普通図柄ゲームの保留回数を示すものである。ラウンド数表示用カウンタは、液晶表示装置32において表示されるラウンド数を示すものである。
変動回数カウンタは、前回の大当たりからの抽選回数を示すものである。保険機能フラグは、保険機能のオン・オフを示すものである。徴収球カウンタは、保険機能を作動させるために玉貸し時に徴収された遊技球数(有価価値)を示すものである。賞球数カウンタは、賞球数を示すものである。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。
初期リセット回路64は、コンデンサと、ウォッチドッグタイマとを備え、コンデンサに印加された電圧が一定の値に達すると、メインCPU66に対してリセット信号を送信する。また、初期リセット回路64は、メインCPU66から所定の制御信号を受信することによって、コンデンサに印加した電圧を解放するために放電する。
シリアル通信用IC72は、メインCPU66と副制御回路200と払出・発射制御回路126と接続され、副制御基板用バッファ72aと、払出・発射制御回路用バッファ72bとを備える。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図5に示すように、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、115、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、バックアップクリアスイッチ124、保険機能ボタン127が接続されている。
カウントセンサ104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dにそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114、115は、通過ゲート54a、54bにそれぞれ設けられている。この通過球センサ114、115は、通過ゲート54a、54bをそれぞれ遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動入賞球センサ116は、始動口25に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口25を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して始動口25に設けられる羽根部材に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、図3に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口を開放状態又は閉鎖状態とする。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時などにおけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。例えば、筐体の電源を落とすことにより、結果データがリセットされる。
保険機能ボタン127は、上皿20(図1参照)の前部に設けられており、遊技者に操作されることによって、所定の検知信号を主制御回路60に送信する。このように、保険機能ボタン127が操作されることによって、保険機能のオン・オフが決定される。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、カードユニット150が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。
また、発射装置130には、前述した発射ソレノイド、タッチセンサなどの遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射ソレノイドにより遊技盤14に順次発射される。
さらに、主制御回路60には、ランプ74が接続されている。主制御回路60は、ランプ74に対してランプ(LED)制御信号を供給する。なお、ランプ74には、白熱電球、LEDなど、具体的には、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、特別図柄表示器35(7セグメントLED)、普通図柄表示器33(表示用ランプ)などが含まれる。
一方、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46から発生させる音声に関する制御、ランプ132の制御などを行う。なお、ランプ132には、白熱電球、LEDなど、具体的には、遊技盤14上を明暗表示する装飾ランプ(図示せず)などが含まれる。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
演出制御手段である副制御回路200は、サブCPU206、プログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御手段としての表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、ランプや可動役物に関する制御を行う駆動回路240を備える。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。また、図柄停止ボタン用スイッチ800(左ボタンスイッチ800a、中ボタンスイッチ800b及び右ボタンスイッチ800c)が副制御回路200に接続されている。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210などが接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラム、各種テーブルが記憶されている。
また、プログラムROM208には、複数種類の演出パターンが記憶されている。この演出パターンは、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に関するものである。その他にも、プログラムROM208には、複数種類の特別遊技の実行中の演出パターンが記憶されている。この特別遊技の実行中の演出パターンは、特別遊技におけるラウンドゲームに関連して実行される演出表示の進行に関するものである。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブルなどを記憶する記憶手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジなどの記憶媒体に、プログラム、テーブルなどが記録されていてもよい。もちろん、プログラムROM208の代替としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210などに記録されるものでもよい。さらにまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ、スロットマシンゲームのゲーム履歴、スロットマシンゲームで獲得した仮想コイン枚数、などの各種の変数や損失補填表示フラグ、表示頻度フラグなどの各種のフラグが位置付けられている。さらに、ワークRAM210は、液晶表示装置32における各回転リール画像93(左リール画像93a、中リール画像93b、右リール画像93c)に形成されている各識別図柄の位置情報を記憶する領域を有し、各回転リール画像93の回転によって各識別図柄の位置が変化するごとに、各識別図柄の位置情報が更新される。このため、各回転リール画像93の各識別図柄の位置は、サブCPU206によって監視される。左ボタンスイッチ800aは左ボタン80aに設けられており、遊技者によって、左ボタン80aが押下された場合に左図柄信号がサブCPU206に送信される。中ボタンスイッチ800bは中ボタン80bに設けられており、遊技者によって、中ボタン80bが押下された場合に中図柄信号がサブCPU206に送信される。右ボタンスイッチ800cは右ボタン80cに設けられており、遊技者によって、右ボタン80cが押下された場合に右図柄信号がサブCPU206に送信される。
なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
駆動回路240は、ドライブ回路242と、装飾データROM244を備え、サブCPU206に接続されている。ドライブ回路を介してランプ132の発光を制御する。
表示制御回路250は、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
上述したVDP212は、サブCPU206、画像データROM216、D/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路などの回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置32の表示領域32aに画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置32の表示領域32aに画像が表示されることとなる。
画像データROM216には、背景画像データ、演出画像データなどの各種の画像データが別個に記憶されている。もちろん、関連画像を示す関連画像データも記憶されている。
VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、背景画像データ、演出画像データ、保険機能関連画像データなど、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。VDP212は、生成した画像データを、後方に位置する画像データから順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像を表示させる。
本実施形態によれば、小役、例えばスイカが成立した場合には、「スイカ」を揃える必要があるが、操作ボタン80を操作した時点で、「スイカ」が有効領域外であるが、その後4コマ以内に「スイカ」がある場合には、「スイカ」をすべらせて有効領域内に表示されるように、すべりコマ数を考慮したリール停止データがサブCPU206から表示制御回路250に送信される。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)から構成されている。
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。
[主制御メイン処理]
図6を用いて、主制御メイン処理を説明する。
図6を用いて、主制御メイン処理を説明する。
ステップS9においては、初期化設定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、電源投入に応じて、メインROM68から起動プログラムを読み込むとともに、メインRAM70に記憶されるフラグなどを初期化し、又は電源遮断前の状態に復帰する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS10に処理を移行する。
ステップS10においては、初期値乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、初期値乱数カウンタを更新する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS11に処理を移行する。
ステップS11において、メインCPU66は、システムタイマ監視タイマ値が3であるか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶されるシステムタイマ監視タイマ値を参照し、システムタイマ監視タイマ値が3である場合には、ステップS12に処理を移し、システムタイマ監視タイマ値が3でない場合には、ステップS10に処理を移行する。
ステップS12においては、システムタイマ監視タイマリセット処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶されるシステムタイマ監視タイマをリセットする処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS13に処理を移行する。
ステップS13においては、タイマ更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たりが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマなど、各種のタイマを更新する処理を実行する。この処理が終了した場合には、ステップS14に処理を移行する。
ステップS14においては、特別図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、特別図柄制御処理を行う。特別図柄制御処理については、後述する。この処理が終了した場合には、ステップS15に処理を移行する。
ステップS15においては、普通図柄制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、通過球センサ114、115からの検知信号に応じて、乱数値を抽出し、メインROM68に記憶される普通図柄当選テーブルを参照し、普通図柄抽選が当選したか否かを判定し、判定の結果をメインRAM70に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS16に処理を移行する。
ステップS16においては、図柄表示装置制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS14、ステップS15でメインRAM70に記憶された特別図柄制御処理の結果と、普通図柄制御処理の結果に応じて、特別図柄表示器35と、普通図柄表示器33と、ラウンド数表示器51とを駆動するための制御信号をメインRAM70に記憶する処理を行う。例えば、特別図柄表示器35を駆動する場合、メインCPU66は、駆動信号を特別図柄表示器35に制御信号を送信する。特別図柄表示器35は受信した駆動信号に基づき識別図柄を変動表示及び停止表示する。この処理が終了した場合には、ステップS17に処理を移す。
ステップS17においては、遊技情報データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU66は、台コンピュータ又はホールコンピュータ(図示せず)に送信するための遊技情報信号に関するデータを生成し、メインRAM70に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS18に処理を移行する。
ステップS18においては、図柄保留個数データ生成処理を行う。この処理において、メインCPU66は、後述するシステムタイマ割込処理におけるスイッチ入力検出処理(図7、ステップS46)にて検出される始動入賞球センサ116及び通過球センサ114、115からの検知信号や、特別図柄及び普通図柄の変動表示の実行に応じて更新されるメインRAM70に記憶された保留個数データの更新結果に基づいて、特別図柄保留ランプ34a〜34d及び普通図柄保留ランプ50a〜50dを駆動するための制御信号をメインRAM70に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS19に処理を移す。
ステップS19においては、ポート出力処理を行う。この処理において、メインCPU66は、上記のステップなどでメインRAM70に記憶される制御信号を各ポートに出力する処理を行う。具体的には、特別図柄保留ランプ34a〜34d(図3参照)、特別図柄表示器35(7セグメントLED、図3参照)、普通図柄表示器33(表示LED、図3参照)にLED点灯のためのLED電源(コモン信号)やソレノイド駆動のためのソレノイド電源を供給する。さらに、始動記憶データの保留個数の更新データは、副制御回路200に送信される。この処理が終了した場合には、ステップS20に処理を移行する。
