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JP2009293762A - 多段変速遊星歯車列 - Google Patents

多段変速遊星歯車列 Download PDF

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JP2009293762A
JP2009293762A JP2008150203A JP2008150203A JP2009293762A JP 2009293762 A JP2009293762 A JP 2009293762A JP 2008150203 A JP2008150203 A JP 2008150203A JP 2008150203 A JP2008150203 A JP 2008150203A JP 2009293762 A JP2009293762 A JP 2009293762A
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Kazumi Hiraiwa
一美 平岩
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Kyowa Metal Works Co Ltd
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Kyowa Metal Works Co Ltd
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Abstract

【課題】前進8段の多段変速遊星歯車列において、動力伝達効率を上げて燃費をよくする。
【解決手段】入力軸10と出力軸12と第1、第2遊星歯車組14、16と、入力メンバー40、出力メンバー48、固定メンバー42を有する第1減速遊星歯車組18と、第2減速歯車19とを備え、入力軸10は第1キャリア28と連結されるとともに互いに一体的に連結された入力メンバー40および第2リングギヤ32と連結可能であり、出力軸12は第2キャリア38と連結可能であるとともに出力メンバー48と第2減速歯車19を介して連結可能であり、第1サンギヤ20と固定メンバー42とは一体的に連結されるとともに静止部64に固定可能であり、第1リングギヤ22は第2サンギヤ30と一体的に連結され、第2遊星歯車組16を一体にするクラッチ66を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用自動変速機に用いる、多段変速が可能な遊星歯車列に関するものである。
車両用自動変速機に用いる遊星歯車列としては、車両の燃費、排気特性、加速性能等を向上することを主眼に、前進8段の多段変速が可能なものが実用化されている。
このような多段変速が可能な従来の遊星歯車列としては、1組のダブルピニオン型遊星歯車とラビニヨウ型と呼ばれる遊星歯車群と、6個の摩擦要素からなる多段変速遊星歯車列があり、この歯車列は、6個の摩擦要素のうち常に2個の摩擦要素を締結するように切り替えることにより前進8段の変速比を得ている。(特許文献1を参照)。
しかし、上記従来の遊星歯車列は、前進8段の自動車用として好ましい変速比を得るために、2セットのダブルピニオン型遊星歯車を必要とするため、いわゆるシングルピニオン型の遊星歯車と比べて製造コストが高くなるとともに、歯車の噛み合いが多いため動力伝達効率が悪いという問題がある一方、6個の摩擦要素のうち常に4個が遊転しているため、遊転している摩擦要素のドラッグトルクが大きくなり、前述の動力伝達効率が悪いという問題と相まって、自動車の燃費が悪いとともに発熱が多いという問題があった。
特許第3777929号
解決しようとする問題点は、動力伝達効率が悪いダブルピニオン型遊星歯車を2セット必要とするとともに、常に4個の摩擦要素が遊転しているため、燃費が悪いとともに発熱が多い点である。
本発明の目的は、ダブルピニオン型遊星歯車は1セット以下、すなわち1セットか無しで残りはシングルピニオン型遊星歯車を用いて、自動車等の車両にとって好ましい変速比を確保しながら、常に遊転している摩擦要素の数を減らして、燃費と発熱を改善することが可能な多段変速遊星歯車列を提供することにある。
