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JP2009200476A - 基板処理装置の運転方法及び基板処理装置 - Google Patents

基板処理装置の運転方法及び基板処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】基板処理装置に故障が発生した場合、特に重大な故障でない限り、装置全体を停止させることなく、基板に対する一部の処理を継続して、基板を洗浄・回収したり、装置内の基板を容易に外部に排出したりすることで、基板が処理不能となるリスクを低減できるようにする。
【解決手段】研磨部3、洗浄部4及び搬送機構7,22を有する基板処理装置の運転方法であって、研磨部3、洗浄部4及び搬送機構7,22のいずれかで異常を検知した際に、異常を検知した場所及び基板の基板処理装置内の位置によって基板を分類し、異常検知後における基板に対する処理を分類した基板毎に変えて行う。
【選択図】図17

Description

本発明は、基板処理装置の運転方法及び基板処理装置、特に半導体ウェハなどの基板を平坦かつ鏡面状に研磨するために用いられる基板処理装置の運転方法及び基板処理装置に関する。
半導体ウェハの表面を平坦かつ鏡面状に研磨する研磨装置をはじめとする基板処理装置は、一般に、装置内に投入された基板に対する一連の処理を連続的に行って装置外に排出するように構成されており、装置に重大な故障が発生した際には、装置の基板に対する動作を全て停止させ、装置の故障の原因を排除した後に装置を動作させるようにしている。装置に発生した故障が装置の動作が継続可能な程度の軽微な場合には、装置に設置された半導体ウェハ等の基板を全て装置内へ供給して基板に対する一連の処理を継続することも行われている。
半導体ウェハ等の基板は、基板に対する処理を重ねていくに従って1枚当たりの価格が順次高価になっていく。このため、基板処理装置の一部に故障が発生した時に装置の基板に対する動作を全て停止させ、基板を装置内にそのまま放置すると、装置の故障の原因を排除して復旧させるのに1日〜1週間もかかる場合もあって、基板が腐食等で不良品となって、多大な損失を被ることがある。
基板処理装置には、基板を順次搬送しながら洗浄する洗浄部が一般に備えられており、洗浄部では、基板を受取って順次搬送するステージ(洗浄部基板搬送機構)が正常に動作していない限り基板を搬送することができない。また、洗浄処理を行う洗浄機に故障が発生した場合にも、基板を洗浄部で洗浄して回収することができなくなる。このような場合には、基板を洗浄部から取出して別の洗浄部で洗浄する必要があるが、装置に備えられている扉は、一般に、安全のために容易に開かないように構成されており、このため、基板を洗浄部から取出して回収したり、回収した基板を洗浄のために洗浄部に投入したりする作業は一般に困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、基板処理装置に故障が発生した場合、特に重大な故障でない限り、装置全体を停止させることなく、基板に対する一部の処理を継続して、基板を洗浄・回収したり、装置内の基板を容易に外部に排出したりすることで、基板が処理不能となるリスクを低減できるようにした基板処理装置の運転方法を提供することを第1の目的とする。
また、本発明は、装置が故障した時に、作業者が安全かつ容易に装置の内部に入って装置内の基板を回収できるようにした基板処理装置を提供することを第2の目的とする。
本発明の基板処理装置の運転方法は、研磨部、洗浄部及び搬送機構を有する基板処理装置の運転方法であって、前記研磨部、洗浄部及び搬送機構のいずれかで異常を検知した際に、前記異常を検知した場所及び基板の基板処理装置内の位置によって基板を分類し、前記異常検知後における基板に対する処理を前記分類した基板毎に変えて行うことを特徴とする。
このように、研磨部、洗浄部及び搬送機構のいずれかで異常を検知した際に、装置全体を停止させることなく、基板に対する一部の処理を継続させて、例えば、基板を洗浄し回収したり、装置内の基板を外部に容易に排出したりできるようにすることで、基板不良を減少させて、経済的損出を低減させることができる。
前記異常検知後における基板に対する処理は、例えば、(1)未処理基板に対して(i)そのまま処理を続行する処理、または(ii)処理を停止する処理、(2)処理中の基板に対して(i)その場で処理を停止する処理、(ii)所定の処理を続行する処理、(iii)所定の処理部または搬送機構まで搬送する処理、及び(iv)洗浄部で洗浄した後に処理部または搬送機構により基板処理装置から排出する処理のいずれかである。
本発明の他の基板処理装置の運転方法は、複数の洗浄処理を行う複数の洗浄機を有する基板処理装置の運転方法であって、前記洗浄機のいずれかで異常を検知した際に、前記異常を検知した洗浄機での洗浄処理を停止して該異常を検知した洗浄機に基板がある場合には当該を基板を当該洗浄機から前記異常を検知した洗浄ユニットから取出し、異常を検知しない洗浄機で洗浄処理を行っている基板に対しては、前記異常を検知していない洗浄機での洗浄処理を行って基板を基板処理装置から排出することを特徴とする。
これにより、たとえ複数の洗浄機の内のいずれか一つの洗浄機が故障しても、この故障した洗浄機をスキップしながら基板を順次搬送し、正常な洗浄機による洗浄処理を行って、基板を洗浄し乾燥させて回収することができる。
本発明の更に他の基板処理装置の運転方法は、研磨部、洗浄部及び搬送機構を有する基板処理装置の運転方法であって、前記研磨部、洗浄部及び搬送機構のいずれかで異常を検知した際に基板に対する処理を途中で停止し、洗浄が終了していない基板を、基板処理装置から排出し洗浄部が正常に運転される新たな基板処理装置の洗浄部で洗浄することを特徴とする。
これによって、装置の故障に伴って洗浄部で洗浄させずに装置の内部から回収された基板、例えば研磨部から回収された基板を、洗浄部が正常に運転される基板処理装置の洗浄部で洗浄し乾燥させて回収することができる。
本発明の更に他の基板の運転方法は、研磨部、洗浄部及び搬送機構を有する基板処理装置の運転方法であって、割込み処理信号に応じて、前記研磨部から前記洗浄部への基板の内部搬入を停止し、前記洗浄部へ装置外部から基板を搬入して洗浄することを特徴とする。前記研磨部から前記洗浄部への基板の内部搬入の停止を、基板を空搬送することによって行うことができる。
これにより、例えば2台の基板処理装置の内の一台が故障し、故障した基板処理装置から多数の洗浄前の基板が回収された時、この回収された洗浄前の基板を正常な運転を継続している他の基板処理装置の洗浄部で洗浄することができ、これによって、一刻も早く洗浄前の基板を洗浄したいという要請に応えることができる。
本発明の基板処理装置は、基板に対する第1の処理を行う第1処理部、第2の処理を行う第2処理部、及び基板を搬送する搬送機構を有する基板処理装置であって、装置内のいずれかで異常を検知した際に、第1の処理前後の基板を第2の処理前に装置から回収し、かつ第2の処理を行うために基板を装置内へ投入するため、正常運転時はロックされ異常検知後に開錠することにより開閉できる扉を有することを特徴とする。
これにより、作業者が正常作動時に装置の扉を誤って開ける危険性をなくし、異常検知後、安全が確保された時に扉を速やかに開けて、装置内の基板を容易に回収することができる。
本発明の一態様は、前記扉は、メンテナンス用扉と基板出入れ用扉を有し、前記基板出入れ用扉は、正常運転時であっても、割込み処理信号に応じて、開錠して開閉できるように構成されている。
これにより、正常運転中であっても、所定の操作を行うことで、基板出入れ用扉を開けて装置外部からの基板の出入れを行い、これによって、例えば第2処理部のみを使用した装置外部の基板に対する割込み処理を行うことができる。
前記第1処理部は、例えば研磨部であり、前記第2処理部は、例えば洗浄部である。前記扉は、電磁ロックで開錠/施錠されることが好ましい。
本発明の基板処理装置の運転方法によれば、基板処理装置の一部に故障が発生し基板に対する一連の処理を継続できない状態になっても、装置全体を停止させることなく、基板に対する一部の処理を継続して基板を速やかに回収することで、基板が処理不良になるリスクを低減することができる。また、本発明の基板処理装置によれば、異常検知後、扉を安全かつ速やかに開放して装置内部の基板を容易に回収することができる。これらによって、製品不良を減らして、経済的損失を低減することができる。