ステップS20においては、記憶・遊技状態コマンド制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に確変フラグもしくは時短状態フラグがセットされているか判定し、確変フラグもしくは時短状態フラグがセットされていると判定した場合、確変状態コマンド、時短状態コマンドを生成し、副制御回路200に送信する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS21に処理を移行する。
ステップS21においては、演出制御コマンド出力制御処理を行う。この処理において、メインCPU66は、演出制御コマンドや、保険機能コマンドや、払出コマンドや、取込コマンドを副制御回路200への出力制御処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS22に処理を移行する。
ステップS22においては、払出処理を行う。この処理において、詳しくは、後述するが、メインCPU66は、大入賞口39、始動口25、一般入賞口56a〜56dに遊技球が入賞したか否かのチェックを行い、入賞があった場合、それぞれに対応する払出要求コマンドを払出・発射制御回路126に送信する。本実施形態においては、大入賞口39に入賞した場合には賞球として15個の遊技球、始動口25に入賞した場合には賞球として3個の遊技球、一般入賞口56a〜56dに入賞した場合には賞球として10個の遊技球が、遊技者に払い出される。この処理が終了した場合には、ステップS10に処理を移行する。なお、本実施例において、賞球数の一例が記載されているが、本発明はこれに限定されない。このように、メインCPU66は、遊技領域の入賞領域を発射された遊技球が通過すると所定数の賞球を払い出す遊技を制御する遊技実行手段の一例である。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。メインCPU66は、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生させ、これに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。図7を用いて、システムタイマ割込処理を説明する。
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。メインCPU66は、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生させ、これに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。図7を用いて、システムタイマ割込処理を説明する。
ステップS41においては、各レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS42に処理を移行する。
ステップS42においては、システムタイマ監視タイマの値を+1する処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶されるシステムタイマ監視タイマの値を1加算する処理を行う。なお、システムタイマ監視タイマは、所定の処理(特別図柄制御処理など)をタイマ割込処理の所定回数(3回)の起動を条件として実行させるための監視タイマである。この処理が終了した場合、ステップS43に処理を移行する。
ステップS43においては、乱数更新処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶される大当たり判定用乱数カウンタなどの乱数値を更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS44に処理を移行する。
ステップS44においては、入力ポート読込処理を行う。この処理において、メインCPU66は、各ポートからの検知信号を読み込む処理を行う。より詳しくは、保険機能ボタン127からの検知信号があるか否かを判定し、あると判定した場合には、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に記憶される保険機能フラグにオンを示す値(例えば、1)をセットする。また、保険機能フラグにオンを示す値がセットされている場合において、メインCPU66は、保険機能ボタン127からの検知信号があると判定したときには、保険機能フラグにオフを示す値(例えば、0)をセットする。また、メインCPU66は、カードユニット150から終了信号を受信した場合には、保険機能フラグにオフを示す値(例えば、0)をセットする。この処理が終了した場合には、ステップS46に処理を移行する。このように、保険機能ボタン127は、遊技者が損失補填制御手段による損失補填の作動制御を行わせるか否かを選択操作する選択手段の一例である。
ステップS46においては、スイッチ入力検出処理を行う。この処理において、メインCPU66は、カウントセンサ104,一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114,115、始動入賞球センサ116など各スイッチからの検知信号を検出する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS47に処理を移行する。
ステップS47においては、各レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS42で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS49に処理を移行する。
ステップS49においては、割込み許可処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰させる。
[特別図柄制御処理]
図6のステップS14において実行されるサブルーチンについて図8を用いて説明する。なお、図8において、ステップS72からステップS81の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。
図6のステップS14において実行されるサブルーチンについて図8を用いて説明する。なお、図8において、ステップS72からステップS81の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する1つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。
最初に、図8に示すように、制御状態フラグをロードする処理を実行する(ステップS71)。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS72に処理を移行する。
なお、後述するステップS72からステップS81において、メインCPU66は、後述するように、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かを判断する。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS72からステップS81における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、メインCPU66は、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理を実行する。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。もちろん、所定の周期でシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS72においては、特別図柄記憶チェック処理を実行する。詳しくは後述する。この処理が終了した場合には、ステップS73に処理を移行する。
ステップS73においては、特別図柄変動時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットし、確定後待ち時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS74の処理を実行するように設定する。この処理が終了した場合には、ステップS74に処理を移行する。
ステップS74においては、特別図柄表示時間管理処理を実行する。この処理においては、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合に、大当たり遊技状態へ移行する抽選に当選したか否かを判断する。メインCPU66は、当選である場合に、大当たり遊技開始インターバル管理を示す値(03)を制御状態フラグにセットし、大当たり遊技開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当たり遊技開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS75の処理を実行するように設定するのである。一方、メインCPU66は、当選ではない場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)をセットする。つまり、ステップS81の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS75に処理を移行する。
ステップS75においては、大当たり遊技開始インターバル管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当たり遊技開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当たり遊技開始インターバルに対応する時間が経過した場合に、メインROM68から読み出された大入賞口39を開放させるためのデータをメインRAM70に記憶する。そして、メインCPU66は、図6のステップS19の処理において、メインRAM70に記憶された大入賞口39を開放させるためのデータを読み出し、大入賞口39を開放させる旨の信号を、大入賞口ソレノイド120に供給する。このように、メインCPU66などは、大入賞口39の開閉制御を行う。つまり、所定の有利な遊技状態(大入賞口39が遊技球を受け入れやすい開放状態から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い閉鎖状態までの遊技状態)が提供される一のラウンドゲームを複数回繰り返し行う可能性がある大当たり遊技が実行されることになる。
さらに、メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。さらに、メインCPU66は、メインRAM70内のラウンド数表示カウンタに、所定の数字(例えば、“15”)を代入する。さらに、メインCPU66は、メインRAM70内の大当たり遊技実行時間タイマを使用して大当たり遊技の実行時間の計測を開始する。この処理が終了した場合には、ステップS77に処理を移行する。
ステップS77においては、大入賞口再開放前待ち時間管理処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合に、大入賞口開放回数カウンタを“1”増加するように記憶更新する。メインCPU66は、大入賞口開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、開放上限時間(例えば30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。つまり、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS78に処理を移行する。
ステップS78においては、大入賞口開放中処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口開放中を示す値(04)である場合に、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数を更新する。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットする。メインCPU66は、大入賞口内残留球監視時間(例えば1秒)を待ち時間タイマにセットする。つまり、大入賞口内残留球監視時間が経過した後、ステップS79の処理を実行するように設定するのである。なお、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合には、上述した処理を実行しない。この処理が終了した場合には、ステップS79に処理を移行する。
ステップS79においては、大入賞口内残留球監視処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間が経過した場合に、大入賞口39に対応するカウントセンサ104を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが所定数以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かを判断する。メインCPU66は、いずれかの条件を満たした場合に、大当たり遊技終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットし、大当たり遊技終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、大当たり遊技終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS80の処理を実行するように設定するのである。
一方、メインCPU66は、いずれの条件も満たさない場合に、大入賞口再開放前待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットする。さらに、メインCPU66は、メインRAM70内部に記憶されているラウンド数表示カウンタに“1”を減算するように記憶更新する。また、メインCPU66は、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS78の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、ステップS80に処理を移行する。
ステップS80においては、大当たり遊技終了インターバル処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが大当たり遊技終了インターバルを示す値(07)であり、大当たり遊技終了インターバルに対応する時間が経過した場合に、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。つまり、ステップS81の処理を実行するように設定するのである。また、確変状態や時短状態の場合には、遊技状態フラグにそれぞれに対応する値をセットする。