本発明の多段遊星歯車列は、入力軸と、出力軸と、入力軸と同軸に配置され、第1サンギヤ、第1リングギヤ、該第1リングギヤおよび第1サンギヤに噛み合った第1ピニオン、該第1ピニオンを回転自在に軸支する第1キャリアを有する第1遊星歯車組と、第2サンギヤ、第2リングギヤ、該第2リングギヤおよび第2サンギヤに噛み合った第2ピニオン、該第2ピニオンを回転自在に軸支する第2キャリアを有する第2遊星歯車組と、入力メンバー、出力メンバー、固定メンバーを有する第1減速遊星歯車組と、第2減速歯車とを備え、入力軸は第1キャリアと連結されるとともに互いに一体的に連結された入力メンバーおよび第2リングギヤと連結可能であり、出力軸は第2キャリアと連結可能であるとともに出力メンバーと第2減速歯車を介して連結可能であり、第1サンギヤと固定メンバーとは一体的に連結されるとともに静止部に固定可能であり、第1リングギヤは第2サンギヤと一体的に連結され、第2遊星歯車組16を一体にするクラッチを備えた。
本発明の多段変速遊星歯車列は、上記のように構成したため、ダブルピニオン型遊星歯車を1セット以下に抑えて、動力伝達効率の高いシングルピニオン型等を用いて自動車等用の変速機にとって好ましい変速比を得ながら、常に遊転している摩擦要素の数を2個と従来例より2個少なくできるので、燃費と発熱の改善が期待できる。
以下、本発明の実施の形態に係る多段変速遊星歯車列を、実施例に基づき図とともに説明する。
図1は、本発明の実施例1の遊星歯車列を表すスケルトン図である。
図1に示した実施例の多段変速遊星歯車列では、エンジン1からトルクコンバータ2を介して駆動される入力軸10および出力軸12が、エンジン1の出力軸1aと同じ軸上にあり、出力軸12は図示しない駆動輪を駆動する。
歯車列を構成する第1遊星歯車組14と第2遊星歯車組16と第3遊星歯車組18と第4遊星歯車組19とは、いずれも一般的にシングルピニオン型と呼ばれるものであり、それぞれが同じ構成になっている。
すなわち、第1遊星歯車組14は、第1サンギヤ20と、第1リングギヤ22と、第1リングギヤ22および第1サンギヤ20に噛み合った複数の第1ピニオン24と、第1ピニオン24を回転自在に軸支する第1キャリア28といった回転メンバーで構成されている。
同様に、第2遊星歯車組16は、第2サンギヤ30、第2リングギヤ32、複数の第2ピニオン34、第2キャリア38といった回転メンバーで構成されており、第3遊星歯車組18は、第3サンギヤ40、第3リングギヤ42、複数の第3ピニオン44、第3キャリア48といった回転メンバーで構成されており、第4遊星歯車組19は、第4サンギヤ50、第4リングギヤ52、複数の第4ピニオン54、第4キャリア58といった回転メンバーで構成されている。
続いて、第1遊星歯車組14と、第2遊星歯車組16と、第3遊星歯車組18と、第4遊星歯車組19の連結関係につき、以下に説明する。
入力軸10は、第1キャリア28と連結されるとともに、第1クラッチ60を介して互いに連結された第2リングギヤ32および第3サンギヤ40と連結可能である。
第1サンギヤ20は、第3リングギヤ42と一体的に連結されるとともに、第1ブレーキ62により変速機のケース(静止部)64に固定可能である。
第1リングギヤ22は、第2サンギヤ30と連結されるとともに、第2クラッチ66を介して互いに連結された第2リングギヤ32および第3サンギヤ40と連結可能である。
なお、第2クラッチ66を締結すると第2サンギヤ30と第2リングギヤ32が連結されるため、第2遊星歯車組16は一体になる(第2遊星歯車組16の回転メンバが一体となって回転可能となる)。
第3キャリア48は、第4サンギヤ50と連結されている。
第4リングギヤ52は、第2ブレーキ70により変速機のケース64に固定可能である。
出力軸12は、第4キャリア58と連結されるとともに、第3クラッチ68を介して第2キャリア38と連結可能である。
ここで、第3遊星歯車組18は本発明の第1減速遊星歯車組を構成し、第3サンギヤ40が本発明の入力メンバーを、第3キャリア48が本発明の出力メンバーを、第3リングギヤ42が本発明の固定メンバーを、それぞれ構成する。
また、第4遊星歯車組19が本発明の第2減速歯車を構成する。