本発明の実施の形態の基板処理装置(研磨装置)の全体構成を示す平面図である。 図1に示す基板処理装置の概要を示す斜視図である。 図1に示す基板処理装置の洗浄部を示す平面図である。 図3に示す洗浄部の第1洗浄機の概要を示す斜視図である。 図3に示す洗浄部の第1洗浄機における基板とローラとの関係を示す断面図である。 従来の洗浄機における基板とローラとの関係を示す断面図である。 図3に示す洗浄部の搬送ユニットの概要を示す斜視図である。 洗浄部の反転機の前面を覆うメンテナンス用扉を示す正面図である。 洗浄部の反転機の前面を覆うメンテナンス用扉を示す斜視図である。 ロード/アンロード部に設置された搬送ロボットの概要をセンサと共に示す平面図である。 (a)はロード/アンロード部の搬送ロボットでの基板の把持を解いた時、(b)は基板を把持した時、(c)は基板を把持できなかったエラー時におけるセンサとセンサドグの関係を示す図である。 研磨部に設置された反転部の概要をセンサと共に示す図である。 研磨部に設置されたプッシャの概要をセンサと共に示す図である。 第1研磨部における排気圧センサ及び漏液センサの設置状態の説明に付する図である。 洗浄部における排気圧センサ及び漏液センサの設置状態の説明に付する図である。 第1洗浄部の概要をセンサと共に示す図である。 ロード/アンロード部の搬送ロボットが故障した時における基板の流れを示す図である。 第1研磨部の反転機が故障した時における基板の流れを示す図である。 洗浄部を使用して外部から導入した基板を洗浄処理する時における基板の流れを示す図である。 スイングトサンスポータが故障した時における基板の流れを示す図である。 第2研磨部のリニアトランスポータまたはプッシャが故障した時における基板の流れを示す図である。 洗浄部の反転機がした時における基板の流れを示す図である。 洗浄部の乾燥機能を有する第4洗浄機が故障した時における基板の流れを示す図である。 洗浄部の第1洗浄機が故障した時における基板の流れを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の例では、基板として半導体ウェハを使用し、基板(半導体ウェハ)の表面を平坦かつ鏡面に研磨する研磨装置に適用した例を示す。
図1は、本発明の実施の形態に係る研磨装置(基板処理装置)の全体構成を示す平面図で、図2は、図1に示す研磨装置の概要を示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態における研磨装置は、略矩形状のハウジング1を備えており、ハウジング1の内部は隔壁1a,1b,1cによって、ロード/アンロード部2、研磨部3(3a,3b)、及び洗浄部4に区画されている。これらのロード/アンロード部2、研磨部3(3a,3b)、及び洗浄部4は、それぞれ独立に組み立てられ、独立に排気される。
ロード/アンロード部2は、多数の基板(半導体ウェハ)をストックする基板カセットを載置する2つ以上(本実施形態では4つ)のフロントロード部20を備えている。これらのフロントロード部20は、研磨装置の幅方向(長手方向と垂直な方向)に隣接して配列されている。フロントロード部20には、オープンカセット、SMIF(Standard Manufacturing Interface)ポッド、またはFOUP(Front Opening Unified Pod)等を搭載することができる。ここで、SMIF、FOUPは、内部に基板カセットを収納し、隔壁で覆うことにより、外部空間とは独立した環境を保つことができる密閉容器である。
ロード/アンロード部2には、フロントロード部20の並びに沿って走行機構21が敷設されており、この走行機構21上に基板カセットの配列方向に沿って移動可能な搬送ロボット22が設置されている。搬送ロボット22は、走行機構21上を移動することによってフロントロード部20に搭載された基板カセットにアクセスできるようになっている。この搬送ロボット22は、上下に2つのハンドを備えており、例えば、上側のハンドを基板カセットに基板を戻すときに使用し、下側のハンドを研磨前の基板を搬送するときに使用して、上下のハンドを使い分けることができるようになっている。
ロード/アンロード部2は最もクリーンな状態を保つ必要がある領域であるため、ロード/アンロード部2の内部は、装置外部、研磨部3、及び洗浄部4のいずれよりも高い圧力に常時維持されている。また、搬送ロボット22の走行機構21の上部には、HEPAフィルタやULPAフィルタなどのクリーンエアフィルタを有するフィルタファンユニット(図示せず)が設けられており、このフィルタファンユニットにより、パーティクルや有毒蒸気、ガスが除去されたクリーンエアを常時下方に向かって噴出している。
研磨部3は、基板の研磨が行われる領域であり、第1研磨ユニット30Aと第2研磨ユニット30Bとを内部に有する第1研磨部3aと、第3研磨ユニット30Cと第4研磨ユニット30Dとを内部に有する第2研磨部3bとを備えている。これらの第1研磨ユニット30A、第2研磨ユニット30B、第3研磨ユニット30C、及び第4研磨ユニット30Dは、図1に示すように、装置の長手方向に沿って配列されている。
図1に示すように、第1研磨ユニット30Aは、研磨面を有する研磨テーブル300Aと、基板を保持しかつ基板を研磨テーブル300Aに対して押圧しながら研磨するためのトップリング301Aと、研磨テーブル300Aに砥液やドレッシング液(例えば、水)を供給するための砥液供給ノズル302Aと、研磨テーブル300Aのドレッシングを行うためのドレッサ303Aと、液体(例えば純水)と気体(例えば窒素)の混合流体または液体(例えば純水)を霧状にして、1または複数のノズルから研磨面に噴射するアトマイザ304Aとを備えている。また、同様に、第2研磨ユニット30Bは、研磨テーブル300Bと、トップリング301Bと、砥液供給ノズル302Bと、ドレッサ303Bと、アトマイザ304Bとを備えており、第3研磨ユニット30Cは、研磨テーブル300Cと、トップリング301Cと、砥液供給ノズル302Cと、ドレッサ303Cと、アトマイザ304Cとを備えており、第4研磨ユニット30Dは、研磨テーブル300Dと、トップリング301Dと、砥液供給ノズル302Dと、ドレッサ303Dと、アトマイザ304Dとを備えている。
第1研磨部3aの第1研磨ユニット30A及び第2研磨ユニット30Bと洗浄部4との間には、長手方向に沿った4つの搬送位置(ロード/アンロード部2側から順番に第1搬送位置TP1、第2搬送位置TP2、第3搬送位置TP3、第4搬送位置TP4とする)の間で基板を搬送する第1リニアトランスポータ5が配置されている。この第1リニアトランスポータ5の第1搬送位置TP1の上方には、ロード/アンロード部2の搬送ロボット22から受け取った基板を反転する反転機31が配置されており、その下方には、上下に昇降可能なリフタ32が配置されている。また、第2搬送位置TP2の下方には上下に昇降可能なプッシャ33が、第3搬送位置TP3の下方には上下に昇降可能なプッシャ34がそれぞれ配置されている。なお、第3搬送位置TP3と第4搬送位置TP4との間にはシャッタ12が設けられている。
第2研磨部3bには、第1リニアトランスポータ5に隣接して、長手方向に沿った3つの搬送位置(ロード/アンロード部2側から順番に第5搬送位置TP5、第6搬送位置TP6、第7搬送位置TP7とする)の間で基板を搬送する第2リニアトランスポータ6が配置されている。この第2リニアトランスポータ6の第6搬送位置TP6の下方にはプッシャ37が、第7搬送位置TP7の下方にはプッシャ38が配置されている。なお、第5搬送位置TP5と第6搬送位置TP6との間にはシャッタ13が設けられている。
研磨時に砥液(スラリ)を使用することを考えるとわかるように、研磨部3は最もダーティな(汚れた)領域である。したがって、この例では、研磨部3内のパーティクルが外部に飛散しないように、各研磨テーブルの周囲から排気が行われており、研磨部3の内部の圧力を、装置外部、周囲の洗浄部4、ロード/アンロード部2よりも負圧にすることでパーティクルの飛散を防止している。また、通常、研磨テーブルの下方には排気ダクト(図示せず)が、上方にはフィルタ(図示せず)がそれぞれ設けられ、これらの排気ダクト及びフィルタを介して清浄化された空気が噴出され、ダウンフローが形成される。
各研磨ユニット30A,30B,30C,30Dは、それぞれ隔壁で仕切られて密閉されており、密閉されたそれぞれの研磨ユニット30A,30B,30C,30Dから個別に排気が行われている。したがって、基板は、密閉された研磨ユニット30A,30B,30C,30D内で処理され、スラリの雰囲気の影響を受けないため、良好な研磨を実現することができる。各研磨ユニット30A,30B,30C,30D間の隔壁には、図1に示すように、リニアトランスポータ5,6が通るための開口が開けられている。この開口にそれぞれシャッタを設けて、基板が通過する時だけシャッタを開けるようにしてもよい。