ステップS81においては、特別図柄ゲーム終了処理を実行する。この処理において、詳しくは後述するが、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、今回の特別図柄ゲームに関連した特別図柄に関する保留個数を示すデータを“1”減少するように記憶更新する。これによって、特別図柄記憶領域のデータの更新、つまり保留個数の更新を実行することになる。続いて、メインCPU66は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする処理を実行する。つまり、ステップS72の処理を実行するように設定するのである。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
前述したように、制御状態フラグをセットすることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、メインCPU66は、図8に示すように、大当たり遊技状態ではない場合において、大当たり判定の結果がはずれであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットすることにより、図8に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS81の処理を所定のタイミングで実行することとなる。また、メインCPU66は、大当たり遊技状態ではない場合において、大当たり判定の結果が大当たりであるときには、制御状態フラグを“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットすることにより、図8に示すステップS72、ステップS73、ステップS74、ステップS75の処理を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技状態への制御を実行することになる。さらには、メインCPU66は、大当たり遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグを“04”、“05”、“06”と順にセットすることにより、図8に示すステップS78、ステップS79、ステップS77の処理を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技を実行することとなる。なお、大当たり遊技の終了条件が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットすることにより、図8に示すステップS78からステップS81の処理を所定のタイミングで実行し、大当たり遊技を終了することになる。また、本実施形態においては、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(パンク、本実施形態においては、大当たり遊技中に大入賞口39へ1球も遊技球が入らなかったこと)、最大継続ラウンド数(本実施形態においては、大当たり“15”ラウンド、又は“2”ラウンド)のラウンドゲームが終了することも大当たり遊技終了条件である。
[特別図柄記憶チェック処理]
図8のステップS72において実行されるサブルーチンについて、図9を用いて説明する。
図8のステップS72において実行されるサブルーチンについて、図9を用いて説明する。
最初に、図9に示すように、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かを判断する(ステップS101)。制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判断した場合には、ステップS102に処理を移し、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値でないと判断した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS102において、メインCPU66は、保留個数データにおける特別図柄に関する保留個数がいずれも“0”であるか否かを判断する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70に記憶される始動記憶データにおける特別図柄に関する保留個数がいずれも“0”であると判断した場合には、ステップS112に処理を移し、保留個数を示すデータが“0”でないと判断した場合には、ステップS104に処理を移行する。
ステップS104においては、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)をセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を示す値を制御状態フラグに記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS105に処理を移行する。
ステップS105においては、大当たり判定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、始動記憶があれば特別図柄決定テーブルに記憶されている大当たり判定値を選択する。そして、メインCPU66は、始動入賞時に抽出された乱数値と、大当たり判定値とを参照する。つまり、メインCPU66は、遊技者に有利な大当たり遊技状態とするか否かの判定を行うことになる。
ステップS106においては、図柄決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS105において大当たりと判定された場合には、始動入賞時に抽出された大当たり図柄決定用乱数値を抽出し、特別図柄決定テーブルを参照して、その大当たり図柄決定用乱数値に基づいて、特別図柄表示器35に停止表示させる特別図柄を決定し、その特別図柄を示すデータをメインRAM70の所定領域に記憶する。なお、大当たりと判定されなかった場合(はずれ)には、特別図柄表示器35に停止表示させる特別図柄をはずれ図柄に決定した特別図柄を示すデータをメインRAM70に記憶する。この処理が終了した場合には、ステップS107処理を移行する。
なお、ステップS106の処理によってメインRAM70の所定領域に記憶された図柄指定コマンドは、図6のステップS21の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に停止図柄指定コマンドとして供給される。
ステップS107においては、変動パターン決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、演出条件選択用乱数値を抽出する。メインCPU66は、ステップS106により決定された特別図柄に基づいて、メインROM68に記憶される変動パターンテーブルから特別図柄変動パターンコマンドを選択する。具体的には、ステップS106により決定された特別図柄に応じた演出用の特別図柄変動パターンコマンドが選択され、メインRAM70の所定領域に記憶する。
このように記憶された演出用の特別図柄変動パターンコマンドは、図6のステップS21の処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に変動パターン指定コマンドとして供給される。副制御回路200のサブCPU206は、受信した変動パターン指定コマンドに応じた演出表示を実行することになる。この処理が終了した場合には、ステップS109に処理を移す。
ステップS109においては、決定した演出用の変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマにセットする処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS107の処理により決定された演出用の変動パターンに対応する変動時間をテーブルより読み出し、その変動時間を示す値を待ち時間タイマに記憶する。そして、今回の変動表示に用いられた大当たり判定用乱数値などが記憶された記憶領域をクリアする処理を実行する(ステップS111)。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS112においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数をメインRAM70に記憶する。これによって、副制御回路200において、デモ画面の表示が実行されることとなる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[特別図柄ゲーム終了処理]
図10を用いて、特別図柄ゲーム終了処理を説明する。
図10を用いて、特別図柄ゲーム終了処理を説明する。
ステップS1300において、大当たりか否か判定する処理を行う。この処理において、メインCPU66は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、今回の特別図柄ゲームに関連した特別図柄に関する保留個数を示すデータを“1”減少するように記憶更新する。続いて、メインCPU66は、制御状態フラグとして特別図柄記憶チェックを示す値(00)をセットする処理を実行する。さらに、メインCPU66は、大当たりか否か判定し、大当たりと判定した場合には、ステップS1340に処理を移し、大当たりと判定しない場合には、ステップS1310に処理を移す。
ステップS1310においては、保険機能フラグがオンか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域において記憶される保険機能フラグの値がオンを示す値(例えば、1)か否かを判定する。メインCPU66が保険機能フラグの値がオンを示す値であると判定した場合には、ステップS1320に処理を移し、オンを示す値であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1320においては、変動回数カウンタに1を加算する処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に記憶される変動回数カウンタの値に1を加算する。このように、変動回数カウンタの値によって、遊技者が何回識別情報停止ゲームを実行したかが認識され得る。この処理が終了した場合には、ステップS1330に処理を移す。
ステップS1330においては、変動回数コマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS1320において記憶される変動回数カウンタの値に基づくデータを、メインRAM70の所定領域に記憶される変動回数コマンドに記憶する。メインRAM70に記憶された変動回数コマンドは、図6のステップS21の処理において、副制御回路200に送信される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1340においては、変動回数カウンタをリセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に記憶される変動回数カウンタの値をリセット(例えば、0をセット)する処理を行う。このように、大当たりになった場合に、変動回数カウンタをリセットすることによって、所定期間大当たりにならなかった遊技者のみを救済することが可能になる。この処理が終了した場合には、ステップS1350に処理を移す。
ステップS1350においては、保険機能フラグをオフにする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に記憶される保険機能フラグをオフ(例えば、0をセット)にする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[払出処理]
図11を用いて払出処理を説明する。
図11を用いて払出処理を説明する。
ステップS1410において、賞球カウンタが1以上か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に記憶される賞球カウンタの値が1以上か否かを判定する。メインCPU66によって、賞球カウンタの値が1以上と判定された場合には、ステップS1415に処理を移し、賞球カウンタの値が1以上と判定されない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1415において、賞球払出制御信号をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、賞球カウンタの値に基づいて、メインRAM70の所定領域に賞球払出制御信号をセットする。セットされた賞球払出制御信号は、図6のステップS19の処理において、払出・発射制御回路126に送信される。払出・発射制御回路126は、受信した賞球払出制御信号に基づいて、賞球を払い出すように払出装置128を制御する。この処理が終了した場合には、ステップS1420に処理を移す。
ステップS1420において、賞球カウンタの値をリセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に記憶される賞球カウンタの値をリセット(0をセット)する所定を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1425に処理を移す。
ステップS1425においては、保険機能フラグがオンか否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU66が、保険機能フラグの値がオンを示す値(例えば、1)であると判定した場合、ステップS1430に処理を移し、オンを示す値であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1430においては、所定の変動回数か否かを判定する処理を行う。この処理において、メインCPU66が、メインRAM70の所定領域に記憶される変動回数カウンタの値を参照し、所定の変動回数(例えば、600回転)以上であるか否かを判定する。なお、本実施形態において、所定の変動回数は、600回転としているが、本発明はこれに限定されず、所定の変動回数は、大当たり確率の逆数の3倍など任意の値であってもよい。メインCPU66が、所定の変動回数以上と判定した場合には、ステップS1435に処理を移し、所定の変動回数以上と判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1435においては、保険球払出制御信号をセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、徴収球カウンタの値に基づく値の保険球数(例えば、徴収された遊技球数)、メインRAM70の所定領域に保険球払出制御信号をセットする。セットされた保険球払出制御信号は、図6のステップS19の処理において、払出・発射制御回路126に送信される。払出・発射制御回路126は、受信した保険球払出制御信号に基づいて、損失補填としての保険球を払い出すように払出装置128を制御する。この処理が終了した場合には、ステップS1440に処理を移す。このように、メインCPU66は、遊技実行手段の制御による遊技結果に応じて遊技者の損失を補填する補填機能を含む損失補填の作動制御を行う損失補填制御手段の一例である。なお、本実施形態においては、保険球数は、徴収された遊技球数と同数であるが、本発明は、これに限定されず、例えば、徴収された遊技球数よりも多い値の保険球数であってもよい。また、保険球数を抽選してもよい。
ステップS1440において、徴収球カウンタの値をリセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に記憶される徴収球カウンタの値をリセット(0をセット)する所定を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1445に処理を移す。