すなわち、第2ブレーキ70の締結により第4リングギヤ52をケース64に固定すると、第4サンギヤ50への入力を出力軸12へ減速して出力することができる。
つぎに、図1に示した実施例の遊星歯車列の作動を、図2に示した作動表を参考にしながら説明する。
以下の説明では、クラッチやブレーキを摩擦要素と呼ぶ。
図2の作動表において、横方向の欄にはクラッチやブレーキといった摩擦要素が割り当ててあり、C−1は第1クラッチ60を、B−1は第1ブレーキ62をといった具合に、それぞれ表す。なお、これらの記号と各摩擦要素の符号との関係は、図1に記してある。
作動表の縦方向の欄には、図示しない操作レバーの「P」「R」「N」「D」「L」などのレンジのうち「Dレンジ」「Rレンジ」を取り上げて、Dレンジは前進第1速(1st)乃至第8速(8th)の、Rレンジは後進の、各変速段を割り当ててある。
図2の作動表中、○印は各締結要素の締結を、空欄は各締結要素の解放を、それぞれ表す。
ここで、変速比に関係する各遊星歯車組の歯数比を、リングギヤの歯数(Zr)に対するサンギヤの歯数(Zs)の比(Zs/Zr)をαで表現し、第1遊星歯車組14ではα1、第2遊星歯車組16ではα2、第3遊星歯車組18ではα3、第4遊星歯車組19にあってはα4として説明する。
ここでは、各変速比の計算に用いるそれぞれの歯数比を、α1を0.60、α2を0.60、α3を0.60、α4を0.55とした場合について例示する。
なお、変速比は入力軸10の回転速度と出力軸12の回転速度の比(入力軸10の回転速度/出力軸12の回転速度)で表す。
また、計算式を簡素化するため、α1・α2(1+α3)/(1+α2)をAとして説明する。
上記した歯数比においては、Aが0.360になる。
はじめに、前進第1速(1st)の駆動は、図2に示した作動表に見るように、第1クラッチ60(C−1)、第1ブレーキ62(B−1)、第2ブレーキ70(B−2)の締結で行われる。
以降の変速で第2ブレーキ70の締結は第5速まで維持される。
第1速の変速比は、(1+α3)(1+α4)/(α3・α4)になり、上記の値に設定した歯数比においては7.515である。
つぎに、第2速(2nd)への変速は、第1速での第1クラッチ60の締結を解除して、第2クラッチ66(C−2)を締結することで行われる。
第2速の変速比は、(1+α3)(1+α4)/{α3・α4(1+α1)}になり、上記した歯数比においては4.697である。
つぎに、第3速(3rd)への変速は、第2速での第1ブレーキ62の締結を解除して再び第1クラッチ60を締結することで行われる。
変速比は、(1+α4)/α4になる。
上記した歯数比においては2.818である。
つぎに、第4速(4th)への変速は、第3速での第1クラッチ60の締結を解除して、第3クラッチ68(C−3)を締結することで行われる。
第4速の変速比は、{α4(1+α1)+α1(1+α3)}/{α4(1+α1)}になる。上記した歯数比においては2.091である。
つぎに、第5速(5th)への変速は、第4速での第2クラッチ66の締結を解除して、再び第1クラッチ60を締結することで行われる。
第5速の変速比は、{α4(1+A)+A}/{α4(1+A)}になる。上記した歯数比においては1.481である。
つぎに、第6速(6th)への変速は、第5速までにおける第2ブレーキ70の締結を解除して、第2クラッチ66を締結することで行われる。
これにより、遊星歯車列全体が一体になり、入力軸10と出力軸12とは直結されるので、第6速の変速比は歯数比に関係なく1になる。
つぎに、第7速(7th)への変速は、第6速における第2クラッチ66の締結を解除して、第1ブレーキ62を締結することで行われる。
これにより、変速比は(1+α3)/(1+α3+A)になり、上記した歯数比においては0.816の増速である。
つぎに、第8速(8th)への変速は、第7速における第1クラッチ60の締結を解除して、再び第2クラッチ66を締結することで行われる。
これにより、変速比は1/(1+α1)になり、上記した歯数比においては0.625の増速である。
つぎに、Rレンジの後進の変速は、第3クラッチ68と第1ブレーキ62と第2ブレーキ70を締結することで行われる。