洗浄部4は、研磨後の基板を洗浄する領域であり、基板を反転させる反転機41と、研磨後の基板を洗浄する4つの洗浄機42〜45と、反転機41及び洗浄機42〜45の間で基板を搬送する搬送ユニット46とを備えている。これらの反転機41及び洗浄機42〜45は、長手方向に沿って直列に配置されている。また、これらの洗浄機42〜45の上部には、クリーンエアフィルタを有するフィルタファンユニット(図示せず)が設けられており、このフィルタファンユニットによりパーティクルが除去されたクリーンエアが常時下方に向かって噴出している。また、洗浄部4の内部は、研磨部3からのパーティクルの流入を防止するために研磨部3よりも高い圧力に常時維持されている。
図1に示すように、第1リニアトランスポータ5と第2リニアトランスポータ6との間には、第1リニアトランスポータ5、第2リニアトランスポータ6、及び洗浄部4の反転機41の間で基板を搬送するスイングトランスポータ(基板搬送機構)7が配置されている。このスイングトランスポータ7は、第1リニアトランスポータ5の第4搬送位置TP4から第2リニアトランスポータ6の第5搬送位置TP5へ、第2リニアトランスポータ6の第5搬送位置TP5から反転機41へ、第1リニアトランスポータ5の第4搬送位置TP4から反転機41にそれぞれ基板を搬送できるようになっている。
フロントロード部20内に搭載された基板カセットの開口部と装置の間に位置して、シリンダにより上下に駆動され、カセット搭載エリアと装置内を遮断するシャッタ(図示せず)が配置されている。このシャッタは、基板カセットに対して搬送ロボット22が基板を出入れしている場合を除き、閉じられている。
図1に示すように、ロード/アンロード部2の側部には、基板の膜厚を測定する膜厚測定器(In-line Thickness Monitor:ITM)8が設置されており、搬送ロボット22は、膜厚測定器8にもアクセスできるようになっている。この膜厚測定器8は、搬送ロボット22から研磨前または研磨後の基板を受取り、この基板の膜厚を測定する。この膜厚測定器8において得られた測定結果に基づいて研磨条件等を適切に調整すれば、研磨精度を上げることができる。
次に、研磨部3の研磨ユニット30A,30B,30C,30Dについて説明する。これらの研磨ユニット30A,30B,30C,30Dは同一構造であるため、以下では第1研磨ユニット30Aについてのみ説明する。
研磨テーブル300Aの上面には研磨布または砥石等が貼付されており、この研磨布または砥石等によって基板を研磨する研磨面が構成されている。研磨時には、砥液供給ノズル302Aから研磨テーブル300A上の研磨面に砥液が供給され、基板がトップリング301Aにより研磨面に押圧されて研磨が行われる。なお、1以上の研磨ユニットにベルトまたはテープの研磨面を設けて、ベルトまたはテープの研磨面とテーブル状の研磨面とを組み合わせることもできる。
トップリング301Aは、プッシャ33に搬送された基板を真空吸着して保持する。その後、トップリング301Aは、プッシャ33の上方から研磨テーブル300A上の研磨面の上方へ揺動する。トップリング301Aが研磨テーブル300A上方の研磨可能な位置に揺動してきたら、トップリング301Aを所望の回転速度で回転させながら下降させ、研磨テーブル300Aの上面まで下降させる。トップリング301Aが研磨テーブル300Aの上面まで下降したら、トップリング301Aを研磨テーブル300Aに押付けて、基板に押付け力を加える。同時に、砥液供給ノズル302Aから研磨テーブル300Aの上面に砥液を供給する。これにより、基板の表面が研磨される。
研磨終了後、トップリング301Aを上昇させる。そして、トップリング301Aを揺動させてプッシャ33の上方へ移動させ、プッシャ33への基板の受渡しを行う。基板をプッシャ33に受渡した後、トップリング301Aに向かって下方または横方向、上方向から洗浄液を吹き付け、トップリング301Aの基板保持面や研磨後の基板、その周辺を洗浄する。
スイングトランスポータ7は、第1研磨部3aの筐体のフレームに設置されており、第1リニアトランスポタ5、第2リニアトランスポータ6、及び洗浄部4の反転機41の間で基板を把持して移動する基板把持機構を有している。
第1研磨部3aの第1リニアトランスポータ5は、図2に示すように、直線往復移動可能な4つの搬送ステージTS1(第1ステージ),TS2(第2ステージ),TS3(第3ステージ),TS4(第4ステージ)を備えており、これらのステージは上下に2段の構成となっている。すなわち、下段には第1搬送ステージTS1、第2搬送ステージTS2、第3搬送ステージTS3が配置され、上段には第4搬送ステージTS4が配置されている。
下段の搬送ステージTS1,TS2,TS3と上段の搬送ステージTS4とは、設置される高さが異なっているため、下段の搬送ステージTS1,TS2,TS3と上段の搬送ステージTS4とは互いに干渉することなく自由に移動可能となっている。第1搬送ステージTS1は、反転機31とリフタ32とが配置された第1搬送位置TP1とプッシャ33が配置された(基板の受渡し位置である)第2搬送位置TP2との間で基板を搬送し、第2搬送ステージTS2は、第2搬送位置TP2とプッシャ34が配置された(基板の受渡し位置である)第3搬送位置TP3との間で基板を搬送し、第3搬送ステージTS3は、第3搬送位置TP3と第4搬送位置TP4との間で基板を搬送する。また、第4搬送ステージTS4は、第1搬送位置TP1と第4搬送位置TP4との間で基板を搬送する。
第1リニアトランスポータ5は、上段の第4搬送ステージTS4を直線往復移動させるエアシリンダ(図示せず)を備えており、このエアシリンダにより第4搬送ステージTS4は上記下段の搬送ステージTS1,TS2,TS3と同時に、かつ互いに逆方向に移動するように制御される。なお、第3搬送ステージTS3または第4搬送ステージTS4が第4搬送位置TP4あるいは第4搬送位置TP4から第3搬送位置TP3に移動される時のみシャッタ12が開かれる。これにより環境汚染の高い研磨部3aからクリーン度の高い洗浄部4へ流入する気流を極力減らすことができるので、基板及び基板が洗浄・乾燥される洗浄部4内への汚染が防止され、また、従来の研磨装置に比べてスループットが向上する。
第2研磨部3bの第2リニアトランスポータ6は、図2に示すように、直線往復移動可能な3つの搬送ステージTS5(第5ステージ),TS6(第6ステージ),TS7(第7ステージ)を備えており、これらのステージは上下に2段の構成となっている。すなわち、上段には第5搬送ステージTS5、第6搬送ステージTS6が配置され、下段には第7搬送ステージTS7が配置されている。
上段の搬送ステージTS5,TS6と下段の搬送ステージTS7とは、設置される高さが異なっているため、上段の搬送ステージTS5,TS6と下段の搬送ステージTS7とは互いに干渉することなく自由に移動可能となっている。第5搬送ステージTS5は、第5搬送位置TP5とプッシャ37が配置された(基板の受渡し位置である)第6搬送位置TP6との間で基板を搬送し、第6搬送ステージTS6は、第6搬送位置TP6とプッシャ38が配置された(基板の受渡し位置である)第7搬送位置TP7との間で基板を搬送し、第7搬送ステージTS7は、第5搬送位置TP5と第7搬送位置TP7との間で基板を搬送する。
第1研磨部3aの反転機31は、ロード/アンロード部2の搬送ロボット22のハンドが到達可能な位置に配置され、研磨前の基板を搬送ロボット22から受取り、この基板の上下を反転してリフタ32に受渡す。
図1に示すように、反転機31と搬送ロボット22との間にはシャッタ10が設置されており、基板の搬送時にはシャッタ10を開いて搬送ロボット22と反転機31との間で基板の受渡しが行われる。基板の受渡しがないときにはシャッタ10は閉まっており、このときに基板の洗浄や搬送ロボット22のハンドの洗浄などが行えるように防水機構を有している。また、反転機31の周囲に、基板乾燥防止用のノズル(図示せず)を複数設け、長時間基板が滞留した場合にはこのノズルから純水を噴霧して乾燥を防止するようにしてもよい。
洗浄部4の反転機41は、スイングトランスポータ7の把持部が到達可能な位置に配置され、研磨後の基板をスイングトランスポータ7の把持部から受取り、この基板の上下を反転して搬送ユニット46に渡すものである。この反転機41の構造は、上述した第1研磨部3aの反転機31の構造と基本的に同一である。反転機41も反転機31と同様の動作により、研磨後の基板をスイングトランスポータ7から受取り、この基板の上下を反転して搬送ユニット46に渡す。