ステップS1445においては、変動回数カウンタをリセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に記憶される変動回数カウンタの値をリセット(例えば、0をセット)する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1450に処理を移す。
ステップS1450においては、保険機能フラグをリセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に記憶される保険機能フラグをリセット(例えば、0をセット)する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1455に処理を移す。
ステップS1455においては、払出コマンドをセットする処理を行う。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定領域に払出コマンドをセットする。セットされた払出コマンドは、図6のステップS21の処理において、副制御回路200に送信される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[払出メイン処理]
図12を参照して、遊技機10の払出・発射制御回路126で実行される払出メイン処理について説明する。この処理は、払出・発射制御回路126のCPUにより制御されるシステムタイマによって、後述するステップS1503〜ステップS1512が1msec(1ミリ秒)の周期で繰り返し実行される。
図12を参照して、遊技機10の払出・発射制御回路126で実行される払出メイン処理について説明する。この処理は、払出・発射制御回路126のCPUにより制御されるシステムタイマによって、後述するステップS1503〜ステップS1512が1msec(1ミリ秒)の周期で繰り返し実行される。
先ず、ステップS1501では、遊技機10の電源が投入されたときの初期化設定を行う。電源投入時のバックアップクリアスイッチ124の押下状況に応じて、バックアップクリアスイッチ124が押下されていないならば払出・発射制御回路126のCPUはバックアップ復帰処理(電源切断前に実行されていたプログラムアドレスを指定してプログラムの実行を開始)を行い、バックアップクリアスイッチ124が押下されているならば、払出・発射制御回路126のCPUは、払出・発射制御回路126のRAMの作業領域を初期化するなどの初期設定処理を実行し、プログラムを再起動する。また、異常通達監視タイマの値を記憶する変数、エラー報知フラグなどの各種変数を初期化(“0”をセット)する。この処理が終了すると、ステップS1502へ処理を移す。
ステップS1502では、1ミリ秒(msec)が経過したか否かの処理を行う。払出・発射制御回路126のCPUが1msec経過としたか否かを判定する。この判定がYESのときには、ステップS1503へ処理を移し、NOのときにはステップS1502を再度実行する。
ステップS1503では、カードユニット通信処理を行う。この処理が終了すると、ステップS1504へ処理を移す。
ステップS1504では、カウントスイッチ検知処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPUが、払出・発射制御回路126の払出装置128に含まれる賞球カウントスイッチ(図示せず)及び球貸カウントスイッチ(図示せず)の出力状態をチェックし、現在賞球又は貸出球の払出が行われているか否かを検知する。この処理が終了すると、ステップS1505へ処理を移す。
ステップS1505では、エラー検知処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPUが、遊技機10の遊技球払出経路(図示せず)及び払出装置128(図5参照)に異常がないか否かをチェックし、異常があればそれを検知する。この処理が終了すると、ステップS1506へ処理を移す。
ステップS1506では、払出装置駆動処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPUが、遊技球払出経路(図示せず)の異常が検知されていないことを確認して、異常がないと確認できたときに、払出・発射制御回路126のRAMに格納された変数に、払出装置128(図5参照)を制御して所定数の遊技球の払出を行うためのデータをセットする。この処理が終了すると、ステップS1507へ処理を移す。
ステップS1507では、発射関連信号検知処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPUが、発射装置130(図5参照)に含まれるストップスイッチ及びタッチセンサの出力状態を監視して、出力信号を検知する。この処理が終了すると、ステップS1508へ処理を移す。
ステップS1508では、発射駆動処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPUが、払出・発射制御回路126のRAMに格納された変数に、発射装置130(図5参照)に含まれる発射ソレノイド(図示せず)を所定時間毎に駆動させるためのデータをセットする。この処理が終了すると、ステップS1509へ処理を移す。
ステップS1509では、球貸制御処理を行う。この処理では、詳しくは後述するが、払出・発射制御回路126のCPUが、払出装置128における遊技球の球貸状態の監視を行う。この処理が終了すると、ステップS1510へ処理を移す。
ステップS1510では、賞球制御処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPUが、主制御回路60(図5参照)から送信されてきた賞球の払出指令信号に基づく賞球の払出状態の監視を行う。この処理が終了すると、ステップS1511へ処理を移す。
ステップS1511では、エラー処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPUが、ステップS1505で検知したエラーの情報を、例えば、払出・発射制御回路126に備えられた7セグなどのエラー表示装置(図示せず)に表示する。この処理が終了すると、ステップS1512へ処理を移す。
ステップS1512では、出力処理を行う。この処理では、払出・発射制御回路126のCPUが、ステップS1506で払出・発射制御回路126のRAMに記憶された、払出装置128(図5参照)を制御して所定数の遊技球の払出を行うためのデータ、及びステップS1508で払出・発射制御回路126のRAMに記憶された、発射装置130(図5参照)に含まれる発射ソレノイド(図示せず)を所定時間毎に駆動させるためのデータに基づき、実際に払出装置128及び発射装置130へデータを出力して遊技球の払出及び発射を行う。この処理が終了すると、ステップS1502へ処理を戻す。
[球貸制御処理]
図13を用いて、球貸制御処理を説明する。
図13を用いて、球貸制御処理を説明する。
ステップS1600において、球貸信号を受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPUが、主制御回路60からの球貸信号を受信したと判定した場合には、ステップS1610に処理を移し、球貸信号を受信したと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1610において、保険機能フラグがオンか否かを判定する処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPUが、主制御回路60から保険機能フラグの値がオンを示す値(例えば、1)による制御信号を受信したと判定した場合、ステップS1630に処理を移し、制御信号を受信したと判定しない場合には、ステップS1620に処理を移す。
ステップS1620において、球貸し処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPUが、払出装置128に対して、球貸制御信号を送信し、さらに、球貸制御信号に基づいた数(例えば、500円に対応する制御信号を受信した場合、125球)の遊技球が供給されているか否か払出装置128における遊技球の球貸状態の監視を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS1630においては、徴収値以上か否かを判定する処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPUは、払出・発射制御回路126のRAMに記憶される徴収された遊技球数を示す徴収値が、所定の徴収値(例えば、100球)か否か判定する。払出・発射制御回路126のCPUが所定の徴収値以上の徴収値であると判定した場合には、ステップS1620に処理を移し、所定の徴収値以上の徴収値であると判定しない場合には、ステップS1640に処理を移す。なお、本実施形態において、所定の徴収値として、100球と記載されているが、本発明はこれに限定されず、200球、300球など他の球数であってもよい。
ステップS1640においては、徴収処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPUは、主制御回路60からの保険機能フラグの値がオンを示す値(例えば、1)による制御信号を受信したことに基づいて、所定の割合(例えば、125球に対して、25球などの割合)の遊技球を徴収し、その遊技球数分のデータを払出・発射制御回路126のRAMに記憶する処理を行う。記憶された遊技球数分のデータは、主制御回路60に送信され、主制御回路60のメインCPU66により、メインRAM70の徴収球カウンタにセットされる。この処理が終了した場合には、ステップS1650に処理を移す。このように、メインCPU66は、遊技者が遊技を行うための所定の有価価値のうちの一部を徴収する徴収機能を含む損失補填の作動制御を行う損失補填制御手段の一例である。
ステップS1650においては、徴収後球貸し処理を行う。この処理において、払出・発射制御回路126のCPUが、払出装置128に対して、球貸制御信号を送信し、さらに、球貸制御信号に基づいた数(例えば、500円に対応する制御信号を受信した場合、125球のうち25球徴収されるので、残りである100球)の遊技球が供給されているか否か払出装置128における遊技球の球貸状態の監視を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
副制御回路200は、主制御回路60からの各種コマンドを受信して、表示処理などの様々な処理を行う。これらの処理の中で本発明に係る制御処理を以下に説明する。
[サブ制御メイン処理]
図14を用いて、サブ制御メイン処理を説明する。
図14を用いて、サブ制御メイン処理を説明する。
ステップS1710においては、初期化処理を行う。この処理において、サブCPU206は、電源投入に応じて、プログラムROM208から起動プログラムを読み込むとともに、ワークRAM210に記憶されるフラグなどを初期化し、設定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1720に処理を移行する。
ステップS1720においては、乱数更新処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210に記憶される乱数を更新する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1730に処理を移行する。
ステップS1730においては、コマンド解析処理を行う。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から受信し、ワークRAM210の受信バッファに格納されるコマンドを解析する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1740に処理を移行する。
ステップS1740においては、表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、液晶表示装置32において表示を行うために、表示制御回路250に送信するためのデータを更新する。表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データ、変動速度設定用画像データなど、各種の画像データを画像データROM216から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示させる。表示制御処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS1750に処理を移行する。
ステップS1750においては、音制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、音を出力するためのデータを音声制御回路230に送信する。音声制御回路230は、サブCPU206からの音を出力するためのデータに基づいて、音声データROM234から曲データ、効果音データ、声データなどの、各種音データを読み出し、音を重ね合わせ、AMP236で増幅し、スピーカ46から出力する。この処理が終了した場合には、ステップS1760に処理を移行する。
ステップS1760においては、ランプ制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、この処理において、サブCPU206は、ランプを点灯するためのデータを駆動回路240に送信する。駆動回路240は、サブCPU206からのランプを点灯するためのデータに基づいて、装飾データROM244から各種の点灯パターンデータを読み出し、ランプ132を点灯する。この処理が終了した場合には、ステップS1720に処理を移行する。
[サブ制御コマンド受信割込処理]
図15を用いて、サブ制御コマンド受信割込処理を説明する。
図15を用いて、サブ制御コマンド受信割込処理を説明する。
ステップS1810においては、レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU206は、各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムを退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1820に処理を移行する。
ステップS1820においては、入力されたコマンドを受信バッファへ格納する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、入力されたコマンドをワークRAM210の受信バッファ領域へ格納する処理を行う。この処理において、格納されたコマンドは、図14のステップS1730の処理で解析される。この処理が終了した場合には、ステップS1830に処理を移行する。
ステップS1830においては、レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ステップS1810で退避したプログラムを各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[タイマ割込処理]
また、サブCPU206は、サブ制御メイン処理を実行している状態であっても、サブ制御メイン処理を中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。サブCPU206は、所定の周期(例えば2ミリ秒)ごとにクロックパルスを発生させ、これに応じて、以下のタイマ割込処理を実行する。図16を用いて、タイマ割込処理を説明する。