これにより、変速比は(1+α2)/{α2(1+α1)}−(1+α3)(1+α4)/{α2・α3・α4(1+α1)}になって、上記した歯数比においては−6.162である。
以上で説明した前進の変速比を並べてみると以下になる。なお、左側の値が変速比であり、右側括弧内の値は当該変速比と1段上位の変速比との間の比(段間比)である。
第1速 7.515 (1.600)
第2速 4.697 (1.667)
第3速 2.818 (1.348)
第4速 2.091 (1.412)
第5速 1.481 (1.481)
第6速 1.000 (1.225)
第7速 0.816 (1.306)
第8速 0.625
これを見ると、車両総重量の重い大型トラックまたはバス用の変速比として好ましい段間比の8段の変速比が得られるのが分かる。
このように、本発明の実施例1に係る多段遊星歯車列は、前進8段、後進1段において自動車にとって好ましい変速比が得られるとともに、歯車列を上記のように構成したため、4組の遊星歯車組14、16、18、19は、ダブルピニオン型をまったく用いずにすべて構造が簡単で重量も軽く動力伝達効率の高いシングルピニオン型を用いることができるとともに、常に遊転している摩擦要素の数が2個であり、従来例より2個少ないので、遊転している摩擦要素の引きずり抵抗(ドラッグトルク)を減らすことができる。
これらの結果、燃費が優れ、発熱の少ない前進8段の自動変速機を得ることができる。
図3は、本発明における第2の実施例に係る多段遊星歯車列のスケルトン図を表している。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
実施例2における実施例1との違いは、ダブルピニオン型を1セットのみに抑えて用いる点で、本発明の第1減速遊星歯車を構成する第3遊星歯車組18がダブルピニオン型になっていることである。
すなわち、第3遊星歯車組18は、第3サンギヤ40、第3リングギヤ42、該第3リングギヤ42に噛み合ったアウターピニオン44、該アウターピニオン44および第3サンギヤ40と噛み合ったインナーピニオン46、該アウターピニオン44およびインナーピニオン46を回転自在に軸支する第3キャリア48からなり、第3キャリア48が本発明の入力メンバーを、第3サンギヤ40が本発明の固定メンバーを、第3リングギヤ42が本発明の出力メンバーを構成する。
その他の構成および各メンバー間の連結関係は実施例1と同じであるので、詳細の説明を省略する。
つぎに、図3に示した実施例2の遊星歯車列の作動であるが、作動表は図2に示した実施例1と同じであるので、詳細な説明を省略する。
第3遊星歯車組18がダブルピニオン型になったことにより、各変速比の計算式が以下のように変化する。
A:α4{α3(1+α2)+α1・α2}
第1速:(1+α4)/{α4(1−α3)}
第2速:(1+α4)/{α4(1+α1)(1−α3)}
第3速:(1+α4)/α4
第4速:{α3・α4(1−α1)+α1}/{α3・α4(1+α1)}
第5速:(α1・α2+A)/A
第6速:1
第7速:(1+α2)/(1+α2+α1・α2)
第8速:1/(1+α1)
後進:(1+α2)/{α2(1+α1)}−(1+α4)/{α2・α4(1+α1)(1−α3)}
これに、第1乃至第4遊星歯車組14、16、18、19の歯数比を、α1が0.410、α2が0.626、α3が0.460、α4が0.545とした場合、変速比は以下のようになる。なお、左側の値が変速比であり、右側括弧内の値は当該変速比と1段上位の変速比との間の比(段間比)である。
A 0.548
第1速 5.250 (1.410)
第2速 3.723 (1.313)
第3速 2.835 (1.313)
第4速 2.160 (1.471)
第5速 1.469 (1.469)
第6速 1.000 (1.158)
第7速 0.864 (1.219)
第8速 0.709
後進 −4.105
これを見ると、乗用車用の変速比として好ましい段間比の8段の変速比が得られるのが分かる。
このように、本発明の実施例2に係る多段遊星歯車列も、前進8段、後進1段において自動車にとって好ましい変速比が得られるとともに、歯車列を上記のように構成したため、4組の遊星歯車組14、16、18、19のうち、ダブルピニオン型を1セットのみに抑え、他は構造が簡単で重量も軽く動力伝達効率の高いシングルピニオン型を用いることができるとともに、常に遊転している摩擦要素の数が2個であり、従来例より2個少ないので、遊転している摩擦要素の引きずり抵抗を減らすことができる。