第1研磨部3aのリフタ32は、搬送ロボット22及び第1リニアトランスポータ5がアクセス可能な位置に配置されており、これらの間で基板を受渡す受渡し機構として機能する。すなわち、反転機31により反転された基板を第1リニアトランスポータ5の第1搬送ステージTS1または第4搬送ステージTS4に受渡すものである。
研磨前の基板は、搬送ロボット22から反転機31へ搬送された後、パターン面が下を向くように反転される。反転機31で保持された基板に対し下方からリフタ32が上昇してきて基板の直下で停止する。リフタ32が基板の直下で停止したのを、例えばリフタの上昇確認用センサで確認すると、反転機31は基板のクランプを開放し、基板はリフタ32のステージに載置される。その後、リフタ32は基板を載置したまま下降をする。下降の途中で、基板は、第1リニアトランスポータ5の搬送ステージTS1またはTS4に受渡される。基板が第1リニアトランスポータ5に受渡された後もリフタ32は下降を続け、所定の位置まで下降した時に下降を停止する。
第1研磨部3aのプッシャ33は、第1リニアトランスポータ5の搬送ステージTS1上の基板を第1研磨ユニット30Aのトップリング301Aに受渡すとともに、第1研磨ユニット30Aにおける研磨後の基板を第1リニアトランスポータ5の搬送ステージTS2に受渡す。第1研磨部3aのプッシャ34は、第1リニアトランスポータ5の搬送ステージTS2上の基板を第2研磨ユニット30Bのトップリング301Bに受渡すとともに、第2研磨ユニット30Bにおける研磨後の基板を第1リニアトランスポータ5の搬送ステージTS3に受渡す。また、第2研磨部3bのプッシャ37は、第2リニアトランスポータ6の搬送ステージTS5上の基板を第3研磨ユニット30Cのトップリング301Cに受渡すとともに、第3研磨ユニット30Cにおける研磨後の基板を第2リニアトランスポータ6の搬送ステージTS6に受渡す。プッシャ38は、第2リニアトランスポータ6の搬送ステージTS6上の基板を第4研磨ユニット30Dのトップリング301Dに受渡すとともに、第4研磨ユニット30Dにおける研磨後の基板を第2リニアトランスポータ6の搬送ステージTS7に受渡す。このように、プッシャ33,34,37,38は、リニアトランスポータ5,6と各トップリングとの間で基板を受渡す受渡し機構として機能する。これらのプッシャ33,34,37,38は同一の構造である。
この例にあっては、図3に示すように、洗浄部4の1次洗浄機42及び2次洗浄機43として、複数のローラ421を備え、上下に配置されたロール状のスポンジを回転させて基板の表面及び裏面に押付けて基板の表面及び裏面を洗浄するロールタイプの洗浄機を用いている。また、3次洗浄機44として、基板ステージ441を備え、半球状のスポンジ(図示せず)を回転させながら基板に押付けて洗浄するペンシルタイプの洗浄機を、4次洗浄機45として、基板の裏面はリンス洗浄することができ、基板表面の洗浄は半球状のスポンジを回転させながら押付けて洗浄するペンシルタイプの洗浄機を用いている。4次洗浄機45は、チャックした基板を高速回転させる基板ステージ451を備えており、基板を高速回転させることで洗浄後の基板を乾燥させる機能(スピンドライ機能)を有している。なお、各洗浄機42〜45において、上述したロールタイプの洗浄機やペンシルタイプの洗浄機に加えて、洗浄液に超音波を当てて洗浄するメガソニックタイプの洗浄機を付加的に設けてもよい。
1次洗浄機42は、図4に示すように、この例では、開閉自在な4個のローラ421を備えており、2個のローラ421の下端にサーボモータ422を連結している。そして、ローラ421を基板Wの方向に移動させて閉じることで、ローラ421で基板Wの周縁部を挟持し、この状態でサーボモータ422を介して、任意のローラ421を回転させて基板Wを回転させるようにしている。
この例では、図5に示すように、ローラ421が基板Wから離れた後退位置(開位置)にある時、ロータ421の上面に基板Wを載置して保持できるように、ローラ421の大きさ(直径)が設定されている。つまり、従来の一般的なロールタイプの洗浄機にあっては、図6に示すように、ローラ421aが基板Wから離れる後退位置(開位置)にある時、ローラ421aの上面に基板Wを載置して保持することができないように、ローラ421aの大きさ(直径)が設定されていた。このため、1次洗浄機42の故障により、1次洗浄機42による洗浄処理を停止した時、この1次洗浄機42の下流側に基板を搬送することができなくなる。この例によれば、1次洗浄機42の故障により1次洗浄機42による洗浄処理を停止しても、1次洗浄機42のローラ421の上面に基板Wを載置して保持することで、この1次洗浄機42の下流側に基板を搬送することができる。この構成は、2次洗浄機43にあっても同様である。
なお、ペンシルタイプの3次洗浄機44にあっては、3次洗浄機44の故障により3次洗浄機44による洗浄処理を停止しても、基板ステージ441で基板を保持して、3次洗浄機44の下流側に基板を搬送することができるように構成されている。4次洗浄機45にあっても同様である。
洗浄部4の搬送ユニット46は、図7に示すように、洗浄機内の基板を着脱自在に把持する基板把持機構としての4つのチャッキングユニット461〜464を備えている。チャッキングユニット461は、基板Wを保持する開閉自在の1対のアーム471a,471bを備え、チャッキングユニット462は、1対のアーム472a,472bを備えている。そして、チャッキングユニット461の一対のアーム471a,471b及びチャッキングユニット462の1対のアーム472a,472bの基端は、メインフレーム465に互いに接離する方向にスライド自在に取付けられている。チャッキングユニット461,462とチャッキングユニット463,464とは基本的に同一構造である。
メインフレーム465の下方には、洗浄機42〜45の並びと平行に延び、一端をサーボモータ466に連結したボールねじ467が配置され、このボールねじ467に螺合する雌ねじを内部に有するブロック468にメインフレーム465が固定されている。これにより、サーボサーボ466の駆動により、メインフレーム465及びチャッキングユニット461〜464が水平方向に移動するようになっている。したがって、サーボモータ466及びボールねじ467は、チャッキングユニット461〜464を洗浄機42〜45の配列方向(チャッキングユニット461〜464の配列方向)に沿って移動させる移動機構を構成する。
反転機41および洗浄機42〜45は、図1に示すように、洗浄中に外部に使用流体が飛散しないように、それぞれ開閉自在なシャッタ48,49,50,51,52によって区画された各チャンバ内に収容されている。
この例にあっては、搬送ユニット46により、反転機41から1次洗浄機42に、1次洗浄機42から2次洗浄機43に、2次洗浄機43から3次洗浄機44に、3次洗浄機44から4次洗浄機45にそれぞれ基板を同時に搬送することができる。また、洗浄機の並ぶ方向に移動させることにより、基板を次の洗浄機に搬送することができるので、基板搬送のためのストロークを最小限に抑え、基板の搬送時間を短くすることが可能となる。
図1に示すように、研磨ユニット30Aを内部に収容するチャンバの外壁には、正常運転時はロックされ、異常検知後に開錠することが可能なメンテナンス用扉500が開閉自在に設置されている。このメンテナンス用扉500は、操作パネルの画面上でロック解除の操作を行う電磁ロックにより安全かつ容易に開閉できるようになっている。同様に、研磨ユニット30Bを内部に収容するチャンバの外壁にはメンテナンス用扉502が、研磨ユニット30Cを内部に収容するチャンバの外壁にはメンテナンス用扉504が、研磨ユニット30Dを内部に収容するチャンバの外壁にはメンテナンス用扉506がそれぞれ開閉自在に設置されている。
反転機41を内部に収容するチャンバの外壁にも、正常運転時はロックされ、異常検知後に開錠することにより、作業者が出入りできるように開閉するメンテナンス用扉508が開閉自在に設置されている。このメンテナンス用扉508も前述と同様に、操作パネルの画面上でロック解除の操作を行う電磁ロックにより安全かつ容易に開閉できるようになっている。