また、サブCPU206は、サブ制御メイン処理を実行している状態であっても、サブ制御メイン処理を中断させ、タイマ割込処理を実行する場合がある。サブCPU206は、所定の周期(例えば2ミリ秒)ごとにクロックパルスを発生させ、これに応じて、以下のタイマ割込処理を実行する。図16を用いて、タイマ割込処理を説明する。
ステップS1910においては、各レジスタを退避させる処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の各レジスタ(記憶領域)に記憶される実行中のプログラムにおいて使用されていた値を退避させる処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1920処理を移行する。
ステップS1920においては、タイマ更新処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210に記憶されるタイマの値を更新する処理を行う。この処理が終了した場合、ステップS1930に処理を移行する。
ステップS1930においては、スイッチ入力検出処理を行う。この処理において、サブCPU206は、図柄停止ボタン用スイッチ800(左ボタンスイッチ800a、中ボタンスイッチ800b及び右ボタンスイッチ800c)、演出ボタン用スイッチ(図示せず)など各スイッチからの検知信号を検出する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS1940に処理を移行する。
ステップS1940においては、リール制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、各回転リール画像93(左リール画像93a、中リール画像93b、右リール画像93c)の停止制御を行う。リール制御処理については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS1950に処理を移行する。
ステップS1950においては、各レジスタを復帰させる処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ステップS1910で退避した値を各レジスタに復帰させる処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰させる。
[表示制御処理]
図17を用いて、表示制御処理を説明する。
図17を用いて、表示制御処理を説明する。
ステップS2010において、変動表示コマンドを受信したか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から受信したコマンドに変動表示コマンドが含まれるか否かを判定する処理を行う。サブCPU206が、変動表示コマンドが含まれていると判定した場合には、ステップS2020に処理を移し、変動表示コマンドが含まれていると判定しない場合には、ステップS2070に処理を移す。
ステップS2020において、保険関連表示処理を行う。この処理において、サブCPU206は、保険関連表示処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS2030に処理を移す。
ステップS2030において、リール変動表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、回転リール画像93(図4参照)を回転させて、演出としての識別情報の変動表示を行うためのデータをプログラムROM208の所定領域から呼び出し、表示制御回路250に送信するためのデータを更新する。表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からの変動表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROM216から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示させる(図21参照)。この処理が終了した場合には、ステップS2040に処理を移す。
ステップS2040において、リール停止表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に記憶されたリール停止データ(図20のステップS2570参照)に基づいて、演出としての識別情報の停止表示を行うためのデータをプログラムROM208の所定領域から呼び出し、表示制御回路250に送信するためのデータを更新する。表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からの変動表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROM216から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示させる(図21参照)。この処理が終了した場合には、ステップS2050に処理を移す。
ステップS2050において、ゲーム結果判定処理を行う。この処理において、サブCPU206は、スロットマシンゲームのゲーム結果判定処理を行う。この処理の詳細については後述する。この処理が終了した場合には、ステップS2050に処理を移す。
ステップS2060において、ゲーム結果表示処理を行う。この処理において、サブCPU206は、スロットマシンゲーム結果を表示するためのデータをプログラムROM208の所定領域から呼び出し、表示制御回路250に送信するためのデータを更新する。表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からの損失補填を表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROM216から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a(図21の文字画像95参照)上に表示させる。例えば、ベルが有効ラインに揃った場合に10枚の仮想コインを獲得したことを報知するための表示を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2070において、その他の表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、その他の表示を表示するためのデータをプログラムROM208の所定領域から呼び出し、表示制御回路250に送信するためのデータを更新する。表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からのその他の画像を表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROM216から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示させる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[保険関連表示処理]
図18を用いて、保険関連表示処理を説明する。
図18を用いて、保険関連表示処理を説明する。
ステップS2110において、保険機能がオンか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から受信したコマンドに変動表示コマンドに保険機能がオンであるという情報が含まれるか否かを判定する処理を行う。サブCPU206が、保険機能がオンと判定した場合には、ステップS2120に処理を移し、保険機能がオンと判定しない場合には、ステップS2190に処理を移す。
ステップS2120においては、変動表示カウンタの値を1加算する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に記憶される変動表示カウンタの値を1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2130に処理を移す。
ステップS2130において、損失補填表示フラグの有無を判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に損失補填表示フラグがセットされているか否かを判定する処理を行う。損失補填表示フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2140に処理を移し、損失補填表示フラグがセットされていると判定しない場合には、ステップS2160に処理を移す。
ステップS2140において、損失補填表示処理を行う。この処理において、サブCPU206は、損失補填表示を表示するためのデータをプログラムROM208の所定領域から呼び出し、表示制御回路250に送信するためのデータを更新する。表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からの損失補填を表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROM216から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a(図23、図24参照)上に表示させる。この処理が終了した場合には、ステップS2150に処理を移す。
つまり、スロットマシンゲームを複数回行い、小役が成立するごとに仮想コインを獲得する。この仮想コインの枚数が設定値(例えば、250枚)以上になった場合に、サブCPU206は、損失補填表示の表示制御を行う。このように、液晶表示装置32は、損失補填に関する損失補填表示を行う表示手段の一例である。また、サブCPU206は、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示を行う表示制御手段の一例である。
ステップS2150においては、ゲームカウンタの値及び損失補填表示フラグのリセット及びゲーム履歴をクリアする処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に記憶されるゲームカウンタの値を0にするとともに、損失補填表示フラグをリセットし、さらに、ワークRAM210の所定領域に記憶されるスロットマシンゲームのゲーム履歴をクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2160に処理を移す。
ステップS2160において、変動表示の回数が所定回数か否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、演出としての識別情報の変動表示の回数が所定値(例えば、600回)か否か判定する。より具体的には、サブCPU206は、ステップS1940において、ワークRAM210に記憶される変動表示カウンタの値を参照し、所定の変動回数と判定した場合には、ステップS2170に処理を移し、所定の変動回数と判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2170において、保険機能表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、有価価値としての遊技球を一定量徴収する代わりに、一定以上ハマッタ場合に損失を補填する保険機能に関する損失補填表示(例えば、どの程度の損失補填が受けられるかなどの表示)を行うためのデータや、補填機能を作動させるまでのカウントダウン表示を行うためのデータをプログラムROM208の所定領域から呼び出し、表示制御回路250に送信するためのデータを更新する。表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からのこれらのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROM216から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示させる(図25参照)。この処理が終了した場合には、ステップS2180に処理を移す。
ステップS2180において、変動表示カウンタの値をリセットする処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210に記憶される変動表示カウンタの値をリセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2190において、選択表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、保険機能を作動させるか否かを選択させる選択表示を行うためのデータをプログラムROM208の所定領域から呼び出し、表示制御回路250に送信するためのデータを更新する。表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からの損失補填表示を行うためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROM216から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示させる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[ゲーム結果判定処理]
図19を用いて、ゲーム結果判定処理を説明する。
図19を用いて、ゲーム結果判定処理を説明する。
ステップS2210においては、全回転リール画像93(図3、図4参照)を停止表示としたか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、全回転リール画像93を停止表示としたと判定した場合には、ステップS2220に処理を移し、全回転リールが停止していると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2220においては、停止結果判定を行う。この処理において、サブCPU206は、回転リール画像93の停止態様において、有効ラインに小役を形成する図柄が揃っているか否かを判定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2230に処理を移す。このように、サブCPU206は、スロットゲームの結果を判定するスロットゲーム結果判定手段の一例である。
ステップS2225においては、ゲーム履歴記憶処理を行う。この処理において、サブCPU206は、各小役、すなわちリプレイ、ベル、スイカ、赤チェリー、青チェリー、DONの成立回数を、ワークRAM210の所定領域に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2230に処理を移す。このように、ワークRAM210は、複数回のスロットゲームの結果を記憶する記憶手段の一例である。
ステップS2230においては、ゲームカウンタを更新する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、プログラムROM208に記憶されているスロットマシンゲーム結果テーブルを参照して、小役に対応して払い出す仮想コイン数を決定し、ゲームカウンタの値に加算する処理を行う。本実施形態においては、赤チェリー、青チェリーが、左リール画像に停止表示した場合には2コイン、左、中央リール画像に停止表示した場合には4コイン、3つ揃った場合に8コイン、リプレイが3つ揃った場合には0コイン、ベルが3つ揃った場合には10コイン、スイカが3つ揃った場合には15コイン、DONが3つ揃った場合には100コインが払い出されるように、スロットマシンゲーム結果テーブルが設定されている。この処理が終了した場合には、ステップS2240に処理を移す。