これらの結果、燃費が優れ、発熱の少ない前進8段の自動変速機を得ることができる。
図4は、本発明における第3の実施例に係る多段遊星歯車列のスケルトン図を表している。なお図4は、入力軸10側は入力軸10より上側半分を、出力軸12側は出力軸12より下側半分を描いてある。
ここでは、実施例1と異なる部分を中心に説明し、実施例1と実質的に同じ部分については同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
実施例3における実施例1との違いは、ダブルピニオン型を1セットのみに抑えて用いる点および2セットの遊星歯車を半径方向に重ねて配置した点で、出力軸12が入力軸10と平行に設けられていること、これに伴って第4キャリア58および第2キャリア38と出力軸12との間が連結歯車対72で連結されていること、実施例2と同様に第3遊星歯車組18がダブルピニオン型であること、および第2遊星歯車組16が第1遊星歯車組14の径方向外側に配置され、第1リングギヤ22と第2サンギヤ30とが一体になっていることである。
つぎに、図4に示した実施例3の遊星歯車列の作動であるが、作動表は図2に示した実施例1と同じであるので、詳細な説明を省略する。
このように、第4キャリア58と出力軸12との間に連結歯車対72が設けられたため、連結歯車対72の歯数比が変速比の計算に関係するが、実施例2の変速比の計算式に単に連結歯車対72の歯数比を乗ずるだけであるので、詳細の説明は省略する。
したがって、図4に示した実施例3も実施例2と同様に乗用車用の変速比として好ましい段間比の8段の変速比が得られる。
また、第2遊星歯車組16を第1遊星歯車組14の径方向外側に配置する構成にしたため、歯車列の軸方向長さを短縮するメリットが生ずる。このため、実施例3はいわゆるエンジン横置きの前輪駆動などの乗用車に適すると言える。
このように、本発明の実施例3に係る多段遊星歯車列も、前進8段、後進1段において自動車にとって好ましい変速比が得られるとともに、歯車列を上記のように構成したため、4組の遊星歯車組14、16、18、19のうち、ダブルピニオン型を1セットのみに抑え、他は構造が簡単で重量も軽く動力伝達効率の高いシングルピニオン型を用いることができるとともに、常に遊転している摩擦要素の数が2個であり、従来例より2個少ないので、遊転している摩擦要素の引きずり抵抗を減らすことができる。
これらの結果、燃費が優れ、発熱の少ない前進8段の自動変速機を得ることができる。
図5は、本発明における第4の実施例に係る多段遊星歯車列のスケルトン図を表している。なお、図5の描き方は実施例3と同じである。
ここでは、実施例1および実施例3と異なる部分を中心に説明し、これらと実質的に同じ部分については同一の符号を付し、それらの説明を省略する。
実施例4は、出力軸12が入力軸10と平行に設けられていることは実施例3と同じであるが、本発明の第2減速歯車が遊星歯車組ではなく減速歯車対74であることが実施例1および実施例3と異なる。
第1遊星歯車組14と第2遊星歯車組16および第3遊星歯車組18が入力軸10上に直列に並んでいるのは実施例1と同じであるが、第3遊星歯車組18がダブルピニオン型であることは実施例2と同じである。
そして、第3クラッチ68は出力軸12側に配置され、減速歯車対74と出力軸12との間に設けた第4クラッチ76も出力軸12側に配置されている。
この第4クラッチ76は実施例1における第2ブレーキ70と同じ機能を果たす。
すなわち、第2ブレーキ70を締結することにより、出力メンバーである第3リングギヤ42と出力軸12とが減速歯車対74で連結されることになる。
また、本発明の第1減速遊星歯車組である第3遊星歯車組18の回転メンバーの関係が実施例2および実施例3と異なる。すなわち、第3サンギヤ40と第3キャリア48とが入れ替わって、第3サンギヤ40が本発明の入力メンバーを、第3キャリア48が本発明の固定メンバーを、それぞれ構成する。
つぎに、図5に示した実施例4の遊星歯車列の作動を、図6に示した作動表を参考に説明する。