図8及び図9に示すように、反転機41を内部に収容するチャンバの外壁に設けられたメンテナンス用扉508には、メンテナンス用扉508を開くことなく、基板を手で出入れできるように、基板出入れ用扉510が開閉自在に設置されている、この基板出入れ用扉510も、前述と同様に、異常検知後に開錠することにより開くことが可能で、操作パネルの画面上でロック解除の操作を行う電磁ロックにより安全かつ容易に開閉できるようになっている。更に、基板出入れ用扉510と反転機41との間に位置して、反転機用扉512が開閉自在に設置されている。これにより、図8に示すように、メンテナンス用扉508を開くことなく、基板出入れ用扉510及び反転機用扉512を開くことで、反転機41の上面に基板Wを手で供給し、またを反転機41の上にある基板Wを手で装置外部に取出すことができる。
前記基板出入れ用扉510は、正常運転時にあっても、割込み処理信号に応じて、開錠することにより開くことが可能で、操作パネルの画面上でロック解除の操作を行う電磁ロックにより安全かつ容易に開閉できるようになっている。
更に、図1に示すように、研磨装置の洗浄部4の1次洗浄機42を内部に収容するチャンバの外壁には、前記基板出入れ用扉510とほぼ同じ大きさの基板出入れ用扉514が開閉自在に設置されている。この基板出入れ用扉514は、異常検知後、または割込み処理信号に応じて開錠することにより開くことが可能で、操作パネルの画面上でロック解除の操作を行う電磁ロックにより安全かつ容易に開閉できるようになっている。同様に、洗浄部4の2次洗浄機43を内部に収容するチャンバの外壁には基板出入れ用扉516が、洗浄部4の3次洗浄機44を内部に収容するチャンバの外壁には基板出入れ用扉518が、洗浄部4の4次洗浄機45を内部に収容するチャンバの外壁には基板出入れ用扉520がそれぞれ設置されている。
これにより、異常検知後、または割込み処理信号に応じて、操作パネルの画面上でロック解除の操作を行って基板出入れ用扉514,516,518,520を開くことで、各洗浄機42〜45内に存在する基板を手で装置外部に取出すことができる。
この研磨装置は、基板をパラレル処理する。つまり、一方の基板は、フロントロード部20の基板カセット→搬送ロボット22→反転機31→リフタ32→第1リニアトランスポータ5の第1搬送ステージTS1→プッシャ33→トップリング301A→研磨テーブル300A→プッシャ33→第1リニアトランスポータ5の第2搬送ステージTS2→プッシャ34→トップリング301B→研磨テーブル300B→プッシャ34→第1リニアトランスポータ5の第3搬送ステージTS3→スイングトランスポータ7→反転機41→仮置部130→搬送ユニット46のチャッキングユニット461→1次洗浄機42→搬送ユニット46のチャッキングユニット462→2次洗浄機43→搬送ユニット46のチャッキングユニット463→3次洗浄機44→搬送ユニット46のチャッキングユニット464→4次洗浄機45→搬送ロボット22→フロントロード部20の基板カセットという経路で搬送される。
また、他方の基板は、フロントロード部20の基板カセット→搬送ロボット22→反転機31→リフタ32→第1リニアトランスポータ5の第4搬送ステージTS4→スイングトランスポータ7→第2リニアトランスポータ6の第5搬送ステージTS5→プッシャ37→トップリング301C→研磨テーブル300C→プッシャ37→第2リニアトランスポータ6の第6搬送ステージTS6→プッシャ38→トップリング301D→研磨テーブル300D→プッシャ38→第2リニアトランスポータ6の第7搬送ステージTS7→スイングトランスポータ7→反転機41→仮置部130→搬送ユニット46のチャッキングユニット461→1次洗浄機42→搬送ユニット46のチャッキングユニット462→2次洗浄機43→搬送ユニット46のチャッキングユニット463→3次洗浄機44→搬送ユニット46のチャッキングユニット464→4次洗浄機45→搬送ロボット22→フロントロード部20の基板カセットという経路で搬送される。
この研磨装置は、各機器にセンサを追加して、装置で発生した故障が装置を停止しなければならないかをより詳細に判別するようにしている。つまり、故障の程度を段階的に把握し、安全に支障の無い程度の故障では装置を停止させないようにし、また、複数のセンサで故障の程度を段階的に把握することで、装置が停止に至る前の早い段階で基板の装置に供給を停止することができ、処理不良となることを未然に防ぐようにする。
例えば、搬送ロボット22にあっては、図10に示すように、ロッド530を伸縮させて基板Wを挟持して保持するエアシリンダ532の両側に第1フォトマイクロセンサ534aと第2フォトマイクロセンサ534bを配置し、エアエアリンダ532と連動してロッド530と一体に移動するセンサジグ536に取付けた遮光部538aが第1フォトマイクロセンサ534aの内部を、所定間隔離間させた遮光部538b,538cが第2フォトマイクロセンサ534bの内部をそれぞれ通過するようにしている。そして、図11(a)に示すように、第1フォトマイクロセンサ534aがセンサジグ536の遮光部538aで遮光されることなく、第2フォトマイクロセンサ538bがセンサジグ536の遮光部538bで遮光されたときに基板Wの保持が解かれ、図11(b)に示すように、第1フォトマイクロセンサ534aがセンサジグ536の遮光部538aで遮光され、第2フォトマイクロセンサ534bがセンサジグ536の遮光部538b,538cで遮光されないときに基板Wが保持されたと検知する。そして、図11(c)に示すように、第1フォトマイクロセンサ534aがセンサジグ536の遮光部538aで遮光され、かつ第2フォトマイクロセンサ534bがセンサジグ536の遮光部538cで遮光された時に基板の保持エラーを検知するようにしている。
図11(b)に示す基板保持の検知は、基板を受渡した後、搬送ロボット22のハンド上に基板が残っていないかの確認にも使用される。
研磨部3の反転機31にあっては、図12に示すように、一対の把持部540をそれぞれ横方向にスライドさせる各シリンダ542に、シリンダ542の移動位置を検知する3個のシリンダセンサ544a,544b,544cを取付け、一対の把持部540のチャック部546による基板Wの把持を解いたことをシリンダセンサ544aで、一対の把持部540のチャック部546で基板Wを把持したことをシリンダセンサ544bでそれぞれ検知する。そして、把持部540のチャック部546により基板Wの把持が行えなかったことをシリンダセンサ544cで検知するようにしている。つまり、基板Wを一対の把持部540のチャック部546で把持した時、把持部540は完全に閉じる位置まで移動しないが、基板Wを把持部540で掴み損なった場合に、把持部540は、完全に閉まる位置まで移動してシリンダセンサ544cが作動し、これによって、基板Wの把持が行えなかったことをシリンダセンサ544cで検知するようにしている。
この構成は、洗浄部4の反転機41にあっても同様であり、また洗浄部4の搬送ユニット46の各チャッキングユニット461〜464にもほぼ同様な構成が備えられている。
研磨部3bのプッシャ33にあっては、図13に示すように、ガイドステージ550を上端に連結したロッド552を昇降させるシリンダ554に、このシリンダ554の上昇端及び下降端を検知するシリンダセンサ556a,556bを設け、ガイドステージ550の上昇または下降の指令後、所定時間経過後に、各々のシリンダセンサ556a,556bでシリンダ554を検知しない場合に、動作に異常があったものと見なすようにしている。
この構成は、他のプッシャ34,34,37,38にあっても同様であり、またリフタ32にもほぼ同様な構成が備えられている。
第1研磨部3aの第1研磨ユニット30Aにあっては、図14に示すように、漏液センサ560a,560bをそれぞれ有する砥液ボックス562a,562bを1階と2階に配置し、両砥液ボックス562a,562bを砥液配管564で繋いでいる。そして、2階に配置した砥液ボックス562bから延びる砥液供給ノズル302Aを通して研磨テーブル300Aに砥液を供給するようにしている。砥液ボックス562a,562bは、排気を行う排気ボックス566にそれぞれ連通しており、この排気ボックス566に排気圧を検知する排気圧センサ568が取付けられている。
更に、研磨ボックス30Aの下方に位置して、この例では、上段と下段とを仕切るパーティションが壊れ、かつ上段で砥液の漏れが生じた場合、及び下段で砥液の漏が生じた場合に、漏れた砥液を受け止めて砥液が外部へ流出するのを防止するドレンパン570が配置されている。このドレンパン570には、同じ箇所で高さの異なる位置に位置して、第1漏液センサ572aと第2漏液センサ572bの2つのセンサが上下に設置されている。
第1研磨部3aの第2研磨ユニット30Bも第1研磨ユニット30Aとほぼ同様な構成が備えられており、図14において、第2研磨ユニット30Bの第1研磨ユニット30Aと同一部材には同一符号を付している。第2研磨部3bも、第1研磨部3aとほぼ同様な構成が備えられている。