ステップS2240においては、停止結果が特定条件を満たしたか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、停止結果が特定条件、例えば、ベルが3回連続であるか、小役が5回連続であるかといった特定条件を満たしたか否かを判定する処理を行う。サブCPU206が、特定条件を満たしたと判定した場合には、ステップS2250に処理を移す。サブCPU206が、特定条件を満たしたと判定しない場合には、ステップS2260に処理を移す。
ステップS2250においては、表示頻度フラグをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に表示頻度フラグをセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2260においては、表示頻度フラグの有無を判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に表示頻度フラグがセットされているか否かを判定する処理を行う。表示頻度フラグがセットされていると判定した場合には、ステップS2270に処理を移す。表示頻度フラグがセットされていると判定しない場合には、ステップS2280に処理を移す。
ステップS2270においては、停止結果が特定小役であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、停止結果が特定小役、例えば、赤チェリー、青チェリーであるか否かを判定する処理を行う。特定小役であると判定した場合には、ステップS2300に処理を移す。表示頻度フラグがセットされていると判定しない場合には、ステップS2280に処理を移す。
ステップS2280においては、ゲームカウンタ値が設定値以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ゲームカウンタ値が設定値以上、例えば、100コイン以上であるか否かを判定する処理を行う。ゲームカウンタ値が設定値以上であると判定した場合には、ステップS2290に処理を移す。ゲームカウンタ値が設定値以上であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2290においては、表示頻度フラグをリセットする処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に記憶されている表示頻度フラグをリセットする処理を行う。すなわち、表示頻度フラグは、ゲームカウンタ値が設定値以上になった場合にリセットされる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2300においては、損失補填表示フラグをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に損失補填表示フラグをセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
すなわち、本実施形態によれば、小役を揃えることによって獲得する仮想コインが設定値以上になった場合に、損失補填表示が行われる。さらに、仮想コインが設定値に満たない場合であっても、特定条件、例えば、3回連続ベルを揃えたり、5回連続小役を揃えた場合には、特定小役を揃えること、例えば、赤チェリー、青チェリーを揃えることによって損失補填表示が行われる。すなわち、損失補填表示の頻度が高くなる。このように、サブCPU206は、複数回のスロットゲームの結果に応じて、損失補填表示を行う表示制御手段の一例である。また、サブCPU206は、スロットゲーム結果判定手段の判定結果に応じて、損失補填表示の損失補填表示頻度を設定する表示頻度設定手段の一例である。また、サブCPU206は、表示頻度設定手段によって設定された表示頻度で損失補填表示を行う表示制御手段の一例である。
[リール制御処理]
図20を用いて、リール制御処理について説明する。
図20を用いて、リール制御処理について説明する。
ステップS2520において、操作ボタン有効期間内か否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、回転リール画像93が変動表示された時点から計時を開始するタイマとして機能させるワークRAM210の所定領域に記憶された値に基づいて、操作ボタン80による停止操作が可能な有効期間内か否かを判定する処理を行う。有効期間内であると判定した場合には、ステップS2530に処理を移行する。有効期間内であると判定しない場合には、ステップS2550に処理を移行する。
ステップS2530において、サブCPU206は、操作ボタンの押圧操作がありか否かを判定する処理を行う。操作ボタン80の押圧操作がありと判定した場合には、ステップS2540に処理を移行する。操作ボタン80の押圧操作がありと判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS2540において、押圧操作された操作ボタンを無効化する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、押圧操作された操作ボタンを再度押下して、検知信号を発生させたとしてもこの検知信号を無効にする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2550に処理を移行する。
ステップS2550において、サブCPU206は、停止テーブルを参照して停止位置を検索する処理を行う。ここで、停止テーブルとは、回転リール画像93の停止制御の態様を規定する情報を備えたテーブルである。具体的には、遊技者による左ボタン80a、中ボタン80b、右ボタン80cの操作タイミングに対応する左リール画像93a、中リール画像93b、右リール画像93cの停止態様の情報(例えば、停止開始位置の情報、滑りコマ数の情報など)を備えている。また、停止テーブルは、識別図柄役ごとに備えられており、ベル用停止テーブル、スイカ用停止テーブル、赤チェリー用停止テーブル、青チェリー用停止テーブル、赤7用停止テーブル、青7用停止テーブルなどが備えられている。さらに、各停止テーブルは、3つの回転リール画像93ごとに備えられている。具体的には、ベル用停止テーブルであれば、左リール画像93aにおける各識別図柄の停止位置とすべりコマ数との対応関係のテーブル、中リール画像93bにおける各識別図柄の停止位置とすべりコマ数との対応関係のテーブル、右リール画像93cにおける各識別図柄の停止位置とすべりコマ数との対応関係のテーブルが備えられている。なお、停止テーブルは、基本的に、対応する当選役を表示役として成立可能に構成されている。この処理が終了した場合には、ステップS2560に処理を移行する。
ステップS2560において、サブCPU206は、検索結果に基づいたすべりコマ数を決定する処理を行う。具体的には、ステップS2120で決定した当選役のデータがワークRAM210の所定領域に記憶されている場合には、決定した当選役が成立するように、すべりコマ数を設定する。また、当選役が決定したデータがワークRAM210の所定領域に記憶されていない場合(はずれ役の場合)あるいは当選役が決定されていても、検索結果に当選役となる識別図柄が存在しない場合には、各有効ラインにおいて当選役が成立しない停止態様となるようにすべりコマ数を決定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS2570に処理を移行する。
ステップS2570において、すべりコマ数に応じたリール停止データをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ステップS2560において決定したすべりコマ数に応じたリール停止データをワークRAM210の所定領域に記憶し、図14のステップS1740の処理において停止コマンドとともにすべりコマ数を指定するリール停止データを表示制御回路250に送信する処理を行う。そして、表示制御回路250が、リール停止データに基づいて回転リール画像93の停止表示制御を行うことにより、操作ボタン80を押下した時点で中央の有効ラインに位置していた識別図柄に対して所定のすべりコマ数だけすべった位置の識別図柄が停止表示される。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
すなわち、例えば、変動パターンにおいて「スイカ」が当選役として設定されており、最初に左リール画像93aの停止操作を行った時点の操作タイミングで「スイカ」が停止する場合には、すべりコマ数として0コマが決定され、中央のマスに「スイカ」が停止する。次に、中リール画像93bの停止操作を行った時点の操作タイミングでは有効領域内に「スイカ」が停止しないが、中央のマスに対して4コマ上流側に「スイカ」が位置している場合には、すべりコマ数として4コマが決定され、中央のマスに「スイカ」が停止する。さらに、右リール画像93cの停止操作を行った時点の操作タイミングでは有効領域内に「スイカ」が停止しないが、中央のマスに対して4コマ上流側に「スイカ」が位置している場合には、すべりコマ数として4コマが決定され、中央のマスに「スイカ」が停止する。これにより、スイカが当選役として遊技者に報知される。なお、中央のマスに対して5コマ上流側に「スイカ」が位置している場合には、他の当選役の停止表示にならないようにすべりコマ数が決定され、はずれの停止態様で停止する。このように、サブCPU206は、変動表示された識別情報を、遊技者の操作により停止表示させるスロットゲームの実行制御を行うスロットゲーム実行制御手段の一例である。
[表示画面の説明]
図21から図25を用いて、表示画面の説明を行う。図21は、識別情報ゲームを兼ねたスロットマシンゲームの表示画面を示す説明図である。図22は、小役が揃った状態における表示画面を示す説明図である。図23は、仮想コインが所定枚数(250枚)を超えたことに応じて、損失補填表示が行われている表示画面を示す説明図である。図24は、赤チェリーが有効ラインに停止表示されている表示画面を示す説明図である。図25は、保険機能によって損失補填がなされていることを示す表示画面を示す説明図である。
図21から図25を用いて、表示画面の説明を行う。図21は、識別情報ゲームを兼ねたスロットマシンゲームの表示画面を示す説明図である。図22は、小役が揃った状態における表示画面を示す説明図である。図23は、仮想コインが所定枚数(250枚)を超えたことに応じて、損失補填表示が行われている表示画面を示す説明図である。図24は、赤チェリーが有効ラインに停止表示されている表示画面を示す説明図である。図25は、保険機能によって損失補填がなされていることを示す表示画面を示す説明図である。
液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、3つの回転リール画像(左リール画像93a、中リール画像93b、右リール画像93c)が回転表示し、操作ボタン80を操作ことにより、操作ボタン80に対応する回転リール画像93が停止表示する。図20に示す例においては、左ボタン80a及び中ボタン80bが押下され、右ボタン80cが押下されていない状態を示し、左リール画像93a、中リール画像93bが停止していることにより、右下がりの対角ラインに「赤7」の識別情報94が停止表示している。仮に、右ボタン80cを押下して、右下に「赤7」が停止表示された場合には、大当たり当選であることが遊技者に報知される。3つの回転リール画像93の下部には、操作ボタン80の操作の有効時間を示すゲージ画像96が表示されており、残り時間がゲージ画像96の黒色部分の変化によって遊技者に報知される。ゲージ画像96の黒色部分がなくなった場合には、操作ボタン80の操作の有無にかかわらず、回転リール画像93が停止表示する。ゲージ画像96の側方には、スロットマシンゲームにて獲得した仮想コインの枚数を示す文字画像95(例えば、CREDIT156枚という文字画像)が表示されている。
スロットマシンゲームにおいて小役を揃えた場合には、小役に応じた仮想コインの枚数が、文字画像95に示される既に獲得している仮想コインの枚数に対して加算される。図22に示す場合においては、「DON」が揃っているため、100枚の仮想コインを獲得したことになり、仮想コインの枚数を示す文字画像95(例えば、CREDIT256枚という文字画像)が更新される。ここで、図22に示す場合においては、仮想コインの枚数が250枚を超えたことにより、有効時間が経過した後、図23に示すように、損失補填に関連する文字画像92(例えば、「満期は近い!」)が表示される。遊技者は、この文字画像92を見ることによって、保険機能が作動していることを認識し、補填を受ける可能性を感じ取ることによって、安心感及び期待感を持って遊技を継続することができる。
また、本実施形態においては、文字画像95によって示される仮想コインの枚数が250枚に到達するまでの間に、3回連続ベルを揃えたり、5回連続小役に当選した場合には、それ以降、小役として赤チェリー又は青チェリーを有効ラインに揃えることにより、図24に示すように、損失補填に関連する文字画像92(例えば、「もうすぐ満期!」)が表示される。
図25は、保険機能によって損失補填がされていることを示す表示画面を示す説明図である。図25に示すように、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、回転リール画像93の表示画像が縮小された状態となり、スロットマシンゲームが行われていることを示す識別情報94が表示される。また、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、保険機能によって損失補填が行われたことに応じたキャラクタ画像91(例えば、2人の女性や、女性に囲まれた男性のキャラクタ画像)が表示される。また、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、保険機能によって損失補填が行われたことに文字画像90(例えば、「そう悪くもないか」という文字画像)が表示される。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第1実施形態においては、スロットマシンゲームにおいて特定条件を満たした場合に、文字画像92が表示される頻度を向上させているが、第2実施形態においては、スロットゲームの結果に応じて、損矢補填表示の表示態様を変化させている。第2実施形態について、以下に説明する。なお、第1実施形態と第2実施形態とは、図18に示す保険関連表示処理及び図19に示すゲーム結果判定処理において相違しており、その他については同一である。
次に、第2実施形態について説明する。第1実施形態においては、スロットマシンゲームにおいて特定条件を満たした場合に、文字画像92が表示される頻度を向上させているが、第2実施形態においては、スロットゲームの結果に応じて、損矢補填表示の表示態様を変化させている。第2実施形態について、以下に説明する。なお、第1実施形態と第2実施形態とは、図18に示す保険関連表示処理及び図19に示すゲーム結果判定処理において相違しており、その他については同一である。
[保険関連表示処理]
図26を用いて、保険関連表示処理を説明する。
図26を用いて、保険関連表示処理を説明する。
ステップS3110において、保険機能がオンか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60から受信したコマンドに変動表示コマンドに保険機能がオンであるという情報が含まれるか否かを判定する処理を行う。サブCPU206が、保険機能がオンと判定した場合には、ステップS3120に処理を移し、保険機能がオンと判定しない場合には、ステップS3190に処理を移す。