図6を図2に示した実施例1の作動表と比べて分かるように、実施例1における第2ブレーキ70(B−2)と実施例4における第4クラッチ76(C−4)が入れ替わっただけである。
そのため、図6に示した作動表にしたがって各摩擦要素の締結・解放を切り替えることによって前進8段、後進1段の変速を行うことができるので、詳細な説明は省略する。
つぎに、変速比であるが、本発明の第2減速歯車が減速歯車対74に置き換わったこと、および第3遊星歯車組18の第3サンギヤ40と第3キャリア48とが入れ替わったことから、変速比の計算式が以下のように変化する。
ここで、連結歯車対72および減速歯車対74の各歯数比(入力軸10側の歯数/出力軸12側の歯数)を、連結歯車対72にあってはi1、減速歯車対74にあってはi2と定義して説明する。
計算式を簡素化するため、1/(1+α1)−α1(1−α3)/{α3(1+α1)}をB、α3・α2/{α3+α2・α3(1+α1)+α1・α2(1−α3)}をCとして表す。
第1速:i2/α3
第2速:i2/{α3(1+α1)}
第3速:i2
第4速:α1・i2/{(1+α1)(1−α3)}+i1・B
第5速:α1・i2・C/α3+i1・C(1+α2)/α2
第6速:i1
第7速:i1(1+α2)/{1+α2(1+α1)}
第8速:i1/(1+α1)
後進:i1(1+α2)/{α2(1+α1)}−i2/{α2・α3(1+α1)}
これに、第1乃至第4遊星歯車組14、16、18、19の歯数比を、α1が0.430、α2が0.626、α3が0.490、i1が0.90、i2が1.98とした場合、変速比は以下のようになる。なお、左側の値が変速比であり、右側括弧内の値は当該変速比と1段上位の変速比との間の比(段間比)である。
C 0.386
B 0.288
第1速 4.041 (1.430)
第2速 2.826 (1.427)
第3速 1.980 (1.307)
第4速 1.515 (1.292)
第5速 1.173 (1.303)
第6速 0.900 (1.166)
第7速 0.772 (1.227)
第8速 0.629
後進 −2.879
これを見ると、乗用車用の変速比として好ましい段間比の8段の変速比が得られるのが分かる。
また、実施例3と同様に、第2遊星歯車組16を第1遊星歯車組14の径方向外側に配置する構成にしたため、歯車列の軸方向長さを短縮するメリットがある。このため、実施例4もいわゆるエンジン横置きの前輪駆動などの乗用車に適する。
このように、本発明の実施例4に係る多段遊星歯車列も、前進8段、後進1段において自動車にとって好ましい変速比が得られるとともに、歯車列を上記のように構成したため、3組の遊星歯車組14、16、18のうち、ダブルピニオン型を1セットのみに抑え、他は構造が簡単で重量も軽く動力伝達効率の高いシングルピニオン型を用いることができるとともに、常に遊転している摩擦要素の数が2個であり、従来例より2個少ないので、遊転している摩擦要素の引きずり抵抗を減らすことができる。
これらの結果、燃費が優れ、発熱の少ない前進8段の自動変速機を得ることができる。
以上説明したように、本発明の各実施例に係る多段遊星歯車列は、自動車にとって好ましい前進8段の変速比が得られ、燃費が優れ、発熱の少ない自動変速機を得ることが可能になる。
上記の各実施例では、エンジン1と入力軸10との間にトルクコンバータ2を設けているが、これに代えてフルードカップリングまたは摩擦クラッチを用いてもよいことは言うまでもない。
また、各遊星歯車組および歯車対、各摩擦要素の配列は、変速機のレイアウトに応じて適宜変更することができる。
前進8段の変速比を得るとともに、燃費が優れ、発熱の少ない自動変速機を得ることが可能になるので、燃費が重視される小型乗用車から大型商用車などに幅広く適用することができる。
本発明の多段変速遊星歯車列を示したスケルトン図である。(実施例1) 実施例1の多段変速遊星歯車列の作動表を示す図である。 本発明の多段変速遊星歯車列を示したスケルトン図である。(実施例2) 本発明の多段変速遊星歯車列を示したスケルトン図である。(実施例3) 本発明の多段変速遊星歯車列を示したスケルトン図である。(実施例4) 実施例4の多段変速遊星歯車列の作動表を示す図である。