洗浄部4は、図15に示すように、工場側薬液導入ラインから研磨装置の内部に導入される薬液を一時貯蔵する複数(図示では3つ)の薬液ユーティリティボックス580a,580b,580cと、この薬液ユーティリティボックス580a,580b,580cに個別に連通する薬液供給ボックス582a,582b,582cを有しており、薬液供給ボックス582aから洗浄機42に薬液(洗浄液)が、薬液供給ボックス582bから洗浄機43に薬液(洗浄液)が、薬液供給ボックス582cから洗浄機44に薬液(洗浄液)がそれぞれ供給される。そして、薬液供給ボックス582aと洗浄機42の内部を排気する排気管584aに排気圧を検知する排気圧センサ586aが、薬液供給ボックス582bと洗浄機43の内部を排気する排気管584bに排気圧を検知する排気圧センサ586bが、薬液供給ボックス582cと洗浄機44の内部を排気する排気管584cに排気圧を検知する排気圧センサ586cがそれぞれ設置されている。
そして、薬液ユーティリティボックス580a,580b,580cの下方に位置して、漏れた薬液を受け止めるドレンパン588が配置され、このドレンパン588には、同じ箇所で高さの異なる位置に位置して、第1漏液センサ590aと第2漏液センサ590bの2つのセンサが上下に設置されている。
更に、反転機41、洗浄機42,43、及び薬液供給ボックス582a,582bの下方に位置して、漏れた薬液を受け止めるドレンパン592が配置され、このドレンパン592には、同じ箇所で高さの異なる位置に位置して、第1漏液センサ594aと第2漏液センサ594bの2つのセンサが上下に設置されている。また、洗浄機44,45及び薬液供給ボックス582cの下方に位置して、漏れた薬液を受け止めるドレンパン596が配置され、このドレンパン596には、同じ箇所で高さの異なる位置に位置して、第1漏液センサ598aと第2漏液センサ598bの2つのセンサが上下に設置されている。
なお、薬液ユーティリティボックス580a,580b,580c、及び薬液供給ボックス582a,582b,582cの内部にも、同じ箇所で高さの異なる位置に位置して、2つの漏液センサが上下に設置されている。
第1洗浄機42にあっては、図16に示すように、ローラ421(図3及び図4等参照)を横方向に移動させるシリンダ600のシリンダシャフトの移動端にシリンダシャフトの位置を検知するシリンダセンサ602a,602bを取付けている。そして、基板Wをローラ421で保持した時に一方のシリンダセンサ602aが作動し、基板Wのローラ421による保持を解いた時に他方のシリンダセンサ602bが作動するようにしている。これにより、例えば、基板Wをローラ421で保持するようにシリンダ600を作動させてもシリンダセンサ602aが作動しなかったり、設定した時間内に作動が完了しなかったりした時に、基板の把持を行えなかったと検知することができる。
なお、図4に示すように、ローラ421をサーボモータ422で回転させる場合、サーボモータ422の回転速度を検知して、例えば現状におけるサーボモータ422の回転速度が設定回転速度よりも遅くなった時に第1洗浄機42に故障が発生したことを検知することができる。
また、図7に示すように、サーボモータ466を駆動して、搬送ユニット46のチャッキングユニット461〜464を取付けたメインフレーム465を横移動させる場合、メインフレーム465の実際の位置情報を取得し、このメインフレーム465の実際の位置情報と設定値とを比較することで、搬送ユニット46に故障が発生したことを検知することができる。
以下、研磨装置に設置されたいずれかのセンサで異常を検知した時の各処理について、各パターンに分けて説明する。なお、各処理の変更は、研磨装置を一旦停止させ、操作パネルの画面で処理レシピを指示した後、処理を再開することによって行う。
(1)大量の砥液または薬液漏洩時
例えば、図14に示す、第1研磨ユニット30Aの下方に配置したドレンパン570内に設置した2つの漏液センサ572a,572bの内の上方に設置した漏液センサ572aが作動した時、第1研磨ユニット30Aに多量の砥液が漏洩する重大な事故が発生したとして、装置全体の動作を停止させる。他の研磨ユニット30B,30C,30Dにおいても同様である。また、図15に示す、ドレンパン588,592及び596内の上方に設置した漏液センサ590a,594a及び598aの少なくとも1つの漏液センサが作動した時もほぼ同様に、薬液供給設備に薬液漏洩の重大な事故が発生したとして、装置全体の動作を停止させる。
(2)少量の砥液または薬液漏洩時
例えば、図14に示す、第1研磨ユニット30Aの下方に配置したドレンパン570内に設置した2つの漏液センサ572a,572bのうち下方に設置した漏液センサ572bが作動した時は、研磨装置に重大な事故が発生したとみなすことなく、第1研磨ユニット30Aに少量の砥液が漏洩する故障が発生したとして、装置全体の動作を停止させることなく、フロントロード部20の基板カセットからの新規基板の投入のみを停止させる。つまり、研磨装置内に存在する基板に対する処理を継続して、フロントロード部20の基板カセットに洗浄し乾燥させて回収する。そして、研磨装置内に存在する基板をフロントロード部20の基板カセット内に全て回収した後、研磨装置の動作を全て停止させ、研磨装置の復旧作業を行う。他の研磨ユニット30B,30C,30Dにおいても同様である。また、図15に示す、ドレンパン588,592及び596内の下方に設置した漏液センサ590b,594b及び598bの少なくとも1つの漏液センサが作動した時もほぼ同様に、少量の薬液が漏洩する故障が発生したとして、装置全体の動作を停止させることなく、フロントロード部20の基板カセットからの新規基板の投入のみを停止させる。そして、研磨装置内に存在する基板を全て回収した後、研磨装置の動作を全て停止させ、研磨装置の復旧作業を行う。
(3)排気圧異常時
図14に示す排気圧センサ568、及び図15に示す排気圧センサ586a,586b,586cの少なくとも一つの排気圧センサで排気圧が規定値を下回ることを検知した時、装置内の雰囲気が外に漏れる心配がない限り装置を停止させることなく、フロントロード部20の基板カセットからの新規基板の投入のみを停止させる。そして、研磨装置内に存在する基板を全て回収した後、研磨装置の動作を全て停止させ、研磨装置の復旧作業を行う。
(4)搬送ロボット故障時
図17に「×」で示すように、搬送ロボット22が故障すると、フロントロード部20の基板カセットからの新規基板を投入する処理、及び洗浄部4で洗浄し乾燥した後の基板をフロントロード部20の基板カセットに回収する処理ができなくなる。そこで、搬送ロボット22が故障したことをセンサで検知した場合、フロントロード部20の基板カセットからの新規基板の投入を停止させ、更に、洗浄部4の動作を停止させる。つまり、第1研磨部3a、第2研磨部3b及びスイングトランスポータ7の運転は継続させる。そして、第1研磨部3a及び第2研磨部3bに存在する基板が、スイングトランスポータ7の運転に伴って、洗浄部4の反転機41まで搬送される毎に、操作パネルの画面を介して、図8に示すように、反転機41の前面の基板出入れ用扉510の電磁ロックを解除して該扉510を開き、更に反転機用扉512を開いて、反転機41上の基板を手で装置から外部に取出して回収する。
この時、装置外壁の基板出入れ用扉510の上方に、例えば赤のランプと緑のランプを設け、ロック解除の操作後、例えば回収する基板が反転機41に搬送されていなかったりして、機器が動作中である間は、基板出入れ用扉510がロックされていることを示す赤のランプを点灯させ、例えば回収する基板が反転機41に搬送されてきて、基板出入れ用扉510を開ける準備ができた時にロックの解除ができたことを示す緑のランプを点灯させるようにすることが好ましい。
このように、装置内の基板の搬送が可能な場合に、基板を作業者が取出し易い位置まで搬送して、装置の奥にある基板であっても、搬送機構を使って取出し易い位置まで持ってくることで、基板の回収を短時間かつ容易に行うことができる。
洗浄部4にあっては、各洗浄機42〜44の前面に位置する基板出入れ用扉514,516,518,520の電磁ロックを解除して該扉514,516,518,520を開き、各洗浄機42〜44内に存在する基板を手で装置から外部に取出す。
なお、洗浄部4を停止させることなく、各洗浄機42〜44内に存在する基板を順次洗浄し、乾燥機能を有する第4洗浄機45で基板を洗浄し乾燥させた後、第4洗浄機45の前面に位置する基板出入れ用扉520を開いて、ここから乾燥後の基板を装置から外部に取出すようにしてもよい。