ステップS3120においては、変動表示カウンタの値を1加算する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に記憶される変動表示カウンタの値を1加算する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS3130に処理を移す。
ステップS3130において、損失補填表示コマンドの有無を判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に損失補填表示コマンドがセットされているか否かを判定する処理を行う。損失補填表示コマンドがセットされていると判定した場合には、ステップS3140に処理を移し、損失補填表示コマンドがセットされていると判定しない場合には、ステップS3160に処理を移す。
ステップS3140において、損失補填表示処理を行う。この処理において、サブCPU206は、損失補填表示コマンドが指定する損失補填表示を表示するためのデータをプログラムROM208の所定領域から呼び出し、表示制御回路250に送信するためのデータを更新する。表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からの損失補填を表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROM216から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a(図28、図29参照)上に表示させる。この処理が終了した場合には、ステップS3150に処理を移す。
つまり、スロットマシンゲームを複数回行い、小役が成立するごとに仮想コインを獲得する。この仮想コインの枚数が設定値(例えば、250枚)以上になった場合に、サブCPU206は、損失補填表示の表示制御を行う。
ステップS3150においては、ゲームカウンタの値をリセットする処理及びゲーム履歴をクリアする処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に記憶されるゲームカウンタの値を0にする処理を行うとともに、ワークRAM210の所定領域に記憶されるゲーム履歴をクリアする処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS3160に処理を移す。
ステップS3160において、変動表示の回数が所定回数か否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、演出としての識別情報の変動表示の回数が所定値(例えば、600回)か否か判定する。より具体的には、サブCPU206は、ステップS1940において、ワークRAM210に記憶される変動表示カウンタの値を参照し、所定の変動回数と判定した場合には、ステップS3170に処理を移し、所定の変動回数と判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS3170において、保険機能表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、有価価値としての遊技球を一定量徴収する代わりに、一定以上ハマッタ場合に損失を補填する保険機能に関する損失補填表示(例えば、どの程度の損失補填が受けられるかなどの表示)を行うためのデータや、補填機能を作動させるまでのカウントダウン表示を行うためのデータをプログラムROM208の所定領域から呼び出し、表示制御回路250に送信するためのデータを更新する。表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からのこれらのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROM216から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示させる(図25参照)。この処理が終了した場合には、ステップS3180に処理を移す。
ステップS3180において、変動表示カウンタの値をリセットする処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210に記憶される変動表示カウンタの値をリセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS3190において、選択表示制御処理を行う。この処理において、サブCPU206は、保険機能を作動させるか否かを選択させる選択表示を行うためのデータをプログラムROM208の所定領域から呼び出し、表示制御回路250に送信するためのデータを更新する。表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からの損失補填表示を行うためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データを画像データROM216から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示させる。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[ゲーム結果判定処理]
図27を用いて、ゲーム結果判定処理を説明する。
図27を用いて、ゲーム結果判定処理を説明する。
ステップS3210においては、全回転リール画像93を停止表示としたか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、全回転リール画像93を停止表示としたと判定した場合には、ステップS3220に処理を移し、全回転リールが停止していると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS3220においては、停止結果判定を行う。この処理において、サブCPU206は、回転リール画像93の停止態様において、有効ラインに小役を形成する図柄が揃っているか否かを判定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS3230に処理を移す。
ステップS3230においては、ゲーム履歴記憶処理を行う。この処理において、サブCPU206は、各小役、すなわちリプレイ、ベル、スイカ、赤チェリー、青チェリー、DONの成立回数を、ワークRAM210の所定領域に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS3240に処理を移す。
ステップS3240においては、ゲームカウンタを更新する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、プログラムROM208に記憶されているスロットマシンゲーム結果テーブルを参照して、小役に対応して払い出す仮想コイン数を決定し、ゲームカウンタの値に加算する処理を行う。本実施形態においては、赤チェリー、青チェリーが、左リール画像に停止表示した場合には2コイン、左、中央リール画像に停止表示した場合には4コイン、3つ揃った場合に8コイン、リプレイが3つ揃った場合には0コイン、ベルが3つ揃った場合には10コイン、スイカが3つ揃った場合には15コイン、DONが3つ揃った場合には100コインが払い出されるように、スロットマシンゲーム結果テーブルが設定されている。この処理が終了した場合には、ステップS3250に処理を移す。
ステップS3250においては、ゲームカウンタ値が設定値以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ゲームカウンタ値が設定値以上、例えば、100コイン以上であるか否かを判定する処理を行う。ゲームカウンタ値が設定値以上であると判定した場合には、ステップS3260に処理を移す。ゲームカウンタ値が設定値以上であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS3260においては、損失補填表示内容決定処理を行う。この処理において、サブCPU206は、各小役の成立回数に応じて損失補填表示内容を決定する処理を行う。例えば、DONを揃えたことがある場合、ベルよりリプレイが多い場合、スイカの成立回数等に応じて異なる損失補填表示内容を決定する。この処理が終了した場合には、ステップS3270に処理を移す。このように、サブCPU206は、スロットゲームの結果に応じて、損矢補填表示の表示態様を変化させる表示制御手段の一例である。
ステップS3270においては、損失補填表示コマンドをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に、ステップS3260において決定した損失補填表示内容を指定する損失補填表示コマンドをワークRAM210の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
図28、図29は、第2実施形態における表示例を示すものであり、例えば、図28、図29が表示される前の遊技履歴が同一であると仮定した場合において、DONが成立して仮想コインの枚数が250を超えた場合と、赤チェリーが成立して仮想コインの枚数が250を超えた場合とでは、異なった表示が行われる。具体的には、DONが成立して仮想コインの枚数が250を超えた場合には、キャラクタ画像92a(例えば、ナース姿の女性)及び文字画像92(例えば、保険で安心!)という画像表示が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて行われる。また、赤チェリーが成立して仮想コインの枚数が250を超えた場合には、キャラクタ画像92b(例えば、メイド姿の女性)及び文字画像92(例えば、保険会社が来ております!)という画像表示が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて行われる。
すなわち、第2実施形態によれば、小役を揃えることによって獲得する仮想コインが設定値以上になった場合に、損失補填表示が行われる。また、仮想コインが設定値以上になった場合において、それまでに行ったスロットマシンゲームの結果に応じて、損矢補填表示の表示態様を変化させている。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第2実施形態においては、スロットマシンゲームの結果に応じて、損矢補填表示の表示態様を変化させているが、第3実施形態においては、スロットマシンゲームの結果に応じて、損矢補填表示の表示期間を変化させている。第3実施形態について、以下に説明する。なお、第2実施形態と第3実施形態とは、図27に示すゲーム結果判定処理において相違しており、その他については同一である。
次に、第3実施形態について説明する。第2実施形態においては、スロットマシンゲームの結果に応じて、損矢補填表示の表示態様を変化させているが、第3実施形態においては、スロットマシンゲームの結果に応じて、損矢補填表示の表示期間を変化させている。第3実施形態について、以下に説明する。なお、第2実施形態と第3実施形態とは、図27に示すゲーム結果判定処理において相違しており、その他については同一である。
[ゲーム結果判定処理]
図30を用いて、ゲーム結果判定処理を説明する。
図30を用いて、ゲーム結果判定処理を説明する。
ステップS4210においては、全回転リール画像93を停止表示としたか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、全回転リール画像93を停止表示としたと判定した場合には、ステップS4220に処理を移し、全回転リールが停止していると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS4220においては、停止結果判定を行う。この処理において、サブCPU206は、回転リール画像93の停止態様において、有効ラインに小役を形成する図柄が揃っているか否かを判定する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS4230に処理を移す。
ステップS4230においては、ゲーム履歴記憶処理を行う。この処理において、サブCPU206は、各小役、すなわちリプレイ、ベル、スイカ、赤チェリー、青チェリー、DONの成立回数を、ワークRAM210の所定領域に記憶する処理を行う。この処理が終了した場合には、ステップS4240に処理を移す。
ステップS4240においては、ゲームカウンタを更新する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、プログラムROM208に記憶されているスロットマシンゲーム結果テーブルを参照して、小役に対応して払い出す仮想コイン数を決定し、ゲームカウンタの値に加算する処理を行う。本実施形態においては、赤チェリー、青チェリーが、左リール画像に停止表示した場合には2コイン、左、中央リール画像に停止表示した場合には4コイン、3つ揃った場合に8コイン、リプレイが3つ揃った場合には0コイン、ベルが3つ揃った場合には10コイン、スイカが3つ揃った場合には15コイン、DONが3つ揃った場合には100コインが払い出されるように、スロットマシンゲーム結果テーブルが設定されている。この処理が終了した場合には、ステップS4250に処理を移す。
ステップS4250においては、ゲームカウンタ値が設定値以上であるか否かを判定する処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ゲームカウンタ値が設定値以上、例えば、100コイン以上であるか否かを判定する処理を行う。ゲームカウンタ値が設定値以上であると判定した場合には、ステップS4260に処理を移す。ゲームカウンタ値が設定値以上であると判定しない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS4260においては、損失補填表示期間決定処理を行う。この処理において、サブCPU206は、各小役の成立回数に応じて損失補填表示期間を決定する処理を行う。例えば、DONを揃えたことがある場合には損失補填表示期間をより長く、ベルよりリプレイが多い場合には損失補填表示期間を短くするというように損失補填表示期間を決定する。この処理が終了した場合には、ステップS4270に処理を移す。このように、サブCPU206は、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示の表示期間を変化させる表示制御手段の一例である。
ステップS4270においては、損失補填表示コマンドをセットする処理を行う。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に、ステップS4260において決定した損失補填表示内容を指定する損失補填表示コマンドをワークRAM210の所定領域にセットする処理を行う。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