符号の説明
1 エンジン
2 トルクコンバータ
10 入力軸
12 出力軸
14 第1遊星歯車組
16 第2遊星歯車組
18 遊星歯車群
18 第3遊星歯車組
19 第4遊星歯車組
20 第1サンギヤ
22 第1リングギヤ
24 第1ピニオン
28 第1キャリア
30 第2サンギヤ
32 第2リングギヤ
34 第2ピニオン
38 第2キャリア
40 第3サンギヤ
42 第3リングギヤ
44 第3ピニオン、アウターピニオン
46 インナーピニオン
48 第3キャリア
50 第4サンギヤ
52 第4リングギヤ
54 第4ピニオン
58 第4キャリア
60 第1クラッチ
62 第1ブレーキ
64 ケース
66 第2クラッチ
68 第3クラッチ
70 第2ブレーキ
72 連結歯車対
74 減速歯車対
76 第4クラッチ

Claims (6)

  1. 入力軸と、
    出力軸と、
    前記入力軸と同軸に配置され、第1サンギヤ、第1リングギヤ、該第1リングギヤおよび前記第1サンギヤに噛み合った第1ピニオン、該第1ピニオンを回転自在に軸支する第1キャリアを有する第1遊星歯車組と、
    第2サンギヤ、第2リングギヤ、該第2リングギヤおよび前記第2サンギヤに噛み合った第2ピニオン、該第2ピニオンを回転自在に軸支する第2キャリアを有する第2遊星歯車組と、
    入力メンバー、出力メンバー、固定メンバーを有する第1減速遊星歯車組と、
    第2減速歯車と、を備え、
    前記入力軸は、前記第1キャリアと連結されるとともに互いに一体的に連結された前記入力メンバーおよび前記第2リングギヤと連結可能であり、
    前記出力軸は、前記第2キャリアと連結可能であるとともに前記出力メンバーと前記第2減速歯車を介して連結可能であり、
    前記第1サンギヤと前記固定メンバーとは一体的に連結されるとともに静止部に固定可能であり、
    前記第1リングギヤは、前記第2サンギヤと一体的に連結され、
    前記第2遊星歯車組を一体にするクラッチを備えたことを特徴とする多段変速遊星歯車列。
  2. 前記第1減速遊星歯車組は、第3サンギヤ、第3リングギヤ、該第3リングギヤおよび前記第3サンギヤに噛み合った第3ピニオン、該第3ピニオンを回転自在に軸支する第3キャリアを備え、前記第3サンギヤが前記入力メンバーを、前記第3キャリアが前記出力メンバーを、前記第3リングギヤが前記固定メンバーを構成したことを特徴とする請求項1に記載の多段変速遊星歯車列。
  3. 前記第1減速遊星歯車組は、第3サンギヤ、第3リングギヤ、該第3リングギヤに噛み合ったアウターピニオン、該アウターピニオンおよび前記第3サンギヤと噛み合ったインナーピニオン、該アウターピニオンおよびインナーピニオンを回転自在に軸支する第3キャリアを備え、前記第3サンギヤおよび前記第3キャリアのうち、いずれか一方が前記入力メンバーを他方が前記固定メンバーを構成し、前記第3リングギヤが前記出力メンバーを構成したことを特徴とする請求項1に記載の多段変速遊星歯車列。
  4. 前記第2減速歯車は、第4サンギヤ、第4リングギヤ、該第4リングギヤおよび前記第4サンギヤに噛み合った第4ピニオン、該第4ピニオンを回転自在に軸支する第4キャリアを備えた遊星歯車組で、前記第4サンギヤが前記出力メンバーと連結し、前記第4キャリアが前記出力軸と連結し、前記第4キャリアが静止部に固定可能であることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の多段変速遊星歯車列。
  5. 前記入力軸と前記出力軸とを互いに平行に配置し、前記入力軸と同軸に前記第1遊星歯車組と前記減速遊星歯車組とを配置するとともに、前記第1遊星歯車組の径方向外側に前記第2遊星歯車組を配置して、前記第1リングギヤと前記第2サンギヤを一体としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の多段変速遊星歯車列。
  6. 前記出力メンバーと前記出力軸とを、前記第2減速歯車を構成する減速歯車対を介して連結可能としたことを特徴とする請求項5に記載の多段変速遊星歯車列。
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