(5)第1研磨部故障時
図18に「×」で示すように、第1研磨部3aの、例えば反転機31が故障すると、第1研磨部3aでの基板の処理ができなくなる。そこで、このように、第1研磨部3aの、例えば反転機31が故障したことをセンサで検知した場合、フロントロード部20の基板カセットからの新規基板の投入を停止させ、更に、第1研磨部3aの動作を停止させる。つまり、第2研磨部3b、スイングトランスポータ7、及び洗浄部4の運転を継続し、これによって、第1研磨部3a以外に基板を、洗浄部4の洗浄機42〜45で洗浄し乾燥させて、フロントロード部20の基板カセットに回収する。
この基板の回収が終了した後、操作パネルの画面を介して、第1研磨部3aの周囲を覆うメンテナンス用扉500,502の電磁ロックを解除して該扉500,502を開き、このメンテナンス用扉500,502から作業者が第1研磨部3a内に入って、第1研磨部3a内の基板を回収する。このように、電磁ロックを使用することで、作業者が正常作動時に装置の扉を誤って開ける危険性をなくし、異常検知後、安全が確保された時に扉を速やかに開けて、装置内の基板を容易に回収することができる。
第1研磨部3aから回収した研磨処理中及び研磨処理前の基板に対しては、図19に示すように、反転機41の前面の基板出入れ用扉510の電磁ロックを解除して該扉510を開き、更に、図8に示すように、反転機用扉512を開いて、洗浄部4の反転機41上に第1研磨部3aから回収した基板を手で載せる。そして、反転機用扉512及び基板出入れ用扉510を閉じた後、洗浄部4を運転させて、反転機41上に載せた基板を洗浄機42〜45で洗浄し乾燥させて、フロントロード部20の基板カセットに回収する。
なお、複数台の研磨装置が設置されている場合、この第1研磨部3aから回収した研磨処理中及び研磨処理前の基板に対する処理を、他の正常な研磨装置の洗浄部で行うようにしてもよい。
これにより、研磨部から回収された基板等、装置の故障に伴って洗浄部で洗浄させずに装置の内部から回収された基板が、洗浄されることなく長時間放置されてしまうことを防止することができる。
(6)スイングトランスポータ故障時
図20に「×」に示すように、スイングトランスポータ7が故障すると、第1研磨部3aのリニアトランスポータ5と洗浄部4の反転機41との間の基板の受渡し、及び第2研磨部3bのリニアトランスポータ6と洗浄部4の反転機41との間の基板の受渡しができなくなる。そこで、スイングトランスポータ7が故障したことをセンサで検知した場合、フロントロード部20の基板カセットからの新規基板の投入を停止させ、更に、第1研磨部3a及び第2研磨部3bの動作を停止させる。つまり、洗浄部4の運転のみを継続し、これによって、洗浄部4にある基板を洗浄機42〜45で洗浄し乾燥させて、フロントロード部20の基板カセットに回収する。
この基板の回収が終了した後、操作パネルの画面を介して、第1研磨部3a及び第2研磨部3bの周囲を覆うメンテナンス用扉500,502、504,506の電磁ロックを解除して該扉500,502,504,506を開き、このメンテナンス用扉500,502、504,506から作業者が第1研磨部3a及び第2研磨部3b内に入って、第1研磨部3a及び第2研磨部3b内の基板を回収する。
前述と同様に、第1研磨部3a及び第2研磨部3bから回収した研磨処理中及び研磨処理前の基板に対しては、図19に示すように、反転機41上に第1研磨部3a及び第2研磨部3bから回収した基板を載せ、洗浄機42〜45で洗浄し乾燥させて、フロントロード部20の基板カセットに回収する。
(7)第2研磨部故障時
図21に「×」で示すように、第2研磨部3bの、例えばリニアトランスポータ6またはプッシャ38が故障すると、第2研磨部3bでの基板の処理ができなくなる。そこで、このように、第2研磨部3bの、例えばリニアトランスポータ6またはプッシャ38が故障したことをセンサで検知した場合、フロントロード部20の基板カセットからの新規基板の投入を停止させ、更に、第2研磨部3bの動作を停止させる。つまり、第1研磨部3a、スイングトランスポータ7、及び洗浄部4の運転を継続し、これによって、第2研磨部3b以外に基板を、洗浄部4の洗浄機42〜45で洗浄し乾燥させて、フロントロード部20の基板カセットに回収する。
この基板の回収が終了した後、操作パネルの画面を介して、第2研磨部3bの周囲を覆うメンテナンス用扉504,506の電磁ロックを解除して該扉504,506を開き、このメンテナンス用扉504,506から作業者が第2研磨部3b内に入って、第2研磨部3b内の基板を回収する。
前述と同様に、第2研磨部3bから回収した研磨処理中及び研磨処理前の基板に対しては、図19に示すように、第2研磨部3bから回収した基板を反転機41上に載せ、洗浄機42〜45で洗浄し乾燥させて、フロントロード部20の基板カセットに回収する。
(8)洗浄部の反転機故障時
図22に「×」に示すように、洗浄部4の反転機41が故障すると、第1研磨部3a及び第2研磨部3bで研磨した基板を反転させて洗浄部4の搬送ユニット46に受渡すことができなくなる。そこで、このように、洗浄部4の反転機4が故障したことをセンサで検知した場合、フロントロード部20の基板カセットからの新規基板の投入を停止させ、更に、洗浄部4以外の動作を停止させる。つまり、洗浄部4のみの運転を継続し、これによって、洗浄部4にある基板を洗浄部4の洗浄機42〜45で洗浄し乾燥させて、フロントロード部20の基板カセットに回収する。
この基板の回収が終了した後、操作パネルの画面を介して、第1研磨部3a及び第2研磨部3bの周囲を覆うメンテナンス用扉500,502,504,506の電磁ロックを解除して該扉500,502,504,506を開き、このメンテナンス用扉500,502,504,506から作業者が第1研磨部3a及び第2研磨部3b内に入って、第1研磨部3a及び第2研磨部3b内の基板を回収する。
前述と同様に、第1研磨部3a及び第2研磨部3bから回収した研磨処理中及び研磨処理前の基板に対しては、図19に示すように、第1研磨部3a及び第2研磨部3bから回収した基板を反転機41上に載せ、洗浄機42〜45で洗浄し乾燥させて、フロントロード部20の基板カセットに回収する。
(9)洗浄部の第4洗浄機または搬送ユニット故障時
図23に「×」に示すように、洗浄部4の、例えば乾燥機能を有する洗浄機45が故障すると、乾燥後の基板の回収ができなくなる。そこで、洗浄部4の、例えば乾燥機能を有する洗浄機45が故障したことをセンサで検知した場合、フロントロード部20の基板カセットからの新規基板の投入を停止させ、更に、洗浄部4の動作を停止させる。つまり、第1研磨部3a、第2研磨部3b及びスイングトランスポータ7の運転を継続する。そして、第1研磨部3a及び第2研磨部3bに存在する基板が、スイングトランスポータ7の運転に伴って、洗浄部4の反転機41まで搬送される毎に、操作パネルの画面を介して、図8に示すように、反転機41の前面の基板出入れ用扉510の電磁ロックを解除して該扉510を開き、更に反転機用小扉512を開いて、反転機41上の基板を手で装置から外部に取出す。
この時、前述と同様に、装置外壁の基板出入れ用扉510の上方に、例えば赤のランプと緑のランプを設け、ロック解除の操作後、例えば回収する基板が反転機41に搬送されていなかったりして、機器が動作中である間は、基板出入れ用扉510がロックされていることを示す赤のランプを点灯させ、例えば回収する基板が反転機41に搬送されてきて、基板出入れ用扉510を開ける準備ができた時にロックの解除ができたことを示す緑のランプを点灯させるようにすることが好ましい。
洗浄部4にあっては、各洗浄機42〜45の前面に位置する基板出入れ用扉514,516,518,520の電磁ロックを解除して該扉514,516,518,520を開き、各洗浄機42〜45内に存在する基板を手で装置から外部に取出す。または、各洗浄機42〜45から反転機41に基板を戻し、基板出入れ用扉510及び反転機用扉512を開くことにより基板を外部に取出しても良い。
この場合、回収した研磨処理後の基板に対しては、洗浄部が正常な、他の研磨装置の反転機上に回収した研磨処理後の基板を載せ、この他の研磨装置の洗浄機で洗浄し乾燥させて、フロントロード部の基板カセットに回収する。
また、洗浄部4の搬送ユニット46が故障したことをセンサが検知した場合もほぼ同様に、第1研磨部3a及び第2研磨部3bに存在する基板を反転機41に順次搬送して、手で装置から取出し、洗浄部4の各洗浄機42〜45内に位置する基板にあっては、基板出入れ用扉514,516,518,520を開いて、手で装置から外部に取出す。