すなわち、第3実施形態によれば、小役を揃えることによって獲得する仮想コインが設定値以上になった場合に、損失補填表示が行われる。また、仮想コインが設定値以上になった場合において、それまでに行ったスロットマシンゲームの結果に応じて、損矢補填表示の表示期間を変化させている。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限るものではない。例えば、上述した実施形態においては、3つの回転リール画像93を並列させて3×3のマトリクス状に識別情報94を配列し、有効ラインに赤7又は青7が3つ揃うか否かによって大当たりか否かを報知しているが、それに限らず、赤7又は青7を仮想コイン獲得の対象に含めてもよい。例えば、3×3のマトリクス状の識別情報94を用いたスロットマシンゲームを大当たり信頼度の報知に用い、図31に示すように、識別情報94の側方に小さく大当たりか否かを報知する識別情報97を表示し、この識別情報97によって識別図柄停止ゲームを行ってもよい。この場合、識別情報94と識別情報97は同時に変動表示を開始し、識別情報94が停止表示した後に、識別情報97が停止表示する。識別情報97がリーチ停止態様であれば、液晶表示装置32の表示画面を大きく切り替えて、リーチ演出画像を表示してもよい。
また、球貸しボタンを操作して、貸し球を供給した場合も仮想コイン獲得の対象に含めてもよい。例えば、125球供給した場合には、仮想コインを25枚加算してもよい。さらに、図32に示すように、保険機能を作動させる条件として、遊技球を所定数徴収した場合において、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、仮想コインを徴収したように遊技者に見せる文字画像99(例えば、保険料としてコイン5枚いただきました)という表示を行ってもよい。また、変動回数カウンタの値は、スロットマシンゲームが「赤7、青7」が有効ラインに3つ揃った表示態様以外の表示態様が揃うというスロットマシンゲーム結果に相当することから、変動回数カウンタの値が所定の条件を満たしたときに損失補填表示を行ってもよい。例えば、変動回数カウンタの値が600回で保険球払出が行われる場合に、変動回数カウンタの値が590回に到達した時点でカウントダウン表示を表示領域32aの所定領域に損失補填表示させてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、遊技者が遊技を行うための有価価値(例えば、遊技球)の一部を徴収し、更に、遊技実行手段の制御による遊技結果(例えば、長時間遊技したが多くの賞球が獲得できない場合、具体的には、大当たりに当選しない場合)に応じて、この徴収された所定の有価価値に応じた損失補填(例えば、所定数の遊技球の払出という損失補填)を提供するなど、保険の支払いのような保険機能を有するため、いわゆるハマリ状態の遊技者を救済することが可能になる。また、損失補填の作動制御を行わせるか否かを遊技者が選択できるために、例えば、遊技球の徴収が好まない場合には、損失補填を作動制御させないことによって遊技球を徴収しないようにすることが可能になる。更に、損失補填表示をスロットゲームの結果に応じて表示するため、遊技者自らの選択操作によって損失補填表示を表示させることを目的としてスロットゲームを楽しむことが可能になる。しかも、ハマリ状態にある遊技者は、損失補填表示を見ることによって、損失補填機能が作動していることを再度認識できる。このように、ハマリ状態であっても損失補填表示により、損失が補填され得る損失補填機能が作動していることを認識するとともに、スロットゲームを楽しむことによって、ハマリ状態に対する不公平感をより緩和させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
また実施形態によれば、複数回のスロットゲームの結果に応じて、損失補填表示を行うため、スロットゲームによって損失補填表示を出現させるという新たな楽しみが付加される。このため、遊技者は、有価価値が徴収されるたびに損失補填機能が作動することを認識することができるとともに、ハマリ状態である代わりに複数回のスロットゲームの結果として表示される損失補填表示を楽しむことが可能になる。このように、ハマリ状態であっても損失補填表示により、損失が補填され得る損失補填機能が作動していることを認識するとともに、スロットゲームを楽しむことによって、ハマリ状態に対する不公平感をより緩和させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
また実施形態によれば、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示の頻度を変化させる。このため、例えば、スロットゲームが賞球払出と関連しないゲームとした場合において、スロットゲームの結果が「7・7・7」であれば、その後のスロットゲームにおいて損失補填表示の頻度が高くなるようなゲーム結果となるように制御することにより、識別情報を特定の表示態様で停止表示させようとするスロットゲームに対する遊技意欲を喚起することが可能となる。このように、ハマリ状態であっても損失補填表示により、損失が補填され得る損失補填機能が作動していることを認識するとともに、スロットゲームを楽しむことによって、ハマリ状態に対する不公平感をより緩和させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
また実施形態によれば、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示の頻度を変化させる。このため、例えば、スロットゲームが賞球払出と関連しないゲームとした場合において、スロットゲームの結果が「7・7・7」であれば、レア度の高い表示態様の損失補填表示を行うことにより、スロットゲームに対する遊技意欲を喚起することが可能となる。このように、ハマリ状態であっても損失補填表示により、損失が補填され得る損失補填機能が作動していることを認識するとともに、スロットゲームを楽しむことによって、ハマリ状態に対する不公平感をより緩和させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
また実施形態によれば、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示の表示期間を変化させる。このため、例えば、スロットゲームが賞球払出と関連しないゲームとした場合において、スロットゲームの結果が「7・7・7」であれば、損失補填表示を長くすることにより、スロットゲームに対する遊技意欲を喚起することが可能となる。このように、ハマリ状態であっても損失補填表示により、損失が補填され得る損失補填機能が作動していることを認識するとともに、スロットゲームを楽しむことによって、ハマリ状態に対する不公平感をより緩和させることが可能な遊技機を提供することが可能になる。
なお、上述した実施形態においては、第1種パチンコ遊技機を例に挙げたが、これに限らず、第1種パチンコ遊技機と、羽根モノ、ヒコーキモノと称される第2種パチンコ遊技機との両方を備えたパチンコ遊技機、その他別の態様であってもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、遊技者の発射操作により発射された遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤と、遊技領域の入賞領域を発射された遊技球が通過すると所定数の賞球を払い出す遊技を制御する遊技実行手段と、遊技者が遊技を行うための所定の有価価値を徴収する徴収機能、及び遊技実行手段の制御による遊技結果に応じて遊技者の損失を補填する補填機能を含む損失補填の作動制御を行う損失補填制御手段と、遊技者が損失補填制御手段による損失補填の作動制御を行わせるか否かを選択操作する選択手段と、変動表示された識別情報を、遊技者の操作により停止表示させるスロットゲームの実行制御を行うスロットゲーム実行制御手段と、スロットゲームの結果を判定するスロットゲーム結果判定手段と、損失補填に関する損失補填表示を行う表示手段と、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示を行う表示制御手段とを備えたことを特徴とする遊技機であるが、遊技盤、遊技実行手段、損失補填制御手段、選択手段、スロットゲーム実行制御手段、スロットゲーム結果判定手段、表示手段、表示制御手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
なお、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
10 パチンコ遊技機
14 遊技盤
25 始動口
26 発射ハンドル
32 液晶表示装置
39 大入賞口
40 シャッタ
60 主制御回路
66 メインCPU
68 メインROM
70 メインRAM
80 操作ボタン
80a 左ボタン
80b 中ボタン
80c 右ボタン
93、93a、93b、93c 回転リール画像
94 識別情報
126 発射・払出制御回路
130 発射装置
200 副制御回路
206 サブCPU
208 プログラムROM
210 ワークRAM
250 表示制御回路
800a 左ボタンスイッチ
800b 中ボタンスイッチ
800c 右ボタンスイッチ
14 遊技盤
25 始動口
26 発射ハンドル
32 液晶表示装置
39 大入賞口
40 シャッタ
60 主制御回路
66 メインCPU
68 メインROM
70 メインRAM
80 操作ボタン
80a 左ボタン
80b 中ボタン
80c 右ボタン
93、93a、93b、93c 回転リール画像
94 識別情報
126 発射・払出制御回路
130 発射装置
200 副制御回路
206 サブCPU
208 プログラムROM
210 ワークRAM
250 表示制御回路
800a 左ボタンスイッチ
800b 中ボタンスイッチ
800c 右ボタンスイッチ
Claims (5)
- 遊技者の発射操作により発射された遊技球が転動する遊技領域を有する遊技盤と、
遊技領域の入賞領域を発射された遊技球が通過すると所定数の賞球を払い出す遊技を制御する遊技実行手段と、
遊技者が遊技を行うための所定の有価価値を徴収する徴収機能、及び遊技実行手段の制御による遊技結果に応じて遊技者の損失を補填する補填機能を含む損失補填の作動制御を行う損失補填制御手段と、
遊技者が損失補填制御手段による損失補填の作動制御を行わせるか否かを選択操作する選択手段と、
変動表示された識別情報を、遊技者の操作により停止表示させるスロットゲームの実行制御を行うスロットゲーム実行制御手段と、
スロットゲームの結果を判定するスロットゲーム結果判定手段と、
損失補填に関する損失補填表示を行う表示手段と、
スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示を行う表示制御手段とを備えたことを特徴とする遊技機。 - 複数回のスロットゲームの結果を記憶する記憶手段を備え、
前記表示制御手段は、前記複数回のスロットゲームの結果に応じて、損失補填表示を行うことを特徴とする請求項1記載の遊技機。 - 前記スロットゲーム結果判定手段の判定結果に応じて、損失補填表示の損失補填表示頻度を設定する表示頻度設定手段を備え、
前記表示制御手段は、前記表示頻度設定手段によって設定された前記表示頻度で損失補填表示を行うことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。 - 前記表示制御手段は、スロットゲームの結果に応じて、損矢補填表示の表示態様を変化させることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
- 前記表示制御手段は、スロットゲームの結果に応じて、損失補填表示の表示期間を変化させることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008050041A JP2009201931A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | 遊技機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008050041A JP2009201931A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | 遊技機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009201931A true JP2009201931A (ja) | 2009-09-10 |
Family
ID=41144770
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008050041A Withdrawn JP2009201931A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | 遊技機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009201931A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011125549A (ja) * | 2009-12-18 | 2011-06-30 | Kyoraku Sangyo Kk | 遊技機、遊技機の演出方法及び演出プログラム |
JP2011125550A (ja) * | 2009-12-18 | 2011-06-30 | Kyoraku Sangyo Kk | 遊技機、遊技機の演出方法及び演出プログラム |
JP2012200466A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Daito Giken:Kk | 遊技台 |
JP2013063332A (ja) * | 2013-01-11 | 2013-04-11 | Daito Giken:Kk | 遊技台 |
JP2013192844A (ja) * | 2012-03-22 | 2013-09-30 | Sophia Co Ltd | 遊技機 |
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JP2015107432A (ja) * | 2015-03-13 | 2015-06-11 | 株式会社ソフイア | 遊技機 |
-
2008
- 2008-02-29 JP JP2008050041A patent/JP2009201931A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011125549A (ja) * | 2009-12-18 | 2011-06-30 | Kyoraku Sangyo Kk | 遊技機、遊技機の演出方法及び演出プログラム |
JP2011125550A (ja) * | 2009-12-18 | 2011-06-30 | Kyoraku Sangyo Kk | 遊技機、遊技機の演出方法及び演出プログラム |
JP2012200466A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Daito Giken:Kk | 遊技台 |
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JP2013063332A (ja) * | 2013-01-11 | 2013-04-11 | Daito Giken:Kk | 遊技台 |
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JP2015107432A (ja) * | 2015-03-13 | 2015-06-11 | 株式会社ソフイア | 遊技機 |
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