(10)洗浄部の洗浄機故障時
図24に「×」に示すように、洗浄部4の第1洗浄機42が故障すると、この第1洗浄機42による洗浄処理が行えなくなる。そこで、洗浄部4の第1洗浄機42が故障したことをセンサで検知した場合、第1洗浄機42の運転のみを停止させる。つまり、図5に示すように、第1洗浄機42のローラ421は、第1洗浄機42の運転を停止しても、基板を載置して保持する保持台としての役割を果たし、基板が落ちないため基板の搬送を継続することが可能となる。これにより、故障した第1洗浄機42をスキップしながら基板を順次搬送し、正常な洗浄機43〜45による洗浄処理を行って、基板を洗浄し乾燥させて、フロントロード部20の基板カセット回収することができる。
この場合、第1洗浄機42に基板があって、第1洗浄機42にある基板が他の基板の搬送を妨げるような場合には、図24に示すように、第1洗浄機42の前面に位置する基板出入れ用扉514を開き、第1洗浄機42にある基板を装置の外部に取出す。
次に、正常に運転している基板処理装置の装置外部の基板に対する割込み処理について、図19を参照して説明する。図19に示す研磨装置(基板処理装置)は正常に運転を継続しており、他の図示しない研磨装置(基板処理装置)に故障が発生して、この故障した基板処理装置から多数の洗浄前の基板が回収されたと仮定する。このとき、正常に運転を継続している研磨装置(基板処理装置)の操作パネルから割込み処理指令を入力する。同時に、割込み処理によって処理する基板の枚数と処理後の各基板の回収先(フロントロード部20)を指定する。このように割込み処理指令を入力することにより、基板出入れ用扉510は、操作パネルの画面上でロックの解除を行う電磁ロックにより安全かつ容易に開閉できるようになる。
この割込み処理指令に応じて、研磨装置は、第1研磨部3a及び第2研磨部3bから洗浄部4への基板の搬送を停止する。この状態で、反転機41の前面の基板出入れ用扉510の電磁ロックを解除して該扉510を開き、更に、図8に示すように、反転機用扉512を開いて、洗浄部4の反転機41上に故障した基板処理装置から回収した洗浄前の基板を手で載せる。そして、反転機用扉512及び基板出入れ用扉510を閉じた後、洗浄部4を運転させて、反転機41上に載せた基板を洗浄機42〜45で洗浄し乾燥させ、操作パネルで予め指定したフロントロード部20の基板カセットに回収する。
この時、装置外壁の基板出入れ用扉510の上方に、例えば赤のランプと緑のランプを設け、ロック解除の操作後、例えば機器が動作中であったり、基板が反転機41上に残っていたりして、基板投入準備ができていない間は、基板出入れ用扉510がロックされていることを示す赤のランプを点灯させ、基板投入準備ができた時にロックの解除ができたことを示す緑のランプを点灯させるようにすることが好ましい。
そして、指定された所定枚数の基板の洗浄部4のみによる処理が終了した後、第1研磨部3a及び第2研磨部3bでの基板の搬送を開始する。
このように、故障した基板処理装置から回収された基板を、正常な運転を継続している他の基板処理装置の洗浄部で洗浄することで、洗浄前の基板を一刻も早く洗浄したいという要請に応えることができる。
装置自体の運転を継続したまま、基板を空搬送することによって、つまり実際には基板を搬送していないが、あたかも基板を搬送しているように装置を運転して、研磨部3a,3bから洗浄部4への基板の搬送を停止するようにしてもよい。この場合、前述のように、装置外壁の基板出入れ用扉510の上方に、例えば赤のランプと緑のランプを設け、空の基板が反転機41上に搬送された時点で緑のランプを点灯させ、緑のランプが点灯した時点で、基板出入れ用扉510及び反転機用扉512を開いて、洗浄部4の反転機41上に故障した基板処理装置から回収した洗浄前の基板を手で載せることで、装置外部から搬入した基板を洗浄部4で洗浄することができる。
このように、装置自体の運転を継続したまま、装置外部の基板を洗浄部4で処理することで、装置内部で処理途中の基板が停滞して該基板に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
なお、上述の実施の形態では、基板を研磨する研磨装置を例に説明したが、本発明は、研磨装置に限らず他の基板処理装置にも適用できる。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
1 ハウジング
2 ロード/アンロード部
3 研磨部
3a 第1研磨部
3b 第2研磨部
4 洗浄部
5 第1リニアトランスポータ
6 第2リニアトランスポータ
7 スイングトランスポータ
20 フロントロード部
22 搬送ロボット
30A,30B,30C,30D 研磨ユニット
31,41 反転機
32 リフタ
33,34,37,38 プッシャ
42〜45 洗浄機
46 搬送ユニット
500,502,504,506,508 メンテナンス用扉
510,514,516,518,520 基板出入れ用扉

Claims (10)

  1. 研磨部、洗浄部及び搬送機構を有する基板処理装置の運転方法であって、
    前記研磨部、洗浄部及び搬送機構のいずれかで異常を検知した際に、前記異常を検知した場所及び基板の基板処理装置内の位置によって基板を分類し、
    前記異常検知後における基板に対する処理を前記分類した基板毎に変えて行うことを特徴とする基板処理装置の運転方法。
  2. 前記異常検知後における基板に対する処理は、
    (1)未処理基板に対して(i)そのまま処理を続行する処理、または(ii)処理を停止する処理、
    (2)処理中の基板に対して(i)その場で処理を停止する処理、(ii)所定の処理を続行する処理、(iii)所定の処理部または搬送機構まで搬送する処理、及び(iv)洗浄部で洗浄した後に処理部または搬送機構により基板処理装置から排出する処理のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置の運転方法。
  3. 複数の洗浄処理を行う複数の洗浄機を有する基板処理装置の運転方法であって、
    前記洗浄機のいずれかで異常を検知した際に、
    前記異常を検知した洗浄機での洗浄処理を停止して該異常を検知した洗浄機に基板がある場合には当該を基板を当該洗浄機から前記異常を検知した洗浄ユニットから取出し、
    異常を検知しない洗浄機で洗浄処理を行っている基板に対しては、前記異常を検知していない洗浄機での洗浄処理を行って基板を基板処理装置から排出することを特徴とする基板処理装置の運転方法。
  4. 研磨部、洗浄部及び搬送機構を有する基板処理装置の運転方法であって、
    前記研磨部、洗浄部及び搬送機構のいずれかで異常を検知した際に基板に対する処理を途中で停止し、
    洗浄が終了していない基板を、基板処理装置から排出し洗浄部が正常に運転される新たな基板処理装置の洗浄部で洗浄することを特徴とする基板処理装置の運転方法。
  5. 研磨部、洗浄部及び搬送機構を有する基板処理装置の運転方法であって、
    割込み処理信号に応じて、前記研磨部から前記洗浄部への基板の内部搬入を停止し、前記洗浄部内へ装置外部から基板を搬入して洗浄することを特徴とする基板処理装置の運転方法。
  6. 前記研磨部から前記洗浄部への基板の内部搬入の停止を、基板を空搬送することによって行うことを特徴とする請求項5記載の基板処理装置の運転方法。
  7. 基板に対する第1の処理を行う第1処理部、第2の処理を行う第2処理部、及び基板を搬送する搬送機構を有する基板処理装置であって、
    装置内のいずれかで異常を検知した際に、第1の処理前後の基板を第2の処理前に装置から回収し、かつ第2の処理を行うために基板を装置内へ投入するため、正常運転時はロックされ異常検知後に開錠することにより開閉できる扉を有することを特徴とする基板処理装置。
  8. 前記扉は、メンテナンス用扉と基板出入れ用扉を有し、前記基板出入れ用扉は、正常運転時であっても、割込み処理信号に応じて、開錠して開閉できるように構成されていることを特徴とする請求項7記載の基板処理装置。
  9. 前記第1処理部は研磨部であり、前記第2処理部は洗浄部であることを特徴とする請求項7または8に記載の基板処理装置。
  10. 前記扉は、電磁ロックで開錠/施錠されることを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の基板処理装置。
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